JP2014073532A - 穿孔用治具、穿孔装置および穿孔方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】予め規定された位置に球状体を吸着可能な挿通孔を正確に穿孔する。
【解決手段】球状体吸着ヘッドの本体部に張力が加えられた状態で取り付けられるシート体60に挿通孔61を穿孔する際に使用可能に構成され、開口部21aを有して開口部21aを覆うように配置されたシート体60を開口部21aの周囲の部分に固定して支持する支持部(本体部21、固定部材22および固定ねじ23)と、開口部21a内に配設されて支持部によって支持されているシート体60における開口部21aに対向する対向領域を開口部21aから離反する向きに押圧する押圧部(当接部31および押圧ねじ32)とを備えて、押圧部による押圧によって対向領域に張力を加えた状態を維持可能に構成されている。
【選択図】図7
【解決手段】球状体吸着ヘッドの本体部に張力が加えられた状態で取り付けられるシート体60に挿通孔61を穿孔する際に使用可能に構成され、開口部21aを有して開口部21aを覆うように配置されたシート体60を開口部21aの周囲の部分に固定して支持する支持部(本体部21、固定部材22および固定ねじ23)と、開口部21a内に配設されて支持部によって支持されているシート体60における開口部21aに対向する対向領域を開口部21aから離反する向きに押圧する押圧部(当接部31および押圧ねじ32)とを備えて、押圧部による押圧によって対向領域に張力を加えた状態を維持可能に構成されている。
【選択図】図7
Description
本発明は、球状体を吸着する球状体吸着ヘッドに配設されるシート体に挿通孔を穿孔する際に用いる穿孔用治具、その穿孔用治具を備えた穿孔装置、および球状体吸着ヘッドに配設されるシート体に挿通孔を穿孔する穿孔方法に関するものである。
球状体を吸着する球状体吸着ヘッドとして、特許第3228131号公報に開示された導電性ボールの搭載装置に備えられている搭載ヘッドが知られている。この搭載ヘッドは、本体、多孔質体および穴開きプレートを備えて構成され、穴開きプレートに形成されている穴に導電性ボールを吸着することが可能となっている。この場合、本体の下面側には、下部が開口した真空吸引空間が形成されている。また、多孔質体は、板状に構成され、本体に形成されている真空吸引空間の開口部を閉塞すると共に、多孔質体の下面と本体の底面とがフラットとなるように本体にはめ込まれて固定されている。また、穴開きプレートは、一端部が本体の底面に固定されると共に、他端部がノブ付きのねじに連結されて、ノブを回転させることによって張力(テンション)が加えられた状態で、多孔質体の下面および本体の下面に沿って本体に装着されている。
ここで、穴開きプレートは、上記したように、本体への装着の際に張力が加えられるため、装着状態において張力の向きに伸びが生じることとなる。このため、張力を加えていない状態のプレートにドリル等を用いて穴を形成する際には、装着の際の伸びに起因する穴の位置のずれを防止するため、装着状態における穴の位置よりも伸びに相当する分だけ縮小した位置に穴を形成する。
ところが、上記した従来の穴開きプレートの作製方法(穴の穿孔方法)には、以下の問題点がある。すなわち、従来のこの種の穿孔方法では、張力を加えていない状態のプレートに対して、装着状態における穴の位置よりも伸びに相当する分だけ縮小した位置に穴を形成している。しかしながら、張力を加えたときのプレートの伸び量は、一般的に、プレートの全領域において一様ではなく、場所によって異なるため、伸びに相当する分だけ縮小した位置を正確に算出するのは極めて困難である。このため、従来の穴開きプレートの作製方法で作製した穴開きプレートを装着した球状体吸着ヘッドでは、規定どおりの位置に球状体を吸着することが困難となるという問題点があり、この点の改善が望まれている。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、予め規定された位置に球状体を吸着可能な挿通孔を正確に穿孔し得る穿孔用治具、穿孔装置および穿孔方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の穿孔用治具は、挿通孔を有して張力が加えられた状態で本体部に取り付けられたシート体を備えて当該挿通孔に球状体を吸着可能に構成された球状体吸着ヘッドにおける当該シート体に当該挿通孔を穿孔する際に用いる穿孔用治具であって、開口部を有して当該開口部を覆うように配置された前記シート体を当該開口部の周囲の部分に固定して支持する支持部と、前記開口部内に配設されて前記支持部によって支持されている前記シート体における当該開口部に対向する対向領域を当該開口部から離反する向きに押圧する押圧部とを備えて、当該押圧部による押圧によって前記対向領域に張力を加えた状態を維持可能に構成されている。
また、請求項2記載の穿孔用治具は、請求項1記載の穿孔用治具において、前記押圧部は、前記対向領域を押圧する際に当該対向領域に当接する板状の当接部と、当該当接部を前記開口部から離反する向きに移動させる移動機構とを備えて構成されている。
また、請求項3記載の穿孔用治具は、請求項2記載の穿孔用治具において、前記当接部は、前記対向領域における前記挿通孔の穿孔範囲に非接触でかつ当該対向領域における当該穿孔範囲を除く領域に接触可能に形成されている。
また、請求項4記載の穿孔用治具は、請求項2記載の穿孔用治具において、前記当接部は、前記対向領域の全域に面的に当接可能に形成されている。
また、請求項5記載の穿孔装置は、請求項1から4のいずれかに記載の穿孔用治具と、当該穿孔用治具によって支持されている前記シート体に前記挿通孔を穿孔可能に構成された穿孔機とを備えている。
また、請求項6記載の穿孔方法は、挿通孔を有して張力が加えられた状態で本体部に取り付けられたシート体を備えて当該挿通孔に球状体を吸着可能に構成された球状体吸着ヘッドにおける当該シート体に当該挿通孔を穿孔する穿孔方法であって、開口部を有して当該開口部を覆うように配置された前記シート体を当該開口部の周囲の部分に固定して支持する支持部と当該開口部内に配設されて当該支持部によって支持されている当該シート体における当該開口部に対向する対向領域を当該開口部から離反する向きに押圧する押圧部とを備えた穿孔用治具を用いて、前記押圧部による押圧によって前記対向領域に張力を加えた状態を維持しつつ前記挿通孔を穿孔する。
請求項1記載の穿孔用治具、請求項5記載の穿孔装置、および請求項6記載の穿孔方法では、支持部の開口部を覆うように配置されたシート体の対向領域を開口部から離反する向きに押圧部によって押圧する穿孔用治具を用いて、押圧部による押圧によって対向領域に張力を加えた状態を維持しつつ挿通孔を穿孔する。このため、この穿孔用治具、穿孔装置および穿孔方法によれば、例えば、本体部の上面からシート体を突出させた状態で使用される球状体吸着ヘッドに用いるシート体に挿通孔を穿孔する際に、そのシート体の突出量と同量だけ当接部を開口部の開口面から突出させることで、挿通孔を穿孔する際に対向領域に加わる張力による対向領域の伸び量と、穿孔済みのシート体を球状体吸着ヘッドの本体部に取り付けた状態において対向領域に加わる張力による対向領域の伸び量とを等しくすることができる。したがって、この穿孔用治具、穿孔装置および穿孔方法によれば、シート体における球状体を吸着すべき位置をそのまま穿孔位置として規定して、その穿孔位置に挿通孔を穿孔することで、そのシート体を球状体吸着ヘッドに取り付けときの穿孔位置が球状体を吸着すべき位置となる結果、予め規定された位置に球状体を吸着可能な穿孔位置に挿通孔を正確かつ確実に穿孔することができる。
また、請求項2記載の穿孔用治具、および請求項5記載の穿孔装置によれば、シート体の対向領域に当接する板状の当接部を開口部から離反する向きに移動機構によって移動させて対向領域を押圧することにより、開口部の開口面に対して対向領域が平行の状態を維持しつつ対向領域を押圧することができる。このため、この穿孔用治具および穿孔装置によれば、対向領域の全域に対して張力を均一に加えることができるため、張力が加わることによる対向領域の伸びを均一にさせることができる結果、予め規定された位置に球状体を吸着可能な穿孔位置に挿通孔をより正確かつ確実に穿孔することができる。
また、請求項3記載の穿孔用治具、および請求項5記載の穿孔装置によれば、対向領域における挿通孔の穿孔範囲に非接触となるように構成した当接部を用いることにより、例えば、レーザ光を用いて挿通孔を穿孔する場合において、レーザ光の照射によって溶融したシート体の素材が当接部に付着する事態を確実に防止することができる。
また、請求項4記載の穿孔用治具、および請求項5記載の穿孔装置によれば、対向領域の全域に面的に当接可能な当接部を用いることにより、例えば、ドリルを用いて挿通孔を穿孔する場合において、シート体を背面側(ドリルが当接する面の裏面側)から確実に支持することができるため、挿通孔を確実にかつ容易に穿孔することができる。
以下、穿孔用治具、穿孔装置および穿孔方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、図1に示す穿孔装置1の構成について説明する。穿孔装置1は、例えば、図2に示すシート体60に挿通孔61(図7,8参照)を穿孔可能に構成されている。
ここで、シート体60は、微小な球状粒体である半田ボール(マイクロボール)を基板に搭載する際に用いられる半田ボール吸着用の吸着ヘッド100(図8,9参照)を構成する構成要素であって、挿通孔61に半田ボールを吸着させることで半田ボールを整列させる機能を有している。この場合、この吸着ヘッド100では、中央部に開口部101aを有する本体部101の上面に配置されたシート体60の外周部が開口部101aの周囲の部分に固定されることによってシート体60が本体部101に固定されている。
また、この吸着ヘッド100では、半田ボールを搭載する端子の近傍に突起物が配設されている場合においてもその突起物との接触回避を可能とするために、図9に示すように、本体部101の上面の中央部を外側に突出させる構成となっている。具体的には、図8に示すように、本体部101の開口部101a内に嵌め込まれた多孔質体102を、押圧板103および押圧ねじ104を用いて上面よりも外側(図8における上側)に突出させている。このため、この吸着ヘッド100では、シート体60における開口部101a(多孔質体102)に対向する部分に対して多孔質体102から押圧力が加わり、これによってこの部分に張力が加わっている。
一方、穿孔装置1は、図1に示すように、穿孔用治具2、載置台3、穿孔機4、記憶部5および制御部6を備えて構成されている。
穿孔用治具2は、シート体60に挿通孔61を穿孔する際に用いられる治具であって、図6,7に示すように、シート体60を支持可能に構成されている。具体的には、穿孔用治具2は、図2,3に示すように、支持部11および押圧部12を備えて構成されている。
支持部11は、図2,3に示すように、本体部21、固定部材22および固定ねじ23を備えて構成されている。本体部21は、全体として直方体状に構成されている。また、本体部21の中央部には、開口部21aが形成されている。この開口部21aには、後述する押圧部12の当接部31が本体部21の厚み方向に沿って移動可能に嵌め込まれる。また、図3に示すように、本体部21の下面21c側(同図における上側)における開口部21aの縁部には、開口部21aの中心部側に突出する突出部21eが形成されている。また、この突出部21eには、後述する押圧部12の押圧ねじ32をねじ込むことが可能なねじ孔21fが形成されている。また、図2に示すように、本体部21の上面21bには、固定ねじ23をねじ込むことが可能なねじ孔21dが形成されている。
固定部材22は、図2,3に示すように、本体部21の開口部21aと同形状の開口部22aが中央部に形成された枠状に構成されている。また、固定部材22には、固定ねじ23を挿通可能な挿通孔22bが形成されている。また、固定部材22は、図5に示すように、本体部21の上面21bに配置したシート体60の上に配置された状態で、挿通孔22bに挿通させた固定ねじ23を本体部21の上面21bに形成されたねじ孔21dにねじ込むことにより、シート体60の外周部60b(図4参照)を上面21bとの間で挟み込むことで、外周部60bを本体部21(支持部11)に固定する機能を有している。
押圧部12は、図2,3に示すように、当接部31および押圧ねじ32を備えて構成されている。当接部31は、両図に示すように、全体として板状に構成されている。また、当接部31は、支持部11の本体部21に形成されている開口部21aに嵌め込まれた状態で、本体部21の厚み方向に沿って移動可能にその大きさが規定されている。また、当接部31の上面31aには、凹部31c(図2,4参照)が形成されている。この場合、シート体60に挿通孔61を穿孔する範囲として予め決められた穿孔範囲Rp(図4参照)に対向する領域に凹部31cが形成されている。このように、当接部31に凹部31cを形成することで、シート体60を当接部31で押圧する際に、シート体60の対向領域60a(開口部21aに対向する部分)における穿孔範囲Rpを除く領域には当接部31が接触(当接)し、穿孔範囲Rpは当接部31が接触(当接)しない状態に維持される。
押圧ねじ32は、支持部11の本体部21の突出部21eに形成されているねじ孔21fにねじ込み可能に構成されている(図4参照)。この押圧ねじ32は、ねじ孔21fにねじ込まれることにより、その先端部が当接部31を押圧して、当接部31を本体部21における開口部21aの外側(図6における上側)に向けて移動させる移動機構として機能する。
この場合、シート体60が本体部21の開口部21aを覆うようにして本体部21の上面21bに配置されて、シート体60の外周部60bが上面21bに固定されている状態において、押圧部12の当接部31が押圧ねじ32によって開口部21aの外側に向けて移動させられたときには、シート体60の対向領域60aが当接部31によって開口部21aの開口面から離反する向きに押圧され、これによって、対向領域60aに張力が加わる。つまり、この穿孔用治具2では、シート体60の対向領域60aに対して張力を加えた状態を維持しつつシート体60を支持することが可能となっている。
載置台3は、図1,7に示すように、穿孔用治具2を載置可能に構成されている。また、載置台3は、図1に示すように、固定具3aを備えて、穿孔用治具2を載置台3に対して固定可能に構成されている。
穿孔機4は、シート体60の穿孔範囲Rpに挿通孔61を穿孔可能に構成されている。具体的には、穿孔機4は、一例として、図1に示すように、レーザ光Lを出力する出力部4aと、出力部4aから出力されるレーザ光Lの照射位置を移動させる移動機構4bとを備えて構成されている。この場合、移動機構4bは、制御部6の制御に従って出力部4aを移動させて、各穿孔位置Pp(挿通孔61を穿孔する位置として予め規定された位置)にレーザ光Lを照射させることにより、各穿孔位置Ppに挿通孔61を穿孔させる。なお、出力部4aを移動させる構成および方法に代えて、出力部4aの向きを変更させることによってレーザ光Lの照射位置を移動させる構成および方法を採用することもできる。
記憶部5は、挿通孔61を穿孔する穿孔位置Ppの座標を示す座標情報Dcを記憶する。制御部6は、穿孔機4を制御して、記憶部5に記憶されている座標情報Dcによって示される穿孔位置Ppに挿通孔61を穿孔させる。
次に、穿孔装置1を用いてシート体60に挿通孔61を穿孔する穿孔方法について、図面を参照して説明する。なお、樹脂素材(一例として、ポリエステル)で形成された柔軟性を有する矩形のシート体60(図2,3参照)に挿通孔61を穿孔する例について説明する。
まず、穿孔用治具2を用いてシート体60を支持する(穿孔用治具2にシート体60をセットする)。具体的には、図4に示すように、支持部11における本体部21の突出部21eに形成されている各ねじ孔21fに押圧ねじ32をそれぞれねじ込む。次いで、図2に示すように、本体部21の上面21bを上向きにした状態で、本体部21の開口部21aに当接部31をはめ込む。次いで、図4に示すように、押圧ねじ32のねじ込み量を調整して、当接部31の上面31aと開口部21aの開口面とを一致させる(本体部21の上面21bと上面31aとを面一にする)。
続いて、図4に示すように、本体部21の開口部21aを覆うようにして、上面21bの上にシート体60を配置する。次いで、図5に示すように、シート体60の上に固定部材22を載置する。続いて、固定部材22に形成されている挿通孔22bに固定ねじ23を挿通させて、本体部21の上面21bに形成されているねじ孔21dに固定ねじ23をねじ込む。この際に、固定ねじ23のねじ込みにより、本体部21の上面21bにおける開口部21aの周囲の部分と固定部材22とによってシート体60の外周部60b(図4参照)が挟み込まれて、これによって外周部60bが本体部21(支持部11)に固定される。
次いで、図6に示すように、本体部21の上面21bよりも外側(同図における上側)に上面31aが突出するように当接部31を本体部21の厚み方向に沿って移動させる。具体的には、押圧ねじ32をねじ孔21fにねじ込む(締め付ける)ことにより、押圧ねじ32の先端部で当接部31の下面31bを押圧し、これによって当接部31を開口部21aの外側に向けて移動させる。この際に、固定ねじ23のねじ込み量を調整することにより、吸着ヘッド100における本体部101の上面からの多孔質体102の突出量と同量だけ当接部31を移動させる(つまり、当接部31を多孔質体102の突出量と同量だけ開口部21aの開口面から突出させる)。
上記した当接部31の移動に伴い、開口部21aを覆うようにして本体部21の上面21bに配置されているシート体60の対向領域60aは、外周部60bが上面21bに固定されているため、開口部21aの開口面から離反する向きに当接部31によって押圧される、これにより、対向領域60aに張力が加わる。つまり、穿孔用治具2は、シート体60の対向領域60aに対して張力を加えた状態を維持しつつシート体60を支持する。
この場合、この穿孔用治具2では、押圧部12における当接部31の上面31aにおけるシート体60の穿孔範囲Rpに対向する領域に凹部31cが形成されているため、シート体60の穿孔範囲Rpに当接部31の上面31aが接触することなく、穿孔範囲Rpを除く領域だけに当接部31の上面31aが接触する。以上により、穿孔用治具2へのシート体60のセットが終了する。
次いで、シート体60を支持した状態の穿孔用治具2を載置台3の載置面に載置し、続いて固定具3aで穿孔用治具2を固定する。次いで、図外の操作部を操作して穿孔工程の開始を指示する。これに応じて、制御部6が、記憶部5から座標情報Dcを読み出して、座標情報Dcに基づいて穿孔位置Ppを特定する。続いて、制御部6は、穿孔機4を制御して、特定した穿孔位置Ppに挿通孔61を穿孔させる。具体的には、制御部6は、穿孔機4の移動機構4bを制御して、特定した穿孔位置Ppの1つにレーザ光Lを照射可能な位置に出力部4aを移動させる。次いで、制御部6は、出力部4aを制御してレーザ光Lを出力させる。これにより、1つの穿孔位置Ppに挿通孔61が穿孔される。以下、制御部6は、同様にして他の穿孔位置Ppに挿通孔61を穿孔させる。
この場合、上記したように、シート体60の穿孔範囲Rpに当接部31の上面31aが接触していないため、レーザ光Lの照射によって溶融した樹脂(シート体60を構成する樹脂素材)が当接部31に付着する事態を防止することが可能となっている。
次いで、載置台3から穿孔用治具2を取り外し、続いて、挿通孔61の穿孔が終了したシート体60(穿孔済みのシート体60)を穿孔用治具2から取り外す。具体的には、固定ねじ23を緩めて(後退させて)当接部31に対する押圧を解除する。次いで、本体部21および固定部材22から固定ねじ23を抜き取り、続いて、固定部材22を取り外して、支持部11(本体部21)へのシート体60の固定を解除し、次いで、支持部11からシート体60を取り外す。以上により、シート体60に対する挿通孔61の穿孔が終了する。
次に、上記の穿孔方法によって挿通孔61を穿孔したシート体60を用いて、吸着ヘッド100を製作する方法について、図面を参照して説明する。まず、図10に示すように、本体部101の開口部101aに押圧板103および多孔質体102を嵌め込む。次いで、図10,11に示すように、開口部101aを覆うようにして、シート体60を本体部101の上面に配置する。この際に、本体部101の上面における開口部101aの周囲の部分に、例えば接着剤を用いてシート体60を固定する。
続いて、図8に示すように、本体部101に配設されている押圧ねじ104を、予め決められた量だけねじ込む。この際に、押圧ねじ104のねじ込みによって押圧板103および多孔質体102が本体部101の外側に向けて押圧され、これにより、多孔質体102の上面が本体部101の上面よりも外側(同図における上側)に突出する。また、多孔質体102の突出に伴い、シート体60における本体部101の開口部101aに対向する部分が多孔質体102と共に外側に突出させられる結果、この部分に張力が加わった状態が維持される。以上により、吸着ヘッド100が完成する。
ここで、上記の穿孔方法では、挿通孔61を穿孔する際に、穿孔用治具2を用いて吸着ヘッド100における本体部101の上面からの多孔質体102の突出量と同量だけ当接部31を開口部21aの開口面から突出させている。このため、挿通孔61を穿孔する際に対向領域60aに加わる張力による対向領域60aの伸び量と、穿孔済みのシート体60挿通孔61を吸着ヘッド100の本体部101に取り付けられた状態において対向領域60aに加わる張力による対向領域60aの伸び量とが等しくなっている。このため、穿孔用治具2を用いるこの穿孔方法では、シート体60における球状体を吸着すべき位置をそのまま穿孔位置Ppとして規定して、その穿孔位置Ppに挿通孔61を穿孔することで、そのシート体60を吸着ヘッド100に取り付けたときの穿孔位置Ppが球状体を吸着すべき位置となる。したがって、この穿孔方法では、本体部101に取り付けたときの伸びに相当する分だけ縮小した縮小位置を算出して、張力を加えていない状態のシート体60における縮小位置に挿通孔61を穿孔する方法とは異なり、縮小位置の正確な算出が困難なことに起因して規定どおりの位置に球状体を吸着することが困難となる事態が確実に解消される。
次に、吸着ヘッド100を用いて球状体としての半田ボールを基板に搭載する搭載方法について説明する。この搭載方法では、半田ボールを収容した収容容器の上方に吸着ヘッド100を搬送させ、次いで、吸着ヘッド100における本体部101の内部空間を減圧させる。この際に、多孔質体102内の連続気泡を通って多孔質体102の外面側の空気が吸気され、収容容器内の半田ボールが、この吸気によって多孔質体102の外面側に引き寄せられて、シート体60の各挿通孔61に吸着される。
続いて、吸着ヘッド100を移動させて、吸着されている半田ボールの先端部を基板に近接させる。次いで、本体部101の内部空間の減圧を停止して半田ボールの吸着を解除させる。これにより、半田ボールが基板上に搭載される。この場合、この吸着ヘッド100に取り付けられているシート体60が、規定どおりの位置に半田ボールを吸着するため、この吸着ヘッド100を用いることで、基板における予め規定された位置に半田ボールを正確に搭載することが可能となっている。
このように、この穿孔用治具2、穿孔装置1および穿孔方法では、支持部11の開口部21aを覆うように配置されたシート体60の対向領域60aを開口部21aから離反する向きに押圧部12によって押圧する穿孔用治具2を用いて、押圧部12による押圧によって対向領域60aに張力を加えた状態を維持しつつ挿通孔61を穿孔する。このため、この穿孔用治具2、穿孔装置1および穿孔方法によれば、例えば、吸着ヘッド100における本体部101の上面からの多孔質体102の突出量(シート体60の突出量)と同量だけ当接部31を開口部21aの開口面から突出させることで、挿通孔61を穿孔する際に対向領域60aに加わる張力による対向領域60aの伸び量と、穿孔済みのシート体60を吸着ヘッド100の本体部101に取り付けた状態において対向領域60aに加わる張力による対向領域60aの伸び量とを等しくすることができる。したがって、この穿孔用治具2、穿孔装置1および穿孔方法によれば、シート体60における球状体を吸着すべき位置をそのまま穿孔位置Ppとして規定して、その穿孔位置Ppに挿通孔61を穿孔することで、そのシート体60を吸着ヘッド100に取り付けときの穿孔位置Ppが球状体を吸着すべき位置となる結果、予め規定された位置に球状体を吸着可能な穿孔位置Ppに挿通孔61を正確かつ確実に穿孔することができる。
また、この穿孔用治具2、穿孔装置1および穿孔方法によれば、シート体60の対向領域60aに当接する板状の当接部31を開口部21aから離反する向きに押圧ねじ32によって移動させて対向領域60aを押圧することにより、開口部21aの開口面に対して対向領域60aが平行の状態を維持しつつ対向領域60aを押圧することができる。このため、この穿孔用治具2、穿孔装置1および穿孔方法によれば、対向領域60aの全域に対して張力を均一に加えることができるため、張力が加わることによる対向領域60aの伸びを均一にさせることができる結果、予め規定された位置に球状体を吸着可能な穿孔位置Ppに挿通孔61をより正確かつ確実に穿孔することができる。
また、この穿孔用治具2、穿孔装置1および穿孔方法によれば、対向領域60aにおける挿通孔61の穿孔範囲Rpに非接触となるように構成した当接部31を用いることにより、レーザ光Lを用いて挿通孔61を穿孔する場合において、レーザ光Lの照射によって溶融したシート体60の素材が当接部31に付着する事態を確実に防止することができる。
なお、穿孔用治具、穿孔装置および穿孔方法は、上記の構成および方法に限定されない。例えば、板状の当接部31を用いる構成および方法について上記したが、当接部の形状は板状に限定されず、ブロック状や柱状等の各種の形状のものを用いることができる。また、押圧ねじ32で当接部31を押圧する構成および方法について上記したが、エアシリンダやモータを用いて当接部31を押圧する構成および方法を採用することもできる。
また、レーザ光Lを用いて穿孔を行う例について上記したが、レーザ光Lに代えて、電子ビームを用いて穿孔を行う構成および方法を採用することもできる。
また、ドリルを用いて穿孔を行う構成および方法を採用することもできる。この場合、ドリルを用いる構成および方法では、凹部31cが形成された上記の当接部31に代えて、凹部31cが形成されていない平板状の当接部、つまり対向領域60aの全域に面的に当接可能に平板状に形成された当接部を用いる構成および方法を採用することができる。この平板状の当接部を用いることで、穿孔範囲Rpを背面側(ドリルが当接する面の裏面側)から確実に支持することができるため、挿通孔61を確実にかつ容易に穿孔することができる。また、金属などの硬質の素材で形成されたシート体にドリルを用いて挿通孔61を穿孔するときには、シート体と同じ素材で形成した平板状の当接部を(または、シート体と同程度の硬度の平板状の当接部)を用いることで、挿通孔61をより確実に穿孔することができる。
1 穿孔装置
2 穿孔用治具
3 載置台
4 穿孔機
6 制御部
11 支持部
12 押圧部
21 本体部
21a 開口部
22 固定部材
23 固定ねじ
31 当接部
31c 凹部
32 押圧ねじ
60 シート体
60a 対向領域
61 挿通孔
100 吸着ヘッド
101 本体部
Pp 穿孔位置
Rp 穿孔範囲
2 穿孔用治具
3 載置台
4 穿孔機
6 制御部
11 支持部
12 押圧部
21 本体部
21a 開口部
22 固定部材
23 固定ねじ
31 当接部
31c 凹部
32 押圧ねじ
60 シート体
60a 対向領域
61 挿通孔
100 吸着ヘッド
101 本体部
Pp 穿孔位置
Rp 穿孔範囲
Claims (6)
- 挿通孔を有して張力が加えられた状態で本体部に取り付けられたシート体を備えて当該挿通孔に球状体を吸着可能に構成された球状体吸着ヘッドにおける当該シート体に当該挿通孔を穿孔する際に用いる穿孔用治具であって、
開口部を有して当該開口部を覆うように配置された前記シート体を当該開口部の周囲の部分に固定して支持する支持部と、前記開口部内に配設されて前記支持部によって支持されている前記シート体における当該開口部に対向する対向領域を当該開口部から離反する向きに押圧する押圧部とを備えて、当該押圧部による押圧によって前記対向領域に張力を加えた状態を維持可能に構成されている穿孔用治具。 - 前記押圧部は、前記対向領域を押圧する際に当該対向領域に当接する板状の当接部と、当該当接部を前記開口部から離反する向きに移動させる移動機構とを備えて構成されている請求項1記載の穿孔用治具。
- 前記当接部は、前記対向領域における前記挿通孔の穿孔範囲に非接触でかつ当該対向領域における当該穿孔範囲を除く領域に接触可能に形成されている請求項2記載の穿孔用治具。
- 前記当接部は、前記対向領域の全域に面的に当接可能に形成されている請求項2記載の穿孔用治具。
- 請求項1から4のいずれかに記載の穿孔用治具と、当該穿孔用治具によって支持されている前記シート体に前記挿通孔を穿孔可能に構成された穿孔機とを備えている穿孔装置。
- 挿通孔を有して張力が加えられた状態で本体部に取り付けられたシート体を備えて当該挿通孔に球状体を吸着可能に構成された球状体吸着ヘッドにおける当該シート体に当該挿通孔を穿孔する穿孔方法であって、
開口部を有して当該開口部を覆うように配置された前記シート体を当該開口部の周囲の部分に固定して支持する支持部と当該開口部内に配設されて当該支持部によって支持されている当該シート体における当該開口部に対向する対向領域を当該開口部から離反する向きに押圧する押圧部とを備えた穿孔用治具を用いて、前記押圧部による押圧によって前記対向領域に張力を加えた状態を維持しつつ前記挿通孔を穿孔する穿孔方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012220446A JP2014073532A (ja) | 2012-10-02 | 2012-10-02 | 穿孔用治具、穿孔装置および穿孔方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012220446A JP2014073532A (ja) | 2012-10-02 | 2012-10-02 | 穿孔用治具、穿孔装置および穿孔方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014073532A true JP2014073532A (ja) | 2014-04-24 |
Family
ID=50748120
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2012220446A Pending JP2014073532A (ja) | 2012-10-02 | 2012-10-02 | 穿孔用治具、穿孔装置および穿孔方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014073532A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108994929A (zh) * | 2018-07-04 | 2018-12-14 | 东莞市联洲知识产权运营管理有限公司 | 一种塑料壳体上的打孔治具 |
-
2012
- 2012-10-02 JP JP2012220446A patent/JP2014073532A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108994929A (zh) * | 2018-07-04 | 2018-12-14 | 东莞市联洲知识产权运营管理有限公司 | 一种塑料壳体上的打孔治具 |
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