JP4472853B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特別遊技内部入賞態様が決定されると遊技者に有利な特別遊技を実行する遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、このような遊技機においては、抽出された乱数値を予め定められた確率抽選テーブル中のデータと照合し、内部入賞態様を決定している。この確率抽選結果に応じて遊技者に与えられる入賞には種々の態様がある。
【0003】
例えばスロットマシンの場合、様々な配当の入賞態様を発生させる通常の一般遊技中に所定の入賞図柄が可変表示部に揃ったとき、所定枚数のメダルが払い出される小当たりの入賞態様がある。また、レギュラーボーナスゲーム(以下、R・Bゲームという)と呼ばれる中当たりの入賞ゲーム態様もある。このR・Bゲームは小当たりの入賞図柄と異なる所定図柄が一般遊技中に揃ったときに発生する。このR・Bゲームにおいては高配当を付与する高配当ゲームを1回行うことが出来る。
【0004】
また、ビッグボーナスゲーム(以下、B・Bゲームという)と呼ばれる大当たりの入賞態様もある。このB・Bゲームは小当たりおよび中当たりと異なる所定の入賞図柄が通常の一般遊技中に揃ったときに発生する。このB・Bゲームにおいては、様々な配当の入賞態様を発生させるB・B中一般遊技と、上記の高配当ゲーム(R・Bゲーム)とのセットを複数回行うことが出来る。つまり、B・Bゲームにおいては、遊技者に有利なゲームを複数回行える特別遊技が実行される。
【0005】
B・B中一般遊技は、B・Bゲーム中のR・Bゲームに移行する前に行われる。このB・B中一般遊技では、上述した通常の一般遊技中と比べて小当たり入賞が高確率で発生し、可変表示部に小当たりの入賞図柄が揃ったとき、その小当たりに対応した枚数のメダルが遊技者に払い出される。このようなB・Bゲームでは遊技者は通常大量のメダルを獲得することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のスロットマシンにおいては、長い時間遊技をしている間に何回かのB・Bゲームが特別遊技として行われても、各B・Bゲームは相互に独立した遊技として行われているため、長い時間遊技を行う遊技者にとって特別遊技は面白みに欠ける面があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、複数の図柄を可変表示する可変表示部と、乱数抽選によって内部入賞態様を決定する入賞態様決定手段と、この入賞態様決定手段で決定された内部入賞態様に応じて可変表示部に停止表示する図柄を制御する停止制御部と、入賞態様決定手段で特別遊技内部入賞態様が決定され、決定されたこの特別遊技内部入賞態様に対応する図柄の組合せが可変表示部に停止表示されて特別遊技入賞が発生すると遊技者に有利な特別遊技を実行する遊技処理制御部とを備えて構成される遊技機において、
特別遊技の終了後、特別遊技入賞,所定の配当が付与される小当たり入賞,遊技媒体を投入しなくても再度遊技が行える再遊技入賞,および配当の無い非入賞を少なくとも発生させる一般遊技が所定回数行われるまでの間に入賞態様決定手段で特別遊技内部入賞態様が決定されて行われる一連の特別遊技を連荘遊技とし、この連荘遊技が行える状態において、連荘遊技が開始されてから現在までの間の各特別遊技で遊技者が獲得した配当の総積算量を表示する表示手段を備え、
入賞態様決定手段は、特別遊技の終了後に行なわれる一般遊技の回数が所定回数に達する前後で、内部入賞態様を同一の確率で決定し、
表示手段は、特別遊技の終了後に行なわれる一般遊技の回数が所定回数に達する前後で、表示態様を異ならせることを特徴とする。
【0009】
本構成によれば、遊技者は、従来相互に独立して個々に行われていた各特別遊技を1つの連荘遊技と把握し、表示手段の表示によってこの連荘遊技において獲得した配当の量を意識するようになる。
【0010】
このため、長い時間遊技する遊技者は、各特別遊技個々が有する興趣を享受すると共に、連荘遊技として把握される一連の特別遊技に新たな興趣を見い出す。また、遊技者は、表示手段の表示態様を認識することにより、特別遊技の終了後に行なわれる遊技の回数が所定回数に達していないか否か、すなわち、現在の遊技状態が連荘遊技が行える遊技状態か否かを直ちに把握することが出来る。従って、遊技者は、認識した表示手段の表示態様に基づいて、特別遊技の連荘を狙える時期を知ることが出来る。
【0011】
また、本発明は、表示手段が、その遊技機で現在までの間に各遊技者によって行われた各連荘遊技で獲得した配当量の多い上位者を表示することを特徴とする。
【0012】
本構成によれば、遊技者は、連荘遊技で他の遊技者よりも多くの配当量を獲得して上位者として表示手段に表示されることを望むようになり、他の遊技者との間に競争心が芽生える。また、連荘遊技での配当獲得上位者として表示手段に表示されることにより、遊技者は遊技に優越感を感じるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明による遊技機をスロットマシンに適用した一実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態によるスロットマシン1を斜め前方から見たときの斜視図である。
【0016】
スロットマシン1の筐体2には、遊技者に対向する前面パネル3が設けられ、前面パネル3の背後には、3個のリール4,5,6が回転自在に設けられている。各リール4,5,6は、複数の図柄を可変表示する可変表示部を構成しており、それらの外周面には複数種類の図柄(以下、シンボルという)から成るシンボル列が描かれている。これらのシンボルは、前面パネル3の正面に設けられた透明な表示窓7,8,9を通して、それぞれ3個ずつ観察されるようになっている。
【0017】
表示窓7,8,9の下側には、遊技者が遊技メダルを投入するための投入口10と、投入口10に遊技メダルを投入する代わりにクレジット残高の範囲内で1枚,2枚,3枚の遊技メダルを賭けられるベットスイッチ12a,12b,12cと、クレジット残高を表示する7セグメントLED等で構成されたクレジット数表示部13とがそれぞれ設けられている。また、表示窓7,8,9には、横方向に3本の入賞ラインL1,L2A,L2B、斜め方向に2本の入賞ラインL3A,L3Bが描かれている。
【0018】
各ゲームの開始に先立ち、遊技者が投入口10に1枚の遊技メダルを投入するか又はベットスイッチ12aを押すと、賭け数が「1」となり、図2(a)に示すように、中央の入賞ラインL1だけが有効化される。遊技者が投入口10に2枚の遊技メダルを投入するか又はベットスイッチ12bを押すと、賭け数が「2」となり、同図(b)に示すように、横方向の3本全ての入賞ラインL1,L2A,L2Bが有効化される。また、遊技者が3枚の遊技メダルを投入するか又はベットスイッチ12cを押すと、賭け数が「3」となり、同図(c)に示すように、横方向と斜め方向の5本全ての入賞ラインL1,L2A,L2B,L3A,L3Bが有効化される。
【0019】
ベットスイッチ12a〜12cの下方には、遊技者が獲得した遊技メダルのクレジット/払い出し(PLAY CREDIT/PAY OUT)を押操作により切換えるためのクレジット/精算切換スイッチ(以下、C/Pスイッチという)14と、遊技者の傾倒操作に応じてリール4,5,6を一斉に回転させるためのゲーム開始レバー15と、遊技者の押操作に応じてリール4,5,6を個々に停止させるために各リール4,5,6に対応して配置された3個の停止ボタンスイッチ16,17,18とが設けられている。
【0020】
筐体2の正面上部には、配当表示部19が設けられ、入賞役となるシンボル組合せの種類と各入賞役に対応して払い出される遊技メダルの枚数等を示す組合せ表が掲載されている。筐体2の正面下部には、メダル払出口20を通して払い出される遊技メダルを蓄えるための遊技メダル受皿21が設けられている。また、各リール4,5,6の下方には液晶表示部11が設けられている。液晶表示部11に表示される画面は、画面左方にある十字キー22a,Aボタン22bおよびBボタン22cによって遊技者によって操作される。
【0021】
このような本スロットマシン1では、次に説明する、(1)一般遊技,(2)B・Bゲーム,および(3)R・Bゲームが行われる。
【0022】
(1)一般遊技
一般遊技時においては、シンボル「7」が有効化入賞ラインに3個揃うとB・Bゲームが発生し、シンボル「バー」が有効化入賞ラインに3個揃うとR・Bゲームが発生する。また、「スイカ」,「オレンジ」が有効化入賞ラインにそれぞれ3個揃うと小当たり入賞が発生する。また、第1リール4の有効化入賞ラインL1に1個のシンボル「チェリー」が停止すると、チェリー小当たり入賞が発生する。また、シンボル「JAC」が有効化入賞ラインに3個揃うとリプレイが発生する。また、並んだシンボル組合せがこれらのいずれの態様でもない場合にははずれゲーム(配当の無いゲーム)が発生する。
【0023】
R・BゲームおよびB・Bゲーム入賞が発生すると15枚の配当メダルが払い出され、このメダル払い出し後、遊技者に高配当が付与される高配当遊技であるR・Bゲーム、遊技者に有利な遊技を複数回行える特別遊技であるB・Bゲームを行うことが出来る。また、「スイカ」,「オレンジ」,「チェリー」の各小当たり入賞が発生すると、それぞれ15枚,8枚,2枚のメダルが払い出され、発生した小当たりゲームはメダルが払い出されて終了する。また、リプレイゲームが発生すると、メダル払い出しはないが、メダル投入をしなくてももう一度ゲームを行うことができる。
【0024】
(2)B・Bゲーム
▲1▼B・Bゲームにおいては、まず、一般遊技が実行される。このB・Bゲーム中の一般遊技(B・B中一般遊技)でははずれゲームも発生するが、上述した各小当たり入賞が、B・Bゲーム中以外の通常の一般遊技時に比べて高い確率で発生する。
【0025】
▲2▼また、このB・B中一般遊技時にJACのシンボル組合せが並ぶと、6枚のメダルが払い出される。
【0026】
▲3▼その後、高配当が付与される高配当ゲーム(R・Bゲーム)が実行される。この高配当ゲームは1枚賭けで行われ、この高配当ゲーム中にさらにJACのシンボル組合せが並ぶとジャックゲーム入賞が発生し、15枚のメダルが払い出される。高配当ゲーム中にははずれゲームも発生するが、ジャックゲーム入賞は約9/10という高い確率で発生する。この高配当ゲームは、本実施形態ではこのジャックゲーム入賞が8回発生するか、またはこの高配当ゲーム中に実行された通算のゲーム回数が12回に達すると終了する。
【0027】
▲4▼高配当ゲームが終了すると、上記の▲1▼で説明したB・B中一般遊技が再度行われ、この一般遊技中に上記の▲2▼で説明したシンボル組合せが発生すると、その後さらに上記の▲3▼で説明した高配当ゲームが行われる。B・Bゲームは、上記▲1▼〜▲3▼に示される一般遊技および高配当ゲームのセットからなる遊技者に有利な遊技の繰り返しであり、このセットは予め決められた所定回数行われる。本実施形態では3セット行われ、例えば、図3に示すように、最初に、BB中一般遊技1回目とR・Bゲーム1回目とのセットが行われ、次に、BB中一般遊技2回目とR・Bゲーム2回目とのセットが行われ、最後に、BB中一般遊技3回目とR・Bゲーム3回目とのセットが行われる。なお、ここでは途中でパンクすることなしに順調にゲームが進んだ場合を仮定して説明している。3セットの一連のゲームが行われるとB・Bゲームは終了となる。ただし、このB・Bゲーム中に、上記の▲1▼および▲2▼の一般遊技状態における通算ゲーム回数、言い換えれば上記▲3▼の高配当ゲーム時におけるゲーム回数を除く通算ゲーム回数が所定回数を越える場合にも、B・Bゲームは終了する。本実施形態ではこの所定回数は30回に設定されている。
【0028】
(3)R・Bゲーム
R・Bゲームは、上記B・Bゲーム中の▲3▼に示す高配当ゲームが1回行われて終了する。このR・BゲームではB・Bゲームのように小当たりが高確率で発生する上記の▲1▼および▲2▼に示す一般遊技は行われない。
【0029】
図4は、上記本実施形態のスロットマシン1における遊技処理動作を制御するための制御部23と、これに電気的に接続された周辺装置とを含む回路構成を示している。
【0030】
制御部23は、読み出し専用メモリ(ROM)24とランダムアクセスメモリ(RAM)25を備えた中央演算処理装置(CPU)26と、CPU26の動作クロック信号を生成するクロック回路27と、乱数サンプリング用の乱数を決定するための乱数設定部28とを備えて構成されている。
【0031】
クロック回路27は、所定周波数の基準クロック信号を発生するクロックパルス発生回路29と、基準クロック信号を分周することによりCPU26の動作クロック信号を生成する分周器30とを備えて構成されている。乱数設定部28は、CPU26の指令に従って所定範囲内(例えば、0〜16383)の乱数を生成する乱数発生器31と、乱数発生器31で生成された乱数を抽出してCPU26へ転送する乱数サンプリング回路32とを備えて構成されている。
【0032】
CPU26に備えられている複数の入出力ポート(I/Oポート)には、十字キー22a、Aボタン22b、Bボタン22c、C/Pスイッチ14、ゲーム開始レバー15、投入口10に投入された遊技メダルを検知するメダルセンサ33、モータ駆動回路34、リール位置検出回路35、リール停止信号回路36、ホッパー駆動回路37、払出し完了信号回路38、表示駆動回路39、スピーカー駆動回路40、ランプ駆動回路41が接続されている。
【0033】
モータ駆動回路34には、リール4,5,6を駆動するためのステッピングモータ42,43,44が接続され、リール停止信号回路36には、停止ボタンスイッチ16,17,18が接続されている。遊技者がゲーム開始レバー15を傾倒操作すると、CPU26がこれを検知してモータ駆動回路34を制御し、ステッピングモータ42,43,44へ駆動パルスを供給してリール4,5,6を回転させる。また、停止ボタンスイッチ16,17,18が押されると、リール停止信号回路36がこれを検出してCPU26へ検出信号を転送し、更に、CPU26がこの検出信号に基づいてモータ駆動回路34に対してステッピングモータ42,43,44への駆動パルスの供給を停止させることにより、リール4,5,6を停止させる。
【0034】
リール位置検出回路35には、リール4,5,6の回転位置を検出する光学センサ等が設けられ、その光学センサ等で検出された位置検出信号をCPU26へ転送することで、リール4,5,6に描かれている各シンボルの位置情報を通知する。ホッパー駆動回路37には、遊技メダルを貯えるための貯留ホッパ−45が接続されている。払出し完了信号回路38には、入賞時に貯留ホッパー45から遊技メダル受皿21に払い出される遊技メダルの枚数を計数するメダル検出部46が接続されている。そして、実際に払い出しのあった計数値が所定の配当枚数に達すると、払出し完了信号発生回路38からCPU26へ払出し完了信号が転送される。
【0035】
表示駆動回路39には液晶表示部11が接続されており、CPU26の指示にしたがって、表示駆動回路39は液晶表示部11に画像を表示させる。スピーカー駆動回路40には、透音孔を通して効果音を出力するスピーカー47が接続され、ランプ駆動回路41には、表示窓7,8,9を通して現れるシンボルを裏面側から透過照明するためのバックランプ48が接続されている。
【0036】
表示駆動回路39、液晶表示部11および制御部23は、連荘遊技において遊技者が獲得した配当の量を表示する表示手段を構成している。ここで、連荘遊技とは、B・Bゲームの終了後、所定回数、本実施形態では50回の遊技が行われるまでの間に、後述する入賞態様決定手段でB・Bゲーム内部入賞態様が決定されて行われる一連のB・Bゲームと定義される。
【0037】
ROM24には、このスロットマシン1で実行されるゲーム処理の手順がシーケンスプログラムとして記憶されているほか、確率抽選テーブルや入賞判定テーブル等が記憶されている。RAM25には、CPU26が上記シーケンスプログラムにしたがって処理する際に種々の処理データやフラグデータ等を格納するための記憶領域が備えられている。
【0038】
図5は上記のROM24内に格納された確率抽選テーブルを概念的に示している。この確率抽選テーブルは、乱数発生器31で発生する一定範囲の乱数を各入賞態様に区画するデータを記憶しており、このデータはゲーム状態および投入メダル数によって定められる。例えば、「一般遊技時」に1枚のメダルが投入された場合には、同表より確率テーブルTS1が選択され、乱数発生器31で発生する一定範囲の乱数はこのテーブルTS1に記憶されたデータによって区画される。つまり、サンプリング回路32で特定された1つの乱数値がテーブル中の区画のどのグループに属するかが判定され、内部入賞態様が決定される。ここで、乱数発生器31,サンプリング回路32,CPU26等からなる制御部23は、抽出された乱数値を予め定められた確率抽選テーブル中のデータと照合して内部入賞態様を決定する入賞態様決定手段を構成している。
【0039】
一般遊技時における各テーブルTS1,TS2,TS3では、乱数は、B・Bゲーム,R・Bゲーム,小当たり入賞ゲーム,リプレイゲーム(再遊技)およびはずれの各区画にグループ分けされる。投入メダル数が2枚,3枚と増えることにより、各入賞の発生する確率は高くなる。
【0040】
また、確率抽選でB・BゲームまたはR・Bゲームが発生してB・BフラグまたはR・Bフラグがセットされたが、リール停止時にB・BゲームまたはR・Bゲームのシンボル組合せが並ばないときには、B・BゲームまたはR・Bゲーム突入直前の状態である「B・BまたはR・B内部当たり中」のゲーム状態になる。
【0041】
このゲーム状態においては、同表の確率抽選テーブルとしてテーブルTF1,TF2,TF3が投入メダル数に応じて選択される。これら各テーブルでは、乱数は、小当たり入賞ゲーム,再遊技およびはずれの各区画にグループ分けされる。また、ゲーム状態が「B・B中一般遊技」になると、確率抽選テーブルとしてテーブルTB1,TB2,TB3が投入メダル数に応じて選択される。これら各テーブルでは、乱数は、小当たり入賞ゲーム,ジャックゲーム(再遊技)入賞およびはずれの各区画にグループ分けされる。
【0042】
図6に示すテーブルは、図5に示すメダル数3枚の時の各確率抽選テーブルに記憶されるデータの一例を示している。つまり、遊技状態が一般遊技の時の確率抽選テーブルTS3には、各抽選役BB,RB,スイカ,オレンジ,チェリー,および再遊技(JAC)に対して、それぞれ52,50,100,300,2000,2245という数値データが記憶されている。なお、再遊技の抽選役の数値データは、B・B中一般遊技の遊技状態では、R・Bゲーム(高配当ゲーム)に突入する入賞確率を示している。これら数値データは、乱数発生器31が発生する0〜16383の範囲の乱数を区分する乱数幅を示しており、例えば、確率抽選テーブルTS3を用いた場合には、BBゲームは52/16384の確率で発生する。
【0043】
遊技状態が内部当たり中の確率抽選テーブルTF3,BB中一般遊技の時の確率抽選テーブルTB3についても、発生乱数を区分する乱数幅データが同様に記憶されている。なお、同テーブル中で数値データが示されていない横棒が記されている部分は、その当選役が抽選されないことを表している。
【0044】
また、図4に示すROM24内に格納された図示しないシンボルテーブルは、各リール4〜6の回転位置とシンボルとを対応づけるものであり、各シンボル列を記号で表したものである。このシンボルテーブルには、リセットパルスが発生する回転位置を基準として各リールの一定の回転ピッチ毎に順次付与されたコードナンバと、それぞれのコードナンバ毎に対応して設けられたシンボルを示すシンボルコードとが記憶されている。
【0045】
また、上記のROM24内には図示しない入賞シンボル組合せテーブルが格納されている。この入賞シンボル組合せテーブルには、配当表示部19に掲載されている各入賞シンボル組合せのシンボルコードや、「リーチ目」を構成するシンボル組合せのシンボルコード、各入賞を表す入賞判定コード、入賞メダル配当枚数等が記憶されている。ここで、リーチ目とは、B・BまたはR・Bゲーム当選フラグが内部抽選によってセットされた前述のB・BまたはR・B内部当たり中ゲーム状態のときに、B・BまたはR・Bゲームの発生が近い状態になっていることを遊技者に示唆するシンボル組合せである。入賞シンボル組合せテーブルは、第1リール2,第2リール3、第3リール4の停止制御時、および全リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。
【0046】
次に、制御部23で制御される本スロットマシン1の動作について、図7に示すフローチャートを参照して説明する。
【0047】
CPU26は、初めにメダルBETがなされたかどうかを判別する(図7,ステップ101参照)。この判別は、投入口10にメダルが投入され、メダルセンサ33からの検出信号入力があった場合、或いはベットスイッチ12a〜12cからの入力があった場合に“YES”となる。その場合、次にゲーム開始レバー15が操作されたか否かを判別する(ステップ102)。この判別が“YES”の場合、CPU26は、モータ駆動回路34に指令して全リール4,5,6を回転駆動する(ステップ103)。その後、確率抽選処理を行う(ステップ104)。
【0048】
この確率抽選処理は、図5および図6に示す、一般遊技ゲーム状態やB・BまたはR・B内部当たり中ゲーム状態の確率抽選テーブルを用いて行われ、乱数発生器31で発生してサンプリング回路32によって抽出された乱数が、この確率抽選テーブル中のどの区画データに属するかによって判断される。そして、抽出乱数が属する区画データの内部入賞役に応じて、当選フラグがRAM25の所定領域にセットされる。
【0049】
次に、上記確率抽選の結果、セットされた入賞フラグの種類に応じてリール4〜6の停止制御を行う(ステップ105)。そして、リール4〜6の停止時のシンボル組合せがいずれかの内部入賞役に該当するか否かを判定し(ステップ106)、“NO”であればステップ101に戻り、“YES”のときは、更に、上記リール停止時のシンボル組合せが前述の「リプレイ」ゲームか否かを判定する(ステップ107)。この判定が“NO”であれば所定枚数のメダルを払い出して(ステップ108)、次のステップ109に移行し、“YES”のときはメダルを払い出すことなく、前述の開始レバー15の操作判断(ステップ102)に戻る。
【0050】
次に、ステップ106における入賞判断で「B・Bゲーム」が発生したか否かを判定し(ステップ109)、「B・Bゲーム」が発生したときは前述したこのB・Bゲームを実行する(ステップ110)。また、ステップ109で「B・Bゲーム」が発生していないときは、次に、「「R・Bゲーム」が発生したか否かを判定し(ステップ111)、「R・Bゲーム」が発生したときは前述したこのR・Bゲームを実行する(ステップ112)。
【0051】
図8は上記のステップ110において行われるB・Bゲームの遊技処理の概要を示している。
【0052】
B・Bゲームに突入すると、CPU26は、まず、RAM25の所定領域に格納された連荘モードフラグがオン状態になっているか否かを判別する(図8,ステップ121)。連荘モードフラグは、連荘遊技が行える遊技状態の時、つまり、B・Bゲーム終了後50ゲーム以内の遊技の時に、CPU26によってRAM25の所定領域にセットされるフラグである。連荘モードフラグがオン状態になっていない場合には、これから連荘ゲームが開始されるものとして、CPU26は、トータル・カウンタのトータル・カウント(Total Count)を0にリセットする(ステップ122)。トータル・カウンタは、連荘遊技が開始されてから現在までの間の各B・Bゲームで遊技者が獲得したメダルの総積算枚数をカウントするカウンタであり、CPU26内のレジスタ等によって構成される。このトータル・カウンタでカウントされたトータル・カウント値は、液晶表示部11に表示される。
【0053】
また、ステップ121で連荘モードフラグがオン状態になっている場合、並びにステップ122の処理を終えた場合、CPU26は、次に、ボーナス・カウンタのボーナス・カウント(Bonus Count)を0にリセットする(ステップ123)。ボーナス・カウンタは、連荘遊技における1回のB・Bゲーム中に遊技者が獲得したメダルの数をカウントするカウンタであり、CPU26内のレジスタ等によって構成される。このボーナス・カウンタでカウントされたボーナス・カウント値も、液晶表示部11に表示される。
【0054】
次に、前述した内容のB・Bゲームが開始され(ステップ124)、B・Bゲーム中に入賞が発生したか否かが判別される(ステップ125)。B・Bゲーム中に入賞が発生すると、CPU26は、その入賞によって遊技者が獲得したメダル枚数をボーナス・カウンタに加算する(ステップ126)。次に、CPU26は、ボーナスゲームであるB・Bゲームが終了したか否かを判別し(ステップ127)、B・Bゲームが終了した場合には、トータル・カウンタのトータル・カウント値にボーナス・カウンタのボーナス・カウント値を加算する(ステップ1128)。この加算処理により、連荘遊技中の今までのB・Bゲームで獲得していた総獲得メダル数に、今回のB・Bゲームで獲得したメダル数が加算される。
【0055】
次に、ハイスコア処理が行われる(ステップ129)。このハイスコア処理は図9のフローチャートに示される。
【0056】
ハイスコア(HiScore)処理では、まず、ボーナス・カウンタのボーナス・カウント値が、その日にその遊技台で各遊技者が獲得したボーナス・カウント値の上位10番(Top 10)の中に入っているか否かが判別される(図9,ステップ131)。上位10番の中に入っている場合には、RAM25のボーナス・ハイスコア格納領域に遊技者の名前および獲得メダル枚数が入力される(ステップ132)。
【0057】
RAM25のボーナス・ハイスコア格納領域へのハイスコア入力処理は、液晶表示部11の左方に設けられた十字キー22a,Aボタン22bおよびBボタン22cを用いて行われる。ハイスコア入力処理時には液晶表示部11に図10に示すハイスコア入力画面が表示される。遊技者は十字キー22aを操作して反転表示されている入力文字を選択し、Aボタン22bを押圧操作して入力文字を確定し、Bボタン22cを押圧操作して確定した入力文字を消去する。この操作によってトップテン入りした遊技者の名前がRAM25に記憶される。
【0058】
ステップ131でボーナス・カウント値がトップテンに入っていない場合、並びにステップ132のハイスコア入力処理が終了した場合、次に、トータル・カウンタのトータル・カウント値が、その日にその遊技台で各遊技者が獲得したトータル・カウント値の上位10番(Top 10)の中に入っているか否かが判別される(ステップ133)。上位10番の中に入っている場合には、RAM25のトータル・ハイスコア格納領域に遊技者の名前および獲得メダル枚数が入力される(ステップ134)。
【0059】
RAM25のトータル・ハイスコア格納領域へのハイスコア入力処理も、十字キー22a,Aボタン22bおよびBボタン22cを用いて、上述したボーナス・ハイスコア入力処理と同様にして行われる。その後、ステップ132およびステップ134で入力されたボーナス・カウントおよびトータル・カウントの上位10番以内の遊技者の名前および獲得メダル枚数がそれぞれ液晶表示部11に表示される(ステップ135)。
【0060】
上記のハイスコア処理が終了すると、図8のフローチャートに示す処理が終了する。
【0061】
図11は、図8に示すボーナスゲーム処理が終了した後に引き続いて行われる処理の概要を示すフローチャートである。
【0062】
図8のステップ129のハイスコア処理が終了すると、次に、連荘カウント遊技フラグがオン状態にされる(図11,ステップ141)。この連荘カウント遊技フラグがオン状態にされると、B・Bゲーム終了後に行われる遊技数がCPU26によってカウントされる。次に、CPU26は連荘カウント遊技数を50ゲームにセットし(ステップ142)、B・Bゲーム終了後50ゲームまでの連荘可能な遊技をカウントする。
【0063】
その後、一般遊技が開始され(ステップ143)、確率抽選処理でB・Bゲームに当選したか否かが判断される(ステップ144)。B・Bゲームに当選しない場合には、次に、連荘カウント遊技数から1減算され(ステップ145)、連荘カウント遊技数が0になったか否かが判別される(ステップ146)。連荘カウント遊技数が0ではない場合には、処理はステップ143に戻り、ステップ143〜ステップ146の処理が繰り返して行われる。
【0064】
また、ステップ144でB・Bゲームに当選したことが検出されると、前述した連荘モードフラグがオン状態にされ(ステップ147)、その後、図8に示したボーナス開始処理が実行される。連荘モードフラグがオン状態にされることにより、50ゲーム以内に再度B・Bゲームが発生すると連荘遊技となる。また、連荘モードフラグがオン状態にされると、CPU26は、液晶表示部11の表示態様を、連荘遊技が行えない遊技状態のときの表示態様と異ならせる制御処理を行う。例えば、通常時緑色であった液晶表示部11の背景色を赤色に変化させる。
【0065】
また、ステップ146で連荘カウント遊技数が0になった場合には、ステップ141でオン状態にされた連荘カウント遊技フラグがオフ状態にされ(ステップ178)、その後、一般遊技が引き続いて行われる。
【0066】
このような本実施形態によるスロットマシン1によれば、遊技者は、従来相互に独立して個々に行われていた各B・Bゲームを1つの連荘遊技と把握し、液晶表示部11の表示によってこの連荘遊技において獲得したメダルの枚数を意識するようになる。このため、長い時間遊技する遊技者は、各B・Bゲーム個々が有する興趣を享受すると共に、連荘遊技として把握される一連のB・Bゲームに新たな興趣を見い出す。
【0067】
また、本実施形態によるスロットマシン1では、その遊技機で現在までの間に各遊技者によって行われた各連荘遊技で獲得したメダル枚数の多い上位10名の遊技者が、液晶表示部11に表示される。このため、遊技者は、連荘遊技で他の遊技者よりも多くのメダル枚数を獲得して上位者として液晶表示部11に表示されることを望むようになり、他の遊技者との間に競争心が芽生える。また、連荘遊技でのメダル獲得上位者として液晶表示部11に表示されることにより、遊技者は遊技に優越感を感じるようになる。このため、連荘遊技にさらに新たな興趣が持たせられ、連荘遊技の興趣は向上する。
【0068】
本実施形態では、連荘遊技中のB・Bゲームによるトータルでの獲得メダル枚数が表示されるため、1回のB・Bゲームでは勝負できない遊技レベルが中級以下の遊技者であっても、連荘遊技を狙うことによって遊技レベルが上級の遊技者と対等に勝負することが出来るようになる。よって、本実施形態によるスロットマシン1では連荘遊技の興趣は特に向上する。
【0069】
また、本実施形態によるスロットマシン1では、液晶表示部11が、連荘遊技が行える遊技状態のときの表示態様を連荘遊技が行えない遊技状態のときの表示態様と異ならせる。このため、遊技者は、液晶表示部11の表示態様を認識することにより、現在の遊技状態が連荘遊技が行える遊技状態か否かを直ちに把握することが出来る。従って、遊技者は、認識した液晶表示部11の表示態様に基づいて、B・Bゲームの連荘を狙える時期を知ることが出来る。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、遊技者は、従来相互に独立して個々に行われていた各特別遊技を1つの連荘遊技と把握し、表示手段の表示によってこの連荘遊技において獲得した配当の量を意識するようになる。このため、長い時間遊技する遊技者は、各特別遊技個々が有する興趣を享受すると共に、連荘遊技として把握される一連の特別遊技に新たな興趣を見い出す。この結果、本発明によれば、新たな興趣を起こさせる遊技機が提供される。また、遊技者は、表示手段の表示態様を認識することにより、特別遊技の終了後に行なわれる遊技の回数が所定回数に達していないか否か、すなわち、現在の遊技状態が連荘遊技が行える遊技状態か否かを直ちに把握することが出来る。従って、遊技者は、認識した表示手段の表示態様に基づいて、特別遊技の連荘を狙える時期を知ることが出来、より一層連荘遊技を楽しむことが可能になる。
【0071】
また、表示手段が、その遊技機で現在までの間に各遊技者によって行われた各連荘遊技で獲得した配当量の多い上位者を表示する構成にすると、遊技者は、連荘遊技で他の遊技者よりも多くの配当量を獲得して上位者として表示手段に表示されることを望むようになり、他の遊技者との間に競争心が芽生える。また、連荘遊技での配当獲得上位者として表示手段に表示されることにより、遊技者は遊技に優越感を感じるようになる。このため、連荘遊技にさらに新たな興趣が持たせられ、連荘遊技の興趣は向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるスロットマシンの外観構造を示す正面図である。
【図2】図1に示すスロットマシンの表示窓に記された入賞ラインが順次有効化される状態を示す図である。
【図3】図1に示すスロットマシンで行われるB・Bゲームの内容を示す図である。
【図4】図1に示すスロットマシンの動作を制御するための制御部及びその周辺装置の構成を示すブロック図である。
【図5】図1に示すスロットマシンに備えられた確率抽選テーブルの構成を概念的に示す説明図である。
【図6】図5に示す3枚賭け遊技時の各確率抽選テーブルの数値データ例を示すテーブルである。
【図7】図4に示す制御部によるゲーム処理動作の概略を示すフローチャートである。
【図8】図7に示すフローチャート中のB・Bゲーム処理の概要を示すフローチャートである。
【図9】図8に示すフローチャート中のハイスコア処理を示すフローチャートである。
【図10】図8に示すハイスコア処理の際に液晶表示部に表示される画面を示す図である。
【図11】図8に示すB・Bゲーム処理が終了した後に行われる処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…スロットマシン
2…筐体
3…前面パネル
4,5,6…リール
7,8,9…窓
10…メダル投入口
11…液晶表示部
12a,12b,12c…ベットスイッチ
13…クレジット数表示部
14…C/Pスイッチ
15…ゲーム開始レバー
16,17,18…停止ボタンスイッチ
19…配当表示部
20…メダル払出口
21…メダル受け皿
22a…十字キー
22b…Aボタン
22c…Bボタン
23…制御部
24…ROM
25…RAM
26…CPU
L1,L2A,L2B,L3A,L3B…入賞ライン

Claims (3)

  1. 複数の図柄を可変表示する可変表示部と、乱数抽選によって内部入賞態様を決定する入賞態様決定手段と、この入賞態様決定手段で決定された内部入賞態様に応じて前記可変表示部に停止表示する図柄を制御する停止制御部と、前記入賞態様決定手段で特別遊技内部入賞態様が決定され、決定されたこの特別遊技内部入賞態様に対応する図柄の組合せが前記可変表示部に停止表示されて特別遊技入賞が発生すると、遊技者に有利な特別遊技を実行する遊技処理制御部とを備えて構成される遊技機において、
    前記特別遊技の終了後、前記特別遊技入賞,所定の配当が付与される小当たり入賞,遊技媒体を投入しなくても再度遊技が行える再遊技入賞,および配当の無い非入賞を少なくとも発生させる一般遊技が所定回数行われるまでの間に、前記入賞態様決定手段で前記特別遊技内部入賞態様が決定されて行われる一連の前記特別遊技を連荘遊技とし、この連荘遊技が行える状態において前記連荘遊技が開始されてから現在までの間に行われた各前記特別遊技で遊技者が獲得した配当の総積算量を前記連荘遊技毎にカウントする総積算量カウント手段と、
    前記総積算量を表示する表示手段と、を備え、
    前記入賞態様決定手段は、前記特別遊技の終了後に行なわれる前記一般遊技の回数が前記所定回数に達する前後で、内部入賞態様を同一の確率で決定し、
    前記表示手段は、前記特別遊技の終了後に行なわれる前記一般遊技の回数が前記所定回数に達する前後で、表示態様を異ならせることを特徴とする遊技機。
  2. 記連荘遊技における前記特別遊技中に遊技者が獲得した配当の量を前記特別遊技毎にカウントする配当量カウント手段を備え、
    前記表示手段は、前記配当の量を表示することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記表示手段は、その遊技機で現在までの間に各遊技者によって行われた各前記連荘遊技で獲得した配当の総積算量の多い上位者を表示することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
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