JP4470995B2 - A/d変換回路及び電子機器 - Google Patents

A/d変換回路及び電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、A/D変換回路及び電子機器等に関する。
いわゆるユビキタスネット社会の実現のためには、複数のセンサをネットワークを介して接続し、各センサからの情報を取得して、状況を総合的に判断するセンサネットワークが必要になる。このようなセンサネットワークでは、温度センサ、煙センサ、光センサ、人感センサ、圧力センサ、生体センサ、ジャイロセンサなどの様々なセンサが使用される。そしてセンサの検出信号の振幅、DCオフセット、周波数帯域なども、使用されるセンサに応じて様々に異なる。
ところで、センサの検出信号(センサ信号)はアナログ信号であるため、CPU等により情報の解析・判断処理を行うためには、このアナログ信号をデジタルデータに変換する必要がある。このような目的のために、センサからのアナログの検出信号をデジタルデータに変換するA/D変換回路(アナログフロントエンド回路)が用いられる。このA/D変換回路の従来技術としては例えば特許文献1、2などがある。
特開2007−117586 特開2007−285745
しかしながら、これまでのA/D変換回路は、特定のセンサに専用のICとして開発されるものが殆どであった。従って、新たなセンサを開発した場合に、そのセンサ用のA/D変換回路のICを新たに試作・開発しなければならず、多大な費用がかかるという問題があった。この場合に、汎用品のA/D変換回路のICを用いる手法も考えられるが、センサの検出信号の振幅や周波数帯域は様々であるため、汎用品で対応することは実質的に困難であった。従って、様々なセンサ用のICを手軽に試作できる環境をユーザに提供できないという課題があった。
本発明の幾つかの態様によれば、広いダイナミックレンジで入力信号をA/D変換できるA/D変換回路及びこれを含む電子機器を提供できる。
本発明は、カスケード接続された複数の増幅器を含み、入力信号が入力される増幅回路と、前記複数の増幅器の出力信号のいずれかを選択し、セレクタ出力信号として出力するセレクタと、前記セレクタからの前記セレクタ出力信号のA/D変換を行うA/D変換器と、前記複数の増幅器の各増幅器の出力信号の電圧が、高電位側判定電圧と低電位側判定電圧により規定される判定電圧範囲内の電圧か否かを判定する判定回路と、前記判定回路での判定結果に基づいて、前記複数の増幅器の出力信号のいずれを選択するかを前記セレクタに指示する制御回路とを含むA/D変換回路に関係する。
本発明によれば、増幅回路がカスケード接続された複数の増幅器を含み、各増幅器の出力信号の電圧が判定電圧範囲内の電圧か否かが判定される。そして判定結果に基づいて、複数の増幅器の出力信号のいずれかがセレクタにより選択されて、A/D変換器によりA/D変換される。このようにすれば、複数の増幅器の出力信号のうち、その電圧が判定電圧範囲内となる信号を選択して、A/D変換できる。従って、広いダイナミックレンジで入力信号をA/D変換できるA/D変換回路を提供できる。
また本発明では、前記高電位側判定電圧は、前記A/D変換器の入力電圧範囲を規定する高電位側基準電圧以下の電圧に設定され、前記低電位側判定電圧は、前記A/D変換器の前記入力電圧範囲を規定する低電位側基準電圧以上の電圧に設定されてもよい。
このようにすれば、その電圧がA/D変換回路の入力電圧範囲内となる信号を、セレクタを介してA/D変換器に入力できるため、適正なA/D変換を実現できる。
また本発明では、前記増幅回路は、前記複数の増幅器として第1〜第Nの増幅器を含み、前記制御回路は、前記第1〜第Nの増幅器のうちの第jの増幅器(jは1<j≦Nを満たす整数)の出力信号の電圧が、前記判定電圧範囲内の電圧ではないと判定された場合には、前記第1〜第Nの増幅器のうちの第j−1の増幅器の出力信号を選択することを、前記セレクタに指示してもよい。
このようにすれば、第jの増幅器の出力信号の電圧が判定電圧範囲内の電圧か否かを判定して、第j−1の増幅器の出力信号を選択するか否かを判断できるようになる。
また本発明では、前記増幅回路は、前記複数の増幅器として第1〜第Nの増幅器を含み、前記制御回路は、前記第1〜第Nの増幅器のうちの第jの増幅器(jは1<j≦Nを満たす整数)の入力信号の電圧が、前記第jの増幅器のゲインに応じて設定される第jの判定電圧範囲内の電圧ではないと判定された場合には、前記第1〜第Nの増幅器のうちの第j−1の増幅器の出力信号を選択することを、前記セレクタに指示してもよい。
このようにすれば、第jの増幅器の入力信号の電圧が判定電圧範囲内の電圧か否かを判定して、第j−1の増幅器の出力信号を選択するか否かを判断できる。従って、判定処理時間に第jの増幅器の信号遅延時間が影響を与えないようになるため、素速いレスポンスを実現できる。
また本発明では、前記複数の増幅器は、そのゲインが2のべき乗に設定された複数の増幅器を含んでもよい。
このようにゲインを2のべき乗に設定すれば、その後のデジタル処理の簡素化を図れる。
また本発明では、前記複数の増幅器は、カスケード接続された複数の反転増幅器を含んでもよい。
このようにすれば、レール・ツー・レールのオペアンプを使用しなくても済むようになるため、回路の小規模化やオペアンプの特性の向上を実現できる。
また本発明では、前記複数の反転増幅器の各反転増幅器は、その出力端子が前記反転増幅器の出力ノードに接続されたオペアンプと、前記オペアンプの第1の入力端子と前記反転増幅器の入力ノードとの間に設けられた第1の抵抗と、前記出力ノードと前記オペアンプの前記第1の入力端子との間に設けられた第2の抵抗とを含んでもよい。
また本発明では、前記増幅回路は、前記複数の増幅器の初段の増幅器として、差動入力信号を差動増幅する差動増幅器を含んでもよい。
このようにすれば、差動の検出信号を出力するセンサデバイス等にも対応できるようになる。
また本発明では、前記判定回路は、前記複数の増幅器の出力信号の電圧と、前記高電位側判定電圧及び前記低電位側判定電圧とを比較する複数のコンパレータを含んでもよい。
このようにすれば、出力信号の電圧が判定電圧範囲内か否かの判定をコンパレータを用いて実現できるようになる。
また本発明では、前記複数のコンパレータの各コンパレータは、ヒステリシス機能を有するコンパレータであってもよい。
このようにすればコンパレータの出力信号が高電圧レベルと低電圧レベルを交互に繰り返してしまい回路の誤動作等を招く事態を防止できる。
また本発明では、前記A/D変換器の後段側に設けられ、前記A/D変換器からのデジタルデータに基づいて演算処理を行うデジタル処理部を含み、前記デジタル処理部は、前記複数の増幅器の出力信号のいずれを前記セレクタが選択したかに応じて、異なる演算処理を行ってもよい。
このようにすれば、セレクタの選択状態に応じた適正な演算処理を、A/D変換回路からのデジタルデータに対して施すことができ、後段のシステム等にとって扱い易いデジタルデータの出力が可能になる。
また本発明では、前記増幅回路は、前記複数の増幅器として第1〜第Nの増幅器を含み、前記デジタル処理部は、前記第1〜第Nの増幅器のうちの第j−1の増幅器(jは1<j≦Nを満たす整数)の出力信号が前記セレクタにより選択された場合に、前記第1の増幅器から前記第j−1の増幅器までのトータル・ゲインの逆数に対応する乗算係数を、前記A/D変換器からのデジタルデータに乗算する演算処理を行ってもよい。
このようにすれば、第1〜第j−1の増幅器によりゲイン調整された信号の電圧レベルを元の電圧レベルに戻すための乗算処理が可能になる。
また本発明では、前記デジタル処理部は、前記A/D変換器の分解能をnビット(nは2以上の整数)とした場合に、前記A/D変換器からのnビットのデジタルデータに基づいて演算処理を行い、mビット(mはm>nとなる整数)のデジタルデータを出力してもよい。
このようにすれば、増幅器によりゲイン調整等を行った場合にも、正しいA/D変換の電圧レベルを表すデジタルデータを後段に送ることが可能になる。
また本発明では、前記複数の増幅器は、そのゲインが2のべき乗に設定された複数の増幅器を含み、前記デジタル処理部は、前記mビットのデジタルデータのうちの少なくとも絶対値を表すビット列を、前記複数の増幅器の出力信号のいずれを前記セレクタが選択したかに応じて決まるビット数だけ、ビットシフトする処理を行ってもよい。
このようにすれば、増幅器によりゲイン調整された信号の電圧レベルを元の電圧レベルに戻すためのビットシフト処理が可能になる。
また本発明では、前記複数の増幅器は、カスケード接続された複数の反転増幅器を含み、前記デジタル処理部は、前記複数の増幅器の出力信号のいずれを前記セレクタが選択したかに応じて、前記mビットのデジタルデータのうちの符号ビットの設定処理を行ってもよい。
このようにすれば、セレクタが複数の増幅器の出力信号のうちのいずれを選択したとしても、それに応じて適正な符号ビットが設定されるため、矛盾の無い符号ビット付きのデジタルデータを後段に送ることが可能になる。
また本発明では、上記のいずれかに記載のA/D変換回路を含む電子機器に関係する。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.A/D変換回路の構成
図1に本実施形態のA/D変換回路(A/D変換装置、アナログフロントエンド回路)の構成例を示す。このA/D変換回路は、増幅回路10、セレクタ20、A/D変換器50、判定回路60、制御回路70を含む。なおA/D変換回路は図1の構成に限定されず、その一部の構成要素(例えば判定回路、制御回路)を省略したり、他の構成要素(例えば、フィルタ、差動増幅器、出力信号がセレクタに接続されない増幅器等)を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
増幅回路10は複数の増幅器AM1〜AMN(第1〜第Nの増幅器)を含む。この複数の増幅器AM1〜AMNは例えばカスケード接続されている。具体的には第1の増幅器AM1は、センサ等からの入力信号VIを受け、第1の出力信号AQ1を出力する。第2の増幅器AM2(広義には第jの増幅器。jは1<j≦Nを満たす整数)は、第1の増幅器AM1(広義には第j−1の増幅器)の出力信号AQ1(広義には第j−1の出力信号)を受け、第2の出力信号AQ2(広義には第jの出力信号)を出力する。第Nの増幅器AMNは、第N−1の増幅器AMN−1の出力信号AQN−1を受け、第Nの出力信号AQNを出力する。なお増幅器AM1〜AMNは、例えばゲイン調整機能やオフセット調整機能を持つことができる。増幅器AM1〜AMNにゲイン調整機能を持たせた場合には、そのゲインを2のべき乗に設定してもよい。また増幅器AM1〜AMN(後段側の増幅器)は複数の反転増幅器を含むことができる。但し非反転増幅器を用いてもよい。また初段の増幅器AM1は差動入力信号を増幅する差動増幅器であってもよい。
セレクタ20(マルチプレクサ)は、複数の増幅器AM1〜AMNの出力信号AQ1〜AQNのいずれかを選択する。そして、選択した出力信号をセレクタ出力信号SLQとして出力する。具体的には制御回路70からの選択指示信号SSDに基づいて、AQ1〜AQNのうちのいずれかの出力信号を選択して出力する。このセレクタ20は、複数の論理ゲートや複数のトランスファートランジスタなどにより構成できる。
A/D変換器50は、セレクタ20からのセレクタ出力信号SLQのA/D変換を行う。具体的にはA/D変換器50には、入力電圧範囲を規定(設定)する高電位側の基準電圧VRPと低電位側の基準電圧VRNが供給される。そしてVRP〜VRNの入力電圧範囲においてnビット(例えばn=10)の分解能でA/D変換を行って、A/D変換後のデジタルデータADQ(デジタル出力値)を出力する。例えばA/D変換器50は、セレクタ20からのセレクタ出力信号SLQを、A/D変換用のサンプリングクロックでサンプルホールドし、サンプルホールドされた信号をA/D変換する。なおA/D変換器50の前段側(A/D変換器50とセレクタ20の間)に、RCフィルタやSCF(スイッチトキャパシタフィルタ)などの前置フィルタを設けることができる。
A/D変換器50としては例えば逐次比較型のA/D変換器を採用できる。この場合にはA/D変換器50は、図示しないサンプルホールド回路やコンパレータや逐次比較レジスタやD/A変換器を含むことができる。そしてコンパレータはD/A変換器からのD/A変換後のアナログ信号と、サンプルホールド回路からのサンプルホールド信号を比較する。逐次比較レジスタは、コンパレータの出力信号のデータを格納する。D/A変換器は、逐次比較レジスタからのデジタルデータをD/A変換して、アナログ信号を出力する。なおA/D変換器50は逐次比較型に限定されず、例えば並列比較型、追従比較型などの様々なタイプのA/D変換器を採用できる。
判定回路60(比較回路)は、増幅回路10の増幅器AM1〜AMNの出力信号AQ1〜AQNに対する判定処理(電圧比較処理)を行う。具体的には、増幅器AM1〜AMNの各増幅器の出力信号の電圧が、判定電圧範囲内の電圧か否かを判定(比較)する。そして判定結果の信号DRS(例えばエラー信号)を制御回路70に出力する。この場合の判定電圧範囲は、例えば高電位側の判定電圧VCHと低電位側の判定電圧VCLにより規定される。
ここで高電位側の判定電圧VCHは、例えばA/D変換器50の入力電圧範囲を規定する高電位側の基準電圧VRP以下の電圧に設定できる(VCH≦VRP)。低電位側の判定電圧VCLは、A/D変換器50の入力電圧範囲を規定する低電位側の基準電圧VRN以上の電圧に設定できる(VCL≧VRN)。例えばVCH〜VCLの電圧範囲は、VRP〜VRNの電圧範囲よりもマージン(例えば10〜90%)の分だけ狭い電圧範囲とすることができる。
判定回路60は、例えば複数の増幅器AM1〜AMNの出力信号AQ1〜AQNの電圧と、高電位側、低電位側の判定電圧VCH、VCLとを比較する複数のコンパレータを含むことができる。この場合に各コンパレータは、ヒステリシス機能を有するコンパレータであってもよい。或いは出力信号AQ1〜AQNのピーク電圧を保持する回路を設け、このピーク電圧と判定電圧VCH、VCLをコンパレータ等により比較してもよい。
制御回路70はA/D変換回路内の各回路の制御処理等を行う。具体的には判定回路80での判定結果に基づいて、増幅器AM1〜AMNの出力信号AQ1〜AQNのいずれを選択するかをセレクタ20に指示する制御を行う。例えば判定回路60から判定結果の信号DRSを受けて、選択指示信号SSDを生成し、セレクタ20に出力する。更に具体的には、制御回路70は、増幅器AM1〜AMNのうちの第jの増幅器(例えばAM3)の出力信号の電圧が、VCH〜VCLの判定電圧範囲内の電圧ではないと判定された場合には、前段の第j−1の増幅器(例えばAM2)の出力信号を選択することを、セレクタ20に指示する。なお、増幅器AM1〜AMNのうちの例えば第jの増幅器(例えばAM3)の入力信号の電圧が、第jの増幅器のゲインに応じて設定される判定電圧範囲内(第jの判定電圧範囲内)の電圧ではないと判定された場合に、前段の第j−1の増幅器(例えばAM2)の出力信号を選択することを、セレクタ20に指示するようにしてもよい。
以上のように本実施形態では、例えば増幅器AM3の出力信号AQ3が、VCH〜VCLで規定される判定電圧範囲を超えると、その前段の増幅器AM2の出力信号AQ2がセレクタ20により選択されて、A/D変換器50によりA/D変換される。また増幅器AM2の出力信号AQ2が、VCH〜VCLで規定される判定電圧範囲を超えると、その前段の増幅器AM1の出力信号AQ1がセレクタ20により選択されて、A/D変換器50によりA/D変換される。このようにすれば、振幅等が異なる様々な入力信号VIが入力された場合にも、最適な電圧範囲の信号がA/D変換器50に入力されるようになるため、A/D変換回路のダイナミックレンジを向上できる。
例えば従来のA/D変換回路では、入力信号の振幅等は、仕様等に応じてある程度決まっている。このため、その仕様に合わせた入力電圧範囲でA/D変換を行えば十分であった。
ところが、センサ(センサデバイス)等の検出信号のA/D変換を行う場合には、図2のA1、A2に示すように、入力信号VI(検出信号)のDCオフセットは、センサの種類に応じて様々に異なる。またA3、A4に示すように、入力信号VIの振幅もセンサの種類に応じて様々に異なる。従って、従来のA/D変換回路を用いてA/D変換を行うと、図3のB1に示すように、A/D変換の分解能を高くしなければ、ダイナミックレンジを向上できないという課題があった。即ち、従来では入力信号の振幅等の変動幅も吸収できるようにA/D変換の分解能のビット数を大きくしていた。そしてこのように分解能のビット数を大きくすると、回路の大規模化や消費電力の増加等を招くと共に、設計も複雑化するという問題がある。
この点、本実施形態では、A/D変換器50の入力電圧範囲(VRP〜VRN)に近い電圧範囲の出力信号がセレクタ20により選択されて、A/D変換器50に入力されてA/D変換される。従って、入力信号VIの振幅が図2のA3、A4のように変動した場合にも、A/D変換器50への入力信号の振幅であるA/D入力振幅(スイングレベル)をA5のようにほぼ一定にできる。これにより、ダイナミックレンジを大幅に向上できる。
例えばダイナミックレンジDRは、A/D変換器50のA/D入力振幅(最大入力振幅)をVATとし、A/D変換器50の1LSB分の電圧をVLSBとした場合に、DR=VAT/VLSBと表すことができる。従来では、図2のA3のように入力信号VIの振幅が小さい場合には、A/D入力振幅VATも小さくなってしまう。このため、ダイナミックレンジDR=VAT/VLSBを大きくするためには、図3のB1に示すように、A/D変換の分解能のビット数を大きくして、VLSBを小さくする必要があり、ダイナミックレンジDRの向上には限界があった。
この点、本実施形態では、図2のA3のように入力信号VIの振幅が小さい場合にも、A5に示すようにA/D入力振幅は大きくなる。このため、図3のB2に示すように、例えばA/D変換の分解能を一定にしたまま(例えば10ビット)、ダイナミックレンジDRを高くできるという効果がある。
また、例えば新規のセンサの開発・試作段階においては、センサの検出信号の振幅等が既知ではない場合がある。このような場合にも本実施形態によれば、増幅器AM1〜AMNの出力信号AQ1〜AQNのうち適正な振幅の出力信号が自動選択されてA/D変換器50に入力される。従って、ユーザは、検出信号の振幅等をそれほど気にすることなく、センサをA/D変換回路に接続して試すことができ、ユーザにとって使い勝手の良いA/D変換回路を提供できる。またセンサの種類に応じて、新たなICを試作する必要もないため、開発コストを低くできる。
また例えば本実施形態の比較例として、増幅器AM1〜AMNの出力信号AQ1〜AQNをモニタし、モニタ結果に基づいて増幅器AM1〜AMNのゲイン自体を自動調整する手法も考えられる。
しかしながら、この比較例の手法によると、自動調整のためのタイムラグ期間が生じてしまう。このため、音声等のAC信号のように素速い自動調整が要求される信号や、ハードディスクドライブの落下検出のように検出信号をサンプリングする機会が1回しかないような信号や、振幅等を直ぐに検出して反応しなければならない信号には不向きになる。
これに対して本実施形態のリアルタイム自動調整手法では、自動調整のためのタイムラグ期間は、判定回路60の判定期間やセレクタ20の選択期間だけとなるため、信号の変化等に対して素速く対応してリアルタイムに自動調整できる。従って、上述のような素速い自動調整が要求される信号や検出信号をサンプリングする機会が1回しかないような信号等に、最適なダイナミックレンジの自動調整手法を提供できる。
2.第1の構成例
図4に本実施形態のA/D変換回路の第1の構成例を示す。この第1の構成例は増幅回路10、判定回路60の詳細な構成例である。
増幅回路10は増幅器AM1、AM2、AM3を含み、差動の増幅器AM1は増幅器AM11、AM12を有する。なお増幅器の段数は任意であり、3〜4段以上であってもよい。
増幅器AM11は、差動入力・差動出力の増幅器となっており、差動入力信号VIP、VINを差動増幅する。増幅器AM12は、差動入力・シングルエンド出力の増幅器となっており、増幅器AM11からの差動出力信号AQ0P、AQ0Nを受け、シングルエンドの信号AQ1を出力する。増幅器AM11、AM12により初段の増幅器AM1(差動増幅器)が構成される。また後段の増幅器AM2、AM3は、シングルエンド入力・シングルエンド出力の反転増幅器となっており、信号AQ2、AQ3を出力する。なお増幅器AM2、AM3は、そのゲインG2、G3が可変に調整できるようになっている。具体的には増幅器AM2、AM3は、そのゲインG2、G3が2のべき乗(例えば2、2、2、2・・・)に設定される。
判定回路60は複数のコンパレータ(比較回路)CP1、CP2、CP3を含む。このコンパレータCP1、CP2、CP3は、増幅器AM1(AM11、AM12)、AM2、AM3の出力信号AQ1、AQ2、AQ3の電圧と、高電位側及び低電位側の判定電圧VCH、VCLとを比較する。そして信号AQ1、AQ2、AQ3の電圧が、VCH〜VCLの判定電圧範囲内にあるか否かを判定する。そして、判定電圧範囲内ではない場合には、判定結果を示すエラー信号ER1、ER2、ER3(信号DRS)をアクティブにする。例えば出力信号AQ1、AQ2、AQ3が判定電圧範囲を超えていた場合には、各々、信号ER1、ER2、ER3をアクティブにする。なおCP1〜CP3の各コンパレータは、判定電圧VCHとの比較処理を行う第1のコンパレータと、判定電圧VCLとの比較処理を行う第2のコンパレータにより構成できる。
またCP1〜CP3の各コンパレータは、ヒステリシス機能を持つことが望ましい。例えばAQ1〜AQ3のいずれかの信号の電圧(ピーク電圧)と、判定電圧VCH又はVCLとが近い場合には、ER1、ER2、ER3の信号がHレベルとLレベルを交互に繰り返す事態が発生してしまい、これは回路の誤動作を招く。この点、CP1〜CP3にヒステリシス機能(2つのしきい値電圧によるヒステリシス特性)を持たせれば、このような事態を効果的に防止できる。なおヒステリシス型のコンパレータの代わりに、出力信号AQ1〜AQ3のピーク電圧をホールドするピークホールド回路を設けてもよい。
次に図5〜図8を用いて第1の構成例の動作について説明する。図5では増幅器AM1の出力信号AQ1の電圧は、VCH〜VCLの判定電圧範囲内になっている。従って、図4のコンパレータCP1からのエラー信号ER1はLレベル(非アクティブ)になる。同様に図5では、増幅器AM2、AM3の出力信号AQ2、AQ3の電圧も、VCH〜VCLの判定電圧範囲内になっている。従って、コンパレータCP2、CP3からのエラー信号ER2、ER3もLレベル(非アクティブ)になる。
なお、同図に示すように、高電位側の判定電圧VCHは、A/D変換器50の高電位側の基準電圧VRP以下の電圧であり、低電位側の判定電圧VCLは低電位側の基準電圧VRN以上の電圧になっている。このように、VCH≦VRP、VCL≧VRNの設定にすれば、セレクタ出力信号SLQの電圧を、A/D変換器50のVRP〜VRNの電圧範囲内に収めることができる。またVCH<VRP、VCL>VRNの設定にすれば、検出範囲のマージンを確保できる。
このように図5では、信号ER1、ER2、ER3が全てLレベルであるため、これを受けた制御回路70は、増幅器AM3の出力信号AQ3の選択を指示する信号SSDをセレクタ20に出力する。するとセレクタ20は信号AQ3を選択し、この信号AQ3がセレクタ出力信号SLQとしてA/D変換器50に入力されてA/D変換される。この信号AQ3は、信号AQ2、AQ1に比べて振幅が大きく、その高電位側、低電位側のピーク電圧がA/D変換器50の基準電圧VRP、VRNに近い。従って、A/D変換器50の入力振幅VATを大きくでき、ダイナミックレンジDR=VAT/VLSBを高くできる。
図6では、増幅器AM1、AM2の出力信号AQ1、AQ2は、VCH〜VCLの判定電圧範囲内の信号になっている。一方、増幅器AM3の出力信号AQ3は、VCH〜VCLの判定電圧範囲外の信号になっている。従って、この場合にはコンパレータCP1、CP2、CP3からのエラー信号ER1、ER2、ER3は、各々、L、L、Hレベルになり、増幅器AM3の飽和が検知される。すると、これを受けた制御回路70は、増幅器AM2の出力信号AQ2の選択を指示する信号SSDをセレクタ20に出力する。するとセレクタ20は信号AQ2を選択し、この信号AQ2がA/D変換器50に入力されてA/D変換される。この信号AQ2は、信号AQ1に比べて振幅が大きい。従って、A/D変換器50の入力振幅を大きくでき、ダイナミックレンジを向上できる。また、出力が飽和してしまった増幅器AM3の出力信号AQ3がA/D変換器50に入力されて誤ったA/D変換が行われてしまう事態を防止できる。
図7では、増幅器AM1の出力信号AQ1は判定電圧範囲内の信号になっているが、増幅器AM2、AM3の出力信号AQ2、AQ3は判定電圧範囲外の信号になっている。従って、この場合にはエラー信号ER1、ER2、ER3は、各々、L、H、Hレベルになり、増幅器AM2、AM3の飽和が検知される。これにより、セレクタ20は信号AQ1を選択し、この信号AQ1がA/D変換される。従って、出力が飽和してしまった増幅器AM2、AM3の出力信号AQ2、AQ3がA/D変換器50に入力されて誤ったA/D変換が行われてしまう事態を防止できる。
図8では、増幅器AM1、AM2、AM3の出力信号AQ1、AQ2、AQ3の全てが判定電圧範囲外の信号になっている。従って、この場合にはエラー信号ER1、ER2、ER3は全てHレベルになり、全ての増幅器AM1、AM2、AM3の飽和が検知される。従って、出力が飽和してしまった増幅器AM1、AM2、AM3の出力信号AQ1、AQ2、AQ3がA/D変換器50に入力されて誤ったA/D変換が行われてしまう事態を防止できる。
なお図8の場合には、例えばソフトウェア処理等により増幅器AM1(AM11、AM12)のゲインを切り替える処理を行い、信号AQ1が判定電圧範囲内の信号になるように調整してもよい。このようにすれば、ゲイン調整のためのタイムラグ期間が生じるため、レスポンスは遅くなってしまうが、A/D変換器50による適正なA/D変換を実現できる。
3.第2の構成例
図9に本実施形態のA/D変換回路の第2の構成例を示す。図4の第1の構成例では、各増幅器の出力信号の電圧が判定電圧範囲内にあるか否かを判定していた。これに対して図9の第2の構成例では、各増幅器の入力信号の電圧がその増幅器のゲインに応じた判定電圧範囲内にあるか否かを判定する。例えば制御回路70は、増幅器AM2(第jの増幅器)の入力信号AQ1の電圧が、増幅器AM2のゲインG2に応じて設定される判定電圧範囲内の電圧ではないと判定された場合には、前段の増幅器AM1の出力信号AQ1を選択することを、セレクタ20に指示する。
具体的には図9において、コンパレータCPH2は、増幅器AM2の入力信号AQ1の電圧と、高電位側の判定電圧VCH2を比較する。コンパレータCPL2は、増幅器AM2の入力信号AQ1の電圧と、低電位側の判定電圧VCL2を比較する。
ここで判定電圧VCH2、VCL2は、増幅器AM2のゲインG2に応じて設定される。例えば高電位側の判定電圧VCH2は、増幅器AM2のゲインG2が大きくなるにつれて低くなり、低電位側の判定電圧VCL2は、ゲインG2が大きくなるにつれて大きくなる。別の言い方をすれば、VCH2、VCL2で規定される判定電圧範囲は、増幅器AM2のゲインG2が大きくなるにつれて狭くなる。そしてコンパレータCPH2は、信号AQ1の電圧が判定電圧VCH2を上回ると、エラー信号ERH2をアクティブにする。コンパレータCPL2は、信号AQ1の電圧が判定電圧VCL2を下回ると、エラー信号ERL2をアクティブにする。
同様に、コンパレータCPH3、CPL3は、増幅器AM3の入力信号AQ2の電圧と判定電圧VCH3、VCL3を比較する。ここでVCH3、VCL3で規定される判定電圧範囲は、増幅器AM3のゲインG3が大きくなるにつれて狭くなる。そしてコンパレータCPH3は、信号AQ2の電圧が判定電圧VCH3を上回ると、エラー信号ERH3をアクティブにする。コンパレータCPL3は、信号AQ2の電圧が判定電圧VCL3を下回ると、エラー信号ERL3をアクティブにする。
次に図10を用いて第2の構成例の動作を説明する。図10では増幅器AM2、AM3のゲインはG2=G3=2に設定されている。従って、基準電圧VRP=Va、VRN=−Vaとすると、判定電圧は、VCH2=Va/G2=Va/2、VCL2=−Va/G2=−Va/2、VCH3=Va/G3=Va/2、VCL3=−Va/G3=−Va/2となる。
そして図10では増幅器AM2の入力信号AQ1の電圧は、AM2のゲインG2に応じた−Va/2〜Va/2の判定電圧範囲内であり、エラー信号ERH2、ERL2は共にLレベル(非アクティブ)になる。一方、増幅器AM3の入力信号AQ2の電圧は、AM3のゲインG3に応じた−Va/2〜Va/2の判定電圧範囲外であり、エラー信号ERH3、ERL3は共にHレベル(アクティブ)になる。即ち信号AQ2をゲインG3の増幅器AM3で増幅した信号は、VRP〜VRNの電圧範囲外になっている。従って、この場合には信号AQ2がセレクタ20により選択されて、信号SLQとしてA/D変換器50に入力され、A/D変換される。これにより、出力が飽和してしまった増幅器AM3の出力信号AQ3がA/D変換器50に入力されて誤ったA/D変換が行われてしまう事態を防止できる。
例えば増幅器AM3の飽和を、図4の第1の構成例のようにAM3の出力信号AQ3で判別すると、増幅器AM3の信号遅延時間の分だけタイムラグが生じ、判定処理時間が遅れてしまう。
この点、図9の第2の構成例では、増幅器AM3の飽和をAM3の入力信号AQ2で判別している。従って、判定処理時間に対して増幅器AM3の信号遅延時間が影響を与えないようになるため、第1の構成例に比べてレスポンスを速くできる。これにより、音声等のAC信号のように素速い自動調整が要求される信号や、サンプリングする機会が1回しかない信号などに好適なA/D変換回路を提供できる。
4.増幅器の回路構成
図11に、図4、図9の第1、第2の構成例の増幅器AM11、AM12、AM2、AM3の具体的な回路構成例を示す。
増幅器AM11は、オペアンプOP01、OP02と、抵抗R01、R02、R03を含み、例えば抵抗R02、R03が可変抵抗になっている。増幅器AM12は、オペアンプOP1と、抵抗R11、R12、R13、R14を含み、例えば抵抗R12、R14が可変抵抗になっている。これらの増幅器AM11、AM12により、3つのオペアンプOP01、OP02、OP1を用いた計装アンプ(instrumentation amplifier)が構成される。この計装アンプは、差動入力・シングルエンド出力の平衡入力アンプであり、同相信号除去比(CMRR)を大きくとれるという特徴がある。このような計装アンプを初段の差動増幅器に用いれば、差動の検出信号を出力するセンサとシングルエンドの検出信号を出力するセンサの両方を接続することが可能になる。例えば差動の検出信号を出力するセンサを接続する場合には、差動の検出信号を構成する第1の信号(正極側)を、信号VIPとして入力し、差動の検出信号を構成する第2の信号(負極側)を、信号VINとして入力すればよい。またシングルエンドの検出信号を出力するセンサを接続する場合には、シングルエンドの検出信号を信号VIPとして入力し、VIN側の端子は例えばAGNDに設定すればよい。
増幅器AM2は、オペアンプOP2と抵抗R21、R22を含む。そして例えば抵抗R22が可変抵抗になっており、これによりAM2のゲインG2が調整される。増幅器AM3はオペアンプOP3と抵抗R31、R32を含む。そして例えば抵抗R32が可変抵抗になっており、これよりAM3のゲインG3が調整される。これらの増幅器AM2、AM3は反転増幅器となっている。
具体的には、オペアンプOP2は、その出力端子が反転増幅器AM2の出力ノードに接続される。第1の抵抗R21は、オペアンプOP2の反転入力端子(広義には第1の入力端子)と反転増幅器AM2の入力ノードとの間に設けられる。第2の抵抗R22は、反転増幅器AM2の出力ノードとオペアンプOP2の反転入力端子との間に設けられる。またオペアンプOP2の非反転入力端子(広義には第2の入力端子)は例えばAGND(基準アナログ電圧)に接続される。なお反転増幅器AM3の構成も反転増幅器AM2の構成と同様である。
このようにAM2、AM3として反転増幅器を用いれば、AM2、AM3のオペアンプOP2、OP3としてレール・ツー・レールのオペアンプを使用しなくても済むようになる。例えば増幅器AM2、AM3として非反転増幅器を用いると、大振幅の信号の時に信号が歪んでしまい、これを避けるためにはレール・ツー・レールのオペアンプを使用する必要がある。しかしながら、レール・ツー・レールのオペアンプは、その回路規模が大きくなると共に、オペアンプの特性を向上することが難しいという問題がある。増幅器AM2、AM3として反転増幅器を用いれば、このような問題を解消できる。
なお図12に、増幅器AM11、AM12、AM2、AM3の他の構成例を示す。図12では、図11の構成に対して更にD/A変換器DAC1、DAC2、DAC3が追加されている。これらのDAC1、DAC2、DAC3を用いればA/D変換回路のオフセット調整を実現できる。具体的には、オペアンプOP1、OP2、OP3のオフセット電圧VOS1、VOS2、VOS3をキャンセルするオフセット調整や、入力信号のDCオフセットを調整してA/D変換のダイナミックレンジを向上させるオフセット調整を実現できる。
5.第3の構成例
図13に本実施形態のA/D変換回路の第3の構成例を示す。この第3の構成例では図4の第1の構成例に対してデジタル処理部80の構成要素が追加されている。なお図9の第2の構成例においてデジタル処理部80の構成要素を追加してもよい。
デジタル処理部80はA/D変換器50の後段側に設けられる。そしてA/D変換器50からのデジタルデータADQに基づいて演算処理を行う。具体的には、増幅器AM1、AM2、AM3の出力信号(入力信号)のいずれをセレクタ20が選択したかに応じて、異なる演算処理を行う。例えば増幅器AM1の出力信号AQ1が選択された場合と、増幅器AM2の出力信号AQ2が選択された場合とで、デジタルデータADQに対して異なるデジタル演算処理を行う。
例えば図14(A)では、増幅器AM1〜AM3のうち増幅器AM3(第j−1の増幅器)の出力信号AQ3がセレクタ20により選択されている。この場合にはデジタル処理部80は、増幅器AM1からAM3(第1の増幅器から前記第j−1の増幅器)までのトータル・ゲインGTLの逆数1/GTLに対応する乗算係数を、A/D変換器50からのデジタルデータADQに乗算する演算処理(例えばビットシフト処理)を行う。具体的には、増幅器AM1、AM2、AM3のゲインをG1、G2、G3とすると、トータル・ゲインはGTL=G1×G2×G3となり、デジタル処理部80は、GTLの逆数である乗算係数1/GTL=1/(G1×G2×G3)を乗算する処理を行う。なお初段の増幅器AM1のゲインをG1=1と見なして、乗算係数を設定してもよい。
図14(B)では、増幅器AM2の出力信号AQ2がセレクタ20により選択されている。この場合にはデジタル処理部80は、増幅器AM1からAM2までのトータル・ゲインGTLの逆数1/GTLに対応する乗算係数を、デジタルデータADQに乗算する演算処理を行う。具体的には、トータル・ゲインはGTL=G1×G2となり、デジタル処理部80は、GTLの逆数である乗算係数1/GTL=1/(G1×G2)を乗算する処理を行う。
図14(C)では、増幅器AM1の出力信号AQ1がセレクタ20により選択されている。この場合には、トータル・ゲインはGTL=G1となり、増幅器AM1のゲインをG1=1と見なすと、乗算係数は1/GTL=1になるため、デジタル処理部80は乗算処理(ビットシフト処理)を行わないことになる。
次に図15(A)〜図16を用いてデジタル処理部80の演算処理の具体例を説明する。図15(A)では、A/D変換回路50の分解能は例えば10ビット(広義にはnビット。nは2以上の整数)になっている。この場合にデジタル処理部80は、A/D変換器50からの10ビット(nビット)のデジタルデータADQに基づいて演算処理を行い、例えば16ビット(広義にはmビット。mはm>nとなる整数)のデジタルデータDQを出力する。即ち10ビットから16ビットへのビット拡張を行う。
例えば図2で説明したようにゲイン調整やオフセット調整を行うことでA/D入力振幅(スイングレベル)を一定にして、A/D変換のダイナミックレンジを向上する手法では、入力信号に応じてゲイン調整量やオフセット調整量が変化する。従って、A/D変換後のデジタルデータADQにより表される電圧レベルも、ゲイン調整量やオフセット調整量に応じて変動してしまい、このデジタルデータをそのまま後段のシステム側に送るのは望ましくない。
この点、本実施形態のようなビット拡張を行って、10ビットのデジタルデータADQを16ビットのデジタルデータDQに変換すれば、ゲイン調整等を行った場合にも、正しいA/D変換の電圧レベルを表すデジタルデータDQをシステム側に送ることが可能になる。
具体的には図15(A)において、A/D変換後のデジタルデータADQは、n=10ビットのデータとなっている。そしてa0〜a8のビットが、絶対値(電圧レベルの絶対値)を表すビット列になっており、asのビットが、符号を表す符号ビットになっている。また図13の増幅器AM2、AM3のゲインG2、G3は、2のべき乗に設定されおり、具体的にはG2=2、G3=2に設定されている。
そして図14(A)のように増幅器AM3の出力信号AQ3がセレクタ20により選択された場合には、エラー信号ER1、ER2、ER3は共にLレベルになり、トータル・ゲインはGTL=G2×G3=2×2=2になる(G1=1とする)。この場合には図15(A)に示すようにデジタル処理部80は、トータル・ゲインGTL=2の逆数に応じた乗算係数の乗算処理として、5ビットのビットシフト処理を行う。つまり、ゲインG2=2の増幅器AM2とゲインG3=2の増幅器AM3により2×2=2倍にゲイン調整された信号の電圧レベルを、1/2倍にして元の電圧レベルに戻すビットシフト処理を行う。
また図14(B)のように増幅器AM2の出力信号AQ2がセレクタ20により選択された場合には、エラー信号ER1、ER2がLレベルになり、エラー信号ER3がHレベルになり、トータル・ゲインはGTL=G3=2になる。この場合には図15(B)に示すようにデジタル処理部80は、GTL=2の逆数に応じた乗算係数の乗算処理として、3ビットのビットシフト処理を行う。つまり、ゲインG2=2の増幅器AM2により2倍にゲイン調整された信号の電圧レベルを、1/2倍にして元の電圧レベルに戻すビットシフト処理を行う。
また図14(C)のように信号AQ3がセレクタ20により選択された場合には、エラー信号ER1がLレベルになり、エラー信号ER2、ER3がHレベルになり、トータル・ゲインはGTL=2=1になる。この場合には図16に示すようにデジタル処理部80は、ビットシフト処理を行わない。
以上のようにデジタル処理部80は、mビット(例えば16ビット)のデジタルデータDQのうちの少なくとも絶対値を表すビット列a0〜a8を、増幅器AM1〜AM3の出力信号のいずれをセレクタ20が選択したかに応じて決まるビット数(例えば5ビット)だけ、ビットシフトする処理を行う。
このようなビットシフト処理を行えば、デジタルデータDQにより表される電圧レベルが、ゲイン調整量(2)に依存しないようになり、このデジタルデータDQを受け取った後段のシステム側が、ゲイン調整について意識しなくても済むようになる。また、2倍のゲイン調整を行うことで、図2のA3のように入力信号の振幅が小さい場合にも、A5に示すように大きな振幅の信号をA/D変換器50に入力できるため、図3のB2に示すようなダイナミックレンジの向上を実現できる。
また図13において増幅器AM2、AM3は、図11、図12で説明したように反転増幅器により構成される。このようにAM2、AM3として反転増幅器を用いれば、レール・ツー・レールのオペアンプを用いなくても済むようになるため、回路の小規模化やオペアンプの特性の向上を図れる。しかしながら、この場合に、何ら工夫を施さなければ、どの出力信号をセレクタ20が選択したかに応じて、符号付きの16ビットのデジタルデータDQの符号が変化してしまう。
そこでデジタル処理部80は、増幅器AM2、AM3の出力信号AQ2、AQ3のいずれをセレクタ20が選択したかに応じて、m=16ビットのデジタルデータのうちの符号ビットasを設定する処理(反転・非反転処理)を行う。
例えば図14(A)のように増幅器AM3の出力信号AQ3がセレクタ20により選択された場合には、セレクタ出力信号SLQは、2つの反転増幅器AM2、AM3を通過した信号になっている。従って、この場合には図15(A)に示すように、符号ビットasを非反転にする。
また図14(B)のように増幅器AM2の出力信号AQ2がセレクタ20により選択された場合には、セレクタ出力信号SLQは、1つの反転増幅器AM2を通過した信号になっている。従って、この場合には図15(B)に示すように、符号ビットasを反転する処理を行う。
また図14(C)のように増幅器AM1の出力信号AQ1がセレクタ20により選択された場合には、セレクタ出力信号SLQは、反転増幅器AM2、AM3を通過しない。従ってこの場合には図16に示すように、符号ビットasは非反転にする。
以上のようにすれば、セレクタ20が信号AQ1、AQ2、AQ3のうちのいずれを選択したとしても、それに応じて適正な符号ビットasが設定されるため、矛盾の無い符号ビット付きの16ビットのデジタルデータDQをシステム側に送ることが可能になる。
なおデジタル処理部80で行われる演算処理は、以上に説明したビットシフト処理や符号設定処理に限定されず、システム側にゲイン調整やオフセット調整を意識させないために必要な様々な処理を想定できる。
6.電子機器
次に本実施形態の電子機器について図17(A)〜図17(C)を用いて説明する。なお本実施形態の電子機器は図17(A)〜図17(C)の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
図17(A)は本実施形態の電子機器の第1の構成例である。この第1の構成例の電子機器は、センサデバイス500と、アナログフロントエンド(AFE)である本実施形態のA/D変換回路510を含む。図17(A)の電子機器では、センサデバイス500(物理量トランスデューサ)が、各種の物理量(力、加速度、質量等)を検出する。そして物理量を電流(電荷)や電圧等に変換して、検出信号として出力する。このセンサデバイス500はセンサ502と検出回路504を含む。なお検出回路504を含まない構成としてもよい。
A/D変換回路510は、センサデバイス500からの検出信号を受け、検出信号のA/D変換を行ったり、必要であればA/D変換後のデジタルデータに対する演算処理(信号処理)を行う。そして、得られたデジタルデータを、後段のシステム(システム基板、CPU等のシステムデバイス)側に出力する。
図17(A)の第1の構成例によれば、煙センサ、光センサ、人感センサ、圧力センサ、生体センサ、ジャイロセンサなどを内蔵した様々な電子機器を実現できる。
図17(B)は本実施形態の電子機器の第2の構成例である。この第2の構成では、図17(A)の第1の構成例に対して更に通信回路(無線回路)520とアンテナ522の構成要素が追加されている。通信回路520は、A/D変換回路510からのデジタルデータに対して変調処理などを行い、アンテナ522を用いて外部機器(相手側の電子機器)に送信する。またアンテナ522を用いて、外部機器からのデータを受信し、ID認証を行ったり、センサデバイス500の制御等を行ってもよい。
図17(B)の第2の構成例によれば、図17(A)の第1の構成例で実現できる電子機器に加えて、例えば無線通信を利用して非接触でデータの書き込みと読み出しを行うRFID(Radio Frequency Identification)に用いられるICタグ(RFタグ)などの電子機器を実現できる。
図17(C)は本実施形態の第3の構成例である。図17(C)の電子機器は、図17(A)の第1の構成例に対して更に処理部530、インターフェース(I/F)532の構成要素が追加されている。処理部530は、A/D変換回路510からのデジタルデータを受け、各種の処理を行う。I/F532は、例えばUSB、IEEE1394等の規格に準拠したデータ転送を、PC(パーソナルコンピュータ)等の外部機器との間で行う。
図17(C)の第3の構成例によれば、図17(A)、図17(B)の第1、第2の構成例で実現できる電子機器に加えて、例えばセンサデバイス500の開発・試作等に使用される評価装置(評価ボード)などの電子機器を実現できる。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。またA/D変換回路、電子機器の構成、動作も本実施形態で説明したものに限定に限定されず、種々の変形実施が可能である。
本実施形態のA/D変換回路の構成例。 A/D変換のダイナミックレンジを向上する手法の説明図。 ダイナミックレンジと分解能の関係を示す図。 本実施形態のA/D変換回路の詳細な第1の構成例。 第1の構成例の動作説明図。 第1の構成例の動作説明図。 第1の構成例の動作説明図。 第1の構成例の動作説明図。 本実施形態のA/D変換回路の詳細な第2の構成例。 第2の構成例の動作説明図。 各増幅器の具体的な回路構成例。 各増幅器の具体的な他の回路構成例。 本実施形態のA/D変換回路の詳細な第3の構成例。 図14(A)〜図14(C)は第3の構成例の動作説明図。 図15(A)、図15(B)は本実施形態のデジタル処理の説明図。 本実施形態のデジタル処理の説明図。 図17(A)〜図17(C)は本実施形態の電子機器の構成例。
符号の説明
AM11、AM12、AM1〜AMN 増幅器、
CP1〜CP3 コンパレータ、DAC1〜DAC3 D/A変換器、
OP01、OP02、OP1、OP2、OP3 オペアンプ、
R01〜R03、R11〜R14、R21、R22、R31、R32 抵抗、
10 増幅回路、20 セレクタ、50 A/D変換器、60 判定回路、
70 制御回路、500 センサデバイス、502 センサ、504 検出回路、
510 A/D変換回路、520 通信回路、522 アンテナ、530 処理部、
532 I/F

Claims (14)

  1. カスケード接続された複数の増幅器を含み、入力信号が入力される増幅回路と、
    前記複数の増幅器の出力信号のいずれかを選択し、セレクタ出力信号として出力するセレクタと、
    前記セレクタからの前記セレクタ出力信号のA/D変換を行うA/D変換器と、
    前記複数の増幅器の各増幅器の出力信号の電圧が、高電位側判定電圧と低電位側判定電圧により規定される判定電圧範囲内の電圧か否かを判定する判定回路と、
    前記判定回路での判定結果に基づいて、前記複数の増幅器の出力信号のいずれを選択するかを前記セレクタに指示する制御回路とを含み、
    前記増幅回路は、
    前記複数の増幅器として第1〜第Nの増幅器を含み、
    前記制御回路は、
    前記第1〜第Nの増幅器のうちの第jの増幅器(jは1<j≦Nを満たす整数)の入力信号の電圧が、前記第jの増幅器のゲインに応じて設定される第jの判定電圧範囲内の電圧ではないと判定され、且つ、前記第1〜第Nの増幅器のうちの第j−1の増幅器の入力信号の電圧が、前記第j−1の増幅器のゲインに応じて設定される第j−1の判定電圧範囲内の電圧であると判定された場合には、前記第j−1の増幅器の出力信号を選択することを、前記セレクタに指示することを特徴とするA/D変換回路。
  2. 請求項1において、
    前記高電位側判定電圧は、前記A/D変換器の入力電圧範囲を規定する高電位側基準電圧以下の電圧に設定され、
    前記低電位側判定電圧は、前記A/D変換器の前記入力電圧範囲を規定する低電位側基準電圧以上の電圧に設定されることを特徴とするA/D変換回路。
  3. 請求項1又は2において、
    前記複数の増幅器は、そのゲインが2のべき乗に設定された複数の増幅器を含むことを特徴とするA/D変換回路。
  4. 請求項1乃至のいずれかにおいて、
    前記複数の増幅器は、カスケード接続された複数の反転増幅器を含むことを特徴とするA/D変換回路。
  5. 請求項において、
    前記複数の反転増幅器の各反転増幅器は、
    その出力端子が前記反転増幅器の出力ノードに接続されたオペアンプと、
    前記オペアンプの第1の入力端子と前記反転増幅器の入力ノードとの間に設けられた第1の抵抗と、
    前記出力ノードと前記オペアンプの前記第1の入力端子との間に設けられた第2の抵抗と、
    を含むことを特徴とするA/D変換回路。
  6. 請求項1乃至のいずれかにおいて、
    前記増幅回路は、
    前記複数の増幅器の初段の増幅器として、差動入力信号を差動増幅する差動増幅器を含むことを特徴とするA/D変換回路。
  7. 請求項1乃至のいずれかにおいて、
    前記判定回路は、
    前記複数の増幅器の出力信号の電圧と、前記高電位側判定電圧及び前記低電位側判定電圧とを比較する複数のコンパレータを含むことを特徴とするA/D変換回路。
  8. 請求項において、
    前記複数のコンパレータの各コンパレータは、ヒステリシス機能を有するコンパレータであることを特徴とするA/D変換回路。
  9. 請求項1乃至のいずれかにおいて、
    前記A/D変換器の後段側に設けられ、前記A/D変換器からのデジタルデータに基づいて演算処理を行うデジタル処理部を含み、
    前記デジタル処理部は、
    前記複数の増幅器の出力信号のいずれを前記セレクタが選択したかに応じて、異なる演算処理を行うことを特徴とするA/D変換回路。
  10. 請求項において、
    前記増幅回路は、
    前記複数の増幅器として第1〜第Nの増幅器を含み、
    前記デジタル処理部は、
    前記第1〜第Nの増幅器のうちの第j−1の増幅器(jは1<j≦Nを満たす整数)の出力信号が前記セレクタにより選択された場合に、前記第1の増幅器から前記第j−1の増幅器までのトータル・ゲインの逆数に対応する乗算係数を、前記A/D変換器からのデジタルデータに乗算する演算処理を行うことを特徴とするA/D変換回路。
  11. 請求項9又は10において、
    前記デジタル処理部は、
    前記A/D変換器の分解能をnビット(nは2以上の整数)とした場合に、前記A/D変換器からのnビットのデジタルデータに基づいて演算処理を行い、mビット(mはm>nとなる整数)のデジタルデータを出力することを特徴とするA/D変換回路。
  12. 請求項11において、
    前記複数の増幅器は、そのゲインが2のべき乗に設定された複数の増幅器を含み、
    前記デジタル処理部は、
    前記mビットのデジタルデータのうちの少なくとも絶対値を表すビット列を、前記複数の増幅器の出力信号のいずれを前記セレクタが選択したかに応じて決まるビット数だけ、ビットシフトする処理を行うことを特徴とするA/D変換回路。
  13. カスケード接続された複数の増幅器を含み、入力信号が入力される増幅回路と、
    前記複数の増幅器の出力信号のいずれかを選択し、セレクタ出力信号として出力するセレクタと、
    前記セレクタからの前記セレクタ出力信号のA/D変換を行うA/D変換器と、
    前記複数の増幅器の各増幅器の出力信号の電圧が、高電位側判定電圧と低電位側判定電圧により規定される判定電圧範囲内の電圧か否かを判定する判定回路と、
    前記判定回路での判定結果に基づいて、前記複数の増幅器の出力信号のいずれを選択するかを前記セレクタに指示する制御回路と
    前記A/D変換器の後段側に設けられ、前記A/D変換器からのデジタルデータに基づいて演算処理を行うデジタル処理部とを含み、
    前記複数の増幅器は、カスケード接続された複数の反転増幅器を含み、
    前記デジタル処理部は、
    前記A/D変換器の分解能をnビット(nは2以上の整数)とした場合に、前記A/D変換器からのnビットのデジタルデータに基づいて演算処理を行い、mビット(mはm>nとなる整数)のデジタルデータを出力すると共に、前記複数の増幅器の出力信号のいずれを前記セレクタが選択したかに応じて、前記mビットのデジタルデータのうちの符号ビットの設定処理を行うことを特徴とするA/D変換回路。
  14. 請求項1乃至13のいずれかに記載のA/D変換回路を含むことを特徴とする電子機器。
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