JP4470104B2 - 鎖状金属粉末の製造方法とそれによって製造される鎖状金属粉末ならびにそれを用いた異方導電膜 - Google Patents

鎖状金属粉末の製造方法とそれによって製造される鎖状金属粉末ならびにそれを用いた異方導電膜 Download PDF

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本発明は、微細な金属粒が多数、鎖状に繋がった形状を有する鎖状金属粉末の製造方法と、それによって製造される鎖状金属粉末と、この鎖状金属粉末を用いた異方導電膜とに関するものである。
プリント配線板上に半導体パッケージを実装したり、あるいは2つのプリント配線板上の導体回路同士を電気的に接続すると共に、両プリント配線板を互いに結合、固定したりするエレクトロニクス実装の方法の1つに、フィルム状の異方導電膜を用いた方法がある。
例えば、半導体パッケージの実装の場合は、プリント配線板への実装面に複数のバンプを配列して接続部を形成した半導体パッケージと、当該半導体パッケージを実装する領域に、上記バンプとピッチを合わせて複数の電極を配列して接続部を形成したプリント配線板とを用意する。そしてこの両者の接続部を相対向させて、その間に異方導電膜を挟んだ状態で、両接続部の各々のバンプと電極とが1対1で膜の面方向に重なるように位置合わせしながら熱接着を行うことで、半導体パッケージが基板上に実装される。
また、プリント配線板同士の接続の場合は、それぞれの接続位置に、互いにピッチを合わせて複数の電極を配列して接続部を形成した2つのプリント配線板を用意する。そしてこの両者の接続部を相対向させて、その間に異方導電膜を挟んだ状態で、同様に両接続部の各々の電極が1対1で膜の面方向に重なるように位置合わせしながら熱接着を行うことで、配線板同士が接続される。
これらエレクトロニクス実装に用いる異方導電膜は一般に、粉末状の導電成分を、例えば各種樹脂等の結着剤を含む、感熱接着性を有する膜中に分散させた構造を有する。また、異方導電膜は、膜の面方向に重なった各々のバンプ−電極対や電極−電極対が、隣接する他の対のバンプや電極と短絡する、いわゆる膜の面方向の短絡が発生するのを防止すべく、面方向の導電抵抗(「絶縁抵抗」という)が高くなるように、導電成分の充填率が調整される。
そして、熱接着を行うと、その際の加熱、加圧によって異方性導電膜が厚み方向に圧縮されることで、当該厚み方向の導電成分の充填率が上昇し、導電成分同士が互いに近接もしくは接触して導電ネットワークを形成する結果、厚み方向の導電抵抗(「接続抵抗」という)が低くなる。しかしこの際、異方導電膜の面方向における導電成分の充填率は増加しないため、面方向は、絶縁抵抗が高く導電率が低い初期の状態を維持する。
このため異方導電膜は、厚み方向の接続抵抗が低く、かつ面方向の絶縁抵抗が高い異方導電特性を有するものとなり、この異方導電特性に基づいて、
前述した膜の面方向の短絡が発生するのを防止して、各バンプ−電極対や電極−電極対ごとの、それぞれ電気的に独立した状態を維持しつつ、
各対の、1対1で膜の面方向に重なったバンプ−電極間、電極−電極間を良好に導電接続する、
ことが可能となる。また、それと共に異方導電膜は、膜自体の持つ感熱接着性によって、プリント配線板上に、半導体パッケージを熱接着によって固定したり、プリント配線板同士を熱接着によって固定したりできる。このため異方導電膜を用いれば、エレクトロニクス実装の作業が容易になる。
異方導電膜中に含まれる導電成分としては、例えば平均粒径が数μm〜数十μm程度で、かつその形状が粒状、球状、薄片状(鱗片状、フレーク状)などであるものなど、種々の金属粉末が実用化されているが、特に近時、微細な金属粒が鎖状に繋がれた形状を有する鎖状金属粉末が注目されている。
鎖状金属粉末は、粒状のものに比べて比表面積が大きいため、結着剤に対する分散性に優れており、しかも、そのアスペクト比が大きいため、膜中に分散した状態で、隣り合う鎖状金属粉末同士が互いに接続して良好な導電ネットワークを形成しやすい。このため、鎖状金属粉末を導電成分として使用した場合には、より少ない充填量で、これまでよりも厚み方向の導電性に優れた異方導電膜を形成することが可能である。
また、後述するように鎖状金属粉末が強磁性の金属を含む場合、当該鎖状金属粉末は、磁場をかけるとそれに応じて一定方向に配向するため、例えば、製膜時の鎖状金属粉末に磁場をかけて膜の厚み方向等に配向させた状態で、結着剤を固化させて鎖状金属粉末の配向を固定することで、異方導電膜の異方導電特性をさらに向上することもできる。
また、鎖状金属粉末を使用すれば、上記の特性を活かして、これまでよりも少ない充填量で、より導電性に優れた導電膜を形成し得る導電ペーストや、高い導電性を有する導電シート、集電特性に優れた電池用活物質複合体などを製造することもできる。また、コンデンサや触媒、電磁波シールド材等の用途においても、上記の特異な形状を利用して、これまでにない用途展開の可能性がある。
例えば、Ni、Fe、Coなどの強磁性を有する金属やその合金などを含む鎖状金属粉末は、これら金属のイオンを含む水溶液中で、還元剤の作用によって金属のイオンを還元させることで、液中に多数の微細な金属粒を析出させる、いわゆる還元析出法によって製造することができる。すなわち、強磁性を有する金属や合金からなる、析出初期の段階の、サブミクロンオーダーの微細な金属粒は、単磁区構造か、もしくはそれに近い構造を有するため単純に2極に分極して磁性を持つようになる。そして、磁性を持った多数個の金属粒が、その磁性によって次々と鎖状に繋がって鎖状金属粉末が生成される。また、鎖状に繋がった多数の金属粒の周囲を覆うようにさらに金属が析出すると、金属粒同士がより強固に結合した鎖状金属粉末が生成される。
しかし、通常の還元析出法では、多数の鎖が枝分かれした分岐鎖状を有する鎖状金属粉末や、枝分かれが少ない場合でも鎖が大きく屈曲したり、複数回、屈曲したりした屈曲形状を有する鎖状金属粉末しか製造することができない。これらの鎖状金属粉末は、それはそれで、例えば、結着剤中で良好な導電ネットワークを形成するためなどには有効であるものの、鎖状という特異的な形状の利点をより一層、活かすためには、できるだけ枝分かれが少ない上、直鎖状かもしくはそれに近いまっすぐな形状を有する鎖状金属粉末を製造することが望ましい。また、上記直鎖状などの鎖状金属粉末は、その鎖長が、ほぼ一定の範囲内で揃っていることも、例えば、多数の鎖状金属粉末を同一方向に配向させた際などの特性を均一化する上で重要である。
例えば異方導電膜では、前記のように、多数の鎖状金属粉末を膜の厚み方向等に配向させることによって、膜に異方導電性が付与されるが、かかる構造を有する異方導電膜においては、素子や基板等にごく狭いピッチで配列された、導電接続する、接続部を構成する隣り合う微小なバンプ間、電極間の短絡を確実に防止するために、膜中で隣り合う鎖状金属粉末同士が枝分かれによる導電ネットワークを形成しないこと、つまり鎖状金属粉末が極力、枝分かれを有しないこと、基板と素子との間に異方導電膜を挟んで圧着する際に、膜の厚み方向に配向させた鎖状金属粉末が倒れ込んでも、隣り合うバンプ間、電極間を短絡させないこと、つまり鎖状金属粉末の鎖長が、隣り合うバンプ間や電極間の距離未満に制御されていることが求められる。
そこで、水溶液に磁場をかけながら還元析出法を行うことが提案されている。この方法によれば、液中に析出した微細な金属粒を、自身の持つ磁性によって、かけた磁場の方向に配向させながら多数、鎖状に繋がらせることができるため、磁場をかけない場合よりも枝分かれが少なく、しかも直鎖状かもしくはそれに近いまっすぐな形状を有する鎖状金属粉末を製造できる。
例えば、非特許文献1には、水素化ホウ素を還元剤とする水溶液中での還元析出反応において、水溶液に磁場をかけながらFeやFe−Coを析出させると、直鎖状の鎖状金属粉末が得られること、鉄の場合、鎖状金属粉末を直鎖状とするためには、少なくとも10mT、好ましくは100mT以上の磁場をかける必要があることが記載されている。また、非特許文献2には、3価のチタン化合物を還元剤とする水溶液中での還元析出反応において、Ni、CoまたはFeを析出させると、鎖状金属粉末が得られること、反応中に100mTの磁場を印加すると、Niの鎖状金属粉末を直鎖状に形成できることが記載されている。
"Magnetic Properties of Single-Domain Iron and Iron-Cobalt Particles Prepared by Boronhydride Reduction", A. L. Oppegard, F. J. Darnell and H. C. Miller, The Journal of Applied Physics, 32 (1961) 184s "Use of Ti(III) complexes To reduce Ni Co and Fe in Water Solutions", V. V. Sviridov, G. P. Shevchenko, A. S. Susha and N. A. Diab, The Journal of Physical Chemistry, 100 (1996) 19632
ところが、上記の方法では鎖長を制御することができないため、製造される鎖状金属粉末は、極めて長いものからごく短いものまで混在した、鎖長が不揃いなものとなってしまう。また、このように鎖長が不揃いである鎖状金属粉末を異方導電膜の導電成分として用いた場合には、特に隣接するバンプ間、電極間のピッチを小さくすればするほど、鎖長の長い鎖状金属粉末の横倒れ等によって短絡を生じるおそれが高まるという問題がある。
本発明の目的は、還元析出法によって、枝分かれが少なく、しかもできるだけ直鎖状に近い形状を有する上、鎖長がほぼ一定の範囲内に揃った鎖状金属粉末を製造する方法と、それによって製造された、これらの特性に優れた鎖状金属粉末とを提供することにある。また、本発明の他の目的は、かかる鎖状金属粉末を用いることにより、膜の面方向の絶縁抵抗に優れる上、隣接するバンプ間、電極間のピッチを小さくしても短絡を生じるおそれのない異方導電膜を提供することにある。
請求項1記載の発明は、強磁性を有する金属のイオンを含む水溶液に一定方向の磁場をかけながら、当該水溶液中で、還元剤の作用によって、上記金属のイオンを還元させて、微細な金属粒として析出させると共に、析出させた多数の金属粒を、自身の持つ磁性によって、印加した磁場の方向に配向させながら多数、鎖状に繋がらせて鎖状金属粉末を製造する方法であって、上記還元析出反応を、
・ 金属のイオンを還元させる際にガスを発生させる還元剤、または還元剤とガスを発生させる発泡剤との組み合わせ、および
・ ガスの発生により、水溶液上面に泡の層を生成させる起泡性を有する水溶性化合物、
の存在下で行い、水溶液上面に形成される泡の層を水溶液から分離して、この泡の層中に含まれる鎖状金属粉末を回収することを特徴とする鎖状金属粉末の製造方法である。
請求項2記載の発明は、還元剤として4価のチタンイオンとクラスター化した3価のチタンイオンを用いる請求項1記載の鎖状金属粉末の製造方法である。
請求項3記載の発明は、起泡性を有する水溶性化合物として、起泡性を有する分散剤を用いる請求項1記載の鎖状金属粉末の製造方法である。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法で製造され、微細な金属粒が直鎖状につながれた形状を有することを特徴とする鎖状金属粉末である。
請求項5記載の発明は、鎖の長さが、導電接続する、接続部を構成する隣り合う電極間の距離未満とされた請求項4記載の金属粉末を、膜の厚み方向に配向させた状態で含有することを特徴とする異方導電膜である。
請求項1記載の発明においては、磁場をかけながら還元析出反応を行って、析出させた多数の金属粒を磁場の方向に配向するように繋がらせることによって、磁場をかけない場合よりも枝分かれが少なく、しかも直鎖状かもしくはそれに近いまっすぐな形状を有する鎖状金属粉末を製造することができる。また、製造された鎖状金属粉末のうち、比較的鎖長の短い軽いものが、選択的に、水溶液中で発生したガスの気泡によって水溶液の液面に運ばれて、水溶液の上面に形成される泡の層に蓄積されるため、請求項1記載の発明によれば、泡の層を水溶液から分離して、この泡の層中に含まれる鎖状金属粉末を回収することによって、鎖長がほぼ一定の範囲内に揃った、鎖長の短い鎖状金属粉末を製造することができる。
また、請求項2記載の発明によれば、還元剤として用いるチタンイオンが、析出させた金属粒中に、不純物として殆ど混入しないため、高純度の鎖状金属粉末を製造できる。このため、例えば鉄や鉄−コバルト合金などの、バルク材における飽和磁化の大きい金属だけでなく、例えばバルク材における飽和磁化が小さいニッケルであっても、高純度で磁性の強い金属粒を生成でき、その金属粒を多数、自身の持つ磁性によって、印加した磁場の方向に配向させながら、鎖状に繋がらせて鎖状金属粉末を製造することができる。
しかも、請求項2記載の発明によれば、還元剤として、4価のチタンイオンとクラスター化した3価のチタンイオン〔Ti(III)〕を用いるため、金属粒の真球度を高めることができる上、その一次粒子径をより小さくすることができる。すなわち、4価のチタンイオン〔Ti(IV)〕は金属粒の成長を抑制する機能を有する上、液中で、Ti(III)と共に複数個ずつがクラスターを構成して、全体として水和および錯体化した状態で存在するため、この共存した状態で還元析出反応を行うようにすると、1つのクラスター中で、1つの同じ金属粒に、Ti(III)による成長促進の機能と、Ti(IV)による成長抑制の機能とが作用して、金属粒を通常よりもゆっくり成長させることができ、結果として、金属粒の真球度を高めると共に、その一次粒子径をより小さくすることができる。
また、この方法によれば、Ti(III)とTi(IV)の存在比率を調整することによって、クラスター中での、両者の、相反する機能の強弱の割合を変更できるため、金属粒の一次粒子径を任意に制御することも可能である。しかも、鎖状金属粉末を製造した後の、全てのチタンイオンが4価に酸化した水溶液を電解再生して、チタンイオンの一部を再び3価に還元することによって、液を繰り返し、鎖状金属粉末の製造に利用可能な状態に再生することができる。このため、還元析出法による、鎖状金属粉末の製造工程のコストダウンを図ることができるという利点もある。
また、請求項3記載の発明によれば、起泡性を有する水溶性化合物として用いる、起泡性を有する分散剤が、還元析出反応によって金属粒を析出させる際に、析出した多数の金属粒が磁場の方向に配向するように繋がって形成される鎖の周りを包み込んで、鎖に枝分かれが発生したり、複数の鎖が凝集したりするのを抑制する。このため、単に磁場をかけただけの場合よりもさらに枝分かれの少ない、ほぼ直鎖状の鎖状金属粉末を製造することができる。
また、製造される鎖状金属粉末は、分散剤によって包み込まれることで疎水性になって、水よりもガスの気泡に対する親和性が向上し、気泡に付着して泡の層に運ばれやすくなることから、泡の層中に含まれる、鎖長の短い鎖状金属粉末の回収効率を向上することもできる。しかも、分散剤が起泡性を有していることから、起泡性を有する水溶性化合物と分散剤とを併用する場合に比べて、鎖状金属粉末の製造工程のコストダウンを図ることができるという利点もある。
また、請求項4記載の発明によれば、上記本発明の製造方法によって製造されることで、枝分かれが少なく、かつできるだけ直鎖状に近い形状を有する上、鎖長がほぼ一定の範囲内に揃っているため、異方導電膜や導電ペースト、導電シート等の種々の分野で、これまでよりも鎖状という形状的な特性を活かすことができる鎖状金属粉末を提供することが可能となる。
さらに請求項5記載の発明によれば、導電成分として、上記本発明の製造方法によって製造されることで、枝分かれが少なく、かつできるだけ直鎖状に近い形状を有する上、鎖の長さが、導電接続する、接続部を構成する隣り合う電極間の距離未満の、ほぼ一定の範囲内で揃った鎖状金属粉末を用いているため、例えば接続部を構成する隣接するバンプ間、電極間のピッチが小さくても短絡の発生を現状よりもさらに確実に防止することができ、特に半導体パッケージなどの実装用として、さらなる高密度実装化の要求に十分に対応できる異方導電膜を提供することが可能となる。
以下に、本発明を説明する。
《鎖状金属粉末の製造および鎖状金属粉末》
本発明の製造方法は、前記のように、強磁性を有する金属のイオンを含む水溶液に一定方向の磁場をかけながら、当該水溶液中で、還元剤の作用によって、上記金属のイオンを還元させて、微細な金属粒として析出させると共に、析出させた多数の金属粒を、自身の持つ磁性によって、印加した磁場の方向に配向させながら多数、鎖状に繋がらせて鎖状金属粉末を製造するに際し、還元析出反応を、
・ 金属のイオンを還元させる際にガスを発生させる還元剤、または還元剤とガスを発生させる発泡剤との組み合わせ、および
・ ガスの発生により、水溶液上面に泡の層を生成させる起泡性を有する水溶性化合物、
の存在下で行い、水溶液上面に形成される泡の層を水溶液から分離して、この泡の層中に含まれる鎖状金属粉末を回収することを特徴とするものである。
〔鎖状金属粉末〕
本発明の製造方法によって製造される本発明の鎖状金属粉末としては、例えば、下記(A)〜(D)のいずれか1種、もしくは2種以上の混合物などを挙げることができる。
(A) 強磁性を有する金属単体、強磁性を有する2種以上の金属の合金、または強磁性を有する金属と他の金属との合金から形成したサブミクロンオーダーの金属粒を、自身の磁性によって多数個、鎖状に繋がらせた鎖状金属粉末。
(B) 上記(A)の鎖状金属粉末の表面にさらに、強磁性を有する金属単体、強磁性を有する2種以上の金属の合金、または強磁性を有する金属と他の金属との合金からなる金属層を被覆して、金属粒間を、金属結合と同程度の結合力によって強固に結合した鎖状金属粉末。
(C) 上記(A)の鎖状金属粉末の表面にさらに、他の金属や合金からなる被覆層を被覆して、金属粒間を、金属結合と同程度の結合力によって強固に結合した鎖状金属粉末。
(D) 上記(B)の鎖状金属粉末の表面にさらに、他の金属や合金からなる被覆層を被覆して、金属粒間を、金属結合と同程度の結合力によって強固に結合した鎖状金属粉末。
金属粒を形成する、強磁性を有する金属または合金としては、例えばNi、Fe、Coおよびこれらのうち2種以上の合金等をあげることができ、とくにNi単体やNi−Fe合金(パーマロイ)等が好ましい。かかる金属や合金にて形成した金属粒は、鎖状に繋がる際の磁気的な相互作用が強いため、金属粒間の接触抵抗を低減して、鎖状金属粉末内での導電性を向上する効果に優れている。
また上記の、強磁性を有する金属や合金と共に鎖状金属粉末を形成する他の金属としては、Cu、Rb、Rh、Pd、Ag、Re、PtおよびAuからなる群より選ばれた少なくとも1種の、導電性に優れた金属やその合金などをあげることができる。鎖状金属粉末の導電性を向上することを考慮すると、これらの金属で形成する部分は、上記(C)(D)のように、鎖の外表面に露出した被覆層であるのが好ましい。
金属層は、後述するように、析出した鎖状金属粉末が鎖状に繋がって鎖状金属粉末が形成された後も還元析出を続けることによって形成される。また被覆層は、例えば無電解めっき法、電解めっき法、還元析出法、真空状着法などの種々の成膜方法によって形成できる。被覆層は、上記の導電性に優れた金属や合金からなる単層構造を有していてもよいし、同一または異なる金属や合金からなる2層以上の積層構造を有していてもよい。
〔還元剤〕
本発明の製造方法に用いる還元剤としては、水溶液中で、金属のイオンを還元して金属粒を析出させる機能を有する種々の還元剤が、いずれも使用可能であるが、特に、金属のイオンを還元させる際にガスを発生させる還元剤が好ましい。そのような還元剤としては、例えば、下記に示す各種の還元剤が挙げられ、特にTi(IV)とクラスター化したTi(III)が好ましい。
・ Ti(IV)とクラスター化したTi(III):
金属のイオンを還元させる際に、水を還元して水素ガスを発生させる。チタンイオンは、析出させた金属粒中に、不純物として殆ど混入しないため、高純度の鎖状金属粉末を製造できる。このため、例えば鉄や鉄−コバルト合金などの、バルク材における飽和磁化の大きい金属だけでなく、例えばバルク材における飽和磁化が小さいニッケルであっても、高純度で磁性の強い金属粒を生成できるため、その金属粒を多数、自身の持つ磁性によって、印加した磁場の方向に配向させながら、鎖状に繋がらせて鎖状金属粉末を製造することができる。
また、Ti(IV)とクラスター化したTi(III)を還元剤として用いることにより、金属粒の真球度を高めることができる上、その1次粒子径をより小さくすることができる。すなわち、Ti(IV)は金属粒の成長を抑制する機能を有する上、液中で、Ti(III)と共に複数個ずつがクラスターを構成して、全体として水和および錯体化した状態で存在するため、この共存した状態で還元析出反応を行うようにすると、1つのクラスター中で、1つの同じ金属粒に、Ti(III)による成長促進の機能と、Ti(IV)による成長抑制の機能とが作用して、金属粒を通常よりもゆっくり成長させることができ、結果として、金属粒の真球度を高めると共に、その一次粒子径をより小さくすることができる。
また、この方法によれば、Ti(III)とTi(IV)の存在比率を調整することによって、クラスター中での、両者の、相反する機能の強弱の割合を変更できるため、金属粒の一次粒子径を任意に制御することも可能である。しかも、鎖状金属粉末を製造した後の、全てのチタンイオンが4価に酸化した水溶液を電解再生して、チタンイオンの一部を再び3価に還元することによって、液を繰り返し、鎖状金属粉末の製造に利用可能な状態に再生することができる。このため、還元析出法による、鎖状金属粉末の製造工程のコストダウンを図ることができるという利点もある。
・ 次亜リン酸塩類:
次亜リン酸ナトリウムなど。金属のイオンを還元させる際に、水を還元して水素ガスを発生させる。還元析出の際に、リンが不純物として混入するため、特にニッケルの場合は非磁性のリン化合物(NiP)を生成して、金属粒の飽和磁化が低下するおそれがある。しかし、例えば鉄や鉄−コバルト合金などの、バルク材における飽和磁化の大きい金属では、その金属粒を多数、自身の持つ磁性によって、印加した磁場の方向に配向させながら、鎖状に繋がらせて鎖状金属粉末を製造することができる。
・ 水素化ホウ素化合物:
ジメチルアミノボランなど。金属のイオンを還元させる際に、水を還元して水素ガスを発生させる。還元析出の際に、ホウ素が不純物として混入するため、特にニッケルの場合は、金属粒の飽和磁化が低下するおそれがある。しかし、鉄や鉄−コバルト合金などの、バルク材における飽和磁化の大きい金属では、その金属粒を多数、自身の持つ磁性によって、印加した磁場の方向に配向させながら、鎖状に繋がらせて鎖状金属粉末を製造することができる。
・ ヒドラジン:
金属のイオンを還元させる際に、水を還元して水素ガスを発生させる。析出させた金属粒中に、不純物として混入する成分を有しないため、高純度の鎖状金属粉末を製造できる。このためニッケルなどの、バルク材における飽和磁化が小さい金属であっても、その金属粒を多数、自身の持つ磁性によって、印加した磁場の方向に配向させながら、鎖状に繋がらせて鎖状金属粉末を製造することができる。
ただし、例えばエチレングリコール等のポリオール類その他、金属のイオンを還元させる際にガスを発生しない還元剤を使用することもできる。その際には、例えば、低沸点のアルコール等を、還元剤と別個にガスを発生させる発泡剤として併用し、反応時の熱によってこのアルコール等を気化させてガスを発生させるようにしてもよい。
〔起泡性の水溶性化合物〕
ガスの発生により、水溶液上面に安定な泡の層を生成させる、起泡性を有する水溶性化合物としては、起泡性を有する種々の水溶性化合物が、いずれも使用可能である。中でも特に、析出した金属粒や鎖状金属粉末の周りを包み込む機能を有する分散剤のうち、起泡性を兼ね備えたものを選択して用いるのが好ましい。
起泡性を有する分散剤を用いることにより、起泡性を有する水溶性化合物と分散剤とを併用する場合に比べて、鎖状金属粉末の製造工程のコストダウンを図ることができる。また分散剤は、還元析出反応によって金属粒を析出させる際に、析出した多数の金属粒が磁場の方向に配向するように繋がって形成される鎖の周りを包み込んで、鎖に枝分かれが発生したり、複数の鎖が凝集したりするのを抑制するため、枝分かれの少ない、ほぼ直鎖状の鎖状金属粉末を製造することができる。しかも、製造される鎖状金属粉末は、分散剤によって包み込まれることで疎水性になって、水よりもガスの気泡に対する親和性が向上し、気泡に付着して泡の層に運ばれやすくなることから、泡の層中に含まれる、鎖長の短い鎖状金属粉末の回収効率を向上することもできる。
起泡性を有する分散剤としては、下記に示す各種の分散剤が挙げられる。スチレン含量、イソブチレン含量の重量%は、該当する繰り返し単位の、全繰り返し単位中に占める重量百分率、個数%は、該当する繰り返し単位の、全繰り返し単位中に占める個数百分率である。
(i) スチレン−無水マレイン酸ランダム共重合体〔数平均分子量1700、スチレン含量68重量%〕
(ii) イソブチレン−無水マレイン酸交互共重合体の部分アンモニウム塩化合物〔重量平均分子量165500、イソブチレン含量50個数%〕
(iii) セルナD−735〔中京油脂(株)製の商品名、有効成分であるスチレン−マレイン酸共重合体(重量平均分子量19000)とアンモニアと水との混合物〕
また、起泡性を有しない分散剤と、起泡性を有する水溶性化合物とを併用しても、コストダウンの効果は得られないが、それ以外は同様の効果が得られる。このうち、起泡性を有しない分散剤としては、下記に示す各種の分散剤が挙げられる。スチレン含量は、前記と同様である。また、起泡性を有しない分散剤と併用される起泡性の水溶性化合物としては、各種石けん系界面活性剤などが挙げられる。
(iv) スチレン−無水マレイン酸ランダム共重合体〔数平均分子量1900、スチレン含量75重量%〕
(v) スチレン−無水マレイン酸ランダム共重合体の部分エステル化物〔数平均分子量1900、スチレン含量67個数%、プロピルエステル〕
(vi) スチレン−マレイン酸ランダム共重合体の部分エステル化物〔重量平均分子量65000、スチレン含量50%超、イソブチルエステル〕
なお、上記各種分散剤のうち(i)(ii)(iv)(v)(vi)などの分散剤は、水溶液中に析出した金属粒の周囲を大きく包んで、金属粒同士の近接と、磁性による連結と、それによる鎖の成長とをより良好に制御して、鎖長がほぼ一定の範囲内に揃った鎖状金属粉末を製造する効果も有している。したがって、これらの分散剤を使用すれば、泡の層中に含まれる、鎖長の短い鎖状金属粉末の回収効率をより一層、向上することもできる。
分散剤は、起泡性を有するものと、有しないもののいずれの場合も、析出させる鎖状金属粉末100重量部に対して0.5〜100重量部の割合で液に含有させるのが好ましい。また、分散剤を加えることによる、枝分かれの発生を抑制したり、鎖状金属粉末を疎水性にしたり、鎖長をほぼ一定の範囲内に揃えたりする効果をより一層、良好なものとするためには、その含有割合は、上記の範囲内でも特に、鎖状金属粉末100重量部に対して5重量部以上であるのがさらに好ましい。また、液の粘度が高くなりすぎるのを防止して、液中に析出した金属粒がよりスムースに、直鎖状に繋がるのを促進することを考慮すると、分散剤の含有割合は、上記の範囲内でも特に、鎖状金属粉末100重量部に対して50重量部以下であるのがさらに好ましい。
〔鎖状金属粉末の製造〕
還元剤として、前記のように金属のイオンを還元させる際にガスを発生させる機能を有する、Ti(IV)とクラスター化したTi(III)を用いた、本発明の鎖状金属粉末の製造方法の、実施の形態の一例においては、まず、
・ 金属粒のもとになる1種または2種以上の金属のイオンと錯化剤とを含む水溶液(以下「金属イオン溶液」とする)と、
・ Ti(III)とTi(IV)とを含む水溶液(以下「還元剤溶液」とする)と、
・ 起泡性を有する分散剤、もしくは、起泡性を有しない分散剤と起泡性を有する水溶性化合物と、pH調整剤としてのアンモニア等とを含む水溶液(以下「分散剤溶液」とする)と、
を個別に調製する。
次に、金属イオン溶液に還元剤溶液を加えて混合した後、この混合液(以下「反応母液」とする)に一定方向の磁場をかけながら分散剤溶液を加えて、液のpHを9〜10に調整する。そうすると、この混合液(以下「反応液」とする)中で、Ti(III)とTi(IV)と金属イオンとによってクラスターが形成され、このクラスター中で、3価のチタンイオンが錯化剤と結合して配位化合物を形成して、Ti(III)からTi(IV)に酸化する際の活性化エネルギーが低くなり、還元電位が高くなる。
具体的には、Ti(III)とTi(IV)との電位差が1Vを超える。この値は、Ni(II)からNi(0)への還元電位や、Fe(II)からFe(0)への還元電位などに比べて著しく高く、各種の金属のイオンを効率よく還元、析出させることができる値である。そして、Ti(III)が還元剤として機能して、自身がTi(IV)に酸化する際に、同じ液中に存在する1種または2種以上の金属のイオンを還元して液中に析出させる。すなわち反応液中に、前記金属単体または合金からなる微細な金属粒が多数、析出する。また、それと共に、クラスター中において、Ti(IV)が、金属粒の、急速でかつ不均一な成長を抑制する結果、析出した金属粒は、真球度が高く、かつ一次粒子径が小さいものとなる。
さらに、析出した金属粒は、液にかけた磁場の作用によって、磁場に対応する方向、具体的には、磁場の磁束線に沿う方向に配列しながら鎖状に繋がり、それによって、前記(A)の鎖状金属粉末や、(C)の、被覆層を被覆する前の鎖状金属粉末が形成される。またこの際、分散剤の作用によって、鎖に枝分かれが発生したり、複数の鎖が凝集したりするのが抑制されるため、形成される鎖状金属粉末は、枝分かれのない直鎖状で、なおかつ直線性に優れたものとなる。しかも、還元析出反応は系中で均一に進行するため、鎖状金属粉末を形成する個々の金属粒は粒径が揃っており、1次粒子径の粒度分布がシャープである。したがって、形成される鎖状金属粉末は、その太さも均一に揃ったものとなる。
また、液中に(A)の鎖状金属粉末が形成されたあともさらに析出を続けると、その表面にさらに金属層が析出して、金属粒同士を、金属結合と同程度の結合力によって強固に結合する。つまり、前記(B)の鎖状金属粉末や、(D)の、被覆層を被覆する前の鎖状金属粉末が形成される。
反応液中に生成した鎖状金属粉末は、Ti(III)が還元剤として機能して、自身がTi(IV)に酸化する際に、水を還元することで発生した水素ガスの気泡と接触する。そうすると、鎖状金属粉末は、分散剤によって包まれて疎水性になっており、水よりもガスの気泡に対する親和性が向上していることから、気泡の周囲に付着する。そして、比較的鎖長の短い軽い鎖状金属粉末は、気泡の上昇に伴って反応液の液面に運ばれて、その上面に形成される泡の層に蓄積される。一方、比較的鎖長の長い、重いものは、気泡に付着しても、その上昇に伴って気泡から脱落したり、気泡の上昇を妨げたりするため反応液中に留まる。
このため、泡の層を液から分離して、この泡の層中に含まれる鎖状金属粉末を回収すると、鎖長がほぼ一定の範囲内に揃った、鎖長の短い鎖状金属粉末を製造することができる。また、反応液中に残った鎖状金属粉末を回収すると、上記鎖長の短い成分が除去されることで、同様に鎖長がほぼ一定の範囲内に揃った、鎖長の長い鎖状金属粉末を得ることもできる。
還元析出反応時に、反応液にかける磁場の強さは特に限定されないが、磁束密度で表して5mT以上であるのが好ましい。磁場の強さを5mT以上とすると、地磁気や液の抵抗等に打ち勝って、析出初期の段階の微細な金属粒を、かけた磁場に対応する方向にきれいに配列できるため、鎖状金属粉末の直線性をさらに向上することができる。
なお、磁場の強さは、金属粒をできるだけきれいに直線状に配列させることを考慮すると、強ければ強いほど好ましいが、磁場があまりに強すぎてもそれ以上の効果が期待できないだけでなく、強い磁場を発生させるためのコイルや永久磁石が大掛かりになるため、液にかける磁場の強さは、8T以下であるのがさらに好ましい。
また、還元析出反応は、例えば、前記各液を混合して反応液を調製する際に使用したかく拌棒を、混合終了時に、反対方向に数回、回転させるなどして液の流動を停止し、その後は液を実質的にかく拌せずに静置した状態を維持して行う、より詳しくは、かく拌速度で表して0.1rpm以下、特に0rpmとした状態で行うのが好ましい。還元析出反応を上記の条件下で行うようにすると、液中に析出した金属粒やそれが繋がった鎖に、かく拌による応力が影響するのを防止して、鎖状金属粉末の直線性を向上すると共に、一旦、繋がった鎖が応力によって切れたり、逆に複数の鎖が繋がったりするのを防止して、鎖長がばらつくのを防止することができる。
鎖状金属粉末を製造した後の液は、前記のように電解再生を行うことで、何度でも繰り返し、還元析出法による鎖状金属粉末の製造に再利用することができる。すなわち、鎖状金属粉末を製造した後の液を電解処理することで、Ti(IV)の一部をTi(III)に還元してやれば、再び還元剤溶液として使用することができる。これは、還元析出時にチタンイオンが殆ど消費されない、つまり析出させる金属と共に殆ど析出されないためである。
還元剤としてのチタンイオンは、例えば三塩化チタンや四塩化チタンなどの、水溶性の塩として供給する。すなわち、還元剤溶液中でのTi(III)とTi(IV)の存在比率に応じた量の三塩化チタンと四塩化チタンとを配合するか、あるいは四塩化チタンのみを配合して、上に述べた使用後の液を再生する時と同様に液を電界処理して、Ti(IV)の一部をTi(III)に還元した状態で、還元析出反応に供すればよい。
液の再生時、および四塩化チタンのみを配合した液を電界処理して最初の還元剤溶液を調製する際には、電解処理の条件を調整することによって、還元剤溶液中でのTi(III)とTi(IV)の存在比率を任意に調整することができ、それによって、上述したクラスター中での、両者の、相反する機能の強弱の割合を変更できるため、金属粒の一次粒子径を任意に制御することが可能である。
錯化剤としては、例えばエチレンジアミン、クエン酸、酒石酸、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸などのカルボン酸や、あるいはそのナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩などを挙げることができる。また金属のイオンは、当該金属の、水溶性の塩として供給される。
本発明の製造方法によって製造される鎖状金属粉末は、その直線性や鎖長の均一性等を生かして、前述したように異方導電膜の導電成分として好適に使用される他、例えば異方性電磁波シールド部材、透光性電磁波シールド部材などの導電成分として使用することもできる。
《異方導電膜》
本発明の異方導電膜は、鎖の長さが、導電接続する、接続部を構成する隣り合う電極間の距離未満とされた、本発明の鎖状金属粉末を、導電成分として、膜の厚み方向に配向させた状態で含有することを特徴とするものである。
(鎖状金属粉末)
鎖状金属粉末としては、前述した本発明の鎖状金属粉末の特徴を有し、なおかつ鎖の長さを上記の範囲内、特に隣り合う電極間の距離の0.9倍以下に調整した種々の鎖状金属粉末を使用することができる。
鎖状金属粉末の鎖の長さを上記の範囲に調整するためには、還元析出法によって鎖状金属粉末を製造するに際し、液に含有させる分散剤の種類や割合を調整するなどの方法を採用すればよい。ただし、鎖の長さがあまりに短すぎると、膜の厚み方向に配向させた状態としても良好な導電ネットワークを形成することができず、膜の厚み方向の接続抵抗を十分に低くできない場合がある。このため鎖の長さは、導電接続する、接続部を構成する複数の電極の、高さのばらつきよりも大きいことがさらに好ましい。
また鎖状金属粉末は、膜の厚み方向に良好に配向させることを考慮すると、磁場をかけることによって容易に配向するように強磁性を有しているのが好ましく、そのためには前述した(A)〜(D)のいずれかの構成とするのが好ましい。また、膜の厚み方向に良好な導電ネットワークを形成して、同方向の接続抵抗をより一層、低くすることを考慮すると、鎖状金属粉末は、導電性に優れた金属またはその合金からなる被覆層を有しているのが好ましく、そのためには上記の中でも(C)(D)の構成を採用するのがさらに好ましい。ただし、後述する実施例、比較例の結果から明らかなように、上記被膜を有さない(A)(B)などの単純な構造の鎖状金属粉末であっても、膜の厚み方向の接続抵抗を、十分に実用可能な範囲まで低くすることは可能である。
(結着剤)
鎖状金属粉末とともに異方導電膜を形成する結着剤としては、当該用途において結着剤として従来公知の、成膜性および接着性を有する種々の化合物がいずれも使用可能である。かかる結着剤としては、例えば熱可塑性樹脂や硬化性樹脂、液状硬化性樹脂などがあり、特に好ましくはアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、フッ素系樹脂、フェノール系樹脂などをあげることができる。
(異方導電膜とその製造方法)
本発明の異方導電膜は、前記のように鎖状金属粉末の鎖を、膜の厚み方向に配向させた状態で固定している必要がある。かかる異方導電膜は、
(i) 下地面と交差する方向に磁場をかけた下地上に、鎖状の鎖状金属粉末と結着剤とを、適当な溶媒とともに所定の割合で配合して調製した複合材料を塗布して、鎖状金属粉末の鎖を、上記磁場の方向に沿う膜の厚み方向に配向させた状態で複合材料を固化または硬化させることによって、鎖状金属粉末の鎖の配向を固定するか、あるいは
(ii) 鎖状の鎖状金属粉末を、下地面と交差する方向に磁場をかけた下地上に散布して、鎖状金属粉末の鎖を、上記磁場の方向に配向させた状態で、結着剤を含む、流動性を有する塗剤を塗布して固化または硬化させることによって、鎖状金属粉末の鎖の配向を固定したのち、
下地からはく離することによって製造できる。なお(i)の方法で使用する複合材料や(ii)の方法で使用する塗剤は、液状硬化性樹脂等の液状の結着剤を用いることで、溶媒を省略してもよい。
これらの方法を実施する際にかける磁場の強さは、鎖状金属粉末中に含まれる、強磁性を有する金属の種類や割合等によって異なるものの、異方導電膜中の鎖状金属粉末を、当該膜の厚み方向に十分に配向させることを考慮すると、磁束密度で表して1mT以上、中でも10mT以上、とくに40mT以上であるのが好ましい。
磁場をかける方法としては、ガラス基板、プラスチック基板などの下地の上下に磁石を配置する方法や、あるいは下地として磁石の表面を利用する方法などをあげることができる。後者の方法は、磁石の表面から出る磁力線が、当該表面から、異方導電膜の厚み程度までの領域では、磁石の表面に対してほぼ垂直であることを利用したもので、異方導電膜の製造装置を簡略化できるという利点がある。
かくして製造した異方導電膜における、鎖状金属粉末の充填量は、0.05〜20体積%とするのが好ましい。またその厚みは、異方導電膜を介して電極とバンプ、あるいは電極と電極を圧着させた際に良好に導電接着させることを考慮すると、10μm〜100μmであるのが好ましい。
上記本発明の異方導電膜は、導電成分としての、鎖状の鎖状金属粉末の機能により、例えば半導体パッケージの実装において、隣接する電極間のピッチが50μm未満、より好ましくは40μm以下であっても短絡を生じることが無い。このためエレクトロニクス実装の分野における、さらなる高密度実装化の要求に十分に対応することが可能となる。なお本発明の異方導電膜は、上記の用途以外にも、例えばIC用ソケットのピン実装用などにも使用できる。また、現在はワイヤボンディングやμBGA(μボールグリッドアレイ)接続している三次元パッケージに使用することも可能である。
以下に、本発明を、実施例、比較例に基づいて説明する。
《鎖状金属粉末の製造》
実施例1:
純水715mlに、クエン酸三ナトリウム二水和物91.5g(0.30モル)と、硫酸ニッケル六水和物11.0g(0.04モル)とを溶解して金属イオン溶液を調製した。また、還元剤溶液としては、四塩化チタンの20重量%塩酸酸性水溶液(pH4)を、旭硝子(株)製の陰イオン交換膜で仕切った2槽式の電解槽の、片方の槽に注入すると共に、反対側の槽にはモル濃度0.1Mの硫酸ナトリウム水溶液を入れ、それぞれの液にカーボンフェルト電極を浸漬して、四塩化チタンの水溶液側を陰極、硫酸ナトリウム水溶液側を陽極として、3.5Vの直流電流を、定電圧制御で通電して水溶液を陰極電解処理することで、Ti(IV)の一部をTi(III)に還元して得た液80.0gを準備した。チタンイオンの総量は0.1モル、Ti(III)とTi(IV)のモル比は4:1であった。
さらに、純水に、25%アンモニア水60.0mlと、1.0gのセルナD−735とを溶解した後、必要に応じて純水を加えて全量を200mlに調整して分散剤溶液を作製した。なお、アンモニア水の量は、反応液全体のpHを10に調整するために最適な値とした。
次に、上記金属イオン溶液の全量と、還元剤溶液の全量とを混合して23±1℃で20分間、かく拌した後、一対の対向磁石間に配置した反応槽中に入れて100mTの磁場をかけながら、液温を35℃に維持した。そして、反応槽中の液をかく拌棒で4〜5回かく拌しながら、あらかじめ液温を35℃に昇温しておいた分散剤溶液の全量を一気に加えて、前記のように反応液のpHを10に調整した後、最後にかく拌棒を反対方向に1〜2回、回転させて反応液の流動を停止し、その後は反応液を実質的にかく拌せずに静置した状態(かく拌速度0rpm)を維持して還元析出反応を行った。そうすると、液中で気泡が多数、発生し、その多くが液面で割れずに残って、反応液の上面に安定な泡の層が形成された。
そして、10分経過した時点で泡の層を液から分離し、ろ紙上で水洗して固形分を得、この固形分を再びろ紙上で水洗後、純水中でかく拌洗浄(20分間)−ろ別−エタノール中でかく拌洗浄(30分間)−エタノール中で超音波洗浄(30分間)−ろ別−真空乾燥(23±1℃)の各工程を経て鎖状金属粉末を製造した。
比較例1:
泡の層を分離せずに、反応液と共にろ過して、ろ紙上に固形分を得たこと以外は実施例1と同様にして鎖状金属粉末を製造した。
上記実施例、比較例で製造した鎖状金属粉末の特性を、下記の形状評価試験によって評価した。
形状評価試験:
実施例、比較例で製造した鎖状金属粉末をメチルエチルケトン中で10分間、超音波分散させ、次いで静置して沈降させて上澄み液(メチルエチルケトン)を除去した後、鎖状金属粉末0.01gあたり10.0gのアクリシラップSY−105〔(株)カナエの商品名〕と、0.4gの2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)と混合したのち、10分間の遠心かく拌と10分間の脱泡とを経て均一に分散させることで形状評価用の液状の複合材料を調製した。次に、この複合材料を、ガラス板上に、ドクターナイフ(ギャップ25μm)を用いて塗布した後、100℃で30分間、加熱して乾燥させると共に、樹脂を硬化させて、鎖状金属粉末が膜の面方向に配向した形状評価用の膜を作製した。
そして、上記膜の表面の顕微鏡映像を、顕微鏡に接続したCCDカメラを用いてコンピュータに取り込み、コンピュータで画像解析を行って、写り込んだ全ての鎖状金属粉末について鎖長を測定し、測定結果から、個数百分率で表した鎖長の個数頻度分布を求め、この個数頻度分布から、鎖状金属粉末の平均鎖長と最大鎖長とを求めると共に、最大鎖長/平均鎖長を計算した。なお平均鎖長は個数平均鎖長とし、最大鎖長は、短い鎖長から積算した累積頻度が99%となる鎖長とした。また、上記個数頻度分布から、鎖長が10μmを超えるものの存在する頻度(個数%)を求めた。鎖状金属粉末は、この頻度が小さいほど、鎖長の長い成分を含まず、また最大鎖長/平均鎖長が小さいほど、鎖長がほぼ一定の範囲内に揃った、鎖長の短いものであると判断することができる。
最大鎖長/平均鎖長の値から、鎖長が一定範囲内に揃っているか否かを、下記の基準によって評価した。
×:単分散でないため鎖長評価できず。
△:最大鎖長/平均鎖長>4
○:4≧最大鎖長/平均鎖長>3.0
◎:3.0≧最大鎖長/平均鎖長
結果を表1に示す。
Figure 0004470104
表1より、反応液の上面に形成された泡の層を液から分離して、その中に含まれる鎖状金属粉末のみを回収することにより、鎖長の長いものを殆ど含まず、かつ鎖長がほぼ一定の範囲内に揃った、鎖長の短い鎖状金属粉末を製造できることが確認された。
《異方導電膜の製造》
実施例2:
2種の固形エポキシ樹脂〔旭化成(株)製の品番6099(樹脂Aとする)、6144(樹脂Bとする)〕と、マイクロカプセル型潜在性硬化剤〔旭化成(株)製の品番HX3721(硬化剤とする)〕とを、重量比で樹脂A/樹脂B/硬化剤=70/30/40の割合で、酢酸ブチルとメチルイソブチルケトンとの重量比75/25の混合溶媒に溶解して、樹脂分、すなわち樹脂A、樹脂Bおよび硬化剤の3成分の合計の濃度が40重量%である樹脂溶液を調製した。
次にこの樹脂溶液に、充填率が0.5体積%となるように、前記実施例10で作製した鎖状金属粉末を配合し、遠心かく拌ミキサーを用いてかく拌して均一に分散させることで、異方導電膜用の液状の複合材料を調製した。そしてこの複合材料を、PETフィルム上に、ドクターナイフを用いて塗布した後、40mTの磁場をかけながら80℃で5分間、次いで100℃で10分間、加熱して溶媒を乾燥、除去するとともに樹脂を予備硬化させて、鎖状の金属粉末が膜の厚み方向に配向した状態で固定された、厚み40μmの異方導電膜を製造した。
比較例2:
前記比較例1で作製した従来の鎖状金属粉末を同量、使用したこと以外は実施例1と同様にして、厚み40μmの異方導電膜を製造した。
接続抵抗の測定:
幅15μm、長さ50μm、厚み2μmのAu電極が15μm間隔で配列された電極パターンを有するFPCの、上記電極パターン上に、実施例、比較例で製造した異方導電膜を重ねて、80℃に加熱しながら0.1N/mmの圧力で10秒間、加圧して仮接着した。次に、この異方導電膜上に、片面にAl膜を蒸着したガラス基板を、Al膜が異方導電膜と接するように重ねた状態で、200℃に加熱しながら3N/mmの圧力で加圧して本接着した。そして、異方導電膜とAl膜とを介して導電接続された隣り合う2つのAu電極間の抵抗値を測定し、この測定値を1/2にして、異方導電膜の厚み方向の接続抵抗とした。
絶縁抵抗の測定:
幅15μm、長さ50μm、厚み2μmのAu電極が15μm間隔で配列された電極パターンを有するFPCの、上記電極パターン上に、実施例、比較例で製造した異方導電膜を重ねて、80℃に加熱しながら0.1N/mmの圧力で10秒間、加圧して仮接着した。次に、この異方導電膜上に、今度はAl膜を蒸着していないガラス基板を重ねた状態で、200℃に加熱しながら3N/mmの圧力で加圧して本接着した。そして、異方導電膜を介してガラス基板が熱接着された、隣り合う2つのAu電極間の抵抗値を測定して、異方導電膜の面方向の絶縁抵抗とした。
以上の結果を表2に示す。
Figure 0004470104
表2より、本発明の鎖状金属粉末を用いた実施例2の異方導電膜によれば、従来の鎖状金属粉末を用いた比較例2の異方導電膜に比べて、膜の厚み方向の接続抵抗を同程度に維持しつつ、鎖状金属粉末の倒れ込みによる短絡などを防止して、膜の面方向の絶縁抵抗を大きくできることが確認された。

Claims (5)

  1. 強磁性を有する金属のイオンを含む水溶液に一定方向の磁場をかけながら、当該水溶液中で、還元剤の作用によって、上記金属のイオンを還元させて、微細な金属粒として析出させると共に、析出させた多数の金属粒を、自身の持つ磁性によって、印加した磁場の方向に配向させながら多数、鎖状に繋がらせて鎖状金属粉末を製造する方法であって、上記還元析出反応を、
    ・ 金属のイオンを還元させる際にガスを発生させる還元剤、または還元剤とガスを発生させる発泡剤との組み合わせ、および
    ・ ガスの発生により、水溶液上面に泡の層を生成させる起泡性を有する水溶性化合物、
    の存在下で行い、水溶液上面に形成される泡の層を水溶液から分離して、この泡の層中に含まれる鎖状金属粉末を回収することを特徴とする鎖状金属粉末の製造方法。
  2. 還元剤として4価のチタンイオンとクラスター化した3価のチタンイオンを用いる請求項1記載の鎖状金属粉末の製造方法。
  3. 起泡性を有する水溶性化合物として、起泡性を有する分散剤を用いる請求項1記載の鎖状金属粉末の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法で製造され、微細な金属粒が直鎖状につながれた形状を有することを特徴とする鎖状金属粉末。
  5. 鎖の長さが、導電接続する、接続部を構成する隣り合う電極間の距離未満とされた請求項4記載の金属粉末を、膜の厚み方向に配向させた状態で含有することを特徴とする異方導電膜。
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