JP4465973B2 - スコア金型、缶切不要蓋の製造方法および缶切不要蓋 - Google Patents

スコア金型、缶切不要蓋の製造方法および缶切不要蓋 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属容器蓋、特にラミネート鋼板を用いた缶蓋の一部あるいはほぼその全面を人手により容易に開口できる缶切不要蓋の製造に使用するスコア金型、缶切不要蓋の製造方法および缶切不要蓋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
缶切不要蓋(本明細書では、イージーオープンエンドとも記載する。)材料には、主としてアルミニウムが用いられてきている。塗装された鋼板は素材としては安価であるが蓋加工後に補修塗装工程が必要となるため経済的なメリットが少ない。これらの理由から積極的に鋼板が利用されない状況にあるのである。
【0003】
この様な背景のもと、蓋の加工法を工夫することと、その加工法に応じたラミネート鋼板を用いることで鋼板製イージーオープンエンドの補修塗装工程の省略化が様々に試みられてきた。
【0004】
特許文献1では、ポリエステル樹脂を用い、スコア底部に平坦部が形成される従来のV字型スコアの加工法を工夫することで無補修化を試みている。特許文献2では、樹脂層の厚さや破断伸びを規定する一方、スコア加工法を工夫している。特許文献3では、スコア加工は曲面金型を用いる事で無補修化を試みている。
【0005】
以下に先行技術文献情報について記載する。
【0006】
【特許文献1】
特開平06−115546号公報
【0007】
【特許文献2】
特開平09−234534号公報
【0008】
【特許文献3】
特開平11−91775号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらの発明にも関わらず市場ではアルミニウム製蓋が独占的である。飲料缶市場は言うに及ばず、食缶市場においても、イージーオープン化の流れと相俟って、むしろアルミニウム製イージーオープンエンドが増えてきている状況にさえある。この事はアルミニウム製蓋からラミネート鋼板製蓋に切り替えるメリットを市場が認めていない証左である。
【0010】
ラミネート鋼板製蓋が市場に受け入れられにくい理由は、充填される缶の内容物、缶のデザイン、製蓋方法、製造方法等の要求レベルによっては適用可能なものもあるが、適用できないものが多くある為だと考えている。その理由としては、スコア加工によりスコア残厚を薄くすると、開缶性は良くなるがフィルムの加工が厳しくなることで無補修化が困難になることで、開缶性と無補修化の両立が達成されない事であると考えている。
【0011】
前記の問題を解決することで、ラミネート鋼板の本格的市場参入が可能となる。安価なラミネート鋼板の本格的市場参入は、単に缶コストの低減に留まらない。オールスチール缶がリサイクルの観点で優れる事は言うまでもなく、スチール素材そのものがアルミニウムに比較して低環境負荷素材であるため、この素材移行は産業的にも意義が大きい。
【0012】
本件発明の目的は、前記諸問題を解決し、スコア残厚を薄くても開缶性と無補修化を両立できる缶切不要蓋のスコア加工に好適なスコア金型、缶切不要蓋の製造方法および缶切不要蓋を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の手段は以下の通りである。
【0014】
(1)熱可塑性樹脂の1種または2種以上から構成される樹脂フィルムをラミネートしたラミネート鋼板を用いた缶切不要蓋にスコア残厚が50〜70μmのスコアを形成するのに使用するスコア金型であって、該スコア金型のスコア刃部の断面形状は逆三角形状に形成され、その先端部分は曲率半径0.2mm以上0.4mm以下の曲線で形成され、前記先端部分を挟む2辺は前記曲線の接線であり、且つ前記各々の辺は蓋面に対する仰角θの関数tanθが0.3以上1.0以下であるように形成されていることを特徴とするスコア金型。
【0015】
(2)両面に熱可塑性樹脂の1種または2種以上から構成される樹脂皮膜を有するラミネート鋼板の外面側に、スコア金型を用いてスコアを形成する缶切不要蓋の製造方法において、上金型に(1)記載のスコア金型、下金型に上面が平面であるものを用い、前記ラミネート鋼板を前記上金型で押圧加工成形して、前記ラミネート鋼板にスコア残厚が50〜70μmのスコアを形成することを特徴とする缶切不要蓋の製造方法。
【0016】
(3)熱可塑性樹脂の1種または2種以上から構成される樹脂フィルムをラミネートしたラミネート鋼を用いた缶切不要蓋であって、スコアの断面形状は逆三角形状に形成され、その凹部先端部分は曲率半径0.2mm以上0.4mm以下の曲線で形成され、前記凹部先端部分を挟む2辺は前記曲線の接線となるように構成されるとともに、前記各々の辺の蓋面に対する仰角θの関数tanθは0.3以上1.0以下で、スコア残厚が50〜70μmであることを特徴とする缶切不要蓋。
【0017】
【発明の実施の形態】
発明者らの調査によると、イージーオープン蓋の開缶性はスコアの形状ではなくスコア残厚が支配的に効いてくることがわかった。即ち、スコア形状の影響は小さく、スコア残厚が薄くなるとそれに比例して開缶力が小さくなるのである。一方、スコア残厚を薄くすることはいずれの加工法においてもスコア加工の程度が厳しくなることを意味する。加工程度が厳しくなるとフィルムが破損しやすく耐食性が保ちにくくなり補修塗装が必要となってくる。従って、無補修化と開缶性の両立には、スコア残厚を薄くしてもフィルムが破損しないことが必要である。本発明は、同じスコア残厚まで加工した場合、よりフィルムが破損し難い加工法及びこの加工法を用いた蓋を提供するものである。
【0018】
これまでに、スコア加工法について様々な試みがされており、その加工に応じたフィルムが提案されてきていることを従来技術の項で触れた。殊に特許文献3などで用いられる曲面状金型は構造も簡単であり、樹脂層にダメージを与え難い点でも優れる。しかし、スコア残厚がより薄くなるような加工の場合、あるいは板厚が厚い場合同じスコア残厚を得るには加工がより厳しくなるためフィルムの破損を防止する効果は十分でなくなる。
【0019】
曲面金型によるスコア加工の場合、フィルムは押圧により伸ばされるだけでなく、金型と接する側のフィルムにはせん断応力も働く。仮に金型の先端が鋭角なV型だと仮定すると、スコア加工においては、せん断力が支配的となることは容易に想像がつく。この点、曲面形状の金型はV型などのものよりもせん断応力が弱まる傾向にあり有利である。しかし、加工を厳しくした場合はそれでもフィルム破損が生じてしまう。発明者らがフィルムの破損状態について調査したところ、破損はフィルムが最も薄くなっている箇所ではなく、スコアの縁に近い箇所で発生していた。
【0020】
この理由について考察してみる。曲面形状のスコア加工において、スコア金型が鋼板と接触する部分と接触しない部分の境界は、その境界点における接線の傾きが大きい程、せん断的であると考えられる。仮に、傾きが垂直であれば(スコア刃部分の断面形状が長方形のスコア金型で加工した場合)、境界点はせん断加工を受けることになる。逆に、傾きが0に近ければ(曲面金型の最下点)、せん断的要素が極めて少なくなる。この事から、曲面金型において、接線の傾きが大きくなるほどせん断的要素が大きくなることが伺える。従って、曲面の最下部ではせん断的要素が少ないが、端部ではせん断的要素が大きくなると言える。しかも、曲面上の各点における傾きは、tanθ(θは各点と曲線の中心点、曲線の最下点を結ぶ線で作られる角度)で表せるから、θが大きくなると急激に大きくなる傾向にある。一方、スコア加工の過程において、極初期は曲面の最下部近辺でのみ押圧されるが、加工が進むに従って、曲面の端まで含めて加工される事になる。厳しい加工において、フィルムの最薄部ではなく、スコアの端に近い部分でフィルムの破損が観察された事実は、この部分でせん断的要素が大きくなった為とも考えられる。
【0021】
この考察結果を基に、傾きが大きくなりすぎない(曲線の傾きが一定値を超えない)ようにする工夫を金型に施して様々な試験を試みた。その結果、本発明に至った。
【0022】
以下、本発明についてさらに説明する。図1は本発明の実施の形態に係るスコア金型の断面図である。
【0023】
図1においてスコア金型1のスコア刃部1aは断面形状が逆三角形状に形成され、該金型のスコア刃部1aの先端部分2は曲率半径Rの曲線で形成され、前記先端部分2を挟む2辺3、3は前記先端部分2の曲線の接線となるように構成されている。なお、スコア刃部1aは、押圧加工することで、蓋本体(ラミネート鋼板)5にスコアを形成するスコア金型の突起部分である。図中、θは前記辺3の蓋面4に対する仰角θである。本発明では、前記曲率半径Rは0.2mm以上0.4mm以下に規定され、仰角θの関数tanθは0.3以上1.0以下に規定される。
【0024】
ここで、金型1のスコア刃部1aの断面形状が前記のように規定されるのは、以下の理由による。
【0025】
すなわち、スコア金型1の先端部分2を挟む2辺3、3が前記先端部分2の曲線の接線でないと、前記辺3と前記先端部分2の曲線とが交わる点において、鋼板面に対する仰角が急激に変化し、該部分で加工が厳しくなり、フィルムが破損しやすくなる。逆に、辺3が前記先端部分2の曲線の接線となるように構成されると、該部分(接点)で鋼板面に対する仰角が滑らかに変化し、フィルムが破損し難くなる。
【0026】
曲率半径Rが0.2mm以上で辺3の傾き(蓋面に対する仰角)θがtanθで1.0以下である場合、単純に曲率半径Rの曲面で加工するよりもフィルムが破損し難くなる。また、曲率半径Rが0.4mmを超える場合、スコア幅が大きくなりすぎるとともに、加工量が増大するためフィルム加工が厳しくなる傾向にあるため好ましくない。曲率半径Rが0.2mm未満になると、辺の占める割合が高くなる事で、剪断成分が大きい部分が増え、フィルムが破損しやすくなる。また、前記仰角θがtanθで0.3を下回る場合スコア幅が大きくなりすぎるとともに、加工量が増大するためフィルム加工が厳しくなる傾向にあるため好ましくない。
【0027】
本発明において、スコア金型1のスコア刃部1aの先端部分2を挟む2辺3、3が前記先端部分2の曲線の接線となるように構成した点及び先端部分2の曲率半径を0.2〜0.4mmに規定した点の考え方と作用について説明する。本発明において、辺3をスコア刃部1aの先端部分2の曲線の接線とした意義は、スコア加工時に働く応力の内、剪断成分を減少させることにある。断面形状が正円形状のスコア加工では、中心(スコアの最底部)から離れた部分で剪断成分が大きくなるが、剪断成分比率が一定以上大きくならないようにする配慮が接線の考え方である。しかし、正円の接線である以上、本発明の金型においては接線部分で剪断成分が最大となる(但し、正円の場合よりは剪断成分が大きくならない)。この点のみを考慮すると、接線部分の長さは短い方が望ましい。接線部分の長さを短くするために、正円部の曲率半径を大きくすることも考えられるが、この場合、加工量の増大とともに全体としての加工程度は厳しくなり、却ってフィルムが破損しやすくなる。逆に正円の曲率半径を小さくすると接線部分の占める割合が高くなる事で、剪断成分が大きい部分が増えフィルムが破損しやすくなる。これらの点から、本発明では、曲率半径を0.2mm以上0.4mm以下に規定している。
【0028】
スコア刃部1aの前記先端部分2を挟む2辺3、3は前記先端部分2の曲線の接線となるように構成されることで、フィルムの破損を防止する効果が最大限に発現される。しかし、前記したように、前記辺3と前記先端部分2の曲線とが交わる点において、鋼板面に対する仰角が急激に変化しなければ、フィルムの破損を防止する効果が発現される。係る点を考慮し、本発明にあっては、スコア刃部1aの前記先端部分2を挟む2辺3、3は、前記先端部分2の曲線の厳密な意味での接線ではなく、略接する辺で構成されてもよい。ここで略接する辺とは、厳密な意味での接線に対してある程度、例えば±3度程度の範囲内で傾斜して構成されている辺を指している。
【0029】
次に、図2を参照してスコア金型を用いて缶切不要蓋を製造する方法について説明する。上金型11には前述の図1で説明した本発明の実施の形態に係るスコア金型1が用いられ、下金型12には上面が平面であるものが用いられる。上金型11で、蓋本体(ラミネート鋼板)13のスコア形状寸法と対応した要所をプレスによって押圧加工することにより、蓋本体13に所要のスコアを形成する。前記で製造された蓋本体のスコア断面は、スコア縁部を除き前記スコア金型と略同じ形状に成形される。
【0030】
本発明で規定するスコア金型を上金型11に使用することで、前記で製造される蓋本体13は、スコア残厚を薄肉化してもフィルムが破損し難く、開缶性と無補修化を両立できる。
【0031】
本発明のラミネート鋼板は、素材の各種表面処理鋼板に、接着、ラミネート等の方法により、樹脂皮膜を形成して製造できる。前述の表面処理鋼板としては、錫、亜鉛、ニッケル、クロム、あるいはそれらの合金を、1種または2種以上、鋼板表面にめっきしたものや、更に、上層にクロメート処理やリン酸塩処理のような各種化成処理を施したものが好適であり、前記の中で、金属クロム層と、その上層のクロム水和酸化物層とからなるクロメート皮膜が形成された所謂ティンフリースチールが特に好適である。
【0032】
適用する樹脂皮膜としては、食品衛生性・耐食性・加工性等の性能から、ポリエステル・ポリアミド等の熱可塑性樹脂の1種または2種以上から構成される樹脂フィルムを用いる。より好ましくは、単層及び二層以上のポリエステル樹脂から構成されたフィルムを用いることが、フィルム破断伸び・引張強度・引張弾性率等のフィルム物性を高い水準でバランスするため、望ましい。
【0033】
具体的に使用されるポリエステル樹脂フィルムとしては、ジカルボン酸とジオールの縮重合で得られる線状熱可塑性ポリエステルフィルムであり、ポリエチレンテレフタレートで代表されるものである。ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸等の単独または混合物であり、ジオール成分としては、エチレングリコール、ブタジエングリコール、デカンジオール等の単独または混合物である。2種以上のジカルボン成分やジオール成分による共重合体や、ジエチレングリコール等の他のモノマーやポリマーとの共重合体であっても良い。なお、ラミネート方法としては、フィルム自体を熱接着するか、熱硬化型接着剤を塗布して鋼板表面に貼り付けるものとする。
【0034】
樹脂皮膜の厚みは、薄すぎる場合には加工により皮膜の破断が生じやすく、逆に100μm以上の皮膜になった場合には、開缶後にフェザー性の劣化を招きやすく、また経済面からもコストアップとなり好ましくない。従って、樹脂皮膜の厚みは、10〜100μmの範囲内であることが望ましい。
【0035】
鋼板の板厚は0.15mm〜0.25mmが好適であり、スコア残厚については、良好な開缶性が得られる50〜70μmが本発明の効果を得るのに好適である。
【0036】
本発明は、プルトップ・タブ・タイプ缶蓋、ステイオン・タブ・タイプ缶蓋、あるいはフルオープン・タイプ缶蓋の何れにも適用することができる。
【0037】
【実施例】
「供試材の作製」
板厚0.200mmの鋼板の両面に、クロメート処理によって100〜120mg/m2の量の金属クロム層と、その上層の金属クロム換算で14〜18mg/m2の量のクロム水和酸化物層とからなるクロメート皮膜が形成されたティンフリースチールの両面に厚さ20μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムをラミネートした。
【0038】
前記で作製したラミネート鋼板を、図1に示すようにスコア刃部1aの断面形状が逆三角形状で、その先端部分2が曲率半径Rの曲線で形成され、前記先端部分2を挟む2辺3、3は前記先端部分2の曲線の接線となるように構成された金型において、先端部分2の曲率半径Rと辺3の蓋面に対する仰角θを種々変えて押圧加工を行い、または断面形状が曲率半径Rの曲線で形成さた曲面金型で押圧加工を行い、最小板厚(鋼板のみの厚さ)が70μmになるようにスコア加工し、次のようにしてスコア加工部の耐食性を調査した。
「耐食性試験」
加工部を電解液(KCl 5%溶液、温度は常温)に浸し、鋼板と電解液間に6.2Vの電圧をかけた場合に測定される電流値が1mA以下の場合は○、1mA超の場合は×とした。
【0039】
スコア加工条件と耐食性の評価結果を表1に記載する。
【0040】
【表1】
Figure 0004465973
【0041】
実施例1〜5は本発明の規定範囲内であり良好な耐食性を示した。
【0042】
比較例1は、曲面の曲率が小さすぎる為、剪断力が強く働いた為、耐食性が劣った。比較例2は曲率が大きすぎる為、スコア加工の加工量が大きくなり耐食性が劣った。比較例3は接線の傾きが大きすぎる為、スコア端部で亀裂を生じ耐食性が劣った。比較例4は、接線の傾きが小さすぎる為、加工量が増大し耐食性が劣った。比較例5は曲面金型の例であるが、スコア端部近辺でフィルムが破損し耐食性が劣った。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、スコア残厚を薄くしても皮膜の損傷を防止できるので、開缶性と無補修化を両立できる。本発明はプルトップ・タブ・タイプ缶蓋、ステイオン・タブ・タイプ缶蓋、あるいはフルオープン・タイプ缶蓋の何れにも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るスコア金型の断面図である。
【図2】蓋の押圧成形過程を説明する断面模式図である。
【符号の説明】
1 スコア金型
1a スコア刃部
2 金型の先端部分
3 金型の辺
4 蓋面
5 蓋本体(ラミネート鋼板)
11 上金型
12 下金型
13 ラミネート鋼板(蓋本体)
θ 辺の仰角
R 曲率半径

Claims (3)

  1. 熱可塑性樹脂の1種または2種以上から構成される樹脂フィルムをラミネートしたラミネート鋼板を用いた缶切不要蓋にスコア残厚が50〜70μmのスコアを形成するのに使用するスコア金型であって、該スコア金型のスコア刃部の断面形状は逆三角形状に形成され、その先端部分は曲率半径0.2mm以上0.4mm以下の曲線で形成され、前記先端部分を挟む2辺は前記曲線の接線であり、且つ前記各々の辺は蓋面に対する仰角θの関数tanθが0.3以上1.0以下であるように形成されていることを特徴とするスコア金型。
  2. 両面に熱可塑性樹脂の1種または2種以上から構成される樹脂皮膜を有するラミネート鋼板の外面側に、スコア金型を用いてスコアを形成する缶切不要蓋の製造方法において、上金型に請求項1記載のスコア金型、下金型に上面が平面であるものを用い、前記ラミネート鋼板を前記上金型で押圧加工成形して、前記ラミネート鋼板にスコア残厚が50〜70μmのスコアを形成することを特徴とする缶切不要蓋の製造方法。
  3. 熱可塑性樹脂の1種または2種以上から構成される樹脂フィルムをラミネートしたラミネート鋼を用いた缶切不要蓋であって、スコアの断面形状は逆三角形状に形成され、その凹部先端部分は曲率半径0.2mm以上0.4mm以下の曲線で形成され、前記凹部先端部分を挟む2辺は前記曲線の接線となるように構成されるとともに、前記各々の辺の蓋面に対する仰角θの関数tanθは0.3以上1.0以下で、スコア残厚が50〜70μmであることを特徴とする缶切不要蓋。
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