JP4464668B2 - ダイシング方法,及びダイシング装置 - Google Patents

ダイシング方法,及びダイシング装置 Download PDF

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本発明は,ダイシング方法,及びダイシング装置に関し,さらに詳細には,先ダイシング法におけるダイシング方法,及びダイシング装置に関する。
最近の半導体チップの薄型化のニーズに対応すべく,IC,LSI等の回路が表面に複数形成された半導体ウェハを個々のチップに分離する技術として,先ダイシング法と称される技術が開発されている。
先ダイシング技術は,まず,半導体ウェハの表面に縦横に形成されたストリートに切削ブレードを所定深さ切り込ませることにより裏面まで貫通しない比較的浅い切削溝を形成する。その後,切削溝が形成された半導体ウェハの裏面を研削して切削溝を裏面側から表出させることにより,半導体ウェハが個々のチップに分離される。かかる先ダイシング技術を利用することにより,薄い厚さ(例えば数十μm)のチップを形成することが可能となる。
先ダイシング法における研削工程は,通常,種類の異なる研削用砥石を用いて粗研削工程,仕上げ研削工程の2段階の工程に分けて行われる。このとき,粗研削工程の段階で切削溝が表出してしまうと,半導体チップが分割されて破損(例えば半導体チップの欠け)の恐れがあるため,通常,切削溝が表出する直前で粗研削工程を終了し,仕上げ研削工程により切削溝を表出させている。
しかしながら,図5(a)に示すように,一枚の半導体ウェハ212の厚さ自体が一定ではない(半導体ウェハ表面212cではミクロン単位の凹凸が存在する)ため,半導体ウェハ表面212cに形成された切削溝の深さh’が異なっている。この結果,図5(b)に示すように,半導体ウェハ212の裏面212dを研削する際に,半導体ウェハ212を裏返してウェハテープ14を介してチャックテーブル(図示せず)に搭載すると,半導体ウェハ表面212cに形成されたミクロン単位の凹凸が平坦化されてしまうので,切削溝212bの高さh’が異なってしまう,という問題がある。このような状態の半導体ウェハ212に対して粗研磨工程を実行すると,例えば,切削溝212bが表出する直前で粗研削工程を終了させようとした場合であっても,所望の深さよりも深い切削溝212bが形成された箇所では,実際には切削溝212bが表出して半導体チップが分割されてしまう。このように,分割された半導体チップの角に粗研削用の研削砥石が接触すると,例えば半導体チップの欠けなどの破損が生じるおそれがある。一方,切削溝が所望の深さよりも浅く形成されている箇所では,仕上げ研削によって切削溝を表出させようとした場合であっても,実際には切削溝が表出せずに,仕上げ研削工程で半導体ウェハが個々のチップに分割されないことが発生する。
上記のように,先ダイシング法では,一枚の半導体ウェハにおいて,半導体ウェハ表面のミクロン単位の凹凸を考慮して一定な深さの切削溝の形成することが,大きな技術的課題となっていた。
例えば,特許文献1では,センサが半導体ウェハの表面上の1箇所(あるいは複数箇所)をサンプル的に読み取り,一枚の半導体ウェハ表面の高さを一定と見なして,半導体ウェハの表面の切削溝の深さ(切り込み深さ)を決定するダイシング方法が開示されている。しかしながら,特許文献1においては,一枚の半導体ウェハの厚さが一定でないこと(半導体ウェハの表面ではミクロン単位の凹凸が存在すること)は考慮されていないため,一枚の半導体ウェハにおける切削溝の深さを一定にすることができない(即ち,切削溝の深さが異なってしまう),という問題がある。
また,特許文献2では,顕微鏡部分にレーザ変位計を取り付けて,半導体ウェハの全面に渡って半導体ウェハの表面の高さを測定し,半導体ウェハの表面の高さを基準に切削溝の深さ(切り込み深さ)を決定するダイシング装置が開示されている。上記特許文献2のダイシング装置によれば,ある程度,切削溝の深さを一定にすることは可能であるが,半導体ウェハの表面の高さをサンプル的に読み取っているため,実際に切削ブレードが切削する箇所の半導体ウェハ表面の高さを精密に測定としているとは言い難い。さらに,半導体ウェハを切削する前に,半導体ウェハの高さを測定する時間が別途に必要となるので,切削工程に時間が掛かり過ぎてしまう,という問題もある。
また,特許文献3では,切削ブレードの側方に切削ブレードの高さを測定する発光部と受光部と設け,ダイシング中に,切削ブレードの摩耗量の変化量に基づいて切削ブレードの高さを補正するダイシング装置が開示されている。さらに,特許文献3では,切削ブレード側方に取り付けられたセンサにより,ブレードの原点高さを測定する装置も開示されている。
上記特許文献3のダイシング装置によれば,半導体ウェハの表面の高さを継続的に読み取ることできるので,半導体ウェハの高さの測定精度を高めることができる。さらに,半導体ウェハの高さを測定する時間を別途に設ける必要がないので,上記特許文献2のような問題が発生することはない。
特開2002−187732 特開2003−168655 特開平7−201780
しかしながら,特許文献3に記載のダイシング装置においては,半導体ウェハの高さを測定するセンサが切削ブレード側方に取り付けられているので,半導体ウェハを実際に切削する切削予定ライン上の高さとは誤差が生じてしまう,という問題がある。このため,上記特許文献3のダイシング装置では,切削溝の深さを十分な高精度で制御することができない,という問題がある。
したがって,本発明の目的は,一枚の半導体ウェハ上において,十分な高精度で一定な深さの切削溝を形成することが可能な新規かつ改良されたダイシング方法,及びダイシング装置を提供することにある。
上記課題を解決するため,本発明の第1の観点においては,チャックテーブルに載置した被切削物を,切削ブレードにより前記被切削物に対して表面から所定深さの切削溝を形成する被切削物の切削方法において,前記被切削物の切削中に,前記被切削物表面の前記切削溝を形成する切削予定ライン上の高さをセンサにより測定し,前記切削予定ライン上の高さの測定値に基づいて前記被切削物の切削溝の深さを設定する前記センサが前記切削予定ライン上の高さを測定する前に,前記センサよりも前記切削ブレードの進行方向前方に設置されて前記被切削物の表面に対してエアを噴出する手段であるクリーニング手段から,前記被切削物の表面にエアを噴出して,前記切削予定ライン上の高さの測定箇所をクリーニングすることを特徴とするダイシング方法が提供される。
上記記載の発明では,例えば半導体ウェハなどの被切削物の表面の高さを,実際に切削ブレードが切削する切削予定ライン上で測定するので,被切削物表面のミクロン単位の凹凸を考慮することができる。この結果,切削予定ライン上の高さを基準に切削溝の深さを決定するので,被切削物の裏面を研削する際に十分な高精度で一定な深さの切削溝となるように形成することができる。さらに,被切削物表面において実際に切削ブレードが切削する切削予定ライン上の高さのみを測定するので,被切削物の高さ測定に要する時間を短縮することできる。さらに,被切削物の切削溝の形成と略同時に被切削物の高さを測定するので,別途に被切削物の高さを測定する時間を設ける必要がない。
上記課題を解決するため,本発明の第2の観点においては,被切削物を載置するチャックテーブルと,前記被切削物を切削する切削ブレードと,前記被切削物の表面の高さを測定するセンサと,前記センサにより測定された前記被切削物の高さ情報に基づいて前記切削ブレードの高さ方向の位置を制御する制御手段と,前記被切削物の表面をクリーニングするクリーニング手段と,を具備するダイシング装置であって,前記センサは,前記切削ブレードの進行方向前方に設置されて前記切削溝を形成する切削予定ライン上の高さを測定すると共に,前記クリーニング手段は,前記センサよりも前記切削ブレードの進行方向前方に設置されて前記被切削物の表面に対してエアを噴出する手段であり,前記センサが前記切削予定ライン上の高さを測定する前にエアを噴出して,前記切削溝を形成する切削予定ライン上の高さの測定箇所をクリーニングすることを特徴とするダイシング装置が提供される。
上記記載の発明では,例えば半導体ウェハなどの被切削物の表面の高さを,実際に切削ブレードが切削する切削予定ライン上で測定するので,被切削物表面のミクロン単位の凹凸を考慮することができる。この結果,切削予定ライン上の高さを基準に切削溝の深さを決定するので,被切削物の裏面を研削する際に十分な高精度で一定な深さの切削溝となるように形成することができる。さらに,被切削物表面において実際に切削ブレードが切削する切削予定ライン上の高さのみを測定するので,被切削物の高さ測定に要する時間を短縮することできる。さらに,被切削物の切削溝の形成と略同時に被切削物の高さを測定するので,別途に被切削物の高さを測定する時間を設ける必要がない。さらに,クリーニング手段がセンサよりも切削ブレードの進行方向前方に設けられているので,被切削物の切削予定ライン上の高さを測定する際には,当該切削予定ライン上にあるコンタミや水滴を予め排除することができる。この結果,より正確に半導体ウェハの切削予定ライン上の高さを測定することができる。
また,前記センサは,レーザセンサである,如く構成すれば,被切削物表面の凹凸をミクロン単位まで高精度で測定することができる。
被切削物の表面の高さを,実際に切削ブレードが切削する切削予定ライン上で測定するので,被切削物表面のミクロン単位の凹凸を考慮することができる。この結果,切削予定ライン上の高さを基準に切削溝の深さを決定するので,被切削物の裏面を研削する際に十分な高精度で一定な深さの切削溝となるように形成することができる。さらに,被切削物表面において実際に切削ブレードが切削する切削予定ライン上の高さのみを測定するので,被切削物の高さ測定に要する時間を短縮することできる。さらに,被切削物の切削溝の形成と略同時に被切削物の高さを測定するので,別途に被切削物の高さを測定する時間を設ける必要がない。
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施の形態)
まず,図1及び図2に基づいて,第1の実施の形態にかかるダイシング装置10の構成について説明する。なお,図1は,第1の実施の形態にかかるダイシング装置10の構成を示す斜視図である。図2は,第1の実施の形態にかかる切削ユニット20の構成を示す斜視図である。なお,本実施形態にかかるダイシング装置10は,従来と異なり,切削ユニット20には,切削ブレード22の進行方向前方にレーザセンサ40が設置されており,さらに,センサ40よりも切削ブレード22の進行方向前方にはクリーニング手段42が設けられている。また,以下では,被切削物12として半導体ウェハを採用し,センサ40としてレーザセンサ42を採用した例を挙げて説明する。
本実施形態にかかるダイシング装置10は,図1に示すように,例えば,半導体ウェハ等の半導体ウェハ12を切削加工する切削ユニット20と,切削ユニット移動機構(図示せず。)と,半導体ウェハ12を保持するチャックテーブル30と,チャックテーブル移動機構(図示せず。)と,制御装置32と,表示装置34と,操作部36とを備える。
本実施形態に切削ユニット20は,図2に示すように,例えば,略リング形状を有する極薄の切削砥石である切削ブレード22と,一端に装着された切削ブレード22を高速回転させるスピンドル24と,スピンドル24を回転可能に支持するスピンドルハウジング(図示せず)と,を主に備える。かかる構成の切削ユニット20は,切削ブレード22を高速回転させながら半導体ウェハ12に切り込ませることにより,半導体ウェハ12を切削予定ライン12aに沿って未貫通の切削溝12bを形成することができる。
さらに,本実施形態にかかる切削ユニット20には,従来と異なり,切削ブレード22の進行方向前方にレーザセンサ40が設けられており,レーザセンサ40よりも切削ブレード22の進行方向前方にはクリーニング手段42が設けられている。
このレーザセンサ40は,切削ユニット20の切削ブレード22の進行方向で,半導体ウェハ12の表面に対して略垂直となる(即ち,Z軸方向となる)ように配置及び向きが調整されている。このようにして,切削ユニット20の下方に配置された半導体ウェハ12の表面(上面)の高さを実際の切削予定ライン12aに沿って上方から測定することができる。なお,かかる測定データは,制御装置32を介してZ軸のドライバ(図示せず)に入力されて,切削ブレード22の高さ方向の補正が行われる。
また,レーザセンサ40は,半導体レーザ又はヘリウムネオンレーザなどを用いた一般的な測長器であり,その構造や測定原理については既知であるので,その説明は省略する。かかるレーザセンサ40を使用することにより,ミクロン単位の高精度で半導体ウェハの切削予定ライン12a上の高さを検出することができる。
このように,半導体ウェハ12の切削予定部分の少し前方にレーザセンサ40を配置することによって,実際に切削ブレード12が切削する切削予定ライン12a上においてのみ,半導体ウェハ12の表面の高さを測定することができる。このことにより,切削ブレード22で切削しながら,リアルタイムで切削ブレード22の切込み深さを制御することができる。
さらに,本実施形態においては,クリーニング手段42が,レーザセンサ40よりも切削ブレード22の進行方向前方に取り付けられている。かかるクリーニング手段42は,例えばエア供給装置として構成することができ,レーザセンサ40が半導体ウェハ12の切削予定ライン12aの高さを測定する直前で高圧エアを噴出して,半導体ウェハ12の切削予定ライン12a上の測定箇所をクリーニングする。かかるクリーニング手段42を設けることにより,測定する半導体ウェハ12の表面の切削予定ライン12a上のコンタミや水滴を除去することができる。この結果,半導体ウェハ12の切削予定ライン12aの高さをさらに正確に測定することができる。
切削ユニット移動機構(図示せず)は,例えば,電動モータなどから構成され,切削ユニット20を例えばY軸およびZ軸方向に移動させることができる。この切削ユニット移動機構が切削ユニット20をY軸方向に移動させることにより,例えば,半導体ウェハ12の切削予定ライン12aに切削ブレード22の刃先位置を合わせることができる。また,この切削ユニット移動機構が切削ユニット20をZ軸方向に移動させることにより,半導体ウェハ12に対する切削ブレード22の切り込み深さを調整することができる。さらに,本実施形態においては,レーザセンサ40により測定された半導体ウェハ12の切削予定ライン12a上の高さデータに対応させて,切削ブレード22を半導体ウェハ12に対してZ軸方向に移動することができる。
チャックテーブル30は,真空チャック等を備えた略円盤状のテーブルであり,そのテーブル面は,例えば略水平(X−Y平面に対して平行)である。このチャックテーブル30は,例えば,ウェハテープ14を介してフレーム(図示せず)に支持された状態の半導体ウェハ12を,真空吸着して保持することができる。かかるチャックテーブル30は,その回転軸を中心として回転することができる。なお,本実施形態にかかる半導体ウェハ12は,半導体ウェハなどであり,例えば,回路が形成された表面側を上向きにしてチャックテーブル30上に載置される。
チャックテーブル移動機構(図示せず)は,例えば,電動モータなどから構成され,チャックテーブル30をX軸に移動させたり,回転軸を中心に回転させたりすることができる。このことにより,切削ブレード22による切削時には,半導体ウェハ12の表面に切削ブレード22の刃先を切り込ませた状態で,当該半導体ウェハ12を切削ユニット20に対して切削方向(X軸方向)に平行移動させることができる。また,回転軸合わせ時には,チャックテーブル30上に保持された半導体ウェハ12を,レーザセンサ40およびクリーニング手段42に対してX軸方向に移動させたり,回転軸(図示せず)を中心に回転させたりすることができる。
なお,上記切削ユニット移動機構(図示せず)及びチャックテーブル移動機構(図示せず)の構成は,本実施形態にかかるダイシング装置における一例を示したものであり,かかる例に限定されるものではない。
制御装置32は,例えばダイシング装置10の内部に配設されており,例えば,CPU等で構成された演算処理装置(図示せず)と,ROM,RAM,ハードディスク等で構成され各種のデータやプログラムなどを記憶する記憶部(図示せず)とを備える。この制御装置32は,オペレータの入力や予め設定されたプログラム等に基づいて,ダイシング装置10の上記各部の動作を制御する機能を有する。さらに,この制御装置32は,例えば,レーザセンサ40により測定された半導体ウェハ12の切削予定ラインの高さデータが入力されて,切削ブレードの高さ方向の補正値を算出してZ軸ドライバ(図示せず)に出力する。なお,このとき,X軸ドライバ(図示せず)から切削ブレードの送り速度データもZ軸ドライバに出力される。さらに,この制御装置32は,レーザセンサ40と切削ブレード22間の距離とX軸の送り速度から,切削ブレード22の高さを補正するタイミング(即ち,実際に切削ブレード22が切り込むタイミング)で補正をかけることができる。
なお,本実施形態においては,レーザセンサ40が切削ユニット20に取り付けられているので,切削ブレード22の高さ制御によってレーザセンサ40自体が上下することになる。このため,レーザセンサ40が切削予定ライン12aの高さを測定する際には,切削ブレード22の高さ方向の位置を制御装置32に入力して,レーザセンサ40の位置を補正してから,半導体ウェハ12の切削予定ライン12aの高さを測定する必要がある。
表示装置34は,例えば,CRTまたはLCD等で構成されたモニタであり,例えば,撮像手段(図示せず)によって撮像された半導体ウェハの画像を表示することができる。また,操作部36は,各種のスイッチ,ボタン,タッチパネル,キーボード等の入力装置などで構成されており,オペレータによるダイシング装置10の各部に対する指示が入力される部分である。
上記構成のダイシング装置10は,高速回転させた切削ブレード22を半導体ウェハ12に所定の切り込み深さで切り込ませながら,切削ユニット20とチャックテーブル30とを例えばX軸方向に相対移動させることにより,半導体ウェハ12の切削予定ライン12aに沿って未貫通の切削溝12bを形成することができる。かかる切削溝12bの形成を同一方向の全ての切削予定ラインについて繰り返した後に,半導体ウェハ12を例えば90°回転させ,新たにX軸方向に配された全ての切削予定ラインについて同様の切削溝12bの形成を繰り返すことにより,半導体ウェハ12をチップに分割するための全ての切削溝12bを形成することができる。
本実施形態においては,例えば半導体ウェハなどの被切削物の表面の高さを,実際に切削ブレードが切削する切削予定ライン上で測定するので,被切削物表面のミクロン単位の凹凸を考慮することができる。この結果,切削予定ライン上の高さを基準に切削溝の深さを決定するので,従来のような半導体ウェハの表面の高さをサンプリングして切削溝深さを決定する方法と比較して,被切削物の裏面を研削する際に十分な高精度で一定な深さの切削溝となるように形成することができる。さらに,被切削物表面において実際に切削ブレードが切削する切削予定ライン上の高さのみを測定するので,被切削物の高さ測定に要する時間を短縮することできる。さらに,被切削物の切削溝の形成と略同時に被切削物の高さを測定するので,別途に被切削物の高さを測定する時間を設ける必要がない。さらに,クリーニング手段が,センサよりも切削ブレードの進行方向前方に設けられているので,被切削物の切削予定ライン上の高さを測定する際には,当該切削予定ライン上にあるコンタミや水滴を予め排除することができる。この結果,より正確に半導体ウェハの切削予定ライン上の高さを測定することができる。
次に,図3に基づいて,本実施形態にかかるダイシング装置における半導体ウェハのダイシング方法について説明する。なお,図3は,本実施形態にかかるダイシング装置における半導体ウェハのダイシング方法を示すフローチャートである。
まず,ステップS102で,切削ユニット20に取り付けられたレーザセンサ40は,半導体ウェハ12の切削の開始と略同時に,半導体ウェハ12の表面の切削予定ライン12a上の高さを測定する(ステップS102)。なお,このとき,クリーニング手段(エア供給装置)42は,レーザセンサ40が切削予定ライン12a上の高さの測定を開始する前に,高圧エアを噴出し,半導体ウェハ12の切削予定ライン12a上に対してクリーニングを開始している。
次いで,ステップS104で,レーザセンサ40からの測定データが制御装置32に入力され,半導体ウェハ12の高さ方向(Z軸方向)の補正値が決定される(ステップS104)。なお,切削ユニット20に取り付けられたレーザセンサ40は,切削ブレード22の高さ制御によってレーザセンサ40自体が上下するので,半導体ウェハ12の高さを測定する際には,切削ブレード22の高さ方向の位置を制御装置32に入力して,レーザセンサ40の位置を補正してから,半導体ウェハ12の切削予定ライン12aの高さが測定される。
同時に,ステップS106で,X軸ドライバからの切削ブレード12の送りデータが制御装置32に入力される(ステップS106)。
最後に,ステップS108で,制御装置32は,レーザセンサ40と切削ブレード22間の距離と,X軸方向の送り速度から,切削ブレード22が切り込むタイミングを計算して,Z軸ドライバに切削ブレード22の高さ位置の補正値を出力する。
上記のように,切削予定ライン12a上の高さを測定し,半導体ウェハ表面12cでのミクロン単位の凹凸を考慮して好適に補正された深さで形成された切削溝は,図4(a)に示すように,半導体ウェハ表面12cでのミクロン単位の凹凸に応じて,その深さh’が異なるように形成される。この結果,図4(b)に示すように,半導体ウェハ12の裏面12dを研削する際に,半導体ウェハ12を裏返してチャックテーブル30に搭載すると,半導体ウェハ表面12cに形成されたミクロン単位の凹凸が平坦化されて,切削溝の深さh’を十分に高精度で一定にすることができる。この結果,例えば,切削溝が表出する直前で粗研削工程を終了させることができる。
本実施形態においては,例えば半導体ウェハなどの被切削物の表面の高さを,実際に切削ブレードが切削する切削予定ライン上で測定するので,被切削物表面のミクロン単位の凹凸を考慮することができる。この結果,切削予定ライン上の高さを基準に切削溝の深さを決定するので,従来のような半導体ウェハの表面の高さをサンプリングして切削溝深さを決定する方法と比較して,被切削物の裏面を研削する際に十分な高精度で一定な深さの切削溝となるように形成することができる。さらに,被切削物表面において実際に切削ブレードが切削する切削予定ライン上の高さのみを測定するので,被切削物の高さ測定に要する時間を短縮することできる。さらに,被切削物の切削溝の形成と略同時に被切削物の高さを測定するので,別途に被切削物の高さを測定する時間を設ける必要がない。
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば,上記実施形態においては,切削ユニットに単一のクリーニング手段を設置した例を挙げて説明したが,かかる例には限定されない。複数のクリーニング手段を好適な位置に設けることにより,よりクリーニング効果を発揮させることができる。
また,上記実施形態においては,クリーニング手段として,高圧エアを噴出するエア供給装置を採用した例を挙げて説明したが,かかる例には限定されない。窒素,Arなどの不活性ガスを供給することもできる。
また,上記実施形態においては,被切削物の高さを測定するセンサとして,レーダセンサを採用した例を挙げて説明したが,かかる例には限定されない。ミクロン単位の凹凸を検知できるセンサであれば,他のあらゆるセンサを採用することができる。
また,上記実施形態においては,被切削物として半導体ウェハを採用した構成を例に挙げて説明したがかかる例には限定されない。切削予定ラインに沿って切削溝を形成する被切削物であれば,他のいかなるものでも実施することができる。
本発明は,ダイシング方法,及びダイシング装置に適用可能であり,さらに詳細には,先ダイシング法によるダイシング方法,及びダイシング装置に適用可能である。
第1の実施の形態にかかるダイシング装置の構成を示す斜視図である。 第1の実施の形態にかかるダイシング装置の切削ユニットの構成を示す斜視図である。 第1の実施の形態にかかるダイシング装置における被切削物のダイシング方法を示すフローチャートである。 第1の実施の形態にかかる被切削物に形成された一定深さの切削溝の一例を示す説明図である。 従来における被切削物に形成された切削溝の深さのバラツキが発生する例を示す説明図である。
符号の説明
10 ダイシング装置
12 被切削物
12a 切削予定ライン
20 切削ユニット
22 切削ブレード
24 スピンドル
30 チャックテーブル
32 制御装置
34 表示装置
36 操作部
40 レーザセンサ
42 クリーニング手段

Claims (3)

  1. チャックテーブルに載置した被切削物を,切削ブレードにより前記被切削物に対して表面から所定深さの切削溝を形成する被切削物の切削方法において,
    前記被切削物の切削中に,前記被切削物表面の前記切削溝を形成する切削予定ライン上の高さをセンサにより測定し,前記切削予定ライン上の高さの測定値に基づいて前記被切削物の切削溝の深さを設定する
    前記センサが前記切削予定ライン上の高さを測定する前に,前記センサよりも前記切削ブレードの進行方向前方に設置されて前記被切削物の表面に対してエアを噴出する手段であるクリーニング手段から,前記被切削物の表面にエアを噴出して,前記切削予定ライン上の高さの測定箇所をクリーニングすることを特徴とするダイシング方法。
  2. 被切削物を載置するチャックテーブルと,前記被切削物を切削する切削ブレードと,前記被切削物の表面の高さを測定するセンサと,前記センサにより測定された前記被切削物の高さ情報に基づいて前記切削ブレードの高さ方向の位置を制御する制御手段と,前記被切削物の表面をクリーニングするクリーニング手段と,を具備するダイシング装置であって,
    前記センサは,前記切削ブレードの進行方向前方に設置されて前記切削溝を形成する切削予定ライン上の高さを測定すると共に,
    前記クリーニング手段は,前記センサよりも前記切削ブレードの進行方向前方に設置されて前記被切削物の表面に対してエアを噴出する手段であり,前記センサが前記切削予定ライン上の高さを測定する前にエアを噴出して,前記切削予定ライン上の高さの測定箇所をクリーニングすることを特徴とするダイシング装置。
  3. 前記センサは,レーザセンサであることを特徴とする請求項2に記載のダイシング装置。
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