JP4463002B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技領域を転動流下している遊技球が始動口へ入賞した場合に、変動入賞装置の両側部に配設された可動部材を動作させて大入賞口を開閉し、変動入賞装置内に入賞した遊技球が特定領域を通過することを条件に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機に関する。
従来、遊技球を利用して遊技を進行する遊技機としてパチンコ遊技機、雀球式遊技機、アレンジボール式遊技機等がある。これら遊技機は、遊技球を弾発し、この遊技球が通過口を通過、あるいは入賞口へ入賞することに基づいて、遊技領域に配設される遊技装置(役物)等を制御して遊技を進行させる。このような遊技機については、補助遊技と特別遊技とを行うものが周知となっている。すなわち周知の遊技機では、遊技領域の略中央に変動入賞装置を配設し、始動口への遊技球の入賞に関連して変動入賞装置の可動部材(可動翼)を開閉する補助遊技を行い、この補助遊技の結果、即ち、可動部材の開放に伴って変動入賞装置内に入賞した入賞球が特定領域を通過することを条件に特別遊技を発生させる(特許文献1参照)。
特開2003−325836号公報
ところで、従来の変動入賞装置は、当該変動入賞装置の凹室前端の両側部に可動部材を配設したり、上記特許文献1に示すように、凹室前端の上部に一対の可動部材を配設したりしている。これらの可動部材は、常態では遊技領域を流下する遊技球が変動入賞装置内(凹室内)へ入らないように鉛直状態を保持する一方、遊技球が始動口へ入賞すると、可動部材は鉛直状態から軸部を中心に自由端を外側へ所定角度傾倒させて変動入賞装置を開放して、遊技球の入賞を可能としている。このような変動入賞装置は、凹室に静的或いは動的な内部構造を設け、この内部構造により遊技球の流路を変化させることで、遊技の興趣を高めていた。
しかしながら、変動入賞装置の内部構造をいろいろ工夫して遊技の興趣を高めてはいるものの、内部構造を有する凹室へ遊技球を導入するための可動部材については、画一的で斬新な創意がなく、陳腐化している。
そこで、本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、可動部材の動作状態によって変動入賞装置内に遊技球が取り込まれる割合を変化させて、遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供しようとするものである。
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであり、前面が開口された凹室と、該凹室を上下に区画する区画壁と、前記凹室の開口部の左右両側の開口縁に配設された一対の可動部材と、該可動部材を回転させるための回動駆動源と、を備えた変動入賞装置を設け、
遊技領域を転動流下している遊技球が始動口へ入賞した場合に、前記一対の可動部材を動作させて大入賞口を開閉し、変動入賞装置内に入賞した遊技球が特定領域を通過することを条件に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、
前記区画壁は、後方へ下り傾斜する状態で配置され、当該区画壁の傾斜下端には、凹室の上部と下部とを連通する連通口を開設し、当該区画壁の前端には、櫛歯状の球導入片を遊技球が通過不能な間隔を空けて前方へ延設し、
前記可動部材は回動軸を中心にして放射状に複数延設された球受部を備え、該球受部により前記大入賞口を開閉可能とし、球受部の後縁部には複数のスリットを形成し、該スリットを球導入片が通過可能であって遊技球が通過不能な幅に設定し、
常態では前記可動部材を縦向き状態にして大入賞口を閉塞して遊技球が変動入賞装置内へ流入することを阻止し、
前記始動口への入賞に基づいて、前記一対の可動部材を相反する方向へ回転することにより前記大入賞口へ入賞可能とし、可動部材が回転して横向き状態となった場合に、区画壁の球導入片と区画壁側に位置する球受部のスリットとが面一となる状態で噛み合うように遊嵌して転動面を形成し、該転動面上に変動入賞装置内へ流入した遊技球を転動可能としたことを特徴とする遊技機である。
本発明によれば、以下のような優れた効果を奏する。
すなわち、区画壁は、後方へ下り傾斜する状態で配置され、当該区画壁の傾斜下端には、凹室の上部と下部とを連通する連通口を開設し、当該区画壁の前端には、櫛歯状の球導入片を遊技球が通過不能な間隔を空けて前方へ延設し、可動部材は回動軸を中心にして放射状に複数延設された球受部を備え、該球受部により前記大入賞口を開閉可能とし、球受部の後縁部には複数のスリットを形成し、該スリットを球導入片が通過可能であって遊技球が通過不能な幅に設定し、常態では前記可動部材を縦向き状態にして大入賞口を閉塞して遊技球が変動入賞装置内へ流入することを阻止し、始動口への入賞に基づいて、前記一対の可動部材を相反する方向へ回転することにより前記大入賞口へ入賞可能としたので、大入賞口に対して今までにない斬新な開放形態を採ることができ、遊技の興趣を高めることができる。また、可動部材を回動して、球受部を変動入賞装置の左右両側方において下から上へ移動させた場合には、球受部により形成される下り傾斜面が次第に増加し、球受部は、遊技領域を流下する遊技球を拾い受け易くなる。このように、可動部材の回転方向によって大入賞口への入賞し易さを高めることができ、遊技価値の獲得の容易性についての興趣も高めることができる。
また、可動部材が回転して横向き状態となった場合に、区画壁の球導入片と区画壁側に位置する球受部のスリットとが面一となる状態で噛み合うように遊嵌して転動面を形成し、該転動面上に変動入賞装置内へ流入した遊技球を転動可能としたので、大入賞口から変動入賞装置内へ導入された遊技球を下方へ落下させることなく区画壁上に誘導することができる。さらに、可動部材が球導入片に干渉する不具合を防ぎ、可動部材を支障なく回動させることができる。
以下、代表的な遊技機であるパチンコ遊技機を例に挙げて本発明の実施の最良の形態を図面に基づき説明する。図1はパチンコ遊技機の遊技盤1の正面図である。
パチンコ遊技機の遊技盤1は、図1に示すように、表面にガイドレール等の区画部材2により区画された遊技領域3を形成し、該遊技領域3内のほぼ中央に変動入賞装置(所謂センターケース)4を配設し、該変動入賞装置4の下方には、第1始動口5と第2始動口6(本発明の特定始動口に相当)とを配設している。また、この遊技領域3内には、この他に、遊技球の流下方向を変える風車や遊技釘、一般入賞具(いずれも図示せず)、発光により各種の装飾表示を行うランプ・LED7、及び入賞せずに流下した遊技球を回収するアウト口8などが設けられている。そして、第1始動口5および第2始動口6は、入賞した遊技球を検出する第1始動センサ10および第2始動センサ11を備えている(図6参照)。
変動入賞装置4は、図2に示すように、遊技盤1の表面に取り付けられる取付基板13に正面から見て略矩形状の開口部14を開設し、該開口部14の上側開口縁には庇部15を、下側開口縁には棚部16をそれぞれ前方へ向けて突出している。また、開口部14の左右両側の開口縁には、略プロペラ形状を呈する一対の可動部材17を、正面から見て回動軸18を中心に時計方向あるいは反時計方向へ回動可能な状態で支持している。
そして、常態の変動入賞装置4は、図1に示すように、可動部材17を略垂直となる姿勢(言い換えると縦向き状態)に維持して庇部15と棚部16との間を閉塞し、遊技領域3を流下する遊技球が変動入賞装置4内に流入することを阻止している。また、可動部材17を回転して傾斜させると、変動入賞装置4は、可動部材17の先端を庇部15の下端から離間させて可動部材17と庇部15との間に大入賞口20を開口し、遊技領域3を流下中の遊技球を大入賞口20から変動入賞装置4内に取り込み得る状態となる。
なお、可動部材17の構造については、後で詳細に説明する。
また、左右の可動部材17の対向する領域の奥行き方向、すなわち開口部14の奥行き方向には、凹室21が形成されている。この凹室21は、図3に示すように、上下方向の略中央であって左右の回動軸18と略同じ高さの位置に区画壁22を後方へ向かって下り傾斜する状態で備え、該区画壁22の上側を上側凹室21a、下側を下側凹室21bとし、区画壁22の前端からは、櫛歯状の球導入片23を、前方へ向けて延設している。この球導入片23は、遊技球が通過しない程度の間隔を空けて複数形成され、大入賞口20から入賞した遊技球を下方へ落下させずに上側凹室21aへ導くように構成されている。なお、隣り合う球導入片23間の間隙は、前後方向(球導入片23の前端側から開口部14側へ向かう方向)に長い溝を形成するので、この溝により遊技球を開口部14へガイドすることができ、遊技球を迅速に凹室21内へ向けて転動させることができる。
区画壁22の傾斜下端には、上側凹室21aと下側凹室21bとを連通する連通口25が開設されている。この連通口25は、遊技球が1個ずつ流下可能な程度の開口孔で形成され、当該連通口25の下方に遊技球を1個ずつ検出するカウントセンサ26(本発明における通過球検出手段に相当)を設けている。このカウントセンサ26は、上側凹室21aから連通口25へ通過した遊技球を検出して、変動入賞装置4内に入賞した全遊技球を計数するためのセンサである。
下側凹室21bは、その底面を前方へ向けて下り傾斜させ、該下り傾斜面の下端と棚部16との間に特定入賞口27(本発明における特定領域に相当)と、該特定入賞口27の左右両側に配置された一般入賞口28とを開設している。なお、特定入賞口27には特定領域センサ29(本発明における特定領域通過検出手段に相当)が備えられている。この特定領域センサ29は、カウントセンサ26を通過して下側凹室21bを転動してきた遊技球が特定入賞口27へ入賞したことを検出するためのセンサである。
さらに、下側凹室21bは、その前端開口部、すなわち開口部14のうち当該下側凹室21bの前方に位置する部分を透明な閉塞壁30により閉塞して、下側凹室21b内の遊技球が特定入賞口27または一般入賞口28のいずれにも入賞せずに変動入賞装置4の外へ飛び出してしまうことを防ぐと共に、回動軸18と棚部16との間から棚部16へ移動してきた遊技球が後述のカウントセンサ26に検出されずに入賞してしまう不都合を防いでいる。また、この閉塞壁30は、透明な部材(例えば透明樹脂)で形成されることにより、下側凹室21b内を透視させる状態で閉塞している。したがって、遊技者は、下側凹室21b内で遊技球が転動し、いずれの入賞口27,28へ入賞するかを前方から目視しながら遊技を楽しむことができる。
そして、特定入賞口27および一般入賞口28よりも下流側の遊技球流路には残存球センサ31を備えている(図1参照)。この残存球センサ31は、変動入賞装置4内に入賞した全遊技球が変動入賞装置4外へ導出されたことを検出(確認)するためのセンサである。
次に、可動部材17について説明する。
可動部材17は、回動軸18の周りを回転することで大入賞口20を開閉する部材であり、図2に示すように、球受部33を、回動軸18を中心にして放射状に複数(本実施形態では一直線上に2つ)延設している。球受部33は、その先端が変動入賞装置4の外側に位置する状態で遊技領域3を流下する遊技球を受けて(拾って)大入賞口20へ誘導するためのものである。また、回動軸18と庇部15との間に配置されることで大入賞口20を閉塞する機能を備える。この球受部33は、本実施形態においては、平板部材により形成され、その幅を遊技球が十分に転動し得る幅(例えば、遊技球の直径よりも十分に広い幅)に設定している。また、各球受部33の後縁部(変動入賞装置4の取付基板13側の縁部)には複数のスリット34を、区画壁22の球導入片23が十分に通過可能であって遊技球が通過しない程度の幅で形成されている。さらに、図3(b)に示すように、球受部33のスリット34を球導入片23よりも僅かに大きな切欠で構成している。したがって、このような球受部33を備えた可動部材17は、球受部33が球導入片23に干渉する虞がなく、支障なく回動軸18を中心にして回動することができる。また、大入賞口20に対して今までにない斬新な開放形態を採ることができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、左右の可動部材17は、回動軸18を可動部材17毎に設けられたパルスモータ35等の回動駆動源(図6参照)にそれぞれ接続し、回動駆動源を制御して相反する方向へ回転したり、大入賞口20を閉塞する状態で停止したりするように設定されている。すなわち、右側の可動部材17を時計方向に、左側の可動部材17を反時計方向にそれぞれ回転して球受部33を外側へ移動することで大入賞口20を開く外側回転状態(第1回転状態)と、右側の可動部材17を反時計方向に、左側の反可動部材17を時計方向にそれぞれ回転して球受部33を内側へ移動することで大入賞口20を開く内側回転状態(第2回転状態)と、球受部33が大入賞口20を閉じた状態で左右両方の可動部材17を停止する停止状態(図1参照)とに変換する。
外側回転状態では、可動部材17は、複数の球受部33のうち回動軸18よりも上方に位置する球受部33、すなわち大入賞口20の周辺に位置する球受部33を、変動入賞装置4の外側方向へ向かわせるように回転して大入賞口20を開く。具体的には、可動部材17が大入賞口20を閉塞する停止状態から外側回転状態に変換すると、回動軸18の上方に位置する球受部33(便宜上、第1球受部33aとする。)は、図4(a)に示すように、変動入賞装置4の外側へ移動して大入賞口20を開き、遊技領域3と変動入賞装置4の凹室21内とを連通する。したがって、変動入賞装置4は、遊技領域3を流下する遊技球を変動入賞装置4へ導入可能な状態に変換する。
そして、第1球受部33aは、変動入賞装置4の側方から大入賞口20へ向けて真っ直ぐな下り傾斜面を形成し、その傾斜角を次第に緩めながら回転する。したがって、可動部材17が略水平になるまでの間においては、第1球受部33aは、遊技領域3から拾い受けた遊技球を、前記下り傾斜面上に勢いよく転動流下させて大入賞口20へ入賞させ易い。このことから、遊技球の挙動を素早くして遊技の興趣を高めることができる。なお、入賞した遊技球は、区画壁22から突設した球導入片23により可動部材17の下り傾斜方向(図4(a)中、後述する第2球受部33bが位置する方向)へ移動することを阻止され、上側凹室21aへ誘導される。したがって、第1球受部33aにより受け入れた遊技球が上側凹室21aに誘導されずに下方に落下する虞はない。
また、回動軸18の下方に位置する球受部33(便宜上、第2球受部33bとする。)は、回動軸18と棚部16との間から内側に退いて、遊技領域3と下側凹室21bの前方の空間(棚部16の上方空間)とを連通する。このとき、該空間に遊技球が侵入する可能性があるが、仮に遊技球が侵入したとしても、この遊技球は、閉塞壁30により下側凹室21b内に侵入することを阻止されて、棚部16から前方へ向けて落下する。したがって、変動入賞装置4は、遊技球が大入賞口20(庇部15と回動軸18との間の開口)以外の箇所から当該変動入賞装置4の前方へ移動してきたとしても、この遊技球が凹室21内に侵入することを防ぐことができる。
外側回転状態を続けて可動部材17が略横向き状態になると(図4(b)参照)、第1球受部33aは、その先端を変動入賞装置4の側方へ最も張り出した状態になり、遊技球を一層受け易く(衝突させ易く)なる。そして、第1球受部33aは、受けた遊技球がスリット34の区画縁に当たることで、図中矢印で示すように、この遊技球を大入賞口20へ導いたり、あるいは遊技領域3へ戻したりする。具体的には、図4(d)に示すように、第1球受部33aのスリット34のうち変動入賞装置4の内側を向く区画縁に遊技球が当たると、この遊技球を大入賞口20へ向けて弾き易く、変動入賞装置4の外側を向く区画縁に遊技球が当たると、この遊技球を変動入賞装置4の側方、すなわち遊技領域3へ弾き戻し易い。このように可動部材17の球受部33は、大入賞口20が開口している状態で遊技球が当たっても、必ずしも大入賞口20に入賞するとは限らない設定を実現することができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、第2球受部33bは、区画壁22の直前に位置する。このとき、第2球受部33bのスリット34は球導入片23よりも僅かに大きく開設されているので、球受部33と球導入片23とが略面一となる状態で噛み合うように遊嵌する。したがって、大入賞口20に入賞してきた遊技球を、この第2球受部33bと球導入片23とが形成する球転動面上にスムーズに転動させて上側凹室21aへ導くことができる。このことから、遊技球が変動入賞装置4の上側凹室21aに迅速に取り込まれる様子を遊技者に見せて楽しませることができる。
さらに外側回転状態を継続して、可動部材17が大入賞口20の閉塞状態から90度以上回転すると、第1球受部33aは、図4(c)に示すように、その先端部を回動軸18よりも下方に位置して、大入賞口20から外側へ向けて下り傾斜を形成する。また、第2球受部33bは、球導入片23よりも上方で大入賞口20へ向けて下り傾斜を形成し、大入賞口20を塞ぐように変動入賞装置4の内側から外側へ向けて移動する。したがって、この姿勢で回転する可動部材17は、球受部33に遊技球を受けたとしても、この遊技球を変動入賞装置4内に導入しない。
そして、そのまま外側回転状態を継続すると、可動部材17は、第2球受部33bを上側に、第1球受部33aを下側に配置した状態で縦向き姿勢になって、停止状態から半周した時点で再び大入賞口20を閉塞する。さらに外側回転状態を続けた場合には、上側に移動してきた第2球受部33bは、上記した第1球受部33aと同様に変動入賞装置4の外側を下方へ向けて移動し、下側に移動してきた第1球受部33aは、上記した第2球受部33bと同様に変動入賞装置4の内側を上方へ向けて移動する。
一方、内側回転状態では、可動部材17は、複数の球受部33のうち回動軸18よりも上方に位置する球受部33、すなわち大入賞口20の周辺に位置する球受部33を、変動入賞装置4の内側へ向かわせるように回転して大入賞口20を開く。具体的には、可動部材17が大入賞口20を閉塞する停止状態から内側回転状態に変換すると、第1球受部33aは、図5(a)に示すように、変動入賞装置4の内側へ移動して大入賞口20を開き、遊技領域3と変動入賞装置4の凹室21内とを連通する。ところが、第1球受部33aは、大入賞口20へ向けて上り傾斜し、第2球受部33bは、大入賞口20の下端から変動入賞装置4の外方へ下り傾斜している。したがって、停止状態から内側回転状態へ変換した直後においては、可動部材17は、各球受部33に遊技球を当ててもこの遊技球を大入賞口20へ導入しない。
内側回転状態を続けて可動部材17が略横向き状態になると(図5(b)参照)、第2球受部33bは、その先端を変動入賞装置4の側方へ最も張り出した状態になり、遊技球を一層受け易く(衝突させ易く)なる。そして、第2球受部33bは、スリット34のうち変動入賞装置4の内側を向く区画縁に遊技球が当たると、この遊技球を大入賞口20へ向けて弾き易く、変動入賞装置4の外側を向く区画縁に遊技球が当たると、この遊技球を変動入賞装置4の側方、すなわち遊技領域3へ弾き戻し易い。このように可動部材17の球受部33は、大入賞口20が開口している状態で遊技球が当たっても、必ずしも大入賞口20に入賞するとは限らない設定を実現することができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、第1球受部33aは、区画壁22の直前に位置し、球導入片23と略面一となる状態で噛み合うように遊嵌する。したがって、第2球受部33bにより大入賞口20へ導入された遊技球をこの第1球受部33aと球導入片23とが形成する球転動面上にスムーズに転動させて上側凹室21aへ導くことができる。このことから、遊技球が変動入賞装置4の上側凹室21aに迅速に取り込まれる様子を遊技者に見せて楽しませることができる。
さらに内側回転状態を継続して、可動部材17が大入賞口20の閉塞状態から90度以上回転すると、第2球受部33bは、図5(c)に示すように、回動軸18側を下端として変動入賞装置4の側方から大入賞口20へ向けて真っ直ぐに下り傾斜し、その傾斜角を次第に増加しながら回転する。したがって、可動部材17が略垂直になって大入賞口20が閉じるまでの間においては、第2球受部33bは、その上面に落下してきた遊技球を、当該第2球受部33bの上面に形成された下り傾斜面に転動させて大入賞口20へ入賞させ易い。しかも、傾斜角が緩い状態、すなわち第2球受部33bの先端を変動入賞装置4の側方へ張り出した状態から次第に傾斜角を大きくするので、第2球受部33bの上面を遊技領域3の上方(すなわち遊技球の上流側)へ臨ませて遊技球を多く受け易く、また、受けた遊技球を変動入賞装置4の外側へ逃さないように当該第2球受部33bの上面(すなわち遊技球の衝突面)を大入賞口20へ近づけることができる。このことから、内側回転状態における第2球受部33bは、遊技球を変動入賞装置4の外側から内側へ拾い込む動作を行うことができ、外側回転状態の動作よりも遊技球を多く大入賞口20へ入賞させ易い。このように、可動部材17の回転方向によって大入賞口20への入賞し易さを高めることができ、入賞に伴う遊技価値を獲得し易くなるという遊技の興趣を高めることができる。
なお、入賞した遊技球は、区画壁22から突設した球導入片23により可動部材17の下り傾斜方向(図5(c)中、第1球受部33aが位置する方向)へ移動することを阻止され、区画壁22上へ誘導され、上側凹室21a内を転動する。したがって、第2球受部33bにより受け入れた遊技球が上側凹室21aへ誘導されずに下方に落下する虞はない。
そして、そのまま内側回転状態を継続すると、可動部材17は、第2球受部33bを上側に、第1球受部33aを下側に配置した状態で縦向き姿勢になって、停止状態から半周した時点で大入賞口20を閉塞する。さらに内側回転状態を続けた場合には、上側に移動してきた第2球受部33bは、上記した第1球受部33aと同様に変動入賞装置4の内側を下方へ向けて移動し、下側に移動してきた第1球受部33aは、上記した第2球受部33bと同様に変動入賞装置4の外側を上方へ向けて移動する。
なお、本実施形態では、可動部材17毎に回動駆動源を設け、各回動駆動源を同期駆動させて左右の可動部材17を同時に回動するが、1つの回動駆動源に左右両側の可動部材17の回動軸18を、ギア等の駆動伝達機構を介して接続して、左右の可動部材17を同時に回動してもよい。
次に、パチンコ遊技機の遊技制御を行う遊技制御装置40とその制御内容について説明する。図6は、パチンコ遊技機に備えられる制御装置の構成図で、主として、遊技制御装置40を中心とする制御系統部分をブロック構成図として示したものである。
遊技制御装置40は、遊技を統括的に制御する主制御装置として機能し、図示するように、遊技制御を司るCPU、遊技制御のためのプログラム等を記憶しているROM、および遊技制御時にワークエリアとして利用されるRAMをそれぞれ内蔵した遊技用マイコンと、入力インターフェースと、出力インターフェースと、外部通信端子等とから構成されている。
このような構成からなる遊技制御装置40は、各種検出装置(第1始動センサ10、第2始動センサ11、カウントセンサ26、特定領域センサ29、残存球センサ31、入賞具センサ41)からの検出信号を受けて、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)等、種々の処理を行う。そして、各種制御装置(排出制御装置42、装飾制御装置43、音制御装置)の他、可動部材17の回動駆動源(例えば、右側の可動部材17を駆動する第1パルスモータ35a、左側の可動部材17を駆動する第2パルスモータ35b)等に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。
排出制御装置42は、遊技制御装置40からの賞球指令信号または図示しないカード球貸ユニットからの貸球要求に基づいて、排出装置45の動作を制御し、賞球または貸球の排出を行わせる。
装飾制御装置43は、CPU、ROM、RAM、インターフェース等から構成され、遊技制御装置40からの装飾制御指令信号(制御データ)に基づいて、ランプ・LED7等の装飾発光装置を制御する。
音制御装置44は、装飾制御装置43を介して遊技制御装置40に接続されており、スピーカー46からの効果音出力を制御する。
次に、上記した構成を有するパチンコ遊技機の動作について、特に、上記した第1始動口5および第2始動口6に遊技球が入賞した際の動作について説明する。なお、電源投入時において遊技制御装置40は、可動部材17を球受部33が大入賞口20を閉塞する状態でパルスモータ35を停止状態を維持するように制御している(図1参照)。
発射装置(図示せず)により発射された遊技球は、区画部材2に沿って案内されて遊技領域3の上部に達した後、遊技釘や風車により方向を変えながら遊技領域3内を流下する。この遊技球が一般入賞具、第1始動口5および第2始動口6に入賞した場合には所定の賞球が得られ、何れにも入賞しなかった場合には、この遊技球はアウト口8から回収される。
そして、遊技球が第1始動口5に入賞すると、第1始動センサ10が遊技球の入賞を検出し、検出信号を遊技制御装置40に送信する。この第1始動センサ10からの検出信号に基づき、遊技制御装置40は、パルスモータ35を駆動して可動部材17を外側回転状態に変換し、所定周回(例えば、1周)だけ回転させる補助遊技(補助ゲーム)を行う。なお、補助遊技の終了後、可動部材17は、球受部33が大入賞口20を再び閉じた状態で回転を停止することになる。
一方、第2始動口6に入賞すると、第2始動センサ11が遊技球の入賞を検出し、検出信号を遊技制御装置40に送信する。この第2始動センサ11からの検出信号に基づき、遊技制御装置40は、パルスモータ35を駆動して可動部材17を内側回転状態に変換し、所定周回(例えば、1周)だけ回転させる補助遊技を行う。なお、補助遊技の終了後、可動部材17は、球受部33が大入賞口20を再び閉じた状態で回転を停止することになる。
このように、遊技制御装置40は、いずれの始動口5,6に入賞したかによって変動入賞装置4の状態、具体的には、可動部材17の回転方向を選択して大入賞口20への入賞し易さを変えることができ、始動口への入賞に対する興趣を高めることができる。また、大入賞口20への入賞し易さを、始動口5,6への入賞し易さに関連付けることができる。したがって、始動口5,6周辺の遊技釘を調整する等して、いずれの始動口5,6へ入賞させ易くするかによって、大入賞口20への入賞し易さを簡単に設定することができ、遊技店においてパチンコ遊技機の遊技性に変化を持たせることができる。
なお、いずれの始動口5,6に入賞したかによって可動部材17の回転方向を選択することだけではなく、異なる回転数(回転角度)も選択することで、大入賞口20への入賞のし易さを変えてもよい。例えば、第1始動口5へ入賞した場合には、遊技制御装置40は、可動部材17を外側回転状態に変換して360度(1周)回転し、第2始動口6へ入賞した場合には、可動部材17を内側回転状態にして、第1始動入賞口5への入賞時よりも多い回転数、例えば、720度(2周)回転するようにしてもよい。このように制御すれば、遊技者は、可動部材17の回転数の違いでも大入賞口20への入賞のチャンスが異なっていることを把握することができ、遊技の興趣を高めることができる。
そして、開状態の大入賞口20へ入賞した遊技球は、上側凹室21a内の区画壁22を転動し、連通口25を通過した後、カウントセンサ26により検出される。カウントセンサ26に検出された遊技球は、下側凹室21bへ落下し、該下側凹室21bの底面を前方へ転動する。そして、この遊技球が特定入賞口27に入賞し、この遊技球の入賞を特定領域センサ29が検出して検出信号を遊技制御装置40に送信すると、遊技制御装置40は、この検出信号に基づいて遊技者に有利な特別遊技の動作(大当たり動作)を行わせる。
なお、特定入賞口27に入賞した遊技球および一般入賞口28を通過した遊技球は、いずれも残存球センサ31により検出される。そして、補助遊技において、残存球センサ31により検出された遊技球数とカウントセンサ26により検出された遊技球数とが一致するまで、すなわち変動入賞装置4内に入賞した全遊技球が変動入賞装置4外へ導出されたことを確認するまで、遊技制御装置40は、各始動センサ10,11の検出を無効にする。
特別遊技において、遊技制御装置40は、第1ラウンドを開始して大入賞口20に遊技球を入賞可能な状態、例えば可動部材17を内側回転状態にし、変動入賞装置4内に取り込まれた遊技球の個数をカウントセンサ26でカウントする。そして、可動部材17を回転してから所定時間(例えば、30秒)経過するか、あるいは所定個数(例えば、10個)の遊技球を変動入賞装置4内に導入するかの何れか早い方の条件が成立すると、遊技制御装置40は、球受部33が大入賞口20を閉塞したところで可動部材17を停止して第1ラウンドを終了する。その後、遊技制御装置40は、再び可動部材17を内側回転状態にして第2ラウンドを開始する。
このように可動部材17の回転と停止とを繰り返してラウンドを所定回数(例えば、16回)繰り返し、最終ラウンドにおいて可動部材17を停止して大入賞口20を閉じると、遊技制御装置40は、特別遊技を終了して通常遊技に戻る。
次に、上記した動作を実現するための遊技制御装置40による制御、特に、上記した第1始動口5および第2始動口6に遊技球が入賞した際の制御をフローチャートに基づいて説明する。
遊技制御装置40は、図7(a)に示すように、起動処理において、I/OポートやRAMの記憶領域をクリアするなどの初期設定、後述のタイマ割込の設定、パルスモータ35の回転設定等の初期化処理(S1)を施し、その後、処理をループさせる。なお、遊技制御装置40は、初期化処理において、パルスモータ35を停止(OFF)して可動部材17を球受部33が大入賞口20を閉塞する状態にしている。
次に、タイマ割込処理について説明する。このタイマ割込処理は、初期化処理にて設定した所定間隔(例えば、1ms)毎にソフト的な割込により実行される。このタイマ割込処理において、遊技制御装置40は、図7(b)に示すように、まずタイマ割込処理実行中の割込を禁止し、レジスタの値を退避させる(S2)。引き続いて、入力処理(S3)、出力処理(S4)、スイッチ監視処理(S5)、分岐処理(S6)、分岐処理の結果によって選択される補助ゲーム始動処理(S7)、あるいは大当たり処理(S8)、外部情報編集処理(S9)を行う。なお、図7(b)中に記載されている回転方向乱数更新処理については、本実施形態では実行されず、後述の第2実施形態において実行されるので、後で詳細に説明する。
各処理を具体的に説明すると、遊技制御装置40は、入力処理にて、各種センサからの入力信号を受信し、該入力信号に対してチャタリング除去処理等を施す。また、出力処理では、各処理で出力バッファにセットされた出力データに基づいてパルスモータ35等の駆動を行う。スイッチ監視処理では、遊技制御装置40は、第1始動センサ10、第2始動センサ11、特定領域センサ29による入賞球検出の監視や、カウントセンサ26を通過した遊技球の計数を行う。分岐処理では、初期状態や後述の補助ゲーム始動処理で設定される処理番号を判定して、補助ゲーム始動処理を行うか、それとも大当たり処理を行うかを決める。大当たり処理では、パルスモータ35をラウンド毎に駆動および停止するラウンドを複数回繰り返して実施し、最終ラウンドが終了したならば、前記処理番号を補助ゲーム始動処理に相当する番号にセットする。外部情報編集処理では、パチンコ遊技機の状態を知らせる信号(例えば、大当たり信号)等、外部(例えば、ホールの管理装置)への通知信号を編集して出力バッファにセットする処理を行う。なお、補助ゲーム始動処理については、後で詳細に説明する。
各処理の終了後、遊技制御装置40は、退避させたレジスタの値を復帰させ、割込を許可して(S10)タイマ割込処理を終了し、起動処理のループに復帰する。
次に、補助ゲーム始動処理を、図8に示すフローチャートに基づいて説明する。
補助ゲーム始動処理では、遊技制御装置40は、図8に示すように、まず無効フラグがセットされて、各始動センサ10,11からの検出信号を無効とする無効期間中であるか(S11)、あるいは大入賞口20を開放する(開状態にする)開放フラグがセットされて、可動部材17が回転しているか(S12)を判断して、既に補助遊技が実行中であるか否かを判断する。そして無効フラグも開放フラグもセットされていない場合には、遊技制御装置40は、遊技球が第1始動口5に入賞したか(S13)、あるいは第2始動口6に入賞したか(S14)を判断し、いずれの始動口5,6にも入賞していない場合には、補助ゲーム始動処理を終了する(RET)。
また、遊技制御装置40は、ステップS13にて第1始動口5に入賞していれば、外側回転モータテーブルをセットして可動部材17を外側回転状態に変換し(S15)、ステップS14にて第2始動口6に入賞していれば、内側回転モータテーブルをセットして可動部材17を内側回転状態に変換し(S16)、いずれかの回転モータテーブルをセットしたならば、開放フラグおよび開放タイマをセットする(S17)。そして、開放タイマがタイムアップ(可動部材17が1周に要する時間(例えば4秒)が経過)したか否かを判断する(S18)。
ステップS18において可動部材17の開放タイマがタイムアップしている場合には、遊技制御装置40は、カウントメモリ(スイッチ監視処理において記憶されるカウントセンサ26の遊技球検出数)と残存球メモリ(スイッチ監視処理において記憶される残存球センサ31の遊技球検出数)とが一致するか否かを判断する(S19)。カウントメモリと残存球メモリとが一致していなければ、無効フラグをセットして各始動口5,6への入賞が無効となるように設定する(S20)。
また、ステップS19において、カウントメモリと残存球メモリとが一致したならば、遊技制御装置40は、Vフラグがセットされて、遊技球が特定入賞口27に入賞したか否かを判断し(S21)、Vフラグがセットされていれば、分岐処理(S6)にて判定される処理番号を大当たり処理に相当する番号にセットし、Vフラグがセットされていなければ、処理番号を補助ゲーム始動処理に相当する番号にセットしたままにする(S22)。そして、Vフラグ、開放フラグ、無効フラグ、カウントメモリ、残存球メモリをクリアする(S23)。
また、ステップS20で無効フラグがセットされた場合、すなわち開放タイマがタイムアップした時点でカウントメモリと残存球メモリとが一致していない場合には、開放タイマのタイムアップ後も、ステップS11〜ステップS19へ進む処理を実行し、カウントメモリと残存球メモリとが一致することを条件に、上述した内容と同様にVフラグ等の確認を行う。
本実施形態では、補助ゲーム始動処理において可動部材17を1周する動作を行ったが、本発明はこれに限定されない。例えば、半周でもよいし、2周でもよい。要は、補助ゲーム始動処理の終了時に大入賞口20が球受部33によって閉塞される状態になればよい。
また、この第1実施形態においては、遊技制御装置40は、入賞する始動口5,6によって可動部材17の回転方向を決定して、補助遊技における大入賞口20への入賞のし易さを選択するように制御を行っていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、遊技制御装置40は、遊技球が始動口5,6に入賞した際に乱数値を取得し、この取得した乱数値の判定結果に基づいて可動部材17の回転方向を決定してもよい。
この変形例の遊技制御のフローチャートは、基本的には前記した第1実施形態のフローチャートと同じであるが、タイマ割込処理においては、図7(b)中に点線で示す回転方向乱数更新処理(S30)を、出力処理(S4)とスイッチ監視処理(S5)との間に行う点で異なる。また、補助ゲーム始動処理においては、図に示すように、回転モータテーブルのセットの条件が異なる。回転方向乱数更新処理(S30)では、遊技制御装置40は、左右の可動部材17の回転方向を決定するために乱数値を生成する回転方向決定乱数生成手段として機能し、1から9までのカウント値を、タイマ割込処理を実行する度にカウンタに1を加算して生成する。なお、カウント値が9の時にタイマ割込処理が実行された場合には、カウント値を1に戻す。
そして、補助ゲーム始動処理において、遊技制御装置40は、図9に示すように、無効フラグおよび開放フラグのセットの有無を判断した後、第1始動口5あるいは第2始動口6のいずれかに始動口が入賞したか否かを判断する(S40)。また、いずれかの始動口に入賞した場合には、回転方向乱数更新処理(S30)で生成されたカウント値を回転方向決定乱数値として取得、判定し、判定結果に基づいて内側回転モータテーブルをセットするか、あるいは外側回転モータテーブルをセットするかを決定する(S41)。具体的には、例えば、回転方向決定乱数値が3の倍数であれば、内側回転モータテーブルをセットして可動部材17を内側回転状態に変換し、回転方向決定乱数値が3の倍数以外であれば、外側回転モータテーブルをセットして可動部材17を外側回転状態に変換する。すなわち、遊技制御装置40は、可動部材17を外側回転状態に2/3の確率で変換し、また、外側回転状態の動作よりも遊技球を多く大入賞口20へ入賞させ易い内側回転状態(すなわち、外側回転状態よりも遊技者にとって有利な回転状態)に1/3の確率で変換することができる。このようにして可動部材17の回転方向をランダムに変えることができる。したがって、遊技球の挙動を単調になり難くして、遊技の興趣が損なわれることを防止することができる。また、遊技機開発時に細かな調整が可能となり、遊技内容の設定を遊技店および遊技者の多様な要望に対応させることができる。
ところで、上記した実施形態では、区画壁22から球導入片23を延出して、可動部材17により拾い受けた遊技球が区画壁22から落下することなく上側凹室21a内へ案内できるようにしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図10に示す第2実施形態の変動入賞装置4は、基本的には第1実施形態と同じであるが、凹室21の前方の構成および可動部材17の構成とが異なる。
すなわち、第2実施形態の変動入賞装置4は、凹室21の前方であって左右の可動部材17が対向する領域に透明な仕切壁50を設けている。この仕切壁50は、庇部15から棚部16に亘って取り付けられた平板状の部材であり、上側凹室21aの前方であって区画壁22よりも上部には、扇状の切欠部51を左右両側に形成している。切欠部51は、可動部材17が回動する際に球受部33の先端部が通過する軌跡に沿って切り欠かれたものである。この切欠部51は、円弧状の上側周縁部と可動部材17の先端部との間隔を遊技球が通過できない程度の間隔に設定されると共に、下側縁部を区画壁22よりも前側上方に配置している。このような構成からなる切欠部51に遊技球が転動してくると、切欠部51は、下側縁部により遊技球が下側凹室21bの前方へ落下することを阻止できる。さらに、下側縁部に落下を阻止された遊技球を上側凹室21aへ向けて転動させることができる。したがって、変動入賞装置4内へ導入された遊技球を、可動部材17の回転により再び遊技領域3側(変動入賞装置4の外)へ導出する不都合を阻止し、上側凹室21aへ確実に転動させることができる。また、仕切壁50は、後方を透視させる透明な部材(例えば透明樹脂)で形成されているので、遊技者は、上側凹室21a内および下側凹室21b内で遊技球が転動し、いずれの入賞口へ入賞するかを前方から目視しながら遊技を楽しむことができる。
また、可動部材17は、球受部33の先端から回動軸18側へ向けてスリット52を形成し、当該可動部材17の回動時に区画壁22よりも下側の仕切壁50が球受部33に干渉しないように構成されている(すなわち、スリット52が下側の仕切壁50を通過する)。したがって、簡単な構成でスムーズな可動部材17の回動を実現することができ、遊技の進行を妨げる虞がない。
上記した第1実施形態および第2実施形態の可動部材17は、球受部33を平板部材で構成したが、本発明はこれに限らない。例えば、球受部を曲板部材により構成してもよい。具体的に説明すると、図11に示す第2実施形態の変形例では、可動部材17は、球受部54を、中間部分が当該可動部材17の回動方向へ膨出するように湾曲した曲板部材により形成している。さらに、球受部54が回動軸18よりも上方に位置する状態においては、膨出箇所が変動入賞装置4の外側へ向くように、すなわち膨出箇所の裏側に形成された窪部が変動入賞装置4の内側へ向くように構成されている。このような構成の球受部54を備えると、この球受部54が大入賞口20の外側で回動軸18の上方に位置する場合には、可動部材17は、変動入賞装置4の側方から大入賞口20へ向けて中間部分が下に凹んだ傾斜面を形成することができる。したがって、球受部54に拾われた遊技球を、途中で軌跡を曲げながら大入賞口20へ向けて転動させることができる。このことから、遊技者は、複雑な遊技球の挙動を見ながら遊技を楽しむことができる。また、可動部材17が大入賞口20へ向けて緩い下り傾斜を形成している場合であっても、球受部33が遊技球を拾い受け易くなる。したがって、大入賞口20への入賞のチャンスを拡げることができ、遊技の興趣を高めることができる。
なお、図示しないが、第1実施形態における可動部材17、すなわち球受部33の後端から前端へ向けてスリット34を形成した可動部材17であっても、球受部33を曲板部材で形成してもよい。
ところで、上記実施形態では、変動入賞装置4は、可動部材17により受け入れた遊技球を下方へ落下させずに上側凹室21aへ転動させるようにしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、可動部材17により受け入れた遊技球を棚部16へ落下させてもよい。すなわち、図12に示す第3実施形態の変動入賞装置4は、基本的には第1実施形態の変動入賞装置4と同じ構成であるが、区画壁22から球導入片23を突出していない点、また、可動部材17の球受部33にスリット34を形成していない点、さらには、棚部16の上面に段部56を、前方へ向けて下り傾斜した状態で設けた点で異なる。
このような構成を備えた変動入賞装置4において、可動部材17が開いて遊技球を球受部33により変動入賞装置4内に取り込むと、遊技球は、球受部33の傾斜状態によって転動先が変わってくる。すなわち、可動部材17が略水平状態(内側の球受部33が区画壁22の近傍に位置する状態)では、遊技球は、可動部材17に案内されて上側凹室21a内へ転動する可能性が高い。また、可動部材17が変動入賞装置4の内側へ向けて下り傾斜した状態では、遊技球は、区画壁22よりも下方へ落下して棚部16へ落ちる可能性が高い。棚部16に落ちた球は、段部56により前方へ流下し、棚部16から下側の遊技領域3へ流下する。したがって、変動入賞装置4の下方に配置される第2始動口6への入賞が期待できる。このように、可動部材17から落下した遊技球や回動軸18の下方側から変動入賞装置4の前方へ移動してきた遊技球を段部56に案内し、該段部56の上面で遊技球が転動する様子を遊技者に見せることができる。また、変動入賞装置4内に導かれた遊技球について、特定入賞口27に入賞する可能性がなくなってしまっても、棚部16から落下して第2始動口6へ入賞する可能性を与えることができ、遊技者の入賞に対する期待が減衰してしまうことを抑えることができる。
なお、図12(c)に示すように、段部56に遊技球が通過可能な案内流路57を開設し、該案内流路57の下側出口を第2始動口6の直上に設けて、遊技球を第2始動口6へ案内できるように構成すれば、遊技球の第2始動口6への入賞に対する期待感、ひいては遊技者に有利な大入賞口の開状態であって、遊技球を多く大入賞口20へ入賞させ易い状態に変換するという期待感を喚起でき、遊技の興趣の向上を図ることができる。
上記実施形態では、球受部33を2つ備えた可動部材17について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、3つの球受部を回動軸18から放射状に120度ずつ位相をずらした状態で備えてもよいし、あるいは、4つの球受部を回動軸18から放射状に90度ずつ位相をずらした状態で備えてもよい。また、上記実施形態では、代表的な遊技機であるパチンコ遊技機を例にして説明したが、本発明はこれに限らず、遊技領域を転動流下している遊技球が始動口へ入賞した場合に、変動入賞装置の両側部に配設された可動部材を動作させて大入賞口を開閉する遊技機であれば、例えば、内部に封入した遊技球を循環させる封入球式パチンコ機、アレンジボール式遊技機、雀球式遊技機等の遊技機であってもよい。
また、前記した実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明は、上記した説明に限らず特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれるものである。
パチンコ遊技機の遊技盤の正面図である。 (a)は変動入賞装置の正面図、(b)は可動部材の側面図である。 図2における変動入賞装置の断面図であり、(a)はA−A断面図、(b)はB−B断面図、(c)はC−C断面図である。 可動部材を外側回転状態に変換した状態図であり、(a)は可動部材が変動入賞装置の内側へ向けて下り傾斜した状態の説明図、(b)は可動部材が略水平状態の説明図、(c)は可動部材が変動入賞装置の外側へ向けて下り傾斜した状態の説明図、(d)は略水平状態の球受部の拡大断面図である。 可動部材を内側回転状態に変換した状態図であり、(a)は可動部材が変動入賞装置の外側へ向けて下り傾斜した状態の説明図、(b)は可動部材が略水平状態の説明図、(c)は可動部材が変動入賞装置の内側へ向けて下り傾斜した状態の説明図である。 制御系の説明に供するブロック構成図である。 (a)は起動処理のフローチャート、(b)はタイマ割込処理のフローチャートである。 補助ゲーム始動処理のフローチャートである。 補助ゲーム始動処理の変形例のフローチャートである。 第2実施形態の変動入賞装置の説明図であり、(a)は正面図、(b)は可動部材の側面図、(c)は断面図、(d)は切欠部の断面図である。 第2実施形態の変形例の変動入賞装置の説明図であり、(a)は大入賞口を閉じた状態の正面図、(b)は大入賞口を開いて可動部材を略水平にした状態の正面図である。 第3実施形態の変動入賞装置の説明図であり、(a)は正面図、(b)は断面図、(c)は第3実施形態の変形例の変動入賞装置であって、棚部の拡大正面図である。
符号の説明
1 遊技盤
2 区画部材
3 遊技領域
4 変動入賞装置
5 第1始動口
6 第2始動口
10 第1始動センサ
11 第2始動センサ
13 取付基板
14 開口部
15 庇部
16 棚部
17 可動部材
18 回動軸
20 大入賞口
21 凹室
21a 上側凹室
21b 下側凹室
22 区画壁
23 球導入片
25 連通口
26 カウントセンサ
27 特定入賞口
28 一般入賞口
29 特定領域センサ
30 閉塞壁
31 残存球センサ
33 球受部
33a 第1球受部
33b 第2球受部
34 スリット
40 遊技制御装置
50 仕切壁
51 切欠部
52 スリット
54 球受部
56 段部
57 案内流路

Claims (1)

  1. 前面が開口された凹室と、該凹室を上下に区画する区画壁と、前記凹室の開口部の左右両側の開口縁に配設された一対の可動部材と、該可動部材を回転させるための回動駆動源と、を備えた変動入賞装置を設け、
    遊技領域を転動流下している遊技球が始動口へ入賞した場合に、前記一対の可動部材を動作させて大入賞口を開閉し、変動入賞装置内に入賞した遊技球が特定領域を通過することを条件に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、
    前記区画壁は、後方へ下り傾斜する状態で配置され、当該区画壁の傾斜下端には、凹室の上部と下部とを連通する連通口を開設し、当該区画壁の前端には、櫛歯状の球導入片を遊技球が通過不能な間隔を空けて前方へ延設し、
    前記可動部材は回動軸を中心にして放射状に複数延設された球受部を備え、該球受部により前記大入賞口を開閉可能とし、球受部の後縁部には複数のスリットを形成し、該スリットを球導入片が通過可能であって遊技球が通過不能な幅に設定し、
    常態では前記可動部材を縦向き状態にして大入賞口を閉塞して遊技球が変動入賞装置内へ流入することを阻止し、
    前記始動口への入賞に基づいて、前記一対の可動部材を相反する方向へ回転することにより前記大入賞口へ入賞可能とし、可動部材が回転して横向き状態となった場合に、区画壁の球導入片と区画壁側に位置する球受部のスリットとが面一となる状態で噛み合うように遊嵌して転動面を形成し、該転動面上に変動入賞装置内へ流入した遊技球を転動可能としたことを特徴とする遊技機。
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