(パチンコ機の構成)
図1及び図2に示されるように、パチンコ機10の前面下部には、化粧パネルとなる下飾り12が取り付けられている。
また、パチンコ機10の下飾り12の上部には、ガラス板14を装着したガラス枠16が配置されており、ガラス枠16は左側端部が軸支されて開閉可能に取り付けられている。このガラス枠16の裏面側には、矩形状の開口部が設けられ、交換可能とされた遊技盤ユニット18がセットされており、遊技盤ユニット18は、ガラス枠16を閉塞した状態でガラス板14に対向するようになっている。
ガラス枠16におけるガラス板14の周囲には、遊技の進行に応じて点灯、消灯、及び点滅し照明による演出効果を生み出す照明演出用の表示灯20が配置されており、上部には、遊技の効果音をステレオ出力するスピーカ22L、22Rが配設されている。
ガラス枠16の下部には、一体皿24が配置されている。この一体皿24の右側下部には打球の発射力(飛距離)を調整するための発射ハンドル26が取り付けられている。
(遊技盤の構成)
図3に示される遊技盤ユニット18は、基板となるベニヤ板に樹脂製シート状のセルが貼着されてそのセルの表面が盤面となっており、盤面の外周端部付近に、円弧状の外レール102及び内レール104が取り付けられて遊技領域19が形成されている。これらの外レール102及び内レール104によって囲まれた円形状の領域は、遊技者が発射ハンドル26を調整することにより発射装置(図示省略)から発射されて戻り防止弁21を通過して遊技領域19に打ち込まれたパチンコ球PBが、遊技領域19内を後述する各種役物105,113,108,109,110等や図示しない複数の釘と衝突し方向を変えながら自重落下により移動可能とされている。
遊技盤ユニット18のほぼ中央には、役物(入賞装置)の1つであるセンター役物105が配置されている。センター役物105は、各種演出等の映像を表示する液晶表示器(LCD)106を備え、画像表示による各種演出が行われるようになっている。
なお、図示は省略したが、遊技盤18面(センター役物105の周囲の遊技領域)には、パチンコ球PBが当接することで予期せぬ方向へ跳ね返らせる釘や、予期せぬ方向へ方向転換させる風車等が取り付けられている。
上記センター役物105では、後に詳述するように、その最上端の左右受入口206から羽根部材202の開放時にパチンコ球PBを受入れることで、内部の特定領域200においてパチンコ球を流動に絡めた様々な演出を実行する。
遊技盤ユニット18の遊技領域におけるセンター役物105の直下には、前記センター役物105の最上端からパチンコ球PBを受入れる時期と受入れない時期とを形成するトリガとして、第1の始動入賞口である第1のスタートチャッカ(特図A始動入賞口)108が設けられている。第1のスタートチャッカ108へのパチンコ球PBの入賞は、第1のスタートチャッカセンサ108Aにより検出する。
このスタートチャッカ108における、図3の左側(所定の間隔をおき、かつ高さ方向(図3の上下方向)において所定の落差(下位)を持った位置)には、第2の始動入賞口である第2のスタートチャッカ(特図B始動入賞口)109が設けられている。第2のスタートチャッカ109へのパチンコ球PBの入賞は、第2のスタートチャッカセンサ109Aにより検出する。
なお、本実施の形態では、センター役物105の直下と、その左側に、それぞれ1個ずつスタートチャッカ108、109を配置した構成としているが、この個数や配置位置は、遊技仕様によって決まるものである。
本実施の形態では、第1のスタートチャッカ108及び第2のスタートチャッカ109の何れかにパチンコ球PBが入賞することで、それぞれ抽選が行われ、抽選に当選することにより、センター役物105の最上端に配設された一対の羽根部材202を所定時間開放するようにしている。
第1のスタートチャッカ108の開口部には、電動で開閉可能な案内部材として、電動チューリップ111が配設されている。電動チューリップ111は、花びら形状の一対の案内板を、互いに立設して対面させる閉塞位置と互いに略水平に近い状態まで傾斜させる開放位置とを取り得、閉塞位置ではパチンコ球の第1のスタートチャッカ108への入賞を制限(或いは、禁止)し、開放位置では逆に周囲を転動するパチンコ球を第1のスタートチャッカ108内に向けて案内して入賞を助長する役目を有している。
この電動チューリップ111は、前記センター役物105の図3の左側に配置された、第3の入賞口としてのスルーチャッカ(普通始動入賞口)113をパチンコ球PBが通過したとき(スルーチャッカセンサ113Aでその通過を検出したとき)実行される抽選(普通図柄抽選)によって開閉状態(開閉回数、開閉間隔時間、開放連続時間等)が決定され、この決定に応じて制御されるようになっている。
また、第1のスタートチャッカ108のさらに下部には、大入賞口110、アウト口112がそれぞれ設けられている。
ここで、本実施の形態では、遊技盤面の裏面側に搭載している制御装置(図示省略)では、前記第1のスタートチャッカ108にパチンコ球PBが入賞すると(制御的には、第1のスタートチャッカセンサ108Aによる検出)、第1の遊技仕様プログラムが立ち上げられ、当該第1の遊技仕様に基づいて遊技が実行される。
一方、遊技盤面の裏面側に搭載している制御装置(図示省略)では、前記第2のスタートチャッカ109にパチンコ球PBが入賞すると(制御的には、第2のスタートチャッカセンサ109Aによる検出)、第2の遊技仕様プログラムが立ち上げられ、当該第2の遊技仕様に基づいて遊技が実行される。
この第1の遊技仕様と第2の遊技仕様の詳細説明については、以下のセンター役物105の構造の説明の後に行う。
(センター役物105)
図4には、本実施の形態に係るセンター役物105の概略構造が示されている。
センター役物105は、全体として、側壁部204によって周囲が覆われており、その内外とが完全に仕切られている。従って、遊技盤ユニット18上の遊技領域19内を自重落下して移動するパチンコ球PBは、前述した羽根部材202の開放によって開口する受入口206(共に、図3参照)以外から、センター役物105の内側の特定領域200に入り込むことはない。
このセンター役物105の背面には矩形の開口部が設けられ、前記LCD106が嵌め込まれている。なお、このLCD106の前側空間並びに周囲空間が、このセンター役物105内においてパチンコ球PBが流動するための球演出空間となる。なお、前側空間はLCD106の表示面が遊技盤ユニット18の遊技領域面よりも紙面奥側に位置しており、所謂奥行き感のある演出空間ステージ208を構成している
図3に示される如く、センター役物105の最上端部には、前述したように一対の羽根部材202が左右対称に設けられている。この羽根部材202は、閉止状態では互いに縦(立直)方向とされ、開放状態では下端部が中心となって互いに外向きに回動する構造となっている。
一対の羽根部材202はそれぞれ羽根部材ソレノイド210への通電、非通電によって開閉動作がなされる。
一対の羽根部材202の開放状態では、受入口206からパチンコ球PBがセンター役物105内の特定領域200に受け入れ可能であり、その際、羽根部材202がガイド板の役目を果たすようになっている。
受入口206から特定領域200に受け入れられたパチンコ球PBは、まず一対の受入センサ212の何れかによって検出され、第1の振分部材214へ至るようになっている。この受入センサ212の何れかによりパチンコ球の入賞が検知されると、その入賞毎に所定数の賞球がなされる。
図4に示される如く、この第1の振分部材214は、前記LCD106の上辺に沿って設けられた略水平連通路216における、LCD106の上辺かつ中央に位置している。
第1の振分部材214は、横長の薄板形状であり、その左右方向中央に回転軸214Aが設けられ、シーソーの如く、左下がり、或いは右下がりに傾斜するように可動する。
この第1の振分部材214は、第1の振分ソレノイド218の通電、非通電によって回転軸214Aを中心として回転し、前記左下がり位置、又は右下がり位置の2位置間の何れかに保持されるようになっている。
第1の振分部材214が、図3に示すような左下がり位置になった場合は、パチンコ球PBは水平連通路216に沿って図3の左方向へ転動する。このパチンコ球PBの転動は、左ルートセンサ220によって検出される(後述する「パットインルート」確定)。
一方、第1の振分部材214が右下がり位置になった場合は、パチンコ球PBは水平連通路216に沿って図3の右方向へ転動する。このパチンコ球PBの転動は、右ルートセンサ222によって検出される(後述する「ナイスショットルート」確定)。
水平連通路216の図3の左端は、LCD106の左辺に沿った設けられた左端連通路224と連通している。
図4に示される如く、左端連通路224は、前記演出空間ステージ208の奥側から手前側までの緩やかな傾斜路で構成された緩斜面通路224Aと、この緩斜面通路224Aの最手前側でLCD106の下辺位置まで落下する落下通路224Bと、この落下通路224Bの最下端において特定領域200の中央へ若干転動させたた後、奥側へ転動させる転動通路224Cと、が直列に接続された立体的な構造となっている。
ここで、転動通路224Cにおける奥側への転動する斜面の途中には、第1のキャラクタ226が配設されている。この第1のキャラクタ226は、ゴルフクラブのパター226Aを把持している。パター226Aは、前記斜面を横切るように、振り子動作するようになっている。
このパター226Aは、パターソレノイド228の通電・非通電によって動作し、パチンコ球PBの転動タイミングと一致したときに、パチンコ球PBをはじき、LCD106の下辺に沿って設けられた演出空間ステージ208を図3の左から右に向けて転動することになる。なお、パチンコ球PBの転動タイミングとパター226Aの動作のタイミングが合わない場合は、パチンコ球PBは、転動通路226Aの奥側に設けられた外れ口230(図4参照)へ案内されるようになっている。
前記パター226Aで打ち出したときの転動方向先端、すなわち演出空間ステージ208の右端部近傍には、ゴルフ状のグリーンに見立てた回転体232が配設されている。この回転体232の詳細については後述するが、以下、このパター226Aによる回転体232への接近ルートを「パットインルート」という。
前記水平連通路216の図3の右端は、LCD106の右辺よりも外側に設けられた第1の右端連通路234と連通している。
第1の右端連通路234は、パチンコ球PBをLCD106の右辺に沿って落下させるが、略S字状に屈曲しておりその落下速度が抑制されている。
第1の右端連通路234は、LCD106の下辺よりも若干上位の位置が下端部となっている。この下端部までは、パチンコ球PBは、落下速度が抑制された状態で落下し、スロープ236に受け渡されるようになっている。
スロープ236は、前記演出空間ステージ208の右端部近傍に配設された前記回転体232の真上まで延長されており、パチンコ球PBをこの回転体232の真上まで転動させる傾斜面となっている。
回転体232の真上に位置するスロープ236の延長方向先端部には、所謂1穴クルーン238が形成されている。
図4及び図5に示される如く、1穴クルーン238は、パチンコ球PBの外径よりも若干大きい円弧皿形状であり、その底部中央にはパチンコ球PBの外径とほぼ同一の貫通孔238Aが設けられている。この結果、パチンコ球PBがスロープ236上を転動し、1穴クリーン236に至ると、所定の半径の円軌跡を描きながら徐々に半径が小さくなって、最終的に貫通孔238Aから落下するという動作がなされる。すなわち、1穴クルーン238は、所定の時間をかけて、回転体232に落下させる遅延機能という役目を有している。
なお、以下、この1穴クルーン238の貫通孔238Aから落下して回転体232へ至るルートを、「チップインルート」という。
前記第1の右端連通路234における水平連通路216との連通位置よりも若干下方には、第2の右端連通路240の上端部と連通する分岐部242が設けられている。
この分岐部242には、第2のキャラクタ244が配設されている。この第2のキャラクタ244は、鳥(例えば、ゴルフ場でボールを咥えて持ち去ってしまうカラスをイメージ)を模した形状で、「くちばし」を第1の右端連通路234に向けて配置している。
第2のキャラクタ244は、くちばしソレノイド246(図3参照)の通電・非通電によって、くちばしを第1の右端連通路234に突出したり、待避させるように動作する。
ここで、くちばしが第1の右端連通路234から待避された状態では、パチンコ球PBは、この第1の右端連通路234に沿って落下して、前記スロープ236へと至ることになる。このパチンコ球PBの第1の右端連通路234からスロープ236への受け渡しは、チップインルートセンサ247によって検出されるようになっている。
一方、くちばしが第1の右端連通路234に突出したときにパチンコ球PBが通過すると、当該パチンコ球PBがくちばしによって第2の右端連通路240へ弾き飛ばされるようになっている。
第2の右端連通路240は、所謂ジグザグに傾斜面が形成、すなわち、傾斜方向の異なる傾斜面が交互に配置され、パチンコ球PBが左右に転動しながら落下していく構成となっている。
LCD106の下辺と同位の位置まで落下したパチンコ球PBは、図3の右端から前記回転体232までの傾斜面に沿って転動し、回転体232へと到達するようになっている。なお、以下、この第2の右端連通路240を経た流動路で回転体232へ至るルートを「ホールインワンルート」という。
この第2の右端連通路240を通過するパチンコ球PBは、ホールインワンセンサ248によって検出されるようになっている。
以下、回転体232の構造について説明する。
回転体232は、円柱形状であり、上端面が部分球面形状であり略中央部が最も上に凸となっている。この最も上に凸となる位置に対向するように、前記1穴クルーン238が配設されている。
演出空間ステージ208には円溝208Aが形成され、回転体232が収容されている。回転体232は、その底面(下端面)が平面とされ、前記円溝208Aの底部がこの底面を支持している。この状態で、回転体232の底面からは回転軸232C(図6参照)が演出空間ステージ208の下方に延出され、モータ250の回転軸と連結されている。これにより、回転体232は、円溝208A内で回転する構成となっている。この円溝208Aの底部には、回転体232の周縁に対向する位置に、2個の貫通孔252、254が設けられ、それぞれ第1のV入賞路256、第2のV入賞路258(図3、図5参照)と連通している。
また、この第1のV入賞路256及び第2のV入賞路258には、第1のV入賞センサ260、第2のV入賞センサ262がそれぞれ設けられている。また、円溝208Aに連続するように外れ口案内路263(図4、図5参照)が形成されている。
なお、本実施の形態の遊技仕様(第1の遊技仕様、第2の遊技仕様共に)では、第1のV入賞路256の入賞、第2のV入賞路258の入賞が同等にV入賞として扱われるようになっている。言い換えれば、第1のV入賞路256及び第2のV入賞路258の2個のV入賞路を設けたのは、本実施の形態のセンター役物105を他の遊技仕様で遊技が進行する遊技機にも適用できるよう、汎用性を持たせているためである。
回転体232の周縁には、略均等に8カ所の位置にパチンコ球PBを受ける切欠部232A、232Bが形成されている。
切欠部232A、232Bは、V入賞口と称される1個のV入賞可能な当たり切欠部232Aと、7個のV入賞不可能な外れ切欠部232Bとに分類される。これらの切欠部232A、232Bは、それぞれ、前記第1のV入賞路256、第2のV入賞路258、或いは外れ口案内路263の何れかへパチンコ球PBを案内する役目を有している。V入賞路として複数(第1のV入賞路256、第2のV入賞路258)設けたのは、V入賞に対応する特典を異ならせる等に利用可能であり、例えば、一方は大入賞口110の開閉ラウンド数を比較的多くし(16ラウンド等)、他方は比較的少なくする(2〜5ラウンド等)といった選択が可能である。
また、7個の外れ切欠部232Bは、回転体232の外周側から受け入れ可能(すなわち、パットインルートから受け入れ可能)であり、その内の3個は中央からも受け入れ可能(すなわち、チップインルートから受け入れ可能)である。
一方、当たり切欠部232Aは、外周側、中央の両方から受け入れ可能(すなわち、パットインルート、チップインルートから受け入れ可能)となっている。
さらに、当たり切欠部232Aは、ホールインワンルートからのパチンコ球PBを唯一受け入れることが可能である。すなわち、ホールインワンルートからパチンコ球PBが回転体232へ到達すると、外れ切欠部232Bは壁面が妨げとなって受け入れることができず、当たり切欠部232Aが対応したときのみ受け入れることができる。
このような受け入れ条件を実現するために、回転体232の切欠部232A、232Bの周縁には、適宜壁面が形成され、この壁面がパチンコ球PBの流入を阻止したり、許可したりさせることが可能となっている。
ここで、本実施の形態に係るセンター役物105において、V入賞確率(第1のV入賞路256又は第2のV入賞路258へ至る確率)Ptは、前記第1の振分部材214による振分確率(左:Pa、右:Pb[Pa+Pb=1])、パター226Aの動作タイミングによる回転体232への打ち出し確率Pc、くちばしの動作タイミングによる第2の右端連通路240への弾き飛ばし確率(第1:Pd、第2:Pe[Pd+Pe=1])、並びに回転体232の回転タイミングによる切欠部232A、232Bへの受け入れ確率(パットインルート:Pf=1/8、チップインルート:Pg:1/4、ホールインワンルートPh:1/1)に依存することになる。
なお、ここで述べる確率は、抽選によるものではなく、センター役物105内の構成物各部の構造から予測もしくは予定される確率であり、実際の遊技機においてもほぼ当てはまるものの、個別の遊技機毎には、個々の遊技球の動き、振動、構成部材の各個所における材質の微妙な差異、汚れ具合、当該遊技球と他の遊技球との衝突の影響等々、種々の要因でその確率は微妙に異なる。
そのため、例えば設計上1/1、即ち100%の確率となるはずの場合であっても上記種々の要因により必ずしも確率100%とはならない可能性があり、実際の遊技機としては各確率数値の前に「ほぼ」或いは「略」を付けた値の確率となる。
上述及び以下の実施の形態の説明において記載する確率は、いずれも構造上予定される確率を示しており、上記理由から実際の遊技機では各数値の前に「ほぼ」或いは「略」を付けて理解するとよい。
ここで、例えば、V入賞確率を1/10とした場合について説明する。この場合、Pa=7/8、Pb=1/8、Pc=1/2、Pd=7/8、Pe=1/8に設定すると、以下のようなV入賞確率を得ることができる(表1参照)。
すなわち、パットインルートのV入賞確率Pt1は、Pa、Pc、Pfの積であるので、(7/8)×(1/2)×(1/8)=7/128となる。
また、チップインルートのV入賞確率Pt2は、Pb、Pd、Pgの積であるので、(1/8)×(7/8)×(1/4)=7/256となる。
さらに、ホールインワンルートのV入賞確率Pt3は、Pb、Pe、Phの積であるので、(1/8)×(1/8)×(1/1)=1/64となる。
これにより、総合のV入賞確率Ptは、Pt1、Pt2、Pt3の和であるので、(7/128)+(7/256)+(1/64)=1/10.24(≒1/10)となる。なお、上記確率は一例であり、それぞれのルートに関連する確率Pa〜Phを適宜設定することで、所望のV入賞確率の設定が可能である。
ここで、前述した2種類の遊技仕様(第1の遊技仕様、第2の遊技仕様)について説明する。
まず、総合的な遊技仕様の特徴としては、前述したように、第1のスタートチャッカ108及び第2のスタートチャッカ109があり、それぞれが入賞して実行される遊技仕様の最終結果である大当たり処理実行形態がそれぞれ異なる点にある。
(第1の遊技仕様)
第1のスタートチャッカ108にパチンコ球PBが入賞すると、所定の抽選(特図A図柄抽選)を行い、所定数のパチンコ球の賞球を行うと共に、0.2〜0.3秒の抽選を経て、通常は羽根部材202が所定時間(ここでは、0.4秒)開放する。
なお、ここで、「通常は羽根部材202が開放」としたのは、前記抽選(特別A図柄抽選)は、上記の如く瞬時に行われるものであるが、LCD106上で、特別A図柄変動パターンとして、10種類の数字(「0」〜「9」)を用いた抽選が行われ、この抽選結果が「7」以外のときに、羽根部材202を開放する「小当たり」として設定している。言い換えれば、残りの数字「7」に当選(通常極めて、低確率に設定される)した場合は、「直当たり」として、前記大入賞口110を所定回数、所定時間開放することにより、短時間に大量のパチンコ球の大入賞口110への入賞を可能とし、その入賞に対応した大量の賞球獲得を可能とするようにしている。
なお、この特別A図柄抽選において、当たりは全て「小当たり」としてもよい。この場合、極めて低い確率で「外れ」を設定すればよい。
羽根部材202が開放している間に、パチンコ球PBが、センター役物105内に流入すると、流入球毎に所定数のパチンコ球の賞球が行われるとともに、センター役物105におけるパチンコ球の取り回しで、V入賞(第1のV入賞路256、第2のV入賞路258への案内)となるか否かが決まる。
このセンター役物105内においては、パチンコ球PBがV入賞すると、第1の遊技仕様における大当たり処理として、前記大入賞口110を所定回数(Nラウンド)、所定時間(30秒又は10個入賞/1ラウンド)開放する。なお、本実施の形態の第1の遊技仕様では、大入賞口110における、所謂「パンク」はなく、確実に予め設定したラウンド数を消化させるようにしている。
(第2の遊技仕様)
第2のスタートチャッカ109にパチンコ球PBが入賞すると、所定の抽選(特別B図柄抽選)を行い、所定数のパチンコ球の賞球を行うと共に、羽根部材202が所定時間(ここでは、0.4秒)開放する。
なお、第2のスタートチャッカ109への入賞後、特別B図柄抽選の結果をLCD106上で特別B図柄変動パターンによって表示するようにしてもよい。
羽根部材202が開放している間に、パチンコ球PBが、センター役物105内に流入すると、流入球毎に所定数のパチンコ球の賞球が行われると共に、センター役物105におけるパチンコ球の取り回しで、V入賞(第1のV入賞路256、第2のV入賞路258への案内)となるか否かが決まる。
このセンター役物105内においては、パチンコ球PBがV入賞すると、第2の遊技仕様における大当たり処理として、前記羽根部材202を所定時間、所定回数開放することを、制限付で所定ラウンド実行する。
なお、本実施の形態では、1回の開放時間は、0.7秒に設定してあるがその開放時間中に10個のパチンコ球PBが入賞した場合は0.7秒を経過する前に閉止する。また、開閉回数は最大18回である。この0.7秒×18回を1ラウンドとして、最大16ラウンド実行される。
ここで、前記「制限付」とは、1回(1ラウンド)中にV入賞があった時点で、次ラウンドへの移行が確約(確定)することを意味する。すなわち、16−n(nは正の整数)ラウンドの実行中にV入賞がないと、残りのnラウンドは消滅する。
なお、本実施の形態においては、各スタートチャッカ108、109にパチンコ球PBが入賞する毎に特図A又は特図Bの抽選を行っている。本遊技機はこれにより遊技のV入賞や大当たり当選の確率を各役物の仕様、特性により適宜調整することができる。
以下に本実施の形態の作用を説明する。
(パチンコ機10の遊技の流れ(通常時))
パチンコ機10による遊技では、遊技者が発射ハンドル26を操作すると、一球づつ発射装置によって上方へ発射される。発射されたパチンコ球PBは、外レール102に沿って遊技盤ユニット18の遊技領域19に打ち込まれ、遊技釘や風車に当たり方向を変えながら遊技領域内を自重により落下する。そして、入賞せずに遊技領域の下端部に至ったパチンコ球PBはアウト口112からパチンコ機10内に回収される。
また、パチンコ球PBが遊技領域内に設けた第1のスタートチャッカ108に入賞すると第1の遊技仕様に基づく遊技仕様プログラムが立ち上がり実行される。
また、パチンコ球PBが遊技領域内に設けた第2のスタートチャッカ109に入賞すると第2の遊技仕様に基づく遊技仕様プログラムが立ち上がり実行される。
さらに、パチンコ球PBが遊技領域内に設けたスルーチャッカ113を通過すると、普通図柄抽選処理が実行される。
ここで、前記第1の遊技仕様プログラムが実行された状態で、V入賞(センター役物105内の第1のV入賞路256への案内を第1のV入賞センサ260で検出、或いは、第2のV入賞路258への案内を第2のV入賞センサ262で検出)すると、第1の遊技仕様に基づく大当たり処理が実行される。
また、前記第2の遊技仕様プログラムが実行された状態で、V入賞(センター役物105内の第1のV入賞路256への案内を第1のV入賞センサ260で検出、或いは、第2のV入賞路258への案内を第2のV入賞センサ262で検出)すると、第2の遊技仕様に基づく大当たり処理が実行される。
さらに、普通図柄抽選処理が実行され、普通図柄抽選に当選すると、第1のスタートチャッカ108への入賞がし易くなる、電動チューリップ111の開閉制御が実行される。
(センター役物105内のパチンコ球の流動)
羽根部材208が開放されているときパチンコ球PBがセンター役物105内に受け入れられると、パチンコ球PBはまず第1の振分部材214に落下する。
第1の振分部材214は、所定の確率Paで左下がり傾斜、所定の確率Pbで右下がり傾斜となるように動作しており、パチンコ球PBの受け入れタイミングにより水平連通路216の左側へ流下するか、右側に流下する。例えば、表1の確率であれば、7/8の確率で左側へ流下し、1/8の確率で右側へ流下する。
(1) パットインルート
水平連通路216の左側へ流下したパチンコ球PBは、左端連通路224に沿って転動する。
すなわち、緩斜面通路224Aにより、演出空間ステージ208の奥側から手前側まで流下し、落下通路224Bにより最手前側でLCD106の下辺位置まで落下し、転動通路224Cにより演出空間ステージ208の中央へ若干転動させたた後、奥側へ転動させる。
このように、左端連通路224は、複数の通路が直列、かつ立体的に結合されているため、パチンコ球PBの動きが変化に富み、視覚的に遊技性を持たせることができる。
転動通路224Cにおける奥側への転動する斜面の途中には、第1のキャラクタ226が配設され、パター226Aを振り子の如く動作させる。このため、パチンコ球PBは所定の確率Pc(表1ではPc=1/2)でパチンコ球PBを演出空間ステージ208へ打ち出し、回転体232方向へ方向転換させることができる(パットインルート)。なお、タイミングが悪く、パター226Aが空振りした場合は、パチンコ球PBは外れ口へ導かれる。
(2) チップインルート
水平連通路216の右側へ流下したパチンコ球PBは、LCD106の図3の右側に設けられた第1の右端連通路234に案内され落下していく。このとき、分岐部242において、第2のキャラクタ244のくちばしが、所定の確率Pd(表1では、確率7/8)で第1の右端連通路234から待避しており、パチンコ球PBはこのくちばしに干渉することなく落下し、スロープ236に受け渡される。
このスロープ236により、パチンコ球PBをこの回転体232の真上まで転動し、1穴クルーン238によって、所定の時間をかけながら(所定の半径の円軌跡を描きながら徐々に半径が小さくなって、最終的に貫通孔238Aから落下するという動作を経由する遅延機能)、回転体232に落下させる。これにより、遊技者は回転体232の回転状態と落下タイミングとの関係に期待感を持つことになり、遊技性を加味した視覚的な演出とすることができる。
(3) ホールインワンルート
水平連通路216の右側へ流下したパチンコ球PBは、LCD106の図3の右側に設けられた、第1の右端連通路234に案内されるが、分岐部242において、第2のキャラクタ244のくちばしが、所定の確率Pe(表1では、確率1/8)で第1の右端連通路234に突出する動作を実行しており、このタイミングとパチンコ球PBの分岐部242への到達時期が一致すると、くちばしによりパチンコ球PBは第2の右端連通路240に弾き飛ばされる。
第2の右端連通路240は、所謂ジグザグに傾斜面が形成されており、パチンコ球PBが左右に転動しながら、時間をかけて落下していく。これにより、パチンコ球PBの動作を視覚的に楽しむ時間を形成することができる。
上記第2の右端連通路240によって、LCD106の下辺と同位の位置まで落下したパチンコ球PBは、図3の右端から前記回転体232までの傾斜面に沿って転動し、回転体232へ到達する。
(4) 各ルートからのV入賞
まず、前記パットインルートによって回転体232に至ると、パチンコ球PBは回転体232の外周、かつ図3の左側から接近するため、回転体232に設けられた8個(全て)の切欠部232A、232Bへ流入が可能である。言い換えれば、所定の確率Pf(表1では、確率1/8)で当たり切欠部232Aへ流入する。
次に、前記チップインルートによって回転体232に至ると、パチンコ球PBは回転体232の中央に落下するため、回転体232に設けられた4個の切欠部232A、232Bへ流入が可能である。言い換えれば、所定の確率Pg(表1では、確率1/4)で当たり切欠部232Aへ流入する。
また、前記ホールインワンルートによって回転体232に至ると、パチンコ球PBは回転体232の外周、かつ図3の右側から接近するが、本実施の形態では、回転体232の回転軸232Cの傾斜や、当たり切欠部232A及び外れ切欠部232Bの流入口の形状により、当たり切欠部232Aへ入賞確率Phを定めている(表1では、確率1/1)。
回転体232において、外れ切欠部232Bに流入したパチンコ球PBは、外れ口案内路263に案内され外れ口へ至る。一方、当たり切欠部232Aに流入したパチンコ球PBは、第1のV入賞路256又は第2のV入賞路258へ案内される。
なお、第1のV入賞路256に案内されるか、第2のV入賞路258に案内されるかは、ホールインワンルートの場合は第1のV入賞路256に案内され、パットインルートの場合は第2のV入賞路258に案内され、チップインルートの場合は当たり切欠部232Aの回転位置に依存することになる。
このように、本実施の形態のセンター役物105内において、パチンコ球PBをさまざまなルート(パットインルート、チップインルート、ホールインワンルート)に、所定の確率で案内し、それぞれのルート毎に、V入賞する確率を異ならせたため、パチンコ球PBの流動自体が遊技性に関連し、パチンコ球PBを用いた視覚的な演出が有意義なものとなり、遊技性を向上することができる。
また、ルートの分岐を複数箇所(本実施の形態では2箇所)としたため、遊技状態の変化を期待する時間を長くとることでき、パチンコ球PBの流動演出の有用性を持続させることができる。
(第1の遊技仕様の流れ)
図7のフローチャート及び図8のフローチャートに従い、本実施の形態に係る第1の遊技仕様の流れを示す。
図7は、第1の遊技仕様となり得る第1のスタートチャッカ108を主体とした処理を示し、ステップ300では、第1のスタートチャッカ108に入賞したか否かが判断され、肯定判定されると、ステップ302へ移行し、LCD106上で、抽選結果を示す特別A図柄変動を開始して、所定時間後に停止させる。なお、この特別図柄の変動時間は、極めて短くてよい(0.2〜0.3秒)。抽選結果のほぼ100%が「小当たり」であり、後述する羽根部材202の開閉動作となるからである。なお、時間をかけて特別A図柄変動を楽しませる遊技仕様であってもよいし、特別A図柄の変動、または、その抽選自体を全く廃止してもよい。
次のステップ304では、「小当たり」となったか否かが判断され、肯定判定されるとステップ306へ移行して、羽根部材202を所定時間する。ここでは、羽根部材202は、0.4秒間開放する。
この羽根部材202の開放中にパチンコ球PBがセンター役物105内に流入し(流入はセンサ検知可能)、最終的にV入賞すると、ステップ308で肯定されて、ステップ310へ移行し、第1の遊技仕様の大当たり処理(図8参照)が実行される。
また、ステップ304で「小当たり」が否定判定された場合、ステップ305で「大当たり」か否かが判定される。
ステップ305で「大当たり」が判定された場合には、ステップ310の大当たり処理に移行する。
なお、特別A図柄抽選での「大当たり」は、他の大当たりとの兼ね合いから極めて低確率となり得るので、全く廃止してもよい。
なお、ステップ300、ステップ305、ステップ308で否定判定された場合は、それぞれこのルーチンは終了する。
図8は、前記図7のステップ310の大当たり処理の詳細を示したものである。
ステップ312では、ラウンド数Rをリセット(0)し、次いでステップ314へ移行して大入賞口110の入賞数カウント値、大入賞口110の開放時間をリセットする。
次のステップ316では、前記ラウンド数Rをインクリメント(R→R+1)し、大入賞口110を開放する(ステップ318)。
また、次のステップ320では、大入賞口110への入賞カウント数が10個に達したか否かが判断され、否定判定されると、ステップ322へ移行して大入賞口110の開放時間が30秒経過したか否かが判断される。このステップ322で否定判定された場合は、ステップ318へ戻り、上記工程を繰り返す。
また、ステップ320で肯定判定、又はステップ322で肯定判定されると、ステップ324へ移行して大入賞口110を閉止し、ステップ326へ移行する。
次のステップ326では、ラウンド数Rが規定回数である16となったか否かが判断され、否定判定された場合は、ステップ314へ戻り上記工程を繰り返す。
また、このステップ326で肯定判定された場合は、このルーチン、すなわち、第1の遊技仕様の実行が終了する。
(第2の遊技仕様の流れ)
図9のフローチャート及び図10のフローチャートに従い、本実施の形態に係る第2の遊技仕様の流れを示す。
図9は、第2の遊技仕様となり得る第2のスタートチャッカ109を主体とした処理を示し、ステップ350では、第2のスタートチャッカ109に入賞したか否かが判断され、肯定判定されると、ステップ352へ移行してLCD106上で、抽選結果を示す特別B図柄変動を開始して、所定時間後に停止させる。なお、この特別B図柄の変動時間は、極めて短くてよい(0.2〜0.3秒)。抽選結果のほぼ100%が「当たり」であり、後述する羽根部材202の開閉動作となるからである。なお、時間をかけて特別B図柄変動を楽しませる遊技仕様であってもよいし、特別B図柄の変動、又はその抽選自体を全く廃止してもよい。
また、「当たり」の中には、「大当たり」を設け、「大当たり」の場合には、いきなりステップ360に示す大当たり処理を行うようにしてもよい。ただし、この特別B図柄抽選による大当たり確率は、第1の遊技仕様や第2の遊技仕様の他の大当たり確率との兼ね合いから極めて低確率となり得る。
次のステップ354では、「当たり」となったか否かが判断され、肯定判定されるとステップ356へ移行して、羽根部材202を所定時間する。ここでは、羽根部材202は、0.4秒間開放する。
この羽根部材202の開放中にパチンコ球PBがセンター役物105内に流入し(流入はセンサ検知可能)、最終的にV入賞すると、ステップ358で肯定されて、ステップ360へ移行し、第2の遊技仕様の大当たり処理(図10参照)が実行される。
なお、ステップ350、ステップ354、ステップ358で否定判定された場合は、それぞれこのルーチンは終了する。
図10は、前記図9のステップ360の大当たり処理の詳細を示したものである。
ステップ328では、ラウンド数Rをリセット(0)し、次いでステップ330へ移行してセンター役物105内への入賞数カウント値、羽根部材202の開閉回数、V入賞数をそれぞれリセットする。
次のステップ332では、前記ラウンド数Rをインクリメント(R→R+1)し、羽根部材202を0.7秒間開放する(ステップ334)。
また、次のステップ336では、センター役物105への入賞カウント数が10個に達したか否かが判断され、否定判定されると、ステップ338へ移行して羽根部材202の開放回数が18回に達したか否かが判断される。このステップ338で否定判定された場合は、ステップ334へ戻り、上記工程を繰り返す。
また、ステップ336で肯定判定、又はステップ338で肯定判定されると、ステップ340へ移行して羽根部材202の開閉動作を終了し、ステップ342へ移行する。
次のステップ342では、センター役物105内に流入したパチンコ球PBの内、V入賞があったか否かが判断される。
このステップ342で否定判定、すなわちV入賞が1個もない場合は、このルーチンは終了(大当たり終了)する。
また、ステップ342で肯定判定されると、V入賞があっっと判断し、ステップ344へ移行する。
ステップ344では、ラウンド数Rが規定回数である16となったか否かが判断され、否定判定された場合は、ステップ330へ戻り上記工程を繰り返す。
また、このステップ344で肯定判定された場合は、このルーチン、すなわち、第2の遊技仕様の実行が終了する。
図11は、普通図柄抽選処理の流れを示すフローチャートである。
ステップ370では、スルーチャッカ113に入賞したか否かが判断され、肯定判定されると、ステップ372へ移行して普通図柄抽選が実行される共に、普通図柄変動が開始して所定時間後に停止することで、普通図柄抽選結果を報知する。
次のステップ374では、普通図柄の特定の出目(すなわち、当選)か否かが判断され、肯定判定されると、ステップ376へ移行して電動チューリップ111を所定時間開放し、このルーチンは終了する。なお、ステップ370又はステップ374で否定判定された場合ハ、このルーチンは終了する。
ここで、普通図柄抽選は、前記第1の遊技仕様及び第2の遊技仕様において、大当たり処理が実行され、その後に戻る通常遊技状態で、例えば、最大100回の時短抽選を行うようにしてもよい。
以上説明したように本実施の形態では、遊技盤面上に第1のスタートチャッカ108及び第2のスタートチャッカ109を配置し、それぞれの入賞が、異なる遊技仕様プログラムの実行開始のきっかけとなる構成とした。
すなわち、第1のスタートチャッカ108に入賞した場合は第1の遊技仕様プログラム(大当たり処理が、主として大入賞口110を用いた遊技仕様)を実行し、第2のスタートチャッカ109に入賞した場合は第2の遊技仕様プログラム(大当たり処理が、主として羽根部材202を用いた遊技仕様)を実行する。このように、入賞位置が異なることで、異なる大当たり処理を体験することができ、大当たり処理という単調や遊技期間を有意義なものとすることができる。
なお、上記説明したセンター役物105は、センター役物105単独で、V入賞確率の様々なバリエーションを構築できる点で汎用性のあるセンター役物105ということができる。しかしながら、本発明では、上記センター役物105に限定されるものではなく、何らかの確率を持って(制御的、機械的を問わず)、V入賞する役物であればよい。例えば、周知の所謂「2種(羽根物)」と称される遊技機に適用されてきたセンター役物であってもよい。
このような役物の基本的構造は、流入したパチンコ球が奥側へ案内され、所定のスロープによって手前側へ転動シ、この転動中に配置された障害物等を経て、複数の入賞口(その内の1個がV入賞口、他が外れ口)に入賞するというものである。
また、図12に示される如く、図3に示したセンター役物105の右半分を排除し、簡素化したセンター役物105Aを適用してもよい。