JP4462602B2 - 光走査装置、光書込装置及び画像形成装置 - Google Patents
光走査装置、光書込装置及び画像形成装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロマシニング技術を応用した微小光学系に係り、より詳しくは、静電力に駆動される梁支持型振動ミラーを用いる光走査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の光走査装置は、デジタル複写機、レーザプリンタ等の画像形成装置の光書込装置や、バーコードリーダー、スキャナー等の光読取装置への応用が有望視されいる。
【0003】
非特許文献1に記載されている梁支持型振動ミラーでは、同一直線上に設けられた2本の梁で支持されたミラー基板を、ミラー基板に対向する位置に設けた電極との間の静電引力で、2本の梁をねじり回転軸として往復振動させる。マイクロマシンニング技術によって作成されるこの振動ミラーは、モーターによりポリゴンミラーを回転させる構成の光走査装置と比較し、構造が簡単であり、半導体プロセスでの一括形成が可能であるため、小型化が容易で製造コストも低い。また、ポリゴンミラーは複数のミラー面を利用するためミラー面毎の精度のばらつきの問題があるが、ミラー面が1つの振動ミラーには、そのような問題はない。さらに振動ミラーは、往復走査による高速走査に容易に対応できる。
【0004】
このような静電駆動の振動ミラーとして、梁をS字型として剛性を下げ、小さな駆動力で大きな振れ角が得られるようにしたもの(特許文献1参照)、梁の厚さをミラー基板、フレーム基板よりも薄くしたもの(特許文献2参照)、駆動電極をミラー部の振動方向に重ならない位置に配置したもの(特許文献3,非特許文献2参照)、駆動電極をミラーの振れの中心位置から傾斜させて設置することで、ミラーの振れ角を変えずに駆動電圧を下げたもの(非特許文献3参照)、駆動電極とは別に起動用電極を設けたもの(特許文献4参照)が知られている。
【0005】
【特許文献1】
特許第2924200号公報
【特許文献2】
特開平7-92409号公報
【特許文献3】
特許第3011144号公報
【特許文献4】
特開2002-267995号公報
【特許文献5】
特許第2981600号公報
【非特許文献1】
K.E.Petersen,“Silicon Tortional Scanning Mirror”,
IBM Journal of Research and Development 24,1980,pp.631-637
【非特許文献2】
Harald Schenk,“An Electrostatically Excited 2D-Micro-
Scanning-Mirror with an In-Plane configuration of the Driving
Electrodes”,The 13th Annual International Workshop on MEMS
2000,(2000),pp.473-478
【非特許文献3】
Harald Schenk,“An Electrostatically Excited 2D-Micro-
Scanning-Mirror with an In-Plane configuration of the Driving
Electrodes”,The 13th Annual International Workshop on MEMS
2000,(2000),pp.645-650
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
一直線上に配置された2本の梁によって、ミラー基板の対向する2つの辺の中央を支持し、ミラー基板の他の2辺を可動電極、それと対向する駆動電極との間の静電力によりミラー基板を駆動し、梁をねじり回転軸としてミラー基板を往復振動させる振動ミラーは、従来、共振点で往復振動させるように駆動されている。しかし、図14に測定結果例を示すように、環境温度が変化するとミラー基板の振れ角(振動振幅)がかなり大きく変動するという問題があった。その原因は、振動ミラーの振動系の共振点が環境温度によって変化することと、共振点の変動が振れ角に大きく影響することである。
【0007】
この種の振動ミラーの共振点と、その環境温度による変化について次に述べる。梁のねじり弾性係数をkθ、ミラー基板の慣性モーメントをIとすると、共振点は次式で近似することができる。
f=1/2π√(k/I) (1)
ねじり弾性係数kθは、梁幅をc、梁高さをt、梁長さをLとすると次式で与えられる。なお、βは断面形状係数、Eはヤング率、νはポアソン比である。
kθ=β・t・c3・E/L(1+ν) (2)
シリコンの温度係数をΔhtとすると、温度tmpにおけるヤング率Eは
E=Eo(1−Δht*tmp) (3)
ただし、Eo=1.9e+12(dyne/cm2)、Δht=75e-6/℃
で与えられる。
以上から、温度が高くなればヤング率Eが減少し、したがって、温度が上昇すると共振点が低下することが分かる。
【0008】
環境温度の変化による振れ角の変動を減らすために、特許文献5に記載されている圧電素子駆動の光スキャナと同様に、梁に発熱素子としての電気抵抗素子を設け、その発熱量を増減させて梁のヤング率の変化を抑える仕組みを応用することもできる。しかし、弾性変形する梁に電気抵抗素子を設けることは信頼性の面で好ましいものではなく、また、振動ミラーの製造プロセスが複雑化し、電気抵抗素子の電流制御のための手段が別に必要となるため、コスト的にも問題がある。
【0009】
よって、本発明の主たる目的は、静電駆動の梁支持型振動ミラーを用いる光走査装置と、それを利用した光書込装置及び画像形成装置において、振動ミラーの構造を変更することなく、かつ、コストアップ要因となる格別の手段を追加することなく、環境温度の変化などによる振動ミラーの振れ角の変動を効果的に抑え、安定な光走査、安定な画像形成を可能とすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、2本の梁により、該梁をねじり回転軸として往復振動可能に支持されたミラー基板と、該ミラー基板の2つの自由端に形成された可動電極と一直線状にそれぞれ対向する位置に設けられた、該ミラー基板を往復振動させる静電トルクを発生するための2つの第1の駆動電極と、該2つの第1の駆動電極のそれぞれに前記ミラー基板の振動方向に重ねて設けられた、前記ミラー基板を往復振動させる静電トルクを発生するための2つの第2の駆動電極とを有する振動ミラー、及び、前記2つの第1の駆動電極に第1の駆動パルスを印加し、前記2つの第2の駆動電極の一方に第2の駆動パルスを、他方に第3の駆動パルスをそれぞれ印加する駆動手段からなり、前記ミラー基板の振れ角が、前記可動電極のエッジが前記第1の駆動電極のエッジと対向する時の角度θoを越える時に前記第2又は第3の駆動パルスが印加され、前記ミラー基板の振れ角が前記角度θo以下の時に前記第1の駆動パルスが印加され、前記第1、第2及び第3の駆動パルスの周期及び位相は、前記振動ミラーの共振点より高い周波数で、環境温度の変化により共振点が変化しても振動ミラーの振れ角の変動が小さい範囲の周波数で、前記ミラー基板が往復振動するように設定されることを特徴とする光走査装置にある。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1の発明の光走査装置において、前記ミラー基板の振動波形の極値の前及び後にそれぞれ前記第2及び第3の駆動パルスが印加され、前記極値の前に印加される前記第2及び第3の駆動パルスにより前記第2の駆動電極は前記ミラー基板を振動の中立点から遠ざける方向に加速する静電トルクを発生させ、前記極値の後に印加される前記第2及び第3の駆動パルスにより前記第2の駆動電極は前記ミラー基板を振動の中立点に近づける方向に加速する静電トルクを発生させることを特徴とするものである。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明の光走査装置において、前記駆動手段が前記第2及び第3の駆動パルスの電圧値を変化させる手段を含むことを特徴とするものである。
【0013】
請求項4の発明は、請求項1の発明の光走査装置において、前記駆動手段が前記第2及び第3の駆動パルスの位相を変化させる手段を含むことを特徴とするものである。
【0014】
請求項5の発明は、請求項1の発明の光走査装置において、前記可動電極と前記駆動電極が櫛歯形状を有し、相互に微小ギャップを介して対向することを特徴とするものである。
【0015】
請求項6の発明は、請求項1の発明の光走査装置において、前記振動ミラーが前記ミラー基板の振動空間を減圧状態に封止する手段を有することを特徴とするものである。
【0016】
請求項7の発明は、記録信号で変調された光ビームで像担持体を走査するための光書込装置であって、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光走査装置と、該光走査装置の振動ミラーのミラー基板上のミラー面に記録信号により変調された光ビームを入射させる手段とを有することを特徴とする光書込装置である。
【0017】
請求項8の発明は、像担持体と、該像担持体を記録信号で変調された光ビームで走査することにより静電潜像を形成する請求項7に記載の光書込装置と、前記像担持体に形成された静電潜像をトナーにより現像する現像手段と、現像されたトナー画像を被転写体に転写する転写手段と、被転写体に転写されたトナー像を定着する定着手段とを有することを特徴とする画像形成装置である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
【0019】
[実施の形態1]
本発明の実施の形態1について説明する。本実施形態に係る光走査装置に用いられる振動ミラーの構成を図1に、また、光走査装置の全体的構成を図2に示す。
【0020】
図1の(a)は振動ミラーのミラー面と反対側から見た概略平面図であり、また、(b)は振動ミラーのA−A' 線概略断面図である。
【0021】
図1において、101はミラー基板、102,103は一直線上にあるねじり梁、104は枠状支持部である。ミラー基板101は、その対向する2つの端部の中央部をねじり梁102,103を介して枠状支持部104に支持され、ねじり梁102,103をねじり回転軸として往復振動可能である。ミラー基板101のねじり梁102,103に支持されない対向した2つの端部(自由端)には櫛歯状の可動電極105,106が形成され、この櫛歯状の可動電極105,106と微小ギャップを隔てて噛み合う櫛歯状の第1の駆動電極107,108が枠状支持部104に形成されている。このような櫛歯状の電極構造は、電極対向面積を増加させ、低い駆動電圧で大きな振れ角を得るためである。
【0022】
このようなミラー基板101、ねじり梁102,103及び駆動電極107,108を含む枠状支持部104からなる構造体は、第1の基板(例えば低抵抗の単結晶シリコン基板)から一般的なエッチングプロセスによって一体的に作成される。ミラー基板101の一面には、使用される走査光の波長に対し高い反射率を持つ金属膜からなるミラー面109が形成されている。
【0023】
枠状支持部104には、それと略同一形状の枠状支持部111が絶縁膜110を介して接合されている。この枠状支持部111は、絶縁膜110を介して前記第1の基板に接合された第2の基板(例えば低抵抗の単結晶シリコン基板)から一般的なエッチングプロセスによって作成される。
【0024】
枠状支持部104は、スリット120,121,122によって、ミラー基板101に電気的に導通した領域と、第1の駆動電極107,108に電気的に導通した領域とに絶縁分離され、それぞれの領域には金属薄膜からなる電極パッド123,124が形成されている。
【0025】
本実施形態においては、このような振動ミラーは、図2に略示するように、その両面にカバー基板201とベース基板202が接合されることにより、ミラー基板101の振動空間が減圧状態に封止される。このように振動空間を減圧状態とすることにより、振動空間の粘性抵抗が小さくなるため、ミラー基板101の振れ角を増大することができる。なお、振動ミラーの共振点は前記(1)式により近似されるが、振動空間の圧力が高いほど共振点は下がる。カバー基板201は、走査光ビームを透過させる必要があるため、例えばパイレックスガラスから形成される。ベース基板202はガラスや合成樹脂などの絶縁材料から形成される。
【0026】
図2において、210は振動ミラーの駆動電極107,108を駆動するための駆動回路である。振動ミラーの駆動電極107,108の電極パッド124はベース基板202に形成された貫通電極203を通じて駆動回路210と電気的に接続され、また、ミラー基板101の電極パッド120はベース基板202の別の貫通電極203を通じて接地される。
【0027】
駆動回路210は、駆動電極107,108に共通の駆動パルスを印加することにより、ミラー基板101を往復振動させる。図3に、ミラー基板の振動波形(同図(a))と駆動パルス(同図(b))の位相関係を示す。駆動パルスの周期は、振動ミラーがその共振周波数帯域の共振点よりやや高い周波数で、振動するように設定される。
【0028】
図5の実線は、本実施形態の振動ミラーの振動周波数と振れ角との関係を表している。本実施形態では、図5に示す共振点(共振周波数帯域のピーク)よりやや高い周波数、例えばF1でミラー基板を往復振動させるような周期の駆動パルスで駆動電極107,108を駆動する。このような周波数でミラー基板を振動させるように駆動することにより、環境温度の変化などにより振動ミラーの共振点が変化しても振れ角の変動は小さくなるが、これについて図4を参照しさらに説明する。
【0029】
図4の(a)と(b)は、振動ミラーのミラー基板101に作用する静電トルクと振れ角の関係を説明するための模式図とグラフである。θoは、可動電極105,106のエッジが駆動電極107,108のエッジと対向する時のミラー基板101の角度である。図4(b)に見られるように、ミラー基板101の角度がθo以上になると、静電トルクの角度に対する変化率が少なくなる。振動ミラーをその共振点から外れた周波数で駆動した場合、静電トルクがミラー基板101に作用するタイミングはθo付近となるが、θo付近では角度変化による静電トルクの変化は小さい。したがって、振動ミラーの振動周波数を、その共振点より少し高い周波数とするように駆動すると、環境温度などの変化により共振点が変化しても振動ミラーの振れ角の変動は小さい。
【0030】
[実施の形態2]
本発明の実施の形態2について説明する。本実施形態に係る光走査装置に用いられる振動ミラーの構成を図6に、光走査装置の全体的構成を図7に示す。
【0031】
図6の(a)は振動ミラーのミラー面と反対側から見た概略平面図、(b)は振動ミラーのA−A' 線概略断面図、(c)は振動ミラーのミラー面側から見た概略平面図である。
【0032】
図6において、図1と同一の符号は同一部分又は対応部分を示す。本実施形態の振動ミラーは、枠状支持部111の内側端面に、第1の駆動電極107,108と平面的に重なる櫛歯状の第2の駆動電極112,113が形成されていること、枠状支持部111がスリット126,127,128,129によって、第2の駆動電極112に電気的に導通した領域と第2の駆動電極113に電気的に導通した領域とに絶縁分離され、それぞれの領域に金属薄膜からなる電極パッド130,131が形成されていることが、前記実施形態1の振動ミラーとの構造上の相違である。
【0033】
本実施形態においては、このような2段電極構造の振動ミラーは、図7に略示するように、その両面にカバー基板220とベース基板221が接合されることにより、ミラー基板101の振動空間が減圧状態に封止される。このように振動空間を減圧状態とすることにより、振動空間の粘性抵抗が小さくなるため、ミラー基板101の振動時の負荷が小さくなり振れ角が増大する。カバー基板220は、走査光ビームを透過させる必要があるため、例えばパイレックスガラスから形成される。ベース基板221はガラスや合成樹脂などの絶縁材料から形成される。
【0034】
図7において、230は振動ミラーの駆動電極107,108,112,113を駆動するための駆動回路である。振動ミラーの第1の駆動電極107,108の共通の電極パッド124はベース基板221に形成された貫通電極222を通じて、第2の駆動電極112,113の駆動電極130,131はカバー基板220に形成された貫通電極222を通じて、それぞれ駆動回路230と電気的に接続され、また、ミラー基板101の電極パッド120はベース基板221の貫通電極222を通じて接地される。
【0035】
本実施形態における第1の実施例によれば、駆動回路230により各駆動電極に印加される駆動パルスとミラー基板の振動波形との位相関係は図8のようになる。図8において、(a)はミラー基板の振動波形、(b)は第1の駆動電極107,108に印加される駆動パルス波形、(c)は一方の第2の駆動電極112に印加される駆動パルス波形、(d)は他方の第2の駆動電極113に印加される駆動パルス波形をそれぞれ示す。振動ミラーがその共振周波数帯域の共振点よりやや高い周波数で振動するように、各駆動パルスの周期及び位相が設定される。
【0036】
図5の破線は、本実施形態の振動ミラーの振動周波数と振れ角との関係を表している。2段電極構造であるため、1段電極構造の前記実施形態1の振動ミラーに比べ、全体として振れ角は増加する。本実施形態では、図5に示す共振点(共振周波数帯域のピーク)よりやや高い周波数区間Aの例えば中央の周波数でミラー基板を往復振動させるように振動ミラーが駆動される。このような周波数で振動させるように駆動すると、環境温度の変化などにより振動ミラーの共振点が変化しても振れ角の変動は小さくなる。
【0037】
次に、この第1の実施例におけるミラー基板の振動と駆動パルスの位相関係について、より詳しく説明する。図9の(a)と(b)は、各駆動電極によりミラー基板101に作用する静電トルクと、ミラー基板の振れ角の関係を説明するための模式図とグラフである。図9において、Trq1は第1の駆動電極107,108によりミラー基板に作用する静電トルクであり、Trq2は第2の駆動電極113(112)によりミラー基板に作用する静電トルクである。静電トルクの計算は、θo以下の角度では第1の駆動電極107,108に電圧を印加し、θoを越える振れ角では第2の駆動電極113に電圧を印加する条件で行った。
【0038】
図9において、θoは可動電極105,106のエッジが第1の駆動電極107,108のエッジと対向する時のミラー基板101の角度である(図4参照)。θ1は、可動電極106の厚さ方向の中心34が第2の駆動電極113の厚さ方向の中心35と対向する時のミラー基板の角度である。θ2は、可動電極106のエッジ24が第2の駆動電極113のエッジ36と対向する時のミラー基板の角度である。角度θ1以下の振れ角では、静電トルクTrq2はミラー基板を振動の中立点から遠ざける方向に働く。角度θ1以上の振れ角では、静電トルクTrq2はミラー基板を振動の中立点に引き込む方向に働く、静電トルクTrq2は、角度θ2でピーク値をとる。第2の駆動電極112により作用する静電トルクもTrq2と同様であるが、向きは逆になる。
【0039】
この第1の実施例においては、第1の駆動電極と第2の駆動電極により、ミラー基板を振動の中立点に引き込む向きの静電トルクを作用させるが、振れ角θoを境に第1の駆動電極と第2の駆動電極を切り替えて駆動する。すなわち、正方向の振れ角がθoを越える時に第2の駆動電極113に駆動パルスが印加され、正方向の振れ角がθo以下の時に第1の駆動電極107,108に駆動パルスが印加される。負方向の振れ角がθoを越える時に第2の駆動電極112に駆動パルスが印加され、負方向の振れ角がθo以下の時に第1の駆動電極107,108に駆動パルスが印加される。したがって、第2の駆動電極112,113に印加される駆動パルスは位相が180゜ずれる。このような駆動方法によれば、第2の駆動電極による静電トルクは振動を加速させる方向にのみ作用するため、ミラー基板を効率的に駆動できる。また、前記実施形態1の場合に比べ、θ1以上の振れ角で作用する静電なトルクの強さは大きいため、同じ電圧値の駆動パルスでも本実施例のほうが大きな振れ角を得られる。
【0040】
本実施形態の第2の実施例によれば、駆動回路230は図10に示すような駆動パルスを各駆動電極に印加することにより振動ミラーを前記第1の実施例と同様の振動周波数で駆動する。図10の(a)はミラー基板の振動波形、(b)は第1の駆動電極107,108に印加される駆動パルス波形、(c)は第2の駆動電極112に印加される駆動パルス波形、(d)は第2の駆動電極113に印加される駆動パルス波形である。
【0041】
第1の駆動電極107,108に対しては、θo以下の振れ角の時に駆動パルスが印加される。振れ角がθoを越える時に第2の駆動電極112又は113に駆動パルスが印加されるが、この実施例では振動波形の極値の前と後に駆動パルスが印加される。すなわち、第2の駆動電極112に対してはミラー基板の振動波形の負方向の極値の前と後に駆動パルスが印加され、第2の駆動電極113に対しては振動波形の正方向の極値の前と後に駆動パルスが印加される。極値前に印加される駆動パルスにより、ミラー基板を振動の中立点から離す向きの静電トルク(斥力)が作用する。この時点ではミラー基板は振動の中立点から遠ざかる方向に運動しているため、この静電トルクは振動を加速させるように働く。極値後に印加される駆動パルスにより、ミラー基板を振動の中立的に引き込む向きの静電トルク(引力)が作用する。この時点ではミラー基板は振動の中立点に近づく方向に運動しているため、この静電トルクもミラー基板の振動を加速させるように働く。このように、第2の駆動電極による静電引力と静電斥力の両方を利用するので、静電引力のみを利用する駆動方法より大きな振れ角を得ることができる。
【0042】
本実施形態の第3の実施例によれば、駆動回路230は、振れ角を調整するため第2の駆動電極に対する駆動パルスの電圧値を変化させる手段を含む。第2の駆動電極と可動電極との間に作用する静電力は電極間電圧の2乗に比例するため、駆動パルスの電圧値を変化させることにより振れ角を増減させることができる。第2の駆動電極の駆動方法は、前記第1の実施例の方法又は第2の実施例の駆動方法を選択することができる。
【0043】
本実施形態の第4の実施例によれば、駆動回路230は、基本的には前記第1の実施例の場合と同様の方法(図8)により振動ミラーを駆動するが、振れ角の調整のために第2の駆動電極112,113に印加される駆動パルスの位相を変化させる手段を含む。すなわち、一方の第2の駆動電極113に対する駆動パルス(図8の(d)の駆動パルスに対応)を、図11の(a)に示すように振動波形の正の極値からφだけ位相を遅らせ、あるいは、図11の(b)に示すように振動波形の正の極値よりφだけ位相を進めることができ、そのφを一定の範囲で変化させることができる。図11(a)のような位相関係では、第2の駆動電極113による静電トルクはミラー基板を振動の中立点へ向けて加速するように作用するが、図11(b)のような位相関係では第2の駆動電極113の静電トルクはミラー基板を振動の正の極値へ向け加速するように作用する。また、φの大きさによって、作用する静電トルクの大きさは変化する(図9(b)参照)。したがって、φの大きさ及びその正負(進み/遅れ)を変えることにより、ミラー基板の振れ角(振動振幅)を調整することができる。ここでは第2の電極113の場合について説明したが、他方の第2の電極112に対する駆動パルスと振動波形の負の極値との位相についても同様に変化させる。振動ミラーの振動周期は第1の駆動電極107,108の駆動パルスの周期によりほぼ決まるため、実際的には、第1の駆動電極に印加される駆動パルスを基準として、第2の駆動電極に印加される駆動パルスの位相を制御する形になる。
【0044】
[実施の形態3]
本発明の実施の形態3について説明する。本実施形態に係る画像形成装置の概略構成を図12に、また、その光書込装置の概略構成を図13にそれぞれ示す。
【0045】
図12において、300は像担持体としての感光体ドラムである。この感光体ドラム300の帯電された面を、光書込装置301によって、記録信号で変調されたレーザ光ビームにより走査することにより静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置302によりトナー現像される。現像されたトナー像は、転写装置304により、給紙トレイ303から給送される記録紙(被転写体)に転写された後、定着装置305により記録紙に定着される。このような全体的な装置構成は一般的な電子写真方式の画像形成装置と同様であるので、これ以上は説明しない。
【0046】
光書込装置301は、図13に略示するように、前述したような本発明の光走査装置310を主走査方向に複数個配置し、これら複数個の光走査装置310により所定の書き込み幅に対する光走査(光書き込み)を分割して行う構成である。なお、主走査方向に配列する必要があるのは、光走査装置310の振動ミラーのみであるので、複数の光走査装置310の駆動回路を集中配置することも可能であり、そのような構成も本発明に包含される。それぞれの光走査装置310に対応して半導体レーザ311が設けられる。不図示の画像信号生成装置により生成された画像信号に従って各半導体レーザ311は変調され、その出力レーザ光ビームが対応する光走査装置の振動ミラーのミラー基板に入射し、偏向されたレーザ光ビームにより感光体ドラム300が走査される。なお、半導体レーザ311と光走査装置310の振動ミラーの間や、振動ミラーと感光体ドラム300の間には必要に応じて光学系が設けられるが、簡略化のために図示されていない。
【0047】
本発明による光走査装置310は、前述のようにミラー基板の振れ角が環境温度などの変化にかかわらず安定しているため、光書込装置301の光書込幅は安定であり、したがって本発明による画像形成装置は高品質の画像形成が可能である。また、梁支持型の振動ミラーを用いる光走査装置は、ポリゴンミラーを用いる光走査装置に比べ、コンパクトかつ安価であり、駆動のための消費電力も小さく、作動音も小さい。このような利点は光書込装置301及び画像形成装置にも反映されることは明らかである。
【0048】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明では次のような効果が得られる。
(1)請求項1の発明によれば、環境温度変化などによる振動ミラーの振れ角(振動振幅)の変動が小さくなり、安定な光走査が可能となる。特に、第1の駆動電極及び第2の駆動電極によりミラー基板を駆動することにより、振動ミラーの振れ角を増大し走査幅を拡大することができる。また、ミラー基板の振動を加速させる静電トルクのみを作用させ、効率的にミラー基板を駆動できる。
(2)請求項2の発明によれば、第2の駆動電極による静電引力と静電斥力の両方を利用し、より大きな振れ角を得ることができる。
(3)請求項3,4の発明によれば振動ミラーの振れ角の調整が可能である。
(4)請求項5の発明によれば駆動電極と可動電極の対向面積が増大するため、また、請求項6の発明によればミラー基板の振動時の負荷を減らすことができるため、より低い駆動電圧で所要の振れ角を得ることができる。
(5)請求項7,8の発明によれば、安定な光書き込み又は画像形成が可能な光書込装置又は画像形成装置を安価かつコンパクトに実現することができ、また、光書込装置又は画像形成装置の消費電力及び騒音を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1に係る光走査装置に用いられる振動ミラーの概略平面図及び概略断面図である。
【図2】 本発明の実施形態1に係る光走査装置の全体構成図である。
【図3】 本発明の実施形態1に係る光走査装置の振動ミラーの駆動方法を説明するための波形図である。
【図4】 本発明の実施形態1に係る光走査装置の振動ミラーの静電トルクと振れ角の関係を説明するための模式図及びグラフである。
【図5】 振動周波数と振れ角の関係を示すグラフである。
【図6】 本発明の実施形態2に係る光走査装置に用いられる振動ミラーの概略平面図及び概略断面図である。
【図7】 本発明の実施形態2に係る光走査装置の全体構成図である。
【図8】 本発明の実施形態2の第1の実施例における振動ミラーの駆動方法を説明するための波形図である。
【図9】 本発明の実施形態2に係る光走査装置の振動ミラーの静電トルクと振れ角の関係を説明するための模式図及びグラフである。
【図10】 本発明の実施形態2の第2の実施例における振動ミラーの駆動方法を説明するための波形図である。
【図11】 本発明の実施形態2の第4の実施例における振動ミラーの駆動方法を説明するための波形図である。
【図12】 本発明の実施形態3に係る画像形成装置の概略構成図である。
【図13】 本発明の実施形態3に係る光書込装置の概略構成図である。
【図14】 振動ミラーの振れ角と環境温度の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
101 ミラー基板
102,103 ねじり梁
104 枠状支持部
105,106 可動電極
107,108 駆動電極(第1の駆動電極)
109 ミラー面
111 枠状支持部
112,113 第2の駆動電極
123,124,130,131 電極パッド
210,230 駆動回路
Claims (8)
- 2本の梁により、該梁をねじり回転軸として往復振動可能に支持されたミラー基板と、該ミラー基板の2つの自由端に形成された可動電極と一直線状にそれぞれ対向する位置に設けられた、該ミラー基板を往復振動させる静電トルクを発生するための2つの第1の駆動電極と、該2つの第1の駆動電極のそれぞれに前記ミラー基板の振動方向に重ねて設けられた、前記ミラー基板を往復振動させる静電トルクを発生するための2つの第2の駆動電極とを有する振動ミラー、及び、
前記2つの第1の駆動電極に第1の駆動パルスを印加し、前記2つの第2の駆動電極の一方に第2の駆動パルスを、他方に第3の駆動パルスをそれぞれ印加する駆動手段からなり、
前記ミラー基板の振れ角が、前記可動電極のエッジが前記第1の駆動電極のエッジと対向する時の角度θoを越える時に前記第2又は第3の駆動パルスが印加され、前記ミラー基板の振れ角が前記角度θo以下の時に前記第1の駆動パルスが印加され、
前記第1、第2及び第3の駆動パルスの周期及び位相は、前記振動ミラーの共振点より高い周波数で、環境温度の変化により共振点が変化しても振動ミラーの振れ角の変動が小さい範囲の周波数で、前記ミラー基板が往復振動するように設定されることを特徴とする光走査装置。 - 前記ミラー基板の振動波形の極値の前及び後にそれぞれ前記第2及び第3の駆動パルスが印加され、前記極値の前に印加される前記第2及び第3の駆動パルスにより前記第2の駆動電極は前記ミラー基板を振動の中立点から遠ざける方向に加速する静電トルクを発生させ、前記極値の後に印加される前記第2及び第3の駆動パルスにより前記第2の駆動電極は前記ミラー基板を振動の中立点に近づける方向に加速する静電トルクを発生させることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
- 前記駆動手段は、前記第2及び第3の駆動パルスの電圧値を変化させる手段を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の光走査装置。
- 前記駆動手段は、前記第2及び第3の駆動パルスの位相を変化させる手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
- 前記可動電極と前記駆動電極は櫛歯形状を有し、相互に微小ギャップを介して対向することを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
- 前記振動ミラーは前記ミラー基板の振動空間を減圧状態に封止する手段を有することを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
- 記録信号で変調された光ビームで像担持体を走査するための光書込装置であって、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光走査装置と、該光走査装置の振動ミラーのミラー基板上のミラー面に記録信号により変調された光ビームを入射させる手段とを有することを特徴とする光書込装置。
- 像担持体と、該像担持体を記録信号で変調された光ビームで走査することにより静電潜像を形成する請求項7に記載の光書込装置と、前記像担持体に形成された静電潜像をトナーにより現像する現像手段と、現像されたトナー画像を被転写体に転写する転写手段と、被転写体に転写されたトナー像を定着する定着手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
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