JP4462137B2 - 車両の乗員膝部拘束装置および乗員膝部拘束方法 - Google Patents

車両の乗員膝部拘束装置および乗員膝部拘束方法 Download PDF

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Description

本発明は、車両の乗員膝部拘束装置およびその拘束装置を用いた乗員膝部拘束方法に関する。
自動車の前面衝突時に、シートに着座した乗員が前方に移動するのをシートベルトで拘束するが、このとき、乗員の腰部から下方部分がラップベルトをすり抜けるようにして前方にずれ移動してしまうことがある。
このため、その下半身の前方移動を、ニープロテクタで膝部を拘束して押さえ込むようにしたものがあり、例えば、前記ニープロテクタは、通常は車両用シートに着座する乗員の膝部の車両前方に配置して、前面衝突時にニープロテクタを後方移動して乗員膝部の前方移動を押さえ込むようになっている(例えば、特許文献1参照)。
この場合、ニープロテクタは下端部を車体側メンバに回動自在に枢着してあり、衝突時にダッシュパネルの潰れに伴うクーリングユニットの後退によってロッド部材が前記ニープロテクタの上端部を後方に押し出すようになっている。
また、ニープロテクタで膝部を拘束した際に、シートベルトのラップベルトに残存する弛みがタングからショルダーベルトに流れることになるが、このベルトの弛みによる流れを阻止して乗員の上半身の拘束を確実にするために、衝突時にタングのシートベルトを挿通した部分をロックするようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開平2−182553号公報(第3頁、第1図) 特開平10−152019号公報(第3頁、第1図)
しかしながら、かかる従来の乗員膝部拘束装置では、ニープロテクタの下端部を車体側に取り付けた状態で上端部を後方に押し出すため、このニープロテクタの後方移動量が少なくなるため、衝突直後の乗員の前方移動量が少ない時点でニープロテクタによる拘束が困難となって衝撃の最小化が達成し辛くなってしまう。
また、ニープロテクタの後方移動タイミングがシートベルトリトラクタによる緊急巻取りによる拘束タイミングとずれてしまうと、衝突時にニープロテクタが後方移動した場合に、膝部とニープロテクタとの干渉量が減少したりする可能性があり、そのような場合にはニープロテクタによる乗員膝部の拘束力を十分に得ることができ無くなってしまう。
そこで、本発明は、ニープロテクタの後方移動量を増大して衝突時の乗員膝部の拘束タイミングをより早めるとともに、ニープロテクタの後方移動タイミングをシートベルトの拘束タイミングに同期させて、ニープロテクタによる乗員膝部の拘束効果をより高めることができる車両の乗員膝部拘束装置および乗員膝部拘束方法を提供するものである。
本発明の車両の乗員膝部拘束装置は、車両用シートに着座する乗員の膝部前方に配置されたニープロテクタと、前面衝突時にウェビングを巻き取って拘束力を高める緊急巻取り機能を備えたシートベルトリトラクタを有するシートベルト装置と、を備えた車両において、乗員下肢を中間にして車幅方向に一対設けられた車幅方向内方の内側ガイド部材と車幅方向外方の外側ガイド部材と、で構成され、前記ニープロテクタを乗員の膝部に向かって後方移動案内するガイド手段と、長尺可撓部材で形成され、前記ニープロテクタを車両後方に牽引する牽引部材と、前記ガイド手段の後方に配置され、前記シートベルトリトラクタの緊急巻取りに同期して回転して、前記牽引部材を巻き取る巻回部材と、を設け、前記ニープロテクタは、乗員の両膝に跨って配置される形状保持可能な幅広部分にクッション材を設けたプロテクタ本体と、このプロテクタ本体を前記内側ガイド部材および前記外側ガイド部材に支持するベルト部材と、を備え、前記ベルト部材は、一端部が、前記内側ガイド部材に前後移動自在に取り付けた内方スライド部材に固定されるとともに、他端部が、前記外側ガイド部材に前後移動自在に取り付けた外方スライド部材に挿通された状態で外側ガイド部材に固定されており、前記牽引部材が内方スライド部材に固定されており、前記プロテクタ本体が、前記ベルト部材に摺動自在に取り付けられていることを最も主要な特徴とする。
また、本発明の車両の乗員膝部拘束方法は、車両用シートに着座する乗員の膝部前方に配置されたニープロテクタと、前面衝突時にウェビングを巻き取って拘束力を高める緊急巻取り機能を備えたシートベルトリトラクタを有するシートベルト装置と、乗員下肢を中間にして車幅方向に一対設けられた車幅方向内方の内側ガイド部材と車幅方向外方の外側ガイド部材と、で構成され、前記ニープロテクタを乗員の膝部に向かって後方移動案内するガイド手段と、長尺可撓部材で形成され、前記ニープロテクタを車両後方に牽引する牽引部材と、前記ガイド手段の後方に配置され、前記シートベルトリトラクタの緊急巻取りに同期して回転して、前記牽引部材を巻き取る巻回部材と、を備える車両の乗員膝部拘束方法であって、乗員の両膝に跨って配置される形状保持可能な幅広部分にクッション材を設けたプロテクタ本体にベルト部材を挿通させて、プロテクタ本体をベルト部材に摺動自在に取り付け、ベルト部材の一端部を、前記内側ガイド部材に前後移動自在に取り付けた内方スライド部材に固定するとともに、他端部を、前記外側ガイド部材に前後移動自在に取り付けた外方スライド部材に挿通された状態で外側ガイド部材に固定し、前記牽引部材を内方スライド部材に固定し、車両の前面衝突時に、シートベルトリトラクタの緊急巻取りに同期して前記巻回部材が回転して前記牽引部材を巻き取り、乗員の膝部前方に配置したニープロテクタを車両後方に牽引することで、当該ニープロテクタにより乗員膝部の前方移動を押さえ込むことを特徴とする。
本発明の車両の乗員膝部拘束装置および乗員膝部拘束方法によれば、前面衝突時に、ニープロテクタを後方移動案内するガイド手段に沿って、該ガイド手段の後方に配置した巻回部材で牽引部材を巻き取ることにより、前記ニープロテクタを車両後方に牽引するとともに、そのニープロテクタの後方移動量を大きく稼ぐことができるため、乗員膝部をより後方で拘束できるようになり、ひいては、衝突時の乗員膝部の拘束タイミングをより早めることができる。
また、前記巻回部材はシートベルトリトラクタの緊急巻取りに同期して回転するため、シートベルト装置による乗員拘束と同期してニープロテクタによる乗員膝部の拘束を行うことができるようになり、該ニープロテクタによる乗員膝部の拘束効果をより高めることができる。
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。
図1〜図14は本発明の車両の乗員膝部拘束装置の第1実施形態を示し、図1は乗員膝部拘束装置の全体構成を示す斜視図、図2は乗員膝部拘束装置を(a)の通常時と(b)の作動時で示す側面図、図3は外方ガイド部材の取付け構造を示す斜視図、図4は図3中A−A線に沿った断面図である。
また、図5はニープロテクタの分解斜視図、図6はニープロテクタによる乗員膝部の拘束状態を示す平面図、図7はニープロテクタの作動状態を示す側面図、図8はシートベルトリトラクタの全体構成図、図9はシートベルトリトラクタのクラッチを構成する皿ばねの斜視図、図10は巻回部材の駆動機構を(a)に初期状態と(b)に巻取り状態とで示す側面図である。
更に、図11は乗員膝部拘束装置の制御を実行するためのフローチャートを示す説明図、図12は乗員膝部拘束装置の通常運転状態から最終拘束状態までの作動を(a)〜(d)に順を追って示す説明図、図13はニープロテクタによる乗員膝部の拘束負荷特性を示すグラフ、図14は乗員膝部拘束装置をドアを開状態にして示す斜視図である。
本実施形態の乗員膝部拘束装置10は、図1に示すように車両用シートとしての運転席1および助手席2にそれぞれ着座する乗員の膝部の車両前方に配置され、車両の前面衝突時に後方移動して乗員膝部の前方移動を押さえ込むニープロテクタ20を備える。
つまり、前記ニープロテクタ20は、図2(a)に示すように通常運転時はニープロテクタ20を乗員Cの膝部Cnの車両前方に所定距離をおいて対向配置しておき、図2(b)に示すように車両Mの前面衝突によって作動すると、ニープロテクタ20が後方移動して乗員膝部Cnを押さえて拘束するようになっている。
また、本実施形態では図2に示すように、運転席1および助手席2に、ショルダベルト12およびラップベルト13を備えた3点式のシートベルト装置11を備えている。また、同図(b)中のA/BはステアリングホイールWに設けたエアバッグである。
前記シートベルト装置11は、図2示すようにショルダベルト12の上端部をショルダアンカー14から下方に折り返したウェビング15の先端部がシートベルトリトラクタ50に巻き取られるが、このシートベルトリトラクタ50は通常センターピラー下部に取り付けられる。
そして、前記シートベルトリトラクタ50は、車両衝突等の緊急時にウェビング15を更に巻き取って、乗員の拘束力を高めるようになっている。
前記乗員膝部拘束装置10は、図1に示すように運転席1側に設けられる運転席側拘束装置10Dと、助手席2側に設けられる助手席側拘束装置10Pと、を備え、これら運転席側拘束装置10Dと助手席側拘束装置10Pの構成は、車室の車幅方向中央部を境にして略対象となり、それぞれの運転席側・助手席側拘束装置10D,10Pの対応する同一の構成部材に同一符号を付して説明するものとする。
ここで、本発明の乗員膝部拘束装置10では、図1に示すように前記運転席側・助手席側拘束装置10D,10Pの前記ニープロテクタ20を、乗員Cの膝部Cnに向かって後方移動案内するガイド手段30と、前記ニープロテクタ20を車両後方に牽引する牽引部材としてのワイヤー40と、前記ガイド手段30の後方に配置して前記シートベルトリトラクタ50の緊急巻取りに同期して回転して、前記ワイヤー40を巻き取る巻回部材としてのプーリ100と、を備えている。
また、本実施形態の乗員膝部拘束方法は、車両の前面衝突時に、乗員Cの膝部Cn前方に配置したニープロテクタ20をシートベルトリトラクタ50の緊急巻取りに同期して車両後方に牽引し、該ニープロテクタ20で乗員膝部Cnの前方移動を押さえ込むようにしている。
前記ガイド手段30は、図1に示すように乗員下肢Cl(図2参照)を中間にして車幅方向に一対設けられた車幅方向内方の内側ガイド部材30Aと車幅方向外方の外側ガイド部材30Bと、で構成し、図3,図4に示すように外側ガイド部材30Bを車両ドアとしてのフロントドア4に設けてある。
勿論、運転席側拘束装置10Dの外側ガイド部材30Bは運転席側のフロントドアに設け、助手席側拘束装置10Pの外側ガイド部材30Aは助手席側のフロントドアに設けてある。
前記内側ガイド部材30Aは、図1に示すように所定厚さとなる短冊状の平板で形成され、その長手方向を車両略前後方向となるように配置して、その車両前方端部をインストルメント部3の内部に車幅方向に取り付けて、図外のステアリングコラムを支持するステアリングメンバ5に結合してある。
一方、前記外側ガイド部材30Bは、図1に示すように車両前方部が上下に分岐するY字状に形成され、その分岐側先端部の上側部分がガイド本体部分31となり、下側部分32と後端部分33とが車両略前後方向に一直線状となっている。
そして、前記外側ガイド部材30Bは、図3,図4に示すようにガイド本体部分31、下側部分32および後端部分33の各先端部を車両ドア4のインナパネル4aにボルト34を介して結合し、その車室内方をトリム6によって覆ってある。尚、図中Gはドアガラスである。
トリム6には、図4に示すようにベルト部材24の取出し部分に開口部6aを形成してあり、この開口部6aは乗員膝部拘束装置10の作動時にベルト部材24が移動する範囲を網羅する開口面積および形状を成し、その開口部6aをトリム6の内面に沿って前後摺動自在に開閉するスライドドア6bで閉塞してある。
スライドドア6bは、図4に示す通常時は車両前方への閉止方向に付勢されており、ウェビング20はそのスライドドア6bに形成したスリット6cから車室内へと案内される。
そして、乗員膝部拘束装置10が作動する際には、図3,図4に示すようにウェビング20が車両後方に引っ張られることに伴って、前記スライドドア6bは開口部6a内を後方移動し、かつ、その開口部6aはウェビング20が移動した際に前記スライドドア6bによって閉止した状態を維持し、トリム6の外観を保つとともに、トリム6の内方にゴミなどの異物が進入するのを防止できる。
前記ニープロテクタ20は、図5に示すように乗員Cの両膝Cnに跨って配置される形状保持可能な幅広部分21にクッション材22を設けたプロテクタ本体23と、このプロテクタ本体23を前記内側ガイド部材30Aおよび前記外側ガイド部材30Bに支持するベルト部材24と、で構成してある。
前記幅広部分21は、合成樹脂で格子状に形成した芯材25の片面(車両後側面)に前記クッション材22を配置し、これらクッション材22と芯材25とを表皮26で覆うことにより形成してある。
芯材25の長手方向には、外周枠25aと各格子骨25bに前記ベルト部材24を挿通するスリット25cを形成するとともに、前記表皮26の長手方向両端にベルト部材24の挿通穴26aを形成し、これらスリット25cおよび挿通穴26aに摺動自在にベルト部材24を挿通してある。
前記ニープロテクタ20のプロテクタ本体23は、図6に示すように乗員Cの両下肢Cfの膝部Cnに跨る長さに形成されるとともに、図7に示すようにプロテクタ本体23の背面(車両前方側)に、プロテクタ本体23の持ち上がりを阻止して円滑に乗員膝部Cnに押し当てるためにリンク27を設けてある。
リンク27は、ニープロテクタ20の長手方向両端部に一対設けられ、それらの下端部がニープロテクタ20の背面下端部に回動自在に取り付けられるとともに、図7に示すように上端部がインストルメント部3の内部骨格部に回動自在に取り付けられる。
そして、通常運転時はニープロテクタ20をインストルメント部3側に格納しておき、ニープロテクタ20が後方移動する際に、リンク27によってニープロテクタ20の下端部が上方に持ち上がるのを押さえつつ、図6に示すように乗員Cの膝部Cnに沿って押し当てることができるようになっている。
前記プロテクタ本体23に挿通したベルト部材24の一端部(車幅方向内方端部)は、内側ガイド部材30Aに前後移動自在に取り付けた内方スライドアンカ41に固定するとともに、前記ベルト部材24の他端部(車幅方向外方端部)は、図3に示すように外側ガイド部材30Bのガイド本体部分31に前後移動自在に取り付けた外方スライドアンカ42に挿通した後に後方に延ばし、その先端をガイド本体部分31の基部に固定ボルト43で固定した固定アンカ44に結合してある。
前記内,外側ガイド部材30A,30Bには、ニープロテクタ20を常時車両前方に付勢する付勢手段としてのスプリング46,48を設けて、通常時はニープロテクタ20を乗員Cの邪魔にならないように前方に位置させてある。
前記内方スライドアンカ41は、内側ガイド部材30Aにその長手方向に形成した長穴35に挿通したボルト45を介して摺動自在に取り付け、このボルト45と内側ガイド部材30Aの前端部に設けたピン45aとの間に前記スプリング46を張架して、このスプリング46で内方スライドアンカ41を車両前方に付勢してある。
また、前記外方スライドアンカ42は、外側ガイド部材30Bのガイド本体部分31にその長手方向に形成した長穴36に挿通したボルト47を介して摺動自在に取り付け、このボルト47とガイド本体部分31の前端部に設けたピン47aとの間に前記スプリング48を張架して、このスプリング48で外方スライドアンカ42を車両前方に付勢してある。
そして、前記内方スライドアンカ41に、ニープロテクタ20を車両後方に牽引する前記ワイヤー40の前端部を結合してある。
ここで、前記ワイヤー40をニープロテクタ20の牽引部材としたが、これ以外にも牽引部材としてベルト等の長尺可撓部材で形成することができる。
前記シートベルトリトラクタ50は、図8に示すように衝突を予知した段階で作動して予備巻取りする電動モータ55を設けてある。
即ち、シートベルトリトラクタ50は、ウェビング巻取り部51と、衝突時や急制動時にウェビング巻取り部51をロックするELR部52と、シートベルトの繰出し量を記憶するシートベルト装着位置記憶部53と、一連のギア群54を介して電動モータ55の回転力をウェビング巻取り部51の巻取り軸51aに伝達する巻取り駆動部56と、を備えている。
そして、本実施形態ではワイヤー40を巻き取る前記プーリ100を、前記シートベルトリトラクタ50の巻取り軸51aに組み付けてある。
シートベルトリトラクタ50は、前記巻取り軸51aがウェビング巻取り部51から突出しており、その突出した巻取り軸51aに前記巻取り駆動部56とシートベルト装着位置記憶部53とがこれらの順に配置されており、前記プーリ100をそれら巻取り駆動部56とシートベルト装着位置記憶部53との間の巻取り軸51aに同軸に配置してある。
また、前記プーリ100と前記巻取り軸51aとの間には、トルクの伝達量を調節するクラッチ57を設けてある。
前記クラッチ57は、図8に示すように前記巻取り軸51aの先端部に嵌合した鍔部材57aと前記プーリ100との間に介装され、これらの外側を覆うカバー58の締付け量に応じてトルクの伝達量が調整可能となる皿ばね59で構成してある(図9参照)。
そして、図10(a)に示すように前記プーリ100の外周溝の下端部に前記ワイヤー40の後端部をピン40aによって結合してあり、シートベルトリトラクタ50の緊急巻取り時に、図10(b)に示すように電動モータ55が駆動してプーリ100が回転され、これによってワイヤー40がプーリ100に巻き取られる。
このようにワイヤー40がプーリ100に巻き取られるとそのワイヤー40に引張り力が発生し、図1に示すようにワイヤー40の前端部を結合した内方スライドアンカ41をスプリング46の引張り力に抗して後方に引っ張り込むとともに、その内方スライドアンカ41の後方移動に伴ってそれに固定したベルト部材24の内方端部を後方に引っ張る。
すると、ベルト部材24は外方端部が引っ張られるため、図3に示すように固定アンカ44を支点として外方スライドアンカ42をスプリング48の付勢力に抗して後方に移動させることになり、結果的に前記内方スライドアンカ41と外方スライドアンカ42は内側ガイド部材30Aおよび外側ガイド部材30Bの配置方向に沿って同時に後方かつ斜め下方に移動し、これら両スライドアンカ41,42間に位置するプロテクタ本体23を乗員膝部Cnに向かって後方移動する。
このとき、プロテクタ本体23はベルト部材24と摺動自在となっており、かつ、リンク27を介してインストルメント部3の内部骨格部に支持してあるため、プロテクタ本体23はベルト部材24の引張りに連れ移動されるのが防止されて乗員膝部Cnに向かって適正に後方移動する。
また、前記シートベルトリトラクタ50の巻取り駆動部56には、衝突を検知した段階で作動して本巻取りする火薬式ガス発生器60を設けてある。
火薬式ガス発生器60は図外のイグナイターを備えており、車両の前面衝突時にそのイグナイターを点火することにより火薬式ガス発生器60は爆発によるガス圧でシートベルトリトラクタ50を瞬時に作動するようになっている。
従って、前記プーリ100も前記火薬式ガス発生器60の作動で瞬時にワイヤー40を巻き取るようになっており、これによってプロテクタ本体23を迅速に後退移動して乗員膝部Cnを押さえ込む。
勿論、前記シートベルトリトラクタ50は、電動モータ55および火薬式ガス発生器60でウェビング15を巻き取る際に、トルクリミッタが効いて過剰締付けを避けることができるようになっており、一方、前記プーリ100はクラッチ57のトルク制限機能によりプロテクタ本体23による乗員膝部Cnの過剰押付けを避けることができる。
尚、図1は内・外側ガイド部材30A,30Bのスプリング46,48が伸長してニープロテクタ20が後方移動した状態を示してあり、また、図中、運転席1側のニープロテクタ20と助手席2側のニープロテクタ20との間に位置するK部分はコンソール部であり、運転席1の前方に位置するL部分は計器配置部である。
ところで、本実施形態の乗員膝部拘束装置10では前記シートベルトリトラクタ50を、図1に示すように衝突検出センサ70の検出信号に基づいてコントローラ71によって作動制御するようになっている。
図11は前記コントローラ71で実行する制御フローチャートで、図12(a)〜(d)に示すニープロテクタ20の挙動とともに説明する。
即ち、前記フローチャートは、まず、ステップS1では図12(a)に示すように通常運転状態で検出センサ70の検出信号を入力しており、車両前方の障害物との間の距離や相対速度等の前面衝突を判断する情報を検知し、次のステップS2では衝突可能性を判断する。
そして、ステップS3で前面衝突を予知して衝突可能性を判断し、無い場合(NO)はステップS1にリターンされるとともに、有る場合(YES)はステップS4によってシートベルトリトラクタ50の電動モータ55を駆動して、ウェビング15およびワイヤー40にプリテンションを付加する。
すると、図12(b)に示すようにシートベルトリトラクタ50がウェビング15を予備巻取りして乗員Cの拘束力を高めるとともに、ワイヤー40をプーリ100で予備巻取りしてニープロテクタ20を車両後方に引き寄せ、図12(c)に示すように乗員膝部Cnにロテクタ本体23を押し当てる。
次に、ステップS5では検出センサ70の検出信号から実際に前面衝突したかどうかを判断し、実衝突が発生しない場合(NO)はステップS1にリターンされるとともに、実衝突した場合(YES)はステップS6によってイグナイターに点火信号を出力して火薬式ガス発生器60を作動し、図12(d)に示すようにシートベルトリトラクタ50がウェビング15を本巻取りして乗員Cを確実に拘束するとともに、ワイヤー40を本巻取りしてニープロテクタ20で乗員膝部Cnをしっかりと拘束し、乗員Cの大腿部がシートベルト装置11のラップベルト13をすり抜けて前方移動するのを阻止する。
このとき、ステップS5で実衝突が最終的に回避されたと判断(NO)した場合に、前記電動モータ55を逆回転してウェビング15およびワイヤー40の締付けを通常状態に復帰させるとともに、ニープロテクタ20の牽引を解除してプロテクタ本体23をスプリング46,48によって前方に復帰させる。
ところで、本実施形態では前面衝突を予知した段階で電動モータ55を作動してワイヤー40にプリロードを付加し、そして、実衝突の検知で火薬式ガス発生器60を作動する
ため、図13中実線の特性αに示すようにワイヤー40へのロード付加時間を長く設定し、図中破線の特性βに示す従来に比較してニープロテクタ20による乗員膝部Cnの締め付け時間を長くすることができる。
また、そのときのワイヤー40へのロード付加は、従来に比較して低く押さえるようにロードリミッタを調整してある。
以上の構成により本実施形態の車両の乗員膝部拘束装置10および乗員膝部拘束方法によれば、前面衝突の予知および検知によってシートベルトリトラクタ50を作動してプーリ100でワイヤー40を巻取ることにより、ニープロテクタ20を内・外側ガイド部材30A,30Bに沿って後方移動案内する。
そのとき、シートベルトリトラクタ50は内・外側ガイド部材30A,30Bの車両後方に配置されるため、このシートベルトリトラクタ50に設けたプーリ100でワイヤー40を巻き取ることにより、前記ニープロテクタ20の後方移動量を大きく稼いで乗員膝部Cnをより後方で拘束できるようになり、ひいては、衝突時の乗員膝部Cnの拘束タイミングをより早めることができる。
また、前記プーリ100はシートベルトリトラクタ50の緊急巻取りに同期して回転するため、シートベルト装置11による乗員Cの拘束と同期してニープロテクタ20による乗員膝部Cnの拘束を行うことができるようになり、該ニープロテクタ20による乗員膝部Cnの拘束効果をより高めることができる。
また、本実施形態では前記作用効果に加えて、前記ガイド手段30を、乗員下肢Clを中間にして車幅方向に一対設けられる内側ガイド部材30Aと外側ガイド部材30Bとで構成し、外側ガイド部材30Bを車両ドア4に設けたので、図14に示すようにドア4を開けた時には、外側ガイド部材30Bはその部分に配索したベルト部材24とともに車室外方に移動できるため、乗員Cの乗降に支障を来すのを防止できる。
このとき、前記ベルト部材24は、乗員下肢Clの車幅方向両側を通って車両後方に向かって配置されることになり、乗員下肢Clはその状態に関係なく両側のベルト部材24間に位置することになり、ニープロテクタ20を乗員膝部Cnに確実に案内して拘束効果を高めることができる。
更に、前記内,外側ガイド部材30A,30Bには、ニープロテクタ20を常時車両前方に付勢する付勢手段としてのスプリング46,48を設けたので、ワイヤー40による引張り力が作用しない通常時は、ニープロテクタ20を乗員Cの邪魔にならないように前方に位置させることができ、ニープロテクタ20の復帰性能を良好にすることができる。
更にまた、ニープロテクタ20を、乗員Cの両膝Cnに跨って配置される形状保持可能な幅広部分21にクッション材22を設けたプロテクタ本体23と、このプロテクタ本体23を前記内側ガイド部材30Aおよび前記外側ガイド部材30Bに支持するベルト部材24と、で構成したので、ニープロテクタ20を後方移動して乗員膝部Cnと干渉した際の衝撃を和らげて、乗員Cに与えるダメージを極力減少することができる。
また、ニープロテクタ20を後方に牽引する牽引部材を、ワイヤーやベルト等の長尺可撓部材で形成したので、該牽引部材のレイアウトを容易にすることができる。
更に、前記ワイヤー40を巻き取る前記プーリ100を、前記シートベルトリトラクタ50の巻取り軸51aに組み付けたので、プーリ100をコンパクトに配置できるとともに、シートベルトリトラクタ50との同期性をより取り易くすることができる。
更にまた、前記プーリと前記巻取り軸51aとの間に、トルクの伝達量を調節するクラッチ57を設けたので、緊急巻取り時、特に、火薬式ガス発生器60による本巻取り時に過剰トルクが入力して破損したり、乗員Cを過剰な力で拘束したりするのを防止することができる。
また、前記クラッチ57は、前記巻取り軸51aの先端部に嵌合した鍔部材57aと前記プーリ100との間に介装され、これらの外側を覆うカバー58の締付け量に応じてトルクの伝達量が調整可能となる皿ばね59で構成したので、クラッチ57の構成を簡単にできるとともに、カバー58の締付け具合で簡単かつ容易にトルク伝達量を調整することができる。
更に、シートベルトリトラクタ50は、衝突を予知した段階で作動する電動モータ55で予備巻取りするようにしたので、予備巻取りによりニープロテクタ20を本衝突以前に後方移動して乗員膝部Cnに接触若しくは近接させることができるようになり、本衝突時の乗員膝部Cnの拘束を迅速に行うことができる。
更にまた、前記シートベルトリトラクタ50の巻取り駆動部56には、衝突を検知した段階で作動して本巻取りする火薬式ガス発生器60を設けたので、本衝突時のウェビング20の巻取りを迅速に行って、乗員膝部Cnをより後方で拘束できるようになり、乗員Cの前方移動を効率良く抑えることができる。
図15,図16は本発明の第2実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図15は乗員膝部拘束装置の全体構成を示す斜視図、図16はニープロテクタのベルト部材の取付け部分を示す拡大斜視図である。
本実施形態の乗員膝部拘束装置10Aは、図15に示すように基本的に第1実施形態の乗員膝部拘束装置10と略同様の構成を成し、ガイド手段30を内側ガイド部材30Aと外側ガイド部材30Bで構成し、ニープロテクタ20のプロテクタ本体23に挿通するベルト部材24の内方端部を、内側ガイド部材30Aに前後移動自在に取り付けた内方スライドアンカ41に固定するとともに、前記ベルト部材24の外方端部を、外側ガイド部材30Bのガイド本体部分31に前後移動自在に取り付けた外方スライドアンカ42に挿通した後に後方に延ばし、その先端をガイド本体部分31の基部に固定ボルト43で固定した固定アンカ44に結合してある。
そして、本実施形態が第1実施形態と特に異なる点は、ガイド手段30に、ニープロテクタ20の後方移動を許容し、かつ、前方への移動を阻止するロック機構80を備えている。
本実施形態では前記ロック機構80を前記内方スライドアンカ41に設けてあり、そのロック機構80は、内側ガイド部材30Aの内方スライドアンカ41が摺動する摺動面30Ainに形成された凹凸係合部81と、内方スライドアンカ41に設けられて前記凹凸係合部81方向に出没自在に付勢されたロック片82と、によって構成される。
前記凹凸係合部81は、複数の凸部81aの連続した集合体で形成され、各凸部81aの後側が摺動面30Ainに対して垂直面81vとなり、前側が緩やかな傾斜面81sとなる断面鋸歯状に形成される。
そして、内方スライドアンカ41がワイヤー40に引っ張られて後方移動する際には、前記ロック片82が凹凸係合部81の傾斜面81sを乗り越えつつ内方スライドアンカ41の後方移動を許容する一方、ニープロテクタ20が乗員膝部Cnに押されて内方スライドアンカ41が前方移動しようとした際には、ロック片82が凹凸係合部81の垂直面81vに係止して内方スライドアンカ41の前方移動を阻止する。
従って、本実施形態の乗員膝部拘束装置10Aによれば、内方スライドアンカ41に前記ロック機構80を設けたので、車両の前面衝突時にニープロテクタ20が後方移動して乗員膝部Cnを押さえ込む際に、その膝部Cnから車両前方への大きな荷重がニープロテクタ20に作用した際に、前記ロック機構80によってニープロテクタ20の前方移動を阻止できるため、乗員膝部Cnの前方移動を確実に拘束することができる。
図17〜図19は本発明の第3実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図17は外方ガイド部材の取付け構造を示す斜視図、図18は図17中B−B線に沿った断面図、図19はニープロテクタの後方移動状態を示す図18に対応した断面図である。
本実施形態の乗員膝部拘束装置10Bは、図17に示すように基本的に第1実施形態の乗員膝部拘束装置10と略同様の構成となり、ガイド手段30を内側ガイド部材30Aと外側ガイド部材30Bで構成し、外側ガイド部材30Bを、ガイド本体部分31、下側部分32および後端部分33の各先端部で車両ドア4のインナパネル4aにボルト34を介して結合し、その車室内方をトリム6によって覆ってあり、また、ニープロテクタ20は、プロテクタ本体23と、このプロテクタ本体23に摺動自在に挿通したベルト部材24と、で構成してある。
そして、本実施形態が第1実施形態と特に異なる点は、プロテクタ本体23を前方に付勢した状態で、ベルト部材24の外方端部を前記外側ガイド部材30Bに固定してある。
即ち、前記プロテクタ本体23を図18に示すように引張りスプリング90によって前方に付勢するとともに、外側ガイド部材30Bとトリム6とを前記ベルト部材24の外方端部固定位置で連結片91を介して結合し、この連結片91にトリム6の車室内面からボルト92によって固定アンカ93を固定し、該固定アンカ93に前記ベルト部材24の外方端部を結合してある。
そして、前面衝突時にワイヤー40によって内方スライドアンカ41(図1参照)が後方に移動すると、その内方スライドアンカ41に結合したベルト部材24の内方端部も後方に引っ張られる。
すると、前記ベルト部材24はプロテクタ本体23に対して相対移動しつつ車幅方向内方に引っ張られるため、図19に示すようにプロテクタ本体23は前記引張りスプリング90を伸長しつつ後方移動することになる。
以上の構成により本実施形態の乗員膝部拘束装置10Bによれば、プロテクタ本体23を前方に付勢した状態で、ベルト部材24の外方端部を外側ガイド部材30Bに固定したので、トリム6にベルト部材24を挿通するための開口部6a(図4参照)を形成する必要がなくトリム6の構造を簡素化することができる。
図20〜図22は本発明の第4実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図20はシートベルトリトラクタの全体構成図、図21はクラッチの構成部材の斜視図、図22はクラッチの構成部材を左半分を略示的なバネ系として示す断面図である。
本実施形態のシートベルトリトラクタ50Aは、図20に示すように基本的に第1実施形態のシートベルトリトラクタ50と略同様に、ウェビング巻取り部51と、ELR部52と、シートベルト装着位置記憶部53と、巻取り駆動部56と、を備えて、巻取り駆動部56とシートベルト装着位置記憶部53との間の巻取り軸51aにプーリ100を同軸に配置するとともに、このプーリ100と巻取り軸51aとの間にクラッチ110を介装してある。
そして、本実施形態が第1実施形態と特に異なる点は、巻取り軸51aに外嵌した筒状部材101にプーリ100および巻取り駆動部56の最終ギア56aが嵌合されており、プーリ100と前記筒状部材101との間に前記クラッチ110を設けてある。
そして、前記クラッチ110を、前記プーリ100の内周に介挿され、内・外筒112,113間の周方向に波形状としたトルク調整バネ114を設けてトルク伝達量を略一定としたトルク制限機能付き筒状体111で構成してある。
以上の構成により本実施形態によれば、プーリ100と巻取り軸51aとの間にクラッチ110を介装したので、第1実施形態と同様に緊急巻取り時、特に、火薬式ガス発生器60による本巻取り時に過剰トルクが入力して破損したり、乗員Cを過剰な力で拘束したりするのを防止することができる。
そして、前記クラッチ110を、内・外筒112,113間の周方向に設けたトルク調整バネ114によってトルク伝達量を略一定としたトルク制限機能付き筒状体111で形成したので、過剰トルクを遮断しつつ略一定のトルクの伝達が可能となって、ニープロテクタ20による乗員膝部Cnの拘束を適正に行うことができる。
ところで、本発明は前記第1〜第4実施形態に例をとって説明したが、これら実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施形態を各種採用することができ、例えば、第1実施形態の乗員膝部拘束装置10は、内・外側ガイド部材30A,30Bに前後移動自在に取り付けた内・外方スライドアンカ41,42をスプリング46,48によって車両前方に付勢したが、これに限ることなく図23に示すようにリトラクタ120を設けて、このリトラクタ120で巻き取られるウェビング121をスライドアンカ41,42に取り付けることによっても同様の機能を発揮することができる。
本発明の第1実施形態における乗員膝部拘束装置の全体構成を示す斜視図。 本発明の第1実施形態における乗員膝部拘束装置を(a)の通常時と(b)の作動時で示す側面図。 本発明の第1実施形態における外方ガイド部材の取付け構造を示す斜視図。 図3中A−A線に沿った断面図。 本発明の第1実施形態におけるニープロテクタの分解斜視図。 本発明の第1実施形態におけるニープロテクタによる乗員膝部の拘束状態を示す平面図。 本発明の第1実施形態におけるニープロテクタの作動状態を示す側面図。 本発明の第1実施形態におけるシートベルトリトラクタの全体構成図。 本発明の第1実施形態におけるシートベルトリトラクタのクラッチを構成する皿ばねの斜視図。 本発明の第1実施形態における巻回部材の駆動機構を(a)に初期状態と(b)に巻取り状態とで示す側面図。 本発明の第1実施形態における乗員膝部拘束装置の制御を実行するためのフローチャートを示す説明図。 本発明の第1実施形態における乗員膝部拘束装置の通常運転状態から最終拘束状態までの作動を(a)〜(d)に順を追って示す説明図。 本発明の第1実施形態におけるニープロテクタによる乗員膝部の拘束負荷特性を示すグラフ。 本発明の第1実施形態における乗員膝部拘束装置をドアを開状態にして示す斜視図。 本発明の第2実施形態における乗員膝部拘束装置の全体構成を示す斜視図。 本発明の第2実施形態におけるニープロテクタのベルト部材の取付け部分を示す拡大斜視図。 本発明の第3実施形態における外方ガイド部材の取付け構造を示す斜視図。 図17中B−B線に沿った断面図。 本発明の第3実施形態におけるニープロテクタの後方移動状態を示す図18に対応した断面図。 本発明の第4実施形態におけるシートベルトリトラクタの全体構成図。 本発明の第4実施形態におけるクラッチの構成部材の斜視図。 本発明の第4実施形態におけるクラッチの構成部材を左半分を略示的なバネ系として示す断面図。 本発明の内方スライドアンカの前方付勢手段の他例を示す拡大斜視図。
符号の説明
1 運転席(車両用シート)
2 助手席(車両用シート)
4 フロントドア(車両ドア)
10,10A,10B 乗員膝部拘束装置
11 シートベルト装置
15 ウェビング
20 ニープロテクタ
21 幅広部分
22 クッション材
23 プロテクタ本体
24 ベルト部材
30 ガイド手段
30A 内側ガイド部材
30B 外側ガイド部材
40 ワイヤー(牽引部材)
46,48 スプリング(付勢手段)
50 シートベルトリトラクタ
51a 巻取り軸
55 電動モータ
57 クラッチ
57a 鍔部材
58 カバー
59 皿ばね
60 火薬式ガス発生器
70 衝突検出センサ
71 コントローラ
80 ロック機構
100 プーリ(巻回部材)
110 クラッチ
111 トルク制限機能付き筒状体
112 内筒
113 外筒
114 トルク調整バネ
C 乗員
Cn 膝部
Cl 下肢

Claims (13)

  1. 車両用シートに着座する乗員の膝部前方に配置されたニープロテクタと、
    前面衝突時にウェビングを巻き取って拘束力を高める緊急巻取り機能を備えたシートベルトリトラクタを有するシートベルト装置と、を備えた車両において、
    乗員下肢を中間にして車幅方向に一対設けられた車幅方向内方の内側ガイド部材と車幅方向外方の外側ガイド部材と、で構成され、前記ニープロテクタを乗員の膝部に向かって後方移動案内するガイド手段と、
    長尺可撓部材で形成され、前記ニープロテクタを車両後方に牽引する牽引部材と、
    前記ガイド手段の後方に配置され、前記シートベルトリトラクタの緊急巻取りに同期して回転して、前記牽引部材を巻き取る巻回部材と、を設け
    前記ニープロテクタは、乗員の両膝に跨って配置される形状保持可能な幅広部分にクッション材を設けたプロテクタ本体と、このプロテクタ本体を前記内側ガイド部材および前記外側ガイド部材に支持するベルト部材と、を備え、
    前記ベルト部材は、一端部が、前記内側ガイド部材に前後移動自在に取り付けた内方スライド部材に固定されるとともに、他端部が、前記外側ガイド部材に前後移動自在に取り付けた外方スライド部材に挿通された状態で外側ガイド部材に固定されており、
    前記牽引部材が内方スライド部材に固定されており、
    前記プロテクタ本体が、前記ベルト部材に摺動自在に取り付けられていることを特徴とする車両の乗員膝部拘束装置。
  2. 側ガイド部材を車両ドアに設けたことを特徴とする請求項1に記載の車両の乗員膝部拘束装置。
  3. ガイド手段は、ニープロテクタを常時車両前方に付勢する付勢手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の車両の乗員膝部拘束装置。
  4. ガイド手段は、ニープロテクタの後方移動を許容し、かつ、前方への移動を阻止するロック機構を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の車両の乗員膝部拘束装置。
  5. 前記プロテクタ本体に回動自在に取り付けられるとともに、車両のインストルメント部に回動自在に取り付けられるリンクを設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の車両の乗員膝部拘束装置。
  6. プロテクタ本体を前方に付勢した状態で、ベルト部材の外方端部を前記外側ガイド部材に固定したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の車両の乗員膝部拘束装置。
  7. 巻回部材は、シートベルトリトラクタの巻取り軸に組み付けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の車両の乗員膝部拘束装置。
  8. 巻回部材とシートベルトリトラクタの巻取り軸との間に、トルクの伝達量を調節するクラッチを設けたことを特徴とする請求項7に記載の車両の乗員膝部拘束装置。
  9. クラッチは、シートベルトリトラクタの巻取り軸の先端部に嵌合した鍔部材と前記巻回部材との間に介装され、これらの外側を覆うカバーの締付け量に応じてトルクの伝達量が調整可能となる皿ばねで構成したことを特徴とする請求項8に記載の車両の乗員膝部拘束装置。
  10. クラッチは、前記巻回部材の内周に介挿され、内・外筒間の周方向に複数のトルク調整バネを設けてトルク伝達量を略一定としたトルク制限機能付き筒状体で構成したことを特徴とする請求項8に記載の車両の乗員膝部拘束装置。
  11. シートベルトリトラクタは、衝突を予知した段階で作動して予備巻取りする電動モータを備えたことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の車両の乗員膝部拘束装置。
  12. シートベルトリトラクタは、衝突を検知した段階で作動して本巻取りする火薬式ガス発生器を備えたことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1つに記載の車両の乗員膝部拘束装置。
  13. 車両用シートに着座する乗員の膝部前方に配置されたニープロテクタと、
    前面衝突時にウェビングを巻き取って拘束力を高める緊急巻取り機能を備えたシートベルトリトラクタを有するシートベルト装置と、
    乗員下肢を中間にして車幅方向に一対設けられた車幅方向内方の内側ガイド部材と車幅方向外方の外側ガイド部材と、で構成され、前記ニープロテクタを乗員の膝部に向かって後方移動案内するガイド手段と、
    長尺可撓部材で形成され、前記ニープロテクタを車両後方に牽引する牽引部材と、
    前記ガイド手段の後方に配置され、前記シートベルトリトラクタの緊急巻取りに同期して回転して、前記牽引部材を巻き取る巻回部材と、を備える車両の乗員膝部拘束方法であって、
    乗員の両膝に跨って配置される形状保持可能な幅広部分にクッション材を設けたプロテクタ本体にベルト部材を挿通させて、プロテクタ本体をベルト部材に摺動自在に取り付け、
    ベルト部材の一端部を、前記内側ガイド部材に前後移動自在に取り付けた内方スライド部材に固定するとともに、他端部を、前記外側ガイド部材に前後移動自在に取り付けた外方スライド部材に挿通された状態で外側ガイド部材に固定し、
    前記牽引部材を内方スライド部材に固定し、
    車両の前面衝突時に、シートベルトリトラクタの緊急巻取りに同期して前記巻回部材が回転して前記牽引部材を巻き取り、乗員の膝部前方に配置したニープロテクタを車両後方に牽引することで、当該ニープロテクタにより乗員膝部の前方移動を押さえ込むことを特徴とする車両の乗員膝部拘束方法。
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