JP4461520B2 - 粒状物色彩選別方法及び粒状物色彩選別装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被選別物である粒状物(例えば穀物や樹脂ペレットなど)に含まれる異色部分を有する粒状物(以下、「不良品」という)を判定して選別を行う粒状物色彩選別方法及び粒状物色彩選別装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来、前記粒状物を色彩によって選別を行う粒状物色彩選別装置には、移送手段、光学検出手段、比較手段、噴射遅延制御手段及び噴風手段が備えられている。このような粒状物色彩選別装置において、前記移送手段は、粒状物を一定の落下軌跡で落下させ、前記光学検出手段は、落下する各粒状物に照射光を照射して各粒状物の透過光量及び反射光量を検出する。そして、前記比較手段は、前記検出光量を所定のしきい値と比較して良品と不良品とを判別すると共に、前記噴射遅延制御手段に信号が送られて所定の遅延時間で噴風手段を作動させる。このようにして、不良品は噴風手段の噴風によって選別除去されるわけであるが、このような粒状物色彩選別装置における不良品除去は、検出した不良品1粒の異色部分を的(中心)にした遅延時間で噴風除去されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記不良品の中には粒状物全体が異色であるものばかりではなく、粒子の一部分だけが異色になっているもの、例えば、粒状物の端部のみが異色となっているものも見受けられる。粒状物の一部しかも端部が異色の不良品については、検出した不良品の異色部分を的にして噴風するので周囲の粒状物を巻き添えにすることが多い。つまり、不良品の端部を的にして噴風することがあるので、異色部分の前後にある粒状物を巻き添えにして噴風除去し、巻き添えになった粒状物が良品であれば、選別された不良品には良品が混じることになる。一方、不良品の端部を的にしても不良品が排除できるように噴風するため、的を中心にした前後に亘り幅を持たせて噴風する必要がある。このような状態で噴風するので噴風時間を余分に必要とする。よって、不良品だけが選別除去できるように選別精度を向上させることが望まれているのが現状である。
【0004】
また、粒状物色彩選別装置によって選別除去された不良品には、前述のように不良品の巻き添えになって除去された良品が存在するので、良品の歩留まりを向上させるため不良品から良品を選別除去する二次選別装置を設けているのが実態であり、この二次選別装置も処理能力は小型であっても粒状物色彩選別装置の機能は必要である。そのため粒状物色彩選別装置の選別精度と良品歩留まりの向上のためには、前記二次選別部を備えることが必要であり、装置が大型化してしまうだけでなく装置の低廉化は難しい。
【0005】
本発明は、不良品だけを噴風できるようにして良品の巻き添えを少なくし不良品側の良品混入率を低下させるとともに、二次選別装置を不要にして装置全体を小型化させることのできる粒状物色彩選別方法及び粒状物色彩選別装置の提供を技術的課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1では、落下する複数の粒状物を撮像する工程と、該工程で撮像した画素データを基にして粒状物の良品・不良品を判定するとともに、該不良品と判定された粒状物の存在領域を示す画素を特定する工程と、判定した不良品の中心位置を前記不良品と判定された粒状物の存在領域を示す画素データを基にして判定し排除信号を出力する工程と、該工程の出力信号に基づいて前記不良品の中心位置を噴風するよう噴風手段を作動させるまでの遅延時間を設定する工程と、該工程で設定した遅延時間が経過した後、前記不良品の中心位置を噴風するよう噴風手段を作動させる工程と、を有する粒状物色彩選別方法とした。
【0007】
連続状に移送される粒状物を撮像し、この撮像した画素データによって従来のように粒状物の良品・不良品を判定する。そして本発明では不良品と判定された粒状物の外形の画素データから不良品の中心位置となる画素を判定して、中心位置を噴風する信号を出力するようにしたので、不良品の異色部分の位置に関係なく不良品の中心位置が噴風できて、周囲の粒状物を巻き添えにすることがなくなった。
【0008】
また、前記中心位置を判定する方法として請求項2では、不良品の中心位置の判定は、粒状物の存在領域を示す画素に基づいて、外周の画素から順に同一回転方向にキャンセルして、最終的に存在する画素を中心位置とするようにした。請求項3では、不良品の中心位置の判定は、粒状物の存在領域を示す画素に基づいて、縦方向に連続する画素から最大縦幅の画素列を選択してその中央列を決定し、横方向に連続する画素から最大横幅の画素行を選択してその中央行を決定し、最大縦幅の中央列と最大横幅の中央行とが交わる画素を中心位置とするようにした。さらに請求項4では、不良品の中心位置の判定は、粒状物の存在領域を示す画素に基づいて、縦方向に連続する画素列ごとに中央画素を決定し、横方向に連続する画素行ごとに中央画素を決定し、画素列と画素行の中央画素が交わる画素を中心位置とするようにした。いずれも得られた画素データを、画像処理することで可能である。
【0009】
請求項5では、被選別物である粒状物を移送する移送手段と、該移送手段の端部から落下する複数の粒状物を撮像する撮像手段と、 撮影手段の撮像データを基にして不良品を判定するとともに、該不良品と判定された粒状物の存在領域を示す画素を特定する不良品判定部と、該不良品判定部において不良品と判定された粒状物の存在領域を示す画素データに基づいて不良品の中心位置を判定する中心判定部とを備え、当該中心判定部の判定に基づいて不良品の排除信号を出力する粒状物品質評価手段と、粒状物品質評価手段の排除信号に基づいて前記不良品の中心位置を噴風するよう噴風手段を作動させるまでの遅延時間を設定する遅延時間制御手段と、遅延時間制御手段で設定した遅延時間が経過した後、前記不良品の中心位置を噴風する噴風手段と、を有する粒状物色彩選別装置とした。
【0010】
よって、以下の作用を有するものである。移送される各粒状物は、前記撮像手段によって撮像され、この撮像データを基に、前記不良品判定手段が良品・不良品の判定を行い、また、前記中心判定手段が不良品の中心位置の判定を行う。そして、前記噴風手段は、前記遅延時間制御手段による遅延時間によって制御され、不良品は、中心位置が噴風される。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の好適な実施の形態について、図1〜図8を参照しながら説明する。図1は本発明に係る粒状物色彩選別装置1の主要部を示す側断面図である。図2は画素データの処理を示すブロック図である。図3は画素データの一例を示す図であり、図4乃至図6は本発明による粒状物の中心位置を判定する画素データの処理を示した図である。図7は粒状物の撮影と中心位置の噴風を示し、図8は画像信号と噴風信号の関連を示している。
【0012】
図1に示すように、本発明の粒状物色彩選別装置1は、粒状物を供給する振動フィーダ装置2aと振動フィーダ装置2aによって供給される粒状物を流下させる傾斜状の流下樋2bとからなる移送手段2が設けられ、該流下樋2bの下端から落下する粒状物の落下軌跡を挟んで対向する位置に光学検出手段3a,3bが設けられている。そして、前記光学検出手段3a,3bの下方には、同じく落下軌跡に沿って設けられた噴風手段4があり、更に、その下方の落下軌跡上には、良品を収穀する良品収穀部5が設けられている。前記各光学検出手段3は、CCDカメラ6(撮像手段)、バックグランド7及び照明手段8(蛍光灯やハロゲンランプ)が備えられており、前記CCDカメラ6の視点は、落下軌跡上の撮像位置Fを通り、対向する側のバックグランド7に合わせてある。前記噴風手段4には、所定の噴風時間が設定された設定部(図示せず)が備えてある
【0013】
前記CCDカメラ6は、粒状物品質評価手段9に接続され、該粒状物品質評価手段9は、記憶手段10、不良品判定手段11及び中心判定手段12が備えられている。粒状物品質評価手段9には、遅延時間制御手段15に接続され、更に、該遅延時間制御手段15は、前記噴風手段4に接続されている。
【0014】
前記移送手段については、前述の供給手段2に限ることなく、ベルトコンベアであってもよい。CCDカメラ6はラインセンサーであるが別のエリアセンサーのいずれであってもよい。以下、CCDラインセンサーとしてデジタル信号が出力されることを前提に説明する。
【0015】
次に、作用について図1を参照しながら説明する。被選別物である粒状物は、ホッパー(図示せず)から振動フィーダ装置2aを通って前記流下樋2bに供給される。そして、流下樋2上を滑走状態で流下し、その下端より一定の軌跡を描きながら落下する。この落下中の粒状物には、前記光学検出手段3に設けられる照明手段8の光が照射されており、よってこの落下中の粒状物から透過光と反射光とを得ることができる。このような状態において、前記CCDカメラ6は、粒状物の落下軌跡を横切る横一線状の撮像位置Fをスキャンしこれを繰り返して撮像している。撮像は、いわゆるラインセンサーであり、その画素は粒状物の大きさよりも小さい画素単位としている。
【0016】
前記CCDカメラ6によって撮像された撮像データは、前記粒状物品質評価手段9の前記不良品判定手段11に入力される(図2)。該不良品判定手段11は、撮像された各画素の光量(粒状物からの透過光及び反射光並びにバックグランド光)を検出する。そして、各画素の検出光量は、あらかじめ設定された良品、異色部分及び粒状物なし(バックグランド光)のそれぞれに対応したしきい値と比較される。より具体的には、異色部分を判別するしきい値と良品を判別するしきい値とを設けておくことで、異色部分と良品の判別ができるとともに、異色部分と良品に判別された画素によって粒状物の外形が判別できる。このとき粒状物よりもバックグランド光が明るくなるように設定しておくことで粒状物の外形はより明確に判別できる。不良品判定手段11による画素としきい値との比較によって、各画素の光量が、良品のものか、不良品のものか、あるいは、粒状物からの光ではなくバックグランド光であるかが判定される。そして、この各画素の判定結果(判定データ)は、それぞれ前記記憶手段10に記憶番号を付与して記憶される。この様子を図3に示している。
【0017】
図3に示した符号1−1〜6−8は、前記記憶手段10に記憶された各画素P単位ごとの記憶番号である。符号の1−,2−,3−…は、CCDカメラ6が撮像した繰り返しの順を示しており、また、−1,−2,−3…は、1スキャンで得られる横に連続した各画素Pを示すものである。この図3では、1粒の粒状物を検出した範囲の各画素に対応した記憶番号を示している。この図3において、粒状物における異色部分の光量を検出したものは、符号1−5及び1−6で示している。また、粒状物における良品部分の光量を検出したものは、符号1−3〜1−4,2−2〜2−6,3−2〜3−6,4−2〜4−6,5−2〜5−5,6−2〜6−5で示している。更に、以上述べた以外の記憶番号は、バックグランド光を検出したものを示している。
【0018】
異色部分を検出した画素の存在が判定されると、次に、この異色部分を含む不良品の存在領域(外形)を判定する。判定は不良品判定手段11が前記記憶手段10に記憶された記憶データを基にしておこなう。より具体的には、まず、異色部分の画素に対応する記憶番号を読み出すと共に、該記憶番号の前後、左右及び斜め方向に連続して位置する記憶番号における記憶データを順に読み出して、粒状物の信号であるかどうかを判定する。そして、粒状物を検出した画素であれば、その記憶番号は不良品の存在領域として記憶手段10に記憶すると共に、更に、該記憶番号の前後、左右及び斜め方向に連続して位置する記憶番号における記憶データについても順に読み出していき、同様の処理を行う。バックグランド光を検出した記憶番号であれば記憶しない。このようにして、不良品の存在領域を複数の記憶番号によって認識する。その様子を図4に示している。
【0019】
このようにして、不良品の存在領域である記憶番号が判定されると、次に、この不良品粒状物の存在領域の中心位置Nを判定することになる。この中心位置Nの判定は、前で判定した不良品に対応した記憶番号(図4参照)を基にして前記中心判定手段12が行う。具体的には、不良品に対応した各記憶番号において、不良品の外周部分の記憶番号から一個ずつ順に時計方向に記憶番号を取り除いていき、最後に残った記憶番号を中心位置Nとして判定する。図4に示した符号1,2,3…は記憶番号を取り除いた順を示しており、符号27の記憶番号4−4が中心位置Nになる。また、不良品に対応する各記憶番号の記憶データに「黒」のデータを入力して塗りつぶし処理して、各記憶番号を黒と認識させ、そして、上記のように順に記憶番号を取り除くようにしてもよい。
【0020】
また、中心位置Nの判定については、前記の方法に限るものではなく、以下にその他の方法について説明する。例えば、不良品粒状物の存在領域に対応する記憶番号において、不良品の最大縦幅を構成する記憶番号群Zと、同じく不良品の最大横幅を構成する記憶番号群Xとをそれぞれ判定する。図5にその様子を示している。図5では、記憶番号1−3,1−4,1−5の3列を記憶番号群Zとして判定する。また、2−2,3−2,4−2,5−2の4行を記憶番号群Xとして判定する。そして、記憶番号群Zの3列では、中央列の1−4の列を選択し、記憶番号群Xの4行では、中央行として3−2の行を選択する。この後、1−4の列と3−2の行とが交わる記憶番号3−4を判定する。この記憶番号3−4を不良品の中央位置Nとして判定する。
【0021】
さらに別の中心位置Nの判定について説明すると、不良品粒状物の存在領域を示す画素に基づいて、縦方向に連続する画素列ごとに中央画素を決定し、横方向に連続する画素行ごとに中央画素を決定し、画素列と画素行の中央画素が交わる画素を中心位置Nとする。図6にその様子を示している。図6では、まず縦方向に連続する画素、2−2〜6−2、1−3〜6−3、1−4〜6−4、1−5〜6−5、1−6〜5−6におけるそれぞれの中央画素を決定する。つまり4−2,3−3〜4−3、3−4〜4−4、4−5、3−5が縦方向に連続する画素の中央画素(右下さがり斜線枠)となる。つぎに横方向に連続する画素についても同様に中央画素を決定する。つまり、1−4、2−4、3−4、4−4、5−4、6−3〜6−4が横方向の連続する画素の中央画素(左下さがり斜線枠)となる。これら縦方向の中央画素と横方向の中央画素とが交わる画素である3−4、4−4が存在領域の中央画素となり中心位置Nとなる。
【0022】
ここで縦方向においても横方向においても、画素数が偶数個の場合には中央の2個の画素を選択し、画素数が奇数個の場合には中央の1個の画素を選択している。また中心位置Nの画素としては1個の画素であることが好ましいが、この例では縦方向に2個の画素が中心位置Nとして判別されており、この場合、噴風手段4の噴射開始時間を微調整することで2個の画素の中央を噴風する。また横方向に2個の画素が中心位置Nとして判別されたときには、粒状物の落下方向において時間差はないので画素1つの場合と同様に噴風手段4の噴射開始時間は調整される。
【0023】
これまで異色部分となる画素の検出の後に粒状物の外形画素の検出を実行するよう記載したが、別の処理手順としては、不良判定手段11において、異色しきい値による異色部分の画素の検出と、良品しきい値による粒状物の外形画素の検出を個別に並列処理して、検出した異色部分の画素と粒状物の外形画素とを重ね合わせて、異色部分の画素が重なった粒状物の外形画素について中心判定手段で中心判定するための外形画素として記憶し、中心判定手段12で前記のように中心位置を求めるようにすることでもよい。このとき外形画素の検出は、良品しきい値によって行い、この良品しきい値を超える画素については粒状物画素として記憶し、連続状に流れる粒状物の重なりを解除することを目的として、画素の縦方向と横方向へ画像処理手法の収縮処理を実施して外形画素の重なりを解除し、この解除された画素を粒状物の外形画素とするとよい。
【0024】
以上、3例の中心位置Nの求め方を簡潔に説明したが、この処理においては、画像処理ボードや画像処理ソフトによって画像処理の特徴的な処理方法である収縮処理、膨脹処理及び塗りつぶし等を組み合わせて多様に処理することは自由である。また、横方向の所定数の画素を1つの噴風手段4に対応させるように決定しておき、中心位置Nが対応する噴風手段4だけに噴風する信号を出力すればよい。例えば図3の横方向の6−1〜6−4の4画素の幅を噴風手段4の1つのn番目のノズル口と対応させて、6−5〜6−8を前記n番目のノズル口の隣のn+1番目のノズル口と対応させ、他の横方向画素においてもすべて4画素ごとに個々のノズル口に対応させて決定しておくことで、図5においては粒状物の中心位置Nとなった画素4−4及び3−4が対応したn番目のノズル口から噴風すればよい。
【0025】
以上のように中央位置Nが決定されると、この判定された中心位置Nが従来における異色部と同等の意味をなして、この中心位置を噴風するように噴風手段に連絡される。つまり、不良品の中心位置Nが判定されると、前記中心判定手段12は、前記遅延時間制御手段15に信号を送る。そして、遅延時間制御手段15では、前記噴風手段4を作動させるまでの遅延時間(タイミング)が設定される。この設定は、不良品の中心位置Nである記憶番号が判定されたときを基準として行われる。
【0026】
次に、不良品は、設定された噴風時間で、同じく設定された遅延時間が経過した後に前記噴風手段4によって噴風除去される。噴風時間Tについては、粒状物が例えば玄米である場合には、0.5msec程度の短時間に設定される(従来は、1.0msec〜1.5msecである。)。また、この噴射時間については、図示しない噴射時間制御手段を更に設け、不良品の大きさに応じて変化させるようにしてもよい。不良品を判定して該不良品の中心位置Nが判定されるまでの処理時間は、0.1msec〜0.2msecである。
【0027】
図7は、CCDカメラ6によって落下する粒状物を撮像位置Fにおいて撮像する様子と、噴風手段4によって不良品Bの中心位置Nを噴射時間Tにわたって噴風する様子を示している。
【0028】
また、図8は、不良品を判定して噴風手段4を作動させるまでの各手段の出力信号を時系列に示した図(タイムチャート図)である。符号16は、図8においてCCDカメラ6が撮像位置Fを撮像して得た検出光量の波形であり、また、破線は、検出光量が異色部分であるかどうかを判定するためのしきい値を示し、1点鎖線は、検出光量が良品部分であるかどうかを判定するためのしきい値を示している。符号17は、前記不良品判定手段11が不良品を検出した不良信号Yである。また、符号18は、前記遅延時間制御手段15によって設定された遅延時間を出力した遅延信号Kである。更に、符号19は、前記噴射手段4に備えられた前記時間設定部(図示せず)による噴風信号Sである。
【0029】
このように本発明において、不良品は該不良品の中心位置Nが噴風されるので、例えば、粒状物(粒子)の端部のみが異色となっている不良品であっても、その不良品のみを的確に除去でき、従来のように不良品の前後に位置した良品を含んで噴風することがない。このため、不良品に含まれる良品混入率は従来よりも低下し、一方、良品の歩留まりは向上される。
【0030】
以上の説明において、不良品は、粒状物(粒子)の一部あるいは全体的に異色部分を有するものとしたが、本発明は、これらの粒状物に限られるものではない。その他の不良品としては、良品と異なる大きさの粒状物、胴割れ玄米、あるいは、異物(ガラスや石など)であってもよい。つまり、このような不良品であっても本発明は、不良品の中心位置を判定して該中心位置を噴風するものであるため、不良品の前後の良品が噴風除去されることがない。
【0031】
【発明の効果】
本発明では、移送される各粒状物を撮像し、この撮像データを基にして良品・不良品の判定を行うと共に、不良品の中心位置の判定も行う。そして、噴風手段が不良品の中心位置を噴風する。よって、例えば、粒状物の端部のみが異色である不良品であってもその不良品のみを的確に除去でき、従来のように不良品の前後に位置した良品を含んで噴風することがない。このため、不良品に含まれる良品混入率は従来よりも低下させることができ、一方、良品の歩留まりは向上される。
【0032】
また、移送される各粒状物は、前記撮像手段によって撮像され、この撮像データを基に、前記不良品判定手段が良品・不良品の判定を行い、また、前記中心判定手段が不良品の中心位置の判定を行う。そして、前記噴風手段は、前記遅延時間制御手段によって設定される遅延時間によって制御され、不良品は、中心位置が噴風される。
【0033】
よって、従来の選別機のように二次選別部を備えるまでもなく、不良品の中心位置を噴風して排除できるので、噴風による巻き添えが少なくなり良品の不良品側への混入を低下させることができる。したがって二次選別部をなくして選別機を小型化することができる。また、不良品の中心位置を検出して噴風するので噴射時間を従来よりも短時間にしても噴風することができる。したがって、エアーの消費量などエネルギーの削減も行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る粒状物色彩選別装置の要部を示したブロック図である。
【図2】本発明に係る不良品判別と中心判別の処理を示すブロック図である。
【図3】本発明における撮像データを示した図である。
【図4】本発明における撮像データを基にして中心位置Nを判定する様子を示した図である。
【図5】本発明における撮像データを基にして中心位置Nを判定する別案の様子を示した図である。
【図6】本発明における撮像データを基にして中心位置Nを判定する別案の様子を示した図である。
【図7】本発明における粒状物が撮像位置Fにて撮像される様子と、不良品の中心位置Nが噴風されようとする様子を示した図である。
【図8】本発明における各手段の出力信号を時系列に示した図である。
【符号の説明】
1 粒状物色彩選別機
2 移送手段
2a 振動フィーダ装置
2b 流下樋
3 光学検出手段
4 噴風手段
5 良品収穀部
6 CCDカメラ
7 バックグランド
8 照明手段
9 粒状物品質評価手段
10 記憶手段
11 不良品判定手段
12 中心判定手段
15 遅延時間制御手段
A 良品
B 不良品
C 異色部分
F 撮像位置
K 遅延信号
N 中心位置
P 画素
S 噴風信号
T 噴射時間
Y 不良信号
Claims (5)
- 落下する複数の粒状物を撮像する工程と、
該工程で撮像した画素データを基にして粒状物の良品・不良品を判定するとともに、該不良品と判定された粒状物の存在領域を示す画素を特定する工程と、
判定した不良品の中心位置を前記不良品と判定された粒状物の存在領域を示す画素データを基にして判定し排除信号を出力する工程と、
該工程の出力信号に基づいて前記不良品の中心位置を噴風するよう噴風手段を作動させるまでの遅延時間を設定する工程と、
該工程で設定した遅延時間が経過した後、前記不良品の中心位置を噴風するよう噴風手段を作動させる工程と、
を有することを特徴とする粒状物色彩選別方法。 - 不良品の中心位置の判定は、粒状物の存在領域を示す画素に基づいて、外周の画素から順に同一回転方向にキャンセルして、最終的に存在する画素を中心位置とすることを特徴とする請求項1記載の粒状物色彩選別方法。
- 不良品の中心位置の判定は、粒状物の存在領域を示す画素に基づいて、縦方向に連続する画素から最大縦幅の画素列を選択してその中央列を決定し、横方向に連続する画素から最大横幅の画素行を選択してその中央行を決定し、最大縦幅の中央列と最大横幅の中央行とが交わる画素を中心位置とすることを特徴とする請求項1記載の粒状物色彩選別方法。
- 不良品の中心位置の判定は、粒状物の存在領域を示す画素に基づいて、縦方向に連続する画素列ごとに中央画素を決定し、横方向に連続する画素行ごとに中央画素を決定し、画素列と画素行の中央画素が交わる画素を中心位置とすることを特徴とする請求項1記載の粒状物色彩選別方法。
- 被選別物である粒状物を移送する移送手段と、
該移送手段の端部から落下する複数の粒状物を撮像する撮像手段と、
撮影手段の撮像データを基にして不良品を判定するとともに、該不良品と判定された粒状物の存在領域を示す画素を特定する不良品判定部と、該不良品判定部において不良品と判定された粒状物の存在領域を示す画素データに基づいて不良品の中心位置を判定する中心判定部とを備え、当該中心判定部の判定に基づいて不良品の排除信号を出力する粒状物品質評価手段と、
粒状物品質評価手段の排除信号に基づいて前記不良品の中心位置を噴風するよう噴風手段を作動させるまでの遅延時間を設定する遅延時間制御手段と、
遅延時間制御手段で設定した遅延時間が経過した後、前記不良品の中心位置を噴風する噴風手段と、
を有することを特徴とする粒状物色彩選別装置。
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