JP4459036B2 - 防汚塗料 - Google Patents
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上記防汚塗料は、更に、加水分解型樹脂を含むものであることが好ましい。
で表される基を少なくとも1つ有し、かつ、下記一般式(2);
で表される基を少なくとも1つ有するアクリル樹脂であることが好ましい。
上記一塩基酸が、ロジン類、水添ロジン類、不均化ロジン類、ナフテン酸、アビエチン酸、水素添加アビエチン酸及びデヒドロアビエチン酸からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
以下、本発明を詳細に説明する。
上記脂環族系炭化水素樹脂は、エステル基、水酸基及びカルボキシル基のうち、2種以上を有するものであってもよい。
これらの反応は、シクロペンタジエンオリゴマーとビニル化合物との通常の反応条件において行うことができる。また、複数のビニル化合物を使用して行うものであってもよく、官能基を導入したシクロペンタジエンオリゴマーに対して更にビニル化合物を反応させる、又は、酸無水物のハーフエステル化によるものであってもよい。
なお、上記分子量は、GPC(ゲルパーミエイションクロマトグラフィー)によるポリスチレン換算により得られた値である。
上記水酸基含有脂環族系炭化水素樹脂の市販品としては、例えば、クイントン1700(商品名、日本ゼオン社製)等を挙げることができる。
上記脂環族系炭化水素樹脂は、2種以上の樹脂の混合物であってもよい。
上記一塩基環状有機酸としては特に限定されず、例えば、ナフテン酸等のシクロアルキル基を有するもののほか、三環式樹脂酸等の樹脂酸及びこれらの塩等を挙げることができる。
上記一塩基酸としては特に限定されず、例えば、上述したものを挙げることができる。
上記防汚塗料は、常法に従って被塗物の表面に塗布した後、常温下又は加熱下で溶剤を揮散除去することによって乾燥塗膜を形成することができる。
以下に示した樹脂ワニス製造例1〜4によりワニスA〜Dを調製した。なお、表1中に記載のモノマーは下記の化合物であり、得られたワニスA〜Dのガードナー粘度(25℃)を表1に示した。
EA:アクリル酸エチル
CHMA:メタクリル酸シクロヘキシル
CHA:アクリル酸シクロヘキシル
M−90G:メタクリル酸メトキシポリエチレングリコールエステル(NKエステルM−90G、新中村化学社製)
MMA:メタクリル酸メチル
AA:アクリル酸
MAA:メタクリル酸
TIPSI:アクリル酸トリイソプロピルシリル
攪拌機、冷却機、温度制御装置、窒素導入管、滴下ロートを備えた4つ口フラスコにキシレン72部、n−ブタノール18部を加え115℃に保った。この溶液中に表1の配合(質量部)に従ったモノマー、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート2部の混合液を3時間にわたり等速滴下し、滴下終了後1時間保温した。
得られた樹脂溶液中の固形分が50.0%、粘度11ポイズ、数平均分子量5000のワニスAを得た。得られた樹脂は、酸価が130であった。
樹脂ワニス製造例1と同様の反応容器中に、キシレン64部、n−ブタノール16部を加え115℃に保った。この溶液中に表1の配合(質量部)に従ったモノマー、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート2部の混合液を3時間にわたり等速滴下し、滴下終了後30分間保温した。その後、キシレン16部、n−ブタノール4部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.2部の混合液を30分間にわたり等速滴下し、滴下終了後、1.5時間保温した。
得られた樹脂溶液中の固形分が49.6%、粘度6ポイズ、数平均分子量6000のワニスBを得た。得られた樹脂は、酸価が70であった。
樹脂ワニス製造例1と同様の反応容器中に、キシレン64部、n−ブタノール16部を加え115℃に保った。この溶液中に表1の配合(質量部)に従ったモノマー、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート3部の混合液を3時間にわたり等速滴下し、滴下終了後30分間保温した。その後、キシレン16部、n−ブタノール4部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.2部の混合液を30分間にわたり等速滴下し、滴下終了後、1.5時間保温した。
得られた樹脂溶液中の固形分が49.7%、粘度9.5ポイズ、数平均分子量6500のワニスCを得た。得られた樹脂は、酸価が160であった。
樹脂ワニス製造例1と同様の反応容器中に、キシロール50部を加え90℃に保った。この溶液中に表1の配合(質量部)に従ったモノマー、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート1部を3時間にわたり等速滴下し、滴下終了後30分間保温した。その後、キシロール7部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.2部を30分間にわたり等速滴下し、滴下終了後、1.5時間保温した。その後60℃まで冷却し、キシロール10部を加えた。
得られた樹脂溶液中の固形分が60%、粘度7.5ポイズ、数平均分子量8000のワニスDを得た。
樹脂ワニス製造例1〜4で得られたワニスA〜Dを用いて、以下に示したアクリル樹脂ワニス製造例1〜4によりワニス1〜4を調製した。なお、ワニス4は、上述のワニスDをそのまま用いた。
アクリル樹脂ワニス製造例1と同様の反応容器中に、ワニスA100部、酢酸銅24.1部、水添ロジン(酸価160)40.6部、キシレン60部加えてリフラックス温度まで昇温し、留出する酢酸、水、溶剤の混合溶液を除去し、同量のキシレンを補充しながら反応を18時間継続した。反応の終点は、流出溶剤中の酢酸量を定量して決定した。
冷却後、ブタノールとキシレンを加え、固形分が50.2%のワニス1を得た。
アクリル樹脂ワニス製造例1と同様の反応容器中に、ワニスB100部、酢酸銅37.06部、ナフテン酸(NA−165、酸価165、大和油脂工業社製)60.6部を用いることのほかは、アクリル樹脂ワニス製造例1と同様に反応を行い、固形分が50.6%のワニス2を得た。
アクリル樹脂ワニス製造例1と同様の反応容器中に、ワニスC100部、酢酸銅29.6部、ピバリン酸12.6部を用いることのほかは、アクリル樹脂ワニス製造例1と同様に反応を行い、固形分が45.2%のワニス3を得た。
エステル基含脂環族系炭化水素樹脂2:「クイントン1525L」(日本ゼオン社製)83部と無水マレイン酸17部を混合し、200℃にて2時間反応させる。冷却後、キシロール75部で希釈する。その後、n−ブタノールを14部加え、130℃で3時間反応させて、固形分が60%、酸価50mgKOH/gの樹脂溶液を得た。
アクリル樹脂ワニス製造例1〜4で得られたワニス1〜4及び表2で示すその他の成分を使用して、高速ディスパーにて混合することで、塗料組成物を調製し、下記評価方法に従って長期防汚性及び塗膜状態を評価した。評価結果を表3に記載した。なお、表2中に記載のエステル基含有脂環族系炭化水素樹脂、水酸基含有脂環族系炭化水素樹脂、防汚剤は下記の化合物であり、アクリル樹脂は「パラロイドB−66」(ローム アンド ハース社製)、タレ防止剤は「ディスパロン A630−20X」(楠本化成社製)である。
エステル基含有脂環族系炭化水素樹脂1:「クイントン1500」(臭素価50g/100g、ケン化価175mgKOH/g、数平均分子量420、日本ゼオン社製)
エステル基含有脂環族系炭化水素樹脂2:「クイントン1525L」(臭素価50g/100g、ケン化価135mgKOH/g、数平均分子量470、日本ゼオン社製)
水酸基含有脂環族系炭化水素樹脂1:「クイントン1700」(臭素価55g/100g、水酸基価220mgKOH/g、数平均分子量380、日本ゼオン社製)
防汚剤1:ZPT(ジンクピリチオン)
防汚剤2:CuPT(カッパーピリチオン)
防汚剤3:ピリジントリフェニルボラン
防汚剤4:2−メチルチオ−4−t−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−s−トリアジン
防汚剤5:4,5−ジクロロ−2−nオクチル−3(2H)イソチアゾロン
防汚剤6:N,N‘ジメチル−N’−フェニル−(N−フルオロジクロロメチルチオ)スルファミド
防汚剤7:ステアリルアミン−トリフェニルボロン
防汚剤8:ラウリルアミン−トリフェニルボロン
耐クラック性試験(乾湿交番試験)
乾燥塗膜を40℃の海水に1週間浸漬し、1週間室内乾燥を1サイクルとした乾湿交番試験を最大20サイクルまで実施した。途中で塗膜にクラックが発生した場合は、クラックが発生した時点で試験を終了し、その時点でのサイクル数を点数とした。20サイクル行ってもクラック発生がないものを良好とした。
上記塗料組成物を、予め防錆塗料を塗布してあるブラスト板に乾燥膜厚300μmになるように塗布し、2昼夜室内に放置し乾燥させて試験板を得た。上記試験板を直径750mm長さ1200mmの円筒側面に取り付け、海水中で周速15ノットで24月間連続回転させた。3ヶ月毎の試験板の塗膜消耗量(μm、合計量)を測定した。結果を表3に示した。
上記によって6ヶ月経過後の試験板の塗膜状態を目視で観察し塗膜状態を評価した。結果を表3に示した。
上記により塗膜状態を観察した後の試験板を岡山県玉野市にある日本ペイント社臨海研究所設置の実験用筏で生物付着試験を行い防汚性を評価した。結果を表3に示した。
表3中の月数は筏浸漬期間を示し、数値は付着性物の塗膜面積に占める割合を示す。
Claims (13)
- 前記脂環族系炭化水素樹脂は、カルボキシル基を有する請求項1または2に記載の防汚塗料。
- 前記カルボキシル基を有する脂環族系炭化水素樹脂の酸価は、30〜250mgKOH/gの範囲内である請求項3に記載の防汚塗料。
- 前記一塩基酸が、一塩基環状有機酸である請求項5または7に記載の防汚塗料。
- 前記一塩基酸が、ロジン類、水添ロジン類、不均化ロジン類、ナフテン酸、アビエチン酸、水素添加アビエチン酸及びデヒドロアビエチン酸からなる群から選択される少なくとも1種の一塩基環状有機酸である請求項8に記載の防汚塗料。
- 前記一塩基環状有機酸の酸価は、100〜220mgKOH/gの範囲内である請求項8または9に記載の防汚塗料。
- 前記脂環族系炭化水素樹脂と、前記加水分解型樹脂との配合比は、固形分質量比で、3/97〜60/40である請求項1〜10のいずれかに記載の防汚塗料。
- 防汚剤をさらに含む請求項1〜11のいずれかに記載の防汚塗料。
- 船舶用防汚塗料である請求項1〜12のいずれかに記載の防汚塗料。
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