JP2002053796A - 防汚塗料組成物 - Google Patents

防汚塗料組成物

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JP2002053796A
JP2002053796A JP2000242261A JP2000242261A JP2002053796A JP 2002053796 A JP2002053796 A JP 2002053796A JP 2000242261 A JP2000242261 A JP 2000242261A JP 2000242261 A JP2000242261 A JP 2000242261A JP 2002053796 A JP2002053796 A JP 2002053796A
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meth
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Satoshi Okamoto
岡本  聡
Naoki Yamamori
直樹 山盛
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 貯蔵安定性に優れており、貯蔵後であっても
塗装した塗膜が可撓性および長期防汚性に優れていて、
かつリコート性に優れた塗料組成物を提供する。 【解決手段】 100重量部において、トリ(イソプロ
ピル)シリル(メタ)アクリレート(a−1)55〜7
5重量部、メトキシエチルアクリレート(a−2)2〜
20重量部、および、その他の重合性モノマー(a−
3)43〜5重量部からなるモノマー成分から得られる
共重合体(a)と、ロジン、ロジン誘導体またはロジン
金属塩からなる群から選ばれるロジン化合物(b)と
を、固形分重量比で(a):(b)が30:70〜7
0:30で含まれることを特徴とする防汚塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、貯蔵安定性および
防汚性に優れ、かつリコート性に優れた防汚塗料組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】船舶、漁網等の水中構造物には、フジツ
ボ、イガイ、藻類等の海洋生物が付着しやすい。それに
よって、船舶では効率のよい運行が妨げられ、燃料の浪
費を招いたり、漁網では目詰まりが起こったり、耐用年
数が短くなる等の問題が生じる。これら水中構造物に対
する生物の付着を防止するために、通常、その表面に防
汚塗料を塗布することが行われている。近年、防汚塗料
のうちでも、長期にわたって防汚性が発揮できる等の優
れた利点から加水分解型防汚塗料が広く用いられてお
り、その一つとしてトリオルガノシリル基を有する樹脂
を含む塗料が開発されてきた(特開昭60−23177
1号公報、特開昭62−179514号公報、特開平1
−146808号公報等)。これは、船舶等の水中構造
物に塗装された場合、水中で徐々にトリオルガノシリル
基が加水分解し、常に新たな塗膜表面が維持されること
により、長期防汚効果を発揮するものである。しかし、
トリオルガノシリル基を有する樹脂を含む塗料は、製造
されてから使用されるまで長期にわたり保存した場合、
塗料中に含まれる水分や空気中にふくまれる湿気によっ
てゲル化するという問題点があった。
【0003】例えば、特開平7−102193号公報に
は分子側鎖に、トリオルガノシリル基とともにアルコキ
シポリエチレングリコール基を導入した共重合体、およ
び防汚剤とからなる塗料組成物が開示されている。この
ものは、塗膜にクラックを生じず、かつ、均一に海水へ
溶解する加水分解性を示すことにより長期間防汚性を発
揮させるものであるが、上記の貯蔵安定性に問題があっ
た。
【0004】この問題を解決するため、特開平3−31
372号公報には、トリオルガノシリル基を有する重合
体、防汚剤、表面滑性剤および水結合剤からなる生物付
着防止塗料組成物が開示されている。これは、水結合剤
を塗料中に添加することによって、塗料中の水分を補足
し、貯蔵安定性を向上させるものである。しかし、ここ
では得られた塗膜がクラックを生じるという問題点を有
している。
【0005】また、特開平4−264170号公報に
は、特定の構造を持つトリオルガノシリル基を有する重
合体および防汚剤を有する塗料組成物が開示されてい
る。この重合体は、無水マレイン酸と炭素数5以上のア
ルコールとのエステル化反応で得られるマレイン酸モノ
アルキルエステルに、少なくとも1つの基が分岐状また
は環状のアルキル基であるトリオルガノシランを脱水縮
合させて得られるものである。これによって、貯蔵安定
性に優れクラックや剥離が生ずることなく、長期防汚性
を示すことを目的とするものであるが、このものはリコ
ート性に劣るという問題点を有していた。このように様
々な性能を満たすことができる、トリオルガノシリル基
を有する樹脂を含む塗料はこれまで得られていなかっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、貯蔵安定性
に優れており、貯蔵後であっても塗装した塗膜が可撓性
および長期防汚性に優れていて、かつリコート性に優れ
た塗料組成物を提供することができる重合体を提供する
ことを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、100重量部
において、トリ(イソプロピル)シリル(メタ)アクリ
レート(a−1)55〜75重量部、メトキシエチルア
クリレート(a−2)2〜20重量部、および、その他
の重合性モノマー(a−3)43〜5重量部からなるモ
ノマー成分から得られる共重合体(a)と、ロジン、水
添ロジン、ロジン金属塩、アビエチン酸および水添アビ
エチン酸からなる群から選ばれる1種以上のロジン化合
物(b)の1種以上とを固形分重量比で(a):(b)
が30:70〜70:30で含まれることを特徴とする
防汚塗料組成物である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の防汚塗料組成物に含まれる共重合体(a)は、
モノマー成分を重合して得られるものである。このモノ
マー成分100重量部は、トリ(イソプロピル)シリル
(メタ)アクリレート(a−1)55〜75重量部、メ
トキシエチルアクリレート(a−2)2〜20重量部、
および、その他の重合性モノマー(a−3)43〜5重
量部からなるものである。
【0009】上記トリ(イソプロピル)シリル(メタ)
アクリレート(a)は、下記の式で表されるものであ
る。ここでRは、水素原子またはメチル基を表わす。 CH2=C(R)COOSi(CH(CH3)2)3 なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、
アクリレートおよび/またはメタクリレートを意味する
ものとする。本発明においては、トリオルガノシリル
(メタ)アクリレートのシリル基の3個の置換基全てが
イソプロピル基であるモノマーを使用することによっ
て、貯蔵安定性に優れており、貯蔵後であっても塗装し
た塗膜が長期防汚性に優れている塗料組成物を得ること
ができる。トリオルガノ(メタ)アクリレートのシリル
基の3個のアルキル基がイソプロピル基以外のものであ
る場合には、加水分解の反応速度が速くなるため、貯蔵
中にゲル化する場合があり、貯蔵後に塗装した塗膜の防
汚性が持続しない。
【0010】上記トリ(イソプロピル)シリル(メタ)
アクリレート(a−1)はトリ(イソプロピル)シリル
メタクリレートとトリ(イソプロピル)シリルアクリレ
ートとを、0/100〜50/50の重量比からなるも
のであることが好ましい。トリ(イソプロピル)シリル
メタクリレートの割合が50重量%を越えると、塗装し
た塗膜の柔軟性や可撓性に劣る場合がある。上記トリ
(イソプロピル)シリル(メタ)アクリレート(a−
1)は、モノマー成分100重量部中に、55〜75重
量部含まれるものである。55重量部未満であると、共
重合体中の加水分解基であるトリオルガノシリル基の割
合が少なくなり、長期防汚性が望めない。75重量部を
越えると塗装した塗膜に剥離を生じるので好ましくな
い。上記メトキシエチルアクリレート(a−2)は、下
記の式で表されるものである。 CH2=CHCOOCH2CH2OCH3
【0011】本発明の防汚塗料組成物に含まれる共重合
体(a)の原料として、上記メトキシエチルアクリレー
ト(a−2)を用いることによって、塗装された塗膜表
面を親水化し、上記トリ(イソプロピル)シリル(メ
タ)アクリレート(a−1)に由来するトリ(イソプロ
ピル)シリル基の加水分解性、即ち塗膜のセルフポリシ
ングの度合いを調節するものである。上記メトキシエチ
ルアクリレート(a−2)の代わりに、メトキシエチル
メタクリレートを使用すると、塗膜の柔軟性や可撓性に
劣るので使用することができない。また、エトキシエチ
ルアクリレート、エトキシプロピルアクリレート、メト
キシブチルアクリレート等のアルコキシ基およびアルキ
ル基の炭素数が大いものを使用すると、疎水性になりす
ぎて、塗膜表面を親水化という目的が達成できない。逆
にメトキシメチルアクリレートを使用すると、塗膜表面
の親水性が高くなりすぎて、加水分解性が速く進み長期
防汚性が望めなかったり、塗膜が膨潤したりする。
【0012】上記メトキシエチルアクリレート(a−
2)は、モノマー成分100重量部中に、2〜20重量
部含まれる。2重量部未満であると、塗膜表面が疎水性
になり、加水分解が起こりにくくなって、長期防汚性に
劣る。20重量部を越えると、塗膜の親水性が高くなり
すぎて、セルフポリッシングが速く進み長期防汚性が望
めない。
【0013】上記共重合体(a)を得るためのモノマー
成分として、トリ(イソプロピル)シリル(メタ)アク
リレート(a−1)およびメトキシエチルアクリレート
(a−2)の他には、その他の重合性モノマー(a−
3)が含まれる。上記その他の重合性モノマー(a−
3)としては特に限定されず、例えば、(メタ)アクリ
ル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メ
タ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブ
チル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリ
ル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル
酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒド
ロキシプロピル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メ
タ)アクリル酸シクロヘキシル、ポリエチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エ
ステル類や(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミ
ド、スチレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、ビニルトルエン、ア
クリロニトリル、クロトン酸エステル類、フタル酸エス
テル類、イタコン酸エステル類等のその他のモノマーを
挙げることができる。好ましくは、メタクリル酸メチ
ル、アクリル酸ブチル等のエステル部分が炭素数1〜8
のアルキル基である(メタ)アクリル酸エステルが好ま
しく、炭素数1〜6のアルキル基のものがより好まし
い。これらのモノマーは単独で用いてもよく、2種以上
を併用してもよい。
【0014】上記その他の重合性モノマー(a−3)
は、トリ(イソプロピル)シリル(メタ)アクリレート
(a−1)、メトキシエチルアクリレート(a−2)お
よびその他の重合性モノマー(a−3)の合計量が10
0重量部となるように、43〜5重量部配合することが
できる。
【0015】上記共重合体(a)の分子量に関しては特
に制限されるものではないが、通常は数平均分子量で4
000〜40000程度であり、望ましくは6000〜
35000の範囲である4000未満であると、塗料の
造膜性が低下することがあり、また40000を越える
と塗料の貯蔵安定性が悪くなり実用性に適さぬばかり
か、塗装時に大量の希釈溶剤を必要とし、公衆衛生、経
済性等の点で好ましくないからである。
【0016】本発明の共重合体(a)の製造方法として
は特に限定されず、例えば、上記トリ(イソプロピル)
シリル(メタ)アクリレート(a−1)、上記メトキシ
エチルアクリレート(a−2)およびその他の重合性モ
ノマー(a−3)からなるモノマー成分を、アゾ化合
物、過酸化物等の重合開始剤と混合して混合溶液を調整
した後、例えばキシレン等の溶剤中に滴下して加熱条件
下に反応させる方法等を挙げることができる。
【0017】本発明の塗料組成物は、ロジン、水添ロジ
ン、ロジン金属塩、アビエチン酸および水添アビエチン
酸からなる群から選ばれる1種以上のロジン化合物
(b)を含んでいる。上記ロジン化合物としては公知の
もの全てが用いられる。例えばロジンとしては、ガムロ
ジン、ウッドロジン、トール油ロジン、WWロジン、ロ
ジン金属塩としては上記ロジンの銅、亜鉛、ニッケル、
マンガン、コバルト塩等が挙げられる。
【0018】本発明における上記共重合体(a)と上記
ロジン化合物(b)とは、固形分重量比で共重合体
(a):ロジン化合物(b)が30:70〜70:30
で配合されている。ロジン化合物の配合比率が30未満
では、リコート性の向上が認められず、70を越えると
耐クラック性の低下を招き好ましくない。
【0019】本発明の防汚塗料にはビヒクル成分とし
て、塗膜の加水分解性を調節するのに公知の金属含有樹
脂組成物を併用することができる。上記金属含有樹脂組
成物は固形分として、共重合体(a)100重量部に対
して10〜90重量部以上、好ましくは30〜70重量
部で含まれることが好ましい。10重量部未満では、得
られる塗膜の自己研磨性の調節効果が認められず、一方
90重量部を越えると塗膜の消耗安定性が低下し好まし
くない。
【0020】本発明の防汚塗料は、さらに防汚剤を含ん
でいてもよい。上記防汚剤としては、公知のものを使用
することができ、例えば無機化合物、金属を含む有機化
合物、金属を含まない有機化合物を使用することができ
る。これらの具体的なものとしては例えば、亜酸化銅、
マンガニーズエチレンビスジチオカーバメート、ジンク
ジメチルカーバーメート、2−メチルチオ−4−t−ブ
チルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−s−トリアジ
ン、2,4,6−テトラクロロイソフタロニトリル、
N,N−ジメチルジクロロフェニル尿素、ジンクエチレ
ンビスジチオカーバーメート、ロダン銅、4,5,−ジ
クロロ−2−n−オクチル−3(2H)イソチアゾロ
ン、N−(フルオロジクロロメチルチオ)フタルイミ
ド、N,N‘−ジメチル−N’−フェニル−(N−フル
オロジクロロメチルチオ)スルファミド、2−ピリジン
チオール−1−オキシド亜鉛塩および銅塩、テトラメチ
ルチウラムジサルファイド、2,4,6−トリクロロフ
ェニルマレイミド、2,3,5,6−テトラクロロ−4
−(メチルスルホニル)ピリジン、3−ヨード−2−プ
ロピルブチルカーバーメート、ジヨードメチルパラトリ
スルホン、フェニル(ビスピリジル)ビスマスジクロラ
イド、2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾール、
トリフェニルボロンピリジン塩を挙げることができる。
上記防汚剤は単独で使用してもよく、2種以上を併用し
てもよい。上記防汚剤の使用量は、塗料固形分中、0.
1〜80重量%が好ましい。0.1重量%未満では防汚
効果を期待することができず、80重量%を越えると塗
膜にクラックや剥離等の欠陥が生じることがある。好ま
しくは1〜60重量%である。
【0021】本発明の防汚塗料には、さらに例えば、可
塑剤、塗膜消耗調整剤、顔料、溶剤等を用いることがで
きる。可塑剤としては、例えば、ジオクチルフタレー
ト、ジメチルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート
等のフタル酸エステル系可塑剤;アジピン酸イソブチ
ル、セバシン酸ジブチル等の脂肪族二塩基酸エステル系
可塑剤;ジエチレングリコールジベンゾエート、ペンタ
エリスリトールアルキルエステル等のグリコールエステ
ル系可塑剤;トリクレンジリン酸、トリクロロエチルリ
ン酸等のリン酸エステル系可塑剤;エポキシ大豆油、エ
ポキシステアリン酸オクチル等のエポキシ系可塑剤;ジ
オクチルすずラウリレート、ジブチルすずラウリレート
等の有機すず系可塑剤;トリメリット酸トリオクチル、
トリアセチレン等を挙げることができる。
【0022】上記塗膜消耗調整剤としては、例えば、塩
化パラフィン、ポリビニルエーテル、ポリプロピレンセ
バケート、部分水添ターフェニル、ポリ酢酸ビニル、ポ
リ(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ポリエーテル
ポリオール、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩
化ビニル、シリコンオイル、ワックス、ワセリン、流動
パラフィン、ナフテン酸、脂肪酸およびこれらの2価金
属塩等を挙げることができる。
【0023】上記顔料としては、例えば、沈降性バリウ
ム、タルク、クレー、白亜、シリカホワイト、アルミナ
ホワイト、ベントナイト等の体質顔料;酸化チタン、酸
化ジルコン、塩基性硫酸鉛、酸化すず、カーボンブラッ
ク、黒鉛、ベンガラ、クロムイエロー、フタロシアニン
グリーン、フタロシアニンブルー、キナクリドン等の着
色顔料等を挙げることができる。
【0024】上記溶剤とししては、例えば、トルエン、
キシレン、エチルベンゼン、シクロペンタン、オクタ
ン、ヘプタン、シクロヘキサン、ホワイトスピリット等
の炭化水素類;ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチル
エーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノエチルエーテル等のエーテル類;酢酸ブチ
ル、酢酸プロピル、酢酸ベンジル、エチレングリコール
モノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモ
ノエチルエーテルアセテート等のエステル類;エチルイ
ソブチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン
類;n−ブタノール、プロピルアルコール等のアルコー
ルを挙げることができる。
【0025】上記のほか、フタル酸モノブチル、コハク
酸モノオクチル等の一塩基有機酸、樟脳、ひまし等;水
結合剤、タレ止め剤;色分かれ防止剤;沈降防止剤;消
泡剤等の慣用の添加剤を含んでいてもよい。
【0026】本発明の防汚塗料組成物は、例えば、本発
明に係る共重合体(a)、ロジン化合物(b)に、その
他のビヒクル成分、防汚剤、可塑剤、塗膜消耗調整剤、
顔料、溶剤、および慣用の添加剤を添加し、ボールミ
ル、ペブルミル、ロールミル、サンドグラインドミル等
の混合機を用いて混合することにより、調製することが
できる。上記塗料組成物は、常法に従って被塗物の表面
に塗布した後、常温下または加熱下で溶剤を揮散除去す
ることによって乾燥塗膜を形成することができる。
【0027】
【実施例】以下に、本発明の実施例を掲げて具体的にか
つ詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定され
るものではない。
【0028】共重合体(a)製造例1 撹拌機、冷却器、温度調節制御装置、窒素導入管、滴下
漏斗を備えた4つ口フラスコにキシレン42重量部を加
え、80℃に保った。この容器中に表1の配合(重量
部)に従ったモノマーおよびジメチル−2,2’−アゾ
ビスイソブチラート1重量部の混合液を3時間にわたり
等速滴下し、滴下終了後、30分間保温した。その後、
キシレン7.24重量部およびジメチル−2,2’−ア
ゾビスイソブチラート0.15重量部の混合液を30分
間にわたり等速滴下し、滴下終了後、2時間保温した。
その後、110℃に加熱して30分間保温した。その後
キシレン17.43重量部を加え、共重合体(a)溶液
P1を得た。共重合体(a)溶液P1中の固形分(%)
とガードナー粘度(25℃)を表1に記載した。
【0029】共重合体(a)製造例2〜4 表1の配合(重量部)に従ったモノマーを使用したこと
以外は共重合体(a)製造例1と同様にして、共重合体
(a)溶液P2〜P4を得た。
【0030】
【表1】
【0031】実施例1〜5および比較例1〜4 共重合体製造例1〜4で得られた共重合体(a)溶液P
1〜P4および表2に示すその他の成分を使用して、高
速ディスパーにて混合することで、塗料組成物を調製
し、下記評価方法に従って貯蔵安定性、塗膜の長期防汚
性、インターバル付着性および耐クラック性を評価し、
表3に記載した。
【0032】表2における単位は全て重量部を表す。表
2中のジオクチルフタレートは可塑剤、ベンガラおよび
銅フタロシアニンは着色顔料、コロイダルシリカは粘度
調整剤である。
【0033】
【表2】
【0034】なお、表2中に記載の防汚剤は下記の化合
物である。 防汚剤 A−1:亜酸化銅 A−2:ロダン銅 A−3:2−ピリジンチオール−1−オキシド亜鉛塩 A−4:2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニト
リル A−5:N,N−ジメチルジクロロフェニル尿素 A−6:4,5−ジクロロ−2−N−オクチル−3−
(2H)イシチアゾロン A−7:N,N−ジメチル−N‘−フェニル−(N−フ
ルオロジクロロメチルチオ)スルファミド A−8:テトラメチルチウラムジスルフィド A−9:3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメー
ト A−10:2−(メトキシカルボニルアミノ)ベンズイ
ミダゾール A−11:2,4,5,6−テトラクロロ−4−(メチ
ルスルホニル)ピリジン A−12:ジヨードメチルパラトリスルホン A−13:2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾール A−14:トリフェニルボロンピリジン
【0035】<評価方法>貯蔵安定性試験 塗料製造直後の粘度をストーマー粘度計(塗料温度25
℃)を用いて測定した。次にこの塗料を40℃で貯蔵
し、粘度の変化を経時的に測定した。貯蔵3ヶ月後の粘
度変化が20Ku(測定温度25℃)以内のものを良好
とした。
【0036】塗膜の長期防汚性試験 40℃で1ヶ月貯蔵した塗料を用いて塗膜を作製した。
予め市販のエポキシ系防錆塗料(日本ペイント社製)を
塗布してあるサンドブラスト処理鋼板(100mm×3
00mm×1.6mm)に、各塗料を乾燥膜厚が120
μmになるようにスプレー塗装により塗布し、乾燥して
評価用塗板を得た。このサンプルを兵庫県相生湾内のテ
スト用筏に吊して海中に浸漬した。一定期間浸漬後引き
上げて、付着生物により塗板が汚損されている面積を目
視にて%で表すことにより、防汚性能を評価した。
【0037】リコート性試験 塗料組成物を両面に防錆塗装をした鋼板(100mm×
100mm×1mm)の表面に、1回あたりの塗膜厚が
100μmとなるようにスプレー塗装で2回塗りし、温
度20℃の室内にて1週間乾燥させて試験片を作成し
た。この試験片を人工海水に浸漬し、30ヶ月後に引き
上げ、蒸留水で洗浄し、温度20℃の室内にて1週間乾
燥させた。その後、各試験片表面に同じ塗料組成物を1
回あたりの乾燥膜厚が100μmとなるようにスプレー
塗装で2回塗りし、温度20℃の室内にて1週間乾燥さ
せた。これらの試験片を岡山県玉野市内にて、直径50
cmの円筒形ドラムの外面に固定したのち、天然海水が
循環する浸漬槽に浸漬して、ドラムの周速が10ノット
となるようにモーターで回転させた。1週間後にこれを
引き上げて新塗膜と旧塗膜間での剥離の有無を目視で確
認した。剥離のないものを合格()、剥離を生じたもの
を不合格(×)とした。
【0038】耐クラック性試験 先の長期防汚性試験において海中から引き上げる際に、
クラック発生の有無を目視により評価し、クラック発生
のないものを良好()とした。
【0039】
【表3】
【0040】実施例1〜4の塗料は貯蔵安定性に優れて
おり、40℃で1ヶ月貯蔵した後であっても良好な防汚
性能を示した。またリコート性および耐クラック性にも
優れていた。
【0041】一方、比較例1の塗料はロジン化合物を所
定量含まないためにリコート性に劣るものであった。ま
た、比較例2の塗料はロジン化合物を多量に含むため耐
クラック性が劣った。比較例3、4の塗料はトリ(イソ
プロピル)シリル(メタ)アクリレートとメトキシエチ
ルアクリレートの量比が不適なため、長期防汚性、リコ
ート性、耐クラック性に劣るものであった。
【0042】
【発明の効果】本発明では、トリオルガノシリル(メ
タ)アクリレートのシリル基の3個のアルキル基全てを
イソプロピル基であるモノマーを重合して得られる共重
合体を用いることによって、貯蔵安定性を向上させるこ
とができた。さらにこのモノマーに、特定の構造を有す
るアクリレートモノマーを組み合わせることによって、
塗膜の自己研磨性を調節することができるようになっ
た。さらに、この共重合体とともに、ロジン化合物を特
定範囲の含有量で使用することによって、長期にわたり
優れた防汚性や密着性および可撓性を備えるだけでな
く、更にリコート性にも優れた塗料組成物を得ることが
できる。本発明の防汚塗料組成物から得られる塗膜は、
塗料貯蔵後に塗装したものであっても可撓性、長期防汚
性に優れ、かつリコート性および耐クラック性に優れて
いる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 100重量部において、トリ(イソプロ
    ピル)シリル(メタ)アクリレート(a−1)55〜7
    5重量部、メトキシエチルアクリレート(a−2)2〜
    20重量部、および、その他の重合性モノマー(a−
    3)43〜5重量部からなるモノマー成分から得られる
    共重合体(a)と、ロジン、水添ロジン、ロジン金属
    塩、アビエチン酸および水添アビエチン酸からなる群か
    ら選ばれる1種以上のロジン化合物(b)とを、固形分
    重量比で(a):(b)が30:70〜70:30で含
    まれることを特徴とする防汚塗料組成物。
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