JP4457967B2 - 磁気スケール用媒体及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気式のエンコーダに適用可能な磁気スケール用媒体及びその製造方法に関する。
従来、プリンターやデジタルカメラ等に適用されるエンコーダの一つとして、位置検出のための磁気信号が記録された磁気スケールを有してなる磁気式のエンコーダが広く知られている。
例えば、特許文献1には、酸化鉄等を用いたオーディオ用又はビデオ用の磁気テープを長手方向に一定ピッチでN極/S極交互に磁化して構成された磁気スケールを有してなる磁気式リニアエンコーダが開示されている。又、特許文献2には、非磁性基材の片面に磁性層及び保護層を積層してなる磁気スケールを有してなる磁気式リニアエンコーダが開示されている。
特開昭62−112012号公報 特開平8−14810号公報
しかしながら、上記特許文献1の磁気スケールは、一般的な磁気テープをそのまま用いているため、磁性層が磁気スケールの最表層に形成されている。そのため、磁気スケールの磁気信号を検出するための磁気センサやセンサホルダー等が、磁気スケールの磁性層と直接接して摺動することになり、磁気スケールの耐久性を確保することが難しいといった問題点があった。
一方、上記特許文献2の磁気スケールは、保護層の形成により磁気スケールの耐久性を有る程度確保することができるものの、このような磁気スケールの磁性層には、磁性材料の分散性、塗料安定性及び塗膜強度の向上等の要求から塩化ビニル系共重合体からなる結合剤が一般に使用される。そのため、不燃ごみとして埋め立てた場合には塩酸ガスを発生し、又、焼却処分をした場合でも低温燃焼時に有毒なダイオキシンを発生するといった恐れがある上に、通常使用時においても、極めて微量に発生する塩酸ガスによって磁気センサなどの金属薄膜が腐食し、検出特性の劣化を招いてしまうといった問題点もあった。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、塩酸ガスの発生防止や塗膜強度の向上等によって高い環境性、加工性及び耐久性を得ることが可能でありながら、同時に、塗料の分散性の確保やカレンダ加工性の向上等によって高い再生出力特性を得ることができる磁気スケール用媒体及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の発明者は、鋭意研究の結果、塩酸ガスの発生防止や塗膜強度の向上等によって高い環境性、加工性及び耐久性を得ることが可能でありながら、同時に、塗料の分散性の確保やカレンダ加工性の向上等によって高い再生出力特性を得ることができる磁気スケール用媒体及びその製造方法を見出した。
即ち、次のような本発明により、上記目的を達成することができる。
(1)非磁性支持体上に磁性層及び保護層を積層してなる磁気スケール用媒体であって、前記磁性層に含有される結合剤は、少なくともガラス転移温度が70〜85℃のポリウレタン樹脂Aを前記結合剤の60〜80重量%及びガラス転移温度が0〜30℃のポリウレタン樹脂Bを前記結合剤の20〜40重量%含有する2種類以上のポリウレタン樹脂のみからなり、該2種類以上のポリウレタン樹脂のうち少なくとも1種のポリウレタン樹脂は極性基を持ち、且つ、前記保護層を構成する高分子樹脂は、ガラス転移温度が70℃以上のポリウレタン樹脂のみからなることを特徴とする磁気スケール用媒体。
(2)前記保護層を構成する高分子樹脂は、前記磁性層におけるポリウレタン樹脂Aと同一のポリウレタン樹脂からなることを特徴とする前記(1)記載の磁気スケール用媒体。
(3)前記保護層は、潤滑剤として、構成ポリウレタン樹脂の0.5〜5重量%のシリコーン系オイルを含有することを特徴とする前記(1)又は(2)記載の磁気スケール用媒体。
(4)ポリエチレンテレフタレートからなる非磁性支持体上に、低分子イソシアネート化合物を含有する磁性層及び保護層を積層して形成される磁気スケール用媒体の製造方法であって、前記磁性層の形成後に熱硬化処理を行うことなく前記保護層を形成し、該保護層の形成後に100〜120℃の温度で前記熱硬化処理を行うことを特徴とする磁気スケール用媒体の製造方法。
(5)前記非磁性支持体の厚みが50〜200μmであることを特徴とする前記(4)記載の磁気スケール用媒体の製造方法。
(6)前記非磁性支持体を平板状に維持した状態で前記熱硬化処理を行うことを特徴とする前記(4)又は(5)記載の磁気スケール用媒体の製造方法。
本発明に係る磁気スケール用媒体によれば、塩酸ガスの発生防止や塗膜強度の向上等によって高い環境性、加工性及び耐久性を得ることが可能でありながら、同時に、塗料の分散性の確保やカレンダ加工性の向上等によって高い再生出力特性を得ることができるという優れた効果を有する。
又、本発明に係る磁気スケール用媒体の製造方法によれば、高い塗膜硬化性を有する磁気スケール用媒体を得ることができる。
以下、図面を用いて、本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る磁気スケール用媒体10の略示側断面図である。
図1に示されるように、本実施形態に係る磁気スケール用媒体10は、非磁性支持体12上に、磁性層14及び保護層16をこの順で積層して構成されている。
磁性層14に含有される結合剤は、少なくともガラス転移温度が70〜85℃のポリウレタン樹脂Aを結合剤の60〜80重量%及びガラス転移温度が0〜30℃のポリウレタン樹脂Bを結合剤の20〜40重量%含有する2種類以上のポリウレタン樹脂のみからなり、該2種類以上のポリウレタン樹脂のうち少なくとも1種のポリウレタン樹脂は極性基を持っている。又、保護層16を構成する高分子樹脂は、ガラス転移温度が70℃以上のポリウレタン樹脂のみからなる。
磁気スケール用媒体10の磁性層14及び保護層16を構成する材料はポリウレタン樹脂のみからなるため、塩化ビニル系共重合体が存在しない塩素フリーの磁気スケール用媒体を製造することが可能となる。そのため、磁気スケール用媒体10を不燃ごみとして埋め立てても有毒な塩酸ガスを発生することがなく、又、焼却処分を行った場合でも有害なダイオキシンが発生することがなく、環境性が高い。しかも、磁気スケール用媒体10から塩酸ガスが発生することを防止することができるため、磁気スケール用媒体10をエンコーダに適用した場合でも、磁気センサなどの金属薄膜を腐食させるおそれがない。
ところで、磁気スケール用媒体をエンコーダとして用いる場合、磁気スケール用媒体の原反はテープ形状、矩形状、円形状、ドーナツ形状等、様々な形状に加工可能であることが要求されるが、原反がテープスリッター、裁断機、打ち抜き機等でピース加工される際、磁性層に十分な物理強度がないと切断エッジ部が髭状にひび割れたり(いわゆるエッジクラック)、磁性層の耳端部が完全に割れてめくれ上がったり(いわゆるハイエッジ)することがある。一方、磁性層に含有される結合剤のガラス転移温度が高すぎると溶剤との溶解性が悪化して分散性が低下しやすくなる上に、磁性層をカレンダ加工する場合に加工性が低下しやすく、再生出力特性の低下を招いてしまう。
この点、磁性層14に含有される結合剤は、ガラス転移温度が70〜85℃のポリウレタン樹脂Aを結合剤の60〜80重量%含有するため、結合剤全体のガラス転移温度を、塩化ビニル系共重合体を含有する従来の結合剤と同等のレベルになるように調整することができ、磁性層14に十分な物理強度を持たせることができる。そのため、磁気スケール用媒体10の加工時におけるエッジクラックやハイエッジの発生を未然に防止することができ、磁気スケール用媒体10の加工性を向上させることができる。
又、磁性層14に含有される結合剤は、ポリウレタン樹脂Aに加え、ガラス転移温度が0〜30℃のポリウレタン樹脂Bを結合剤の20〜40重量%含有するため、ポリウレタン樹脂Aによって磁性層14の物理強度を十分に確保しながら、同時に、ポリウレタン樹脂Bによって塗料の分散性やカレンダ加工性を向上させることができ、高い物理的特性及び再生出力特性を併せ持つ磁気スケール用媒体10を得ることができる。
なお、ポリウレタン樹脂A及びポリウレタン樹脂Bの数平均分子量は、5000〜60000が好ましく、20000〜50000が更に好ましい。ポリウレタン樹脂A及びポリウレタン樹脂Bの数平均分子量が小さすぎると磁性層14と非磁性支持体12との界面の接着強度が低下し、磁性層14の剥離・脱落を起こしやすくなり、数平均分子量が大きすぎると分散性が低下し、再生出力特性が低下しやすくなるためである。
又、磁性層14の結合剤に適用されるポリウレタン樹脂は、通常の磁気記録媒体に用いられるポリウレタン樹脂であればよく、例えば、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエーテルポリウレタン樹脂、ポリカーボネートポリウレタン樹脂等を挙げることができ、いずれも上述のガラス転移温度を充足する限り磁性層14の結合剤として適用することができる。なお、ポリウレタン樹脂のガラス転移温度は、例えば、動的粘弾性測定装置を用いて測定することができる。
磁性層14の結合剤に用いられる2種類以上のポリウレタン樹脂のうち少なくとも1種のポリウレタン樹脂の分子内には極性基が含有されている。そのため、強磁性粉末等、磁性層に含有する粉末成分の分散性、ひいては再生出力特性を向上させることができる。
なお、極性基としては、イオウを含有するスルホン酸基、硫酸基またはそれらのエステル若しくは塩、リンを含有するホスホン酸基、ホスフィン酸基、リン酸基またはそれらのエステル若しくは塩、あるいはカルボン酸若しくはその塩等を一種以上含むものが好ましい。特に好ましいのはスルホン酸基(−SOY)、カルボン酸基(−COOY)、ホスホン酸基(POY)等である。但し、YはH、アルカリ金属のいずれであってもよい。これらの極性基はポリウレタンポリマー1分子あたり0.1〜5分子程度含まれていることが好ましい。
又、磁性層14における結合剤の含有量は、強磁性粉末100重量部に対して5〜30重量部、特に14〜25重量部が好ましい。結合剤の含有量が少なすぎると磁性層の強度が低下するため、裁断加工時のエッジクラックやハイエッジが悪化しやすくなり、結合剤の含有量が多すぎると強磁性粉末の含有量が低下するため再生出力特性が低下してくるためである。
更に、結合剤を硬化する架橋剤としては、各種ポリイソシアナート、特にジイソシアナートを用いることができ、ジイソシアナートの中でも、特にトリレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、メチレンジイソシアナートの1種以上が好ましい。これらの架橋剤は、トリメチロールプロパン等の水酸基を複数有するものに変性した架橋剤またはジイソシアネート化合物3分子が結合したイソシアヌレート型の架橋剤として用いることが特に好ましく、結合剤樹脂に含有される官能基等と結合して樹脂を架橋する。架橋剤の含有量は結合剤100重量部に対し、10〜30重量部とすることが好ましい。
又、磁気スケール用媒体10に用いる強磁性粉末としては、例えばγ−Fe、Co含有γ−Fe、Fe、Co含有Fe、CrO等の酸化物微粉末や、Fe、Co、Niあるいはこれらの合金微粉末、バリウムフェライト等の公知の磁性粉末から、目的に応じて適当なものを選択すればよく、特に制限はない。但し、磁気スケール用媒体10を回転型磁気スケールに適用する場合は、出力安定化の理由から磁性層14は無配向状態であることが要求されるため、磁性粉形状として粒状粉を選択したり、針状粉、紡錘状粉を用いる場合は、塗布時に磁場装置によって無配向化処理したりする必要がある。一方、磁気スケール用媒体10を直線移動タイプの磁気スケールに適用する場合は、媒体の磁性粉配向度が高い程良好な再生出力特性が得られるため、磁性粉形状として針状粉、紡錘状粉を選択し、塗布時に磁場配向装置によって配向化処理することが好ましい。
このような強磁性粉末は、磁性層14の組成中に70〜90重量部程度含まれていればよい。強磁性粉末の含有量が多すぎると結合剤の含有量が減少するため磁性層14が脆くなり、加工の際に変形、ひび割れが発生しやすくなり、カレンダ加工した場合には表面平滑性が悪化しやすくなるためであり、強磁性粉末の含有量が少なすぎると高い再生出力を得ることができないためである。
更に、磁性層14中には、裁断加工後における切断エッジ部の機械的強度を高めるため、又、搬送の際に塗布装置のガイドロール等により傷が入らないようにするため、補強剤として、α−Al、Cr、TiO、SiC、α−Fe等の無機微粒子を含有させることが好ましい。又、必要に応じ、磁性層14中に、リン酸エステル、脂肪酸等の分散剤、その他の各種添加物を添加してもよい。
このような磁性層14の組成成分に有機溶媒を加えて磁性塗料を作成するが、用いる有機溶媒としては特に制限はなく、磁性層に通常用いる溶媒、例えばシクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン等のケトン系、トルエン等の芳香族系、THF等のフラン系等の各種有機溶剤の1種または2種以上を目的に応じて選択すればよい。又、磁性塗料中の有機溶媒の含有率に制限はなく、磁性塗料の組成、調製方法および塗布方法等から適宜決定すればよい。
このように調製された磁性塗料は非磁性支持体12上に塗布されるが、磁性塗料の塗布方法には特に制限はなく、通常用いられている方法から目的に応じて選択すればよい。
なお、非磁性支持体12の材質は特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミドなどを適用することができる。なお、各々の材質のガラス転移温度は、ポリエチレンテレフタレートがおよそ70℃、ポリエチレンナフタレートがおよそ115℃、ポリアミドは150℃以上である。又、非磁性支持体12の表面性は、非磁性支持体12上に塗布する磁性層14の厚みに合わせて適宜選択すればよく、磁性層14の表面性悪化によって磁気スケール用媒体10の再生出力特性の劣化が発生しない程度の粗さのものを用いればよい。
又、磁性層14は単層のみでなく、2層以上の多層構造をもつものでもよい。更に、磁性層14と非磁性支持体12との間に、これらの接着性を向上させるために下塗り層を設けたり、磁性層14と非磁性支持体12あるいは下塗り層との間に、例えばカレンダ加工性を向上させるために非磁性層等を設けたりしてもよく、製造する磁気スケール用媒体の性能、目的等から選択すればよい。なお、磁性層14を多層構造としたり非磁性層等を設けたりする場合、磁性層14の塗膜強度と再生出力特性を確保するために、結合剤をもつすべての層の結合剤にポリウレタン樹脂A及びポリウレタン樹脂Bが上述の範囲で含まれていることが好ましい。
磁性塗料塗布後、必要であれば配向又は無配向化の処理を行い、その後、溶剤を乾燥し、必要であればカレンダ加工の工程を経て保護層形成前の媒体を得るが、これらの工程に特に制限はなく、公知の方法を目的に応じて選択して用いればよい。
このようにして得られる磁性層14の厚みは通常3〜20μm程度であるが、その厚みは、エンコーダとして併用する磁気センサの感度及び磁気スケールとしての着磁ピッチ等に合わせ適宜調整すればよい。
このようにして得られた磁性層14形成後の原反に対し、以下の方法で保護層16を形成する。
保護層16を構成する高分子樹脂は、ガラス転移温度が70℃以上のポリウレタン樹脂のみからなるため、磁気スケール用媒体10の保護層としても十分な塗膜強度を確保できる上に、高温環境下で使用した場合における磁気スケール用媒体10の表面の軟化を抑えることができる。又、磁気スケール用媒体10の製造過程においても、保護層形成後に磁気スケール用媒体10をロール状に巻き取る際に、保護層16の表面と非磁性支持体12の裏面との間にブロッキング(張り付き)が発生するのを防止することができる。
なお、保護層16を構成する高分子樹脂を、磁性層14におけるポリウレタン樹脂Aと同一のポリウレタン樹脂とすれば、保護層16と磁性層14の界面における親和性を向上させることができ、非常に良好な密着性を得ることができる。
この保護層16を硬化する架橋剤も磁性層14と同様に、各種ポリイソシアナート、特にジイソシアナートを用いることができ、ジイソシアナートの中でも、特にトリレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、メチレンジイソシアナートの1種以上が好ましい。これらの架橋剤は、トリメチロールプロパン等の水酸基を複数有するものに変性した架橋剤またはジイソシアネート化合物3分子が結合したイソシアヌレート型の架橋剤として用いることが特に好ましく、結合剤樹脂に含有される官能基等と結合して樹脂を架橋する。架橋剤の含有量は結合剤100重量部に対し、10〜30重量部とすることが好ましい。
更に、保護層16が潤滑剤を含んでいれば、磁気スケール用媒体10の表面潤滑性をより一層良好に保つことができ、例えば、磁気スケール用媒体10をエンコーダに適用した場合でも、保護層16上を摺動する磁気センサ等の摺動体をより滑らかに動かすことができ、磁気スケール用媒体10及び摺動体の双方の耐久性を向上させることができる。なお、保護層16の潤滑剤としては、例えば、塗料添加用のシリコーン系オイルを適用することができるが、ポリウレタン樹脂に対する潤滑剤の添加量が多すぎると保護層16の硬化度が低下し、強固な塗膜を得ることができない上に、保護層16の磁性層14に対する密着性も悪化する。一方、潤滑剤の添加量が少なすぎると十分な表面潤滑性を得ることができない。そのため、保護層16は、潤滑剤として、構成ポリウレタン樹脂の0.5〜5重量%のシリコーン系オイルを含有することが好ましく、この場合、保護層16の塗膜強度や磁性層14に対する密着性を確保しつつ、同時に、良好な表面潤滑性を得ることができる。
又、保護層16は、磁性層14の塗布が完了した原反の上に更に塗布して形成するが、その塗布方法については特に限定されない。なお、磁性層14の塗布後の原反には必要によりカレンダ処理を施した後、公知の塗布装置により保護層16を塗布するが、その塗液は有機溶媒により適宜薄め、塗布しやすく、且つ、乾燥後の面荒れが発生しないような固形分濃度に調整することが好ましい。又、塗液に適用する有機溶媒は特に限定されず、例えば、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン等のケトン系、トルエン系の芳香族系、THF等のフラン系等の各種有機溶剤の1種又は2種以上を目的に応じて適宜選択すればよい。
このようにして得られる保護層16の厚みは通常0.5〜5μm程度であるが、その厚みは、エンコーダとして併用する磁気センサのギャップ特性等に合わせ適宜調整すればよい。
保護層16の塗布形成後には、ポリウレタン樹脂と硬化剤との架橋反応を促進するために熱硬化処理を行う。なお、本発明に係る磁気スケール用媒体の製造方法では、磁性層14の形成後に熱硬化処理を行うことなく保護層16を形成し、保護層16の形成後に熱硬化処理を行う。これにより、非磁性支持体12を含む磁気スケール用媒体10が熱にさらされる回数は一度で済む上に、熱硬化処理を最終工程で行うことができるため高温での熱処理が可能であり、高い塗膜硬化性を得ることができる。以下、この熱硬化処理について説明する。
従来、結合剤として熱硬化性樹脂を用いた媒体(例えばテープ状磁気媒体)の熱硬化処理は、製造上の都合により原反がロール状に巻かれた状態で行われることが多かった。しかしながら、磁性層14の形成後、保護層16の形成前に、原反がロール状に巻かれた状態で熱硬化処理を行った場合、原反の巻き締まり等に起因するシワの発生、巻き芯部の段差の転写、非磁性支持体12の片伸び変形等によって保護層16を均一な厚みで形成することが困難になってしまうことから、従来の熱硬化処理は、原反の巻きしまり、変形、段差転写を抑えるべく、媒体の支持体に用いた物質のガラス転移温度より低い温度(例えば60〜70℃)で行われるのが一般的であった。
一方、支持体の厚みがある程度以上厚く、ロール状に巻かれた状態ではなく短冊状でテンションフリーの状態にて平面上で熱硬化処理を行えば、支持体のガラス転移温度をある程度超えた温度で熱硬化処理を行っても実質的に問題の無い媒体を得ることができる。
このことから、非磁性支持体12に各種樹脂フィルムを用いる場合、厚みが50〜200μmと比較的厚いものを用い、更に高温で熱硬化処理を行うことによって各塗膜の硬化度を向上させることが好ましい。例えば、非磁性支持体12にポリエチレンテレフタレートを適用した場合には、非磁性支持体12の厚みが少なくとも50μm以上であることが要求され、好ましくは100μm以上である。但し、非磁性支持体12の厚みが厚すぎると、磁気スケール用媒体10を機器に貼り付けて使用するような場合(特に曲面等に貼り付けるような場合)に、形状への追従性が悪くなってしまうため、非磁性支持体12の厚みは200μm以下にするのが好ましい。即ち、非磁性支持体12の厚みが50〜200μmであれば、熱硬化処理時に非磁性支持体12が熱負けすることがなく、又、磁気スケール用媒体として機器に貼り付けて使用する際に形状への追従性を高めることができる。
又、熱硬化処理時における磁気スケール用媒体10はロール状に巻かれている必要はなく、例えば、適当な長さで短冊状に切り出して、1枚ずつ非磁性支持体12を熱処理室内の平面にテンションンフリーで静置することによって、非磁性支持体12を平板状に維持した状態で熱硬化処理を行うのが好ましい。この方法によれば、熱による非磁性支持体12の局部変形を抑制することができる上に、磁気スケール用媒体10をロール状で熱硬化処理した場合に発生する保護層16の表面と非磁性支持体12の裏面との間のブロッキング(張り付き)や、原反の巻き締まり等に起因するシワの発生、巻き芯部の段差の転写、非磁性支持体12の片伸び変形等を未然に防止することができる。
更に、熱硬化処理時の温度(熱硬化温度)は高ければ高いほど好ましいが、あまり熱硬化温度が高すぎると非磁性支持体12の変形量が許容範囲を超え、非磁性支持体12の材質によってはオリゴマーの表面吐出が問題となる。従って、例えば、ベースフィルムとして厚み50〜200μmのポリエチレンテレフタレートを用い、非磁性支持体12を平板状に維持した状態で熱硬化処理を行うのであれば、熱硬化温度は100〜120℃の範囲であることが好ましい。
なお、熱硬化処理の時間は、塗膜の硬化度とベースフィルムの変形度合いとに基づいて適宜調整することができるが、概ね4〜24時間の範囲で行うことが好ましい。更に、ベースフィルムとしてガラス転移温度が高くオリゴマーの表面吐出に対して有利な材料を用いれば、熱硬化温度を更に上げることも可能である。
このようにして熱硬化処理が済んだ原反は、テンションフリーの状態で放置され、常温まで冷却される。その後、例えば、一般的なラミネート装置等を用いた公知の方法によって、図2に示されるように、非磁性支持体12における磁性層14と反対側の面に、接着層18及び剥離シート20を有してなる両面テープ等をラミネート加工してもよい。
又、原反として完成した磁気スケール用媒体10は、適用されるエンコーダのタイプに合わせて、一般的な裁断機や打ち抜き機等を用いた公知の方法でテープ形状、矩形状、円盤形状、ドーナツ形状等に加工される。そして、それぞれ専用の信号書き込み装置によって所望の磁気スケール用媒体として利用できるように任意の磁気信号が記録される。
このようにして磁気信号が記録された磁気スケール用媒体10は、上述の両面テープや接着剤等によって各種機器に貼り付けられ、磁気ヘッドや薄膜ヘッド(例えばMRセンサやGMRセンサ)などと組み合わされてエンコーダとして用いることができる。
以下、本発明の実施例について詳細に説明する。
本発明の発明者は、以下に示す条件で本実施例に係る磁気スケール用媒体を作製した。なお、磁性層及び保護層の組成を表わした数値は、特に記述した場合を除き重量部とした。
<磁性層>
Co被着γ−Fe 100
(BET値:35m/g、Hc:695Oe、平均長軸長:0.30μm)
結合剤(表1に示した組成) 17
α−アルミナ(粒径0.3μm) 1.0
ソルビタンモノステアレート 2.0
ステアリン酸 1.0
ポリイソシアネート 3.5
メチルエチルケトン 80
トルエン 80
シクロヘキサノン 80
表1に示した組成の結合剤を含む上記の組成の磁性塗料を調製し、100μm厚のポリエチレンテレフタレート製非磁性支持体上に塗布、磁場配向、乾燥、カレンダ処理を行い、厚み10μmの磁性層を形成した。なお、ポリウレタン樹脂はスルホン酸基を有するものを用いた。また、表1の結合剤組成比率は重量%で示した。
次いで熱硬化処理することなく磁性層面上に、以下の組成の保護層を形成した。
<保護層>
樹脂(表1に示す) 100
ポリイソシアネート 20
シリコーン系オイル 1
メチルエチルケトン 300
トルエン 300
表1に示した樹脂を含む上記組成の保護層用塗料を調製し、塗布、乾燥し、原反ロールを短冊状に切断した後、オーブン内平板上に載置し、原反ロールを平板状に維持した状態で100℃で12時間加温して熱硬化処理を行い、2μm厚の保護層を形成した。
そして、このようにして得られた磁気スケール用媒体について評価を行った。得られた各磁気スケール用媒体試料の評価方法を下記に示した。なお、ガラス転移温度は、動的粘弾性測定装置により測定した。用いた測定機器は、岩本製作所(株)製「粘弾性スペクトロメータ type VES−F−III」で、測定条件は、周波数100Hz正弦波歪連続加振、振幅20μm、温度2℃/min.昇温とした。
<裁断時エッジ状態>
得られた磁気スケール用媒体原反の非磁性支持体面に両面テープを上記図2のごとくラミネート加工した後、裁断機を使用して各々のピースが長さ100mm、幅10mmの矩形になるように裁断した。そして、各ピースの磁性層側のエッジ部分を顕微鏡にて観察し、ひび割れや変形がほとんど確認されないものを○、程度の軽いひび割れが認められたものを△、程度がひどく塗膜の脱落の危険性があるひび割れが認められたものを×、エッジと平行に磁性層が連続的に割れている部分があり、エッジ部分がめくれ上がり大きく変形しているものを××とした。
<再生出力の評価法>
磁性層塗料の分散性及びカレンダ加工性の違いによる磁気媒体としての再生出力の違いをオーディオテープ用評価装置で代用して評価した。再生出力測定用試料のみ、保護層形成前の媒体原反を磁気テープ用スリッターにて3.81mm幅に切断して評価に用いた。オープンリールタイプコンソールデッキにて媒体表面性に影響が少ないMOL315Hzを測定し、磁性層の再生出力特性とした。その際、従来例として満足できる再生出力レベルである比較例1の磁気媒体を標準とし、この再生出力レベルを0.0dBとして、他の磁気媒体の再生出力レベルを相対値で表すと共に、再生出力レベルが0.0dB以下の磁気媒体は再生出力不良と判定した。
<耐久性試験法>
磁気スケール用媒体を両面テープの接着層を介して直線往復運動可能な移動ステージに固定した。又、GMRセンサチップを、板バネによって磁気スケール用媒体の保護層に対して一定荷重で押圧するように配設した。そして、常温環境下にて移動ステージを5万回往復させ、GMRセンサチップの表面が磁気スケール用媒体の保護層表面の同一箇所に接するようにGMRセンサチップを摺動させた。試験終了後、保護層表面のセンサ摺動部分とGMRセンサチップへの付着物を顕微鏡で観察し、保護層の削れ及びGMRセンサチップへの付着がほとんどないものを○、保護層が削れ、GMRセンサチップへの付着物が確認されたが、削れ深さが磁性層まで達していないことが確認されたものを×、GMRセンサチップへの付着が多量であり、削れ深さが磁性層まで達していることが確認されたものを××とした。
これらの裁断時エッジ状態、再生出力及び耐久性の評価結果を、用いた結合剤の種類、ガラス転移温度(Tg)及び組成比率と共に表1にまとめて示した。なお、表1の比較例1は、塩化ビニル系共重合体を含有する磁気スケール用媒体のサンプルであり、比較例2〜比較例9は、1種類のポリウレタン樹脂のみを含有する磁気スケール用媒体のサンプルである。又、比較例10〜比較例15は、2種類のポリウレタン樹脂を含有するが、ガラス転移温度及び組成比率の少なくとも一方が本発明に係る磁気スケール用媒体の要件を充足していない磁気スケール用媒体のサンプルである。更に、比較例16及び17は、2種類のポリウレタン樹脂を含有するが、保護層が本発明に係る磁気スケール用媒体の要件を充足していない磁気スケール用媒体のサンプルである。
Figure 0004457967
表1からも明らかな通り、本実施例1〜8に係る磁気スケール用媒体は、比較例1〜16に比べて、裁断時エッジ状態、再生出力、耐久性のいずれにおいても優れた結果が得られ、本発明に係る磁気スケール用媒体によれば、高い加工性、再生出力特性及び耐久性を得ることができることが確認された。
本発明に係る磁気スケール用媒体は、プリンターやデジタルカメラ等に組み込まれるロータリーエンコーダ、測定器等に組み込まれるリニアエンコーダに好適であり、本発明に係る磁気スケール用媒体の製造方法は、それらの製造方法に好適である。
本発明の実施形態に係る磁気スケール用媒体の略示側断面図 同磁気スケール用媒体における非磁性支持体に両面テープをラミネート加工した例を示す略示側断面図
符号の説明
10…磁気スケール用媒体
12…非磁性支持体
14…磁性層
16…保護層
18…接着層
20…剥離シート

Claims (6)

  1. 非磁性支持体上に磁性層及び保護層を積層してなる磁気スケール用媒体であって、前記磁性層に含有される結合剤は、少なくともガラス転移温度が70〜85℃のポリウレタン樹脂Aを前記結合剤の60〜80重量%及びガラス転移温度が0〜30℃のポリウレタン樹脂Bを前記結合剤の20〜40重量%含有する2種類以上のポリウレタン樹脂のみからなり、該2種類以上のポリウレタン樹脂のうち少なくとも1種のポリウレタン樹脂は極性基を持ち、且つ、前記保護層を構成する高分子樹脂は、ガラス転移温度が70℃以上のポリウレタン樹脂のみからなることを特徴とする磁気スケール用媒体。
  2. 請求項1において、
    前記保護層を構成する高分子樹脂は、前記磁性層におけるポリウレタン樹脂Aと同一のポリウレタン樹脂からなることを特徴とする磁気スケール用媒体。
  3. 請求項1又は2において、
    前記保護層は、潤滑剤として、構成ポリウレタン樹脂の0.5〜5重量%のシリコーン系オイルを含有することを特徴とする磁気スケール用媒体。
  4. 磁性支持体上に磁性層及び保護層を積層して、請求項1乃至3のいずれかに記載の磁気スケール用媒体製造する方法であって、前記磁性層の形成後に熱硬化処理を行うことなく前記保護層を形成し、該保護層の形成後に100〜120℃の温度で前記熱硬化処理を行うことを特徴とする磁気スケール用媒体の製造方法。
  5. 請求項4において、
    前記非磁性支持体の厚みが50〜200μmであることを特徴とする磁気スケール用媒体の製造方法。
  6. 請求項4又は5において、
    前記非磁性支持体を平板状に維持した状態で前記熱硬化処理を行うことを特徴とする磁気スケール用媒体の製造方法。
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