JP4455928B2 - 自然光覚醒装置 - Google Patents
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Description
覚醒制御手段は、就寝中の使用者を覚醒させるとき、太陽高度認識手段で認識された使用者の起床時刻に対応する太陽高度と、使用者検出センサで検出された就寝中の使用者の就寝位置とに応じて、遮光透光切替手段を構成する複数のスラットのうち開放すべきスラットを決定することを特徴とするものである。
以下、本発明の参考例1を図1〜図5を参照して具体的に説明する。本参考例に係る自然光覚醒装置は、図1に示すように、開閉可能な遮光透光切替手段としてのブラインド1をもつ。ブラインド1は、構造物である建築物2の窓20に窓20全体を覆うように設けられており、室内21側に配置されている。但し、ブラインド1は室外22側に設けられていても良い。ブラインド1の近傍にベッド24が設けられている。ブラインド1は、上下方向に沿って並設された回動式開閉部である複数のスラット10と、スラット10を保持する基体11とをもつ。各スラット10にはアクチュエータ12がそれぞれ設けられている。アクチェエータ12は小型モータとされている。各スラット10は、アクチュエータ12により個別に且つ互いに独立して回動して開閉できる。従って他のスラット10を遮光状態に閉じたままで、1個のスラット10のみを回動させて開放させて、1個のスラット10のみを透光状態とすることもできる。このように各スラット10の回動により、ブラインド1の透光範囲および遮光範囲は可変である。
(h+H)≒L・tanα…(2)
h≒L・tanα−H…(3)
更に(4)が得られ、(5)が導出される。
δ≒W・tanα…(5)
上記した(3)(5)式によれば、起床時刻が相対的に早くて、その起床時刻の太陽高度αが低いときには、h及びδは小さい。また起床時刻が相対的に遅くて、その起床時刻の太陽高度αが高いときには、h及びδは大きくする。このように起床時刻の太陽高度αに応じて、hの値およびδの値は調整される。
図6は実施例1を示す。実施例1は前記した参考例1と基本的には同様の構成であり、同様の作用効果を有する。従って本実施例においても、参考例1における図1と同様に、起床を希望する月日について、その起床時刻における太陽高度をαとし、希望する起床時刻において開放させる中心的なスラット10のブラインド1の下端からの距離をhとし、希望する起床時刻に開放されるブラインド1の開放幅をδとすると、下記の(1)が得られ、(2)(3)が導出される。
(h+H)≒L・tanα…(2)
h≒L・tanα−H…(3)
更に(4)が得られ、(5)が導出される。
δ≒W・tanα…(5)
上記した(3)(5)式によれば、起床時刻が相対的に早くて、その起床時刻の太陽高度αが低いときには、h及びδは小さい。また起床時刻が相対的に遅くて、その起床時刻の太陽高度αが高いときには、h及びδは大きくする。このように起床時刻の太陽高度αに応じて、hの値およびδの値は決定される。hの値およびδの値は、開放すべきスラットを決定する。
図7は実施例2を示す。実施例2は参考例1および実施例1と基本的には同様の構成であり、同様の作用効果を有する。以下、参考例1および実施例1と異なる部分を中心として説明する。図7に示すように、窓20側に就寝している使用者Aを覚醒させることなく、窓20よりも遠い側の使用者Bであっても、使用者Bに太陽光を当てて覚醒させることが可能である。また、ベッド24において就寝中の使用者の位置を検出する使用者位置センサ40がベッド24(就寝具)に設けられているため、使用者の位置が就寝中に変化するときであっても、コントローラ3は、開放すべきスラット10を使用者の就寝位置に応じて決定するため、起床時刻に対応する太陽高度αの太陽光を使用者B(殊に顔付近)に良好に到達させて当てることができ、ブラインド1を全開とすることなく、つまり、室内21の全体を明るくせずとも、使用者Bを覚醒させて起床させることができる。
図8は参考例2を示す。参考例2は参考例1と基本的には同様の構成であり、同様の作用効果を有する。以下、参考例1と異なる部分を中心として説明する。図8に示すように、ブラインド1Cは建築物2の窓20に一体的に設けられた光シャッター方式とされており、窓に上下方向に並設された複数のエレクトロクロミック層で形成したシャッター層18(18a〜18j)を有する。エレクトロクロミック層は、電圧の印加及び印加解除により着色及び消色するものであり、これにより遮光状態及び透光状態(透明状態)とを切り換えることができるため、ブラインドとして機能することができる。
図9は実施例3を示す。実施例3は参考例1および実施例1と基本的には同様の構成であり、同様の作用効果を有する。以下、参考例1および実施例1と異なる部分を中心として説明する。この場合、図9に示すように、太陽高度αを検出する太陽高度検出センサ80が室外22に設けられている。太陽高度検出手段80は、太陽光が当たる影形成物体81と、影形成物体81で形成された影82及び影82の回りの太陽光を受ける2次元式の光センサ83とを有する。影形成物体81の高さHXと、太陽光を受光しない影82の部分の距離LXとに応じて、太陽高度検出センサ80は起床時刻の太陽高度αを直接的に検出することができる。このようにして太陽高度検出手段80により求められた太陽高度αは、コントローラ3(太陽高度認識手段)により認識される。従って、実施例1の場合と同様に、hの値およびδの値を求めることができる。
上記した実施例によれば、使用者はベッド24に就寝しているが、畳に就寝していても良い。ベッド24に3人(子供等)就寝する場合でも良い。人工光源26は必ずしも設けられていなくても良い。上記した例によれば、コントローラ3のメモリ3mは、地理的情報、起床する月日、起床する時刻に対応する太陽高度に関する情報を記憶しているが、これに限らず、コントローラ3は、地理的情報、起床する月日、起床する時刻に基づいて、その起床時刻における太陽高度を演算で求めることにしても良い。その他、本発明は上記し且つ図面に示した実施例のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できるものである。
Claims (7)
- 透光範囲および遮光範囲を可変する複数のスラットを有するブラインドで形成された遮光透光切替手段と、
起床時刻に対応する太陽高度に関する情報を認識する太陽高度認識手段と、
就寝中の使用者の就寝位置を検出する使用者検出センサと、
使用者の起床時刻に対応する太陽高度の太陽光を就寝中の前記使用者に到達させて前記使用者を覚醒させるように、前記遮光透光切替手段を構成する複数の前記スラットのうち、一部の前記スラットを透光状態にしつつ他の前記スラットを遮光状態とする覚醒制御手段とを具備しており、
前記覚醒制御手段は、就寝中の前記使用者を覚醒させるとき、前記太陽高度認識手段で認識された前記使用者の起床時刻に対応する太陽高度と、前記使用者検出センサで検出された就寝中の前記使用者の就寝位置とに応じて、前記遮光透光切替手段を構成する複数の前記スラットのうち開放すべき前記スラットを決定することを特徴とする自然光覚醒装置。 - 請求項1において、前記覚醒制御手段は、就寝中の前記使用者を覚醒させるとき、スラットの開放に基づく光照射幅を前記使用者の体型に応じて可変させ、前記使用者の体型が大柄のとき小柄の場合よりも前記光照射幅を大きくし、前記使用者の体型が小柄のとき大柄の場合よりも前記光照射幅を小さくすることを特徴とする自然光覚醒装置。
- 請求項1または請求項2において、前記覚醒制御手段は、複数の前記スラットをそれぞれ独立させて開閉制御でき、就寝中の前記使用者を覚醒させるとき、開放すべき1枚目の前記スラットを最初微小開放させ、その後、前記1枚目のスラットの開放量を徐々に増加させ、その後、次の別の前記スラットを開放させることを特徴とする自然光覚醒装置。
- 請求項1〜請求項3のうちのいずれか一項において、前記覚醒制御手段は、就寝中の前記使用者を覚醒させるとき、太陽高度の太陽光の向きと前記スラットとが平行となるように、開放すべき前記スラットの向きを制御することを特徴とする自然光覚醒装置。
- 請求項1〜請求項4のうちのいずれか一項において、前記使用者位置検出センサは、前記使用者として第1使用者および第2使用者の就寝位置を検出し、前記覚醒制御手段は、就寝中の前記使用者を覚醒させるとき、前記太陽高度と前記就寝位置とに応じて、前記遮光透光切替手段を構成する全部の前記スラットのうち所定領域のみの前記スラットを開放させ、前記スラットを通過する太陽光を前記第1使用者に到達させて前記第1使用者を覚醒させることを特徴とする自然光覚醒装置。
- 請求項5において、前記覚醒制御手段は、前記第1使用者に対して覚醒を行った後、前記第2使用者の起床時刻になると、前記ブライドを全開させることを特徴とする自然光覚醒装置。
- 請求項5において、前記覚醒制御手段は、太陽高度と就寝位置とに応じて所定領域のみのスラットを開放させて当該スラットを通過する太陽光により第1使用者を覚醒させ、その後、前記第1使用者の起床が検出された場合、前記ブラインドを全閉させることを特徴とする自然光覚醒装置。
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