JP2002352966A - トイレ空間の照明環境調整装置 - Google Patents

トイレ空間の照明環境調整装置

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JP2002352966A
JP2002352966A JP2001158237A JP2001158237A JP2002352966A JP 2002352966 A JP2002352966 A JP 2002352966A JP 2001158237 A JP2001158237 A JP 2001158237A JP 2001158237 A JP2001158237 A JP 2001158237A JP 2002352966 A JP2002352966 A JP 2002352966A
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toilet
lighting
toilet space
unit
lighting environment
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JP2001158237A
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Yuichi Furuta
祐一 古田
Hidefumi Fujimoto
英史 藤本
Koichi Toyoda
弘一 豊田
Yasuo Hamada
靖夫 濱田
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ユーザがトイレ空間内で高照度の照明による
強い光刺激で覚醒を促され、その体内時計がリセットさ
れてユーザの1日の生活サイクルにメリハリが付くよう
にする。 【解決手段】 照度可変調整部45は、リモコン操作部
25からの照度可変指令に基づき、調光駆動部33に照
度制御信号を出力し、調光駆動部33を通じて灯火23
の照度を連続的又は段階的に可変調整する。照射開始時
刻補正部55は、当日が平成何年何月何日であるか、当
日が何曜日であるかを識別する所謂カレンダー機能を備
え、リモコン操作部25から照射開始時刻可変指令が送
出されたとき、カレンダー機能を起動させる。照明環境
パターンデータ選択部65は、リモコン操作部25から
の照明環境パターンデータ選択指令に基づいて、照明環
境パターンデータ記憶部63に記憶されている複数のパ
ターンデータの中から上記選択指令に対応するパタ−ン
データを選択し、選択したパターンデータに基づき調光
駆動部33を通じて灯火23を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、照明を必要とする
環境下のトイレ空間に適用されるトイレ空間の環境調整
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トイレ室の照明装置に関し、タイ
マの限時動作により照度切換(高照度/低照度(50ルク
ス以下))を行う提案(実開平2―1898)及び人体検知
信号に基づき便器の所定箇所を照明する提案(特開平8
―284232)が知られている。また、上記に加えて照明装
置を有する便座装置の電装部への給電と独立に該照明装
置への給電を制御する提案(特開平9―135971)及び水
洗レバー組込みの夜間照明装置が点灯後所定時間経過す
ると自動消灯する提案(特開2000―220198)も知られて
いる。更に、照明装置を内蔵した発光便座の全部又は一
部を光透過性素材で構成した提案(特開2000―254041)
も知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、元来トイレ
室の照明設計においては、トイレ室が太陽光(自然光)
を採り入れるための明り取りを有すると否とを問わず、
住宅内の他のいずれの居室の照明装置よりも低照度の照
明しか行えない照明装置を採用するのが一般的である。
これは、大多数のユーザにとっては就寝中の時間帯であ
る夜間(特に深夜)のトイレ使用を考慮して、上記時間
帯に用を足すべくトイレ室に入室したユーザが、明る過
ぎる照明を浴びることによって覚醒状態になるのを防止
するための措置である。よって、従来、トイレ室の照明
に係る提案では、上述した各々の提案も含めて、いずれ
も夜間におけるトイレ使用時のユーザの覚醒防止を前提
としているので、上記とは逆に高照度の照明が行える照
明装置をトイレ室に採用し、トイレを利用するユーザの
覚醒を促進するという構成は、上記いずれの提案中にも
全く見られない。
【0004】そのため、夜間とは逆に覚醒状態が要求さ
れる早朝の起床時においても、上記トイレ室では低照度
の照明しか使えないから、ユーザが強い光刺激を受けて
覚醒を促され、それによりユーザ自身の体内時計をリセ
ットして1日の生活サイクルにメリハリを付けるには、
戸外に出て充分に太陽光を浴びる必要がある。この太陽
光を浴びる方法は理に適っているが、一般的なユーザに
とっては、あわただしい早朝にのんびりと太陽光を浴び
ている時間など殆ど取れないのが実情であるから、覚醒
を促すために太陽光を浴びる上記方法は現実的ではな
い。
【0005】従って本発明の目的は、ユーザがトイレ空
間内において高照度の照明により強い光刺激を受けて覚
醒を促され、その結果、該ユーザの体内時計がリセット
されて該ユーザの1日の生活サイクルにメリハリを付け
ることができるようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の側面に従
うトイレ空間の照明環境調整装置は、照明を必要とする
環境下のトイレ空間に適用されるもので、上記トイレ空
間を照明する照明手段と、上記トイレ空間の照明環境
を、トイレ使用者が少なくとも覚醒するに足る照度に上
記照明手段を制御する制御手段とを上記トイレ空間内の
腰掛式便器に備える。
【0007】上記構成によれば、トイレ空間の照明環境
を、トイレ使用者が少なくとも覚醒するに足る照度に照
明手段を制御することとしたので、朝目が覚めれば、ま
ず誰しもがトイレに行って用を足すという極めて自然な
動作をユーザが行うだけで、照明手段からの強い光刺激
によって無意識のうちにユーザの覚醒が促され、それに
よってユーザの体内時計のリセットが促される。そのた
め、ユーザの1日の生活サイクルにメリハリが付き、ユ
ーザが快適な生活を送ることが可能になる。
【0008】本発明の第2の側面に従うトイレ空間の照
明環境調整装置は、照明を必要とする環境下のトイレ空
間に適用されるもので、上記トイレ空間を照明するため
の、光の複数方向への同時照射又は光の任意の方向への
照射のいずれかを選択可能な照明手段と、上記トイレ空
間の照明環境を、トイレ使用者が少なくとも覚醒するに
足る照度に上記照明手段を制御する制御手段とを上記ト
イレ空間内の腰掛式便器に備える。
【0009】上記構成によれば、トイレ空間を照明する
ための照明手段が、光の複数方向への同時照射又は光の
任意の方向への照射のいずれかを選択可能に構成されて
いるので、トイレ使用者のトイレ空間内での現在位置や
トイレ使用者が現在取っている姿勢によって照明手段か
らトイレ使用者の視覚までの距離が相違する場合でも、
適確に対処できる。また、照明手段の照射方向を任意の
方向に変更できるから、該照明手段の照射方向を拡大す
る必要がなく無意味な照射を抑制できる。
【0010】本発明の第3の側面に従うトイレ空間の照
明環境調整装置は、照明を必要とする環境下のトイレ空
間に適用されるもので、上記トイレ空間を照明する照明
手段と、上記トイレ空間内の腰掛式便器に設置された、
所定の制御信号を出力する制御信号出力手段と、上記制
御信号を入力し、トイレ使用者が少なくとも覚醒するに
足る照度に上記照明手段を制御する制御手段とを備え
る。
【0011】好適な実施形態では、上記照明手段は、光
の照射方向を可変自在な変更機構を備える。この構成に
よれば、光の照射方向をユーザ、即ち、トイレ使用者の
視覚に向けて直接高い照度の光を照射することが可能で
あるため、トイレ使用者の覚醒の促進やユーザの体内時
計のリセットの促進を効果的に行うことができる。ま
た、トイレ使用者の体格の違いや、照明手段が設置され
るトイレ空間の広さの違い等による上記照射手段からの
光の照射方向のズレを最適な方向に補正できる。この補
正は、例えば光源や反射板等を可動構成とし、それらを
動かすことによって光の照射方向を調整することで行え
る。
【0012】上記実施形態の変形例では、上記変更機構
が、電力を駆動源とする駆動手段により駆動されると共
に、この駆動手段を手動で操作する手動操作手段をも備
える。この構成によれば、変更機構が電力を駆動源とす
る駆動手段によって駆動されるので、上記駆動手段の制
御が制御手段からの制御信号の出力により容易に行える
から、結果として変更機構の制御が容易に行える。駆動
手段としては、ステッピングモータを始め各種のモータ
の使用が想定され、また、必要とするトルクや駆動手段
の配置スペース等の都合で、動力伝達機構であるギア機
構を介在させることも想定され得る。変更機構の可動方
向は、複数のモータを適宜組合せることにより2次元方
向又は3次元方向に設定できる。なお、この構成におい
て、トイレ空間内における人体の姿勢及び/又は人体の
位置を検知する人体姿勢/位置検知手段を更に備え、こ
の検知手段による検知結果に応じて上記駆動手段を制御
するようにしても良い。
【0013】上記実施形態の別の変形例では、上記照明
手段の駆動時間が、1日のうちの所望の時間帯に設定可
能な駆動時間設定手段を更に備える。この構成によれ
ば、ユーザ(即ち、トイレ使用者)が所望する時間帯に
上記照明手段を駆動することができる。また、上記照明
手段の駆動時間は、1日のうちのどの時間帯に属するか
に応じて上記照度が可変自在である。この構成によれ
ば、ユーザの生活パターン(起床時間)に応じた所望の
時間帯にだけ、高照度の光を照射させることができるの
で、無駄なエネルギー消費を抑制できる。
【0014】上記駆動時間は、一例として5分乃至30
分に設定される。一般に、覚醒のために比較的高照度の
光を浴びる時間は、30分程度が望ましいとされるが、
トイレの使用時間は短い場合には5分程度のこともある
ので、上記駆動時間を5分乃至30分に設定することと
した。駆動時間が短い場合には、上記照度を更に高めに
設定するのが有効である。午前6時〜7時の時間帯と、
午前9時〜11時の時間帯に夫々1回ずつ、比較的照度
の高い光を浴びるのが、覚醒に効果的であるとされてい
る。
【0015】また、上記実施形態の別の変形例では、上
記駆動時間を計測する計測手段を更に備える。この計測
手段は、セットすることにより24時間を1周期として
計時動作するタイマを備える。この構成によれば、上記
照明手段の駆動開始時刻を,毎日決まった時刻に設定で
きる。上記計測手段に、更にオフタイマを備えれば、駆
動時間を毎日一定にすることができる。上記実施形態の
別の変形例では、上記計測手段に、セットすることによ
り上記照射の開始時刻を、当日の属する季節及び/又は
当日が平日か否かに応じて夫々に適合した時刻に補正す
る補正手段を備える構成とすることもできる。この構成
によれば、季節毎のユーザの生活パターン(起床時間)
に合わせて上記開始時刻を遅めに設定できる。また、当
日が日曜日や祝祭日である場合には、一般的にユーザの
起床時刻は平日より遅いから、それに応じて上記開始時
刻を遅めに設定できる。
【0016】上記実施形態の別の変形例では、上記計測
手段は、セットすることにより24時間を1周期として
計時動作するタイマと、セットすることにより上記照射
の開始時刻を、当日の属する季節及び/又は当日が平日
か否かに応じて夫々に適合した時刻に補正する補正手段
とを共に備え、上記補正を、上記計時動作に優先させる
よう構成される。この構成によれば、先にタイマの方を
セットした場合でも、その後に補正手段をセットすれば
補正手段の方が優先されるので、タイマをリセットする
操作が不要であるから、操作性が良い。
【0017】上記実施形態の別の変形例では、上記計測
手段は、24時間(1日)を複数の時間帯に分割する分
割手段と、分割された各々の時間帯毎に、夫々適合する
照明環境を設定する設定手段とを備え、設定された照明
環境に基づいて上記照明手段が制御されるよう構成され
る。この構成によれば、1日を例えば数10分単位或い
は数時間単位といった時間帯に分割し、各時間帯毎に予
め設定した適切な照明環境になるよう調光・調色し、制
御することで、自然光のような時間の経過に応じた照射
光の変化を与えることができ、トイレ使用者に対し、よ
り効果的に光刺激を与えることができる。
【0018】上記実施形態の別の変形例では、上記設定
手段は、上記設定された各々の時間帯毎の照明環境を、
トイレ使用者の所望に応じて可変調整可能に構成され、
可変調整された後の照明環境に基づいて上記照明手段が
制御される。この構成によれば、上記照明手段の駆動開
始時刻や、駆動時間帯や、照度等を、トイレを使用する
個々のユーザ(トイレ使用者)の意思に応じて変更する
ことができるため、駆動開始時刻や、駆動時間帯や、照
度等の、個々のユーザ(トイレ使用者)の希望に沿った
細かな設定が可能である。
【0019】上記実施形態の別の変形例では、上記計測
手段は、上記各々の時間帯毎に異なる照明環境を、照明
環境の一連の変化を示す複数のパターンとして記憶する
記憶手段と、これらパターン中から所望のパタ−ンを選
択する選択手段とを更に備え、選択されたパターンに基
づいて上記照明手段が制御される。この構成では、上記
記憶されている複数のパターンの中から所望のパターン
を選択することで、仕事や勉強等で平日は朝早く起床す
るが、休日には遅く起床するというような曜日によるユ
ーザの起床時刻の変化や、日の出の遅い冬には照度を高
く設定するというような照明手段における照度の季節に
応じた変動に対し、その都度上記駆動開始時刻や照度の
高低を設定し直す必要がない。なお、上記パターンは、
装置内部のメモリではなく、外付けのメモリに記憶させ
るようにしても良い。
【0020】上記実施形態では、上記照度は、通常、居
室内を照明するときの照度よりも高い照度に制御され
る。上記照度は、例えば1000ルクス以上、より好ましく
は3000ルクス以上に制御される。JIS規格には、照度
基準(Z9110)があり、住宅内の室内各所の全般照明は1
50ルクス以下、トイレ室の全般照明は30〜75ルクス、浴
室・脱衣所の全般照明は75〜150ルクスとされている。
人間に対して覚醒効果があるとされる照度は、1000ルク
ス以上である。加齢による視力の衰え等を考慮すると、
3000ルクス以上が望ましい。よって、上記実施形態で
は、上記照度を、1000ルクス以上、更に必要に応じて30
00ルクス以上に制御することとした。
【0021】別の実施形態では、トイレ空間、即ち、ト
イレ室に対する人体の入退室及び/又は該トイレ室内の
便器に対する人体の接近、離間を検知する人体検知手段
と、その人体検知手段による検知結果に基づき、上記照
明手段をオン/オフ制御するオン/オフ制御手段とを更
に備える。この構成によれば、人体検知手段がトイレ室
に入室する人体を検知したとき、或いは便器に対する人
体の接近を検知したとき、オン/オフ制御手段が照明手
段をオン動作させ、人体検知手段がトイレ室から退室す
る人体を検知したとき、或いは便器からの人体の離間を
検知したとき、オン/オフ制御手段が照明手段をオフ動
作させるので、ユーザが照明手段をオン/オフ操作する
手間が省ける。なお、人体検知手段としては、例えば光
電スイッチ、焦電形赤外線センサ、マイクロ波を使用す
るドップラセンサ、トイレ室のドアに取付けた機械的な
構成のスイッチ、或いはトイレ室内の照明の点灯を検知
するセンサ等が挙げられる。
【0022】上記別の実施形態の変形例では、上記照明
手段のオン/オフ制御のモードを、上記オン/オフ制御
手段による自動制御モード又はオン/オフスイッチ操作
による手動制御モードのいずれかに選択的に切換える切
換手段を更に備える。これは、トイレ使用者がトイレ室
への入室やトイレ室からの退室、或いは便器への接近や
便器からの離間に、上記照明手段のオン/オフが連動す
ることを必ずしも望まない場合があるので、トイレ使用
者の意思で容易に上記連動が解除できるようにしたもの
である。また、照明が不要な時間帯における照明手段の
オフや、トイレの使用頻度が高い時間帯における照明手
段の連続的なオン等、トイレ使用者の意思により照明手
段を自在にオン/オフさせることが可能である。なお、
上記手動制御モードを、予め設定された照明環境への移
行を手動により行うことができるモードとすることも可
能である。
【0023】上記別の実施形態の別の変形例では、上記
切換手段は、上記手動制御モードを優先的に選択する。
このように、手動制御モードを自動制御モードに優先さ
せることにより、自動制御モードにおいて、照明手段か
ら比較的高照度の光が照射される時間帯であっても、ト
イレ使用者の意思により照明手段をオフにしたり、或い
は一旦オフにした照明手段を、トイレ使用者の意思によ
り再度オンにすることもできる。また、上記とは逆に、
自動制御モードにおいて、照明手段から比較的低照度の
光が照射される時間帯であっても、トイレ使用者の意思
により比較的高照度の光が照射されるよう照明手段を制
御することも可能である。
【0024】上記別の実施形態の別の変形例では、上記
照明手段は、照度を連続的又は段階的に調整可能に構成
され、上記制御手段により照度を連続的又は段階的に制
御されて、所望の照明環境を実現する。これは、照明環
境の急激な変化、例えばトイレ使用者の周囲が急に明る
くなったような場合には、そのトイレ使用者の眼が光量
の急激な増加に追随できず、眼を開けていられなくな
り、一方、トイレ使用者の周囲が急に暗くなったような
場合には、そのトイレ使用者の眼が光量の急激な減少に
追随できず、眼を開けても真っ暗で何も見えないという
問題が生じるのを防止するためである。照明手段から照
射される光量を徐々に変化させることにより、照明環境
の変化に起因する眩しさや暗さを抑えることが可能にな
る。
【0025】上記別の実施形態の更に別の変形例では、
トイレ空間内における照射光の当る箇所及びその近傍、
又はそのトイレ空間内の照度を検知する照度検知手段を
更に備え、検知された照度に応じて上記制御手段により
制御される上記照明手段の照度を補正する。この構成に
よれば、トイレ空間、即ち、トイレ室に窓(明り取り)
がある等で、一定値以上の照度がある照明環境下では、
目標とする照度値に不足する分だけ照明手段から光を照
射すれば済むので、消費電力を節減できる。また、照射
光の検知手段への入射角によっては、上述した照射光の
当る箇所だけの照度検知では正確な検知ができない場合
でも、トイレ空間内の全体的な照度を検知することによ
り、照明手段の照度を補正することができるので、トイ
レ使用者に対する光の照射をより効率的に行うことがで
きる。
【0026】上記別の実施形態の別の変形例では、トイ
レ空間内における人体の姿勢及び/又は人体の位置を検
知する人体姿勢/位置検知手段を更に備え、この検知手
段による検知結果に応じて上記制御手段により制御され
る上記照明手段の照度を補正することができるので、ト
イレ空間、即ち、トイレ室へのトイレ使用者の入室を検
知した後の、トイレ使用者から便器までの距離や、便器
に近付いたそのトイレ使用者が立ったままなのか、或い
は便座に着座しているのかによって、照明手段からその
トイレ使用者の視覚までの距離が異なるから、その距離
に応じて上記照明手段からそのトイレ使用者の視覚に到
達する照射光の照度も異なる。しかし、上記構成によれ
ば、上記照明手段の照度が補正されるから、トイレ使用
者の姿勢やそのトイレ使用者のトイレ室内での位置によ
る上記照射光の照度の相違を解消できる。なお、上記人
体姿勢/位置検知手段としては、例えば光電スイッチ、
焦電形赤外線センサ、マイクロ波を使用するドップラセ
ンサ、ロードセル等の荷重センサ、静電容量を利用した
センサ等が挙げられる。
【0027】上記別の実施形態の更に別の変形例では、
便座・便蓋の開/閉を検知する開/閉検知手段を更に備
え、その検知手段による検知結果に応じて上記制御手段
により制御される上記照明手段の照度を補正することと
したので、上記のように、便座・便蓋の開/閉を検知す
ることにより、そのときのトイレ使用者の姿勢を推測で
きるから、推測したトイレ使用者の姿勢に適合するよう
上記照度を補正できる。例えば、照明手段が便座に内蔵
されている構成では、便蓋が閉状態(即ち、便器が使用
されていない状態)であるから、照度を低くするか、場
合によっては照明手段をオフにすることも考えられる。
【0028】上記別の実施形態の別の変形例では、上記
照明手段を構成する光源は、透明又は半透明のカバー部
材により液密状態で覆われている。トイレ室は、所謂水
廻り空間であるから、元々湿気が多く、しかも清掃時等
に照明手段が被水する虞もあるので、照明手段の漏電や
故障を防止するために上記透明又は半透明のカバー部材
により液密状態で照明手段を覆うことにした。カバー部
材に透明又は半透明のものを採用する理由は、可能な限
り白色光若しくは白色光に近い光を照射するためであ
る。なお、上記カバー部材の嵌合部には、パッキン等の
シール部材が取付けられる。
【0029】上記実施形態の別の変形例では、上記トイ
レ空間内に設置される腰掛式便器は、温水洗浄機器又は
例えば暖房便座や温風機のような暖房機器を備える。人
体には、体温リズムがあり、覚醒には深部体温の上昇も
大きく関与している。そのため、この変形例では、照明
手段による光刺激に加え、トイレ使用者の局部や局部近
傍を温水や温風や輻射熱等で暖めたり、或いは臀部や足
腰を暖めたりすることにより体温の上昇を促すことで、
トイレ使用者がより短時間で覚醒するようにした。な
お、照明手段の一部を遠赤外線照射灯とすることも可能
である。
【0030】上記別の実施形態の別の変形例では、上記
照明手段は、上記トイレ空間内に設置される腰掛式便器
の便座先端部に備えられる。便座先端部の上面に照明手
段を配置すれば、便蓋を開いたとき、トイレ使用者が便
器の前に立った状態でも、或いは便座に着座した状態で
も、同じようにトイレ使用者の視覚に比較的高照度の光
を照射することができる。また、便座の前面に照明手段
を配置すれば、便蓋を閉じた状態でも光をトイレ室内の
所定方向に照射することができる。更に、上記に加え
て、便座の裏面にも照明手段を配置すれば、便座を起立
状態にしたとき(男子の小用時)にも、光をトイレ室内
の所定方向に照射することができる。なお、夜間には、
トイレ使用者の足元を照らす数ルクス程度の低照度の照
明にも転用できる。便蓋の少なくとも先端部を透明若し
くは半透明の光透過性素材で構成したり、便蓋先端部に
切欠きを設けることによって、便座先端部の上面に照明
手段を配置するだけで、便座の前面や便座の裏面に照明
手段を配置したときと略同等の作用効果を奏し得る。
【0031】上記とは別の実施形態では、上記照明手段
は、上記トイレ空間内に設置される腰掛式便器より前方
に張出した各種機器類を収納するためのケーシング先端
部に備えられる。この種のケーシングは、そのケーシン
グに取付けた操作部をトイレ使用者が操作し易いよう
に、便器本体から見て可能な限り前方に張出した状態で
設けられるのが一般的であり、よって、そのケーシング
先端部に上記照明手段を配置すれば、トイレ使用者が便
器の前に立った状態でも、或いは便座に着座した状態で
も、上記照明手段から高照度の光をトイレ使用者の視覚
に向けて照射することが可能である。また、上記ケーシ
ングの先端部に加えて、その上面や下面にも上記照明手
段を配置すれば、トイレ使用者のトイレ室への入室から
便器への接近、便器の前に立った状態や便座に着座した
状態に夫々対応できるのは勿論、夜間におけるトイレ使
用者の足元を照らす数ルクス程度の低照度の照明として
も利用できる。
【0032】上記とは更に別の実施形態では、上記トイ
レ空間内に設置される腰掛式便器が、少なくとも温水洗
浄機器を備え、上記照明手段は、上記温水洗浄機器本体
のリモコン操作部に備えられる。リモコン操作部は、ト
イレ室の壁面等に自由に取付けできるから、リモコン操
作部の取付位置を適宜な位置に選定することによって、
結果的に照明手段を適切な位置に配置することができ
る。
【0033】上記とは別の実施形態では、上記照明手段
は、上記トイレ空間内に設置される腰掛式便器の便蓋先
端部に備えられる。便蓋の先端部上面は、便蓋を閉じた
ときトイレ使用者に最も近い位置にあるため、照明手段
を複数設置する場合には、最適な場所の1つである。勿
論、便蓋が開いた状態(起立した状態)では、便蓋の裏
面が照明手段の最適配置位置になる。便座の回転軸と便
蓋の回転軸とが異なる場合には、便座及び便蓋が「開」
で、便蓋先端部が上方に飛び出すため、便蓋先端部が照
明手段の最適配置位置になる。上記両回転軸が同軸であ
る場合には、便蓋先端部と便座先端部とが重なった状態
になるので、上記のように照明手段を便蓋先端部に配置
した場合には、便座の少なくとも先端部を透明又は半透
明の光透過性素材で構成するか、或いは前割れタイプの
便座を採用することになる。便蓋の裏面に証明手段を配
置すれば、夜間におけるトイレ使用者の足元を照らす数
ルクス程度の低照度の照明としても利用できる。
【0034】上記とは別の実施形態では、上記照明手段
は、上記トイレ空間内に設置される腰掛式便器が備える
ロータンク正面の部位であって、起立した便座及び便蓋
によって遮られない部位、即ち、ロータンク前面の上端
側方部位に備えられる。便座や便蓋の先端側の形状が、
略長円形状を呈するため、照明手段を上記部位に配置し
ておけば、たとえ便座や便蓋を起立させても、それによ
って照明手段からの照射光が遮られることがない。その
ため、トイレ使用者のトイレ室への入室から、便器への
接近、便器の前で立っている状態に、便座及び便蓋の開
/閉に無関係に対応できる。照明手段は、ロータンク前
面の上端側方部位の片側又は両側に配置できる。キャビ
ネット型のロータンクにも対応可能である。
【0035】上記実施形態の変形例では、上記トイレ空
間内に設置される腰掛式便器が備えるロータンクは、そ
の側面上方に張出部を備え、上記照明手段は、その張出
部に備えられる。ロータンク側面上方に凸状に張出した
部位に照明手段を配置すると共に、照明手段を、前方だ
けでなく側面方向にも光を照射可能に設定しておけば、
トイレ室の入口が便器の側面方向である場合にも対応で
き、トイレ使用者のトイレ室への入室から、便器への接
近、便器の前で立っている状態に、便座及び便蓋の開/
閉やトイレ室の入口と便器との相対的な位置関係とは無
関係に対応できる。上記照明手段からの光の照射可能方
向を、下面方向に拡大すれば、夜間におけるトイレ使用
者の足元を照らす数ルクス程度の低照度の照明としても
利用できる。照明手段は、ロータンク側面上方に凸状に
張出した部位の片側又は両側に配置できる。
【0036】上記実施形態の別の変形例では、上記トイ
レ空間内に設置される腰掛式便器がロータンクを備える
ときは、そのロータンクの上面に、ロータンクを備えて
いないときは上記腰掛式便器の上面に、上記照明手段が
備えられる。上記態様で照明手段を配置すれば、便座及
び便蓋の開/閉状態の如何に係り無く所定照度の光を所
定方向に照射できる。上述したロータンクの上面、或い
は腰掛式便器の上面が前方に向って傾斜している場合に
は、照明手段の配置可能範囲や、照射範囲を拡大するこ
とができる。更に、ロータンクの上面、或いは腰掛式便
器の上面に、凸状に張出した部位を設け、その部位に照
明手段を配置すれば、照射範囲の拡大は元より、トイレ
室の入口が便器の側面方向である場合にも対処可能であ
る。
【0037】上記実施形態の更に別の変形例では、上記
トイレ空間内に設置される腰掛式便器が備えるロータン
ク上面に手洗部を有し、上記照明手段は、その手洗部に
備えられる。手洗部は、手洗いの際にトイレ使用者がま
ず間違いなく視線を向ける部位であり、しかも、位置的
にいっても、便座や便蓋の開/閉状態の如何によって照
射光が影響を受けない部位である。手洗部は通常、ロー
タンクの最上面に設けられるから、照明手段の配置箇所
としてその最上面に更に凸状部を形成する必要がない。
手洗部における照明手段の配置箇所については、例えば
吐水口を有する壁面及びその近傍部位が想定され得る。
スパウトを有する場合には、その上面を配置箇所に選定
することも可能である。
【0038】上記実施形態の別の変形例では、上記トイ
レ空間内に設置される腰掛式便器は、人体支持補助機構
を備え、上記照明手段は、その人体支持補助機構に備え
られる。人体支持補助機構、即ち、手摺りはトイレ使用
者がそれまで着座していた便座から立ち上がるときにそ
のトイレ使用者の体重を支えるためのものであるから、
便器の前方に延在した状態で設けられている。よって、
上記手摺りの先端部に照明手段を配置すれば、トイレ使
用者が立っているか、或いは便座に着座しているか否か
に係わりなく、照明手段からトイレ使用者の視覚に高照
度の光を確実に照射することができる。
【0039】上記実施形態の別の変形例では、上記トイ
レ空間内に設置される腰掛式便器にオプションで設けら
れる各種機器類に、上記照明手段が備えられる。例えば
暖房マットや床置きの暖房器のようなユーザがオプショ
ンでトイレ室に設置し得る機器類に照明手段を配置する
ことにより、照明手段をトイレ室内の任意の位置に配置
できる。腰掛式便器側に備えられる制御手段と、上記各
種機器類側の制御手段との間においては、赤外線やマイ
クロ波を利用した無線通信、又は上記各種機器類へ駆動
電力を供給するための給電ケーブルを利用した有線通信
によって相互に必要とする制御情報の授受が行われる。
【0040】上記とは別の実施形態では、上記照明手段
は、夫々光の照射方向を異にする複数個の光源を含み、
上記各々の光源のオン/オフを、同時又は選択的に制御
するオン/オフ制御手段を更に備える。
【0041】上記実施形態の変形例では、上記照明手段
は、夫々光の照射方向を異にして上記トイレ空間内の複
数箇所に設置される複数個の照明手段であり、上記各々
の照明手段のオン/オフを、同時又は選択的に制御する
オン/オフ制御手段を更に備える。
【0042】上記実施形態の別の変形例では、トイレ空
間内における人体の姿勢及び/又は人体の位置を検知す
る人体姿勢/位置検知手段と、その検知手段による検知
結果に応じて上記オン/オフ制御手段によりオン/オフ
制御される光源又は照明手段の切換えを行う自動切換手
段とを更に備える。この構成によれば、自動切換手段
が、オン/オフ制御される光源又は照明手段を切換える
ことにより、照射方向が最適となる光源又は照明手段を
選択できるから、高照度の光をより効果的、効率的に照
射できるだけでなく、節電を図ることも可能である。な
お、光源又は照明手段の照度を段階的(或いは連続的)
に可変させつつ、光源又は照明手段をオン/オフ制御す
るようにすれば、トイレ使用者の視覚をトイレ室の照明
環境の変化にスムーズに追随させることができる。
【0043】上記実施形態の別の変形例では、便座・便
蓋の開/閉を検知する開/閉検知手段と、その検知手段
による検知結果に応じて上記オン/オフ制御手段により
オン/オフ制御される光源又は照明手段の切換えを行う
自動切換手段とを更に備える。照明手段が便座や便蓋に
内蔵されている場合には、便座や便蓋の開/閉状態によ
り照射方向が変化するが、上記切換えを行うことで結果
的に照射方向が切換えられるから問題ない。
【0044】上記とは別の実施形態では、上記オン/オ
フ制御される光源又は照明手段の切換えを手動で行う手
動切換手段を更に備える。この構成によれば、トイレ使
用者の意思によってオン/オフ制御される光源又は照明
手段を自在に切換えることができるだけでなく、上記自
動切換手段によって自動切換えされた光源又は照明手段
からの光の照射方向にズレがあった場合には、トイレ使
用者の意思によってその補正が可能である。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面により詳細に説明する。
【0046】図1は、本発明の一実施形態に係るトイレ
空間の照明環境調整装置が適用されるトイレ装置を示す
斜視図である。
【0047】上記トイレ装置は、所謂腰掛式便器であ
り、図1(a)に示すように、便器本体1と、暖房便座
3と、便蓋5と、局部洗浄装置本体7と、ロータンク9
とを主な構成要素とする。暖房便座3及び便蓋5は、い
ずれも便器本体1の後方上面の部位に設置される同一回
転軸又は別の回転軸により、便器本体1の便器ボウル上
面を開/閉自在に軸支される。局部洗浄装置本体7は、
便器本体1の側面(図1では向って左側面)に設置さ
れ、便器本体1のボール面の後方上縁部から便槽内部に
対して出没自在な局部洗浄用ノズルを有する。局部洗浄
装置本体7には、トイレ室壁面の漏電保護プラグ11と
局部洗浄装置本体7内部の電気/電子機器類(図示しな
い)とを接続する給電用ケーブル(アース線を含む)1
3が布設されている。なお、該給電用ケーブル13を通
じて供給される電力は、上記暖房便座3内に設置される
ヒータ(図示しない)にも分配される。ロータンク9は
上部開口を蓋体15で覆われ、ロータンク9の側面には
トイレ室壁面の止水栓17とロータンク9内部とを接続
する給水用連結ホース19と、局部洗浄装置本体7とロ
ータンク9内部とを接続する給水用連結ホース21とが
夫々布設される。なお、ロータンク9の側面には、局部
洗浄装置本体7用の止水栓及び給水フィルタ付き水抜き
栓(いずれも図示省略)も取付けられる。
【0048】更に本実施形態では、上記暖房便座3の先
端部上面に、照明装置、即ち、灯火23が備えられ、且
つ、便蓋5の先端部は、上記灯火23の配置位置に対応
する部位5aが、図1(b)に示すように、便蓋5を閉
じたとき上記灯火23に当らないよう、上記灯火23の
外形状に沿って湾曲した所謂逃げになっている。そし
て、この逃げの部位5aが、透明若しくは半透明の光透
過性素材で構成されている。このように、暖房便座3の
先端部の上面に灯火23を配置すれば、便蓋5を開いた
とき、トイレ使用者が便器本体1の前に立った状態で
も、或いは暖房便座3に着座した状態でも、同じように
トイレ使用者の視覚に比較的高照度の光を照射すること
ができる。
【0049】なお、便蓋5において、上記逃げの部位5
aを設ける代りに、上記逃げの部位5aが形成される位
置に切欠きを設けることによって、暖房便座3の先端部
の上面に灯火23を配置するだけで、暖房便座3の前面
や暖房便座3の裏面に灯火23を配置したときと略同等
の作用効果を奏し得る。灯火23を、暖房便座3ではな
く、便蓋5の先端部に備えるようにしても良い。
【0050】ここで、上記灯火23は、透明又は半透明
のカバー部材により液密状態で覆われており、上記カバ
ー部材の嵌合部には、パッキン等のシール部材が取付け
られる。トイレ室は、所謂水廻り空間であるから、元々
湿気が多く、しかも清掃時等に灯火23が被水する虞も
あるので、灯火23の漏電や故障を防止するために上記
透明又は半透明のカバー部材により液密状態で灯火23
を覆うことにした。カバー部材に透明又は半透明のもの
を採用する理由は、可能な限り白色光若しくは白色光に
近い光を照射するためである。
【0051】上記灯火23は、例えば回転角度を半球面
において自在に設定可能な担持台によって担持されてお
り、この担持台を回転させることにより、灯火23から
の光の照射方向が自在に可変できる。そのため、トイレ
使用者の視覚に向けて直接高い照度の光を照射すること
が可能であるから、トイレ使用者の覚醒の促進やトイレ
使用者の体内時計のリセットの促進を効果的に行うこと
ができる。また、灯火23は、照度を連続的又は段階的
に調整可能な回路構成(この回路構成については後述す
る)を備える。
【0052】上記灯火23は、その照度が、通常、居室
内を照明するときの照度よりも高い照度、例えば1000ル
クス以上、より好ましくは3000ルクス以上の灯火が採用
される。JIS規格には、照度基準(Z9110)があり、
住宅内の室内各所の全般照明は150ルクス以下、トイレ
室の全般照明は30〜75ルクス、浴室・脱衣所の全般照明
は75〜150ルクスとされている。人間に対して覚醒効果
があるとされる照度は、1000ルクス以上である。加齢に
よる視力の衰え等を考慮すると、3000ルクス以上が望ま
しい。よって、本実施形態では、上記灯火23に、照度
が、1000ルクス以上、更に必要に応じて3000ルクス以上
の灯火を採用することとした。
【0053】また、上述したように、灯火23が照度を
連続的又は段階的に調整可能な回路構成になっているた
め、照明環境の急激な変化を抑制することができるか
ら、例えばトイレ使用者の周囲が急に明るくなったり、
これとは逆に急に暗くなったりすることがない。よっ
て、灯火23から照射される光量を徐々に変化させるこ
とにより、照明環境の変化に起因する眩しさや暗さを抑
えることが可能になるから、トイレ使用者の周囲が急に
明るくなったことにより該トイレ使用者の眼が光量の急
激な増加に追随できず、眼を開けていられなくなるよう
なこともなく、トイレ使用者の周囲が急に暗くなったこ
とにより該トイレ使用者の眼が光量の急激な減少に追随
できず、眼を開けても真っ暗で何も見えないということ
もない。
【0054】図2は、上述したトイレ空間の照明環境調
整装置が備える制御系統を示すブロック図である。
【0055】上記制御系統は、図2に示すように、リモ
コン操作部25と、灯火点/消灯駆動部27と、上述し
た担持台の回転機構(以下、「照射方向可変機構」とい
う)29と、照射方向可変機構駆動部31と、調光駆動
部33と、入退室/距離検知部35と、コントロ−ルユ
ニット37とを備える。コントロールユニット37は、
モード切換部39、灯火点/消灯制御部41、灯火駆動
時間設定部43、照度可変調整部45、照射方向可変制
御部47及び駆動時間計測部49の各機能ブロックによ
って示される機能を備える。駆動時間計測部49は、灯
火点/消灯駆動部27をモニタリングすることにより、
灯火23の駆動時間を計測するもので、24時間タイマ
51及びオフタイマ53を内蔵すると共に、照射開始時
刻補正部55、限時動作設定部57、時間帯分割部5
9、照明環境設定部61、照明環境パターンデータ記憶
部63及び照明環境パターンデータ選択部65の各機能
ブロックによって示される機能をも備える。
【0056】リモコン操作部25は、トイレ室内の適宜
箇所、つまりトイレ使用者にとって操作し易い箇所に配
置され、コントロールユニット37に対し、指令を発す
るための複数個の操作ボタンを備える。上記各々の操作
ボタンは、リモコン操作部25から発することが可能な
複数種類の指令の各々に対応するよう設定される。上記
指令には、例えばモード切換部39に対する指令、灯火
駆動時間設定部43に対する指令、照度可変調整部45
に対する指令、照射方向可変制御部47に対する指令、
24時間タイマ51に対する駆動指令、オフタイマ53
に対する駆動指令及び照射開始時刻補正部55に対する
指令がある。上記指令には、上記に加えて、限時動作設
定部57に対する指令、時間帯分割部59に対する指
令、照射環境設定部61に対する指令及び照明環境パタ
ーンデータ選択部65に対する指令もある。上述した各
指令は、リモコン操作部25から有線通信又は無線通信
により伝送される。
【0057】入退室/距離検知部35は、トイレ室に対
するトイレ使用者の入退室及び/又は該トイレ室内の上
記便器本体1に対するトイレ使用者の接近、離間を検知
するためのものである。トイレ使用者の入/退室の検知
には、例えばトイレ室のドアに取付けた機械的な構成の
スイッチ、トイレ室内の照明の点/消灯を検知するセン
サ、光電スイッチ、或いは焦電形赤外線センサ等が用い
られる。一方、便器本体1に対するトイレ使用者の接近
/離間の検知には、例えばトイレ装置の適宜箇所に設置
されるマイクロ波を使用するドップラセンサ等が用いら
れる。上記各検知結果は、夫々入退室/距離検知部35
から所定の検出信号として灯火点/消灯制御部41に出
力される。
【0058】灯火点/消灯駆動部27は、例えばパワー
トランジスタのようなパワー半導体スイッチング素子を
備え、灯火駆動時間設定部43から出力される論理レベ
ル信号である駆動時間設定信号がオンの場合に限り、灯
火点/消灯制御部41からの制御信号に基づいて該パワ
ー半導体スイッチング素子がオン/オフすることによ
り、灯火23を点/消灯させるよう構成される。
【0059】照射方向可変機構29は、電力を駆動源と
する駆動機構、例えばステッピングモータ(図示しな
い)を備え、該ステッピングモータの駆動に応じて灯火
23の照射方向が可変調整される。
【0060】照射方向可変機構駆動部31は、例えばパ
ワートランジスタのようなパワー半導体スイッチング素
子を備え、照射方向可変制御部47からの制御信号に基
づいて該パワー半導体スイッチング素子がオン/オフす
ることで、照射方向可変機構29を駆動させる。
【0061】調光駆動部33は、例えば独立に設けた常
時適性に加熱されるフィラメント巻線と、二次側を灯火
23に接続した磁気漏れ変圧器と、該磁気漏れ変圧器の
一次側に接続したサイリスタのようなパワー半導体スイ
ッチング素子と、該パワー半導体スイッチング素子のゲ
ートに接続したゲート制御回路等を備え、ゲート制御回
路を通じた上記パワー半導体スイッチング素子の位相制
御により、ランプ電流(灯火23への電流)を略0から1
00%まで調光可能な構成になっている。調光駆動部33
は、照度可変調整部45からの照度制御信号によって制
御される。
【0062】モード切換部39は、上記リモコン操作部
25からのモード切換指令に応じて灯火点/消灯制御部
41による灯火23の点/消灯制御モードを、自動/手
動のいずれか一方の制御モードに択一的に切換えるよう
構成される。
【0063】灯火点/消灯制御部41は、上記点/消灯
制御モードがモード切換部39により自動制御モードに
切換えられたとき、上記入退室/距離検知部35からの
検知結果のみに基づき灯火点/消灯駆動部27を通じて
灯火23の点/消灯を制御する。この自動制御モードで
は、入退室/距離検知部35がトイレ室に入室するトイ
レ使用者を検知したとき、或いは便器本体1に対するト
イレ使用者の接近を検知したときには、灯火23が自動
的に点灯する。また、入退室/距離検知部35がトイレ
室から退室するトイレ使用者を検知したとき、或いは便
器本体1からのトイレ使用者の離間を検知したときに
は、灯火23が自動的に消灯する。よって、トイレ使用
者が灯火23を点/消灯させる操作をする必要が全くな
いから、操作の手間が省ける。
【0064】一方、上記点/消灯制御モードが手動制御
モードに切換えられたときは、灯火点/消灯制御部41
は、トイレ使用者による上記リモコン操作部25の灯火
点/消灯スイッチ(図示しない)の手動操作に起因する
操作部25からの出力信号のみに基づき灯火点/消灯駆
動部27を通じて灯火23の点/消灯を制御する。この
ように、灯火23の点/消灯制御モードを手動制御モー
ドに切換えておくことにより、トイレ室に対するトイレ
使用者の入/退室や、或いは便器本体1に対する接近/
離間に連動して灯火23が点/消灯するのを解除でき
る。これは、トイレ使用者が、上記入/退室や上記接近
/離間に連動して灯火23が点/消灯するのを必ずしも
望まない場合があるのに対処したもので、トイレ使用者
の意思で容易に上記連動が解除できるようにしたもので
ある。これにより、照明が不要な時間帯における灯火2
3の消灯や、トイレの使用頻度が高い時間帯における灯
火23の連続的な点灯等、トイレ使用者の意思により灯
火23を自在に点/消灯させることが可能である。
【0065】また、上記手動制御モードにおいて、灯火
23が消灯している場合に限時動作設定部57から灯火
23の点灯時刻を指定した旨の通知があったときには、
該通知に係る時刻に達したことを認識すると、灯火点/
消灯制御部41は灯火点/消灯駆動部27を通じて灯火
23を点灯制御する。一方、上記手動制御モードにおい
て、灯火23が点灯している場合に限時動作設定部57
から灯火23の消灯時刻を指定した旨の通知があったと
きには、該通知に係る時刻に達したことを認識すると、
灯火点/消灯制御部41は灯火点/消灯駆動部27を通
じて灯火23を消灯制御する。このようにトイレ使用者
が所望する時刻において、灯火23を点灯させたり、消
灯させたりできるので、灯火23を点灯しっ放しにして
おく場合に比較して、電気エネルギーの浪費を防止でき
る。なお、上記手動制御モードを、リモコン操作部25
を通じて灯火点/消灯制御部41を駆動することによ
り、予め設定された照明環境への移行を手動により行う
ことができるモードとすることも可能である。
【0066】灯火点/消灯制御部41は、自動制御モー
ド下で、24時間タイマ51から点灯制御開始指令信号
が出力された場合には、上記入退室/距離検知部35か
らの検知結果の如何に拘らず、灯火点/消灯駆動部27
に点灯指令信号を出力することにより灯火点/消灯駆動
部27を通じて灯火23を点灯制御する。一方、灯火2
3を上記点灯制御しているとき、オフタイマ53から点
灯制御終了指令信号が出力された場合には、灯火点/消
灯制御部41は、上記入退室/距離検知部35からの検
知結果の如何に拘らず、灯火点/消灯駆動部27に消灯
指令信号を出力することにより灯火点/消灯駆動部27
を通じて灯火23を消灯制御する。
【0067】灯火駆動時間設定部43は、リモコン操作
部25からの灯火駆動時間設定指令に応じて、灯火23
の駆動時間(点灯時間)を、1日のうちでトイレ使用者
が所望する時間帯に設定可能に構成されている。灯火駆
動時間設定部43からの出力信号である上記駆動時間設
定信号は、上記設定を行わない場合には、論理レベルが
常時オンになるように設定されている。上記駆動時間設
定信号は、灯火駆動時間設定部43から灯火点/消灯駆
動部27及び照度可変調整部45に夫々出力される。
【0068】照度可変調整部45は、リモコン操作部2
5からの照度可変指令に基づき、調光駆動部33に照度
制御信号を出力することにより、調光駆動部33を通じ
て灯火23の照度を連続的又は段階的に可変調整する。
【0069】照射方向可変制御部47は、リモコン操作
部25からの照射方向可変指令に基づき、照射方向可変
機構駆動部31に照射方向制御信号を出力することによ
り、照射方向可変機構駆動部31を通じて照射方向可変
機構29を制御する。これにより、灯火23の照射方向
がトイレ使用者の所望する方向に可変調整される。
【0070】照射方向可変制御部47が、照射方向可変
機構駆動部31を通じて照射方向可変機構29を制御す
ることで、トイレ使用者の体格の違いや、灯火23が設
置されるトイレ室内の広さの違い等による上記灯火23
からの光の照射方向のズレを最適な方向に補正できる。
この補正は、例えば上記灯火23が備える光源や反射板
等を可動構成とし、それらを動かすことによって光の照
射方向を調整することで行える。また、照射方向可変機
構29が例えばステッピングモータのような、電力を駆
動源とする駆動機構を備え、この駆動機構の制御が照射
方向可変制御部47により容易に行えるから、結果とし
て照射方向可変機構29の制御が容易に行える。また、
必要とするトルクや駆動機構の配置スペース等の都合に
よっては、動力伝達機構であるギア機構を介在させるこ
とも想定され得る。更に、照射方向可変機構29の可動
方向は、複数のモータ(ステッピングモータ)を適宜組
合せることにより2次元方向又は3次元方向に設定でき
る。
【0071】24時間タイマ51は、リモコン操作部2
5からの駆動指令に基づいてセットされ、それにより2
4時間を1周期とした計時動作を開始すると共に、毎日
設定された任意の時刻になると、灯火点/消灯制御部4
1に対し、点灯制御開始指令信号を出力する。
【0072】オフタイマ53は、24時間タイマ51が
計時動作中に、リモコン操作部25からの駆動指令に基
づいてセットされることにより、毎日設定された任意の
時刻になると、灯火点/消灯制御部41に対し、点灯制
御終了指令信号を出力する。上記のように、24時間タ
イマ51及びオフタイマ53を夫々セットすれば、灯火
23の点灯開始時刻及び点灯終了時刻を夫々毎日決まっ
た時刻に設定できると共に、点灯時間を毎日一定にする
ことが可能になる。
【0073】照射開始時刻補正部55は、当日が平成
(或いは西暦)何年何月何日であるか、当日が何曜日で
あるか(平日かそれとも日曜若しくは祝祭日か)を識別
する機能、所謂カレンダー機能を備え、リモコン操作部
25から照射開始時刻可変指令が送出されたとき、該カ
レンダー機能を起動させる。そして、灯火駆動時間設定
部43が設定した灯火23の点灯開始時刻を、上記カレ
ンダー機能による識別結果に基づき適宜な時刻に補正す
る。これにより、当日が春や夏のように日の出の時刻が
早い季節である場合には、それに合わせて上記開始時刻
を早めに設定でき、秋や冬のように日の出の時刻が遅い
季節である場合には、それに合わせて上記開始時刻を遅
めに設定できる。また、当日が日曜日や祝祭日である場
合には、一般的にトイレ使用者の起床時刻は平日より遅
いから、それに応じて上記開始時刻を遅めに設定でき
る。
【0074】限時動作設定部57は、リモコン操作部2
5からの限時動作設定指令に基づいて、灯火23を点/
消灯させる時刻を設定すると共に、設定した時刻を灯火
点/消灯制御部41に通知する。なお、限時動作設定部
57は、灯火23の点灯時刻、消灯時刻のいずれか一方
だけを設定することもできる。
【0075】時間帯分割部59は、リモコン操作部25
からの時間帯分割指令に基づいて、24時間(1日)を
複数の時間帯に分割すると共に、分割によって生じた各
々の時間帯を照明環境設定部61に通知する。これらの
各時間帯の中から、トイレ使用者が灯火23の点灯を所
望する時間帯が選択できる。
【0076】照明環境設定部61は、リモコン操作部2
5からの照明環境設定指令に基づいて、時間帯分割部5
9によって分割された各々の時間帯毎に、夫々適合する
照明環境を設定すると共に、各々の時間帯毎に異なる照
明環境を、それら照明環境の一連の変化を示す複数のパ
ターンデータとして編集し、照明環境パターンデータ記
憶部63に出力する。
【0077】照明環境パターンデータ記憶部63は、上
記各々の時間帯毎に異なる照明環境を、照明環境の一連
の変化を示す複数のパターンデータとして記憶する。
【0078】照明環境パターンデータ選択部65は、リ
モコン操作部25からの照明環境パターンデータ選択指
令に基づいて、照明環境パターンデータ記憶部63に記
憶されている複数のパターンデータの中から上記選択指
令に対応するパタ−ンデータを選択すると共に、選択し
たパターンデータに基づき調光駆動部33を通じて灯火
23を制御する。このように、リモコン操作部25を通
じて照明環境パターンデータ選択部65を駆動すること
により、照明環境パターンデータ記憶部63に記憶され
ている複数のパターンデータの中から所望のパターンデ
ータを選択することで、仕事や勉強等で平日は朝早く起
床するが、休日には遅く起床するというような曜日によ
るトイレ使用者の起床時刻の変化や、日の出の遅い冬に
は照度を高く設定するというような灯火23における照
度の季節に応じた変動に対し、その都度上述した駆動開
始時刻や照度の高低を設定し直す必要がない。また、灯
火23の点灯開始時刻や、点灯時間帯や、照度等を、ト
イレを使用する個々のトイレ使用者の意思に応じて変更
することができるため、点灯開始時刻や、点灯時間帯
や、照度等の、個々のトイレ使用者の希望に沿った細か
な設定が可能である。また、上記時間帯分割部59によ
り、1日を例えば数10分単位或いは数時間単位といっ
た時間帯に分割し、各時間帯毎に照明環境設定部61に
より予め設定した適切な照明環境になるよう照明環境パ
ターンデータ選択部65が調光駆動部33を通じて灯火
23を調光・調色することで、自然光のような時間の経
過に応じた照射光の変化を与えることができ、トイレ使
用者に対し、より効果的に光刺激を与えることができ
る。なお、上記パターンデータは、装置内部のメモリで
ある照明環境パターンデータ記憶部63ではなく、外付
けのメモリに記憶させるようにしても良い。
【0079】図3は、図2に記載のリモコン操作部25
が備える表示部及びスイッチ群の一例を示す説明図であ
る。
【0080】リモコン操作部25は、図3に示すよう
に、トイレ室に設置されるであろう複数個(図3では5
個)の灯火に対応して5個の押し釦式入/切スイッチ7
〜71、照明時間切換スイッチ73、照度切換ス
イッチ75及び調色スイッチ77を備えると共に、図1
に記載のトイレ装置にはない、オプションによる後付け
の機器類を操作可能に多数のスイッチを備える。ここで
は、オプションによる後付けの機器類を操作するための
スイッチについては、説明を省略する。
【0081】図4は、図2に記載のコントロールユニッ
ト37各部の制御動作を示すタイミングチャートであ
る。
【0082】図4において、図2に記載の24時間タイ
マ51により灯火23の点灯時刻を午前6時に、オフタ
イマ53により消灯時刻を午前9時に夫々設定して、上
記各タイマ51、53を起動すると、図4(a)に示す
ように、毎日午前6時になると灯火23が自動的に点灯
し、同日の午前9時に自動的に消灯する。
【0083】また、図2に記載の照射開始時刻補正部5
5の所謂カレンダー機能により、上記各タイマ51、5
3が夫々設定した点/消灯時刻を、或る1日だけ灯火駆
動時間設定部43を通じて午前8時と午前10時とに夫
々変更すると、図4(b)に示すように、X日とZ日と
の間のY日だけ、点/消灯時刻が午前8時と午前10時
とに夫々変更される。
【0084】また、図2に記載の照度可変調整部45に
より、調光駆動部33を通じて灯火23の照度を、午前
0時から午前6時までの6時間は10ルクスに、午前6時
から午前9時までの3時間は3000ルクスに、午前9時か
ら正午までの3時間は1000ルクスに、正午から午後3時
までの3時間は150ルクスに、午後3時から午後12時
までの9時間は50ルクスに、夫々設定すると、灯火23
の照度は、図4(c)に示すように段階的に可変調され
る。
【0085】灯火23の照度が、図4(b)で示したよ
うに設定されている状態で、午前6時から午前9時の時
間帯にトイレ室に対するトイレ使用者の入/退室があっ
たきの照度は、図4(d)で示され、午後3時から午後
6時までの時間帯にトイレ使用者が入室して手動制御モ
ードから自動制御モードへの切換え、及び自動制御モー
ドから手動制御モードへの切換えを行った後、退室した
ときの照度は、図4(e)で示されたようになる。
【0086】以上説明したように、本発明の一実施形態
によれば、トイレ室の照明環境を、トイレ使用者が少な
くとも覚醒するに足る照度に灯火23を制御することと
したので、朝目が覚めれば、まず誰しもがトイレに行っ
て用を足すという極めて自然な動作をトイレ使用者が行
うだけで、灯火23からの強い光刺激によって無意識の
うちにトイレ使用者の覚醒が促され、それによってトイ
レ使用者の体内時計のリセットが促される。そのため、
トイレ使用者の1日の生活サイクルにメリハリが付き、
トイレ使用者が快適な生活を送ることが可能になる。
【0087】また、上記灯火23の点灯時間が、1日の
うちのどの時間帯に属するかに応じて上記灯火23の照
度が可変自在であるため、例えば覚醒を促すべき早朝若
しくは午前中には、比較的高い照度で灯火23から光を
照射させることができ、昼前後では眠気防止のために、
比較的低い照度で灯火23から光を照射させることがで
きるので、トイレ使用者の生体リズムに適合した光の照
射が可能になる。上記点灯時間は、一例として5分乃至
30分に設定される。一般に、覚醒のために比較的高照
度の光を浴びる時間は、30分程度が望ましいとされる
が、トイレの使用時間は短い場合には5分程度のことも
あるので、上記点灯時間を5分乃至30分に設定するの
が望ましい。点灯時間が短い場合には、上記照度を更に
高めに設定するのが有効である。ここで、午前6時〜7
時の時間帯と、午前9時〜11時の時間帯に夫々1回ず
つ、比較的照度の高い光を浴びるのが、覚醒に効果的で
あるとされている。
【0088】なお、上記モード切換部39によるモード
切換えを、手動制御モードを自動制御モードに優先させ
るようにすれば、自動制御モードにおいて、灯火23か
ら比較的高照度の光が照射される時間帯であっても、ト
イレ使用者の意思により灯火23を消灯したり、或いは
一旦消灯した灯火23を、トイレ使用者の意思により再
度点灯することもできる。また、上記とは逆に、自動制
御モードにおいて、灯火23から比較的低照度の光が照
射される時間帯であっても、トイレ使用者の意思により
比較的高照度の光が照射されるよう灯火23を制御する
ことも可能である。
【0089】更に、上記照射開始時刻補正部55による
上記照射の開始時刻の補正を、24時間タイマ51によ
る開始時刻の設定に優先させるようにすれば、先に24
時間タイマ51の方をセットした場合でも、その後に上
記補正部55をセットすれば上記補正部55の方が優先
されるので、24時間タイマ51をリセットする操作が
不要であるから、操作性が良い。
【0090】図5は、上記実施形態の第1変形例に係る
トイレ装置を示す斜視図である。
【0091】本変形例では、上記灯火23が上記局部洗
浄装置本体7の先端部、即ち、前面に備えられる。局部
洗浄装置本体7は、該本体7に取付けた操作部をトイレ
使用者が操作し易いように、便器本体1から見て可能な
限り前方に張出した状態で設けられるのが一般的であ
る。よって、該本体7の先端部に上記灯火23を配置す
れば、トイレ使用者が便器本体1の前に立った状態で
も、或いは暖房便座3に着座した状態でも、上記灯火2
3から高照度の光をトイレ使用者の視覚に向けて照射す
ることが可能である。また、上記本体7の先端部に加え
て、その上面や下面にも上記灯火23を配置すれば、ト
イレ使用者のトイレ室への入室から便器本体1への接
近、便器本体1の前に立った状態や暖房便座3に着座し
た状態に夫々対応できるのは勿論、夜間におけるトイレ
使用者の足元を照らす数ルクス程度の低照度の照明とし
ても利用できる。
【0092】図6は、上記実施形態の第2変形例に係る
トイレ装置を示す斜視図である。
【0093】本変形例では、上記灯火23が、図示のよ
うに、上記コントロールユニット37に上述した各種の
指令を出力するためのリモコン操作部25に備えられ
る。リモコン操作部25は、例えば図示のように、トイ
レ室の壁面等に自由に取付けできるから、リモコン操作
部25の取付位置を適宜な位置に選定することによっ
て、結果的に灯火23を適切な位置に配置することがで
きる。
【0094】図7は、上記実施形態の第3変形例に係る
トイレ装置を示す斜視図である。
【0095】本変形例では、上記灯火23が、図示のよ
うに、暖房便座3の先端部の前面から裏面にかけて配置
される。このように、灯火23を暖房便座3の先端部の
前面から裏面にかけて配置すれば、便蓋5を閉じた状態
でも灯火23からの光をトイレ室内の所定方向に照射す
ることができる。更に、暖房便座3を起立状態にしたと
き(男子の小用時)にも、光をトイレ室内の所定方向に
照射することができる。なお、夜間には、トイレ使用者
の足元を照らす数ルクス程度の低照度の照明にも転用で
きる。
【0096】また、上記図7に記載の変形例に関連し
て、上記灯火23を便蓋5の先端部に配置することもで
きる。便蓋5の先端部上面は、便蓋5を閉じたときトイ
レ使用者に最も近い位置にあるため、灯火23を複数設
置する場合には、最適な場所の1つである。勿論、便蓋
5が開いた状態(起立した状態)では、便蓋5の裏面が
灯火23の最適配置位置になる。暖房便座3の回転軸と
便蓋5の回転軸とが異なる場合には、暖房便座3及び便
蓋5が「開」で、便蓋5の先端部が上方に飛び出すた
め、便蓋5の先端部が灯火23の最適配置位置になる。
上記両回転軸が同軸である場合には、便蓋5の先端部と
暖房便座3の先端部とが重なった状態になるので、上記
のように灯火23を便蓋5の先端部に配置した場合に
は、暖房便座3の少なくとも先端部を透明又は半透明の
光透過性素材で構成するか、或いは前割れタイプの暖房
便座を採用することになる。便蓋5の裏面に灯火23を
配置すれば、夜間におけるトイレ使用者の足元を照らす
数ルクス程度の低照度の照明としても利用できる。
【0097】図8は、上記実施形態の第4変形例に係る
トイレ装置を示す斜視図である。
【0098】本変形例では、上記灯火23が、図示のよ
うに、ロータンク9の上面、即ち、蓋体15に配置され
る。このように、灯火23をロータンク9の蓋体15に
配置すれば、暖房便座3及び便蓋5の開/閉状態の如何
に係り無く所定照度の光を所定方向に照射できる。上述
した蓋体15がロータンク9の構造により前方に向って
傾斜している場合には、灯火23の配置可能範囲や、照
射範囲を拡大することができる。更に、蓋体15に、凸
状に張出した部位(図示しない)を設け、その部位に灯
火23を配置すれば、照射範囲の拡大は元より、トイレ
室の入口がトイレ装置の側面方向である場合にも対処可
能である。
【0099】なお、ロータンクを備えてないトイレ装置
の場合には、便器本体の上面に灯火23を配置すること
になる。この場合も、灯火23をロータンク9の蓋体1
5に配置した上記変形例におけると同様の作用効果を奏
し得る。
【0100】図9は、上記実施形態の第5変形例に係る
トイレ装置を示す斜視図である。
【0101】本変形例では、上記灯火23が、図示のよ
うに、ロータンク9の正面の部位であって、起立した暖
房便座3及び便蓋5によって遮られない部位であるロー
タンク9の前面の上端側方部位に備えられる。暖房便座
3や便蓋5の先端側の形状は、図示のように、略長円形
状を呈するのが一般的であるため、灯火23を上記部位
に配置しておけば、たとえ暖房便座3や便蓋5を起立さ
せても、それによって灯火23からの照射光が遮られる
ことがない。よって、トイレ使用者のトイレ室への入室
から、便器本体1への接近、便器本体1の前で立ってい
る状態に、暖房便座3及び便蓋5の開/閉に無関係に対
応できる。本変形例では、灯火23がロータンク9の前
面の上端側方部位の片側(向って左側)のみに配置され
た構成になっているが、両側に配置することもできる
し、キャビネット型のロータンクにも対応可能である。
【0102】図10は、上記実施形態の第6変形例に係
るトイレ装置を示す斜視図である。
【0103】本変形例では、灯火23が、ロータンク9
の側面上方に設けられる凸状に張出した部位、即ち、張
出部9aに備えられる。この構成において、上記灯火2
3を便器本体1側から見て前方だけでなく側面方向にも
光を照射可能に設定しておけば、トイレ室の入口が便器
本体の側面方向である場合にも対応でき、トイレ使用者
のトイレ室への入室から、便器本体1への接近、便器本
体1の前で立っている状態に、暖房便座3及び便蓋5の
開/閉やトイレ室の入口と便器本体1との相対的な位置
関係とは無関係に対応できる。また、灯火23からの光
の照射可能方向を、下面方向に拡大すれば、夜間におけ
るトイレ使用者の足元を照らす数ルクス程度の低照度の
照明としても利用できる。
【0104】本変形例では、上記張出部9aをロータン
ク9の片側(図10では、便器本体1に向って右側)だ
けに設けて、該張出部9aに灯火23を配置することと
したが、張出部9aをロータンク9の両側面に設けて、
夫々の張出部9aに灯火23を配置することとしても良
い。
【0105】図11は、上記実施形態の第7変形例に係
るトイレ装置が備えるロータンク上部の構造を示す斜視
図である。
【0106】本変形例は、上面に手洗部を有するロータ
ンクを備えるトイレ装置に適用されるもので、本変形例
では、上記灯火23が、図示のように、ロータンク9の
上面に形成した手洗部16に備えられるスパウト18の
近傍、即ち、該スパウト18を挟んで手洗部16の外縁
を形成する縁部16aに配置される。手洗部16は、手
洗いの際にトイレ使用者がまず間違いなく視線を向ける
部位であり、しかも、位置的にいっても、暖房便座3や
便蓋5の開/閉状態の如何によって照射光が影響を受け
ない部位である。手洗部16は通常、本変形例における
ように、ロータンク9の最上面に設けられるから、灯火
23の配置箇所として該最上面に更に凸状部を形成する
必要がない。
【0107】図12は、上記実施形態の第8変形例に係
るトイレ装置が備えるロータンク上部の構造を示す斜視
図である。
【0108】本変形例も、上記第7変形例におけると同
様に、上面に手洗部を有するロータンクを備えるトイレ
装置に適用されるもので、本変形例では、灯火23が、
図示のように、上記スパウト18の上面全体に亘って配
置された構成になっている。この構成においても、上記
第7変形例におけると同様の作用効果を奏し得る。
【0109】図13は、本発明の他の実施形態に係るト
イレ装置を示す斜視図である。
【0110】本実施形態では、灯火23が、図示のよう
に、便器本体1の両側面に夫々支持された一対の手摺り
20の前方側端部に備えられる。手摺り20は、トイレ
使用者がそれまで着座していた暖房便座3から立ち上が
るときにトイレ使用者の体重を支えるためのものである
から、便器本体1の前部と略面一か、場合によっては便
器本体1の前部よりも更に前方に向って突出した状態で
設けられる。よって、図示のように、上記手摺り20の
先端部に灯火23を配置すれば、トイレ使用者が立って
いるか、或いは暖房便座3に着座しているか否かに係わ
りなく、灯火23からトイレ使用者の視覚に高照度の光
を確実に照射することができる。
【0111】なお、上記トイレ装置は、既述のように、
便座には暖房便座3が採用され、便器本体1の前方床面
には暖房マット22が敷かれていると共に、便器本体1
の斜め前方には床置きの暖房機器24が設置されてい
る。人体には、体温リズムがあり、覚醒には深部体温の
上昇も大きく関与している。そのため、灯火23による
光刺激に加え、トイレ使用者の局部や局部近傍を温水や
温風や輻射熱等で暖めたり、或いは臀部や足腰を暖めた
りすることにより体温の上昇を促すことで、トイレ使用
者がより短時間で覚醒するようにした。なお、灯火23
の一部を遠赤外線照射灯とすることも可能である。
【0112】図14は、上記実施形態の第1変形例に係
るトイレ装置を示す斜視図である。
【0113】本変形例では、灯火23が、図示のよう
に、トイレ室内にオプションで設置される各種機器類の
一つである上記暖房マット22の両側端部に1個ずつ備
えられる。このように、トイレ使用者がオプションでト
イレ室内に設置し得る機器類の1つである暖房マット2
2に灯火23を配置することにより、暖房マット22の
設置箇所を変更するだけで、灯火23をトイレ室内の任
意の位置に配置できる。
【0114】図15は、上記実施形態の第2変形例に係
るトイレ装置を示す斜視図である。
【0115】本変形例では、灯火23が、図示のよう
に、トイレ室内にオプションで設置される各種機器類の
一つである上記床置きの暖房機器24の上面から前面に
かけて備えられる。トイレ使用者がオプションでトイレ
室内に設置し得る機器類の1つである床置きの暖房機器
24に灯火23を配置することにより、上記第1変形例
におけると同様に、上記床置きの暖房機器24の設置箇
所を変更するだけで、灯火23をトイレ室内の任意の位
置に配置できる。
【0116】以上、本発明の好適な実施形態及びそれら
の変形例について説明したが、これらは本発明の説明の
ための例示であって、本発明の範囲をこの実施形態にの
み限定する趣旨ではない。本発明は、他の種々の形態で
も実施することが可能である。
【0117】例えば、トイレ室内における照射光の当る
箇所及びその近傍、又は該トイレ室内の照度を検知する
ための照度検知部(センサ)をトイレ室内の適宜箇所に
備え、検知した照度に応じて上記灯火23の照度を補正
する構成も想到され得る。この構成によれば、トイレ室
に窓(明り取り)がある等で、一定値以上の照度がある
照明環境下のトイレ室では、目標とする照度値に不足す
る分だけ灯火23から光を照射すれば済むので、消費電
力を節減できる。また、灯火23からの照射光の上記検
知部への入射角によっては、上記検知部において上述し
た照射光の当る箇所だけの照度検知では正確な検知がで
きない場合でも、トイレ室内の全体的な照度を検知する
ことによって、灯火23の照度を補正することができる
ので、トイレ使用者に対する光の照射をより効率的に行
うことができる。
【0118】また、トイレ室内におけるトイレ使用者の
姿勢及び/又は該トイレ使用者の位置を検知する人体姿
勢/位置検知部をトイレ室内の適宜箇所に備え、該検知
部による検知結果に応じて上記灯火23の照度を補正す
る構成も想到され得る。トイレ室へのトイレ使用者の入
室を検知した後の、トイレ使用者から便器本体1までの
距離や、該便器本体1に近付いた該トイレ使用者が立っ
たままなのか、或いは暖房便座3に着座しているのかに
よって、灯火23から該トイレ使用者の視覚までの距離
が異なるから、その距離に応じて上記灯火23から該ト
イレ使用者の視覚に到達する照射光の照度も異なる。し
かし、上記構成によれば、上記検知結果に応じて上記灯
火23の照度が補正されるから、トイレ使用者の姿勢や
該トイレ使用者のトイレ室内での位置による上記照射光
の照度の相違を解消できる。なお、上記人体姿勢/位置
検知部としては、例えばトイレ室内の適宜箇所に設置さ
れる光電スイッチ、焦電形赤外線センサ及びマイクロ波
を使用するドップラセンサや、暖房便座3に設置される
ロードセル等の荷重センサや、静電容量を利用したセン
サ等が挙げられる。
【0119】また、暖房便座3や便蓋5の開/閉を検知
する開/閉検知部を備え、該検知部による検知結果に応
じて上記灯火23の照度を補正する構成も想到され得
る。上記のように、暖房便座3や便蓋5の開/閉を検知
することにより、そのときのトイレ使用者の姿勢を推測
できるので、推測したトイレ使用者の姿勢に適合するよ
う上記照度を補正できる。例えば、上述した図1に記載
のトイレ装置のような灯火23が暖房便座3に内蔵され
ている構成では、便蓋5が閉状態(即ち、便器本体1が
使用されていない状態)であれば、照度を低くするか、
場合によっては灯火23を消灯することも考えられる。
【0120】また、上記灯火23を、光の複数方向への
同時照射又は光の任意の方向への照射のいずれかを選択
可能な構成の灯火とし、該灯火をトイレ使用者が覚醒す
るに足る照度に制御する構成にすれば、トイレ使用者の
トイレ室内での現在位置やトイレ使用者が現在取ってい
る姿勢によって該灯火からトイレ使用者の視覚までの距
離が相違する場合でも、適確に対処できる。また、上記
灯火の照射方向を任意の方向に変更できるから、上記灯
火の照射方向を拡大する必要がなく無意味な照射を抑制
できる。
【0121】また、上記灯火に、夫々光の照射方向を異
にする複数個の光源を含み、各々の光源の点/消灯が同
時又は選択的に制御される構成としたり、上記灯火に、
夫々光の照射方向を異にしてトイレ室内の複数箇所に設
置される複数個の灯火を使用し、各々の灯火の点/消灯
が同時又は選択的に制御される構成としたりすることも
できる。
【0122】また、上記灯火に、夫々光の照射方向を異
にする複数個の光源を含み、各々の光源の点/消灯が同
時又は選択的に制御される構成において、上記と同様
に、トイレ室内におけるトイレ使用者の姿勢及び/又は
該トイレ使用者の位置を検知する人体姿勢/位置検知部
を備え、該検知部による検知結果に応じて点/消灯され
る光源又は灯火の切換えを自動的に行う構成も想到され
得る。この構成によれば、照射方向が最適となる光源又
は灯火を選択できるから、高照度の光をより効果的、効
率的に照射できるだけでなく、節電を図ることも可能で
ある。
【0123】また、上記灯火に、夫々光の照射方向を異
にする複数個の光源を含み、各々の光源の点/消灯が同
時又は選択的に制御される構成において、上記と同様
に、暖房便座3や便蓋5の開/閉を検知する開/閉検知
部を備え、該検知部による検知結果に応じて点/消灯制
御される光源又は灯火の切換えを自動的に行う構成も想
到され得る。例えば、上述した図1に記載のトイレ装置
のような灯火23が暖房便座3に内蔵されていたり、或
いは便蓋5に内蔵されている構成では、暖房便座3や便
蓋5の開/閉状態により灯火23からの光の照射方向が
変化するが、上記切換えを行うことで結果的に照射方向
が切換えられるから問題ない。
【0124】更に、上記灯火に、夫々光の照射方向を異
にする複数個の光源を含み、各々の光源の点/消灯が同
時又は選択的に制御される構成において、上記点/消灯
制御される光源又は灯火の切換えを手動で行う手動切換
部を備える構成も想到され得る。この構成によれば、ト
イレ使用者の意思によって点/消灯制御される光源又は
灯火を自在に切換えることができるだけでなく、自動的
に切換えられた光源又は灯火からの光の照射方向にズレ
があった場合には、トイレ使用者の意思によってその補
正が可能である。
【0125】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ユーザがトイレ空間内において高照度の照明により強い
光刺激を受けて覚醒を促され、その結果、該ユーザの体
内時計がリセットされて該ユーザの1日の生活サイクル
にメリハリを付けることができるようにすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るトイレ空間の照明環
境調整装置が適用されるトイレ装置を示す斜視図。
【図2】本発明の一実施形態に係るトイレ空間の照明環
境調整装置が備える制御系統を示すブロック図。
【図3】図2に記載のリモコン操作部が備える表示部及
びスイッチ群の一例を示す説明図。
【図4】図2に記載のコントロールユニット各部の処理
動作を示すタイミングチャート。
【図5】本発明の一実施形態の第1変形例に係るトイレ
装置を示す斜視図。
【図6】本発明の一実施形態の第2変形例に係るトイレ
装置を示す斜視図。
【図7】本発明の一実施形態の第3変形例に係るトイレ
装置を示す斜視図。
【図8】本発明の一実施形態の第4変形例に係るトイレ
装置を示す斜視図。
【図9】本発明の一実施形態の第5変形例に係るトイレ
装置を示す斜視図。
【図10】本発明の一実施形態の第6変形例に係るトイ
レ装置を示す斜視図。
【図11】本発明の一実施形態の第7変形例に係るトイ
レ装置が備えるロータンク上部の構造を示す斜視図。
【図12】本発明の一実施形態の第8変形例に係るトイ
レ装置が備えるロータンク上部の構造を示す斜視図。
【図13】本発明の他の実施形態に係るトイレ装置を示
す斜視図。
【図14】本発明の他の実施形態の第1変形例に係るト
イレ装置を示す斜視図。
【図15】本発明の他の実施形態の第2変形例に係るト
イレ装置を示す斜視図。
【符号の説明】 1 便器本体 3 暖房便座 5 便蓋 5a 逃げの部位 7 局部洗浄装置本体 9 ロータンク 11 漏電保護プラグ 13 給電用ケーブル(アース線を含む) 15 蓋体 17 止水栓 19、21 給水用連結ホース 23 灯火(照明装置) 25 リモコン操作部 27 灯火点/消灯駆動部 29 照射方向可変機構(担持台回転機構) 31 照射方向可変機構駆動部 33 調光駆動部 35 入退室/距離検知部 37 コントロ−ルユニット 39 モード切換部 41 灯火点/消灯制御部 43 灯火駆動時間設定部 45 照度可変調整部 47 照射方向可変制御部 49 駆動時間計測部 51 24時間タイマ 53 オフタイマ 55 照射開始時刻補正部 57 限時動作設定部 59 時間帯分割部 61 照明環境設定部 63 照明環境パターンデータ記憶部 65 照明環境パターンデータ選択部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 豊田 弘一 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 濱田 靖夫 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 2D037 AD16 EA03 3K073 AA02 AA60 BA25 BA35 BA36 CB01 CC11 CC12 CF01 CG06 CH21 CJ11 CM05 CM07

Claims (40)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照明を必要とする環境下のトイレ空間に
    おいて、 前記トイレ空間を照明する照明手段と、 前記トイレ空間の照明環境を、トイレ使用者が少なくと
    も覚醒するに足る照度に前記照明手段を制御する制御手
    段と、 を前記トイレ空間内の腰掛式便器に備えるトイレ空間の
    照明環境調整装置。
  2. 【請求項2】 照明を必要とする環境下のトイレ空間に
    おいて、 前記トイレ空間を照明するための、光の複数方向への同
    時照射又は光の任意の方向への照射のいずれかを選択可
    能な照明手段と、 前記トイレ空間の照明環境を、トイレ使用者が少なくと
    も覚醒するに足る照度に前記照明手段を制御する制御手
    段と、 を前記トイレ空間内の腰掛式便器に備えるトイレ空間の
    照明環境調整装置。
  3. 【請求項3】 照明を必要とする環境下のトイレ空間に
    おいて、 前記トイレ空間を照明する照明手段と、 前記トイレ空間内の腰掛式便器に設置された、所定の制
    御信号を出力する制御信号出力手段と、 前記制御信号を入力し、トイレ使用者が少なくとも覚醒
    するに足る照度に前記照明手段を制御する制御手段と、 を備えるトイレ空間の照明環境調整装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項記
    載の装置において、 前記照明手段が、光の照射方向を可変自在な変更機構を
    備えるトイレ空間の照明環境調整装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の装置において、 前記変更機構が電力を駆動源とする駆動手段により駆動
    されると共に、該駆動手段を手動で操作する手動操作手
    段を備えるトイレ空間の照明環境調整装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の装置において、 トイレ空間内における人体の姿勢及び/又は人体の位置
    を検知する人体姿勢/位置検知手段を更に備え、該検知
    手段による検知結果に応じて前記駆動手段を制御するト
    イレ空間の照明環境調整装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項記
    載の装置において、 前記照明手段の駆動時間が、1日のうちの所望の時間帯
    に設定可能な駆動時間設定手段を更に備えるトイレ空間
    の照明環境調整装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の装置において、 前記駆動時間が、1日のうちのどの時間帯に属するかに
    応じて、前記照度が可変自在であるトイレ空間の照明環
    境調整装置。
  9. 【請求項9】 請求項7又は請求項8記載の装置におい
    て、 前記駆動時間が、5分乃至30分に設定されるトイレ空
    間の照明環境調整装置。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項
    記載の装置において、 前記駆動時間を計測する計測手段を更に備え、 前記計測手段が、セットすることにより24時間を1周
    期として計時動作するタイマを備えるトイレ空間の照明
    環境調整装置。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項
    記載の装置において、 前記駆動時間を計測する計測手段を更に備え、 前記計測手段が、セットすることにより前記照射の開始
    時刻を、当日の属する季節及び/又は当日が平日か否か
    に応じて夫々に適合した時刻に補正する補正手段を備え
    るトイレ空間の照明環境調整装置。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項
    記載の装置において、 前記駆動時間を計測する計測手段を更に備え、 前記計測手段が、セットすることにより24時間を1周
    期として計時動作するタイマと、セットすることにより
    前記照射の開始時刻を、当日の属する季節及び/又は当
    日が平日か否かに応じて夫々に適合した時刻に補正する
    補正手段とを共に備え、前記補正を、前記計時動作に優
    先させるトイレ空間の照明環境調整装置。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項
    記載の装置において、 前記駆動時間を計測する計測手段を更に備え、 前記計測手段が、24時間を複数の時間帯に分割する分
    割手段と、分割された各々の時間帯毎に、夫々適合する
    照明環境を設定する設定手段とを備え、設定された照明
    環境に基づいて前記照明手段が制御されるトイレ空間の
    照明環境調整装置。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の装置において、 前記設定手段が、前記設定された各々の時間帯毎の照明
    環境を、トイレ使用者の所望に応じて可変調整可能に構
    成され、可変調整された後の照明環境に基づいて前記照
    明手段が制御されるトイレ空間の照明環境調整装置。
  15. 【請求項15】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項記
    載の装置において、 前記駆動時間を計測する計測手段を更に備え、 前記計測手段が、前記各々の時間帯毎に異なる照明環境
    を、照明環境の一連の変化を示す複数のパターンとして
    記憶する記憶手段と、これらパターン中から所望のパタ
    −ンを選択する選択手段とを更に備え、選択されたパタ
    ーンに基づいて前記照明手段が制御されるトイレ空間の
    照明環境調整装置。
  16. 【請求項16】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項
    記載の装置において、 前記照度が、1000ルクス以上、より好ましくは3000ルク
    ス以上に制御されるトイレ空間の照明環境調整装置。
  17. 【請求項17】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項
    記載の装置において、 前記トイレ空間がトイレ室であり、該トイレ室に対する
    人体の入退室及び/又は該トイレ室内の便器に対する人
    体の接近、離間を検知する人体検知手段と、該人体検知
    手段による検知結果に基づき、前記照明手段をオン/オ
    フ制御するオン/オフ制御手段とを更に備えるトイレ空
    間の照明環境調整装置。
  18. 【請求項18】 請求項17記載の装置において、 前記照明手段のオン/オフ制御のモードを、前記オン/
    オフ制御手段による自動制御モード又はオン/オフスイ
    ッチ操作による手動制御モードのいずれかに選択的に切
    換える切換手段を更に備えるトイレ空間の照明環境調整
    装置。
  19. 【請求項19】 請求項18記載の装置において、 前記切換手段が、前記手動制御モードを優先的に選択す
    るトイレ空間の照明環境調整装置。
  20. 【請求項20】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項
    記載の装置において、 前記照明手段が、照度を連続的又は段階的に調整可能に
    構成され、前記制御手段により照度を連続的又は段階的
    に制御されて、所望の照明環境を実現するトイレ空間の
    照明環境調整装置。
  21. 【請求項21】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項
    記載の装置において、 トイレ空間内における照射光の当る箇所及びその近傍、
    又は該トイレ空間内の照度を検知する照度検知手段を更
    に備え、検知された照度に応じて前記制御手段により制
    御される前記照明手段の照度を補正するトイレ空間の照
    明環境調整装置。
  22. 【請求項22】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項
    記載の装置において、 トイレ空間内における人体の姿勢及び/又は人体の位置
    を検知する人体姿勢/位置検知手段を更に備え、該検知
    手段による検知結果に応じて前記制御手段により制御さ
    れる前記照明手段の照度を補正するトイレ空間の照明環
    境調整装置。
  23. 【請求項23】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項
    記載の装置において、 便座・便蓋の開/閉を検知する開/閉検知手段を更に備
    え、該検知手段による検知結果に応じて前記制御手段に
    より制御される前記照明手段の照度を補正するトイレ空
    間の照明環境調整装置。
  24. 【請求項24】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項
    記載の装置において、 前記照明手段を構成する光源が、透明又は半透明のカバ
    ー部材により液密状態で覆われているトイレ空間の照明
    環境調整装置。
  25. 【請求項25】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項
    記載の装置において、 前記トイレ空間内に設置される腰掛式便器が、温水洗浄
    機器又は暖房機器を備えるトイレ空間の照明環境調整装
    置。
  26. 【請求項26】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項
    記載の装置において、 前記照明手段が、前記トイレ空間内に設置される腰掛式
    便器の便座先端部に備えられるトイレ空間の照明環境調
    整装置。
  27. 【請求項27】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項
    記載の装置において、 前記照明手段が、前記トイレ空間内に設置される腰掛式
    便器より前方に張出した各種機器類を収納するためのケ
    ーシング先端部に備えられるトイレ空間の照明環境調整
    装置。
  28. 【請求項28】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項
    記載の装置において、 前記トイレ空間内に設置される腰掛式便器が、少なくと
    も温水洗浄機器を備え、前記照明手段が、前記温水洗浄
    機器本体のリモコン操作部に備えられるトイレ空間の照
    明環境調整装置。
  29. 【請求項29】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項
    記載の装置において、 前記照明手段が、前記トイレ空間内に設置される腰掛式
    便器の便蓋先端部に備えられるトイレ空間の照明環境調
    整装置。
  30. 【請求項30】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項
    記載の装置において、 前記照明手段が、前記トイレ空間内に設置される腰掛式
    便器が備えるロータンク正面の部位であって、起立した
    便座及び便蓋によって遮られない部位に備えられるトイ
    レ空間の照明環境調整装置。
  31. 【請求項31】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項
    記載の装置において、 前記トイレ空間内に設置される腰掛式便器が備えるロー
    タンクが、その側面上方に張出部を備え、前記照明手段
    が、該張出部に備えられるトイレ空間の照明環境調整装
    置。
  32. 【請求項32】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項
    記載の装置において、 前記トイレ空間内に設置される腰掛式便器がロータンク
    を備えるときは、該ロータンクの上面に、ロータンクを
    備えていないときは該腰掛式便器の上面に、前記照明手
    段が備えられるトイレ空間の照明環境調整装置。
  33. 【請求項33】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項
    記載の装置において、 前記トイレ空間内に設置される腰掛式便器が備えるロー
    タンク上面に手洗部を有し、前記照明手段が、該手洗部
    に備えられるトイレ空間の照明環境調整装置。
  34. 【請求項34】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項
    記載の装置において、 前記トイレ空間内に設置される腰掛式便器が、人体支持
    補助機構を備え、前記照明手段が、該人体支持補助機構
    に備えられるトイレ空間の照明環境調整装置。
  35. 【請求項35】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項
    記載の装置において、 前記トイレ空間内に設置される腰掛式便器にオプション
    で設けられる各種機器類に、前記照明手段が備えられる
    トイレ空間の照明環境調整装置。
  36. 【請求項36】 請求項2記載の装置において、 前記照明手段が、夫々光の照射方向を異にする複数個の
    光源を含み、 前記各々の光源のオン/オフを、同時又は選択的に制御
    するオン/オフ制御手段を更に備えるトイレ空間の照明
    環境調整装置。
  37. 【請求項37】 請求項2記載の装置において、 前記照明手段が、夫々光の照射方向を異にして前記トイ
    レ空間内の複数箇所に設置される複数個の照明手段であ
    り、前記各々の照明手段のオン/オフを、同時又は選択
    的に制御するオン/オフ制御手段を更に備えるトイレ空
    間の照明環境調整装置。
  38. 【請求項38】 請求項36又は請求項37記載の装置
    において、 トイレ空間内における人体の姿勢及び/又は人体の位置
    を検知する人体姿勢/位置検知手段と、該検知手段によ
    る検知結果に応じて前記オン/オフ制御手段によりオン
    /オフ制御される光源又は照明手段の切換えを行う自動
    切換手段とを更に備えるトイレ空間の照明環境調整装
    置。
  39. 【請求項39】 請求項36又は請求項37記載の装置
    において、 便座・便蓋の開/閉を検知する開/閉検知手段と、該検
    知手段による検知結果に応じて前記オン/オフ制御手段
    によりオン/オフ制御される光源又は照明手段の切換え
    を行う自動切換手段とを更に備えるトイレ空間の照明環
    境調整装置。
  40. 【請求項40】 請求項36乃至請求項39のいずれか
    1項記載の装置において、 前記オン/オフ制御される光源又は照明手段の切換えを
    手動で行う手動切換手段を更に備えるトイレ空間の照明
    環境調整装置。
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