JP2010521045A - 活力の刺激のための照明システム - Google Patents

Abstract

本発明は、青みがかった起床光を発し、前記青みがかった光を日中のような白色光へと調整することによって、ユーザの活力を刺激する照明システムに関する。

Description

本発明は、ユーザの活力（user's energy）を刺激する照明システム及び方法に関する。

近年、幾つかの照明システムは、ユーザが色温度を時間に従って可変な態様で設定することができるようにしている照明システム、及び血液循環の刺激及び緩和のような生理的及び心理的効果を提供するための他の状況のような、様々な目的のために開発されている。近年開発されている他の種類の照明システムとして、シャワーバスに結合されているシステムであって、人がシャワーを浴びる場合に自動的にオンになるシステムがある。

従来技術の照明システムにおいて、考慮されていなかった１つの重要な見地は、例えば、人の概日周期のリズムを強調するための、ユーザの活力の刺激である。

本発明の目的は、ユーザの活力を刺激する照明システム及び方法を提供することによって、上述の見地を実現することにある。

１つの見地によれば、本発明は、ユーザの活力を刺激する照明システムであって、
− 少なくとも１つの光源と、
− 前記少なくとも１つの光源から発される光を制御するための制御ユニットと
を有する照明システムであって、この制御は、前記少なくとも１つの光源に、青みがかった起床光を発し、この青みがかった光を日中のような白色光に調整するように指示するステップを有するものである、照明システムに関する。

従って、ユーザの概日リズムを強調するのに特に適切な照明システムが提供され、即ち前記照明システムは、太陽が低い場合の早朝の光を動画化し、前記光は青みがかって見え、従って前記ユーザが太陽が高くなるまで半分眠っているような場合に「光ショック」受けるのを防止し、前記光は白色又は白みがかった色であり、このようにして、自然な光の効果を提供する点において、人の身体的又は精神的な状態を改善する。このような「アニメーション」は、多くのユーザ（例えば、早起きに問題があるか又は不規則な睡眠時間を要求する職業に就いている人々）にとって本質的なものであり得る。前記ユーザとは、早起きに苦労している子供であっても良く、又は鬱病を患っている人々であっても良い。

一実施例において、前記青みがかった起床光は、３９０ｎｍ−４７０ｎｍ（例えば、４１０―４５０ｎｍ、４１５−４２５ｎｍ又は４１９ｎｍ―４２１ｎｍ）の波長領域を有する。

最近の研究によって、この波長領域内の青みがかった光は、好ましくは４２０ｎｍ周辺であり、メラトニンの抑制に影響することが分かっている。例えば、夜間勤務の期間又は種々のタイムゾーンの期間の後の概日リズムのために、この波長領域（特に４２０ｎｍ）における周期的な露光は、極めて有用なものであり得る。

一実施例において、前記少なくとも１つの光源は、
− 発光ダイオード（ＬＥＤ）、
− 蛍光灯、
− 白熱ランプ、
− ハロゲンランプ
− 高輝度放電（ＨＩＤ）ランプ、又は
− １つ以上の上述の光源の組合せ
から選択される。

従って、１つ以上のこれらの光源を実施化することによって、広い波長領域をカバーすることが可能である。

一実施例において、前記青みがかった光は、ユーザによって、手動で選択される所与の期間にわたって日中のような白色光へと調整される。

従って、ユーザフレンドリな仕方が提供され、ユーザが最も適切な期間を個人的に選択することを可能にする。

一実施例において、このシステムは、制御ユニットに結合されているセンサを更に有しており、前記青みがかった光の前記日中のような白色光への調整は、ユーザの存在を示している信号に応答して開始される。

例えば、前記照明システムがシャワーブースに置かれる場合、前記センサは、前記照明システム又はサイクルがオンにされ、ユーザがこのブースを出る際にオフにされる点において、ユーザの運動又は体温に反応するように適応化されることもできる。

一実施例において、この制御は、日中のような光を発するステップと、前記日中のような光を夕暮れのような／日没のような光に調整するステップとを更に有する。

従って、前記照明システムは、ユーザがリラックスするのを助けるように実施化されることができ、特に、シフトで働いており、日中に帰宅する人々に有益なものであり得る。

一実施例において、前記システムは、タイマを含んでいる活性化ユニットを更に有しており、前記タイマは、開始時間の入力を受け取るように適応化されており、前記活性化ユニットは、受け取られた前記スタート時間に応答して、青みがかった光の放出を開始するように前記制御ユニットを活性化させる。

従って、前記照明システムは、前記ユーザが前記開始時間を前記青みがかった光に設定するのを可能にする一種の「目覚まし時計」として実施されることができる。

一実施例において、前記タイマは、終了時間の入力を受け取るように更に適応化されており、受け取られた前記開始時間と受け取られた終了時間との間の差は、前記青みがかった光を日中のような白色光へと調整するための最大期間を示す。

前記ユーザは、光を青みがかったものから日中のような白色へと調整するための前記最大期間を選択することができ、従って、前記システムを自分のニーズに適応化できる。

他の見地によれば、本発明は、湿気のある環境における照明システムの使用に関する。一実施例において、前記湿気のある環境とは、シャワーブースである。

更に他の見地によれば、本発明は、ユーザ活力を刺激する方法であって、
− 少なくとも１つの光源を設けるステップと、
− 前記少なくとも１つの光源から発される前記光を制御するステップと、
を有する方法において、この制御は、前記少なくとも１つの光源に青みがかった起床光を発するように指示するステップと、前記青みがかった光を日中のような白色光と調整するように指示するステップとを有する。

一実施例において、前記日中のような白色光に到達するちょっと前又は直後に、前記光は、赤色成分の強度を増大させる若しくは青色成分を減少することによって、又はこれらの組み合わせによって、温かいものにされる。

一実施例において、前記青みがかった光は、連続的な仕方において、日中のような光へと調整される。

本発明の各見地は、他の見地のいずれか１つと組み合わせられることもできる。本発明のこれらの及び他の見地は、以下に記載される実施例を参照して、明らかになり、説明されるであろう。

ユーザの活力を刺激する本発明による照明システムを示している。 当該照明システムの実施化の一例を示している。 ユーザの活力を刺激する本発明による方法を示している。

図１は、ユーザ（１０４）の活力を刺激する本発明による照明システム１００を示しており、当該システムは、少なくとも１つの光源１０３と、前記少なくとも１つの光源から発される光を制御する制御ユニット（Ｃ＿Ｕ）１０２とを含んでいる。制御ユニット（Ｃ＿Ｕ）１０２は、例えば単一のスイッチ又は何らかの種類のより更に洗練されているインタフェースのようなものであり得て、少なくとも１つの光源１０３に青みがかった起床光を発し、前記青みがかった光を日中のような白色光へと調整するように指示することによって少なくとも１つの光源１０３を制御し、このことは、ユーザ１０４により選択される所与の期間にわたってなされることができる。一実施例において、前記青みがかった起床光は、３９０ｎｍ−４７０ｎｍ、例えば４１０ｎｍ―４５０ｎｍ、４１５―４２５ｎｍ、４１９ｎｍ―４２１ｎｍ、又はより更に正確には４２０ｎｍの波長領域を有する。この領域における波長の使用は、好ましくは４２０ｎｍ付近において、ＵＶ光（４００ｎｍ未満）に対する露光が防止され、それが白熱光よりも１００〜２００倍も効果的であるという利点を有する。更に、このことは、ユーザに対する感情的及び生理的効果を有する。光のレベル及び光の色のメラトニン抑制に対する効果に関して、多数の研究がなされている。メラトニンは、眠気のホルモン及び１日の時間に対するヒトの示標、又はむしろ一日の相として知られている。高輝度レベルへの周期的な露光は、例えば、夜間シフトの期間又は種々のタイムゾーンにおける期間の後の概日リズムのために有用である。研究によって、４２０ｎｍ前後において概日リズムに対する最大感度を有する２ｋｌｘ（白色光）に対する１分間の露光が、すっきりした目覚めの効果を有することが示されている(Glickman, G.らによる J. Biol. Rhythms第18号, 第71-79頁 (2003年)、Zeitzer, J. らによる J. Physiol. 第526号, 第695-720頁 (2000年)）。人々は、シャワーを浴びるとき、一般に服を脱いでおり、前記光により露光される肌面積は大きいので、ＵＶに対する露光は、好ましくは４２０ｎｍ前後の領域の波長を使用することにより防止される。健康上の理由により、例えば、蛍光ガス放電ランプのような、常にＵＶ成分を有するものよりもむしろ、ＬＥＤを使用することが好ましい。更に、ＬＥＤに対する電圧は、１つの ＬＥＤにつきわずか２．０―４．０ボルトなので、ＬＥＤベースのシステムは、安全な電圧（例えば２４Ｖの最大電圧）を使用するように容易にされることができ、このことによって、シャワーブースのような湿った環境に対しても本質的に安全なものになっている。他の光源も、もちろん実施化されることができ、前記青みがかった光を、ハロゲン照明システム、ハロゲンスポット、拡散ハロゲンランプ、ＨＩＤ、蛍光照明、白熱ランプ及びハロゲンランプ、並びに高輝度放電ランプ等のような前記日中のような光に調整することさえも要求され得る。

一実施例において、この制御の動作は、更に、前記少なくとも１つの光源１０３に、日中のような光を発するように指示するステップと、前記日中のような光を、例えば、所与の期間にわたって、夕暮れのような／日没のような光へと変化させるステップとを有する。従って、前記照明システムは、ユーザの概日リズムを強調するために実施化されることができる。

一実施例において、前記システムは、タイマ１０５を有している活性化ユニット（Ａ＿Ｕ）１０１を更に有しており、前記タイマは、スタート時間の入力を受け取るように適応化されており、前記活性化ユニットは、受け取られた前記スタート時間に応答して、前記青みがかった光の放出を開始するように、前記制御ユニット（Ｃ＿Ｕ）１０２を活性化するように適応化されている。例えば、ユーザ１０４は、照明システム１００がこの起床を開始することを望む場合、前記タイマを朝の時間に設定することができる。これに応じて、照明システム１００は、ユーザ１０４が、前記青みがかった光に関する開始時間を設定することを可能にする一種の「目覚まし時計」として実施化されることができる。タイマ１０５は、勿論、終了時間の入力を受け取るように適応化されていても良く、受け取られた前記開始時間と受け取られた前記終了時間との差は、前記青みがかった光を前記日中のような白色光へと調整するための最大期間を示す。従って、ユーザ１０４が、前記開始時間を午前７時００分に設定すると共に、前記終了時間を午前７時１５分に設定した場合、照明システム１００は、午前７時００分に青みがかった光を発し始め、最大１５分間で（即ちこの調整期間は、最大１５分間である）、前記青みがかった光を日中のような白色光へと調整する。

図２は、日課の一部として多くの人々により使用されるような、シャワーブース２００に置かれる照明システム１００の例を示している。この照明システム１００のシャワーブース２００のへの組み込みは、ユーザ１０４に更に新鮮な覚醒した感覚を与える最適な起床システムを提供する。例えば、シャワーの初めに、ユーザ１０４は、青みがかった光のレベルを経験する。このことは、半分眠っている状態でシャワーに入る際に、前記ユーザが光ショックを受けるのを防止している。次いで、この青色光のレベルは、この青色光の最適起床効果を得るように増大される。シャワー期間の少し前又は直後に、この白色光は、赤色成分の強度を増大させることによって、及び／又は青色成分を減少することによって、より温かいものにされる。他の例は、前記シャワーブース内に位置されていると共に、ユーザの運動又は体温に反応するセンサ（２０１）であり、前記センサは、前記照明システム又はサイクルをオンにし、前記ユーザがこのブースを出る際に、前記照明システム又はサイクルをオフにする。

一実施例において、照明システム１００は、水の蛇口がオンにされる場合に照明システム１００が青みがかった光を発し始めるような仕方において、前記シャワーシステムに結合されている。当該システムは、ユーザの習慣に自己適応可能なものであっても良く、例えば、ユーザ１０４が、通常、１５分間にわたってシャワーブースにとどまっている場合、青みがかった光から日中のような白色光の方への光の調整のための期間も、１５分間、又は１５分間よりも僅かに短いものになる。

光受容体は、人間の目の下半分において最高密度を有しているので、光源１０３は、好ましくは、ユーザよりも上方に、地平線に対して２０°乃至７０°の角度で配される。シャワーを浴びている人は、一般に、水が目に入るのを防止するように、やや下を見るので、前記光は、約４０°と９０°との間の角度で目に入射する。

前記照明システムは、もちろん、例えば、リビングルーム内、バスタブの上方のような家庭での使用、又はホテルの部屋等における使用に適している。

図３は、本発明によって、ユーザの活力を刺激する方法を示しており、少なくとも１つの光源３０３が設けられ（Ｓ３）、制御ユニットが前記少なくとも１つの光源から発される３０４の光を制御し（Ｓ４）、この制御の動作は、前記少なくとも１つの光源に、青みがかった起床光を発するように指示するステップと、前記青みがかった光を日中のような白色光の方へ調整するように指示するステップとを含んでいる。

一実施例において、本発明は、前記青みがかった起床光を発するための時間を示している前記ユーザからの第１の入力を受け取るステップ（Ｓ１）３０１と、前記起床の終了時間又は期間を示している前記ユーザからの第２の入力を受け取るステップ（Ｓ２）３０２とを更に有する。

開示されている実施例の或る特定の詳細は、本発明の明確で綿密な理解を提供するように、限定というよりもむしろ説明のために、示されている。しかしながら、当業者であれば、本発明は、本明細書の精神及び範囲を著しく逸脱することなしに、本明細書に示されている詳細とは厳密には合致しない他の実施例においても実施されることができるとりかいするであろう。更に、これに関連して、簡潔さ及び明確さのために、よく知られている装置、回路及び方法論の詳細な説明は、不必要な詳細及び生じ得る混同を回避するように省略されている。

添付請求項における符号は、明確さ理由のためにのみ含まれているものであり、前記請求項の範囲を制限するものとして解釈されてはならない。

Claims (13)

1. 少なくとも１つの光源と、
   前記少なくとも１つの光源から発される光を制御する制御ユニットと、
   を有する、ユーザの活力を刺激するための照明システムであって、前記制御は、前記少なくとも１つの光源に、青みがかった起床光を発するように指示するステップと、前記青みがかった光を日中のような白色光の方へ調整するように指示するステップとを有している、照明システム。
2. 前記青みがかった起床光は、３９０ｎｍ―４７０ｎｍの波長領域を有している、請求項１に記載の照明システム。
3. 前記少なくとも１つの光源は、
   − 発光ダイオード（ＬＥＤ）、
   − 蛍光灯、
   − 白熱ランプ、
   − ハロゲンランプ
   − 高輝度放電（ＨＩＤ）ランプ、又は
   − １つ以上の上述の光源の組合せ
   から選択されている、請求項１に記載の照明システム。
4. 前記ユーザによって、手動で選択される所与の期間にわたって、前記青みがかった光が前記日中のような白色光へと調整される、請求項１に記載の照明システム。
5. 前記制御ユニットに結合されているセンサであって、前記青みがかった光から前記日中のような白色光への調整が、前記ユーザの存在を示している信号に応答して開始される、センサを更に有する請求項１に記載の照明システム。
6. 前記制御が、日中のような光を発するステップと、前記日中のような光を夕暮れのような／日没のような光に調整するステップとを更に含んでいる、請求項１に記載の照明システム。
7. タイマを有している活性化ユニットを更に有する請求項１に記載の照明システムであって、前記タイマは、開始時間の入力を受け取り、前記活性化ユニットは、受け取られた前記開始時間に応答して、青みがかった光の放出を開始するように前記前記制御ユニットを活性化する、照明システム。
8. 前記タイマは、更に、終了時間の入力を受け取り、受け取られた前記開始時間と受け取られた前記終了時間との差は、前記青みがかった光を日中のような白色光へ調整する最大期間を示している、請求項７に記載の照明システム。
9. 湿気のある環境における請求項１に記載の照明システムの使用。
10. 前記湿気のある環境とは、シャワーブースである、請求項９に記載の照明システムの使用。
11. ユーザの活力を刺激する方法であって、
    − 少なくとも１つの光源を設けるステップと、
    − 前記少なくとも１つの光源から発される光を制御するステップであって、前記制御は、前記少なくとも１つの光源に、青みがかった起床光を発するように指示するステップと、前記青みがかった光を日中のような白色光へと調整するように指示するステップとを有している、ステップと、
    を有する方法。
12. 前記日中のような白色光に到達するちょっと前又は直後に前に、前記光は、赤色成分の強度を増大させる若しくは青色成分を減少する、又はこれらの組み合わせによって、より温かいものにされる、請求項１１に記載の方法。
13. 前記青みがかった光は、連続的な仕方において、前記日中のような白色光へと調整される、請求項１１に記載の方法。

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