JP2009238652A - 照明制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、居住者の導線、位置、周辺環境を考慮した上で起床してから外出までの普段の生活動作を行いながら格別に意識することなく十分な覚醒を促す適切な顔面照度を付与することが出来る照明制御システムを提供することを可能にすることを目的としている。
【解決手段】 建物外部の環境情報を取得して建物内部における居住者の顔面照度を演算する顔面照度演算部2と、照明5を点灯する場所の居住者の位置を検知する居住者位置検知手段と、該居住者位置検知手段により検知された場所において、顔面照度演算部2により演算された顔面照度が覚醒に必要な所定の照度か否かを判断する覚醒度判断部4と、該覚醒度判断部4により顔面照度演算部2により演算された顔面照度が覚醒に必要な所定の照度よりも小さいと判断された場合に、該顔面照度が覚醒に必要な所定照度になるまで照明5を制御する照明制御部6とを有して構成したことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、建物内の照明制御システムに関するものである。
光は自律神経に影響を与え、交換神経の働きを活発にし、血圧や体温を上昇させて、体を覚醒させることが知られている。また、光による生態リズムのリセット効果や冬期性鬱(うつ)病の治癒効果も確認されており、起床後速やかに強い光によって体を覚醒させることは健康上非常にメリットが大きい。
しかしながら、起床後タイミング良く室内へ日照を採り込み体を覚醒させることが困難となる場合がある。例えば、隣家との距離が十分に確保しにくい都市部の住宅で生活する場合や、夜間に起床するような生活スタイルの場合は、起床後に日照によって覚醒することや生態リズムをリセットすることが困難であり、健康上問題となる可能性が示唆される。
このような課題を解決するために、人工的な照明によって覚醒を促すシステムが提案されている(例えば、特許文献1、2)。
特開平06−314595号公報 特開平09−017576号公報
しかしながら、前述の特許文献1に記載された技術のように単独で高照度を与える機器はあるが、必要な際にその場所へ移動する必要もあり、かつ日常生活のわずらわしさを伴う場合も多い。
また、特許文献2の技術では、周囲の環境にあわせて照明を制御するが居住者の位置において適当な顔面照度を与えるかどうかの判断が出来ないため、効果が期待できないこともある。また、居住者の顔面に適当な照度を与えているか否かの判断は特許文献1の技術によっても判断が出来ない。また、過度の照度を与えることはエネルギーの浪費につながり、眼疲労や不快グレアなどの原因ともなる。
また、特許文献1、2の何れの技術も、住宅内で使用するためには居住者の動線、位置、周辺環境を考慮した制御がなされることが好ましいが、そのような機能を有していない為覚醒用照明の近傍に居続ける必要があり、起床後の洗面、整髪、化粧等一連の生活動作を速やかに行うことができなかった。
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、居住者の導線、位置、周辺環境を考慮した上で起床してから外出までの普段の生活動作を行いながら格別に意識することなく十分な覚醒を促す適切な顔面照度を付与することが出来る照明制御システムを提供せんとするものである。
前記目的を達成するための本発明に係る照明制御システムの第1の構成は、建物外部の環境情報を取得して建物内部における居住者の顔面照度を演算する顔面照度演算手段と、照明を点灯する場所の居住者の位置を検知する居住者位置検知手段と、前記居住者位置検知手段により検知された場所において、前記顔面照度演算手段により演算された顔面照度が覚醒に必要な所定の照度か否かを判断する覚醒度判断手段と、前記覚醒度判断手段により前記顔面照度演算手段により演算された顔面照度が覚醒に必要な所定の照度よりも小さいと判断された場合に、該顔面照度が覚醒に必要な所定照度になるまで前記照明を制御する照明制御手段とを有することを特徴とする。
また、本発明に係る照明制御システムの第2の構成は、前記第1の構成において、前記照明は、天井側で且つ光遮蔽板の上側に配置さる一般照明と、該光遮蔽板の下側に配置される覚醒用照明とを有することを特徴とする。
また、本発明に係る照明制御システムの第3の構成は、前記第1の構成において、前記照明は、洗面所照明、食卓照明、台所照明のうちの少なくとも何れか1つであることを特徴とする。
また、本発明に係る照明制御システムの第4の構成は、前記第1の構成において、前記照明は、浴室シャワーヘッドに設けられたことを特徴とする。
本発明に係る照明制御システムによれば、外部要因とあわせた際に必要な照度を制御することは省エネルギーの観点からも重要であるため、起床してから外出までの一連の動作を通じながらサーガディアンリズムをリセットし十分な覚醒を居住者に与えながら、外部環境に合わせた居住者の顔面照度を必要な値まで与えることが出来、家全体で照明を時間と周辺状況に合わせて制御することによって効果的で省エネルギー性の高い照明制御システムを提供することが出来る。
また、覚醒に必要な顔面照度を自然光と人工照明とを併用しつつ居住者の顔面へ照射することが出来る。覚醒に必要な顔面照度は、例えば1000Lx(ルクス)で5分間〜2時間程度とすることが出来る。
顔面照度演算手段により外部環境を加味した居住者の顔面照度状態を予測し、覚醒のために必要な人工照明の強度を予測することによって、時間、季節、天候等によらず省エネルギーで且つ必要十分な居住者顔面照度を予測できる。
また、居住者の位置は、居住者位置検知手段の一例としてPDA(Personal Digital Assistance;携帯情報端末機)等の情報無線送信部の表示画面上に表示された間取り画像で居住者が居る位置をポイントして照明を点灯させることでも良いし、照明スイッチのON/OFFに基づいて居住者の位置を検出し、居住者の位置に適した照明を制御し点灯することも出来る。
また、照明制御手段によって覚醒に十分な照明を顔面に照射することが出来る。
図により本発明に係る照明制御システムの一実施形態を具体的に説明する。図1は本発明に係る照明制御システムの制御系の構成を示すブロック図、図2は顔面照度演算部の構成を示す図、図3は昼光演算処理を説明する図、図4は顔面照度算出処理を説明する図、図5(a)は建物外部の環境情報を取得して建物内部における居住者の顔面照度を演算した結果を示す図、図5(b)は図5(a)において台所照明を覚醒に必要な照度に制御した様子を示す図、図6は居住者位置検知手段の一例としてPDA(Personal Digital Assistance;携帯情報端末機)等の情報無線送信部の表示画面上に表示された間取り画像で居住者が居る位置をポイントして照明を点灯させる様子を示す図、図7〜図10は各種照明の一例を示す図である。
図1において、1は本発明に係る照明制御システムであり、建物外部の環境情報を取得して建物内部における自然光による居住者の顔面照度を演算する顔面照度演算手段となる顔面照度演算部2、照明5(5a)を点灯する場所の居住者の位置を検知する居住者位置検知手段となる照明スイッチ3(3a)、或いはPDA(Personal Digital Assistance;携帯情報端末機)等の情報無線送信部7、これ等の居住者位置検知手段により検知された場所において、顔面照度演算部2により演算された自然光による顔面照度と、照明5による人口光による顔面照度とを合成した顔面照度が覚醒に必要な所定の照度か否かを判断する覚醒度判断手段となる覚醒度判断部4、該覚醒度判断部4により顔面照度演算部2により演算された顔面照度と、照明5による人口光による顔面照度とを合成した顔面照度が覚醒に必要な所定の照度よりも小さいと判断された場合に、該顔面照度が覚醒に必要な所定照度になるまで照明5を制御する照明制御手段となる照明制御部6を有して構成されている。
ここで、居住者位置検知手段となるPDA等の情報無線送信部7は、無線受信部8を介して通信可能で、図6に示すPDA等の情報無線送信部7の表示画面7a上に表示された間取り画像で居住者が居る位置をポイントすることで、その選択情報が無線受信部8、覚醒照明I/O居住者情報入力部16を介して照明制御部6により照明5を点灯制御することが出来る。
図5(a)は建物外部の環境情報を取得して建物内部における居住者の顔面照度を演算した結果を示す図である。建物外部の環境情報を取得する方法としては、レイトレーシング(商品名)、ラジオシティー(商品名) 、アリオス(商品名)等の公知のコンピュータソフトウエアを利用することが出来る。
屋外水平面照度の測定は、例えば、文献「天空輝度予測」{AOKI Yoshiro, TANIGUCHI Tetsuo, IRIKURA Takashi: Analysis of Space Distribution of Scattered Daylight by the Monte Carlo Method Giving Consideration to Atmospheric Particles : Numerical Simulation , Journal of light and visual environment, Vol.21, No.2 (1997) pp. 14-22・井川 憲男, 中村 洋, 古賀 靖子, 古城 真也, 藤井 俊一:全ての天空状態の天空輝度分布を表す全天型天空輝度分布モデル、日本建築学会計画系論文集、No.508(1998) pp. 1-8}に記載された公知の手法で行うことが出来、顔面照度演算部2は図2に示すような構成とすることが出来る。
昼光演算処理は、図3に示すように、天空を分割し、近隣以外の窓面等を含む全壁面の分割を行い、天空の分割点より窓面の探索と単位面積中心への光線投射を行い、近隣の通過の有無の判定を行い、窓ガラス面への入射光束量の算出を行い、ガラス透過率を掛け合わせた室内への光束放射量、ガラス偏光特性による室内放射角の修正を行う。
そして、人口照明5からなる光源の配光特性を考慮した光線の放射、屋内へ所定の回数、所定の反射特性(偏光特性)を考慮した反射経路を算出し、顔面高さ平面の通過経路の特定を行い、顔面照度を算出する。
顔面照度の特定は、図4に示すように、公知の座標回転方向によって与えられる光線方向に対して時計回りの面座標であれば計算を除外、反時計回りであれば計算をするといった方法により行うことが出来る。また、コンピュータを用いて画像を作成する簡単なCG(Computer Graphics;コンピュータグラフィックス)ソフトである「3Dあっとホーム(商品名)、Shade Home Design(商品名))等でも同様の検討は可能である。詳しくは、特開平07−083753号公報「光環境解析方法および光環境解析装置」、特開2003−171978号公報「採光シミュレーション方法」、特開2007−334851号公報「光環境解析用プログラム及び光環境解析装置」等に記載された技術が適用出来る。ただし、人工照明5のON/OFFを速やかに行うため、該人工照明5の反射回数等を少なくして(覚醒には光源からの直接光の影響が大きいと考えられるため、望ましくは「0」回反射)計算をする。
照明制御としては、壁面スイッチや赤外線や無線式のスイッチからなる覚醒照明スイッチ3が投入されると、顔面照度演算部2により自然光による現在の顔面照度を予測し、覚醒に不足する顔面照度を予測し、照明制御部6により照明5を調光制御する。
より高度に覚醒を促すためには、居住者の位置を特定した方が良い。照明設計時(建設時)と実際の居住時の座る位置や視線方向は異なることが多々あることが考えられる。また、居住者によって身長等が異なるため、居住者毎に最適な顔面照度を検討することが重要である。
例えば、建物等の建築物が建築された地域での日射等の気象データは無人自動気象観測装置であるアメダス(Automated Meteorological Dataa Acquisition System;地域気象観測システムの略称)気象データを加工した拡張アメダス気象データを利用することが出来る。
拡張アメダス気象データは、日本建築学会が作成したもので、気象庁が公開しているアメダス気象データの欠測、およびアメダスで観測されていない日射量などの気象データを補充して汎用性を高めた気象データのことである。その内容としては日本全国842地点の水平面全天日射量、日照時間等の時別値で1981年から1995年の15年分のデータと標準年のデータを含んでいる。標準年データとは15年間の気象データから月別にそれぞれ平均的な年(月)を選択してつなぎ合わせた仮想の1年間の気象データで概ねその地点での標準的な気象データと推測されるものである。本実施形態においては標準年での水平面全天日射量を用いている。拡張アメダス気象データは、1時間毎の水平面全天日射量等が含まれている。
地球上の位置及び季節、時刻が指定されたとき、指定された各条件に対応した太陽の位置は一義的に決定される。太陽の位置は、太陽高度(h°;地上に於ける特定の点と太陽を結ぶ線と該点に於ける水平線とのなす角)と、太陽の方位角(A°;太陽が南中したときを0°とした子午線との角度をいい、西方向を正、東方向を負で表す)とによって特定されるものであり、以下の数1式によって演算することが可能である。
〔数1〕
sin(h)= sin(φ)・ sin(δ)+ cos(φ)・ cos(δ)・ cos(t)
sin(A)= cos(δ)・ sin(t)・ sec(h)
但し、 h;太陽高度(°)、φ;目的地の緯度(°)、δ:太陽の赤緯(°)、夏至δ=23.45 、春・秋分δ=0、冬至δ=−23.45 、t;時角(°)、1時間を15°とした真太陽時の時角A;太陽の方位角(°)である。
そして、外部環境情報入力部9から、検証する建物が建設された目的地の緯度、経度、季節及び時刻等の情報が入力されると、特定の緯度及び経度を持った地点における建物の開口部面の法線方向の方位角である開口部面方位(α)と、開口部面の傾斜角度である開口部面傾角(θ)と、を設定することによって、この開口部面と太陽とのなす角である開口部面交角(hw)を以下の数2式により演算することが可能である。
〔数2〕
sin(hw)= sin(h)・ cos(θ)+ cos(h)・ sin(θ)・ cos(A−α)
そして開口部面交角hwが90°を越えた場合、対象となる開口部面には日射が当たらないこととなる。
ここで、開口部面は例えば20cm角を一単位のセル領域とする仮想パネルとして分割される。その仮想パネルと太陽との間に直線を引いた際にその直線上に隣家や庇等の障害物が入り込まなければその仮想パネルは日射を受けるものと判断できる。そして、その日射を受ける仮想パネルへの日射量を合計することにより、その開口部からの取得日射エネルギー量が演算される。尚、仮想パネルの大きさは適宜設定することが出来る。
具体的には太陽からの直達日射の方向ベクトルと、開口部面の建物外側方向の法線ベクトルとのベクトル積から日射が与えられるか否かを判断し、日射が与えられた場合に直達日射が開口部面に対してどのような角度を持つのかを算出し、投影面積の効果、ガラスの透過特性、日射遮蔽手段の効果を考慮することが出来る。開口部の大きさが一様でないことや高低差があるために開口部面を複数に分割された仮想パネルとして取り扱うことにより日射計算の簡便さと精度を実現することが出来る。
ここで、直達日射量とは、太陽から直接照射される日差しであり、拡張アメダス気象データによる水平面全天日射量は、該直達日射量と、拡散日射量との和で表わされる。拡散日射量とは、日射が周囲に反射した結果、間接的に検出され、特定の方向を持たず拡散的に認識される日射量である。
本実施形態では、一時間毎の拡張アメダス気象データを利用しており、例えば西日のような日差しを検査するために直接の計算は水平面全天日射量の中で直達日射量のみを対象としている。
水平面全天日射量を直達日射量と拡散日射量とに分離する場合には、直散分離法が知られており、直散分離法には、Nagataモデル、Udagawaモデル、Erbsモデル、Watanabeモデル、Perezモデルなどの各モデルが知られている。尚、精度を上げるために直達日射量に拡散日射量を加えて開口部からの取得日射エネルギー量を計算することも出来る。
顔面照度は、人の顔に対応する所定の面積の垂直面を想定し、その垂直面に照射される日射量を照度に換算したものである。垂直面の照度は水平面の照度の1/2の照度として簡易的に換算することも出来る。
図5(a)では、照度の大きい場所が明るい色で示され、照度の小さい場所が暗い色で示された一例でる。図5(b)は台所で作業をする場合に、台所照明5aを覚醒に必要な顔面照度になるように制御した場合の一例である。
例えば、台所照明5aの照明スイッチ3aをONとした時、該照明スイッチ3aが居住者位置検知手段の一部を構成し、台所照明5aを点灯する場所の居住者の位置を検知することが出来る。そして、照明スイッチ3aのONにより検知された場所において、顔面照度演算部2により演算された顔面照度が覚醒に必要な所定の照度であるか否かを覚醒度判断部4により判断する。
図5(a)に示す台所照明5aによる顔面照度は、覚醒に必要な照度よりも小さい値であることが覚醒度判断部4により判断され、該台所照明5aによる顔面照度が覚醒に必要な照度となるように照明制御部6により制御されて図5(b)示すように台所照明5aによる顔面照度が覚醒に必要な照度に遷移したことが表示された一例である。
また、図6に示すように、居住者位置検知手段の他の一例としてPDA(Personal Digital Assistance;携帯情報端末機)等の情報無線送信部7の表示画面7a上に表示された間取り画像で居住者が居る位置として台所照明5aの位置をポイントすると、該PDA等の情報無線送信部7から無線受信部8を介して照明制御部6に居住者位置検知情報が送られ、これに基づいて照明制御部6により該台所照明5aを点灯させて、顔面照度が覚醒に必要な所定照度になるまで該台所照明5aを制御することが出来る。
図7は照明5の一例を示す。図7において、本実施形態の照明5は、天井側で且つ光遮蔽板10の上側に配置さる一般照明5bと、該光遮蔽板10の下側に配置される覚醒用照明5cとを有して構成されたものである。
光遮蔽板10は表面が白色で光反射率の高い部材を使用することが出来、本実施形態では洗面所照明として設置された照明5の下部の壁面に取り付けられた鏡11に向かって青白色の光を出射する覚醒用照明5cから出射された光は該光遮蔽板10に反射して下部透明板12を透過して出射されるように所定の角度傾斜して配置され、更に鏡11に反射した光が居住者の顔面に照射されるように設定されている。これにより効果的に覚醒に必要な顔面照度を確保することが出来る。
一方、白熱色の光を出射する一般照明5bから出射された光は光遮蔽板10に反射して上部透明板13を透過し、更に天井板に反射して室内を照明する。
尚、光遮蔽板10は不透明板に限定する必要はなく、半透明板、或いは透明板であっても良いが、一般照明5bから出射される光と、覚醒用照明5cから出射される光との混合を避ける場合には不透明板が好ましい。また、光遮蔽板10を水平に配置することでも良い。
図8及び図9は食卓照明として設置された丸型ペンダント、或いは細長ペンダントからなる照明5であり、中央部に白熱色の光を出射する一般照明5bが設けられ、両端に青白色の光を出射する覚醒用照明5cが設けられたものであり、それらの外側は半透明なシェード14により覆われている。一般照明5bと覚醒用照明5cとの間には表面が白色で反射板とされる光遮蔽板10が傾斜して設けられており、一般照明5bから出射した白熱色の光は該光遮蔽板10により反射して食卓上を照明し、覚醒用照明5cから出射した青白色の光は居住者の顔面に照射される。
上記のように照明5を、洗面所照明、食卓照明、台所照明のうちの少なくとも何れか1つで構成することで、居住者が起床してから外出するまでに行う一連の生活習慣の中で自然に十分な覚醒を促す適切な顔面照度を付与することが出来る。
図10に示す照明5は、覚醒用照明5cを浴室シャワーヘッド15に設けたものである。本実施形態では、湯水吐出口15aの外周に青色発光ダイオード等のLED(Light Emitting Diode;発光ダイオード)からなる覚醒用照明5cが設けられている。覚醒用照明5cの電源は電池式でも良いし、シャワーホースと一体化された電源コード式であっても良い。
これにより中央部の湯水吐出口15aから湯水が吐出してシャワーを行いながら、その周囲の覚醒用照明5cから青白色の光を出射することで、覚醒に必要な顔面照度を付与することが出来る。
また、起床時の寝室照明として照明5を設置することで、寝室で目覚めをサポートし、起床時によい覚醒状態を作り出すことも出来る。
また、洗面所照明として照明5を設置することで、洗面台の上に設けられた照明5によって強い顔面照度を得ることが出来る。
また、浴室に設けられた浴室シャワーヘッド15に設けられた覚醒用照明5cによりシャワーと覚醒とを併用することで高い覚醒効果を与えることが出来る。
また、食卓照明、リビング照明として照明5を設置することで、昼光と同じ角度で入ってくる照明として構成することが出来る。
また、台所照明5aでは、朝食の準備の際に高い顔面照度を与え、かつ光源が視野に入らないため視認性低下も無い照明設計とすることが出来る。
このように、生活の導線、行為を考慮した上で覚醒に適当な顔面照度を与えることが出来、屋外の環境を感知し、状況によって照明5の光束を変化させることが可能な照明制御システム1によって、起床時の天候や時間に関係なく健康的な生活を送ることが出来る。
本発明の活用例として、建物内の照明制御システムに適用出来る。
本発明に係る照明制御システムの制御系の構成を示すブロック図である。 顔面照度演算部の構成を示す図である。 昼光演算処理を説明する図である。 顔面照度算出処理を説明する図である。 (a)は建物外部の環境情報を取得して建物内部における居住者の顔面照度を演算した結果を示す図、(b)は(a)において台所照明を覚醒に必要な照度に制御した様子を示す図である。 居住者位置検知手段の一例としてPDA(Personal Digital Assistance;携帯情報端末機)の表示画面上に表示された間取り画像で居住者が居る位置をポイントして照明を点灯させる様子を示す図である。 各種照明の一例を示す図である。 各種照明の一例を示す図である。 各種照明の一例を示す図である。 各種照明の一例を示す図である。
符号の説明
1…照明制御システム
2…顔面照度演算部
3,3a…照明スイッチ
4…覚醒度判断部
5…照明
5a…台所照明
5b…一般照明
5c…覚醒用照明
6…照明制御部
7…情報無線送信部
7a…表示画面
8…無線受信部
9…外部環境情報入力部
10…光遮蔽板
11…鏡
12…下部透明板
13…上部透明板
14…シェード
15…浴室シャワーヘッド
15a…湯水吐出口
16…覚醒照明I/O居住者情報入力部

Claims (4)

  1. 建物外部の環境情報を取得して建物内部における居住者の顔面照度を演算する顔面照度演算手段と、
    照明を点灯する場所の居住者の位置を検知する居住者位置検知手段と、
    前記居住者位置検知手段により検知された場所において、前記顔面照度演算手段により演算された顔面照度が覚醒に必要な所定の照度か否かを判断する覚醒度判断手段と、
    前記覚醒度判断手段により前記顔面照度演算手段により演算された顔面照度が覚醒に必要な所定の照度よりも小さいと判断された場合に、該顔面照度が覚醒に必要な所定照度になるまで前記照明を制御する照明制御手段と、
    を有することを特徴とする照明制御システム。
  2. 前記照明は、天井側で且つ光遮蔽板の上側に配置さる一般照明と、該光遮蔽板の下側に配置される覚醒用照明とを有することを特徴とする請求項1に記載の照明制御システム。
  3. 前記照明は、洗面所照明、食卓照明、台所照明のうちの少なくとも何れか1つであることを特徴とする請求項1に記載の照明制御システム。
  4. 前記照明は、浴室シャワーヘッドに設けられたことを特徴とする請求項1に記載の照明制御システム。
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