JP4455000B2 - ガスメータ - Google Patents

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Description

本発明は、ガスの流量を計測するガスメータに関し、特に超音波式ガスメータの構造に関する。
従来、超音波送受信手段を用いて気体や液体等、流体の流量の計測を行う種々の超音波流量計測装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1の例では、計測精度を向上させるために、計測流路に超音波送受信手段用の開口窓を設け、更に開口窓には微細孔を備えた流入抑制体を設けたり、計測流路の流入側に流れ安定手段を設けたりして、渦及び乱流等を抑制して計測精度を向上させようとしている。
なお、超音波流量計測装置では超音波流量計測手段にて流体の速度を計測し、計測した速度と計測流路内部の断面積(流体の流れる通路の面積)に基づいて流量(体積)を算出する。従って流量の精度は、検出した速度の精度及び計測流路の面積の精度に大きく影響される。
特開2003−202254号公報
従来の超音波流量計測装置は、計測流路をダイキャスト等で形成しており、計測流路における流体が流れる通路の断面の面積の精度を確保するためには、通路内壁の寸法精度及び通路内壁の表面仕上げ精度等、ダイキャストで形成した後に高精度な切削加工及び表面仕上げ加工が必要であり、多大なコストを要していた。
また、流体の速度を超音波流量計測手段にて計測する際、計測部において微妙な乱流が発生すると、速度の精度に影響を及ぼす可能性がある。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、計測流路における流体が流れる通路の断面の面積の精度、及び超音波流量計測手段にて計測した流体の速度の精度を確保するとともにコストをより低減することができるガスメータを提供することを課題とする。
上記課題を解決するための手段として、本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりのガスメータである。
請求項1に記載のガスメータは、ガスの流量を計測するための計測流路に1対の超音波送受信手段が対向させて設けられており、前記計測流路が、本体ケースと、当該本体ケース内に収容された流量測定用のストレート形状を有する測定管とで構成されている(本体ケースと測定管による二重構造とする)。
また、請求項1に記載のガスメータは、測定管が、ガスの流れる方向に対して垂直な断面がL字状となる2つのL形部材にて、断面が矩形の筒状となるように接合して構成されている。
更に、請求項1に記載のガスメータは、測定管における超音波送受信手段が臨む場所には開口部が設けられ、当該開口部には超音波を通過させる複数の微細孔を備えた乱流抑制部材が設けられている。
そして、前記乱流抑制部材は所定の厚さのステンレス板からなり、複数の前記微細孔は、フォトエッチングにて形成されている。
また、本実施の形態に記載のガスメータでは、乱流抑制部材は、磁石につくステンレス板が用いられており、磁石にて前記乱流抑制部材を固定して金型に樹脂を流し込むことにより、前記乱流抑制部材と前記L形部材が一体成形されている。
また、本実施の形態に記載のガスメータは、線膨張係数が第1所定値以下の部材で測定管が形成されている。
また、本実施の形態に記載のガスメータは、ガスの流量を計測するための計測流路に1対の超音波送受信手段を備え、1対の超音波送受信手段が送受信する超音波の進行方向がガスの流れる方向に対して所定の角度を有するように、且つ当該超音波がガスの流れを横切るように1対の超音波送受信手段が配置されたガスメータであって、計測流路内における一方の超音波送受信手段から他方の超音波送受信手段までの間に、ガスの流れる方向に平行、且つ超音波送受信手段から送信する超音波の方向に平行な整流板が設けられている。
また、本実施の形態に記載のガスメータは、整流板の厚さが第2所定値以下である。
請求項1に記載のガスメータを用いれば、例えば本体ケースをダイキャストで形成し、測定管を樹脂で形成する。この場合、計測流路における流体が流れる通路の断面の面積の精度は本体ケースでなく測定管にて確保すればよい(測定管内に流体を流すため)。従ってダイキャスト(本体ケース)の内壁を切削加工及び表面仕上げ加工して精度を出す必要がなく、樹脂(測定管)の形成にて精度を出せばよい。
これにより、流体が流れる通路の断面の面積において必要な精度を容易に確保できるとともにコストをより低減することができる。
また、請求項1に記載のガスメータによれば、流体が流れる通路の断面の面積の精度を確保することが更に容易である。例えば測定管を樹脂で形成した場合、「コ」の字形では抜き勾配が必要になり、勾配による断面の面積の精度の低下が発生するが、「L」字形では抜き勾配を設けることなく成形が可能であるため、勾配による断面の面積の精度の低下を抑制することができる。
これにより、流体が流れる通路の断面の面積において必要な精度を確保できるとともにコストをより低減することができる。
また、請求項1に記載のガスメータによれば、超音波が行き交う部分のガスの乱流を、乱流抑制部材にて抑制することができるので、超音波流量計測手段にて計測した流体の速度の精度をより向上させることができる。
また、本実施の形態に記載のガスメータによれば、温度変化に伴う測定管の寸法変化を抑制し、流体が流れる通路の断面の面積の変動を抑制することができる。
これにより、流体が流れる通路の断面の面積において必要な精度を確保できるとともにコストをより低減することができる。
また、本実施の形態に記載のガスメータによれば、流体が流れる通路内において、一方の超音波送受信手段から他方の超音波送受信手段に向けて超音波を送信した際、送信された超音波は整流板に沿って進行し、他方の超音波送受信手段に到達する。
このように、整流板はガスの流れを整えるとともに、超音波を適切に誘導するため、超音波流量計測手段にて計測した流体の速度の精度を確保するために有効である。
また、本実施の形態に記載のガスメータによれば、測定管における流体が流れる通路の断面の面積への影響を抑制することができる。
以下に本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明のガスメータ1の概略外観図である。
●[ガスメータの外観(図1)]
図1を用いて、本実施の形態のガスメータ1の外観を説明する。図1(A)は正面を含む斜視図を示しており、図1(B)は背面を含む斜視図を示している。なお、各図のX軸、Y軸、Z軸は、X軸及びY軸が水平方向を示す軸であり、Z軸が垂直方向を示す軸である。また、表示手段1cを含む面が正面である。
ガスメータ1の上部には、ガスの供給元(ガス会社等)から供給されるガスが流入する供給元流入口1aと、ガスを使用する設備等にガスを流出する設備流出口1bを備えている。また、ガスメータ1の内部には、ガスの流量を計測するための計測流路50を備えており(図2を参照)、供給元流入口1aから流入して設備流出口1bから流出されるガスの流量を計測する。
ガスメータ1の正面には表示手段1cが設けられており、ガスの積算値等を表示させることが可能である。なお、表示手段1cの近傍に表示内容を切替えるための表示操作部(表示切替えスイッチ等)を設け、表示操作部を操作することで、表示手段1cへの表示内容を切替え可能とすることもできる。
また、端子カバー1eを取り外すと、通信装置を接続可能な通信端子(図示せず)が現れる。この通信端子に通信回線及び通信装置を接続すれば、ガスメータ1と通信装置との間で通信を行うことが可能になる。
●[内部構造(図2)]
次に、図2を用いて、ガスメータ1の内部構造について説明する。供給元流入口1aから流入するガスは、例えば供給元流入口1a−第1流路形成部材40(遮断弁60を含む)−計測流路50−第2流路形成部材48(圧力センサ62を含む)−設備流出口1b、の経路を通過する。
計測流路50には、1対の超音波送受信センサ(超音波送受信手段)が設けられており、計測流路50内を通過するガスの流量は、当該超音波送受信センサの信号に基づいて検出される。なお、計測流路50内のガスの流路GRは、ガスの流れる方向(図2中では左から右の方向)に対して垂直な断面S(図3参照)が矩形に形成されており、当該断面Sの面積の誤差が非常に小さくなるように高精度に形成されている。これは、ガスの流量は超音波送受信センサによって計測されたガスの速度と当該断面Sの面積に基づいて算出されるためである。
また、圧力センサ62は、第2流路形成部材48を通過するガスの圧力を検出する。例えば、検出した圧力が所定圧力範囲から逸脱した場合、制御手段(CPU等を備えた制御手段であり、図示せず)は、遮断弁60を駆動して、第1流路形成部材40の内部を閉鎖し、供給元流入口1aから流入するガスを遮断する。
第1流路形成部材40は供給元流入口1aと計測流入口50aとを連通しており、第2流路形成部材48は設備流出口1bと計測流出口50bとを連通している。
また、計測流路50はほぼ水平に配置され、第1流路形成部材40と第2流路形成部材48はほぼ垂直に配置されている。そして、第1流路形成部材40と計測流路50と第2流路形成部材48にて略U字型に構成されている。
●[計測流路の構造(図2、図3、図4)]
図2に示すように計測流路50は、外側の本体ケース51と、当該本体ケース51内に収容された流量測定用のストレート形状を有する測定管52との二重構造にて構成されており、本体ケース51は例えばダイキャスト等の高い剛性を有する部材で形成されている。なお本体ケース51には1対の超音波送受信センサが、ガスの流れる方向に対して所定の角度θをもって対向するように組み付けられる(図4中のセンサ孔51cに組み付けられる)。
測定管52は、少なくとも一部が本体ケース51の内壁に密着するように本体ケース51内に組み付けられる。これにより、流量を計測すべき全てのガスが、測定管52の計測流入口50aから流入して測定管52の内部を通過し、計測流出口50bから流出する。なお測定管52の内部には、ガスの流れる方向(図2中の左から右に向かう方向)に平行、且つ超音波送受信センサから送信する超音波の方向(図2中の紙面表(あるいは裏)から紙面裏(あるいは表)に向かう方向)に平行な、整流板53が設けられている。
次に、図3に計測流路50の構造の例を示す。計測流路50は、本体ケース部材51a及び51bにて構成される本体ケース51の内部に略直方体の測定管52が収容されている。
また、図4に計測流路50を水平面(XY平面)で切断した面を下側から見た場合の断面図を示す。本体ケース部材51aの側面には、超音波送受信センサを挿入するセンサ孔51cが設けられている。更に、測定管52において、対向する超音波送受信センサが臨む場所には、超音波を通過させるための開口部52cが設けられている。
また、図4に示すように、測定管52の開口部52cには、測定管52の内壁とほぼ面一となり、且つ超音波を通過させる微細孔が設けられた乱流抑制部材54が設けられている。
●[測定管の構造(図5)]
次に、図5に測定管52の構造の例を示す。測定管52は、ガスの流れる方向に対して垂直な断面が「L」字状となる2つの測定管部材52a及び52b(L形部材)にて、断面が矩形の筒状となるように接合されて構成されている。なお、接合の際、内部に整流板53が収容される。測定管部材52a及び52bの内壁における整流板53との当接部には、整流板53を支持するための溝52zが設けられており、当該溝52zにて整流板53が位置決めされる。
また、測定管部材52a及び52bにおいて、矩形の筒状に接合した際の当接部には、凸部52xあるいは凹部52yが各々に設けられており、当該凸部52x及び凹部52yにて位置決めされる。
ここで、測定管部材52a及び52bを「コ」の字形に形成した場合は抜き勾配が必須となるため、測定管52においてガスの流れる方向と垂直な面による断面S(図3参照)の各角が直角でなくなり、断面Sの精度にばらつきが発生する可能性がある。また、整流板53を測定管52にインサート成形する場合も、抜き勾配が必要なため、断面Sの精度に問題が発生する(要求精度を満足できない)可能性がある。
しかし、本実施の形態では、測定管部材52a及び52bを「L」字状に形成しているため、抜き勾配は必要でない。このため、断面Sの各角を直角とすることが可能であり、例えば樹脂を用いて測定管部材52a及び52bを形成しても、面積Sの精度を充分確保することができる。また、樹脂で形成する場合、コストを低減できるだけでなく、内壁の平面度を確保し易く、より乱流を抑制することができる。
また、開口部52cには、内壁側に乱流抑制部材54が設けられる。
なお、一般的な樹脂は熱変形が大きいが、断面Sの面積の温度による変動を抑制するために、測定管部材52a及び52bは、線膨張係数が第1所定値以下(例えば10*10-5[cm/cm・℃]以下)の材質の部材を用いる。例えばABS樹脂(約10*10-5[cm/cm・℃])や、ABS樹脂にグラスファイバを30%程度混入させた部材(約2.8*10-5[cm/cm・℃])や、フェノール樹脂(約5*10-5[cm/cm・℃])や、ステンレス(約1.7*10-5[cm/cm・℃])や、アルミ(約2.4*10-5[cm/cm・℃])等を用いる。
また、線膨張係数が第1所定値以下となり得る他の材質及び当該材質の線膨張係数としては、ポリカーポネード(グラスファイバ30%混入):約7.0*10-5[cm/cm・℃](約3.5*10-5[cm/cm・℃])、ポリアセタール(グラスファイバ20%混入):8.1〜9.0*10-5[cm/cm・℃](4〜7.0*10-5[cm/cm・℃])、ポリアミド(グラスファイバ30%混入):8.0〜10*10-5[cm/cm・℃](2〜4*10-5[cm/cm・℃])、ポリブチレンテレフタレート:7.0〜9.5*10-5[cm/cm・℃]、ポリスチレン(グラスファイバ30%混入):7.0〜10.0*10-5[cm/cm・℃](2〜7*10-5[cm/cm・℃])、高密度ポリエチレン:10〜15*10-5[cm/cm・℃]、ポリプロピレン:6〜11*10-5[cm/cm・℃]、ジアリルフタレートにグラスファイバ30%混入:1〜3.5*10-5[cm/cm・℃]等があげられる。
●[乱流抑制部材の構造(図6)]
次に、図6を用いて乱流抑制部材54について説明する。乱流抑制部材54には、幅EHh、高さEHvの範囲において、微細孔EHが略2次元状に設けられている。なお、幅EHh及び高さEHvは、測定管52の開口部52cとほぼ同じ寸法である。
本実施の形態に示す乱流抑制部材54は、磁石につくステンレスを用いており、厚さ(Y軸方向の幅)は約0.1[mm]である。例えば乱流抑制部材54の微細孔EHは、フォトエッチングにて形成する。そして、磁石に乱流抑制部材54をつけて金型に樹脂を流し込み、測定管部材52aまたは52bと乱流抑制部材54とを一体成形する。
微細孔EHの形状及び径、そして微細孔EHの水平方向のピッチPh、及び垂直方向のピッチPvは、種々の実験により、最適な形状及び寸法が求められる。発明者は種々の実験により、微細孔EHの形状を「円形状」、微細孔EHの直径を「約0.16[mm]」、水平方向のピッチPhを「約0.248[mm]」、垂直方向のピッチを「約0.212[mm]」と設定した。しかし、これらの値は、計測する流体の種類、流量のダイナミックレンジ、使用環境等、種々の要因で各々適切な値が異なる可能性がある。
ここで、乱流抑制部材54を金属の繊維を編み込んだメッシュを用いた場合、微視的に見ると各繊維が表と裏に交互に編み込まれているため表面に凹凸があり、ガスの流れによる微細な乱流が発生し易く、超音波送受信センサの検出精度への影響が比較的大きい。しかし、微細孔EHを有する本実施の形態に示す乱流抑制部材54の場合、微視的に見ても表面の凹凸がほとんどなく、ガスの流れによる乱流の発生が抑制され、超音波送受信センサの検出精度への影響が比較的小さい。
また、メッシュの場合は各繊維と繊維による隙間において、超音波を通過させたい方向以外にも種々の方向に不要な隙間ができてしまい、微細なダスト等が付着し易い。しかし、微細孔EHを有する本実施の形態に示す乱流抑制部材54の場合、超音波を通過させたい方向以外には隙間がないため、ダスト等の付着を抑制でき、より安定した精度を維持することができる。
●[整流板の配置と効果(図7)]
次に、図7を用いて整流板53について説明する。図5及び図7に示すように、測定管52の内部には整流板53がガスの流れる方向に対して平行に配置され、ガスを整流して(乱流を抑制して)超音波送受信センサの検出精度を向上させている。
また、整流板53はガスを整流するだけでなく、一方の超音波送受信センサから送信された超音波を、他方の超音波送受信センサに適切に誘導する効果も有している。図7に示すように、超音波は測定管52における一方の開口部52cから対向する開口部52cに向けて送信される。ここで、整流板53を、ガスの流れる方向に対して平行、且つ超音波送受信センサから送信する超音波の方向に対して平行となるように配置する。なお、整流板53の長さ(ガスの流れる方向に対する長さ)は、1対の開口部52cを含む長さ以上であればよく、少なくとも一方の超音波送受信センサから他方の超音波送受信センサまでの間に配置されていればよい。
これにより、一方の超音波送受信センサから送信された超音波を、他方の超音波送受信センサに適切に誘導することができ、超音波送受信センサのS/Nを向上させ、検出精度を向上させている。
次に、整流板53の厚さ(図7におけるZ軸方向の厚さ)について説明する。整流板53が必要以上に厚いと、超音波送受信センサによる超音波信号の受信レベルに影響する(整流板53が厚いほど、受信レベルが小さくなる傾向がある)ため、薄いほうが好ましい。受信レベルが所定値よりも小さい場合、電子回路で増幅するが、受信レベルが小さいほど増幅度が大きくなり、ノイズ成分も大きくなり、計測精度が悪くなる(S/Nが低下する)。しかし、組み付け強度、耐振動性等より薄さにも限界がある。発明者は種々の実験の結果、厚さ0.3[mm]以下(第2所定値以下)のステンレス板を用いることが良好な計測精度を得られることを確認した。なお、強度及び耐振動性及び受信レベルの観点から0.2[mm]程度が望ましいことを実験的に確認し、より好ましい計測精度を得ることができた。なお、材質はステンレスに限定されず、種々のものを用いることができる。また、ステンレス板以上の強度があれば0.2[mm]以下にしても良いことは言うまでもない。
●[本実施の形態の効果(図8、図9)]
図8に、本実施の形態に示すガスメータ1にて計測した流量の精度について実験結果の例を示す。
図8に示す例は、乱流抑制部材54の構造において、メッシュタイプ54z(改良前)とフォトエッチングによる微細孔タイプ54a(改良後)について比較したものである(図8(A)参照)。乱流抑制部材54の構造以外の部分(計測流路50の構造、超音波送受信センサ特性等)は同じである(どちらも雰囲気温度23[℃])。なお、図8に示す実験では、本実施の形態にて説明した内容を採用しており、測定管52の断面S(図3参照)の面積の精度、整流板53による超音波送受信センサの検出精度等が従来より向上されている。
図8(B)は、メッシュタイプ54z(改良前)を用いた場合の、空気及び13A(計測用代替ガス)の各流量(横軸方向)において、器差(縦軸方向)を示している。また、図8(C)は、フォトエッチングによる微細孔タイプ54a(改良後)を用いた場合の、空気及び13A(計測用代替ガス)の各流量(横軸方向)において、器差(縦軸方向)を示している。
なお「器差」とは、「測定器が示した値」から「示すべき値」を差し引いて、その割合に換算したものである。
メッシュタイプ54z(改良前)の場合(図8(B))、空気では器差がプラス側に偏り、13Aではマイナス側に偏る傾向にある。また、同じ流量でも空気と13Aでは器差の差がやや大きい。また、同じ空気であっても流量の違いによる器差の変動が比較的大きい。通常では「空気」の流量を計測して精度等を検査し、実際には「13A」と特性的に近いガスの流量を計測するため、同じ流量でも空気と13Aで器差の差があるのは好ましくない。
これに対しフォトエッチングによる微細孔タイプ54a(改良後)の場合(図8(C))、空気及び13Aともに偏りなく「器差0[%]」の近傍に収まっている。また、空気と13Aでの器差の差がほとんど生じておらず(特に流量L1以上の場合には差が非常に小さい)、非常に良好な特性を示している。
また、図9はフォトエッチングによる微細孔タイプ54aであって、測定管部材52a及び52bの材質を変えた場合のグラフである。(改良前)は線膨張係数が約10*10-5[cm/cm・℃]の材料であり、(改良後)は約2.8*10-5[cm/cm・℃]の材料を使用したときの試験結果である。
図9に示すグラフを見ればわかるように、(改良前)と(改良後)のどちらも器差枠内に収まっているが、(改良後)のほうが器差0%からのずれが小さく、且つ器差枠までのマージンが広い。このため、(改良後)のほうが流量測定の精度がより高く、且つ温度変化に伴う器差変動が小さく、より好ましい特性を実現できていることが確認できた。
本発明のガスメータ1は、本実施の形態で説明した構成、構造、外観、形状、材質等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
本実施の形態では整流板53を3枚用いたが、計測する流体の種類、断面Sの大きさ、流量のダイナミックレンジ等に応じて適切な数の整流板を用いるようにしてもよい。
また、以上(≧)、以下(≦)、より大きいまたは越える(>)、未満または下回る(<)等は、等号を含んでも含まなくてもよい。
また、本実施の形態の説明に用いた数値は一例であり、この数値に限定されるものではない。
本発明のガスメータ1は、業務用ガスメータ及び一般家庭用ガスメータの他にも、種々の流体の流量を計測する流量計測装置に適用することができる。
本発明のガスメータ1の一実施の形態の概略外観図である。 ガスメータ1の内部構造を説明する図である。 計測流路50の構造を説明する図である。 計測流路50の断面(水平方向の断面)を示す図である。 測定管52の構造を説明する図である。 乱流抑制部材54の構造を説明する図である。 整流板53の配置位置と効果を説明する図である。 実際に流体の流量を計測した実験結果を示す図である。 各温度にて流体の流量を計測した実験結果を示す図である。
1 ガスメータ
1a 供給元流入口
1b 設備流出口
40 第1流路形成部材
48 第2流路形成部材
50 計測流路
51 本体ケース
51a、51b 本体ケース部材
51c センサ孔
52 測定管
52a、52b 測定管部材
52c 開口部
53 整流板
54 乱流抑制部材

Claims (1)

  1. ガスの流量を計測するための計測流路に1対の超音波送受信手段が対向させて設けられており、
    前記計測流路が、本体ケースと、当該本体ケース内に収容された流量測定用のストレート形状を有する測定管とで構成されているガスメータにおいて、
    前記測定管は、ガスの流れる方向に対して垂直な断面がL字状となる2つのL形部材にて、断面が矩形の筒状となるように接合して構成されており、
    前記測定管における超音波送受信手段が臨む場所には開口部が設けられ、当該開口部には超音波を通過させる複数の微細孔を備えた乱流抑制部材が設けられており、
    前記乱流抑制部材は所定の厚さのステンレス板からなり、複数の前記微細孔は、フォトエッチングにて形成されている、
    ガスメータ。
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