JP4454573B2 - 粉末飲料 - Google Patents
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Description
まず、鶏冠に加熱処理を施す。これは、鶏冠に含まれる蛋白質を熱変性させたり、酵素を失活させるためである。加熱処理は如何なる方法をとってもよいが、熱水中に鶏冠を浸漬する方法をとると効率よく行なうことができる。加熱温度や時間は、鶏冠中の蛋白質が熱変性したり、酵素が失活する範囲内であれば、特に制限がなく、熱水による加熱法を採用する場合は、60〜100℃の熱水中に原料を20〜90分間浸漬するとよい。
ヒアルロン酸産出ストレプトコッカス属の微生物(Streptococcus Zooepidemicus)の培養液に活性炭を添加して脱臭・脱色処理を行った後、濾過処理する。得られた濾液に食塩を溶解させた後、エタノールを添加してヒアルロン酸を沈殿させ、沈殿物を分取する。その後、この沈殿物にエタノール濃度約80〜95容量%の含水エタノールを添加し、ホモゲナイザーで洗浄し、沈殿物を分取する。この含水エタノールによる洗浄を2〜10回程度繰り返し、分取した沈殿物を乾燥することで本発明で使用できるヒアルロン酸(平均分子量20〜60万)を得ることができる。
前述の製造法1で製造したヒアルロン酸を水に再溶解し、ヒアルロン酸の2質量%水溶液を調製する。この水溶液に、添加後の濃度が4質量%となるように塩酸を添加する。得られた混合液を50℃で1〜2時間撹拌し、水酸化ナトリウム水溶液で中和を行う。中和後、反応液にエタノールを添加してヒアルロン酸を沈殿させ、沈殿物を分取する。その後、この沈殿物にエタノール濃度約80〜95容量%の含水エタノールを添加し、ホモゲナイザーで洗浄し、沈殿物を分取する。この含水エタノールによる洗浄を2〜10回程度繰り返し、分取した沈殿物を乾燥することで本発明で使用できるヒアルロン酸(平均分子量2〜20万)を得ることができる。
表1の配合の成分を均一に混合し、造粒することによりイオンサプライ飲料の粉末タイプを調製した。これを6.5gずつアルミフィルム製の小袋に分包し、ヒートシールした。
実施例1a〜1fおよび比較例1の粉末飲料各1包(6.5g)に水を加え、100gに調製したイオンサプライ飲料について、“風味”、“のど越し”、“総合評価”を、訓練された評価パネラー7名により7点法(7:非常にすぐれている、6:優れている、5:やや優れている、4:差なし、3:やや劣っている、2:劣っている、1:非常に劣っている)により評価し、その7人の平均スコアを表2示した。なお、総合評価については、平均スコアが5.5以上を“AA”、5.0以上5.5未満を“A”、4.5以上5.0未満を“B”、3.5以上4.5未満を“C”、3.0以上3.5未満を“D”、3.0未満をEとランク分けした。表2から、ヒアルロン酸を添加した実施例1a〜1fのイオンサプライ飲料粉末タイプは、ヒアルロン酸が添加されていない比較例1のイオンサプライ飲料粉末タイプに比べ、総合評価が優れていることがわかる。尚、ヒアルロン酸配合量は飲料調製時の配合量(質量%)で表した。
表3の配合の成分を均一に混合することによりアミノ酸・ペプタイド粉末飲料を調製した。1000ml容積のプラスチックボトルに充填し、キャッピングし封入した。
実施例2a〜2fおよび比較例2の粉末飲料各8.0gに水を加え、100gに調製したアミノ酸・ペプタイド飲料について、“風味”、“のど越し”、“総合評価”を実施例1と同様に官能評価し、その結果を表4に示した。表4から、ヒアルロン酸を添加した実施例2a〜2fのアミノ酸・ペプタイド粉末飲料は、ヒアルロン酸が添加されていない比較例2のアミノ酸・ペプタイド粉末飲料に比べ、総合評価が優れていることがわかる。尚、ヒアルロン酸配合量は飲料調製時の配合量(質量%)で表した。
表5の配合の成分を均一に混合することによりクエン酸粉末飲料を調製した。これを1000ml容積のアルミ缶に充填し、口部をプラスティックフィルムで密封シールし、脱着可能なプラスティック製の蓋を付した。
実施例3a〜3gおよび比較例3の粉末飲料各8.5gに水を加え、100gに調製したクエン酸飲料について、“風味”、“のど越し”、“総合評価”を実施例1と同様に官能評価し、その結果を表6に示した。表6から、ヒアルロン酸を添加した実施例3a〜3gのクエン酸粉末飲料は、ヒアルロン酸が添加されていない比較例3のクエン酸粉末飲料に比べ、総合評価が優れていることがわかる。尚、ヒアルロン酸配合量は飲料調製時の配合量(質量%)で表した。
表7の配合の成分を均一に混合することにより黒酢粉末飲料を調製した。これを500ml容積のアルミフィルム製パウチに充填し、ヒートシールした。
実施例4a〜4fおよび比較例4の粉末飲料各9gに水を加え、100gに調製した黒酢飲料について、“風味”、“のど越し”、“総合評価”を実施例1と同様に官能評価し、その結果を表8に示した。表8から、ヒアルロン酸を添加した実施例4a〜4fの黒酢粉末飲料は、ヒアルロン酸が添加されていない比較例4の黒酢粉末飲料に比べ、総合評価が優れていることがわかる。尚、ヒアルロン酸配合量は飲料調製時の配合量(質量%)で表した。
表9の配合の成分を均一に混合することにより緑茶飲料を調製した。これを5gずつアルミフィルム製の小袋に分包し、ヒートシールした。
実施例5a〜5fおよび比較例5の粉末飲料各1包(5g)に水を加え、100gに調製した緑茶飲料について、“風味”、“のど越し”、“総合評価”を実施例1と同様に官能評価し、その結果を表10に示した。表10から、ヒアルロン酸を添加した実施例5a〜5fの緑茶粉末飲料は、ヒアルロン酸が添加されていない比較例5の緑茶粉末飲料に比べ、総合評価が優れていることがわかる。尚、ヒアルロン酸配合量は飲料調製時の配合量(質量%)で表した。
表11の配合の成分を均一に混合することにより粉末野菜ジュースを調製した。なお、野菜搾り汁粉末としては、ケール10質量部、セロリ10質量部、ほうれん草10質量部、ブロッコリ5質量部、モロヘイヤ3質量部、パセリ1質量部および大麦若葉1質量部を混合して得られた搾り汁粉末を使用した。得られた粉末野菜ジュースを500ml容積のガラス瓶に充填し、スクリューキャップで封入した。
実施例6a〜6fおよび比較例6の粉末飲料各10gに水を加え、100gに調製した野菜ジュースについて、“風味”、“のど越し”、“総合評価”を実施例1と同様に官能評価し、その結果を表12に示した。表12から、ヒアルロン酸を添加した実施例6a〜6fの粉末野菜ジュースは、ヒアルロン酸が添加されていない比較例6の粉末野菜ジュースに比べ、総合評価が優れていることがわかる。
Claims (15)
- 平均分子量が1万〜200万のヒアルロン酸またはその塩と、アミノ酸および/またはペプタイドを含有する粉末飲料であって、加水し調製された飲料中のヒアルロン酸またはその塩の濃度が、0.001〜0.1質量%であることを特徴とする粉末飲料。
- 飲料として調製された際、アミノ酸およびペプタイドを合計で0.2質量%以上含有する請求項1記載の粉末飲料。
- 平均分子量が1万〜200万のヒアルロン酸またはその塩と、クエン酸を含有する粉末飲料であって、加水し調製された飲料中の、ヒアルロン酸またはその塩の濃度が0.001〜0.1質量%であり、クエン酸の含有量が0.3質量%以上であることを特徴とする粉末飲料。
- 平均分子量が1万〜200万のヒアルロン酸またはその塩と、食酢を含有する粉末飲料であって、加水し調製された飲料中のヒアルロン酸またはその塩の濃度が、0.001〜0.1質量%であることを特徴とする粉末飲料。
- 飲料として調製された際、食酢を酢酸換算で0.2質量%以上含有する請求項4記載の粉末飲料
- 平均分子量が1万〜200万のヒアルロン酸またはその塩と、ケール、セロリおよびほうれん草の少なくとも一種の搾り汁を含有する粉末飲料であって、加水し調製された飲料中のヒアルロン酸またはその塩の濃度が、0.001〜0.1質量%であることを特徴とする粉末飲料。
- 平均分子量が1万〜200万のヒアルロン酸またはその塩を有効成分とする呈味改善材と、アミノ酸および/またはペプタイドを含有する粉末飲料であって、加水し調製された飲料中のヒアルロン酸またはその塩の濃度が、0.001〜0.1質量%であることを特徴とする粉末飲料。
- 飲料として調製された際、アミノ酸およびペプタイドを合計で0.2質量%以上含有する請求項7記載の粉末飲料。
- 平均分子量が1万〜200万のヒアルロン酸またはその塩を有効成分とする呈味改善材と、クエン酸を含有する粉末飲料であって、加水し調製された飲料中の、ヒアルロン酸またはその塩の濃度が0.001〜0.1質量%であり、クエン酸の含有量が0.3質量%以上であることを特徴とする粉末飲料。
- 平均分子量が1万〜200万のヒアルロン酸またはその塩を有効成分とする呈味改善材と、食酢を含有する粉末飲料であって、加水し調製された飲料中のヒアルロン酸またはその塩の濃度が、0.001〜0.1質量%であることを特徴とする粉末飲料。
- 飲料として調製された際、食酢を酢酸換算で0.2質量%以上含有する請求項10記載の粉末飲料
- 平均分子量が1万〜200万のヒアルロン酸またはその塩を有効成分とする呈味改善材と、ケール、セロリおよびほうれん草の少なくとも一種の搾り汁を含有する粉末飲料であって、加水し調製された飲料中のヒアルロン酸またはその塩の濃度が、0.001〜0.1質量%であることを特徴とする粉末飲料。
- ヒアルロン酸またはその塩が、鶏冠から抽出されたもの、または微生物発酵法により得られたものである請求項1〜12のいずれかに記載の粉末飲料。
- 加水し調製された飲料中のヒアルロン酸またはその塩の濃度が、0.01質量%以下である請求項1〜13のいずれかに記載の粉末飲料。
- 請求項1〜14のいずれかに記載の粉末飲料であって、塊状に成形されて成る固形飲料。
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