JP4453956B2 - スロットマシン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技媒体として例えばメダルを使用して遊技が可能な遊技機に関し、特に、外周面に複数個の図柄を配置した複数のリール(変動表示手段)を利用してゲームを実行するように構成されたスロットマシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複数の図柄を外周面に表示したリール(ドラム)等の変動表示手段を例えば3個備えて、これらのリールを回転させることで複数の図柄を変動表示させてゲームを実行し、各リールの停止により表示窓内に停止表示した図柄が予め設定された有効ライン上において所定の図柄組み合わせ態様を形成した場合に、所定の価値(利益)を遊技者に付与するようにしたスロットマシン等の遊技機が一般的に知られている。
【0003】
このようなスロットマシンにおいては、遊技者による所定数(通常1〜3枚)の遊技媒体(メダルや遊技球)の投入操作、あるいはクレジットからの賭けボタン操作(ベット操作)に基づく賭数の入力後、スタートレバーを操作することにより前記リールを回転させて図柄を変動表示させ、一定時間後自動的にまたは遊技者が各リールに対応して各々備えられたリール停止ボタンを操作することにより各リールの回転を順次停止させて図柄組み合わせ態様(停止表示態様)が確定される。そして、リールが停止した際に、前記賭数の入力に応じて有効化された有効ライン上に形成された図柄組み合わせ態様が、予め定められた所定の図柄組み合わせ態様(入賞態様)となった場合に入賞が確定(成立)し、入賞種類に対応した数の遊技媒体が遊技者に付与される。ここで、遊技者が遊技を開始するために遊技媒体を投入することおよび予めスロットマシンに預け入れた(クレジット)遊技媒体の記憶数から賭けボタン操作に応じてクレジット数を減算すること、或いはゲームの結果に基づき所定の入賞(リプレイ入賞)が確定したことに基づく賭数の入力を総称してベットまたは賭け入力と呼ぶ。
【0004】
また、一般的なメダルを使用するスロットマシンにおいては、複数種類の入賞が用意されており、例えば、比較的少量(例えば10枚以下)のメダルが払い出される小役入賞、1枚のメダルをベットするだけで比較的多数(例えば15枚)のメダルが払い出されるJAC入賞、メダルをベットすることなく再度ゲームが可能となるリプレイ入賞(リプレイは入賞として扱わない場合もある)、高確率でJAC入賞が成立しやすいJACゲームを所定の回数遊技できるレギュラーボーナス(以下RBと略記する)ゲームを発生させるRB入賞、特定の小役入賞の成立確率を通常状態よりも高めた小役ゲームとRBゲームを所定の回数遊技できるビッグボーナス(以下BBと略記する)ゲームを発生させるBB入賞とが用意されている。特に、特別入賞としてのBB入賞が成立すると特別遊技状態となり小役入賞に比較して大量(300枚以上)の遊技媒体を一気に獲得することができる。
【0005】
そして、通常スロットマシンには、ゲームの実行に関連して各種入賞に当選するか否かの抽選を予め行う機能(内部抽選機能:抽選手段)が備えられており、内部抽選の結果が入賞に当選(内部入賞が成立:入賞フラグが成立)した場合に限り、所定の図柄が有効ライン上に停止して入賞態様を形成することを許可され、極力入賞を成立できるようにリール制御(いわゆる引き込み制御)が行われる。
【0006】
一方、抽選結果が入賞の当選とならなかった場合(入賞フラグ不成立)は、遊技者がいかなるタイミングでリール停止操作を行っても、所定の図柄が有効ライン上に停止して入賞態様を形成することがないようにリール制御(いわゆる蹴飛ばし制御)が行われる。
【0007】
ところで、近年のスロットマシンにおいては、変動表示手段の他に、液晶表示装置や変動表示手段とは別のリールからなる表示装置、ランプやLED、スピーカ等の演出手段を備えて、該演出手段により変動表示手段でのゲームに関連した演出を行うものが考えられている。この演出手段において、例えば、変動表示手段におけるゲームの終了後に演出が実行され、内部抽選の結果に応じた演出結果が導出されるようにして興趣性を高めるようにしている。このような場合、変動表示手段を制御してゲームの進行を制御する遊技制御装置と、該遊技制御装置からの制御信号(制御情報、制御指令)に基づき演出制御を行う演出制御装置を備えることが一般的である。
【0008】
上記演出手段には、次のゲームを実行するための賭け入力(ベット情報の受信)により上記演出内容を途中で終了(キャンセル)できるような機能が備えられている。また、遊技制御装置と演出制御装置との制御上の整合性をとるためにキャンセルできる演出とキャンセルできない演出とを設け、特別入賞等に当選した場合の演出をキャンセルできないようにしたスロットマシンも提案されている(例えば特許文献1)。
【0009】
【特許文献1】
特開2002―126171号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、演出制御装置が遊技制御装置から出力されたベット情報により演出をキャンセルするように構成された従来のスロットマシンにおいては、ゲームの結果でメダルの投入なしに再ゲーム可能なリプレイ入賞が成立した場合には自動的にベット情報が演出制御装置に入力されてその時点で演出が自動的にキャンセルされるようになっていた。このような制御は、演出を楽しみたいという遊技者にとっては意志に反して演出がキャンセルされることとなるためゲームに対する興趣を低下させる虞がある。
【0011】
また、ゲームの終了に応じて演出を開始させるようにしたスロットマシンにおいては、その演出の開始に気付くのが遅れてしまい、遊技者の意志に反して次のゲームの賭け入力を行ってしまい、未だ演出を楽しみたかったのに演出が終了してしまうといった事態が生じる可能性がある。すなわち、スロットマシンの遊技中はテンポ良くゲームを進めることが多く、ゲームが終了して即座に次のゲームの賭け入力を行うこととなるため、演出の開始に気付かないで賭け入力を行ってしまう場合が多い。そのため、演出がゲームの終了前から実行されている場合には遊技者はその演出の実行を容易に認識することができるが、ゲームの終了に応じて実行される演出は遊技者の意志に反して終了されるということが起こってしまう。
【0012】
また、上記先願に開示されているスロットマシンでは、キャンセルできる演出とキャンセルできない演出とを設けているため、キャンセルできるか否かにより当該演出の信頼度(特別入賞に当選したか否かの信頼度)がある程度分かってしまうので、遊技者は演出内容に集中しなくなり演出の効果を十分に発揮できなくなってしまう虞がある。また、キャンセルできない演出を設けた場合、例えば、リールの停止表示態様(リーチ目など)で特別入賞の当選状態を把握できる遊技者やリールの停止表示態様を主に楽しみたいような遊技者、或いはゲームを迅速に進行させたい遊技者にとっては、演出を自分の意志でキャンセルできないことが不満となってしまう。
【0013】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、遊技者の操作に応じて演出の進行態様を変更可能で、遊技者が演出をキャンセルできるとともに遊技者の意志に反して演出がキャンセルされてしまうことを防止できるスロットマシンを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、複数の図柄を変動表示可能な変動表示手段と、前記変動表示手段での変動表示を伴うゲームの実行毎に特別入賞を含む複数種の入賞の抽選を行う抽選手段と、前記抽選手段の抽選結果が入賞の当選となったことに基づき、当該当選した入賞に対応する図柄を賭け入力に基づき有効化された有効ライン上に停止し得るように前記変動表示手段の停止制御を行い、ゲームの結果として前記有効ライン上に前記特別入賞に対応する特別図柄組合せ態様が停止表示した場合に該特別入賞が成立して、通常時よりも遊技者に利益を付与し易いゲームを実行可能な特別遊技状態(BB,RB)を発生するようにしたスロットマシンにおいて、前記ゲームの実行に対応して、前記抽選手段による抽選結果に関連した結果となる演出を行う演出手段を備え、前記演出手段は、前記ゲームの終了前に開始される演出と前記ゲームの終了に応じて開始される演出を実行可能に構成され、前記ゲームの終了後に前記演出を実行している場合に、次のゲームに対する賭け入力の発生に基づき、当該演出を途中で終了可能な演出終了手段を備え、前記演出終了手段は、前記賭け入力が遊技者の操作によるものではなく前記ゲームにおけるリプレイ入賞の成立直後に前記有効ラインを有効化する自動賭け入力であった場合に前記演出を終了せずにそのまま継続させる演出終了無効化手段を含み、前記演出終了無効化手段は、前記演出が前記ゲームの終了に応じて開始された場合には、前記自動賭け入力以外の賭け入力の発生においても当該演出を途中で終了せずにそのまま継続させるようにしたものである。ここで、「演出」とは、詳しくは「演出ゲーム」であり、識別図柄の変動表示ゲームや敵キャラクターとの対戦ゲーム、双六ゲーム等の種々の演出を含む。
【0015】
このようなスロットマシンにおいては、賭け入力という次のゲームを実行するための最初の操作で遊技者の意志により演出を即座に終了させることができるとともに、所定の条件が満たされる場合には演出が終了せずにそのまま継続させることができる。
【0016】
また、前記演出終了手段は、前記賭け入力が遊技者の操作によるものではなく前記ゲームにおけるリプレイ入賞の成立直後に前記有効ラインを有効化する自動賭け入力であった場合に、前記演出を終了せずにそのまま継続させるようにする演出終了無効化手段を含んでいるため、例えばリプレイ入賞の成立に基づいて自動賭け入力が発生しても演出は強制的に終了されないので、演出をまだ楽しみたいという遊技者の意志に反して演出が終了されてしまうといった事態が発生するのを回避することができる。
【0018】
さらに、前記演出手段は前記ゲームの終了前に開始される演出前記ゲームの終了に応じて(ゲームの終了と同時或いはほぼ同時、またはゲームの終了後を含む)開始される演出を実行可能に構成され、前記演出終了無効化手段は、前記演出が前記ゲームの終了に応じて開始された場合には前記自動賭け入力以外の賭け入力の発生においても当該演出を途中で終了せずにそのまま継続させるようにした。つまり、ゲームの終了前に開始される演出と該ゲームの終了に応じて開始される演出とを有するスロットマシンにおいては、演出がゲームの終了に応じて開始される場合には、リプレイ入賞の成立に基づく自動賭け入力だけでなく、遊技者の操作に基づく賭け入力による演出終了は無効化されるようにした。
【0019】
これにより、遊技者が演出の発生に気付かずに誤って賭け入力操作を行うことにより演出が終了されるのを防止できるので、演出による効果を十分に発揮できる。また、演出がゲームの終了前から開始される場合や、終了に応じて開始される場合があるので、多彩な演出を行うことができ興趣を向上させることができる。
【0020】
また、賭け入力の後にスタート入力があったことを条件にゲームが開始される場合に、前記演出終了手段は、前記演出終了無効化手段により終了せずに継続されている前記演出を、次のゲームのスタート入力に基づき終了するようにした。これにより、賭け入力で終了されなかった演出に対しても遊技者はスタート入力で演出を終了させることができるので、演出に興味がない遊技者が演出を途中で終了できないことに対して不満を感じてしまうこともない。
【0021】
また、前記演出手段は、前記演出終了手段が演出を途中で終了させた場合に、予め決定されている演出の結果を即座に導出するようにした。これにより、演出を途中で終了させた場合でも演出の最終結果態様は導出されるので、演出結果を早く知りたい遊技者に対しては非常に便利な機能となる。
【0022】
また、前記ゲームの実行を制御する遊技制御装置を備え、前記演出手段は、演出表示を行う表示装置と、該表示装置の表示制御を行う表示制御装置と、から構成され、前記表示制御装置は、前記遊技制御装置からの制御信号に基づき前記表示装置に演出表示制御を行うようにした。これにより、遊技制御装置の処理負担を軽減できるとともに、多彩な演出を表示により行うことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明を適用したスロットマシンの正面図である。
前面パネル2の上半部の略中央には、変動表示手段としてのリール4a、4b、4cの回転により変動表示される図柄を遊技者に視認させるための表示窓部20が設けられている。この表示窓部20からは、リール4a、4b、4cが停止している状態で各リール4a、4b、4cの外周面に表記された図柄列のうち3個の図柄がそれぞれ視認可能となっている。つまり、リール4a、4b、4cが停止した状態では、表示窓部20から合計9個の図柄が視認できる。また、リール4a,4b,4cの内側には、リールを視認しやすいようにリール裏面ランプ40(図2)が配設されており、このランプを種々の態様で消灯または点灯させることで演出を行うこともできる。
【0024】
表示窓部20の上方には、種々の情報が表示される液晶表示装置等からなる表示装置5が設けられている。表示装置5は、表示制御装置としての演出制御装置60(図2)により制御され、内部抽選の抽選結果に関連した結果となるような演出が行われる。
表示窓部20の左側方には、遊技者が投入したメダル数またはクレジットからベットされた賭数(最高3枚)に対応して有効化されたベットラインを表示するベットライン表示部13が設けられている。
【0025】
ベットライン表示部13は、例えば、メダル賭数が1枚のときはベットライン表示部13中央の「1」が点灯され中段の横ラインだけが有効ラインであることを示し、メダル賭数が2枚のときはベットライン表示部13中央の「1」とその上下に位置する「2」が点灯され上段、中段、下段の3本の横ラインが有効ラインであることを示し、メダル賭数が3枚のときはベットライン表示部13の「1」「2」「3」がすべて点灯され、上段、中段、下段の3本の横ラインと、右下がり、右上がりの2本の斜めラインの計5ラインが有効ラインであることを示す。
【0026】
表示窓部20の右側方には、各種遊技状態を表示する遊技状態表示部14が設けられている。遊技状態表示部14は、例えば、遊技機がゲームを実行可能な状態であることを示しメダルの投入を示唆する「INSERT_MEDALS」表示、リプレイ入賞を獲得したことおよび現在行っている遊技がリプレイ入賞を獲得した後のリプレイゲームであることを示す「REPLAY」表示、遊技者がメダルを投入してスタートレバーを操作してからリールが回転開始するまで待ち時間があることを示す「WAIT」表示、遊技者がリール停止ボタンを操作してリールを停止させるか、または所定時間経過して自動的にリールが停止されてゲームが終了したことを示す「GAME_OVER」表示等で構成される。
【0027】
表示窓部20の下方には、遊技者が各種入賞を獲得してメダルの払い出しを受けるときの払出枚数を表示する払出し表示部8、BBゲームにおける小役ゲーム回数やRBゲームにおけるJACゲーム回数などを表示する遊技進行表示部11、メダルのクレジット数を表示するクレジット数表示部12が横並びに設けられている。なお、これらの各表示部8、11、12は7セグメントLEDや液晶装置を用いて構成することができる。
【0028】
前面パネル2の上部には、透光性を有する前面カバー部材25が装着され、この前面カバー部材25の背部には、ランプ・LED等の発光部材からなる装飾表示部37(図2)やスピーカ等からなる音出力部26(図2)が配設されている。
【0029】
前面パネル2の上半部と下半部の中間にある傾斜台部22には、メダルを投入するメダル投入口15が配設され、遊技者はこの投入口にメダルを投入することにより遊技できるようになる。また、傾斜台部22には、押圧操作によりクレジット数(クレジットデータ)からメダルを1枚ずつベット可能な1ベットボタン10と、1回の押圧操作でクレジット数からベット可能枚数(例えば、クレジット数が3枚以上であれば3ベット、クレジット数が2枚であれば2ベット)だけメダルがベットされるマックスベットボタン9が配設されている。このメダルベットボタン9、10により、メダル投入口15よりメダルを投入することなくクレジット数表示部12に表示されているクレジット数以内でメダルをベットすることができ、この賭数に応じて有効ラインが設定される。
【0030】
前面パネル2の下半部には、矩形状の化粧パネル19が設けられ、この化粧パネル19の上方には、メダルをクレジットとして記憶可能なクレジット状態と記憶不能な非クレジット状態の何れか一方の状態に選択的に切換可能なクレジット選択ボタン18、各リール4a、4b、4cの回転を開始させるためのスタートレバー6および各々のリール4a、4b、4cの回転を停止させるためのリール停止ボタン7a、7b、7cが設けられている。
【0031】
リール停止ボタン7a、7b、7cの各々には、リール停止ボタンが操作可能な状態であるか否かを報知する停止ボタンランプ39(図2)がそれぞれ内蔵されている。例えば、これらの停止ボタンランプ39が点灯していない間はリール停止ボタン7a、7b、7cを操作不能とし、ランプが点灯した後にリール停止ボタン7a、7b、7cを操作可能とする。また、操作情報ランプ39の点灯色によってリール停止ボタン7a、7b、7cが操作可能な状態であるか否かを報知するようにしてもよい。
【0032】
また、化粧パネル19の左右両側方には、透光性を有する前面カバー部材24、24が装着され、これら前面カバー部材24、24の背部には、ランプ・LED等が配設されている。
また、化粧パネル19の下方には、前面パネル2の背部にあるメダル払出部3(図2)より払い出されたメダルを貯留可能な受皿23や、灰皿21などが設けられている。
【0033】
図2は、当該スロットマシンの内部に設置されるメイン制御装置としての遊技制御装置の主要制御ブロック図である。
図中、遊技制御装置50は、CPU51、読出し専用のROM52、読出し書込み可能なRAM53、入出力インターフェース(I/F)54、乱数発生器55で構成される。
【0034】
CPU51は、制御部および演算部により各種演算制御を行う他、リール4において予め定められている図柄組み合わせ態様が形成されるようにリール4a、4b、4cを停止させることを許可するか否かを決定する(内部)抽選手段として機能する。
具体的には、前記(内部)抽選手段は、乱数発生器(乱数発生用IC)55において生成され、出力された乱数を内部抽選用の乱数として用いて内部抽選を行う。なお、乱数発生器55の代わりにCPU51のソフト処理で内部抽選用乱数を生成するようにしてもよい。
【0035】
また、遊技制御装置50は、抽選手段の抽選結果に基づいて所定の図柄組み合わせ態様が形成されるように(または形成されないように)前記リール4の停止制御を行う停止制御手段(引き込み・蹴飛ばし制御)を備える。
【0036】
さらに、遊技制御装置50は、通常遊技状態において内部抽選により特別入賞(BB入賞,RB入賞)に当選しても即座に特別入賞を成立可能とせず、内部抽選に当選した後、所定の条件が成立することに基づいて特別入賞を成立可能とする特別入賞ストック機能を備える。例えば、通常遊技状態のストックなし状態(以前のゲームで特別入賞への当選がない状態)において内部抽選に当選すると特定遊技状態に移行し、該特定遊技状態において所定の条件(特定遊技状態解除条件)が成立した場合に特別入賞を成立可能な特別入賞成立可能状態に移行する。また、特定遊技状態においてはストックなし状態と同様に内部抽選が行われるが、このとき特別入賞に当選した場合はさらにストックされ、特別入賞成立可能状態において成立可能な特別入賞の回数が増加される。
【0037】
ROM52には、制御プログラムや制御データが格納されている他、内部抽選用の判断値などが格納されている。 RAM53は、CPU51で生成される内部抽選用の乱数の記憶領域や、その他の各種データ(例えば、メダルのクレジット数、メダルの賭数、当選入賞種類など)の記憶領域、並びに、CPU51の作業領域を備えている。
【0038】
入出力インターフェース(I/F)54は、図示しないローパスフィルタ及びバッファゲートを介して、投入メダル検出センサ15S、スタートレバースイッチ6S、リール停止スイッチ7Sa、7Sb、7Sc、リール位置検出センサ31a、31b、31c、1ベットスイッチ10S、マックスベットスイッチ9S、クレジット選択スイッチ18S、払出メダル検出センサ3S、設定装置32、リセットスイッチ33、前面枠開放検出スイッチ34等から出力された各種検出信号をCPU51に対して出力している。
【0039】
ここで、投入メダル検出センサ15Sはメダル投入口15より投入されたメダルを検出するためのセンサで、スタートレバースイッチ6Sはスタートレバー6が操作されたことを検出するためのスイッチで、リール停止スイッチ7Sa、7Sb、7Scはリール停止ボタン7a、7b、7c毎に各々設けられ各リール停止ボタン7a、7b、7cが操作されたことを検出するためのスイッチで、リール位置検出センサ31a、31b、31cはリール4a、4b、4c毎に各々設けられ各リール4a、4b、4cの停止位置を検出するセンサで、1ベットスイッチ10Sは1ベットボタン10が押されたことを検出するためのスイッチで、マックスベットスイッチ9Sはマックスベットボタン9が押されたことを検出するためのスイッチで、クレジット選択スイッチ18Sはクレジット選択ボタン18が押されたことを検出するためのスイッチで、払出メダル検出センサ3Sはメダル払出機(メダル払出部)3から払い出されたメダルの枚数を検出するセンサで、設定装置32はスロットマシンの設定(各入賞の当選確率が異なる1〜6の設定が用意されており設定1の入賞当選確率が一番低く設定値が大きくなるにつれ当選確率は高くなる、例えば各入賞或いは一部の入賞(BB入賞またはRB入賞)に対して当選確率の異なるテーブルが設定ごとに6つある)を切り替える装置で、リセットスイッチ33はスロットマシンの遊技状態をリセットするためのスイッチで、前面枠開放検出スイッチ34は前面パネル2が開放されたことを検出するスイッチである。
【0040】
また、入出力インターフェース(I/F)54は、CPU51から出力される制御信号を、図示しない出力ポート及びドライバを介して、演出制御装置(サブ制御装置)60、遊技進行表示部11,ベットライン表示部13,クレジット数表示部12,払出数表示部8,遊技状態表示部14,メダル払出部3、リール用モータ4Ma、4Mb、4Mc、外部信号出力部38、停止ボタンランプ39などに出力している。
【0041】
サブ制御装置としての演出制御装置60は、制御用CPUおよびRAM、ROM等を備えており、表示装置(液晶表示装置)5の演出に関わる情報表示や音出力部26等の制御を統括して行う。すなわち、表示装置5および演出制御装置60は、リール4によるゲームの実行に対応して抽選手段の抽選結果に関連した結果を導出する演出を行う演出手段として機能する。例えば、ゲームの終了前から演出を開始したり、ゲームの終了に応じて演出を開始したりして、多彩な演出を行い興趣を向上させることができる。
【0042】
また、演出制御装置60は、前記演出が前記ゲームの終了後において実行されている場合に、次のゲームに対する賭け入力(リプレイ入賞の成立に基づく自動賭け入力、遊技者のメダル投入またはクレジットからのベット操作による賭け入力)の発生に基づき当該演出を途中で終了可能な演出終了手段として機能するとともに、所定の条件に基づいて賭け入力により前記演出が終了されるのを無効としそのまま演出を継続させる演出終了無効化手段として機能する。
【0043】
これにより、リプレイ入賞の成立により自動賭け入力が発生した場合に演出が強制的に終了されるのも防止することができる。例えば、本実施形態のような特別入賞ストック機能を備えたスロットマシンにおいては、特別入賞を成立可能となるゲーム(特定遊技状態解除ゲーム)においてリプレイ入賞が成立する場合があるので、リプレイ入賞の成立ゲームで実行されている演出に対しても遊技者は特別入賞の当選を期待できるため演出終了無効化手段は有効である。特に、リプレイ入賞の成立を特定遊技状態解除条件とする場合は、リプレイ入賞の成立ゲームにおける演出がもっとも期待感の高まる演出となるので、演出が強制的に終了されないようにすることで興趣が損なわれるのを回避できる。
【0044】
また、遊技者がゲーム終了後の演出の発生に気付かずに先走って賭け入力操作をしてしまい演出が遊技者の意志に反して強制的に終了されるのを防止することができるので、演出を楽しみたい遊技者にとって演出が強制終了される不満を解消することができる。
【0045】
また、演出制御装置60は、特別入賞が成立し派手な演出が行われている特別遊技状態中に、一定時間ゲームが実行されなければ表示装置5の演出表示や音出力部26からの出力を小さくしたり停止させたりする制御等を行う。また、装飾装置(ランプ,LED)37やリール裏面ランプ40等に制御信号を出力する。
【0046】
本実施形態では、上述したように遊技制御装置50と演出制御装置60とを別々に備え、演出制御装置60は遊技制御装置からの制御信号に基づき表示装置5に演出表示制御を行うようにしているので、遊技制御装置の処理負担を軽減できるとともに、多彩な演出を表示により行うことができる。
【0047】
また、遊技制御装置50と演出制御装置60との通信形態は、遊技制御装置50から演出制御装置60への単方向にのみ制御信号が送信されるようになっていて、遊技制御装置50への不正な信号が入力されるのを防止している。
【0048】
図3は、本実施形態のスロットマシンが備えているリール4に表記される図柄の配列図であり、図4は入賞役(入賞種類)と各入賞に対応する図柄組み合わせ態様(停止表示態様)および入賞役に基づく入賞内容との対応図である。
【0049】
図3に示すように、本実施形態では、左リール4aの配列番号1,5,11に位置する「7」、配列番号2,7,14,19に位置する「太鼓」、配列番号3,8,16に位置する「はっぴ」、配列番号4,9,13,17,21に位置する「うちわ」、配列番号6,15に位置する「チェリー」、配列番号10,12,18に位置する「雷」、配列番号20に位置する「BAR」の7種類の図柄が所定の規則に従ってリール上に配置されている。そして、リール4a、4b、4cを停止させたときに、有効ライン上に停止された図柄が図4に示す図柄組み合わせ態様のいずれかを形成していれば対応する入賞が成立となる。
【0050】
BB入賞は、「7,7,7」が有効ライン上に停止表示された場合に成立する入賞で、メダルが15枚払い出されるとともに特別遊技状態としてBBゲームが付与される。ここで、BBゲームとは、所定の小役入賞の当選確率を高めてゲームを実行する小役ゲーム(最大30回)と、小役ゲームにおいて特定条件(JACイン入賞)が成立した場合に発生するRBゲームで構成される特別遊技状態である。また、RBゲームとは、通常は成立しない特定入賞(JAC入賞)が高確率で成立しうるJACゲームを所定回数実行可能な特別遊技状態である。
【0051】
RB入賞は、「BAR,BAR,BAR」が有効ライン上に停止表示された場合に成立する入賞で、メダルが15枚払い出されるとともに特定遊技状態としてRBゲームが付与される。なお、RB入賞において付与されるRBゲームと上述したBBゲームにおけるRBゲームとは同様の遊技状態と考えてよい。
【0052】
リプレイ入賞は、「うちわ,うちわ,うちわ」が有効ライン上に停止表示された場合に成立する入賞で、リール停止後の次ゲームにおいてリプレイゲームが行われる。このリプレイゲームでは、今回のメダル賭数が次回ゲームに持ち越されるので、メダルを新たにベットしなくともゲームを開始することができる。
【0053】
太鼓入賞は、「太鼓,太鼓,太鼓」が有効ライン上に停止表示されることにより成立する入賞で、10枚のメダルが払い出される。
はっぴ入賞は、「はっぴ,はっぴ,はっぴ」が有効ライン上に停止表示されることにより成立する入賞で、15枚のメダルが払い出される。
雷入賞は、「雷,雷,雷」が有効ライン上に停止表示されることにより成立する入賞で、1枚のメダルが払い出される。
【0054】
チェリー入賞は、「チェリー,ANY,ANY」(「ANY」部分はどんな図柄であってもよい)が有効ライン上に停止表示された場合に成立する入賞で、各有効ラインに対して1枚(有効ラインが5ラインの場合、上段,下段チェリーは2枚、中段チェリーは1枚)のメダルが払い出される。
【0055】
JACイン入賞は、BBゲーム中の小役ゲームにおいて「うちわ,うちわ,うちわ」が有効ライン上に停止表示された場合に成立する入賞で、2枚のメダルが払い出されるとともに、JACゲームが所定回数実行可能なRBゲームが開始される。
【0056】
JAC入賞は、前記JACイン入賞により開始されるRBゲームまたはRB入賞により開始されるRBゲームにおいて、メダルを1枚ベットしたときに「うちわ,うちわ,うちわ」が有効ライン(例えば中段ライン)上に停止表示された場合に成立する入賞で、15枚のメダルが払い出される。ただし、RBゲーム中は「うちわ,うちわ,うちわ」が有効ライン上に停止表示されてもリプレイ入賞とはならずリプレイゲームは行われない。
【0057】
また、本実施形態のスロットマシン100においては、遊技制御装置50のリール停止制御手段によりリールの停止制御が行われる。例えば、通常ゲーム(BBゲーム、RBゲーム以外)では、遊技者がリール停止ボタン7a、7b、7cを操作(停止操作)したタイミングから最大4コマ進んだ位置(リール停止スイッチの検出から約190ms以内)でリール4を停止させるリール停止制御が実行される。このため、遊技者がリール停止ボタン7a、7b、7cを操作したタイミングで有効ライン上にある図柄とそれ以降の4コマの中にフラグが成立した入賞に対応する図柄があれば、その図柄が強制的に有効ライン上に引き込まれて停止表示される。つまり、連続する5コマの中に必ず存在する図柄は、遊技制御装置50による引込停止制御によってかならず有効ライン上に停止表示させることができる。また、有効ラインに対応する位置が上段、中段、下段のすべて、またはいずれか2つ(上段・中段または中段・下段)である場合は、連続する7コマまたは6コマの中に必ず存在する図柄は、引込停止制御によってかならず有効ライン上に停止表示させることができる。
【0058】
例えば、図3の左リール4aにおいて「太鼓」と「うちわ」の図柄は連続する7コマの中に必ず存在し、中リール4b,右リール4cでは連続する5コマの中に必ず存在するので、有効ラインが5ライン設定されて太鼓入賞またはリプレイ入賞の当選フラグがセットされた場合は、順押し(左→中→右)でリール停止操作を行うことで必ずそのゲームで入賞を成立させることができる。ただし、遊技者が変則押し(例えば、中→右→左)をした場合等にリール停止制御が正常に機能しなくなる場合はこの限りではない。一方、太鼓入賞およびリプレイ入賞以外の入賞は、特定の図柄を狙ってリール停止操作(目押し操作)しなければ、遊技制御装置50による引込停止制御が行われても必ずしも獲得できるとは限らない。
【0059】
次に、図5を参照して、本実施形態のスロットマシンの各遊技状態について説明する。
本実施形態のスロットマシンは特別入賞ストック機能を備えており、通常遊技状態は、ストックなし状態と、特定遊技状態と、特別入賞成立可能状態と、で構成される。ここで、ストックなし状態とは内部抽選で特別入賞に当選していない状態で、特定遊技状態とは内部抽選で特別入賞に当選したが特別入賞を成立不可能な状態で、特別遊技成立可能状態とは所定の条件の成立に基づいて前記特定遊技状態を解除され特別入賞の成立が可能となった状態である。
【0060】
まず、ストックなし状態において、上述した「ビッグボーナス(BB)入賞」、「レギュラーボーナス(RB)入賞」、小役入賞としての「リプレイ入賞」、「太鼓入賞」、「はっぴ入賞」、「雷入賞」「チェリー入賞」または「ハズレ」のいずれかが内部抽選によって当選される。ストックなし状態において内部抽選で特別入賞(BB入賞,RB入賞)以外の入賞に当選すると当該入賞の当選フラグがセットされ、当該入賞に対応する図柄組み合わせ態様が成立される(リール停止のタイミングによっては成立されない入賞もある(例えば、はっぴ入賞やチェリー入賞))。一方、ストックなし状態において内部抽選で特別入賞に当選すると特定遊技状態に移行される。
【0061】
この特定遊技状態において特定遊技状態解除条件が成立すると特別入賞成立可能状態に移行され、先の内部抽選で当選した特別入賞の当選フラグがセットされる。例えば、特定遊技状態において所定のゲーム数が実行された場合や所定の入賞が成立(当選)した場合、ゲームの実行毎に所定の当選確率の解除抽選を行い該解除抽選に当選した場合、或いは所定のゲーム数が実行された際または所定の入賞が成立(当選)した際に特定遊技状態を解除する抽選を行い該解除抽選に当選した場合に特定遊技状態は解除される。なお、特定遊技状態においてはストックなし状態と同様に内部抽選が行われるが、このとき特別入賞に当選した場合はさらにストックされ、特別入賞成立可能状態において成立可能な特別入賞の回数が増加される。
【0062】
そして、特別入賞成立可能状態において、リール4の停止態様が所定の図柄組み合わせ態様(「7,7,7」または「BAR,BAR,BAR」)となると特別入賞(BB入賞またはRB入賞)が成立し、15枚のメダルが払い出されるとともに特別遊技状態が発生する。
特別遊技状態が終了した後は、そのときの特別入賞のストック状態に基づいてストックなし状態或いは特定遊技状態に移行され、通常遊技状態が再開される。
【0063】
次に、図6のフローチャートを参照して、遊技制御装置50による遊技制御処理について説明する。
まず、ステップS1で、遊技制御装置50は当該スロットマシンがゲームを実行可能な状態にあるか等を判定する初期処理を実行する。
【0064】
次に、ステップS2で、メダルがベットされた状態であるか否かを判定するBET処理を実行する。この処理では、前回のゲームの結果としてリプレイゲームの権利が発生している場合と、メダル投入口15より少なくとも1枚以上のメダルが投入された場合と、RAM53に少なくとも1枚以上のメダルがクレジットとして記憶されている状態で1ベットボタン10或いはマックスベットボタン9が操作された場合の何れかに該当するときに、メダルがベットされた状態であると判定する。
【0065】
例えば、メダル投入口15よりメダルが投入されると、先ず、その投入されたメダルがメダル検出センサ15sにより検出されて該検出信号が遊技制御装置50に入力される。そして、その検出信号に基づいて、メダルの賭数が記憶されるとともに、その賭数に対応する有効ラインがベットライン表示部13により表示される。但し、賭数には、所定の上限値(例えば3枚)が設定されており、例えば、クレジット選択ボタン18により「非クレジット状態」が選択されている状態において、賭数の上限値を超えるメダルがメダル投入口15より投入された場合には、超えた分のメダルは賭数に加算されずに受皿23へと返却される。一方、クレジット選択ボタン18により「クレジット状態」が選択されている状態において、賭数の上限値を超えるメダルがメダル投入口15より投入された場合には、超えた分のメダルがクレジット数に加算されるとともに、その加算結果がクレジット数としてクレジット数表示部12に表示される。
また、ベット処理においてベットされた状態であると判断された場合は、遊技制御装置50から演出制御装置60にベット情報を送信する。
【0066】
次に、ステップS3で、スタートレバースイッチ6sからの出力に基づきスタートレバー6が操作されたか否かを判定するとともに、このスタートレバー6の操作に基づいて内部抽選用の乱数を抽出し、該抽出した乱数と予めROM52に記憶されている判定値(賭数や確率設定によって変化する)との比較により抽選処理を実行する。また、前記抽選処理結果を演出制御装置60に内部抽選情報として送信する。
【0067】
この抽選処理により図4に示した各種入賞に当選したか否かが決定され、当選した場合にはその入賞に対応する入賞当選フラグをセットする。ただし、特別入賞に当選した場合には即座に入賞当選フラグをセットせず、特定遊技状態が解除された際に特別入賞の当選フラグをセットする。
【0068】
なお、特定遊技状態にある場合は、ここで特定遊技状態解除条件が成立したか否かを判定し、解除条件が成立した場合は演出制御装置60に内部抽選情報と一緒に特定遊技状態解除情報を送信する。例えば、所定の入賞が成立(当選)した際に行われる所定確率の解除抽選に当選したか否かに基づいて判定する。
【0069】
ステップS3において上述した抽選処理が行われた後、ステップS4で前回ゲームにおける各リール4a、4b、4cの回転開始から一定時間(例えば、4.1秒)経過しているか否かの判定を行うとともに、各リール用モータ4Ma,4Mb,4Mcに制御信号を送って各リール4a、4b、4cの回転を開始させるリール変動開始処理を実行するとともに、演出制御装置60にゲーム開始情報を送信する。そして、スタートレバー6が操作されてから所定時間経過すると、停止ボタンランプ39を点灯して各リール停止ボタン7a、7b、7cが操作可能な状態になるように制御する。
【0070】
次に、ステップS5で、遊技者が各リール停止ボタン7a、7b、7cにより各リールを停止操作したタイミングとステップS3でセットされた入賞当選フラグの状態に基づいてリール4a、4b、4cの停止位置を決定し、この決定に基づいて各リール用モータ4Ma,4Mb,4Mcに対して制御信号を出力するリール変動停止処理を実行するとともに、演出制御装置60にゲーム終了情報を送信する。
【0071】
ここで、ステップS5では、ステップS3の抽選処理の結果に応じたリール制御が行われる。例えば、入賞当選フラグがセットされている状態においては、その入賞に対応する図柄組み合わせ態様が有効ライン上に停止表示されるように、リールの引き込み制御が行われる。即ち、遊技者がリール停止ボタン7a、7b、7cを操作したときに有効ライン上に本来停止表示されるべき図柄の中、或いはそれに続く数コマ分(例えば4コマ分)の図柄の中に当選した入賞に対応する図柄組み合わせ態様を形成する図柄が含まれる場合には、その図柄が有効ライン上に優先的に停止表示されるように各リール4a、4b、4cが停止制御される。逆に、何れの入賞当選フラグもセットされていない状態においては、入賞の図柄組み合わせ態様が有効ライン上に停止表示されないように、リールの蹴飛ばし制御が行われる。
【0072】
なお、ステップS5において、スタートレバー6が操作されてから一定時間(例えば、30秒以上)経過しても遊技者によって各リール停止ボタン7a、7b、7cの停止操作が行われない場合には、遊技制御装置50は各リールのゲーム開始前の状態と成立した入賞フラグに基づいて決定したリールの停止位置に従って各リール用モータ4Ma,4Mb,4Mcに対して制御信号を出力し、各リール4a、4b、4cの回転を自動的に停止させる。
【0073】
次いで、ステップS6で、各リール4a、4b、4cの停止表示態様に基づいて入賞成立判定処理を実行するとともに、演出制御装置60に入賞成立情報を送信する。具体的には、各リール位置検出センサ31a,31b,31cにより各リール4a、4b、4cの停止位置を検出し、何れかの入賞態様(例えば、小役、BB、RB、リプレイなど)に対応する停止表示態様が有効ライン上に成立したか否かに基づいて入賞成立の判定を行う。そして、何れかの入賞が成立していると判定した場合は、その入賞に対応する入賞成立フラグをセットする。また、BB入賞或いはRB入賞の入賞成立フラグがセットされた場合は、さらにBB状態フラグまたはRB状態フラグをセットする。
【0074】
ステップS6において上述した入賞成立判定処理が行われた後、ステップS7で、セットされた入賞成立フラグに基づいて所定枚数のメダルの払出処理を行う。具体的には、リプレイゲーム以外の入賞成立フラグがセットされた場合は、入賞に応じた数のメダルを払い出すようにメダル払出部3に制御信号を送信する処理、または入賞に応じたメダル数をクレジット数の記憶に加算する処理を行う。一方、リプレイ入賞の入賞成立フラグがセットされた場合には今回のゲームで記憶された賭数を次回ゲームに持ち越して自動賭け入力を行う。また、払出処理とともに入賞成立フラグをクリアする処理も行う。このステップS10の払出処理を終了することにより、遊技制御装置50による一連の遊技制御処理が終了されて1ゲームが終了する。
【0075】
次に、演出制御装置60において、遊技制御装置50から送信された各種情報に基づいて実行される演出制御処理について説明する。
(実施例1)
実施例1では、リール4によるゲームの終了に応じて演出が開始されるようにしたスロットマシンにおける演出制御処理について説明する。
図7は、実施例1に係る演出制御装置60にて実行される演出開始処理のフローチャートである。
まず、ステップS101で、遊技制御装置50からゲーム終了情報を受信したか判定する。そして、ゲーム終了情報を受信していないと判定した場合はそのまま演出開始処理を終了する。
【0076】
次に、ステップS102で、遊技制御装置50から特定遊技状態解除情報を受信済みか判定し、受信済みと判定した場合はステップS103に移行し、受信済みでないと判定した場合はステップS107に移行する。この特定遊技状態解除情報は、上述した抽選処理(図6のステップS3)における解除抽選に当選した場合に遊技制御装置50から演出制御装置60に送信される。
【0077】
特定遊技状態解除情報を受信済みであると判定した場合、すなわち特別入賞成立可能状態にある場合は、ステップS103で演出用乱数を抽出し、ステップS104で抽出乱数が特定値か判定する。例えば、特別入賞成立可能状態(上記解除抽選に当選したゲーム)においては1/2で演出が実行されるように特定値の設定がなされる。次に、ステップS104で抽出乱数が特定値であると判定した場合はステップS105で当たりとなる結果を導出する演出(変動表示ゲーム)を決定する。ここで、変動表示ゲームとして複数の演出が用意されており、ステップS105ではこれらの演出の中からランダムに実行する演出を決定する。そして、リール4によるゲームの終了に応じてステップS106で演出を開始する。
【0078】
一方、特定遊技状態解除情報を受信済みでないと判定した場合、すなわちストックなし状態或いは特定遊技状態にある場合は、ステップS107で演出用乱数を抽出し、ステップS108で抽出乱数が特定値か判定する。例えば、ストックなし状態或いは特定遊技状態においては1/100で演出が実行されるように特定値の設定がなされる。次に、ステップS108で抽出乱数が特定値であると判定した場合はステップS105でハスレとなる結果を導出する演出(変動表示ゲーム)を決定する。ここで、変動表示ゲームとして複数の演出が用意されており、ステップS105ではこれらの演出の中からランダムに実行する演出を決定する。そして、リール4によるゲームの終了に応じてステップS106で演出を開始する。このようにして、演出制御装置60による演出開始処理が行われる。
【0079】
図8は、実施例1に係る演出制御装置60にて実行される演出終了処理のフローチャートである。
まず、ステップS111で演出が実行中であるか判定し、演出が実行中であると判定した場合はステップS112で遊技制御装置50から送信された入賞成立情報に基づいてリプレイ入賞が成立したか判定する。そして、リプレイ入賞が成立したと判定した場合はステップS113に移行してゲーム開始情報(スタート入力)を受信したか判定する。次いで、ゲーム開始情報を受信したと判定した場合はステップS114で演出を途中で終了し、受信していないと判定した場合は演出を継続する。すなわち、実施例1ではリプレイ入賞が成立して自動賭け入力がなされたときには演出終了無効化手段により演出の途中終了が無効となるようにすることで、遊技者の意志に反して演出が途中で終了されるのを回避できるようにしている。
【0080】
一方、ステップS112でリプレイ入賞が成立していないと判定した場合は、ステップS115で遊技者による賭け入力に基づくベット情報を受信したか判定する。そして、ベット情報を受信したと判定した場合はステップS114で演出を途中で終了し、受信していないと判定した場合は演出を継続する。すなわち、演出は必ずゲームの終了に応じて開始されるので、演出を楽しみたい遊技者はゲーム終了後に所定の期間をおいて次ゲームのための賭け入力を行うようにすれば演出の有無を判断できる。したがって、演出の実行中に遊技者による賭け入力が行われた場合は演出を終了するようにしている。なお、リプレイ入賞が成立した場合と同様に、遊技者による賭け入力に基づく演出の終了を無効とし、ゲーム開始情報の受信に基づいて演出を終了させるようにすることもできる。このようにして、演出制御装置60による演出終了処理が行われる。
【0081】
図9〜11は、実施例1に係る遊技制御装置50および演出制御装置60におけるタイミングチャートで、図9は選択された演出が途中で終了されることなく実行される場合(図8のステップS115で“N”)、図10は演出が選択されたゲームにおいてリプレイ入賞が成立し、その後スタート操作が行われた場合(図8のステップS113で“Y”)、図11は演出が選択されたゲームにおいて演出途中で遊技者による賭け入力が行われた場合(図8のステップS115で“Y”)を示す。
【0082】
まず、タイミングa、dでは、遊技者による賭け入力(メダル投入或いはベットボタン操作)に基づいてベット情報が遊技制御装置50から演出制御装置60に送信される。次いで、タイミングb,eでは、遊技者によるスタートレバー10操作に基づいて内部抽選情報およびゲーム開始情報が送信される。そして、タイミングc,fでは遊技者のリール停止操作或いは所定期間の経過に基づいてゲーム終了情報および入賞成立情報が送信される。
【0083】
また、抽選処理(図6のステップS3)において特定遊技状態解除条件が成立した場合は、内部抽選情報およびゲーム開始情報とともに、特定遊技状態解除情報が送信される(タイミングe)。したがって、本実施形態のような特別入賞ストック機能を備えたスロットマシンにおいては、特別入賞以外の入賞(例えばリプレイ入賞)の当選フラグが成立したゲームで特別入賞が初めて成立可能となることもあり得る。
【0084】
また、図7の演出開始処理において演出が選択されると、リール4によるゲームの終了に応じて演出が開始される(タイミングf)。
この演出は、図9に示すようにリプレイ入賞の成立および遊技者による賭け入力がなければ、所定の期間実行されタイミングgで所定の結果を導出して終了される。
【0085】
また、図10に示すように当該ゲームにおいてリプレイ入賞が成立すると、リプレイ入賞の成立による自動賭け入力に基づくベット情報(タイミングfの入賞成立情報送信後所定時間(例えば0.3s)経過時に送信される情報)を受信するが、演出終了無効化手段により演出は途中で終了されず、演出の実行中に次ゲームを開始するためのスタート入力に基づくゲーム開始情報が受信された時点で演出は途中終了される(タイミングh)。
【0086】
また、図11に示すように当該ゲームにおいてリプレイ入賞が成立しなかった場合、遊技者による賭け入力に基づくベット情報が受信された時点で演出は途中終了される(タイミングi)。
【0087】
図12は、表示装置5で実行される演出の導出態様を示す表示例である。本実施形態では、表示装置5の画面に横並びの3つの変動表示領域が設けられ、それぞれの変動表示領域において複数の数字が縦スクロールする変動表示ゲームが演出として行われ、最終的に導出された結果態様により特別入賞の当選フラグの成立を報知する。例えば、「3,3,3」や「7,7,7」等の表示態様が導出されることで特別入賞の当選フラグが成立していることを報知する。また、停止表示態様により特別入賞への当選或いは否当選を報知するようにしてもよい。
【0088】
まず、図12(A)に示すようにゲームの終了時に各変動表示領域において縦スクロールによる変動表示ゲームが開始され、図12(B)に示すように左の変動表示領域から順に数字が停止表示され、所定時間(例えば3s)経過後に図12(C)に示すように最終的にすべての変動表示領域で数字が停止表示される。図12(C)では、「7,7,7」が停止表示され特別入賞の当選フラグが成立していることを報知している。また、図12(B)のように2つの変動表示領域における数字が同じとなりリーチ状態が発生した後は、複数のリーチ演出(ノーマルリーチ,スペシャルリーチ,全回転リーチ等)の中から何れかのリーチ演出が実行されるようにして、特定遊技状態の解除に対する信頼度に差を出すようにしても良い。
【0089】
ここで、図9に示すように演出がキャンセルされることなく最後まで実行される場合は、図12に示すように所定の変動表示を経てから最終結果態様が導出される。一方、図10や図11に示すように演出が途中で終了された場合は、図7のステップS105或いはステップS109で予め決定されている演出の最終的な結果態様が表示されるようにしている。すなわち、図10のタイミングhや図11のタイミングiで演出が途中で終了された場合は、図12(C)の最終結果態様が即座に表示されることとなる。
【0090】
なお、特定遊技状態が解除され特別入賞成立可能状態となった場合は、演出は最終的に図12(C)のような当たりを報知する表示態様を導出するが、ストックなし状態或いは特定遊技状態においては特別入賞の当選フラグは成立していないので最終的な停止表示態様は「7,7,6」等のようなハズレを報知する表示となる。
【0091】
実施例1では、演出がリール4によるゲームの終了後に応じて開始された場合に次ゲームに対する賭け入力の発生に基づき当該演出を途中で終了可能な演出終了手段を備え、前記演出終了手段は前記賭け入力が前記ゲームの結果(リプレイ入賞の成立)に基づき発生した自動賭け入力であった場合に前記演出を終了せずにそのまま継続させる演出終了無効化手段を含むようにしたので、遊技者は強制的に演出が終了されることで演出を楽しめない、或いは演出が即座に終了されるためにその発生に気付かない、という問題を解消でき、演出による効果を十分に発揮できる。また、遊技者による賭け入力では演出は終了されるので、賭け入力という次のゲームを実行するための最初の操作で遊技者の意志により演出を即座に終了させることができる。
【0092】
(実施例2)
実施例2では、リール4によるゲームの終了前に開始される演出(演出1)と該ゲームの終了に応じて開始される演出(演出2)とを実行可能に構成されたスロットマシンにおける演出制御処理について説明する。なお、実施例2で実行される演出は、実施例1で説明した演出(図12参照)と同様とする。
【0093】
図13,14は、実施例2に係る演出制御装置60にて実行される演出開始処理のフローチャートである。
まず、ステップS201で、遊技制御装置50からゲーム開始情報を受信したか判定する。そして、ゲーム開始情報を受信していないと判定した場合はA(図14)に移行し、ゲーム開始情報を受信したと判定した場合はステップS202に移行する。
【0094】
ステップS202〜S209は図7のステップS102〜S109と同様であるので説明は省略する。なお、実施例2では演出1と演出2とを実行可能に構成しているので、特別入賞成立可能状態においては1/3(図7では1/2)で演出1が実行されるように特定値の設定がなされる。
【0095】
一方、Aに移行した後は、ステップS210で、遊技制御装置50からゲーム終了情報を受信したか判定する。そして、ゲーム終了情報を受信していないと判定した場合はそのまま処理を終了し、ゲーム終了情報を受信したと判定した場合はステップS211に移行する。次に、ステップS211で演出が既に実行中であるか判定し、実行中であると判定した場合はそのまま処理を終了し、実行中でないと判定した場合はステップS212に移行する。
【0096】
図13のステップS202〜S209と同じく、図14のステップS212〜S219も図7のステップS102〜S109と同様であるので説明は省略する。なお、特別入賞成立可能状態においては1/3(図7では1/2)で演出2が実行されるように特定値の設定がなされる。
このようにして、演出制御装置60による演出開始処理が行われる。
【0097】
図15は、実施例2に係る演出制御装置60にて実行される演出終了処理のフローチャートである。
まず、ステップS221で演出が実行中であるか判定し、演出が実行中でないと判定した場合はそのまま処理を終了する。ステップS221で演出が実行中であると判定した場合は、ステップS222でその演出が演出1であるか演出2であるかを判定する。
【0098】
ステップS222で実行されている演出が演出1であると判定した場合、すなわち演出がリール4によるゲームと同時に開始された場合(ゲームの終了前に開始された場合)は、ステップS223で遊技制御装置50から送信された入賞成立情報に基づいてリプレイ入賞が成立したか判定する。そして、リプレイ入賞が成立したと判定した場合はステップS224に移行してゲーム開始情報(スタート入力)を受信したか判定する。次いで、ゲーム開始情報を受信したと判定した場合はステップS225で演出を途中で終了し、受信していないと判定した場合は演出を継続する。すなわち、リプレイ入賞が成立して自動賭け入力がなされたときには演出終了無効化手段により演出の途中終了が無効となるようにすることで、遊技者の意志に反して演出が途中で終了されるのを回避できるようにしている。
【0099】
一方、ステップS223でリプレイ入賞が成立していないと判定した場合は、ステップS227で遊技者による賭け入力に基づくベット情報を受信したか判定する。そして、ベット情報を受信したと判定した場合はステップS225で演出を途中で終了し、受信していないと判定した場合は演出を継続する。すなわち、演出1の場合はゲームと演出が同時に進行されているので、遊技者が演出の発生に気付かないという事態は起こり得ないので、演出を終了したい遊技者は賭け入力により演出を終了できるようにしている。逆に、ゲーム終了後に賭け入力を行わなければ遊技者は最後まで演出を楽しむことができる。なお、リプレイ入賞が成立した場合と同様に、遊技者による賭け入力に基づく演出の終了を無効とし、ゲーム開始情報の受信に基づいて演出を終了させるようにすることもできる。
【0100】
ステップS222で実行されている演出が演出1でないと判定した場合、すなわち演出がリール4によるゲームの終了に応じて開始された場合は、ステップS226でゲーム開始情報を受信したか判定する。次いで、ゲーム開始情報を受信したと判定した場合はステップS225で演出を途中で終了し、受信していないと判定した場合は演出を継続する。すなわち、ゲームの終了に応じて演出2が実行されている場合は、遊技者による賭け入力或いはリプレイ入賞の成立による自動賭け入力がなされても演出終了無効化手段により演出の途中終了が無効となるようにし、遊技者のスタートレバー操作により演出は途中で終了されるようにしている。このようにして、演出制御装置60による演出終了処理が行われる。
【0101】
図16,17は、実施例2に係る遊技制御装置50および演出制御装置60におけるタイミングチャートで、図16は演出1が遊技者による賭け入力で終了される場合(図15のステップS227で“Y”)、図17は演出2が遊技者によるスタート操作で終了される場合(図15のステップS226で“Y”)を示す。
【0102】
タイミングa〜dについては、図9〜11と同様であるので説明は省略する。図16に示すように、図13の演出開始処理において演出1が選択されると、リール4によるゲームの開始と同時に演出1が開始される(タイミングe)。図16では、演出1の実行中に遊技者による賭け入力が行われているので、その時点で演出1は途中終了されている(タイミングj)。
【0103】
また、図17に示すように、図14の演出開始処理において演出2が選択されると、リール4によるゲームの終了に応じて演出2が開始される(タイミングf)。図17では、演出2の実行中に遊技者による賭け入力が行われるが演出は継続して行われ(タイミングk)、その後のスタート操作が行われた時点で演出2は途中終了されている(タイミングl)。
【0104】
実施例2では、リール4によるゲームの終了前に開始される演出1と該ゲームの終了に応じて開始される演出2とを実行可能に構成し、演出2が選択された場合(演出が前記ゲームの終了に応じて開始された場合)は、演出終了無効化手段により次ゲームに対する賭け入力の発生に基づいて当該演出を途中で終了せずにそのまま演出を継続させるようにしている。つまり、演出2が選択された場合にはリプレイ入賞の成立に基づく自動賭け入力による演出終了だけでなく、遊技者の賭け入力による演出終了も無効化されるようにしたので、遊技者が演出の発生に気付かずに誤って賭け入力操作により演出が終了されるのを防止でき、演出による効果を十分に発揮できる。また、演出がゲームの終了前から開始される場合や、終了に応じて開始される場合があるので、多彩な演出を行うことができ興趣を向上させることができる。
【0105】
また、演出終了無効化手段により終了せずに継続されている演出(演出2)を次ゲームのスタート入力(ゲーム開始情報の受信)に基づき終了するようにしたので、演出に興味がない遊技者が不満を感じる虞もない。
【0106】
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、演出表示は、実施例の変動表示ゲーム(図12)以外でもよく、例えば、敵キャラクタと対戦するゲーム等、主人公のキャラクタが何らかの目的を達成するようなゲームでも良い。また、演出表示を上記実施例のように識別情報の変動表示ゲームで行う場合には、特別入賞の告知の他、小役入賞の告知を行うようにしても良い。例えば、BB入賞が当選した場合には最終結果態様が「7,7,7」となり、RB入賞が当選した場合には「3,3,3」となり、小役入賞が当選していた場合には、その他の図柄(例えば「2,2,2」)となるようにする。また、小役入賞に対応する最終結果態様となったにも関わらず、小役入賞が成立しなかった場合に特別入賞の当選とするようにしても良い。
【0107】
また、上記実施の形態では特別入賞ストック機能を備えたスロットマシンについて説明したが、この機能を備えていないスロットマシンに対しても本発明を適用することができる。
【0108】
例えば、いわゆるAタイプのスロットマシンにおいては、特別入賞が当選しているゲーム(成立ゲームやその後のゲーム)で実行される演出において、本発明を適用することができる。ただし、Aタイプのスロットマシンでは、第1実施例のように特別入賞とリプレイ入賞は同時に当選することはないので、特別入賞が当選したことを報知する演出を行う場合でリプレイ入賞が当選するのは、特別入賞が当選したゲームより後のゲームとなる。
【0109】
また例えば、複数のゲームにわたる連続演出を備えたスロットマシンであって、連続演出のために特別入賞の成立を遅延させる機能を備えたタイプ(特別入賞が当選した場合でも、その後所定ゲーム数(例えば3ゲーム)の間は連続演出を実行するため特別入賞を成立できないような停止制御(リーチ目等も出ない)を行うタイプ)にも本発明を適用できる。この場合、特別入賞を成立できるようになったゲーム(連続演出の最終ゲーム)において本発明を適用することで、演出の効果を十分に発揮できる。このようなタイプのスロットマシンは、連続演出の途中(例えば2ゲーム目)でボーナスが成立することにより演出が無駄となってしまうことを防止している。
【0110】
なお、今回開示した実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および内容の範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0111】
また、上記実施形態では、遊技媒体としてメダルを用いて遊技を行うスロットマシンに適用した例を示したが、その他の遊技媒体としてパチンコ球を使用して遊技を行うスロットマシンにも適用できる。また、変動表示手段は、リール以外に、ベルトや液晶表示装置、CRT等で構成するようにしてもよい。
【0112】
【発明の効果】
本発明によれば、スロットマシンにおいて、リールによるゲームの実行に対応して抽選手段による抽選結果に関連した結果となるような演出を行う演出手段を備え、前記演出手段は前記ゲームの終了前に開始される演出と前記ゲームの終了に応じて開始される演出を実行可能に構成され、前記ゲームの終了後に前記演出を実行ている場合に次のゲームに対する賭け入力の発生に基づき当該演出を途中で終了可能な演出終了手段を備え、前記演出終了手段は、前記賭け入力が遊技者の操作によるものではなく前記ゲームにおけるリプレイ入賞の成立直後に前記有効ラインを有効化する自動賭け入力であった場合に前記演出を終了せずにそのまま継続させる演出終了無効化手段を含むようにしたので、賭け入力という次のゲームを実行するための最初の操作で遊技者の意志により演出を即座に終了させることができるとともに、ゲームの結果に基づき発生した自動賭け入力であった場合には演出を終了させずにそのまま継続させることができる。
【0113】
また、前記演出終了無効化手段は、前記賭け入力が遊技者の操作によるものではなく前記ゲームにおけるリプレイ入賞の成立直後に前記有効ラインを有効化する自動賭け入力であった場合に、前記演出を終了せずにそのまま継続させるので、演出を楽しみたいという遊技者の意志に反して演出が強制的に終了されてしまうといった事態が発生するのを回避できるとともに、演出による効果を十分に発揮することができる。
さらに、演出終了手段は、演出終了無効化手段により終了せずに継続されている前記演出を、次のゲームを開始するためのスタート入力に基づき終了し、賭け入力で終了されなかった演出に対しても遊技者はスタート入力で演出を途中で終了できないことに対して不満を感じてしまうこともない
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施形態のスロットマシンの正面図である。
【図2】スロットマシン100の内部に設置されるメイン制御手段としての遊技制御装置の主要制御ブロック図である。
【図3】各リールの外周面に表示された図柄列を示す図である。
【図4】本実施形態の入賞態様の種類を示す一覧図である。
【図5】本実施形態のスロットマシンにおける各遊技状態を示した説明図である。
【図6】遊技制御装置50によって行われる遊技制御の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】実施例1に係る演出制御装置60にて実行される演出開始処理のフローチャートである。
【図8】実施例1に係る演出制御装置60にて実行される演出終了処理のフローチャートである。
【図9】実施例1に係る遊技制御装置50および演出制御装置60におけるタイミングチャートの一例である。
【図10】実施例1に係る遊技制御装置50および演出制御装置60におけるタイミングチャートの他の例である。
【図11】実施例1に係る遊技制御装置50および演出制御装置60におけるタイミングチャートの他の例である。
【図12】演出(変動表示ゲーム)の導出態様を示す表示例である。
【図13】実施例2に係る演出制御装置60にて実行される演出開始処理のフローチャートである。
【図14】実施例2に係る演出制御装置60にて実行される演出開始処理のフローチャートである。
【図15】実施例2に係る演出制御装置60にて実行される演出終了処理のフローチャートである。
【図16】実施例2に係る遊技制御装置50および演出制御装置60におけるタイミングチャートの一例である。
【図17】実施例2に係る遊技制御装置50および演出制御装置60におけるタイミングチャートの他の例である。
【符号の説明】
1 本体部
2 前面パネル
3 メダル払出機
4 リール装置(変動表示手段)
5 表示装置(演出手段)
6 スタートレバー
7 リール停止ボタン
8 払出表示部
9 マックスベットボタン
10 1ベットボタン
12 クレジット数表示部
13 ベットライン表示部
14 遊技状態表示部
15 メダル投入口
18 クレジット選択ボタン
19 化粧パネル
20 表示窓部
21 灰皿
22 傾斜台部
23 メダル貯留受皿
24 前面カバー部材
25 前面カバー部材
26 音出力部(演出手段)
50 遊技制御装置(メイン制御装置,抽選手段,リール停止制御手段)
60 演出制御装置(サブ制御装置,演出手段,演出終了手段,演出終了無効化手段)
100 スロットマシン

Claims (4)

  1. 複数の図柄を変動表示可能な変動表示手段と、
    前記変動表示手段での変動表示を伴うゲームの実行毎に特別入賞を含む複数種の入賞の抽選を行う抽選手段と、
    前記抽選手段の抽選結果が入賞の当選となったことに基づき、当該当選した入賞に対応する図柄を賭け入力に基づき有効化された有効ライン上に停止し得るように前記変動表示手段の停止制御を行い、ゲームの結果として前記有効ライン上に前記特別入賞に対応する特別図柄組合せ態様が停止表示した場合に該特別入賞が成立して、通常時よりも遊技者に利益を付与し易いゲームを実行可能な特別遊技状態を発生するようにしたスロットマシンにおいて、
    前記ゲームの実行に対応して、前記抽選手段による抽選結果に関連した結果となる演出を行う演出手段を備え、
    前記演出手段は、前記ゲームの終了前に開始される演出と前記ゲームの終了に応じて開始される演出を実行可能に構成され、前記ゲームの終了後に前記演出を実行している場合に、次のゲームに対する賭け入力の発生に基づき、当該演出を途中で終了可能な演出終了手段を備え、
    前記演出終了手段は、前記賭け入力が遊技者の操作によるものではなく前記ゲームにおけるリプレイ入賞の成立直後に前記有効ラインを有効化する自動賭け入力であった場合に前記演出を終了せずにそのまま継続させる演出終了無効化手段を含み、
    前記演出終了無効化手段は、前記演出が前記ゲームの終了に応じて開始された場合には、前記自動賭け入力以外の賭け入力の発生においても当該演出を途中で終了せずにそのまま継続させることを特徴とするスロットマシン。
  2. 賭け入力の後にスタート入力があったことを条件にゲームが開始される場合に、
    前記演出終了手段は、前記演出終了無効化手段により終了せずに継続されている前記演出を、次のゲームのスタート入力に基づき終了することを特徴とする請求項1に記載のスロットマシン。
  3. 前記演出手段は、前記演出終了手段が演出を途中で終了させた場合に、予め決定されている演出の結果を即座に導出するようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスロットマシン。
  4. 前記ゲームの実行を制御する遊技制御装置を備え、
    前記演出手段は、演出表示を行う表示装置と、該表示装置の表示制御を行う表示制御装置と、から構成され、
    前記表示制御装置は、前記遊技制御装置からの制御信号に基づき前記表示装置に演出表示制御を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載のスロットマシン。
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