以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
<全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係るスロットマシン100の外観斜視図である。スロットマシン100は、メダルの投入により遊技が開始され、遊技の結果によりメダルが払い出されるものである。
図1に示すスロットマシン100は、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図1において図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110〜112はステッピングモータ等の駆動手段により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110〜112が構成されている。リール110〜112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110〜112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110〜112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示手段として機能する。なお、このような表示手段としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110〜112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのリールバックライト(図示せず)が配置されている。リールバックライト、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110〜112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110〜112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ラインは、後述する入賞役に対応する図柄組み合わせが表示されたか否かを判定するラインのことである。有効となる入賞ライン(以下、有効ラインと称する場合がある)114は、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっており、入賞ライン114が有効になると、スタートレバー135を操作して遊技を開始することができるようになる。
図2は、図柄表示窓113の9つの図柄領域1〜9と、本実施形態で採用されている入賞ライン114との関係を示した図である。本実施形態では、図柄領域2(左リール110の中段位置)、図柄領域5(中リール111の中段位置)及び図柄領域8(右リール112の中段位置)によって構成される中段水平入賞ラインL1の1本の入賞ラインが設定されている。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプであり、遊技メダルを投入可能な期間においてランプを点灯させる。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
メダル投入ボタン(ベットボタンともいう)130〜132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットと言う)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、メダル投入ボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、メダル投入ボタン131が押下されると2枚投入され、メダル投入ボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、メダル投入ボタン132をMAXベットボタンとも言う。
なお、本実施形態のメダル投入ボタン130〜132は、上述したメダル投入機能のほか、演出を更新する演出更新機能も有する。すなわち、メダル投入ボタン130〜132は、メダル投入が可能な期間(以下、メダル投入可能期間という)においては、メダル投入機能を有するボタン(以下、投入ボタンともいう)として用いられる一方、メダル投入可能期間以外においては、演出更新機能を有するボタン(以下、演出ボタンともいう)として用いられる。勿論、これとは別に、メダル投入可能期間において、メダル投入ボタン130〜132に投入ボタン及び演出ボタンの両方の機能を持たせるようにしてもよい。
遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、メダル投入ボタン130〜132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本実施形態においては、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および払出枚数表示器127は7セグメント(SEG)表示器で構成されている。
スタートレバー135は、リール110〜112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、メダル投入ボタン130〜132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110〜112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137〜139が設けられている。ストップボタン137〜139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110〜112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110〜112に対応づけられている。以下、ストップボタン137〜139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。また、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという。なお、各ストップボタン137〜139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137〜139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられており、タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受皿161が設けられている。
音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(図示省略、演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157(図示省略)の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
<制御部の回路構成>
次に、図3を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図である。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT314とを搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器314bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器314bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
基本回路302は、0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路332を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路332から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、基本回路302には、センサ回路320を設けており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139センサは、各々のストップボタン137〜139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、およびベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130〜132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、およびリール112のインデックスセンサは、各リール110〜112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール110〜112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ700に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、及び各種ランプ338(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127、リールバックライト)を駆動する駆動回路328をそれぞれ設けている。
また、基本回路302には、情報出力回路334が接続されており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるが、第1副制御部400から主制御部300にコマンド等の信号を送信できない。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第1副制御部400は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されたROM406を設けている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられ、音源IC418には出力インタフェースを介してスピーカ272、277が接続されている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
第1副制御部400には、また、駆動回路422が設けられ、駆動回路422には入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネルランプ、遊技メダル投入可能ランプ124、ベットボタンランプ、等)が接続されている。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。スロットマシン100の第2副制御部500では、演出画像表示装置157やシャッタ163などの制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、演出画像表示装置157の制御を行う制御部、シャッタ163の制御を行う制御部とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
次に、スロットマシン100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第2副制御部500は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506を設けている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、シャッタ163を駆動する駆動回路530が設けられ、駆動回路530には出力インタフェースを介してシャッタ163が接続されている。この駆動回路530は、CPU504からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第2副制御部500には、センサ回路532が設けられ、センサ回路532には入力インタフェースを介してシャッタセンサ538が接続されている。CPU504は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ538の状態を監視している。
また、第2副制御部500には、VDP534(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)が設けられ、このVDP534には、バスを介してROM506、VRAM536が接続されている。VDP534は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM536のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
図4を用いて、上述の各リール110〜112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110〜112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では10種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110〜112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「スイカ」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「セブン1」の図柄、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図5を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、図5は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示す図である。
本実施形態における入賞役のうち、特別役1および特別役2(BB(ビッグボーナス))はボーナス遊技に移行する役として、再遊技役1および再遊技役2は新たにメダルを投入することなく再び遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である特別役1、特別役2、再遊技役1および再遊技役2が含まれる。なお、再遊技役1および再遊技役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことによりメダルの投入が免除される遊技を再遊技と称する場合がある。より詳しく説明すると、再遊技役とは、遊技に用いる遊技媒体を新たに使用することなく(遊技者が新たに投入操作を行うことなく)遊技を行うことが可能である役である。また、本実施形態においては再遊技であると前回の遊技で投入した遊技媒体の数と同数の遊技媒体が自動的に設定される。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、特別役1、特別役2、再遊技役1および再遊技役2への入賞が含まれる。
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、小役(小役1〜小役6)と、再遊技役(再遊技役1および再遊技役2)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
「ビッグボーナス(BB)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「セブン1−セブン1−セブン1」であり、BB2が「セブン2−セブン2−セブン2」である。また、BBについてはフラグ持越しを行う。すなわち、たとえばBB1に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBBに入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBBに内部当選中となり、対応する図柄組み合わせ「セブン1−セブン1−セブン1」が、揃って入賞する状態にある。なお、主制御部300は、BBに対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態をRT2遊技状態(後述する図6で詳細に説明する)に移行させる。
「再遊技役(再遊技役1および再遊技役2)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる再遊技の契機となる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技役1は「リプレイ−リプレイ−リプレイ(通常リプレイ)」であり、再遊技役2は「リプレイ−リプレイ−スイカ(チャンスリプレイ)」である。
「小役(小役1〜小役6)」(以下、単に、「小役1」、「小役2」、「小役3」、「小役4」、「小役5」、「小役6」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、小役1が「ANY−チェリー−ANY(チェリー)」、小役2が「スイカ−スイカ−スイカ(スイカ)」、小役3が「ベル−ベル−ベル(ベル)」、小役4が「リプレイ−ベル−ベル(ベル1)」、小役5が「ベル−リプレイ−ベル(ベル2)」、小役6が「ベル−ベル−リプレイ(ベル3)」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「ANY−チェリー−ANY」の場合、中リール111の中リール中段図柄が「チェリー」であればよく、左リール110と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
ここで、小役3(ベル)は、ストップボタン137〜139の停止操作の順序(押し順)に関係なく、入賞する役であるが、小役4(ベル1)、小役5(ベル2)及び小役6(ベル3)は、ストップボタン137〜139の停止操作の順序が予め定められた停止操作順序と一致した場合に入賞するようになっている。例えば、小役4(ベル1)は、第1停止リールを左リール110とする停止操作を行う場合に入賞し、小役5(ベル2)は、第1停止リールを中リール111とする停止操作を行う場合に入賞し、小役6(ベル3)は、第1停止リールを右リール112とする停止操作を行う場合に入賞する。以下、小役4(ベル1)を押し順ベル1、小役5(ベル2)を押し順ベル2、小役6(ベル3)を押し順ベル3ともいい、小役4〜6を総称して押し順ベルともいう。
<主制御部の遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の主制御部300の遊技状態の種類および変遷について説明する。
図6はスロットマシン100の主制御部300の遊技状態の変遷推移図である。主制御部300の遊技状態として、再遊技低確率状態(RT0)、特別役1または特別役2内部当選状態(RT1)、BB遊技状態(RT2)の3つの遊技状態に大別した。また、図に示す矢印方向に向かって、矢印上に記載された条件が成立した場合に遊技状態が移行する。なお、通常遊技状態(RT0およびRT1)と、BB遊技状態(RT2)と、に大別するような区分けを行う場合がある。
図7は各遊技状態における入賞役の抽選テーブルを示すものである。横軸はそれぞれの遊技状態を表し、縦軸はそれぞれの入賞役の抽選値を示す。また、抽選確率は抽選値を65536で除算した値に100を乗算した値である。たとえば、RT0(再遊技低確率状態)においては、特別役1の抽選値が25であり、特別役1の当選確率は25/65536*100≒0.03%である。
<再遊技低確率状態(RT0)>
再遊技低確率状態は、通常遊技状態において再遊技役の内部当選確率が最も低い遊技状態であり、初期の遊技状態でもある。再遊技低確率状態では、図7に示す横軸の「RT0」の列の抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。
再遊技低確率状態において内部当選する入賞役には、特別役1と、特別役2と、特別役1+再遊技役1+再遊技役2と、特別役2+再遊技役1+再遊技役2と、再遊技役1と、再遊技役1+再遊技役2と、小役1と、小役2と、小役3と、小役4と、小役5と、小役6とがある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。また、入賞役に当選しなかったことを「ハズレに当選した」と表現する場合がある。
ここで「特別役1+再遊技役1+再遊技役2」とは特別役1、再遊技役1および再遊技役2が同時に当選したことを示す。詳しくは後述するが、この役に内部当選した場合、主制御部300は、遊技者が予め定めた停止操作を行ったときに、再遊技役2に対応する図柄組み合わせを有効ライン上に表示させる一方、上記予め定めた停止操作を行わなかったときには、再遊技役1に対応する図柄組み合わせを有効ライン上に表示させるように停止制御する。
また、「特別役2+再遊技役1+再遊技役2」とは特別役2、再遊技役1および再遊技役2が同時に当選したことを示す。この役に当選した場合も、「特別役1+再遊技役1+再遊技役2」に当選した場合と同じく、主制御部300は、遊技者が予め定めた停止操作を行ったときに、再遊技役2に対応する図柄組み合わせを有効ライン上に表示させる一方、上記予め定めた停止操作を行わなかったときには、再遊技役1に対応する図柄組み合わせを有効ライン上に表示させるように停止制御する。
また、「再遊技役1+再遊技役2」とは再遊技役1および再遊技役2が同時に当選したことを示す。この役に当選した場合も、「特別役1+再遊技役1+再遊技役2」に当選した場合と同じく、主制御部300は、遊技者が予め定めた停止操作を行ったときに、再遊技役2に対応する図柄組み合わせを有効ライン上に表示させる一方、上記予め定めた停止操作を行わなかったときには、再遊技役1に対応する図柄組み合わせを有効ライン上に表示させるように停止制御する。なお、本実施形態における上記予め定めた停止操作は、第1停止リールを左リール110とする第1停止操作を意味するが、これに限定されるものではない。例えば、第1停止操作だけでなく第2停止操作までを上記予め定めた停止操作としてもよく、また、停止操作のタイミングを上記予め定めた停止操作としてもよい。
また、再遊技低確率状態において、特別役1または特別役2に内部当選した場合は後述する特別役1または特別役2内部当選状態に移行する。
<特別役1または特別役2内部当選状態(RT1)>
特別役1または特別役2内部当選状態は、特別役1または特別役2が内部当選し、遊技者が所定のタイミングで停止操作をすることで特別役1または特別役2に対応する図柄組み合わせを表示させることができる遊技状態である。特別役1または特別役2内部当選状態では、図7に示す横軸の「RT1」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。特別役1または特別役2内部当選状態において内部当選する入賞役には、再遊技役1と、再遊技役1+再遊技役2と、小役1と、小役2と、小役3と、小役4と、小役5と、小役6とがある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。
また、特別役1または特別役2内部当選状態において、特別役1に対応する「BB1(「セブン1−セブン1−セブン1)」の図柄組み合わせが表示された場合か、特別役2に対応する「BB2(セブン2−セブン2ーセブン2)」の図柄組み合わせが表示された場合に後述するBB遊技状態に移行する。
なお、本実施形態の特別役1または特別役2内部当選状態(RT1)において再遊技役に内部当選する確率(=(3977+5000)/65536≒1/7.3)は、図7に示すように、再遊技低確率状態(RT0)において再遊技役に内部当選する確率(=(150+150+7678+1000)/65536≒1/7.3)と同一である。
<BB遊技状態(RT2)>
BB遊技状態は、通常遊技状態よりも有利な遊技状態である。BB遊技状態では、図7に示す横軸の「RT2」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。BB遊技状態において内部当選する入賞役には、再遊技役1、小役2及び小役3がある。また、図7に示す抽選値から明らかであるように、RT2は、RT0およびRT1よりも払い出しを受ける遊技媒体の数の期待値が高い(小役2または小役3に85%以上の確率で内部当選する)。このため、BB遊技状態は通常遊技状態よりも有利な遊技状態といえる。
また、図5及び図6に示すように、規定枚数以上(例えば、本実施形態では324枚以上)のメダルが払いだされた場合、または規定回数(例えば、本実施形態では50回)の遊技が終了した場合に再遊技低確率状態に移行する。
なお、「特別役1」および「特別役2」は入賞により特別遊技であるBB遊技が開始される特別役である。「再遊技役(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダルの投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出も行われない。「小役」は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。また、各々の役の内部当選確率は、ROM306に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
また、再遊技低確率状態および特別役1または特別役2内部当選状態は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数に満たない遊技状態になっている。よって、遊技者にとっては不利益となる遊技状態である。また、BB遊技状態は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、BB遊技状態は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。
<主制御部メイン処理>
次に、図8を用いて、主制御部300のメイン処理について説明する。なお、同図は、主制御部300のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
遊技の基本的制御は、主制御部300のCPU304が中心になって行い、電源断等を検知しないかぎり、CPU304が同図の主制御部メイン処理を繰り返し実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS102では、遊技開始処理を実行する。遊技開始処理では、メダル補助収納ケース240のメダルオーバーフローに関するエラーチェック、ボーナス信号の更新、メダルの規定枚数の設定、一遊技の開始を示す遊技開始コマンドの送信準備を行う。また、前回遊技で再遊技役に内部当選した場合には、メダル投入枚数に前回遊技で投入されたメダル投入枚数を設定し、再遊技役に内部当選しなかった場合には、非遊技状態の時間を監視する遊技アイドルタイマの設定を行う。
ステップS103では、メダル投入・スタート操作受付処理を実行する。メダル投入・スタート操作受付処理ではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。また、第1副制御部400に対してメダルが投入されたことを示すメダル投入コマンドを送信する準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタート操作されたと判断した場合は、投入されたメダル枚数を確定するとともに、第1副制御部400に対してスタートレバー135が操作されたことを示すスタートレバー受付コマンドを送信する準備を行う。
ステップS104では、投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。
ステップS105では、乱数発生回路316で発生させた乱数を取得する。
ステップS106では、入賞役内部抽選処理を行う。入賞役内部抽選処理では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS105で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合には、内部当選した役の条件装置(フラグ)を作動させる(その入賞役のフラグがONになる)。また、このステップS106では、入賞役内部抽選の結果を示す内部抽選コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。例えば、再遊技役(リプレイ)に内部当選した場合には、再遊技役(リプレイ)に内部当選したことを示す内部抽選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行い、入賞役内部抽選の結果がハズレ(役の非当選)の場合には、ハズレを示す内部抽選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行う。
ステップS107では、ステップS106の内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。
ステップS108では全リール110〜112の回転を開始させる。また、このステップS108では、リール110〜112が回転開始したことを示すリール回転開始コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS109では、リール停止制御処理を行う。リール停止制御処理では、ストップボタン137〜139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール110〜112の何れかをステップS106で選択したリール停止データに基づいて停止させる。全リール110〜112が停止するとステップS110へ進む。なお、このステップS109では、各停止操作に対しては停止操作したストップボタン137〜139に関する停止ボタン受付コマンド(詳しくは、第1停止操作に対しては、停止ボタン受付1コマンド、第2停止操作に対しては、停止ボタン受付2コマンド、第3停止操作に対しては、停止ボタン受付3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行い、各リールの停止に対しては、リールの停止位置に関するリール停止コマンド(詳しくは、第1停止リールに対しては、リール停止1コマンド、第2停止操作に対しては、リール停止2コマンド、第3停止操作に対しては、リール停止3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS110では、表示判定処理を行う。表示判定処理では、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「スイカ図柄−スイカ図柄−スイカ図柄」が揃っていたならばスイカ入賞と判定する。また、このステップS110では、入賞判定の結果を示す表示判定コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS111では、メダル払出処理を行う。このメダル払出処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。
ステップS112では、遊技状態を移行するための制御が行われる遊技状態制御処理を行う。例えば、BB(ビッグボーナス)入賞の場合には次回からBB遊技状態を開始できるよう準備する。また、このステップS112では、遊技状態を示す遊技状態コマンドを送信する準備を行う。例えば、遊技状態がBB遊技状態の場合には、BB遊技状態を示す遊技情報コマンドを送信する準備を行う。
以上により1ゲームが終了する。以降ステップS102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図9のステップS1006)において送信される。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図9を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約1.5msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS1001では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS1002では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約1.5msに1回)リスタートを行う。
ステップS1003では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS1004では、各種遊技処理を行う。具体的には、割込みステータスを取得し(各種センサ318からの信号に基づいて各種割込みステータスを取得する)、このステータスに従った処理を行う。例えば、割込みステータスがメダル投入処理中であれば、メダル投入受付処理を行い、また、割込みステータスが払出処理中であれば、メダル払出処理を行う。
ステップS1005では、タイマ更新処理を行う。各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS1006では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、スタートレバー受付コマンド、内部抽選コマンド、リール110〜112の回転を開始に伴う回転開始コマンド、ストップボタン137〜139の操作の受け付けに伴う停止ボタン受付コマンド、リール110〜112の停止処理に伴う停止位置情報コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド等)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
第1副制御部400は、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することが可能となる。
ステップS1007では、外部信号出力処理を行う。この、外部信号出力処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS1008では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まず、ステップS1003において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合にはエラー処理を実行する。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ700(メダルセレクタ700内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ338、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS1009では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS1011に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS1010に進む。
ステップS1010では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS1001で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図8に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS1011では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポート初期化等の電断処理を行い、その後、図8に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
図10を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートであり、同図(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
電源投入が行われると、まずステップS2001で初期設定を実行する。この初期設定では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS2002では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS2003の処理に移行する。
ステップS2003では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS2004では、第1副制御部コマンド処理を行う。第1副制御部コマンド処理では、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS2005では、演出制御処理(詳しくは後述)を行う。例えば、ステップS2004で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。このコマンドに対応する処理とは、例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行ったり、演出データの更新が必要な場合には各演出デバイス(スピーカ、ランプ、液晶表示装置、シャッタなど)の演出データの更新処理を行たりすることが含まれる。
ステップS2006では、音制御処理を行う。音制御処理では、ステップS2005で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS2007では、ランプ制御処理を行う。ランプ制御処理では、ステップS2005で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS2008では、情報出力処理を行う。情報出力処理では、ステップS2005で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS2002へ戻る。この結果、設定された制御コマンドは、第2副制御部500に送信される。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS2101では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS2201では、同図(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS2002において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS2002において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS2202では、演出用乱数値の更新処理等の各種更新処理を行う。
<第2副制御部の処理>
図11を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、同図(a)を用いて、第2副制御部500のメイン処理について説明する。
電源投入が行われると、まずS3001で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS3002では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS3003の処理に移行する。
ステップS3003では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS3004では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS3005では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS3004で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS3006では、ステップS3005で読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
ステップS3007では、ステップS3005で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行い(詳細は後述する)、ステップS3002へ戻る。
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。
コマンド受信割込処理のステップS3101では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS3201では、同図(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS3002において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。
ステップS3202では、演出用乱数値などを更新する各種更新処理等を行う。
次に、同図(d)を用いて、第2副制御部500の画像制御処理について説明する。同図(d)は、同図(a)のステップS3007の画像制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS3301では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP534は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS3302では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS3303に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS3303では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS3301でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP534に指示する。VDP534はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS3304では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS3305では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS3306に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS3306では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<演出>
ここで、上述した第1副制御部400及び第2副制御部500によって実行される演出について具体的に説明する。本実施形態では、再遊技低確率状態(RT0)において実行されるRT0背景演出と内部当選演出に特徴を有するので、以下、図12〜図17を用いて、この2つの演出について説明する。
図12(a)は、主制御部300の遊技状態(以下、単に遊技状態と略す)と第1副制御部400の遊技状態(以下、単に演出モードと略す)と背景演出の対応を示した表である。本実施形態では、図12(a)に示すように、遊技状態がRT0にあるときは、演出モードは通常モードまたはATモードのいずれかにあり、演出モードが通常モードの場合、背景演出はRT0背景演出1、演出モードがATモードの場合、背景演出はRT0背景演出2が選択される。また、遊技状態がRT1にあるときは、演出モードはボーナス内部当選モード、背景演出はRT1背景演出であり、遊技状態がRT2にあるときは、演出モードはボーナスモード、背景演出はRT2背景演出である。
ここで、AT(アシストタイム)モードとは、遊技者に有利な結果がもたらされるように停止操作方法(操作タイミング又は停止操作の操作順序)を報知する演出(以下、操作手順演出という)が実行される遊技状態をいう。すなわち、ATモードとは、利益の獲得(メダル)を容易にする特典を付与された状態ともいえる。本実施形態のATモードにおいては、押し順ベルに内部当選した場合に、演出画像表示装置157の画像を用いて、内部当選した押し順ベルに入賞するための停止操作(正解の停止操作ともいう)を報知するようになっている。例えば、ベル1に内部当選した場合には、第1停止リールを左リール110とする停止操作を報知する。なお、ATモードは、所定の条件が成立した場合(例えば、予め定めた役に内部当選し、かつAT抽選に当選した場合)に通常モードから移行するものであり、ATモードのゲーム数を消化した場合にATモードから通常モードに移行する。また、通常モードは、初期状態の演出モードであり、遊技状態がRT2からRT0に移行した場合にも演出モードは通常モードとなる。
また、背景演出とは、演出画像表示装置157の画面全体に背景画像を表示する演出であり、本実施形態では、図12(a)に示すように、演出モードごとに背景演出が一意に決定されている。すなわち、遊技者は背景演出を見ることにより、どの演出モードであるかを把握することができる。図13(a)にRT0背景演出1の背景画像の一例である通常遊技背景画像P1を示す。通常遊技背景画像P1は、図13(a)に示すように、2人のキャラクタ(殿、爺)が座っている画像である。
ここで本実施形態においては、RT0背景演出1を実行開始した直後は、演出モードの移行があったことを明確に遊技者に示すために、通常遊技背景画像P1上に重ねて特定画像P2を表示するようになっている。図13(b)に特定画像P2の一例を示す。図14(a)は、RT0背景演出1を実行開始した直後の演出画像表示装置157に表示される演出画像を示しており、通常遊技背景画像P1の中央部分に特定画像P2が重ねて表示されている。遊技者は「天守閣にて」と表示された特定画像P2を見ることにより、演出モードが通常モードに移行したことを明確に把握することができる。
また、本実施形態では、所定の条件が成立した場合(後述する内部当選演出抽選に当選した場合)には、入賞役内部抽選処理において内部当選した役を示唆する内部当選演出を実行するようになっている。図12(b)は、遊技状態がRT0、演出モードが通常モード及びATモードにある場合の内部当選役演出の種類を示す表である。例えば、遊技状態がRT0、演出モードが通常モードにあり、入賞役内部抽選処理において小役3(ベル)に内部当選した場合であって、上記所定の条件が成立したときには、内部当選役演出として小役3(ベル)に内部当選したことを示唆する小役3演出を実行する。図13(c)に小役3演出の画像の一例である内部当選画像P3を示す。内部当選画像P3は、黄色の着物を着たキャラクタ(姫)の画像であり、着物の色がベル図柄の色と一致していることからベル当選を示唆している。
本実施形態では、内部当選役演出は背景演出とともに実行される。すなわち、遊技状態がRT0、演出モードが通常モードにおいて小役3演出を実行する場合には、RT0背景演出1として通常遊技背景画像P1を表示した上に、小役3演出の内部当選画像P3を重ねて表示する。図14(b)は、遊技状態がRT0、演出モードが通常モードにおいて小役3演出を実行する場合の演出画像表示装置157に表示される演出画像である。遊技者は、画面の左から右に移動するキャラクタ(姫)の着物の色を見ることにより、ベル当選を推測することができる。なお、図12(b)は、一例として遊技状態がRT0の場合のみ示したが、RT1及びRT2の場合にも同様に内部当選役演出は存在するものである。また、同一の役に対して内部当選演出は複数存在してもよい。例えば、上述した小役3演出においても、複数種類の小役3演出を用意しておき、抽選によりいずれか一つを決定してもよい。
次に、図15を用いて、RT0背景演出1と内部当選演出の実行タイミングについて説明する。図15は、前回遊技の遊技状態がRT2、今回遊技の遊技状態がRT0であって、今回遊技においてRT0背景演出1及び内部当選演出の双方を実行する場合のタイミングチャートを示している。より詳しくは、図15(a)は、前回遊技で小役2または3に入賞し、規定枚数以上(例えば、本実施形態では324枚以上)のメダルが払いだされて、遊技状態がRT2からRT0に移行する場合、図15(b)は、前回遊技で再遊技役1に入賞し、規定回数(例えば、本実施形態では50回)の遊技が終了して、遊技状態がRT2からRT0に移行する場合を示している。
なお、本実施形態では、演出モードが変化した場合、原則、ベット操作(ベットボタン130〜132に対する操作、メダル投入口141へのメダル投入操作)があると、スロットマシン100は、新たな演出モードに対応した背景演出を実行開始するようになっている。また、本実施形態では、スロットマシン100は、上述したように所定の条件が成立した場合、入賞役内部抽選時に内部当選演出を実行開始するようになっている。
図15(a)は、前回遊技において再遊技役に入賞しなかったので、今回遊技において、遊技者は、まずベット操作を行い、次いで、スタートレバー操作を行って遊技を進行させた場合のRT0背景演出及び内部当選演出の実行タイミングを示している。この場合、スロットマシン100は、遊技状態がRT2からRT0に変化し、演出モードがボーナスモードから通常モードに変化した最初の遊技のベットボタン操作を受け付けた時点t1からRT0背景演出1を実行開始し、スタートレバー操作を受け付けた時点t2から内部当選演出を実行開始する。この場合には、それぞれの演出の実行契機が異なっているので、遊技者は、RT0背景演出1及び内部当選演出の双方を楽しむことができる。
一方、図15(b)は、前回遊技において再遊技役に入賞したので、今回遊技において、遊技者は、スタートレバー操作を行って、遊技を進行させた場合のRT0背景演出及び内部当選演出の実行タイミングを示している。この場合、スロットマシン100は、遊技状態がRT2からRT0に変化し、演出モードがボーナスモードから通常モードに変化した最初の遊技のスタートレバー操作を受け付けた時点t3から、RT0背景演出1を実行開始し、RT0背景演出1の実行時間が所定時間TA(本実施形態では、約0.6秒間)を経過した時点t4から、内部当選演出を実行開始する。この場合には、それぞれの演出の実行契機がスタートレバー操作となっているが、RT0背景演出1の実行時間を所定時間TA確保しているので、遊技者はRT0背景演出1及び内部当選演出の双方を楽しむことができる。
なお、本実施形態において、所定時間TAを約0.6秒としたのは、スタートレバー操作から第1停止操作の受付が可能となるまでの期間TZを0.8秒としていることに基づく。すなわち、所定時間TA≦期間TZとすることにより、第1停止操作の前に内部当選演出を実行開始することが可能となるので、第1停止操作前に遊技者に入賞役内部抽選処理の結果を知らせることができる場合がある。
このように前回遊技において再遊技役に入賞した場合には、今回遊技においてベット操作がないので、スロットマシン100は、まず、スタートレバー操作の時点t3から背景演出を実行開始し、次に、所定時間TAの経過後に内部当選演出を実行開始するようにして、背景演出と内部当選演出の実行開始タイミングをずらしている。この結果、詳しくは後述するが、RT0背景演出の特定画像P2と内部当選演出の内部当選画像P3が演出画像表示装置157の画面上において重なって表示されることないので、遊技者は、特定画像P2及び内部当選画像P3の両方を正確に視認することが可能となっている。
このことを図16〜図18を用いて説明する。図16(a)は、RT0背景演出1の画像を説明する図であり、図16(b)は、内部当選演出の画像を説明する図である。
RT0背景演出の特定画像P2の画像フレームは、図16(a)上段に示すように、所定時間TAに相当する20フレーム(1フレームは33msであるため、約0.66秒)で構成されているため、RT0背景演出を実行開始した場合、実行開始時から通常遊技背景画像P1と特定画像P2がともに所定時間TAの間、表示されることとなる。この場合、図16(a)下段に示すように、通常遊技背景画像P1は画面全体に表示され、特定画像P2は、画面の中央部分に通常遊技背景画像P1の上から重ねて表示される(図14(a)参照)。なお、所定時間TAが経過した後は、通常遊技背景画像P1だけが画面全体に表示される。
一方、内部当選演出の内部当選画像P3の画像フレームは、図16(b)上段に示すように、所定時間TBに相当する40フレーム(1フレームは33msであるため、約1.32秒)で構成されているため、内部当選演出を実行開始した場合、実行開始時から通常遊技背景画像P1と内部当選画像P3がともに所定時間TBの間、表示されることになる。この場合、図16(b)下段に示すように、内部当選画像P3は画面の左から右に向かって動く画像となっている(図14(b)参照)。
ここで、図15(b)に示すように、まず、RT0背景演出1を実行開始し、RT0背景演出1を実行開始してから所定時間TAが経過したときに、次いで、内部当選演出を実行する場合には、図17に示すように、特定画像P2と内部当選画像P3とに時間的な重複がない。なお、図17は、図15(b)の場合における特定画像P2及び内部当選画像P3の表示タイミングを説明する図である。この場合には、特定画像P2の画像フレーム数は、所定時間TAに相当する20フレームとなっているので、図17(a)及び(b)に示すように、特定画像P2が表示された直後に内部当選画像P3が表示されることとなる。すなわち、特定画像P2、内部当選画像P3の順序で連続的に表示され、特定画像P2と内部当選画像P3が同時に表示されることはない。
図18は、特定画像P2が表示される領域と内部当選画像P3が表示される領域を示す図である。本実施形態では、図18に示すように、特定画像P2の表示領域は内部当選画像P3の表示領域と重複しているが、特定画像P2が表示される時間帯と内部当選画像P3が表示される時間帯に重複がないので、遊技者は特定画像P2と内部当選画像P3の両方を同時に見ることはない。この結果、遊技者は、特定画像P2をしっかりと見た後に内部当選画像P3を見ることができるので、特定画像P2及び内部当選画像P3の報知内容をいずれも正確に理解することが可能である。このように本実施形態では、演出モードが通常モードに切り替わった最初のゲームにおいてRT0背景演出1と内部当選演出を実行する場合であっても、それぞれの演出内容を明確とすることができるので、遊技者は演出に違和感を覚えることはない。
<演出制御処理>
以上に述べた、RT0背景演出と内部当選演出の特徴を踏まえて、演出制御処理についてより詳しく説明する。図19は、図10(a)のステップS2005の演出制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS2301では、ベット操作、つまりベットボタン130〜132に対する操作またはメダル投入があったか否かを判定する。ベット操作があったか否かは、主制御部300から送信されたメダル投入コマンドに基づき判定する。なお、このメダル投入コマンドには、ベットボタン130〜132を投入ボタンとして操作した場合のメダル投入コマンドのほか、演出ボタンとして操作した場合のメダル投入コマンドも含まれる。ベット操作があった場合には、ステップS2302に進み、そうでない場合には、ステップS2304に進む。
ステップS2302では、RT0背景演出1の準備があるか否かを判定する。本実施形態では、遊技状態がRT2からRT0に移行し、演出モードがボーナスモードから通常モードに移行したときに、RT0背景演出1の演出データが準備される。RT0背景演出1の準備がある場合には、ステップS2303に進み、RT0背景演出1の準備がない場合には、ステップS2314に進む。
ステップS2303では、準備されたRT0背景演出1の演出データに基づいて、RT0背景演出1を実行開始し(図15(a)の時点t1参照)し、次いで、ステップS2314に進む。
ステップS2304では、内部当選情報があるか否かを判定する。内部当選情報があるか否かは、主制御部300から送信された内部抽選コマンドに基づき判断する。内部当選情報がある場合には、ステップS2305に進み、そうでない場合には、ステップS2309に進む。
ステップS2305では、RT0背景演出1の準備があるか否かを判定する。RT0背景演出1の準備がある場合には、ステップS2308に進み、RT0背景演出1の準備がない場合には、ステップS2306に進む。
ステップS2306では、現在、RT0背景演出1を実行中であるか否かを判定する。RT0背景演出1を実行中の場合には、ステップS2307に進み、そうでない場合には、ステップS2314に進む。
ステップS2307では、内部当選演出実行処理(詳しくは後述)を実行し、次いで、ステップS2314に進む。すなわち、既にRT0背景演出1を実行しており(例えば、ベット操作によりRT0背景演出1を実行開始している場合)、スタートレバー操作を受けて内部抽選コマンドを受信した場合には、内部当選演出実行処理(詳しくは後述)を実行する。
ステップS2308では、RT0背景演出1&内部当選演出実行処理(詳しくは後述)を実行し、次いで、ステップS2314に進む。すなわち、RT0背景演出1の準備があり、スタートレバー操作を受けて内部抽選コマンドを受信した場合(例えば、前回遊技で再遊技役に入賞し、スタートレバー操作により今回遊技を進行させる場合)には、RT0背景演出1&内部当選演出実行処理(詳しくは後述)を実行する。
ステップS2309では、内部当選演出が実行予約中であるか否かを判定する。内部当選演出は、後述するRT0背景演出1&内部当選演出実行処理(図21参照)において実行予約される。ここで、内部当選演出が実行予約中にあるとは、内部当選演出の実行条件は成立したが、現在、RT0背景演出1を実行中であるため、RT0背景演出1を実行開始してから所定時間TAが経過したときに内部当選演出を実行開始することを意味する。内部当選演出が実行予約中である場合には、ステップS2310に進み、そうでない場合には、ステップS2312に進む。
ステップS2310では、RT0背景演出1を実行開始してから所定時間TAが経過したか否かを判断する。所定時間TAが経過したか否かは、所定時間TAを計測する内部当選演出タイマのタイマ値に基づいて判断する。RT0背景演出1を実行開始してから所定時間TAが経過した場合には、ステップS2311に進み、そうでない場合には、ステップS2314に進む。
ステップS2311では、RT0背景演出1を実行開始してから所定時間TAが経過したので、実行予約された内部当選演出の演出データに基づいて、内部当選演出を実行開始(図15(b)の時点t4参照)し、次いで、ステップS2314に進む。
ステップS2312では、遊技状態がRT2からRT0に移行したか否かを判定する。遊技状態がRT2からRT0に移行したか否かは、主制御部300から送信された遊技状態コマンドに基づき判断する。遊技状態がRT2からRT0に移行した場合には、ステップS2313に進み、そうでない場合には、ステップS2314に進む。
ステップS2313では、遊技状態がRT2からRT0に移行し、演出モードがボーナスモードから通常モードに移行するので、RT0背景演出1の準備を行い、次いで、ステップS2314に進む。
ステップS2314では、その他の演出制御処理を実行する。
<内部当選演出実行処理>
次に、図20を用いて、内部当選演出実行処理について詳細に説明する。なお、図20は、図19のステップS2307の内部当選演出実行処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS2401では、内部当選演出を実行するか否かを抽選により決定する内部当選演出抽選を実行する。
ステップS2402では、ステップS2401の内部当選演出抽選において当選したか否かを判定する。内部当選演出抽選に当選した場合には、ステップS2403に進み、そうでない場合には、内部当選演出抽選処理を終了する。
ステップS2403では、内部当選演出を実行開始する。すなわち、既にRT0背景演出1を実行しており(例えば、ベット操作によりRT0背景演出1を実行開始している場合)、スタートレバー操作を受けて内部抽選コマンドを受信した場合であって、かつ内部当選演出抽選に当選した場合には、内部当選演出を実行開始する(図15(a)の時点t2参照)。
<RT0背景演出1&内部当選演出実行処理>
次に、図21を用いて、内部当選演出実行処理について詳細に説明する。なお、図21は、図19のステップS2308のRT0背景演出1&内部当選演出実行処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS2501では、準備されたRT0背景演出1の演出データに基づいて、RT0背景演出1を実行開始する(図15(b)の時点t3参照)。すなわち、RT0背景演出1の準備があり、スタートレバー操作を受けて内部抽選コマンドを受信した場合(例えば、前回遊技で再遊技役に入賞し、スタートレバー操作により今回遊技を進行させる場合)には、まず、RT0背景演出1を実行開始する。
ステップS2502では、内部当選演出を実行するか否かを抽選により決定する内部当選演出抽選を実行する。
ステップS2503では、ステップS2501の内部当選演出抽選において当選したか否かを判定する。内部当選演出抽選に当選した場合には、ステップS2504に進み、そうでない場合には、内部当選演出抽選処理を終了する。
ステップS2504では、内部当選演出を実行開始する。すなわち、RT0背景演出1の準備があり、スタートレバー操作を受けて内部抽選コマンドを受信した場合(例えば、前回遊技で再遊技役に入賞し、スタートレバー操作により今回遊技を進行させる場合)であって、かつ内部当選演出抽選に当選した場合には、内部当選演出の実行予約を行う。本実施形態では、上述したように、RT0背景演出1を先に実行し、内部当選演出を後に実行するためである。
ステップS2505では、内部当選演出を実行開始するための内部当選演出タイマに所定時間TA(約0.6秒)に相当する初期タイマ値を設定する。内部当選演出タイマのタイマ値は、図10(c)の第1副制御部タイマ割込処理の各種更新処理(ステップS2202)においてデクリメントされる。
<変形例1>
上記実施形態では、RT0背景演出1を実行する場合、特定画像P2を表示する場合も内部当選画像P3を表示する場合も同一の通常遊技背景画像P1を用いた。しかしながら、特定画像P2を表示する場合と内部当選画像P3を表示する場合とで異なる通常遊技背景画像P1を表示するようにしてもよい。つまり、特定画像P2や内部当選画像P3の内容に関連づけて、背景画像の内容を変更してもよい(変形例1)。
図22は、変形例1のRT0背景演出1の画像例を示している。図22(a)は、特定画像P2を表示しているときのRT0背景演出1の画像例、図22(b)は、内部当選画像P3を表示しているときのRT0背景演出1の画像例を示している。図22(a)は、特定画像P2が上方からキャラクタ(殿)に落ちて衝突している画像を示している。つまり、特定画像P2が表示される場合の通常遊技背景画像P1Aは、特定画像P2の内容に合わせて、キャラクタ(殿)が衝突を感じ、キャラクタ(爺)が衝突方向に視線を向けている背景画像となっている。一方、図22(b)は、キャラクタ(忍者)である内部当選画像P3が画面の右から左へ移動する画像を示している。つまり、内部当選画像P3が表示される場合の通常遊技背景画像P1Bは、内部当選画像P3の内容に合わせて、座位のキャラクタ(殿、爺)が走り去るキャラクタ(忍者)に視線を向ける背景画像となっている。
図23(a)は、図22(a)の通常遊技背景画像P1Aを表示した場合の2人のキャラクタ(殿、爺)の画像構成を示す図であり、図23(b)は、図22(b)の通常遊技背景画像P1Bを表示した場合の2人のキャラクタ(殿、爺)の画像構成を示す図である。図23は、図23(a)と図23(b)のキャラクタ(殿)の動画像は異なっていること、また、図23(a)と図23(b)のキャラクタ(爺)の動画像は異なっていることを示している。
このようにRT0背景演出1の背景画像を固定的とせず、背景画像に追加して表示する画像の内容に応じて、変化させるようにしてもよい。すなわち、特定画像P2や内部当選画像P3の内容に関連付けて、背景画像を表示した場合には、より臨場感ある背景画像を提供することができる。なお、特定画像P2を表示する場合と内部当選画像P3を表示する場合とで異なる背景画像を用いることから、特定画像P2と内部当選画像P3が同時に表示されることはあり得ない。背景画像も共に変化させることにより、遊技者は、特定画像P2及び内部当選画像P3を見落とし難くなり、報知内容をいずれも正確に理解することが可能である。
<変形例2>
また、上記実施形態では、スタートレバー操作に基づいてRT0背景演出1を実行開始する場合、特定画像P2を所定時間TA表示するようにしたが、これに加えて内部当選演出も一定時間実行するようにしてもよい(変形例2)。
図24は、変形例2のタイミングチャートを示しており、内部当選演出を所定時間TC(約0.2秒)実行する場合を示している。より詳しくは、図24は、前回遊技において再遊技役に入賞したので、今回遊技において、遊技者は、スタートレバー操作を行って、遊技を進行させた場合のRT0背景演出及び内部当選演出の実行タイミングを示している。なお、変形例2では、リール回転開始時にリール回転開始に伴う回胴開始演出(例えば、回胴開始に関連する演出音を出力したり、回胴開始に関連する画像を表示したりするなど)を実行開始するようになっている。
この場合、スロットマシン100は、遊技状態がRT2からRT0に変化し、演出モードがボーナスモードから通常モードに変化した最初の遊技のスタートレバー操作を受け付けた時点t3から、RT0背景演出1を実行開始し、RT0背景演出1の実行時間が所定時間TA(約0.6秒間)を経過した時点t4から、内部当選演出を実行開始する。続いて、スロットマシン100は、時点t5からリール110〜112の回転を開始するが、本変形例では、内部当選演出の実行時間として所定時間TC(約0.2秒間)が確保されているので、時点t4から所定時間TCが経過した時点t6から、回胴開始演出を実行開始する。
なお、所定時間TCを約0.2秒とし、所定時間TC<所定時間TAとしているのは、以後に実行される演出の遅延を最小限にするためである。本実施形態において、所定時間TCを約0.2秒としたのは、スタートレバー操作から第1停止操作の受付が可能となるまでの期間TZを0.8秒としていることに基づく。すなわち、所定時間TA+所定時間TC≦期間TZとすることにより、第1停止操作の前に回胴開始演出を実行開始することが可能となるので、第1停止操作前に遊技者に演出内容を知らせることができる場合がある。
このように本変形例では、内部当選演出の演出時間を一定時間確保するので、内部当選演出の後に回胴開始演出を実行する場合であっても、遊技者は内部当選演出をしっかりと視認することができる。
<変形例3>
また、上記実施形態では、前回遊技において再遊技役に入賞し、今回遊技をスタートレバー操作で開始する場合に特定画像P2の表示時間として所定時間TAを確保するようにしたが、特定画像P2の表示時間として所定時間TAを確保する場合はこれに限定されない。例えば、前回遊技において再遊技役に非入賞であっても、特定画像P2の表示時間として所定時間TAを確保するようにしてもよい(変形例3)。
図25は、変形例3のタイミングチャートを示している。より詳しくは、図25は、前回遊技において再遊技役に入賞しなかったので、今回遊技において、遊技者は、まずベット操作を行い、次いで、スタートレバー操作を行って遊技を進行させた場合のRT0背景演出及び内部当選演出の実行タイミングを示している。この場合、スロットマシン100は、遊技状態がRT2からRT0に変化し、演出モードがボーナスモードから通常モードに変化した最初の遊技のベットボタン操作を受け付けた時点t1からRT0背景演出1を実行開始し、その後、時点2にてスタートレバー操作を受け付けるが、時点2では内部当選演出を実行開始せず、RT0背景演出1の実行時間が所定時間TA(約0.6秒間)を経過した時点t7から、内部当選演出を実行開始する。
このように前回遊技において再遊技役に入賞せず、ベット操作に基づいて今回遊技を進行させるような場合であっても、特定画像P2の表示時間として所定時間TAを確保するようにしてもよい。この場合には、遊技者は特定画像P2をしっかりと視認することができるので、特定画像P2による演出効果を向上させることができる。また、これに変形例2の構成も加えて、図24に示す所定時間TCを確保するようにしてもよい。
<変形例4>
上記実施形態では、再遊技役は、再遊技役1(リプレイ)と再遊技役2(チャンスリプレイ)と、を備えていた(図5参照)。そこで、(1)前回遊技において再遊技役1に入賞して、今回遊技においてRT0背景演出と内部当選演出を実行開始する場合と、(2)前回遊技において再遊技役2に入賞して、今回遊技においてRT0背景演出と内部当選演出を実行開始する場合と、で演出の実行タイミングを変更してもよい。再遊技役2(チャンスリプレイ)が入賞する場合には、非入賞ライン(具体的には、図柄領域3、6及び9からなる下段水平ライン)上にベル図柄が揃うので、遊技者は小役入賞と勘違いをして、ベット操作を行う場合が想定される。そのため、前回遊技において再遊技役2に入賞した場合には、今回遊技においてベット操作があったとき、このベット操作に基づいて、RT0背景演出1を実行開始する一方、前回遊技において再遊技役1に入賞した場合には、上記実施形態と同様に、スタートレバー操作に基づいて、RT0背景演出1を実行開始するようにしてもよい(変形例4)。なお、上記ベット操作は、ベットボタンを演出ボタンとして操作する場合である。ベットボタンを演出ボタンとして操作する場合には、操作が行われてもメダル投入が行われることはなく、演出ボタンとしてベットボタンが操作されたことを示すメダル投入コマンドが主制御部300から第1副制御部400に送信される。
図26は、変形例4のタイミングチャートを示している。より詳しくは、図26(a)は、前回遊技で再遊技役2に入賞し、規定回数(例えば、50回)の遊技が終了して、遊技状態がRT2からRT0に移行する場合において、今回遊技においてRT0背景演出1及び内部当選演出の双方を実行する場合のタイミングチャートであり、図26(b)は、前回遊技で再遊技役1に入賞し、規定回数(例えば、50回)の遊技が終了して、遊技状態がRT2からRT0に移行する場合において、今回遊技においてRT0背景演出1及び内部当選演出の双方を実行する場合のタイミングチャートである。
前回遊技で再遊技役2に入賞した場合には、図26(a)に示すように、スロットマシン100は、遊技状態がRT2からRT0に変化し、演出モードがボーナスモードから通常モードに変化した最初の遊技のベットボタン操作を受け付けた時点t11から、RT0背景演出1を実行開始し、スタートレバー操作を受け付けた時点t12から内部当選演出を実行開始する。
一方、前回遊技で再遊技役1に入賞した場合には、図26(b)に示すように、スロットマシン100は、遊技状態がRT2からRT0に変化し、演出モードがボーナスモードから通常モードに変化した最初の遊技のスタートレバー操作を受け付けた時点t12から、RT0背景演出1を実行開始し、RT0背景演出1の実行時間が所定時間TA(約0.6秒間)を経過した時点t13から、内部当選演出を実行開始する(ベットボタン操作を受け付けた時点t11において、RT0背景演出1は実行開始されない)。
このように再遊技役に入賞しても遊技者が誤ってベット操作を行ってしまう可能性がある場合には、このベット操作に基づいてRT0背景演出1を実行開始してもよい。遊技者は違和感なく遊技を進行できるからである。
<変形例5>
また、上記実施形態では、特定画像P2の種類は一つであり、ベット操作によりRT0背景演出を実行開始させる場合(図15(a)参照)にも、スタートレバー操作によりRT0背景演出を実行開始させる場合(図15(b)参照)にも同一の特定画像P2を用いたが、異なる特定画像P2を用いるようにしてもよい(変形例5)。
図27は、変形例5の場合の特定画像P2のフレーム数を示している。詳しくは、図27(a)は、スタートレバー操作に基づいてRT0背景演出を実行開始させる場合の特定画像P2Aのフレーム数を示しており、図27(b)は、ベット操作に基づいてRT0背景演出を実行開始させる場合の特定画像P2Bのフレーム数を示している。
本変形例では、図27に示すように、スタートレバー操作に基づいてRT0背景演出を実行開始させる場合には、特定画像P2Aを、RT0背景演出の実行開始時から20フレーム分に相当する所定時間TA(約0.6秒)表示する一方、ベット操作に基づいてRT0背景演出を実行開始させる場合には、特定画像P2Bを、60フレーム分に相当する所定時間TD(約1.8秒)表示するようになっている。
このようにスタートレバー操作に基づいてRT0背景演出を実行開始する場合は、ベット操作に基づいてRT0背景演出を実行開始する場合に比べて、特定画像P2を表示する時間を短くしてもよい。スタートレバー操作に基づいてRT0背景演出を実行開始する場合は、引き続き内部当選演出も実行する必要があるからである。また、ベット操作に基づいてRT0背景演出を実行開始する場合は、別の実行契機(スタートレバー操作)に基づいて内部当選演出を実行すればよいので、時間的に余裕があるためでもある。
<変形例6〜8>
なお、上記実施形態では、RT0背景演出を実行開始する場合、通常遊技背景画像P1と特定画像P2を表示したが、通常遊技背景画像P1に演出モードの移行を示唆する画像が含まれているのであれば、特定画像P2を表示しなくてもよい(変形例6)。例えば、通常遊技背景画像P1としてムービーの画像(ムービーデータにもとづいて生成される各フレームの画像)を表示した場合、1フレームに1つの画像を表示する場合があるので、この1つの画像に特定画像P2の要素が含まれるようにする。図28(a)及び(b)は、変形例6の演出画像を示している。図28(a)は、RT0背景演出を実行開始する場合、まず、通常遊技背景画像P1を表示し、次いで、通常遊技背景画像P1上に内部当選画像P3を表示する場合を示している。図28(a)左側に示す通常遊技背景画像P1には特定画像P2の要素が含まれている。図28(b)は、RT0背景演出を実行開始する場合、まず、通常遊技背景画像P1を表示し、次いで、内部当選画像P3を表示する場合を示している。図28(b)の場合には、内部当選画像P3を表示する場合、内部当選画像P3が画面全体に表示され、通常遊技背景画像P1は表示されない。なお、図28(b)右側に示す画面に通常遊技背景画像P1は表示されないが、通常遊技背景画像P1を内部当選画像P3の背後に表示するための処理が行われていてもよい。勿論、通常遊技背景画像P1は画面に表示されないので、通常遊技背景画像P1を画面に表示されるための処理が行われていなくてもよい。
また、上記実施形態では、特定画像P2と内部当選画像P3を順次連続して表示したが、これに限定されない(変形例7)。例えば、図28(c)に示すように、特定画像P2を表示した後、通常遊技背景画像P1だけを表示する時間を挟んで、内部当選画像P3を表示するようにしてもよい。特定画像P2を表示した直後から内部当選画像P3を表示開始した場合、表示の連続性に特殊な意味があるかのように(例えば、期待度がステップアップしているかのように)理解されるおそれがある場合には、通常遊技背景画像P1だけを表示する時間を挟むことで、特殊な意味があるかのように理解されることを防止できる場合がある。また、図28(d)に示すように、特定画像P2と内部当選画像P3とが重複する時間が微小時間であれば存在してもよい。なお、微小時間とは、2つの演出画像が重なったとしても演出が不明確にならない時間である。特定画像P2と内部当選画像P3とが重複する時間を存在させた場合、特定画像P2の表示時間と内部当選画像P3の表示時間とのそれぞれを重複する時間分だけ長く設定することができるので、遊技者が演出を理解しやすくできる場合がある。
また、上記実施形態では、特定画像P2を表示した後、内部当選画像P3を表示する場合について説明したが、内部当選画像P3の代わりに他の画像を表示してもよいのは勿論である(変形例8)。例えば、図29(a)に示すように、連続演出の一画像(好適な一例としては、所定の結果を表示する最後の段階の画像である復活画像P4など)を表示してもよいし、また、図29(b)に示すように、所定の状態を報知する画像(好適な一例としては、AT抽選の当選確率が高い高確率状態を示す高確率画像P5など)を表示してもよいし、また、図29(c)に示すように、所定の抽選の結果を示す画像(好適な一例としては、AT抽選の結果を示すAT当選画像)を表示してもよい。
<変形例9>
また、上記実施形態では、図12(a)に示すように、一つの演出モードに一つの背景演出が対応付けられていたが、これに限定されるものではない。例えば、一つの演出モードに複数の背景演出が対応付けられていてもよい(変形例9)。
図30(a)は、変形例9の遊技状態と演出モードと背景演出の対応の一例を示した表であり、図30(b)は、背景演出と内部当選演出の対応の一例を示した表である。図30(a)は、遊技状態がRT0、演出モードが通常モードの場合には、背景演出としてRT0背景演出1−A、RT0背景演出1−B及びRT0背景演出1−Cの3種類を備えることを示している。そして、図30(b)は、背景演出がRT0背景演出1−A及びRT0背景演出1−Bの場合に、内部当選演出を実行することを示している。このように一つの演出モードに対して複数の背景演出を備え、それぞれの背景演出ごとに、背景演出に応じた内部当選演出を実行するようにしてもよい。通常モードであっても複数種類の通常遊技背景画像から選ばれた1つの通常遊技背景画像を表示する場合には、通常遊技背景画像P1と特定画像P2を表示した後に内部当選画像P3(またはP4、またはP5)を表示することにより、対応関係が明確になることで遊技者が演出を理解しやすくできる場合がある。なお、複数種類の通常モードを備え、該複数種類の通常モードのそれぞれのモードに対応した通常遊技背景画像を表示するようにしてもよく、この場合には、通常遊技背景画像P1と特定画像P2を表示した後に内部当選画像P3(またはP4、またはP5)を表示することにより、対応関係が明確になることで遊技者が演出を理解しやすくできる場合がある。
<変形例10>
なお、上記実施形態では、遊技状態がRT2からRT0に変化し、演出モードがボーナスモードから通常モードに変化した場合、つまり一の演出モードが他の演出モードに移行する場合について説明したが、これに限定されるものでなく、一の演出モードの終了後に再度、該一の演出モードを再開する場合、つまり同一の演出モードの継続の場合に適用してもよい。具体的には、通常モードを一旦終了させ、再度通常モードを開始することで、残り50ゲーム以内にATモードとなることが確定するなど、特別な状況下にあることを示唆するようにする。このような場合、上記実施形態と同様に、再度開始された通常モードにおいてRT0背景演出を実行するときに、通常遊技背景画像P1と特定画像P2を表示するようにしてもよい。
<その他実施形態>
なお、上記実施形態においては、遊技台の一例として、メダル(コイン)を遊技媒体としたスロットマシン100を示したが、これに限定されるものではなく、遊技球(例えば、パチンコ玉)を遊技媒体としたスロットマシンや、ぱちんこ機、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール等に適用可能である。
なお、スロットマシンは、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合、遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり、遊技媒体の投入は、所定の外部装置(電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技媒体の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。
また、本発明に係る遊技台は図31(a)に示す、「紙幣投入口2002に紙幣を投入し、ベット2004およびスタート2006操作に基づいて抽選を実行し、抽選結果を抽選結果表示装置2008で表示し、当選時には特典コイン数を残クレジット数に加算し、キャッシュアウト2009が選択された場合には、レシート発行機2010から残クレジット数に対応するコードが記載されたレシートを発行するカジノマシン2000」であってもよい。
さらには、同図(b)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えている携帯電話機3000、同図(c)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えているポータブルゲーム機4000、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えている家庭用テレビゲーム機5000、に適用してもよい。
より具体的には、同図(b)における携帯電話機3000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを携帯電話回線を通じで取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。
同図(c)におけるポータブルゲーム機4000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを所定の記憶媒体(DVD等)から取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。同図(c)における家庭用テレビゲーム機5000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを所定の記憶媒体(DVD等)から取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。
さらには、同図(d)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶したデータサーバ6000に適用してもよい。このデータサーバ6000からインターネット回線を介して同図(d)に示す家庭用テレビゲーム機5000に本発明を実現する電子データをダウンロードするような場合がある。
また、スロットマシン等の実機の動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、DVD−ROM、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
<実施形態のまとめ>
以上述べたように、上記実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100など)によれば、遊技媒体(例えば、メダルなど)の投入操作を受け付ける投入操作受付手段(例えば、ベットボタン130〜132、メダル投入口141、主制御部300、各種センサ318、メダル投入・スタート操作受付処理など)と、前記遊技媒体の投入後、遊技開始の操作を受け付ける開始操作受付手段(例えば、スタートレバー135、主制御部300、各種センサ318、メダル投入・スタート操作受付処理など)と、前記開始操作受付手段による遊技開始の操作受付に基づいて、複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段(例えば、主制御部300、乱数取得処理、入賞役内部抽選処理など)と、前記抽選手段により内部当選した役の入賞を判定する判定手段(例えば、主制御部300、表示判定処理など)と、演出を実行する演出実行手段(例えば、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ420、シャッタ163、第1副制御部400、第2副制御部500、演出制御処理、音制御処理、ランプ制御処理、シャッタ制御処理、画像制御処理など)と、を備えた遊技台であって、前記複数種類の役の中の一つである再遊技役(例えば、再遊技役1など)は、前記判定手段により入賞した場合、次遊技において前記投入操作受付手段による前記遊技媒体の投入操作を受け付けなくても、前記遊技媒体の自動投入により遊技が可能となる役であり、前記演出実行手段は、複数の演出ステージ(例えば、演出モード)の中から設定された演出ステージに対応した演出を実行するものであり、前記複数の演出ステージは、第一の演出ステージ(例えば、ボーナスモード)と、第二の演出ステージ(例えば、通常モード)と、を少なくとも備えるものであり、前記演出実行手段は、前記第二の演出ステージに対応した第一の演出(例えば、RT0背景演出1)を実行するものであり、前記演出実行手段は、前記第一の演出ステージが終了して前記第二の演出ステージが開始される場合、前記第二の演出ステージへの移行を示唆する第二の演出(例えば、特定画像P2を表示する演出)を実行するものであり、前記演出実行手段は、前記開始操作受付手段による遊技開始の操作受付に基づいて、第三の演出(例えば、内部当選演出)を実行可能なものであり、前記演出実行手段は、前回遊技において前記再遊技役に非入賞であり、今回遊技において前記第二の演出ステージを開始させる場合であって、今回遊技において前記第二の演出及び前記第三の演出を実行する場合には、前記投入操作受付手段による投入操作受付に基づいて前記第二の演出を実行開始し、前記開始操作受付手段による遊技開始の操作受付に基づいて前記第三の演出を実行開始するものであり、前記演出実行手段は、前回遊技において前記再遊技役に入賞し、今回遊技において前記第二の演出ステージを開始させる場合であって、今回遊技において前記第二の演出及び前記第三の演出を実行する場合には、前記開始操作受付手段による遊技開始の操作受付に基づいて、前記第二の演出を実行開始し、前記第二の演出を第一の期間(例えば、所定時間TA)の経過があるまで実行した後に、前記第三の演出を実行開始するものである、ことを基本的構成とする。
上記基本的構成においては、演出モードに応じた演出を実行する遊技台において、演出モードの切り替えタイミングに別の演出を実行する場合であっても、報知内容を明確とすることができる遊技台を提供する。
また、上記構成において、前記第三の演出は、前記抽選手段による内部当選の結果を示唆する演出である、ことが好ましい。
この場合、第二の演出ステージへの移行を示唆する第二の演出と混在することなく、内部当選の結果を明確に報知することができる。
また、上記構成において、前記演出実行手段は、前記第一の演出の実行を継続させつつ、前記第三の演出を実行するものである、ことが好ましい。
この場合、
また、上記構成において、前記演出実行手段は、複数のリール(例えば、リール110〜112)の回転開始に基づいて第四の演出(例えば、回胴開始演出)を実行可能なものであり、前記演出実行手段は、前回遊技において前記再遊技役に入賞し、今回遊技において前記第二の演出ステージを開始させる場合であって、今回遊技において前記第二の演出及び前記第三の演出を実行する場合には、前記開始操作受付手段による遊技開始の操作受付に基づいて、前記第二の演出を実行開始し、前記第二の演出を前記第一の期間の経過があるまで実行した後に、前記第三の演出を実行開始し、前記第三の演出を第二の期間(例えば、所定時間TC)の経過があるまで実行した後に、前記第四の演出を実行するものである、ことが好ましい。
この場合、第三の演出の後に第四の演出を実行する場合であっても、第三の演出の実行時間を確保できるので、第三の演出の演出内容を遊技者に明確に伝えることができる。
また、前記第二の期間は、前記第一の期間よりも短い、ことが好ましい。
この場合、以後に続く演出の遅延連鎖を防止することができる。
また、上述した遊技台の機能を、コンピュータプログラムとして実現してもよい。このコンピュータプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録することも、通信ネットワークを介して配信することも可能である。
すなわち、本実施形態に係るコンピュータプログラムは、遊技に関するコンピュータプログラムであって、コンピュータを、遊技媒体の投入操作を受け付ける投入操作受付手段と、前記遊技媒体の投入後、遊技開始の操作を受け付ける開始操作受付手段と、前記開始操作受付手段による遊技開始の操作受付に基づいて、複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、前記抽選手段により内部当選した役の入賞を判定する判定手段と、演出を実行する演出実行手段と、して機能させ、前記複数種類の役の中の一つである再遊技役は、前記判定手段により入賞した場合、次遊技において前記投入操作受付手段による前記遊技媒体の投入操作を受け付けなくても、前記遊技媒体の自動投入により遊技が可能となる役であり、前記演出実行手段は、複数の演出ステージの中から設定された演出ステージに対応した演出を実行するものであり、前記複数の演出ステージは、第一の演出ステージと、第二の演出ステージと、を少なくとも備えるものであり、前記演出実行手段は、前記第二の演出ステージに対応した第一の演出を実行するものであり、前記演出実行手段は、前記第一の演出ステージを終了させて前記第二の演出ステージを開始させる場合、前記第二の演出ステージへの移行を示唆する第二の演出を実行するものであり、前記演出実行手段は、前記開始操作受付手段による遊技開始の操作受付に基づいて、第三の演出を実行可能なものであり、前記演出実行手段は、前回遊技において前記再遊技役に非入賞であり、今回遊技において前記第二の演出ステージを開始させる場合であって、今回遊技において前記第二の演出及び前記第三の演出を実行する場合には、前記投入操作受付手段による投入操作受付に基づいて前記第二の演出を実行開始し、前記開始操作受付手段による遊技開始の操作受付に基づいて前記第三の演出を実行開始するものであり、前記演出実行手段は、前回遊技において前記再遊技役に入賞し、今回遊技において前記第二の演出ステージを開始させる場合であって、今回遊技において前記第二の演出及び前記第三の演出を実行する場合には、前記開始操作受付手段による遊技開始の操作受付に基づいて、前記第二の演出を実行開始し、前記第二の演出を第一の期間の経過があるまで実行した後に、前記第三の演出を実行開始するものである、ことを基本的構成とする。
このコンピュータプログラムの上記基本的構成においては、上記遊技台における効果(演出モードに応じた演出を実行する遊技台において、演出モードの切り替えタイミングに別の演出を実行する場合であっても、報知内容を明確とすることができる)を、家庭用テレビゲーム機や携帯情報端末においても容易に実現させることが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施の形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。