JP4453588B2 - 金属酸化物膜の成膜装置及び成膜方法 - Google Patents

金属酸化物膜の成膜装置及び成膜方法 Download PDF

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Description

本発明は、金属酸化物膜の成膜装置及びその成膜方法に関するものである。
基材表面に酸化チタン、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化インジウム等の皮膜を形成することにより、光触媒機能、表面硬度の向上、ガスバリア機能向上あるいは導電性機能を付与できることは広く知られている。特に、酸化チタン膜は光触媒機能、即ち、抗菌、防汚、防曇、有害物質の分解・除去、超親水性、水素生成等の機能を発揮できるので、環境浄化や省エネ・新エネなどへの用途が期待され注目を集めている。
基材表面に光触媒機能を有する酸化物皮膜を形成する方法としては、酸化チタン微粉末をバインダーを用いて基材表面に塗布するコーティング法や、酸化チタン粉末とTi(CO)によるゾル−ゲル反応を利用して液相から酸化チタン微粉末を析出させる方法が行われている。これらの方法のうち、コーティング法では有機バインダー中に酸化チタンを5%程度加えたものにすぎず、光触媒活性が低いという難点がある。また、ゾル−ゲル法は低温プロセスであるため結晶欠陥ができ易く、光触媒活性を高めるためには再加熱処理を必要とするので工程が煩雑となる難点がある。
これらの難点を回避する方法として、結晶性の良い酸化チタン膜を基材表面に直接成膜できる方法として、大気開放型CVD(Chemical Vapor Deposition)が提案されている(例えば、非特許文献1参照。)。この手法は成膜領域を密封する必要がないため、真空容器の限られた空間内で成膜する既存の手法に比べ、大面積表面への成膜、複雑形状表面への成膜、あるいは高速成膜が容易であるといった利点を有している。
具体的には工業的に一定条件で金属酸化膜を成膜できる装置として、大気放出後に反応して酸化物を形成する揮発ガス体をノズルから噴射して、金属酸化物膜を基材表面に直接形成する大気開放型CVDが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この装置によれば、一定条件の下で同一性能の光触媒活性を有する金属酸化物膜が得られるとされている。
また、大気放出後に反応して酸化物を形成する揮発ガス体をノズルから上向きに噴射して、気化ガス放出位置の上方に位置する加熱された基材表面に金属酸化物膜を付着させるようにした大気開放型CVD装置も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
この装置によれば、気化ガスや反応生成粒子の流れが上昇気流によって乱されることなく基材表面に到達するので、気化ガスが基材表面に吹き付け易く、成膜効率を高めることができるとされている。
Journal the Ceramic Society of Japan 105 [7] 551-554(1997) 特開2000−38671号公報 特開2001−64776号公報
しかしながら従来の大気開放型CVD装置では、生成する金属酸化物膜が大気中の水分の影響を受け易いため、光触媒膜としての品質が不安定となる欠点があった。また、成膜した金属酸化物膜の均一性が不十分であるという問題があった。さらに、単一組成の限られた成分の金属酸化膜しか成膜できず、酸化膜を複合化して光触媒活性をより向上させることが期待できない等の問題点を抱えていた。
本発明は、上記欠点を解決するためになされたものであって、高性能なかつ品質の安定した光触媒用の金属酸化物膜を得ようとするものである。
即ち、本発明の金属酸化物の成膜装置は、少なくとも気化器と、基材を加熱する基材加熱手段及び原料ガス供給ノズルを具備した大気開放型CVD装置であって、前記原料ガス供給ノズルを前記基材表面の法線に対して25度以上50度以下の角度で傾けて設置してなり、前記原料ガス供給ノズルを、複数基有し、基材表面の成膜ラインに対して対称に、かつ25度〜50度の角度に開いて配置してなる金属酸化物膜の成膜装置を採用した。
大気開放型CVD装置を上記のように構成することにより、基材表面で原料ガスが層流をなすので酸化物生成反応が安定し、成膜効率が向上するとともに、特性の均一な金属酸化物膜を高効率で得ることができるようになる。
複数の原料ガス供給ノズルを使用することにより成膜効率を高め、複合金属酸化物膜を成膜することも可能となる。
また、原料ガス供給ノズルを開いて配置するのは原料ガスの層流を維持し、かつ2種の原料ガスを使用する場合には、均一混合を促進させて均質な複合金属酸化物膜を高効率で得るためである。
本発明の金属酸化物膜の成膜装置では、複数の気化器を備え、該複数の気化器から発生した原料ガスを混合した後、1基の原料ガス供給ノズルに供給するように構成した金属酸化物膜の成膜装置とすることができる。
本発明の金属酸化物膜の成膜装置では、前記基材と原料ガスとの界面に、原料ガス流の後方から加湿空気を噴出するための加湿空気噴出ノズルを具備した装置とするのが好ましい。
前記原料ガスに加えて加湿空気を供給して水分を補給することにより、成膜を促進させることができるからである。
また、本発明の金属酸化物膜の成膜装置では、前記原料ガス供給ノズルの基材に対して上側に、エアーカーテンノズルを具備した装置とするのが好ましい。
成膜領域をエアーカーテンで覆い、大気中の水分の影響を排除し、均質な金属酸化物膜を得るためである。
本発明の金属酸化物の成膜装置では、前記原料ガス供給ノズルの基材表面の法線となす角度を可変とすることが好ましい。
特性の優れた金属酸化物膜を、最も効率よい成膜速度で得るためである。
本発明の金属酸化物膜の成膜装置では、前記基材が、該基材の表面と平行な面で互いに交差する2方向で、前記原料ガス供給ノズルに対して往復移動可能であることが好ましい。
基材を基材表面と平行な面で往復移動させることにより原料ガスが基材表面に偏りなく噴射されるので、より均質な金属酸化物膜を得ることができる。
また、本発明の金属酸化物膜の成膜装置では、前記基材加熱手段が、前記基材を載置する加熱台とすることができる。
加熱台によって基材全体を加熱しながら基材に対して原料ガスを噴射して金属酸化物膜を成膜する。
本発明の金属酸化物膜の成膜装置では、前記基材表面を加熱する沿面放電プラズマ生成手段を備えることが好ましい。
また、本発明の金属酸化物膜の成膜装置では、前記基材表面の前記原料ガス供給ノズルによる噴射位置を主に加熱する局部加熱手段を備えることが好ましい。
基材全体ではなく原料ガスが噴射される基板の一部のみを加熱することによって、基材に対する熱ダメージを低減する。
本発明の金属酸化物膜の成膜方法は、大気開放型CVD装置を用いた成膜方法であって、複数基の原料ガス供給ノズルを基材表面の法線に対して25度以上50度以下の角度で傾け、前記複数の原料ガス供給ノズルを基材表面の成膜ラインに対して対称に、かつ25度〜50度の角度に開いて原料ガスを供給する成膜方法を採用した。
このような成膜方法を採用すれば、基材表面で原料ガスの安定した層流が得られ、均質で特性の良い金属酸化物膜を安定して高効率で得ることができる。
基材表面での原料ガスの安定した層流を確保し、均質で特性の良い金属酸化物膜を安定して高効率で得るためである。
本発明の金属酸化物膜の成膜方法においては、複数の気化器を使用し、該複数の気化器から発生した原料ガスを混合した後、1基の原料ガス供給ノズルから供給する成膜方法とすることができる。
このような方法とすることにより、成膜効率を高めたり複合酸化物膜を得ることも容易になる。
本発明の金属酸化物膜の成膜方法においては、前記原料ガスに加湿空気を吹き付けて成膜することが好ましい。
また、前記原料ガスの周囲をエアーカーテンで包囲しながら成膜することが好ましい。
原料ガス中に水分を補給することにより金属酸化物膜の生成を促進させるとともに、周囲の大気中の水分変動の影響を排除して、均質な金属酸化物膜を安定して得るためである。
本発明の金属酸化物膜の成膜方法においては、原料ガス供給ノズルが基材表面の法線となす角度を変更しながら成膜することもできる。
均一性に優れた金属酸化物膜を効率よく得るために、最適なノズル角度を選択することが好ましい。
本発明の金属酸化物膜の成膜方法においては、前記基材を、該基材表面と平行な面で互いに交差する2方向で往復移動させながら成膜することが好ましい。
原料ガスを基材表面に偏りなく噴射するので、より均質な金属酸化物膜を得ることができる。
また、本発明の金属酸化物膜の成膜方法においては、沿面放電プラズマによって前記基材表面を加熱しながら成膜することが好ましい。
また、本発明の金属酸化物膜の成膜方法においては、前記原料ガス供給ノズルによる噴射位置を主として加熱しながら成膜することが好ましい。
基材全体ではなく原料ガスが噴射される基板の一部のみを加熱することによって、基材に対する熱ダメージを低減する。
本発明の複合金属酸化物膜としては、TiO−ZnOなる組成を有し、非晶質構造からなる複合金属酸化物膜があげられる。TiとZnのモル比(Ti/Zn)は0.2〜15であることが好ましい。この範囲で非晶質膜が得られるからである。TiとZnのモル比(Ti/Zn)が0.2より小さいと、ZnOを主相とする結晶相が得られる。また、TiとZnのモル比(Ti/Zn)が15より大きいとTiOを主相とする結晶相が得られる。
本発明によれば、均質性に優れ、光触媒活性に優れた金属酸化物膜を高効率で得ることが可能となる。光触媒の普及を促進し、有害化学物質のリスクを取り除く経済社会の実現に寄与するところが大きい。また光触媒に限らず、各種機能酸化物の成膜装置として利用することも可能である。
従来からTiO等の単相金属酸化物膜が光触媒として用いられてきた。これらの単相金属酸化物膜の光触媒活性を高めるには、光触媒として作用するが金属酸化物バルクの量をできるだけ多くして、しかも気孔率が大きく、結晶性の良いものが好ましいとされてきた。これらの特性を向上させた単相金属酸化物膜を基材表面に均一に、効率よく形成するために種々の試みがなされてきた。
しかし、さらに金属酸化物膜の均一性を高め、光触媒活性を高くするにはそれなりの工夫が必要である。
先ず第一に、原料ガスを層流下で基材表面に静かに流し、しかも効率よく生成酸化物を堆積させて、均質な金属酸化物膜を得ることが重要である。その際、原料ガス中に水分を供給することにより、成膜効率を向上させることができる。
第二は、生産効率の良い大気開放型CVD装置を利用して成膜する際に、周囲の大気雰囲気中の湿度変化の影響を極力排除して、均質な金属酸化物膜を得ることが重要である。
上記の問題を解決するため本発明では以下のような改良された大気開放型CVD成膜装置を使用することとした。
先ず、本発明の第1の実施形態における大気開放型CVD成膜装置について説明する。
図1は、本実施形態における大気開放型CVD成膜装置の基本構成を説明する図である。
本発明の大気開放型CVD成膜装置1は、基本的には原料6を気化させるための気化器5、気化した原料ガスを噴射するための原料ガス供給ノズル2、基材3を加熱して支持するための加熱台(基材加熱手段)4、気化した原料ガスを搬送するキャリアガス用の流量計7及びキャリアガス用の配管から構成されている。図1では1種類の原料ガス系統のみについて示している。
気化器5では金属酸化物膜の原料となる、例えばTi(CO)(TTIP)やZn(C(Zn(acac))等を加熱して気化させる。
気化した原料ガスは、例えば窒素(N)等の不活性ガスをキャリアガスとして、原料ガス供給ノズル2まで搬送され、ノズル先端から基材3表面に向けて噴射される。ノズル先端は扁平なスリットノズルとするのが好ましい。ノズル先端と基材表面との距離は10〜60mm程度が適する。キャリアガスの冷却を防ぐため、キャリアガス用の配管にはリボンヒーター8を巻き付けて保温しておく。
複合金属酸化物膜を得るためには少なくとの2基の気化器が必要である。各気化器は原料の沸点に応じた温度に加熱し原料ガスを発生させる。発生した原料ガスはあらかじめ混合して原料ガス供給ノズルから噴射する。または、原料ガス供給ノズルを複数接合し、別々のノズル先端から噴射しても良い。あるいはまた複数の原料ガス供給ノズルを設け、各原料ガス供給ノズルから異なる原料ガスを噴射し、基材表面で混合しても良い。
基材3はガラス、セラミック、樹脂、金属等が利用でき、加熱台4上に載置し300℃以上、例えば400℃前後の高温に保持される。
次に、本発明の最大の特徴である原料ガス供給ノズル2の配置について図2を用いて説明する。図2は、原料ガス供給ノズル2と基材3との関係を説明する図である。
本発明では原料ガス供給ノズル2の中心軸(L)と基材3表面の法線(N)とがなす角度(θ)が25度以上の角度になるように傾けて設置する。これは基材3の上面で原料ガスの滑らかな層流を作り出し、複合化反応を安定させて、特性の均一な金属酸化物膜を高効率で得るためである。
図3に、原料ガス供給ノズル角度(θ)を変化させ、ノズル先端と基材表面の距離を15mmとし、窒素ガスを4L/minで流した時の気流の様子を煙を使って観察した結果を示す。
ノズル角度(θ)が0度では原料ガスが基材表面を直撃するようになり、原料ガス流が激しい乱流となって均質な金属酸化物膜が得られない(図3(a)参照。)。また、ノズル角度(θ)が20度でもまだ乱流となり、煙がノズルの左右に分かれて上昇する(図3(b)参照。)。ノズル角度(θ)が30度を越えると基材表面に噴射された原料ガスは明瞭な一方向の流れ(層流)となる(図3(c)、(d)参照。)。ノズル角度(θ)が50度を越えると基材表面に噴射された原料ガスのうち、膜成長に寄与しないまま通過する原料ガスの割合が多くなり、成膜効率が低下するので上限は50度程度とする。
図4にTiO膜を形成する際の原料ガス供給ノズルの傾きとTiO膜形成量との関係を示す。また、図5には原料ガス供給ノズルの傾きと生成したTiO膜の面内均一性を示す。形成条件は原料として80℃に加熱したTi(CO)、基材は400℃に加熱した石英ガラス、基材とノズル先端の距離は15mm、キャリアガスは窒素ガスを使用して4L/minで流して30分間成膜した。膜形成量は重量測定した。面内均一性はDektak表面粗さ計を使用し、成膜中央部と両側の成膜端部より5mmに合計3箇所につき、スキャン長さ15mmで測定し、その平均値を成膜量で除したP-V/weight値で表した。図4及び図5から明らかなとおり、原料ガス供給ノズルの傾きが増すにつれて成膜量と面内均一性は減少するが、原料ガス供給ノズルの傾きが25度を越えると両者とも低位安定してくる。従って、原料ガス供給ノズルの傾きを25度以上にすれば、面内均一性に優れた均質な金属酸化物膜が得られることができる。原料ガス供給ノズルの傾きが50度を越えると成膜量が低下するばかりでなく、均一性が急速に悪化する。そこで、原料ガス供給ノズルの傾きは25度以上50度以下とするのが好ましい。
原料となる、例えばTi(CO)(TTIP)やZn(C は、下記の反応式に従って酸化物を生成する。即ち、
Ti(CO)+4HO→Ti(OH)+4COH・・・(1)
Ti(OH)→TiO+2HO・・・(2)
Zn(C+2HO→Zn(OH)+2CH・・・(3)
Zn(OH)→ZnO+2HO・・・(4)
上記のように酸化物の生成には水分(HO)が関与している。大気開放型CVD装置では、周囲の大気雰囲気の湿分からHOを補給しながら酸化物を生成していく。
本発明では酸化物を形成する基材表面近傍に湿分を含んだ気体を供給することにより、酸化物の生成反応を促進できることを見いだした。湿分を含んだ気体としては加湿空気が簡便で有効である。加湿空気中の湿分量や流量は、使用する原料ガスの種類と流量に従って化学当量を目安に設定する。原料ガスに対して反応に必要となる水分を加湿空気から供給することにより、酸化反応が促進されて効率的な成膜ができる。
加湿空気を供給する位置は、基材表面上の原料ガス供給位置近傍が効果的である。しかも、均質な酸化物膜を得るためには、原料ガスの層流を乱さないようにしなければならない。図6に原料ガス供給ノズル2と加湿空気噴出ノズル12との関係を示す。図に示すように、基材3と原料ガスとの界面近傍に原料ガス流の後方から加湿空気を噴出するための加湿空気噴出ノズル12を設けるようにするのがよい。
大気開放型CVD装置では、酸化物膜形成雰囲気は大気雰囲気に開放されている。従って、酸化物膜の生成速度や酸化物膜の性状は、周囲の大気中の水分量の影響を受け、大気中の湿度の変動に伴って変化する。
そこで、均質な酸化物膜を得るには、原料ガスの周囲をエアーシールして大気雰囲気の湿分の影響を遮断することが有効である。上述の通り、基材表面と原料ガスとの界面には湿分のコントロールされた加湿空気が供給されるので、大気雰囲気を遮断するのは基材に対して原料ガスの上方をシールするのが効果的である。図7に原料ガス供給ノズル2とエアーシールノズル22との関係を示す。図に示すように、基材3側から上方向に、加湿空気噴出ノズル12、原料ガス供給ノズル2及びエアーシールノズル22を配置するのが好ましい。勿論、原料ガス供給ノズル2は基材3の法線に対して25度以上の角度で傾斜させて配置する。加湿空気噴出ノズル12とエアーシールノズル22も、原料ガス供給ノズル2とほぼ並行に基材3の法線に対して傾斜させて配置するのが好ましい。
以上、原料ガス供給ノズル2、加湿空気噴出ノズル12及びエアーシールノズル22の配置について説明してきたが、複合金属酸化物膜を形成するには必要な原料ガス毎に原料の気化器を設け、基材表面に噴射して複合化すると組成制御が容易となるので好ましい。
その際、原料ガスノズルに対して上述のように加湿空気噴出ノズル及びエアーシールノズルを配置するのが好ましい。
図8に、2種類の原料ガスを使用して金属酸化物膜を形成するために、2組の気化器と原料ガス供給ノズルを配置する場合の例を側面図で示す。図9には、図8に示す装置の平面配置図を示す。
図8に示すように、加熱台4上に載置された基材3の左右上方に第1の原料ガス供給ノズル2aと第2の原料ガス供給ノズル2bを配置して、2種類の原料ガスを供給する。各原料ガス流の後方から原料ガスと基材3との界面近傍に加湿空気を供給できるようにするため、加湿空気噴出ノズル12a,12bを、基材3の両側から基材3の表面にほぼ平行に配置する。さらに、周囲の大気雰囲気中の湿分の影響を排除するため、原料ガス供給ノズル2a,2bの基材3に対して反対側(即ち、原料ガス供給ノズルの上側)に、エアーカーテンノズル22a,22bを配置する。図ではエアーカーテンノズル22a,22bはスリット状の原料ガス供給ノズル2a,2bに接合して設けてある例を示している。このように原料ガスの上から乾燥空気によるエアーカーテンで覆うことにより、周囲の大気雰囲気中の湿分の影響を排除して、均質な金属酸化物膜を得ることができる。
各ノズルまでの配管にはリボンヒーター8を巻き付けて保温し、各ノズル先端部にもヒーター11を組み込んで保温し、成膜反応の促進を図る。また、各ノズルには流量計7を挿入して供給する流体の量を制御する。
図9には2組の原料ガス供給ノズルを配置する場合の平面配置図を示す。この図では、1基の原料ガス供給ノズルに対して各々2基の気化器5a,5c、5b,5dを配置した例を示している。各気化器は同一の原料ガスを発生させてもよいし、異なる原料ガスを発生させてもよい。図8に示すように基材3の左右上方に原料ガス供給ノズル2a,2bを配置しているが、基材3表面近傍での原料ガスの層流を乱さないために、原料ガス供給ノズル2a,2bを真正面に向き合わせるのではなく、図に矢印Fで示す基材3の移動方向に対してα度だけ傾けて配置する。角度αは25度〜50度程度が適当である。このように原料ガス供給ノズルの先端を基材3の移動方向にやや傾けて配置することにより、原料ガスが均一に混合されるし原料ガスの層流も保たれるので、均質な酸化物膜を高効率で得ることができる。
次に、このような大気開放型CVD成膜装置を使用して、金属酸化物膜を形成する方法について説明する。
所定の原料を気化器5に中に装入して加熱器化させる。加熱器5内にキャリアガスとして例えば乾燥した窒素ガスのような不活性ガスを通し、蒸発した原料ガスを原料ガス供給ノズル2まで搬送する。
複数の原料ガスを使用すれば、基材3の表面には複合金属酸化物膜が堆積する。複合金属酸化物の組成はキャリアガスの流量比をコントロールすることにより、任意の組成比に調整することができる。
酸化物の生成反応を促進させるため、基材3と原料ガスの界面近傍に加湿空気を吹き込む。また、周囲の大気雰囲気中の湿分の影響を排除するため、原料ガスの上から乾燥空気によるエアーカーテンを噴射して覆う。エアーカーテンの効果により周囲の大気雰囲気中の湿分の影響を排除して、均質な金属酸化物膜を得ることができる。
これら原料ガス、加湿空気及びエアーシール用空気の流量は、目的とする複合酸化物膜の種類、膜厚、成膜速度等を勘案して最適流量を決定すればよい。また、原料ガス供給ノズルの傾斜角度も目的とする複合酸化物膜の種類、膜厚、成膜速度等を勘案して適宜設定すればよい。
原料としてTi(CO)(TTIP)及びZn(C(Zn(acac))を使用すると、TiOとZnOからなる複合金属酸化物膜が得られる。
この場合、原料ガス供給ノズルの傾斜角度が大きくなるに従って成膜速度が低下する傾向がある。
図10に、TTIP原料ガスの供給量を4L/minとし、Zn(acac)の供給量を変化させた場合の結晶形態をX線回折で調べた結果を示す。図10によれば、Zn(acac)原料ガスのキャリアガス流量が4L/minの時にはアモルファスの複合金属酸化物膜が得られている。
次に、本発明の成膜方法によって得られた金属酸化物膜は、従来の塗布法による光触媒膜に比較して触媒活性が高くなる。複合金属酸化物の膜厚や膜重量が大きくなる程光触媒活性は高くなる。これは光触媒活性に寄与する金属酸化物膜の活性点の数が増大するためと考えられる。本発明の成膜方法によって得られた金属酸化物膜の光触媒活性は、従来の塗布法による光触媒膜に比較して400倍程度も向上する。
図11に本発明の成膜方法によって得られた金属酸化物膜の光触媒活性と、従来の塗布法による光触媒膜の光触媒活性を、アセトアルデヒドの分解活性を指標として比較した結果を示す。図は光触媒膜を成膜した試料をアセトアルデヒドガス20ppmを充填した容器に静置し、紫外線を照射して残留するアセトアルデヒド量の経時変化を示したものである。図に示すように、本発明の金属酸化物膜(曲線a:膜厚5.6μm,曲線b:膜厚1.5μm)は従来の塗布法による光触媒膜(曲線c:膜厚1.5μm)に比較して、はるかに光触媒活性が優れていることが判る。単位面積当たりに換算して比較すると従来品よりも420倍も光触媒活性が優れているといえる。
次に、本発明による大気開放型CVD成膜装置の第2の実施形態について説明する。
なお、ここで説明する実施形態は、その基本的構成が上述した第1の実施形態と同様であり、上述の第1の実施形態に別の要素を付加したものである。したがって、同一構成要素に同一符号を付し、その説明を省略する。
第2の実施形態と第1の実施形態との異なる点は、第1の実施形態では基材3が加熱台4の上にされており、基材3の全体が加熱されているが、第2の実施形態では、基材3の表面のみを加熱するように構成されている点である。
すなわち、本実施形態における大気開放型CVD成膜装置は、図12に示すように、基材3が載置台32の上面に配置されており、基材3の上空間に大気圧プラズマを発生させる沿面放電プラズマ生成手段(基材加熱手段)31を備えている。
この沿面放電プラズマ生成手段31は、載置台32に設けられた陰極33と、基材3の上方に設けられた陽極34と、これら陰極33及び陽極34に電圧を印加する電圧印加手段35とを有している。そして、陰極33及び陽極34に電圧を印加することで基材3上に大気圧プラズマを発生させる。
また、載置台32は、基材3の表面と平行な面で交差する2方向である矢印A、矢印B方向で往復移動可能となっている。
次に、このような大気開放型CVD成膜装置を使用して、金属酸化物膜を形成する方法について説明する。
まず、沿面放電プラズマ生成手段31の陽極34及び陰極33に電圧印加手段35を用いて電圧を印加し、基材3上に大気圧プラズマを発生させる。これにより、大気圧プラズマが発生している基材3の表面のみが加熱される。そして、上述した第1の実施形態と同様に、基材3の表面に複合金属酸化物膜を堆積する。このとき、載置台32を図12に示す矢印A方向及び矢印B方向で適宜往復移動させ、基材3の表面に原料ガスが均一に噴射されるようにする。
以上のように、本実施形態における大気開放型CVD装置及び金属酸化物膜の成膜方法によれば、基材3の表面のみを加熱するので、基材3に対する熱ダメージを低減することができる。したがって、熱ダメージに対する耐性の低い材料であっても基材3として適用し、その表面に金属酸化物膜を形成することができる。
また、基材3上に原料ガスが均一に噴射されるので、均質な金属酸化物膜が得られる。
なお、本実施形態において、図13に示すように、沿面放電プラズマ生成手段36が、原料ガス供給ノズル37内でプラズマトーチを発生させ、基材3上に大気圧プラズマを発生させるような構成であってもよい。この沿面放電プラズマ生成手段36は、原料ガス供給ノズル37の原料ガス流通系に設けられた陰極及び陽極に、電圧印加手段35を用いて電圧を印加する。これにより、原料ガス供給ノズル37内でプラズマトーチが発生する。
次に、本発明による大気開放型CVD成膜装置の第3の実施形態について説明する。
なお、ここで説明する実施形態は、その基本的構成が上述した第1の実施形態と同様であり、上述の第1の実施形態に別の要素を付加したものである。したがって、同一構成要素に同一符号を付し、その説明を省略する。
第3の実施形態と第1の実施形態との異なる点は、第1の実施形態では基材3が加熱台4の上にされており、基材3の全体が加熱されているが、第3の実施形態では、原料ガス供給ノズル2からの原料ガスの噴射位置及びその近傍を加熱するように構成されている点である。
すなわち、本実施形態における大気開放型CVD成膜装置は、図14に示すように、基材3の表面での原料ガス供給ノズル2からの原料ガスの噴射位置よりも噴射方向先端側に基材3の表面を加熱するロールヒータ(基材加熱手段、局部加熱手段)41が設けられている。
そして、ロールヒータ41で基材3の表面を部分的に加熱しながら、上述した第1の実施形態と同様に、基材3の表面に複合金属酸化物膜を堆積する。
以上のように、本実施形態における大気開放型CVD装置及び金属酸化物膜の成膜方法によれば、上述した第2の実施形態と同様に、基材3に対する熱ダメージを低減することができる。
なお、本実施形態において、局部加熱手段としてロールヒータ41を用いたが、フィラメントや高周波加熱によって加熱してもよく、局部的に熱風を当てることによって加熱してもよい。
また、図15に示すように、局部加熱手段として、原料ガス供給ノズル2からの原料ガスの噴射位置及びその近傍に対して赤外線や紫外線、レーザなどの熱線を照射する光源(基材加熱手段、局部加熱手段)42を用いてもよい。
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
図8、図9に示したような大気開放型CVD成膜装置を使用して、キャリアガスは窒素ガスを使用し、原料としてTi(CO)(TTIP)及びZn(C(Zn(acac))を使用して、450℃に予熱した30×30×1mmの石英ガラス基材表面にTiOZnOからなる複合金属酸化物膜を形成した。
Ti(CO)及びZn(C用の原料ガス供給ノズルは石英ガラス基材表面の法線に対して30度だけ傾斜させ、左右に開いて互いに向かい合わせ、ノズル先端間距離を24mm、ノズルと基材表面との距離を15mmとした。さらに、Ti(CO)のキャリアガスの流量を4L/min一定とし、Zn(Cのキャリアガスの流量を1〜8L/minに変化させて30分間成膜した。
得られた金属酸化物膜をX線回折で同定したところ、TiOとZnOからなる複合金属酸化物であることが確認された。図10にX線回折チャートを示す。また、X線回折ではTi(CO)とZn(C)のキャリアガスの流量がともに4L/minの場合には、アモルファス構造の複合金属酸化物膜が成膜していた。
(実施例2)
図16に示すような大気開放型CVD装置を用いて、原料として濃度30%のTi(CO)を使用し、Nキャリアガス流量4L/min、気化器温度80℃、基板温度450℃、ノズル−基板間の距離を15mm、基板移動速度を40mm/minの条件で、ノズルの成膜面に対する入射角度を0度から55度の間で調整しながら、30×30×1mmの石英ガラス上にTiO膜を成膜した。
石英ガラスの成膜前後の重量差から成膜されたTiO膜の重量を測定した。その結果を示したのが図4である。またこれらの膜の面内均一性を比較したのが図5である。
さらに、成膜されたTiOの光触媒としての活性を測定した結果を示したのが図11(a)である。光触媒の活性は「光触媒性能評価試験法IIa」に準拠し、UV1.2mW/cmの露光下で、初期濃度20ppmアセトアルデヒドの分解活性を比較した。
その結果、いずれも1時間以内にアセトアルデヒドを完全分解する優れた光触媒活性を示した。
(実施例3)
図17に示すような大気開放型CVD装置を用いて、原料として濃度30%のTi(CO)及びZn(Cを使用し、各Nキャリアガス流量4L/min、Ti(CO)気化器温度80℃、Ti(CO)化器温度125℃、基板温度400℃、湿度80%、ノズル−基板間の距離を15mm、基板移動速度を40mm/minの条件で、各気化器を並列に接続して原料揮発ガスを合流混合させた後、一つのノズルから噴霧し、30×30×1mmの石英ガラス上にTiO膜を成膜した。
成膜後の被膜をX線回折した結果、アモルファス状のTiOとZnOの混合膜が成膜されていることがわかった。
(実施例4)
図18に示すような大気開放型CVD装置のTi(CO)揮発ガスを噴出する原料ガスノズルの左側から水分を補給する加湿空気噴出ノズルを設置し、更にこれらのノズルの上側にエアーシールノズルを設置した。そして加湿空気噴出ノズルから噴出するスチームの流速を1.5m/sec、スチームの湿度は60〜85%、エアーシールノズルからのエアー流量を2.0L/min、加湿空気噴出ノズルと原料ガス噴出ノズルとの距離は60mmとした。
このような装置を使用して、原料として濃度30%のTi(CO)を使用し、Nキャリアガス流量4L/min、気化器温度80℃、基板温度450℃、湿度80%、ノズル−基板間の距離を15mm、基板移動速度を40mm/minの条件で、ノズルの成膜面法線に対する傾斜角度を30度にしながら、30×30×1mmの石英ガラス上にTiO膜を成膜した。
成膜されたTiO膜の重量は3.7mgとスチームが無い場合の2.3mgに比較して大幅に増加していた。
本発明の第1の実施形態における成膜装置の基本構成を説明する図である。 基材と原料ガス供給ノズルとの関係を示す図である。 ノズル傾斜角度とガスの流れの関係を説明する図である。 原料ガス供給ノズルの傾きとTiO膜形成量との関係を示す図である。 原料ガス供給ノズルの傾きとTiO膜の面内均一性を示す図である。 原料ガス供給ノズルと加湿空気噴出ノズルとの関係を示す図である。 原料ガス供給ノズルとエアーシールノズルとの関係を示す図である。 複数の原料ガス供給ノズルを配置した装置の側面図である。 図8に示す装置の平面配置図である。 TiOとZnOの混合相からなる金属酸化物膜のX線回折プロファイルを示す図である。 光触媒活性を比較した図である。 本発明の第2の実施形態における成膜装置の構成を示す図である。 第2の実施形態における成膜装置の、他の構成を示す図である。 本発明の第3の実施形態における成膜装置の構成を示す図である。 第3の実施形態における成膜装置の、他の構成を示す図である。 実施例2の装置の構成を示す図である。 実施例3の装置の構成を示す図である。 実施例4の装置の構成を示す図である。
符号の説明
1 大気開放型CVD成膜装置
2、37 原料ガス供給ノズル
3 基材
4 加熱台(基材加熱手段)
5 気化器
6 原料
7 流量計
8 リボンヒーター
9 予備加熱器
11 ヒーター
12 加湿空気噴出ノズル
22 エアーカーテンノズル
41 ロールヒータ(基材加熱手段、局部加熱手段)
42 光源(基材加熱手段、局部加熱手段)

Claims (17)

  1. 少なくとも気化器と、基材を加熱する基材加熱手段及び原料ガス供給ノズルを具備した大気開放型CVD装置であって、前記原料ガス供給ノズルを前記基材表面の法線に対して25度以上50度以下の角度で傾けて設置してなり、
    前記原料ガス供給ノズルを、複数基有し、基材表面の成膜ラインに対して対称に、かつ25度〜50度の角度に開いて配置してなることを特徴とする金属酸化物膜の成膜装置。
  2. 複数の気化器を備え、該複数の気化器から発生した原料ガスを混合した後1基の原料ガス供給ノズルに供給するように構成してなることを特徴とする請求項1に記載の金属酸化物膜の成膜装置。
  3. 前記基材と原料ガスとの界面に原料ガス流の後方から加湿空気を噴出するための加湿空気噴出ノズルを具備してなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の金属酸化物膜の成膜装置。
  4. 前記原料ガス供給ノズルの基材に対して上側にエアーカーテンノズルを具備してなることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の金属酸化物膜の成膜装置。
  5. 前記原料ガス供給ノズルが基材表面の法線となす角度を変更可能に構成してなることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の金属酸化物膜の成膜装置。
  6. 前記基材が、該基材の表面と平行な面で互いに交差する2方向で、前記原料ガス供給ノズルに対して往復移動可能であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の金属酸化物膜の成膜装置。
  7. 前記基材加熱手段が、前記基材を載置する加熱台であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の金属酸化物膜の成膜装置。
  8. 前記基材加熱手段が、前記基材表面に大気圧プラズマを発生させる沿面放電プラズマ生成手段であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の金属酸化物膜の成膜装置。
  9. 前記基材加熱手段が、前記基材表面の前記原料ガス供給ノズルによる噴射位置を主に加熱する局部加熱手段であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の金属酸化物膜の成膜装置。
  10. 大気開放型CVD装置を用いた成膜方法であって、複数基の原料ガス供給ノズルを基材表面の法線に対して25度以上50度以下の角度で傾け、前記複数の原料ガス供給ノズルを基材表面の成膜ラインに対して対称に、かつ25度〜50度の角度に開いて原料ガスを供給することを特徴とする金属酸化物膜の成膜方法。
  11. 複数の気化器を備え、該複数の気化器から発生した原料ガスを混合した後1基の原料ガス供給ノズルから供給することを特徴とする請求項10に記載の金属酸化物膜の成膜方法。
  12. 前記原料ガスに含湿気体を吹き付けて成膜することを特徴とする請求項10または請求項11に記載の金属酸化物膜の成膜方法。
  13. 前記原料ガスの周囲をエアーカーテンで包囲しながら成膜することを特徴とする請求項10から請求項12のいずれか1項に記載の金属酸化物膜の成膜方法。
  14. 前記原料ガス供給ノズルが基材表面の法線となす角度を変更しながら成膜することを特徴とする請求項10から請求項13のいずれか1項に記載の金属酸化物膜の成膜方法。
  15. 前記基材を、該基材表面と平行な面で互いに交差する2方向で往復移動させながら成膜することを特徴とする請求項10から請求項14のいずれか1項に記載の金属酸化物膜の成膜方法。
  16. 沿面放電プラズマによって前記基材表面を加熱しながら成膜することを特徴とする請求項10から請求項15のいずれか1項に記載の金属酸化物膜の成膜方法。
  17. 前記原料ガス供給ノズルによる噴射位置を主として加熱しながら成膜することを特徴とする請求項10から請求項15のいずれか1項に記載の金属酸化物膜の成膜方法。
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