JP4453013B2 - ウエット処理装置およびウエット処理方法 - Google Patents

ウエット処理装置およびウエット処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4453013B2
JP4453013B2 JP2004373327A JP2004373327A JP4453013B2 JP 4453013 B2 JP4453013 B2 JP 4453013B2 JP 2004373327 A JP2004373327 A JP 2004373327A JP 2004373327 A JP2004373327 A JP 2004373327A JP 4453013 B2 JP4453013 B2 JP 4453013B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
processing
processing liquid
receiving
wet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004373327A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006179789A (ja
Inventor
昌正 川村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Electric Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Electric Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Electric Glass Co Ltd filed Critical Nippon Electric Glass Co Ltd
Priority to JP2004373327A priority Critical patent/JP4453013B2/ja
Publication of JP2006179789A publication Critical patent/JP2006179789A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4453013B2 publication Critical patent/JP4453013B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、液晶表示パネル(LCD)、プラズマ表示パネル(PDP)、フィールドエミッション表示パネル(FED)等のフラットパネルディスプレイ(FPD)の製造に用いるガラス基板、或いは半導体デバイス製造用の半導体基板等の各種の基板に、例えばエッチング、現像、洗浄、剥離等の各種のウエット処理を施すためのウエット処理装置とウエット処理方法に関するものである。
従来、液晶表示パネル製造用のガラス基板にエッチング処理を施す場合、ガラス基板を水平姿勢で保持し、このガラス基板の被処理面上にエッチング液をスプレー噴射して被処理面をウエット処理するのが一般的である(例えば、特許文献1参照。)。ところが、ウエット処理すべき基板が大型化するに従って基板がたわみやすくなるため、処理液が基板上で滞留し易くなり、基板の被処理面全体を均一にウエット処理することが困難になるという問題があった。
そこで、ウエット処理する基板を傾斜姿勢で保持し、この基板上で処理液を流下させながらウエット処理することによって、処理液の滞留ムラを回避する流下式のウエット処理装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平8−120468号広報 特開平10−158866号公報
しかしながら、特許文献2に記載の流下式ウエット処理装置にあっては、傾斜した基板への処理液の供給は、依然としてスプレー噴射により行なわれるため、噴射液の基板に及ぼす噴射圧力が場所によってばらつき、その結果、処理ムラが生じ易いという問題がある。
本発明は、従来のウエット処理装置に上記のような難点があったことに鑑みて為されたもので、基板が大型化しても基板の被処理面全体を均一にウエット処理することができるウエット処理装置とウエット処理方法を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、矩形の基板を水平面に対し傾斜した姿勢で保持し、該基板の被処理面に供給された処理液を被処理面上で流下させながらウエット処理するウエット処理装置において、水平面に対し垂直または傾斜した受け面を有し、該受け面で前記基板の上端縁と、該上端縁の端面と該受け面とにより凹部を形成して当接する受け部材と、該受け部材の受け面に前記処理液を供給する供給手段とを備え、前記供給手段により供給した処理液を前記受け部材の受け面に沿って流下させ、該処理液を該受け面に当接させた前記基板の上端縁の端面と該受け面とにより形成された凹部へと導き、該端面を越流させた処理液を該基板の被処理面へ供給してウエット処理することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のウエット処理装置において、前記受け部材が、枠体に張架された柔軟性シート材から成り、該受け部材の受け面が、前記基板の上端縁と当接したとき該基板の上端縁に倣って変形し得ることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載のウエット処理装置において、前記供給手段が、前記受け部材の上方に設けられ、処理液を貯留する貯留槽と、該貯留槽の開口部に、前記受け部材の全幅にわたって水平に設けられた堰堤部とを備えており、前記貯留槽へ処理液を供給して前記堰堤部を溢流させた処理液を前記受け部材の受け面へ供給することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれかに記載のウエット処理装置において、基板の搬入および搬出可能な搬送手段を備えてなることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載のウエット装置において、搬送手段が水平面に対し傾斜した姿勢の基板を該基板の幅方向へ搬送可能であり、水平面に対し傾斜した姿勢の基板を該基板の幅方向へ搬送可能な搬送手段を備え、該搬送手段が、前記基板の下端縁を支える第一コンベヤと該基板の裏面を支え、該基板に向かって進退移動可能な第二コンベヤと、から構成されており、前記第二コンベヤを前記基板の裏面を支えた状態で後退させ、該基板を傾倒させることによって、該基板の上端縁を前記受け部材の受け面に当接させることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、矩形の基板を水平面に対し傾斜した姿勢で保持し、該基板の被処理面に供給された処理液を被処理面に沿って流下させながらウエット処理するウエット処理方法において、処理液を受け部材の受け面で流下させ、次いで、該処理液を該受け面に当接させた前記基板の上端縁の端面と該受け面とにより形成された凹部へと導き、該端面を越流させた処理液を該基板の被処理面へ供給してウエット処理することを特徴とする。
請求項1に係るウエット処理装置によれば、供給手段により供給されて受け部材の受け面を流下する処理液を、傾斜姿勢に保持された基板の上端縁の端面に一旦衝突させ、その後、この端面を越流した処理液を基板の被処理面上へ供給することができる。そのため、従来の流下式のウエット処理装置のように、スプレー噴射された処理液の圧力が場所によってばらつくことに起因する処理ムラが生じることもなく、基板の被処理面を均一にウエット処理することができる。
しかも、基板の端面に衝突した処理液は、この端面と受け面とにより形成される凹部において基板の幅方向へも流れ得るので、基板の全幅において越流流量を均一化することができ、基板の被処理面を全幅にわたって均一にウエット処理することができる。
また、受け部材の受け面で基板の上端縁を受けるので、基板のサイズが異なっても、受け部材の位置を変えることなく基板の上端縁を当接させることができ、サイズの異なる基板をそのまま同時にまたは連続して処理することができる。さらに、従来装置のように、基板のサイズに応じてスプレーノズルの位置、角度等の調整を行なう必要がない。
さらに、基板を水平面に対し傾斜した状態でウエット処理するので、水平姿勢でウエット処理する場合に比べ、ウエット処理装置の設置面積を小さくするができる。基板の傾斜角度を大きくするほど、装置の設置面積を節約することができ、また、基板の自重によるたわみも小さくでき、このことによっても基板に対し均一なウエット処理を施すことができる。さらに、処理液の液切れも早くなる傾向がある。傾斜角は、45°以上であると好ましく、60°以上であるとさらに好ましい。
請求項2に係るウエット処理装置によれば、受け部材と基板の上端縁とが当接したとき、受け部材の受け面を基板の上端縁に倣って変形させることができる。したがって、基板の上端縁はその全幅にわたって受け面と隙間なく接触し合うことになり、受け面上を流下してくる処理液を確実に基板の被処理面上へと供給することができる。
受け部材としては柔軟性を有するシート材、具体的には塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂からなるシートや、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、ブタジエンゴム等のゴムからなる弾性部材が使用可能である。
請求項3に係るウエット処理装置によれば、貯留槽の堰堤部から溢流させた処理液を受け部材の受け面へ流下供給することができ、受け面上で処理液を基板の幅方向に均一化して流下させることができる。
請求項4に係るウエット処理装置によれば、基板を搬入および搬出する搬送手段を備えてなるため、ウエット処理の自動化が可能である。搬送手段としては、基板を挟持可能なアームやコンベヤ等が使用可能である。
請求項5に係るウエット処理装置によれば、第二コンベアを後退させるだけで、基板を傾倒させてその上端縁を受け部材の受け面に当接させることができ、構成を複雑化させることなく、傾斜姿勢の基板を確実に搬送し、保持し、ウエット処理することができる。
請求項6に係るウエット処理方法によれば、受け部材の受け面を流下する処理液を傾斜姿勢の基板の上端縁の端面に一旦衝突させ、その後、この端面を越流した処理液を基板の被処理面上へ供給することができるので、従来の流下式のウエット処理方法のように、スプレー噴射された処理液の基板に及ぼす圧力が場所によってばらつくことに起因する処理ムラが生じることがなく、基板の被処理面を均一にウエット処理することができる。
なお、本発明のウエット処理装置は、処理液を基板上や受け部材上を流下させた後、回収し、再度処理液として使用することができる。このとき、処理液の温度によってウエット処理の度合がばらつくため、処理液の温度を一定に管理することにより均一なウエット処理を行なうことができる。
以下、本実施形態の1つであるウエット処理装置100について、図1〜図4を参照しながら詳しく説明する。なお、本明細書および特許請求の範囲において、基板の幅とは、水平面に対し傾斜した姿勢で保持された基板1の被処理面10の水平方向の距離をいい、基板の幅方向とは、この水平距離の方向をいう。
図1および図2に示すように、ウエット処理装置100は、主として、ウエット処理すべき矩形状の基板1を水平面に対し傾斜した姿勢で搬送する搬送手段2と、傾斜姿勢の基板1の上端縁11を支えて基板1の被処理面10に処理液を供給する受け部材3と、この受け部材3の受け面31に処理液を供給する供給手段4と、これら搬送手段2、受け部材3、供給手段4を囲むケース5と、から構成されている。
搬送手段2は、図1および図2に示すように、傾斜姿勢の基板1の下端縁12を支承する第一コンベヤ21と、傾斜姿勢の基板1の裏面を支える第二コンベヤ22とから構成されている。第一コンベヤ21は、装置フレーム20に長手方向を水平にして固定されたコンベヤフレーム211に、多数の溝付きローラ212が一列に軸支された駆動式ローラコンベヤとして構成されている。各溝付きローラ212は、モータ213により伝達機構214を介して一斉に回転駆動され、これら複数の溝付きローラ212によって基板1の下端縁12を支承しながら基板1を基板1の幅方向へ搬送する。
第二コンベヤ22は、上記第一コンベヤ21の搬送方向に対し平行に設けられたコンベヤフレーム221に、多数のローラ222が二列に軸支された従動式ローラコンベヤとして構成されている。これら複数のローラ222により、水平面に対し傾斜姿勢の基板1の下向き面となる裏面の中程を支える。このことで、第二コンベヤ22は、第一コンベヤ21と協働して基板1をその傾斜姿勢を保って搬送する。本実施形態の搬送手段2は基板1を水平面に対し80°傾斜させた姿勢で搬送する。
また、第二コンベヤ22は、図2に示すように、そのコンベヤフレーム221の下方の支軸223により揺動可能に軸支され、コンベヤフレーム221の裏側には、図示しないエアシリンダにより進退動作するリンク機構225の作動端が接続されている。この支軸223は、装置フレーム20に固定された軸受け224によって上記第一コンベヤ21の搬送方向と平行に配設されている。このことで、エアシリンダを作動させれば、第二コンベヤ22を支持対象である基板1に向かって進退移動させることができる。そして、基板1の裏面を支えた状態で第二コンベヤ22を後退させることによって、基板1を次述する受け部材3の受け面31側へ傾倒させることができる。そのため、基板1の上端縁11を次述する受け部材3の受け面31に当接させることができる。
受け部材3は、上記搬送手段2の上方に設けられ、傾斜姿勢の基板1の上端縁11と当接して傾斜姿勢の基板1を支えるものである。受け部材3は、上記第一コンベヤ21の搬送方向に対し平行に、かつ、水平面に対し80°傾斜した受け面31を有しており、装置フレーム20に連結固定された支持フレーム30に固定されている。
本実施形態の受け部材3は、図3に示すように、枠体32に張架された合成樹脂製の柔軟性シート材から構成されており、そのシート面が受け面31となっている。即ち、支持フレーム30に、基板1よりも大きい幅をもつ横長矩形状の支持板33が固定され、この支持板33の周縁部に四角枠状の枠体32が固定されている。そして、この枠体32間に適当な張力で塩化ビニル製シート材が張り渡されている。このことで、枠体32内において、シート材から成る受け部材3と支持板33との間に変形スペースSが形成されることになり、受け部材3の受け面31は、基板1の上端縁11と当接したとき、基板1の上端縁11の形状に倣って凹み変形する。
供給手段4は、上記受け部材3の上方に設けられ、受け部材3の受け面31に処理液を供給するものである。本実施形態の供給手段4は、図3に示すように、処理液を貯留可能な貯留槽41と、この貯留槽41の開口部に設けられた堰堤部42とを備えている。貯留槽41はその上方が開口して受け部材3の全幅にわたる細長い樋形状を成しており、長方形状の底部411と、底部411の両側縁部に立設された前壁部412および後壁部413と、底部411の両端部に立設された一対の側壁部414とから構成されている。そして、前壁部412の上端縁に、受け部材3の全幅にわたる水平な堰堤部42が設けられている。貯留槽41内へ処理液を供給し、その液面を上昇させることによって、処理液を堰堤部42から溢流させ、処理液を下方の受け部材3へ供給する。
なお、本実施形態では、処理槽41の底部411を上記支持板33の上端面で構成し、前壁部412および堰堤部42を、支持板33の上端に着脱自在に固定した堰板部材415により一体に構成している。これら処理槽41および堰堤部42を一体に構成しても勿論良い。
本実施形態の供給手段4はさらに、貯留槽41の上方に設けられた第二の貯留槽43と、この第二の貯留槽43の開口部に設けられた第二の堰堤部44とを備えている。第二貯留槽43は、上記貯留槽41と同様、その上方が開口した細長い樋形状を成しており、貯留槽41と同じ長さに構成されている。第二貯留槽43は、長方形状の底部431と、底部431の両側縁部に立設された前壁部432および後壁部433と、底部431の両端部に立設された一対の側壁部434とから一体に構成されている。そして、前壁部432の上端縁に、貯留槽41の全長にわたる水平な第二堰堤部44が一体に設けられている。第二貯留槽43は、上記支持フレーム30の上部に固定されており、第二貯留槽43の前壁部432と、貯留槽41の後壁部431とは一体に構成されている。
また、第二貯留槽43の底部431には、複数の供給パイプ45が接続されており、図4に示すように、ポンプ46により圧送された処理液が複数の供給パイプ45を通じて第二貯留槽43内へ供給される。供給パイプ45を通じて第二貯留槽43内へ処理液を供給し、その液面を上昇させることによって、処理液を第二堰堤部44から溢流させ、溢流させた処理液を下方の貯留槽41内へ供給する。なお、第二堰堤部44には多数のV字溝が形成されており、これらのV字溝から処理液を溢流させるようにしても良い。
ケース5は、図2に示すように、上述した搬送手段2、受け部材3、および供給手段4を囲んで処理液または処理液の蒸気が外部に飛散することを防ぐものためのものである。ケース5は装置フレーム20に固定されており、その前面に着脱可能な外扉51と内扉52とが設けられている。なお、図1ではケース5の図示を省略してある。
以下、本実施形態のウエット処理装置100による基板1のウエット処理工程について説明する。
まず、上記搬送手段2を作動させることによって、ウエット処理すべき基板1を外部から装置内へ搬入する(図1および図2参照)。つまり、傾斜姿勢の基板1の下端縁12を第一コンベヤ21で支え、基板1の裏面の中程を第二コンベヤ22で支えた状態で、第二コンベヤ22を駆動することによって、基板1をその傾斜姿勢を保ちながら搬入する。そして、基板1を所定位置まで搬入したとき、搬送手段2の搬送動作を停止させる。
次に、基板1の裏面を支える第二コンベヤ22を後退させることによって、基板1を第二コンベヤ22側へ傾倒させ、基板1の上端縁11を受け部材3の受け面31に当接させる(図3参照)。第二コンベヤ22は、基板1の上端縁11が受け面31に当接した後も所定距離だけ後退して基板1の裏面から離れる。こうして、基板1の下端縁12を第一コンベヤ21で支えるとともに、基板1の上端縁11を受け面31で支えることによって、傾斜姿勢の基板1を保持する。本実施形態では、基板1を水平面に対し約77°傾斜させた姿勢で保持するようにしている。このとき、柔軟性シート材から成る受け部材3の受け面31は、基板1の上端縁11に倣って変形し、基板1の上端縁11全体と隙間なく接触し合う。
次いで、上記供給手段4を作動させることにより受け部材3の受け面31への処理液Lの供給を開始する(図3および図4参照)。つまり、ポンプ46を作動させ、供給パイプ45を通じて第二貯留槽43内へ処理液Lを供給することによって、処理液を第二堰堤部44から溢流させ、溢流させた処理液を下方の貯留槽41へ供給する。そして、貯留槽41内の処理液をさらに堰堤部42で溢流させ、この溢流させた処理液を受け面31上へ供給する。
基板1の上端縁11は、受け面31と隙間無く当接されていることによって、受け面31を流下する処理液Lは、基板1の上端縁11の端面(厚み面)111に直接導かれ、端面111と衝突する。端面111と衝突した処理液はその後、端面111を越流し、そのまま基板1の被処理面10上へ供給される。そして、基板1の被処理面10上へ供給された処理液を被処理面10に沿って流下させながら、この処理液で基板1の被処理面10をウエット処理するのである。ここで、処理液は被処理面10上を流下するので、被処理面10上で滞留することはない。
そして、基板1の被処理面10から流れ落ちた処理液は、図4に示すように、基板1の下方に設けた回収パイプ49を通じて処理液タンク47に回収される。処理液タンク47に回収された処理液は再びポンプ46によって第二貯留槽43へ供給される。なお、処理液タンク47内で処理液は常時攪拌され、ウエット処理に最適な温度に調節管理されている。
基板1のウエット処理を終了するときには、第二コンベヤ22を基板1へ向けて前進させることによって、第二コンベヤ22で基板1の裏面を支えながら、上端縁11を受け部材3から離し、基板1の傾斜角度を80°まで起こす。こうして基板1のウエット処理を終了する。その後、第一コンベヤ21を駆動させてウエット処理済みの基板1を装置外部へ搬出する。
なお、ここでは、基板1の上端縁11を受け部材3の受け面31に当接させた後、処理液を受け面31上から流下させて基板1のウエット処理を行なっているが、ウエット処理装置100によるウエット処理工程は勿論これに限定されるものではなく、予め処理液を受け面31上を流下させておき、その後、基板1の上端縁11を受け面31に当接させてウエット処理を行なうようにしても良い。
この場合、基板1に対するウエット処理に先立って、受け面31上に供給された処理液はその後、自重により受け面31を流下する。受け面31から流れ落ちた処理液は、図4に示すように、受け部材3の下方に設けた回収パイプ48を通じて処理液タンク47内に回収される。処理液タンク47に回収された処理液は再びポンプ46によって第二貯留槽43へ供給される。
基板1に対するウエット処理を行なう前に、予め温度調節された処理液を受け面で流下させておくことによって、例えば、第二貯留槽43、貯留槽41、受け部材3等の温度を処理液の液温に予め近づけておくことができ、処理液が基板1の被処理面10に供給されるまでに、処理液の液温が変動してウエット処理条件が変化してしまう恐れもない。
また、受け面31上での処理液の流下を停止させた後、基板1の上端縁11を受け面31から離してウエット処理を終了しても良いし、処理液を流下したまま基板1の上端縁11を受け面31から離してウエット処理を終了しても良い。
以上に説明したとおり、本実施形態のウエット処理装置100は、供給手段4により供給された処理液Lを受け面31上で流下させる受け部材3を設け、この受け面31に傾斜姿勢の基板1の上端縁11を当接させることによって、基板1の被処理面10へ処理液を供給しているので、受け面31を流下する処理液を基板1の上端縁11の端面111に一旦、衝突させ、その後、端面111を越流させた処理液を、基板1の被処理面10上へ供給することができる。したがって、従来の流下式のウエット処理装置のように、スプレー噴射された処理液の基板に及ぼす圧力が場所によってばらつくことに起因する処理ムラが生じることもなく、基板1の被処理面10を均一にウエット処理することができる。
しかも、端面111に衝突した処理液は、この端面111と受け面31とにより形成される凹部を基板1の幅方向へも流れ得るので、基板1の全幅において越流流量を均一化することができる。したがって、たとえ受け面31上で処理液が幅方向に均一に流下していなくても、端面111が形成する凹部で処理液を幅方向に均一化することができ、基板1の被処理面10を全幅にわたって均一にウエット処理することができる。
また、傾斜姿勢の基板1の上端縁11と受け部材3の受け面31とを当接させるだけでそのままウエット処理することができるので、従来装置のように、基板に対するスプレーノズルの距離、位置、角度等の調整を行なう必要がなく、装置構成を頗る簡素化することができる。また、十分な面積をもつ受け面31で基板1の上端縁11を受けるので、図1に示すように、基板のサイズが異なっても、受け部材の位置を変えることなく基板の上端縁を当接させることができ、サイズの異なる基板をそのまま連続処理することができる。そのため、従来装置のように、基板のサイズに応じてスプレーノズルの位置、角度等の調整を行なう必要がない。
さらに、基板を水平面に対し傾斜姿勢でウエット処理することができるので、水平姿勢でウエット処理する場合に比べ、ウエット処理装置の設置面積を小さくすることができる。また、基板の傾斜角度を大きくするほど、装置の設置面積を節約することができる。さらに、基板の自重によるたわみも小さくできるため、基板に対し均一なウエット処理を施すことができる。さらに、処理液の液切れも早くなる傾向がある。なお、基板は水平面に対し傾斜してさえいれば良いが、傾斜角は、45°以上であると好ましく、60°以上であるとさらに好ましい。
更にまた、本実施形態のウエット処理装置100にあっては、受け部材3を、枠体に張架した柔軟性シート材で構成しているので、基板1の上端縁11と当接したとき、受け部材3の受け面31を基板1の上端縁11に倣って変形させることができる。したがって、基板1が多少位置ズレしていても、基板1の上端縁11はその全幅にわたって受け面31と隙間なく接触することになり、受け面31上を流下してくる処理液を確実に基板1の被処理面10上へと供給することができる。
更にまた、本実施形態のウエット処理装置100にあっては、受け部材3の上方に貯留槽41を設け、この貯留槽41の堰堤部42から溢流させた処理液を、受け部材3の受け面31へ流下供給しているので、受け面31上への処理液の供給自体を、受け面31の全幅において均一化して行なうことができる。したがって、受け面31上で処理液を基板の幅方向に均一化して流下させることができ、基板1に対するウエット処理をより均一化することができる。
更にまた、本実施形態のウエット処理装置100にあっては、貯留槽41の上方に第二貯留槽43を設け、処理液を第二貯留槽43内へポンプ供給し、第二堰堤部44から溢流させた処理液を貯留槽41へ流下供給しているので、処理液を直接、貯留槽41にポンプ供給する場合に比べ、処理液の液面変動による溢流流量のばらつきを抑制することができ、このことによっても、受け面31上で処理液を基板の幅方向に均一化して流下させることができ、基板1に対するウエット処理をより均一化することができる。
更にまた、本実施形態のウエット処理装置100にあっては、傾斜姿勢の基板1を搬送する搬送手段2を設け、この搬送手段2を、基板1の下端縁12を支える第一コンベヤ21と、基板1の裏面を支えながら基板1に向かって進退移動する第二コンベヤ22とから構成しているので、第二コンベア22を後退させるだけで、基板1を傾倒させて基板1の上端縁11を受け面31に当接させることができ、装置構成の複雑化を伴うことなく、傾斜姿勢の基板1を確実に搬送し、保持してウエット処理することができる。
以上、本実施形態のウエット処理装置100について詳しく説明したが、本発明に係るウエット処理装置および処理方法はその他の形態でも実施することができる。
例えば、上記実施形態では、支持フレームに固定した受け部材3に対して、傾斜姿勢の基板1の上端縁11を接近させることによって両者を当接させてウエット処理を行っているが、本発明は決してこれに限定されるものではなく、受け部材3と、基板1の上端縁11とが相対的に接近して両者が当接可能であれば良く、例えば、傾斜姿勢で保持固定された基板1の上端縁11に向かって、受け部材3を進退移動可能に構成しても良い。また、上記実施形態では、受け部材3を、枠体に張架した柔軟性シート材で構成しているが、この受け部材を単に平板材で構成しても良い。また、受け面が弾性変形し得る弾性部材によって受け部材を構成しても良い。
また、上記実施形態では、貯留槽41の堰堤部42から溢流させた処理液を受け部材3の受け面31へ流下供給しているが、受け面31上への処理液の供給方法は、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、多数の供給孔或いはスリットを有する供給管その他の供給手段によって処理液を受け面31上へ供給しても良い。
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基づいて種々の改良、修正、変形を加えた態様で実施し得るものである。同一の作用または効果が生じる範囲内でいずれかの発明特定事項を他の技術に置換した形態で実施しても良く、また、一体に構成されている発明特定事項を複数の部材から構成しても、複数の部材から構成されている発明特定事項を一体に構成した形態で実施しても良い。
本発明のウエット処理装置およびウエット処理方法は、PDP、LCD、FED以外にも表面電界ディスプレイ、蛍光表示管、無機または有機ELディスプレイ等のFPD用ガラス基板や、半導体デバイス製造用の半導体基板以外にも、固体画像素子のカバーガラスやプリント配線基板等の板状体のエッチング、現像、洗浄、剥離等に好適に用いることができる。
本発明に係る実施形態のウエット処理装置の概略斜視図である。 同ウエット処理装置の概略側面図である。 同ウエット処理装置の要部拡大側面図である。 同ウエット処理装置の処理液の供給経路を示す模式図である。
符号の説明
100 ウエット処理装置
1 基板
10 被処理面
11 上端縁
111 上端縁の端面
12 下端縁
2 搬送手段
21 第一コンベヤ
22 第二コンベヤ
3 受け部材
31 受け面
32 枠体
4 供給手段
41 貯留槽
42 堰堤部
43 第二貯留槽
44 第二堰堤部

Claims (6)

  1. 矩形の基板を水平面に対し傾斜した姿勢で保持し、該基板の被処理面に供給される処理液を被処理面に沿って流下させながらウエット処理するウエット処理装置において、
    水平面に対し垂直または傾斜した受け面を有し、該受け面で前記基板の上端縁と、該上端縁の端面と該受け面とにより凹部を形成して当接する受け部材と、
    該受け部材の受け面に前記処理液を供給する供給手段と、
    を備え、
    前記供給手段により供給した処理液を前記受け部材の受け面に沿って流下させ、該処理液を該受け面に当接させた前記基板の上端縁の端面と該受け面とにより形成された凹部へと導き、該端面を越流させた処理液を該基板の被処理面へ供給してウエット処理することを特徴とするウエット処理装置。
  2. 前記受け部材が、枠体に張架された柔軟性シート材から成り、
    該受け部材の受け面が、前記基板の上端縁と当接したとき該基板の上端縁に倣って変形し得ることを特徴とする請求項1に記載のウエット処理装置。
  3. 前記供給手段が、
    前記受け部材の上方に設けられ、処理液を貯留する貯留槽と、
    該貯留槽の開口部に、前記受け部材の全幅にわたって水平に設けられた堰堤部と、
    を備えており、
    前記貯留槽へ処理液を供給して前記堰堤部を溢流させた処理液を前記受け部材の受け面へ供給することを特徴とする請求項1または2に記載のウエット処理装置。
  4. 基板を搬入および搬出可能な搬送手段を備えてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のウエット処理装置。
  5. 前記搬送手段が水平面に対し傾斜した姿勢の基板を該基板の幅方向へ搬送可能であり、
    該搬送手段が、
    前記基板の下端縁を支える第一コンベヤと、
    該基板の裏面を支え、該基板に向かって進退移動可能な第二コンベヤと、
    から構成されており、
    前記第二コンベヤを前記基板の裏面を支えた状態で後退させ、該基板を傾倒させることによって、該基板の上端縁を前記受け部材の受け面に当接させることを特徴とする請求項4に記載のウエット処理装置。
  6. 矩形の基板を水平面に対し傾斜した姿勢で保持し、該基板の被処理面に供給された処理液を被処理面に沿って流下させながらウエット処理するウエット処理方法において、
    処理液を受け部材の受け面に沿って流下させ、
    次いで、該処理液を該受け面に当接させた前記基板の上端縁の端面と該受け面とにより形成された凹部へと導き、
    該端面を越流させた処理液を該基板の被処理面へ供給することを特徴とするウエット処理方法。
JP2004373327A 2004-12-24 2004-12-24 ウエット処理装置およびウエット処理方法 Expired - Fee Related JP4453013B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004373327A JP4453013B2 (ja) 2004-12-24 2004-12-24 ウエット処理装置およびウエット処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004373327A JP4453013B2 (ja) 2004-12-24 2004-12-24 ウエット処理装置およびウエット処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006179789A JP2006179789A (ja) 2006-07-06
JP4453013B2 true JP4453013B2 (ja) 2010-04-21

Family

ID=36733578

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004373327A Expired - Fee Related JP4453013B2 (ja) 2004-12-24 2004-12-24 ウエット処理装置およびウエット処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4453013B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102223737B1 (ko) * 2020-11-17 2021-03-05 에스엠스틸 주식회사 틸팅장치, 입식 약액처리 부스, 입식 약액처리 시스템 및 그 운용방법

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4685618B2 (ja) * 2005-12-13 2011-05-18 芝浦メカトロニクス株式会社 基板の処理装置
JP4652991B2 (ja) * 2006-02-23 2011-03-16 芝浦メカトロニクス株式会社 基板の処理装置
KR200445622Y1 (ko) 2007-01-19 2009-08-19 주식회사 유니빅 평판유리 직립반송장치
JP4889565B2 (ja) * 2007-05-15 2012-03-07 株式会社日立ハイテクノロジーズ 洗浄装置、フラットパネルディスプレイの製造装置及びフラットパネルディスプレイ
JP5454785B2 (ja) * 2010-03-26 2014-03-26 日本電気硝子株式会社 ガラス板の振り分け装置
JP6187015B2 (ja) * 2012-08-09 2017-08-30 日本電気硝子株式会社 強化ガラスの製造方法及び強化ガラス基板
CN106384721A (zh) * 2016-09-29 2017-02-08 无锡宏纳科技有限公司 晶圆片边缘处理装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102223737B1 (ko) * 2020-11-17 2021-03-05 에스엠스틸 주식회사 틸팅장치, 입식 약액처리 부스, 입식 약액처리 시스템 및 그 운용방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006179789A (ja) 2006-07-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4829710B2 (ja) 基板の処理装置
TWI421973B (zh) 基板處理裝置
JP4453013B2 (ja) ウエット処理装置およびウエット処理方法
JP2006032969A (ja) 基板処理装置とこれを利用した基板処理方法
KR101322983B1 (ko) 기판 처리 장치 및 기판 처리 방법
JP2008028247A (ja) 基板処理方法および基板処理装置
JP2008098227A (ja) 基板処理装置
JP2008117889A (ja) 基板処理装置
JP4022288B2 (ja) 基板処理装置
TWI453848B (zh) 基板處理裝置
JP5399153B2 (ja) 真空処理装置、真空処理システムおよび処理方法
KR20060007187A (ko) 기판의 처리방법과 처리장치
JP2006256768A (ja) 基板搬送装置、基板処理装置及び平面表示装置
JP3535706B2 (ja) 基板処理装置
JP3881098B2 (ja) 基板搬送装置及び基板処理装置
KR20080079929A (ko) 에어 나이프 및 이를 구비하는 기판 건조 장치
KR101308136B1 (ko) 기판 처리 장치
JP2004153033A (ja) 基板処理装置
KR101581319B1 (ko) 기판 처리 장치 및 기판 처리 방법
JP2009032868A (ja) 基板処理装置
KR102379013B1 (ko) 액처리 모듈, 이를 포함하는 기판 처리 장치 및 방법
JP2020047820A (ja) 浮上搬送装置
JP4715088B2 (ja) 基板搬送装置及び基板保管搬送装置
KR102278073B1 (ko) 기판 처리 장치
JP2013229419A (ja) 現像装置および現像方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071022

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091008

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091014

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091210

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100107

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20100120

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130212

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140212

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees