JP4448704B2 - リチウムイオン二次電池用正極塗料の製造方法およびリチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用正極塗料の製造方法およびリチウムイオン二次電池 Download PDF

Info

Publication number
JP4448704B2
JP4448704B2 JP2004028066A JP2004028066A JP4448704B2 JP 4448704 B2 JP4448704 B2 JP 4448704B2 JP 2004028066 A JP2004028066 A JP 2004028066A JP 2004028066 A JP2004028066 A JP 2004028066A JP 4448704 B2 JP4448704 B2 JP 4448704B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
positive electrode
secondary battery
kneading
ion secondary
lithium ion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2004028066A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005222772A (ja
Inventor
裕之 斎藤
英樹 津幡
文彦 岸
圭一 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Maxell Energy Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Energy Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Maxell Energy Ltd filed Critical Hitachi Maxell Energy Ltd
Priority to JP2004028066A priority Critical patent/JP4448704B2/ja
Priority to KR1020050009792A priority patent/KR100781709B1/ko
Priority to CNB2005100052971A priority patent/CN100517810C/zh
Publication of JP2005222772A publication Critical patent/JP2005222772A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4448704B2 publication Critical patent/JP4448704B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/04Processes of manufacture in general
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/052Li-accumulators
    • H01M10/0525Rocking-chair batteries, i.e. batteries with lithium insertion or intercalation in both electrodes; Lithium-ion batteries
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/13Electrodes for accumulators with non-aqueous electrolyte, e.g. for lithium-accumulators; Processes of manufacture thereof
    • H01M4/131Electrodes based on mixed oxides or hydroxides, or on mixtures of oxides or hydroxides, e.g. LiCoOx
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/13Electrodes for accumulators with non-aqueous electrolyte, e.g. for lithium-accumulators; Processes of manufacture thereof
    • H01M4/133Electrodes based on carbonaceous material, e.g. graphite-intercalation compounds or CFx
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/13Electrodes for accumulators with non-aqueous electrolyte, e.g. for lithium-accumulators; Processes of manufacture thereof
    • H01M4/139Processes of manufacture
    • H01M4/1391Processes of manufacture of electrodes based on mixed oxides or hydroxides, or on mixtures of oxides or hydroxides, e.g. LiCoOx
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/13Electrodes for accumulators with non-aqueous electrolyte, e.g. for lithium-accumulators; Processes of manufacture thereof
    • H01M4/139Processes of manufacture
    • H01M4/1393Processes of manufacture of electrodes based on carbonaceous material, e.g. graphite-intercalation compounds or CFx
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
  • Mixers Of The Rotary Stirring Type (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用高容量電極の製造方法、さらに詳しくは、リチウムイオン二次電池用正極に供される正極塗料の調整方法を提供する。
電子機器の小型化、携帯電話の普及に伴い、高エネルギー密度を有する二次電池への要求がますます高まっている。現在、この要求に応える高容量二次電池としては、正極活物質としてリチウム含有複酸化物であるLiCoOやLiNiO2あるいはLiMn4等を用い、負極活物質として炭素系材料を用いたリチウムイオン二次電池が商品化されている。リチウムイオン二次電池は平均駆動電圧が3.6Vと高く、従来のニッケル−カドミウム電池やニッケル水素電池の平均駆動電圧の約3倍である。また、負極活物質として炭素系材料を用いること、充放電に関与する移動体がリチウムイオンであることから、軽量化も期待できる。
今後、携帯情報端末機器の需要拡大により、高容量かつ軽量であるリチウムイオン二次電池の搭載はますます増加し、それに伴い要求特性はさらに厳しくなることが予測される。リチウムイオン二次電池の高容量化は、負極材料によるところが大きく、Si系やSn系などの金属複合材料やLi含有窒化物によりさらなる容量アップが期待できる。しかし、充放電による材料の膨潤や充放電サイクルによる容量劣化や安全性等により、実用化には至らず、現在の負極材料の多くは炭素系材料で占められ、理論容量である372mAh/gに近づきつつある。
一方、正極活物質に関しては、一般的にLiCoO、LiMn2あるいはLiNiO2が用いられている。それぞれの正極活物質の理論放電容量は、274 mAh/g、148 mAh/g、274 mAh/gである。LiCoOの実用的な放電容量は、125〜140mAh/g程度であるのに対して、LiNiO2の実用的な放電容量は160〜200mAh/g程度である。このため、LiNiO2は、LiCoOに比べて高容量化が可能であるが、LiCoO2に比べて製造コストが非常に高く、安全性が低いことが大きな課題である。LiMnO2の理論放電容量は148 mAh/gであり、さらに真密度が4.0〜4.2g/ccとLiCoOの真密度4.9〜5.1g/ccに比べて低い値を示す。従って、LiMnOを使用した場合、単位体積当たりの容量は劣ることが明白である。これらのことから、現在、正極活物質として、LiCoO2を用いることが一般的となっている。従って、リチウムイオン二次電池用正極塗膜の高容量化技術は、電極の高密度化もしくは、導電助剤量の低減が重要になる。
電極密度は、単位体積あたりの正極塗膜の容量を表記しており、電極の高密度化は、高圧力による圧縮工程を行うこと、もしくは、圧縮工程前の電極の高密度化を行うことである。但し、前者の場合、圧縮処理により電極表面のみが高密度化され、電解液が浸透しにくくなることが懸念される。このため、理想的に電極の高密度化を行うためには、高せん断力により、正極活物質表面に十分に分散した導電助剤を均一に接着させ、圧縮工程前の電極の高密度化を行うことが、電池特性を保ちつつ、高容量化を行うためには非常に重要な技術となる。
正極塗膜は、正極活物質、結着剤および導電助剤から構成される。正極塗膜の代表的な製造方法は、混練容器内で攪拌棒が自転しながら公転するタイプの混練機を使用しており、溶剤中に正極活物質、結着剤および導電助剤を均一に分散させ、正極塗料を作製する。その後、集電箔上に正極塗料を均一に塗布し、乾燥工程、圧縮工程を経て正極塗膜が作製される。(例えば、特許文献1参照。)
正極塗膜の高容量化が進むにつれ、その混練工程もさらに強く行う必要性が生じてきた。そのため、活物質、導電助剤、結着剤および溶媒をニーダで混練する工程を経ることにより電極と作製する方法(例えば、特許文献2参照。)、湿式混練の後、狭ギャップ式分散機を用いて塗料化を行い、電極を作製する方法(例えば、特許文献3参照。)、 固形分濃度80〜95%で二軸押し出し型混練機を用いて湿式混練を行った後溶剤を加え、プラネタリーミキサーを用いてさらに混合し正極活物質を分散させて塗料化し、電極を作製する方法も提案されている。(例えば、特許文献4参照。)
特開平04−253157号公報(2〜3頁) 特開平07−29605号公報(2〜6頁) 特開平11−45706号公報(2〜6頁) 特開2000−353516号公報(2〜7頁)
しかしながら、電極の高密度化や導電助剤量が減少する状況において、特許文献1記載のようにニーダ混練した場合、混練部のクリアランスが大きく十分なせん断力が得られない。また、特許文献3記載のように、固形分濃度70〜90wt%でニ軸混練押出機を用いて湿式混練を行った場合、混練における有機溶剤量が多いため、剪断力が低下することになり、圧縮工程前の電極密度も低下することになる。従って、リチウムイオン二次電池の高容量化も期待できない。さらに特許文献4に記載されているように、固形分濃度が高い状態でニ軸混練押出機を用いて湿式混練を行い、さらに溶剤を加えプラネタリーミキサーを用いて活物質を分散させた場合、混練における塗料の圧密性が強力なため、プラネタリーミキサーのような剪断力の小さい装置を用いて均一に分散された塗料を得ることは困難であり、また連続的な工程による塗料作製ができないため、生産性の低下にもつながる。さらに、混練されたペーストが均一に分散されないことにより、粗大な凝集ブツがその塗料中に多く残存することとなり、このような凝集ブツがその後形成される塗膜中に突起として存在し、非水二次電池中での凝集ブツの脱落、セパレータの破損、短絡など生産上支障をきたす。また、塗膜の塗工前にフィルターでろ過した場合、その透過性が著しく低下し、生産性が低下するなどの問題がある。
本発明の目的は、上記課題を解決することにより、リチウムイオン二次電池用高容量電極の製造方法を提案する。
本発明者らが上記の課題を解決するために検討を行った結果、正極、負極および電解質を有する非水二次電池において、その正極を形成する際に用いられた正極塗量が、混練部および希釈部を有し、さらに混練部および/又は希釈部に正極塗料を搬送方向と逆方向に戻すパドル、もしくはパドルの組み合わせを少なくとも1ヶ所以上設けられた連続式二軸混練機を用いて調整されることによって、分散性、充填性に優れ、さらに生産性に優れたリチウムイオン二次電池用高容量正極の塗料の製造方法を見出した。
図1に本発明の非水二次電池を製造するにあたって使用する連続式二軸混練機の構成を示す。この連続式二軸混練機は、正極塗料の粉体成分を供給するユニット1、結着剤溶液および/または結着剤溶液と溶剤を注入するユニット2、3、回転軸4、スクリュー5、パドル6、スペーサ7、バレル8、塗料排出口9とで構成される。このうち、結着剤溶液および/または溶剤供給ユニット2と3の間の部分が混練部、結着剤溶液および/または溶剤供給ユニット3から塗料排出口までの部分が希釈部である。正極塗料の粉体成分は、まゆ型のバレルの内に、2本の攪拌軸を横一列に並べ、それぞれの軸にスクリューとパドルを組み込み、同一方向に等速で回転している本機に定量供給される。
供給部には、任意の形状のスクリューが設置されており、混合粉体、および混合物の搬送機能を有する。混練部および希釈部には凸型レンズ形状を有するパドルが複数枚、組み合わせた形で設置されている。本パドルは、断面に任意の捻りを加えることにより、搬送方向への搬送能力、または搬送方向と逆方向への搬送能力を有することが出来る。捻りを加えないパドルは、剪断力は大きいが、搬送能力は無い。一方、断面に捻りを有するパドルは、剪断力は捻りを加えないパドルに劣るが、その断面形状により混練物の搬送能力を有する。また、搬送方向から見て前後に隣り合うパドル同士は、回転軸4の回りに所定の角度にずらした状態で設置されるが、この角度は90度に近い程混練物に与える剪断力は大きく、混練機能が高くなり、90度から離れるほど混練機能は低下し、搬送機能が高くなる。また、パドル同士の角度により、搬送方向への搬送能力、または搬送方向と逆方向への搬送能力を有することが出来る。
混練部では、剪断力が最大となる混練機能を有するパドル、およびパドルの組み合わせと、混練機能および搬送能力を併せ持つパドル、およびパドルの組み合わせを任意に組み合わせて形成するのが好ましい。さらに、混練物を搬送方向と逆方向へ搬送する能力を有するパドル、またはパドルの組み合わせを少なくとも1個所以上設置させることが望ましい。この構成を有することにより、混練部において混練物が適度に滞留し、かかる混練物に高剪断力を加えることができ、高充填化が可能となる。一方、混練物を搬送方向と逆方向へ搬送する能力を有するパドル、またはパドルの組み合わせを設置しない場合、混合物に高剪断力を加えることが出来ず、所望の充填性を得ることが出来ないため、高容量電極が得られない。
希釈部においては、混練部と同様のパドル、またはパドルの組み合わせ、もしくは混練機能を主としたパドル、またはパドルの組み合わせが好ましい。このうち、混練希釈部に設置されるパドルの厚みは、混練部に設置されるパドル厚みよりも薄いパドルを少なくとも2枚以上設置させることが望ましい。
これらの構成により、混練部で正極塗料の粉体成分と結着剤溶液とを高剪断力を加えて調整された混練ペーストを、さらに結着剤溶液、もしくは溶剤を加えて固形分濃度の低い塗料に調整する際、混練希釈部に充てる連続式二軸混練機中の長さが同じであっても、パドル枚数が増加することになり、このため剪断回数が増加することによりすばやく適度な塗料の分散が可能となる。一方、混練部に、混練希釈部に使用したような厚みの薄いパドルを使用することは、混練時の強固なペーストに対してパドルが受ける負荷が大きすぎるため好ましくない。
さらに、本発明の特徴となる、スペーサ7を少なくとも1箇所以上設置させることが望ましい。ここでスペーサとは、大きさの異なる2つの円盤状パドルを重ねた形状を有するパドルであり、2本の回転軸に互いにはまり込む組み合わせで設置する。このスペーサの大きい円盤とバレルとのクリアランス、および一対のスペーサ間のクリアランスは、パドルとバレルとのクリアランスよりも小さく設定している。このスペーサを設置することで、その形状の特徴により希釈ペーストに多数存在する粗大な凝集物をスペーサ同士の間隔、およびスペーサとバレルの内壁との間隔において、効率良く微細化することが出来る。
一方、スペーサを設置していない場合には、希釈ペースト内の粗大凝集物が微細化出来ず、塗工時にフィルター詰まりが発生するなど、生産上重大な支障をきたす。
なお、スペーサの設置位置は、図1における希釈部に1箇所ないしは複数箇所設置することが好ましい。混練部にスペーサを設置した場合は、その形状の特徴により、回転軸4にモータ容量以上の負荷が加わってしまい支障をきたす。
連続式ニ軸混練機による混練時の固形分濃度は、92〜98重量部であることが好ましい。92重量部以下で混練を行った場合、有機溶剤量が多くなるためせん断力が弱くなり、正極活物質と導電助剤の接着が困難になり、高密度化が困難になる。また、98重量部以上で混練を行った場合、有機溶剤量が極めて少なくなり、導電助剤の分散が困難になるとともに、正極活物質へのダメージが懸念される。
また、連続式二軸混練機による、希釈時の固形分濃度は65〜80重量部であることが好ましい。80重量部以上で希釈を行った場合、希釈後塗料の粘度が高く、塗布適正が悪化する。また、65重量部以下で希釈を行った場合、有機溶剤量が多くなるため、最適な剪断力による分散が出来ず、粗大な凝集物の微細化が出来ない。
次に、本発明のリチウムイオン電池の構成要素についてさらに詳述する。正極活物質としては、特に限定されることはないが、例えば、LiCoO2などのリチウムコバルト酸化物、LiMnなどのリチウムマンガン酸化物、LiNiOなどのリチウムニッケル酸化物、二酸化マンガン、五酸化バナジウム、クロム酸化物などの金属酸化物またはこれらを基本構造とする複合酸化物(例えば、異種金属添加品)、あるいは二硫化チタン、二硫化モリブデンなどの金属硫化物などが単独でまたは2種以上の混合物として、あるいはそれらの固溶体として用いられる。また、LiMOあるいは、LiMにおいてMは、Co、Ni、Mn、Fe、Cu等の金属元素を少なくとも1つ以上を含んだリチウム含有金属酸化物であっても特に問題はない。特にLiNiO、LiCoO2 、LiMn などの充電時の開路電圧がLi基準で4V以上を示すリチウム複合酸化物を正極活物質として用いる場合には、高エネルギー密度が得られるので好ましい。
導電助剤としては、一般的にファーネスブラックあるいは、ケッチェンブラックなどのカーボンブラック系導電助剤やアセチレンブラック、鱗片状黒鉛、繊維状炭素、活性炭が使用されている。特に限定されることはないが、アセチレンブラックやカーボンブラックの比表面積は50〜2000m/gが好ましい。50m/g以下の比表面積では、正極活物質との接触面積が減少するため、導電性が取れなくなり、内部抵抗が上昇することになる。2000m/g以上の比表面積になると、塗料化に必要となる溶媒量が増えるため、電極密度を向上させることがより困難になり、正極塗膜の高容量化に適さない。また、黒鉛系導電助剤の比表面積は、50〜500m/gが好ましい。50m/g以下の比表面積では、正極活物質との接触面積が減少するため、導電性が取れなくなり、内部抵抗が上昇することになる。500m/g以上の比表面積になると、塗料化に必要となる溶媒量が増えるため、電極密度を向上させることがより困難になり、正極塗膜の高容量化に適さない。
導電助剤の添加量は、導電助剤の種類や組合せにより異なるため、系統的な実験を行うべきであるが、正極塗膜中に、0.1〜10重量%、さらに好ましくは0.5〜5重量%が使用される。0.1重量%以下では、正極塗膜の導電性が確保できなくなり、10重量%以上では、正極活物質比率が減少し、正極塗膜の単位重量および単位体積あたりの容量が不十分になるため高容量化に適さない。
塗料作製工程は、上記連続二軸混練機による混練工程、および希釈工程を経たものであれば、特に限定されるものではない。連続式二軸混練機を使用して、固形分濃度が65〜80重料部で取り出された希釈塗料を、たとえばプラネタリーミキサーを使用して塗布可能な粘度に有機溶剤を加えて調整してもかまわない。また、希釈塗料を脱泡処理により、塗料中の気泡を取り除くことに関しても問題ない。
本発明において、正極塗料に使用される有機溶剤としては、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミドなど非プロトン性有機溶媒を単独、または2種類以上混合したものが挙げられる。
本発明において、正極および負極塗料に使用される結着剤としては,熱可塑性樹脂、ゴム弾性を有するポリマーおよび多糖類を一種またはこれらの混合物として用いることができる。具体例としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポロプロピレン、エチレンープロピレンージエン共重合樹脂、スチレンブタジエンゴム、ポリブタジエン、フッ素ゴム、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース樹脂等があげられる。中でも正極合剤の結合剤としてポリフッ化ビニリデンを使用することにより、本発明の効果を最も表すことができる。正極塗料を調整するにあたって、結着剤はあらかじめ溶剤に溶解させた溶液として用いたものが好ましい。
正極塗膜は、上記正極活物質に鱗片状黒鉛、カーボンブラックなどの電子伝導助剤を添加し、さらに結着剤を含む合剤塗料を上述した塗料調整方法にて作製し、導電性基体上に塗布し、乾燥して、導電性基体上に少なくとも正極活物質とバインダーを含有する塗膜を形成する工程を経て作製される。本発明において、上記正極集電体の厚さとしては、5〜60μm、特に8〜40μmが好ましく、また、正極活物質含有塗膜の厚さとしては、片面当たり30〜300μm、特に50〜150μmが好ましい。
負極に用いる材料としては、リチウムイオンをドープ、脱ドープできるものであればよく、本発明においては、そのようなリチウムイオンをドープ、脱ドープできる物質を負極活物質という。そして、この負極活物質としては、特に限定されることはないが、例えば、黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物の焼成体、メソカーボンマイクロビーズ、炭素繊維、活性炭などの炭素材料、Si、Sn、Inなどの合金またはLiに近い低電圧で充放電できるSi、Sn、Inなどの酸化物などを用いることができる。
負極活物質として炭素材料を用いる場合、該炭素材料としては下記の特性を持つものが好ましい。すなわち、その(002)面の面間距離(d002)に関しては、3.5Å以下が好ましく、より好ましくは3.45Å 以下、さらに好ましくは3.4Å 以下である。また、c軸方向の結晶子の大きさ(Lc)に関しては、30Å 以上が好ましく、より好ましくは80Å 以上、さらに好ましくは250Å 以上である。そして、上記炭素材料の平均粒径は8〜20μm、特に10〜15μmが好ましく、純度は99.9重量%以上が好ましい。
負極塗膜は、例えば、上記負極活物質に例えばポリフッ化ビニリデンやポリテトラフルオロエチレンなどの結着剤を適宜添加し、さらに要すれば導電助剤を適宜添加して、溶剤でペースト状にし(結着剤はあらかじめ溶剤に溶解させておいてから負極活物質などと混合してもよい)、その負極活物質含有ペーストを銅箔などからなる負極集電体に塗布し、乾燥して負極活物質含有塗膜を形成することによって作製される。負極塗料の作製工程については特に限定されるものではなく、公知の分散機、および混練機を用いて行うことが出来る。また、本発明における正極塗料製造方法を用いて作製しても良い。
本発明において、上記負極集電体の厚さとしては、5〜60μm、特に8〜40μmが好ましく、また上記負極活物質含有塗膜の厚さとしては、片面当たり30〜300μm、特に50〜150μmが好ましい。
上記正極集電体や負極集電体としては、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼などの金属の箔、エキスパンドメタル、網などが用いられるが、正極集電体としては特にアルミニウム箔が好ましく、負極集電体としては特に銅箔が好ましい。
本発明において、正極、負極などの電極の導電性基体としては、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、チタン、銅などの金属性導電材料を網、パンチドメタル、フォ−ムメタルや、板状に加工した箔などが用いられる。
上記正極や負極の作製にあたって、上記正極活物質含有ペーストや負極活物質含有ペーストを集電体に塗布する際の塗布方法としては、例えば、押出しコーター、リバースローラー、ドクターブレードなどをはじめ、各種の塗布方法を採用することができる。
本発明の電解質としては、通常、液状電解質(以下、これを「電解液」という)が用いられる。そして、その電解液としては有機溶媒に溶質を溶解させた有機溶媒系の非水電解液が用いられる。その有機溶媒系電解液の溶媒は特に限定されるものではないが、鎖状エステルを主溶媒として用いることが特に適している。そのような鎖状エステルとしては、例えば、ジメチルカ−ボネ−ト(DMC)、ジエチルカ−ボネ−ト(DEC)、エチルメチルカ−ボネ−ト(EMC)、酢酸エチル(EA)、プロピオン酸メチル(MP)などの鎖状のCOO−結合を有する有機溶媒が挙げられる。この鎖状エステルが電解液の主溶媒であるということは、これらの鎖状エステルが全電解液溶媒中の50体積%より多い体積を占めることを意味しており、特に鎖状エステルが全電解液溶媒中の65体積%以上、とりわけ鎖状エステルが全電解液溶媒中の70体積%以上を占めることが好ましく、なかでも鎖状エステルが全電解液溶媒中の75体積%以上を占めることが好ましい。
ただし、電解液溶媒としては、上記鎖状エステルのみで構成するよりも、電池容量の向上をはかるために、上記鎖状エステルに誘電率の高いエステル(誘電率30以上のエステル)を混合して用いることが好ましい。そのような誘電率の高いエステルの全電解液溶媒中で占める量としては、10体積%以上、特に20体積%以上が好ましい。
上記誘電率の高いエステルとしては、例えば、エチレンカ−ボネ−ト(EC)、プロピレンカ−ボネ−ト(PC)、ブチレンカ−ボネ−ト(BC)、γ−ブチロラクトン(γ−BL)、エチレングリコ−ルサルファイト(EGS)などが挙げられ、特にエチレンカ−ボネ−ト、プロピレンカ−ボネ−トなどの環状構造のものが好ましく、とりわけ環状のカ−ボネ−トが好ましく、具体的にはエチレンカ−ボネ−ト(EC)が最も好ましい。
また、上記誘電率の高いエステル以外に併用可能な溶媒としては、例えば、1,2−ジメトキシエタン(1,2−DME)、1,3−ジオキソラン(1,3−DO)、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチル−テトラヒドロフラン(2−Me−THF)、ジエチルエ−テル(DEE)などが挙げられる。そのほか、アミン系またはイミド系有機溶媒や、含イオウ系または含フッ素系有機溶媒なども用いることができる。
電解液の溶質としては、例えば、LiClO、LiPF、LiBF、LiAsF、LiSbF、LiCFSO、LiCSO、LiCFCO、Li(SO、LiN(CFSO、LiC(CFSO、LiC2n+1SO(n≧2)などが単独でまたは2種以上混合して用いられる。特にLiPFやLiCSOなどが、充放電特性が良好なことから好ましい。電解液中における電解質の濃度は、特に限定されるものではないが、0.3〜1.7mol/l、特に0.4〜1.5mol/l程度が好ましい。
本発明において、電解質としては、上記電解液以外にも、固体状またはゲル状の電解質を用いることができる。このような電解質としては、無機固体電解質のほか、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドまたはこれらの誘導体などを主材にした有機固体電解質などを挙げることができる。
本実施形態において用いる電解液中には、添加剤としてベンゼン環にアルキル基が結合した化合物を含有させておくことが望ましい。ベンゼン環にアルキル基が結合した化合物は、後述するように、過充電時の安全性の向上に寄与するものである。このベンゼン環にアルキル基が結合した化合物としては、例えば、シクロヘキシルベンゼン、イソプロピルベンゼン、n−ブチルベンゼン、オクチルベンゼン、トルエン、キシレンなどが具体例として挙げられるが、特に上記アルキル基において、ベンゼン環と直接結合している炭素原子が少なくとも1個の水素原子と結合していることが、過充電時の安全性向上には好ましい。また、このアルキル基は炭素数が4以上であるなど、ある程度長いことが好ましく、分岐構造などで立体的にかさばる構造のものであることが好ましい。このような理由から、ベンゼン環にアルキル基が結合した化合物としては、特にシクロヘキシルベンゼンが好ましい。
上記ベンゼン環にアルキル基が結合した化合物は、非水二次電池が過充電状態になると正極側で酸化を受けて重合し、二量体以上のオリゴマーまたはポリマーを正極上に形成する。このオリゴマーまたはポリマーは正極上に皮膜として形成され、過充電に対する安全性を向上させると考えられる。このベンゼン環にアルキル基が結合した化合物の電解液中の含有量は多いほど効果が高くなるが、多すぎると電解液のイオン伝導性を低下させる傾向があるため、電解液中に1〜10質量%含有させることが好ましく、1〜5質量%含有させることがより好ましい。
また、上記電解液には、ベンゼン環にアルキル基を結合した化合物とともにビニレンカーボネートなどのサイクル特性の向上に寄与する添加剤を含有させてもよい。このビニレンカーボネートなどの添加量は、電解液中に0.1〜5質量%とすることが好ましく、特に0.1〜2質量%が好ましい。
本発明のセパレ−タには、例えば不織布や微孔性フィルムが用いられる。上記不織布材としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリブチレンテレフタレ−トがある。微孔性フィルム材としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレン−プロピレン共重合体がある。
本発明の電池は、例えば、上記のようにして作製されるシ−ト状正極とシ−ト状負極との間に上記セパレ−タを介在させて渦巻状に捲回作製した渦巻状電極体あるいは積層した積層電極体を、ニッケルメッキを施した鉄やステンレス鋼製の電池ケ−スあるいは金属ラミネ−トフィルム内に挿入し、電解液を注入した後、封口する工程を経て作製される。
本発明において、負極のリード体は、前記のようにして作製された負極に、抵抗溶接、超音波溶接などにより負極集電体の露出部分に溶接されるが、この負極のリード体の断面積としては、大電流が流れた場合の抵抗を低減し発熱量を低減するために、0.1mm 以上で1.0mm 以下が好ましく、0.3mm 以上で0.7mm 以下がより好ましい。負極のリード体の材質としては、ニッケルが一般に用いられるが、銅、チタン、ステンレス鋼なども用いることができる。
本発明において、セパレータとしては、強度が充分でしかも電解液を多く保持できるものが好ましく、そのような観点から、厚さが10〜50μmで、開孔率が30〜70%のポリプロピレン製、ポリエチレン製またはエチレンとプロピレンのコポリマー製の微孔性フィルムや不織布などが好ましい。
本発明の非水二次電池は、例えば、上記のようにして作製された正極と負極との間にセパレータを介在させて重ね合わせ、それを渦巻状、楕円状、長円形状などに巻回して作製した巻回構造の電極体を、ニッケルメッキを施した鉄やステンレス鋼あるいはアルミニウムまたはアルミニウム合金製の電池缶内に挿入し、封口する工程を経て作製される。また、上記電池には、通常、電池内部に発生したガスをある一定圧力まで上昇した段階で電池外部に排出して、電池の高圧下での破裂を防止するための防爆機構が取り入れられる。
混練部に混練物を逆送機構を有する、ニ軸混練押出機を用い、最適な混練時の固形分濃度とすることで、リチウムイオン二次電池の高容量化を達成できることが明らかになった。さらに、希釈部に混練部に設置されたパドルよりも厚みの薄いパドルを設けること、および/またはスペーサを設置することにより、フィルターの透過性が良好であり、塗料の分散性を向上させることができた。
以下に、本発明における実施例および比較例を示して、その効果を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されることはない。
正極塗料は次の方法で作製した。正極活物質としてLiCoO(比表面積:0.6m/g)184重量部と、導電助剤であるアセチレンブラック8重量部をそれぞれ粉体供給装置である定量フィーダ内に投入した。また、ポリフッ化ビニリデン8重量部をN−メチル 2−ピロリドン(以降NMP)60重量部内に投入し、攪拌することで樹脂溶液を作製したのち、定量ポンプ付きのホッパーに投入した。粉体は二軸混練押出機(栗本鐵工所(株)社製KRCニーダ)のユニット1から、一方、ポリフッ化ビニリデンのNMP溶液はユニット2から投入し、さらに粉体投入量および樹脂溶液の投入量を調整し、混合物の固形分濃度が常に94質量%になるように制御した。粉体供給部5には搬送スクリューが設けられており、混練部に送られる。
混練部には図1に示すように混練物が搬送方向と逆方向に戻す機能を有するパドルが設けられている。続いて、混練物は希釈部に搬送され、ユニット3よりポリフッ化ビニリデン比率を設定値とするための上記ポリフッ化ビニリデンのNMP溶液、および溶媒であるN−メチル 2−ピロリドンが定量ポンプからそれぞれ投入し、塗布に適した粘度とした。なお、希釈部にはスペーサが2箇所と、混練部に備えられたパドルの1/2の厚みのパドルが4枚取り付けられている。この希釈後取り出された正極塗料の固形分濃度は72.0重量%であった。なお、二軸混練押出機の、パドルとバレルのギャップは1.5mmであり、回転軸の回転数は150min−1である。
希釈部にスペーサを用いなかったこと以外は、実施例1と同様に正極塗料を作製した。
希釈部に混練部に備えられたパドルの1/2の厚みのパドル4枚に代え、混練部と同じ厚みを有するパドル2枚用いたこと以外は、実施例1と同様に正極塗料を作製した。
(比較例1)
実施例1において混練部および/又は希釈部に正極塗料を搬送方向と逆方向に戻すパドルおよび/またはパドルの組み合わせを設けず、希釈部にスペーサも、混練部に備えられたパドルの1/2の厚みのパドルを用いず、すべて混練部と同じ厚みのパドルを用いたことを除いて、実施例1と同様に正極塗料を作製した。
(比較例2)
希釈部にスペーサも、混練部に備えられたパドルの1/2の厚みのパドルを取り付けず、混練部と同じパドルを2枚用いたこと以外は、実施例1と同様に正極塗料を作製した。
実施例4
実施例1で作製した塗料をホモジナイザ(回転数 8000min−1)で、10分間処理を行った。
・正極の作製
上記実施例1〜 および 比較例1〜の塗料を、70メッシュの網を通過させて大きな未分散体を取り除いた後、リバースコーター塗布機を用いて、厚さ15μmのアルミニウム箔である正極集電体の両面に均一に塗布し、乾燥して正極活物質含有塗膜を形成した。さらに、プレス処理、電極幅に切断後、アルミニウム製リード体を溶接して、シート状の正極を作製した。
・負極の作製
負極活物質としての黒鉛系炭素材料〔ただし、002面の面間距離(d)=3.37Å、c軸方向の結晶子の大きさ(Lc)=950Å 、平均粒径18μm、純度99.9%以上〕180重量部を、ポリフッ化ビニリデン14重量部をN−メチルピロリドン190重量部に溶解させた溶液と混合してペーストを調製した。この負極活物質含有ペーストを厚さ10μmの帯状の銅箔からなる負極集電体の両面に均一に塗布し、乾燥して負極活物質含有塗膜を形成した。所定の電極密度に圧縮処理した後、切断、ニッケル製のリード体の一端を溶接して、帯状の負極を作製した。
・電解液の調製
メチルエチルカーボネートとエチレンカーボネートとを体積比2:1で混合した混合溶媒に、LiPF を1.2mol/lの濃度になるように溶解し、非水電解質(電解液)を調製した。
さらに、電解液重量に対し2重量%のシクロヘキシルベンゼンを添加した。
・二次電池の作製
上記正極および負極を乾燥処理後、正極および負極を厚さ20μmの微孔性ポリエチレンフィルムからなるセパレータを介して渦巻状に捲回し、捲回構造の電極体とした。これをアルミニウム製の角形缶(内に挿入し、リード体を蓋に溶接し、缶と蓋とをシーム溶接したあと、上記電解液を注入口から注入し、封止を行い、その状態で3時間室温放置し、正極、負極およびセパレータに電解液を十分に含浸させて角形の非水二次電池を作製した。
上記実施例1〜および比較例1〜の正極を用いたそれぞれのリチウムイオン二次電池について、放電容量を測定した。表1にそれぞれの塗料で作製した正極塗膜のプレス処理前後の塗膜密度、比較例1の放電容量を100とした場合のそれぞれの放電容量を示す。
Figure 0004448704

表1に示す結果から明らかなように、混練部に混練物の逆送機構を設けることにより、逆送構成のない比較例1に比べて、圧縮前・圧縮後ともに塗膜密度が大きく、高密度化できることがわかる。また、混練部に混練物を逆送機構を有する、ニ軸混練押出機を用いることにより、ホモジナイザのような強い剪断力の分散機を用いて処理しても、塗膜密度、放電容量に差はみられず、混練部に混練物を逆送機構を設け、最適な混練時の固形分濃度とすることで、リチウムイオン二次電池の高容量化を達成できることが明らかになった。
さらに、希釈部に混練部に設置されたパドルよりも厚みの薄いパドルを設けること、および/またはスペーサを設置することにより、これを設けていない比較例1,2に比べて、フィルターの透過性が良好であり、塗料の分散性が向上していることが明らかとなった。
連続式二軸混練機の構成を示した説明図である。
符号の説明
1 粉体供給ユニット
2 結着剤溶液供給ユニット
3 溶媒供給ユニット
4 回転軸
5 スクリュー
6 パドル
7 スペーサ
8 バレル
9 塗料排出口

Claims (5)

  1. 正極、負極および電解液からなるリチウムイオン二次電池の製造方法において、該正極用塗料、混練部、および希釈部を有し、さらに混練部および/または希釈部に正極混練物を搬送方向と逆方向に戻すパドルおよび/またはパドルの組み合わせを有し、希釈部には、混練部に設置されたパドルの半分以下の厚みのパドルが少なくとも2枚および/または大きさの異なる2つの円盤状パドルを重ねた形状を有するスペーサが設置された連続式二軸混練機を用いて調整されることを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極塗料の製造方法。
  2. 正極、負極および電解液からなるリチウムイオン二次電池の製造方法において、該正極用の塗料は、混練部、および希釈部を有し、さらに混練部および/又は希釈部に正極混練物を搬送方向と逆方向に戻すパドルおよび/またはパドルの組み合わせと、希釈部に、混練部に設置されているパドルの半分以下の厚みのパドルを少なくとも2枚と、大きさの異なる2つの円盤状パドルを重ねた形状を有するスペーサが設置された連続式二軸混練機を用いて調製することを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極塗料の製造方法。
  3. 正極活物質、導電助剤、結着剤および有機溶剤からなる湿式混練工程時の固形分濃度が92〜98重量%であることを特徴とする請求項1又は2記載のリチウムイオン二次電池用正極塗料の製造方法。
  4. 請求項1乃至記載の製造方法により作製した正極塗料を用いた正極と、負極および電解液を有するリチウムイオン二次電池。
  5. 正極活物質が、リチウムコバルト酸化物、リチウムマンガン酸化物、リチウムニッケル酸化物、二酸化マンガン、五酸化バナジウムから選ばれる少なくとも一つの金属酸化物、または該金属化合物を基本構造とする複合酸化物からなり、請求項1乃至3記載の製造方法により作製した正極塗料を用いた正極と、負極および電解液を有するリチウムイオン二次電池。
JP2004028066A 2004-02-04 2004-02-04 リチウムイオン二次電池用正極塗料の製造方法およびリチウムイオン二次電池 Expired - Lifetime JP4448704B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004028066A JP4448704B2 (ja) 2004-02-04 2004-02-04 リチウムイオン二次電池用正極塗料の製造方法およびリチウムイオン二次電池
KR1020050009792A KR100781709B1 (ko) 2004-02-04 2005-02-03 리튬이온 이차 전지용 양극 도료의 제조방법 및 리튬이온이차 전지
CNB2005100052971A CN100517810C (zh) 2004-02-04 2005-02-04 锂离子二次电池用正极涂料的制造方法及锂离子二次电池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004028066A JP4448704B2 (ja) 2004-02-04 2004-02-04 リチウムイオン二次電池用正極塗料の製造方法およびリチウムイオン二次電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005222772A JP2005222772A (ja) 2005-08-18
JP4448704B2 true JP4448704B2 (ja) 2010-04-14

Family

ID=34879165

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004028066A Expired - Lifetime JP4448704B2 (ja) 2004-02-04 2004-02-04 リチウムイオン二次電池用正極塗料の製造方法およびリチウムイオン二次電池

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP4448704B2 (ja)
KR (1) KR100781709B1 (ja)
CN (1) CN100517810C (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5072061B2 (ja) * 2006-02-20 2012-11-14 日立マクセルエナジー株式会社 非水二次電池用正極の製造方法、および非水二次電池
JP5447125B2 (ja) * 2010-04-15 2014-03-19 トヨタ自動車株式会社 二軸連続混練機、及びそれを用いた電池の製造方法
JP5655362B2 (ja) * 2010-04-28 2015-01-21 淺田鉄工株式会社 二次電池用の電極合剤含有組成物スラリーの連続製造装置及び連続製造方法
WO2013005739A1 (ja) 2011-07-06 2013-01-10 昭和電工株式会社 リチウム二次電池用電極、リチウム二次電池及びリチウム二次電池用電極の製造方法
US20150093649A1 (en) 2012-04-09 2015-04-02 Showa Denko K.K. Method of producing current collector for electrochemical element, method of producing electrode for electrochemical element, current collector for electrochemical element, electrochemical element, and coating liquid for fabricating current collector for electrochemical element
JP5626276B2 (ja) * 2012-07-05 2014-11-19 トヨタ自動車株式会社 電極用ペーストの製造方法、製造システムおよび二次電池
JP6038557B2 (ja) * 2012-09-06 2016-12-07 トヨタ自動車株式会社 電極ペースト製造装置および電極ペースト製造方法
JP5655843B2 (ja) 2012-11-09 2015-01-21 トヨタ自動車株式会社 水系電極ペースト製造方法および二軸混練装置
CN105050702B (zh) * 2013-03-21 2017-07-11 丰田自动车株式会社 双轴挤压混炼装置以及使用其的电极合剂的制造方法
JP5979109B2 (ja) * 2013-09-27 2016-08-24 トヨタ自動車株式会社 非水電解質2次電池の電極用ペーストの製造方法
JP6361607B2 (ja) 2015-08-28 2018-07-25 トヨタ自動車株式会社 混練機およびそれを用いる電極活物質を含む電極体の製造方法
JP7013681B2 (ja) * 2016-06-06 2022-02-01 トヨタ自動車株式会社 電極活物質層用混合物を製造するための連続押出混練機、並びに、その連続押出混練機を用いた電極活物質層用混合物、電極積層体、及び全固体電池の製造方法
JP6733422B2 (ja) * 2016-08-23 2020-07-29 トヨタ自動車株式会社 正極合材ペースト製造用二軸混練機
CN107297168A (zh) * 2017-08-28 2017-10-27 佛山市金银河智能装备股份有限公司 一种锂电池浆料连续化高效生产工艺
CN108380078A (zh) * 2018-03-08 2018-08-10 四川西丹孚能源科技有限公司 基于双螺杆的电极物料生产加工系统
JP2023148643A (ja) * 2022-03-30 2023-10-13 Apb株式会社 電池用電極製造装置及び電池用電極製造方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56141169A (en) 1980-04-01 1981-11-04 Hitachi Maxell Ltd Mixing of positive mixture for battery
JPH08329935A (ja) * 1995-06-02 1996-12-13 Furukawa Battery Co Ltd:The 活物質合剤スラリーの塗布装置
JP3140678B2 (ja) * 1996-03-12 2001-03-05 古河電池株式会社 蓄電池用電極基板へのペースト活物質の自動充填装置
JPH11317219A (ja) 1998-04-30 1999-11-16 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 二次電池用活物質ペーストの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
KR100781709B1 (ko) 2007-12-03
CN1652373A (zh) 2005-08-10
CN100517810C (zh) 2009-07-22
JP2005222772A (ja) 2005-08-18
KR20060041616A (ko) 2006-05-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100517810C (zh) 锂离子二次电池用正极涂料的制造方法及锂离子二次电池
JP5187791B1 (ja) 正極合剤層形成用組成物の製造方法およびリチウムイオン二次電池の製造方法
JP5879673B2 (ja) 非水電解質二次電池用負極の製造方法
JP5220273B2 (ja) 電極及びそれを用いた非水二次電池
KR102134299B1 (ko) 리튬 이차전지용 음극 활물질 슬러리, 및 이의 제조방법
JP2012059488A (ja) 非水系二次電池用負極板およびこれを用いた非水系二次電池
JP4988169B2 (ja) リチウム二次電池
US20130280594A1 (en) Nonaqueous electrolyte secondary battery
JP2004134304A (ja) 非水二次電池および正極塗料製造方法
JP4971646B2 (ja) 正極合剤含有組成物の製造方法、負極合剤含有組成物の製造方法、電池用正極の製造方法、電池用負極の製造方法、非水二次電池およびその製造方法
JP2012129126A (ja) 連続式二軸混練装置を用いたリチウムイオン二次電池の電極塗料製造方法
JP5072061B2 (ja) 非水二次電池用正極の製造方法、および非水二次電池
JP2014165038A (ja) 非水電解質二次電池用電極材料とそれを用いた非水電解質二次電池
JP4220867B2 (ja) 非水電解質二次電池の正極電極形成用スラリー、非水電解質二次電池の正極電極および非水電解質二次電池
JP2001126718A (ja) 非水電解質電池用電極の製造方法及び非水電解質電池
CN115411238A (zh) 锂离子二次电池
CN115207444A (zh) 湿润粉体和具备由该湿润粉体构成的电极的非水电解液二次电池的制造方法
JP2022181365A (ja) リチウムイオン二次電池
JP5424322B2 (ja) 非水系電解質二次電池
JP4155392B2 (ja) 非水二次電池用正極の製造方法
WO2024181069A1 (ja) リチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池
WO2024150390A1 (ja) リチウムイオン二次電池用負極材、リチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池
JP2004355996A (ja) 非水二次電池用正極の製造方法
WO2024190354A1 (ja) リチウムイオン二次電池用導電性複合体、リチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池
WO2024181064A1 (ja) リチウムイオン二次電池用バインダー、リチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060719

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090303

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090420

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100119

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100125

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130129

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4448704

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130129

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130129

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130129

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130129

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130129

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130129

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130129

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140129

Year of fee payment: 4

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140129

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140129

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term