JP4442567B2 - コモンレール - Google Patents

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本発明は、内燃機関に燃料を噴射供給する蓄圧式燃料噴射装置に搭載されて、燃料供給ポンプより吐出された高圧燃料を蓄圧するコモンレールに関するものである。
[従来の技術]
従来より、燃料タンクから汲み上げた燃料をポンプで加圧してノズルから例えばディーゼルエンジン等の内燃機関の各気筒毎の燃焼室内に噴射供給する内燃機関の燃料供給装置として、燃料供給ポンプより吐出された高圧燃料を蓄圧するコモンレールを備え、このコモンレールの蓄圧室内に蓄圧された高圧燃料を、内燃機関の各気筒毎に搭載された複数のインジェクタに分配供給し、各インジェクタの軸線方向の先端側に形成された噴射孔から内燃機関の各気筒毎の燃焼室内に燃料噴射する蓄圧式燃料噴射装置が知られている。
このような蓄圧式燃料噴射装置に搭載されるコモンレールは、内部に高圧燃料を蓄圧する蓄圧室が長手方向(軸線方向)に形成された略円筒形状のレール本体を有している。このレール本体には、蓄圧室と外部とを連通する複数の内外連通孔が形成されている。ここで、複数の内外連通孔の中で、蓄圧室よりも燃料流方向の上流側に配設される1つの内外連通孔は、高圧ポンプ配管を介して燃料供給ポンプの吐出口に連通している。また、複数の内外連通孔の中で、蓄圧室よりも燃料流方向の下流側に配設される残りの複数の内外連通孔は、複数のインジェクタ配管を介して複数のインジェクタ内部に連通している。
ここで、燃料供給ポンプ内部においてカムによって駆動されるプランジャの往復直線運動によって、燃料供給ポンプの吐出口から高圧ポンプ配管を介して蓄圧室の内部に所定の周期毎に間欠的に高圧燃料が吐出されるように構成されている。このため、カムの形状に応じて高圧ポンプ配管内には、高圧が脈動的に発生し、この圧力脈動(燃料供給ポンプの吐出脈動)が圧力波となって蓄圧室の内部に伝播する。
また、コモンレールに接続された複数のインジェクタは、各々異なる噴射時期に間欠的に開弁して燃料噴射を実施するように構成されている。このため、インジェクタが開弁した際にインジェクタ配管内の圧力が一時的に低下することになるので、インジェクタ配管内には、高圧と低圧との圧力脈動が発生し、この圧力脈動が圧力波(インジェクタの開閉に伴って発生した反射波)となって蓄圧室の内部に伝播する。
また、コモンレールの蓄圧室内では、燃料供給ポンプからの圧力波とインジェクタからの反射波とが合流する。このため、コモンレールの蓄圧室内の燃料圧力は、定常運転中であっても一定の圧力値ではなく脈動し、この圧力脈動が自気筒または他の気筒のインジェクタの開弁時期、閉弁時期および燃料噴射圧力に影響を及ぼすため、噴射時期および燃料噴射量がばらつき、噴射量気筒間差が発生するという不具合が生じてしまう。
そこで、従来より、ある気筒のインジェクタの開閉により生じた反射波がコモンレールの蓄圧室の内部に伝播するのを抑制して、他の気筒の燃料噴射への影響を排除すると共に、ある気筒のインジェクタの開閉により生じた反射波を減衰させて、自気筒への次回噴射への影響を低減するという目的で、コモンレールのレール本体の各内外連通孔中、あるいは複数のインジェクタ配管とコモンレールのレール本体とを液密的に接続する配管継ぎ手の燃料通路中にオリフィス(固定絞り)を設置している。
[従来の技術の不具合]
ところが、従来のコモンレールにおいては、内燃機関の各気筒毎のインジェクタ内部に連通する内外連通孔中、あるいは配管継ぎ手の燃料通路中に設置されるオリフィスのオリフィス径自体に加工ばらつきがあり、また、内外連通孔中あるいは燃料通路中に単純にオリフィスを設置しただけでは、インジェクタの開閉により生じた反射波が、コモンレールの蓄圧室の内部に伝播するのを完全に抑制することはできなかった。
そこで、ある気筒のインジェクタからの反射波を減衰して、自気筒への次回噴射への影響、および他の気筒の燃料噴射への影響を排除するという目的で、コモンレールのレール本体の内外連通孔、あるいは配管継ぎ手の燃料通路を摺動可能なピストンにオリフィスを形成し、ピストンがコモンレールのレール本体内の圧力脈動および複数のインジェクタからの反射波に追従して、コモンレールのレール本体内の圧力脈動および複数のインジェクタからの反射波を減衰させるようにしたコモンレールが公知である(例えば、特許文献1参照)。
これは、ピストンよりも燃料流方向の上流側に第1ピストンを配置し、また、ピストンよりも燃料流方向の下流側に第2ピストンを配置している。そして、ピストンの一端部自体が、第1ピストンのばね荷重を受け止める第1ばね座部を成し、また、ピストンの他端部自体が、第2ピストンのばね荷重を受け止める第2ばね座部を成す。
しかるに、特許文献1に記載のコモンレールにおいては、ピストンの軸線方向全体を貫通するようにオリフィスを形成しているので、オリフィスの加工長が長く、高精度な加工技術が要求されるオリフィス加工に必要なオリフィス加工時間が長くなり、コストアップとなるという問題があった。
また、特許文献1に記載のコモンレールにおいては、2つの第1、第2スプリングを必要とするため、部品点数が多く、コストアップとなるという問題があった。さらに、特許文献1に記載のコモンレールにおいては、第1スプリングのばね定数と第2スプリングのばね定数とのいずれのばね定数を大きくするか否か等、圧力脈動および反射波を減衰するための第1、第2スプリングのばね定数の選定が困難であり、内燃機関の各気筒毎の噴射量特性(噴射時期、噴射量、噴射率等)に大きな影響を及ぼす圧力波(燃料供給ポンプの吐出脈動およびインジェクタからの反射波)を完全に小さく抑えることができなかった。
したがって、コモンレールの蓄圧室の内部の圧力脈動が、自気筒または他の気筒のインジェクタの開弁時期、閉弁時期および燃料噴射圧力への影響を完全に排除できないため、噴射圧気筒間差および噴射量気筒間差を完全に小さく抑えることができなかった。
特開2001−207930号公報(第1−5頁、図1−図6)
本発明の目的は、オリフィス形成部材に対するオリフィスの加工長を短縮することでコストを抑えながらも、内燃機関の各気筒毎の噴射量特性に大きな影響を及ぼす圧力波を完全に小さく抑えることで、噴射圧気筒間差および噴射量気筒間差を完全に小さく抑えることのできるコモンレールを提供することにある。
請求項1に記載の発明によれば、シリンダの内部に燃料以外から荷重を付与されることなく摺動自在に配設されたオリフィス形成部材よりも燃料流方向の上流側または下流側に圧力脈動が発生し、これがある圧力波となってオリフィス形成部材に到達すると、オリフィス形成部材が圧力波の影響を受けて圧力の低い側に移動するため、圧力脈動が減衰される。また、オリフィス形成部材の内部には、オリフィスが形成されているので、このオリフィス効果により更に圧力脈動が減衰される。これによって、筒部の蓄圧室の外部から内部に伝播する圧力脈動(圧力波)、あるいは筒部の蓄圧室の内部から外部に伝播する圧力脈動(圧力波)を完全に小さく抑えることができる。したがって、筒部の蓄圧室の内部圧力が安定し、内燃機関の各気筒毎の噴射量特性への影響を排除することができるので、噴射圧気筒間差および噴射量気筒間差を完全に小さく抑えることができる。
また、オリフィスよりも燃料流方向の上流側または下流側のオリフィス形成部材内部に
、オリフィスとオリフィス形成部材よりも燃料流方向の上流側または下流側の内外連通孔とを連通する大径孔を設け、この大径孔の内径をオリフィスの絞り径よりも大きくしているので、オリフィス形成部材の軸線方向の全長に対するオリフィスの加工長を短縮することができる。このため、高精度な加工技術が要求されるオリフィス加工に必要なオリフィス加工時間が短くなる。また、2つの第1、第2スプリングを必要としないため、部品点数を減少できるので、コストの上昇を抑えることができる。
また、オリフィス形成部材に、シリンダの内径面(摺動面)に対して、内外連通孔の軸線方向に摺動可能な摺動面を設けている。そして、オリフィス形成部材の摺動面を、オリフィスの通路長よりも長くなるように設けている。これによって、オリフィス形成部材の摺動面の長さが、オリフィスの通路長に大径孔の通路長を加算した分だけ長くなるので、オリフィス形成部材の摺動面とシリンダの内径面(摺動面)との摺動時に、オリフィス形成部材が安定して内外連通孔の軸線方向に相対変位できるようになる。したがって、シリンダの内外連通孔の内部において、シリンダの内外連通孔の軸線に対してオリフィス形成部材の軸線が傾いたり、また、シリンダの内外連通孔の軸線に対してオリフィス形成部材の軸線が傾いた状態でシリンダの内外連通孔の内径面(摺動面)に干渉してロックしたりすることはない。したがって、圧力脈動の減衰効果をより向上できると共に、オリフィス形成部材の軸線方向の摺動動作に対する信頼性を向上できる。
請求項2に記載の発明によれば、シリンダには、オリフィス形成部材の軸線方向の移動範囲を規制する一対のストッパを備えて、オリフィス形成部材を前記ストッパに当接させることによりその移動範囲を規制している。これによって、2つの第1、第2スプリングを必要としないため、部品点数を減少できる。
請求項3に記載の発明によれば、オリフィス形成部材の軸線方向の移動範囲を規制するストッパを、オリフィス形成部材よりもシリンダの外部側(例えばシリンダの開口端近傍)に配設したことにより、シリンダの外部に向けて開口した開口端(シリンダ内部に形成される内外連通孔のうちで燃料流方向の上流側で開口した入口ポート、あるいはシリンダ内部に形成される内外連通孔のうちで燃料流方向の下流側で開口した出口ポート)からオリフィス形成部材が抜け落ちるのを防止できる。なお、ストッパを、シリンダに対して着脱自在に組み付けるように構成しても良い。
請求項4に記載の発明によれば、内部に内外連通孔に連通する燃料通路が形成された配管を、シリンダに液密的に結合している。そして、シリンダには、配管側に向けて開口した開口端が設けられている。そして、配管には、シリンダの開口端に接続する接続頭部が設けられており、この接続頭部自体が上記のストッパを成す。すなわち、シリンダの開口端に、オリフィス形成部材の軸線方向の移動範囲を規制する配管の接続頭部を接続することにより、シリンダの開口端からオリフィス形成部材が抜け落ちるのを防止できる。なお
、配管の接続頭部を、シリンダの開口端に対して着脱自在に組み付けるように構成しても良い。
請求項5に記載の発明によれば、筒状のライナー(自身)の内径面が所定の寸法に仕上げられ、ライナーの内径面自体が摺動面を成している。そして、オリフィス形成部材は、ライナーの摺動面との間に、クリアランスを有している。これにより、ライナーの摺動面に対してオリフィス形成部材が円滑に摺動可能に配設されることになり、圧力脈動の減衰効果をより向上できると共に、オリフィス形成部材の動作に対する信頼性を向上できる。
請求項6に記載の発明によれば、オリフィス形成部材の軸線方向の移動範囲を規制するストッパを、オリフィス形成部材よりもシリンダの蓄圧室側に配設しても良い。なお、ストッパを、シリンダに対して着脱自在に組み付けるように構成しても良い。
請求項7に記載の発明によれば、内部に蓄圧室が形成されたレール本体(筒部)と、このレール本体の内部と外部の配管とを接続すると共に、内部に内外連通孔が形成された配管継ぎ手(シリンダ)とによってコモンレールが構成されている。この場合には、オリフィス形成部材は、配管継ぎ手の内部に摺動自在に収容される。
請求項8に記載の発明によれば、配管継ぎ手に、レール本体に向けて開口した開口端を設け、配管継ぎ手の開口端近傍に、オリフィス形成部材の軸線方向の移動範囲を規制するストッパを設けている。なお、ストッパを、配管継ぎ手の開口端近傍に対して着脱自在に組み付けるように構成しても良い。
本発明を実施するための最良の形態は、オリフィス形成部材に対するオリフィスの加工長を短縮することでコストを抑えながらも、内燃機関の各気筒毎の噴射量特性に大きな影響を及ぼす圧力波(圧力脈動および反射波)を完全に小さく抑えることで、噴射圧気筒間差および噴射量気筒間差を完全に小さく抑えるという目的を、シリンダの内部に摺動自在に配設されたオリフィス形成部材に、オリフィスだけでなく、このオリフィスの絞り径よりも大きい内径の大径孔を設けることで実現した。
[実施例1の構成]
図1ないし図3は本発明の実施例1を示したもので、図1はコモンレール式燃料噴射システムを示した図で、図2はコモンレールを示した図で、図3(a)はオリフィスピストンの一例を示した図で、図3(b)はオリフィスピストンの他の例を示した図である。
本実施例の内燃機関用燃料噴射装置は、自動車等の車両のエンジンルームに搭載されるもので、主として、例えばディーゼルエンジン等の内燃機関(多気筒ディーゼルエンジン:以下エンジンと言う)用の燃料噴射システムとして知られるコモンレール式燃料噴射システム(蓄圧式燃料噴射装置)である。
このコモンレール式燃料噴射システムは、燃料タンク1から低圧燃料を汲み上げる周知の構造のフィードポンプを内蔵したサプライポンプ(燃料噴射ポンプ、燃料供給ポンプ)2と、このサプライポンプ2の吐出口から高圧燃料が導入されるコモンレール3と、このコモンレール3の各燃料出口から高圧燃料が分配供給される複数個(本例では4個)のインジェクタ(内燃機関用燃料噴射弁)4とを備え、コモンレール3の内部に蓄圧された高圧燃料を各インジェクタ4を介してエンジンの各気筒毎の燃焼室内に噴射供給するように構成されている。
サプライポンプ2は、燃料タンク1から低圧ポンプ配管11を経て吸入した低圧燃料を加圧する圧送系統を2つ(または3つ以上)備え、つまりポンプエレメントを2気筒(または3気筒以上)備え、1つの電磁弁21で、2つ(または3つ以上)の圧送系統の燃料吐出量を、各加圧室内に吸入される吸入燃料量を調量することで制御するタイプの燃料供給ポンプ(高圧供給ポンプ)である。
このサプライポンプ2は、周知の構造のフィードポンプ(図示せず)と、ポンプ駆動軸(カムシャフト等)22により駆動されるカム(図示せず)と、このカムに駆動されて上死点と下死点との間を往復直線運動する2個(または3個以上)のプランジャ(図示せず)と、ポンプハウジングに固定されて、内部に2個(または3個以上)の加圧室が形成されたシリンダヘッドとを備えている。
フィードポンプは、エンジンのクランクシャフトの回転に伴ってポンプ駆動軸22が回転することで、燃料タンク1から低圧燃料を汲み上げる低圧供給ポンプである。また、燃料タンク1とフィードポンプの燃料吸入口とを接続する低圧ポンプ配管11の途中には、燃料フィルタ23が設置されている。そして、サプライポンプ2は、各プランジャがシリンダヘッド内を往復摺動することで、燃料タンク1から低圧ポンプ配管11、フィードポンプおよび燃料吸入経路を経て2個(または3個以上)の加圧室内に吸入された低圧燃料を加圧して高圧化する高圧供給ポンプである。
また、サプライポンプ2には、内部の燃料温度が高温にならないようにリークポートが設けられており、サプライポンプ2からのリーク燃料は、リリーフ配管19を経て燃料タンク1に戻される。ここで、サプライポンプ2の内部に形成される、フィードポンプから2個(または3個以上)の加圧室に至る燃料吸入経路の途中には、2個(または3個以上)の加圧室内に吸入される吸入燃料量を調量する電磁弁21が取り付けられている。この電磁弁21は、エンジン制御ユニット(以下ECUと呼ぶ)10から印加されるポンプ駆動電流によって電子制御されるように構成されている。
コモンレール3は、燃料の噴射圧力に相当する高圧燃料を蓄圧する蓄圧容器であり、高圧ポンプ配管(以下配管と略す)12を介してサプライポンプ2の吐出口に接続されていると共に、複数のインジェクタ配管(以下配管と略す)13を介して各インジェクタ4に接続されている。なお、配管12とコモンレール3との接続構造、およびコモンレール3と配管13との接続構造は後述する。また、コモンレール3には、2つの第1、第2リークポートが設けられており、コモンレール3からのリーク燃料は、リリーフ配管19を経て燃料タンク1に戻される。
ここで、コモンレール3の第1リークポートには、プレッシャリミッタ24が液密的に取り付けられている。このプレッシャリミッタ24は、コモンレール3の内部圧力(所謂コモンレール圧力)が限界設定圧力を超えた際に開弁してコモンレール3の内部圧力を限界設定圧力以下に抑えるための圧力安全弁である。また、コモンレール3の第2リークポートには、減圧弁25が液密的に取り付けられている。この減圧弁25は、ECU10から印加される減圧弁駆動電流によって電子制御されることにより、例えば減速時またはエンジン停止時等に速やかにコモンレール3の内部圧力(所謂コモンレール圧力)を高圧から低圧へ減圧させる降圧性能に優れる電磁弁である。
エンジンの各気筒毎に対応して搭載された複数個のインジェクタ4は、コモンレール3より分岐する複数の配管13の燃料流方向の下流端に接続されて、エンジンの各気筒毎の燃焼室内への燃料噴射を行う燃料噴射ノズル、およびこの燃料噴射ノズル内に収容されたノズルニードルを開弁方向に駆動する電磁弁26等から構成された電磁式燃料噴射弁である。また、各インジェクタ4には、リークポートが設けられており、各インジェクタ4からのリーク燃料も、リリーフ配管19を経て燃料タンク1に戻される。
ECU10には、制御処理、演算処理を行うCPU、各種プログラムおよびデータを保存する記憶装置(ROM、RAM等のメモリ)、入力回路(入力部)、出力回路(出力部)を含んで構成される周知のマイクロコンピュータが設けられている。そして、コモンレール3に取り付けられた燃料圧力センサ(コモンレール圧力センサ)27からの電気信号や、各種センサからのセンサ信号は、A/D変換器でA/D変換された後に、マイクロコンピュータに入力されるように構成されている。ここで、マイクロコンピュータの入力部には、コモンレール圧力センサ27だけでなく、クランク角度センサ、アクセル開度センサ、冷却水温センサおよび燃料温度センサ28等が接続されている。なお、マイクロコンピュータは、クランク角度センサより出力されるNE信号パルスの間隔時間を計測することによってエンジン回転速度(NE)を検出する回転速度検出手段としての機能も有している。
また、ECU10は、図示しないイグニッションスイッチがオン(IG・ON)されると、メモリ内に格納された制御プログラムに基づいて、サプライポンプ2の電磁弁21、コモンレール3の減圧弁25および複数個のインジェクタ4の各電磁弁26等を電子制御するように構成されている。なお、マイクロコンピュータの出力部とサプライポンプ2の電磁弁21との間には、図示しないポンプ駆動回路が接続されており、また、マイクロコンピュータの出力部とコモンレール3の減圧弁25との間には、図示しない減圧弁駆動回路が接続されている。また、マイクロコンピュータの出力部と複数個のインジェクタ4の各電磁弁26との間には、インジェクタ駆動回路(EDU)29が接続されている。
ここで、本実施例のコモンレール3は、図2に示したように、内部に超高圧の燃料を蓄圧する円筒パイプ形状のレール本体5と、このレール本体5に内蔵される複数のオリフィスピストン6とを備えている。このレール本体5には、図1に示したように、プレッシャリミッタ24、減圧弁25およびコモンレール圧力センサ27等の機能部品を取り付けるための機能部品接続部が設けられている。なお、レール本体5は、例えば低炭素鋼等の低硬度材料よりなる鍛造成形品またはプレス成形品であって、内部に蓄圧室31が形成された円筒部32を有している。また、レール本体5は、内部に内外連通孔33が形成された複数のシリンダ部34を有している。
円筒部32の内部には、図示左側の減圧弁25の機能部品接続部から、図示右側のプレッシャリミッタ24の機能部品接続部に向けて、円筒部32の軸線方向と略同一方向に真っ直ぐに延びる蓄圧室31が形成されている。すなわち、円筒部32は、蓄圧室31の周囲を周方向に取り囲むように配設されている。蓄圧室31は、サプライポンプ2の吐出口より吐出された高圧燃料を一時的に蓄えると共に、内部に蓄えた高圧燃料を複数個のインジェクタ4に分配供給する断面円形状の内部空間である。
複数のシリンダ部34の内部には、蓄圧室31の中心軸線より蓄圧室31の半径方向の外径側に若干オフセットした位置に中心軸線を有する複数の内外連通孔33が形成されている。このように蓄圧室31の中心軸線に対して内外連通孔33の中心軸線をオフセット配置することで、蓄圧室31の通路壁面で開口する(内外連通孔33に連通する)開口部を楕円にして開口部の円周を長くし、蓄圧室31の通路壁面で開口する開口部の開口周縁部への応力集中を緩和して、結果的にレール本体5の耐圧強度を高めることができる。
また、複数の内外連通孔33は、レール本体5の円筒部32の軸線方向に適切な間隔を隔てて孔開け加工された断面円形状の連通路を構成する。ここで、外部(特に、配管13を介して、エンジンの各気筒毎に搭載される複数個のインジェクタ4の内部)に連通する複数の内外連通孔33は、レール本体5の円筒部32の軸線方向に一定の間隔を隔てて孔開け加工されている。また、配管12を介して、サプライポンプ2の吐出口に連通する1つの内外連通孔33は、レール本体5の円筒部32の軸線方向のセンサ側(図示左側)において孔開け加工されている。
また、レール本体5は、複数のシリンダ部34毎の各内外連通孔33の軸線方向の一方側(図示上方側)において外部に向けて開口した円錐台形状の第1開口端(第1燃料ポート)35、および複数のシリンダ部34毎の各内外連通孔33の軸線方向の他方側(図示下方側)において蓄圧室31に向けて開口した円形状の第2開口端(第2燃料ポート)36を有している。なお、複数のシリンダ部34毎の各第1燃料ポート35には、複数のシリンダ部34毎の各内外連通孔33の一端部から外部に向けて内径が漸増するように円錐形状の面取りが施されている。
そして、複数のシリンダ部34毎の各第1燃料ポート近傍の各内外連通孔33の孔壁面には、複数のストッパ37が圧入嵌合等によって保持固定されている。各ストッパ37の蓄圧室側の第1環状壁面には、各オリフィスピストン6がレール本体5の各シリンダ部34に対して相対変位した際に各オリフィスピストン6の軸線方向の移動範囲(最大ストローク、最大変位量)を規制する第1規制面(第1ストッパ面)41が設けられている。また、複数のストッパ37は、円筒状に形成されており、各ストッパ37の軸線方向に真っ直ぐに延びる貫通孔38を有している。各貫通孔38は、各第1燃料ポート35と各内外連通孔33とを連通する連通路を構成する。
また、複数のシリンダ部34毎の各第2燃料ポート36は、各内外連通孔33の内径よりも小さい内径を有している。このため、複数のシリンダ部34毎の各第2燃料ポート近傍には、円環状の段差部を有する環状凹部39が設けられている。この環状凹部39は、各内外連通孔33の内径よりも大きい内径を有している。そして、その段差部の外部側の段差面(第2環状端面)には、各オリフィスピストン6がレール本体5の各シリンダ部34に対して相対変位した際に各オリフィスピストン6の軸線方向の移動範囲(最大ストローク、最大変位量)を規制する第2規制面(第2ストッパ面)42が設けられている。
ここで、各シリンダ部34は、各内外連通孔33の軸線方向の一方側(図示上方側)が円筒部32の外周面より半径方向の外径側に突出している。また、各シリンダ部34は、各内外連通孔33の軸線方向の他方側(図示下側)が円筒部32の筒壁部に一体的に設けられている。そして、円筒部32の外周面より半径方向の外径側に突出した複数の円管部は、配管12の下流端または配管13の上流端に設けられる鍔状の接続頭部14を、配管締結ナット15を利用して締め付け固定するための配管締結部(継ぎ手部)43として機能する。
この配管締結部43の外周には、配管締結ナット15の内周に形成される内周ネジ(
雌ネジ部)44にネジ結合される外周ネジ部(雄ネジ部)45が形成されている。そして
、配管12の内部には、サプライポンプ2の吐出口から1つの内外連通孔33を経て蓄圧室31の内部に高圧燃料を導入するための燃料通路46が形成されている。また、各配管13の内部には、蓄圧室31の内部から各内外連通孔33を経て各気筒毎のインジェクタ4の内部に高圧燃料を供給するための燃料通路47が形成されている。
配管締結ナット15は、締付け工具を係合させることが可能な六角筒形状の係合部48を有している。また、配管締結ナット15には、配管12の下流端または配管13の上流端が挿通する挿通孔49が形成されている。なお、この挿通孔49の開口周縁部には、配管12、13の接続頭部14の背面側の段差部を係止する円環状の係止部(規制面)が設けられている。そして、配管締結ナット15は、配管締結ナット15の係止部が配管12
、13の接続頭部14の段差部を係止した状態で、配管締結ナット15の内周ネジ部44と配管締結部43の外周ネジ部45とを嵌合させて、配管締結部43の外周ネジ部45にねじ込むことで、配管12、13の接続頭部14の外周に形成される円錐台形状のシート面が、第1燃料ポート35の内径面(円錐台形状の受圧座面)に押し付けられて、配管12、13の接続頭部14とコモンレール3の配管締結部43との間が液密的に密閉化(メタルシール)される。
複数のオリフィスピストン6は、本発明のオリフィス形成部材に相当するもので、例えば低炭素鋼等の低硬度材料よりなる鍛造成形品またはプレス成形品であって、レール本体5の複数のシリンダ部34毎の各内外連通孔33の内部に、各内外連通孔33の軸線方向に摺動自在に内蔵されている。各オリフィスピストン6は、レール本体5の各シリンダ部34に対して相対移動可能に配設されている。そして、各オリフィスピストン6は、複数のシリンダ部34毎の各内外連通孔33の内径よりも僅かに小さい外径を有する円筒形状に形成されている。
また、各オリフィスピストン6の内部には、図2および図3(a)に示したように、各ストッパ37の第1規制面41に対向する一端面(第1環状端面)から、各シリンダ部34の第2規制面42に対向する他端面(第2環状端面)に至るように軸方向孔が貫通している。そして、軸方向孔の中央部には、各内外連通孔33の通路断面積(孔径:例えばφ4.0〜12.0mm)に対して極めて小さい通路断面積(オリフィス径、絞り径:例えばφ0.5〜1.5mm)となるように孔開け加工および内径切削加工されたオリフィス(固定絞り)7が形成されている。このオリフィス7は、各オリフィスピストン6の中心軸線上において真っ直ぐに貫通している。
そして、各オリフィスピストン6は、オリフィス7よりも燃料流方向の上流側(または下流側)に第1大径孔51、およびオリフィス7よりも燃料流方向の下流側(または上流側)に第2大径孔52を有している。2つの第1、第2大径孔51、52は、オリフィス7とオリフィスピストン6よりも燃料流方向の上流側および下流側の内外連通孔33とを連通する連通路であって、オリフィス7の絞り径よりも大きい内径(孔径:例えばφ2.0〜6.5mm)を有している。第1大径孔51は、各オリフィスピストン6の第1環状端面にてストッパ37の第1規制面側に向けて開口して第1流体ポートを構成し、また、第2大径孔52は、各オリフィスピストン6の第2環状端面にて各シリンダ部34の第2規制面側に向けて開口して第2流体ポートを構成している。
そして、第1大径孔51は、オリフィス7よりも内径が大きいため、円環状の第1段差部(第1段差面)を介してオリフィス7に連通している。また、第2大径孔52は、オリフィス7よりも内径が大きいため、円環状の第2段差部(第2段差面)を介してオリフィス7に連通している。ここで、本実施例では、2つの第1、第2大径孔51、52を、図3(a)に示したように、両端面で開口した開口部からオリフィス7に向けて内径が略同一の断面円形状孔としているが、2つの第1、第2大径孔51、52を、図3(b)に示したように、両端面で開口した開口部からオリフィス7に向けて内径が漸減するテーパ孔(断面円錐台形状孔)としても良い。
また、各オリフィスピストン6は、オリフィス7の周囲を取り囲むように配設されて、レール本体5の複数のシリンダ部34毎の各孔壁面(内径面、摺動面)に摺動自在に支持される摺動部をそれぞれ有している。また、各オリフィスピストン6は、摺動部よりも燃料流方向の上流側(または下流側)に向けて延ばされた第1摺動部、および摺動部よりも燃料流方向の下流側(または上流側)に向けて延ばされた第2摺動部を有している。2つの第1、第2摺動部は、2つの第1、第2大径孔51、52の周囲を取り囲むように配設されて、レール本体5の各シリンダ部34の摺動面に摺動自在に支持されている。
そして、各オリフィスピストン6の摺動部および2つの第1、第2摺動部の外径面は、レール本体5の複数のシリンダ部34毎の各摺動面に対して、レール本体5の複数のシリンダ部34毎の各内外連通孔33の軸線方向に摺動可能な摺動面54を成す。複数のオリフィスピストン6毎の各摺動面54は、各オリフィス7の軸線方向の通路長よりも、略2つの第1、第2大径孔51、52の軸線方向の通路長分だけ軸線方向に長くなるように設けられている。ここで、複数のオリフィスピストン6毎の各摺動面54とレール本体5の複数のシリンダ部34毎の各摺動面との間には、第1規制面41から第2規制面42に至るまでの、各オリフィスピストン6の摺動可能範囲(移動範囲、ストローク範囲)内において、複数のシリンダ部34毎の各内外連通孔33内を各オリフィスピストン6が円滑に往復直線運動(摺動動作)するのに必要な所定(最小限)のクリアランスが形成されている。
また、各オリフィスピストン6の軸線方向の両端側の外周角部には、複数のシリンダ部34毎の各内外連通孔33内を各オリフィスピストン6が円滑に往復直線運動(摺動動作)し易いようにR形状(または円錐形状)の面取りが施されている。そして、各オリフィスピストン6の第1環状端面には、各オリフィスピストン6がレール本体5の複数のシリンダ部34に対して相対変位した際に、複数のシリンダ部34毎の各内外連通孔33に圧入固定された各ストッパ37の第1規制面41に当接することが可能な第1当接面が設けられている。また、各オリフィスピストン6の第2環状端面には、各オリフィスピストン6がレール本体5の複数のシリンダ部34に対して相対変位した際に、複数のシリンダ部34毎の各内外連通孔33に一体的に形成された各段差部の第2規制面42に当接することが可能な第2当接面が設けられている。
そして、各オリフィスピストン6の第1当接面および第1大径孔51とオリフィス7との間の第1段差面は、燃料圧力を受け止める第1受圧面として機能し、また、各オリフィスピストン6の第2当接面およびオリフィス7と第2大径孔52との間の第2段差面は、燃料圧力を受け止める第2受圧面として機能する。
[実施例1の作用]
次に、本実施例のコモンレール式燃料噴射システムの作用を図1ないし図3に基づいて簡単に説明する。
サプライポンプ2の吐出口より吐出された高圧燃料は、配管12を経て、この配管12の内部に形成された燃料通路46から、コモンレール3のレール本体5のシリンダ部34の開口端である第1燃料ポート(インレットポート)35内に流入する。そして、第1燃料ポート35内に流入した高圧燃料は、シリンダ部34の内外連通孔33の開口端近傍に圧入固定されたストッパ37の内部に形成された貫通孔38を経て、シリンダ部34の内外連通孔33内に流入する。
そして、シリンダ部34の内外連通孔33内に流入した高圧燃料は、シリンダ部34の内外連通孔33内に摺動自在に収容されているオリフィスピストン6の第1受圧面に作用する。このとき、オリフィスピストン6の第1受圧面に燃料圧力が作用するため、オリフィスピストン6が図示下方に移動して、オリフィスピストン6の第2当接面が、シリンダ部34の内外連通孔33に一体的に形成された段差部の第2規制面42に押し付けられる
。これにより、オリフィスピストン6の位置がデフォルト位置(図2参照)にて規制される。
そして、シリンダ部34の内外連通孔33からオリフィスピストン6の内部に流入した高圧燃料は、オリフィスピストン6の内部に形成された第1大径孔51、オリフィス7および第2大径孔52を経て、シリンダ部34の第2燃料ポート36内に流入する。そして
、シリンダ部34の第2燃料ポート36内に流入した高圧燃料は、レール本体5の円筒部32の内部に形成された蓄圧室31内に流入し、この蓄圧室31内で一時的に蓄圧される
ここで、エンジンの複数の気筒の中で第1気筒に搭載されたインジェクタ4の噴射時期になると、そのインジェクタ4の電磁弁26への通電が開始される。これにより、ノズルニードルが燃料噴射ノズルのノズルボデー先端部に形成された複数個の噴射孔を開弁する
。第1気筒に搭載されたインジェクタ4が開弁すると、レール本体5の円筒部32の蓄圧室31内に蓄圧されていた高圧燃料が、第1気筒に対応したシリンダ部34の第2燃料ポート36内に流入する。そして、シリンダ部34の第2燃料ポート36内に流入した高圧燃料は、オリフィスピストン6の第2受圧面に作用する。このとき、オリフィスピストン6の第2受圧面に燃料圧力が作用するため、オリフィスピストン6が図示上方に移動して
、オリフィスピストン6の第1当接面が、ストッパ37の第1規制面41に押し付けられる。これにより、オリフィスピストン6の位置がフルリフト位置にて規制される。
そして、シリンダ部34の内外連通孔33からオリフィスピストン6の内部に流入した高圧燃料は、オリフィスピストン6の内部に形成された第2大径孔52、オリフィス7および第1大径孔51を経て、ストッパ37内に流入する。そして、ストッパ37内に流入した高圧燃料は、ストッパ37の貫通孔38を経て、コモンレール3のレール本体5のシリンダ部34の開口端である第1燃料ポート(アウトレットポート)35内に流入する。そして、第1燃料ポート35内に流入した高圧燃料は、配管13の内部に形成された燃料通路47を経て、第1気筒に搭載されたインジェクタ4の内部に流入し、インジェクタ4から第1気筒の燃焼室内に高圧燃料が噴射される。
したがって、本実施例では、インジェクタ4の電磁弁26が通電されてノズルニードルが燃料噴射ノズルのノズルボデー先端部に形成された複数個の噴射孔を開弁している間、コモンレール3のレール本体5の蓄圧室31内に蓄圧された高圧燃料が、エンジンの第1気筒の燃焼室内に噴射供給される。また、エンジンの第1気筒を除く他の気筒(第2〜第4気筒)に搭載されたインジェクタ4の電磁弁26が順次通電されると、コモンレール3のレール本体5の蓄圧室31内に蓄圧された高圧燃料が、第2〜第4気筒に搭載されたインジェクタ4の内部に分配供給され、エンジンの第2〜第4気筒の燃焼室内に順次噴射供給される。これにより、エンジンが運転される。
[実施例1の効果]
以上のように、本実施例のコモンレール3においては、図2に示したように、レール本体5の複数のシリンダ部34毎の各内外連通孔33内に摺動自在に各オリフィスピストン6が内蔵されている。また、各オリフィスピストン6の内部にオリフィス7が形成されている。
ここで、サプライポンプ2の内部においてカムによって駆動されるプランジャの往復直線運動によって、サプライポンプ2の吐出口から配管12を介してコモンレール3のレール本体5の蓄圧室31の内部に所定の周期毎に間欠的に高圧燃料が吐出されるように構成されている。このため、カムの形状に応じて配管12の燃料通路46内には、高圧が脈動的に発生し、この圧力脈動(サプライポンプ2の吐出脈動)が圧力波となってコモンレール3のレール本体5のシリンダ部34の内外連通孔33の内部に伝播する。
すなわち、オリフィスピストン6よりも燃料流方向の上流側に圧力脈動が発生し、これがある圧力波となってオリフィスピストン6の第1受圧面として機能する第1受圧面に到達(作用)すると、オリフィスピストン6が圧力波の影響を受けて圧力の低い側(図示下方)に移動するため、コモンレール3のレール本体5のシリンダ部34の内外連通孔33の内部に伝播した圧力脈動が減衰される。また、オリフィスピストン6の内部には、オリフィス7が形成されているので、このオリフィス効果により更に圧力脈動が減衰される。
また、コモンレール3のレール本体5の複数のシリンダ部34に接続された複数個のインジェクタ4は、各々異なる噴射時期に間欠的に開弁してエンジンの各気筒毎の燃焼室内への燃料噴射を実施するように構成されている。このため、エンジンの複数の気筒の中で例えば第1気筒に搭載されたインジェクタ4が開弁した際に配管13の内部圧力が一時的に低下することになるので、配管13の燃料通路47内には、高圧と低圧との圧力脈動が発生し、この圧力脈動が圧力波(例えば第1気筒に搭載されたインジェクタ4の開閉に伴って発生した反射波)となってエンジンの第1気筒に対応したシリンダ部34の内外連通孔33の内部に伝播する。
すなわち、オリフィスピストン6よりも燃料流方向の下流側に圧力脈動が発生し、これがある圧力波となってオリフィスピストン6の第2受圧面として機能する第2受圧面に到達(作用)すると、オリフィスピストン6が圧力波の影響を受けて圧力の低い側(図示上方)に移動するため、コモンレール3のレール本体5のシリンダ部34の内外連通孔33の内部に伝播した圧力脈動が減衰される。また、オリフィスピストン6の内部には、オリフィス7が形成されているので、このオリフィス効果により更に圧力脈動が減衰される。
したがって、コモンレール3のレール本体5のシリンダ部34の内外連通孔33から円筒部32の蓄圧室31の内部に伝播する圧力脈動(サプライポンプ2の吐出脈動:圧力波
)を完全に小さく抑えることができる。また、コモンレール3のレール本体5の複数のシリンダ部34毎の各内外連通孔33から円筒部32の蓄圧室31の内部に伝播する圧力脈動(ある気筒のインジェクタ4の開閉により生じた反射波:圧力波)を完全に小さく抑えることができる。
これらによって、コモンレール3のレール本体5の蓄圧室31の内部における圧力脈動を完全に小さく抑えることができるので、コモンレール3のレール本体5の円筒部32の蓄圧室31の内部圧力(所謂コモンレール圧力)が安定する。この結果、エンジンの各気筒毎の噴射量特性(複数個のインジェクタ4の開弁時期、閉弁時期(噴射時期や燃料噴射量)、および燃料の噴射圧力)への影響を排除することができるので、噴射圧気筒間差および噴射量気筒間差を完全に小さく抑えることができる。また、レール本体5の円筒部32の蓄圧室31の内部の圧力脈動を完全に小さく抑えることができるので、コモンレール圧力センサ27によって検出されるコモンレール圧力に対する信頼性を向上することができる。
また、本実施例のオリフィスピストン6は、オリフィス7よりも燃料流方向の上流側および下流側に、オリフィス7の絞り径よりも内径の大きい2つの第1、第2大径部51、52を設けている。これにより、オリフィスピストン6の軸線方向の全長に対するオリフィス7の加工長を短縮することができるので、高精度な加工技術(例えば内径切削加工または内径研削加工等)が要求されるオリフィス加工に必要なオリフィス加工時間が短くなる。また、特許文献1に記載のコモンレールのように、オリフィスピストンよりも燃料流方向の上流側および下流側に2つの第1、第2スプリングを配設することなく、蓄圧室31の内部における圧力脈動を完全に小さく抑えることができるので、部品点数および組付工数を減少でき、コストダウンを図ることができる。
また、本実施例のコモンレール3は、複数のオリフィスピストン6毎に、複数のシリンダ部34毎の各摺動面に対して、複数のシリンダ部34毎の各内外連通孔33の軸線方向に摺動可能な摺動面54を設けている。そして、複数のオリフィスピストン6毎の各摺動面54を、オリフィス7の軸線方向の通路長よりも長くなるように設けている。これによって、複数のオリフィスピストン6毎の各摺動面54の軸線方向の長さが、オリフィス7の軸線方向の通路長に2つの第1、第2大径部51、52の軸線方向の通路長を加算した分だけ長くなる。このため、複数のシリンダ部34毎の各摺動面に対して、各オリフィスピストン6が軸線方向に摺動する時に、各オリフィスピストン6が安定して複数のシリンダ部34毎の各内外連通孔33の軸線方向に相対変位できるようになる。
したがって、複数のシリンダ部34毎の各内外連通孔33の内部において、複数のシリンダ部34毎の各内外連通孔33の軸線に対して各オリフィスピストン6の軸線が傾いたり、また、複数のシリンダ部34毎の各内外連通孔33の軸線に対して各オリフィスピストン6の軸線が傾いた状態で複数のシリンダ部34毎の各内外連通孔33の摺動面に干渉してロックしたりすることはない。したがって、コモンレール3のレール本体5の蓄圧室31の内部に伝播する圧力脈動(圧力波、反射波)の減衰効果をより向上できると共に、複数のオリフィスピストン6の軸線方向の摺動動作に対する信頼性をより向上できる。
また、複数のシリンダ部34毎の各内外連通孔33の内部に各オリフィスピストン6を挿入し、その後に、複数のシリンダ部34毎の第1燃料ポート近傍の各内外連通孔33の孔壁面に、複数のストッパ37を圧入嵌合等によって組み付けてコモンレール3を製作する。そして、複数のオリフィスピストン6および複数のストッパ37を組み付けたコモンレール3を、次の組付工程を行う場所に搬送する際に、各ストッパ37により複数のシリンダ部34毎の第1燃料ポート35が塞がれているため、複数のシリンダ部34毎の第1燃料ポート35から各オリフィスピストン6が抜け落ちるのを防止することができる。なお、各ストッパ37を、複数のシリンダ部34毎の第1燃料ポート近傍の各内外連通孔33の孔壁面に対して着脱自在に組み付けるように構成しても良い。例えばシリンダ部34の内周に内周ネジ部(雌ネジ部)を形成し、ストッパ37の外周に外周ネジ部(雄ネジ部
)を形成し、シリンダ部34とストッパ37とをネジ結合する構成を採用しても良い。
図4は本発明の実施例2を示したもので、図4はコモンレールを示した図である。
本実施例の複数のシリンダ部34の各内外連通孔33の内部には、複数の第1ストッパ55および複数の第2ストッパ56が圧入固定されている。また、各第1ストッパ55の第1環状端面と各第2ストッパ56の第2環状端面との間の、各シリンダ部34の内部には、円筒状のライナー57が挿入されている。
各第1ストッパ55の第1環状端面には、実施例1のストッパ37と同様に第1規制面41が設けられている。また、各第1ストッパ55の内部には、各内外連通孔33と各第1燃料ポート35とを連通する第1貫通孔61が形成されている。
各第2ストッパ56の第2環状端面には、各オリフィスピストン6がレール本体5の各シリンダ部34に対して相対変位した際に各オリフィスピストン6の軸線方向の移動範囲を規制する第2規制面42が設けられている。また、各第2ストッパ56の内部には、各内外連通孔33と各第2燃料ポート36とを連通する第2貫通孔62が形成されている。
複数のライナー57の内部には、複数の第1ストッパ55毎の各第1貫通孔61と複数の第2ストッパ56毎の各第2貫通孔62とを連通し、複数の第1ストッパ55毎の各第1環状端面側から複数の第2ストッパ56毎の各第2環状端面側に向けて各シリンダ部34の軸線方向と略同一方向に真っ直ぐに延びる内外連通孔33が形成されている。
そして、ライナー57は、このライナー57自身の内径面が所定の内径寸法となるように、つまり面精度が向上するように内径切削加工または内径研削加工等により仕上げられ
、ライナー57の内径面自体が、オリフィスピストン6の摺動面54が摺動可能な摺動面59を成している。
また、オリフィスピストン6の摺動面54とライナー57の摺動面59との間には、ライナー57の摺動面59に対してオリフィスピストン6が軸線方向に円滑に摺動するのに必要な所定のクリアランスが形成されている。これにより、ライナー57の摺動面59に対してオリフィスピストン6が円滑に摺動可能に配設されることになり、コモンレール3のレール本体5の蓄圧室31の内部に伝播する圧力脈動(圧力波、反射波)の減衰効果をより向上できると共に、複数のオリフィスピストン6の軸線方向の摺動動作に対する信頼性をより向上できる。
図5は本発明の実施例3を示したもので、図5はコモンレールを示した図である。
本実施例の配管12、13の接続頭部14の嵌合方向(挿入方向)の先端側面(第1環状端面)には、各オリフィスピストン6がレール本体5の各シリンダ部34に対して相対変位した際に各オリフィスピストン6の軸線方向の移動範囲を規制する第1規制面41が設けられている。また、コモンレール3のレール本体5の複数のシリンダ部34毎の各段差部の第2環状端面には、実施例1と同様に、第2規制面42が設けられている。
本実施例の場合には、実施例1のストッパ37の代わりに、配管12、13の接続頭部14の第1環状端面を、レール本体5の搬送時においてオリフィスピストン6が脱落するのを防止し、且つ各オリフィスピストン6のフルリフト量を規制するストッパとして使用している。これにより、実施例1のストッパ37を廃止できるので、部品点数や組付工数が減りコストダウンとなる。
[参考例1]
図6は参考例1を示したもので、図6はコモンレールを示した図である。
本参考例の複数のシリンダ部34の各内外連通孔33の内部には、複数の第1ストッパ55および複数の第2ストッパ56が圧入固定されている。また、各第1ストッパ55の第1環状端面と各第2ストッパ56の第2環状端面との間の、各シリンダ部34の内部には、実施例1〜3のオリフィスピストン6の代わりにオリフィスバルブ9が摺動自在に収容されている。また、各第1ストッパ55の第1段差部(第1貫通孔61の開口周縁部)とオリフィスバルブ9の第2段差部(径小部と径大部との間の段差部)との間の、各シリンダ部34および各第1ストッパ55等には、コイルスプリング16が1個ずつ内蔵されている。
なお、本参考例の第1ストッパ55には、内部に内外連通孔を兼ねるスプリング収容室63が形成された円筒状のスリーブ部64が第1ストッパ55の第1段差部の外周部から蓄圧室側に向けて真っ直ぐに延ばされている。そして、第1ストッパ55は、スリーブ部64の第1環状端面自体が、オリフィスバルブ9のフルリフト量を規制する第1規制面(第1バルブシート)41を成す。また、第2ストッパ56は、その第2環状端面自体が、オリフィスバルブ9のフルリフト量を規制する第2規制面(第2バルブシート)42を成す。すなわち、2つの第1、第2規制面41、42は、実施例1〜3と同様に、各オリフィスバルブ9がレール本体5の各シリンダ部34に対して相対変位した際に各オリフィスバルブ9の軸線方向の移動範囲を規制する。
複数のオリフィスバルブ9は、本発明のオリフィス形成部材に相当するもので、例えば低炭素鋼等の低硬度材料よりなる鍛造成形品またはプレス成形品であって、レール本体5の複数のシリンダ部34毎の各内外連通孔33の内部に、各内外連通孔33の軸線方向に摺動自在に内蔵されている。各オリフィスバルブ9は、各第2ストッパ56の第2規制面(第2バルブシート)42に着座するデフォルト位置と、各第1ストッパ55の第1規制面(第1バルブシート)41に着座するフルリフト位置との間を往復直線運動する。
そして、各オリフィスバルブ9は、内部に第1大径孔51およびオリフィス7が形成された円筒状の小径部と、内部に第2大径孔52およびこの第2大径孔52よりも内径が大きい第3大径孔53が形成された円筒状の大径部(最大外径部)とを有している。なお、各オリフィスバルブ9の小径部の先端側は、複数の第1ストッパ55毎の各スリーブ部64のスプリング収容室63内に常時嵌め込まれている。また、各オリフィスバルブ9の小径部の外径面(外周)と複数の第1ストッパ55毎の各スリーブ部64の内径面(内周)との間には、常時クリアランスが形成されている。
また、各オリフィスバルブ9は、第2、第3大径孔52、53の周囲を取り囲むように配設されて、レール本体5の複数のシリンダ部34毎の各摺動面に摺動自在に支持される摺動部をそれぞれ有している。そして、各オリフィスバルブ9の摺動部の外径面は、レール本体5の複数のシリンダ部34毎の各摺動面に対して、レール本体5の複数のシリンダ部34毎の各内外連通孔33の軸線方向に摺動可能な摺動面54を成す。複数のオリフィスバルブ9毎の各摺動面54は、各オリフィス7の軸線方向の通路長よりも、第2、第3大径孔52、53の軸線方向の通路長分だけ軸線方向に長くなるように設けられている。
ここで、複数のオリフィスバルブ9毎の各摺動面54とレール本体5の複数のシリンダ部34毎の各摺動面との間には、複数のシリンダ部34毎の各内外連通孔33内を各オリフィスバルブ9が円滑に往復直線運動(摺動動作)するのに必要な所定(最小限)のクリアランスが形成されている。また、各オリフィスバルブ9の軸線方向の一端側(図示上端側)の外周角部には、複数のシリンダ部34毎の各内外連通孔33内を各オリフィスバルブ9が円滑に往復直線運動(摺動動作)し易いようにR形状(または円錐形状)の面取りが施されている。
そして、各オリフィスバルブ9の第1当接面および第1大径孔51とオリフィス7との間の第1段差面は、燃料圧力を受け止める第1受圧面として機能し、また、各オリフィスバルブ9の第2当接面およびオリフィス7と第2大径孔52との間の第2段差面は、燃料圧力を受け止める第2受圧面として機能する。ここで、本参考例では、各オリフィスバルブ9がコイルスプリング16のバネ荷重によって第2ストッパ56の第2規制面42に押し付けられているため、仮に第1受圧面側の圧力が第2受圧面側の圧力より高くても、これ以上図示下方に移動することはない。
なお、各第1ストッパ55の第1段差部(第1貫通孔61の開口周縁部)には、各コイルスプリング16のバネ荷重(スプリング荷重)を受け止める円環状の第1バネ座部65がそれぞれ設けられている。また、オリフィスバルブ9の第2段差部(小径部と大径部との間の段差部)には、各コイルスプリング16のバネ荷重(スプリング荷重)を受け止める円環状の第2バネ座部66がそれぞれ設けられている。
複数のコイルスプリング16は、本発明の荷重付与手段に相当するもので、レール本体5の複数のシリンダ部34毎の各内外連通孔33の内部および複数の第1ストッパ55毎の各スリーブ部64のスプリング収容室63の内部に1個ずつ収容されている。これらのコイルスプリング16は、複数の第1ストッパ55毎の各第1バネ座部65と複数のオリフィスバルブ9毎の各第2バネ座部66との間に軸線方向に弾性変形自在に配設されている。そして、複数のコイルスプリング16毎の各コイル内径は、複数のオリフィスバルブ9毎の各小径部の外径面に保持され、また、複数のコイルスプリング16毎の各コイル外径は、複数の第1ストッパ55毎の各スリーブ部64の内径面に保持されている。また、各コイルスプリング16は、複数のオリフィスバルブ9に対して、複数のオリフィスバルブ9毎の各第2当接面を複数の第2ストッパ56毎の各第2規制面42に押し当てる方向にバネ荷重(スプリング荷重)を与える。
以上のように、本参考例のコモンレール3においては、レール本体5の蓄圧室31の内部に発生した圧力脈動(圧力波)が、複数のオリフィスバルブ9毎の各第2受圧面に作用(到達)し、各オリフィスバルブ9が各第2ストッパ56の第2規制面42より遠ざかる方向(図示上方側)に移動(リフト)した際に、各オリフィスバルブ9のリフト量が1個のコイルスプリング16のバネ荷重(スプリング荷重)によって抑えられるため、コモンレール3のレール本体5の蓄圧室31の内部を伝播する圧力脈動(圧力波)の減衰効果をより向上できる。また、本参考例のコモンレール3においては、レール本体5の複数のシリンダ部34毎の各内外連通孔33の内部に1個ずつコイルスプリング16が収容されているため、コイルスプリング16等の弾性部材(スプリング)の個数を必要最小限に抑えることができる。これにより、部品点数および組付工数を減少できるので、コスト削減を図ることができる。
[参考例2]
図7は参考例2を示したもので、図7はコモンレールを示した図である。
本参考例のコモンレール3は、内部に高圧燃料を蓄圧するレール本体5と、このレール本体5の複数の配管締結部(円管部)43に締め付け固定される複数の配管継ぎ手17とを備えている。また、本参考例では、複数の配管継ぎ手17の内部にオリフィスバルブ9
、コイルスプリング16および第1ストッパ55が1個ずつ収容されている。ここで、レール本体5は、内部に蓄圧室31が形成された円筒部32を有している。また、複数の配管締結部43は、円筒部32の外周面から円筒部32の半径方向の外径側に向けて突出するように設けられて、内部に内外連通孔33が形成されている。
複数の配管締結部43は、複数の配管継ぎ手17を締め付け固定する継ぎ手部として機能し、各配管締結部43の外周には、各配管継ぎ手17の内周に形成される内周ネジ部(
雌ネジ部)69にネジ結合される外周ネジ部(雄ネジ部)45が形成されている。そして
、第1ストッパ55は、スリーブ部64の第1環状端面自体が、オリフィスバルブ9のフルリフト量を規制する第1規制面(第1バルブシート)41を成す。また、各配管締結部43は、その開口周縁部の第2環状端面自体が、オリフィスバルブ9のフルリフト量を規制する第2規制面(第2バルブシート)42を成す。すなわち、2つの第1、第2規制面41、42は、参考例1と同様に、各オリフィスバルブ9がレール本体5の各シリンダ部34に対して相対変位した際に各オリフィスバルブ9の軸線方向の移動範囲を規制する。
複数の配管継ぎ手17は、締付け工具を係合させることが可能な六角筒形状の係合部70、この係合部70よりも燃料流方向の上流側(または下流側)に配設される第1円筒部71、および係合部70よりも燃料流方向の下流側(または上流側)に配設される第2円筒部72を有している。2つの第1、第2円筒部71、72は、係合部70の外径よりも小さい外径を有し、第1円筒部71は、第2円筒部72の外径よりも小さい外径を有している。これらの係合部70および2つの第1、第2円筒部71、72は、内部に第1ストッパ55の第1貫通孔61を介して連通する2つの第1、第2内外連通孔73、74が形成されたシリンダ部75を有している。
第1内外連通孔73は、蓄圧室側の第2内外連通孔74と外部側の配管12、13の燃料通路46、47とを連通する第1連通路で、第1ストッパ55の第1貫通孔61の内径よりも大きい内径を有している。また、第2内外連通孔74は、蓄圧室側の内外連通孔33と外部側の第1内外連通孔73とを連通する第2連通路で、第1ストッパ55の第1貫通孔61の内径および第1内外連通孔73の内径よりも大きい内径を有している。また、シリンダ部75のうちで第2内外連通孔74の軸線方向の他方側(図示下方側)の孔壁面は、オリフィスバルブ9の外径面に設けられた摺動部(摺動面)54が摺動可能な摺動面を成す。
複数の配管継ぎ手17毎の各第1円筒部71は、配管12の下流端または配管13の上流端に設けられる鍔状の接続頭部14を、配管締結ナット15を利用して締め付け固定するための第1継ぎ手部として機能している。各第1円筒部71の外周には、配管締結ナット15の内周に形成される内周ネジ部(雌ネジ部)44にネジ結合される外周ネジ部(雄ネジ部)76が形成されている。そして、配管締結ナット15は、配管締結ナット15の係止部が配管12、13の接続頭部14の段差部を係止した状態で、配管締結ナット15の内周ネジ部44と第1円筒部71の外周ネジ部76とを嵌合させて、第1円筒部71の外周ネジ部76にねじ込むことで、配管12、13の接続頭部14の外周に形成される円錐台形状のシート面が、配管継ぎ手17の開口端の内径面(円錐台形状の受圧座面)に押し付けられて、配管12、13の接続頭部14と配管継ぎ手17との間が液密的に密閉化(メタルシール)される。
複数の配管継ぎ手17毎の各第2円筒部72は、レール本体5の各配管締結部43に締付け固定される第2継ぎ手部として機能している。各第2円筒部72の内周には、レール本体5の各配管締結部43の外周に形成される外周ネジ部45にネジ結合される内周ネジ部69が形成されている。そして、配管継ぎ手17は、配管締結部43の外周ネジ部45と第2円筒部72の内周ネジ部69とを嵌合させて、配管締結部43の外周ネジ部45にねじ込むことで、配管継ぎ手17の段差面が、配管締結部43の受圧座面に押し付けられて、レール本体5の配管締結部43と配管継ぎ手17との間が液密的に密閉化(メタルシール)される。
そして、各オリフィスバルブ9の第1当接面および第1大径孔51とオリフィス7との間の第1段差面は、燃料圧力を受け止める第1受圧面として機能し、また、各オリフィスバルブ9の第2当接面およびオリフィス7と第2大径孔52との間の第2段差面は、燃料圧力を受け止める第2受圧面として機能する。ここで、本参考例では、各オリフィスバルブ9がコイルスプリング16のバネ荷重によって配管締結部43の開口周縁部(開口端面
)である第2規制面42に押し付けられているため、仮に第1受圧面側の圧力が第2受圧面側の圧力より高くても、これ以上図示下方に移動することはない。
なお、各第1ストッパ55の第1段差部(第1貫通孔61の開口周縁部)には、各コイルスプリング16のバネ荷重(スプリング荷重)を受け止める円環状の第1バネ座部65がそれぞれ設けられている。また、オリフィスバルブ9の第2段差部(小径部と大径部との間の段差部)には、各コイルスプリング16のバネ荷重(スプリング荷重)を受け止める円環状の第2バネ座部66がそれぞれ設けられている。
複数のオリフィスバルブ9の内部には、各第2内外連通孔74の通路断面積に対して極めて小さい通路断面積のオリフィス7が形成されている。そして、各オリフィスバルブ9は、オリフィス7よりも燃料流方向の上流側(または下流側)に第1大径孔51、およびオリフィス7よりも燃料流方向の下流側(または上流側)に第2大径孔52を有している
。そして、各オリフィスバルブ9の大径部(最大外径部)の外部側の第1環状端面には、
各オリフィスバルブ9が各シリンダ部75に対して相対変位した際に、各シリンダ部75に圧入固定された各第1ストッパ55の第1規制面41に当接することが可能な第1当接面が設けられている。
また、各オリフィスバルブ9の大径部(最大外径部)の蓄圧室側の第2環状端面には、各オリフィスバルブ9が各シリンダ部75に対して相対変位した際に、レール本体5の各配管締結部43に一体的に形成された第2規制面42に当接することが可能な第2当接面が設けられている。そして、複数のコイルスプリング16は、複数のオリフィスバルブ9に対して、複数のオリフィスバルブ9毎の各第2当接面をレール本体5の複数の配管締結部43毎の各第2規制面42に押し当てる方向にバネ荷重(スプリング荷重)を与える荷重付与手段である。ここで、複数の第1ストッパ55は、シリンダ部75のうちで第2内外連通孔74の開口端近傍に圧入固定されている。
以上のように、本参考例のコモンレール3においては、レール本体5の蓄圧室31の内部に発生した圧力脈動(圧力波)が、複数のオリフィスバルブ9毎の各第2受圧面に作用(到達)し、各オリフィスバルブ9がレール本体5の複数の配管締結部43毎の各第2規制面42より遠ざかる方向(図示上方側)に移動(リフト)した際に、各オリフィスバルブ9のリフト量が1個のコイルスプリング16のバネ荷重(スプリング荷重)によって抑えられるため、コモンレール3のレール本体5の蓄圧室31の内部を伝播する圧力脈動(
圧力波)の減衰効果をより向上できる。また、本参考例のコモンレール3においては、レール本体5の複数のシリンダ部75毎の各第2内外連通孔74の内部に1個ずつコイルスプリング16が収容されているため、コイルスプリング16等の弾性部材(スプリング)の個数を必要最小限に抑えることができる。これにより、部品点数および組付工数を減少できるので、コスト削減を図ることができる。
[変形例]
図1ないし図5に示す本発明の実施例では、例えば低炭素鋼等の低硬度材料よりなる鍛造成形品またはプレス成形品によってレール本体5に、内部に蓄圧室31が形成された円筒形状の円筒部(筒部)32を設けているが、レール本体5に、内部に蓄圧室31が形成された楕円筒形状または長円筒形状の筒部を設けても良い。また、レール本体5にシリンダ部や管部を設けることなく、レール本体5の円筒部32に配管継ぎ手17を直接結合しても良い。なお、レール本体5と配管継ぎ手17との結合方法は、ネジ結合だけでなく、溶接手段を用いた接合であっても良い。
上記の本発明の実施例では、サプライポンプ2より配管(高圧ポンプ配管)12を経て高圧燃料が導入される1つのシリンダ部34、75と、エンジンの各気筒毎に対応して搭載された複数のインジェクタ4に向けて複数の配管(インジェクタ配管)13を経て蓄圧室31の内部に蓄圧された高圧燃料を供給する複数のシリンダ部34、75との、レール本体5の円筒部32の外周部からの突出方向を略同一方向としているが、これらのシリンダ部34、75の突出方向を異なる方向にしても良い。例えば配管(高圧ポンプ配管)12に接続する1つのシリンダ部34、75が、複数の配管(インジェクタ配管)13に接続する複数のシリンダ部34、75に対して逆向き(180°)に突出するようにしても良い。なお、配管レイアウトに応じてシリンダ部34、75の突出方向をレール本体5の蓄圧室31の軸線方向に対して略直交する方向だけでなく任意の方向にしても良い。
コモンレール式燃料噴射システムを示した構成図である(実施例1)。 コモンレールを示した断面図である(実施例1)。 (a)はオリフィスピストンの一例を示した断面図で、(b)はオリフィスピストンの他の例を示した断面図である(実施例1)。 コモンレールを示した断面図である(実施例2)。 コモンレールを示した断面図である(実施例3)。 コモンレールを示した断面図である(参考例1) コモンレールを示した断面図である(参考例2)
1 燃料タンク
2 サプライポンプ(燃料供給ポンプ)
3 コモンレール
4 インジェクタ(内燃機関用燃料噴射弁)
5 レール本体
6 オリフィスピストン(オリフィス形成部材)
7 オリフィスピストンまたはオリフィスバルブのオリフィス(固定絞り)
9 オリフィスバルブ(オリフィス形成部材)
12 配管(高圧ポンプ配管)
13 配管(インジェクタ配管)
14 配管の接続頭部
15 配管締結ナット
16 コイルスプリング(荷重付与手段)
17 配管継ぎ手
31 円筒部の蓄圧室
32 レール本体の円筒部
33 レール本体の内外連通孔
34 レール本体のシリンダ部(シリンダ、管部)
37 ストッパ
41 第1規制面(第1ストッパ面)
42 第2規制面(第2ストッパ面)
46 配管内の燃料通路
47 配管内の燃料通路
51 オリフィスピストンまたはオリフィスバルブの第1大径孔
52 オリフィスピストンまたはオリフィスバルブの第2大径孔
55 第1ストッパ
56 第2ストッパ
57 シリンダ部のライナー
65 第1ストッパの第1バネ座部
66 オリフィスバルブの第2バネ座部
73 配管継ぎ手の第1内外連通孔

Claims (8)

  1. (a)内部に燃料の蓄圧室が形成された筒部と、
    (b)この筒部の内部と外部とを連通する内外連通孔が形成された少なくとも1つ以上のシリンダと、
    (c)このシリンダの内部に摺動自在に配設されて、内部の径方向中央にオリフィスが形成されたオリフィス形成部材と
    を備えたコモンレールにおいて、
    前記オリフィス形成部材は、前記内外連通孔の軸線方向に前記燃料以外から荷重を付与されることなく、前記シリンダの内部に摺動可能に配設されており、
    前記オリフィス形成部材は、前記オリフィスよりも燃料流方向の上流側または下流側に
    、前記オリフィスの絞り径よりも大きい内径の大径孔を有し、
    前記大径孔は、前記オリフィスと前記オリフィス形成部材よりも燃料流方向の上流側または下流側の前記内外連通孔とを連通しており、
    前記オリフィス形成部材は、前記シリンダの内径面に対して、前記内外連通孔の軸線方向に摺動可能な摺動面を有し、
    前記オリフィス形成部材の摺動面は、前記オリフィスの通路長よりも長くなるように設けられていることを特徴とするコモンレール。
  2. (a)内部に燃料の蓄圧室が形成された筒部と、
    (b)この筒部の内部と外部とを連通する内外連通孔が形成された少なくとも1つ以上のシリンダと、
    (c)このシリンダの内部に摺動自在に配設されて、内部の径方向中央にオリフィスが形成されたオリフィス形成部材と
    を備えたコモンレールにおいて、
    前記オリフィス形成部材は、前記オリフィスよりも燃料流方向の上流側または下流側に
    、前記オリフィスの絞り径よりも大きい内径の大径孔を有し、
    前記大径孔は、前記オリフィスと前記オリフィス形成部材よりも燃料流方向の上流側または下流側の前記内外連通孔とを連通しており、
    前記シリンダには、前記オリフィス形成部材の軸線方向の移動範囲を規制する一対のストッパが備えられており、
    前記オリフィス形成部材は、前記ストッパに当接することにより移動範囲が規制されることを特徴とするコモンレール。
  3. 請求項1に記載のコモンレールにおいて、
    前記オリフィス形成部材の軸線方向の移動範囲を規制するストッパを備え、
    前記ストッパは、前記オリフィス形成部材よりも前記シリンダの外部側に配設されていることを特徴とするコモンレール。
  4. 請求項3に記載のコモンレールにおいて、
    前記シリンダに液密的に結合すると共に、内部に前記内外連通孔に連通する燃料通路が形成された配管を備え、
    前記シリンダは、前記配管側に向けて開口した開口端を有し、
    前記配管は、前記シリンダの開口端に接続する接続頭部を有し、この接続頭部自体が前記ストッパを成すことを特徴とするコモンレール。
  5. 請求項1、3または4のうちのいずれか1つに記載のコモンレールにおいて、
    前記シリンダは、自身の内径面が所定の寸法に仕上げられた筒状のライナーを有し、
    前記ライナーは、前記ライナーの内径面自体が摺動面を成し、
    前記オリフィス形成部材は、前記ライナーの摺動面との間にクリアランスを有していることを特徴とするコモンレール。
  6. 請求項1、3、4または5のうちのいずれか1つに記載のコモンレールにおいて、
    前記オリフィス形成部材の軸線方向の移動範囲を規制するストッパを備え、
    前記ストッパは、前記オリフィス形成部材よりも前記シリンダの蓄圧室側に配設されていることを特徴とするコモンレール。
  7. 請求項1、3、4または5のうちのいずれか1つに記載のコモンレールにおいて、
    前記筒部は、内部に前記蓄圧室が形成されたレール本体であって、
    前記シリンダは、前記レール本体の内部と外部の配管とを接続すると共に、内部に前記内外連通孔が形成された配管継ぎ手であって、
    前記オリフィス形成部材は、前記配管継ぎ手の内部に摺動自在に収容されていることを特徴とするコモンレール。
  8. 請求項7に記載のコモンレールにおいて、
    前記配管継ぎ手は、前記レール本体に向けて開口した開口端を有し、且つこの開口端近傍に、前記オリフィス形成部材の軸線方向の移動範囲を規制するストッパを有していることを特徴とするコモンレール。
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