JP4441769B2 - アミノステロール、ビタミンd類似体および他の化合物の製造に有用な24−ヒドロキシル化された化合物の立体選択的合成 - Google Patents

アミノステロール、ビタミンd類似体および他の化合物の製造に有用な24−ヒドロキシル化された化合物の立体選択的合成 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、米国仮特許出願第60/032,378号(1996年12月6日出願)に基づき、35U.S.C.セクション119の下に優先権の利益を請求する。この仮出願は、そのすべてが、参照により本明細書に組み入れられる。
発明の背景
いくつかのアミノステロール組成物が、小型サメ(dogfish shark)、Squalus acanthiasの肝臓から分離された。1つの重要なアミノステロールはスクアラミン(3β-(N-[3-アミノプロピル]-1,4-ブタンジアミン)-7α,24ζ-ジヒドロキシ-5α-コレスタン24-サルフェート)であり、その化学構造を図1に示す。C-24位にサルフェート基を含むこのアミノステロールは、Zasloffらの米国特許第5,192,756号の主題であり、この特許はその全部が、参照により本明細書に組み入れられる。この特許は、スクアラミンの抗生物質特性を記載する。
しかしながら、スクアラミンの発見以来、この化合物のいくつかの他の興味ある特性が発見された。例えば、米国特許出願第08/416,883号(1995年4月20日出願)および第08/478,763号(1995年6月7日出願)に記載されているように、スクアラミンは、抗脈管形成剤(antiangiogenic agent)として機能し得る。これらの特許出願は、そのすべてが、参照により本明細書に組み入れられる。スクアラミンの別の用途(例えばNHE3阻害剤として、および内皮細胞増殖阻害剤として)が、米国特許出願第08/474,799号(1995年6月7日出願)および第08/840,706号(1997年4月25日出願)に開示されている。これらの特許出願はまた、そのすべてが、参照により本明細書に組み入れられる。
スクアラミンを合成する方法が工夫されてきており、それは例えば国際特許出願公開WO94/19366号(1994年9月1日公開)に記載されているような方法である。このPCT公報は、そのすべてが、参照により本明細書に組み入れられる。このPCT出願は、米国特許出願第08/023,347号(この特許出願はまた、そのすべてが、参照により本明細書に組み入れられる)に関連する。さらに、米国特許出願第08/474,799号はまた、スクアラミンの分離・合成技術を開示する。
スクアラミンの発見から派生して、他のアミノステロール類が小型サメ(dogfish shark)の肝臓でみつかり、研究されてきた。分離・同定された1つの重要なアミノステロールは、図2に示された構造を有する。この出願において、図2に示された構造を有する化合物は、「化合物1436」または単に「1436」と称される。この化合物は、一般分子式C37H72N4O5Sおよび計算分子量684.53017を有する。スクアラミンと同様に、このアミノステロールもまた、C-24位にサルフェート基を有する。
化合物1436は以前に、米国特許出願第08/483,057号および第08/487,443号(それぞれ1995年6月7日出願)に記載されている。これらの米国特許出願のそれぞれは、そのすべてが、参照により本明細書に組み入れられる。これらの特許出願にさらに記載されているように、化合物1436は、種々の興味ある特性を有する。例えば、化合物1436は、ヒトTリンパ球の増殖、ならびに広く種々の他の細胞および組織の増殖を阻害する。化合物1436の別の用途は、米国仮特許出願第60/017,627号(1996年5月17日出願)および次いで出願された米国特許出願第08/857,288号(1997年5月16日出願)および第08/962,290号(1997年10月31日出願)に開示されている。これらの特許出願はまた、そのすべてが、参照により本明細書に組み入れられる。
米国特許出願第08/483,057号および第08/487,443号は、化合物1436の構造ならびにこの化合物の合成および分離方法を記載する。例えば、これらの出願に記載されているように、化合物1436はスクアラミン出発物質から製造することができる。
スクアラミンが小型サメ(dogfish shark)の肝臓から分離されるとき、サルフェート基はC-24位に位置し、立体選択的なやり方でこの位置にサルフェート基を付与することは困難ではない。同様に、化合物1436をスクアラミン出発物質から誘導するとき、サルフェート基はすでにC-24位に位置し、したがって、C-24位の立体選択的構造を得ることは困難ではない。
しかしながら、スクアラミンまたは化合物1436を市販されていて入手可能な出発物質(すなわち小型サメの肝臓分離物からでなく)から合成する方法を提供しようとすると、困難に遭遇した。これらの困難とは、目的のステロイド生成物の全体的な収率が低いことを含む。というのは、この合成方法には多くの工程が含まれているからである。C-24位にサルフェート基を提供することにおいて、さらなる困難に遭遇する。特に、高度に立体選択的な配向でC-24位にサルフェート基を提供することは困難である。例えば、Pechulisら、「抗感染性ステロイド系ポリアミンである24ζ-スクアラミンの合成」、J. Org. Chem., 1995, vol.60, pp.5121-5126;およびMoriartyら、「スクアラミンの合成、サメからのステロイド系抗生物質」、Tetrahedron Letters, vol.35, No.44(1994), pp.8103-8106を参照のこと。これらの文献のそれぞれがまた、そのすべてが、参照により本明細書に組み入れられる。本発明は、スクアラミンおよび化合物1436を合成する上でのこれらの困難を克服しようとするものである。
スクアラミンおよび化合物1436は、立体特異的配向でC-24位に特定の置換基を含む興味ある唯一の化合物というわけではない。例えば上記した特許出願は、種々のC-24置換基を有する、多くの異なるアミノステロール化合物を記載する。別のステロイドの例として、セレブロステロールはC-24位にS配向でヒドロキシル基を含む。MC903、すなわち1,24-ジヒドロキシビタミンD類似体はまた、24位にS配向でヒドロキシル基を含む。1α,24(R)-ジヒドロキシビタミンD3は、24位にR配向でヒドロキシル基を含む。セレブロステロール、MC903および1α,24(R)-ジヒドロキシビタミンD3の化学構造を、それぞれ図3A、3Bおよび3Cに示す。
スクアラミン、化合物1436、他のアミノステロール類、24Rおよび24Sヒドロキシル化ステロイドおよびビタミンD3代謝産物の重要性の故に、C-24位に単一の立体特異的配向性を有する化合物を製造することに、相当の関心がもたれてきた。スクアラミンおよび化合物1436を製造する方法は、上記した特許書類に記載されている。これらの方法は、スクアラミンと化合物1436を製造するのに有効であるが、これらの方法で実現される収率が比較的低いので、所望のアミノステロール物質を大規模に製造することはできない。
他の研究者らが、セレブロステロール、MC903および1α,24(R)-ジヒドロキシビタミンD3の立体選択的製造方法を開発してきた。セレブロステロールの製造方法は、Kochら、「光学的に純粋な(24R)-および(24S)-24ヒドロキシコレステロール類の立体選択的合成および簡便合成」、Bulletin de la Societe Chimique de France, 1983,(No.7-8), Vol.II, pp.189-194に記載されている。MC903の製造方法は、Calverley、「生物活性ビタミンD代謝産物類似体MC903の合成」、Tetrahedron, 1987, Vol.43, No.20, pp.4609-4619に記載されている。1α,24(R)-ジヒドロキシビタミンD3の製造方法は、Okamotoら、「24(R)-ヒドロキシコレステロールの合成のためのステロイド系24-アルデヒドの非対称イソプロピル化」、Tetrahedron: Asymmetry, 1995, Vol.6, No.3, pp.767-778に記載されている。これらの文献はそれぞれ、そのすべてが、参照により本明細書に組み入れられる。
上記の文献に記載されるように、1つの取り組みは、立体選択的なやり方で22-エン-24-オン系を還元することであった。このスキームは図4Aに示されている。22-エン-24-オン系(図4Aからの物質B)は、適当なWittig試薬(2工程で製造される)を用いて、対応する22-アルデヒド(物質A)から1工程で製造され得る。したがって、この還元方法が立体選択的であれば、これは、キラルなC-24アルコール(物質C)を製造するための簡便な2工程法となろう。
残念ながら、この反応は立体特異的でない。Calverleyは水素化ホウ素ナトリウムおよび塩化セリウム(III)を用いてビタミンD3-22-エン-24-オンを還元する試みを記載したが、目的の24S生成物と目的でない24Rアリル系アルコールの比は38:61にしか達しなかった。Calverleyの方法においては、生成物をクロマトグラフィーと再結晶で精製して、目的の24S生成物から24R生成物を分離しなければならなかった。24Sおよび24Rアリル系アルコールは分離するのが非常に困難である。かくして、この化学的方法は大規模での使用には適当でない。
Kochは、上記したのと同様のスキームを用いて立体特異的な24S生成物を製造したが、それほどうまく運ばなかった。セレブロステロールを製造するのに、Kochは、水素化アルミニウムリチウムが、キラルな化合物で置換されていてさえ、コレスト-22-エン-24-オン系B(図4A)を、1:2(24S対24Rアリル系アルコールC)の比で還元することを証明した。
図4Bに示されているような異なる反応スキームを用いて、Kochはまた、コレスト-22-イン-24-オン系(物質D)の還元とその後の三重結合の部分的還元は、24S立体異性体についてわずかな選択性しか与えないことを、水素化アルミニウムリチウム還元剤を用いて明らかにした。24S対24Rアリル系アルコールCの比2:1が、この反応スキームで得られた。
Noyoriの2,2’-ジヒドロキシ-1,1’-ビナフチル水素化アルミニウムリチウム試薬を用いて-90℃で、関連した25-エン-24-オン系を還元して、24R−アルコールについて95:5の選択性を得るという1つの成功例があった。この方法は、Ishiguroら、「コレステロール側鎖の24-、25-および26-位へのヒドロキシル基の立体選択的導入」、J.C.S. Chem. Comm., 1981, pp.115-117に記載されており、この文献は、そのすべてが、参照により本明細書に組み入れられる。25-エン-24-オン中間体物質(4工程で製造可能)は、22-エン-24-オン系(1工程で製造可能)よりも入手が容易でない。この要因は、この経路の利点を減少させるものである。さらに、キラル還元に必要とされる低い温度もまた、この方法の工業的実用性を損なう。
1つの工程数の多い方法は、C-22スルホンをキラルなエポキシドでアルキル化することであった。先に示した物質B(図4A)のキラル還元から得られる低い選択性の故に、Kochは、バリンに基づく試薬(4工程で製造可能)を用いた、22-アルデヒドからのこの6工程法が好ましいことを見いだした。立体選択的な還元法が利用できるなら4工程でできるのに、この方法では全部で10工程を必要とした。
最後に、Okamotoは、ジイソプロピル亜鉛のステロイド系24-アルデヒドへのキラルβアミノアルコール触媒付加を首尾よく使用して、良好な収率で、高いジアステレオ選択性(diastereoselectivity)(97:3)でもって24R-ヒドロキシコレステロールを取得した。しかし、この場合も、目的の純粋なアルコールを得るために、全体的により多くの工程数が必要である。
キラルなオキサザボロリジンは、不斉合成おいて使用されている。Wallbaumら、「キラルなオキサザボロリジンを用いる不斉合成」、Tetrahedron:Asymmetry,第3巻、第12号、1992、1475-1504頁。ケトンの触媒的エナンチオ選択的還元は、還元剤としてのボラン、およびキラルなオキサザボロリジン触媒を使用して、達成された。Coreyら、「ケトンのエナンチオ選択的な還元のための、安定でありかつ容易に調製される触媒。多工程の合成への応用」、J.Am.Chem.Soc.,第109巻、第25号、1987、7925-7926頁。光学活性なβ−アミノアルコキシボラン錯体は、カルボニル化合物の還元剤として使用されている。WO 94/17079。
発明の概要
本発明の目的は、上記した種々の問題および欠点を克服することである。本発明の方法は、不飽和アルキルケトン置換基を立体選択的に還元する。アルキルケトンは、縮合環骨格(base)、例えばステロイド環骨格またはビタミンD3類似体環骨格に結合される。本発明の方法においては、不飽和アルキルケトンがキラルなオキサアザボロリジン試薬と反応して、不飽和アルキルケトンを不飽和アルキルアルコールへと立体選択的に還元する。不飽和アルキルアルコールをさらに還元して、飽和アルキルアルコールを製造することができる。
本発明において、キラルなオキサアザボロリジン試薬は好ましくは、図13A〜13Dに説明した化合物の群(化合物11,12,13および14)から選ばれる少なくとも1の化合物である。これらの例示された化合物、Me-CBSおよびBu-CBSのボラン複合体を以下に説明する。「CBS」は、「Corey-Bakshi-Shibata」試薬を表し、以下でより詳細に説明する。
本発明の方法で使用できる出発物質の1群は、縮合環骨格に結合したアルケンオン置換基を含む化合物である。特定の例は、ステロイド環骨格に22-エン-24-オン置換基を有する化合物である。この例において、アルケンオン物質は適当なキラルなオキサアザボロリジン試薬と反応して、アルケンオンをアリル系アルコールへと立体選択的に還元する。アリル系アルコールをさらに還元して、縮合環骨格からのヒドロキシル化された飽和アルカン側鎖を得ることができる。
本発明のこの実施形態のために、アルケンオン置換基は、任意の適当な方法で製造することができる。例えば、上記した22-エン-24-オン アルケンオン物質は、C-22アルデヒド置換基(ステロイド環骨格上にある)をWittig試薬と反応させることによって製造できる。
本発明の方法で使用できる第2の化合物群は、アルキンオン化合物、例えばステロイド環骨格に22-イン-24-オン置換基を含む化合物である。この方法においては、アルキンオンをキラルなオキサアザボロリジン試薬と反応させて、アルキンオンをプロパルギル系アルコールへと立体選択的に還元する。所望なら、この方法において、プロパルギルアルコールはさらに、ヒドロキシル化された飽和アルカンへと還元することができる。
本発明のこの実施形態における22-イン-24-オン出発物質は、ステロイド環骨格上のC-22アルデヒドから製造できる。このアルデヒド出発物質は、まず反応してステロイド環骨格上に22-アルキン置換基を生成し、次いで22-アルキン置換基は、リチウム含有試薬および無水物と反応して、ステロイド環骨格上に22-イン-24-オン置換基を生成する。
好ましくは、本発明の方法は、少なくとも90%の所望の異性体をもたらす。95%より高い選択性が特に好ましく、97%より高いことが最も有利である。97%より多い所望の異性体は、94%より多い「ジアステレオマー過剰(de)」(これは、97%−3%=94%と計算される)に相当する。
本発明はまた、本発明の方法において製造される種々の中間体に関する。これらの中間体は特に、スクアラミン、化合物1436または他の所望のアミノステロール類の製造において有用である。
【図面の簡単な説明】
本発明の有利な態様は、以下の詳細な説明から明らかであり、詳細な説明は添付の図面と結びつけて考慮されるべきである。ここで、
図1は、スクアラミンの化学構造を示す;
図2は、化合物1436の化学構造を示す;
図3Aは、セレブロステロールの化学構造を示す;
図3Bは、MC903の化学構造を示す;
図3Cは、1α,24(R)-ジヒドロキシビタミンD3の化学構造を示す;
図4Aは、アルデヒド出発物質から不飽和アルコールを製造するための第1の反応機構を一般的に示す;
図4Bは、アルデヒド出発物質から不飽和アルコールを製造するための第2の反応機構を一般的に示す;
図5は、本発明の方法を一般的に示す反応機構を示す;
図6Aは、本発明の方法において、縮合環出発物質上に含まれ得る第1の置換基を示す;
図6Bは、本発明の方法において、縮合環出発物質上に含まれ得る第2の置換基を示す;
図7は、本発明の方法において、アルデヒドからアルケンオンを製造するための反応スキームを示す;
図8は、本発明の方法において、立体選択的な配向で、アルキンオン出発物質を飽和アルコールに変換するための反応スキームを示す;
図9は、図8に示した方法において使用されるアルキンオン出発物質を製造するための反応スキームを示す;
図10Aは、市販の出発物質から、本発明の方法で使用するアルデヒド物質を製造するための一般的反応スキームである;
図10Bは、図10Aの方法で製造されたアルデヒド物質からアミノステロールを製造するための反応スキームを示す;
図10Cは、図10Aの方法で製造されたアルデヒド物質を用いて、立体特異的なアルコールを製造するための反応スキームを示す;
図11Aは、立体選択的24-ヒドロキシル化ステロイドの製造に使用した中間体の化学構造を示す;
図11Bは、図11Aの中間体を用いて、立体選択的24-ヒドロキシル化ステロイドを製造するための反応機構を示す;
図12は、図11Aの中間体ならびに立体選択的24-ヒドロキシル化ステロイドを製造するための反応機構を示す;
図13Aおよび13Bは、R-アリル系アルコールをエンオン(enone)から製造するために使用されるオキサアザボロリジン-ボラン複合体である;
図13Cおよび13Dは、S-アリル系アルコールをエンオンから製造するために使用されるオキサアザボロリジン-ボラン複合体である;
図14は、特定の立体特異的24-ヒドロキシル化ステロイドを製造するための反応機構を示す;
図15Aは、スクアラミンおよび化合物1436を製造するのに使用できる、ステロイド29を製造するための反応機構を示す;
図15Bは、ステロイド29から化合物1436を製造するための反応機構を示す;
図16Aは、ステロイド29を含むある種類のステロイドを製造するための一般的な反応スキームを示す;
図16Bは、図16Aに示した一般的機構に基づいた、ステロイド29を製造するための特定の反応機構を示す;および
図17は、ステロイド37からスクアラミンを製造するための反応機構を示す。
発明の詳細な説明
上記のように、当技術分野において、24-ヒドロキシル化されたステロイドまたはビタミンD類似構造を有する化合物を合成するための立体選択的な方法が必要とされる。立体特異的な24-ヒドロキシル化化合物そのものが目的とする最終化合物である場合もある(たとえば、セレブロステロール、MC903、または1α,24(R)-ジヒドロキシビタミンD3の製造において)。また、本発明の方法を用いて、ヒドロキシル化された中間体組成物を製造し、これをさらに修飾して目的とする最終生成物を製造することもできる。たとえば、本発明による方法を、スクアラミン、化合物1436、他の有用なアミノステロール、またはステロイドを合成するための立体特異的な中間体を製造するために用いることができる。このような化合物は24位に立体特異的な基(例、スクアラミンおよび化合物1436におけるR配向の硫酸基)を有する。
本発明による方法には、コレスト-22-エン-24-オンおよびコレスト-22-イン-24-オン系を立体選択的に還元するための方法が含まれる。本発明の一つの方法においては、Coreyの(R)-メチルオキサアザボロリジン試薬がコレスト-22-エン-24-オン物質と反応して、目的とする24S-アリル系アルコールを高い収率で、また高い選択性(>98:2)をもって生成する。この反応機構は、使用される温度条件が穏やかであり(−20℃)、キラルオキサアザボロリジン試薬が高価でないので、キログラム量のスケールで行うことができる。コレスト-22-エン-24-オン物質は、22-アルデヒド物質からクロマトグラフィーをおこなわずに、高い収率で容易に調製することができる。したがって本発明の方法は、容易に大きな量にスケールアップできる方法により、少ない段階(2段階)でキラルアルコールを提供でき、非常に実用的である。
本発明の別の方法において、コレスト-22-イン-24-オン系は、(S)-メチルオキサアザボロリジンボラン錯体により立体選択的に還元される。コレスト-22-イン-24-オン物質(アセチレン型ケトン)は、アルデヒド物質から簡単な2段階の工程により合成することができ、そのためこの方法は商業的に実用化が可能である。Parker, K.A.ら、“非対称還元:アルキニルケトンの還元のための簡便な方法(Asymmetric Reduction. A Convenient Method for the Reduction of Alkynyl Ketones),”J. Org. Chem., 1996, Vol. 61, pp. 3214-3217には、この試薬を用いて他の非ステロイドプロパルギルケトンを選択的に還元することが記載されている。この論文の全体を参照により本明細書に組み入れる。
本発明による方法について、以下に図5-9を用いて一般的に説明する。本発明の方法は、図5の化合物Cとして示される一般的な縮合環基本構造を有するあらゆる物質(例、接続した5炭素環と2個の炭素原子を共有する6炭素環を有するあらゆる化合物)を製造するために用いられる。
一般的に、本発明の方法は、縮合環基本骨核に結合した不飽和アルキルケトン置換基を立体選択的に還元するための方法に関する。この方法は図5に一般的に記載されている。この方法において、出発物質は縮合環基本骨核に結合した不飽和アルキルケトンCである。22および23位の炭素間の不飽和結合は、二重結合であっても三重結合であってもよい。図5では、これについて三重結合を点線を用いて表している。
図5に示すような縮合環は、置換基R1、R2およびR3を有していてもよい。記載された式において、R1およびR2は共に、たとえば、図6Aに示すような、ステロイド縮合環基本骨核を形成する二つの縮合した六員環Jを形成していてもよい。このステロイド環基本骨核は適当な置換基(例、アルキル基、ヒドロキシル基、アミン鎖等)または不飽和結合を有していてもよい。別の例では、R1は水素原子で、R2は図6Bに示すようなビタミンD3断片Kであってもよい。このビタミンD3基本骨核もまた適当な置換基を有していてもよい。図5に示すように、R3は適当な置換基、たとえば、C1からC7アルキル基、直鎖、分枝鎖、アリールまたは環を形成するものであってよい。R3基は、その置換基が目的とする反応と実質的に競合したりこれを妨害したりしない限り、適当な置換基を有していてもよい。
本発明の方法によれば、不飽和アルキルケトン出発物質はキラルオキサアザボロリジン試薬と反応して、不飽和アルキルケトンを立体選択的に還元し、不飽和アルコールDまたはEとなる。特定のオキサアザボロリジン試薬の選択により、最終生成物の立体選択的な配向が決定される。ある立体特異的な配向を有するキラルオキサアザボロリジン試薬を用いた場合、図5の上に示したような反応メカニズムが進行する。反対の立体特異的な配向を有するキラルオキサアザボロリジン試薬を選択した場合、図5の下に示した反応メカニズムが進行する。適当なオキサアザボロリジン試薬の例としては、(S)-MeCBS、(S)-BuCBS、(R)-MeCBS、または(R)-BuCBSのボラン錯体が挙げられる(図13Aから13D参照)。これらの試薬については、以下に詳細に記載する。
中間体の不飽和アルコール物質DおよびEは立体特異的な配向を持つように製造される。必要ならば図5に示すように、アルキル鎖中の不飽和結合をさらに本発明の方法によって還元して、飽和アルキルアルコールFまたはGを製造することができる。この飽和アルコール生成物が目的とする最終生成物ではない場合は、これを便利な立体特異的な中間体として目的とする最終生成物を製造するために用いることができる。
次に、図5の物質Fを得るためのより特定的な反応機構を記載する。まず、出発物質Cを製造しなくてはならないが、この反応機構においては物質Cはアルケノン物質である。アルケノン物質Cは、縮合環基本骨核上のアルデヒド置換基から製造することができる。図7に示すように、アルデヒド置換基(物質A)は、Wittig試薬Bと反応してアルケノン物質Cを生成する。図7のR1、R2およびR3は、上で図5、6Aおよび6Bに関して記載したものと同様の置換基である。図7のWittig試薬上の置換基Xは、Ph3P-基、(EtO)2PO-基、または(R4O)2PO-基であり、R4は炭素数1-7の直鎖、分枝鎖、環状のアルキル鎖、またはアリール基であることができる。
アルケノン物質Cは、(R)-MeCBS(13)および(R)-BuCBS(14)のボラン錯体と反応して、アルケノンCを立体選択的に還元し、アリル系アルコールDを生成する。図5の上の反応メカニズムを参照されたい。(R)-MeCBS(13)および(R)-BuCBS(14)はオキサアザボロリジン試薬のボラン錯体であって、その構造はそれぞれ図13Cおよび13Dに記載されている。これらの試薬はボラン錯体(BH3)を形成していない形で、Calleryより購入できる。オキサアザボロリジン試薬のボラン錯体の調製法については下に詳細に記載する。最後に、図5に示されるように、アリル系アルコールDをさらに還元して不飽和結合をなくし、ヒドロキシル化された飽和アルカンFを製造する。
飽和アルカンFを製造するための別のメカニズムを、図8および9を用いて説明する。この場合には、アルカンFはアルキノン出発物質Cから製造される。まず、アルキノン出発物質Cを製造しなければならない。図9に示されるように、アルキノン物質Cもまたアルデヒド出発物質Aから製造することができる。第1の反応工程において、出発物質A上のアルデヒド置換基を反応させて、縮合環基本骨核上にアルキンアルキル置換基(物質H)を生成する。その後、アルキンHをリチウムを含む試薬および無水物Iと反応させて縮合環基本骨核上のアルキノンCを生成する。図9において、R1、R2およびR3は、上記の通りの置換基である。
生成した後、アルキノン化合物Cは(S)-MeCBS(11)または(S)-BuCBS(12)のボラン錯体と反応してアルキノンを立体選択的に還元し、プロパルギル系アルコールDを生成する。図8を参照されたい。(S)-MeCBS(11)および(S)-BuCBS(12)は、オキサアザボロリジン試薬のボラン錯体であって、その構造をそれぞれ図13Aおよび13Bに示す。これらの試薬は、ボラン錯体を形成していない形で、Calleryより購入できる。オキサアザボロリジン試薬のボラン錯体の調製法については下に詳細に記載する。最後に、プロパルギル系アルコールDをさらに還元して不飽和結合をなくし、ヒドロキシル化された飽和アルカンFを製造する。
図5および8に示されるように、C-24位にヒドロキシル基が導入されると、ヒドロキシル基の酸素によってステロイドにあらゆる置換基を結合させることができる。たとえば、酢酸基、安息香酸基、TMS-O-基、またはリン酸基を立体特異的にC-24位に結合させることができる。
以下に、本発明による方法を、特定のステロイド化合物の製造法としてより特定的な用語により記載する。これらの特定の実施例は発明を説明するためのものとして理解されるべきであり、発明を限定するものではない。
I.実施例-C-24アルコール置換基を有する化合物(化合物1436およびスクアラミン)の製造
A.試験物質および標準の製造
スクアラミンは、R. M. Moriartyら、“スクアラミンデスサルフェートの立体選択的合成(Stereoselective Synthesis of Squalamine Dessulfate),”Tetrahedron Letters, 1995, Vol.36, No.29, pp.5139-5142に記載されるように、24R-アルコールの硫酸エステルを有するステロイドである。この論文全体を参照により本明細書に組み入れる。スクアラミンは、抗感染薬(K.S.Mooreら、“スクアラミン:サメ由来のアミノステロール抗生物質(Squalamine: An Aminosterol Antibiotic from the Shark),”Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 1993, Vol.90, 1354-1358参照)および抗脈管形成薬(H.Bremら、American Association of Neurological Surgeons, April 30-May 4, 1996, Minneapolis, MN参照)としての臨床的な可能性を有する、サメから得られる天然のアミノステロールの一種である。Mooreの論文全体も参照により本明細書に組み入れる。スクアラミンは、5α-ヒドリド、7α-ヒドロキシル、3β-スペルミジニル、および24R-硫酸基を有するコレスタン環系を有する。化合物1436は、スクアラミンと構造が類似しているが、3β-スペルミジニル置換基の代わりに3β-スペルミン置換基を有する。
最初に、図11Aに示す化合物6を含むモデル系を調製することを試みた。この化合物6のモデル系は、化合物6がスクアラミンおよび化合物1436を合成するために必要な特徴の多くを有するが、7-ヒドロキシル基を持たないために採用された。図5、7、8および9に記載された化合物6と一般的な化合物Cの間の全般的な一致に注意されたい。化合物6は化合物7として示される24S-アリル系アルコールを合成するために使用され、次いで化合物7を還元して目的の24R-アルコール、すなわち化合物9を製造する。この一般的な反応機構を図11Bに記載する。22-23二重結合が、命名法におけるRとSを決定する際の基の優先順位を変化させることに注意されたい。
図12は、化合物6の製造および化合物6から標準サンプルである化合物9および10を製造する反応プロセス全体を一般的に示したものである。プロセスが不明瞭になることを防ぐために、それぞれの反応工程の細かい点は明細書のこの部分には記載しない。これらの反応工程は、本明細書中、下記の“実験の節”に、より細部まで記載する。
最初に、ステロイド1(PharmaciaまたはUpjohnより購入可能)をアンモニア中でリチウムにより還元して物質2を製造した。物質2が、スクアラミンに含まれるAB-環間の結合を有することは注目に値する。次に、C-3位のカルボニル基をエチレンケタールに変換することにより保護して物質3を生成した。物質3をクロロクロム酸ピリジニウムを用いて酸化してアルデヒド物質4を製造した。
次の反応工程では、物質4をWittig試薬5と反応させて物質6を製造した。このWittig試薬5は本明細書の実験の節に記載する方法で調製することができる。この反応の間に、Wittig試薬5との反応により、基質6のコレスト-22-エン-24-オン側鎖がC-22アルデヒド4から単一工程で導入された。物質6はこの反応方法により高収率で製造された。
物質6を製造した後、この物質を還元してアルコール生成物を製造した。まず、二つのアルコール生成物9および10を調製して、これらを13C NMRスペクトルにより比較した。R-アルコールを有するC-24に由来するNMRシグナルは、対応するS-アルコールと比較して0.4ppm高磁場であることが知られている(飽和側鎖を有する場合)。N.Koizumiら、“24-置換ステロイド類の炭素−13核磁気共鳴(Carbon-13 Nuclear Magnetic Resonance of 24-Substituted steroids),”Chem. Pharm. Bull., 1979, Vol.27, No.1, pp.38-42を参照されたい。この文献全体を参照により本明細書に組み入れる。
アルコール9および10は、以下のようにして製造した。化合物6を水素化リチウムアルミニウムを用いて還元してアリル系アルコール7および8の混合物を製造した。水素化物が物質6をアルファ面から攻撃した場合には、目的とする24-Sアリル系アルコール(7)が生成する。より極性の小さい化合物(アルコール8)を分離した後、水素(Pd/C)で還元した。純粋な化合物7は化合物7および8の混合物から分離することができないので、化合物7および8の混合物もまた比較のために還元した。より極性の小さいアリル系アルコール8(シリカゲル薄層クロマトグラフィー(“TLC”)プレート上でより速く移動する)からは、目的としない24-Sアルコール10が生成したことが、13C NMRスペクトルの77.66ppmの共鳴により証明された。7と8の混合物を還元すると、77.31および77.66に共鳴を持つ飽和アルコール9および10が生成した。これらの試験から、出願人はより極性の高いアリル系アルコール7が24S-立体化学構造を有しており、化合物9が目的とする24R-立体化学構造を有するに違いないと決定した。
化合物6との反応は、Shen Zheng-WuおよびZhou Wei-Shanによる論文、“ブラシノリドおよび関連化合物の合成に関する研究−パート14:ステロイダル22-エン-24-オンのβ−アルキル系1,3-カルボニル転移を利用するブラシノステロイドの側鎖の高度に立体選択的な構築(Study on the Syntheses of Brassinolide and Related Compounds. Part14. Highly Stereoselective Construction of the Side-Chain of Brassinosteroids Utilizing the β-Alkylative 1,3-Carbonyl Transposition of the Steroidal 22-En-24-one),”J. Chem. Soc. Perkin Trans., 1990, Vol.1, pp.1765-1767に記載されたものと同様である。この文献全体を参照により本明細書に組み入れる。Zheng-WuおよびWei-Shanの記載によれば、コレスタン-22-エン-24-オン系へのメチルリチウム付加はアルファ面から選択的に行われた。
B.化合物7および9の選択的な製造
1.Corey-Bakshi-Shibata試薬(“CBS試薬”)を使用する場合
本発明による1つの方法において、化合物6はCorey-Bakshi-Shibata型の試薬(“CBS試薬”)を用いて立体選択的に還元されて化合物7を生成する。E.J.Coreyは、非ステロイドのα,β-不飽和ケトンをオキサアザボロリンジン-ボラン錯体11および12(錯体11および12の化学構造については、それぞれ図13Aおよび13Bを参照)によって還元してR-アリル系アルコールを選択的に得ることを記載している。E.J.Coreyら、“A New System for Catalytic Enantioselective Reduction of Achiral Ketones to Chiral Alcohols. Synthesis of Chiral α-Hydroxy Acid,”Tetrahedron Letters, 1990, Vol.31, No.5, pp.611-614および1990年7月24日付米国特許第4,943,635号を参照されたい。これらのCoreyの文献をそれぞれ全体として参照により本明細書に組み入れる。さらに、Coreyは逆の触媒13および14(それぞれ図13Cおよび13D参照)を使用してS-アリル系アルコールを得ることを記載している。E.J.Coreyら、“Total Synthesis of(±)-Forskolin,”Journal of the American Chemical Society, 1988, Vol.110, pp.3672-3673を参照されたい。この文献全体も参照により本明細書に組み入れる。
適当なオキサアザボロリンジン、たとえば(R)-MeCBSおよび(S)-MeCBSは、Calleryより購入できる。これらの試薬はボランと結合して図13Cおよび13Aに示す錯体を形成する。(R)-MeCBSは、図13Cの化合物からBH3基を除いた化合物である。ボラン錯体の製造法は下記の実験の部により詳細に記載する。
Coreyの知見を考慮して、化合物6を試薬13および14によって還元して目的とするS-アリル系アルコール7を製造した。化合物6に対して一連の還元を試みて、その結果を下の表に示した。
Figure 0004441769
この表によって示されるように、この反応において得られる選択性は広い範囲に及んだ。選択性は、低いもの(番号1-4、6)からやや高いもの(番号5)、そして非常に高いもの(番号7)にわたる。表に示される最適の条件は、化学量論的な量の(R)-Me-CBSと2.5当量のボラン(ホウ素化されたテトラヒドロフラン(“BH3-THF”)から得られたもの)を使用することにより、化合物7を良い収率(71%)および非常に良い選択性(定量的TLCによって94-98%de)で得たものであった。最初の実験では、最後にカラムクロマトグラフィーによる精製をおこなった。後の実験により、この反応をクロマトグラフィーを用いずにおこなっても、高い収率(90%)で、13C NMRの検出限界(>95%)の範囲内で化合物7のみを生成することができることが示された。化合物7を水素で還元して飽和アルコール化合物9を生成したが、この化合物9は77.29ppmの炭素共鳴を有し、先の記載を確認するものであった(77.66ppmに位置する化合物10よりもおよそ0.4ppm高磁場)。
2.(S)-メチルオキサアザボロリンジンを使用する
本発明による別の方法として、Coreyの(S)-メチルオキサアザボロリンジン試薬による22-イン-24-オン系(図8参照)の立体選択的な還元によっても、C-24位にキラルヒドロキシ基を導入することに成功した。還元の基質であるプロパルギルケトン16を、図14に示した2段階の方法でアルデヒド4から合成した。上に記した通り、反応の方法は本明細書中の“実験の部”により詳細に記載する。
この別の方法において、アルデヒド4を、Seyferthのジアゾホスホン酸塩試薬によって97%の収率で末端アルキン15に同族化(homologate)した。Seyferthら、“Some Reactions of Dimethylphosphono-Substituted Diazoalkanes,(MeO)2P(0)CR Transfer to Olefins and 1,3-Dipolar Additions of(MeO)2P(0)C(N2)R1,”J. Org. Chem., 1971, Vol.36, pp.1379-1386を参照されたい(この論文全体を参照により本明細書に組み入れる)。この反応はColvinおよびGilbertにより開発された方法論を用いて実施した。Colvinら、“A Simple Procedure for the Elaboration of Carbonyl Compounds into Homologous Alkynes,”J. Chem. Soc., Perkin Trans. I, 1977, pp.869-874、および、Gilbertら、“Elaboration of Aldehydes and Ketones to Alkynes: Improved Methodology,”J. Org. Chem., 1979, Vol.44, No.26, pp. 4997-4998を参照されたい。これらの論文のそれぞれ全体を参照により本明細書に組み入れる。末端アルキン15の一部分をアルキニルトリフルオロホウ酸リチウムに変換し、無水イソ酪酸と反応させてプロパルギルケトン16を製造した(Brownら、“Improved Highly Efficient Synthesis of α,β-Acetylenic Ketones. Nature of the Intermediate from the Reaction of Lithium Acetylide with Boron Trifluoride Etherate,”Tetrahedron Letters, 1984, Vol.25, No.23, pp.2411-2414中の考察に注意されたい。この論文全体を参照により本明細書に組み入れる)。プロパルギルケトン16の立体選択的な還元を、−30℃のテトラヒドロフラン中で2当量の(S)-メチルCBSオキサアザボロリンジン試薬およびメチル硫化ホウ素(“BMS”)を用いて行い(Parker, K.A.およびLedeboer, M.R.,“Asymmetric Reduction. A Convenient Method for the Reduction of Alkynyl Ketones,”J. Org. Chem., 1996, Vol.61, pp.3214-3217を参照されたい。この論文全体を参照により本明細書に組み入れる)、プロパルギルアルコール17を製造した。図14に示すように、プロパルギルアルコール17を水素化してアルコール9を生成した。
比較の目的で、化合物15の残りの一部をn-BuLiで処理した後、イソブチルアルデヒドを加えることによりプロパルギルアルコール17および18のエピマー混合物を調製した。プロパルギルアルコール17および18を水素化してアルコール9および10の混合物を得た。アルコール9および10の13C NMRスペクトルは、77.29および77.63ppmに、C-24炭素に対する等しい強度の2つの共鳴を与えた(すなわち、それぞれRおよびS立体化学に対応する)。
アルコール9(図14の化合物16および17を経て作られたもの)の13C NMRスペクトルを、アルコール9および10のエピマー混合物の13C NMRスペクトルと比較した。化合物17の水素化物の13C NMRスペクトルは77.29ppmにC-24炭素に対する1つのシグナルを示し、これは24(R)立体化学に相当する。これにより、化合物9は、化合物4、15、16および17から立体特異的な方法で製造されることが立証された。
C.7α-ヒドロキシル基を有するステロイドの製造
1.出発物質としてステロイド21を使用する
以上のような24(R)-ヒドロキシル基の選択的な製造に関する好結果を得て、出願人は、スクアラミンおよび化合物1436に存在するような7α-ヒドロキシル基を有するステロイドの製造に用いることができる化合物32(図15B参照)の合成方法を探した。この中間体(化合物32)はスクアラミンおよび化合物1436の合成に用いることができる。上で述べたように、さまざまな化合物および中間体の製造法についてのより詳細な説明は本明細書の“実験の部”に記載する。
化合物1436の製造方法を図15Aおよび15Bに示す。この化合物1436についての特定的な説明は、図10Aおよび10Bに記載されたより一般的なプロセスと関連して考えるべきである。
この方法は、PharmaciaまたはUpjohnからバルクとして購入可能な比較的廉価なステロイドである、ステロイド21を出発物質とした。このステロイド21を、オレフィンの移入によってケタール22に変換した(図15A参照)。オレフィンの移入はC-7位で酸化を生じるために必要である。もちろん、図10Aにより一般的に示されるように、図15Aの特定のケタール22が必要なわけではない。C-3炭素に位置するあらゆる適当な保護基を使用することができる。たとえば、図10Aに示されたR5基は同一であっても異なっていてもよく、それぞれが1-6の炭素原子を有するアルキル基であってよい。さらに、二つのR5基は共同して、たとえばエチレンジオキシ基、1,3-プロパンジオキシ基、2-メチレン-1,3-プロパンジオキシ基または2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオキシ基を形成していてもよい。
その後、図15Aに示されるように、C-22をt-ブチルジメチルシリルエーテル(化合物23)として保護する。この段階は図10Aにもより一般的に記載されている。図10Aに示されるように、化合物123のC-22位の保護基R6は、t-ブチルジメチルシリルエーテル化合物である必要はない。適宜のエーテル基を用いることができる。図10Aにおいて、R6は、たとえばホルミル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル、シアノアセチル、ベンゾイル、置換ベンゾイル(ニトロ、ハロゲン、アルコキシでオルトまたはパラ置換されたもの)メトキシカルボニル(メチルカーボネート)、エトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、ベンジル、置換ベンジル(o,p-ニトロ、p-ハロ、p-メトキシ)、ベンジルオキシメチル(BOM)、置換ベンジルオキシメチル(o,p-ニトロ、p-ハロ、p-メトキシ)、テトラヒドロチオピラニル、テトラヒドロチオフラニル、メチルチオメチル(MTM)、トリアルキルシリル(アルキル=メチル、エチル、イソプロピル、sec-ブチル、tert-ブチル、フェニル、またはこれらの組み合わせ)、テトラヒドロピラニル(THP)、2-メトキシエトキシメチル(MEM)、およびメトキシメチル(MOM)であってよい。
化合物23のC-22置換基を適切に保護した後、クロムヘキサカルボニルおよびt-ブチルヒドロペルオキシドを用いて、またはフリーラジカル空気酸化(J. Foricherら、1991年7月9日付け米国特許第5,030,739号参照)によってアリルの酸化を行って、エノン化合物24を製造した。この米国特許を全体として参照により本明細書に組み入れる。このエノン化合物(化合物24)を還元して化合物25を生成した後、K-Selectride▲R▼(トリsec-ブチル水素化ホウ素カリウム、Aldrichより購入可能)で処理して7α-アルコール26を製造した。合成方法のこの部分では、図10Aに示された一般化されたプロセスは図15Aに示されたプロセスと対応している。
C-7のアルコール性ヒドロキシル基(化合物26)を安息香酸エステル(化合物27)として保護した。製造法のこの部分では、図10Aに一般的に示したように、安息香酸基の代わりに適宜の保護基R7を用いることができる。化合物127を見ていただきたい。化合物127のC-7位の保護基R7は、たとえば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル、シアノアセチル、ベンゾイル、置換ベンゾイル(ニトロ、ハロゲン、アルコキシでオルトまたはパラ置換されたもの)メトキシカルボニル(メチルカーボネート)、エトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、ベンジル、置換ベンジル(o,p-ニトロ、p-ハロ、p-メトキシ)、ベンジルオキシメチル(BOM)、置換ベンジルオキシメチル(o,p-ニトロ、p-ハロ、p-メトキシ)、テトラヒドロチオピラニル、テトラヒドロチオフラニル、メチルチオメチル(MTM)、トリアルキルシリル(アルキル=メチル、エチル、イソプロピル、sec-ブチル、tert-ブチル、フェニル、またはこれらの組み合わせ)、テトラヒドロピラニル(THP)、2-メトキシエトキシメチル(MEM)、およびメトキシメチル(MOM)であってよい。
C-7置換基を適切に保護した後、t-ブチルジメチルシリルエーテル基によって保護されたC-22アルコールをフッ化物アニオンを用いて遊離させて化合物28(図10Aでは化合物128)を得た。C-22アルコールの選択性が利用できるので、Swern条件下での、または漂白剤およびTEMPOを用いた酸化により、C-22アルデヒド29(図10Aの化合物129)が、C-20位の不安定になる可能性のある基のエピマー化を起こすことなく、非常に良い収率できれいに生成した。
アルデヒド29(図10Bでは129)を、イリド5またはホスホン酸エステル30のアニオンのいずれかと反応させて、立体選択的還元の段階で必要なエノン32(図10Bでは132)を製造した。これは図15Bに記載されており、より一般的には図10Bに記載されている。試薬30を用いると、副生成物が反応を行いながら容易に除去できるためカラムクロマトグラフィーが不要となるので、試薬30はこの反応段階に好ましい。
上記のモデル基質6において使用されたキラル還元条件がこの場合にもうまく働いて、目的とするS-アリル系アルコール33(図10Bの化合物133)が高収率で、クロマトグラフィーの必要なく得られた。TLCまたはNMRスペクトルによって他の異性体は検出されなかった。プロトンNMRスペクトルは、C-22-23オレフィンのシグナルが圧縮されているC-24位のS-立体化学と共通するものであった(R-アリル系アルコールのオレフィンシグナルはより分散する傾向がある)。さらに、C-24の炭素共鳴は化合物7および33(78.8ppm)と同一の位置にあり、これによりC-24位にヒドロキシル基が存在することを示している。化合物33を水素化した後、水素化物34のX線分析を行い、これにより目的とする24Rの配置であることが立証された。C-24位が脱酸素化された生成物の量を減少させるために、水素化の段階をテトラヒドロフランまたは酢酸エチル中で(アルコール中ではない)行うのが最もよい。これらのプロセスのより一般的な反応機構は図10Bに記載されている。
合成プロセスの最後の段階として、図10Bおよび15Bに示すように、C-3位のケタールの脱保護による化合物35(図10Bでは135)の生成、C-24アルコールの硫酸化(化合物36(図15B)および136(図10B))、およびC-7位の安息香酸エステルの開裂(化合物37を生成)をおこなった。化合物36、136、および37はそのナトリウムまたはカリウム塩として単離するのが最も良い方法である。最後に、スペルミンおよび水素化ホウ素ナトリウムを用いた還元的アミノ化によって、図2に記載された化合物1436に相当する化合物38を製造した。図15Aおよび15Bに示された特定の合成プロセスにより得られた化合物1436の全体の収率は約4%であった。
スクアラミン(42)もまたこの同じ一般的な方法によって製造することができるが、スクアラミンを製造する場合には、化合物37(図17)を、保護したスペルミジン誘導体41と結合させて中間体43を与える。43の中のニトリル官能基を酸性のpHでプラチナ触媒の存在下水素ガスにより還元して、2段階の収率約60%で、スクアラミン(42)を得る。この還元を酸性のpHで行わないと、スクアラミンの収率が非常に小さくなった。その場合には、ニトリルの内部の窒素の環化による生成物が得られた。
ある別の報告(Umedaら、J. Antibiotics, 40, 1303-1305, 1987)において、スペルミジン誘導体41をスペルミジンと同等のものとして使用することが報告されているが、これまでにこれをスクアラミンの合成に応用した例はない。保護されたアミノ官能基(ニトリル)は、還元的アミノ化の条件に対して安定であるが、硫酸エステルに影響を与えない条件下での触媒による水素化によって容易にアミノ官能基(スペルミジン)に変化するので、これはこの場合に特に有用である。硫酸エステルは、BOC-基の除去の場合のように、強い酸性条件下で開裂する。スペルミジン誘導体41は改良された反応条件下での1段階の反応で良い収率で容易に調製された(収率73%対42%)。MoriartyおよびFryeが用いたBOCにより保護されたスペルミジン誘導体は調製がより難しく、硫酸エステルが存在すると開裂しない。
2.出発物質としてステロイド50を使用する場合
図15Aおよび15Bのアルデヒド29もまた、購入可能なステロイドであるスチグマステロール、すなわち図16Aおよび16Bに示される化合物50から7段階で調製することができる。図16Aには化合物129を製造するための一般化された反応メカニズムが示されており、図16Bには特定のアルデヒド29を製造するためのより特定的な例が示されている。図16Bの特定の反応段階については、本明細書中、下記の“実験の部”により詳細に記載する。
このプロセスにおいて、まず、スチグマステロール50を空気中で酸化して不飽和ケトン60を得た。溶解金属還元(Li/NH3)によってエノンの二重結合を選択的に還元して目的とするC-5位のα-水素を製造した(化合物61)。K-Selectride▲R▼(トリ-sec-ブチル水素化ホウ素カリウム、Aldrich製)によって化合物61に含まれるケト官能基を還元して、C-7位にα-ヒドロキシ基を得た(これが化合物62である)。炭酸銀を用いてC-3ヒドロキシル基を選択的に酸化して、化合物63を生成した。次に、図16Bに示されるプロセスにおいて、ヒドロキシル基を安息香酸エステルとして保護した(化合物64)。けれども、上で図10Aに関して述べたように、安息香酸エステルとしての保護は必ずしも必要ではなく、適宜の保護基R7を用いることができる。図16AのR7は上で図10Aについて記載したものと同じである。
次に、C-3位のケトンをエチレンケタールとして保護して化合物65(図16B)を生成した。このプロセスにおいても、上で図10Aに関して述べたように、適宜の保護基R5を用いることができる。図16AにおけるR5は、図10Aにおけるものと同じ意味で使われている。オゾン分解により、図15Aに示した反応式によって合成されたものと同一の、化合物29(または図16Aの化合物129)を生成した。
このアルデヒド29は、図15Bに記載されたものと同じ方法により、化合物1436および/またはスクアラミンを製造するために用いることができる。
上に記載した方法において、R6の例はC-22位の保護基としての可能性があるのみではない。C-22ヒドロキシルの好ましい保護基であるR6は場合によって異なる。C-3およびC-7の保護基が安定である条件下では保護基は単に取り外し可能であればよい。合成のどの時点でC-22を保護するかによって、好ましい保護基は異なる。C-22がアリルの酸化の前に保護される場合には、酸化的条件に反応しやすい保護基は好ましくない(たとえば、イオウを含む保護基)。水素化の前に保護する場合には、水素に対して不安定な保護基もまた好ましくない。それに対して、K-Selectride▲R▼による還元(K-Selectride▲R▼は、トリ-sec-ブチル水素化ホウ素カリウムで、Aldrichより購入可能である)の直前に適用される場合には、除くために強い酸性条件を必要としないあらゆるOH保護基を本質的に使用できる。C-7により安定な別のエステルが存在する場合には、容易に開裂するエステルは選択的に開裂するので、特に有用である。ベンジルエステル、ベンジルオキシメチルエステル、および炭酸エステルは、最初の水素化の後に適用する場合に最も有用である。
R6を用いると、C-7のOH保護基R7をはずすために強い酸性条件を必要としない。実際、すべてのエステルおよびシリルエステルは、その存在下でR6をはずすことができる限り、R7として適している。
化合物129から化合物134を形成する別の方法を図10Cに記載する。この方法では、図8、9および14に関して上で記載したアルキノン中間体を用いる。図10Cにおいて、R5およびR7は上で図10Aおよび10Bについて記載した定義の通りである。
D.C-24ヒドロキシル化ステロイドの製造に関する結論
適宜のコレスト-22-エン-24-オンおよびコレスト-22-イン-24-オン系は、C-22アルデヒドからそれぞれ1および2段階で容易に構築することができる。次に、これらの系をCoreyのオキサアザボロリンジン-ボラン錯体によって選択的に還元して、24-S-アリル系アルコールおよび24-S-プロパルギル系アルコールを生成することができる。これらの物質はC-22-23多重結合(すなわち、C-22とC-23炭素の間の不飽和結合)を除いた後の24-Rアルコールに対応する。この方法は化合物6、16、および32について説明した。これらの2または3段階の方法は、C-24Rアルコールまたは他の置換基を有するアミノステロール類の化合物を製造するための、実用的で大きなスケールでおこなえる最も迅速な方法を提供する。C-24アルコールは硫酸エステル基またはC-24位における他の適宜の置換基に変換することができる。本発明による方法によって、上に引用した文献に記載されるような、同じ生成物を得るために他の研究者が用いた非常に長い合成法を行う必要がなくなった。
II 中間体
本発明はまた図10A、10B、10C、12、14、15A、15B、16A及び16Bに同定される数種の中間体に関する。本発明による中間体は、化合物1、2、21、22、38、50、60、及び122を除き、上述の図に示された化合物である。これらの化合物は、スクアラミンや化合物1436等のアミノステロ−ルを含む種々の化合物の製造に有用な中間体である。これらのアミノステロ−ルは、薬剤に使用できる。
1実施形態において、本発明はスクアラミンあるいは同族のアミノステロ−ル合成において生成する中間体に関する。これら中間体は次の組成を有する:
Figure 0004441769
Figure 0004441769
*は、R10またはR12部分がステロイド分子の残部に結合するときの位置を表す。
特定の中間体は、上記一般式による次の化合物を含む、式中:
Figure 0004441769
Figure 0004441769
Figure 0004441769
特に好ましい中間体は、図16Bに示される中間体61から65を含む。これら中間体は次の通りである:
化合物61
Figure 0004441769
化合物62
Figure 0004441769
化合物63
Figure 0004441769
化合物64
Figure 0004441769
化合物65
Figure 0004441769
別の態様において、本発明による中間体は次の一般式により定義することができる:
Figure 0004441769
式中:
Figure 0004441769
*は、R10またはR12部分がステロイド分子の残部に結合する位置を表し;
1 toC6は各々、置換または未置換の、1から6個の炭素原子を持つ、アルキル、アルケニル又はアルキニル基を表し;並びに
13及びR14は各々、ホルミル;アセチル;プロピオニル;ピバロイル;シアノアセチル;ベンゾイル;ニトロ、ハロゲンまたはアルコキシによりオルトまたはパラ置換されたベンゾイル;メトキシカルボニル(メチルカ−ボネ−ト);エトキシカルボニル;ベンジルオキシカルボニル;ベンジル;ニトロによりオルトまたはパラ置換されたベンジル;ハロゲンによりパラ置換されたベンジル;メトキシによりパラ置換されたベンジル;ベンジルオキシメチル;ニトロによりオルトまたはパラ置換されたベンジルオキシメチル;ハロゲンによりパラ置換されたベンジルオキシメチル;メトキシによりパラ置換されたベンジルオキシメチル;テトラヒドロチオピラニル;テトラヒドロチオフラニル;メチルチオメチル;各アルキルが各々メチル、エチル、イソプロピル、sec-ブチル、tert-ブチル、及びフェニルの群から選択されるトリアルキルシリル;テトラヒドロピラニル;2-メトキシエトキシメチル;及びメトキシメチルを表す。
III実験節
A.一般
特記しない限り、13C NMR実験において、CDCl3に関しリファレンスとして77.23ppmを使用した。
B.特定化合物の製造
1.化合物2の製造(図12)
アンモニア(60ml)を窒素下、フラスコに凝縮し、リチウム線(98mg, 14mmol)を加えた。ステロイド1(図12)(1.0g, 3.0mmol)を無水テトラヒドロフラン(25ml)に溶かし、滴下した。ステロイド1は、PharmaciaまたはUpjohnから市販されている。40分後、青色が消えるまで固体の塩化アンモニウムを用いて反応を停止し、次に混合液を一夜蒸発させた。生じた固体を水(150ml)と酢酸エチル(200ml)とに分配した。水相をエ−テルとジクロロメタンで数回抽出し、合わせた有機相を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させて白色固体を得た。この物質をジクロロメタンに溶かし、フラッシュクロマトグラフィ−(ヘキサン中10から40%酢酸エチルによるグラジエント溶離)によって精製して化合物2(710mg, 71%, mp 168-170℃)を得た。
化合物2:
Figure 0004441769
元素分析 C22362の計算値:C, 79.46;H10.91 実測値:C, 79.54;H10.48
2.化合物3の製造
化合物2(710mg, 2.14mmol)、エチレングリコ−ル(1.13ml, 20mmol)、及びp-トルエンスルホン酸一水和物(41mg, 0.21mmol)をベンゼン(90ml)に溶かした溶液を、Dean-Starkトラップにより水を除去しながら一夜還流加熱した。反応混合物を冷まし、飽和炭酸水素ナトリウム溶液及び食塩水により洗い、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させて化合物3(725mg, 90%, mp 184-186℃)を得た。
化合物3:
Figure 0004441769
元素分析C24403の計算値:C, 76.55;H, 10.71 実測値:C, 74.91;H10.06
3.化合物4の製造
ジクロロメタン(20ml)中の酢酸カリウム(140mg, 1.43mmol)及びピリジニウムクロロクロメ−ト(1.09g, 5.06mmol)の懸濁液を、ジクロロメタン(10ml)中の化合物3(1.0g, 2.65mmol)で処理した。1.25時間後、反応混合物をエ−テルで希釈し、Celite(登録商標)(Celite(登録商標)はAldrichにより販売されるSiO2の一種である)を通して濾過した。エ−テル相を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム溶液及び食塩水により洗い、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させて白色固体を得た。この物質をフラッシュクロマトグラフィ−(ヘキサン中5から25%酢酸エチルによるグラジエント溶出)によって精製し、化合物4(604mg, 61%, mp 141-144℃)を得た。
化合物4:
Figure 0004441769
4.化合物6の製造
メチルスルホキシド(4ml)中の化合物4(820mg, 2.19mmol)及び化合物5(1.52g, 4.38mmol)の溶液を一夜110℃に加熱し、冷まし、酢酸エチルに溶かし、水で洗い、乾燥させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ−(ヘキサン中5から15%酢酸エチルによるグラジエント溶出)によって精製して化合物6(720mg, 74%, mp 168-169℃)を得た。化合物5の製造方法及びC-22アルデヒドとの反応は、M.Fryberg,A.C.Oehlschlager,and A.M.Unrau,”The Synthesis of Possible Polyene Intermediates in Phytosterol Biosynthesis,”Tetrahedron,1971,Vol.27,pp.1261-1274に記載されている。この論文を参照として完全にこの中に組み入れる。
化合物6:
Figure 0004441769
元素分析 C29453-0.1H2Oの計算値:C, 78.36;H, 10.48 実測値C, 78.21;H, 10.68
5.化合物7及び8の製造
化合物6(100mg, 0.226mmol)を無水テトラヒドロフラン(2ml)に溶かし、テトラヒドロフラン中の1M水素化アルミニウムリチウム(380μl, 0.38mmol)で処理し、窒素下1時間還流した。冷ました後、反応をメタノ−ルで停止させ、Celite(登録商標)(SiO2, Aldrichから入手できる)を通して濾過し、フラッシュクロマトグラフィ−(ヘキサン中7から10%酢酸エチルによるグラジエント溶出)によって精製して、純粋な化合物8(18mg, 18%, mp 147-150℃, TLC5%アセトン/クロロホルムにより低極性)を得て、続いて化合物7(より高極性)及び化合物8の2つの混合した画分(49+15mg=64mg, 64%)を得た。
化合物8:
Figure 0004441769
元素分析 C29483の計算値:C, 78.33;H, 10.88 実測値:C, 78.24;H, 10.87
化合物7及び8の混合物:
6.化合物10の合成
酢酸エチル(4ml)中の化合物8(75mg, 0.17mmol)の溶液を、Parr装置上で6時間、10%パラジウム担持炭素(76mg)及び水素(40psi)により処理した。反応混合物をCelite(登録商標)(SiO2, Aldrichから入手できる)を通して濾過し、蒸発させ、再結晶(ヘキサン中の酢酸エチル)して化合物10(18mg, 24%, mp 122-132℃)を得た。
化合物10:
Figure 0004441769
元素分析 C29503の計算値:C, 77.97;H, 11.28 実測値:C, 77.34;H, 10.84
7.化合物9及び10の合成
エタノ−ル(5ml)中の化合物7及び8の混合物(8.5mg, 0.019mmol)を、10%パラジウム担持炭素(22mg)及び水素(40psi)により処理した。反応混合物をCelite(登録商標)(SiO2, Aldrichから入手できる)を通して濾過し、蒸発させて化合物9及び10の混合物(8mg)を得た。
化合物9及び10の混合物:
Figure 0004441769
8.化合物7の立体選択的合成
(R)-ジフェニルプロリノ−ル(0.286g, 1.13mmol)及びトリメチルボロキサン(0.14g, 1.13mmol)をトルエン(30ml)中で混合した。この混合物を50℃で1時間攪拌し、次に20mlの共沸混合物が蒸留されるまで加熱還流した。冷ました後、1M ボラン−テトラヒドロフラン錯体(2.8ml, 2.8mmol)を室温で加え、その溶液を2時間攪拌した。その後、トルエン(15ml)中の化合物6(0.50g, 1.13mmol)の溶液を-20℃で1.75時間かけて加えた。さらに1時間後、水(20ml)及び5%塩酸(20ml)により反応を止めた。室温で30分間攪拌した後、トルエン(50ml)を加え、、有機相を食塩水(3×20ml)で洗ってpH7にした。その有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して化合物7(0.48g、TLC(CHCl3/i-Pr2O 80:20)検定による評価=94-98%)を得た。クロマトグラフィ−によって精製した後、そのアルコ−ルが白色固体として得られた(0.36g, 72%, mp 157℃)。
化合物7:
Figure 0004441769
元素分析 C29483の計算値:C, 78.33;H, 10.88 実測値:C, 78.22;H, 10.59
9.化合物9の合成
酢酸エチル(10ml)中の化合物7(19mg,0.043mmol)の溶液を、10%パラジウム担持炭素(5mg)及び40psiの水素で4時間処理した。反応物を濾過し、真空で濃縮し、ヘキサン中の酢酸エチルから再結晶し、次にフラッシュクロマトグラフィ−(直径1cm、ヘキサンに対して7から8%の酢酸エチルによるグラジエント溶出)により精製して、化合物9(11mg, 57%, mp 125-127℃)を得た。
化合物9:
Figure 0004441769
10.化合物15の製造(図14)
THF(1ml)中のジメチルジアゾメチルホスホナ−ト(205mg, 1.4mmol)の溶液を、THF(2.4ml)中のカリウムt-ブトキシド(1.4ml, THF中1M K+-0tBu, 1.4mmol)の溶液に-78℃で滴下した。生じた黄色溶液を10分間攪拌した。アルデヒド4(394mg, 1.05mmol)をTHF(5ml)中に溶かし-78℃に冷却した。その冷アルデヒド溶液を、短いカニュ−レを使用して、ホスホナ−トの入ったフラスコに手早く移した。アルデヒドの入ったフラスコをTHF(3ml)ですすぎ、冷やし、同様にして加えた。反応物を-78℃で約12時間攪拌した後一夜室温まで温めた。飽和炭酸水素ナトリウム溶液により反応を止め、エ−テル(4×25ml)により抽出した。そのエ−テル相を食塩水で洗い、MgSO4上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して粗固体を得た。ヘキサンに対して15%の酢酸エチルを使用するシリカゲルクロマトグラフィ−により、純粋なアルキン15を白色固体として得た(380mg, 97%, m.p.173-175℃)。
化合物15:
Figure 0004441769
MS(CI,イソブタン):m/e(相対強度):371([M+H]+, 100), 307(20), 154(82), 136(72)
元素分析 C25382の計算値:C, 81.03;H, 10.34 実測値C, 80.85,H, 9.87
11.化合物16の製造
ヘキサン中のn-BuLiの溶液(0.5ml, 1.6M, 0.81mmol)を、THF(5ml)中のアルキン15(100mg, 0.27mmol)の溶液に-78℃で滴下した。その反応物を1時間攪拌し、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(0.1ml, 0.81mmol)を滴下した。-78℃で15分間攪拌した後、無水イソ酪酸(0.2ml, 1.2mmol)を一度に加えた。その反応物を-78℃で約30分間攪拌し、0.2N NaOH溶液を添加することにより反応を止めた。その反応混合物をエ−テル(3×10ml)により抽出し、その有機相を食塩水で洗い、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して粗油状物質を得た。ヘキサン中5%酢酸エチルを使用するシリカゲルクロマトグラフィ−により、純粋なプロパルギルケトン16を粘性油状物質として得た(86mg, 72%)。
化合物16:
Figure 0004441769
Figure 0004441769
MS(CI,イソブタン):m/e(相対強度):441([M+H]+, 85), 125(23), 99(100), 77(35)
元素分析 C29443の計算値:C, 79.04;H, 10.06 実測値C, 78.45,H, 9.57
12.化合物17の製造
THF(0.5ml)中のプロパルギルケトン16(50mg, 0.11mmol)の溶液を4Åモレキュラーシーブで2時間乾燥させた。次にそのケトン溶液を室温で、THF(0.5ml)中の(S)-MeCBS(0.18ml, 1.3Mトルエン溶液, 0.23mmol)の溶液に、注射器を用いて加えた。その溶液を-30℃に冷却し、THF中のボロンメチルスルフィドの溶液(0.28ml, 2MTHF溶液, 0.57mmol)を5-10分かけて滴下した。反応物を-30℃で約1時間攪拌した時、TLCにより反応が完了したことを示された。メタノ−ル(1ml)を徐々に加えて反応を止めた。反応物をエ−テルで希釈し、飽和塩化アンモニウム溶液で、続いて5%炭酸水素ナトリウム、次に食塩水で洗った。ヘキサン中20%酢酸エチルを使用するシリカゲルクロマトグラフィ−により、純粋なプロパルギルアルコ−ル17が白色固体として得られた(36mg, 72%)。
化合物17:
Figure 0004441769
(注:77.00ppmをリファレンスとして使用した)。
IR(KBr,cm-1):3464, 2230
13.化合物9の製造
酢酸エチル(3ml)中のプロパルギルアルコ−ル17(35mg, 0.08mmol)の溶液を、Parr装置上で10%パラジウム担持炭素(20mg, 0.02mmol)、亜硝酸ナトリウム(〜2-3mg)及び水素(40psig)で17時間処理した、反応物をCelite(登録商標)(SiO2, Aldrichから入手できる)のパッドを通して濾過し、濾液を真空で濃縮した。その粗固体をヘキサン中20%酢酸エチルを使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィ−により精製して、アルコ−ル9(27mg, 77%)を得た。
化合物9:
Figure 0004441769
14.化合物17及び18のエピマ−混合物の製造
ヘキサン中のn-BuLi(0.2ml, 1.6M, 0.32mmol)の溶液を、THF(2ml)中のアルキン15(40mg, 0.11mmol)の溶液に、-78℃で滴下した。反応物を15分間攪拌し、HMPT(0.2ml、1.1mmol)を加えた。-78℃でさらに1時間攪拌した後、イソブチルアルデヒド(0.03ml、0.38mmol)を一度に加えた。反応物を室温まで温め、飽和塩化アンモニウム溶液を加えて反応を止めた。反応混合物をエ−テル(3×10ml)より抽出し、その有機相を食塩水で洗い、MgSO4上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して粗油状物質を得た。ヘキサンに対して10%の酢酸エチルを使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィ−により、生成物17及び18(20mg, 43%, m.p.138-140℃)から未反応の出発物質15を分離した。
化合物17及び18の混合物:
Figure 0004441769
MS(CI,イソブタン):m/e(相対強度):443([M+H]+, 90), 154(17), 125(22), 99(100)
元素分析 C29463の計算値:C, 78.68;H, 10.47 実測値:C, 78.13,H, 10.02
15.化合物9及び10のエピマ−混合物の製造
酢酸エチル(3ml)中のプロパルギルアルコ−ル17及び18の混合物(20mg, 0.045mmol)の溶液を、Parr装置上で10%パラジウム担持炭素(10mg, 0.02mmol)、亜硝酸ナトリウム(〜1mg)及び水素(40psig)により4時間処理した、反応物をCelite(登録商標)(SiO2, Aldrichから入手できる)のパッドを通して濾過し、濾液を真空で濃縮した。その粗固体を、ヘキサンに対して20%の酢酸エチルを使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィ−により精製して、アルコ−ル9及び10の混合物(16mg, 80%)を得た。
化合物9及び10の混合物:
Figure 0004441769
上述の方法において、Seyferth,Colvin,Gilbert,Brown及びParkerの論文中の考察に注目されたい。これら論文の各々は、この特許出願中上述されている。
16.化合物22合成の別法(図15A)
トルエン(700ml)中の、化合物21(19g, 57mmol, PharmaciaまたはUpjohnから市販)、エチレングリコ−ル(180ml, 3.2mol)、及びp-トルエンスルホン酸一水和物(2.72g, 14.3mmol)の溶液を、25時間水を除去しながら加熱還流した。冷ました後、飽和炭酸水素ナトリウム(200ml)を加え、有機相を食塩水(2×100ml)で洗い、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒を除去した後、生成物をフラッシュクロマトグラフィ−(ヘキサンに対して0から40%の酢酸エチルによりグラジェント溶出)により精製し、再結晶(ヘキサン中酢酸エチル-150ml)して、化合物22(15.95g, 75%, mp 178-180℃)を得た:
Figure 0004441769
元素分析 C24383の計算値:C, 76.96;H, 10.23 実測値:C, 76.88;H, 9.67
16b.化合物22の合成の条件
クロロトリメチルシラン(3.0ml, 24mmol)を、化合物21(1.78g, 5.4mmol)及びエチレングリコ−ル(25ml)の混合物に加えた。室温で27時間後、反応混合物を5%炭酸水素ナトリウム溶液(50ml)により処理し、酢酸エチル(3×70ml)により抽出し、食塩水(5×15ml)、水(15ml)で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を除去した後、生成物をエタノ−ル(25ml)から再結晶して、化合物22(1.41g, 2回収, 70%, mp 180-182℃)を得た。
17.化合物23の合成
無水ジメチルホルムアミド(60ml)中の、化合物22(4.2g, 11.2mmol)、イミダゾ−ル(1.53g, 22.47mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(192mg, 1.57mmol)、及びtert-ブチルジメチルシリルクロリド(2.61g, 17.3mmol)の混合物を、室温で4時間攪拌し、次にエ−テル(150ml)及び塩化メチレン(50ml)で希釈し、水(3×50ml)で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去した後、酢酸エチル及びヘキサン(100ml)から結晶化させて、純粋な化合物23(5.41g, 98%, mp 131-133℃)を得た。:
Figure 0004441769
元素分析 C30523Siの計算値:C, 73.71;H, 10.72 実測値:C, 73.28;H, 10.10
18.化合物24の合成
アセトニトリル(100ml)中の化合物23(3.42g, 7.0mmol)、クロミウムヘキサカルボニル(420mg, 1.9mmol)、及び90% tert-ブチルヒドロペルオキシド(2.2ml, 19.8mmol)の溶液を、20時間加熱還流した。冷却後、混合物をエ−テル(150ml)により希釈し、食塩水(3×30ml)で洗い、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。蒸発後、生成物をフラッシュクロマトグラフィ−(ヘキサンに対して0から30%の酢酸エチルによりグラジエント溶出)により精製し、出発物質(化合物23、510mg)及び化合物24(1.53g、回収した出発物質に基づいて51%、mp147-149℃)を得た:
Figure 0004441769
19.化合物24合成の別法
酢酸n-ブチル(50ml)中の、化合物23(489mg, 1mmol)、N-ヒドロキシフタルイミド(326mg, 2mmol)、及び過酸化ベンゾイル(10mg, 0.008mmol)の混合物を、110℃に加熱し6時間空気で処理した。溶媒を蒸発させ、残分をジクロロメタン(50ml)により処理し、濾過した。回収したN-ヒドキシフタルイミド(266mg)をジクロロメタンで洗った後、濾液を蒸発させ、残分を5mlのピリジンに50℃で溶かし、5-10℃に冷却し、0.5ml(5.3mmol)の無水酢酸で処理し、室温に一夜置いた。溶媒を蒸発させ、残分を25%酢酸エチルに溶かし、フラッシュクロマトグラフィ−(直径2.5cm、ヘキサンに対して0から25%の酢酸エチルによるグラジエント溶出)により精製して純粋な化合物24(398mg, 77%)を得た。
20.化合物25の合成
酢酸エチル(25ml)及びエタノ−ル(15ml)中の、化合物24(360mg, 0.715mmol)の溶液の水素化は、Parrシェ−カ−において40psiの水素で10%パラジウム担持炭素(360mg)により行われた。5時間後反応混合物をCelite(登録商標)(SiO2, Aldrichから入手できる)を通して濾過し、蒸発させ、一夜真空で濃縮して、化合物25(350mg, 97%)を得、TLCによると均一であった:
Figure 0004441769
元素分析 C30524Siの計算値:C, 71.38;H, 10.38 実測値:C, 71.57;H, 10.16
21.化合物26の合成
1M K-Selectride(登録商標)(Aldrichからの水素化トリ-sec-ブチルホウ素カリウム)のTHF(8.5ml, 8.5mmol)溶液を、テトラヒドロフラン(35ml)中の化合物25(800mg, 1.58mmol)の溶液に-50℃で滴下した。反応混合物を5時間攪拌し、その後30%過酸化水素(10ml)及び飽和炭酸水素ナトリウム(20ml)を注意深く加えることにより反応を止めた。水相をエ−テル(3×50ml)により抽出し、合わせた有機相を飽和炭酸水素ナトリウム(2×20ml)、水(20ml)、及び食塩水(20ml)で洗った。乾燥後、溶媒を除去し、生成物をフラッシュクロマトグラフィ−(ヘキサンに対して0から30%の酢酸エチルによるグラジエント溶出)により精製して、化合物26(645mg, 80%, mp 174-175℃)を得た:
Figure 0004441769
22.化合物27の合成
無水のピリジン(110ml)中の化合物26(11.88g, 23.4mmol)の溶液を、窒素下室温で4-ジメチルアミノピリジン(3.43g, 28.1mmol)及び塩化ベンゾイル(5.5ml, 47.4mmol)で処理し、その後22時間加熱還流した。冷ました反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム(500ml)に注ぎ、酢酸エチル(200ml)により抽出した。水相をさらに酢酸エチル(3×100ml)により抽出し、合わせた有機相を飽和炭酸水素ナトリウム(3×50ml)及び食塩水(2×50ml)により洗い、硫酸ナトリウムで乾燥させ、次に濃縮して粗生成物を得た。その固体をメタノ−ル中の酢酸エチルから再結晶して純粋な化合物27(13.8g, 96%, mp 180-183℃)を得た:
Figure 0004441769
元素分析 C37585Si-0.2H2Oの計算値:C, 72.31;H, 9.58 実測値:C, 72.13;H, 9.26
23.化合物28の合成
テトラヒドロフラン中のテトラブチルアンモニウムフルオリド(1M, 27ml, 27mmol)を、室温で無水のテトラヒドロフラン(90ml)中の化合物27(10.8g, 17.7mmol)の溶液に加え、次に反応物を6.5時間加熱還流した。冷却後、混合物を酢酸エチル(200ml)により希釈し、水(60ml)及び食塩水(3×60ml)で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒除去後、生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサンに対して0から25%の酢酸エチルによるグラジエント溶出)により精製して、化合物28(8.14g, 93%, mp 117-119℃)を得た:
Figure 0004441769
元素分析 C31445-0.2H2Oの計算値:C, 74.42;H, 8.95 実測値:C, 74.47;H, 8.79
24.化合物29合成の別法
ジクロロメタン(15ml)中のジメチルスルホキシド(3.0ml, 42mmol)の溶液を、冷却した(-70から-60℃)ジクロロメタン中の塩化オキサリルの2M溶液(9ml, 18mmol)に窒素下で加えた。10分後、ジクロロメタン(55ml)中の化合物28(6.0g, 12.1mmol)の溶液を滴下した。1時間攪拌後、トリエチルアミン(9ml, 64mmol)を加え、反応物を室温まで温めた。水(120ml)を加え、水相をジクロロメタン(3×100ml)により抽出し、次に食塩水(3×100ml)及び水(90ml)で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥させた。蒸発後、さらに精製することなしに純粋な生成物29(6.0g, 100%, mp 166-168℃)を得た:
Figure 0004441769
24b.化合物29合成の条件
水(60ml)中の臭化カリウム(1.44g, 12.0mmol)の溶液を、ジクロロメタン(600ml)中のアルコ−ル28(60.0g, 0.12mol)及び2,2,6.6-テトラメチル-1-ピペリジンオキシド(TEMPO)(360mg, 2.4mmol)の溶液に加えた。混合物をアイスバス中で冷やし勢いよく攪拌した。市販のClorox漂白剤(5.28%)を等量の水で希釈することによって、次亜塩素酸ナトリウム溶液を2.64%になるよう調製した(0.39M, 324ml, 0.12mol, pH11.3)。温度を10-15℃に保ちながら、炭酸水素ナトリウム粉末を加えることにより、このClorox溶液をpH9.5に調節した。次亜塩素酸ナトリウム溶液を上述の混合物に滴下し、反応混合物を30分間攪拌した。水相を分離し、ジクロロメタン(2×100ml)により抽出した。合わせたジクロロメタン抽出液を水(2×150ml)及び食塩水(50ml)で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させた。残分(69.1g)を、還流ヘキサン(200ml)中で30分間細かくくずし、室温に冷まし、次に1時間冷蔵庫で冷やした。白色粉末を濾過により集め、ヘキサン(2×40ml)で洗い、乾燥(50℃, 0.1mm, 5時間)させて、純粋なアルデヒド29(47.5g, 79%, mp 164-166℃)を得た。もし強いままの漂白剤を使用すると、アルデヒド29はC-20異性体の混合物として得られ、反応は失敗する。
25.化合物30の製造(図15B)
1-ブロモ-3-メチル-2-ブタノン(M.Gaudry and A.Marquet,”1-Bromo-3-Methyl-2-butanone,”Organic Synthesis, Vol VI,pp.193-195を参照されたい、この論文は参照によりこの中に完全に組み入れられる)(10g, 60mmol)及び亜リン酸トリエチル(10.3ml, 60mmol)の溶液を、蒸留により臭化エチルを除去しながら3時間窒素下120℃に加熱した。冷ました反応混合物を高真空に置き、次に蒸留して、化合物30(8.0g, 60%, bp127-130℃, 3mmHg)を得た(Phu H.Le,UCSD,1983,T.C.McMorrisの論文の方法):
Figure 0004441769
26.化合物32の製造
水素化ナトリウム(60%, 44mg, 1.1mmol)を、ヘプタン(2ml)及びヘキサン(2×2ml)で洗い、窒素流により蒸発させた。無水テトラヒドロフラン(2ml)、化合物30(0.34ml, 1.5mmol)、及びテトラヒドロフラン(3ml)中の化合物29(486mg, 0.982mmol)の溶液を加えた。反応混合物を1時間加熱還流し、室温まで冷まし、水(25ml)により処理した。水相を酢酸エチル(3×50ml)により抽出し、次に食塩水(3×50ml及び水(2×50ml)で洗い、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒除去後、生成物を4滴のピリジンを含むメタノ−ル(5ml)に溶かし、振とうしながら水(100ml)に滴下した。生成した固体を濾過し、水(3×20ml)で洗い、50℃で真空乾燥させて、純粋な化合物32(499mg, 90%, mp85-121℃)を得た:
Figure 0004441769
元素分析C36505-0.2H2Oの計算値:C, 76.34;H, 8.97 実測値:C, 76.26;H, 9.13
この工程において、T.C.McMorris,et al.,”Synthesis of Dehydro-Oogoniol,a Female-Activating Hormone of ACHLYA:The Progesterone Route,”Steroids,1989,Vol.53,pp.345-361の操作に従った。この論文は参照によりこの中に完全に組み入れられる。
27.化合物33の製造
アルゴンで充満されたフラスコに、トルエン(0.92ml, 0.92mmol)中の1M R-MeCBS(Calleryから)及びテトラヒドロフラン(2.3ml, 2.3mmol)中の1Mボラン−テトラヒドロフラン錯体を充填した。反応混合物を2時間室温で攪拌し、-20℃に冷却し、無水トルエン(15ml)中の化合物32(520mg, 0.92mmol)の溶液で1.5時間かけて処理した。さらに1時間後、反応混合物を固体の塩化アンモニウム及び水(2ml)により処理し、室温まで温め、さらに水(20ml)により希釈し、トルエン(2×80ml)で抽出した。トルエン相を飽和塩化アンモニウム(3×50ml)で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させて固体を得、酢酸エチルのヘキサン溶液から2度再結晶させて化合物33(491mg, 94%, mp 196-199℃)を得た:
Figure 0004441769
元素分析 C36525-0.2H2Oの計算値:C, 76.07;H, 9.29 実測値:C, 75.93;H, 9.14
28.化合物34合成の別法
テトラヒドロフラン(30ml)中の化合物33(2.7g, 4.8mmol)の溶液を、Parr装置上で亜硝酸ナトリウム(89mg, 1.3mmol)、20%水酸化パラジウム担持炭素(0.5g, Pearlman触媒)、及び40psiの水素により処理した。16時間後、反応混合物をCelite(登録商標)(SiO2, Aldrichより入手できる)を通して濾過し、濃縮して粗物質を得、ジクロロメタンのヘキサン溶液(15ml)から再結晶して化合物34(2.13g, 78%, mp 205-208℃)を得た:
Figure 0004441769
元素分析 C36545-0.3H2Oの計算値:C, 75.56;H, 9.62 実測値:C, 75.29;H, 9.04
28b.化合物34合成の条件
酢酸エチル(15ml)中の化合物33(100mg, 0.18mmol)、10%パラジウム担持炭素(5mg)、トリエチルアミン(5滴)の混合物を、22時間水素気球により処理した。Celite(登録商標)を通して濾過した後、溶液を蒸発させメタノ−ル(1ml)及び水(数滴)から再結晶して、約95%純度の化合物34(81mg, 80%)を得た。
29.化合物35の製造
90%アセトン/水(16ml)中の化合物34(210mg, 0.37mmol)の溶液をピリジニウムp-トルエンスルホナ−ト(73mg, 0.29mmol)により処理し、12時間加熱還流した。反応混合物を酢酸エチル(25ml)により抽出し、この物質をその後水(2×25ml)で洗い、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発させて化合物35(170mg, 88%)を得た:
Figure 0004441769
元素分析 C34504-0.3H2Oの計算値:C, 77.32;H, 9.66 実測値:C, 77.06;H, 9.23
30.化合物36合成の別法
三酸化イオウ−ピリジン錯体(610mg, 3.8mmol)及び化合物35(830mg, 1.59mmol)を窒素下無水ピリジン(7ml)に溶かした。反応混合物を3時間80℃に加熱し、蒸発させ、ジクロロメタン(400ml)に溶かし、水(100ml)及び食塩水(2×100ml)で洗い、乾燥させ、蒸発させて化合物36(1.06g, 98%)をピリジン塩として得た:
Figure 0004441769
30b.化合物36合成の条件
化合物34(17.6g, 31mmol)、アセトン(880ml)、及びAmberlyst(登録商標)15イオン交換樹脂(7.1g, Aldrich 21,638-0)の混合物を3時間室温で攪拌した。この時HLPCは3。5%の未反応化合物34を示した。濾過及びアセトン(3×25ml)による洗浄後、ピリジン(2ml)をその濾液に加えた。溶媒の真空蒸発後、ピリジン(100ml)を加えた。さらに75mlの留出物が得られるまで真空蒸発を続けた。ピリジン(500ml)を残分に加え、この溶液をさらに精製することなしに使用した。化合物35の溶液を窒素下室温で攪拌した。三酸化イオウ−ピリジン錯体(10.0g, 62.8mmol)を一度に加え、混合物を45分間80℃に加温すると、TLCが反応の完了を示した。溶媒を真空で除去し、トルエン(100ml)を残分に加えた。再度溶媒を真空で除去した。酢酸エチル(200ml)を残分に50℃で加え、懸濁液をおよそ25℃まで冷やし濾過した。フラスコ及びフィルタ上の固形物を酢酸エチル(50ml)で洗った。25%塩化ナトリウム(25ml)及び水(25ml)の混合液をわずか濁った濾液に20℃で加えた。数分後、濃い懸濁液を得た。t-ブチルメチルエ−テル(500ml)を加え、懸濁液を0℃に冷却し、濾過し、水(50ml)及びt-BuOMe(50ml)で洗った。固体を乾燥させて(50℃, 2mmHg)化合物36をナトリウム塩として得た(17.3g,化合物34から89%)。
31.化合物37合成の別法
0.5Mナトリウムメトキシド溶液(10ml, 5mmol)を化合物36(600mg, 0.88mmol)に窒素下で加え、反応物を3時間還流した。この混合物を一夜室温に置いた後、反応物を再度5時間加熱還流した。蒸発後、残分を水(25ml)に懸濁させ、1.5%トリフルオロ酢酸により中和(pH7)し、食塩水により処理し、メチルt-ブチルエ−テルにより抽出した。水相をpH2に酸性化し、塩化ナトリウムにより飽和させ、テトラヒドロフラン(6×100ml,おそらくこの全体量が必要必要というわけではない)により抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させて油状物質を得、これをメチルt-ブチルエ−テル中で細かくくずし、濾過により集めて化合物37(330mg, 75%, mp 150-151℃)を得た:
Figure 0004441769
31b.化合物37合成の条件
メタノ−ル中の1M水酸化カリウム溶液(150ml, 150mmol)中の化合物36(17.2g, 27.5mmol)の混合物を窒素下一夜還流した。真空で溶媒蒸発後、水(125ml)及びジクロロメタン(125ml)を加え、懸濁液を0℃に冷却した。濾過後、固体を水(3×30ml)及びジクロロメタン(2×25ml)で洗い、一夜乾燥(50℃, 2mmHg)させて粗化合物37をカリウム塩として得た(12.5g, 85%)。粗化合物37(12.5g, 23.3mmol)を、メタノ−ル(200ml)及びトリエチルアミン(10ml)の温混合液中に溶かし、濾過して不溶物を除いた。濾液をロ−タリ−エバポレ−タ−上でおよそ75mlまで濃縮し、t-BuOMe(100ml)を加えた。0℃に冷やした後、懸濁液を濾過し、t-BuOMe(30ml)で洗い、乾燥させて化合物37のカリウム塩(10.4g, 70%, mp 165-174℃)を白色固体として得た:
Figure 0004441769
元素分析 C27456S-0.77 K-0.1Na-0.2H2Oの計算値:C, 60.76;H, 8.57;;H2O, 0.68;K, 5.64;Na, 0.43 実測値:C, 60.12;H8.21;H2O, 0.66;K, 5.61;Na, 0.44;IR(KBr,cm-1):3436,2928,1708,1470,1390,1208,1051,1038,950,812.
32.化合物38(化合物1436に相当)の製造
3Åモレキュラーシーブ(1グラム)を、無水メタノ−ル(3ml)中の化合物37(16mg, 0.032mmol)及びスペルミン(20mg, 0.1mmol, Aldrichから市販)の無色透明の溶液に加えた。反応物を12時間窒素下室温で攪拌し、-78℃に冷却し、メタノ−ル(10ml)中の水素化ホウ素ナトリウム(1粒, 0.4g, 10mmol)を滴下し処理した。この反応混合物を3時間攪拌し、水及びメタノ−ル(10mlずつ)の混合液により処理し、室温まで温め、その後pHが4-5の範囲に達するまで0.78%トリフルオロ酢酸(TFA)溶液により処理した。反応混合物をCelite(登録商標)の薄いパッドを通して濾過し、そのCelite(登録商標)をメタノ−ル及び水(100ml)で洗った。CeliteRはAldrichから市販されているSiO2である。合わせた酸性洗浄液を室温で真空濃縮し、次に一夜凍結乾燥して白色固体を得た。Celite(登録商標)固形物を、その後イソプロピルアミン/メタノ−ル/水(1:3:3の140ml)で洗い、その塩基性溶液を蒸発させてその量まで減らした。この物質を一夜凍結乾燥して淡褐色固体を得た。両洗浄液は化合物38を含んでおり、それ故両方を合わせて、0.78%TFAによりpH3に酸性化し、濾過し、小さいHPLCカラム(直径1cm、下記参照)、に充填した。反応生成物は化合物38(12.2mg, 36%)であった:
Figure 0004441769
元素分析 C377245S-3TFA-2H2Oの計算値:C, 48.58, H, 7.49;F, 16.08;N, 5.27;S, 3.02 実測値:C, 48.49;H, 7.40;F, 16.16;N, 5.31;S, 3.05
33.HPLCによる化合物38の精製
粗物質を水(50ml)に溶かし、アイスバス中で冷やし、pHが3になるまで1.5%TFA水溶液により酸性化した。最初pH降下で懸濁液となり、その後より低いpHで溶液となることがわかった。この溶液をRainin逆相HPLCシステム(直径2.14cm、C18、100Å、8μm)に充填し、A(0.1%TFA水溶液)及びB(0.1%TFAアセトニトリル溶液)により溶離した。HPLCプログラムは次の通りであった:10分(0-10%B)、60分(10-45%B), 10分(45-80%B), 10分(80%B)。TLC(rf:0.1-0.2, 6/3/1 CH2Cl2/MeOH/NH4OH中)(溶離前に真空でプレ−トを蒸発させ、溶離後ニンヒドリン染色剤により観察しなければならない)により決定したところ、純粋な生成物は33から55分画分に溶離し、それを凍結乾燥して化合物1436の1.20グラムを白色粉末として得た(70%);C377245S-3TFA-2.5H2O, FW 1072.18)
34.スチグマステロ−ルのアリル酸化(図16B)
スチグマステロ−ル(化合物50, 150g, 363mmol)(Aldrichから入手できる)及びN-ヒドロキシフタルアミド(60g, 368mmol)を、3000ml3つ口丸底フラスコに入れた。酢酸エチル/アセトンの50/50混合液(およそ2500ml)を、そのフラスコに加えた。そのフラスコにガラスフリット(glass fritted)の空気注入口及びコンデンサ−を取りつけ、磁気攪拌しながらおよそ55℃に温めた。溶液が温かくなるにつれて、スチグマステロ−ル及びN-ヒドロキシフタルアミドが溶解した。過酸化ベンゾイル(およそ250mg)を次に反応物に加えた。勢いよく磁気攪拌しながら空気を勢いよく反応物に通気し、反応の過程を通じ反応温度を50-55℃に保った。その系を通過する空気流のために失われた分を補充するため、必要に応じて、50/50酢酸エチル/アセトン溶媒を追加した。反応をシリカゲル上のTLC(ヘキサン中40%酢酸エチル)により追跡し、48時間後完了を判断した。その溶液をシクロヘキサン(1000ml)に加え冷却することにより、反応を終了させた。N-ヒドロキシフタルアミドを濾過して除き、オレンジの着色が観察されなくなるまでくり返し炭酸ナトリウム洗浄して残りを除いた。有機相を食塩水で洗い、MgSO4で乾燥させた。溶媒を真空で除去し、ステロ−ルをピリジン(500ml)に溶かした。そのピリジン溶液を0-4℃に冷やし、CuCl2(1g)を加えた。その溶液を、氷が溶けるように室温に温め、一夜攪拌した。ピリジン溶液をその後氷/水混合物(4000ml)に注ぐと、ステロ−ルが沈殿した。この固体を濾過し、0.1N HCl溶液及び蒸留水で洗い、次にメタノ−ル(2×)から再結晶して化合物60(127g, 298mmol, 82%)を得た:mp 144℃;
Figure 0004441769
元素分析 C29462の計算値:C, 80.63;H, 10.87 実測値C, 81.77;H, 11.04(注:76.91ppmを対照とて使用した)
35.7-オキソスチグマステロ−ルのリチウムNH3還元
テトラヒドロフラン(500ml)を、ドライアイスコンデンサ−、250mlの滴下漏斗、及び磁気攪拌棒をつけた2000ml3つ口フラスコに入れた。コンデンサ−及びフラスコを取り巻くバスをドライアイスアセトンで充填し、アンモニアを総量1200mlまで集めた。リチウム線(2g, 288mmol)を勢いよく攪拌しながら溶液に加えた。リチウムが完全に溶けるとすぐ、テトラヒドロフラン(100ml)中の化合物60(25g, 58.6mmol)の溶液を一定の流量でフラスコに加えた。1時間後、NH4Clの添加により反応を止め、一夜蒸発させた。生成した固体を勢いよく攪拌しながら500mlトルエン/1000ml 1N HCl溶液に溶かした。水相の除去後、有機相を蒸留水及び食塩水で洗い、MgSO4上で乾燥させ、蒸発させた。残分を2-プロパノ−ルから再結晶させて化合物61(19.4g, 45.7mmol, 78%)を得た:mp 149℃;
Figure 0004441769
元素分析 C29482の計算値:C, 81.25;H, 11.29 実測値C, 80.97;H, 11.20(注:76.91ppmをリファレンスとて使用した)
36.7-ケトンのK-Selectride(登録商標)(Aldrichからの水素化トリ-sec-ブチルホウ素カリウム)還元
化合物61(10g, 23.4mmol)をアルゴン下250ml丸底フラスコに入れた乾燥テトラヒドロフラン(50ml)に溶かした。そのフラスコを-20℃に冷やし、テトラヒドロフラン(51.6ml, 51.6mmol)中の1M K-Selectride(登録商標)溶液(Aldrichの水素化トリ-sec-ブチルホウ素カリウム)を、そのフラスコにゆっくりと注射器で注いだ。氷が溶けるように室温に温めて、一夜攪拌しておいた。アイスバスで冷却し、色が消えガスの発生が止むまで30% H2O2溶液により反応を止めた。トルエン(250ml)を溶液に加え、有機相を蒸留水、1N HCl溶液(2×250ml)、炭酸水素ナトリウム、及び食塩水で洗った。有機相をその後乾燥させ、溶媒を真空で除去した。生成した固体をその後シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサンに対して60%の酢酸エチルにより溶離)して化合物62(9.6g, 22.4mmol, 96%)を白色固体として得た:mp 174℃;
Figure 0004441769
元素分析 C29502の計算値:C, 80.87;H, 11.70 実測値C, 80.62;H, 11.76(注:76.91ppmを対照とて使用した)
37.3B-オ−ルのCelite(登録商標)(SiO2)上での炭酸銀酸化
Celite(登録商標)(SiO2, Aldrichから入手できる)上での炭酸銀は、脱イオン水(250ml)にAgNO3(8.3g, 49mmol)を溶かし、その溶液にCelite(登録商標)(6.7g,AldrichからのSiO2)を加えることにより調製された。その溶液を勢いよく攪拌してCelite(登録商標)(AldrichからのSiO2)を懸濁させた。過剰のpH11炭酸塩緩衝液を徐々にその混濁液に加え、炭酸銀が、Celite(登録商標)(AldrichからのSiO2)上に黄緑色の固体として析出した。その固体を濾過し、脱イオン水で洗い、ホイルでおおった真空デシケ−タ−中で一夜乾燥させた。3β-ヒドロキシステロ−ル62(7g, 16.3mmol)を、Dean Starkトラップを取りつけた1000ml丸底フラスコ中のトルエン(600ml)に溶かした。炭酸銀をそのフラスコに加え、溶液を8時間還流した。反応物を冷ましFlorisil(登録商標)のショートカラムを通して濾過(酢酸エチルにより溶離)してステロ−ルの全溶離液を確保した。Florisil(登録商標)は、Aldrichから市販されているケイ酸マグネシウム剤である。溶媒を真空除去して化合物63(6.4g, 15mmol, 92%)を得た。そのステロ−ルはTLC及びNMRにより純粋であったが、Florisil(登録商標)(ケイ酸マグネシウム、Aldrichから入手できる)から微量の銀不純物が溶離したため、脱色していた:mp 174-175℃;
Figure 0004441769
元素分析 C29482の計算値:C, 81.25;H, 11.29 実測値C, 81.17;H, 11.49(注:76.91ppmを対照とて使用した)
38.7α-ベンゾエ−ト(化合物64)の製造
ピリジン(100ml)中の化合物63(5g, 11.7mmol)の冷(0℃)溶液に、塩化ベンゾイル(6.8ml, 58.5mmol)を滴下し処理した。4-ジメチルアミノピリジン(200mg)を加えた後、反応混合物を室温まで温め、およそ8時間攪拌し、次に氷に注ぎ一夜置いた。その溶液を濾過すると、ステロ−ルが粘性蝋状固体として残った。そのステロ−ルをトルエンに溶かし、1N HCl溶液(2×)及び炭酸水素ナトリウム溶液で洗った。生成した有機相をMgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残分をシリカゲルクロマトグラフィ−(酢酸エチルのトルエン溶液によりグラジエント溶出)により精製して化合物64(5.33g, 10.1mmol, 86%)を白色固体として得た:mp 155℃;
Figure 0004441769
元素分析 C36523の計算値:C, 81.15;H, 9.84 実測値C, 80.98;H, 9.89(注:76.91ppmをリファレンスとて使用した)
39.3-ジオキンラン(化合物65)の製造
ケトン64(4g, 7.5mmol)をトルエン(250ml)に溶かし、p-トルエンスルホン酸(250mg)及びエチレングリコ−ル(5ml)により処理した。反応混合物を2時間水を除去しながら加熱還流し、その後冷ました。反応物を無水の炭酸ナトリウム(2g)及び水により処理した。有機相を炭酸水素ナトリウム(2×)、脱イオン水、及び食塩水で洗い;Na2SO4で乾燥させ;蒸発させて化合物65(4.1g, 7.1mmol, 95%)を淡黄色の蝋状固体として得た:mp 74℃;
Figure 0004441769
元素分析 C38564の計算値:C, 79.12;H, 9.78 実測値C, 78.89;H, 9.75(注:76.91ppmをリファレンスとて使用した)
40.化合物65のオゾン分解
ステロ−ル65(3.5g, 6.1mmol)を2/1ジクロロメタン/エタノ−ル(250ml)に溶かした。Welsbach装置を7psiの酸素でパージし(毎分1ml)、水を流した。ステロ−ル溶液をドライアイスエタノ−ルバス中で冷やした。オゾン分解器を90Vにセットしスイッチを入れた。青色の着色が観察されるまで、磁気攪拌し冷却したフラスコにオゾンを通気した。動力のスイッチを切り、色がきえるまで酸素をそのフラスコに通気した。亜リン酸トリメチル(5ml, 42mmol)を反応容器に加え、アイスバスを除き、反応混合物を室温に温めた。溶媒を真空除去し、一夜高真空に保って、残った亜リン酸トリメチルを除去した。生成した白色固体をシリカゲル上のクロマトグラフィ−(酢酸エチルのトルエン溶液によりグラジエント溶出)して、NMRにより先に製造したものと同定された、白色固体として化合物29(2.7g, 5.5mmol, 90%)を得た。
41.化合物41の製造(図17)
次のものは、出版されたもの(Y.Umeda,M.Moriguchi,H.Kuroda,T.Nakamura,A.Fujii,H.Iinuma,T.Takeuchi,H.Umezawa,J.of Antibiotics 1987,1303-1315)の改良法である。1,3-ジアミノプロパン(2.5kg, 33.72mol)を入れたフラスコをメカニカルスターラーにより攪拌し、冷却(-6℃)し、内部温度を0℃以下に保ちながら、4-ブロモブチロニトリル(1.00kg, 6.76mol)により1.5時間かけて処理した。反応物をさらに15分間冷浴中で攪拌した。冷浴を除き、補助温度制御なしに1時間攪拌した。イソプロパノ−ル(11L)を一度に加えた。沈殿の出現後15分間攪拌し、その後0-10℃に一夜置いた。その固体を、ポリプロピレンフェルトフィルターパッドを敷いたブフナ−漏斗で濾過して集めた。その固体をイソプロパノ−ル(2×1.1L)で洗った。合わせた濾液をイオン交換樹脂カラムに通した。
Dowex 1X8-100(-OH形)樹脂は、Dowex1X8-100(-Cl形, 2.2kg)及び5N NaOH水溶液(6L)を1時間混合することにより調製された。混合物を、粗ガラスフリットのついた適当な大きさのクロマトグラフィ−カラムに注いだ。その樹脂を5N NaOH(53L)で洗った。5N NaOHの44Lで洗った後、溶離液の少量をHOAcによりpH7に中和し、0.1M AgNO3水溶液を添加すると濁りを呈した。さらに5N NaOHの9Lで洗ったが、目に見える透明度の改善は無かった。その樹脂を脱イオン水(6.6L)で洗い、この時溶離液のpHは7であった。0.1M AgNO3水溶液の添加後、その溶離液は透明であった。その樹脂をイソプロパノ−ル(11L)で洗って、そのカラムは使用できる状態となった。
全濾液がカラムを通りすぎた後、そのカラムをイソプロパノ−ル(14L)で洗った。合わせた溶離液の少量をHOAcによりpH7に中和すると、0.1M AgNO3水溶液の添加後透明となった。水アスピレ−タ−及び45-50℃の浴を用いて、集めた溶離液を重量1.39kgまで濃縮した。モレキュラーシーブ(100g, 3Å)をその残分に加え、0-10℃で一夜置いた。そのモレキュラーシーブを濾過して除き、濾液を、頭上攪拌器、温度計、及びショートVigreauxカラムのついた蒸留ヘッドを取りつけた2Lフラスコ中で、減圧下で蒸留した。114℃(0.6mmHg)以下で蒸留した画分を集め捨てた(627g)。純粋な化合物41を含む2つの画分を集めた:114-115℃(0.6mmHg)で蒸留した画分4(108g)及び110-112℃(0.5mmHg)で蒸留した画分(591g,総計=699g, 73%):
Figure 0004441769
元素分析 C7153の計算値:C, 59.54;H, 10.71;N, 29.76 実測値:C, 58.60, H, 10.52, N, 28.86
42.化合物42の製造(スクアラミン)
ポリアミン41(8.00g, 56.7mmol)を室温で無水メタノ−ル(650ml)に溶かし、オルトギ酸トリメチル(50ml, 457mmol)を加えた。ステロイド37(10.0g, 18.7mmol)を加え、反応混合物を18時間攪拌した。反応混合物を-74℃に冷却し、1分かけて水素化ホウ素ナトリウム(1.06g, 28.0mmol)により処理し、-74℃で3.5時間攪拌した。反応物を室温まで温め、水アスピレタ−真空下で31℃で濃縮した。粗生成物を100%エタノ−ル(290ml)に溶かし、窒素でパージし、純粋なトリフルオロ酢酸によりpH1-2に酸性化した。酸化白金(1.00g)を加え、18時間Parr装置(40psi)で振とうした。反応混合物は紙を通して濾過し、メタノール(620ml)で洗った。濾液を蒸発させ、その後50%エタノール水溶液に溶かした。
プロピルスルホン酸イオン交換カラムは、80gの樹脂を10%イソプロパノール(IPA)水溶液に懸濁させてスラリーをつくり、200mlの10%IPAをカラムに加え、そのスラリ−を続けることによって調製された。カラム容量の少なくとも5倍の10%IPAを、毎分40mlの流速でカラムを通して溶離させた。そのカラムを、0.05%トリフルオロ酢酸(TFA)を含む50%エタノール水溶液(150ml)により、毎分20mlで洗った。上記からの試料を充填(2バッチ)し、溶離液を集めた。カラムを、0.05%TFAを含む2カラム容量の50%エタノ−ル水溶液、及びの0.05%TFAを含む10%IPAの2カラム容量により洗った。次にカラムを4.5M KOAc/10%IPA(pH5)により溶離して、画分を集めた(150mlずつ)。TLC(6:3:1,ジクロロメタン:メタノ−ル:水酸化アンモニウム)で確認しスクアラミンを含む画分を集めた。
イオン交換からの粗生成物を、25×5cm YMC ODS-AQ C18逆相カラムで精製した。PSAの溶離液を4倍の脱イオン水により希釈した。カラムをスクアラミンにより充填し、4カラム容量の緩衝液A(0.05%TFAの1%アセトノトリル水溶液)により溶離した。そのカラムを、緩衝液A及びB(0.05%TFAのアセトニトリル1%水溶液)の以下の濃度勾配によりグラジエント溶出した
Figure 0004441769
Figure 0004441769
28及び60分(30-40%B)の間、画分を集めた(50ml)。全画分をTLCにより検査し、早い及び遅い画分は、オルトフタルアルデヒド(OPA)誘導法、逆相カラム、蛍光検出を用いる、分析用HPLCにより分析した。>95%純粋な画分を集めて97%純粋な化合物42(10.3g, 60%収率)をTFA塩(およそFW910)として得、分析用HPLC(OPA法)により天然スクアラミンと同定された;
Figure 0004441769
本発明の記述において、出願人は、本発明が働く方法において、いかにそしてなぜ本発明は働くのか開示すべく努力し、確かな理論を述べてきた。これらの理論は、情報提供の目的だけのために、述べられている。出願人は、どの特定の操作の理論にも束縛されることを望まない。
本発明は種々の特定の好ましい実施形態及び特定の実施例に関して記載されているが、当業者は、添付した請求の範囲に定義しているような、本発明の精神及び範囲から逸脱することなしに、種々の変化及び変形をすることができるとわかるだろう。

Claims (8)

  1. スクアラミンまたは同族のアミノステロールの合成における、次の組成を有する中間体:
    Figure 0004441769
    ここで、
    Figure 0004441769
  2. Figure 0004441769
    請求項1記載の中間体。
  3. Figure 0004441769
    請求項1記載の中間体。
  4. Figure 0004441769
    請求項1記載の中間体。
  5. Figure 0004441769
    請求項1記載の中間体。
  6. Figure 0004441769
    請求項1記載の中間体。
  7. Figure 0004441769
    請求項1記載の中間体。
  8. スクアラミンまたは同族のアミノステロールの合成における次の組成を有する中間体:
    Figure 0004441769
    Figure 0004441769
    *はR10またはR12基がステロイド分子の残部に結合している位置を表し、
    1 to C6はそれぞれ独立して、1〜6個の炭素原子を有する、アルキル、アルケニルまたはアルキニル基を表し、これらの基は置換されていてもよく、かつR13 、ホルミル;アセチル;プロピオニル;ピバロイル;シアノアセチル;ベンゾイル;ニトロ、ハロゲンまたはアルコキシでオルトもしくはパラ置換されたベンゾイル;メトキシカルボニル(メチルカーボネート);エトキシカルボニル;ベンジルオキシカルボニル;ベンジル;ニトロでオルトもしくはパラ置換されたベンジル;ハロゲンでパラ置換されたベンジル;メトキシでパラ置換されたベンジル;ベンジルオキシメチル;ニトロでオルトもしくはパラ置換されたベンジルオキシメチル;ハロゲンでパラ置換されたベンジルオキシメチル;メトキシでパラ置換されたベンジルオキシメチル;テトラヒドロチオピラニル;テトヒドロチオピラニル;テトラヒドロチオフラニル;メチルチオメチル;トリアルキルシリル(ここで、各アルキルは独立して、メチル、エチル、イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチルおよびフェニルから成る群より選択される):テトラヒドロピラニル;2−メトキシエトキシメチル;およびメトキシメチルを表す。
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