JPH0565293A - 心臓血管系に作用するステロイド化合物およびそれを含む薬剤 - Google Patents

心臓血管系に作用するステロイド化合物およびそれを含む薬剤

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JPH0565293A
JPH0565293A JP4028164A JP2816492A JPH0565293A JP H0565293 A JPH0565293 A JP H0565293A JP 4028164 A JP4028164 A JP 4028164A JP 2816492 A JP2816492 A JP 2816492A JP H0565293 A JPH0565293 A JP H0565293A
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JP4028164A
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Giorgio Bertolini
ベルトリ−ニ ジオルジオ
Cesare Casagrande
カサグランデ カサーレ
Stefania Montanari
モンタナーリ ステフアニア
Gabriele Norcini
ノルシーニ ガブリエル
Francesco Santangelo
サンタジエロ フランシスコ
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Zambon Group SpA
Zambon SpA
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Zambon Group SpA
Zambon SpA
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07JSTEROIDS
    • C07J53/00Steroids in which the cyclopenta(a)hydrophenanthrene skeleton has been modified by condensation with a carbocyclic rings or by formation of an additional ring by means of a direct link between two ring carbon atoms, including carboxyclic rings fused to the cyclopenta(a)hydrophenanthrene skeleton are included in this class
    • C07J53/001Steroids in which the cyclopenta(a)hydrophenanthrene skeleton has been modified by condensation with a carbocyclic rings or by formation of an additional ring by means of a direct link between two ring carbon atoms, including carboxyclic rings fused to the cyclopenta(a)hydrophenanthrene skeleton are included in this class spiro-linked
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/12Antihypertensives
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07JSTEROIDS
    • C07J21/00Normal steroids containing carbon, hydrogen, halogen or oxygen having an oxygen-containing hetero ring spiro-condensed with the cyclopenta(a)hydrophenanthrene skeleton
    • C07J21/001Lactones
    • C07J21/003Lactones at position 17

Abstract

(57)【要約】 【目的】 心臓血管系に作用するステロイド化合物を得
ることである。 【構成】 心臓血管系に作用するステロイド化合物は 【化1】 (式中、Xは酸素原子を示し;nは0または1を示し;
Rは水素原子またはグリシド酸残基を示し;R1およびR2
は水素原子を示すか、またはR1およびR2が共に共有結合
を形成し;および5,10, 13, および14位の置換基はβ
−配置を示す)で表される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は神経循環系に作用するステロイド
化合物、特に14β−ヒドロキシ−5β−アンドロスタン
の心臓作用性誘導体に関する。
【0002】
【発明の開示】本発明の化合物は式I:
【化4】 (式中、Xは酸素原子を示し;nは0または1を示し;
Rは水素原子またはグリシド酸残基(glycidic residu
e) を示し;R1およびR2は水素原子を示すか、またはこ
れらが共に共有結合を形成し;および5,10, 13および
14位の置換基はβ−配置を示す)で表すことに特徴を有
している。
【0003】本発明の化合物は神経循環系の病状、特に
心臓不全および高血圧症の治療に有用である。グリシド
酸残基の代表例としては、単糖類、例えばD−グリコー
ス、D−リソース(lyssose) 、D−キシロース、2−デ
オキシ−D−グリコース、D−アロメチロース、D−テ
ベト−ス、L−テベトース、L−タロメチロース、D−
グロメチロース、D−グリコメチロース、L−ラムノー
ス、L−アコフリオース、D−フコース、L−フコー
ス、D−ジギタロース、L−アコベノース、D−ジギト
キソース、D−シマロース、D−ボイビノース、D−サ
ルメントース、L−オレアンドロース、D−オレアンド
ロース、D−ジギノース;または上述する単糖類のうち
2または3種の単糖類からなる二糖類または三糖類を挙
げることができる。
【0004】式I(化1および化4)の化合物の例を次
に示す: 式I−A(n=0):
【化5】 および 式I−B(n=1):
【化6】 上記式I−A(化5)および式I−B(化6)に示す
R,R1およびR2は上述すると同じ意味を有する。式I
(化1および化4)の化合物を作るプロセスを表1に示
す:
【0005】
【表1】 表1において、R1およびR2は上記と同様の意味を有し;
Xは上記Rと同様の意味を有するか、または保護基を示
し;Yは水素または保護基を示し;およびAはフェニル
チオまたはエトキシ基を示す)。
【0006】上記式IIのケト誘導体は既知の化合物であ
り、またBeloeil 氏ほか「Tetrahedron 」39 (23). 393
7-41 (1983) に記載されている既知の方法によってまた
はジギトキシゲニンから容易に作ることができる。この
場合、XおよびYが、例えばベンジル、アセチル、トリ
メチルシリルおよびエトキシメトキシ基のような保護基
である式IIの化合物を用いるのが好ましい。
【0007】式IIの出発化合物は、式V:
【化7】 (式中、Zは水素またはハロゲンを示し;およびAは上
記と同様の意味を有する)で表される化合物の処理によ
って「現場で」通常生成する適当なシクロプロピル誘導
体の陰イオンを、アルカリ リチウム化合物、例えばn
−ブチル リチウムおよびt−ブチル リチウムと適当
な有機溶剤において反応させて作ることができる。
【0008】式III の不飽和化合物(R1およびR2が共有
結合を形成する)は直接に還元して相当する飽和化合物
(式III :R1=R2=H)を得ることができる。還元はパ
ラジウム、白金、ロジウム、イリジウムのような触媒の
存在において水素によって達成することができる。二重
結合の還元は、またプロセスの次の段階において、すな
わち、式IVの中間体または式Iの最終生成物において行
うことができる。
【0009】式III の中間体は式IV−Aの相当するスピ
ロシクロブタノンに、17位のヒドロキシ基を相当するホ
スフィットまたはホスフェートに転化した後、可能なら
ばテトラクロリド、シリカゲル、テトラフルオロ硼酸、
カンファースルホン酸(camphorsulfonic acid)において
p−トルエンスルホン酸のような酸による処理によって
転化することができる。
【0010】式I−A(化5)の化合物はスピロシクロ
ブタノン:式IV−A(式中、Yが水素以外の基を示す)
から普通の方法によって得ることができる。例えば、化
合物:式IV−A(XおよびYが保護基を示す)は水素化
または加水分解によって保護基を除去する(deprotecte
d) ことができる。それ故、反応の予め選択された条件
によるが、保護基の除去(deprotection)は上述する合成
の中間体の段階で適当に達成することができる。
【0011】式I−A(化5)(式中、Rが水素を示
す)の化合物は保護基の除去によって得ることができ
る。これらの化合物(式I−A(化5):R=H)か
ら、相当する化合物:式I−A(化5)(式中、Rがグ
リシド酸残基を示す)は普通のグリコシル化(glycosyl
ation)反応によって作ることができる。
【0012】グリコシル化方法は、例えばSchmidt 氏
「Angew.Chem.Int.Ed.Engl. 」25,212(1986);Panlsen
氏「Angew.Chem.Int.Ed.Engl. 」21. 155 (1982);およ
びWeisener氏ほか「Helv.Chem.Acta. 」68. 300 (1985)
に記載されている。
【0013】式IV−Aの化合物は式IV−Bのスピロラク
トンの生成に有用な中間体である。化合物IV−Aの相当
する化合物IV−Bへの転位は過酸または過酸化水素によ
るバイヤー−ビリガー酸化(Bayer-Villigrr oxidation)
により達成することができる。化合物IV−Aについて記
載したと同様に、化合物IV−Bは保護基の除去、次いで
グリコシル化することによってスピロラクトン:式I−
A(化5)を得ることができる。あるいは、また式I−
B(化6)(式中、R1およびR2が水素を示す)の化合物
は表2に示す反応プロセスにより作ることができる。こ
の反応式中、XおよびYは上述すると同様の意味を有す
る。
【0014】
【表2】
【0015】式IVのケト誘導体は知られており、または
普通の方法により容易に作ることができる(Sondheimer
氏ほか「J.Am.Chem.Soc.」91(5),1228〜30(1969)) 。中
間体:式IVはリチウム アセチリドまたはリチウム ト
リメチル シリルアセチリドとの反応によって化合物:
式VII を生成し、この化合物:式VII はカルボキシル
化、引き続く還元により式IXのγ−ヒドロキシ酸を生成
することができる。
【0016】上述するようにスピロラクトン:式I−B
(化6)を生成する保護基の除去およびグリコシル化に
引き続くラクトン形成反応は、化合物:式IXを弱酸によ
る、または例えば有機溶剤において分子篩の存在におけ
るような脱水条件による処理によって達成することがで
きる。
【0017】あるいは、また中間体、式IXは式VIIIのエ
ポキシ化合物の生成によって作ることができる。このエ
ポキシ化合物はケト誘導体:式VI から、例えばテトラ
ヒドロフラン中でジメチル スルホニル メチルによる
反応から作ることができる。
【0018】次いで、エポキシ:式VIIIはリチウム ア
セトニトリルとの反応によりγ−ヒドロキシニトリルを
生成し、次いでこの生成物を塩基性媒質中で相当する
酸:式IXに加水分解することができる。
【0019】式I(化1および化4)の化合物はポジテ
ィブ収縮性変力活性(positive contractile inotropic
activity) 、血管拡張活性を有し、または灌流、排尿お
よびナトリウム排出を減少することによる腎臓病効果を
得ることができる。
【0020】ウアバインのような心臓性グリコシド(car
diac glycosides)は、その活性が(Na+ / K+ )ATPase
酵素の抑制により作用することが知られている(Goodmon
およびGilman氏の「The Pharmacological Basys of The
rapeutics 」第8版、第814〜839 頁) 。
【0021】この酵素の抑制は細胞内Na+ を増加させて
Na+ /Ca+ 交換によりCa++濃度を高める。それ故、この
現象は細胞の収縮の原因となる。また、多くの(Na+
K+ )-ATPaseイソエンチームは知られている(Noel 氏ほ
か「Biochemical Pharmacology」40. No. 12、2611〜26
16(1990)) 。
【0022】ウアバインに関して、本発明の化合物はラ
ットの腎臓のα−イソエンチームについて同じかまたは
それ以上の親和性(affinity)を有していると共に、ラッ
トの脳のα−3イソエンチームについて低い親和性を有
していることを確かめた。
【0023】この選択的親和性はイパーテンション(ipe
rtension) および心臓または腎臓機能不全のような神経
循環病状に有用である。それ故、本発明の化合物は神経
循環系の病状の治療に、特に心臓不全および高血圧病の
治療に有用である。
【0024】治療に実際に適用する場合、式I(化1お
よび化4)は経口および非経口投与に適当な形態の調剤
に配合することができる。治療投与量は、一般に1〜10
0 mg/日にすることができる。従って、本発明の他の目
的は、治療有効果量の式I(化1および化4)および担
体を含有する薬剤を提供することである。本発明の薬剤
は普通の技術によって調製することができる。
【0025】
【実施例】次に、本発明を例に基づいて説明するが、本
発明はこれに制限されるものでない。
【0026】例1 ジギトキシゲニン−3,14−ジ−(エトキシメチル)
−エーテルの調製 エトキシ メチル クロリド(12.4 ml;133.7 ミリモ
ル) を、ジギトキシゲニル(5g;13.37 ミリモル) お
よびジイソプロピル エチルアミン(51.7 ml;401.1 ミ
リモル) を塩化メチレン(150ml) に溶解した溶液に約0
℃の温度で滴下した。添加しながら、溶液を8時間にわ
たって還流させた。室温に冷却した後、塩化メチレン
(50ml) を添加し、稀くえん酸溶液で2回、次いで水で
1回洗浄した。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、溶
剤を減圧下で蒸発した。粗油状残留物をシリカゲル上に
おけるクロマトグラフィー(溶離剤として、ヘキサン:
酢酸エチル=1:1)によって精製した。純粋生成物は
凝固する傾向のある油状物として得た(5.96g)。
【数1】
【0027】ネリイフォリン(neriifolin)を用いて上述
すると同様に行って(3β,5β)−3−〔〔6−デオ
キシ−2,4−ジ−(エトキシメチル)−3−O−メチ
ル−α−L−グリコピラノシル〕オキシ〕−14−エトキ
シメトキシ−カード(card)−20(22)−エノリド(enolid
e) を得た。
【数2】
【0028】例2 1−ヒドロキシ−ジギトキシゲニン−3,14−(エト
キシメチル)−エーテルの調製 例1に記載するようにして得たジギトキシゲニン−3,
14−(エトキシメチル)−エーテル(5g;10.2ミリモ
ル) および二酸化セレン(4.25g;38.2ミリモル) をジ
オキサン(1l)に溶解した溶液を攪拌しながら6時間
にわたり還流させた。混合物を室温に冷却し、濾過し、
減圧下で最初の量の約1/3まで濃縮し、水に注ぎ、塩
化メチレンで抽出した。有機相を水を分離し、硫酸ナト
リウム上じ乾燥した。溶剤を減圧下で蒸発した後、粗残
留物をシリカゲル上におけるクロマトグラフィー(溶離
剤としてヘキサン:酢酸エチル=8:2)によって精製
し、純粋生成物(4.76 g)を得た。
【数3】
【0029】同様にして、(3β,5β)−3−〔〔6
−デオキシ−2,4−ジ(エトキシメチル)−3−O−
メチル−α−L−グリコピラノシル〕オキシ〕−14−エ
トキシメトキシ−17−ヒドロキシ−カード−20−(22)−
エノリドを得た。
【数4】
【0030】例3 3β,14−ジ−(エトキシメトキシ)−5β,14β
−アンドロスタン−17−オンの調製 アリコートの過マンガン酸カリウム(1.20g)を、例2
に記載するようにして作った17−ヒドロキシ−ジギトキ
シゲニン−3,14−(エトキシメチ)−エーテル(0.5
g;0.99ミリモル)をアセトン(50 ml) に溶解した溶液
に、激しく攪拌しながら約25℃の温度で添加した。
【0031】約1時間して、混合物をセライト上で濾過
し、溶剤を減圧下で蒸発した。塩化メチレン(50ml)を
残留物に添加し、不溶性部分を濾別した。溶剤を蒸発し
た後、粗残留物をシリカゲル上におけるクロマトグラフ
ィー(溶離剤としてヘキサン:酢酸エチル=6:4)に
よって精製し、純粋生成物(0.27g)を得た。
【数5】
【0032】同様にして、3β−〔〔デオキシ−2−4
−ジ−(エトキシメチル)−3−O−メチル−α−L−
グリコピラノシル〕オキシ〕−14−エトキシメトキシ−
5β,14β−アンドロスタン−17−オンを得た。
【数6】
【0033】例4 3β−エトキシメトキシ−14−ヒドロキシ−5β,1
4β−アンドロスタン−17−オンの調製 例3に記載するようにして作った3β,14−ジ−(エト
キシメトキシ)−5β,14β−アンドロスタン−17−オ
ン(50mg;0.118 ミリモル)をメタノール(3ml)およ
びIN塩酸(1ml)に溶解した溶液を45分間にわたり25
℃で除去した。水(5ml)の添加および酢酸エチルによ
る抽出後、有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶剤
を減圧下で蒸留して、純粋生成物(36mg )を無色油状物
として得た。
【数7】
【0034】同様にして、3β−〔〔6−デオキシ−
2,4−ジ−(エトキシメチル)−3−O−メチル−α
−L−グリコピラノシル〕オキシ〕−14−ヒドロキシ−
5β,14β−アンドロスタン−17−オンを得た。
【数8】
【0035】例5 17−スピロ−オキシラン−3β−エトキシメトキシ−
14−ヒドロキシ−5β,14β−アンドロスタンの調
トリメチルスルホニウム ヨージド(255 mg;1.1 ミリ
モル)を無水ジメチルスルホキシド(0.96 ml) に溶解し
た溶液を、ジミシルナトリウム(dimsyilsodium) 2Mを
ジメチルスルホキシド(0.55 ml;1.1 ミリモル) および
無水テトラヒドロフラン(2.5ml)に溶解した溶液に、窒
素雰囲気下0℃で添加した。
【0036】5分間攪拌した後、例4に記載するように
して作った3β−エトキシメトキシ−14−ヒドロキシ−
5β,14β−アンドロスタン−17−オン(100mg ;0.27
6 ミリモル)を無水テトラヒドロフラン(1ml)に溶解
した溶液を添加し、混合物を25℃で2時間にわたり攪拌
した。反応混合物を水(5ml)に注ぎ、酢酸エチルで抽
出した。分離した有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥し
た。
【0037】溶剤を減圧下で蒸発した後、得た粗残留物
をシリカゲル上においてクロマトグラフし(溶離剤とし
てヘキサン:酢酸エチル=7:3)、純粋生成物(53m
g) を得た。
【数9】
【0038】同様にして、3β−〔〔6−デオキシ−
2,4−ジ−(エトキシメチル)−3−O−メチル−α
−L−グリコピラノシル〕オキシ〕−14−ヒドロキシ−
17(R)−スピロ−オキシラン−5β,14β−アンドロ
スタンを得た。
【数10】
【0039】例6 17−スピロ−オキシラン−3β,14−ジ(エトキシ
メトキシ)−5β,14β−アンドロスタンの調製 ジイソプロピルエチルアミン(26.4ml; 151ミリモル)
およびクロロメチル−ジニチルエーテル (4.64ml;50ミ
リモル) を、例5に記載したように調製した17−スピ
ロ−オキシラン−3β−エトキシメトキシ−14−ヒド
ロキシ−5β,14β−アンドロスタン(1.6 g;4.23
ミリモル)の塩化メチレン(80ml)溶液に加えた。
【0040】16時間後、室温でこの溶液を水(100 m
l)に注入し、有機層を分離し、水で洗浄して硫酸ナト
リウムで乾燥した。減圧下で溶媒を蒸発させた後、油性
の粗製残留物をシリカゲル(溶離剤、ヘキサン:酢酸エ
チル=8:2の混合液)でクロマトグラフ分離して黄色
油状の純粋生成物(1.53g)を得た。
【数11】
【0041】同様の方法により3β−〔〔6−デオキシ
−2.4 −ジ−(エトキシメチル)−3−O−メチル−α
−L−グルコピラノシル〕オキシ〕−14−エトキシメ
トキシ−17(R)−スピロ−オキシラン−5β,14
β−アンドロスタンを調製した。
【数12】 例7 17−ヒドロキシ−17−(2−シアノエチル)−3,
14−ジ−(エトキシメトキシ)−5β,14β−アン
ドロスタンの調製 1.6Mのn−ブチルリチウムのヘキサン( 0.472ml; 0.
756ミリモル)溶液をジイソプロピルアミン(0.106 m
l;0.756 ミリモル)の無水テトラヒドロフラン(5m
l)溶液に加え、窒素雰囲気下で0℃に保持した。10
分後溶液を−60℃まで冷却し、無水アセトニトリル
(0.04ml;0.756 ミリモル)を加えた。
【0042】30分後にかきまぜながら、例6に記載し
たように調製した17−スピロオキシラン−3β,14
−ジ−(エトキシメトキシ)−5β,14β−アンドロ
スタン(100mg ;0.229 ミリモル)の無水テトラヒドロ
フラン(2ml)溶液に滴下した。温度を自然に上昇さ
せ、次に16時間かきまぜながら反応混合物を室温に保
持した。水(20ml)を加え、酢酸エチルで抽出した後、
分離した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。
【0043】溶媒を減圧下で蒸発させた後、油状残留物
をシリカゲル(溶離剤、ヘキサン:酢酸エチル=8:2
の混合液)でクロマトグラフ分離し、無色油状の純粋生
成物(83mg)を得た
【数13】
【0044】同様の方法により、17(S)−3β−
〔〔6−デオキシ−2,4−ジ−(エトキシメチル)−
3−O−メチル−α−L−グルコピラノシル〕オキシ〕
−14−エトキシメトキシ−17−ヒドロキシ−17−
(シアノエチル)−5β,14β−アンドロスタンを調
製した。
【数14】
【0045】例8 17−ヒドロキシ−17−(2−カルボキシエチル)3
β,14−ジ(エトキシメトキシ)−5β,14β−ア
ンドロスタンの調製 例7で記載したように調製した17−ヒドロキシ−17
−(2−シアノエチル)−3β,14−ジ(エトキシメ
トキシ)−5β,14β−アンドロスタン(37mg;0.07
7 ミリモル)および水酸化カリウム(112 mg;2ミリモ
ル)の水(1ml)およびメタノール(1ml)溶液をかき
まぜながら室温で一夜保持し、次に30分間還流させ
た。
【0046】室温まで冷却した後、水(5ml)、酢酸エ
チル(5ml)および1N塩酸をかきまぜながら、pHが
1となるまで加えた。分離した有機層を水で洗浄し、硫
酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で蒸発させるこ
とにより、無色油状物質として生成物(36mg)が得られ
た。
【数15】
【0047】同様の方法により、17(S)−3β−
〔〔6−デオキシ−2,4−ジ−(エトキシメチル)−
3−O−メチル−α−L−グルコピラノシル〕オキシ〕
−14−エトキシメトキシ−17−ヒドロキシ−17−
(2−カルボキシエチル)−5β,14β−アンドロス
タンを調製した。
【数16】
【0048】例9 17−スピロ−(5′−テトラヒドロフラン−2′−オ
ン)−3β,14−ジ−(エトキシメトキシ)−5β,
14β−アンドロスタンの調製 例8で記載したように調製した17−ヒドロキシ−17
−(2−カルボキシエチル)−3β,14−ジ−(エト
キシメトキシ)−5β,14β−アンドロスタン(20m
g;0.04ミリモル)を無水ベンゼン(3ml)に溶解し、
分子ふるい(4A)と接触させて保存したものを、6時
間還流させた。冷却後溶液を濾過し、減圧下で溶媒を蒸
発させた。生成した油状物質をシリカゲル(溶離剤、塩
化メチレン:メタノール=9:1の混合液)でクロマト
グラフ分離し、純粋生成物(11.5mg)を得た。
【数17】
【0049】同様の方法により、3β−〔〔6−デオキ
シ−2,4−ジ−(エトキシメチル)−3−O−メチル
−α−L−グルコピラノシル〕オキシ〕−14−エトキ
シメトキシ−17(S)−スピロ−(5′−タートラヒ
ドロフラン−2′−オン)−5β,14β−アンドロス
タンを調製した。
【数18】
【0050】例10 17−スピロ−(5′−テトラヒドロフラン−2′−オ
ン)−3β,14−ジ−ヒドロキシ−5β,14β−ア
ンドロスタンの調製 例9で記載したように調製した17−スピロ−(5′テ
トラヒドロフラン−2′−オン)−3β,14−ジ(エ
トキシメトキシ)−5β,14β−アンドロスタン(17
0 mg;0.193 ミリモル)のアセトン(4ml)および1N
塩酸(3ml)溶液を、室温に16時間保持した。次に、
この溶液を水(5ml)に注入し、酢酸エチルで抽出し
た。分離した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下
で溶媒を蒸発させた。粗製残留物をヘキサン:酢酸エチ
ル=1:1の混合物から結晶させ、純粋生成物(54mg)
を得た。 融点200〜204℃
【数19】
【0051】同様の方法により、3β−〔〔6−デオキ
シ−3−O−メチル−α−L−グルコピラノシル〕オキ
シ〕−14−ヒドロキシ−17(S)−スピロ−(5′
−テトラヒドロフラン−2′−オン)−5β,14β−
アンドロスタンを調製した。 融点218〜220℃
【数20】
【0052】例11 17−ヒドロキシ−17−エチニル−3β−エトキシメ
トキシ−14−ヒドロキシ−5β,14β−アンドロス
タンの調製 1.6 M n−ブチルリチウムのヘキサン(7.19ml;11.5
ミリモル)溶液をジイソプロピルアミン(1.16ml;11.5
ミリモル)の無水テトラヒドロフラン(30ml)溶液に滴
下し、窒素雰囲気下で0℃に保持した。1時間後、トリ
メチルシリルアセチレン(1.63ml;11.5ミリモル)を滴
下した。15分後、常に0℃において、例4に記載した
ように調製した3β−エトキシメトキシ−14−ヒドロ
キシ−5β,14β−アンドロスタン−17−オン(0.
8 g; 2.2ミリモル)の無水テトラヒドロフラン(5m
l)溶液に加ええた。
【0053】次に温度を自然に上昇させた。16時間
後、塩化アンモニウムの飽和水溶液(10ml)を加えた。
水(10ml)で希釈した後、有機層を酢酸エチルで抽出
し、水で洗浄して硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で
溶媒を蒸発させることにより得られた粗製精製物をメタ
ノール(30ml)で吸収し、1N水酸化ナトリウム溶液で
処理した。20分後、室温で生成物を濾過により結晶性
固体(0.3g)として分離した。分析試料をヘキサン:酢
酸エチル=5:1の混合液から再結晶した。 融点172〜174℃
【数21】
【0054】例12 17−ヒドロキシ−17−カルボキシエチニル−3β−
エトキシメトキシ−14−ヒドロキシ−5β,14β−
アンドロスタンの調製 例11で記載したように調製した17−ヒドロキシ−1
7−エチニル−3β−エトキシメトキシ−14−ヒドロ
キシ−5β,14β−アンドロスタン(100mg;0.26ミ
リモル)の無水テトラヒドロフラン(10ml)溶液を窒素
雰囲気下で0℃に保持し、1.6 M n−ブチルリチウム
のヘキサン(0.53ml;0.85ミリモル)溶液で処理した。
【0055】15分後、無水二酸化炭素を通じ、30分
後、温度を自然に20℃まで上昇させた。溶液を1NH
Clで酸性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸
ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を蒸発させた。 粗製残留物をシリカゲル(溶離剤、塩化メチレン:メタ
ノール=9:1の混合液)でクロマトグラフ分離し、純
粋生成物(30mg) を得た。 I.R.(フィルム):3500〜2500,1710
cm-1
【0056】例13 17−ヒドロキシ−17−(2−カルボキシエチル)−
3β−エトキシメトキシ−14−ヒドロキシ−5β,1
4β−アンドロスタンの調製 例12で記載したように調製した17−ヒドロキシ−1
7−カルボキシエチニル−3β−エトキシメトキシ−1
4−ヒドロキシ−5β,14β−アンドロスタン(30m
g)のエタノール(5ml)溶液を、2.72気圧において、
パール(Parr)装置により、10%の炭に担持させたパラ
ジウムの存在下で水素化した。
【0057】1時間後、20℃で懸濁液を濾過し、溶媒
を蒸発させ、ほぼ定量的な収率の生成物を得た。
【数22】
【0058】例14 17−スピロ−(5′−テトラヒドロフラン−2′−オ
ン)−3β−エトキシメトキシ−14−ヒドロキシ−5
β,14β−アンドロスタンの調製 この生成物は、例13に記載したように調製した17−
ヒドロキシ−17−(2−カルボキシエチル)−3β−
エトキシメトキシ−14−ヒドロキシ−5β,14β−
アンドロスタンを出発物質として、例9に記載した方法
と同様の方法により調製した。
【数23】
【0059】例10に記載した方法による保護基の除去
により、17−スピロ−(5′−テトラヒドロフラン−
2′−オン)−3β,14−ジヒドロキシ−5β,14
β−アンドロスタンが得られ、これは例10で報告した
ものと同一の化学物理的性質を有していた。例15 3β,14−ジ−(エトキシメトキシ)−16−(4−
メチルフェニルスルフィニル)−5β,14β−アンド
ロスタン−17−オンの調製 例3で記載したように調製した3β−14−ジ−(エト
キシメトキシ)−5β,14β−アンドロスタン−17
−オン(4g;9.46ミリモル)の無水ジメトキシエタン
(15ml)溶液を、ヨウ化ナトリウム(760 mg;18.93 ミ
リモル)のメチルp−トルエンスルフィネート(2.4
g;14.20 ミリモル)を含有する無水ジメトキシエタン
(16ml)への還流させた懸濁液に、窒素雰囲気下で緩徐
に加えた。
【0060】反応混合物を2時間還流させ、次に室温ま
で冷却し、水(50ml)に注入した。次に、混合物を2N
の塩酸で酸性とし、pHを4〜5とし、塩化メチレン
(3× 100ml)で抽出した。混合した有機層を硫酸ナト
リウムで乾燥し、蒸発させた。
【0061】このようにして得られた粗製残留物をシリ
カゲル(溶離剤、ヘキサン:酢酸エチル=7:3の混合
液)でクロマトグラフ分離した後、純粋生成物(4.7
g)を得た。
【数24】
【0062】同様の方法により、粗製の3β−〔〔6−
デオキシ−2,4−ジ−(エトキシメチル)−3−O−
メチル−α−L−グルコピラノシル〕オキシ〕−14−
エトキシメトキシ−16−(4−メチルフェニルスルフ
ィニル)−5β,14β−アンドロスタン−17−オン
を調製し、これはさらなる精製をうけないその後の工程
に用いた。
【0063】例16 3β,14−ジ−(エトキシメトキシ)−5β−アンド
ロスタン−15−エン−17−オンの調製 例15で記載したように調製した3β,14−ジ−(エ
トキシメトキシ)−16−(4−メチルフェニルスルフ
ィニル)−5β,14β−アンドロスタン−17−オン
(4.7 g;8.38ミリモル)および亜硫酸トリメチル(2.
6 g;20.95 ミリモル)のトルエン(84ml)溶液を24
時間還流させた。
【0064】減圧下で溶媒を蒸発させた後、粗製残留物
をシリカゲル(溶離剤、ヘキサン:酢酸エチル=7:3
の混合液)でクロマトグラフ分離し、純粋生成物(3.1
g)を得た。
【数25】
【0065】同様の方法により、3β−〔〔6−デオキ
シ−2,4−ジ−(エトキシメチル)−3−O−メチル
−α−L−グルコピラノシル〕オキシ〕−14−エトキ
シメトキシ−5β,14β−アンドロスト−15−エン
−17−オンを調製した。融点109〜110℃
【数26】
【0066】例17 17−〔(1−フェニルチオ)シクロプロプ−1−イ
ル〕−17−ヒドロキシ−3β,14−ジ(エトキシメ
トキシ)−5β,14β−アンドロスト−15−エンの
調製 1.26Mのn−ブチルリチウムのヘキサン(387 μl ;0.
488ミリモル)溶液を、0℃、窒素雰囲気下で、硫化シ
クロプロピルフェニル(73mg;0.488 ミリモル)のテト
ラヒドロフラン(900 μl )溶液に加えた。
【0067】反応混合物をかきまぜながら0℃に90分
間保持し、次に例16に記載したように調製した3β,
14−ジ−(エトキシメトキシ)−5β,14β−アン
ドロスト−15−エン−17−オン(158 mg;0.376 ミ
リモル)のテトラヒドロフラン(1ml)溶液に加えた。
さらに30分後、0℃において、水およびジエチルエー
テルを加え、二層に分離させた。水層はジエチルエーテ
ルで抽出し、混合した有機層は塩化ナトリウムの飽和溶
液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒の蒸発に
より、粗製残留物を得、これをシリカゲル(溶離剤、ヘ
キサン:酢酸エチル=9:1の混合液)でクロマトグラ
フ分離し、純粋生成物(154 mg)を得た。
【数27】
【0068】例18 17−〔(1−フェニルチオ)シクロプロプ−1−イ
ル〕−17−ヒドロキシ3β,14β−ジ−(エトキシ
メトキシ)−5β,14β−アンドロスタンの調製 (エタ4 −1,5−シクロオクタジエン)−(ピリジ
ン)(トリシクロヘシルフォスフィン)イリジウム
(I)ヘキサフルオロホスフェート(116 mg;0.14ミリ
モル)の塩化メチレン(1.2 ml)6分の1溶液を、例1
7で記載したように調製した17−〔(1−フェニルチ
オ)シクロプロプ−1−イル〕−17−ヒドロキシ−3
β,14−ジ−(エトキシメトキシ)−5β,14β−
アンドロスト−15−エン(274 mg;0.48ミリモル)の
塩化メチレン(3.5 ml)溶液に窒素雰囲気下で加えた。
【0069】溶液を、残りの触媒溶液を200μl のア
リコートで1時間おきに加えることにより水素化した。
6時間後、溶媒を蒸発させ、粗製残留物をシリカゲル
(溶離剤、ヘキサン:酢酸エチル=9:1の混合液)で
クロマトグラフ分離し、純粋生成物(71mg)を得た。
【数28】
【0070】例19 17−スピロ(1′−シクロブタン−2′−オン)3β
−エトキシメトキシ−14−ヒドロキシ−5β,14β
−アンドロスタンの調製 1Mの四塩化第一スズの塩化メチレン(35μl ;0.35ミ
リモル)溶液を、0℃、窒素雰囲気下で例18に記載し
たように調製した17−〔(1−フェニルチオ)シクロ
プロプ−1−イル〕−17−ヒドロキシ−3β,14−
ジ−(エトキシメトキシ)−5β,14β−アンドロス
タン(20mg;0.035 ミリモル)の塩化メチレン(350 μ
l )溶液に加えた。1分後、炭酸水素ナトリウムの飽和
溶液を加え、混合物をジエチルエーテルで抽出した。混
合した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。
【0071】溶媒を蒸発させた後、得られた粗製残留物
をシリカゲル(溶離剤、ヘキサン:酢酸エチル=95:
5の混合液)でクロマトグラフ分離し、純粋生成物(1.
2 mg)を得た。
【数29】
【0072】例10に記載した方法による保護基の除去
により、17−スピロ(1′−シクロブタン−2′−オ
ン)−3β,14−ジヒドロキシ−5β,14β−アン
ドロスタンが得られた。
【0073】例20 17−(1−エトキシシクロプロプ−1−イル)−17
−ヒドロキシ−3β,14−ジ(エトキシメトキシ)−
5β,14β−アンドロスト−15−エンの調製 1.6 Mのt−ブチルリチウムのペンタン(4.6 ml;7.37
ミリモル)溶液、次いで1−ブロモ−1−エトキシ−シ
クロプロパン(647 mg;3.91ミリモル)のジエチルエー
テル(0.4 ml)溶液を−78℃、窒素雰囲気下でジエチル
エーテル(8ml)に加えた。
【0074】5分後、例16に記載したように調製した
3β,14−ジ−(エトキシメトキシ)−5β,14β
−アンドロスト−15−エン−17−オン(1.03g;2.
44ミリモル)および臭化リチウム(1.06g;12.24 ミリ
モル)のテトラヒドロフラン(8ml)溶液を−78℃で
加えた。この温度でさらに10分後、反応混合物を氷浴
中で0℃まで冷却し、塩化アンモニウムの飽和溶液およ
びジエチルエーテルを加えた。
【0075】混合した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し
た。溶媒を蒸発させた後、得られた粗製残留物をシリカ
ゲル(溶離剤、ヘキサン:酢酸エチル=8:2の混合
液)でクロマトグラフ分離し、純粋生成物(931 mg)を
得た。
【数30】
【0076】同様の方法により、17(S)−3β−
〔〔6−デオキシ−2,4−ジ−(エトキシメチル)−
3−O−メチル−α−L−グルコピラノシル〕オキシ〕
−14−エトキシメトキシ−17−(1−エトキシシク
ロプロプ−1−イル)−17−ヒドロキシ−5β,14
β−アンドロスト−15−エンを調製した。
【数31】
【0077】例21 17−スピロ(1′−シクロブタン−2′−オン)−3
β,14−ジ(エトキシメトキシ)−5β,14β−ア
ンドロスト−15−エンの調製 シリカゲル(40mg)および水(8.5 μl ;0.079ミリモ
ル)を、例20に記載したように調製した17−(1−
エトキシシクロプロプ−1−イル)−17−ヒドロキシ
−3β,14−ジ−(エトキシメトキシ)−5β,14
β−アンドロスト−15エン(26mg;0.052 ミリモル)
のトルエン(800 μl )溶液に加えた。
【0078】混合物を80℃で13時間加熱した。シリ
カゲルを濾過し、溶媒を蒸発させた後、得られた粗製残
留物をシリカゲル(溶離剤、ヘキサン:酢酸エチル=9
5:3の混合液)でクロマトグラフ分離し、純粋生成物
(3.3 mg)を得た。
【数32】
【0079】例10に記載した方法による保護基の除去
により、17−スピロ−(1′−シクロブタン−2′−
オン)−3β,14−ジヒドロキシ−5β,14−アン
ドロスト−15−エンが得られた。
【0080】例22 17−スピロ(1−エトキシシクロプロプ−1−イル)
−17−ヒドロキシ−3β,14−ジ−(エトキシメト
キシ)−5β,14β−アンドロスタンの調製 例20に記載したように調製した17−(1−エトキシ
シクロプロプ−1−イル)−17−ヒドロキシ−3β,
14−ジ−(エトキシメトキシ)−5β,14β−アン
ドロスト−15−エン(967mg ;1.908 ミリモル)、炭
酸ナトリウム(48mg)および炭に20%担持させた水酸
化パラジウム(97mg)のエタノール(19ml)中の混合物
を、室温で2時間水素化した。
【0081】触媒を濾過し、減圧下で溶媒を蒸発させた
後、得られた粗製残留物をシリカゲル(溶離剤、ヘキサ
ン:酢酸エチル=8:2の混合液)でクロマトグラフ分
離し、純粋生成物(871 mg)を得た。
【数33】
【0082】同様の方法により、17(S)−3β−
〔〔6−デオキシ−2,4−ジ−(エトキシメチル)−
3−O−メチル−α−L−グルコピラノシル〕オキシ〕
−14−エトキシメトキシ−17−(1−エトキシシク
ロプロプ−1−イル)−17−ヒドロキシ5β,14β
−アンドロスタンを調製した。
【数34】
【0083】例23 17−スピロ−(1′シクロブタン−2′−オン)3β
−エトキシメトキシ− 14−ヒドロキシ−5β,14β
−アンドロスタンの調製 例22に記載するようにして作った17−(1−エトキシ
シクロプロピ−1−イル)−17−ヒドロキシ−3β,14
−ジ−(エトキシメトキシ)5β,14β−アンドロスタ
ン(29mg;0.056 ミリモル)および一水化(monohydrou
s)p−トルエンスルホン酸(11mg、0.056 ミリモル) を
水で飽和したトルエン(0.57 ml)に溶解した溶液を50℃
に30分間にわたって加熱した。しかる後に、重炭酸ナト
リウムの飽和溶液を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出
した。
【0084】合わせた有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥
した。溶剤を蒸発した後、かようにして得た粗残留物を
シリカゲル上でクロマトグラフ(溶離剤として、ヘキサ
ン:酢酸エチル=7:3)して純粋生成物(8mg)を得
た。
【数35】
【0085】例10に記載した処理による保護基の除去
によって17−スピロ(1′−シクロブタン−2′−オ
ン)−3β,14−ジ−ヒドロキシ−5β,14−アンドロ
スタンを得た。同様にして、3β−〔〔6−デオキシ−
2,4−ジ−(エトキシメチル)−3−O−メチル−α
−L−グリコピラノシル〕オキシ〕−14−エトキシメト
キシ−17−(R)−スピロ−(1′−シクロブタン−
2′−オン)−5β,14β−アンドロスタンを得た。
【数36】
【0086】例24 17−スピロ−(5′−テトラヒドロフラン−2′−オ
ン)3β−エトキシメキシ−14−ヒドロキシ−5β,
14β−アンドロスタンの調製 30%過酸化水素(3.4 ul;0.1094ミリモル)の溶液、次
いで水酸化ナトリウム(6.3 ul;0.0569ミリモル)の9
M溶液を、例23に記載するようにして作った17−スピ
ロ−(1′−シクロブタン−2′−オン)−3β−エト
キシメトキシ−14−ヒドロキシ−5β,14β−アンドロ
スタン(18mg;0.0437ミリモル)をメタノールおよびテ
トラヒドロフラン1:1の混合物(450ul)に溶解した溶
液に室温で添加した。
【0087】反応混合物を室温で1時間にわたり攪拌
し、次いで塩化アンモニウムおよび酢酸エチルの飽和溶
液を添加した。水相を酢酸エチルで抽出した。合わせた
有機相を塩化ナトリウムの飽和溶液で洗浄し、硫酸ナト
リウム上で乾燥した。溶剤を蒸発した後、かようにして
得た粗残留物をシリカゲル上でクロマトグラフ(溶離剤
として、ヘキサン:酢酸エチル=1:1)して純粋生成
物(6.5mg)を得た。
【数37】
【0088】同様にして、3β−〔〔6−デオキシ−
2,4−ジ−(エトキシメチル)−3−O−メチル−α
−L−グリコピラノシル〕オキシ〕−14−エトキシメト
キシ−17−(R)−スピロ−(5′−テトラヒドロフラ
ン−2′−オン)−5β,14β−アンドロスタンを得
た。
【数38】
【0089】例25 3β−〔(6−デオキシ−3−O−メチル−α−L−グ
リコピラノシル)オキシ〕−14−ヒドロキシ−17−
(R)−スピロ−(5′−テトラヒドロフラン−2′−
オン)−5β,14β−アンドロスタンの調製 本例の上記化合物は例2に記載すると同様にして作った
が、しかし出発化合物として例24に記載するようにし
て作った3β−〔〔6−デオキシ−2,4−ジ−(エト
キシメチル)−3−O−メチル−α−L−グリコピラノ
シル〕オキシ〕−14−エトキシメトキシ−17−(R)−
スピロ−(5′−テトラヒドロフラン−2′−オン)−
5β,14β−アンドロスタンを用いた。収率93%
【数39】
【0090】同様にして、3β−〔〔6−デオキシ−
3,O−メチル−α−L−グリコピラノシル〕オキシ〕
−14−ヒドロキシ−17−(R)−スピロ−(1′−シク
ロブタン−2′−オン)−5β,14β−アンドロスタン
を得た。
【0091】例26 本発明の化合物とラットからのNa+ /K + −ATPaseのイ
ソフォームα1およびα3との相互作用についての試験 化合物A--17−スピロ−(5′テトラヒドロフラン−
2′−オン)−3β,14−ジ−ヒドロキシ−5β,14β
−アンドロスタン(例10) 化合物B--3β−〔〔6−デオキシ−3,O−メチル−
α−L−グリコピラノシル〕−オキシ〕−14−ヒドロキ
シ−17−(S)−スピロ−(5′−テトラヒドロフラン
−2′−オン)−5β,14β−アンドロスタン(例1
0)
【0092】〔3H〕ウアバインの化合物AおよびBでの
置換をラットからの腎臓および脳試料において、Noel
F. 氏ほか「Biochemical Parmacology 」40 (12), 2611
〜2616 (1990) に記載されるようにして試験した。
【0093】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 カサーレ カサグランデ イタリア国 ミラノ 20020 アレーセ ヴイア カムポガーロ 21/67 (72)発明者 ステフアニア モンタナーリ イタリア国 ミラノ 20139 ヴイア マ ルチネンゴ 1 (72)発明者 ガブリエル ノルシーニ イタリア国 ヴアレーゼ 21019 マダレ ーナ ソーマ ロムバルド ヴイア サン ジオバニイ ボスコ 39 (72)発明者 フランシスコ サンタジエロ イタリア国 ミラノ 20148 ヴイア ド ン ニヨツチ 33

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I: 【化1】 (式中、Xは酸素原子を示し;nは0または1を示し;
    Rは水素原子またはグリシド酸残基を示し;R1およびR2
    は水素原子を示しまたはR1およびR2が共に共有結合を形
    成し;および5,10, 13および14位の置換基はβ−配置
    を示す)で表される心臓血管系に作用するステロイド化
    合物。
  2. 【請求項2】 式I−A: 【化2】 (式中、R,R1およびR2は上記と同様の意味を有する)
    で表される請求項1記載のステロイド化合物。
  3. 【請求項3】 式I−B: 【化3】 (式中、R,R1およびR2は上記と同様の意味を有する)
    で表される請求項1記載のステロイド化合物。
  4. 【請求項4】 治療有効量の請求項1に記載する式I
    (化1)の化合物および少なくとも製薬的に許容しうる
    担体を含有する薬剤。
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