JP4434908B2 - ガスバリア性水性樹脂組成物及びそれを用いた積層フィルム - Google Patents

ガスバリア性水性樹脂組成物及びそれを用いた積層フィルム Download PDF

Info

Publication number
JP4434908B2
JP4434908B2 JP2004294955A JP2004294955A JP4434908B2 JP 4434908 B2 JP4434908 B2 JP 4434908B2 JP 2004294955 A JP2004294955 A JP 2004294955A JP 2004294955 A JP2004294955 A JP 2004294955A JP 4434908 B2 JP4434908 B2 JP 4434908B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
resin composition
polyurethane resin
polyamine
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2004294955A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005139436A (ja
Inventor
隆 内田
努 田和
卓三 今泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Polyurethanes Inc
Futamura Chemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Takeda Chemicals Inc
Futamura Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Takeda Chemicals Inc, Futamura Chemical Co Ltd filed Critical Mitsui Takeda Chemicals Inc
Priority to JP2004294955A priority Critical patent/JP4434908B2/ja
Publication of JP2005139436A publication Critical patent/JP2005139436A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4434908B2 publication Critical patent/JP4434908B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

本発明は、ガスバリア性及びプラスチックなどの基材への密着性に優れたガスバリア性水性樹脂組成物、この組成物を基材にコーティング又は積層した積層フィルムに関する。
食品包装などにおいて、ガスバリア性の高いフィルムとして、塩化ビニリデン共重合体(以下、単にPVDCという)を基材フィルムにコーティングしたフィルムが知られている。しかし、PVDCは燃焼により有害なガスを生じるとともに、低温での焼却により発ガン性の強い有機塩素化合物を発生させる。そのため、PVDCから他の材料への移行が強く望まれている。
また、酸素ガスバリア性の高いフィルムとして、ポリビニルアルコール(以下、単にPVAという)又はエチレン−ビニルアルコール共重合体(以下、単にEVOHという)をコーティングしたフィルムも知られている。しかし、PVA及びEVOHは親水性が高いため、湿度の高い環境下では、ガスバリア性(特に水分に対するバリア性)が大きく低下しやすい。
特開平6−93133号公報(特許文献1)には、粒径が5μm以下、アスペクト比が50〜5000の無機層状化合物(膨張性粘土鉱物)と樹脂とを含む樹脂組成物又はそれを用いたフィルムが開示されている。この文献には、樹脂として、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、多糖類、ポリアクリル酸およびそのエステルが例示され、高水素結合性樹脂が好ましいと記載されている。
特開平6−57066号公報(特許文献2)には、イオン性基を有していてもよいエチレン含量15〜65モル%のエチレン−ビニルアルコール系共重合体の水性分散液と、無機フィラーとからなる水性組成物が開示されている。この文献には、無機フィラーとして、モンモリロナイトなどの水膨潤性フィロケイ酸塩が好ましいと記載されている。
特開2001−48994号公報(特許文献3)には、熱可塑性樹脂基材(ポリプロピレンフィルムなど)の少なくとも片面に、無機板状粒子及び水溶性高分子(ポリビニルアルコール系重合体など)を構成成分とする塗膜を形成したフィルムであって、塗膜厚みと所定の高さの表面突起物の個数との関係を規定したガスバリアフィルムが開示されている。
しかし、これらの組成物では、水溶性又は水分散性高分子(特に高い水素結合性の水溶性高分子)を用いるため、コーティング剤の粘度が高く、高濃度での塗布が困難である。さらに、水を保持し易いため、塗膜の乾燥性が低く、高湿度下でのガスバリア性も未だ十分とはいえない。
特開2001−98047号公報(特許文献4)には、ジイソシアネート成分とC2-8アルキレングリコールとの反応で得られ、ウレタン基およびウレア基濃度の合計が15重量%以上であるガスバリア性ポリウレタン樹脂が開示されている。この文献には、ジメチロールプロピオン酸などのジヒドロキシカルボン酸とアルキレングリコールとを反応させ、生成したプレポリマーをアミンで中和し、ジアミンやヒドラジンなどの鎖伸長剤で鎖伸長させ、水性分散体を得ることも記載されている。さらに、前記ポリウレタン系樹脂は、膨張性無機層状化合物やシランカップリング剤を含んでいてもよいことも記載されている。前記ウレタン系樹脂を用いると、ガスバリア性を向上できる。しかし、前記水性ウレタン系樹脂には、さらに高いガスバリア性が要望されている。
特開平6−93133号公報(特許請求の範囲) 特開平6−57066号公報(特許請求の範囲) 特開2001−48994号公報(特許請求の範囲) 特開2001−98047号公報(特許請求の範囲、段落番号[0035]〜[0039]、[0076]〜[0079])
従って、本発明の目的は、酸素、水蒸気などに対するガスバリア性に優れた水性樹脂組成物、およびこの樹脂組成物を用いた積層フィルム(又は積層体)を提供することにある。
本発明の他の目的は、高湿度下でも高いガスバリア性を有する水性樹脂組成物およびこの組成物を用いた積層フィルムを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、環境汚染の虞れがなく、ガスバリア性の高い水性樹脂組成物およびこの樹脂組成物を用いた積層フィルム(又は積層体)を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討した結果、特定のウレタン基及びウレア基濃度と酸価とを有するポリウレタン樹脂と、膨潤性無機層状化合物と、ポリアミン化合物とを組み合わせて水性樹脂組成物を構成すると、環境汚染の虞れがなく、ガスバリア性の高いフィルムが得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のガスバリア性水性樹脂組成物(又は水性ウレタン系樹脂組成物)は、ウレタン基およびウレア基濃度の合計が25〜60重量%であり、かつ酸基を有するポリウレタン樹脂(i)と、膨潤性無機層状化合物(ii)と、ポリアミン化合物(iii)とを含んでいる。前記ポリウレタン樹脂(i)は、ポリイソシアネート化合物(A)とポリヒドロキシアルカン酸(B)と鎖伸長剤(D)との反応によって得られ、かつ中和剤で中和された水性ポリウレタン樹脂である。また、前記ポリアミン化合物(iii)は、アルキレンジアミン類、ヒドロキシル基含有ジアミン、ポリアルキレンポリアミン類、N−アルキル置換アルキレンジアミン類、N−アルキル置換ポリアルキレンポリアミン類、脂環族ポリアミン類、芳香族ポリアミン類、これらのポリアミン化合物にアルキレンオキサイドが付加した付加体、及びウレタン変性ポリアミンから選択された少なくとも一種である。
前記ポリイソシアネート化合物(A)は、芳香族、芳香脂肪族および脂環族ポリイソシアネートの群から選択された少なくとも一種を含んでもよい。前記ポリウレタン樹脂(i)は、さらに他の成分との反応により得られた共重合体であってもよく、例えば、芳香族、芳香脂肪族および脂環族ポリイソシアネートの群から選択された少なくとも一種を30重量%以上含むポリイソシアネート化合物(A)と、ポリヒドロキシカルボン酸(B)と、ポリオール成分(C)及び鎖伸長剤成分(D)との反応により得ることもできる。前記(A)ポリイソシアネート化合物は、キシリレンジイソシアネートおよび水添キシリレンジイソシアネートから選択された少なくとも一種を含んでいてもよい。また、ポリオール成分(C)は、炭素数2〜8のポリオールを90重量%以上含むポリオール化合物であってもよい。膨潤性無機層状化合物(ii)は、例えば、水膨潤性雲母およびモンモリロナイトから選択された少なくとも一種で構成してもよい。さらに、ポリウレタン樹脂(i)の酸価は、5〜100mgKOH/g程度であってもよく、ポリアミン化合物(iii)のアミン価は、100〜1900mgKOH/g程度であってもよい。また、ポリウレタン樹脂(i)とポリアミン化合物(iii)との割合は、酸基と塩基性窒素原子との当量比として、(i)/(iii)=10/1〜1/5程度であってもよい。さらには、膨潤性無機化合物(ii)とポリウレタン樹脂(i)との固形分比は、(ii)/(i)=1/100〜200/100程度であってもよい。前記ポリウレタン樹脂(ii)は、水に分散した水性ディスパージョンであってもよく、水に溶解した水溶液であってもよい。
本発明は、基材フィルムの少なくとも片面に、前記水性樹脂組成物で構成された被覆層が積層されている積層フィルム(又は積層体)も含む。
本発明では、ウレタン基及びウレア基の濃度が高く、しかも酸基を有するポリウレタン樹脂と膨潤性無機層状化合物とポリアミン化合物とを組み合わせているため、高いガスバリア性(酸素、水蒸気、香気成分などに対するガスバリア性)を実現できる。また、前記組合せにより、耐溶剤性、耐水性とともに、高湿度下でも高いガスバリア性を得ることができる。さらに、水性組成物であるため、環境汚染の虞れがない。
[ポリウレタン樹脂(i)]
本発明の水性樹脂組成物のベース樹脂(i)は、アニオン性自己乳化型ポリウレタン樹脂(又は水性ポリウレタン樹脂)を構成しており、ウレタン基およびウレア基の合計濃度が高く、かつ酸基を有する。
ポリウレタン樹脂のウレタン基およびウレア基(尿素基)の合計濃度は、25〜60重量%(例えば、30〜55重量%)、好ましくは35〜55重量%(特に35〜50重量%)程度である。なお、ウレタン基濃度及びウレア基濃度とは、ウレタン基の分子量(59g/当量)又はウレア基の分子量(一級アミノ基(アミノ基):58g/当量、二級アミノ基(イミノ基):57g/当量)を、繰り返し構成単位構造の分子量で除した値を意味する。なお、混合物を用いる場合、ウレタン基およびウレア基の濃度は、反応成分の仕込みベース、すなわち、各成分の使用割合をベースとして算出できる。
ポリウレタン樹脂の酸基としては、カルボキシル基、スルホン酸基などが例示できる。酸基は、ポリウレタン樹脂の末端又は側鎖(特に少なくとも側鎖)に位置していてもよい。この酸基は、通常、中和剤(塩基)により中和可能であり、塩基と塩を形成していてもよい。
ポリウレタン樹脂の酸価は、水溶性又は水分散性を付与できる範囲で選択でき、通常、5〜100mgKOH/g、好ましくは10〜70mgKOH/g(例えば、10〜60mgKOH/g)、さらに好ましくは15〜60mgKOH/g(例えば、16〜50mgKOH/g)程度である。
ポリウレタン樹脂の数平均分子量は、800〜1,000,000、好ましくは800〜200,000、さらに好ましくは800〜100,000程度の範囲から選択できる。
ポリウレタン樹脂はガスバリア性が高く、ポリウレタン樹脂の酸素透過度(単位ml/m2・atm・day、温度20℃および湿度80%RH)は、厚み1μmにおいて、例えば、500以下、好ましくは400以下(例えば、100〜400)、さらに好ましくは300以下(例えば、50〜300)程度である。
このようなポリウレタン樹脂(i)は、少なくとも(A)ポリイソシアネート化合物(特にジイソシアネート化合物)と(B)ポリヒドロキシ酸(例えば、ポリヒドロキシアルカン酸、特にジヒドロキシ酸)との反応により得ることができる。ポリウレタン樹脂(i)は、前記(A)成分及び(B)成分に加えて、(C)ポリオール成分(特にアルキレングリコールなどのジオール成分)及び(D)鎖伸長剤(特に二官能性鎖伸長剤)から選択された少なくとも一種の成分との反応により得ることもできる。
(A)ポリイソシアネート化合物
ポリイソシアネート化合物には、芳香族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネートなどが含まれる。ポリイソシアネート化合物としては、通常、ジイソシアネート化合物が使用される。
芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、フェニレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、ジフェニルメタンジイソシネート(MDI)、4,4'−トルイジンジイソシアネート(TODI)、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネートなどが例示できる。
芳香脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、ω,ω′−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼンなどが例示できる。
脂環族ジイソシアネートとしては、1,3−シクロペンテンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロジイソシアネート、IPDI)、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(水添MDI(H12MDI),ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート)、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(水添XDI)などを挙げることができる。
脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、トリメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、ブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプエートなどを挙げることができる。
ポリイソシアネート化合物(特にジイソシアネート化合物)(A)としては、炭化水素環を有する化合物を含むポリイソシアネート化合物を用いるのが好ましい。このような化合物としては、例えば、芳香族、芳香脂肪族および脂環族ポリイソシアネート(特にジイソシアネート)などが挙げられる。より具体的には、ガスバリア性の観点からは、芳香族ジイソシアネート(TDI、MDI、NDIなど)、芳香脂肪族ジイソシアネート(XDI、TMXDIなど)および脂環族ジイソシアネート(IPDI、水添XDI、水添MDIなど)が好ましく、特に、MDI、XDI、水添XDI、水添MDIなどが好ましい。これらのポリイソシアネート化合物は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
芳香族、芳香脂肪族および脂環族ポリイソシアネートから選択された少なくとも一種のポリイソシアネート化合物の含有量は、ポリイソシアネート化合物(A)全体に対して、30重量%以上(30〜100重量%、好ましくは50〜100重量%、さらに好ましくは70〜100重量%)である。
ポリイソシアネート化合物は、キシリレンジイソシアネートおよび水添キシリレンジイソシアネートから選択された少なくとも一種を含むのが好ましい。キシリレンジイソシアネート及び/又は水添キシリレンジイソシアネートの割合は、通常、ポリイソシアネート化合物(A)全体に対して20重量%以上(20〜100重量%)、好ましくは25〜100重量%、さらに好ましくは30〜100重量%である。
これらのジイソシアネート成分は単独でまたは2種以上組み合わせて使用でき、さらに必要に応じて3官能以上のポリイソシアネートを併用することもできる。
(B)ポリヒドロキシ酸
ポリヒドロキシ酸には、カルボン酸やスルホン酸、特に、ポリヒドロキシカルボン酸及びポリヒドロキシスルホン酸から選択された少なくとも一種の有機酸が使用できる。
ポリヒドロキシカルボン酸(特にジヒドロキシカルボン酸)としては、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロールヘキサン酸などのジヒドロキシC2-10アルカン−カルボン酸、ジオキシマレイン酸などのジヒドロキシC4-10アルカン−ポリカルボン酸又はジヒドロキシC4-10アルケン−ポリカルボン酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸などのジヒドロキシC6-10アレーン−カルボン酸などが例示できる。これらのポリヒドロキシ酸は単独または2種以上組み合わせて使用できる。好ましいポリヒドロキシ酸は、ポリヒドロキシアルカンカルボン酸、特にジヒドロキシアルカン酸、例えば、ジヒドロキシC2-8アルカン−カルボン酸である。
なお、前記ポリヒドロキシ酸は、塩の形態で使用してもよい。ポリヒドロキシ酸の塩としては、例えば、アンモニウム塩、アミン塩(トリアルキルアミン塩など)、金属塩(ナトリウム塩など)などが例示できる。
ポリウレタン樹脂(i)は、少なくとも(A)成分及び(B)成分との反応により得ることができるが、ポリオール成分(C)及び/又は鎖伸長剤成分(D)から選択された少なくとも一種と組み合わせて反応させる場合が多い。なお、ポリウレタン樹脂(i)の酸価は、前記ポリヒドロキシ酸(B)の使用量により調整できる。
(C)ポリオール成分
ポリオール成分(特にジオール成分)としては、ガスバリア性の観点から、通常、低分子量グリコール、例えば、アルキレングリコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘプタンジオール、オクタンジオールなどの直鎖状又は分岐鎖状C2-10アルキレングリコール)、(ポリ)オキシC2-4アルキレングリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコールなど)などが使用される。好ましいグリコール成分は、C2-8ポリオール成分[例えば、C2-6アルキレングリコール(特に、エチレングリコール、1,2−または1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール)など]、ジ又はトリオキシC2-3アルキレングリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコールなど)であり、特に好ましいジオール成分はC2-8アルキレングリコール(特にC2-6アルキレングリコール)である。
これらのジオール成分は単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。さらに必要に応じて、芳香族ジオール、脂環族ジオールなどの低分子量ジオール成分を併用してもよい。さらに、必要により、3官能以上のポリオール成分を併用することもできる。
ポリオール成分は、少なくともC2-8ポリオール成分(特に、C2-6アルキレングリコール)及び/又はジ又はトリオキシC2-3アルキレングリコール成分を含むのが好ましい。ポリオール成分全体に対するC2-8ポリオール成分(特に、C2-6アルキレングリコール)及びジ又はトリオキシC2-3アルキレングリコールの割合は、通常、90重量%以上(90〜100重量%)である。
(D)鎖伸長剤
鎖伸長剤には、活性水素原子を有する窒素含有化合物、特に、ジアミン、ヒドラジン及びヒドラジン誘導体から選択された少なくとも一種が使用される。
鎖伸長剤としてのジアミン成分としては、例えば、脂肪族アミン(例えば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミンなどのC2-10アルキレンジアミンなど)、芳香族アミン(例えば、m−又はp−フェニレンジアミン、1,3−または1,4−キシリレンジアミンもしくはその混合物など)、脂環族アミン(例えば、水添キシリレンジアミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、イソホロンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタンなど)、ヒドロキシル基含有ジアミン[2−[(2’−アミノエチル)アミノ]エタノール、2−アミノエチルアミノプロパノール、2−(3’−アミノプロピル)アミノエタノール(3−(2’−ヒドロキシエチル)アミノプロピルアミン)などのアミノC2-6アルキルアミノC2-3アルキルアルコールなど]などが挙げられる。
ヒドラジン、ヒドラジン誘導体としては、ヒドラジン、ヒドロキシル基含有ヒドラジン(2−ヒドラジノエタノールなどのヒドラジノC2-3アルキルアルコールなど)、ジカルボン酸ヒドラジド[脂肪族ジカルボン酸ヒドラジド(コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジドなどのC4-20アルカン−ジカルボン酸ジヒドラジド)、芳香族ジカルボン酸ヒドラジド(イソフタル酸ジヒドラジドなどのC6-10アレーン−ジカルボン酸ヒドラジドなど)など]などが挙げられる。これらの鎖伸長剤成分は単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
これら鎖伸長剤のうち、ガスバリア性の観点から、通常、炭素数8以下(C2-8、特にC2-6)の低分子量の鎖伸長剤、例えば、ジアミン(例えば、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのC2-6アルキレンジアミン、2−アミノエチルアミノエタノール、キシリレンジアミンなど)、ヒドラジン、ヒドラジン誘導体(例えば、2−ヒドラジノエタノール、アジピン酸ジヒドラジドなど)が使用される。なお、鎖伸長剤は、必要に応じて3官能以上のポリアミン成分(ポリアミン、ポリヒドラジドなど)を併用することができる。
なお、必要であれば、ポリウレタン樹脂の調製において、イソシアネート基に対して反応性を有する化合物(例えば、ポリエステルジオール、ポリエーテルジオールなど)を反応させてもよい。
ポリウレタン樹脂(i)の酸基は、中和剤又は塩基で中和されている。中和剤としては、慣用の塩基、例えば、有機塩基[例えば、第3級アミン類(トリメチルアミン、トリエチルアミンなどのトリC1-4アルキルアミン、ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどのアルカノールアミン、モルホリンなどの複素環式アミンなど)]、無機塩基[アンモニア、アルカリ金属水酸化物(水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)、アルカリ金属炭酸塩(炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど)]が挙げられる。これらの塩基は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。ガスバリア性の観点からは、揮発性塩基、例えば、トリエチルアミンなどのトリC1-3アルキルアミン、ジメチルエタノールアミンなどのアルカノールアミン、アンモニアが好ましい。
なお、中和剤による中和度は、例えば、30〜100%、好ましくは50〜100%、特に75〜100%程度であってもよい。
水性ポリウレタン樹脂組成物は、通常、前記ポリウレタン樹脂、中和剤及び水性媒体とで構成されており、水性媒体としては、水、水溶性又は親水性溶媒(例えば、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;テトラヒドロフランなどのエーテル類;セロソルブ類;カルビトール類;アセトニトリルなどのニトリル類など)、又はこれらの混合溶媒が例示できる。水性媒体は、通常、水、又は水を主成分として含む水性溶媒である。ポリウレタン樹脂は、水性媒体に溶解した水溶液、又は水性媒体に分散した水分散体のいずれの形態であってもよい。
ポリウレタン樹脂の製造法は特に限定されず、アセトン法、プレポリマー法など通常のポリウレタン樹脂の水性化技術を利用して調製できる。また、ウレタン化反応では必要に応じてアミン系触媒、錫系触媒、鉛系触媒などウレタン化触媒を使用してもよい。より具体的には、不活性有機溶媒(特に、親水性又は水溶性有機溶媒)中、ポリイソシアネート化合物(A)とポリヒドロキシ酸(B)と必要によりポリオール成分(C)とを反応させ、末端イソシアネート基を有するプレポリマーを生成させ、中和剤で中和して水性媒体に溶解又は分散した後、必要により鎖伸長剤成分(D)を添加して反応させ、有機溶媒を除去することにより水性ポリウレタン樹脂を調製できる。
なお、活性水素原子を有する各成分[ポリヒドロキシ酸(B)、ポリオール成分(C)および鎖伸長剤成分(D)]の総量割合は、ポリイソシアネート化合物(A)のイソシアネート基1モルに対して、各成分(B)、(C)及び(D)活性水素原子の(又は活性水素原子を有する有機基)の総量として0.5〜1.5モル、好ましくは0.7〜1.3モル、さらに好ましくは0.8〜1.2モル程度である。
[膨張性無機層状化合物(ii) ]
膨潤性無機層状化合物は、極薄の単位結晶からなり、当該単位結晶層間に溶媒が配位又は吸収・膨潤する性質を有する粘土鉱物である。膨潤性無機層状化合物としては、含水ケイ酸塩(フィロケイ酸塩鉱物など)、例えば、カオリナイト族粘土鉱物(ハロイサイト、カオリナイト、エンデライト、ディッカイト、ナクライトなど)、アンチゴライト族粘土鉱物(アンチゴライト、クリソタイルなど)、スメクタイト族粘土鉱物(モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、スチブンサイトなど)、バーミキュライト族粘土鉱物(バーミキュライトなど)、雲母又はマイカ族粘土鉱物(白雲母、金雲母などの雲母、マーガライト、テトラシリリックマイカ、テニオライトなど)などが例示できる。これら粘土鉱物は天然粘土鉱物であってもよく合成粘土鉱物であってもよい。膨潤性無機層状化合物は単独でまたは二種以上組み合わせて使用できる。これらの無機層状化合物のうち、スメクタイト族粘土鉱物(モンモリロナイトなど)、マイカ族粘土鉱物(水膨潤性雲母など)が特に好ましい。
膨潤性無機層状化合物の平均粒径は、通常、10μm以下(例えば、50nm〜5μm)、好ましくは100nm〜3μm程度であってもよい。膨潤性無機層状化合物のアスペクト比は、例えば、50〜5000、好ましくは100〜3000、さらに好ましくは200〜2000程度であってもよい。
膨潤性無機化合物(ii)とポリウレタン樹脂(i)との重量割合(固形分)は、前者/後者=1/100〜200/100、好ましくは3/100〜100/100、さらに好ましくは5/100〜50/100程度である。
[ポリアミン化合物(iii)]
本発明では、前記ウレタン樹脂と膨潤性無機層状化合物とポリアミン化合物とを組み合わせることにより、高いガスバリア性を発現させる。本発明の組成物におけるガスバリア性の発現機構は明確ではないが、膨潤性無機層状化合物の層間に存在するカチオンが前記ウレタン樹脂の酸基に結合し、前記層間にポリアミン化合物が挿入され、無機層状化合物の層間が拡がることにより、ガスの通過を規制するものと推測される。そのため、無機層状化合物およびポリアミン化合物を含まない組成物では、大きなガスバリア性の改善が期待できない。
ポリアミン化合物としては、第1級アミノ基、第2級アミノ基および第3級アミノ基から選択された複数の塩基性窒素原子を有する種々のポリアミン類が使用できる。
ポリアミン化合物としては、ガスバリア性を向上できる限り種々の化合物が使用でき、通常、アミン価100〜1900mgKOH/g、好ましくは150〜1900mgKOH/g(例えば、200〜1700mgKOH/g)、さらに好ましくは200〜1900mgKOH/g(例えば、300〜1500mgKOH/g)程度のポリアミンが使用でき、アミン価は300〜1900mgKOH/g程度であってもよい。
ポリアミン化合物としては、アルキレンジアミン類(エチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミンなどのC2-10アルキレンジアミンなど)、ヒドロキシル基含有ジアミン(前記鎖伸長剤の項で例示のアミノC2-6アルキルアミノC2-3アルキルアルコールなど)、ポリアルキレンポリアミン類(ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどのジ乃至テトラアルキレンポリアミンなど)、N−アルキル置換アルキレンジアミン類(N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N',N'−テトラメチル−1,3−プロピレンジアミン、N,N,N',N'−テトラメチル−1,6−ヘキサンジアミン、N,N−ジメチル−1,2−エチレンジアミン、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミンなど)、N−アルキル置換ポリアルキレンポリアミン類などの脂肪族ポリアミン類;イソホロンジアミン、メンセンジアミン、メタキシリレンジアミンの水素添加物などの脂環族ポリアミン類;ジアミノベンゼン、キシリレンジアミンなどの芳香族ポリアミン類;これらポリアミン化合物にアルキレンオキサイド(エチレンオキサイドEOやプロピレンオキサイドPOなどのC2-4アルキレンオキサイド)が付加した付加体(1〜6モル程度のアルキレンオキサイドが付加した付加体、例えば、エチレンジアミンEO4モル付加物、キシリレンジアミンEO4モル付加物など)などが例示できる。
また、複数の塩基性窒素原子を有するケイ素化合物(シランカップリング剤など)、例えば、2−[N−(2−アミノエチル)アミノ]エチルトリメトキシシラン、3−[N−(2−アミノエチル)アミノ]プロピルトリエトキシシランなどの[(2−アミノC2-4アルキル)アミノC1-4アルキル]トリC1-2アルコキシシラン、これらのトリアルコキシシランに対応する[(アミノC2-4アルキル)アミノC2-4アルキル]C1-4アルキルジC1-2アルコキシシランなども使用できる。
さらに、ポリアミン化合物としては、変性ポリアミン化合物、例えば、ウレタン変性ポリアミン化合物としても使用できる。前記ウレタン変性ポリアミン化合物は、ポリイソシアネート化合物(例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、水添XDIなどのジイソシアネート又はその変性体)とアルコール性ポリアミン(ジメチルエタノールアミン、ジメチルプロパノールアミンなどのヒドロキシル基含有第3級アミン(特にジアルキルC2-4アルカノールアミン)など)とを付加反応させることにより調製できる。なお、ウレタン変性ポリアミン化合物の調製においては、前記例示のポリイソシアネート化合物(A)に限らず、ポリイソシアネート化合物(A)の変性体(二量体、三量体、アロファネート体、ビユレット体など)も使用できる。
さらに、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニルアミンなどのオリゴマーまたは高分子化合物なども用いることができる。
これらのポリアミン化合物は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのポリアミン化合物のうち、短鎖脂肪族ポリアミン類(C2-8アルキレンジアミン、ジ又はトリC2-3アルキレンポリアミンなどのジアミン類、これらのジアミン類の窒素原子にメチル基が置換したアルキレンジアミン類又はジ又はトリC2-3アルキレンポリアミン)、単環式ポリアミン類(ジアミノベンゼン、キシリレンジアミンなどのジアミン類)、これらポリアミン化合物にC2-3アルキレンオキサイド1〜4モルが付加した付加体、複数の塩基性窒素原子を有するケイ素化合物(シランカップリング剤など)、ウレタン変性ポリアミン化合物などが好ましい。さらに、これらのポリアミン化合物のうち水溶性又は水分散性ポリアミン化合物が好ましい。
ポリウレタン樹脂(i)とポリアミン化合物(iii)との割合は、ガスバリア性を向上できる限り特に制限されず、酸基と塩基性窒素原子との当量比として、例えば、10/1〜1/5、好ましくは5/1〜1/3、さらに好ましくは3/1〜1/2(例えば、2/1〜1/2)程度であってもよい。
水性樹脂組成物は、必要に応じてガスバリア性を損なわない範囲で、各種の添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、シランカップリング剤、安定剤(酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤など)、可塑剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤、着色剤、フィラー、結晶核剤などが例示できる。
なお、水性樹脂組成物(又はガスバリア性コーティング剤)の調製方法は特に制限されず、例えば、膨潤性無機層状化合物を溶媒に均一に分散させた分散液と、水性ポリウレタン樹脂(分散液又は水溶液)とを混合することにより水性樹脂組成物を調製でき、ポリアミン化合物は任意の段階で添加でき、膨潤性無機層状化合物の分散液及び/又は水性ポリウレタン樹脂を含む分散液に添加してもよい。ガスバリア性を高めるためには、分散液又はコーティング剤中にポリウレタン樹脂と無機層状化合物とが極めて均一に分散しているのが好ましい。特に無機層状化合物は、分散液において二次凝集している可能性があるために、無機層状化合物を溶媒に分散又は混合した後、せん断力、ずり応力が作用する機械的な強制分散処理、例えば、ホモミキサー、コロイドミル、ジェットミル、ニーダー、サンドミル、ボールミル、3本ロール、超音波分散装置などによる分散処理を利用して、無機層状化合物を分散させるのが好ましい。
本発明の水性ポリウレタン樹脂組成物は、基材フィルムに対する密着性およびガスバリア性が高いので、ガスバリア性積層フィルムを得るのに有用である。例えば、本発明の水性樹脂組成物(水溶液あるいは水分散体)は、基材フィルムの少なくとも片面に、前記樹脂組成物で構成された被覆層が積層された積層フィルム(又は積層体)を形成するのに適している。
基材フィルムとしては、通常、熱可塑性樹脂で構成されたフィルムが使用される。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体など)、ポリエステル系樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレートなど)、ポリアミド系樹脂(例えば、ナイロン6、ナイロン66など)、ビニル系樹脂(例えば、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体など)、セロファンなどが例示できる。これらの樹脂は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。好ましい基材フィルムは、ポリプロピレン系樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルム、ポリアミド系樹脂フィルムが例示できる。
基材フィルムとしては、単層フィルムや複数の樹脂を用いた単層又は積層フィルムが使用できる。また、基材フィルムとしては、他の基材(アルミニウムなどの金属、紙など)と熱可塑性樹脂との積層基材フィルムを使用してもよく、アルミニウムなどの金属、シリカなどの金属酸化物が蒸着された樹脂フィルムを使用してもよい。
基材フィルムは、未延伸フィルムであってもよく、一軸又は二軸延伸配向フィルムであってもよく、表面処理(コロナ放電処理など)やアンカーコート又はアンダーコート処理したフィルムであってもよい。
基材フィルムの厚みは、3〜200μm、好ましくは5〜120μm、さらに好ましくは10〜100μm程度である。
水性樹脂組成物を含む塗布層(乾燥後の塗布層)の厚みは、例えば、0.1〜15μm、好ましくは0.2〜10μm、さらに好ましくは0.5〜5μm程度であり、通常、0.7〜5μm(特に1〜5μm)程度である。
基材フィルムなどへの積層方法は特に制限されず、例えば、グラビアコート法、リバースコート法、ロールコート法、バーコート法、スプレーコート法、エアナイフコート法、ディッピング法などの慣用のコーティング方法が採用でき、これらを適当に組み合わせて積層することもできる。水性ポリウレタン樹脂組成物を基材に塗布又は積層した後、乾燥工程で溶媒を除去して製膜することにより積層フィルム(又は積層体)を形成できる。
本発明では、環境を汚染する虞がなく、ガスバリア性の高い水性樹脂組成物およびこれを積層したガスバリア性積層体を得ることができる。そのため、食品包装などの各種包装材料などとして種々の分野に利用することができる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
製造例1(ポリウレタン樹脂1、PUD1)
XDI(キシリレンジイソシアネート)45.5g、水添XDI(1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン)93.9g、エチレングリコール24.8g、ジメチロールプロピオン酸13.4g及び溶剤としてメチルエチルケトン80.2gを混合し、窒素雰囲気下70℃で5時間反応させた。次いで、このカルボキシル基含有ウレタンプレポリマー溶液を40℃でトリエチルアミン9.6gにて中和した。このポリウレタンプレポリマー溶液を624.8gの水にホモディスパーにより分散させ、2−[(2−アミノエチル)アミノ]エタノール21.1gで鎖伸長反応を行い、メチルエチルケトンを留去することにより、固形分25重量%水分散型ポリウレタン樹脂1を得た。この樹脂の酸価は26.9mgKOH/g、ウレタン基濃度及びウレア基濃度の合計は39.6重量%である。
製造例2(ポリウレタン樹脂2、PUD2)
水添XDI(1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン)137.3g、ビス(ヒドロキシエチル)テレフタル酸5.7g、トリエチレングリコール56.2g、ジメチロールブタン酸16.1g及び溶剤としてアセトン106.4gを混合し、窒素雰囲気下55℃で8時間反応させた。ついでこのカルボキシル基含有ウレタンプレポリマー溶液を40℃でトリエチルアミン10.8gにて中和させた。このポリウレタンプレポリマー溶液を750gの水にホモディスパーにより分散させ、2−ヒドロキシエチルアミノプロピルアミン23.9gで鎖伸長反応を行い、アセトンを留去することにより、固形分25重量%の水分散型ポリウレタン樹脂2を得た。この樹脂の酸価は24.4mgKOH/g、ウレタン基濃度及びウレア基濃度の合計は33.2重量%である。
製造例3(ポリウレタン樹脂3(低酸価タイプ)、PUD3)
XDI55.9g、水添XDI 115.3g、エチレングリコール34.8g、ジメチロールプロピオン酸10.1g及び溶剤としてメチルエチルケトン95.8gを混合し、窒素雰囲気下70℃で5時間反応させた。ついでこのカルボキシル基含有ウレタンプレポリマー溶液を40℃でトリエチルアミン7.4gにて中和させた。このポリウレタンプレポリマー溶液を750.0gの水にホモディスパーにより分散させ、2−[(2−アミノエチル)アミノ]エタノール26.5gで鎖伸長反応を行い、メチルエチルケトンを留去することにより、固形分25重量%水分散型ポリウレタン樹脂3を得た。この樹脂の酸価は16.8mgKOH/g、ウレタン基濃度及びウレア基濃度の合計は41.8重量%である。
製造例4(ポリウレタン樹脂4(高酸価タイプ)、PUD4)
12MDI(ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート)125.3g、水添XDI46.4g、エチレングリコール22.1g、ジメチロールプロピオン酸20.8g及び溶剤としてアセトニトリル123.1gを混合し、窒素雰囲気下70℃で6時間反応させた。ついでこのカルボキシル基含有ウレタンプレポリマー溶液を40℃でトリエチルアミン14.1gにて中和させた。このポリウレタンプレポリマー溶液を750.0gの水にホモディスパーにより分散させ、2−[(2−アミノエチル)アミノ]エタノール21.3gで鎖伸長反応を行い、メチルエチルケトンを留去することにより、固形分25重量%水分散型ポリウレタン樹脂4を得た。この樹脂の酸価は34.8mgKOH/g、ウレタン基濃度及びウレア基濃度の合計は33.6重量%である。
製造例5(ウレタン変性ポリアミン、UPA)
水添XDI(1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン)97.1g、ジメチルエタノールアミン93.6gを滴下混合し、窒素雰囲気下、60℃で2時間反応させて、ウレタン変性ポリアミン(UPA)を得た。このアミン化合物のアミン価は309mgKOH/gであった。
(膨潤性無機層状化合物(ii))
膨潤性無機層状化合物(ii)として、モンモリロナイト(クニミネ工業(株)製「クニピアF」)、合成マイカ(コープケミカル(株)製「ME−100」)を用いた。
(ポリアミン化合物(iii))
ポリアミン化合物(iii)として、下記化合物を用いた。
2−[(2−アミノエチル)アミノ]エタノール(AEEA、アミン価1077mgKOH/g)
メタキシリレンジアミン(mXDA、アミン価824mgKOH/g)
メタキシリレンジアミンのエチレンオキサイド4モル付加体(mXDA−EO4、アミン価349mgKOH/g)
γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン(AEAPS、アミン価544mgKOH/g)
ジエチレントリアミン(DETA、アミン価1631mgKOH/g)。
実施例1〜10及び参考例1〜3
2重量%又は5重量%に調製した膨潤性無機層状化合物の水分散液にポリアミン化合物を表1に示す重量割合で添加し、1時間攪拌した。ポリアミン化合物を添加した膨潤性無機層状化合物の水分散液に製造例1で調製した25重量%PUD1 100gを攪拌しながら添加し、さらに全固形分濃度が10重量%となるように水を加えてコーティング剤を調製した。
次いで、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(厚み20μm、OPP)のコロナ放電処理面上にコーティング剤を乾燥後の塗布厚さが1μmとなるようにマイヤーバーで塗布した後、80℃で30秒間乾燥した。
なお、参考例3及び実施例10では、製造例1で調製したポリウレタン樹脂に代えて、製造例2〜4で製造したポリウレタン樹脂を用いる以外は上記と同様に操作を行った。
比較例1〜2
ポリアミン化合物を添加することなく、前記ポリウレタン樹脂PUD1と膨潤性無機層状化合物のみの混合液で、実施例と同様にして積層フィルムを得た。
比較例3
無機層状化合物を用いることなく、参考例1と同様にして積層フィルムを得た。
得られた積層フィルムの酸素ガスバリア性を酸素透過度測定装置(モダンコントロール社製、MOCON OXTRAN10/50A)を用い、20℃および50%RHと、20℃および80%RHとの雰囲気条件でそれぞれ測定した。酸素透過度の結果を表1及び表2に示す。
なお、表中、「部」は水分散液の添加量(重量部)を示し、( )内の「部」は固形分換算の重量部を示す。酸素透過度は、以下のようにして、塗膜1μm当たりの酸素透過度として示した。すなわち、得られた積層フィルムの酸素透過度(A)を測定するとともに、基材フィルム(厚み20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルム)の酸素透過度(B)を測定する。そして、塗膜層単独の酸素透過度を(C)とすると、積層フィルム全体の酸素透過度の逆数は、積層フィルムを構成する各層の酸素透過度の逆数の和と等しく、次式で表される。
1/B + 1/C = 1/A
そして、上記式に従って算出された酸素透過度の逆数(1/C)に塗膜厚みで乗算することにより、塗膜1μm当たりの酸素透過度(mL/m2・atm・day)を算出できる。
Figure 0004434908
Figure 0004434908
表から明らかなように、比較例に比べ、実施例では高いガスバリア性を示すと共に高湿度環境下でもガスバリア性が高い。

Claims (8)

  1. ウレタン基およびウレア基濃度の合計が25〜60重量%であり、かつ酸基を有するポリウレタン樹脂(i)と、膨潤性無機層状化合物(ii)と、ポリアミン化合物(iii)とを含むガスバリア性水性樹脂組成物であって、
    前記ポリウレタン樹脂(i)が、ポリイソシアネート化合物(A)とポリヒドロキシアルカン酸(B)と鎖伸長剤(D)との反応によって得られ、かつ中和剤で中和された水性ポリウレタン樹脂であり、
    前記ポリアミン化合物(iii)が、アルキレンジアミン類、ヒドロキシル基含有ジアミン、ポリアルキレンポリアミン類、N−アルキル置換アルキレンジアミン類、N−アルキル置換ポリアルキレンポリアミン類、脂環族ポリアミン類、芳香族ポリアミン類、これらのポリアミン化合物にアルキレンオキサイドが付加した付加体、及びウレタン変性ポリアミンから選択された少なくとも一種である水性樹脂組成物
  2. リイソシアネート化合物(A)が、芳香族、芳香脂肪族および脂環族ポリイソシアネートの群から選択された少なくとも一種を含む請求項1記載の樹脂組成物。
  3. ポリウレタン樹脂(i)が、下記(A)成分と、(B)成分と、(C)成分および(D)成分との反応により得られ、かつ中和剤で中和された請求項1記載の樹脂組成物。
    (A)芳香族、芳香脂肪族および脂環族ポリイソシアネートの群から選択された少なくとも一種を30重量%以上含むポリイソシアネート化合物
    (B)ポリヒドロキシアルカンカルボン酸
    (C)炭素数2〜8のポリオール成分を90重量%以上含むポリオール化合物
    (D)ジアミン、ヒドラジンおよびヒドラジン誘導体から選択された少なくとも一種の鎖伸長剤
  4. ポリウレタン樹脂(i)の(A)成分が、キシリレンジイソシアネートおよび水添キシリレンジイソシアネートから選択された少なくとも一種を含む請求項2記載の樹脂組成物。
  5. 膨潤性無機層状化合物(ii)が、水膨潤性雲母およびモンモリロナイトから選択された少なくとも一種で構成されている請求項1記載の樹脂組成物。
  6. ポリウレタン樹脂(i)の酸価が5〜100mgKOH/gであり、ポリアミン化合物(iii)のアミン価が100〜1900mgKOH/gであり、ポリウレタン樹脂(i)とポリアミン化合物(iii)との割合が、酸基と塩基性窒素原子との当量比として、10/1〜1/5である請求項1記載の樹脂組成物。
  7. 膨潤性無機化合物(ii)とポリウレタン樹脂(i)との固形分比が、1/100〜200/100である請求項1記載の樹脂組成物。
  8. 請求項1乃至7のいずれかの項に記載のガスバリア性水性樹脂組成物が、基材フィルムの少なくとも片面に積層されているガスバリア性積層フィルム。
JP2004294955A 2003-10-15 2004-10-07 ガスバリア性水性樹脂組成物及びそれを用いた積層フィルム Active JP4434908B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004294955A JP4434908B2 (ja) 2003-10-15 2004-10-07 ガスバリア性水性樹脂組成物及びそれを用いた積層フィルム

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003354564 2003-10-15
JP2004294955A JP4434908B2 (ja) 2003-10-15 2004-10-07 ガスバリア性水性樹脂組成物及びそれを用いた積層フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005139436A JP2005139436A (ja) 2005-06-02
JP4434908B2 true JP4434908B2 (ja) 2010-03-17

Family

ID=34702848

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004294955A Active JP4434908B2 (ja) 2003-10-15 2004-10-07 ガスバリア性水性樹脂組成物及びそれを用いた積層フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4434908B2 (ja)

Families Citing this family (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20080070043A1 (en) * 2004-10-12 2008-03-20 Tory Industries, Inc. Gas Barrier Resin Composition and Gas Barrier Film
JP5466802B2 (ja) * 2004-10-18 2014-04-09 三井化学株式会社 水性ポリウレタン樹脂及び積層フィルム
JP4596528B2 (ja) * 2005-01-14 2010-12-08 フタムラ化学株式会社 ガスバリア性樹脂組成物及びこれを用いたガスバリアフィルム
JP4757149B2 (ja) * 2005-09-01 2011-08-24 三井化学株式会社 水性ポリウレタン樹脂、ガスバリア性組成物およびガスバリア性積層フィルム
JP2008297463A (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Sanyo Chem Ind Ltd 鋼材コーティング用水性分散体及び樹脂コーティングされた鋼材
JP2011104996A (ja) * 2009-10-22 2011-06-02 Toyobo Co Ltd 被覆フィルムおよび蒸着フィルム
JP5486534B2 (ja) * 2010-03-19 2014-05-07 旭化成株式会社 層状無機化合物のナノシートを含有するガスバリアシート
KR101904558B1 (ko) * 2010-12-01 2018-10-04 도요보 가부시키가이샤 적층 필름
JP5605667B1 (ja) * 2011-12-31 2014-10-15 Dic株式会社 雲母を含有する接着剤用樹脂組成物、及び接着剤
ES2638966T3 (es) * 2012-02-10 2017-10-24 Mitsui Chemicals, Inc. Agente adhesivo para laminado y laminado
TWI614316B (zh) 2012-02-28 2018-02-11 凸版印刷股份有限公司 水系塗布劑及氣體障壁性薄膜
JP2014156017A (ja) * 2013-02-14 2014-08-28 Toppan Printing Co Ltd ガスバリアフィルム
JP6333516B2 (ja) * 2013-03-25 2018-05-30 興人フィルム&ケミカルズ株式会社 ガスバリア性フィルム及び製造方法
JP6098297B2 (ja) * 2013-03-29 2017-03-22 凸版印刷株式会社 ガスバリア性コーティング剤およびガスバリア性フィルム
JP6191221B2 (ja) * 2013-04-25 2017-09-06 凸版印刷株式会社 水系コーティング剤およびガスバリア性フィルム
EP3029082B1 (en) 2013-07-30 2019-09-04 Mitsui Chemicals, Inc. Polyurethane dispersion and polyurethane laminate
JP2015044943A (ja) * 2013-08-28 2015-03-12 凸版印刷株式会社 グラビア印刷用水系コーティング剤およびガスバリア性フィルム
JP6326740B2 (ja) * 2013-08-28 2018-05-23 凸版印刷株式会社 グラビア印刷用水系コーティング剤およびガスバリア性フィルム
EP3269545B1 (en) 2015-03-11 2019-06-19 Mitsui Chemicals, Inc. Laminate, food packaging material, and method for manufacturing laminate
JP6298421B2 (ja) * 2015-04-28 2018-03-20 大日精化工業株式会社 ポリヒドロキシウレタン水分散体組成物、及び該水分散体組成物を用いてなるガスバリア性水性コーティング剤、ガスバリア性フィルム
EP3411441B1 (en) * 2016-02-03 2023-01-18 Basf Se One-component aqueous coating compositions containing polyurethane and phyllosilicates for oxygen barrier coatings
JP2019188783A (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 凸版印刷株式会社 ガスバリア性フィルム
CN114773557B (zh) * 2022-04-30 2023-09-12 郑州大学 一种面向表面防护应用的耐腐蚀、耐候聚氨酯弹性体
JP7425242B1 (ja) 2023-03-09 2024-01-30 三井化学株式会社 水系ディスパージョンおよびガスバリア性コート材

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005139436A (ja) 2005-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4434908B2 (ja) ガスバリア性水性樹脂組成物及びそれを用いた積層フィルム
US9006338B2 (en) Aqueous resin composition having gas barrier properties and laminated film using the same
JP4434907B2 (ja) 水性ポリウレタン樹脂組成物及び積層フィルム
JP6189958B2 (ja) ガスバリア層形成用ポリウレタンディスパージョン、ポリウレタン積層体、および、ガスバリア層形成用ポリウレタンディスパージョンの製造方法
JP4344673B2 (ja) ガスバリアフィルム
JP4596528B2 (ja) ガスバリア性樹脂組成物及びこれを用いたガスバリアフィルム
JP6165038B2 (ja) 積層体
JP7137326B2 (ja) ポリウレタンディスパージョンおよびポリウレタン積層体
JP5466802B2 (ja) 水性ポリウレタン樹脂及び積層フィルム
KR20140045930A (ko) 폴리우레탄을 포함하는2-코트 차단시스템
JP6902455B2 (ja) コーティング組成物および積層体
JP6199706B2 (ja) ポリウレタン積層体
JP4757149B2 (ja) 水性ポリウレタン樹脂、ガスバリア性組成物およびガスバリア性積層フィルム
JP6896589B2 (ja) コーティング組成物、積層体およびその製造方法
WO2020250768A1 (ja) ポリウレタンディスパージョン
JP7106669B2 (ja) 積層体および積層体の製造方法
JP5111969B2 (ja) 水性樹脂組成物およびガスバリア性組成物
JP2019150994A (ja) ガスバリア性積層体の製造方法
CN116157271A (zh) 层叠体及食品包装材料
JP7355818B2 (ja) コーティング剤および積層体
JP7425242B1 (ja) 水系ディスパージョンおよびガスバリア性コート材
JP7357470B2 (ja) ポリウレタンディスパージョンおよびその製造方法
JP2023011255A (ja) ガスバリア性樹脂組成物及びガスバリア性フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050408

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061017

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081027

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081218

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091208

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091222

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4434908

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130108

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130108

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130108

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130108

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140108

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250