JP4432847B2 - 歩行者保護装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のフードパネルに、作動時にフードパネルを上方に移動させる移動機構を配設させ、この移動機構の作動時に、上方に移動させて保持させたフードパネルにより、歩行者を保護可能な歩行者保護装置に関する。
従来、上記構成の歩行者保護装置では、フードパネルの前後方向の中間部位における左右両縁側の下部側に配設された移動機構により、フードパネルの前後方向の中間部位を上方に移動させ、エンジンルーム内に配設されるエンジン等の部材とフードパネルとの離隔距離を大きくして、歩行者が車両と干渉してフードパネルと干渉した際に、フードパネルを塑性変形させることにより、歩行者の運動エネルギーを吸収する構成であった(例えば、特許文献1参照)。この歩行者保護装置では、移動機構として、上端をフードパネル下面側に当接させたピストンロッドを上方に移動させることにより、フードパネルを直接上方へ押し上げる構成のものが、使用されている。
特開2003−191866公報(図10〜16)
しかし、従来の歩行者保護装置では、フードパネルの上方移動時に、ピストンロッドの上端が、フードパネルの下面側に当接していることから、フードパネルにおけるピストンロッドの近傍となる部位に歩行者が干渉した際に、ピストンロッド自体が歩行者と干渉して歩行者の運動エネルギーを充分に吸収できず、歩行者を円滑に保護できない場合があった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、移動機構が歩行者と干渉することを抑えることができ、上方移動させたフードパネルにより、歩行者を的確に保護可能な歩行者保護装置を提供することを目的とする。
本発明に係る歩行者保護装置は、車体前端側に配置されるエンジンルームの上方を覆うように配設される板金製のフードパネルと、
フードパネルの歩行者との干渉時に下方へ凹むように塑性変形させて歩行者の運動エネルギーを吸収可能とするように、車両の歩行者との接触検知時にフードパネルを上方に移動させて保持する移動機構と、
を備える構成の歩行者保護装置であって、
移動機構が、フードパネルの周縁を保持する保持部を備える構成とされて、作動時に、保持部を略水平方向に沿ってフードパネルの中央側に移動させることにより、フードパネルの中央部位を塑性変形させて、上方に浮き上がらせるように、構成されていることを特徴とする。
本発明の歩行者保護装置では、移動機構が作動して、フードパネル周縁を保持する保持部が、略水平方向に沿ってフードパネルの中央側に移動すると、フードパネルが、中央部位を上方に浮き上がらせるように塑性変形することとなる。すなわち、本発明の歩行者保護装置では、フードパネルの上方移動時に、移動機構は上方へ移動せず、フードパネルと移動機構との間に、充分な隙間を設けることができる。そのため、仮に、フードパネルにおける移動機構の近傍となる部位に歩行者が干渉することとなっても、歩行者が、移動機構と干渉することを抑えることができて、歩行者を、的確に保護することができる。勿論、本発明の歩行者保護装置では、歩行者がフードパネルに干渉した際に、中央部位を上方に浮き上がらせるように上方移動したフードパネルを再度塑性変形させることにより、歩行者の運動エネルギーを吸収することができて、歩行者を的確に保護することができる。
従って、本発明の歩行者保護装置では、移動機構が歩行者と干渉することを抑えることができ、上方移動させたフードパネルにより、歩行者を的確に保護することができる。
また、上記構成の歩行者保護装置において、フードパネルの中央部位を上方へ移動させるように端部を保持する保持部は、フードパネルにおける対向して配設される両端側において、一方が、ボディ側に固定されて水平方向に沿った移動を規制される場合、他方の端部側のみに、配設させることができる。また、保持部は、フードパネルにおける対向して配設される両端側に配設させてもよい。
具体的には、上記構成の歩行者保護装置において、移動機構を、駆動手段と、保持部を駆動手段に連結させる連結材と、を備える構成とし、
駆動手段を、作動時に、保持部を駆動手段側に牽引可能な構成とすることが好ましい。
そして、連結材としては、ワイヤや棒状材からなるものを例示することができる。
さらにまた、上記構成の歩行者保護装置において、移動機構を、フードパネルにおける前後方向側の端部に配設される保持部を移動させることにより、フードパネルにおける前後方向の中央部位を、左右方向に沿って上方に浮き上がらせるように塑性変形可能に、構成すれば、フードパネル上方へ浮き上がった塑性変形部位の頂部が、左右方向に沿うような峰状として配設されることから、車両の前面側から干渉してくる歩行者が左右方向にずれても略均等に保護することができ、歩行者を安定して保護することができて、好ましい。
さらにまた、上記構成の歩行者保護装置において、移動機構を、フードパネルにおける左右方向の両縁側に、それぞれ、配設させる構成とすれば、フードパネルにおける前後方向の中央部位を、左右方向に沿った略全域にわたって上方に浮き上がらせるように塑性変形させることができる。そのため、移動機構作動時におけるフードパネルの塑性変形形状を安定させることができ、車両の前面側から干渉してくる歩行者を、一層安定して保護することができて、好ましい。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本明細書では、前後及び上下の方向は、車両の前後・上下方向に沿う方向を基準とし、左右の方向は、車両の前方側から後方側を見た際の左右の方向に沿う方向を基準とする。
第1実施形態の歩行者保護装置S1は、図1・2に示すように、車両Vのフードパネル8と、フードパネル8の下部側に配設される移動機構12と、から構成されている。車両Vには、図1に示すごとく、フロントバンパ3に、歩行者との衝突を検知可能なセンサ4が配設されており、センサ4が歩行者との衝突を検知した際に、図示しない作動回路が、移動機構12を作動可能に、構成されている。
フードパネル8は、車両Vにおけるエンジンルーム6の上方を覆うように配設されて、左右方向の両縁側における後端8a近傍となる位置に配設されるヒンジ11を使用して、車両Vのボディ1に対して、前開きで開閉可能に連結されている(図2参照)。フードパネル8は、実施形態の場合、アルミニウム(アルミニウム合金)製とされて、アウタパネル9と、アウタパネル9の下面側に配設されるインナパネル10と、を備えて構成されている。また、フードパネル8は、移動機構12の後述する保持部13の移動時に、中央部位8eを上方に容易に浮き上がらせることが可能なように、前後方向の中央側を上方に突出させるように前後方向に沿って緩やかに湾曲した形状とされている。
移動機構12は、図2に示すように、フードパネル8の左右両縁8c・8d側に、前後方向に略沿って、配設されている。実施形態の場合、移動機構12は、図2・4に示すように、フードパネル8の左側・右側縁部8c・8dの下部側となるボディ1側のフロントフェンダーパネル2とフードパネル8とで囲まれた隙間の部位SPに、配設されている。実施形態の場合、移動機構12は、図3・5に示すように、フードパネル8の前端8b側に配設される保持部13と、フードパネル8の後端8a近傍に配設される駆動手段を構成するアクチュエータとしてのシリンダ14と、シリンダ14と保持部13とを連結する連結材としてのロッド15と、から構成されている。
保持部13は、略円板状とされて、フードパネル8の前端8b付近から下方に突出するように形成され、中央付近に、ロッドの先端を挿通させるための左右方向に貫通した挿通孔を備える構成とされている。保持部13は、上端側をインナパネル10の下面側に固定されて、フードパネル8の前端8b側を保持させた構成とされている。
駆動手段としてのシリンダ14は、実施形態の場合、油圧シリンダとされている。そして、シリンダ14は、フロントバンパ3に配設されるセンサ4が歩行者との衝突を検知した際に、作動回路からの作動信号を入力させて、ロッド15を後方に突出可能なように、構成されている。また、実施形態の場合、シリンダ14は、フードパネル8におけるインナパネル10の下面側に、図示しないブラケット等を利用して固定されている。実施形態の場合、シリンダ14は、移動機構12の作動時に、フードパネル後端8aをボディ1側に連結させるヒンジ11の近傍となる位置に、配設されている。
ロッド15は、図5に示すように、シリンダ14の後端側から後方に向かって突出し、屈曲して先端15a側をフードパネル前端8a近傍の車両前方側に位置させるように、略前後方向に沿って配設されている。ロッド15の先端15aは、略逆U字形のフック状とされて、保持部13の挿通孔13aに挿入係止されている。すなわち、実施形態の移動機構12では、ロッド15が、シリンダ14の後端側から、一旦、車両後方側に向かって突出し、先端15a側を車両前方側に向けるように屈曲して配設されていることから、ロッド15を、シリンダ14の作動時に、車両後方側に向かって突出させると、保持部13に連結された先端側部位15aが、車両後方側に移動することとなり、保持部13が、シリンダ14側(車両後方側)に向かって牽引されることとなる。
実施形態の歩行者保護装置S1では、フロントバンパ3に配設されるセンサ4が歩行者との衝突を検知すると、フードパネル8の左右両縁8c・8d側に配設される移動機構の各シリンダ14に作動信号が入力され、各シリンダ14が、ロッド15を後方側に向かって突出させることにより、各保持部13が車両後方側(シリンダ14側)に牽引されるように移動されることとなって、フードパネル8が、中央部位8eを上方に浮き上がらせるように、塑性変形することとなる。このとき、フードパネル8は後端8a側を、ヒンジ11によりボディ1側に連結されていることから、各保持部13が車両後方側に牽引されることに伴って、図1の二点鎖線に示すごとく、確実に中央部位8eを上方に浮き上がらせるように、塑性変形することとなる。また、実施形態の場合、移動機構12が、フードパネル8の左右両縁8c・8d側に配設されていることから、フードパネル8は、図2の二点鎖線に示すごとく、左右方向の略全域にわたって、中央部位8eを上方に浮き上がらせるように、塑性変形する。なお、実施形態の場合、左右の移動機構12は、ロッド15の突出量を同一とするように、設定されている。
この中央部位8eの浮き上がり量L1(図1参照)は、中央部位8eが、歩行者と干渉して再度塑性変形した際に、歩行者の運動エネルギーを充分吸収することができて、フードパネル中央部位8eの下部側に配設されるエンジンE等の硬質部材や、移動機構12のロッド15に、底着きするのを防止可能な寸法に、設定されている。通常の車両では、フードパネル8を閉じた状態でのフードパネル中央部位8eとエンジンEとの間の距離は、30〜50mm程度に設定されており、歩行者干渉時に発生する運動エネルギーを吸収可能なフードパネル中央部位8eの塑性変形量を確保するためには、フードパネル中央部位8eとエンジンEとの間の距離を、80mm以上に設定することが好ましい。実施形態の場合、中央部位8eの浮き上がり量L1を50mm程度とするように、シリンダ14の突出量L2(図5参照)が20〜30mmに設定されている。
そして、実施形態の歩行者保護装置S1では、移動機構12が作動して、フードパネル8の前端8b側を保持する保持部13が、ロッド15により車両後方側に牽引されて略水平方向に沿ってフードパネル8の中央側に移動すると、フードパネル8が、中央部位8eを上方に浮き上がらせるように塑性変形することとなる。すなわち、実施形態の歩行者保護装置S1では、フードパネル8の上方移動時に、移動機構12は上方へ移動せず、フードパネル8と移動機構12との間に、充分な隙間を設けることができる。そのため、仮に、フードパネル8における移動機構12の近傍となる部位に歩行者が干渉することとなっても、歩行者が、移動機構12と干渉することを抑えることができて、歩行者を、的確に保護することができる。勿論、実施形態の歩行者保護装置S1では、歩行者がフードパネル8に干渉した際に、中央部位8eを上方に浮き上がらせるように上方移動したフードパネル8を再度塑性変形させることにより、歩行者の運動エネルギーを吸収することができて、歩行者を的確に保護することができる。なお、保持部13は、移動後に、下面側を、隙間の部位SPの底壁から延びる図示しない支持部材により、支持されることから、歩行者がフードパネル8に干渉した際に、フードパネル8を下方移動させることなく、的確に塑性変形させることができる。
従って、実施形態の歩行者保護装置S1では、移動機構12が歩行者と干渉することを抑えることができ、上方移動させたフードパネル8により、歩行者を的確に保護することができる。
また、実施形態の歩行者保護装置S1では、移動機構12の保持部13を、フードパネル8の前端8b側に配設させ、この保持部13をロッド15により車両後方側に牽引して車両後方側に移動させることにより、フードパネル8の前後方向の中央部位8eを、左右方向に沿って上方に浮き上がらせるように塑性変形させる構成である。すなわち、フードパネル8上方へ浮き上がった塑性変形部位8fの頂部が、図2の二点鎖線で示すごとく、左右方向に沿うような峰状として配設されることから、車両の前面側から干渉してくる歩行者が左右方向にずれても略均等に保護することができ、歩行者を、安定して保護することができて、好ましい。
さらにまた、実施形態の歩行者保護装置S1では、移動機構12を、フードパネル8における左右方向の両縁8c・8d側に、それぞれ、配設させていることから、移動機構12作動時に、フードパネル8が、前後方向の中央部位8eを、左右方向に沿った略全域にわたって上方に浮き上がらせるように塑性変形することとなる。すなわち、塑性変形部位8fが、図2の二点鎖線に示すごとく、フードパネル8の左右方向の略全域にわたって配設されることとなる。そのため、移動機構作動時におけるフードパネル8の塑性変形形状を安定させることができ、車両の前面側から干渉してくる歩行者を、一層安定して保護することができて、好ましい。
次に、第2実施形態の歩行者保護装置S2について、説明する。図6・7に示す第2実施形態の歩行者保護装置S2では、フードパネル8を移動させる移動機構25及びフードパネル8の後端8a側をボディ1側に連結させるヒンジ18以外は、前述の歩行者保護装置S1と同様の構成であり、同一の図符号を付して説明を省略する。
ヒンジ18は、図8・9に示すように、フードパネル8側とボディ1側とに配設される軸受19・20を、左右方向に沿って配設されるピン21を利用して回動可能に連結させている構成である。そして、実施形態のヒンジ18では、軸受19・20を連結しているピン21が、駆動機構としての電磁ソレノイド22に連結されており、フロントバンパ3に配設されるセンサ4が歩行者との衝突を検知した際に、電磁ソレノイド22が作動回路からの作動信号を入力させて、ピン21を移動させ、軸受19・20相互の連結状態を解除可能な構成とされている。すなわち、実施形態の歩行者保護装置S2では、フロントバンパ3に配設されるセンサ4が歩行者との衝突を検知して、移動機構52が作動する際に、フードパネル8が、後端8aのボディ1側への連結を解除される構成である。
移動機構25は、図7に示すように、フードパネル8の左右両縁8c・8d側に、前後方向に略沿って、配設されている。移動機構25は、前述の歩行者保護装置S1における移動機構12と同様に、フードパネル8の左側・右側縁部8c・8dの下部側となるボディ1側のフロントフェンダーパネル2とフードパネル8とで囲まれた隙間の部位SPにおいて、フードパネル8側に固定されて、配設されている。実施形態の場合、移動機構25は、フードパネル8の前後両端8a・8b側に配設される保持部13Aと、保持部13A・13A間となる車両の前後方向の中央部位付近に配設される駆動手段26と、各保持部13Aと駆動手段26とを連結する連結材としての2本の牽引ワイヤ28・28と、から構成されている。
各保持部13Aは、前述の保持部13と同様に、略円板状とされて、フードパネル8の前端・後端8a・8b付近から下方に突出するように形成され、それぞれ、牽引ワイヤ28の先端28aを連結させた構成とされている。各保持部13Aは、上端側をインナパネル10の下面側に固定されて、フードパネル8の前端・後端8a・8b側を、それぞれ、保持させた構成とされている。
駆動手段26は、牽引ワイヤ28・28を巻き取り可能とされる1つの巻取ローラ27と、巻取ローラ27を駆動可能なアクチュエータとしての図示しない駆動モータと、を備える構成とされている。駆動手段26は、フロントバンパ3に配設されるセンサ4が歩行者との衝突を検知した際に、図示しない作動回路からの作動信号を入力させて、巻取ローラ27により各牽引ワイヤ28を巻取り可能な構成とされている。
牽引ワイヤ28は、それぞれ、先端28a側を各保持部13に連結されて、元部側を巻取ローラ27に連結されている。実施形態の場合、牽引ワイヤ27は、前後方向に略沿って配設されており、プーリー29に巻き掛けられた元部側を、巻取りローラ27に連結させている(図10参照)。
第2実施形態の歩行者保護装置S2では、フロントバンパ3に配設されるセンサ4が歩行者との衝突を検知すると、電磁ソレノイド22が作動してヒンジ18のピン21が移動され、フードパネル8の後端8a側とボディ1側の連結が解除されることとなる。同時に、フードパネル8の左右両縁8c・8d側に配設される移動機構25の各駆動手段26の図示しない駆動モータが作動して、巻取ローラ27により牽引ワイヤ28・28が巻き取られて、フードパネルの前・後端8a・8b側を保持している各保持部13Aが、相互に接近させるように、巻取ローラ27側に移動されることとなって、フードパネル8が、図6の二点鎖線に示すごとく、中央部位8eを上方に浮き上がらせるように、塑性変形することとなる。また、第2実施形態の場合にも、移動機構25が、フードパネル8の左右両縁8c・8d側に配設されていることから、フードパネル8は、左右方向の略全域にわたって、中央部位8eを上方に浮き上がらせるように、塑性変形する。なお、左右の移動機構25・25は、巻取ローラ27の巻取量を同一とするように設定されている。実施形態の場合、歩行者干渉時に発生する運動エネルギーを吸収可能なフードパネル中央部位8eの塑性変形量を確保可能に、中央部位8eの浮き上がり量L3(図6参照)を50mm程度に設定するために、各牽引ワイヤ28の巻取量(各保持部13Aの移動量)L4(図10参照)は、20〜30mmに設定されている。
そして、第2実施形態の歩行者保護装置S2においても、移動機構25が作動して、フードパネル8の前・後端8a・8b側を保持する保持部13A・13Aが、牽引ワイヤ28・28により巻取ローラ27側となる車両中央側に牽引されて略水平方向に沿ってフードパネル8の中央側に移動すると、フードパネル8が、中央部位8eを上方に浮き上がらせるように塑性変形することとなる。すなわち、第2実施形態の歩行者保護装置S2においても、フードパネル8の上方移動時に、移動機構25は上方へ移動せず、フードパネル8と移動機構25(駆動手段26)との間に、充分な隙間を設けることができる。そのため、仮に、フードパネル8における移動機構25の近傍となる部位に歩行者が干渉することとなっても、歩行者が、移動機構25と干渉することを抑えることができて、歩行者を、的確に保護することができる。勿論、第2実施形態の歩行者保護装置S2においても、歩行者がフードパネル8に干渉した際に、中央部位8eを上方に浮き上がらせるように上方移動したフードパネル8を再度塑性変形させることにより、歩行者の運動エネルギーを吸収することができる。なお、各保持部13A・13Aは、移動後に、下面側を、隙間の部位SPの底壁から延びる図示しない支持部材により、支持されることから、歩行者がフードパネル8に干渉した際に、フードパネル8を下方移動させることなく、的確に塑性変形させることができる。
また、実施形態の場合、移動機構25の駆動手段26が、車両前後方向の中央部位付近に配設されているが、この駆動手段26は、移動機構25の作動時、塑性変形したフードパネル中央部位8eの略直下に配設されることとなり、上方に浮き上がるように変形した塑性変形部位8fが、歩行者干渉時に、再度塑性変形して、歩行者の運動エネルギーを吸収し、歩行者が、移動機構25の駆動手段26と干渉することを防止することができる。そのため、第2実施形態の歩行者保護装置S2においても、歩行者を的確に保護することができる。
従って、第2実施形態の歩行者保護装置S2においても、移動機構25が歩行者と干渉することを抑えることができ、上方移動させたフードパネル8により、歩行者を的確に保護することができる。
また、第2実施形態の歩行者保護装置S2においても、移動機構25の保持部13A・13Aを、フードパネル8の前後両端8a・8b側に配設させ、この保持部13A・13Aを牽引ワイヤ28により車両中央側に牽引して車両中央側に移動させることにより、フードパネル8の前後方向の中央部位8eを、左右方向に沿って上方に浮き上がらせるように塑性変形させる構成である。すなわち、フードパネル8上方へ浮き上がった塑性変形部位8fの頂部が、図7の二点鎖線で示すごとく、左右方向に沿うような峰状として配設されることから、車両の前面側から干渉してくる歩行者が左右方向にずれても略均等に保護することができ、歩行者を、安定して保護することができて、好ましい。
さらにまた、第2実施形態の歩行者保護装置S2においても、移動機構25を、フードパネル8における左右方向の両縁8c・8d側に、それぞれ、配設させていることから、移動機構25作動時に、フードパネル8が、前後方向の中央部位8eを、左右方向に沿った略全域にわたって上方に浮き上がらせるように塑性変形することとなる。すなわち、塑性変形部位8fが、図7の二点鎖線に示すごとく、フードパネル8の左右方向の略全域にわたって配設されることとなる。そのため、移動機構作動時におけるフードパネル8の塑性変形形状を安定させることができ、車両の前面側から干渉してくる歩行者を、一層安定して保護することができて、好ましい。
なお、実施形態の歩行者保護装置S1・S2では、移動機構12・25を、それぞれ、フードパネル8の左右両縁8c・8d側となる位置の2箇所に配設させているが、勿論、移動機構を、フードパネルの左右方向の中央付近となる1箇所のみに、配設させる構成としてもよい。また、移動機構をフードパネルの左右両縁側に配設させる場合、左右で、保持部の移動量を変更可能に設定し、歩行者の衝突位置等によって、中央部位の浮き上がり量を左右で異ならせるように構成してもよい。
また、実施形態の歩行者保護装置S1・S2では、作動時に塑性変形部位8fの頂部を左右方向に沿うような峰状に形成するために、移動機構12・25を前後方向に沿って配設させているが、勿論、移動機構を左右方向に沿って配設させて、作動時に、フードパネルを、頂部が前後方向に沿うような峰状とされるように、塑性変形させるような構成としてもよい。しかし、車両の前方側から干渉してくる歩行者を左右方向で略均等に保護するためには、移動機構を前後方向に沿って配設させて、作動時に、フードパネルを、頂部を左右方向に沿うような峰状とされるように、塑性変形させることが好ましい。
さらに、実施形態の歩行者保護装置S1・S2では、移動機構12・25をフードパネル8側に配設させた構成とされているが、勿論、移動機構12・25を、車両Vのボディ1側に配設させる構成としてもよい。なお、移動機構12・25を車両Vのボディ1側に配設させる場合、エンジンルーム6内の点検時等において、フードパネル8の開閉作業に支障を与えないように、移動機構をボディ側に配設させる構成とすることが、好ましい。
本発明の第1実施形態である歩行者保護装置を搭載させた車両の側面図である。 同実施形態の歩行者保護装置を搭載させた車両の平面図である。 同実施形態の歩行者保護装置における移動機構を示す車両前後方向に沿った概略断面図である。 同実施形態の歩行者保護装置における移動機構を示す概略断面図であり、図2のIV−IV部位に対応する。 同実施形態の歩行者保護装置における移動機構を示す概略平面図である。 本発明の第2実施形態である歩行者保護装置を搭載させた車両の側面図である。 同実施形態の歩行者保護装置を搭載させた車両の平面図である。 同実施形態の歩行者保護装置におけるフードパネルとボディ側との連結状態を示す概略図である。 同実施形態の歩行者保護装置におけるフードパネルとボディ側との連結状態を示す概略断面図であり、図8のIX−IX部位に対応する。 同実施形態の歩行者保護装置における移動機構を示す車両前後方向に沿った概略断面図である。
符号の説明
1…ボディ、
8…フードパネル、
8a…後端、
8b…前端、
12…移動機構、
13(13A)…保持部、
14…シリンダ(駆動手段)、
15…ロッド(連結材)、
18…ヒンジ、
25…移動機構、
26…駆動手段、
27…巻取ローラ、
28…牽引ワイヤ(連結材)、
V…車両、
S1・S2…歩行者保護装置。

Claims (7)

  1. 車体前端側に配置されるエンジンルームの上方を覆うように配設される板金製のフードパネルと、
    該フードパネルの歩行者との干渉時に下方へ凹むように塑性変形させて歩行者の運動エネルギーを吸収可能とするように、車両の歩行者との接触検知時に前記フードパネルを上方に移動させて保持する移動機構と、
    を備える構成の歩行者保護装置であって、
    前記移動機構が、前記フードパネルの周縁を保持する保持部を備える構成とされて、作動時に、前記保持部を略水平方向に沿って前記フードパネルの中央側に移動させることにより、前記フードパネルの中央部位を塑性変形させて、上方に浮き上がらせるように、構成されていることを特徴とする歩行者保護装置。
  2. 前記保持部が、前記フードパネルの一方の端部側に配設されて、
    前記フードパネルにおける他方の端部側が、略水平方向に沿った移動を規制されていることを特徴とする請求項1に記載の歩行者保護装置。
  3. 前記保持部が、前記フードパネルにおける対向して配設される両端側に、前記移動機構の作動時に相互に接近可能に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の歩行者保護装置。
  4. 前記移動機構が、駆動手段と、前記保持部を前記駆動手段に連結させる連結材と、を備えて構成され、
    前記駆動手段が、作動時に、前記保持部を前記駆動手段側に牽引可能な構成とされ、
    前記連結材が、ワイヤから構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の歩行者保護装置。
  5. 前記移動機構が、駆動手段と、前記保持部を前記駆動手段に連結させる連結材と、を備えて構成され、
    前記駆動手段が、作動時に、前記保持部を前記駆動手段側に牽引可能な構成とされ、
    前記連結材が、棒状材から構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の歩行者保護装置。
  6. 前記移動機構が、前記フードパネルにおける前後方向側の端部に配設される前記保持部を移動させることにより、前記フードパネルにおける前後方向の中央部位を、左右方向に沿って上方に浮き上がらせるように塑性変形可能に、構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の歩行者保護装置。
  7. 前記移動機構が、前記フードパネルにおける左右方向の両縁側に、それぞれ、配設されていることを特徴とする請求項6に記載の歩行者保護装置。
JP2005188771A 2005-06-28 2005-06-28 歩行者保護装置 Expired - Fee Related JP4432847B2 (ja)

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