JP4432295B2 - 移載装置の治具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、移載装置を搭載して軌道上を走行する無人搬送車と、物品が載置されるステーションとの間で移載を行う移載装置システムに関し、特にステーションの位置ズレを検出して、無人搬送車に最適な移載作業位置を認識させるティーチングに用いる移載装置の治具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、軌道上に無人搬送車を走行させると共に、軌道に沿って設けられるステーションと無人搬送車との間で物品の移載を行う、移載装置システムが知られている。無人搬送車には物品移載用の移載装置が備えられている。
移載装置システムの構成時、つまりステーションを軌道に沿って設ける段階で、据付誤差等によりステーションの配設位置に位置ズレが生じることがある。このため、このようなシステムの無人搬送車が、目的のステーション上の物品を正確に移載できるようにするため、各ステーションの据付誤差等の誤差を検出し、データとして教えるティーチングが行われている。
より具体的には、各ステーションにまず、物品を載置する。次いで、それらのステーションに無人搬送車を停止させて、移載装置を作動させ、物品の保持を行わせる。このとき、物品が所定位置で移載装置に保持されない場合は、作業者が目視で補正量を設定し、該補正を加味した位置で保持作業を繰り返す。このようにして、目視により補正して保持作業を繰り返し行うことで、ステーションの位置ズレに応じた、移載作業の補正量を決定していた。移載作業の補正対象としては、無人搬送車の移載作業時における停止位置、移載装置が有するハンド(移載手段)の移動方向、移動距離等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、移載作業における補正量を目視で設定すると、正確さに欠けると共に、非常に時間がかかるものとなっていた。そこで本発明は、作業者が目視で行う場合と比べて短時間で実行できると共に、正確であるティーチングを行うことのできるような移載装置の治具を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、移載装置を搭載して軌道上を走行する無人搬送車と、物品が載置されるステーションとを備えた無人搬送車システムに用いられる移載装置の治具であって、移載装置には所定の間隔を隔てて配置されるセンサを備えた認識手段が設けられ、治具は認識手段のセンサにより検出可能とされると共に、ステーションの所定位置に配置され、治具は複数の被検出部を備え、前記複数の被検出部は階段状に配置され、平行な2辺と、該2辺間に配置されると共に2辺に直交する1辺とからなるものである。
【0005】
請求項2においては、高さ方向の被検出部を備えたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
まず、有軌道の無人搬送車システムについて、図1を用いて説明する。図1は、無人搬送車システムを構成する無人搬送車1およびステーション2を示す斜視図である。
有軌道の無人搬送車システムには、図1に示すように、無人搬送車1及びステーション2が備えられる。無人搬送車1は軌道3に沿って走行可能となるように構成されており、移載装置システムの主構成要素である移載装置4が該無人搬送車1上に搭載されている。この移載装置4によって、軌道3沿いに設けられるステーション2と、無人搬送車1との間で、物品の移載を行うのである。
なお、無人搬送車1の台数や、ステーション2を配設する数は、無人搬送車システムを備える工場の作業内容等に応じて、適切な値とする。
【0008】
移載装置4について、図1、図2を用いて説明する。図2は移載装置システムを示す概略平面図である。
【0009】
無人搬送車1は前述のとおり移載装置4を備えており、無人搬送車1とステーション2との間で物品の移載を行う移載装置システムが構成されている。無人搬送車1はステーション2の側部位置に停止して、ステーション2上に載置される物品5を無人搬送車1側に移載したり、あるいは、無人搬送車1よりステーション2上へ物品5を移載したりする。
【0010】
移載装置4には、図2に示すように、旋回手段たる旋回台6と、アーム7a・7bと、移載ハンド8とが備えられる。旋回台6は無人搬送車1本体に設けられ、該旋回台6と移載ハンド8とは、アーム7a・7bにより連結される。アーム7a・7bと移載ハンド8とで、スカラーアーム式のロボットハンドが構成されている。
また、アーム7a・7bの屈伸により、移載ハンド8は旋回台6に対し、直進または直後退の運動を行うように構成している。つまり、移載ハンド8の向き及びその進退動作の方向は、旋回台6の旋回角度のみによって一義的に定まる。
【0011】
ステーション2には平板状の載置台9が設けられており、該載置台9上に物品5が載置可能とされる。また、載置台9には、移載ハンド8が上下方向に通過可能となるように、該移載ハンド8の輪郭形状に略沿う凹部9aが形成されている。
載置台9上面には、該凹部9aの縁部部分において複数の位置決めピン9bが設けられる。該位置決めピン9bに対応して、物品5の下面には位置決め穴が穿設され、物品5がステーション2上に置かれるときは、この位置決め穴に位置決めピン9bが挿入係合するようにして、ステーション2に対する物品の載置位置が常に一定の位置に定まるようにしている。なお、以下の説明において、この位置を「移載ポイント」と称する。
【0012】
移載装置4は不図示の昇降装置を備え、無人搬送車1本体に対して前記旋回台6の高さを変更できるようになっている。したがって、該昇降装置の駆動により、移載ハンド8の高さを変更することができる。
また、移載ハンド8の上面には複数の位置決めピン8aが設けられ、物品5の下面にも位置決め穴が穿設されている。
なお、この位置決め穴は、載置台9の位置決めピン9bに対応した前記位置決め穴とは異なるものである。つまり、物品5の下面には、ステーション2の載置台9に対する位置決め用と、移載ハンド8に対する位置決め用の、二種類の位置決め穴が設けられることになる。
【0013】
以上の構成により、移載ハンド8は、前記アーム7a・7bの伸張によって、ステーション2上に載置される物品5に下方より接近したのち、前記昇降装置によって移載ハンド8を上昇させ、物品5の下面の位置決め穴に位置決めピン8aを挿入して移載ハンド8上に物品5を保持して持ち上げ、ステーション2側の位置決めピン9bと物品の位置決め穴との係合を解除する。
そして、アーム7a・7bの屈曲により、物品5が、移載ハンド8に対する保持位置を固定されたまま無人搬送車1側へ引き込まれる。
なお、この移載ハンド8は、アーム7bに対して着脱自在に構成され、後述する認識フォーク10と交換可能としている。
【0014】
無人搬送車1は電動モータにより駆動するようにしており、非接触給電により電力の供給を受ける。軌道3に沿って給電線(不図示)が敷設される一方、無人搬送車1には、コアおよび該コアに巻回されるコイルからなる受電装置が備えられる。即ち、前記給電線から受電装置への電力の供給は、電磁誘導を利用した非接触給電により行われる。無人搬送車1は、この受電した電力により、モータを駆動して走行したり、前記移載装置4を駆動させたりする。
【0015】
次に、ステーション2の基準位置からのズレを検出して、無人搬送車1に最適な移載作業位置を認識させる本発明のティーチングについて、図3を用いて説明する。図3はティーチング時の移載装置システムを示す概略平面図である。
【0016】
即ち、システムの構築時(ステーション2の配設時)には、該ステーション2の配設位置を設計位置(基準位置)にまったく完全に一致させることはできない。即ち、設置時の据付誤差等により、基準位置から多少ズレてしまうことは避けられない。
実際にはステーション2に位置ズレが存在するにもかかわらず、ステーション2がまったくの設計位置にあるものとして移載装置4に移載動作を行わせたのでは、ステーション2上の物品5を的確に保持することができない等のトラブルの原因となる。
【0017】
この事情に鑑み、前記移載装置システムは、無人搬送車1とステーション2との間で物品移載作業を行う機能を利用して、ステーション2の実際の位置を検出させ、これによってステーション2の基準位置からの位置ズレを検出させるようにしている。そして、該位置ズレを加味した最適な移載作業位置を、システム稼動前の初期設定の段階で無人搬送車1に覚えさせておく。これがティーチングであり、これを前もって行わせておくことで、実際のシステム稼動の際に移載作業がスムーズかつ適切に行われるようにしている。
【0018】
ここで前記基準位置とは、ステーション2の設計上の理想的な配設位置のことである。
即ち、ステーション2が設計上の配設位置と全く一致する(ズレの全くない)位置に仮に配設できたとする場合、図2に示すように、設計上定められた軌道3上の位置で無人搬送車1が停止して、軌道3に対し垂直となる方向に所定距離だけ移載ハンド8を直進させると、前記移載ポイント上の物品5の位置決め穴の位置に移載ハンド8上の位置決めピン8aがまったく一致することになる。ステーション2の基準位置とはまさにそのような位置を意味する。
【0019】
実際には据付誤差等により、ステーション2は基準位置よりも軌道3から離れた位置にズレて配設されたりする。その場合は、前記所定距離だけ移載ハンド8を直進させても、移載ハンド8は移載ポイントの物品5に当該ズレの分だけ届かず、物品5を保持することはできない。
また、ステーション2が軌道3に対して平行とならず傾斜して配設されることも考えられる。この場合は、移載ハンド8を所定距離だけ直進させても、位置決めピン8aと物品5の位置決め穴とが角度のズレにより係合させることができず、移載ハンド8は物品5を保持できないことになる。
そこで本発明では、そのような位置ズレ・角度ズレを予め初期段階で検出しておき、実際のシステム稼動段階で移載装置4に移載動作をさせるときには、前記旋回台6やアーム7a・7bの駆動量として上記のズレを加味させたものを用いることによって、移載時のトラブルを防止せんとしている。
【0020】
本発明のティーチングが行われる際には、図3に示すように、移載ハンド8に代えて、認識手段たる認識フォーク10が移載装置4に設けられる。
なお、本実施例では、物品5を支持するための移載ハンド8と、ティーチング用のセンサが内蔵されている認識フォーク10とを、ティーチングの際に交換する構成としているが、例えば、移載装置4自体をティーチング専用の基準移載装置と交換するようにしても良い。ここで基準移載装置は、各移載装置4の基準となる装置である。各移載装置4は、基準移載装置との伸張差などの値を予め測定しておく。そして、基準移載装置で得られたティーチングデータに、測定した伸張差などの値を加味して、各移載装置4のティーチングデータとする。
【0021】
そしてティーチングの際には、図3に示すように、ステーション2には物品5の代わりに治具11が載置され取り付けられる。そして、認識フォーク10を用いて治具11の位置検出を行い(後述)、ステーション2の基準位置からのズレを検出するのである。
なお、この治具11はティーチングの時にだけステーション2に取り付けて使うものであり、ティーチングが終了して実際にシステムが稼動する時には取り外すことになる。
【0022】
認識手段たる認識フォーク10の構成について、図4を用いて説明する。図4は認識フォーク10を示す斜視図である。
この認識フォーク10は、その先端部を平面視「コ」字状とした板状の二枚の支持体15・16を、後述する治具11の被検出体17が通過可能なように間隔を空けて上下に平行に配置して構成してある。なお、後述するティーチング作業においては、後記の被検出体17をこの二枚の支持体15・16の間に挟み込むことになる。
【0023】
上側の支持体15は二股状の突起を有する形状とされ、それぞれの突起の先端には、透過(遮断)型光センサの発光部12a・13aが設けられている。
下側の支持体16も二股状の突起を有する同様の形状として、それぞれの突起の先端には、前記光センサの受光部12b・13bが設けられている。
そして、上下に配置された発光部12aと受光部12bとで、第一XY軸認識センサ12が構成され、同じく上下に配置された発光部13aと受光部13bとで、第二XY軸認識センサ13が構成される。
【0024】
支持体15・16の各端部の間(発光部・受光部間)は、適宜の上下間隔をおいて隔てられている。また、支持体15・16それぞれの突起の間(両センサ12・13間)も、適宜の間隔が空けられている。
また、下側の支持体16の各端部の内側の側部には、発光部14aと受光部14bとが相互対向して設けられており、前記移動方向に対する左右に配置された発光部14aと受光部14bとで、Z軸認識センサ14が構成されている。
【0025】
以上の三つのセンサは、いずれも透過(遮断)型光センサであり、発光部と受光部との間が遮断されると検出信号が発せられる。このような作用を利用して、後述するように、治具11の位置検出を行うようにしている。
【0026】
治具11の構成について、図5を用いて説明する。図5は移載装置4の治具11を示す斜視図である。治具11は、板状の支持体18上に被検出体17を固定支持する構成としている。
この治具11は、物品を実際に置く位置(前記移載ポイント)に取り付けることとする。即ち、支持体18下面には、前記物品5と同様に、載置台9の位置決めピン9b・9b・9bと係合する位置決め穴18a・18a・18a(図9に図示)が形成される。治具11をステーション2に取り付けるときは、この位置決め穴18aと位置決めピン9bとを係合させるようにして、ステーション2に対する治具11の取付位置が、常に一定の位置に定まるようする。
【0027】
治具11の前記被検出体17には、複数の被検出部が設けられている。被検出部はそれぞれ、被検出体17の平面視における外郭線の一辺を構成しており、互いに直交するか、あるいは互いに平行となる位置関係にある。
このため、第一XY軸認識センサ12および第二XY軸認識センサ13を、軌道方向(後述のX方向)と、該軌道方向に垂直となる方向(後述のY方向)とに移動させることで、前記被検出部を検出することができる。これによって、検出対象物(本実施例では被検出体17)の位置検出に必要とされる三点が特定可能とされている。
【0028】
前記複数の被検出部は階段状(クランク状)に配置されている。即ち、本実施例の被検出体17において被検出部とされるのは、平行な二辺である被検出部17a・17bと、該二辺を直角をなしながら繋ぐ一辺である被検出部17cである。
このように、被検出体17上に階段状に被検出部17a・17b・17cを形成することで、認識フォーク10上のセンサ12・13による被検出体17の検出(後述)に際して、検出誤差を微小とすると共に、認識フォーク10の機械的な動作でも被検出体17の位置の検出が容易となるようにしている。
【0029】
認識フォーク10による各被検出部17a・17b・17cの検出は、平行に上下に配置される前記支持体15・16間に、被検出体17が挿入されるように認識フォーク10を移動(例えば直進)させて行う。そして、支持体15・16間にまたがる第一XY軸認識センサ12もしくは第二XY軸認識センサ13の光経路が、被検出体17によって遮断されると、これらのセンサより検出信号が発せられる。遮断が開始されるのは、被検出部のいずれかが前記光経路を遮った瞬間である。なお、光経路は、これらのセンサ12・13の発光部から受光部に向けて射光された光により形成されている。
そして、各被検出部17a・17b・17cの検出により、ステーション2の水平面内での基準位置からのズレが検出されるようにしている。
【0030】
被検出体17の上面には、高さ方向の被検出部19が立設されている。該被検出部19は、認識フォーク10に設けられた前記Z軸認識センサ14の検出対象とされ、該センサ14により検出された被検出部19の高さを元にした演算の結果、ステーション2の高さが算出される。
【0031】
また、本実施例では、水平方向および高さ方向の被検出部を検出するためのセンサは、透過型光センサであるが、反射型光センサを用いても良い。反射型光センサを用いる場合、反射光においてステーション2と治具11との区別が困難であれば、治具11に反射部材を貼り付けることが好ましい。具体的には、水平方向の場合であれば、治具11の階段状の被検出部17a・17b・17cの縁部に反射テープを貼るようにする。高さ方向の補正も必要であれば、高さ方向の被検出部19を取付けると共に、そこに反射テープを貼り付ける。
また、反射型センサを用いる場合、治具11として、反射部材そのもので階段状(クランク状)の被検出部を形成し、それをステーション2の上面の所定位置に精確に貼り付けてもよい。このように、反射部材そのものを貼り付けることで、特にその反射部材が反射テープのように薄いものであれば、通常の物品5の移載にも影響するおそれがなく、治具11を常時配置することができる。このため、無人搬送車1のメンテナンスなどにより再びティーチングが必要になっても、治具11の場合のように、改めてセットし直す必要がない。また、この場合に、高さ方向の被検出部としては、ステーション2の垂直に立設している面を利用すれば良い。
さらに、反射型の光センサを用いる場合には、物品5を支持する移載装置4に内蔵するようにしても良い。移載装置4に内蔵することで、交換する手間を省くと共に、交換するために生じる移載ハンド8と認識フォーク10との間の製作誤差や組み付け誤差等を防ぐことができる。
【0032】
次に、前記ティーチングの手順について、図6から図17を用いて説明する。
図6はティーチングのフロー図であり、
図7は治具11の高さ検出の様子を示す平面図であり、
図8は同じく正面図であり、
図9はステーション2が基準位置にあるときの治具を示す平面図であり、
図10は検出点A・Bを示す平面図であり、
図11は検出点A・Bと治具11のズレ角度θとの関係を示す平面図であり、
図12は認識フォーク10をマイナスX方向に移動させる様子を示す平面図であり、
図13は検出点A・B、位置D、回転中心Mの位置関係を示す平面図であり、
図14は検出点Cと位置Dとの位置関係を示す平面図であり、
図15は検出点A・B・Cの位置関係を示す平面図であり、
図16は検出点A・B・Cと治具基準点Pとの位置関係を示す平面図である。
図17はティーチング作業の様子および該作業によって得られた値の確認作業の様子を示す平面図である。
【0033】
本ティーチングにおいては、認識フォーク10が備える一対のセンサ12・13により、ステーション2の所定位置(前記移載ポイント)に配置される治具11の位置検出を行う。前記一対のセンサは、第一XY軸認識センサ12および第二XY軸認識センサ13であり、両センサ12・13は平面視で適宜間隔を隔てて設けられている。この両センサにより、治具11の被検出体17の複数箇所(被検出部17a・17b・17c)を検出して、該検出データに基づいて治具11の位置検出を行い、ステーション2の位置検出(前記基準位置からのズレ検出)を可能としている。
【0034】
本実施例においては、被検出体17の三箇所の位置検出を行うことで、治具11の平面視における位置検出を行う。該位置検出における基準点は、旋回台6の回転中心M(図13から図15に図示)である。加えて、該位置検出(の途中)において、治具11の軌道3に対するズレ角度θも検出することが可能である。治具11がステーション2に対し配設される位置は、上述のとおり常に一定である。従って、治具11の位置を検出して得ることは、間接的にステーション2の位置を検出して得ることを意味する。
【0035】
ティーチング作業においては、まず、無人搬送車1を、ティーチングにおける認識ポイントまで移動させ、該認識ポイントで停止させる(ステップ101)。この認識ポイントは、システム稼動時において実際に移載動作を行わせる際に、無人搬送車1を停止させる予定の位置としている。
ただし、実際のシステム稼動時における無人搬送車1の停止位置は、このティーチング作業によって、前記認識ポイントの位置より若干修整が加えられた位置になる。
【0036】
また、認識フォーク10の直進する方向が軌道に対して正確に直角をなすよう、前もって旋回台6を駆動させて移載装置4の向きを定めておく。
【0037】
無人搬送車1を認識ポイントに停止させた後は、治具11の位置検出を以下のように行うことで、ステーション2の位置ズレの有無を検出する。
【0038】
第一に、治具11のZ方向(高さ方向)の位置検出が行われる。まず、認識フォーク10を無人搬送車1側へ退避させた状態で、前記昇降装置によって、治具11よりも十分上方である位置に移動させる。次いで、ステーション2側(治具11側)へ認識フォーク10を、その十分高い高さを保ったまま、移載装置4の駆動により直進させる(ステップ102)。
認識フォーク10を適当な距離だけ直進させると、図7に示すように、平面視でZ軸認識センサ14の発光部14aと受光部14bとの間に被検出部19が挟まれる位置に到達する(この状態では認識フォーク10が高い位置にあるので、被検出部19は実際には、Z軸認識センサ14の発光部14aと受光部14bとの間に挟まれていない)。
ここで検出すべきは高さの情報であるので、Z軸認識センサ14の検知範囲に被検出部19が入りさえすれば、認識フォーク10の平面視での位置の正確さはあまり問題にならない。従って、このステップ102において認識フォーク10を直進させる量は概算値で差し支えなく、適宜な量を設定することとする。
【0039】
前記位置で認識フォーク10の直進方向への移動は停止させ、次いで、前記昇降装置によって認識フォーク10の下降を開始させる。
認識フォーク10が十分高い位置から下降していくと、図8に示すように、発光部14a・受光部14b間の光通路PLが前記被検出部19によって遮られて、Z軸認識センサ14により被検出部19が検出される。この検出がされたときの昇降装置の変位が、図示せぬ制御装置へ検出データとして送信され、治具11の高さ位置が算出される。こうして、治具11のZ軸方向の位置が検出される(ステップ103)。
【0040】
これに従ってステーション2の高さが算出され、この高さを、制御装置に予め記憶された設計上の高さと比較することで、ステーション2の高さ方向のズレ量が前記制御装置で認識されることになる。
ステップ103での治具11の高さ位置検出が終了すると、認識フォーク10は一旦、無人搬送車1側に収納される。
【0041】
次に、XY方向(水平面内)での治具11の位置検出を行う。この作業は二段階に分かれている。
第一段階では、認識フォーク10をステーション側へ直進させて、前記第一XY軸認識センサ12および第二XY軸認識センサ13により、前記被検出体17の二箇所を検出して、治具11のズレ角度θを算出する。
第二段階では、認識フォーク10を軌道方向(後述のX方向)に移動させて、前記センサ13により、被検出体17の一箇所をさらに検出し、以上の計三箇所により治具11の位置検出を行う。
【0042】
図9に示すように、ステーション2が前記基準位置とまったく一致する位置に配設されている(即ち、ズレがゼロである)と仮定すると、前記被検出部17a・17bがX方向と平行となり、被検出部17cがY方向と平行となる。ここでX方向とは軌道3と平行な方向であり、Y方向とは軌道3に対して垂直な方向であって、かつ、認識フォーク10(移載ハンド8)が移載装置4の駆動により直進する方向である。
【0043】
次にステップ104において、認識フォーク10の高さを適切な高さとすべく、昇降装置が駆動される。この適切な高さとは、認識フォーク10の前記支持体15・16間に被検出体17を挟み込ませることが可能な、該認識フォーク10の高さを意味する。
これには、前述のステップ103における治具11の高さ検出の結果が用いられる。即ち、該ステップ103において前記Z軸認識センサ14が被検出部19を検知したときの認識フォーク10の高さから、所定の値(前記被検出部19の上下方向の寸法等を考慮して予め定めた値)を減算し、得られた高さとなるように昇降装置を駆動すれば、認識フォーク10を前記適切な高さに位置させることができる。
なお、この昇降装置の駆動中においては、認識フォーク10は無人搬送車1側に退避された状態である。
【0044】
認識フォーク10が前記適切な高さになると、移載装置4を駆動させ、認識フォーク10を再び、その高さを保ったまま治具11側へ直進させる。
ここで、前述した被検出体17の形状により、被検出部17bは被検出部17aに対して奥側に位置する。また、被検出部17aは、認識フォーク10が備える第一XY軸認識センサ12の直進経路と交わるように形成されており、被検出部17bは、第二XY軸認識センサ13の直進経路と交わるように形成されている。
【0045】
そして、図10に示すように、認識フォーク10を徐々に直進させてゆく。すると、ある時点で、第一XY軸認識センサ12が被検出部17aを検知し、このときの認識フォーク10の直進移動量から、検出点AのY軸方向の位置を得ることができる(ステップ105)。
この検出点Aは、第一XY軸認識センサ12の直進経路と、被検出部17aとが交わる点としての意味を有する。
【0046】
さらに認識フォーク10を直進させると、第二XY軸認識センサ13が被検出部17bを検知する。同様に、このときの認識フォーク10の直進移動量から、検出点BのY軸方向の位置を取得できる(ステップ106)。
この検出点Bは、第二XY軸認識センサ13の直進経路と、被検出部17bとが交わる点としての意味を有する。
【0047】
前述のとおり被検出部17bは被検出部17aに対して奥側に位置するので、検出点Aの検出から、時間差をおいて、検出点Bが検出されることになる。
もっとも、被検出部17aと被検出部17bとを連続する一直線状に構成しても、検出点A・B間の関係を利用したズレ角度θの算出や、被検出体17の位置検出は可能である。しかし、このようにした場合は、検出点Aの検出から検出点Bの検出までの時間差が微小なものとなってしまう。微小時間内に検出信号が次々と制御装置側へ送信されると、信号判別のための処理負担が大きなものとなってしまう。
逆にいえば、被検出体17の形状を階段状に構成して、検出点A・Bの検出タイミングに適宜の時間差が生じるようにすることで、信号判別の処理のための過大な負担が制御装置にかからないよう配慮している。
【0048】
前記の二点A・Bが検出されると、治具11のズレ角度θの算出が可能となる。
検出点A・Bには、図11(a)・(b)に示すような関係が成立する。図11(a)において、認識フォーク10の収納状態を原点として、認識フォーク10が検出点Aを検出した時点での直進距離をY1、検出点Bを検出した時点での直進距離をY2とする。また、認識フォーク10が有する前記両センサ間の距離をX0、被検出部17cの長さをY3とする。
図11(b)に示すように、検出点A・B間のY軸方向長さをY0とし、検出点A・B間の距離をTとし、検出点A・Bを通る直線とX軸とのなす角度をαとすると、以上の距離(長さ)や角度の間には、(1)・(2)・(3)・(4)式の関係が成立する。
【0049】
【数1】
【0050】
(1)・(2)・(3)・(4)式より、ズレ角度θを求める式として、(5)式の関係が成立する。
【0051】
【数2】
【0052】
この(5)式の関係を利用して、検出点A・Bの検出位置(直進距離Y1・Y2)から、治具11のX方向に対するズレ角度θを算出する(ステップ107)。両センサ間の距離X0、被検出部17cの長さY3は既知であるから、ステップ105・106の作業において検出した前記直進距離Y1・Y2を用いることで、ズレ角度θを計算値として得ることができる。
ここで、治具11の取付位置は、ステーション2に対して一定の位置で固定とされているから、検出される治具11のズレ角度θは、とりもなおさずステーション2の軌道3に対するズレ角度を意味する。
【0053】
次に、治具11の三点目を検出して、治具11の水平面内での位置検出を行う(ステップ108)。
ここではまず、ステップ106の作業によって直進距離がY2となる位置まで直進した認識フォーク10を、所定の距離Y4だけ無人搬送車1側へ引き込む。この引き込んだときの第二XY軸認識センサ13の位置を、Dとする。
ここで前記の所定距離Y4は、被検出部17cの長さY3の半分程度の距離としている。従って、この状態から認識フォーク10をマイナスX方向に略沿って移動させれば、第二XY軸認識センサ13が被検出部17cを必ず横切ることになる。
【0054】
次いで、図12に示すように、認識フォーク10を軌道方向に略沿って、マイナスX方向に移動させる。この認識フォーク10の移動は、移載装置4に設けた前記旋回台6により、認識フォーク10を旋回させることで行う。
認識フォーク10を徐々に旋回させていくと、ある時点で、第二XY軸認識センサ13が被検出部17cを検知する。このときの前記旋回台6の旋回量(後述する角度φ)が、検出点CのX軸方向の位置として制御装置へ送信される(ステップ108)。
この検出点Cは、第二XY軸認識センサ13の旋回移動経路と、被検出部17cとが交わる点としての意味を有する。
【0055】
図13、図14において、旋回台6の回転中心Mから検出点AまでのY軸方向での距離はL0、回転中心Mから前記位置Dまでの距離はL1、検出点Aから位置DまでのY軸方向の距離はY5である。ここで、距離L1は、位置Dより検出点Cまで認識フォーク10が旋回移動する際の回転半径としての意味をも有する。
旋回台6の駆動によって認識フォーク10が回転中心M周りに角度φ回転したときに、位置Dにあった第二XY軸認識センサ13が検出点Cに到達したとする。このとき、位置Dから検出点CまでのX軸方向の距離X1や、位置Dから検出点CまでのY軸方向の距離Y6は、以上に説明した各点の位置関係より算出可能である。
【0056】
以上のようにして、検出点CのX方向およびY方向の位置検出が行われる。
検出点A・BのY方向の位置検出は、前記ステップ105・106において行われる。検出点A・BのX方向の位置は、それぞれ旋回台6の回転中心Mより距離X0/2だけズレた位置である。
検出点A・B・Cの位置関係は図15に示すものとなる。前記回転中心Mを原点とするXY座標表示ではそれぞれ、検出点Aは(−X0/2,L0)、検出点Bは(X0/2,L0+Y0)、検出点Cは(X0/2−X1,L0+Y7)となる。
【0057】
これらの結果を利用して、以下のようにして、治具11の前記回転中心Mに対する位置検出を行う(ステップ109)。
ここで、図16(a)に示すように、被検出体17の端部の一つを治具基準点Pとして、該治具基準点Pの回転中心Mに対するXY座標を求めることで、治具11の位置検出を行っている。治具基準点Pとする端部は、本実施例では被検出部17a・17cが交わる端部としているが、他の端部を基準点としてもよい。治具基準点PのXY座標の算出は、例えば検出点Aを基準として、検出点AからのX方向およびY方向の距離を算出することにより行うことが出来る。図16(b)に示す検出点A・B・CのXY座標は、図15に示したものを用いればよい。
【0058】
検出点Aから治具基準点PまでのX方向およびY方向の距離は、図16(c)に示す関係がある。検出点A・C間の距離をL2、検出点Aから治具基準点Pまでの距離をL3、検出点Aから治具基準点PまでのX方向での距離をx、同じくy方向での距離をy、検出点A・Cを通る直線がX軸となす角度をβとすると、(6)・(7)・(8)・(9)・(10)式の関係が成立する。なお、検出点Aおよび治具基準点Pを通過する直線がX軸となす角度θは、図3、図11に示した、軌道3に対する治具11のズレ角度θである。
【0059】
【数3】
【0060】
(9)・(10)式において未知数であるL3は(6)・(7)・(8)式より導かれ、角度θは前記(5)式で算出されているので、これらの式より、距離x・yが算出される。
【0061】
以上のようにして、治具基準点PのXY座標が算出され、治具11の前記回転中心Mに対する位置検出が可能となる。治具11はステーション2に対して前記移載ポイントで固定されているので、治具11の位置を検出できれば、認識ポイントに対するステーション2の位置を検出できたことになる。
【0062】
前記認識ポイントに対するステーション2の位置は、▲1▼治具基準点Pの平面視での位置(X座標とY座標)、及び、▲2▼前記ズレ角度θ、のパラメータ値として得られる。
前記制御装置はこのパラメータ値から、(a)無人搬送車が停止すべき最適な位置、即ち、最適な移載作業位置、(b)移載装置4の移載作業前に旋回台6を回動させるべき角度、(c)無人搬送車が前記最適な位置に停止した場合に移載ハンド8をステーション2側へ直進させるべき量、を計算し、メモリ等の適当な記憶手段に記憶させる(ティーチング)。
【0063】
(a)の無人搬送車が停止すべき最適な位置は、治具基準点Pの平面視での位置と、前記ズレ角度θから得ることができる。即ち、移載ハンド8は、ステーション2のズレ角度θに応じた方向でステーション2に進入させる必要があり、また、ステーション2の位置ズレに応じた位置に到達させなければならない。この見地から、移載ハンド8を進入させる基点である無人搬送車1の位置を定めるのである。
【0064】
(b)の旋回台6を回動させるべき角度は、前記ズレ角度θと等しい値になる。即ち、移載ハンド8を直進させる方向はステーション2に対して垂直でなければならないから、ステーション2が角度ズレしている場合は、そのズレた角度θだけズレた方向で移載ハンド8を直進させる必要があり、そのズレた方向に移載装置4を向けるように旋回台6を回動させる必要があるのである。
【0065】
(c)の移載ハンド8をステーション2側へ直進させるべき量は、前記(a)で求めた無人搬送車1の停止位置と、治具基準点Pの平面視での位置とにより、求めることができる。
【0066】
(a)の最適な位置で無人搬送車1が停止しており、(b)の旋回台6の旋回角度も適切であれば、移載ハンド8をステーション2側へ前記(c)で得られた距離だけ直進させれば、ステーション2上の移載ポイント上の物品5の位置に移載ハンド8の位置が全く一致して、スムーズに物品の保持を行わせることができる筈である。
【0067】
(a)(b)(c)の量が算出され記憶されると、得られた値の確認作業に入る。
即ち、無人搬送車1を(a)で得られた最適な停止位置に実際に移動させて停止させ(ステップ110)、この状態で、ステーション2上の治具11の位置検出を再び実行する(ステップ111)。
【0068】
このステップ111の状態では、図17(b)に示すように、無人搬送車1は最適な位置に停止されており、また、移載装置4は旋回台6によって、軌道3と垂直なY方向から前記ズレ角度θだけズレた方向に向けられている。
ステーション2上の治具11の位置検出は、ステップ102からステップ109までの作業を再実行することによって行われる。
【0069】
制御装置は、前記再検出作業によって得られた治具11の位置から、該治具11に位置ズレがあるか否かの判定を行う(ステップ112)。
位置ズレがあるということは、前記ティーチング作業におけるステップ101からステップ110まで一連のステップのどこかで、検出ミスがあったと推測される。従って、再び最初からティーチング作業をやり直すことになる。
【0070】
位置ズレがないと判定されれば、得られた無人搬送車1の停止位置が、間違いなく移載作業に適切な位置である、ということが確認される。こうしてティーチング作業が終了する。
【0071】
ステーション2が複数ある場合は、前記治具11は同一形状のものをステーションの数だけ製造しておき、一つずつ各ステーション2に取り付けるものとする。無人搬送車1は、一つのステーション2についてティーチング作業が完了した後、他のステーション2に移動して、再び同様のティーチング作業を行う。
以上のように、本発明によれば、複数のステーションについて順次自動的にティーチングを行うことができるのである。
【0072】
以上のティーチング作業により、各ステーション2に関して、無人搬送車1側に記憶される情報は、次のような情報である。
まず、(a)移載作業を行うために無人搬送車1が停止する、最適な位置に関する位置情報である。次に、(b)移載ハンド8を直進させる方向、即ち、旋回台6を駆動させる角度情報である。さらに、(c)移載ハンド8を移載ポイントまで直進させるのに要する直進距離に関する距離情報である。
以上の、最適な停止位置に関する位置情報、旋回角度に関する角度情報、直進距離に関する距離情報、この三つの情報を、各ステーション2ごとに、例えばテーブル形式で無人搬送車1に記憶させることで、ステーション2の配設位置のズレに応じた移載作業が行われて、作業をトラブルなく適切に行うことが可能となる。
なお、前記三つの情報は、無人搬送車1に備える制御装置のメモリに記憶させるようにしてもよいし、あるいは無人搬送車1の上位の制御機構のメモリに記憶させるようにしてもかまわない。
【0073】
【発明の効果】
請求項1に示す如く、移載装置を搭載して軌道上を走行する無人搬送車と、物品が載置されるステーションとを備えた無人搬送車システムに用いられる移載装置の治具であって、移載装置には所定の間隔を隔てて配置されるセンサを備えた認識手段が設けられ、治具は認識手段のセンサにより検出可能とされると共に、ステーションの所定位置に配置され、治具は複数の被検出部を備え、前記複数の被検出部は階段状に配置され、平行な2辺と、該2辺間に配置されると共に2辺に直交する1辺とからなるので、簡単な構成で水平方向の位置検出が可能となる。また、被検出体を階段状に形成することで、検出時間に時間差を設けることができ、検出信号が送信される制御装置側で微小な時間差を判別する必要をなくして、制御処理の負担が軽減される。
【0074】
請求項2に示す如く、高さ方向の被検出部を備えたので、認識手段を旋回させることにより、認識手段の軌道方向への移動が可能となっている。このため、軌道方向への移動を、移載装置の旋回手段を利用することで行うので、上方への延出部(上向きの被検出部)を設けるだけの簡単な構成で高さ方向の位置検出が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】無人搬送車システムを構成する無人搬送車1およびステーション2を示す斜視図である。
【図2】移載装置システムを示す概略平面図である。
【図3】ティーチング時の移載装置システムを示す概略平面図である。
【図4】認識フォーク10を示す斜視図である。
【図5】移載装置4の治具11を示す斜視図である。
【図6】ティーチングのフロー図である。
【図7】治具11の高さ検出の様子を示す平面図である。
【図8】治具11の高さ検出の様子を示す正面図である。
【図9】ステーション2が基準位置にあるときの治具を示す平面図である。
【図10】検出点A・Bを示す平面図である。
【図11】検出点A・Bと治具11のズレ角度θとの関係を示す平面図である。
【図12】認識フォーク10をマイナスX方向に移動させる様子を示す平面図である。
【図13】検出点A・B、位置D、回転中心Mの位置関係を示す平面図である。
【図14】検出点Cと位置Dとの位置関係を示す平面図である。
【図15】検出点A・B・Cの位置関係を示す平面図である。
【図16】検出点A・B・Cと治具基準点Pとの位置関係を示す平面図である。
【図17】ティーチング作業の様子および該作業によって得られた値の確認作業の様子を示す平面図である。
【符号の説明】
1 無人搬送車
2 ステーション
3 軌道
4 移載装置
5 物品
10 認識フォーク(認識手段)
11 治具
12 第一XY軸認識センサ
13 第二XY軸認識センサ
14 Z軸認識センサ
17 被検出体
17a・17b・17c 被検出部
19 被検出部
Claims (2)
- 移載装置を搭載して軌道上を走行する無人搬送車と、物品が載置されるステーションとを備えた無人搬送車システムに用いられる移載装置の治具であって、移載装置には所定の間隔を隔てて配置されるセンサを備えた認識手段が設けられ、治具は認識手段のセンサにより検出可能とされると共に、ステーションの所定位置に配置され、治具は複数の被検出部を備え、前記複数の被検出部は階段状に配置され、平行な2辺と、該2辺間に配置されると共に2辺に直交する1辺とからなることを特徴とする移載装置の治具。
- 高さ方向の被検出部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の移載装置の治具。
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