JPH07148682A - 工具中心点キャリブレーション装置及び方法 - Google Patents

工具中心点キャリブレーション装置及び方法

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JPH07148682A
JPH07148682A JP6184845A JP18484594A JPH07148682A JP H07148682 A JPH07148682 A JP H07148682A JP 6184845 A JP6184845 A JP 6184845A JP 18484594 A JP18484594 A JP 18484594A JP H07148682 A JPH07148682 A JP H07148682A
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    • B25J9/16Programme controls
    • B25J9/1679Programme controls characterised by the tasks executed
    • B25J9/1692Calibration of manipulator
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B2219/00Program-control systems
    • G05B2219/30Nc systems
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  • Numerical Control (AREA)
  • Resistance Welding (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロボットのため適正な工具中心点を正確に確
定して適正な工具アラインメントとロボットプログラム
の修正に備えるための工具中心点のキャリブレーション
を行う装置及び方法を提供する。 【構成】 先端軸を有する工具42とX,Y及びZ軸と
を備えたロボット40のための工具中心点キャリブレー
ション装置において、ロボット40の包絡線内に配置さ
れた枠組と、前記枠組に支持されたキャリブレーション
手段30であって、このキャリブレーション手段30
は、直線状に延びる中心線を有し、この中心線上に物体
が存在する時にこれを表示する信号を発するキャリブレ
ーション手段30とを有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工具中心点のキャリブ
レーション(校正)を行うための装置及び方法に関す
る。特に、本発明は、ロボットのために適正な工具中心
点を正確に確定して適正な工具アラインメント(調心)
とロボットプログラムの修正に備えるためのキャリブレ
ーションを行う装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】工具中心点は、ロボットのフェースプレ
ート(面板)に対するロボット工具の工具先端部の位置
を定める6次元ベクトルである。工具中心点は、ロボッ
トが工具の位置を正確に知るために不可欠である。ロボ
ットは、常にロボットフェースプレートの正確な位置を
認識するが、種々の理由から特定の工具についてロボッ
トがその工具中心点を正確に認識できない場合がある。
【0003】所定の工具種に属する特定の工具に関し、
その工具中心点は、個々の工具間で相違する。従って、
個々の工具について前もって規定された工具中心点は、
必ずしも完全に正確ではない。また、工具中心点は、工
具の衝突や摩耗が原因して変化することもある。
【0004】しかしながら、ロボットが正確に運転され
るためには、工具中心点の正確な位置を把握しておく必
要がある。すなわち、工具中心点の確定は、衝突、工具
の変更、その外の外的要因によって工具の位置が変化し
た時に、ロボットプログラムを修正する手段を提供す
る。また、工具中心点を正確に測定することによって、
完全な工具(即ち、仕様と正確に一致する工具)を前提
として作られたロボットプログラムの修正を行なう手段
を提供することができる。
【0005】工具中心点を確定するための従来の方法と
しては、ロボットフェースプレートに対する工具の位置
と方向を物理的に測定して、測定された工具中心点を入
力する方法を挙げることができる。
【0006】この初期測定の工具中心点を入力した後、
工具中心点と仮定された場所のまわりにガンを回転させ
る。この工具の先端が移動した時は、仮の工具中心点を
調整する。仮の工具中心点のまわりに回転してもその工
具の先端部が移動しない時は、適正な工具中心点の設定
がなされたことを示す。
【0007】この方法は、熟練工でも約15分必要であ
り、その精度は約±8mmである。この方法は、熟練工
を必要とし、ロボットの運転不能な時間がかなり長く、
精度も最低レベルである。
【0008】種々の工具における工具中心点に係る数値
を更新する方法として、正確な位置の固定目標或いは標
的点を利用するシステムが考案された。ロボットの腕を
認識目標位置へ移動させ、この目標点と工具先端部が正
しく調心するまで工具の調整を行なう。
【0009】この方法も同じく熟練工を必要とし、約1
0分かかる。得られる工具中心点の精度は、約±2mm
の範囲内である。この方法の問題点は、熟練工が要求さ
れることと、時間がかかり、また工具の破損をもたらす
こともあり得る点である。
【0010】別の従来例として、ロボットから工具を取
外した後、ロボットのフェースプレートを認識固定点ま
で移動させ、工具を再び取付けた上でこの先端部を同認
識位置まで動かすことによって、工具中心点の確定を行
なう方法がある。この工具の取外し再取付けには20分
程度の時間がかかり、精度も約±3mmである。
【0011】特に、アーク溶接装置のキャリブレーショ
ン用として、二重ビームキャリブレーション装置が考案
された。この考案は、出願人によるものであり、ロボチ
ックスツデイ(Robotics Today)、第2
巻、第4号、1989年第4四半期中に「ロボットによ
るフラッシュアーク溶接法」標題のもとに発表されてい
る。このシステムの欠点は、一対の直交ビームが要求さ
れること、工具の種類が特定される点にある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、種々
の種類のロボット工具に適用できるロボット工具中心点
確定のための効率的な装置と方法を提供することにあ
る。本発明の目的は、またロボット工具用スポット溶接
ガンのキャリブレーションに用いるこのとできる方法と
装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、ロボット用の
工具中心点キャリブレーション装置を提供する。この工
具中心点キャリブレーション装置は、ロボットの包絡線
(エンベロープ)内に配置された枠組を含む。この枠組
には、工具中心点キャリブレーション手段が保持されて
おり、このキャリブレーション手段は、直線状に延びる
中心線を有する。工具中心点キャリブレーション手段
は、工具先端部が中心線上にある時にこれを表示する信
号を発する。
【0014】キャリブレーション手段を一つのロボット
軸に対しほぼ平行に配置させ、且つ工具先端軸がロボッ
ト軸の内の一つの軸に対しほぼ平行となる状態でロボッ
トがキャリブレーション手段に到達するようにキャリブ
レーション手段を配置することができる。
【0015】本発明の実施態様の一つとして、前記キャ
リブレーション手段は、一条のビーム(光線)である。
この時、前記枠組は、底部と、この底部に立設された柱
と、この柱から前記一条のビームへ延びる一対の離間し
て配置された腕を含んでおり、前記一条のビームが前記
離間された一対の腕の間に存在することが好ましい。前
記一条のビームを発生させるため、枠組内にに光学繊維
ケーブルを保持させることができる。
【0016】本発明は、またロボット工具のために工具
キャリブレーションを行う方法を提供する。この方法
は、ロボットの包絡線内に、直線状に延びる中心線を有
するビームを含むキャリブレーション手段を配置させる
ステップを含む。工具先端部は、ビーム行路内の初期位
置に配置する。工具先端部をビーム行路内に配置させた
状態でロボットフェースプレートに係る数値を得る。工
具先端部をビーム行路内に配置させた状態で工具を少く
とも第2の位置まで先端軸のまわりに回転させる。後続
の1或いは複数の位置に工具先端部を配置させた状態
で、ロボットフェースプレートに係る追加の数値を得
て、この得られた数値に基づいて工具中心点の算出を行
なう。次に、計算で得られた工具中心点に基づいて工具
のアラインメントを行なう。この代りに、新たな工具中
心点に対応して、ロボットが運転中の工具の運動を自動
調節することも可能である。
【0017】本発明の方法は、スポット溶接ロボットに
好適である。本発明の好ましい態様である工具キャリブ
レーション法は、工具軸方向に配置された一対の対向す
る工具先端部を含む溶接工具を具備したスポット溶接ロ
ボットに適用される。この方法は、次のステップを含
む。
【0018】a) ロボットの包絡線内に、直線状に延び
る中心線を有するビームを含むキャリブレーション手段
を配置し、 b) 前記一対の対向する工具先端部の一方を、前記ビー
ムの行路内に配置し、 c) 前記ビームに対して前記溶接工具を移動させること
により前記一方の工具先端部のプロファイリングを行
い、 d) 前記プロファイリングに基づき、前記ビーム行路が
前記一方の工具先端部のほぼ円筒状の部分の中点に位置
する中心点で前記第1の工具先端部と交差するところの
初期位置に前記一方の工具先端部を配置させ、 e) 前記一方の工具先端部の前記中心点位置につきその
初期近似を計算により求め、 f) 前記工具先端部が前記初期位置にある状態の前記ロ
ボットフェースプレートに係る数値を求め、 g) 前記溶接工具を前記初期位置から第2の位置まで前
記キャリブレーション機構の中心線に対しほぼ垂直な軸
のまわりに回転させ、 h) 前記工具先端部が前記第2の位置にある状態の前記
ロボットフェースプレートに係る数値を求め、 i) 前記溶接工具を前記キャリブレーション手段に対し
ほぼ垂直な軸のまわりに第3の位置まで回転させ、 j) 前記工具先端部が前記第3の位置にある状態の前記
ロボットフェースプレートに係る数値を求め、 k) 前記溶接工具を前記キャリブレーション機構に対し
ほぼ平行な軸のまわりに第4の位置まで回転させ、 l) 前記工具先端部が前記第4の位置にある状態の前記
ロボットフェースプレートに係る数値を求め、 m) 前記により得られた数値に基づき、前記一方の先端
部の前記中心点の位置を計算により求め、 n) 前記一対の工具先端部の他方についても、前記b)〜
m)のステップを繰り返し、 o) 前記一対の工具先端部の各中心点間に延びる直線に
沿った前記工具中心線を計算により求め、 p) 一対の工具先端部のプロファイリングを行なって前
記各工具先端部の中心点間の最狭プロファイルを確定し
た後に、 q) 最狭プロファイルに沿って工具中心点を計算により
求める。
【0019】本発明の前記または他の目的は、添付図面
を参照する本発明の好ましい実施態様の説明から明白と
なる。
【0020】
【実施例】図1〜図3は、本発明に係る工具中心点キャ
リブレーション装置10の構造を示す。このキャリブレ
ーション装置10は、後述のようにロボットの包絡線
(エンベロープ)内に配置される枠組12を具備する。
【0021】この枠組12は、取付穴16を介してロボ
ットセルの床部にボルト結合できるほぼ平坦な底部14
を有する。この底部14に柱18が結合されており、こ
の柱18は、底部14から一対の離間して配置された腕
20までほぼ垂直に延びている。
【0022】前記腕20は、柱18の上端から約45゜
の角度で延出する。枠組12は、その内部に光学繊維ケ
ーブル22を保持する。腕20の内方には、一条のビー
ム30を発するために、発光ダイオード(LED)24
と増幅器26と端子板28とが配置されている(重信回
線で示す)。
【0023】リード線(図示せず)を用いてキャリブレ
ーション装置10をアクセスホール32を介してロボッ
トコンピュータに接続することができ、リード線を枠組
12の内部に延在させることができる。ビーム30の遮
断の有無(すなわち、ビーム行路内の物体の存否)を知
らせる信号がロボットコンピュータに送られる。
【0024】一条のビーム30の径は約1mmであり、
その中心線は直線状に延びている。ビーム30は、後述
のようにロボット工具の工具中心点を算出するためのキ
ャリブレーション装置として用いられる。
【0025】前記ビームは、ロボット軸に対してほぼ平
行に位置するとともに、工具先端軸がロボット軸の一つ
の軸に対しほぼ平行な状態でロボットがキャリブレーシ
ョン装置に到達するように位置することが好ましい。
【0026】この好ましい方向に位置させることによ
り、要求される計算を単純化させ、また、認識される方
向のいずれもが前記計算に織り込まれる適正なベクトル
変換に利用することができる。
【0027】次に、本実施例の工具中心点キャリブレー
ション装置10の操作を図4〜図11を参照して説明す
る。図4に示すように、工具中心点キャリブレーション
装置10は、ロボット40の包絡線(ロボットエンベロ
ープ)内でロボットセルの床部にボルト結合することが
でき、次の要求が満足されることが好ましい。
【0028】先ず、前記ビームは、ロボット40のX軸
またはY軸に対し約5゜の範囲内でほぼ平行でなければ
ならない。ロボット40は、図5に示すように、工具4
2のガンまたは工具先端部軸がロボットのX、Y或いは
Z軸に対し約5゜の範囲内でほぼ平行となる状態で前記
ビーム30に到達できるものでなければならない。最後
に、ロボット40は、工具42を衝突やソフトウェアの
限界に至ることなく工具先端軸のまわりの両方向に約3
0゜回転させる能力を有するべきである。
【0029】図4〜図11に示すロボット40は、対向
する工具先端部44,46を有するスポット溶接ロボッ
トである。工具中心点キャリブレーション装置10は、
操作のための2つの別個の処理手順を有する。
【0030】初期セットアップは、ロボット40がビー
ム30の位置について何の情報もなく、或いは工具中心
点の数値に関して何の情報がないか、または不正確な情
報の基でスタートする場合に一度だけ実施される。この
初期セットアップには、約10分かかる。第2の処理手
順は、ロボットがビームの位置を知る更新(アップデー
ト)であり、これは工具中心点に係る数値の良好な近似
でスタートする。更新手順は、その実施に約1分かか
る。
【0031】初期セットアップの段階では、オペレータ
は、工具先端部が最初にビーム30を遮断するスタート
位置に達するまでロボット40を手で移動させる必要が
ある。この初期準備の段階において、ロボットは、図6
に略示するように、先端部44がビームに対して任意の
位置50にある状態でスタートする。
【0032】この初期セットアップの後、オペレーター
は、実際の工具中心点から±2インチ内の精度の工具中
心点に係る数値の初期見積を入力するか、或いは、その
代わりに、図5に示すように、ビームの中央とロボット
フェースプレート54の中央との間の高さ52を入力す
る必要があるが、後者の方法が好ましい。なぜなら、ユ
ーザー側からの必要入力量が最小となるし、必要入力
(すなわち、高さ52)が一般に工具中心点の近似より
正確に得られるからである。
【0033】これらの初期入力数値は、工具中心点キャ
リブレーション装置10との衝突を避けるために重要で
ある。これらの初期見積は、正確なものでなく、本発明
の方法で計算される最終の工具中心点に対する影響は皆
無である。
【0034】次の処理手順は、図6に略示するように、
工具先端部44のプロファイリング(輪郭測定)であ
る。このプロファイリングは、工具先端部44をビーム
30に対して移動させ、ビーム30の行路に平行な平面
の工具先端部44の断面距離を確定することにより行わ
れる。
【0035】プロファイリングは、ビームが任意の位置
50で最初に先端部44と交差することで始まる。ロボ
ットは、ビーム30の遮断がとぎれて工具先端部44の
端部が示されるまでビーム行路に平行な面内で先端部4
4を移動させる。ロボット40は、ロボットフェースプ
レート54の位置を認識する。そして、ビーム30が再
び検出されて前記面内で工具先端部44の他方の端部が
示されるまで、先端部44を逆進させる。
【0036】工具先端部44の対向する端部間における
ロボットフェースプレート54の位置の変更により、工
具先端部44の断面距離が確定される。工具42とロボ
ット40の慣性による誤差は、プロファイリング時の両
方向の移動により最小となる。
【0037】この方法は、図6に略示するように、工具
先端部44に沿って密に間隔を置いた複数の平行な平面
において繰り返される。この手順は、工具先端部44の
4個のほぼ同一な隣接する断面距離が求められるまで続
行する。この横断面の平面56の位置を記録し、この方
法を続行する。そして、4個の他の一致が得られると探
査を中止する。平面56での第4の一致した前記録位置
が工具先端部44のほぼ円筒状の部分を示すものとして
用いられる。
【0038】ロボット40は、工具先端部44を移動さ
せて、ビーム30を平面56のほぼ中点の中心点60に
位置させる。従って、前記先端部のプロファイリング手
順の結果として、先端部44は、ビーム30が工具先端
部44の円筒状の部分の軸と工具先端部44のほぼ中点
の中心点60で交差する位置に配置される。
【0039】非対称の工具先端部44Aと46A上での
先端部プロファイリング手順を図7に示す。図7に示す
ように、この方法も、ビーム30が工具先端部44Aの
ほぼ円筒状の中心部の中心点60Aに位置するように、
先端部44Aをビーム30内に配置する。
【0040】初期操作の段階で、ビーム30とロボット
フェースプレート54との間の高さ52がユーザーによ
り入力されると、ロボットのX軸に平行なロボットフェ
ースプレート54のまわりに非常にわずか、例えば3/
100ラジアン、即ちほぼ1.719゜回転させること
で、Y軸方向の中心点位置(CPY)を近似することが
できる。
【0041】このCPYは、工具42の高さの変化(△
Z)をラジアン単位の小回転角で割算することにより近
似される。この近似は、図8に略示するように、高精度
で行うことができる。
【0042】工具42のZ位置の変化(△Z)は、ロボ
ットフェースプレート54のまわりの工具42の回転の
後に確定されるものであり、この変化は、工具42をビ
ーム30に対しZ軸方向に移動させ、次にZ軸でのロボ
ットフェースプレート位置の変化を認識することにより
確定されるものである。
【0043】ビーム30が工具先端部44のほぼ円筒状
の部分の中点内の中心点60に配置され、CPYとCP
Zの初期近似がなされた後は、工具先端部44と46を
図9に示すように、工具先端軸のまわりに±角度φ、例
えば30゜回転させることができる。これらの全ての3
の位置における中心点測定値をCPYとCPZの数値を
確定するために用いることができる。
【0044】この測定値は、位置と無関係にロボットフ
ェースプレート54の認識位置に関連する。CPYとC
PZの数値はこれらの3個の測定値に基づいて確定する
ことができる。なぜなら、各々のCPYとCPZの方向
は、前記ロボットフェースプレート54とともに回転
し、いずれの位置でもロボットフェースプレート54の
特定の位置(すなわち、Z0 ,Z-φ及びZ+φ)が認識
されるからである。
【0045】その結果、各特定の測定値に対して1個の
等式が得られる。全3個の等式は次のように纏めること
ができる。 CPZ=(Z-φ+Z+φ−Z0 )/2(cosφ−1) H=Z0 −CPZ CPY=(Z+φ−H−CPZcosφ)/sinφ 上式中、φは工具先端軸のまわりの回転角を示す。これ
らの3元方程式を3つの未知数について解くと、その内
の2つの未知数についてその大きさを確定することがで
きる。
【0046】残る1つの未知数は、図5に示すような、
ビーム30にほぼ垂直なCPXの大きさである。この未
知数CPXの大きさを確定するため、図10に示すよう
に、ロボットフェースプレート54から−CPZの位置
に見かけ中心点62を形成する。
【0047】ロボット40は、見かけ中心点62のまわ
りに僅かだけ、例えば3/100ラジアンだけ回転でき
る。CPXの見積値は、工具の高さの変化(△Z)を回
転角(ラジアン)で割算して求められる。この方法は、
図8を参照して上述した、ビーム30とロボットフェー
スプレート54との間の高さのみを入力したCPY見積
に類似する。
【0048】既に述べた通り、工具42の高さの変化
(△Z)は、距離CPXに比例する。上記の代りに、ビ
ーム30の位置がロボットフェースプレート54に対し
て認識されているロボットセルにキャリブレーション装
置10をボルト結合してCPXの見積値を確定すること
ができる。
【0049】上記のプロセスを繰り返して、図10に示
すようなCPX見積値の修正を確定することもできる。
工具先端部44を再び見積中心点のまわりに回転する。
ビーム30が再び工具先端部44と交差してそれにセン
タリングされるまで工具42を移動させ、ロボットフェ
ースプレート54の高さの変化を認識することにより工
具先端部44の高さの変化(△Z)を測定する。見積C
PX位置の修正値は次式で与えられる。
【0050】△X=△Z/(sinφcosφ) 一方の先端部44の中心点60がこのようにして認識さ
れる。上記の全てのプロセスを他方の先端部46につい
ても繰り返す。この時点で、或いは図6に示す中心点6
0の確定後の時点で、対向する工具先端部44,46間
の接触面70若しくは接触点の位置を確定する。このプ
ロセスを図11に略示する。
【0051】工具先端部44の中心点60の上方4mm
に位置した直線72に沿って、約25mmの距離に亘っ
て水平方向にビーム走査を行なう。ビーム30の遮断が
生じない時は、このプロセスを反対方向に繰り返す。や
はりビーム30が非遮断のままの時は、直線72の更に
1mm上方の直線74に沿ってこのプロセスを繰り返
す。
【0052】ビーム30が遮断されなくなるところの工
具先端部44の端部を示す位置を発見した後は、丘下り
法(hill descend proceduce)に従って、接触面70の位
置を求める。
【0053】この丘下り法は、図6に示したプロファイ
リング法に類似する工具先端部44の径走査から始め
る。工具先端部44を工具の先端部軸に沿って約2mm
移動させて新しい径を確定する。新しい径が旧の径より
も0.5mmを超えて大きい時は、このプロセスを逆方
向に繰り返す。発見される最狭径は、接触面70に対応
する。
【0054】接触面70の反対側の任意の位置50’か
ら始めて、工具先端部46の中心点60’が得られるま
で工具先端部46をジグザグ進行させてプロファイリン
グを行なう。
【0055】工具先端部46についてその全処理手順を
繰り返すことにより各先端部44,46の2個の中心点
60,60’を算出することができる。このようにし
て、工具42の中心線76を認識することができる。工
具の中心線軸は、認識された2つの中心点60と60’
を結ぶ直線である。
【0056】ロボット40は、工具の中心線軸のロボッ
ト主軸へのアラインメントを行うことができ、全キャリ
ブレーションのプロセスを最初から繰り返すことができ
る。この繰り返しの目的は、ビーム30の誤アラインメ
ントに起因する誤差を除くことにある。
【0057】このプロセスの繰り返しの過程において
も、ビーム30の遮断は同一位置で行うべきである。初
期セットアップの後、このプロセスは、この位置からス
タートできる。
【0058】一対の工具先端部44,46の工具中心点
80の位置を示すものとして、接触面70を利用するこ
とができる。工具中心点60又は60’と接触面70に
おける最狭断面間の距離を中心点60又は60’の一方
に加えて工具42の工具中心点80を算出することがで
きる。
【0059】このようにして認識された工具中心点80
について、工具42の適正なアラインメントを実施する
ことができ、且つ/または制御系の修正を履行すること
ができる。
【0060】工具先端部に図7に示すような偏心が有る
時には、偏心Aは、プロファイリング時に確定され算出
さらた工具中心点80に加算される。所定の既知ワール
ドコーディネートベクトルからの工具中心点ベクトルの
発生は、次のオイラー変換を用いて達成することができ
る。
【0061】
【数1】
【0062】ここに、A,B,及びCは、ロボットフェ
ースプレート座標系のカレントオイラー角である。
【0063】
【発明の効果】本発明の工具中心点キャリブレーション
装置10は、従来のシステムに比べて多くの顕著な利益
を有する。本発明のシステムは、機械的装備が極めて簡
単ですみ、工具中心点キャリブレーション装置10を単
に床部にボルト結合すれば良い。電気的装備も最低限の
ものですみ、ロボットへ一つの信号を送れば良い。
【0064】ソフトウェアの構成も単純化され、オペレ
ーターは、工具42をキャリブレーション装置10へ移
動し供給されたソフトウェアを稼働させれば良い。本発
明のキャリブレーション装置10は、精度が高く工具中
心点80を1/2mmの範囲で測定することができる。
【0065】さらに、本発明は、迅速なキャリブレーシ
ョン法を提供するものであり、システム準備時間は約1
0分であり、更新は1分以内で完了することができる。
本発明の簡易な設計のため構造は簡素なものであり、ま
た低コストである。また、本発明の適用にあたってロボ
ットの種類は問題とならない(ABB、KUKA等)。
加えて、本発明のシステムの運転にあたって、コンピュ
ーターの追加は不要であり、本システムはロボットのマ
ニピュレータに載置されたコンピューターで稼働可能で
ある。
【0066】本発明の好ましい実施態様は、上記記載の
通りであるが、本発明の精神と範囲から離れることなく
本発明に種々の変更と修正を加えることが可能であるこ
とは当技術分野で通常の技能を有する者にとって明白で
ある。
【0067】例えば、ビーム30は、一直線上に工具先
端部が存在することを示すに十分なトロリ線またはその
他の種類のセンサーで代替することができる。従って、
クレームの範囲は、添付のクレームの範囲によってのみ
制限されるものと理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のキャリブレーション装置の正面図であ
る。
【図2】図1に示したキャリブレーション装置の側面図
である。
【図3】図1、図2に示したキャリブレーション装置の
平面図である。
【図4】ロボットセル内に収容された本発明のキャリブ
レーション装置が置かれている位置を示す略図である。
【図5】図4のキャリブレーション装置とキャリブレー
トされるべきロボットを示す略図である。
【図6】本発明による工具先端部のプロファイリング法
を示す略図である。
【図7】偏心した工具先端部上で実施される図6のプロ
ファイリング法を示す略図である。
【図8】本発明のキャリブレーション法で用いられる中
心点推定法を示す略図である。
【図9】工具先端軸のまわりに回転した後のロボットフ
ェースプレートの位置を示す略図である。
【図10】本発明による工具中心点に係る数値の修正過
程における工具先端部の相対位置を示す略図である。
【図11】対向する工具先端部の接触点と工具中心点の
確定法を示す略図である。
【符号の説明】
10 キャリブレーション装置 12 枠組 14 底部 18 柱 20 腕 22 化学繊維ケーブル 24 発行ダイオード 30 ビーム 40 ロボット 42 工具 44,46 工具先端部 54 ロボットフェースプレート 60,60’ 中心点 70 接触面 80 工具中心点

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端軸を有する工具とX,Y及びZ軸と
    を備えたロボットのための工具中心点キャリブレーショ
    ン装置において、 ロボットの包絡線内に配置された枠組と、 前記枠組に支持されたキャリブレーション手段であっ
    て、このキャリブレーション手段は、直線状に延びる中
    心線を有し、この中心線上に物体が存在する時にこれを
    表示する信号を発するキャリブレーション手段と、を有
    することを特徴とする工具中心点キャリブレーション装
    置。
  2. 【請求項2】 前記キャリブレーション手段が一つのロ
    ボット軸にほぼ平行に配置され、前記工具先端軸が前記
    ロボット軸の内の一つの軸に対しほぼ平行な状態でロボ
    ットが前記キャリブレーション手段に到達するよう構成
    され、且つ前記キャリブレーション手段が一条のビーム
    であることを特徴とする請求項1記載のキャリブレーシ
    ョン装置。
  3. 【請求項3】 前記枠組が、底部と、この底部に立設さ
    れた柱と、前記柱から前記一条のビームへ延びる一対の
    離間して配置された腕とを有し、前記一条のビームが前
    記離間された一対の腕の間に存在し、更に前記枠組が該
    枠組に保持され前記一条のビームを伝送する光学繊維ケ
    ーブルを含むことを特徴とする請求項2に記載のキャリ
    ブレーション装置。
  4. 【請求項4】 先端軸を有する工具を保持したロボット
    フェースプレートを備えたロボットのための工具キャリ
    ブレーションを行う方法であって、次のステップを経る
    ことを特徴とするもの。 a) ロボットの包絡線内に、直線状に延びる中心線を有
    するビームを含むキャリブレーション手段を配置し、 b) 前記工具の先端部を前記ビームの行路内の初期位置
    に配置し、 c) 前記工具先端部を前記ビーム行路内に配置させた状
    態で、前記ロボットフェースプレートに係る数値を得
    て、 d) 前記工具先端部を前記ビーム行路内に配置させた状
    態で、前記工具を少くとも第2の位置まで前記先端軸の
    まわりに回転させ、 e) 前記工具先端部を前記少くとも第2の位置に配置さ
    せた状態で、前記ロボットフェースプレートに係る数値
    を得て、 f) 前記により得られた数値に基づいて工具の中心点を
    算出する。
  5. 【請求項5】 前記工具先端部の前記初期位置への配置
    が、 前記工具先端部を前記ビーム行路内の任意の位置に配置
    し、 前記工具先端部を前記ビームに対して移動させて前記工
    具先端部の前記ビームによるプロファイリングを行った
    後、得られたプロファイルに基づいて前記工具先端部の
    中点にある前記初期位置を算出し、 前記工具先端部のほぼ円筒状の部分内にある前記初期位
    置へ前記工具先端部を配置する、ことを含む請求項4記
    載の工具キャリブレーションを行う方法。
  6. 【請求項6】 工具軸に沿って配置された一対の対向す
    る工具先端部を有しロボットフェースプレートに取り付
    けられた溶接工具を備えたスポット溶接ロボットのため
    の工具キャリブレーションを行う方法であって、次のス
    テップを経ることを特徴とするもの。 a) ロボットの包絡線内に、直線状に延びる中心線を有
    するビームを含むキャリブレーション手段を配置し、 b) 前記一対の対向する工具先端部の一方を、前記ビー
    ムの行路内に配置し、 c) 前記ビームに対して前記溶接工具を移動させること
    により、前記一方の工具先端部のプロファイリングを行
    い、 d) 前記プロファイリングに基づき、前記ビーム行路が
    前記一方の工具先端部のほぼ円筒状の部分の中点に位置
    する中心点で前記一方の工具先端部と交差するところの
    初期位置に前記一方の工具先端部を配置し、 e) 前記一方の工具先端部の前記中心点位置につきその
    初期近似を計算により求め、 f) 前記工具先端部が前記初期位置にある状態の前記ロ
    ボットフェースプレートに係る数値を求め、 g) 前記溶接工具を前記初期位置から第2の位置まで前
    記キャリブレーション手段に対してほぼ垂直な軸のまわ
    りに回転させ、 h) 前記工具先端部が前記第2の位置にある状態の前記
    ロボットフェースプレートに係る数値を求め、 i) 前記溶接工具を前記キャリブレーション手段に対し
    てほぼ垂直な軸のまわりに第3の位置まで回転させ、 j) 前記工具先端部が前記第3の位置にある状態の前記
    ロボットフェースプレートに係る数値を求め、 k) 前記溶接工具を前記キャリブレーション手段に対し
    てほぼ平行な軸のまわりに第4の位置まで回転させ、 l) 前記工具先端部が前記第4の位置にある状態の前記
    ロボットフェースプレートに係る数値を求め、 m) 前記により得られた数値に基づき、前記一方の先端
    部の前記中心点の位置を計算により求め、 n) 前記一対の工具先端部の他方についても、前記b)〜
    m)のステップを繰り返し、 o) 前記一対の工具先端部の各中心点間に延びる直線に
    沿った前記工具中心線を計算により求める。
  7. 【請求項7】 更に次のステップを経ることを特徴とす
    る請求項6記載の工具キャリブレーションを行う方法。 p) 前記中心線の位置に基づいてアラインメントを行
    い、前記b)〜o)のステップを前記工具アラインメントの
    後に繰り返す。
  8. 【請求項8】 前記中心線の算出の後に前記一対の工具
    先端部のプロファイリングを行なって両工具先端部の中
    心点間の最狭プロファイルを見出し、この最狭プロファ
    イルに沿って工具中心点を計算で求め、この工具中心点
    が前記最狭プロファイル面と前記中心線の交点であるこ
    とを特徴とする請求項6または7記載の工具キャリブレ
    ーションを行う方法。
  9. 【請求項9】 次のステップを経ることを特徴とする工
    具キャリブレーションを行う方法。 a) ロボットの包絡線内に、直線状に延びる中心線を有
    するビームを含むキャリブレーション手段を配置し、 b) 前記工具を前記ビームの行路内に配置し、 c) 前記工具を前記ビームに対して移動させて前記工具
    のプロファイリングを行なって、前記キャリブレーショ
    ン手段に平行な複数の平面における前記工具の断面距離
    を連続的に確定し、複数のほぼ類似な断面距離が前記工
    具のほぼ円筒状の部分を示すものとして、 d) 前記ほぼ円筒状の部分に沿って前記工具の中点を計
    算により求め、 e) 前記計算で求めた中点に基づいて前記工具のアライ
    ンメントを行う。
  10. 【請求項10】 前記工具先端部のプロファイリング
    が、ビームに平行な複数の平面における前記工具先端部
    の断面距離を連続的に確定することを含み、隣接する平
    面内にある複数のほぼ類似な断面距離が前記工具先端部
    の前記ほぼ円筒状の部分を示すものであり、プロファイ
    リング時の前記工具先端部の4個のほぼ類似な断面距離
    が前記ほぼ円筒状の部分の存在を示すものであることを
    特徴とする請求項5乃至9のいずれかに記載の工具キャ
    リブレーションを行う方法。
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