JP4431767B2 - 飛灰の湿式処理法 - Google Patents

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Description

本発明は,都市ごみ等の焼却時の燃焼排ガスから採取される飛灰,或いは焼却時の灰分やダスト類を溶融処理するさいに発生する排ガス等から採取される飛灰を対象とした湿式処理法に係り,詳しくは該飛灰中に含まれる重金属類と脈石成分を有効利用可能な形態で分離回収する湿式処理法に関する。
飛灰から湿式法で有価金属(重金属類)を回収する方法として、鉱酸により重金属分を浸出したあと中和して重金属が濃縮した中和澱物を生成させ,この澱物を液から分離し,これを非鉄製錬工程へ供用する方法がある。この場合,鉱酸としては処理コストの面から硫酸または塩酸を用いるのが一般的である。
このうち硫酸を用いる方法は,塩酸を用いる方法より安価であるが、飛灰中のPbとCaが浸出されないので,PbとCaを分離回収できないばかりでなく,Caが石膏化して残渣量が大幅に増加してしまう。このためCa濃度の高い飛灰では特に問題となる。またPbと石膏を含む残渣は乾式のPb製錬工程に供用され得るが、スラグ成分(石膏)が多いので処理コストが増加し,Caも有効に利用され得ないという問題もある。
他方,塩酸を用いる方法は,硫酸による方法よりもコストが上昇するが、飛灰処理工程で発生するCaCl2を含む溶液に硫酸を添加することで、石膏の生成と塩酸回収を図ることができるので,安価に飛灰を処理することができる。
このような塩酸を用いる方法には,例えば特許文献1および特許文献2に記載の方法が知られている。
特開2000−109938号公報 特許第2986736号公報
飛灰中の有価金属としてはZn,Pb,Cu,Caなどの存在が見られる。これらの有価金属を非鉄製錬の操業過程に取り込んで採取するのが資源の有効活用の面でも,また飛灰の無公害化の点でも有利である。しかし,飛灰中の有価金属類をどのような形態に濃縮または分離して,非鉄製錬のどの操業過程に組み込むのが最も有利であるかを決めるのは容易なことではない。
飛灰中の有価金属のうち,経済価値を有するものとして例えばZnに注目し,亜鉛製錬の過程で飛灰中の亜鉛を取り込むことを課題とする場合,飛灰の処理法として塩酸酸性溶液で飛灰を酸浸出する方法を採用するとして,例えば特許文献1の方法では,Znと可溶性のSiやAlを同一の残渣として沈殿させるので、この残渣を湿式Zn製錬工程へ供用する原料とするには,Si量やAl量が多くて必ずしも望ましいものではない。同様に,特許文献2の方法でも,重金属と共に浸出されたSiやAlを同一残渣として回収するため、湿式Zn製錬工程へ供用する原料としては望ましくない。
したがって,本発明は,塩酸酸性溶液で飛灰を酸浸出する方法を採用しながら,飛灰中のZnを,湿式Zn製錬工程へ供用できる最も好ましい形態で回収する方法を見出すことを課題としたものである。
本発明によれば,前記の課題を解決する飛灰の処理法として,飛灰をpH3.5以下の塩酸酸性溶液を用いて酸浸出処理し,この処理液に中和剤を添加してpH3.5超え〜5の範囲に中和したあと固液分離して濾液L1と脈石系残渣P1を採取する工程と;前記の濾液L1に中和剤を添加してpH5超え〜9の範囲に中和したあと固液分離して濾液L2と亜鉛リッチ系残渣P2を採取する工程と;前記の濾液L2に硫酸を添加したあと固液分離して濾液L3と石膏系残渣P3を採取する工程と;を有する飛灰の湿式処理法を提供する。ここで,酸浸出処理に供される飛灰は,pH10を超えない洗浄水で予め水洗処理が施されたものであるのが好ましい。また,濾液L3は,酸浸出処理用に再利用される。
本発明法で飛灰から重金属類を中和澱物残渣P2として回収すると,このものは亜鉛リッチで,その他の重金属類もリッチに同伴し,SiやAl等は殆ど含まれてこないので,湿式亜鉛製錬工程に供給するに足る品質の原料となる。したがって,これを湿式亜鉛製錬工程に供給することによって,飛灰中のZnから高品質のZn(電気亜鉛例えば4N以上のZn)を回収することが可能になり,飛灰を有利に資源活用できると共に,飛灰の無公害化を達成できる。さらに塩酸酸性溶液を用いる酸浸出法の利点である塩酸の再利用や石膏副生なども本発明法はそのまま享受でき,Zn回収の費用の低廉に役立つ。
本発明で処理の対象とする飛灰は燃焼炉,焼却炉,溶融炉などの排ガスから捕集されるものであり,通常は排ガス経路に設置されたバグフイルターや電気集塵機で採取される。最も代表的には,一般ごみ焼却設備の排ガスから採取される飛灰や,灰分(前記飛灰を含む)を灰溶融炉でスラグ化するさいの排ガスから採取される飛灰を本発明は処理対象とするが,これに類する排ガスダスト類も処理対象とすることができる。本発明に従う飛灰の処理フローの例を図1に示した。
前記のような飛灰を本発明では出発材料とするが,図1に示したように,まずこれを水洗するのが好ましい。この水洗はpHが10を超えないように行うことが肝要である。洗浄水として各種工程内で発生するアルカリ性の工程水を使用する場合には,pH10以下となるように,必要に応じて塩酸を添加するのが好ましい。これにより,飛灰中に混在するアルカリ塩類を除去することができると共に,洗浄水中に重金属類が溶出するのを防ぐことができる。水洗後は洗浄水と飛灰を固液分離し,水洗飛灰を回収する。この固液分離はフイルタープレスを用いて行うことができる。
塩酸酸性溶液による飛灰の浸出処理は,pH4以下,好ましくはpH3.5未満,さらに好ましくはpH3以下の塩酸酸性溶液を用いて行う。塩酸酸性溶液は本発明の最終工程で得られる再生塩酸水溶液を用いることができる。再生塩酸水溶液中には重金属類のイオンやCa等が多少なりとも同伴することがあるが,これらも処理の過程で回収されると共に塩酸は循環使用されることになるので,重金属類の採取率の向上とコスト低減に寄与する。この酸浸出処理は浸出槽内で攪拌下で実施するのが好ましい。浸出処理の温度は常温〜80℃,処理時間は30〜60分が適切である。
前記の酸浸出処理のあとは,引き続きその処理済液を中和槽に送り,中和1の処理に供する。中和1の処理では,酸浸出処理済液に中和剤を添加し,液のpHを3.5〜5の範囲に調整して中和澱物を生成させる。処理温度は常温〜80℃であればよい。中和剤としては炭酸カルシウム水溶液の使用が望ましい。本発明においては,塩酸浸出処理のあと,浸出残渣を液から分離する処理や操作は採らずに,そのまま処理済液を中和工程に送って中和1の処理を行ない,この中和1の処理で生成した中和澱物を,先の塩酸浸出処理時の浸出残渣と併せて同時に固液分離する。この同時の固液分離により,酸浸出残渣と中和澱物とを個別に分離する場合(後記の比較例1)に比べて濾過性が非常に向上することがわかった。これは浸出残渣が濾過助剤として作用するからであろうと考えられる。この固液分離は例えばフイルタープレスを用いて行うことができ,この固液分離により,濾液L1と残渣P1(脈石系残渣)を得る。
中和1では,Si,Al,Feなどが共沈し,液中のZn,Pb,Cuなどと分離される。したがって,残渣P1は,飛灰中のSi,Al,Caなどの亜鉛製錬にとって脈石側の成分が濃縮されるが,Zn,Pb,Cuなどの重金属類が同伴することは殆どなく,これらの重金属類は濾液L1の側に溶存したままである。脈石系残渣P1は一般に有害物質を含まないのでそのまま廃棄処分することもできるが,CaとSiを多く含むので乾式製錬用のフラックスとしての用途があり,この場合には有価金属類が同伴していても,その製錬過程で回収可能になる。
濾液L1は,次いで中和剤を添加してpH>5の領域,好ましくはpH5超〜9に中和する中和2の処理に供される。処理温度は常温〜80℃であればよい。中和剤としては消石灰水溶液の使用が好ましい。この中和2の処理により,液中の重金属のイオン類は沈殿し,Caイオンは塩化カルシウムとして液に溶存して残る。中和2の処理を終えたスラリーを固液分離することにより,濾液L2と残渣P2を得るが,濾液L2は塩化カルシウムを多く含み,Zn,Pb,Cuなどの金属イオン類は痕跡程度しか含まず,これらZn,Pb,Cuなどの重金属類は高歩留りで残渣P2に移行する。したがって,残渣P2はZnを高濃度で含み,PbやCuを同伴し且つCa,Si,アルカリ成分などを殆ど含まないので,亜鉛湿式製錬用の原料または精鉱として有用である。このため,残渣P2は経済価値をもつ原料として亜鉛製錬に供することができ,飛灰中のZnは高純度Znとして回収され,PbやCuなどの重金属類も併せて回収される。
他方,濾液L2には塩化カルシウムが多く含まれている。したがって,この濾液L2に硫酸を添加することによって,石膏が析出し,石膏が析出したあとの液は塩酸酸性溶液となる。この石膏懸濁液を固液分離することによって,濾液L3と2水石膏を得る。濾液L3は再生塩酸水溶液として浸出工程で再利用できる。他方,固形分は純度の高い高品質の2水石膏として回収することができる。
なお,濾液L3として,石膏の溶解度が低下するように塩酸濃度を制御するのが好ましい。例えばCa濃度40g/L以上,塩酸1規定以下で塩酸を再生することで、塩酸再生溶液中への石膏の溶解度を低下させることができ,この再生塩酸を浸出工程で繰り返し使用しても浸出残渣中に沈殿する石膏が少なく、残渣発生量を低減することができる。
〔実施例1〕
焼却灰や飛灰をスラグ化する溶融炉から発生した飛灰AおよびBと,一般ごみ焼却時に発生する焼却灰を直接的に溶融スラグ化できるようにした直接溶融炉から派生した飛灰CおよびDとを,等量づつ混合して混合飛灰Eとした。これら飛灰A〜Eの品位を表1に示した。
表2にその品位を示す物量3000 Dry-gの混合飛灰Eを出発材料とし,図2に示したフローに従って処理を行った。まず,混合飛灰Eを水洗処理して表3に示した品位の水洗飛灰を得た。水洗に供した洗浄水は亜鉛製錬工程から発生する廃水を用い,処理液のpHが10となるように塩酸を添加した。洗浄時のパルプ濃度は300g/Lとした。この水洗処理によって,表3に示したように,Caの除去率27.2%,Naの除去率71.4%,Kの除去率73.6%で除去されたが,重金属類は溶出していない。
得られた水洗飛灰2220 Dry-gを塩酸酸性溶液で酸浸出処理した。使用した塩酸酸性溶液は,以下のようにして作製した。まず,塩化ナトリウム 411g, 塩化カルシウム 2227 gを計量し,これを8リットルの水溶液にする。これに,98%濃硫酸を 229mL添加し,よく混合攪拌したあと,生成した白色の沈殿物( 石膏:CaSO4・2H2O)を固液分離(濾過)して濾液 6.5リットルを得る。同じ操作を3回実施し,合計19.5リットルの濾液を得る。この液には1N(規定:モル/L)の酸濃度の塩化水素が存在すると言える。使用した酸浸出模擬液の品位と物量を表4に示した。酸浸出処理は, 上記の塩酸模擬液を水洗飛灰乾量1Kgあたり6.5Lの量で用いて水洗飛灰を攪拌槽中で浸出した。そのさい,処理液のpHが2.0に維持されるように,塩酸酸性溶液を添加した。
塩酸浸出を行ったあとの処理液は引き続き中和1の処理に供した。この中和1の処理は処理液のpHが4.0となるよう16.7wt%の炭酸カルシウム水溶液を添加した。この際、水洗飛灰乾量1Kgあたり 0.375Lの量で炭酸カルシウム水溶液を使用した。この中和処理後の液を加圧濾過器に導き, この加圧濾過器によって,図2のように濾液L1と残渣P1とに固液分離した。濾液L1の品位と物量を表5に,また残渣P1(未洗浄)の品位と物量を表6に示した。表5と表6から明らかなように,飛灰中の亜鉛は濾液L1側に多く残り,銅および鉛も濾液L1側に残る量が大きいが,SiとCaは残渣P1側に多く移行する。すなわち残渣P1はSiやCaの含有量の高い脈石系の残渣となる。この脈石系残渣は廃棄処分することもできるが,その中に共存するZn,Pb,Cu等をさらに回収するための浸出処理に供することもできる。
この中和1の処理後に行った固液分離において,0.5 MPaの加圧下での濾過速度は15〜 18 L/m2/min であり,残渣中の水分は30〜40%であった。
前記の濾液L1を攪拌槽に入れて中和2の処理に供した。この中和2の処理は,処理液のpHが8.0となるように,9.1 wt%の消石灰水溶液を該攪拌槽に掻き混ぜながら添加した。実際には,該濾液1L当りこの消石灰水溶液74gを使用して中和2の処理を行った。この中和処理後の液を加圧濾過器に導き,図2のように濾液L2と残渣P2とに分離した。濾液L2の品位と物量を表7に,また残渣P2(水洗後)の品位と物量を表8に示した。表7と表8から明らかなように,亜鉛は残渣P2に移行し,濾液L2にはトレース程度しか残存しない。同様に鉛と銅も残渣P2に移行し,濾液L2には殆ど残存しない。また,残渣P2中のSi,Na,Kはいずれも0.02%以下で,Caも0.3%程度である。したがって,残渣P2は重金属類に富む亜鉛リッチな残渣となり,アルカリ成分および脈石成分の少ない高品位の亜鉛精鉱に類するものとなり,亜鉛の湿式製錬用の原料として好適である。
次に,攪拌槽中において濾液L2の全量(物量約13L)に対して98%濃硫酸652gの割合で添加し,濾液L2中のCaを2水石膏として沈殿させた。得られた懸濁液を加圧濾過器に導いて図1のように濾液L3と2水石膏P3に分離した。濾液L3の品位と物量を表9に,2水石膏P3の品位と物量を表10に示した。濾液L3は再生塩酸酸性水溶液であり,これは塩酸浸出用にそのまま使用することができる。他方,2水石膏P3は重金属成分やアルカリ金属が含まれておらず,良質の2水石膏として採取できる。
表11には,本例で実施した各工程でのZn,PbおよびCuの回収率を示した。表11の結果に見られるように,総合的には飛灰中のZn,PbおよびCuが残渣P2中に高い回収率で採取されることがわかる。なお,当初に使用した塩酸模擬液に代えて,濾液L3を用いた以外は,前記と同様にして第2回目の処理を行ったが第1回目と同様の成績が得られることが確認された。この第2回目の酸浸出−中和2工程でのZn,PbおよびCuの回収率を表11に併記したが,この値からも第1回目とほぼ同様の成績が得られたことがわかる。
〔比較例1〕
酸浸出処理したあと,中和1の処理の前に,加圧濾過器による固液分離(中間固液分離と呼ぶ)を実施し,この中間固液分離で得た濾液に対して中和1の処理を行った以外は,実施例1を繰り返した。この場合,中間固液分離における 0.3MPaの加圧下での濾過速度は 3.0〜10L/m2/min で残渣中の水分は30〜40%であり,中和1処理後の固液分離では0.5 MPaの加圧下での濾過速度が1.5 〜 5.5L/m2/min で残渣中の水分は45〜70%であった。この両者の濾過速度は,実施例1の中和1処理後の固液分離での濾過速度15〜 18
L/m2/min と比べると,非常に遅くなっている。
すなわち,本例のように酸浸出残渣を分離したあと中和処理するよりも,実施例1のように,酸浸出残渣と中和澱物とを同時に固液分離する方が,濾過性が良好となり,操業性が向上することがわかる。
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本発明に従う飛灰の湿式処理法の処理フローの例を示す図である。 本発明に従う飛灰の湿式処理法の実施例フローを示す図である。

Claims (3)

  1. 飛灰をpH10以下のアルカリ性の洗浄水で水洗処理したあと固液分離して該飛灰中のアルカリ塩類を除去する工程と
    該水洗処理後の飛灰をpH3.5以下の塩酸酸性溶液を用いて酸浸出処理し、この処理液に中和剤を添加してpH3.5超え〜5の範囲に中和したあと固液分離して濾液L1と脈石系残渣P1を採取する工程と、
    前記の濾液L1に中和剤を添加してpH5超え〜9の範囲に中和したあと固液分離して濾液L2と亜鉛リッチ系残渣P2を採取する工程と、
    前記の濾液L2に硫酸を添加したあと固液分離して濾液L3と石膏系残渣P3を採取する工程と、
    を有する飛灰の湿式処理法。
  2. 前記酸浸出処理後の液に添加する中和剤が炭酸カルシウムであり、前記濾液L1に添加する中和剤が消石灰である請求項1に記載の飛灰の湿式処理法。
  3. 濾液L3は、酸浸出処理用に再利用される請求項1または2に記載の飛灰の湿式処理法。
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