JP4431755B2 - 給湯装置の運転方法 - Google Patents
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Description
例えば、炭酸ガス冷媒使用の超臨界蒸気圧縮サイクルにおいて、高圧側を流れる循環冷媒量を調節することによって、冷却能力を制御するものが知られている(特許文献1)。
また、高圧側のガスクーラ放熱を水加熱として用いて給湯する給湯装置において、年間を通じて効率よく安定した給湯を可能にするために、季節変動による外気温度の変化に応じて生じる低圧側冷媒の圧力変動に伴う高圧側冷媒量の変動差を吸収するバッファを、高圧側のガスクーラ出口部と冷媒膨張弁に至る間において主回路より枝分かれして設けられるものが知られている(特許文献2)。
さらに、同様に、季節変動による外気温度の変化に応じて生じる低圧側冷媒の圧力変動に伴う高圧側冷媒量の変動差を吸収するバッファを、冷媒膨張弁の上流側および下流側に接続して、冷媒膨張弁の上流側の高圧冷媒液と冷媒膨張弁の下流側の低圧冷媒液をバッファに回収して、圧縮機の吐出圧力をバッファ内部にかけ、またはバッファ内部の冷媒液をヒータで蒸発させて、冷媒液を冷媒膨張弁の上流側および下流側に向けて放出するものが知られている(特許文献3)。
特に、図5に示すように特許文献1に示されている冷凍サイクルでは、冷却装置(ガスクーラ)211の下流側に熱交換器212が設けられその下流側から、絞り手段213をバイパスするように冷媒レシーバ225が設けられて、絞り手段213の出口側に接続される構成が示されている。しかし、レシーバ225内は特許文献1の特許請求の範囲に記載されているように液体残量が存在するため、レシーバ225から放出される冷媒は、液状態か湿り度の大きい飽和気液混相状態で放出されるため、放出後に蒸発器214を通過して、圧縮機210の流入側の過熱度に影響を与えやすく、過熱度の不安定な状態が長く続き適正過熱度が得にくい問題がある。圧縮機210の流入側での安定的な過熱度を得るために絞り手段213に応答の速い制御を適用するとか、熱交換器212を設けて加熱して改善する必要があり、装置が大型複雑化する問題を有する。
また、冷媒は液状態でバッファ310内部に回収され、放出に圧縮機301の吐出圧力を利用している。また、他の例としてバッファ310をヒータ加熱して内圧を上昇させて放出させるものも示されている。
さらに、バッファ310内部へ回収される冷媒は液状態であることが示されており、放出される冷媒も液状態か湿り度の大きい飽和気液混相状態であるため、放出後下流側にある圧縮機301入口の過熱度に影響を与え、過熱度の不安定状態が長く続きやすく、圧縮機301の吐出ガス温度、圧力の変動も大きく、安定した給湯が得にくい問題がある。また、このような液状態で放出する場合には圧縮機301の前段に、気液の分離を行なうアキュムレータ307や熱交換器303を設けて加熱する必要があり、装置が大型複雑化する問題もある。
さらに、自動膨張弁によって圧縮機入口の過熱度を適正値に自動制御できることが示されているが、自動膨張弁による膨張制御は温度変化に対して応答するものであり、急激な状態変化に対して遅れが生じる。さらにキャピラリーチューブ等の制御性の無い固定絞り手段を使用するものに比べてコスト高となる問題も有している。
前記ガスクーラの上流側であって前記圧縮機の吐出側から前記膨張手段の出口側までを接続する冷媒バイパス経路を設けるとともに、該冷媒バイパス経路に加熱ヒータにより冷媒の温度を臨界温度以上に保持された超臨界冷媒タンクを介装し、該超臨界冷媒タンクの入口側に第1の弁手段と出口側に第2の弁手段を設け、
圧縮機吐出側の圧力と蒸発器出口側から圧縮機吸入側までの圧力、温度とを検知して、前記ガスクーラに被昇温水を通水させるガスクーラ通水運転モード時に、前記圧縮機の吐出側から第2の弁手段入口側までの前記冷媒バイパス経路内の冷媒を超臨界状態に維持するように前記第1及び第2の弁手段を開閉操作することを第1の要旨とし、
第2の要旨は、前記蒸発器の除霜を行なうデフロスト運転モード時に、ガスクーラおよび蒸発器の奪熱負荷を停止した状態にして前記圧縮機を駆動させるとともに、膨張手段の経路に加えて前記第1の弁手段および第2の弁手段を開いて前記冷媒バイパス経路を開放して超臨界冷媒タンク内の超臨界ガスを蒸発器側に放出することを特徴とする。
さらに、該タンク冷媒が超臨界状態であるため、液体状態または湿り度の大きい飽和気液混相状態で放出するものに比べて圧縮機の入口側での過熱度に与える影響が少なくまた長く続かないことから、圧縮機吐出側の温度及び圧力の変動を速く適正値に安定保持することができ、ガスクーラによる加熱能力が安定する。
また、該タンク冷媒が超臨界状態(少なくともホットガス状態)のため、気液分離のためのアキュムレータや加熱のための熱交換器等を設ける必要がなく、装置が複雑にならず小型軽量化できる。
さらには、該タンク冷媒が超臨界状態(少なくともホットガス状態)のため、膨張手段の出口側に放出された冷媒はその後蒸発器、圧縮機そしてガスクーラへと高サイド側冷媒経路への移動が早く行なわれるため応答性が良く、ヒートポンプシステムの不安定な状態が長く続くことが無い。
なお、超臨界状態とは、臨界圧力以上で臨界温度以上もしくは少なくとも温度が臨界温度以上の状態をいう。
その結果、例えば膨張手段をキャピラリーチューブのような固定絞り手段によって構成した場合には、その本数を制御することで四季を通じて一定範囲の絞り量の制御が可能になり、可変絞り弁機構のような装置を設けずに絞り量の制御を安価に達成することができ、給湯装置全体を低コストで製造することができる。
(1)の場合はガスクーラの圧力が超臨界圧力以下からの圧縮機起動であり、(2)の場合は圧縮機起動後通水温の上昇にしたがってガスクーラ圧力が上昇していくものでありいずれも圧縮機出口圧力の変化は急激なものではない。
(3)の場合は圧縮機起動前にガスクーラの圧力が超臨界圧力以上の高圧力下であり、そのような高圧力からの起動においては圧縮機出口の圧力は急激に上昇する。
(1)前記超臨界冷媒タンクが加熱ヒータにより冷媒の温度を臨界温度以上に保持されている場合 V1=VT
(2)前記超臨界冷媒タンクが加熱されず液状態または湿り度の大きい飽和気液混相(蒸気)状態にある場合 V2=VT−VL
そのとき V1>V2 であり、圧縮機出口部の急激な圧力上昇を回避しやすくしている。
このため、例えば、全ての定圧絞り手段を開放しても、圧縮機入口側の過熱度が目標過熱度範囲を超えて上がりすぎて下がらない場合には、第2の弁手段を開制御して圧縮機の入口側の過熱度を下げて目標過熱度範囲に維持する。逆に、1本の定圧絞り手段を選択しても、圧縮機入口側の過熱度が目標過熱度範囲を超えて下がりすぎて上がらない場合には、第1の弁手段を開制御して圧縮機の入口側の過熱度を上げて目標過熱度範囲に維持する。
このように、第1及び第2の弁手段を開閉制御して前記圧縮機入口側の過熱度を目標過熱度範囲に維持することができるため、圧縮機出口側の圧力と温度を変動なく維持でき、ガスクーラへの流入温度を安定させることができる。
また、例えば、定圧絞り手段にキャピラリーチューブを用いる場合には、可変絞り弁機構を用いて構成するよりも安価に給湯装置を構成することが可能になる。
参照する図面において、図1は本発明の第1の実施形態に係る給湯装置のシステム概要図である。図2は外気温度変化に対する電磁弁(弁手段)の制御を示すフローチャート図である。図3は一連の運転パターンを示す説明図である。図4は本発明の第2の実施形態に係る流体加熱装置のシステム概要図である。
圧縮機2、ガスクーラ4、膨張手段6、蒸発器8が直列に配設され、圧縮機2の吐出側より膨張手段6の入口側までの高サイド側冷媒経路T1と、膨張手段6の出口側より圧縮機2の入口側までの低サイド側冷媒経路T2とによって接続されて基本的な冷凍サイクルを形成している。そして、冷凍サイクルの冷媒として炭酸ガス(CO2)が用いられて、高サイド側冷媒経路T1内においては、冷媒が超臨界状態に維持されて運転されている。
なお、キャピラリーチューブとは、細い管のことであり、冷媒がこの細管(チューブ)を流れるときの流れ抵抗(圧力降下または前後差圧)を利用して絞り膨張を行なうものであり、チューブの内径、長さ等によって絞り量が決まる。
さらに、該タンク冷媒が超臨界状態であるため、液体状態または湿り度の大きい飽和気液混相状態で放出するものに比べて圧縮機2の入口側での過熱度に与える影響が少くまた長く続かないことから、圧縮機吐出側の温度及び圧力の変動が少なく適正値に安定保持することができ、ガスクーラ4による加熱能力が安定する。
また、該タンク冷媒が超臨界状態(少なくともホットガス状態)のため、気液分離のためのアキュムレータや加熱のための熱交換器等を設ける必要がなく、装置が複雑にならず小型軽量化できる。
さらには、該タンク冷媒が超臨界状態(少なくともホットガス状態)のため、膨張手段の出口側に放出された冷媒はその後蒸発器8、圧縮機2そしてガスクーラ4へと高サイド側冷媒経路T1への移動が早く行なわれるため応答性が良く、ヒートポンプシステムの不安定な状態が長く続くことは無い。
さらに、バイパス制御手段52は、後で説明する絞り制御手段54とともに圧縮機2の入口側の過熱度制御が目標過熱度範囲に入るように制御している。
まず第1電磁弁32および第2電磁弁34を閉操作させる(S1)。次に外気温度センサ33または手動の切り換えスイッチ(図示せず)によって、冬期、夏期、中間期のいずれかの季節モードを設定する(S3)。
以上のように、圧縮機2の吐出側の圧力Pdを、第1電磁弁32、第2電磁弁34を制御して冬期の目標吐出圧力L±Δlの範囲内に保持することができる。
なお、以上説明したように夏期時に最も多くの冷媒が冷凍サイクル内を流れ、冬期時に最も少ない量になるため、超臨界冷媒タンク30の容量は、この夏期時の最大冷媒状態を冬期時に回収できる容量に設定される必要があることは勿論である。
絞り制御手段54は、蒸発器8の出口側から圧縮機2の吸入側までの温度Tcと圧力Pcを検知して、圧力Pcに対する飽和温度を求め、この飽和温度と検知温度Tcとの差から、圧縮機2の吸入側の過熱度を求める。そしてこの過熱度が目標過熱度範囲に入るように、4本のキャピラリーチューブ7a、7b、7c、7dの入口側の電磁弁10a、10b、10c、10dを制御して開放するキャピラリーチューブ7a、7b、7c、7dを選択する。
給湯装置1には、図3に示すような運転モード設定されており、モード切替えスイッチ100によって、運転パターンが起動時102から、給湯運転モード(ガスクーラ通水運転モード)104、デフロスト運転モード106、停止時108へと切り替え可能になっており、給湯運転モード104には給水を加熱して貯湯槽20に溜める貯湯モード110と、貯湯槽20からの給水を再加熱して再び貯湯槽20に溜める追焚きモード112とが切り替えられるようになっている。
起動時102には、給水ポンプ18が作動してガスクーラ4に加熱される水が供給され、蒸発器8が作動して送風ファン12が回転して、最後に圧縮機2が駆動されて、冷媒が冷凍サイクル内を循環し始め、ガスクーラ4および蒸発器8にそれぞれ熱負荷が作用する。また同時にキャピラリーチューブ7a、7b、7c、7dの電磁弁10a、10b、10c、10dが作動して選択されたキャピラリーチューブ7a、7b、7c、7dが開き、さらに、第1電磁弁32および第2電磁弁34がともに閉じられる。
(1)の場合はガスクーラ4の圧力が超臨界圧力以下からの圧縮機2の起動であり、(2)の場合は圧縮機起動後通水温の上昇にしたがってガスクーラ圧力が上昇していくものでありいずれも圧縮機出口圧力の変化は急激なものではない。
(3)の場合は圧縮機2の起動前にガスクーラ4の圧力が超臨界圧力以上の高圧力下であり、そのような高圧力からの起動においては圧縮機2の出口の圧力は急激に上昇する。
(1)超臨界冷媒タンク30が加熱ヒータ38により冷媒の温度を臨界温度以上に保持されている場合 V1=VT
(2)超臨界冷媒タンク30が加熱されず液状態または湿り度の大きい飽和気液混相状態にある場合 V2=VT−VL
そのとき、V1>V2 であり、圧縮機出口部の急激な圧力上昇を回避しやすくしている。
給湯運転モード(ガスクーラ通水運転モード)104内の貯湯モード110が選択されると、図1に示すように貯湯用給水管24が水入口14に接続されるように切り換えバルブ26が作動する。そして、貯湯用給水管24からの水が給水ポンプ18によってガスクーラ4に供給されて冷凍サイクルの冷媒と熱交換して加熱され、水出口16から配管28を通って貯湯槽20に溜まるように配管が接続される。
また、圧縮機2への吸入過熱度が適正であると、すなわち適度な過熱ガス状態の冷媒が圧縮機2に流入すると、その出力側では、変動の少ない安定した圧力Pdおよび温度Tdが決まる。そして、この吐出側の圧力Pdと温度Tdが決まると、ガスクーラ4での加熱能力がほぼ決まる。
このために既に説明したように、バイパス制御手段52および絞り制御手段54によって、季節を通じて適正な冷媒量を冷凍サイクル内に充填させて圧縮機2の吸入側ガスの過熱度を適正値に制御している。
そして、ガスクーラ4に略120℃の冷媒を常に供給することが可能となるため、ガスクーラ4における冷媒と供給水との熱交換によって、水は加熱されて略90℃の湯とすることができる。なお、ガスクーラ4に供給する給水量を給水ポンプ18で調整することによって、加熱後の湯温度を制御することができる。
運転方法については、前記の貯湯モード110の説明と同様である。ただし、ガスクーラ4への給水温度が、既に貯湯槽20に溜まっている水であるため65℃程度と高く、給水ポンプ18の流量を制御して所望とする湯温度が得られるようにする必要がある。
デフロスト(除霜)運転モード106が選択されると、ガスクーラ4への給水を遮断し、さらに蒸発器8の送風ファン12を停止して奪熱負荷を停止状態にして、圧縮機2を駆動させるとともに、膨張手段6の経路に加えて第1電磁弁32および第2電磁弁34を共に開いて冷媒バイパス経路T4を開放して超臨界冷媒タンク30内の超臨界ガスを蒸発器8側に放出する。
停止時108には、圧縮機2の作動を停止するとともに膨張手段6を閉じ、同時に前記第1電磁弁32および第2電磁弁34をともに開操作し、その後ガスクーラ4への通水を遮断するとともに蒸発器8の送風ファン12を停止することによって、圧縮機2の吐出側の冷媒を冷媒バイパス経路T4を介して蒸発器8側に通流させて高サイド側冷媒経路T1と低サイド側冷媒経路T2の両者間を均圧化する。このため、停止後の起動時に圧縮機2の前後の圧力差が無い状態になっているため、圧縮機2の起動が容易に行なわれる。
図4に示すように、給湯装置1の給水の部分のみを、流体の供給に変えたものである。ガスクーラ4には、冷凍サイクル中の超臨界状態の冷媒と熱交換をして加熱される流体を通通するための給気経路T5が接続されている。この給気経路T5には流体入口122と流体出口124と流体供給ポンプ126(気体の場合には給気ブロワ126')が設けられている。なお、流体供給ポンプ126は給気経路T5内でなく流体加熱装置120の外部に設けられていてもよい。
その他の構成部品については、第1の実施形態と同一符号を付して説明は省略する。
また、かかる第2の実施形態についても、給湯装置1に係る第1の実施形態と同様の作用効果を有し、冬期、夏期等の外気温度が変化する場合、起動時の場合等においても圧縮機吐出側の温度及び圧力を適正値に安定保持できガスクーラによる安定した加熱能力を得ることができ、さらに、装置が複雑にならず小型軽量化を達成できる流体加熱装置を得ることができる。
2 圧縮機
4 ガスクーラ
6 冷媒膨張弁(膨張手段)
8 蒸発器
7a、7b、7c、7d キャピラリーチューブ
10a、10b、10c、10d 電磁弁
30 超臨界冷媒タンク
32 第1電磁弁
34 第2電磁弁
38 加熱ヒータ
50 制御装置
52 バイパス制御手段
54 絞り制御手段
120 流体加熱装置
Claims (8)
- 冷媒経路上に圧縮機、ガスクーラ、膨張手段、蒸発器を直列に接続し、圧縮機吐出側より膨張手段入口側までの高サイド側冷媒経路内の圧力を超臨界状態に維持して運転される冷凍サイクルを形成し、前記ガスクーラに被昇温水を通水させて前記超臨界状態にある冷媒との熱交換により昇温させる給湯装置の運転方法において、
前記ガスクーラの上流側であって前記圧縮機の吐出側から前記膨張手段の出口側までを接続する冷媒バイパス経路を設けるとともに、該冷媒バイパス経路に加熱ヒータにより冷媒の温度を臨界温度以上に保持された超臨界冷媒タンクを介装し、該超臨界冷媒タンクの入口側に第1の弁手段と出口側に第2の弁手段を設け、
圧縮機吐出側の圧力と蒸発器出口側から圧縮機吸入側までの圧力、温度とを検知して、前記ガスクーラに被昇温水を通水させるガスクーラ通水運転モード時に、前記圧縮機の吐出側から第2の弁手段入口側までの前記冷媒バイパス経路内の冷媒を超臨界状態に維持するように前記第1及び第2の弁手段を開閉操作し、
更に、前記蒸発器の除霜を行なうデフロスト運転モード時に、ガスクーラおよび蒸発器の奪熱負荷を停止した状態にして前記圧縮機を駆動させるとともに、膨張手段の経路に加えて前記第1の弁手段および第2の弁手段を開いて前記冷媒バイパス経路を開放して超臨界冷媒タンク内の超臨界ガスを蒸発器側に放出することを特徴とする給湯装置の運転方法。 - 冷媒経路上に圧縮機、ガスクーラ、膨張手段、蒸発器を直列に接続し、圧縮機吐出側より膨張手段入口側までの高サイド側冷媒経路内の圧力を超臨界状態に維持して運転される冷凍サイクルを形成し、前記ガスクーラに被昇温水を通水させて前記超臨界状態にある冷媒との熱交換により昇温させる給湯装置の運転方法において、
前記ガスクーラの上流側であって前記圧縮機の吐出側から前記膨張手段の出口側までを接続する冷媒バイパス経路を設けるとともに、該冷媒バイパス経路に加熱ヒータにより冷媒の温度を臨界温度以上に保持された超臨界冷媒タンクを介装し、該超臨界冷媒タンクの入口側に第1の弁手段と出口側に第2の弁手段を設け、
圧縮機吐出側の圧力と蒸発器出口側から圧縮機吸入側までの圧力、温度とを検知して、前記ガスクーラに被昇温水を通水させるガスクーラ通水運転モード時に、前記圧縮機の吐出側から第2の弁手段入口側までの前記冷媒バイパス経路内の冷媒を超臨界状態に維持するように前記第1及び第2の弁手段を開閉操作するとともに、
前記圧縮機が油潤滑式圧縮機の場合に、前記超臨界冷媒タンクの出口をタンク下端側に設定し、第2の弁手段及び蒸発器を介してタンク下部に貯留した油を前記圧縮機の入口側に戻しながら運転することを特徴とする給湯装置の運転方法。 - 前記ガスクーラ通水運転モード時に、前記膨張手段の入口側圧力と出口側圧力との圧力差が、定圧となるように、前記第1及び第2の弁手段を開閉操作して前記冷媒バイパス経路の超臨界冷媒タンクへの冷媒の回収若しくは超臨界冷媒タンクより冷媒の放出を行うことを特徴とする請求項1または2記載の給湯装置の運転方法。
- 前記蒸発器が外気を取り入れて冷媒を蒸発させる外気取り込み型蒸発器であって、前記外気温度に基づいて若しくは季節単位により、圧縮機の目標吐出圧力範囲を選択し、該目標吐出圧力範囲になるように前記冷媒バイパス経路の超臨界冷媒タンクへの冷媒の回収若しくは超臨界冷媒タンクより冷媒の放出を行うことを特徴とする請求項1または2記載の給湯装置の運転方法。
- 前記ガスクーラ通水運転の起動時に、前記第1の弁手段を開き前記第2の弁手段を閉じて前記超臨界冷媒タンクへ冷媒の回収を行なうことで高サイド側冷媒経路内の圧力を目標圧力値以下に制御し、その後前記ガスクーラ通水運転モードへ移行することを特徴とする請求項1または2記載の給湯装置の運転方法。
- 前記膨張手段が前記冷媒経路に並列配置された複数の定圧絞り手段により構成され、前記ガスクーラ通水運転モード時に、該複数の定圧絞り手段を選択的に開放して得られる絞り範囲が前記圧縮機の入口側の目標過熱度範囲を外れた場合に、前記第1及び第2の弁手段を開閉操作して前記圧縮機の入口側の過熱度を目標過熱度範囲に維持することを特徴とする請求項1または2記載の給湯装置の運転方法。
- 停止時に、前記圧縮機の作動を停止するとともに前記膨張手段を閉じ、同時に前記第1の弁手段および第2の弁手段をともに開操作し、その後ガスクーラへの通水を遮断するとともに前記蒸発器への送風を停止することによって、前記圧縮機吐出側の冷媒を前記冷媒バイパス経路を介して蒸発器側に通流させて高サイド側冷媒経路と低サイド側冷媒経路の両者間を均圧化することを特徴とする請求項1または2記載の給湯装置の運転方法。
- 前記冷凍サイクルの冷媒として炭酸ガス(CO2)を使用することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の給湯装置の運転方法。
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