JP4431694B2 - 高活性耐熱性キチナーゼ及びそれをコードする遺伝子 - Google Patents

高活性耐熱性キチナーゼ及びそれをコードする遺伝子 Download PDF

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Description

本発明は、高温において安定で、結晶性キチンに対しても高いキチナーゼ活性を有するキチナーゼに関する。また、本発明は上記キチナーゼをコードする遺伝子、該遺伝子を用いて遺伝子工学的にキチナーゼを製造する方法に関する。
キチンはカニ、エビなどの甲殻類等に含まれる主成分で、N-アセチルグルコサミンが
β-1,4結合した多糖類である。近年、その脱アセチル化体であるキトサンとともに多様な分野で用途開発が進展している(例えば、非特許文献1参照)。
キチンを部分加水分解することにより得られるキチンオリゴ糖は、さわやかな甘味を有し、乳酸菌増殖効果、ビフィズス菌増殖効果、免疫賦活効果などの新しい機能を持った食品新素材として、食品、医薬業界で大きな関心を集めている(例えば、非特許文献1参照)。
しかしながら、現在、キチンの処理は耐熱性の低いバクテリア由来の酵素を使用して行われており(例えば、非特許文献2参照)、高温下で処理できないために、キチンの処理効率は非常に低いという欠点がある(例えば、非特許文献2及び3参照)。
一方、パイロコッカス属に属する超好熱性細菌が、耐熱性キチナーゼを産生することが報告されている。非特許文献4及びゲノムデータベースにおいて既に発表されているPyrococcus furiosusのキチナーゼの塩基配列には、2つの触媒活性ドメイン(以下、5’末
端側にある触媒活性ドメインを「AD1」、3’末端側にある触媒活性ドメインを「AD2」と記す)と、2つのキチン結合ドメイン(以下、AD1の5’末端側にあるキチン結合ドメインを「CBD1」、AD2の5’末端側にあるキチン結合ドメインを「CBD2」と記す)がコードされていることが明らかにされている。この塩基配列から1004番目のアデニンを除いた塩基配列(配列番号1)を使用することにより、N末端側からCBD1、AD1、CBD2及びAD2を含むポリペプチド(分子量116kDa;以下、Pyrococcus furiosusの全長キチナーゼという)(配列番号2)が翻訳されることは既に報告さ
れている(非特許文献5)(図1参照)。
しかしながら、Pyrococcus furiosusの全長キチナーゼでは、キチナーゼ活性が不十分
であり、産業用酵素としての価値は低かった。また、非特許文献4には、CBD1とAD1を有するペプチド、及びAD2を有するペプチドのキチナーゼ活性が報告されているが、これらのキチナーゼ活性はいずれも低く、産業用酵素として実用できるものではない。このように、配列番号1にコードされているキチナーゼの触媒活性ドメインであるAD1やAD2を利用した酵素で、実用レベルにあるキチナーゼ活性を示すものは、未だ取得されていないのが現状である。
また、Pyrococcus furiosusから得られる従来のキチナーゼの活性を向上させる技術に
ついては報告されておらず、まして、キチナーゼの触媒活性ドメインAD2を如何なるアミノ酸配列と組み合わせれば、酵素のキチナーゼ活性を向上できるかについては一切知られていない。
ロバータス・ジェイエヌ(Robertus JN)及びハート・ジェイ(Hart J.)著、サドラー・ジェイエヌ(Saddler JN)及びペナー・エムエイチ(Penner MH)編集、スリー・ディメンショナル・ストラクチャー・オブ・アン・エンドキチナーゼ・フロム・バーレイ(Three-Dimensional Structure of an Endochitinase from Barley.), エンザイマティック・ディグラデーション・オブ・インソルブル・カルボハイドレーツ(Enzymatic degradation of Insoluble Carbohydrates.)、「アメリカン・ケミカル・ソサイエティー(American Chemical Society)」、ワシントン・ディー・シー(Washington, DC)、1995年、第5章(Chap.5) ヤブキ・エム(Yabuki M),ヤブキ・ワイ(Yabuki Y),ヤナイ・イー(Yanai E),アンドウ・エー(Ando A),及びフジイ・ティー(Fujii T)著、アイソレーション・アンド・キャラクタライゼーション・オブ・キチノリティック・バクテリウム:アエロモナス・ハイドロフィラ(Isolation and characterization of chitinolytic bacterium: Aeromonas hydrophila)、日本、「テクニカル・ブレチン・オブ・ファカルティ・オブ・ホーティカルチャー,千葉大学(Technical Bulletin of Faculty of Horticulture, Chiba University)」、1983年、32巻、p.51 フランコフスキー・ジェイ(Frankowski J),ロリト・エム(Lorito M),スカラ・エフ(Scala F),シュミット・アール(Schmid R),バーグ・ジー(Berg G),及びバール・エイチ(Bahl H)著、ピューリファイケーション・アンド・プロパティーズ・オブ・トゥー・キチノリティック・エンザイムズ・オブ・セラティア・プリムチカ・HRO-C48(Purification and properties of two chitinolytic enzymes of Serratia plymuthica HRO-C48)、「アーカイブス・オブ・マイクロバイオロジー(Archives of Microbiology)」、2001年、176巻、p.421-426 ガオ・ジェイ(Gao J.),バウア・エム・ダブル(Bauer M. W.),ショックリー・ケイ・アール(Shockley K. R.),ピィズ・エム・エー(Pysz M. A.),及びケリー・アール・エム(Kelly R.M.)著、グロウス・オブ・ハイパーサーモフィリック・アーカエオン・パイロコッカス・フリオサス・オン・キチン・インボルブズ・トゥー・ファミリー・18キチナーゼズ(Growth of Hyperthermophilic Archaeon Pyrococcus furiosus on Chitin Involves Two Family 18 Chitinases)、「アプライド・エンバイロメンタル・マイクロバイオロジー(Appl. Environ. Microbiol.)」、2003年、第69巻、p.3119-28 安藤進、東紀子、石川一彦、「Pyrococcus furiosus 由来の耐熱性キチナーゼ」、日本農芸化学会大会講演要旨集(2003年、横浜)、2A08a10, p26
そこで本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決することである。より詳細には、本発明は、高温において安定で高活性を示すキチナーゼ及びそれをコードするDNAを提供すること、該DNAを含むベクター及び該ベクターを含む形質転換体を提供すること、並びに該形質転換体を利用してキチナーゼを製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記の如き従来技術の問題点を解決するために、鋭意研究を重ねてきた。その結果、Pyrococcus furiosusのキチナーゼの塩基配列(配列番号1)にコードされ
ている2つの触媒活性ドメインAD1及びAD2の内、3’末端側にコードされている触媒活性ドメインAD2を用いて、この触媒活性ドメインAD2にキチン結合ドメインを連結してなるポリペプチドを調製することによって、キチナーゼ活性が顕著に向上されており、高温下で安定であるキチナーゼが得られることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて、更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる発明を提供するものである。
項1. 触媒活性ドメインが(1)配列番号3に示すアミノ酸配列、又は(2)配列番号3に示すアミノ酸配列の1若しくは2以上のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなるキチナーゼであって、該触媒活性ドメインに直接又は連結領域を介してキチン結合ドメインが連結されていることを特徴とする、キチナーゼ。
項2. 触媒活性ドメインに連結領域を介してキチン結合ドメインが連結されている、項1に記載のキチナーゼ。
項3. キチン結合ドメインが、(3)配列番号4又は5に示すアミノ酸配列、又は(4)配列番号4又は5に示すアミノ酸配列の1若しくは2以上のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されているアミノ酸配列を含む配列からなる、項1又は2に記載のキチナーゼ。
項4. 連結領域が、(5)配列番号6又は7に示すアミノ酸配列、又は(6)配列番号6又は7に示すアミノ酸配列の1若しくは2以上のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されているアミノ酸配列を含む配列からなる、項1乃至3のいずれかに記載のキチナーゼ。
項5. 下記(7)又は(8)のアミノ酸配列からなる、項1乃至4のいずれかに記載キチナーゼ:
(7)配列番号8に示すアミノ酸配列、又は
(8)配列番号8に示すアミノ酸配列の1若しくは2以上のアミノ酸が欠失、置換若しくは
付加されているアミノ酸配列。
項6. 項1乃至5のいずれかに記載のキチナーゼをコードするDNA。
項7. 触媒活性ドメインをコードするDNA領域が、
(9)配列番号3に示す塩基配列からなるDNA、又は
(10)配列番号3に示す塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAであって、キチナーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDNA
を含む、項6に記載のDNA。
項8. キチン結合ドメインをコードするDNA領域が、(11)配列番号10又は11に示す塩基配列からなるDNA、又は(12)配列番号10又は11に示す塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAであって、キチンと結合するポリペプチドをコードするDNAを含む、項6又は7に記載のDNA。
項9. 以下の(13)又は(14)のDNAである、項6乃至8のいずれかに記載のDNA:
(13)配列番号14に示す塩基配列からなるDNA、
(14)配列番号14に示す塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAであって、キチナーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDNAからなるDNA。
項10. 項6乃至9のいずれかに記載のDNAを含有する組換えベクター。
項11. 項10に記載の組換えベクターを含む形質転換体。
項12. 項11に記載の形質転換体を培養し、培養物からキチナーゼを採取することを特徴とする、キチナーゼの製造方法。
以下、本発明を詳細に説明する。
キチナーゼ
キチナーゼとは、キチンのβ−1,4結合を加水分解してN−アセチルグルコサミンを生成する酵素である。本発明において、キチナーゼの活性測定は、以下の方法に従って行われる。
(キチナーゼ活性測定法)カニ由来の微粉末結晶性キチンを5mgをチューブに入れ、これに活性測定対象のキチナーゼを適当量(例えば、0.01〜10μg)加え、緩衝液A(25mM Tris-HCl [pH7.5], 1mM EDTA, 25mM NaCl)で全量を500μlにする。これよく
懸濁した後、85℃に加温し、10分おきにサンプリングを行い、キチナーゼ反応によりキチンから遊離したN−アセチルグルコサミンの2量体を、モルガン−エルソン法によりN−アセチルグルコサミンにまで加水分解してN−アセチルグルコサミンを定量する。反応の初速から、キチナーゼ活性(測定対象のキチナーゼ1mg当たり、1分間にキチンから遊離するN-アセチルグルコサミン量;μmol/min.mg)を求める。
本発明のキチナーゼは、触媒活性ドメインが(1)配列番号3に示すアミノ酸配列、又は(2)配列番号3に示すアミノ酸配列の1若しくは2以上のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなるキチナーゼであって、該触媒活性ドメインに直接又は連結
領域を介してキチン結合ドメインが連結されていることを特徴とする。
配列番号3に示すアミノ酸配列は、配列番号1で示される塩基配列の第2314〜3180位にコードされているアミノ酸配列であり、Pyrococcus furiosusの全長キチナーゼ
(配列番号2)の第772〜1060位に位置している3’末端側の触媒活性ドメインAD2に相当する。
なお、本発明は、触媒活性ドメインが上記アミノ酸配列からなるものであり、AD1[配列番号1で示される塩基配列の第538〜1617位にコードされているアミノ酸配列、Pyrococcus furiosusの全長キチナーゼ(配列番号2)の第180〜539位に位置し
ている5’末端側の触媒活性ドメイン]を含まないものである。つまり、本発明のキチナーゼにおいて、触媒活性ドメインは上記アミノ酸配列単独から構成されるものであり、本発明のキチナーゼには、他のアミノ酸配列からなる触媒活性ドメインは含まない。
また、上記触媒活性ドメインに連結されているキチン結合ドメインは、キチンに対して結合可能であることを限度として、その由来やアミノ酸配列については特に制限されない。上記触媒活性ドメインが40℃以上、好ましくは50℃以上の高温下で作用するので、当該キチン結合ドメインについても触媒活性ドメインの上記作用温度条件下でキチンと結合可能であることが望ましい。高温条件下で作用するキチン結合ドメインとしては、例えば超高熱古細菌由来のもの、好ましくはPyrococcus furiosus由来のものが挙げられる。
当該キチン結合ドメインの具体例として、例えば、(3)配列番号4又は5に示されるア
ミノ酸配列、又は(4)配列番号4又は5に示すアミノ酸配列の1若しくは2以上のアミノ
酸が欠失、置換若しくは付加されているアミノ酸配列であって、キチンに対して結合可能であるアミノ酸配列、を含む配列からなるものが例示される。配列番号4に示されるアミノ酸配列は、配列番号1で示される塩基配列の第1861〜2103位にコードされているアミノ酸配列であり、Pyrococcus furiosusの全長キチナーゼ(配列番号2)の第62
1〜701位に位置しているキチン結合ドメインCBD2である。また、配列番号5に示されるアミノ酸配列は、配列番号1で示される塩基配列の第208〜390位にコードされているアミノ酸配列であり、Pyrococcus furiosusの全長キチナーゼ(配列番号2)の
第70〜130位に位置しているキチン結合ドメインCBD1である。
本発明のキチナーゼには、上記キチン結合ドメインが少なくとも1つ上記触媒活性ドメインに連結されていればよい。また、2つ以上の上記キチン結合ドメインが上記触媒活性ドメインに連結されていてもよい。
上記キチン結合ドメインは、上記触媒活性ドメインのN末端側又はC末端側のいずれの側に連結されていてもよい。また、2つ以上の上記キチン結合ドメインが連結されている場合には、該キチン結合ドメインは、上記触媒活性ドメインのN末端又はC末端の何れか一方の側に、或いはN末端とC末端の双方の側に連結されていてもよい。上記キチン結合ドメインは、少なくとも1つが上記触媒活性ドメインのN末端側に連結されていることが
望ましく、これによってキチナーゼ活性を一層効果的に向上させることができる。
本発明のキチナーゼは、上記活性ドメインが上記キチン結合ドメインに直接連結されていてもよく、また1以上のアミノ酸からなる連結領域を介して連結されていてもよい。キチナーゼ活性を一層向上させるという観点から、上記活性ドメインと上記キチン結合ドメインとの間に1以上のアミノ酸からなる連結領域が介在しているものが好ましい。当該連結領域を構成するアミノ酸の総数は、好ましくは5〜100個、更に好ましくは10〜80個である。
また、上記連結領域は、耐熱性及び構造の柔軟性を備えるアミノ酸配列であることが望ましい。ここでいう耐熱性とは、例えば40℃以上、好ましくは50℃以上で安定であることを示す。また、柔軟性とはアミノ酸配列がタンパク質の立体構造を変化させ得ることを意味する。
このような耐熱性及び構造の柔軟性を備えるアミノ酸配列としては、例えば、主としてトレオニン、プロリン及びセリンから構成されているアミノ酸配列が挙げられる。より具体的には、配列番号6又は7に示すアミノ酸配列、及び配列番号6又は7に示すアミノ酸配列の1若しくは2以上のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されているアミノ酸配列であって、耐熱性及び構造の柔軟性を備えるアミノ酸配列、を含むアミノ酸配列が例示される。
配列番号6に示されるアミノ酸配列は、配列番号1で示される塩基配列の第1618〜1860位にコードされているアミノ酸配列であり、Pyrococcus furiosusの全長キチナー
ゼ(配列番号2)の第540〜620位に位置している「AD1とCBD1とを連結している領域」のアミノ酸配列である。また、配列番号7に示されるアミノ酸配列は、配列番号1で示される塩基配列の第2104〜2313位にコードされているアミノ酸配列であり、Pyrococcus furiosusの全長キチナーゼ(配列番号2)の第702〜771位に位置
している「AD2とCBD2とを連結している領域」のアミノ酸配列である。
また、本発明のキチナーゼにおいて、2以上のキチン結合ドメインが含まれ、キチン結合ドメイン同士が相互に連結された形態をとる場合、2以上のキチン結合ドメインは、相互に直接連結されていてもよく、また上記連結領域を介して連結されていてもよい。
また、本発明のキチナーゼには、上記の触媒活性ドメイン、キチン結合ドメイン及び連結領域の他に、本発明の効果を妨げないことを限度として、N末端側及びC末端側のいずれか又は双方にアミノ酸又はペプチドが付加されていてもよい。キチナーゼ活性に著しく悪影響を及ばさないためには、このように付加されるペプチドは、50個以下、好ましくは20個以下のアミノ酸からなるものが望ましい。
本発明のキチナーゼの好ましい一態様として、(7)配列番号8で示されるアミノ酸配列
からなるポリペプチド、又は(8)配列番号8に示すアミノ酸配列の1若しくは2以上のア
ミノ酸が欠失、置換若しくは付加されているアミノ酸配列からなるポリペプチドであってキチナーゼ活性を有するものが例示される。当該キチナーゼには、N末端側に、DNAの翻訳開始部分に相当する1又は複数のアミノ酸(例えば、MAS等;M、A、Sはアミノ酸の一文字表記を示す)を有しているものが包含される。配列番号8で示されるアミノ酸配列は、配列番号1で示される塩基配列の第1846〜3225位にコードされているアミノ酸配列であり、Pyrococcus furiosusの全長キチナーゼ(配列番号2)の第616〜
1075位に位置しているアミノ酸配列に相当する。また、当該配列番号8で示されるアミノ酸配列は、N末端側から、配列番号4で示されるアミノ酸配列(キチン結合ドメインCBD2)、配列番号7で示されるアミノ酸配列(連結領域)、及び配列番号3で示されるアミノ酸配列(触媒活性ドメイン)が結合されてなるポリペプチドである。即ち、当該
配列番号8のアミノ酸配列の第6〜86位のアミノ酸配列、第87〜156位のアミノ酸配列、及び第157〜445位のアミノ酸配列は、それぞれ、配列番号4で示されるアミノ酸配列、配列番号7で示されるアミノ酸配列、及び配列番号3で示されるアミノ酸配列に相当する。
本発明のキチナーゼの作用温度は、通常37〜105℃、好ましくは50〜100℃、更に好ましくは75〜95℃であり、至適温度は85〜90℃である。また、本発明のキチナーゼの作用pHは、通常5.5〜8、好ましくは6〜7.5、更に好ましくは6.2〜7.2であり、至適pHは6.5〜7である。
また、本発明のキチナーゼは、コロイダルキチン(キチンを塩酸等で処理してコロイド状態にしたもの)に対する加水分解作用を発揮するだけでなく、従来のキチナーゼでは分解不可能であった結晶性キチンに対しても加水分解作用を発揮できる。
本発明のキチナーゼは、化学的方法によって、触媒活性ドメイン、キチン結合ドメイン及び必要に応じて連結領域を結合することにより得られるが、簡便には、遺伝子組み換え技術により、触媒活性ドメインが必要に応じて連結領域を介してキチン結合ドメインに連結されているポリペプチドをコードするDNAを調製し、これを適当な宿主で発現させることにより得ることができる。
以下、遺伝子組み換え技術を利用して、本発明のキチナーゼを製造する方法について説明する。
上記キチナーゼをコードするDNA
上記キチナーゼをコードしているDNAは、通常の遺伝子工学的手法により、又はこれに化学合成による手法を組み合わせることにより、得ることができる。
上記キチナーゼをコードしているDNAは、例えば、触媒活性ドメインコードするDNA、キチン結合ドメインをコードするDNA及び必要に応じて連結領域をコードするDNAをそれぞれ調製し、これらのDNAを翻訳可能であるように結合することにより得ることができる。DNAの結合は公知の方法(例えばT4DNAリガーゼ(宝酒造社製)等を用い
る方法)により行なうことができる。
上記触媒活性ドメインをコードするDNAは、例えば、以下の方法により得ることができる。Pyrococcus furiosusから、通常の方法によってゲノムDNAを抽出する。得られ
たゲノムDNAを適当な制限酵素で切断し、同一の制限酵素又は共通の切断末端を与える制限酵素で切断したプラスミド又はファージにリガーゼ等を用いて連結することによりゲノムDNAライブラリーを作製する。次いで、例えば、触媒活性ドメインの部分アミノ酸配列に対応した合成DNAプローブを用いたハイブリダイゼーション法、触媒活性ドメインに対する抗体を用いた免疫学的方法等によって、上記触媒活性ドメインをコードしている遺伝子を取得することができる。
上記触媒活性ドメインをコードするDNAの具体例として、配列番号9に示す塩基配列、又は配列番号9に示す配列番号からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAであって、キチナーゼの触媒活性ドメインとしての作用を有するポリペプチドをコードするDNAが例示される。配列番号9に示す塩基配列は、配列番号1で示される塩基配列の第1846〜3228位に存する塩基配列である。
本発明において、「ストリンジェントな条件」とは、例えば、通常のハイブリダイゼーション溶液中であれば68℃で行う条件が挙げられ、50%ホルムアミドを含むハイブリ
ダイゼーション溶液中であれば42℃で行う条件が挙げられる。詳しくは、Molecular Cloning: A Laboratory Manual第2版第2巻に記載のサザンハイブリダイゼーションに用いられる条件が挙げられる。
また、上記キチン結合ドメイン又は上記連結領域をコードするDNAは、例えば、以下の方法により得ることができる。遺伝資源として、上記キチン結合ドメイン又は上記連結領域をコードするDNAを有する微生物、好ましくは該遺伝子を有する超好熱性古細菌(例えば、Pyrococcus furiosus)を使用して、通常の方法によってゲノムDNAを抽出す
る。得られたゲノムDNAを適当な制限酵素で切断し、同一の制限酵素又は共通の切断末端を与える制限酵素で切断したプラスミド又はファージにリガーゼ等を用いて連結することによりゲノムDNAライブラリーを作製する。次いで、例えば、上記キチン結合ドメイン又は上記連結領域の部分アミノ酸配列に対応した合成DNAプローブを用いたハイブリダイゼーション法、上記キチン結合ドメイン又は上記連結領域に対する抗体を用いた免疫学的方法、キチンに対する結合能を測定する方法等によって、上記キチン結合ドメイン又は上記連結領域をコードしているDNAを取得することができる。
上記キチン結合ドメインをコードするDNAの具体例として、配列番号10又は11に示す塩基配列、又は配列番号10又は11に示す配列番号からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAであって、キチンと結合するポリペプチドをコードするDNAが例示される。配列番号10に示す塩基配列は、配列番号1で示される塩基配列の第1861〜2103位に存する塩基配列であり、配列番号4に示すアミノ酸配列(CBD2)をコードしているものである。また、配列番号11に示す塩基配列は、配列番号1で示される塩基配列の第208〜390位に存する塩基配列であり、配列番号5に示すアミノ酸配列(CBD1)をコードしているものである。
上記連結領域をコードするDNAの具体例として、配列番号12又は13に示す塩基配列、又は配列番号12又は13に示す配列番号からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAであって、連結領域を構成するポリペプチドをコードするDNAが例示される。配列番号12に示す塩基配列は、配列番号1で示される塩基配列の第1618〜1860位に存する塩基配列であり、配列番号6に示すアミノ酸配列(連結領域)をコードしているものである。また、配列番号13に示す塩基配列は、配列番号1で示される塩基配列の第2104〜2313位に存する塩基配列であり、配列番号7に示すアミノ酸配列(連結領域)をコードしているものである。
また、上記キチナーゼの内、配列番号8で示されるアミノ酸配列からなるキチナーゼをコードしているDNAについては、簡便には、Pyrococcus furiosusのゲノムDNAから
直接得ることもできる。具体的には、Pyrococcus furiosusのゲノムDNAを適当な制限
酵素(例えば、NheI及びXhoI)で切断し、同一の制限酵素又は共通の切断末端を与える制限酵素で切断したプラスミド又はファージにリガーゼ等を用いて連結することによりゲノムDNAライブラリーを作製する。次いで、例えば、上記キチナーゼの部分アミノ酸配列に対応した合成DNAプローブを用いたハイブリダイゼーション法、上記キチナーゼに対する抗体を用いた免疫学的方法等によって、上記キチナーゼをコードしているDNAを取得することができる。
本発明のキチナーゼをコードするDNAの具体例として、配列番号14に示す塩基配列、又は配列番号14に示す配列番号からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAであって、キチナーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDNAが例示される。配列番号14に示す塩基配列は、Pyrococcus furiosusのキチナーゼの塩
基配列(配列番号1)の第1846〜3228位に存する塩基配列であり、配列番号8に示すアミノ酸配列をコードしているものである。当該DNAには、5’末端にDNA翻訳
開始部分(例えば、ATGGCTAGC等)が付与されたものも包含する。
組換えベクター
上記キチナーゼをコードする遺伝子を適当なベクターに連結することによって、該遺伝子を含有する組換えベクターを得ることができる。ベクターとしては、形質転換する宿主においてキチナーゼを発現させ得るものであれば、特に制限されない。例えば、プラスミド、コスミド、ファージ、ウイルス等のベクターを用いることができる。具体的には、大腸菌ベクターのpBR322、pUC19、pKK233-2、pET11a等、バチルス属細菌ベクターのpUB110
、pC194、pE194、pTHT15、pBD16等、酵母用ベクターYip5、Yrp17、Yep24等、動物細胞用
ベクターのpcDNA、pBAC等を例示できる。
上記組換えベクターには、形質転換された細胞の選択を可能とするために、マーカー遺伝子が含まれていることが望ましい。当該マーカー遺伝子としては、例えば、宿主の栄養要求性を相補する遺伝子、又は薬剤に対する抵抗遺伝子等を挙げることができる。また、上記組換えベクターには、宿主で上記遺伝子の発現を可能にするためのプロモーターやその他の制御配列(例えば、エンハンサー配列、ターミネーター配列、ポリアデニル化配列等)が含まれていることが好ましい。当該プロモーターとして、具体的にはSV40、CMV、ie1、T7、lac、trp、tac等のプロモーターを例示できる。
形質転換体
上記組換えベクターを用いて、宿主を形質転換することによって、該組換えベクターを含む形質転換体を得ることができる。宿主としては、上記キチナーゼを生産可能なものであれば、真核生物及び原核生物のいずれを用いることもできる。例えば、大腸菌等の細菌、酵母、糸状菌、動物細胞等を挙げることができる。形質転換は、宿主の種類に応じて、公知の方法に従って行うことができる。例えば、宿主として細菌を使用する場合であれば、リン酸カルシウム法、エレクトロポレーション法を用いることができる。
キチナーゼの製造
上記形質転換体を培養し、培養物からキチナーゼを採取することによって、上記キチナーゼを取得することができる。
上記形質転換体の培養は、宿主の種類に応じた通常の方法を採用すればよい。具体的には、炭素源、窒素源、その他微量栄養物を含む培地で培養を行う方法を挙げることができる。培養は、液体培養であっても、また固体培養であってもよい。
上記培養物からのキチナーゼの採取は、培養物を、例えば硫安分画、各種のクロマトグラフィー等の工程に供して単離、精製することにより行われる。なお、キチナーゼが菌体内又は表面に蓄積されている場合には、菌体を回収し、これを破砕又は溶菌して菌体抽出物を得、これを用いて単離、精製すればよい。
本発明のキチナーゼは、高温で高い酵素活性を示すので、高温下で、微生物による汚染を抑えつつ、高効率でキチンを加水分解できるため、産業用酵素として実用的価値がある。
また、本発明のキチナーゼは、コロイダルキチンを分解するだけでなく、結晶性キチンに対する分解作用をも有しているので、該キチナーゼによれば、基質となる結晶性キチンをコロイド状態になるように前処理することなく、キチンの分解が可能になる。また、本発明のキチナーゼによって結晶性キチンを分解した後の産物は主に、N−アセチルグルコ
サミンの2量体として存在する。
以下、本発明について、実施例を示してより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
実施例1 キチナーゼの製造
<Pyrpcoccus furiosusの培養>
13.5gの食塩、4gのNa2SO4、0.7gのKCl、0.2gのNaHCO3、0.1gのKBr、30mgのH3BO3、10g
のMgCl2・6H2O、1.5gのCaCl2、25mgのSrCl2、1.0mlのレザスリン溶液(0.2g/L)、1.0gの酵母エキス、5gのバクトペプトンを1Lの超純水に溶かし、この溶液のpHを6.8に調整し、
加圧殺菌することにより培地を作成した。
次いで、乾熱滅菌した元素硫黄を0.2%となるように培地に加え、この培地をアルゴンで飽和して嫌気性とした後、パイロコッカス・フリオサス(JCM8422)を植菌した。培地が
嫌気性となったか否かはNa2S溶液を加えて、培養液中でNa2Sによるレザスリン溶液のピンク色が着色しないことにより確認した。この培養液を95℃で2〜4日培養し、その後、遠心分離により集菌した。
<Pyrpcoccus furiosusのゲノムDNAの調製>
培養終了後、5000rpm、10分間の遠心分離により菌体を集菌し、菌体を10mM Tris(pH 7.5)-1mM EDTA溶液で2回洗浄した後、InCert Agarose(FMC社製)ブロック中に封入した
。このブロックを1%N-lauroylsarcosine-1mg/ml プロテアーゼK溶液中で処理することに
より、ゲノムDNAがAgaroseブロック中に分離調製された。
<キチナーゼをコードするDNAの増幅>
Pyrpcoccus furiosusのゲノムDNAを鋳型として、プライマーGG GCT AGC ACT ACC CCT GTC CCA GTC TCA GG及びプライマーGG CTC GAG TTA TGT TGG AAC ACT AGC TTC GCを使
用して、PCR反応により配列番号14に示す塩基配列からなるDNAを増幅させた。PCR反応後、DNAを制限酵素NdeI及びXhoIで完全分解(37℃で2時間)した。
<キチナーゼをコードするDNAを含有するベクター、及びそれを用いた形質転換体の構築>
発現ベクターのpET21d(Novagen社製)を制限酵素NdeI及びXhoIで切断し、精製した。
次いで、上記のキチナーゼ遺伝子を含むDNA断片をT4DNAリガーゼ(宝酒造社製)を用
いて16℃で、16時間反応させることにより上記発現ベクターに連結した。得られたベクターを用いて、大腸菌(E. coli JM109株)(東洋紡績社製)を形質転換した。形質転換
体は、(0.05 mg/ml アンピシリン)を含むLB寒天プレート上でのコロニー形成を指標
に選択した。得られた形質転換体からキチナーゼをコードするDNAを含むプラスミドをアルカリ法で抽出した。
<キチナーゼ酵素の発現及び精製>
本キチナーゼをコードするDNAが組み込まれたプラスミドを保持している大腸菌をLB培地(1L中にポリペプトン10g、酵母エキストラクト5g、塩化ナトリウム10gを含む)を用いて37℃で振とう培養し、対数増殖期中(600nmにおける光学密度0.2〜0.4)にイソプロピルβチオガラクトピラノシド(IPTG)を培地中の最終濃度が0.2mMになるように添加した。そのまま培養を一晩継続し、その後遠心分離(6000×gで7分間)によって大腸菌の細胞を回収した。
培養液1Lから回収した大腸菌を20mLの緩衝液A(25mM Tris-HCl [pH7.5], 1mM EDTA, 25mM NaCl)に懸濁し、超音波破砕を行った。破砕後、高速遠心(13000×gで15分間)によって抽出液を得た。抽出液は85℃で30分間加熱し、再び高速遠心(1
3000×gで15分間)によって上清を回収した。
回収した上清を陰イオン交換カラムHiTrapQ(アマシャム社製、5ml)に添加した。カラムへの添加および溶出はAKTA prime(アマシャム社製)を用いた。溶出は緩衝液Aに含まれる塩(NaCl)の濃度勾配(25mM〜1M)によって行った。目的のキチナーゼタンパク質が溶出した画分を回収し、硫酸アンモニウム80%飽和の条件において4℃で一晩沈殿させた。高速遠心(13000×gで15分間)で沈殿を回収し緩衝液Aで再溶解を行った。溶解後のサンプルは緩衝液Aで平衡化を行ったゲル濾過カラムHiLoad 26/60 Superdex-200pg(アマシャム社製)に添加し、混入している低分子量のタンパク質および残留
硫酸アンモニウムを除去した。キチナーゼタンパク質が溶出した画分を回収し、CentriPrep YM-10(アミコン社製)で濃縮した。得られた画分には、SDS−ポリアクリルアミドゲ
ル電気泳動により単一バンドを与える均一標品が含まれており、均一標品は、配列番号8で示されるアミノ酸配列のN末端側にMet-Ala-Serが付与されているポリペプチドからな
るキチナーゼであった。
試験例1 キチナーゼ活性の評価
上記実施例で得られたキチナーゼの他、下記キチナーゼをそれぞれ常法に従って調製し、これらのキチナーゼについて結晶性キチン及びコロイダルキチンに対するキチナーゼ活性を前記方法に従って測定した。
Figure 0004431694
得られた結果を表2に示す。CBD1、AD1、CBD2及びAD2からなるPyrococcus furiosusの全長キチナーゼ(比較例1)、CBD1及びAD1からなるキチナーゼ(
比較例2)、AD1単独からなるキチナーゼ(比較例3)、及びAD2単独からなるキチナーゼ(比較例4)では、結晶性キチン及びコロイダルキチンに対する分解作用が低かったが、AD2にキチン結合ドメインを連結させてなる本発明のキチナーゼは、結晶性キチン及びコロイダルキチンに対する優れた加水分解作用を示した。この結果から、AD2にキチン結合ドメインを連結させることにより、AD2のキチナーゼ触媒活性を顕著に向上させることができることが明らかとなった。
Figure 0004431694
Pyrococcus furiosusの全長キチナーゼにおけるキチン結合ドメイン(CBD1、CBD2);触媒活性ドメイン(AD1、AD2);及び連結領域の位置を示す図である。

Claims (4)

  1. 触媒活性ドメインが(1)配列番号3に示すアミノ酸配列、又は(2)配列番号3に示すアミノ酸配列の1若しくは2以上のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなるキチナーゼであって、該触媒活性ドメインに直接又は連結領域を介して(3)配列番号4に示すアミノ酸配列、又は(4)配列番号4に示すアミノ酸配列の1若しくは2のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなるキチン結合ドメインが連結されているキチナーゼを、結晶性キチンに対して作用させることを特徴とする、結晶性キチンの加水分解方法。
  2. キチナーゼの触媒活性ドメインに連結領域を介してキチン結合ドメインが連結されている、請求項1に記載の加水分解方法。
  3. 連結領域が、(5)配列番号6又は7に示すアミノ酸配列、又は(6)配列番号6又は7に示すアミノ酸配列の1若しくは2以上のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されているアミノ酸配列を含む配列からなる、請求項1又は2に記載の加水分解方法。
  4. 下記(7)又は(8)のアミノ酸配列からなるキチナーゼを、結晶性キチンに対して作用させることを特徴とする、結晶性キチンの加水分解方法:
    (7)配列番号8に示すアミノ酸配列、又は
    (8)配列番号8に示すアミノ酸配列の1若しくは2以上のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されているアミノ酸配列。
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