JP5062730B2 - 改良耐熱性セルラーゼ - Google Patents

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Description

本発明は、セルロースのβ−1,4−グルコシド結合を加水分解する好熱性セルラーゼ、糖質を基質とする酵素、及び、それらの製造方法に関する。
セルロースは、D−グルコースがβ−1,4−結合により直鎖状に結合したホモ多糖類であり、自然界に最も多く存在する。セルロースは、結晶状又は非結晶状で、リグニン、ヘミセルロース類、ペクチン類などと複雑に結合して植物組織を構成している。
セルラーゼは、セルロースをセロオリゴ糖、セロビオース、最終的にはグルコースにまで分解する酵素反応系を触媒する酵素群の総称である。セルラーゼは、真菌、アクチノマイセス類、粘液細菌、真の細菌を含む広範な微生物や植物により生産されることが知られており、多様な基質特異性のセルラーゼが同定されてきている。
セルラーゼの工業的に重要な用途としては、洗剤組成物又は布じん柔軟化組成物中の成分としての用途、セルロース繊維又は布じんの処理剤としての用途、新しい布じんのバイオポリッシング剤(酵素による仕上げ加工剤)としての用途、セルロース含有布じん、特にデニムのいわゆるストーンウォッシュド外観のための処理剤としての用途などが挙げられる。この他、紙パルプの処理、廃水処理、リサイクル紙の脱インクなどにも使用できる。
セルロースは地球上のバイオマスの大部分をしめ、その有効利用が期待されている。とりわけ、汚泥はほとんど廃棄されたティッシュペーパーなど由来のセルロースを大量に含んでいるので、これを分解することができれば汚泥処理にもなる。そして、セルロースを分解して得られるグルコースは発酵法と組み合わせることでエタノール生産の原料として活用することができる。従って、セルロースの酵素的分解法の開発は高機能セルラーゼ開発が重要課題の一つである。
ここで、セルロースを用いた植物試料又は繊維製品などの処理は高温中で行う方が、加水分解効率が高い。例えば、紙パルプなどはセルロース結晶で構成されており、高温でないと溶解しないためである。また、セルロースを洗剤組成物に添加する場合は、高温で洗浄する方が、洗浄効率が高い。
従って、高温下でも失活しないセルラーゼが求められていたところ、これまでにいくつかの耐熱性セルロースが報告されている(特許文献1)。
しかしながら、現在、報告されている耐熱性セルラーゼは、膜結合型であるため、大腸菌等で発現すると不溶性として発現してしまうため、水溶性にするためには膜結合部分を取り除いて発現させる必要がある。しかし一般には糖質分解酵素は結合ドメインがないとその活性は著しく低下する。従って、この耐熱性セルラーゼは本来持っている触媒活性を十分発揮しているわけではない。
したがって、触媒活性を十分に引き出してセルロース分解活性を増強した、水溶性の改良耐熱性セルラーゼが求められている。
特開2005-278527号公報
本発明は、セルロース分解活性を増強した、水溶性の改良耐熱性セルラーゼを提供することを課題としている。
上記課題を解決するために本発明者は鋭意研究を重ね、耐熱性セルロース結合ドメインを耐熱性セルラーゼの膜結合領域とおきかえることにより、水溶性でかつセルロース分解活性を増強した人工セルラーゼが創出できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下の通りである。
項1.耐熱性セルラーゼ触媒ドメインと、少なくとも1つの耐熱性セルロース結合ドメインとからなる、改良耐熱性セルラーゼ。
項2.耐熱性セルラーゼ触媒ドメインと、少なくとも1つの耐熱性セルロース結合ドメインとが、リンカーによって結合されている、項1記載の改良耐熱性セルラーゼ。
項3.耐熱性セルロース結合ドメインが、以下の(a)又は(b)のポリペプチドである、項1または2に記載の改良耐熱性セルラーゼ:
(a)配列番号1で表されるアミノ酸配列を有するポリペプチド、または
(b)配列番号1において、1又は2以上のアミノ酸が欠失、付加又は置換されたアミノ酸
配列からなり、かつセルロース結合活性を有するポリペプチド。
項4.耐熱性セルロース結合ドメインが、サーモコッカス属またはパイロコッカス属由来のものである、項1〜3のいずれかに記載の改良耐熱性セルラーゼ。
項5.耐熱性セルロース結合ドメインが1つ以上、触媒ドメインのN末端側、C末端側、またはその両方に結合している、項1〜4のいずれかに記載の改良耐熱性セルラーゼ。
項6.リンカーが少なくとも1つのアミノ酸からなる、項2〜4のいずれかに記載の改良耐熱性セルラーゼ。
項7.耐熱性セルラーゼ触媒ドメインがパイロコッカスホリコシ(Pyrococcus horikoshii)由来のものである項1〜6のいずれかに記載の改良耐熱性セルラーゼ。
項8.以下の(c)又は(d)のポリペプチド:
(c)配列番号1および配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチド
(d)配列番号1および2において、1又は2以上のアミノ酸残基が欠失、付加又は置換されたアミノ酸配列を有し、かつ、耐熱性セルラーゼ活性を有するポリペプチド。
項9.以下の(e)又は(f)のポリペプチド:
(e)配列番号3のアミノ酸配列からなるポリペプチド
(f)配列番号3において、1又は2以上のアミノ酸残基が欠失、付加又は置換されたアミノ酸配列からなり、かつ、耐熱性セルラーゼ活性を有するポリペプチド。
項10.以下の(g)又は(h)のポリヌクレオチド:
(g)配列番号4の塩基配列からなるポリヌクレオチド。
(h)配列番号4の塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ耐熱性セルラーゼ活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド。
項11.項10に記載のポリヌクレオチドを含むベクター。
項12.項11に記載のベクターを保持する形質転換体。
項13.項12に記載の形質転換体を培養し、培養物から耐熱性セルラーゼを回収する耐熱性セルラーゼの製造方法。
項14.項8または9に記載のポリペプチドをコードするDNA。
項15.項1〜7のいずれかに記載の耐熱性セルラーゼを用いる、セルロースの分解方法。
本発明によれば、水溶性でかつ高活性の改良耐熱性セルラーゼが提供される。本発明の
セルラーゼを用いることにより、地球上のバイオマスの大部分をしめるセルロースを有効利用することが可能となる。また、セルロースを分解して得られるグルコースは発酵法と組み合わせることでエタノール生産の原料として活用することもできる。
また、本発明に係る融合酵素を利用することで耐熱性のセルロース分解酵素の開発に弾みがつくものと期待できる。特に、耐熱性のセルロース結合ドメインを有するセルラーゼは自然界には存在しておらず、本発明の意義は非常に大きい。
以下、本発明を詳細に説明する。
(基本的構成)
本発明の改良耐熱性セルラーゼは、耐熱性セルラーゼ触媒ドメインと少なくとも1つの耐熱性のセルロース結合ドメインとを含む融合タンパク質である。
本発明の改良耐熱性セルラーゼは、耐熱性セルラーゼ触媒ドメインと耐熱性のセルロース結合ドメインとを融合したものであれば限定はされないが、例えば、好ましい一態様としては、耐熱性セルラーゼが膜結合領域を有する場合に、当該膜結合領域を耐熱性のセルロース結合ドメインと置き換えるものなどが挙げられる。
(耐熱性セルロース結合ドメイン)
本発明において、耐熱性セルロース結合ドメインは、熱安定性が高く、セルロースに高い親和性を持つものであればよく、特に限定はされない。
具体的には、本発明の耐熱性セルロース結合ドメインは、例えば、Nakamura, T. et al. (2005) Acta Crystallographica sect F,vol.61, p.476-478に記載の耐熱性菌由来の
キチナーゼのキチン結合ドメインを、セルロース結合ドメインに変換する方法を用いて得ることができる。
耐熱性菌としては、サーモコッカス属またはパイロコッカス属に属する菌が挙げられ、例えばPyrococcus furiosus、Thermococcus litoralis、Pyrococcus sp.KOD1, Thermotoga maritimaなどが例示され、これらの耐熱性菌由来のキチナーゼの耐熱性キチン結合ドメインを、以下のデザイン方法に従い耐熱性セルロース結合ドメインに変換することができる。
超好熱性微生物である点で、特に古細菌、さらに特にパイロコッカス属に由来するキチナーゼが好ましく、パイロコッカスフリオーサス由来のキチナーゼを変換することが最も好ましい。
変換するデザイン方法としては、例えば、Pyrococcus furiosus由来のキチン結合ドメ
イン2(ChBD2)キチン結合面にある二つの酸性残基(E279とD281)を他のアミノ酸に置
換する方法などが挙げられる。
酸性アミノ酸に代えて導入されるアミノ酸としては、Gln、Asn、Ala、Ser、Thr、Cys、Met、などに代表される疎水性の低い中性アミノ酸が挙げられ、好ましくはGln、Asn、Ala、Ser、Thr、Cys、より好ましくはGln、Asn、Ala、Ser、Thrが挙げられる。なお、Gluの
置換にはGlnがより好ましく、Aspの置換にはAsnがより好ましい。
なお、こうして得られたキチン結合ドメインにセルロース結合活性を付与する方法は、サーモコッカス(Thermococcus)属またはパイロコッカス(Pyrococcus)属などの耐熱性
古細菌由来のキチナーゼのキチン結合ドメインに好適に適用できるが、他の微生物、植物、動物由来のキチナーゼのキチン結合ドメインにも同様に適用できる。
キチン結合ドメインに置換、付加、欠失、挿入などの変異を導入する方法としては、該ドメインをコードするDNAにおいて、例えばサイトスペシフィック・ミュータジェネシス(Methods in Enzymology, 154, 350, 367-382 (1987);同 100, 468 (1983);Nucleic
Acids Res., 12, 9441 (1984))などの遺伝子工学的手法、リン酸トリエステル法やリン酸アミダイト法などの化学合成手段(例えばDNA合成機を使用する)(J. Am. Chem. Soc., 89, 4801(1967);同 91, 3350 (1969);Science, 150, 178 (1968);Tetrahedron Lett.,22, 1859 (1981))などが挙げられる。コドンの選択は、宿主のコドンユーセージを考慮して決定できる。
本発明の耐熱性セルロース結合ドメインは、例えば、配列番号1に示すアミノ酸配列を有するポリペプチドであるが、当該ポリペプチド以外にも、配列番号1のアミノ酸配列において、1又は数個もしくは複数個、例えば1〜20個、好ましくは1〜10個、より好ましくは1〜7個、さらに好ましくは1〜5個、特に1〜3個のアミノ酸が置換、付加、欠失又は挿入されていてもよい。
具体的には、例えばアミノ酸の置換の場合は、タンパク質の構造保持の観点から、極性、電荷、可溶性、親水性/疎水性の点で、置換前のアミノ酸と類似した性質を有するアミノ酸に置換することができる。例えば、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリンは非極性アミノ酸に分類され;セリン、トレオニン、システイン、メチオニン、アスパラギン、グルタミンは極性アミノ酸に分類され;フェニルアラニン、チロシン、トリプトファンは芳香族アミノ酸に分類され;アスパラギン酸、グルタミン酸は酸性アミノ酸に分類される。従って、同じ群のアミノ酸から選択して置換することができる。
(耐熱性セルラーゼ触媒ドメイン)
本発明の改良耐熱性セルラーゼの構成要素となる耐熱性セルラーゼ触媒ドメインは、耐熱性セルラーゼ由来の触媒活性領域であれば、特に限定はされないが、例えばパイロコッカス属、アエロパイラム属、スフォロバス属、サーモプラズマ属、サーモプロテウス属、バチルス属、シネココッカス属、サーマス属等の好熱性菌に由来する耐熱性セルラーゼの触媒領域が挙げられる。
超好熱性微生物である点で、特に古細菌、中でもパイロコッカス属由来のセルラーゼが好ましい。最も好ましいのは、結晶性のセルロースを分解できるパイロコッカスホリコシ由来のセルラーゼである。
融合前のセルラーゼは、耐熱性が高いものほどよいが、例えば85℃、特に90℃、さらに特に97℃で3時間の熱処理により80%以上の活性が残存するセルラーゼが好ましい。
本発明の融合セルラーゼに含まれるのは、耐熱性セルラーゼの全領域又はその一部である。全部又は一部のいずれであってもよいが、一部を使用する場合は、耐熱性セルラーゼ活性を有するように一部を削除した領域、すなわち活性領域を使用すればよい。一部削除するのは、耐熱性セルラーゼのC末端側でもよく、アミノ末端(以下、「N末端」という)側でもよい。
また、セルラーゼの一部を削除する場合は、全長セルラーゼの活性の80%以上、特に90%以上の活性を有する程度に削除することが好ましい。具体的には、耐熱性セルラーゼの活性領域は、全アミノ酸数の1〜20%、特に5〜15%程度、さらに特に7〜13%程度のアミ
ノ酸を特にそのC末端側から削除して得られる領域であることが好ましい。削除するアミ
ノ酸数が多すぎるとセルラーゼ活性が低下し、少なすぎると発現量向上効果が見られないが、上記範囲であればこのような問題は生じない。
本発明の耐熱性セルラーゼ触媒ドメインは、例えば、パイロコッカスホリコシ由来のものであって、配列番号2に示すアミノ酸配列を有するものが挙げられる。また、配列番号2のアミノ酸配列において、1又は複数個、例えば1〜100個、好ましくは1〜50個のアミノ酸が置換、付加、欠失又は挿入されたポリペプチドであってもよい。
パイロコッカスホリコシ以外の生物由来の耐熱性セルラーゼ遺伝子は、配列番号2の塩基配列との相同性を、NCBIのBlastサーチやHomoloGene(HYPERLINK http://www.ncbi.nlm.nih.gov/HomoloGene) http://www.ncbi.nlm.nih.gov/HomoloGene)で検索することより、
他の生物種から選抜することができる。また、例えば配列番号2に示すセルラーゼ遺伝子の塩基配列から適当なプライマーを設計して、他生物の染色体DNAライブラリーを鋳型と
したPCRにより得ることができる。
(融合状態)
耐熱性セルラーゼ結合ドメインは、耐熱性セルラーゼ触媒ドメインのN末端側に存在し
ていてもよく、又は、C側に存在していてもよい。
さらに、耐熱性セルラーゼ結合ドメインは2つ以上存在していてもよく、その場合、N末端およびC末端のいずれかに、あるいは両方に、1つ以上存在していてもよい。
耐熱性セルラーゼ触媒ドメインと耐熱性セルラーゼ結合ドメインとは直接連結されていてもよく、又は、その間にリンカーペプチドが存在していてもよい。リンカーペプチドは酵素活性の低下を招く立体構造障害を回避できるため、リンカーペプチドが存在することが好ましい。
リンカーペプチドは、天然又は人工のいずれの配列であってもよく、セルラーゼ活性を阻害しない限りアミノ酸配列も限定されない。
リンカーが存在する場合は、通常1〜数十個程度、特に2〜10個程度のアミノ酸数からなるものであることが好ましい。リンカーが余りに長いと融合セルラーゼの安定性が低下し、余りに短いとセルラーゼの活性及び安定性が低下するが、上記範囲であればこのような問題は生じない。
(融合セルラーゼ)
本発明の融合セルラーゼは、定法に則りPCR法を用いセルラーゼと耐熱性セルロース結
合ドメインをコードするDNA断片を増幅し、2つの遺伝子を結合することにより構築でき
る。
例えば、本発明の融合セルラーゼの一例としては、以下の(c)又は(d)のポリペプチドが挙げられる:
(c)配列番号1および配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチド
(d)配列番号1および2において、1又は2以上のアミノ酸残基が欠失、付加又は置換されたアミノ酸配列を有し、かつ、耐熱性セルラーゼ活性を有するポリペプチド。
(d)のポリペプチドは、(c)のポリペプチドにおいて、1又は複数個、例えば1〜100個、好ましくは1〜50個のアミノ酸が置換、付加、欠失又は挿入されたポリペプチドであってもよい。
また、本発明の融合セルラーゼの別の一例としては、以下の(e)又は(f)のポリペプチドが挙げられる。
(e)配列番号3のアミノ酸配列からなるポリペプチド
(f)配列番号3において、1又は2以上のアミノ酸残基が欠失、付加又は置換されたアミノ酸配列からなり、かつ、耐熱性セルラーゼ活性を有するポリペプチド。
(f)のポリペプチドは、(e)のポリペプチドにおいて、1又は複数個、例えば1〜100個、好ましくは1〜50個のアミノ酸が置換、付加、欠失又は挿入されたポリペプチドであってもよい。
限定はされないが、具体的には、以下のように置換することが可能である:例えばアミノ酸の置換の場合は、タンパク質の構造保持の観点から、極性、電荷、可溶性、親水性/疎水性の点で、置換前のアミノ酸と類似した性質を有するアミノ酸に置換することができる。例えば、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリンは非極性アミノ酸に分類され;セリン、トレオニン、システイン、メチオニン、アスパラギン、グルタミンは極性アミノ酸に分類され;フェニルアラニン、チロシン、トリプトファンは芳香族アミノ酸に分類され;アスパラギン酸、グルタミン酸は酸性アミノ酸に分類される。従って、同じ群のアミノ酸から選択して置換することができる。
(d)および(f)の変異したポリペプチドは、それぞれ(c)および(e)のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに対してエキソヌクレアーゼを用いたヌクレオチド欠失導入、リンカー導入、位置指定突然変異導入、変異プライマーを用いたPCR等の方法
により変異を導入し、その変異体のコードするタンパク質を回収することにより得られる。
(融合セルラーゼ遺伝子)
本発明の融合セルラーゼ遺伝子は、以下の(g)又は(h)のポリヌクレオチドからなる。
(g)配列番号4の塩基配列からなるポリヌクレオチド。
(h)配列番号4の塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ耐熱性セルラーゼ活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド。
(h)のポリヌクレオチドは、(g)のポリヌクレオチドについて、全塩基数の30%以内、特に15%以内の範囲で、ヌクレオチドの欠失、付加又は置換を行ったものであることが好ましい。
本発明のポリヌクレオチドには、特に言及しない限り、その塩基配列を有するポリヌクレオチドの他に、それに相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドも含まれる。また、DNA及びRNAの双方が含まれる。また1本鎖及び2本鎖の双方が含まれ、2本鎖ポリヌクレオチドにはDNA・RNAハイブリッドも含まれる。さらに、本発明の目的を達成できる範囲であれば、修飾されたDNA(例えば、ホスホロチオエートDNA、H−ホスホネートDNA)及び修飾されたRNAも含まれる。
本発明において、ストリンジェントな条件としては、例えば、1×SSC(standard saline citrate; 1×SSC=0.15M NaCl,0.015M sodium cirate)中65℃一夜の条件下、又はホ
ルムアミドを含む4×SSC中37℃一夜の条件下においてハイブリダイズし、2×SSC中55℃での30分間の洗浄によりそのDNAから脱離しない条件が挙げられる。
本発明のポリヌクレオチドは、例えば、常法に従って製造することができる。
(ベクター)
本発明のベクターは、上記(g)又は(h)のポリヌクレオチド(ここではDNA)が挿
入された組み換えベクターである。ベクターとしては公知の細菌用、酵母用、動物細胞用等のものを広く使用できる。公知のベクターとしては、大腸菌ベクターのpBR322、pUC19
、pKK233-2、pET11aなど、バチルス用ベクターとしてはpUB110、pC197、pE194、pTHT15、pBD16など、酵母用ベクターとしてはYip5、Yrp17、Yep24など、動物細胞用としてはpUC18、pUC19、M13mp18などが挙げられる。
(形質転換体)
本発明の形質転換体は、本発明の組み換えベクターを保持する形質転換体である。宿主は、ベクターに適したものを使用すればよい。目的タンパク質の生産量が多い点で、バチルス属細菌(例えばバチルスズブティリス、バチルスブレビス)、大腸菌、酵母、カビなどが好ましい。形質転換方法は当業者に周知である。
(融合セルラーゼの製造方法)
本発明の融合セルラーゼの製造方法は、上記本発明の形質転換体を培養し、培養物から融合セルラーゼを回収する方法である。
培養条件(培地、温度、時間)は特に限定されず、宿主に適した条件とすればよい。融合セルラーゼは、形質転換体の培養液から菌体を集め、菌体破砕液から回収すればよい。また、精製する場合は、ゲルろ過、イオン交換、アフィニティなどの各種クロマトグラフィーにより精製すればよい。
(セルロースの分解方法)
本発明は、本発明の改良耐熱性セルラーゼを用いて、セルロースを分解する方法を含む。本発明のセルラーゼによれば、例えば、不溶性高分子基質である結晶性セルロースを効率よく分解することができる。
本発明の耐熱性セルラーゼを用いて、セルロースをグルコース、二糖類、またはオリゴ糖に分解することもできるが、その他にも、本発明の本発明のセルラーゼでセルロースを分解し、水溶性セルロースにすれば、低温酵素(すなわち、通常のエンドグルカナーゼ)で分解処理することが可能となる。そのため、本発明の耐熱性セルラーゼによってセルロースを水溶性セルロースに分解し、その後、低温酵素によりセルロースをグルコース、二糖類、またはオリゴ糖に分解することができる。
したがって、例えば、本発明の方法においては、
1.セルロースを70℃以上で本発明の耐熱性セルラーゼで二糖類以上に分解する工程、および
2.その後、適切なエンドグルカナーゼで分解して、グルコース、二糖類、またはオリゴ糖にする工程、などが含まれる。
セルロースは70℃以上の温度では結晶化しにくく、溶解状態にあるため、本発明の改良耐熱性セルラーゼを用いれば、高温でセルロースを分解できるため、結晶性セルロースなどの分解に非常に有効である。
本発明の融合セルラーゼの基質となるセルロースとしては、特に限定はされないが、例えば、結晶性セルロース、セルロース誘導体等が挙げられ、それらは、間伐材等の廃木材、新聞紙等に代表される古紙、トウモロコシ等食物の茎やサトウキビ等の搾りかす、或いは布じん由来のものであってもよい。
セルロースを分解して得られるグルコースは、発酵法と組み合わせることでエタノール生産の原料として活用することができる。特に本発明の酵素は結晶性のセルロースを強力に分解することができるため、廃材、古紙などの産業廃棄物を有効利用するアルコール生産に展開が期待できる。また下水汚濁(ヘドロ)の多くはトイレットペーパーなどのセルロースに由来すると言われているため、このような汚水処理への応用が考えられる。さらに繊維工業への応用として、洗剤組成物又は布じん柔軟化組成物中の成分としての用途、セルロース繊維又は布じんの処理剤としての用途、新しい布じんのバイオポリッシング剤(酵素による仕上げ加工剤)としての用途、セルロース含有布じん、特にデニムのいわゆるストーンウォッシュド外観のための処理剤としての用途などが挙げられる。
以下、本発明を、実施例を示してより詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
(融合耐熱性セルラーゼ遺伝子)
まず、耐熱性セルロース結合ドメインを含む発現プラスミドを以下のようにして構築した。
キチン結合ドメインと推定されるポリペプチド(当該遺伝子中アミノ酸番号では258番
のスレオニンから358番のイソロイシンに対応)を大腸菌内で大量に発現させるために、PreScission Protease認識配列をコードする塩基配列を含む合成DNAを用いPCR法により増幅した(Mine S et al., “Crystallization and X-ray diffraction analysis of a catalytic domain of hyperthermophilic chitinase from Pyrococcus furiosus.” Acta Crystallograph Sect F Struct Biol Cryst Commun.62, 791-3 (2006))。発現ベクターへの
組み込みはLICクローニングキット(NOVAGEN社)を用い大腸菌(XL-1Blue)(NOVAGEN社
)に形質転換し、ChBD発現ベクターを作成した。形質転換体は、(0.05 mg/ml アンピシ
リン)を含むLB寒天プレート上でのコロニー形成を指標に選択した。形質転換体からChBD遺伝子含有プラスミドをアルカリ法で抽出した。
こうして得られたChBD2発現ベクターを鋳型として、図1aに示す合成DNA(配列番号5
および6)を用い、変異体の作成を行った(図1b)。
変異体作成はQuick change mutagenesis kit (STARATAGENE社)を用いた。
次に、得られた発現プラスミドを鋳型として制限酵素BamHIにより認識される配列を含
むPCRプライマー5'-GGAGGAGGATCCTCTCTAGAGGTAAAGGTAAACG(配列番号7)および5'-GCAGCCGGATCCTCATGTCCATATGTCAATTACTTGTCCGTTTATTTC(配列番号8)(下線部がBamHI認識
サイト)を用い、遺伝子増幅を行った。増幅遺伝子をBamHIで分解し、耐熱性セルロース結合ドメイン(配列番号1)をコードするDNA断片を耐熱性融合セルラーゼの発現ベクターに組み込む断片とした。
次いで、膜貫通領域を欠く耐熱性セルラーゼの触媒ドメイン(配列番号2)をコードするDNAを含む発現プラスミド(Ando, S. et al. (2002) Appl Environ Microbiol. Vol.68, p.430-433)を制限酵素BamHIで分解し、セルフライゲーションを防ぐため、フォスフ
ァターゼ(タカラバイオ(株))処理を行い5'末端の脱リン酸化を行った。融合セルラーゼの発現系を構築するため、上記、耐熱性セルロース結合ドメインをコードするDNA断片と本ベクターを混合しライゲーションキット(タカラバイオ(株))を用いライゲーションを行った(16℃、30分間)。ライゲーション反応後、反応液10μlを50μlのコンピテントセル(DH5α)に形質転換した。形質転換は定法に則りヒートショック法でおこなった。また、作
製した融合セルラーゼの発現ベクターの精製はミニプレップキット(キアゲン社)を用いて精製を行った。
構築した融合酵素のドメイン構成を図2に、アミノ酸配列を配列表の配列番号3に示す
実施例2
(融合セルラーゼ遺伝子を含有する形質転換体の作製)
1.5ml容チューブ内に、大腸菌(E. coli)Rosetta(DE3)株(Novagen社製)のコンピテ
ントセル0.04ml(2,000,0000cfu/mg)と、融合セルラーゼ遺伝子含有プラスミドDNA溶液0.003ml(プラスミドDNA 8.4ng)を加え氷中に30分間放置した後、42℃で30秒間ヒー
トショックを与えた。次いで、チューブ内にSOCmedium を0.25ml加え、37℃で1時間
振とう培養した。次いで、アンピシリンを含むLB寒天プレートに塗布し、37℃で一晩培養することにより形質転換体を得た。
実施例3
(融合セルラーゼの精製)
得られた形質転換体を、アンピシリンを含むLB培地に接種し、600nmにおける吸光度が0.5に達するまで、37℃で培養した後、融合セルラーゼの発現量を高めるためにIPTG(Isopropyl-β-D-thiogalactopyranoside)を加えさらに19時間培養した。培養液を8,000rpmで10min遠心分離することにより集菌した。集菌した菌体10gに、BugBuster溶液(NOVAGEN社
)100mlを加え、菌体を90Wの出力で30分間超音波破砕した。破砕した菌液を 20,000gで30分間遠心分離し、上清を採取した。上清を30分間、85℃で加熱後、再び20,000gで30分間
遠心分離し、上清を採取した。上清に硫安を最終濃度80%(W/V)になるように加え、4℃で30分攪拌後、20,000gで30分間遠心分離し、沈殿を20mM Tris-Cl pH8.0に縣濁し、20mM
Tris−Cl、25mM NaCl(pH8.5)に一晩透析し、20mM Tris−Cl、25mM NaCl(pH8.5)緩衝液で平衡化した陰イオン交換樹脂のHiTrapQ(アマシャム バイオサイエンス社)
カラムに透析サンプルを添加し、イオン交換クロマトグラフィーを行った。目的タンパク質を含む分画を再び、Hiload75pgゲルろ過カラム(アマシャム バイオサイエンス社)を
用い、更に精製をおこなった。目的タンパク質を含む分画にはSDS−ポリアクリルアミド
ゲル電気泳動により単一バンドを与える均一標品が含まれていた。蛋白質の濃度は280nm
の吸収から算出した。
また、活性の比較対象として触媒ドメインのみからなるセルラーゼ(配列番号2でしめ
したもの。以下、野生型と呼ぶ)もNovagen社のpET11aに組み込み、融合セルラーゼと全く同様の方法により精製をおこなった。
試験例1
(融合セルラーゼおよび野生型の活性比較測定)
1.不溶性高分子基質「結晶性セルロース(アビセル)」に対する活性比較
不溶性高分子基質「結晶性セルロース」に対する融合セルラーゼと野生型セルラーゼの活性比較を行った。反応溶液1.5ml(0.5%のアビセル、50mM 酢酸 pH5.6又は0.5%のアビ
セル、50mM Tris-Cl pH 8.5)を170μl添加し、70℃、30分反応をおこなった。活性の比較は遊離した還元糖の遊離量をソモギーネルソン法(試薬は和光純薬)で定量し、一分間あたりに遊離する還元糖の量で比較を行った。野生型の活性を100としたときの融合セルラ
ーゼの活性を図2A,Bに示す。
(結果)
図3が示すように耐熱性セルロース結合ドメインと融合したセルラーゼは野生型に比べ約3〜4割程度の活性増強が見られた。この活性増強は弱酸性、弱アルカリでも同程度に見られるため、耐熱性結合ドメインの付与効果は広い範囲のpHで安定して活性増強をもたらすことができる。
2.廃品バイオマスに対する活性評価
本融合セルラーゼの利用が想定される、廃棄バイオマスの例として新聞紙、トイレットペーパーを基質として、本酵素がどの程度有効であるかを調べた。反応溶液1.5ml(1%の新
聞紙 又はトイレットペーパー、50mM 酢酸 pH5.6)を170μl添加し、85℃、一晩、反応をおこなった。活性の比較は遊離した還元糖の遊離量をソモギーネルソン法(試薬は和光
純薬)で定量し、1分間あたりに遊離する還元糖の量で比較を行った。野生型の活性を100としたときの融合セルラーゼの活性を図4A,Bに示す。
(結果)
市販の木質系のバイオマス(例えば、紙など)にはヘミセルロースやリグニン或いは接着剤などの不純物が混ざっている。そのためこれらの不純物の割合により、研究用の結晶性セルロースとは表面の形状が大きく異なっている。従って本酵素が利用される可能性のある市販のセルロースを含むバイオマス(例えば、紙質等)で本酵素の有効性を示すことは、有意義であると考えられる。図4A,Bに示すように融合酵素は野生型に比べ、新聞紙、トイレットペーパーの場合共に、およそ1.5倍の活性増強を示した。これは研究用の高純
度の結晶性セルロース(アビセル)の場合に比べより強い活性増強である。おそらくセルロース結合ドメインを付与することにより、少々の不純物が混ざっていても、基質(セルロース)表面に触媒ドメインを優先的に吸着させることで活性を増強していると考えられる。
参考例1
(融合セルラーゼおよび野生型における水溶性高分子基質「carboxy methyl cellulose(CMC)」に対する活性比較)
水溶性高分子基質に対する融合セルラーゼと野生型セルラーゼの活性比較をおこなった。反応溶液1.5ml(0.5%のCMC、50mM 酢酸 pH5.6)に各セルラーゼ(濃度1.0μM)を17μl添加し、70℃、30分反応をおこなった。活性の比較は遊離した還元糖の遊離量をソモギーネルソン法(試薬は和光純薬)で定量し、一分間あたりに遊離する還元糖の量で比較を行った。野生型の活性を100としたときの融合セルラーゼの活性を図5に示す。
(結果)
融合セルラーゼの耐熱性セルロース結合ドメインは本来、不溶性である結晶性セルロースに強い親和性を持つ。そのため水溶性の基質に対して効果は少ないと予想された。本考察の通り、図4に示すように野生型と融合セルラーゼの活性の差は1割程度であり、水溶
性の基質に対し耐熱性セルロース結合ドメインはさして効果がないといえる。むしろ、わずかながら融合セルラーゼは野生型に比べ活性が低下していることから、耐熱性セルロース結合ドメインは水溶性基質に対しわずかながらもマイナスの効果がある可能性がある。
本発明の融合セルラーゼは、高いセルロース分解活性を有することから、洗剤組成物又は布じん柔軟化組成物中の成分、セルロース繊維又は布じんの処理剤、新しい布じんのバイオポリッシング剤、デニムなどのストーンウオッシュド外観のための処理剤、紙パルプの処理剤、廃水処理剤、リサイクル紙の脱インク剤などとして好適に使用できる。さらに本発明の融合セルラーゼは耐熱性を有することから、これらのセルロース分解処理を高温下で効率よく行うことができ、不水溶性セルロースを分解することも可能である。
A:変異体作成に用いた合成DNA配列、B:変異を導入した位置。ChBD2の一文字表記でアミノ酸配列を示し、矢印で変異を入れた場所及び変異後のアミノ酸を示す。ボックスの矢印はβストランドを示す。 図2は、本発明の実施例1における融合セルラーゼのドメイン構成を示す。 図3は、融合セルラーゼおよび野生型の結晶セルロースに対する活性を示すグラフである。 図4は、融合セルラーゼおよび野生型の廃品バイオマスに対する活性を示すグラフである。 図5は、融合セルラーゼおよび野生型のcarboxy methyl cellulose(CMC)に対する活性を示すグラフである。

Claims (6)

  1. 耐熱性セルラーゼ触媒ドメインと、少なくとも1つの耐熱性セルロース結合ドメインとからなる、改良耐熱性セルラーゼであって、前記耐熱性セルロース結合ドメインが下記のアミノ酸配列
    Figure 0005062730
    で表される、改良耐熱性セルラーゼ
  2. 耐熱性セルラーゼ触媒ドメインと、少なくとも1つの耐熱性セルロース結合ドメインとが、リンカーによって結合されている、請求項1記載の改良耐熱性セルラーゼ。
  3. 耐熱性セルロース結合ドメインが1つ以上、触媒ドメインのN末端側、C末端側、またはその両方に結合している、請求項1〜2のいずれかに記載の改良耐熱性セルラーゼ。
  4. リンカーが少なくとも1つのアミノ酸からなる、請求項2〜3のいずれかに記載の改良耐熱性セルラーゼ。
  5. 耐熱性セルラーゼ触媒ドメインがパイロコッカスホリコシ(Pyrococcus horikoshii)由来のものである請求項1〜4のいずれかに記載の改良耐熱性セルラーゼ。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の耐熱性セルラーゼを用いる、セルロースの分解方法。
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