JP4430741B2 - タキソール製剤 - Google Patents

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Description

この発明は国際癌機構、健康国際機構[認可(Grant)CA55251]の助力により成し遂げられた。
発明の分野
本発明はタキソール(taxol)を含有する癌患者の処置に適した組成物に関する。
発明の背景
新しい抗癌剤、薬剤の組み合わせ及び化学療法戦略の開発は継続的に必要とされている。新しい抗癌剤の開発を鼓舞するために癌化学療法のスクリーニング及び開発プログラムが国際癌機構(NCI)において1960年に確立された。植物抽出物のスクリーニングは米国農務省の協力で行われた米国の植物相の調査から始まった[S.A.Schepartz,Cancer Treat.Repts,60,975(1976)及びJ.A.Hartwell,Cancer Treat.Repts,60,1031(1976)]。Taxus(イチイ)brevifolia Nutt.[タキシアエ(Taxaceae)族]、パシフィック(Pasific)イチイ又はウエスタン(Western)イチイがワシントン州からのこのプログラムの1部として1962年に選択された。パシフィックイチイはアラスカ南部からカルフォルニア北部の北南の範囲の太平洋沿岸北西部及びアイダホ及びモンタナの山岳地帯の東まで広がる地域に天然にゆっくりと小さめに成育する木である。それはダクラスファーの群落の下層によく見られる。タキシアエ族は世界中に11種を有するイチイが最も主なものである5つの属を有する小さな、いささか分離された、植物学の族である。
タキソールはタキサン類(Taxanes)として知られている化学化合物の族の1部分である。M.Suffness、「第34章、タキソール:発見から治療上の使用まで」、Annual Reports and Med.Chem.(出版)及び米国特許第5,248,796号(Chenら)を参照せよ、そしてこれらは引用により本明細書に挿入される。
タキソールは進行卵巣癌及び乳癌に対して臨床上活性があることが発見された[Towinsky,E.K.,Cazenave,L.A.及びDonehower,R.C.「タキソール − 新規な研究上の抗微小管試薬」、J.Nat.Canc.Inst.82:1247−59(1990)]。第2相の試みにおいては、大量に前投与した進行した難治性の卵巣癌患者についての応答割合は30%であった[McGuire,W.P.,Rowinsky,E.K.,Rosenshein,N.B.,Grumbine,F.C.,Ettinger,D.S.,Armstrong,D.K.及びDonehower,R.C.「タキソール:進行卵巣上皮新生物において有意な活性を有する特異的な抗新生物剤」Ann.Intern.Med.111:273−279(1989)]。第2相試験における前処置された転移性乳癌患者の全体の応答割合は56%であった[Holmes,F.A.Walters,R.S.,Theriault,R.S.,Forman,A.D.,Newton,L.K.,Reber,M.N.,Buzdar,A.U.,Frye,D.K.及びHortobagye,G.N.,「タキソールの第2相、転移性乳癌の治療に活性な薬物」、J.Natl.Cancer Inst.,83:1797−1805(1991)]。最近米国食品医薬品局が卵巣癌に対するタキソールの使用を許可した。
タキソールは水及び医薬的に許容された大部分の溶媒に余り溶けないので、臨床投与のために選択された剤形は50%無水エタノール(「Diluent12」)を含むクレモファー(Cremophor)EL(登録商標)(ポリエトキシ化されたひまし油)に溶解されたタキソールからなる。要求されたタキソール量を運ぶために必要なクレモファーの量は他のいかなる市販薬と共に投与される量よりも有意に多い。この溶媒は実験動物[Lorenz,W,Riemann,H.J.及びSchmal,A.,「クレモファーEL及びその誘導体による犬におけるヒスタミン放出:オキシエチル化オレイン酸が最も効果的な成分である」、Agents Actions 7:63−7(1977)]及びヒト[Weiss,R.B.,Donehower,R.C.,Wiernik,P.H.,Ohnuma,T.,Gralla,R.J.,Trump,D.L.,Baker,J.R.,VanEcho,D.A.,VonHoff,D.D.及びLeyland−Jones,B.,「タキソール由来の高過敏症反応」、J.Clin.Oncol.8:1263−8(1990)]において重篤な致死の高過敏症状の発現を引き起こすことが示されている。高過敏症反応は注入スケジュールがより短期であるほどより頻繁に生じるらしいので、米国における大部分の第II相及び第III相試験では24時間スケジュールを使用していた[Rowinsky,E.K.,Onetto,N.,Canetta,R.M.及びArbuck,S.G.,「タキソール:タキサン類の中で1番の、重要な新規なクラスの抗癌剤」、Seminar Oncol.,19:646−62(1992)]。さらにタキソール−クレモファー投与に関連した反応の程度及び発生率を減じるためにコルチコステロイド(デキサメサゾン)及び抗ヒスタミン類(H1及びH2受容体の両者のアンタゴニスト)の前投薬が用いられている。この前投薬のレジメは重篤な高過敏症の発生率を5%以下に減じるが、穏やかな反応はまだ約30%の患者に起こる[Weiss,R.B.,Donehower,R.C.,Wiernik,P.H.,Ohnuma,T.,Gralla,R.J.,Trump,D.L.,Baker,J.R.,VanEcho,D.A.,VonHoff,D.D.及びLeyland−Jones,B.,「タキソール由来の高過敏症反応」J.Clin.Oncol.8:1263−68(1990)及びRunowicz,C.D.,Wiernik,P.H.,Einzig,A.I.,Goldberg,G.L.及びHorwitz,S.B.,「卵巣癌におけるタキソール」、Cancer 71:1591−96(1993)]。臨床上、より安全なより良好に許容された製剤に比べて薬理学上の発明はあまり望ましくない。複数個の薬物が同時に投与された場合、薬物の相互作用がタキソールの効果又は毒性に影響を与えることがより起こり易いであろう。
タキソールについての上記の問題の見地から、研究者はタキソールをより良好に許容された媒質中に再び製剤化することを考えた。これらの努力の中にはタキソールの分配のためのリポソームの使用がある。J.Riondelらにおいて、「遊離の及びリポソームの効果−−ヌードマウスへ異種移植された2つの脳腫瘍に対して被包化されたタキソールを用いて」、In Vivo,6:23−28(1992)、タキソールを大豆のホスファチジルコリンの中へ封入して、腫瘍を有するマウスに腹膜内投与した。M−H,Bartoliら、「インビトロ系及びインビボ系における抗腫瘍活性及び遊離の及び被包化されたタキソール」、J.Microencapsulation,7(2):191−97(1990)においては、リポソームによって被包化されたタキソールを細胞に投与し、動物に腹膜内投与して抗腫瘍活性を調べた。リポソームはホスファチジルコリンから形成した。米国特許第4,534,899号(Sears)はタキソールを人工のリン脂質類似体である豆のホスファチジルエタノールアミン サクシニルポリエチレングリコール モノメチルエーテルに封入した場合の実施例を含んでいる。
その様なリポソームを用いた先の仕事はタキソールを安全かつ効果的に分配し、血流に直接(すなわち静脈内に)、迅速に投与するのに適したシステムを得れなかった。この様なシステムにおけるリポソームはタキソールを分配することができない凝集物を形成する傾向があることを出願人は発見した。静電気的に中性のリポソームは凝集する傾向がある。タキソールは疎水性の、膜活性化学物質であり、この凝集を促進する。粒が凝集した大きな塊は静脈内投与には不適である。タキソールを分配するためにリポソーム(及び大部分の賦形剤)を使用する場合に遭遇する他の問題は、製剤が不安定になり、溶液から引き出されたタキソールがタキソールの結晶を形成することである。その様な結晶の存在によってシステムは不成功となり、その様な結晶は毛細血管を通過できないので、実際、静脈内投与には致命的である。その様な塊を投与すれば、腎臓及び肺の炎症が、これらの重要な臓器への血の供給が遮断されるために起こり、死に至るであろう。したがって、タキソール分配のためのより良いシステムの開発の大きな必要性が残存している。
本発明の概要
本発明は、癌患者の処置において使用するための医薬組成物に関する。この組成物は医薬上有効量にて存在する、少なくとも1つのタキサン(taxane)を含有し、1つ又はそれ以上の負に帯電したリン脂質及び1つ又はそれ以上の両性イオンのリン脂質の混合物を含有している。両性イオンのリン脂質は、正味の電荷がゼロであるイオン化し得る基を有するあらゆるリン脂質である。この混合物はリポソームであると信じられる粒子の中に少なくとも1つのタキサンを捕獲している。この混合物は負に帯電したリン脂質と両性イオンのリン脂質とを1:9から3:7の比率で含んでいる。タキソールはこの組成物中に1.5−8.0モル%の量、存在している。この組成物は実質上タキサンの結晶の無い、0.025から10ミクロンの大きさの粒子の剤形である。
本発明の医薬組成物を用いると、実質上有害な結晶の形成無しに、リポソームであると信じられるものの1部分として、静脈内投与又は他の体のコンパートメント内に投与されることにより、タキソールを安全にかつ効果的に迅速に(すなわち、1時間又はそれ以下で)分配する。個々のリポソームの各々に負に帯電したリン脂質を挿入することによって、リポソームは互いに反発し、従って、タキソールをリポソーム内にカプセル化するための以前の努力において用いられた両性イオンのリン脂質のみによって形成されたリポソームの様に凝集しない。両性イオンのリン脂質のみの使用は、個々のリポソームがお互いに向かって移動し、吸着し、凝集又は融合によって大きく成長する傾向がある。反対に、過度の負の荷電はタキソール製剤を不安定にし、結晶の形成を生じる。負に帯電したリン脂質及び両性イオンのリン脂質の適切な割合における混合物を用いることによって、タキソール結晶の形成が長期間防止され、安全な静脈内投与が可能となる。本発明の小粒子の他の効果は、それらが長期間循環系に残ることである。負の荷電を減じるとこれらの粒子の循環時間はさらに増加する。タキソールを凝集又は結晶の形成なしに分配するという本発明の利点は従って本分野における実質的な進歩である。
【図面の簡単な説明】
図1A−Eは、大腸(Colon)−26腫瘍に対する遊離の又はリポソームのタキソールの1回投与の抗腫瘍効果を示す腫瘍移植後の日数に対する平均腫瘍サイズのプロットを示している。皮下の大腸−26腫瘍を形成し、毎日観察した。腫瘍が測定可能となった時に(8日)、クレモファーEL(登録商標)/エタノール[希釈剤(Diluent)12]内又はリポソーム内のいずれかにおけるタキソールの単一の静脈内ボーラス投与(横座標に沿った黒丸にて示された)を行った。未処置のコントロールはタキソールの無い等容量の塩水又は希釈剤(Diluent)12(1:3に希釈した)を受けた(パネルA)。全てのリポソーム製剤は超音波処理して小さい一枚膜リポソーム(「SUV」)を形成し、処置は以下の製剤の25、35又は45mg/kg投与量であった。タキソール、ホスファチジルグリセロール(「PG」)及びホスファチジルコリン(「PC」)(B);タキソール、水素化されたホスファチジルイノシトール(「HPI」)及びPC(C);又はタキソール、ジパルミトイル−ホスファチジルエタノールアミンに結合されたポリ(エチレングリコール)(「PEG−DPPE」)及びPC(D)。別法では、希釈剤12(塩水で1:3に希釈された)中の遊離タキソールを15、25又は30mg/kgの用量にて投与した(E)。各々の処置群に投与された用量を各々の図において挿入して示す。各々の処置群は10匹の動物からなる。腫瘍体積が2000mm3を越えた時点にて人道的理由から動物を殺傷した。
図2A−Eは、大腸−26腫瘍に対する遊離の又はリポソームのタキソールの4回投与の抗腫瘍効果を示す腫瘍移植後の日数に対する平均腫瘍サイズのプロットを示している。皮下の大腸−26腫瘍を形成した。腫瘍が測定可能となった時に(7日)、静脈内処置を開始し、第8日、12日及び13日に繰り返した(横座標に沿った黒丸にて示された)。未処置のコントロールはタキソールの無い等容量の塩水又は希釈剤(Diluent)12(1:3に希釈した)を受けた(パネルA)。リポソームを基礎としたタキソール製剤の処置は以下の20、30又は40mg/kg投与量であった。タキソール、及びPG及びPC多重層リポソーム(「MLV」)(B);タキソール、PG及びPC SUV(C);又はタキソール、PEG−DPPE及びPC SUV(D)。別法では、希釈剤12(塩水で1:3に希釈された)中の遊離タキソールを10、20又は30mg/kgの用量にて投与した(E)。処置群に投与された用量を各々の図において挿入して示す。腫瘍サイズが2000mm3を越えた時点にて人道的理由から動物を殺傷した。
図3A−Cは、大腸−26腫瘍に対する遊離の又はリポソームのタキソールの9回投与の抗腫瘍効果を示す腫瘍移植後の日数に対する平均腫瘍サイズのプロットを示している。皮下の大腸−26腫瘍を形成した。腫瘍が測定可能となった時に(8日)、処置を開始した。横座標に沿った黒丸にて示される様に、動物に週に3回投与し、処置を3週間行った。未処置のコントロールはタキソールの無い塩水又は希釈剤(Diluent)12(1:3に希釈した)を受けた(パネルA)。リポソームを基礎としたタキソール製剤の処置はタキソール、PG及びPC SUV(B)の10、40又は60mg/kg投与量であった。別法では、希釈剤12(塩水で1:3に希釈された)中の遊離タキソールを10、20又は30mg/kgの用量にて投与した(C)。処置群を各々の図において挿入して示す。各々の処置群は10匹の動物からなる。腫瘍サイズが2000mm3を越えた時点にて人道的理由から動物を殺傷した。
図4A−Cは、遊離の又はリポソームを基礎としたタキソール製剤処置後、腫瘍の直径が1500mm3に達する時間の中央値を示す腫瘍移植後の日数に対する平均腫瘍サイズのプロットを示している。全ての実験において、各々の動物の腫瘍容量を頻繁に測定し、BMDP 1Lプログラムを用いてデーターを統計的に分析した。腫瘍が1500mm3に達するために要求される時間の中央値を各々の処置群について測定した(挿入により示される様に)。さらに、各々の個々の動物からのデーターを1500mm3までの腫瘍成長に対する種々の処置−−すなわち、(A)1回投与実験(図1A−E);(B)4回投与実験(図2A−E);(C)9回投与実験(図3A−C)の効果を比較するために分析した。また、各々中央値の上及び下の棒によって示された第25及び第75の百分位の時間が示されている。p.<0.05;**,p.4<0.01;***,p<0.005。
図5はモルフラクションのタキソール及び脂質濃度の関数として測定された4℃におけるタキソール/リポソームの安定性に関係する表を示している。タキソール及び脂質をクロロホルム中にて混合して3つの異なるタキソール:脂質比(〜2%、4%及び8%)を得て、減圧下乾燥して薄膜とした。脂質膜をt−ブタノール中に再溶解し、液体窒素中にてシェル(shell)−凍結し、凍結乾燥した。凍結乾燥した粉を緩衝液(NaCl:トリス−ヒドロキシエタンスルホン酸:EDTA)を用いて再構築し、3つの異なる最終脂質濃度(50、100及び150mM)を得た。上記の再構築で形成されたリポソームは大きい(1−10ミクロン)の多重層リポソーム(「MLV」)である。次に各々の製剤を30分間超音波処理し、20,000xgにて30分間遠心分離して遊離のタキソールをペレットした。超音波処理からの結果生じた及び遠心分離後の懸濁液に残っているリポソームは小さく(0.025から1.0ミクロン)、一枚膜リポソーム(「SUV」)である。タキソール/リポソームを含む上清をタキソール(HPLC)及び脂質(リン分析)について分析した。その製剤を4℃にて保管し、再遠心分離し、異なる時間ポイントにて分析してリポソーム内のタキソール保持量を測定した。結果を異なる保管時間後にリポソーム内に残っているタキソール濃度の最初のタキソール濃度に対する%として表した。
図6AからBはクロロホルム中にてタキソール及び脂質を混合して1モルの脂質当たり3%モルのタキソールを得る場合のPG%及び保管温度の関数としてタキソール/リポソームの安定性を示しているタキソール対PG%のプロットである。使用された脂質はPC:PGが10:0,9:1,7:3,5:5,3:7及び0:10の比率であった。タキソール/リポソーム製剤を4℃(A)及び20℃(B)にて保管し、再遠心分離し、異なる時間点において分析し、いくらのタキソールがリポソーム内に残っているかを測定した。結果を最初のタキソール濃度に対する異なる時間点にリポソーム内に残っているタキソール濃度の%により表す。シンボルは(A)については、白い四角:調製直後、黒い四角:1時間、白丸:4日、黒丸:6日、白い三角:26日、黒い三角:34日である。シンボルは(B)については、白い四角:調製直後、黒い四角:1時間、白丸:1日、実線を伴う白い四角:3日、白丸:4日、黒丸:6日、白い三角:26日、黒い三角:34日である。
図7はタキソール/リポソームの成長阻止特性を遊離のタキソールのそれと比較している細胞系対IC50のプロットである。細胞をマルチウエル内に、2×104/mlの密度にて置き、一晩着床させた。3倍のウエルを種々のタキソール濃度にさらし、タキソールはリポソームとして加えるか(実線の棒)、DMSO中に100x濃度で保管されたものとして(点刻の棒)又は有機溶媒無しに血清蛋白質に吸着させて(斜線の棒)各々加えた。細胞を72時間後に数え、各々の濃度−効果曲線に対するIC50(ここではまたIC50として表される)(50%成長阻止)をグラフから計算した。実験を少なくとも2回繰り返した。細胞系は以下の様である。大腸−26:ネズミの大腸癌腫、B16:ネズミのメラノーマ、B16F10:B16ネズミのメラノーマの高い転移性変異体、L1210:ネズミ白血病、9L:ラット神経膠肉腫、A121a、Hcy−1b及びA90:卵巣腫瘍細胞系。
図8AからBは大腸−26ネズミモデルにおけるタキソール−リポソームの予備的な抗腫瘍効果を示す、腫瘍移植後の日数対平均腫瘍サイズのプロットである。大腸−26細胞(0.2ml中106細胞)をBALB/Cマウス(20gm雌)の右の横腹の皮下に移植した。移植8日後に腫瘍が測定可能となり、遊離のタキソール又はタキソール−リポソームの処置を開始した。処置は1:3に塩水で希釈したセルモファーEL(登録商標)中遊離タキソール10、20又は30mg/kgの投与量であり、2mg/mlの濃度にて投与した(1番上のパネル)。別法では、塩水中のタキソール−リポソームを3mg/mlのタキソール濃度にて、10、40又は60mg/kgの用量にて与えた(1番下のパネル)。塩水及びセルモファーEL(登録商標)(1:3に希釈した)をコントロール処置として使用した。各々の処置群は10匹の動物からなり、シンボルは群に対する平均腫瘍体積を表す。明確化のために全ての曲線について標準偏差を含めていない;示されたそれらは最も重要なデーターであり、代表的である。横軸に沿った黒丸によって示される様に動物は1週間に3回投与され、処置を3週間受けた。3つの軸に沿った腫瘍の大きさを毎日測定し、腫瘍の体積を計算した。人道的理由から腫瘍体積が2cm3を越えた時に動物を殺傷した。
図9AからLは製剤の組成及び保管時間の関数としてタキソール−リポソームの形態学を示している。タキソールを小さい一枚膜リポソームに挿入し、異なる干渉差相顕微鏡(Differential Interference Contrast Microscopy)(「DIC」)により調べた。全ての像において、リン脂質濃度は100mMであり、タキソール:リン脂質比は3%にて定常であった。脂質の配合のみを変化させた。(A)から(F)の像を調製直後に撮った;(A)は100%PCであり、大部分のリポソームが凝集した;(B)及び(C)は各々9:1及び7:3のPC:PGであり、大部分のリポソームが顕微鏡解析の限界以下であり、凝集もタキソールの針も観察されなかった;(D)及び(E)は各々5:5及び3:7のPC:PGであり、少しはタキソールの針が観察された;(F)は100%PGであり、多数の微細な針が現れた。像G,H,I,J,K及びLを各々A,B,C,D,E及びFの20℃における24時間保管後に撮った。(G)大部分のリポソームが凝集した。(H)及び(I)大部分のリポソームが顕微鏡解析の限界以下であり、凝集もタキソールの針も観察されなかった。(J)、(K)及び(L)多数の大きな針が見られた。
図10は通常の臨床的に使用される剤形(溶媒としてセモルファーEL(登録商標)/エタノールを用いる)中にて、不安定なリポソーム中にて又は安定なリポソーム中にて投与されたタキソールの健康なマウスにおける最大耐性用量(「MTD」)を示している。不安定なリポソーム(「製剤#NN」)を比率3:7:1(モル:モル:モル)におけるホスファチジルグリセロール、ホスファチジルコリン及びタキソールで構成し、リポソームにさらに結晶タキソールを包含していることを光学顕微鏡にて観察した。安定なリポソーム(「製剤#165」)を比率3:7:0.3(モル:モル:モル)におけるホスファチジルグリセロール、ホスファチジルコリン及びタキソールで構成し、実質上タキソールの結晶が無いことを観察した。リポソーム中又はセモルファーEL(登録商標)/エタノール中のタキソールを塩水で希釈し、所望の用量を与えるために必要な濃度とし、30秒かけて、20グラムBalb/Cマウスの尾側面静脈に(「i.v.」)又は腹腔内(「i.p.」)注射した。i.v.にて投与した体積は0.2−0.3mlであり、i.p.にて投与した体積は0.4−1.0mlであった。マウスを毎日観察し、体重を計り、毒性の兆候を検出した。MTDはここでは致死的ではなく、最初の体重の10%以上の体重損失を生じない薬の最大用量として定義される。
本発明の詳しい説明
本発明は癌の処置において使用するための医薬組成物に関する。この組成物は医薬的有効量の1つのタキサン(taxane)及び1つ又はそれ以上の負に帯電したリン脂質と1つ又はそれ以上の両性イオンのリン脂質との混合物を含む。この混合物はリポソームの形態を採ると信じられる粒子内に少なくとも1つのタキサンを包み込んでいる。この混合物は負に帯電したリン脂質と両性イオンのリン脂質の比率を1:9から7:3、好ましくは各々1:9から3:7で含んでいる。本発明の医薬組成物の粒子は1から5ミクロン(MLV)又は0.025から1.0ミクロン(SUV)のサイズであり、実質上タキサンの結晶を含まない。
本発明の負に帯電したリン脂質はホスファチジルイノシトール、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファテックアシド(phosphatic acid)、ジホスファチジルグリセロール、ポリ(エチレングリコール)−ホスファチジルエタノールアミン、ジミリストイルホスファチジルグリセロール、ジオレオイルホスファチジルグリセロール、ジラウリルオイルホスファチジルグリセロール、ジパルミトイルホスファチジルグリセロール、ジステアリルオイルホスファチジルグリセロール、ジミリストイルホスファテックアシド、ジパルミトイルホスファテックアシド、ジミリストイルホスフィタジル(phosphitadyl)セリン、ジパルミトイルホスファチジルセリン、脳のホスファチジルセリン及びこれらの混合物であり得る。好ましくは負に帯電したリン脂質はホスファチジルグリセロールである。
両性イオンのリン脂質はホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、スフィンゴミエリン、レシチン、リゾレシチン、リゾファチジルエタノールアミン、セレブロシド類、ジミリストイルホスファチジルコリン、ジパルミトシルホスファチジルコリン、ジステアリルオイルホスファチジルコリン、ジエライドイルホスファチジルコリン、ジオレオイルホスファチジルコリン、ジラウリルオイルホスファチジルコリン、1−ミリルトイル−2−パルミトイルホスファチジルコリン、1−パルミトイル−2−ミリストイルホスファチジルコリン、1−パルミトイル−2−ステアロイルホスファチジルコリン、1−ステアロイル−2−パルミトイルホスファチジルコリン、ジミリストイルホスファチジルエタノールアミン、ジパルミトイルホスファチジルエタノールアミン、脳のスフィンゴミエリン、ジパルミトイルスフィンゴミエリン、ジステアロイルスフィンゴミエリン及びこれらの混合物であり得る。好ましくは、両性イオンのリン脂質はホスファチジルコリンである。両性イオンのリン脂質は、正味の電荷がゼロである、イオン化し得る基を有するあらゆるリン脂質である。
タキソールはタキソール、7−エピタキソール(epitaxol)、7−アセチルタキソール、10−デスアセチルタキソール、10−デスアセチル−7−エピタキソール、7−キシロシルタキソール(xylosyltaxol)、10−デスアセチル−7−シロシルタキソール(sylosyltaxol)、7−グルタリルタキソール、7−N,N−ジメチルグリシルタキソール、7−L−アラニルタキソール、タキソテレ(taxotere)及びこれらの混合物であり得る。好ましくはタキサンはタキソール又はタキソテレである。本発明の医薬組成物は1.5−8.0モル%、好ましくは1.5から3.5モル%のタキサンを含有する。
リポソームは被包化された水相を含む、完全に閉じた2層膜である。リポソームは種々の多重層リポソーム(「MLV」)(各々が水層で隔てられた同心円の膜2層により特徴付けられる玉ねぎの様な構造)又は一枚膜リポソーム(1つの膜2層を有している)。
リポソーム調製の以下のパラメータは以下の様にベシクルの大きさ及び脂質濃度の関数である。(1)捕獲された体積、これは特定量の脂質により閉じられた体積として定義され、総脂質1モル当たりに捕えられたリットル単位として表される(1mol-1)及び(2)被包化効率、これは2層により隔離された水層コンパートメントの関数として定義され、百分率で表される。捕獲された体積はリポソームの半径及びベシクルの脂質組成により次に影響される内部の膜2層の数及び溶媒のイオン組成に依存する。被包化効率は脂質濃度に直接的に比例する;より多く脂質が存在する場合にはより多くの溶質がリポソーム内に隔離され得る[Deamer及びUster、「リポソーム調製:方法及び機構」、Liposomes、編集M.Ostro,Marcel Dekker,Inc.,ニューヨーク,27−51頁(1983)を参照せよ、これは引用により本願明細書に挿入される]。
薬物を含んでいるリポソーム懸濁液の調製方法はSzokaらによってレビューされた様な通常のリポソーム調製方法に一般に従う[Am Rev.Biophys.Bioeng.9:467(1980)(「Szokaら」)、これは引用これは引用により本願明細書に挿入される]。
1つの好ましい方法においては、ベシクルを形成している脂質を適切な有機溶媒又は溶媒系に取り入れ、減圧下又は不活性ガス下に乾燥(又は凍結乾燥)して脂質フィルムとする。タキサン化合物をフィルムを形成する脂質に含ませることが好ましい。脂質溶液中の薬物濃度はリポソーム中の最終最大薬物濃度よりも過度のモルにて含ませて、リポソーム中における最大薬物捕獲を得ても良い。
乾燥した脂質又は脂質/薬物の水和に使用された水性溶媒は生理学的に許容できる溶媒であり、好ましくは発熱物質不含の生理学的塩水又は水中の5%デキストロースであり、非径口の流体置換物として使用される様なものである。溶液を、例えば水溶性鉄キレーター及び/又は溶解性の第2の化合物(例えばペプチド免疫促進物)などの他のいかなる溶媒成分と所望の溶媒濃度において混合する。脂質を迅速な状態(振動を用いて)下又は遅い状態(振動無し)下に水和する。脂質は水和してそのサイズが典型的には約0.5ミクロンから10ミクロンの間であるか又はそれ以上の多重層リポソームの懸濁液を形成する。一般に、上記の工程におけるMLVのサイズの分布は振動の間により迅速に脂質フィルムを水和することによって、より小さいサイズへと移動させ得る。得られた膜2層の構造は脂質の疎水性(非極性)「尾」が2層の中心へ配向し、一方、親水性(すなわち極性の)「頭」が水層へと配向している様なものである。
他の方法においては、乾燥したベシクルを形成している脂質及びタキソールを適切な量、混合し、必要ならば温めて、水混和性有機溶媒中又は溶媒混合物中に溶解する。その様な溶媒の例としてはエタノール又は種々の比率のエタノール及びジメチルスルホキシド(DMSO)がある。次に薬物/脂質/溶媒混合物を十分な容量の水性受容体相に加えリポソームの自発的な形成を起こす。この水性受容体相は必要ならば温めて、全ての脂質を溶解状態に維持しても良い。この受容体相を迅速に攪拌するか又は穏やかに振動しても良い。薬物/脂質/溶媒混合物を小さいオリフィスを通して迅速に注入しても良く、又は直接注いでも良い。数分間から数時間インキュベーションした後、減圧、透析又は透析濾過(diafiltration)により有機溶媒を除去し、ヒトに投与するのに適したリポソーム懸濁液を残す。
他の方法においては、乾燥したベシクルを形成している脂質及びタキソールを適切な量、十分高い蒸気圧及び凍結点を用いて凍結−乾燥(凍結乾燥)により除去ができる好ましい有機溶媒に混合し、必要ならば温めて溶解する。その様な溶媒の例にはtert−ブタノール及びベンゼンがある。次に薬物/脂質/溶質混合物を凍結し、高い真空下に置く。凍結方法の例としては「シェル(shell)凍結」があり、これは薬物/脂質/溶媒混合物の含まれている容器に渦を巻かせ、回転させ、脂質とベシクルの壁との接触を最大とし、さらに液体窒素又はアルコール又はアセトンなどの溶媒と混合した二酸化炭素の氷などの冷却物質中へその容器を置く。次に薬物/脂質/溶媒混合物の構成物の分離無しにこの混合物を迅速に凍結する。凍結乾燥により溶媒を除去した結果ふわふわした乾燥粉末が得られる。構成物の化学的分解又は湿気の吸収を減少する状態にて長期間、この薬物/脂質粉末を保管してもよい。この様な状態の例には乾燥した不活性ガス(アルゴン又は窒素など)下に密封すること及び冷所での保管がある。その物質を投与することが好ましい時に生理学的に許容される水性溶媒、好ましくは非経口投与の流体置換物として使用される様な発熱性物質不含の生理食塩水又は水中の5%デキストロースを加えることにより再構築するのが好ましい。再構築により自然にリポソームの形成が生じ、それを以下に詳細した方法により大きさを洗練しても良い。
別法では、リポソームを調製して被包化された化合物を含有する場合に、高い被包化効率を得るリポソーム調製方法が好ましいかもしれない。例えば、Szokaにより記載された逆相蒸発方法によると約50%もの高い被包化効率を得られる。結果として、被包化された化合物(例えばペプチドホルモン)の損失は最小となる。この方法により製造された逆相蒸発ベシクル(「REV」)はオリゴ層膜になりがちであり、0.3から20ミクロンの広い間の異種サイズを有し、平均は0.4から0.5ミクロンである。
リポソーム懸濁液は選択されたサイズ分布のベシクルとなるようにサイズを合わせても良い。このサイズ合わせはより大きなリポソームを消去し、最適の薬動力学的性質を有する一定のサイズを製造するために用いる。
リポソームのサイズ及びサイズの異質性を減少するために複数の技術が利用できる。槽又はプローブ超音波のいずれかによるリポソーム懸濁液の超音波処理によりサイズ減少が進行し、サイズが約0.025ミクロン以下の小さい一枚膜リポソームが製造される。ホモジナイゼーションは、大きいリポソームをより小さいリポソームに破砕するためのエネルギーを与えることに基づく他の方法である。選択されたリポソームサイズが観察されるまでMLVを標準的エマルジョンホモジナイザーにより再度環状化するか又は小さなオリフィスを通して高いせん断力にて押し出す。両方の方法において、粒子サイズ分布を通常のレーザー光線粒子サイズ識別器によりモニターできる。
小孔のポリカルボネート膜を通してリポソームを押し出すことは、膜の孔のサイズに依存して、比較的良好な一定のサイズ分布にリポソームのサイズを減少する効率的な方法である。典型的には所望のリポソームサイズ分布が得られるまで数回懸濁液を膜に通すことを繰り返す。リポソームサイズを徐々に減少するためにリポソームを順番により小さい孔の膜を通して押し出しても良い。
遠心分離及び分子サイズクロマトグラフィーは減少した粒子サイズを有するリポソーム懸濁液を製造するために使用できる他の方法である。これらの2つの方法は両者共により大きな粒子をより小さい粒子へと変換するのではなく、むしろ大きなリポソームの優先的な除去を包含している。リポソームの収率は相応じて減少する。
脂質2層の物理的性質を変化させるためにコレステロール及びステロール類を本発明のリポソームに挿入しても良い。コレステロールを含有する多重層及び一枚膜リポソームをホリン脂質からのリポソーム調製に関する上記の工程により調製することができる。リポソームに挿入するのに適切なステロール類にはコレステロール、コレステロール誘導体、コレステリルエステル類、ビタミンD、植物ステロール類、ステロイドホルモン類及びこれらの混合物がある。有効なコレステロール誘導体にはコレステロール−ホスホコリン、コレステロールポリエチレングリコール及びコレステロール−SO4があり、植物ステロール類はシトステロール、カムペステロール及びスチグマステロールであってもよい。米国特許第4,891,208号[(Janoffら)、これは引用により本願明細書に挿入する]に記載されている様にステロール類の有機酸誘導体の塩の形状を使用することも可能であろう。本発明の医薬組成物は0.01から50モル%のステロールを含有することができる。
本発明の医薬組成物は乾燥した凍結乾燥された形状又は液状の懸濁物の形状とすることができる。しかし数カ月までの期間、安定に保管できるので凍結乾燥された形状が好ましい。反対に、緩衝化された中性pHの塩水中の本発明の医薬組成物の懸濁液は、温度、タキソール含量及びリン脂質構成に依存してたった数時間から数カ月の期間、安定である。
本発明の医薬組成物の有効量を癌患者に投与することによって本発明の医薬組成物は癌患者の処置に有用である。本発明のリポソームは単独で投与しても良く又は適切な医薬的担体又は希釈剤と組み合わせて投与してもよい。
本明細書において、抗癌剤組成物は所望の使用のために適切ないかなる適当な形状に作り上げてもよい。例えば、経口、非経口又は局所投与。非経口投与の例は筋肉内、静脈内、腹膜内、経直腸及び皮下投与である。
希釈剤又は担体成分はそれらがタキサン化合物の治療効果を減じることがない様に選択されねばならない。
経口に使用するための適切な剤形には錠剤、分散可能な粉末剤、カプセル剤、顆粒剤、懸濁剤、シロップ剤及びエリキシル剤がある。錠剤用の不活性な希釈剤及び担体には例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース及びタルクがある。錠剤はまたスターチ及びアルギン酸などの顆粒化剤及び崩壊剤、スターチ、ゼラチン及びアカシアなどの結合剤及びステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸及びタルクなどの潤滑剤を含んでもよい。錠剤はコーティングなしでもよく又は崩壊及び吸収を遅らせるために既知の技術によってコーティングしてもよい。カプセル中に使用してもよい不活性な希釈剤及び担体には例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム及びカオリンがある。懸濁剤、シロップ剤及びエリキシル剤は通常の賦形剤(例えば、メチルセルロース、トラガカント、アルギン酸ナトリウム)、湿潤剤(レシチン及びステアリン酸ポリオキシエチレンなど)及び保存剤(例えばエチル−p−ヒドロキシ安息香酸)を含んでもよい。
非経口投与に適した剤形には溶液、懸濁液、分散剤、乳剤などがある。それらはまた、使用の直前に無菌の注射可能な溶媒中に溶解又は懸濁できる無菌の固体組成物の形状に製造してもよい。それらは本分野にて公知の懸濁化剤又は分散剤を含んでもよい。
本発明の1つの態様は本発明化合物に感受性の腫瘍を有する動物宿主における腫瘍の成長を治療的に阻止することに関する。これは該宿主に、抗腫瘍に有効な量の該化合物を投与することを包含する。使用される本発明化合物の実際の好ましい量は特定の化合物、製剤化された特定の組成、投与方法及び特定の位置、宿主及び処置される病気によって変化するであろうことは承認されるであろう。作用を修飾する多くの因子を当業者は考慮するだろう。例えば体重、性別、食事、投与時間、投与経路、排出経路、宿主の状態、薬の組み合わせ、過敏症反応及び重篤さ及び病気の重篤さ。投与は最大の耐性用量内において連続的に又は間断的に行うことができる。与えられた状態のセットのための最適な投与経路は当業者が上記のガイドラインの観点から通常の用量の投与を用いて確認することができる。
実施例
材料 結晶性タキソール、希釈剤(Diluent)12および1:1に混合した希釈剤12(ポリエトキシ化したひまし油)および無水エタノールに溶解したタキソール(30mg/5ml)を国立癌機構(Bethesda,MD)から得た。セルモファーEL(登録商標)もまたBASF社からの贈与物として得た。リン脂質をAvanti Polar Lipids(Brimingham,AL)又はPrinceton Lipids(Princeton,NJ)から購入し、アルゴン下のクロロホルム中に−70℃にて保管した。使用した全ての有機溶媒は試薬又は高性能液体クロマトグラフィー(「HPLC」)勾配であった。体重15から20グラムの雌BALB/cマウスをHarlan Sprague Dawley(Indianapolis、IN)から得た。
実施例1 −− タキソール−リポソームの調製
Perez−Soler,R.,Lopez−Berestein,G.,Lautersztain,J.,Al−Baker,S.,Francis,K.,Macias−Kiger,D.,Raber,M.N.及びKhokharからの適合した方法を用いてタキソール及びリン脂質を含有している凍結乾燥粉末の水和によりタキソール−リポソームを調製した[「リポソームに捕獲されたシス−ビス−ネオデカノエート−トランス−R,R,−1,2,−ジアミノシクロヘキサンプラチニウム(ii)のA.R.第1相臨床及び薬理学的研究」、Cancer Res.、50:4254−4259(1990)、これは引用により本願明細書中に挿入される]。簡単には、タキソールをクロロホルムに溶解し、丸底フラスコ内でリン脂質と混合し、クロロホルムを回転エバポレーター内で40℃にて蒸発した。次にタキソール−脂質フィルムをtert−ブタノール中に溶解して、脂質:タキソールのモル比33:1及び脂質濃度100mMとした。ブタノール溶液の2つの10ミル等分を無菌試験管内に入れて、液体窒素中シェル(shell)−凍結し、24時間凍結乾燥した。この凍結乾燥粉末を緩衝液(NaCl/Tes/EDTA:140mM/10mM/01mm)で水和して多重層リポソームの懸濁液を製造した。より小さいベシクル(例えばSUV)を得るためにリポソーム懸濁液をバス ソニケーター(Laboratory Supplies Co.Inc.,Hicksville,NY)中アルゴン下に20℃にて30分間超音波処理した。リポソームを逆相HPLCによりタキソールについて分析し、リン脂質含量について分析した[Bartlrtt,G.R.,「カラムクロマトグラフィーにおけるリン分析」、J.Biol.Chem.、234:466−8(1959)、これは引用により本願明細書中に挿入される]。
タキソール−リン脂質懸濁液の化学的及び物理的安定性を評価するための詳細な方法を他の所で得る[Sharma,A.及びStraubinger,R.,「新規なタキソール製剤:タキソールを含有しているリポソームの調製及び特徴付け」、Pharm.Res.,提出された]。簡単には物理的安定性をいくつかの方法により測定した。第1に、異なる干渉の(Differential interference)顕微鏡を用いて懸濁液を調べてリポソームの凝集又はタキソールの結晶を観察した。第2に負の染色トランスミッションエレクトロン顕微鏡を用いて懸濁液を評価した。第3に小さな一枚膜リポソームを間断的に15,000xgにて15分間の遠心分離にかけた。どちらの状態においてもリポソームは懸濁化されて残り、一方タキソール沈殿が沈殿した。第4にリポソームを0.1μm孔のポリカルボネートフィルムを通してタキソールの沈殿から分離した。後者の2つの分離方法にかけたタキソール−リポソーム懸濁液をタキソール及びリン脂質含量について再分析した。各々の変化を不安定性の徴候として説明した。
実施例2−−タキソール−リポソーム製剤の物理的安定性。
タキソール及び脂質をモル比1:33(薬物:脂質)で含有しているホスファチジル−グリセロール:ホスファチジルコリン(PG:PC1:9)の製剤は物理的に安定であり、4℃にて2カ月以上その最初のタキソール含量の約100%を保持した[Sharma,A.及びStraubinger,R.,「新規なタキソール製剤:タキソールを含有しているリポソームの調製及び特徴付け」、Pharm.Res.,提出された]。クロマトグラフから余分なピークもタキソール含量の減少もないことが明らかであったので、タキソールはリポソーム中にて4℃において2カ月以上化学的に安定に残っていた[Sharma,A.及びStraubinger,R.,「新規なタキソール製剤:タキソールを含有しているリポソームの調製及び特徴付け」、Pharm.Res.,提出された]。90%PC及び10%ジパルミトイル−ホスファチジルエタノールアミンに結合したポリ(エチレングリコール)(「PEG−DPPE」)又は水素化したホスファチジルイノシトール(「HPI」)のいずれかを含有する製剤は4℃において2日間物理的に安定であった[Sharma,A.及びStraubinger,R.,「新規なタキソール製剤:タキソールを含有しているリポソームの調製及び特徴付け」、Pharm.Res.,提出された]。
実施例3−−タキソール−リポソームの毒性。
静脈内経路にて投与されたタキソール−リポソーム製剤についての最大耐性用量(「MTD」)を健康なBALA/c雌マウスにおいて測定した。MTDを明確にするための調査実験を1群2匹の動物について行った。投与量を5mg/kgから開始し、2倍増に増加した。体重変化及び生存率の綿密な観察により薬物の影響を調べた。投与の中止の1週間以内に10%より多い体重損失を生じる最大の非致死的なタキソール用量をMTDとして定義した。20%を越える体重損失を示した動物を殺傷した、これはこの程度の変化は致死的毒性を示すことが多かったからである(E.Mayhew,未公開の観察)。調査実験の終了後、さらに8匹のマウスの3群を用いて正確に近いMTDを精密化した。
実施例4−−インビボ系におけるプロトタイプタキソール−リポソームの毒性。
希釈剤12中にてi.v.経路で投与された遊離のタキソールの1回投与のMTDは約30mg/kgであることが以前の研究で明らかにされている[Straubinger,R.,Sharma,A.,Murray,M.及びMayhew,E.,「新規なタキソール製剤:タキソールを含有しているリポソーム」、J.Natl.Cancer Inst.,出版(1933)]、同様の結果をここでも得た。用量30mg/kg以上を投与するために必要なセモルファー/エタノールベシクルの量もまた毒性であり、その量の賦形剤由来の急性薬物毒性を消去することは困難であった。遊離タキソールのMTDにおいて又はそれ以上で投与されたタキソール−リポソーム製剤は良好に許容された[Straubinger,R.,Sharma,A.,Murray,M.及びMayhew,E.,「新規なタキソール製剤:タキソールを含有しているリポソーム」、J.Natl.Cancer Inst.,出版(1933)]。その製剤中のタキソール濃度(3mg/ml)及び注射容積(0.3ml)の制限のために我々は1回投与にて投与されたリポソーム製剤についてのMTDを見つけることができなかった。したがって、リポソーム製剤についてのMTDは60mg/kgより大きく(1回投与)及び200mg/kgより大きい(3時間をかけて4回投与)[Straubinger,R.,Sharma,A.,Murray,M.及びMayhew,E.,「新規なタキソール製剤:タキソールを含有しているリポソーム」、J.Natl.Cancer Inst.,出版(1933)]。
実施例5−−細胞成長阻止活性。
雌のBALB/cマウス(16−20gの体重範囲)を大腸−26(C−26)、ネズミ大腸腫瘍モデルの宿主として使用した[Corbett,T.H.,Griswold,D.P.,Robeots,B.J.,Peckham,J.及びSchabel,F.M.,「実験的治療のためのマウス大腸腫瘍モデル」、Cancer Chemother.,Rep.5:169−186(1975)、これは引用により本明細書に挿入される]。腫瘍を皮下に移植し、コラゲナーゼ、プロテアーゼ及びDNアーゼを用いて、受容動物の腫瘍から細胞を切除して移植片を調製した[Huang,S.K.,Mayhew,E.,Gilani,S.,Lasic,D.D.,Martin,F.J.及びPapahadjopoulos,D.、「C−26大腸カルシノーマを有するマウスにおける立体的に安定化されたリポソームの薬動力学及び治療学」、Cancer Res.、52:6774−81(1992)、これは引用により本明細書に挿入される]。トリパンブルー排除による細胞生存力は80%より大きかった。
左のわき腹における皮下の腫瘍を0.1mlの体積中106個の生存能力のある細胞を注射することにより形成した。次に種々の処置群にマウスをランダムに分けて番号を付けた。1匹のマウス当たりの投与量をその体重に基づいて調整し、処置の時に決定した。腫瘍の移植7又は8日後に処置を開始し、この処置は尾の静脈経由のi.v.注射であった。コントロールの処置としてタキソールなしの緩衝液又は希釈剤12を使用した。動物の体重及び腫瘍体積を腫瘍の体積が2000mm3に達する(この時点にて人道的理由から動物を殺傷した)まで1週間に5回測定した。腫瘍の3方向の長さを測定することにより腫瘍体積を決定し、生成物の直径の1/2として計算した[Begg,A.C.,「腫瘍成長の毎日のアッセイの原理及び実際」、Rodent Tumor(R.F.Kallman(編集))、114−121頁、ニューヨーク:Pergammon発行(1987)、これは引用により本明細書に挿入される]。BMDP 1Lプログラム(BMDP統計ソフトウエアー会社、ロサンゼルス、CA)を用いてデーターを統計的有意について分析した。
遊離の又はリポソームに被包化されたタキソールの細胞成長阻止活性を種々の腫瘍細胞系に対してインビボ系にて試験し、遊離のタキソールに対する感受性はほとんど100倍に変化した。C−26、すなわちネズミの大腸腫瘍系はタキソールに対して最低の感受性(IC50=90±10μM)を示し、一方A121a、すなわちヒトの卵巣腫瘍系は最高の感受性(IC50=1.5±0.7μM)を示した。一般に全てのヒトの腫瘍系はC−26よりもタキソールに対する感受性が少なくとも10倍以上であった。
大部分の細胞系についてタキソール−リポソーム製剤(PG:PC 1:9)は遊離のタキソールと等しい能力であった。C−26などの他の系について、タキソール−リポソームは遊離のタキソールよりも3倍能力が少なかった(IC50=250±70μM)。ある細胞系についてのタキソールの能力の調査において、0.1%ジメチルスルホキシド(「DMSO」)によって、すなわちその媒質に細胞培養に加える前に薬物を溶かしたことによって、成長阻止活性が増強されることが発見された。ある腫瘍系に対しては(例えば9Lラット神経膠肉腫及びA90ヒト卵巣腫瘍)、薬物を血清を含有している培養溶媒中に直接溶解する場合と比較してDMSOにより約8倍遊離タキソールの活性が増加した(データーは示されていない)。しかし、C−26に対する遊離のタキソールの細胞成長阻止効果はDMSOによって影響されなかった。さらなる研究は、インビトロ系におけるC−26に対するタキソール−リポソームの比較的より低い能力の理解に関する。
実施例6−−1回投与における抗腫瘍活性。
ヒトの癌においては腫瘍の薬物に対する抵抗が頻繁に致命的に起こるので、タキソール−リポソーム製剤の抗腫瘍活性を評価するために我々はタキソール−耐性C−26腫瘍モデルを選択した。数個の投与量範囲及び投与スケジュールを用いて抗腫瘍活性を評価した。C−26腫瘍の成長に対するタキソールの1回投与の効果を調べるために、s.c.腫瘍移植8日後に1回のi.v.注射により遊離又はリポソームに被包化されたタキソールを投与した。希釈剤12中の遊離タキソールを15、25及び30mg/kgにて試験し、後者は希釈剤12中の薬物のMTDであった。3つの異なるタキソール−リポソーム製剤を25、35及び45mg/kgにて試験した。塩水又は希釈剤12コントロール(図1A)と比較して、遊離タキソール(図1E)は腫瘍成長への影響を示さなかった。対照的に、PG:PC(1:9)からなるSUV(図1B)又はHPI:PC(1:9)(図1C)は腫瘍の成長を遅延させた。PEG−DPPE:PC(1:9)からなるSUV(図1D)はコントロールと比較して腫瘍の成長への影響を示さなかった。
タキソール−リポソームについて観察された成長遅延の有意性を試験するために、各個々の動物の生の腫瘍体積データーについてもまたBMDP 1Lプログラムを用いて統計的分析を行った。過剰反応を示す動物又は実験の間に、(例えば、処置による死亡の発生において又は殺傷により)群の大きさが変わることによって大きく影響を受ける処置群の平均データー(図1参照)とは異なり、BMDPの中央値及び有意性の計算は群の大きさを考慮し、研究基準を満足しないデーターを検閲している。腫瘍が1500mm3に達するために必要な時間の中央値を全ての処置群について計算した(図4A)。また図4Aには中央値の上下の棒の各々によって示された第1の及び第3の四分位数(すなわち第25及び第75百分位)が示されている。腫瘍体積1500mm3に達するのが最も遅い成長の及び最も速い成長の四分位数における動物に対する中央値として第25及び第75百分位を定義することができる。試験したすべての投与量レベルにおいてPG:PC(1:9)からなるSVUは腫瘍成長を有意に遅延することが統計的分析により示された(p<0.05)。腫瘍成長の遅延は35mg/kgにおいて有意性が高かった(p<0.005)。HPI:PC(1:9)からなるSUVもまた試験した全ての3つの投与量レベルにて腫瘍成長を遅延した(p,0.05)。遊離タキソール又はPEG−DPPE:PC(1:9)からなるSUVはベシクル又は緩衝液コントロールと比較して腫瘍成長に対して有意な遅延を示さなかった(p.0.05)。
実施例7−−4回投与における抗腫瘍活性。
1回の薬物のi.v.投与を用いて、遊離タキソールのMTDに含まれる及びこれを越える投与量においてタキソール−リポソームの有意な抗腫瘍活性が観察された。1回の注射により投与できた遊離タキソールは35mg/kg以下であるという限界(希釈剤12の毒性のために)を迂回するために、多数回投与の数個のスケジュールを試験した。さらに我々は抗腫瘍活性についての他のリポソーム形成パラメーターの効果を評価した。あるプロトコールにおいては、s.c.腫瘍移植後7、8、12及び13日において動物に投与した。希釈剤12中の遊離タキソールを10、20及び30mg/kgにおいて試験した(すなわち各々累積投与量40、80及び120mg/kg)。3つのタキソール−リポソーム製剤を1回の注射につき20、30及び40mg/kgにおいて試験した(すなわち各々累積投与量80、120及び160mg/kg)。製剤はPG:PC(1:9)からなるMLV又はSUV(各々、図2B又は図2C)及びPEG−DPPE:PC(1:9)からなるSUV(図2D)を含んでいた。
試験した投与量において、緩衝液又はベシクルコントロール(図2A)と比較して3つのリポソームに基づく製剤の全ては腫瘍成長を遅延した(図2B−2D)。反対に、1回の注射当たり30mg/kg以下の遊離タキソール(累積投与量120mg/kg以下)は腫瘍の進行に影響を示さなかった(図2E)。
BMDP 1Lプログラムを用いて上記の様に統計的分析を応用して、腫瘍が1055mm3の大きさに到達するためにかかる時間の中央値を計算し、図4Bにプロットした。緩衝液又はベシクルコントロールと比較して、試験した投与量において遊離タキソールは腫瘍成長に有意な遅延を示さなかった(p>0.05)。PG:PC(1:9)からなるSUVは1回の注射当たり30mg/kg(すなわち累積投与量120mg/kg)において有意に腫瘍成長を遅延し(p,0.05)、1回の注射当たり40mg/kg(すなわち累積投与量160mg/kg)において高い有意性で腫瘍成長を遅延した(p,0.005)。PG:pc(1:9)からなるMLVは試験した全ての投与量にて有意に腫瘍成長を遅延した(p,0.01)。同様にPEG−DPPE:PC(1:9)からなるSUVもまた試験した全ての投与量にて有意に腫瘍成長を遅延し(p<0.05)、40mg/kgにおいて腫瘍の成長は高い有意性で腫瘍成長を遅延した(p<0.005)。
腫瘍成長に対するリポソームの直径の有意な影響は観察されなかった。対応する投与量においてSUV及びMLVは腫瘍成長に同じ遅延(p>0.05)を示した。同様にリポソームの組成による腫瘍成長への影響は認識されなかった。PG:PC(1:9)からなるSUV及びPEG−DPPE:PC(1:9)からなるSUVは腫瘍の進行においてほとんど同じ遅延を示した(p>0.05)。
実施例8−−9回投与における抗腫瘍活性。
試験した種々のタキソール−リポソーム製剤の間には有意な抗腫瘍活性の差異が観察されなかったので、さらに抗腫瘍活性を評価するために我々はPG:PC(1:9)からなるSUVを選択した。タキソール−リポソーム製剤のMTDに到達し、これを越えるために、9回投与のスケジュールを試験した。動物に各週に3日連続して投与し、処置を3週間行った。腫瘍移植8日後に処置を開始し、尾の静脈経由でi.v.注射により投与した。尾の静脈が注射不可能となった動物のために(大部分が遊離タキソール及びベシクルコントロール群においての動物である)残りの投与量を腹膜内投与した。全ての動物は少なくとも9回投与量の内の6回を静脈内に受けた。希釈剤12中の遊離タキソールを1回の注射当たり10、20及び30mg/kgにおいて試験した(すなわち各々累積投与量90、180及び270mg/kg)。タキソール−SUVを1回の注射当たり10、40及び60mg/kgにおいて試験した(すなわち各々累積投与量90、360及び540mg/kg)。
図3Cは非処置コントロール(図3A)と比較していかなる投与量においても遊離タキソールが腫瘍の進行に遅延を与えないことを示している。遊離タキソールの最大の投与量、30mg/kgは個々の注射として許容されたが、21日(すなわちタキソール処置開始12日後)までに全ての動物に累計的に致死であった。遊離タキソールの20mg/kgの投与量(すなわち累積投与量180mg/kg)において大部分の動物は生き残ったが、腫瘍の進行に対する影響は観察されなかった。
反対に、40mg/kgの投与量(すなわち累積投与量360mg/kg)にて投与されたタキソール−リポソームは腫瘍の成長を有意に遅延した(図3B)。より低い投与量、10mg/kg(すなわち累積投与量90mg/kg)の抗腫瘍効果は観察されなかった(図3B)。最大の投与量、60mg/kg(すなわち4回の注射における累積投与量360mg/kg)は個々の注射として許容されたが、21日(すなわちタキソール処置開始12日後)までに全ての動物に累計的に致死であった。
腫瘍が1500mm3のサイズに到達するのにかかる時間の中央値を計算し、各々の動物についての腫瘍成長についてのデーターを上記の様にBMDP 1Lを用いて統計的に分析した(図4C)。遊離タキソールの致死的濃度に達するまでの投与量及び致死的濃度を含むいかなる投与量も腫瘍の進行には有意な効果がなかった。反対に、PG:PC(1:9)からなるSUVは試験した全ての投与量にて腫瘍の成長を有意に遅延した(p<0.05)。成長遅延は40及び60mg/kgにて有意性が高いが(p<0.005)、後者は致死的であった。
例示のために本発明を詳細に記載したが、この様な記載は単にその目的のためであり、以下の請求の範囲により定義される精神及び範囲から離れずに当業者は変形物をその中において作ることができることが理解される。

Claims (21)

  1. 癌を処置するための医薬組成物であって、脂質に対して1.5−4.5モル%の医薬的に有効量の少なくとも1つのタキサン、および1つ又はそれ以上の負に帯電したリン脂質と1つ又はそれ以上の両性イオンのリン脂質とのそれぞれのモル比が1:9〜3:7の混合物を含有し、該混合物は該少なくとも1つのタキサンを捕獲している医薬組成物。
  2. 該負に帯電したリン脂質が、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファテックアシド、ジホスファチジルグリセロール、ポリ(エチレングリコール)−ホスファチジルエタノールアミン、ジミリストイルホスファチジルグリセロール、ジオレオイルホスファチジルグリセロール、ジラウリルオイルホスファチジルグリセロール、ジパルミトチルホスファチジルグリセロール、ジステアリルオイルホスファチジルグリセロール、ジミリストイルホスファテックアシド、ジパルミトイルホスファテックアシド、ジミリストイルホスフィタジルセリン、ジパルミトイルホスファチジルセリン、及びこれらの混合物からなる群から選択される請求の範囲第1項に記載の医薬組成物。
  3. 該両性イオンのリン脂質が、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、スフィンゴミエリン、レシチン、リゾレシチン、リゾファチジルエタノールアミン、セレブロシド類、ジミリストイルホスファチジルコリン、ジパルミトシルホスファチジルコリン、ジステアリルオイルホスファチジルコリン、ジエライドイルホスファチジルコリン、ジオレオイルホスファチジルコリン、ジラウリルオイルホスファチジルコリン、1−ミリストイル−2−パルミトイルホスファチジルコリン、1−パルミトイル−2−ミリストイルホスファチジルコリン、1−パルミトイル−2−ステアロイルホスファチジルコリン、1−ステアロイル−2−パルミトイルホスファチジルコリン、ジミリストイルホスファチジルエタノールアミン、ジパルミトイルホスファチジルエタノールアミン、ジパルミトイルスフィンゴミエリン、ジステアロイルスフィンゴミエリン及びこれらの混合物からなる群から選択される請求の範囲第1項に記載の医薬組成物。
  4. 負に帯電したリン脂質が、ホスファチジルグリセロールであり、両性イオンのリン脂質が、ホスファチジルコリンである請求の範囲第1項に記載の医薬組成物。
  5. 該タキサンを脂質に対して1.5−3.3モル%含有する請求の範囲第1項に記載の医薬組成物。
  6. 該タキサンがタキソール、7−エピタキソール、7−アセチルタキソール、10−デスアセチルタキソール、10−デスアセチル−7−エピタキソール、7−キシロシルタキソール、10−デスアセチル−7−シロシルタキソール、7−グタリルタキソール、7−N,N−ジメチルグリシルタキソール、7−L−アラニルタキソール、タキソテレ及びこれらの混合物からなる群から選択される請求の範囲第1項に記載の医薬組成物。
  7. 0.025から10ミクロンの大きさの粒子の形状である請求の範囲第1項に記載の医薬組成物。
  8. さらにステロールを含有する請求の範囲第1項に記載の医薬組成物。
  9. 該ステロールがコレステロール、コレステロール誘導体、ビタミンD、植物ステロール、ステロイドホルモン類、コレステリルエステル類及びこれらの混合物からなる群から選択される請求の範囲第8項に記載の医薬組成物。
  10. 乾燥した凍結乾燥された形状である請求の範囲第1項に記載の医薬組成物。
  11. 液状の懸濁物である請求の範囲第1項に記載の医薬組成物。
  12. 癌を処置するための医薬組成物であって、脂質に対して1.5−4.5モル%の医薬的に有効量の少なくとも1つのタキサン、および1つ又はそれ以上の負に帯電したリン脂質と1つ又はそれ以上の両性イオンのリン脂質とのそれぞれのモル比が1:9〜3:7である混合物を含有し、該混合物は該少なくとも1つのタキサンを捕獲しているリポソームの形状である医薬組成物。
  13. 該負に帯電したリン脂質が、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファテックアシド、ジホスファチジルグリセロール、ポリ(エチレングリコール)−ホスファチジルエタノールアミン、ジミリストイルホスファチジルグリセロール、ジオレオイルホスファチジルグリセロール、ジラウリルオイルホスファチジルグリセロール、ジパルミトチルホスファチジルグリセロール、ジステアリルオイルホスファチジルグリセロール、ジミリストイルホスファテックアシド、ジパルミトイルホスファテックアシド、ジミリストイルホスフィタジルセリン、ジパルミトイルホスファチジルセリン、及びこれらの混合物からなる群から選択される請求の範囲第12項に記載の医薬組成物。
  14. 該両性イオンのリン脂質が、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、スフィンゴミエリン、レシチン、リゾレシチン、リゾファチジルエタノールアミン、セレブロシド類、ジミリストイルホスファチジルコリン、ジパルミトシルホスファチジルコリン、ジステアリルオイルホスファチジルコリン、ジエライドイルホスファチジルコリン、ジオレオイルホスファチジルコリン、ジラウリルオイルホスファチジルコリン、1−ミリストイル−2−パルミトイルホスファチジルコリン、1−パルミトイル−2−ミリストイルホスファチジルコリン、1−パルミトイル−2−ステアロイルホスファチジルコリン、1−ステアロイル−2−パルミトイルホスファチジルコリン、ジミリストイルホスファチジルエタノールアミン、ジパルミトイルホスファチジルエタノールアミン、ジパルミトイルスフィンゴミエリン、ジステアロイルスフィンゴミエリン及びこれらの混合物からなる群から選択される請求の範囲第12項に記載の医薬組成物。
  15. 該タキサンがタキソール、7−エピタキソール、7−アセチルタキソール、10−デスアセチルタキソール、10−デスアセチル−7−エピタキソール、7−キシロシルタキソール、10−デスアセチル−7−シロシルタキソール、7−グタリルタキソール、7−N,N−ジメチルグリシルタキソール、7−L−アラニルタキソール、タキソテレ及びこれらの混合物からなる群から選択される請求の範囲第12項に記載の医薬組成物。
  16. 1から5ミクロンの大きさの粒子の形状である請求の範囲第12項に記載の医薬組成物。
  17. 癌を処置するための粒子形状の医薬組成物であって、脂質に対して1.5−4.5モル%の医薬的に有効量の少なくとも1つのタキサン、および1つ又はそれ以上の負に帯電したリン脂質と1つ又はそれ以上の両性イオンのリン脂質との各モル比が1:9から3:7である混合物を含有し、該混合物は該少なくとも1つのタキサンを1から5ミクロンの大きさを有する粒子内に捕獲する医薬組成物。
  18. 該負に帯電したリン脂質が、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファテックアシド、ジホスファチジルグリセロール、ポリ(エチレングリコール)−ホスファチジルエタノールアミン、ジミリストイルホスファチジルグリセロール、ジオレオイルホスファチジルグリセロール、ジラウリルオイルホスファチジルグリセロール、ジパルミトチルホスファチジルグリセロール、ジステアリルオイルホスファチジルグリセロール、ジミリストイルホスファテックアシド、ジパルミトイルホスファテックアシド、ジミリストイルホスフィタジルセリン、ジパルミトイルホスファチジルセリン、及びこれらの混合物からなる群から選択される請求の範囲第17項に記載の医薬組成物。
  19. 該両性イオンのリン脂質が、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、スフィンゴミエリン、レシチン、リゾレシチン、リゾファチジルエタノールアミン、セレブロシド類、ジミリストイルホスファチジルコリン、ジパルミトシルホスファチジルコリン、ジステアリルオイルホスファチジルコリン、ジエライドイルホスファチジルコリン、ジオレオイルホスファチジルコリン、ジラウリルオイルホスファチジルコリン、1−ミリストイル−2−パルミトイルホスファチジルコリン、1−パルミトイル−2−ミリストイルホスファチジルコリン、1−パルミトイル−2−ステアロイルホスファチジルコリン、1−ステアロイル−2−パルミトイルホスファチジルコリン、ジミリストイルホスファチジルエタノールアミン、ジパルミトイルホスファチジルエタノールアミン、ジパルミトイルスフィンゴミエリン、ジステアロイルスフィンゴミエリン及びこれらの混合物からなる群から選択される請求の範囲第17項に記載の医薬組成物。
  20. 該タキサンがタキソール、7−エピタキソール、7−アセチルタキソール、10−デスアセチルタキソール、10−デスアセチル−7−エピタキソール、7−キシロシルタキソール、10−デスアセチル−7−シロシルタキソール、7−グタリルタキソール、7−N,N−ジメチルグリシルタキソール、7−L−アラニルタキソール、タキソテレ及びこれらの混合物からなる群から選択される請求の範囲第17項に記載の医薬組成物。
  21. さらにステロールを含有する請求の範囲第17項に記載の医薬組成物。
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