JP4429664B2 - 不飽和第4級アンモニウム塩の製造法 - Google Patents
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ム塩は、陽イオン性、導電性、水溶性、接着性等の機能を有する重合体の原料として有用
である。不飽和第4級アンモニウム塩を単独重合、その他のビニル型単量体と共重合、あ
るいは他の単量体とグラフト重合して得られた重合体は、例えば、凝集剤、帯電防止剤、
土壌改良剤、導電加工剤、染色改良剤、紙力増強剤、紙の濾水性向上剤、化粧品、樹脂改
質剤等に利用される。
する4級化反応(以下、単に4級化反応という)では、第3級アミノ基を有するビニルモ
ノマーが加水分解しやすく、副生物として遊離酸が生成するという問題点がある。
化アルキルの供給量に比例して定速で水を供給する方法が記載されている。しかし、この
方法では、水の供給を始める前に結晶の析出やスラリーが生じるという問題がある。また
、反応熱の制御が困難で除熱が十分できずハロゲン化アルキルの導入量を抑える必要があ
るため反応に長時間要するという問題がある。
(a)前記第3級アミノ基を有するビニルモノマーと、全工程を通じて供給する水の全供給量に対して0〜20%の水とを反応器に仕込む工程。
(b)前記式(2)で表される化合物に対する水の質量比Xで水と前記式(2)で表される化合物を連続的または断続的に反応器に供給する工程(反応前期工程)。ただし、X>0とする。
(c)前記Xより大なる前記式(2)で表される化合物に対する水の質量比で水と前記式(2)で表される化合物を連続的または断続的に反応器に供給する工程(反応後期工程)。
ルキレン基またはヒドロキシアルキレン基、R3およびR4は炭素数1〜4のアルキル基
または炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基を示す。)
法で原料として使用する前記式(1)で表される第3級アミノ基を有するビニルモノマー
(以下、単にビニルモノマーと言う。)は、例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ
)アクリレート、ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノ−2−ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノ−2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アミノアルキルエステル類、ジメチルアミノエ
チル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチル
アミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノブチル(メタ)アクリルアミド
、ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノ−
2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリル酸アミノアルキル
アミド類が挙げられる。本発明は、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートを原料と
する前記式(3)で表される不飽和第4級アンモニウム塩の製造に好適である。
モノマーの品質は特に限定されず、工業用に市販されている低純度のものでも利用可能で
あるが、製品品質の観点からその純度は高い方が好ましく、純度98.5質量%以上がよ
り好ましく、99.0質量%以上が特に好ましい。
クリレート、(メタ)アクリルアミドとはアクリルアミドおよび/またはメタクリルアミ
ド、(メタ)アクリル酸とはアクリル酸および/またはメタクリル酸を意味する。
。ハロゲン化アルキルの品質は特に限定されず、工業用に市販されている低純度のもので
も利用可能であるが、製品品質の観点からその純度は高い方が好ましく、純度99.0質
量%以上がより好ましく、99.5質量%以上が特に好ましい。
宜決めることができる。通常、ハロゲン化アルキルの全供給量は、ビニルモノマー1モル
に対して1モル以上が好ましく、1.01モル以上がより好ましい。また、ハロゲン化ア
ルキルの使用量は、ビニルモノマー1モルに対して10モル以下が好ましく、1.3モル
以下がより好ましい。
の仕込み量は全供給量の50〜100%が好ましい。ビニルモノマーの仕込み量が100
%未満の場合の残余は反応過程で適宜追加することができるが、操作を簡略にするために
全供給量(100%)をこの時点で仕込んでおくことが好ましい。また、水の仕込み量は
全供給量の0〜20%であるが、ハロゲン化アルキル供給開始時の結晶析出を抑制するた
めに下限値は1%以上が好ましい。また、反応初期の加水分解を低減するために上限値は
10%以下が好ましい。
仕込み液に加えられる。重合防止剤としては、例えば、ハイドロキノンモノメチルエーテ
ル、ハイドロキノン、フェノチアジン、クペロン、t−ブチルカテコール、硫酸銅等が挙
げられる。重合防止剤は、1種を用いても、2種以上を併用してもよい。重合防止剤の使
用量は適宜決めることができる。反応に使用された重合防止剤を反応後もそのまま製品で
ある不飽和第4級アンモニウム塩の重合防止剤として使用する場合、重合防止剤の使用量
は製品中の重合防止剤の許容濃度等により決めればよい。一般に、重合防止剤の使用量は
仕込みの(メタ)アクリル酸アミノアルキルエステルと溶媒の合計質量に対して、100
質量ppm以上が好ましく、また20000質量ppm以下が好ましい。ただし、不飽和
第4級アンモニウム塩中の重合防止剤の許容濃度はその用途により異なる。例えば、凝集
剤用ポリマーの原料として使用する不飽和第4級アンモニウム塩水溶液の場合は、100
質量ppm以上が好ましく、また20000質量ppm以下が好ましい。
アルキルを連続的または断続的に反応器に供給して、反応前期工程を開始する。水とハロ
ゲン化アルキルを供給する際のハロゲン化アルキルに対する水の質量比Xは、ビニルモノ
マーがアクリル酸ジメチルアミノエチルエステルでハロゲン化アルキルが塩化メチルであ
る場合、通常0.2〜0.8である。Xの下限値は結晶析出回避の点で0.2以上が好ま
しく、0.4以上が特に好ましい。また上限値はビニルモノマーの加水分解抑制の点で0
.8以下が好ましく、0.75以下が特に好ましい。なお、反応前期工程で水は必ず供給
するものとする。すなわち、Xは0を超える値とする。
の質量比X’で水とハロゲン化アルキルを連続的または断続的に反応器に供給する反応後
期工程を行う。反応後期工程では途中でハロゲン化アルキルに対する水の質量比を変化さ
せてもよいが、その場合、X’は反応後期工程を通じて供給したハロゲン化アルキルの質
量で同期間に供給した水の質量を除して算出する。X’は通常0.8〜2.5である。X
’の下限値は除熱効率向上の点で0.8以上が好ましく、0.9以上が特に好ましい。ま
た上限値はビニルモノマーの加水分解抑制の点で2.5以下が好ましく、2.0以下が特
に好ましい。
る。反応後期工程では、反応液の粘度が上昇して除熱効率が低下するが、多くの氷または
氷水を導入し、氷の融解熱を利用することでより効果的に除熱することができる。
法、二重コックで反応釜の圧力を保ちながら断続的に供給する方法等が挙げられる。氷の
形態は特に限定されず、例えば、塊状、細かく破砕したもの、シャーベット状等が挙げら
れる。
入することが好ましい。氷水中の氷の割合は10質量%以上が好ましく、50質量%以上
が特に好ましい。氷の割合は高い方が反応液の温度上昇を抑え易い。塊状の氷を供給する
場合は、二重コックを用いることが好ましい。氷のみを導入する場合、低温の氷を使用す
ると反応液の温度上昇をより抑えやすくなる。氷の温度は0℃以下であり、−30℃以下
が好ましく、−50℃以下が特に好ましい。
限定されないが、製品品質の観点からその純度は高い方が好ましく、イオン交換処理を行
った脱イオン水や、蒸留処理した蒸留水を用いることが好ましい。
ないが、ハロゲン化アルキルの全供給量に対するこれまでに供給されたハロゲン化アルキ
ルの供給量の比(ハロゲン化アルキルの供給率)が40〜90%である時期が好ましく、
50〜70%である時期が特に好ましい。工程変更時期のハロゲン化アルキルの供給率は
、高いほど加水分解が少なくなり、低いほど反応液の粘度が低く、除熱効率が向上する。
常0.1〜16容量%、好ましくは1〜10容量%、特に好ましくは4〜8容量%とする
。気相部の酸素濃度を16容量%以下とすることにより、ハロゲン化アルキルの爆発を抑
制することができる。酸素濃度の調整に使用する酸素含有ガスとしては、例えば、空気、
純酸素、空気を酸素以外のガスで希釈したもの、純酸素を酸素以外のガスで希釈したもの
等が挙げられる。酸素以外のガスとしては、例えば、窒素、アルゴン等の不活性ガス等が
挙げられる。
せると液相部に酸素が溶解するので液相部、特に不飽和第4級アンモニウム塩の重合抑制
に効果がある。一方、気相部の酸素濃度は低いほどビニルモノマーと酸素から生成する着
色原因物質が少なくなるので高品質の不飽和第4級アンモニウム塩を製造することができ
る。
に導入してもよい。常温で液状のものはそのまま液面から滴下すればよい。常温でガス状
のものは、反応容器内の気相部または液相中のいずれか、またはその両方に導入する。ハ
ロゲン化アルキルの導入効率の点から、ハロゲン化アルキルは液相中にバブリングして導
入し、液相中に溶解させることが好ましい。またハロゲン化アルキルの溶解効率の点から
、加圧状態でハロゲン化アルキルを導入することが好ましい。反応圧力(反応容器内気相
部の圧力)は適宜決めることができるが、高圧の反応器は設備費や維持費が高くなるため
、次の範囲で反応を行うことが好適である。反応圧力(ゲージ圧)の下限は、通常−10
1.3kPa以上、好ましくは−100kPa以上、特に好ましくは−50kPa以上で
ある。また上限は、通常200kPa以下、好ましくは150kPa以下である。ハロゲ
ン化アルキルの導入圧力(ゲージ圧)は0〜1500kPaが好ましく、10〜300k
Paがより好ましく、50〜200kPaが特に好ましい。
程の反応温度は適宜決めることができる。反応温度の下限は、通常0℃以上、好ましくは
20℃以上である。また上限は、通常100℃以下、好ましくは70℃以下である。反応
温度の制御は、ハロゲン化アルキルの導入前から開始しても、導入後から開始してもよい
が、反応温度より低温のビニルモノマーにハロゲン化アルキルを導入し、反応熱で反応液
の温度を上昇させてから制御し始める方法が好ましい。
下限は、通常1時間以上、好ましくは2時間以上である。また上限は、通常12時間以下
、好ましくは8時間以下、特に好ましくは6時間以下である。反応時間は長いほど反応熱
の除熱が容易になり、短いほど(メタ)アクリル酸エステルの加水分解が起こり難い。
ウム塩(水溶液)中のアクリル酸濃度は水酸化ナトリウム水溶液による中和滴定で定量し
た。また、未反応のビニルモノマー濃度は、高速液体クロマトグラフィーで分析した。な
お、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
原料供給管と攪拌機を備えた二重ジャケットを備える容量3Lの加圧反応容器(以下、
反応器と言う。)に、ハイドロキノンモノメチルエーテル2000ppmを含有するアク
リル酸ジメチルアミノエチルエステル1431.9g(10.00モル)を仕込み、次に
、水25.0g、ハイドロキノンモノメチルエーテル1.98gを仕込み、反応器を密閉
した。反応器の内容物を撹拌しながら、液相部へ塩化メチルの供給を開始して、4級化反
応を開始させた。反応開始後、反応液の温度を1時間かけて55℃に上昇させ、その後5
5℃で一定になるように調節した。反応圧力は−50〜120kPaであった。反応が安
定して以降は、塩化メチルの供給量を制御して、反応液の温度とジャケットの温度の温度
差ΔTを2.0℃±0.2℃とした。また、塩化メチルと並行して、水を断続的に供給し
た。水の供給方法としては、塩化メチルの供給率65%の時点まで(反応前期工程)は、
塩化メチルに対して質量比Xが0.68となるように水を導入し、供給率65%〜75%
の間(反応後期工程前半)は、塩化メチルに対して質量比2.78となるように水を導入
し、供給率75%の時点以降(反応後期工程後半)は、塩化メチルに対して質量比0.9
6の水を導入した。なお、この際の反応後期工程における塩化メチルに対する水の質量比
X’は1.48であった。反応液の粘度が増大し、除熱効率の低下する箇所(反応前期工
程)で水を大量に導入したため、反応温度が上昇しにくく、塩化メチルの供給速度を高く
維持できた。塩化メチルガスの吹き込み量が513g(10.15モル)となった時点で
塩化メチルガスの吹き込みを止めた。反応開始から塩化メチルガスの吹き込みを止めるま
で4.5時間かかった。この間に供給した水は484.2gであった。塩化メチルガスの
吹き込みを止めた後、反応液の温度を55℃で1時間保持した。その結果、得られたアク
リロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド80%水溶液(製品)は241
9.4gであった。製品中には未反応アクリル酸ジメチルアミノエチルエステルが0.2
2質量%、副生アクリル酸が0.09質量%含まれていた。
て反応したと仮定して、アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライドは
85%水溶液となり、塩化メチルに対して質量比0.96で水を導入すると、供給した塩
化メチルが全て反応したと仮定して、アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム
クロライドは80%水溶液となる。
反応中に供給する水の塩化メチルに対する質量比を終始0.96とした以外は実施例1
と同様にしてアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド80%水溶液
を製造した。得られた製品は2419.4gで、製品中には未反応アクリル酸ジメチルア
ミノエチルエステルが0.25質量%、副生アクリル酸が0.15質量%含まれていた。
実施例1と比較して製品の品質が悪化した。
反応中に供給する水の塩化メチルに対する質量比を終始0.68とし、反応終了後に残
りの水を添加した以外は実施例1と同様にしてアクリロイルオキシエチルトリメチルアン
モニウムクロライド80%水溶液を製造した。この際、実施例1に比べて反応後半で反応
液の温度が上昇しやすく、塩化メチルの供給速度を抑えたため、反応開始から塩化メチル
ガスの吹き込みを止めるまで5.5時間かかった。得られた製品は2419.4gで、製
品中には未反応アクリル酸ジメチルアミノエチルエステルが0.22質量%、副生アクリ
ル酸が0.10質量%含まれていた。実施例1と比較して反応時間が長く必要であった。
水の供給方法を、塩化メチルの供給率65%の時点までは、塩化メチルに対して質量比
0.68となるように水を導入し、供給率65%の時点以降は塩化メチルに対して質量比
1.48の水を導入し、反応開始から塩化メチルガスの吹き込みを止めるまで5.0時間
かけた以外は、実施例1と同様にしてアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム
クロライド80%水溶液を製造した。得られた製品は2419.4gで、製品中には未反
応アクリル酸ジメチルアミノエチルエステルが0.23質量%、副生アクリル酸が0.0
9質量%含まれていた。
Claims (3)
- 水を溶媒として、式(1)で表される第3級アミノ基を有するビニルモノマーを式(2)で表される化合物で4級化する式(3)で表される不飽和第4級アンモニウム塩の製造方法において、次の工程を順次行い、反応器内容液の不飽和第4級アンモニウム塩の濃度を反応前期工程において83〜88質量%とし、反応後期工程において75〜85質量%とすることを特徴とする不飽和第4級アンモニウム塩の製造方法。
(a)前記第3級アミノ基を有するビニルモノマーと、全工程を通じて供給する水の全供給量に対して0〜20%の水とを反応器に仕込む工程。
(b)前記式(2)で表される化合物に対する水の質量比Xで水と前記式(2)で表される化合物を連続的または断続的に反応器に供給する工程(反応前期工程)。ただし、X>0とする。
(c)前記Xより大なる前記式(2)で表される化合物に対する水の質量比で水と前記式(2)で表される化合物を連続的または断続的に反応器に供給する工程(反応後期工程)。
(式中、R1は水素またはメチル基、Aは酸素またはイミノ基、R2は炭素数1〜4のアルキレン基またはヒドロキシアルキレン基、R3およびR4は炭素数1〜4のアルキル基または炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基を示す。)
(式中、R5はアルキル基またはベンジル基を示し、XはCl、BrまたはIを示す。)
(式中、R1〜R5、A、Xは、式(1)および式(2)に同じ。) - 全工程を通じて供給する式(2)で表される化合物の供給量の比率は、全工程を通じて供給する式(1)で表される第3級アミノ基を有するビニルモノマーに対し1モル以上、10モル以下であって、前記式(2)で表される化合物の供給率が、全工程を通じて供給する前記式(2)で表される化合物の全供給量に対して40〜90%である時期に反応前期工程を終了し、反応後期工程を開始することを特徴とする請求項1記載の不飽和第4級アンモニウム塩の製造方法。
- 前記の第3級アミノ基を有するビニルモノマーがアクリル酸ジメチルアミノエチルエステルまたはメタクリル酸ジメチルアミノエチルエステルであり、前記のハロゲン化アルキルが塩化メチルである請求項1又は2に記載の不飽和第4級アンモニウム塩の製造方法。
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