JP2705827B2 - 不飽和第四級アンモニウム塩の製造方法 - Google Patents

不飽和第四級アンモニウム塩の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、不飽和第四級アンモニウム塩の製造方法に
関するものである。さらに詳しくは、一般式(I) (式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は炭素数1〜
4のアルキレン基または炭素数2〜4のヒドロキシアル
キレン基、R3およびR4は各々独立して炭素数1〜4のア
ルキル基または炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基、
Aは酸素原子またはNH基を表わす) で表わされる第三級アミノ基を有するビニルモノマーと
四級化剤と反応させて該ビニルモノマー(I)の不飽和
第四級アンモニウム塩を製造する方法において、ビニル
モノマー(I)と四級化剤とを水−第2級または第3級
アルコール混合溶媒中で反応させることを特徴とする高
品位な不飽和第四級アンモニウム塩の製造方法に関する
ものである。
不飽和第四級アンモニウム基を有するビニルモノマー
は、単独重合、他のモノマーとの共重合または、基材へ
のグラフト重合などによって陽イオン性,導電性,水溶
性,接着性などの機能を有するポリマーを容易に与える
ため、凝集剤,帯電防止剤,土壌改良剤,導電加工剤,
染色改良剤,紙力増強剤,紙の濾水性向上剤などの原料
として有用である。
[従来の技術] 不飽和第四級アンモニウム基を有するビニルモノマー
は、通常は第三級アミノ基を有するビニルモノマーを四
級化剤と反応(メンシュトキン反応)させて得られる。
この際、反応溶媒として有機溶媒中で行う方法と水溶媒
中で行う方法が知られている。
有機溶媒中で反応する方法(特開昭52−27712号、特
開昭52−148017号等)の場合は、不飽和第四級アンモニ
ウム塩を良質結晶として取り出すことが可能であるが、
反応容器から抜出した後に濾過工程が必要であり、かつ
取り出した結晶の吸湿性が極めて強いために取扱いに十
分な配慮が必要であり、従って工程の煩雑さや作業性の
悪さが問題となる。
一方、水溶媒中で反応する方法の場合は、前記一般式
(I)で示されるビニルモノマーのエステル基またはア
ミド基が極めて加水分解を受けやすく、そのため反応中
に相当する不飽和酸((メタ)アクリル酸)が多量に副
生する。副生不飽和酸は四級化物の品質の著しい低下を
招くのみならず第三級アミノ基含有ビニルモノマー及び
その不飽和第四級アンモニウム塩の重合を促進する傾向
があり、四級化反応中に予期せざる重合をひき起こす原
因となる。
この様な問題点を解決するため、室温以下の低温で反
応させる方法や、水溶媒の量を減少させる方法(特開昭
52−31017号)も示されている。しかしながら、低温で
反応させる方法では、加水分解速度自体は大幅に低下す
るものの同時に四級化速度も著しく低下するため反応終
了までに極めて長時間を要し工業的には好適な方法とは
言えない。また、水溶媒の量を減少させる方法も、反応
の進行に伴って反応系の粘度が上昇し、不飽和第四級ア
ンモニウム塩の結晶が析出し、スラリー状、さらには餅
状となって、撹拌の負荷が極端に大きくなり反応速度も
低下するため反応の完結も非常に困難なものとなる。
さらに、加水分解が反応の初期に起きやすいことから
反応初期に不飽和第四級アンモニウム塩を添加し反応さ
せる方法(特開昭52−31016号)も提案されている。こ
の方法では、ある程度加水分解抑制に効果はあるもの
の、多量の不飽和第四級アンモニウム塩を添加しなけれ
ばならず、工業的には好適な方法とは言えない。
これに対して、近年、反応溶媒として、水とアプロテ
ィックな有機溶媒との混合液を使用することによって、
高品位な不飽和第四級アンモニウム塩を得る方法(特開
昭60−54343号、同昭61−50947号等)が提案されてい
る。この方法によると、ある程度高品質な不飽和第四級
アンモニウム塩を得ることができるものの、まだ不十分
であり、さらに、比較的多量の有機溶媒を使用するため
生産性にも劣るものである。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、以上述べてきた従来の技術の問題に
鑑み、前記一般式(I)で表されるビニルモノマーを四
級化剤と反応させて不飽和第四級アンモニウム塩を製造
するにあたり、品質良好な不飽和第四級アンモニウム塩
を迅速かつ反応中の重合トラブルなく得る方法を提供す
ることにある。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、ビニルモノマー(I)と四級化剤とを
水と特定のアルコールとの混合溶媒中で反応させること
によって、水溶媒を用いてもビニルモノマーと水との接
触を減少させ加水分解を抑制することができ、高品位な
不飽和第四級アンモニウム塩が得られることを見い出
し、更に鋭意研究した結果本発明に到達した。すなわ
ち、本発明は、前記一般式(I)で示される第三級アミ
ノ基を有するビニルモノマーと四級化剤とを水−第2級
または第3級アルコール混合溶媒中で反応させることを
特徴とする高品位な不飽和第四級アンモニウム塩の製造
方法である。
本発明におけるビニルモノマー(I)の具体例として
は、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート,ジエ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート,ジメチルアミ
ノプロピル(メタ)アクリレート,ジメチルアミノブチ
ル(メタ)アクリレート,ジブチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート,ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート,ジエチルアミノ−2−ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの第三級ア
ミノ基含有(メタ)アクリレート類およびジメチルアミ
ノエチル(メタ)アクリルアミド,ジエチルアミノプロ
ピル(メタ)アクリルアミド,ジメチルアミノ−2−ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド,ジエチルア
ミノ−2−ヒドロキシプロピルアクリルアミドなどの第
三級アミノ基含有(メタ)アクリルアミド類が挙げられ
る。
本発明における四級化剤の具体例としては塩化メチ
ル,塩化エチル,塩化ブチル,臭化メチル,臭化オクチ
ル,ヨウ化メチルなどのハロゲン化アルキル、塩化ベン
ジル,塩化メチルベンジルなどのハロゲン化アラルキ
ル、ジメチル硫酸,ジエチル硫酸などのアルキル硫酸が
挙げられる。特に、工業的観点からこれらの中でも塩化
メチルが好ましい。四級化剤は反応させるビニルモノマ
ー(I)1.0モルに対して好ましくは1.0〜3.0モル、よ
り好ましく1.01〜1.10モル使用される。
本発明における第2級または第3級アルコールの具体
例としてはイソプロピルアルコール,sec−ブチルアルコ
ールなどの2級アルコール及びt−ブチルアルコールな
どの3級アルコールが挙げられ、これらを組み合わせて
用いてもよい。反応終了後、好ましくは溶媒を減圧下に
留去するため、沸点の低いものが望ましく、イソプロピ
ルアルコールが特に好適である。なお、メタノール,エ
タノール等の1級アルコールを使用した場合、エステル
交換反応が容易に起り、副生物が増大するため使用でき
ない。
本発明における四級化反応は、ビニルモノマー(I)
と四級化剤とを水−第2級または第3級アルコール混合
溶媒中で反応させて行なう。こうすることにより、他の
有機溶媒を用いた場合に比べて加水分解が著しく低下
し、また、使用量が極めて少量で済むため生産性の面で
も良い。これはアルコール類が水に次いで不飽和第四級
アンモニウム塩に対する溶解性が高く、極めて少量の添
加で溶解させることができ、反応速度の低下も最小限に
抑えられるためである。具体的には、例えば、オートク
レーブにビニルモノマー(I)および重合防止剤を仕込
み、所定の温度にした後、四級化剤を少量ずつ加えてい
く。水−第2級または第3級アルコール混合溶媒は初期
に仕込んでもよいが、四級化剤の添加と並行して添加す
るほうが加水分解抑制の点からより効果的である。
四級化反応はビニルモノマー(I)と不飽和第四級ア
ンモニウム塩との和、水および第2級または第3級アル
コールの重量比率が各々、好ましくは(70〜85):(30
〜15):(1〜30)、より好ましくは(70〜85):(25
〜15):(1〜5)の範囲で行なう。
反応温度は10〜50℃が好ましいが、特に反応初期に加
水分解が起りやすいため、反応初期には10〜20℃に保つ
のが好ましい。
原料ビニルモノマー(I)及び生成した第四級アンモ
ニウム塩が重合するのを防止するため、重合防止剤を用
いるのが好ましい。重合防止剤としてはハイドロキノ
ン,ハイドロキノンモノメチルエーテル(以下、MEHQと
いう),フェノチアジン,t−ブチルカテコール,ジエチ
ルヒドロキシルアミン等を使用でき、通常500〜3000ppm
用いる。
反応完結後、反応液中に含まれるアルコールは減圧蒸
留により除去し、不飽和第四級アンモニウム塩水溶液を
取り出す。得られた不飽和第四級アンモニウム塩水溶液
は、更に必要に応じて、イオン交換樹脂や活性炭による
吸着処理や有機溶剤による抽出処理によって精製するこ
とができる。また、EDTAなどのキレート剤、pH調整剤あ
るいはその他の添加剤を加えてもよい。
本発明により得られた不飽和第四級アンモニウム塩
は、通常の方法により重合可能である。例えば、水溶液
重合,乳化重合,懸濁重合,沈澱重合などの方法により
行うことができる。この場合、不飽和第四級アンモニウ
ム塩は単独で重合することも、また他のビニルモノマー
と共重合することもできる。
[実施例] 以下実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は
この実施例に限定されるものではない。
実施例1 1のオートクレーブにジメチルアミノエチルアクリ
レート387g(2.7モル)、MEHQ0.39を仕込み、撹拌を開
始し、内温を15℃に保持した。塩化メチル150g(2.97モ
ル)を17g/Hrの速度で滴下した。これに並行して水97g
−イソプロピルアルコール10gの混合溶媒を12g/Hrの速
度で滴下した。反応開始後2時間で反応温度が30℃にな
り、以後30℃に保って9時間反応を続け、更に35℃にし
て5時間熟成した。反応液は透明で均一な液体であっ
た。反応終了後、水34gを追加して残圧を放出した。イ
ソプロピルアルコールを減圧下で留去した後、得られた
不飽和第四級アンモニウム塩水溶液を分析したところ遊
離アミン0.09%,酸価0.8であった。また、四級化反応
中の重合も認められなかった。
実施例2 水−イソプロピルアルコール混合溶媒を予め反応前に
仕込んだ他は実施例1と全く同様の条件で四級化を行っ
た。得られた不飽和第四級アンモニウム塩水溶液を分析
したところ、遊離アミン0.10%,酸価0.9であった。
比較例1 イソプロピルアルコールの代りにアセトンを用いた他
は実施例1と全く同様の条件で四級化を行った。得られ
た不飽和第四級アンモニウム塩水溶液を分析したとこ
ろ、遊離アミン0.30%,酸価1.7であった。
比較例2 イソプロピルアルコールを用いず、水だけを用いた他
は実施例1と全く同様の条件で四級化を行った。得られ
た不飽和第四級アンモニウム塩水溶液を分析したとこ
ろ、遊離アミン0.66%,酸価2.5であった。
[発明の効果] 本発明により、一般式(I)で示される第三級アミノ
基を有するビニルモノマーの四級化に際して、加水分
解、重合等の不都合な副反応を効果的に抑止でき、不純
物が極めて少ない高品質な不飽和第四級アンモニウム塩
を高収率で得ることができる。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は炭素数1〜
    4のアルキレン基または炭素数2〜4のヒドロキシアル
    キレン基、R3およびR4は各々独立して炭素数1〜4のア
    ルキル基または炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基、
    Aは酸素原子またはNH基を表わす) で表わされる第三級アミノ基を有するビニルモノマーと
    四級化剤とを水−第2級または第3級アルコール混合溶
    媒中で反応させることを特徴とする不飽和第四級アンモ
    ニウム塩の製造方法。
  2. 【請求項2】ビニルモノマー(I)がジアルキルアミノ
    アルキル(メタ)アクリレートである請求項(1)に記
    載の製造方法。
  3. 【請求項3】四級化剤が塩化メチルである請求項(1)
    または(2)に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】ビニルモノマー(I)と不飽和第四級アン
    モニウム塩との和、水および第2級または第3級アルコ
    ールの重量比率が各々(70〜85):(30〜15):(1〜
    30)の範囲で反応させる請求項(1)〜(3)に記載の
    製造方法。
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