JP2908515B2 - 第四級アンモニウム塩の製造方法 - Google Patents

第四級アンモニウム塩の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、第四級アンモニウム塩の製造方法に関する
ものである。さらに詳しくは、下記一般式(I)で表さ
れる第三級アミノ基を有するビニルモノマー(I)を四
級化剤と反応させてビニルモノマー(I)の第四級アン
モニウム塩を製造する方法において、四級化剤の中にビ
ニルモノマー(I)と水とを別々に添加し反応せしめる
ことを特徴とする高品位な第四級アンモニウム塩の製造
方法に関するものである。
(式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は炭素数1〜
4のアルキレン基または炭素数2〜4のヒドロキシアル
キレン基、R3およびR4は各々独立して炭素数1〜4のア
ルキル基または炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基、
Aは酸素原子またはNH基を表す) 〔従来の技術〕 第四級アンモニウム基を有するビニルモノマーは、単
独重合、他のモノマーとの共重合または、基材へのグラ
フト重合などによって陽イオン性,水溶性,接着性など
の機能を有するポリマーを容易に与えるため、凝集剤,
帯電防止剤,土壌改良剤,導電加工剤,染色改良剤,紙
力増強剤,紙の濾水性向上剤等の原料として有用であ
る。
第四級アンモニウム基を有するビニルモノマーの製造
方法としては、通常は、第三級アミノ基を有するビニル
モノマーを四級化剤と反応(メンシュトキン反応)させ
て得られる。この際、反応溶媒として、有機溶媒を用い
る方法と、水溶媒を用いる方法とが知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
このうち、有機溶媒中で反応させる方法(特開昭52−
27712号公報、特開昭52−148017号公報等参照)の場合
は、第四級アンモニウム塩を良質結晶として取り出すこ
とが可能であるが、反応容器から抜き出した後に濾過工
程が必要であり、かつ取り出した結晶の吸湿性が極めて
強いために取扱いに十分な配慮が必要である。従って、
工程の煩雑さや作業性の悪さが問題となる。また、得ら
れた第四級アンモニウム塩中に有機溶媒が残存し、この
ような第四級アンモニウム塩を重合原料として用いる
と、残存有機溶媒が連鎖移動剤として傾き悪影響を及ぼ
す。
また、有機溶剤の代わりに、四級化剤であるハロゲン
化アルキルを大過剰で用いる方法(特開昭63−284149号
公報参照)も提案されている。しかし、この場合、反応
生成物は粘性で餅状となる結果、除熱、撹拌が困難で、
重合等のトラブルも発生しやすい。また、多量のハロゲ
ン化アルキルを使用するために生産性が極端に低下して
実用性に欠けるという問題がある。
一方、水溶媒中で反応させる方法の場合には、ビニル
モノマー(I)のエステル基またはアミド基が極めて加
水分解を受けやすく、そのため反応中に相当する不飽和
酸(〔メタ〕アクリル酸)が多量に副生する。この副生
不飽和酸は、四級化物の品質の著しい低下を招くのみな
らず、ビニルモノマー(I)とその第四級アンモニウム
塩との重合を促進する傾向があり、四級化反応中に予期
しない重合を引き起こす原因となる。
このような問題点を解決するために、室温以下の低温
で反応させる方法や、水溶媒の量を減少させる方法(特
開昭52−31017号公報参照)も提案されている。しかし
ながら、低温で反応させる方法では、加水分解速度自体
は大幅に低下するものの、同時に四級化速度も著しく低
下するために、反応終了までに極めて長時間を要し、工
業的には好適な方法とは言えない。また、水溶媒の量を
減少させる方法も、反応の進行に伴って反応系の粘度が
上昇し、第四級アンモニウム塩の結晶が析出し、スラリ
ー状、さらには餅状となって、撹拌の負荷が極端に大き
くなり、反応速度も低下するために反応の完結も非常に
困難なものとなる。
さらに、加水分解が反応の初期に起きやすいことか
ら、製品であるビニルモノマー(I)の第四級アンモニ
ウム塩を反応初期に添加して反応させる方法(特開昭52
−31016号公報参照)も提案されている。この方法で
は、ある程度、加水分解抑制に効果はあるものの、多量
の第四級アンモニウム塩を添加しなければならず、工業
的には生産効率が悪くて好適な方法とは言えない。
又、pH6〜9に維持して反応を行なう方法(特開昭55
−127351号公報参照)も提案されている。しかしこの場
合も、使用する水溶媒の量が比較的多く、加水分解の抑
制は十分であるとは言えない。
上述の水溶液中で反応させる方法では、いずれの場合
も、加水分解の抑制が不十分であり、高品位な第四級ア
ンモニウム塩を工業的に得る方法が見出されていないの
が現状である。
本発明の目的は、以上のような従来の問題に鑑み、前
記一般式(I)で表されるビニルモノマーを四級化剤と
反応させて第四級アンモニウム塩を製造するにあたり、
品質良好な第四級アンモニウム塩を迅速かつ反応中の重
合トラブルなく得る方法、および、この方法によって得
られる第四級アンモニウム塩を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、四級化剤の中にビニルモノマー(I)
を添加し、生成した第四級アンモニウム塩を必要最少限
の水で速やかに溶解させることによって、水溶媒を用い
てもビニルモノマー(I)と水との接触を減少させて加
水分解を抑制することができ、高品位な第四級アンモニ
ウム塩が得られることを見出し、更に鋭意研究した結
果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、前記一般式(I)で表される第
三級アミノ基を有するビニルモノマー(I)を四級化剤
と反応させてビニルモノマー(I)の第四級アンモニウ
ム塩を製造する方法において、四級化剤の中にビニルモ
ノマー(I)の全量を水と別々にかつ並行して添加し四
級化反応せしめる方法であって、四級化剤にビニルモノ
マー(I)と水とを逐次添加するに際しての水の添加量
が、上限を、ビニルモノマー(I)と水との累積添加量
に対して35重量%、下限を、ビニルモノマー(I)の累
積添加量がビニルモノマー(I)の総添加量の50%に達
するまでは0を超える量、50%以上ではビニルモノマー
(I)と水との累積添加量に対して5重量%、とする範
囲以内であることを特徴とする高品位な第四級アンモニ
ウム塩の製造方法である。
本発明におけるビニルモノマー(I)の具体例として
は、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート,ジエ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート,ジメチルアミ
ノプロピル(メタ)アクリレート,ジメチルアミノブチ
ル(メタ)アクリレート,ジブチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート,ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート,ジエチルアミノ−2−ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの第三級ア
ミノ基含有(メタ)アクリレート類およびジメチルアミ
ノエチル(メタ)アクリルアミド,ジエチルアミノプロ
ピル(メタ)アクリルアミド,ジメチルアミノ−2−ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド,ジエチルア
ミノ−2−ヒドロキシプロピルアクリルアミドなどの第
三級アミノ基含有(メタ)アクリルアミド類が挙げられ
る。
本発明における四級化剤の具体例としては塩化メチ
ル,塩化エチル,塩化ブチル,臭化メチル,臭化オクチ
ル,ヨウ化メチルなどのハロゲン化アルキル,塩化ベン
ジル,塩化メチルベンジル等のハロゲン化アラルキル、
ジメチル硫酸,ジエチル硫酸等のアルキル硫酸が挙げら
れる。特に、工業的観点から、これらの中でも塩化メチ
ルが好ましい。
四級化剤の使用量は、反応させるビニルモノマー
(I)に対して1.0モル未満では、ビニルモノマー
(I)が未反応のまま残って製品の収率が低下したり製
品中に残存して品質低下する要因となりうるが、一方、
多過ぎても生産性が悪くなる。したがって、四級化剤の
使用量は、反応させるビニルモノマー(I)に対して、
好ましくは1.0〜3.0モル、より好ましくは1.01〜1.10モ
ル使用される。
本発明における四級化反応は、四級化剤の中にビニル
モノマー(I)と水とを別々に添加し反応させる。例え
ば、四級化剤をオートクレーブに仕込んで所定の温度に
した後、ビニルモノマー(I)を連続的又は断続的に加
える。反応の進行に伴って第四級アンモニウム塩が析出
するので、これを溶解するのに必要最少限の水を連続的
又は断続的に加えて溶解させる。
この時、水の添加が早すぎると加水分解が進行しやす
く、製品の第四級アンモニウム塩中の不純物が増加す
る。一方、水の添加が遅すぎると第四級アンモニウム塩
が析出しスラリーとなって除熱や撹拌が困難になる。更
にビニルモノマー(I)が析出物の中に取り込まれて反
応が完結せず、不純物となって製品純度を低下させる。
従って、ビニルモノマー(I)の投入量が50%に達す
る以前に水の添加が必要である。つまり、添加する水の
量は、ビニルモノマー(I)の累積添加量がビニルモノ
マーの総添加量は50%に達するまでは、ビニルモノマー
(I)と水との累積添加量に対して0を超え〜35重量
%、ビニルモノマー(I)の累積添加量が50%以上で
は、5〜35重量%、好ましくは10〜30重量%、さらに好
ましくは15〜25重量%に設定される。
反応温度は、10℃以下では反応に長時間を要する一
方、70℃以上では生成物の重合安定性が低下しゲル化の
起こることがある。従って、10〜70℃が好ましく、工業
的観点から25〜50℃が特に好ましい。本発明の方法では
他の従来の方法に比べて反応速度が大きく、また加水分
解等の副反応が少ないため、特に低温にせずとも反応さ
せることができる。
原料ビニルモノマー(I)及び生成した第四級アンモ
ニウム塩が重合するのを防止するため、重合防止剤を用
いるのが好ましい。重合防止剤としては、ハイドロキノ
ン,ハイドロキノンモノメチルエーテル(以下、MEHQと
称する),フェノチアジン,t−ブチルカテコール,ジエ
チルヒドロキシルアミン等を使用でき、通常は500〜300
0ppm用いる。
水の添加により、反応液は、通常、液−液懸濁となる
が、反応の進行に伴って均一な透明液体となる。反応完
結後、第四級アンモニウム塩の濃度が60〜85重量%にな
るように水を添加し、第四級アンモニウム塩水溶液を取
り出す。
得られた第四級アンモニウム塩水溶液は、更に必要に
応じて、イオン交換樹脂や活性炭による吸着処理や有機
溶剤により抽出処理によって精製することができる。ま
た、EDTAなどのキレート剤、pH調整剤、あるいはその他
の添加剤を加えてもよい。
本発明により得られた第四級アンモニウム塩は、通常
の方法により重合可能である。例えば、水溶液重合,乳
化重合,懸濁重合,沈澱重合などの方法により行うこと
ができる。この場合、第四級アンモニウム塩は単独で重
合することも、また他のビニルモノマーと共重合するこ
ともできる。特に、遊離アミンが0を越え0.1%以下
で、かつ、酸価が0を越え1.0mgKOH/g以下である、前述
のビニルモノマー(I)の第四級塩の場合、従来の第四
級塩に比べて分子量の大きな重合物あるいは共重合物が
得られる。
〔作 用〕
上記の方法によれば、一般式(I)で表される第三級
アミノ基を有するビニルモノマー(I)を四級化するに
際して、ビニルモノマー(I)を四級化剤に添加するに
従ってビニルモノマー(I)と四級化剤とが反応し、反
応の進行に伴って第四級アンモニウム塩が析出する。
このとき、水の添加量は、ビニルモノマー(I)の添
加量がビニルモノマー(I)の総添加量に対して50%に
達するまでは、ビニルモノマー(I)と水との累積添加
量に対して0を超え〜35重量%であるので、ビニルモノ
マー(I)の加水分解を抑えながら反応を進行させるこ
とができる。
一方、ビニルモノマー(I)の添加量がビニルモノマ
ー(I)の総添加量に対して50%以上になれば、水の添
加量は、ビニルモノマー(I)と水との累積添加量に対
して5〜35重量%となるので、ビニルモノマー(I)の
加水分解が抑えられると共に、析出した第四級アンモニ
ウム塩は水に溶解する。
その結果、反応混合物がスラリー状となって撹拌が困
難となったり、またはビニルモノマー(I)が析出した
第四級アンモニウム塩の中に取り込まれて、製品純度を
低下させるということがなくなる。従って、ビニルモノ
マー(I)の加水分解物や未反応物質等の不純物の含量
が少ない高品質の第四級アンモニウム塩が得られる。
本発明の方法は、ビニルモノマー(I)として加水分
解や重合などが起こりやすい第三級アミノ基含有(メ
タ)アクリレートを使用する場合に特に有効である。
以下、実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明
はこれら実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕 1のオートクレーブに塩化メチル150g(2.97モル)
を仕込み、撹拌を開始し、内温を35℃に保持したとこ
ろ、圧力は7.7kg/cm2となった。ついで、MEHQ2000ppmを
含むジメチルアミノエチルアクリレート387g(2.7モ
ル)を64g/hrの速度で滴下した。これに並行して水97g
を16g/hrの速度で加えた。この間、反応温度を35℃に保
って8時間反応させたところ、圧力は2.0kg/cm2とな
り、反応液は透明となった。反応終了後、水34gを追加
して第四級アンモニウム塩の80重量%水溶液とした。内
容物を取り出して分析したところ、遊離アミン0.07%,
酸価0.5であった。また、四級化反応中の重合も認めら
れなかった。
尚、遊離アミンはエチレングリコール(EG)−イソプ
ロピルアルコール(IPA)(50:50vol%)中、0.1NHClで
滴定し中和曲線の変曲点より求めたものをビニルモノマ
ーの量に換算した値であり、単位は重量%である。また
酸価は、EG−IPA(50:50vol%)中、0.1NKOHで滴定し中
和曲線の変曲点より求めた値であり、単位は、mgKOH/g
である。
〔実施例2〕 反応温度を25℃とした他は実施例1と同一の条件で行
なったところ、反応液の遊離アミンは0.18%,酸価は0.
76であり、混合物等のゲル化物は認められなかった。
〔実施例3〕 反応温度を50℃とした他は実施例1と同一の条件で行
なったところ、反応液の遊離アミンは0.04%,酸価は0.
99であり、混合物等のゲル化物は認められなかった。
〔実施例4〕 1のオートクレーブに、塩化メチル143g(2.84モ
ル)を仕込み、撹拌を開始し、内温を35℃に保持した
後、MEHQ2000ppmを含むジメチルアミノエチルアクリレ
ート424g(2.7モル)を94g/hrの速度で加えた。これと
並行して水106gを24g/hrの速度で加えた。更に6時間反
応後、水34℃を追加した後、サンプリングして内容物を
分析したところ、遊離アミン0.02%,酸価0.2であっ
た。
〔実施例5〕 水の添加速度を7g/hrとし、8時間後に残りの水を一
度に加えた他は実施例1と同一の条件で行なったとこ
ろ、第四級アンモニウム塩が析出して撹拌が困難にな
り、滞留部分が発生した。反応終了後、水を添加して溶
解させた。反応液を分析したところ、遊離アミン0.19
%,酸価0.60であった。
〔実施例6〕 水の添加速度を27g/hrとした他は実施例1と同一条件
で行なった。反応終了後、反応液を分析したところ、遊
離アミン0.15%,酸価1.20であった。
〔実施例7〕 ジメチルアミノエチルアクリレートを32g/hrの速度で
滴下し、水を8g/hrの速度で加えた他は実施例1と同一
条件で行なった。反応終了後、反応液を分析したとこ
ろ、遊離アミン0.07%,酸価0.6であった。
〔実施例8〕 1のオートクレーブに塩化メチル150g(2.97モル)
を仕込み、撹拌を開始し、35℃に保持してMEHQ2000ppm
を含むジメチルアミノプロピルアクリルアミド422g(2.
7モル)を84g/hrの速度で加えた。これと並行して水105
gを21g/hrの速度で加えた。この間、反応温度を35℃に
保ち、7時間反応させた。反応終了後、水35gを追加し
て内容物を取り出し、分析したところ、遊離アミン0.02
%,酸価0.4であった。
〔比較例1〕 1のオートクレーブにジメチルアミノエチルアクリ
レート387g(2.7モル)、MEHQ0.39gを仕込み、内温を15
℃に保ちながら塩化メチル150g(2.97モル)を17g/hr、
水97gを11g/hrの速度で滴下した。反応開始後2時間で
反応温度が30℃となり、以後、温度を30℃に保ってさら
に11時間反応を続けた。反応終了後、内容物を取り出し
て分析したところ、遊離アミン0.68%,酸価2.20であっ
た。
〔比較例2〕 水を添加しない他は実施例1と同一の条件で反応を行
なったところ、第四級アンモニウム塩が析出して、撹拌
が困難になり、滞留部分が発生した。反応終了後水を添
加して溶解させたところ、増粘して一部重合していた。
〔比較例3〕 水を予め塩化メチルとともに仕込んだ他は実施例1と
同一の条件で反応を行なった。反応終了後、反応液を分
析したところ、遊離アミン1.92%,酸価4.84と極めて品
質の悪いものであった。
〔応用例I〕
撹拌器を備えた反応釜に、アクリルアミド20部と、実
施例1で得た80重量%第四級アンモニウム塩を30部と、
水を100部とを仕込み、溶解させ、更に2,2′−アゾビス
(2−アミジノプロパン)二塩酸塩0.02部を添加して窒
素気流中50℃で重合を開始させた。重合熱による昇温が
停止した後、さらに85℃で2時間保って重合を終えた。
重合体ゲルは、切断し、乾燥後、粉砕して粉末とした。
この粉末の水溶解性は良好であり、不溶物は認められな
かった。0.5%1NNaCl溶液の粘度は、61cps(B型粘度計
NO.1ローター)であった。
〔応用例2〕 第四級アンモニウム塩を比較例1で得たものに台える
他は、応用例1と同一の条件で重合を行なった。得られ
た重合物の0.5%1NNaCl溶液の粘度は49cpsであった。
〔発明の効果〕
本発明により、一般式(I)で示される第三級アミノ
基を有するビニルモノマーの四級化に際して、加水分解
や重合等の不都合な副反応を効果的に抑止でき、不純物
が極めて少ない高品質な第四級アンモニウム塩を高収率
で得ることができる。
また、得られた第四級アンモニウム塩を単独で、或い
は他の物質と共に重合することにより、質の高いポリマ
ーが得られる。特に、応用例1で得られた重合体ゲルの
粘度が応用例2で得られた重合体ゲルの粘度に比べて高
いことから明らかなように、遊離アミンが0を越え0.1
%以下で、かつ、酸価が0を越え1.0mgKOH/g以下であ
る、前述のビニルモノマー(I)の第四級塩の場合に
は、従来の第四級塩に比べて分子量の大きな重合物ある
いは共重合物が得られる。
さらに、本発明によれば、比較的高温でも品質の低下
が少なく、また、反応時間が大幅に短縮されるので、工
業的に極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−212457(JP,A) 特開 平2−129156(JP,A) 特開 昭64−47750(JP,A) 特開 昭52−31016(JP,A) 特開 昭60−48955(JP,A) 特開 昭57−120560(JP,A) 特開 昭52−31017(JP,A) 特表 平3−502448(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 213/02 C07C 219/08 C07C 231/12 C07C 233/38

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は炭素数1〜
    4のアルキレン基または炭素数2〜4のヒドロキシアル
    キレン基、R3およびR4は各々独立して炭素数1〜4のア
    ルキル基または炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基、
    Aは酸素原子またはNH基を表す) で表される第三級アミノ基を有するビニルモノマー
    (I)を四級化剤と反応させてビニルモノマー(I)の
    第四級アンモニウム塩を製造する方法において、 四級化剤の中にビニルモノマー(I)の全量を水と別々
    にかつ並行して添加し四級化反応せしめる方法であっ
    て、四級化剤にビニルモノマー(I)と水とを逐次添加
    するに際しての水の添加量が、 上限を、ビニルモノマー(I)と水との累積添加量に対
    して35重量%、 下限を、ビニルモノマー(I)の累積添加量がビニルモ
    ノマー(I)の総添加量の50%に達するまでは0を超え
    る量、50%以上ではビニルモノマー(I)と水との累積
    添加量に対して5重量%、 とする範囲以内であることを特徴とする第四級アンモニ
    ウム塩の製造方法。
  2. 【請求項2】ビニルモノマー(I)がアルキルアミノア
    ルキル(メタ)アクリレートであることを特徴とする請
    求項第1項に記載の第四級アンモニウム塩の製造方法。
  3. 【請求項3】四級化剤が塩化メチルであることを特徴と
    する請求項第1項または第2項に記載の第四級アンモニ
    ウム塩の製造方法。
  4. 【請求項4】ビニルモノマー(I)の1.0モルに対して
    四級化剤が1.0〜3.0モルの範囲で四級化反応せしめるこ
    とを特徴とする請求項第1項、第2項または第3項に記
    載の第四級アンモニウム塩の製造方法。
  5. 【請求項5】四級化反応温度が10〜70℃であることを特
    徴とする請求項第1項、第2項、第3項または第4項に
    記載の第四級アンモニウム塩の製造方法。
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