JP4426519B2 - 光学的高さ検出方法、電子線測定装置および電子線検査装置 - Google Patents

光学的高さ検出方法、電子線測定装置および電子線検査装置 Download PDF

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Description

本発明は、半導体ウェハ等の半導体基板を対象とし、対象物への電子線、イオンビーム等の荷電粒子線照射によって得られる対象物の荷電粒子線像による対象物の測定、検査技術に関し、特に、荷電粒子線像の焦点制御のため、ウェハ高さを光学的に検出する光学的高さ検出方法とそれを適用した電子線装置に好適なものである。
例えば、半導体ウェハに形成されたパターンの微細化に伴い、半導体のプロセス制御のために従来行ってきた光学式による計測、検査では、寸法測長、欠陥検出が困難になってきている。そのため、荷電粒子線を用いる装置として、走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope、以後SEMと省略)による計測、検査装置が実用化されている。これは、半導体の製造プロセスの条件設定やモニタのため、微細なパターンの線幅や穴径を測長するCD−SEM(Critical Dimension−SEM)装置や電子線像のパターン比較により、欠陥を検出するSEM式検査装置である。
このようなCD−SEM装置や、SEM式検査装置では、SEMの光学系の焦点位置が合っていないと、パターン幅や穴径が変化して正しい測長ができない、あるいは、パターン比較による欠陥検出では正常部分が欠陥として誤検出される恐れがある。そのため、焦点合わせが重要となる。焦点合わせは、対物レンズの励磁電流を調節して電子線像により行う。又、焦点合わせを自動化する自動焦点制御では、対物レンズの焦点位置を変化させ、各点で電子線像を検出し、その電子線像から合焦点位置を検出する。一方、焦点合わせの光学的方法として、ウェハに斜め上方からスリット光を照射し、その反射光を検出し、反射光の検出位置からウェハ高さを求め、求めた高さより対物レンズの焦点合わせを行う方法がある。SEMの倍率が低いときは光学的に求めたウェハ高さにより対物レンズの焦点合わせができるが、SEMの倍率が高いとSEMの焦点深度が小さくなるため、光学的に求めたウェハ高さでは精度の点で、対物レンズの焦点合わせが難しくなる。そのため、自動焦点制御が行われている。
一般に、自動焦点制御は複数の電子線像を取得するため、光学的にウェハ高さを検出する方式に比べ、処理時間は長い。そのため、光学的ウェハ高さ検出が高精度化できれば、それをもとに行う自動焦点制御の処理時間を短縮できる。CD−SEM装置の場合、光学的高さ検出、及びそれに基づいた自動焦点制御が行われており、測長プロセスに占める焦点制御の時間が大きく、これを短縮することによりCD−SEMのスループットを向上できる。又、SEM式検査装置では、光学的高さ検出により焦点位置制御を行い、電子線像を連続的に取得し、ウェハのダイ間、あるいはセル間の比較検査を行っており、光学的高さ検出を高精度に行うことにより、焦点位置の合った高画質な電子線像が得られ、信頼性の高い検査が行える。
光学的高さ検出法として、これまで電子線式測定装置、あるいは電子線式検査装置を対象とし、ウェハに斜め上方からマルチスリット状の光束を投影し、ウェハの表面から反射したマルチスリット状の光束を結像させ、検出誤差が小さい結像状態を探索して重み付処理し、基準高さに対する移動量からウェハ高さを求め、求めた高さに応じて電子光学系の対物レンズを合焦点にする方式が、特許文献1や特許文献3に開示されている。
又、露光装置を対象とし、ウェハ面に光照射手段から複数の微小光束を斜め方向から入射させ、パターン領域からの複数の反射光束を検出し、得られた信号から微細パターン領域の面位置情報を検出することによりウェハ高さを求め、微細パターン領域を露光装置の焦点位置に合わせる方式が特許文献2に開示されている。
特開平11−183154号公報 特開2002−203785号公報 特開平11−149895号公報
ところで、前記のような対象物の測定、検査技術に関して、本発明者が検討した結果、以下のようなことが明らかとなった。図15のシングルスリット方式、図16のマルチスリット方式をそれぞれ示す概略図を用いて説明する。
例えば、CD−SEM装置や、SEM式検査装置等の焦点制御のため、図15に示すように、ウェハ503に斜め上方からシングルスリット501によるスリット光502を投影し、ウェハ503からの反射光504を検出し、その結像位置からウェハ503の高さを光学的に検出する方法が行われている。光学的高さ検出方法では、検出箇所がウェハ503上の低反射率部505と高反射率部506のパターン境界に当ると、パターン間の反射率の差異から反射光504の強度分布が歪み、検出光の強度分布507から得られる検出位置と真の検出位置とに差異が生じ、検出誤差508となり、高精度な高さ検出ができなかった。そのため、図16に示すように、マルチスリット511によるスリット光502を投影光し、スリット幅を小さくして検出誤差508を小さくする方法が行われている。
前述した特許文献1や特許文献3では、マルチスリット光を投影し、ウェハ上で反射されたマルチスリット光を検出し、検出されたスリット像から、検出誤差が小さい検出状態を探索して、重み付け処理を行い、高さ検出を行っている。マルチスリット、重み付け処理により検出誤差が低減されているが、完全に除去されていない。又、前述した特許文献2では、2次元状のスポット光を投影し、ウェハからの反射光を検出して、ウェハ上の2次元スポット位置での高さ検出を行っている。このとき、各スポットをマルチ微小スポットで構成し、各スポットの検出箇所がウェハ上のパターン境界に当るとき、マルチ微小スポットの検出位置を平均化して各スポットの検出位置とすることにより検出誤差を小さくしているが、完全には除去されていない。
そこで、本発明の目的は、光学的高さ検出法において、検出誤差を削減し、検出精度を向上させ、光学的高さ検出法の高精度化を図ることにより、CD−SEM装置や、SEM式検査装置等の焦点合わせ精度を高精度化するとともに、光学的高さ検出法による検出高さを基に行う自動焦点制御の処理時間を短縮することにより、CD−SEM装置等のスループットの向上を図る光学的高さ検出方法とそれを適用した電子線装置を提供することである。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
上記目的を達成するために、本発明は、光学的高さ検出方法とその装置、及びそれを適用した電子線装置(CD−SEM装置、SEM式検査装置)を提供し、以下のような特徴を有するものである。
本発明の光学的高さ検出方法は、対象物に斜め上方から2次元スリット光を投影し、この投影された2次元スリット光の対象物による反射光を検出し、この検出された2次元スリット光による2次元スリット像を2次元エリアセンサで電気信号に変換し、この変換された2次元スリット像による電気信号から検出誤差の大きなスリット部分を除外して対象物の高さを検出することを特徴とする。
又、本発明の光学的高さ検出装置は、対象物に斜め上方から2次元スリット光を投影する投影光学系と、対象物からの2次元スリット光による反射光を検出する検出光学系と、検出された2次元スリット光による2次元スリット像を電気信号に変換する2次元エリアセンサと、変換された2次元スリット像による電気信号から検出誤差の大きなスリット部分を除外する処理を行って対象物の高さを検出する高さ検出手段とを備えたことを特徴とする。
又、本発明の電子線測定装置(CD−SEM装置)は、電子線源と、電子線源から引き出された電子線を収束するコンデンサレンズと、コンデンサレンズで収束された電子線を偏向する偏向器と、偏向器で偏向された電子線を被測定物上に集束して照射する対物レンズと、電子線が照射された被測定物から発生する二次電子を検出する二次電子検出器と、二次電子検出器によって検出された二次電子線像に基づいて被測定物上に形成されたパターンの測定を行う画像処理手段とからなる走査電子顕微鏡系と、対物レンズの励磁電流を制御して焦点制御する焦点制御手段と、二次電子線像により対物レンズの自動焦点制御を行う自動焦点制御手段とからなる焦点制御系とに加えて、前述した光学的高さ検出装置(投影光学系、検出光学系、2次元エリアセンサ、高さ検出手段)を備えたことを特徴とする。
又、本発明の電子線検査装置(SEM式検査装置)は、前述した走査電子顕微鏡系における電子線源、コンデンサレンズ、偏向器、対物レンズ、二次電子検出器以外に、二次電子検出器によって検出された二次電子線像に基づいて被測定物上に形成されたパターンの検査を行う画像処理手段と、被測定物を一定速度で移動するXYステージとからなる走査電子顕微鏡系と、対物レンズの励磁電流を制御して焦点制御する焦点制御手段とに加えて、前述した光学的高さ検出装置(投影光学系、検出光学系、2次元エリアセンサ、高さ検出手段)を備えたことを特徴とする。
更に、本発明の光学的高さ検出方法とその装置、及びそれを適用した電子線装置(CD−SEM装置、SEM式検査装置)は、変換された2次元スリット像による電気信号から検出誤差の大きなスリット部分を除外する処理として、(1)スリット毎に検出波形の対称性を算出し(波形対称性算出手段)、非対称波形のスリット部分を除外して対称波形のスリット部分のみを用いて対象物の高さ検出処理を行う、(2)スリット毎にスリット像のシフト量を算出し(シフト量算出手段)、算出されたシフト量と隣接スリットのシフト量との差を算出し(隣接スリットシフト量差算出手段)、算出された隣接シフト量の差が予め設定された値より大きいスリット部分を除外して、予め設定された値より小さいスリット部分のシフト量を用いて対象物の高さ検出処理を行う、(3)スリット毎にスリット像のシフト量を算出し(シフト量算出手段)、算出されたシフト量をそれぞれx方向、y方向で検出ライン毎に曲線によるあてはめを行い(曲線あてはめ手段)、あてはめた曲線との差が大きいスリット部分を除外して、差が小さなスリット部分のみを用いて対象物の高さ検出処理を行う、ことを特徴とする。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
本発明によれば、光学的に対象物の高さを検出する際、対象物に斜め上方から2次元スリット光を投影し、2次元エリアセンサによって検出された反射光による2次元スリット像による電気信号から、検出誤差の大きなスリット部分を除外してそれ以外のスリット部分のシフト量から対象物の高さを検出するため、検出誤差を大幅に低減でき、高精度な高さ検出が可能となる。又、光学的高さ検出により焦点制御を行う電子線装置では、CD−SEM装置の場合、光学的高さ検出、及びそれに基づいた自動焦点制御が行われており、高精度な光学的高さ検出が可能となれば、自動焦点制御の処理時間を短縮できるため、CD−SEM装置のスループットを向上できる。又、SEM式検査装置では、光学的高さ検出により焦点位置制御を行い、電子線像を連続的に取得し、パターンの比較検査を行うため、光学的高さ検出の高精度化により、焦点位置の合った高画質な電子線像が得られ、信頼性の高い検査ができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(第1実施例)
図1は、本発明の第1実施例におけるCD−SEM装置の装置構成を示す概略図である。CD−SEM装置は、半導体の製造プロセスの条件設定やモニタのため、走査電子顕微鏡により被測定対象物(被測定物、対象物)15の電子線像を得、画像処理によって、被測定対象物15の微細なパターンの線幅や穴径を測長するものである。
CD−SEM装置は、被測定対象物15の電子線像を得、画像処理を行う走査電子顕微鏡系と、走査電子顕微鏡の焦点合わせを行う焦点制御系と、被測定対象物15の高さを検出する光学的高さ検出系と、全体制御系とからなる。
走査電子顕微鏡系は、電子線を出射する電子線源11と、電子線源11より出た電子線を集束するコンデンサレンズ12と、集束された電子線を2次元走査する偏向器13と、電子線を被測定対象物15に集束する対物レンズ14と、被測定対象物15を載置するXYステージ16と、被測定対象物15の位置を計測するレーザ測長器17と、電子線の照射により被測定対象物15から放出される二次電子を検出する二次電子検出器18と、検出された二次電子信号をA/D変換するA/D変換器19と、A/D変換された二次電子信号による電子線像(SEM画像)を画像処理し、指定された画像中のパターンの幅や穴径の長さの測定を行う画像処理手段20とから構成される。
焦点制御系は、走査電子顕微鏡の対物レンズ14の励磁電流を調節して対物レンズ14の焦点合わせを行う焦点制御器(焦点制御手段)21と、焦点制御器21で対物レンズ14の焦点位置を変化させ、変化した点で電子線像を検出し、その電子線像から合焦点位置を検出する自動焦点制御器(自動焦点制御手段)22とから構成される。
光学的高さ検出系は、投影光学系、検出光学系、2次元エリアセンサ、高さ検出手段等を備え、被測定対象物15に2次元スリット光を投影し、被測定対象物15で反射された2次元スリット光を検出し、2次元エリアセンサで2次元スリット像による電気信号を検出する光学的高さ検出光学系31と、2次元スリット像による電気信号から検出誤差の大きなスリット部分を除外して対象物の高さを算出する高さ算出処理器32とから構成される。
全体制御系は、走査電子顕微鏡系、焦点制御系、光学的高さ検出系の全体の制御を行うと共に、画像処理手段20で処理された結果を表示手段42に表示する、あるいは被測定対象物15の座標位置と共に記憶手段43に記憶する全体制御部41からなる。
次に、前記光学的高さ検出系における、光学的高さ検出光学系31、高さ算出処理器32について、図2、図3、図4を用いて説明する。
図2に示すように、光学的高さ検出光学系31は、投影光学系51と検出光学系52とからなる。図2(b)は、図2(a)の上方からみた図である。
投影光学系51は、ハロゲンランプ等の白色光源61と、白色光を集光するコンデンサレンズ63と、2次元スリット光を形成する2次元スリット64と、2次元スリット光のうちS偏光を透過するよう設置された偏光フィルタ65と、2次元スリット光を集光して被測定対象物15上近傍に2次元スリット像を結像する投影レンズ66とから構成される。
検出光学系52は、白色光のうち、ある波長領域を透過する帯域フィルタ62と、被測定対象物15上で正反射した2次元スリット光を集光して中間2次元スリット像69を結像する検出レンズ67と、2次元スリット光の進行方向を変えるミラー68と、検出レンズ67で結像された中間2次元スリット像69を拡大して2次元エリアセンサ71上に結像する拡大レンズ70と、2次元エリアセンサ71とから構成される。
ここで、投影光学系51と検出光学系52は、光学的高さ検出における検出誤差を小さくするため、図2(b)に示すように、被測定対象物15を載置するXYステージ16のX方向101に対し傾斜して設置されている。
白色光源61による白色光は、コンデンサレンズ63によって、2次元スリット64に照明される。光源は、白色光源61以外に単波長のレーザ光源や発光ダイオード等が使用できるが、単色光は透明膜内で多重反射光が干渉を起こしてスリット光がシフトしたり、透明膜厚の変化によりパターン間の反射率の差が大きくなり、反射光の強度分布が歪み、検出誤差が大きくなる場合がある。2次元スリット64は、ここでは矩形の繰返しパターンであるが、それ以外に円形の繰返しパターンの2次元スリット72、あるいは行ごとにその位置がシフトしたパターンの2次元スリット73にしてもよい。偏光フィルタ65は、後で述べるが被測定対象物15の表面が絶縁膜のように透明な膜で覆われているとき、透明膜の中で2次元スリット光が多重反射を起こしスリット光の位置がシフトするが、S偏光の方がP偏光よりも透明膜の表面で反射しやすいため、偏光フィルタ65によってS偏光を透過することにより多重反射によるシフト量を小さくするものである。
投影レンズ66によって2次元スリット光を集光し、被測定対象物15の表面近傍に2次元スリット像を結像する。被測定対象物15の表面近傍に結像した2次元スリット光は正反射し、検出レンズ67によって中間2次元スリット像69を結像する。帯域フィルタ62は、白色光源61の波長帯域を狭くして、検出レンズ67、拡大レンズ70による色収差を低減し、2次元エリアセンサ71上に結像する2次元スリット像位置のシフト量の波長依存性を小さくする。ミラー68で、2次元スリット光の進行方向を変える。中間2次元スリット像69は、拡大レンズ70によって拡大され、2次元エリアセンサ71上に結像する。
ここで、図3において、2次元スリット光の入射角74をθ、検出光学系の検出レンズ67、拡大レンズ70を総合した検出拡大レンズ75の倍率をmとした場合、図3に示すように、被測定対象物15の高さがΔzだけ変化すると、2次元エリアセンサ71上の2
次元スリット像は2mΔz・sinθだけ全体にシフトする。これを利用して、高さ算出
処理器32では、2次元エリアセンサ71で得られた2次元スリット像の電気信号から2次元スリット像のシフト量を算出し、さらに、シフト量から、被測定対象物15の高さΔ
zを算出する。
次に、図4を用いて、高さ算出処理器32における処理方法について説明する。図4(a)は、投影光学系の2次元スリット64によるスリット光が、被測定対象物15上に投影されたときの2次元スリット像83を示す。2次元スリット光の投影方向84、検出方向85はそれぞれ図に矢印で示す方向で、XYステージ16のX方向101に対して傾斜している。2次元スリット光の照射個所は、図に示すように低反射率部81と高反射率部82とからなる垂直パターンの境界部分に当った場合を示している。
2次元スリット像83は、検出レンズ67、拡大レンズ70により、図4(b)に示す2次元エリアセンサ71上に結像する。検出光学系の倍率をm、2次元スリット像83の各スリットの幅、高さ、Xs方向ピッチ、Ys方向ピッチをw、l、px、pyとすると、2次元エリアセンサ71上の2次元スリット像の幅、高さ、Xs方向ピッチ、Ys方向ピッチはそれぞれmw・cosθ、ml、mpx・cosθ、mpyとなる。又、被測定対象物15の高さがΔzだけ変化すると、2次元エリアセンサ71上の2次元スリット像
はXs方向には2mΔz・sinθだけシフトするがYs方向にはシフトしない。そのた
め、2次元エリアセンサ71で得られた2次元スリット像の電気信号から2次元スリット像のXs方向のシフト量を算出し、Xs方向のシフト量から、被測定対象物15の高さΔ
zを検出できる。
2次元スリット像のXs方向のシフト量を算出するため、2次元エリアセンサ71上の各行112,113,114,115,116でそれぞれ、1次元のスリット像としてXs方向のシフト量を算出する。そのため、2次元エリアセンサ71上の2次元スリット像において、各行112〜116でYs方向の検出光強度を加算して、図4(c)に示すように各行86,87で、1次元スリット検出波形121,122を得る。このとき、図4(a)に示すように、スリットがスリット88,89,90,91のように、低反射率部81、高反射率部82の境界部に当ると、検出波形121,122では対応するスリット部分の波形が歪み、この波形からスリット像のシフト量を算出すると、対応するスリット部分に検出誤差123,124が生ずる。
そこで、本実施例では、1次元スリット検出波形121,122において、スリット毎に、波形の対称性を判定し、波形が非対称のスリット部分を除外し、それ以外のスリット部分におけるスリット像のシフト量から、被測定対象物15の高さを算出する。そのため、図4(d)に示すように、1次元スリット検出波形121,122から、スリット部分の波形を切り出し、図4(e)に示す波形対称性算出処理131、非対称性波形除去処理132、高さ算出処理133の処理を行って、検出誤差の低減した被測定対象物15の高さを得る。
次に、図4(d)より、各行86,87で得られた1次元の検出波形から各スリット部分の波形を切り出す処理について説明する。1次元検出波形のピッチ125の概略値poは2次元スリット64のXs方向のピッチをpsx、投影光学系の倍率をmi、検出光学系の倍率をmとすると、po=m・mi・psxとなる。そこで、各行において1次元検出波形から最大値をみつけ、最大値を取る位置から、順次ピッチpoずつ区切ることにより、各スリットに対応する検出波形を得る。次に、各スリットに対応する波形に関して、左右の谷の内、大きい方の値In126と最大値Ix127に対してある閾値It128で囲まれる区間を各スリット部分の検出波形129とする。こうして得られた各スリット部分の検出波形129は、被測定対象物15上で反射率の差がない場合、対称となる。しかし、スリット88,89,90,91のように、低反射率部81、高反射率部82の境界部に当ると、検出波形は歪み、非対称となる。
次に、図5を用いて、波形対称性算出処理131で、そのように波形が非対称となるスリット部分を検出する方法について説明する。
波形対称性算出処理131は、各スリットにおいて、各スリット部分の検出波形129から重心Pw141、最大値Pm142、低閾値中点PTl143、高閾値中点PTh144のいずれか2つを計算し、その2つがある許容値Pcをもって一致するとき、検出波形は対称であるとし、一致しないとき、非対称とする。重心Pw141は、算出する際、各スリット部分の検出波形129が占める2次元エリアセンサ71の画素数が比較的大きければ、2次元エリアセンサ71の画素サイズ以下の精度で算出できる。しかし、最大値Pm142は、各スリット部分の検出波形129から直接求めると、2次元エリアセンサ71の画素サイズ程度の精度しか得られず精度が悪いため、補間を行って算出する。又、低閾値中点PTl143、高閾値中点PTh144は、各スリット部分の検出波形129に対して小さい閾値Tl145、大きい閾値Th146が交差する左右両側の点を算出し、その中点から求める。
非対称性波形除去処理132では、波形対称性算出処理131で算出した結果から非対称波形となるスリット部分を除外し、対称波形となるスリット部分を選択する。続いて、高さ算出処理133で、波形対称性算出処理131で用いた重心Pw141、最大値Pm142、低閾値中点PTl143、高閾値中点PTh144は許容誤差Pcをもって等しいため、そのいずれか1つを用いて、各スリットにおけるスリット像の位置を決定する。そして、各スリットのz=0におけるスリット像の位置からスリット像のシフト量を算出し、シフト量が2mΔz・sinθとなることから、各スリットの被測定対象物15上の
高さΔzを算出する。ここで、各スリットの高さを平均すれば、計測点の平均的な高さ、
スリットの2次元上位置に各スリットの高さを対応させれば、計測点の高さ分布が得られる。
次に、図1、図6を用いて、CD−SEM装置で、半導体ウェハ等の被測定対象物15上の微細なパターンの線幅やコンタクトホール等の穴径を測長する方法について説明する。図6は、CD−SEM装置で被測定対象物15を計測する計測手順151を示している。
XYステージ移動152で、被測定対象物15が載置されたXYステージ16を全体制御部41の指示により駆動し、レーザ測長器17によりXYステージ16を測定点に高精度に位置決めする。計測点に位置決め後、光学的高さ検出153で、全体制御部41の指示により光学的高さ検出光学系31によって、被測定対象物15に2次元スリット光を投影し、被測定対象物15で反射された2次元スリット光を検出し、2次元エリアセンサで2次元スリット像による電気信号を検出する。そして、高さ算出処理器32で、検出された2次元スリット像による電気信号から検出誤差の大きなスリット部分を除外して被測定対象物15の高さを算出する。この算出された高さに対して走査電子顕微鏡の焦点を合わせるため、焦点制御器21によって走査電子顕微鏡の対物レンズ14の励磁電流を調節する。
次に、低倍画像取得154で走査電子顕微鏡により、被測定対象物15の低倍率の電子線像(SEM画像)を得る。走査電子顕微鏡は、電子線源11より引き出された電子線をコンデンサレンズ12で集束し、偏向器13で2次元走査し、対物レンズ14で集束して被測定対象物15に照射する。電子線源11は低加速電圧で分解能を維持するため、放出電子のエネルギー幅の小さい、電界放出電子源、ショットキー電子源を用いる。又、低加速電圧の電子線を得るため、被測定対象物15に減速電圧を印加するリターディング方式を用いる。二次電子検出器18で電子線の照射により被測定対象物15から放出される二次電子を検出し、A/D変換器19で二次電子信号をA/D変換し、A/D変換された二次電子信号を偏向器13の偏向信号と同期させることにより被測定対象物15のSEM画像を得る。SEM画像の倍率設定は、偏向器13の走査範囲を変化して行う。
次の位置決め155では、得られた低倍率のSEM画像から、予め登録されていたパターンとのマッチングにより、測長点へのアドレッシングを行う。次の自動焦点制御156では、光学的高さ検出で得られた高さを基に自動焦点制御器22によって、対物レンズ14の焦点位置を変化させ、変化した各点で高倍率のSEM画像を取得し、そのSEM画像を評価し合焦点位置を検出する。得られた合焦点位置に対物レンズ14の焦点位置を合わせるため、焦点制御器21によって走査電子顕微鏡の対物レンズ14の励磁電流を調節する。そして、高倍画像取得157で走査電子顕微鏡により、被測定対象物15の高倍率のSEM画像を得る。得られた高倍率のSEM画像データに対し、パターン寸法計測158で、画像処理手段20により画像処理を行い、指定された画像中のパターンの幅やコンタクトホール等の穴径の長さ測定を行う。
このように、CD−SEM装置では低倍、高倍のSEM画像取得時、対物レンズ14の焦点合わせを行う。合焦点値は、低倍の画像取得時には、光学的高さ検出による検出値、高倍の画像取得時には、光学的高さ検出に基づいて行われる自動焦点で得られる焦点値である。本実施例により、光学的高さ検出が高精度に行われると、低倍の画像取得時、焦点位置の合った高画質なSEM画像が得られ、画像による位置決めが高精度に行える。又、高倍の画像取得時、光学的高さ検出に基づいて行われる自動焦点制御の処理時間を短縮できるため、CD−SEM装置のスループットが向上できる。
(第2実施例)
次に、本発明の第2実施例におけるCD−SEM装置について、図7を用いて説明する。本実施例は、2次元スリット像から対象物の高さを算出する高さ算出処理器32が、前記第1実施例と異なり、検出誤差として除外するスリットを、隣接スリットのシフト量に対して、シフト量が大きいスリットとしたものである。本実施例の他の部分は、前記第1実施例と同一である。
本実施例は、図4(d)に示す各スリット部分を切り出した各スリット部分の検出波形129に対し、スリット毎にスリット像のシフト量を算出し、算出されたシフト量と隣接スリットのシフト量との差を算出し、算出された隣接シフト量の差が予め設定された値より大きいスリット部分を除外して、予め設定された値より小さいスリット部分のシフト量を用いて対象物の高さを検出する。
本実施例が対象とする被測定対象物15の例として、ここでは、図7(a)に示すように、低反射率部161と高反射率部162とからなるパターンの境界部分があり、そこに小さな段差163がある場合について説明する。
このような被測定対象物15に対し、図4(c)と同様の方法で1次元スリット検出波形164が得られる。1次元スリット検出波形164は、図7(b)に示すスリット部分切出し処理171で、図4(d)と同様の方法で各スリット部分を切り出し、各スリット部分の検出波形を得る。次にシフト量算出処理172で、各スリット部分の検出波形から重心、あるいは低閾値中点によって、各スリットにおけるスリット像の位置を決定する。決定されたスリット像の位置と各スリットのz=0におけるスリット像の位置からスリット像のシフト量を算出する。
本実施例における被測定対象物15は全体にzの−方向に位置し、段差があるため、シフト量算出処理172で算出されたシフト量(+を上方向)は図7(c)に示すように、高反射率部162の方が大きくなっている。又、パターン境界部ではパターン間の反射率差のため、検出波形が歪み、シフト量が最大となる。従って、このシフト量から被測定対象物の高さを算出すると、パターン境界部に検出誤差が発生する。
そこで本実施例では、隣接スリット差算出処理173で、各スリットに対し、隣接スリット181のシフト量との差であるシフト量差182を算出する。そして、シフト大スリット除去処理174で、そのシフト量差182が予め設定した値より大きい場合、異常スリット183として高さ検出の候補から除外する。そして高さ算出処理175で、シフト量が2mΔz・sinθとなることから、各スリットの被測定対象物15上の高さΔzを
算出する。
2次元スリット64のスリット幅を小さくするとパターン境界の反射率差による検出波形の歪みは小さくなるため、前記第1実施例の方法ではパターン境界部分の歪が検出できなくなる場合がある。本実施例では、シフト量に着目して隣接スリットとの比較から、検出誤差が大きくなる部分を除外しているため、スリット幅とは無関係に検出誤差がある部分のスリットを除去して高さ検出できる。本実施例により、光学的高さ検出の高精度化が可能となるため、前記第1実施例と同様にCD−SEM装置で測長する際、低倍の画像取得時には、焦点位置の合った高画質な電子線像が得られ、画像による位置決めが高精度に行える。又、高倍の画像取得時には、光学的高さ検出に基づいて行われる自動焦点制御の処理時間を短縮できるため、CD−SEM装置のスループットを向上できる。
(第3実施例)
次に、本発明の第3実施例におけるCD−SEM装置について、図8を用いて説明する。本実施例は、2次元スリット像から対象物の高さを算出する高さ算出処理器32が、前記第1実施例、及び前記第2実施例と異なり、検出誤差として除外するスリットを、各スリットのシフト量を曲線にあてはめ、曲線との差が大きいスリットとしたものである。
本実施例は、前記第2実施例の図7(b)に示すスリット部分切出し処理171で、各スリット部分を切り出した各スリット部分の検出波形に対し、スリット毎にスリット像のシフト量を算出し、算出されたシフト量をそれぞれx方向、y方向で検出ライン毎に曲線によるあてはめを行い、あてはめた曲線との差が大きいスリット部分を除外して、差が小さなスリット部分のみを用いて対象物の高さを検出する。
本実施例が対象とする被測定対象物15の例として、ここでは、図8(a)に示すように、低反射率部191と高反射率部192とからなるパターンの境界部分があり、全体として傾斜している場合について説明する。
このような被測定対象物15に対し、図4(c)と同様の方法で1次元スリット検出波形193が得られる。1次元スリット検出波形193は、図8(b)に示すスリット部分切出し処理201で、図4(d)と同様の方法で各スリット部分を切り出し、各スリット部分の検出波形を得る。次にシフト量算出処理202で、各スリット部分の検出波形から重心、あるいは低閾値中点によって、各スリットにおけるスリット像の位置を決定する。決定されたスリット像の位置と各スリットのz=0におけるスリット像の位置からスリット像のシフト量を算出する。
本実施例における被測定対象物15は全体にzの+方向に位置し、傾斜しているため、シフト量算出処理202で算出されたシフト量(−を上方向)は図8(c)に示すように、高反射率部192の方が大きくなる。又、パターン境界部ではパターン間の反射率差のため、検出波形が歪み、シフト量が最大となる。このシフト量から被測定対象物15の高さを算出すると、パターン境界部に検出誤差が発生する。
そのため、本実施例では、曲線あてはめ処理203で、算出されたシフト量をそれぞれx方向、y方向で検出ライン毎に曲線によるあてはめを行う。曲線のあてはめは、例えば、曲線が3次関数で表せるとし、最小二乗法によって曲線の係数を求める。求めた曲線が被測定対象物15の傾斜を表している。そして、シフト大スリット除去処理204で、各スリットのシフト量があてはめた曲線211に対し、予め設定した値より大きい場合、異常スリット212として高さ検出の候補から除外する。x、y方向終了処理205で、x、yの2方向の処理を行い、高さ算出処理206で、シフト量が2mΔz・sinθとな
ることから各スリットの被測定対象物15上の高さΔzを算出する。
本実施例では、被測定対象物の傾斜が大きい場合でも、傾斜部分を検出誤差がある部分として除去することがないため、より多様な被測定対象物に対応できる。本実施例により、光学的高さ検出の高精度化が可能となるため、前記第2実施例と同様にCD−SEM装置で測長する際、焦点位置の合った高画質な電子線像が得られ、画像による位置決めが高精度に行える。又、光学的高さ検出に基づいて行われる自動焦点制御の処理時間を短縮できるため、CD−SEM装置のスループットを向上できる。
(第1〜第3実施例の応用例)
なお、前述した第1実施例、第2実施例、第3実施例では、被測定対象物15上に投影された2次元スリット光の照射個所は、図4(a)に示すように低反射率部81と高反射率部82とからなる垂直パターンの境界部分に当った場合を例として、説明したが、図9に示すように、低反射率部81と高反射率部82とからなる水平パターンの境界部分221に当る場合も起こる。2次元スリット光の投影方向84、検出方向85はそれぞれ図に矢印で示す方向で、XYステージ16のX方向101に対し傾斜している。
図9(a)に示すように、スリットがマルチスリットの場合、マルチスリット像222において、パターンの反射率差の影響は全てのスリットに現れる。そのため、各スリットの検出位置を平均化する、あるいは、重み付けする処理を行っても、検出誤差を低減することはできない。一方、図9(b)に示すように、スリットが2次元スリットの場合、2次元スリット像223においてパターンの反射率差の影響はスリット224〜スリット229と一部のスリットのみに現れる。従って、前記第1〜第3実施例に述べた方法で検出誤差が大きくなるパターン境界部分のスリットを検出し、検出したスリット部分を除外することによって、検出誤差の低減された高さ検出が可能となる。
一般に、パターンの境界は垂直、水平方向が多いが、パターンの境界の方向が、2次元スリット光の投影方向84、検出方向85に対し、垂直になる場合も生じる。そのとき、2次元スリット像におけるパターンの境界部分は、スリットの垂直方向の1列分が該当する。その場合にも、前記第1〜第3実施例に述べた方法で検出誤差が大きくなるパターンの境界部分のスリット部分を除外することにより、検出誤差の低減された検出が可能となる。以上、本実施例では、パターンの境界の方向によらず、検出誤差の低減された高精度な光学的高さ検出が可能となる。
更に、図10に示すように、前記第1〜第3実施例のいずれかの方法によって求めたスリットの2次元上位置に対応した高さ分布に対し、求めた高さから2次元上のスリットの位置を高精度に算出することができる。図10に示すように、被測定対象物15の高さz=0における2次元スリット像232の中心は、CD−SEM装置の電子光学系の光軸231に一致する。しかし、被測定対象物15の高さがΔzだけ変化すると、2次元スリッ
ト像233の中心はCD−SEM装置の電子光学系の光軸231からΔz・tanθだけ
シフトする(図では便宜上垂直方向もシフトしているが、水平方向のみシフトする)。従って、各スリットにおいて求めた高さを用い、同様にして、各スリットの位置をΔz・t
anθだけシフトすることにより、正しく補正されたスリット位置が得られる。補正されたスリット位置を用いて、例えば、電子光学系の光軸231上における高さを求めることができる。2次元上のスリットの位置による高さ分布は、CD−SEM装置におけるイメージシフト時のシフト位置での高さを求める際等に利用できる。
(第4実施例)
次に、本発明の第4実施例におけるSEM式検査装置について、図11を用いて説明する。図11は、SEM式検査装置の構成を示す図である。SEM式検査装置は、従来行われてきた光学式外観検査装置に代わり、分解能の高い電子線を用いて、半導体ウェハ上の微細なパターンの欠陥を検出する外観検査装置で、走査電子顕微鏡により被測定対象物15に形成された微細なパターンの電子線像(SEM画像)を得、SEM画像のパターン比較により、被測定対象物15の欠陥を検出するものである。
SEM式検査装置は、被測定対象物15のSEM画像を得、パターン比較等の画像処理を行う走査電子顕微鏡系と、走査電子顕微鏡の焦点合わせを行う焦点制御系と、被測定対象物15の高さを検出する光学的高さ検出系と、全体制御系とからなる。
走査電子顕微鏡系は、電子線を出射する電子線源241と、電子線源241より出た電子線を集束するコンデンサレンズ242と、集束された電子線を走査する偏向器243と、電子線を被測定対象物15に集束する対物レンズ244と、被測定対象物15を載置するXYステージ246と、被測定対象物15の位置を計測するレーザ測長器247と、電子線の照射により被測定対象物15から放出される二次電子を検出する二次電子検出器248と、検出された二次電子信号をA/D変換するA/D変換器249と、A/D変換された二次電子信号によるSEM画像を記憶する画像メモリ252と、SEM画像を画像処理し、SEM画像によるパターン比較から欠陥を検出する画像処理手段250とから構成される。
焦点制御系は、走査電子顕微鏡の対物レンズ244の励磁電流を調節して対物レンズ244の焦点合わせを行う焦点制御器251より構成される。
光学的高さ検出系は、被測定対象物15に2次元スリット光を投影し、被測定対象物15で反射された2次元スリット光を検出し、2次元エリアセンサで2次元スリット像による電気信号を検出する光学的高さ検出光学系261と、2次元スリット像による電気信号から検出誤差の大きなスリット部分を除外して対象物の高さを算出する高さ算出処理器262とから構成される。光学的高さ検出光学系261は、前記第1実施例の光学的高さ検出光学系31と同一である。
全体制御系は、走査電子顕微鏡系、焦点制御系、光学的高さ検出系の全体の制御を行うと共に、画像処理手段250で処理された検査結果を表示手段272に表示したり、記憶手段273に記憶する全体制御部271からなる。
次に、図11を用いて、SEM式検査装置で、半導体ウェハ等の被測定対象物15上の微細なパターンの欠陥を検出する方法について説明する。SEM画像を取得するには、XYステージ246を静止した状態で電子線を2次元走査し、ステップ&リピートでSEM画像を取得する方法がある。
SEM式検査装置では、広い領域を高速で検査するため、XYステージ246を一方向に一定速度で移動し、電子線をXYステージの移動方向と直角に走査して2次元のSEM画像を得る。そこで、被測定対象物15が載置されたXYステージ246を全体制御部271の指示によりX方向に定速で駆動する。これと同時に、偏向器243は、全体制御部271の指示により電子線をこれと直交するY方向に走査する。レーザ測長器247によりXYステージ246の位置をモニタする。
又、これと同時に、全体制御部271の指示により光学的高さ検出光学系261によって、被測定対象物15に2次元スリット光を投影し、被測定対象物15で反射された2次元スリット光を検出し、2次元エリアセンサで2次元スリット像による電気信号を検出する。そして、高さ算出処理器262で、検出された2次元スリット像による電気信号から検出誤差の大きなスリット部分を除外して被測定対象物15の高さを算出する。算出された高さに対して走査電子顕微鏡の焦点を合わせるため、焦点制御器251によって走査電子顕微鏡の対物レンズ244の励磁電流を調節する。
走査電子顕微鏡は、電子線源241より引き出された電子線をコンデンサレンズ242で集束し、偏向器243でY方向に走査し、対物レンズ244で集束して被測定対象物15に照射する。二次電子検出器248で電子線の照射により被測定対象物15から放出される二次電子を検出し、A/D変換器249で二次電子信号をA/D変換し、A/D変換された二次電子信号により被測定対象物15のSEM画像を得る。SEM画像を得る際、XYステージ246を移動しながら、光学的高さ検出系により、被測定対象物15の高さを検出し、焦点制御器21で高さ検出値を用いて対物レンズ244の焦点合わせを行うため、焦点位置の合った高画質なSEM画像が得られる。
又、電子線源241は、通常のSEM装置のように、低電流の電子線で低速に走査することは行わず、大電流の電子線で高速に走査するため、熱電界放出型電子源を用いる。又、電子線の低加速電圧領域で高分解能を得るため、被測定対象物15に減速電圧を印加するリターディング方式を用いる。その場合、被測定対象物15から放出される二次電子は加速されるため、図示していないが、二次電子を偏向、反射する機器が必要となる。
そして、画像処理手段250は、一定時間だけ遅延させた画像メモリ252によるSEM画像と、A/D変換器249から直接入力されたSEM画像を比較し、不一致部分を欠陥として検出する。比較検査は、画像メモリ252に得られるSEM画像が、XYステージ246がダイのピッチ分だけ移動する時間遅延させた場合、ダイ比較、メモリセルのピッチ分だけ移動する時間遅延させた場合、セル比較となる。
次に、前記光学的高さ検出系における高さ算出処理器262について、説明する。高さ算出処理器262において、2次元エリアセンサ71で得られた2次元スリット像の電気信号から2次元スリット像のシフト量を算出し、各スリットのシフト量から、被測定対象物15の2次元の各スリット位置に対応した高さΔzを算出する方法は、前記第1〜第3
実施例と同一である。しかし、SEM式検査装置では、CD−SEM装置と異なり、SEM画像はステージを移動しながら取得する。そのため、高さ算出結果を基に焦点制御器251で対物レンズの焦点合わせを行っても、2次元エリアセンサ71、高さ算出処理、焦点制御器251で時間遅れtが生じるため、被測定対象物15の実際の高さはステージの送り速度vとするとvtだけずれた位置における高さとなる。そのため、予めこの位置ずれ量vtに対応する位置を測定するように光学的高さ検出系を設置することにより、ステージが移動しているときでも、高精度に高さ検出できる。
このように、SEM式検査装置では、高さ検出を行うスリットの位置ずれ量を考慮して高さ検出するため、ステージを移動しながらSEM画像を取得する場合でも、リアルタイムで高精度に、対物レンズ244の焦点合わせが可能となる。従って、焦点位置の合った高画質なSEM像が得られ、信頼性の高い検査が行える。
(第1〜第4実施例の応用例)
ところで、前記実施例1〜第4実施例において、図2に示す、光学的高さ検出光学系31で、2次元スリット光を検出する2次元エリアセンサ71の代わりに、図12に示すように、複数の1次元ラインセンサ281,282,283,284,285を1列に並べてもよい。そのとき、1次元ラインセンサの個数は、2次元スリット64、又は72、又は73の、各スリットの行の数だけ設ける必要がある。又、図2に示す2次元スリット64の代わりに、図12に示すマルチスリット286を用い、マルチスリット光を検出するセンサとして2次元エリアセンサ71を使用し、2次元エリアセンサ71上の画素位置から、マルチスリット286の各スリット上の位置を検出することにより、実質的に2次元スリット光を検出する方式を用いてもよい。
次に、前記第1実施例〜第4実施例において、図2に示す2次元スリット光の被測定対象物15への入射角θ74について説明する。図13に示すように、被測定対象物15がSi基板292に対し、透明な薄膜としてSiO2膜291が表面に形成された場合について考える。ここでは、スリットとして2次元スリット64のうち、中心に位置する1つのスリットについて説明する。
スリット光293はSiO2膜291で一部が反射し、残りは透過するが、透過したスリット光は多重反射を繰返し、スリット光293は2次元エリアセンサ71上で複数のスリット像294,295,296を形成し、全体としてスリット像位置297は、ずれる。スリット位置のずれ量298は入射角θ74が大きくなる程、小さくなる。これは、SiO2膜291での反射率が、スリット光293の入射角θ74が大きくなる程大きくなるため、スリット光293のSiO2膜291への入射光量が小さくなり、多重反射が起こりにくくなるためである。従って、多重反射に関しては、入射角θ74が大きい程、スリット位置のずれ量298は小さく、検出誤差は小さくなる。又、多重反射による検出誤差のスリット幅の変化に対する影響は小さい。又、偏光に関して、ずれ量298は、スリット光293がP偏光よりS偏光の方が小さくなる。これは、SiO2膜291の反射率が、P偏光よりS偏光の方が大きいためである。
一方、図14(a)に示すように、2次元スリット光が入射角θ74で被測定対象物15の低反射率部301と高反射率部302からなる垂直パターンの境界部分303を照射した場合を考える。ここでは、スリットとして2次元スリット64のうち、中心に位置する1つのスリットについて説明する。
スリット幅305をdとし、投影光学系の倍率を1とすると、スリット光304によって被測定対象物15上に投影されるスリット像幅306はd/cosθとなる。そこで、入射角θ74を50〜80°と変化した場合、図14(b)に示すように、2次元スリット光の被測定対象物15上に投影されるスリット像幅306は入射角θ74が大きくなる程、大きくなる。ここで、スリット光304の投影方向307、検出方向308はそれぞれ図に矢印で示す方向で、XYステージ16のX方向101に対して傾斜している。又、スリット像幅306が大きくなると、図から分かるように、パターンの境界部分303がスリットにかかる部分の長さが長くなり、スリットからの検出光309の強度分布は低反射率側と高反射率側での差が大きくなり、検出光の強度分布の歪みが大きくなる。検出光の強度分布の歪みが大きくなると、それを基に算出するスリットの結像位置のずれ量が大きくなるため、パターン境界部分では、入射角θ74が大きい程、検出誤差は大きくなる。又、スリット像幅306はスリット幅305のdに比例し、スリット幅が小さくなる程、小さくなるため、パターン境界部分の検出誤差は、スリット幅が小さくなる程、小さくなる。
以上より、多重反射とパターン境界部分による検出誤差の影響を考えると、検出誤差はスリット幅が大きいと、パターン境界部分による影響が大きく、スリット幅が小さくなると多重反射による影響が大きくなる。従って、検出誤差は、スリット幅が大きいと、パターン境界部分による検出誤差が支配的となり、入射角θ74が大きくなる程、検出誤差が大きくなる。一方、スリット幅が小さくなると、多重反射による検出誤差が支配的となり、入射角θ74が大きくなる程、検出誤差が小さくなる。従って、検出誤差を小さくするために、入射角θ74を必ずしも大きくする必要がなく、スリット幅が比較的大きいときは、入射角θ74を小さくした方が、検出誤差が小さくなる場合がある。
本実施例では、高さ算出処理器32で検出誤差が生じるスリット部分を除外して、高さ算出をしているため、入射角θ74を適当に選ぶことによって、除外するスリット部分の個数を最小化することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明は、半導体ウェハ等の半導体基板を対象とし、対象物への電子線、イオンビーム等の荷電粒子線照射によって得られる対象物の荷電粒子線像による対象物の測定、検査技術に関し、特に、荷電粒子線像の焦点制御のため、ウェハ高さを光学的に検出する光学的高さ検出方法とそれを適用したCD−SEM装置やSEM式検査装置等の電子線装置に好適である。
本発明の第1実施例におけるCD−SEM装置の装置構成を示す概略図である。 (a),(b)は本発明の第1実施例におけるCD−SEM装置において、光学的高さ検出光学系の構成を示す概略図である。 本発明の第1実施例におけるCD−SEM装置において、光学的高さ検出光学系における対象物の高さとスリット像のシフト量の関係を説明する概略図である。 (a)〜(e)は本発明の第1実施例におけるCD−SEM装置において、高さ算出処理器における処理方法を説明する概略図である。 本発明の第1実施例におけるCD−SEM装置において、高さ算出処理における、波形対称性算出処理の処理方法を説明する概略図である。 本発明の第1実施例におけるCD−SEM装置における計測手順を説明する概略図である。 (a)〜(c)は本発明の第2実施例のCD−SEM装置における高さ算出処理器の処理方法を説明する概略図である。 (a)〜(c)は本発明の第3実施例のCD−SEM装置における高さ算出処理器の処理方法を説明する概略図である。 (a),(b)は本発明の第1〜第3実施例の応用例におけるCD−SEM装置において、パターン方向による検出誤差の違いを説明する概略図である。 本発明の第1〜第3実施例の応用例におけるCD−SEM装置において、検出した高さからスリット位置を算出する方法を説明する概略図である。 本発明の第4実施例におけるSEM式検査装置の装置構成を示す概略図である。 本発明の第1〜第4実施例の応用例において、光学的高さ検出光学系で1次元ラインセンサ、マルチスリットを用いる場合の構成を示す概略図である。 本発明の第1〜第4実施例の応用例において、多重反射による検出誤差を説明する概略図である。 (a),(b)は本発明の第1〜第4実施例の応用例において、パターン境界による検出誤差の入射角依存性を説明する概略図である。 従来技術のシングルスリット方式を説明する概略図である。 従来技術のマルチスリット方式を説明する概略図である。
符号の説明
11…電子線源、12…コンデンサレンズ、13…偏向器、14…対物レンズ、15…被測定対象物、16…XYステージ、17…レーザ測長器、18…二次電子検出器、19…A/D変換器、20…画像処理手段、21…焦点制御器、22…自動焦点制御器、31…光学的高さ検出光学系、32…高さ算出処理器、41…全体制御部、42…表示手段、43…記憶手段、51…投影光学系、52…検出光学系、61…白色光源、62…帯域フィルタ、63…コンデンサレンズ、64…2次元スリット、65…偏光フィルタ、66…投影レンズ、67…検出レンズ、68…ミラー、69…中間2次元スリット像、70…拡大レンズ、71…2次元エリアセンサ、72…2次元スリット、73…2次元スリット、74…入射角、75…検出拡大レンズ、131…波形対称性算出処理、132…非対称性波形除去処理、133…高さ算出処理、171…スリット部分切出し処理、172…シフト量算出処理、173…隣接スリット差算出処理、174…シフト大スリット除去処理、175…高さ算出処理、201…スリット部分切出し処理、202…シフト量算出処理、203…曲線あてはめ処理、204…シフト大スリット除去処理、205…x、y方向終了処理、206…高さ算出処理、241…電子線源、242…コンデンサレンズ、243…偏向器、244…対物レンズ、246…XYステージ、247…レーザ測長器、248…二次電子検出器、249…A/D変換器、250…画像処理手段、251…焦点制御器、252…画像メモリ、261…光学的高さ検出光学系、262…高さ算出処理器、271…全体制御部、272…表示手段、273…記憶手段。

Claims (7)

  1. 対象物に斜め上方から2次元スリット光を投影し、この投影された2次元スリット光の前記対象物による反射光を検出し、この検出された2次元スリット光による2次元スリット像を2次元エリアセンサで電気信号に変換し、この変換された2次元スリット像による電気信号から検出誤差の大きなスリット部分を除外して前記対象物の高さを検出し、
    前記変換された2次元スリット像による電気信号から検出誤差の大きなスリット部分を除外する処理として、スリット毎に検出波形の対称性を算出し、非対称波形のスリット部分を除外して対称波形のスリット部分のみを用いて前記対象物の高さ検出処理を行うことを特徴とする光学的高さ検出方法。
  2. 対象物に斜め上方から2次元スリット光を投影し、この投影された2次元スリット光の前記対象物による反射光を検出し、この検出された2次元スリット光による2次元スリット像を2次元エリアセンサで電気信号に変換し、この変換された2次元スリット像による電気信号から検出誤差の大きなスリット部分を除外して前記対象物の高さを検出し、
    前記変換された2次元スリット像による電気信号から検出誤差の大きなスリット部分を除外する処理として、スリット毎にスリット像のシフト量を算出し、この算出されたシフト量をそれぞれx方向、y方向で検出ライン毎に曲線によるあてはめを行い、このあてはめた曲線との差が大きいスリット部分を除外して、差が小さなスリット部分のみを用いて前記対象物の高さ検出処理を行うことを特徴とする光学的高さ検出方法。
  3. 請求項1または2記載の光学的高さ検出方法において、
    前記対象物に2次元スリット光を投影する投影光学系としてスリットに1次元のマルチスリットを用い、このマルチスリットによるスリット光を検出する2次元エリアセンサの画素位置から2次元スリット像を得ることを特徴とする光学的高さ検出方法。
  4. 電子線源と、前記電子線源から引き出された電子線を収束するコンデンサレンズと、前記コンデンサレンズで収束された電子線を偏向する偏向器と、前記偏向器で偏向された電子線を被測定物上に集束して照射する対物レンズと、前記電子線が照射された前記被測定物から発生する二次電子を検出する二次電子検出器と、前記二次電子検出器によって検出された二次電子線像に基づいて前記被測定物上に形成されたパターンの測定を行う画像処理手段とからなる走査電子顕微鏡系と、
    前記対物レンズの励磁電流を制御して焦点制御する焦点制御手段と、前記二次電子線像により前記対物レンズの自動焦点制御を行う自動焦点制御手段とからなる焦点制御系と、
    前記被測定物に斜め上方から2次元スリット光を投影する投影光学系と、
    前記被測定物からの2次元スリット光による反射光を検出する検出光学系と、
    前記検出された2次元スリット光による2次元スリット像を電気信号に変換する2次元エリアセンサと、
    前記変換された2次元スリット像による電気信号からスリット毎に検出波形の対称性を算出する波形対称性算出手段と、
    非対称波形のスリット部分を除外して対称波形のスリット部分のみを用いて前記被測定物の高さを検出する高さ検出手段とを備えたことを特徴とする電子線測定装置。
  5. 電子線源と、前記電子線源から引き出された電子線を収束するコンデンサレンズと、前記コンデンサレンズで収束された電子線を偏向する偏向器と、前記偏向器で偏向された電子線を被測定物上に集束して照射する対物レンズと、前記電子線が照射された前記被測定物から発生する二次電子を検出する二次電子検出器と、前記二次電子検出器によって検出された二次電子線像に基づいて前記被測定物上に形成されたパターンの測定を行う画像処理手段とからなる走査電子顕微鏡系と、
    前記対物レンズの励磁電流を制御して焦点制御する焦点制御手段と、前記二次電子線像により前記対物レンズの自動焦点制御を行う自動焦点制御手段とからなる焦点制御系と、
    前記被測定物に斜め上方から2次元スリット光を投影する投影光学系と、
    前記被測定物からの2次元スリット光による反射光を検出する検出光学系と、
    前記検出された2次元スリット光による2次元スリット像を電気信号に変換する2次元エリアセンサと、
    前記変換された2次元スリット像による電気信号からスリット毎にスリット像のシフト量を算出するシフト量算出手段と、
    前記算出されたシフト量をそれぞれx方向、y方向で検出ライン毎に曲線によりあてはめを行う曲線あてはめ手段と、
    前記あてはめた曲線との差が大きいスリット部分を除外して、差が小さなスリット部分のみを用いて前記被測定物の高さを検出する高さ検出手段とを備えたことを特徴とする電子線測定装置。
  6. 電子線源と、前記電子線源から引き出された電子線を収束するコンデンサレンズと、前記コンデンサレンズで収束された電子線を偏向する偏向器と、前記偏向器で偏向された電子線を被測定物上に集束して照射する対物レンズと、前記電子線が照射された前記被測定物から発生する二次電子を検出する二次電子検出器と、前記二次電子検出器によって検出された二次電子線像に基づいて前記被測定物上に形成されたパターンの検査を行う画像処理手段と、前記被測定物を一定速度で移動するXYステージとからなる走査電子顕微鏡系と、
    前記対物レンズの励磁電流を制御して焦点制御する焦点制御手段からなる焦点制御系と、
    前記被測定物に斜め上方から2次元スリット光を投影する投影光学系と、
    前記被測定物からの2次元スリット光による反射光を検出する検出光学系と、
    前記検出された2次元スリット光による2次元スリット像を電気信号に変換する2次元エリアセンサと、
    前記変換された2次元スリット像による電気信号からスリット毎に検出波形の対称性を算出する波形対称性算出手段と、
    非対称波形のスリット部分を除外して対称波形のスリット部分のみを用いて前記被測定物の高さを検出する高さ検出手段とを備えたことを特徴とする電子線検査装置。
  7. 電子線源と、前記電子線源から引き出された電子線を収束するコンデンサレンズと、前記コンデンサレンズで収束された電子線を偏向する偏向器と、前記偏向器で偏向された電子線を被測定物上に集束して照射する対物レンズと、前記電子線が照射された前記被測定物から発生する二次電子を検出する二次電子検出器と、前記二次電子検出器によって検出された二次電子線像に基づいて前記被測定物上に形成されたパターンの検査を行う画像処理手段と、前記被測定物を一定速度で移動するXYステージとからなる走査電子顕微鏡系と、
    前記対物レンズの励磁電流を制御して焦点制御する焦点制御手段からなる焦点制御系と、
    前記被測定物に斜め上方から2次元スリット光を投影する投影光学系と、
    前記被測定物からの2次元スリット光による反射光を検出する検出光学系と、
    前記検出された2次元スリット光による2次元スリット像を電気信号に変換する2次元エリアセンサと、
    前記変換された2次元スリット像による電気信号からスリット毎にスリット像のシフト量を算出するシフト量算出手段と、
    前記算出されたシフト量をそれぞれx方向、y方向で検出ライン毎に曲線によりあてはめを行う曲線あてはめ手段と、
    前記あてはめた曲線との差が大きいスリット部分を除外して、差が小さなスリット部分のみを用いて前記被測定物の高さを検出する高さ検出手段とを備えたことを特徴とする電子線検査装置。
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