JP6764953B2 - 荷電粒子線装置 - Google Patents

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Description

本発明は、荷電粒子線装置に関する。
走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)などの電子顕微鏡は物体の微細構造を観察するために幅広い分野で用いられてきた。電子顕微鏡は高倍率情報、高分解能情報を取得できるが、色情報や低倍率情報が取得できない。一方、光学式の撮像カメラ(以下、カメラ)や光学顕微鏡は色情報や低倍率情報を取得可能であるが、高倍率情報や高分解能情報を取得できない。ここで、SEM観察をする前に、SEM装置外部に設置され撮影位置が制御されているカメラにて試料を撮影する技術が開示されている(特許文献1)。また、SEMを備えた真空筐体内に光学式の観察装置を備える装置が開示されている(特許文献2)。
特開平10-003875号公報 特開昭60-218845号公報
上記従来技術によれば、試料をSEMの光軸からカメラの光軸まで搬送させる必要性から、真空筐体のサイズは大型化する。これは、カメラは焦点距離の都合上、カメラをSEMの対物レンズに近接させることが難しく、また真空中にカメラを導入しづらい場合があるためである。一方、卓上型の小型のSEMなどでは机上に装置を配置させるために装置サイズに制限があり、真空筐体を大型化できない。そのため、小型真空筐体内にカメラを取り付けた場合、カメラでは試料の端しか観察できないという課題がある。
そこで、本発明の目的は、筐体サイズを大型化せずに荷電粒子線装置とカメラで同一視野を観察する装置を提供することにある。
本発明の一態様の荷電粒子線装置は、荷電粒子線を試料に照射する鏡筒と、試料の光学像を撮像する撮像部と、試料を載置する試料台と、試料台を載置し、移動可能なステージと、を備え、試料台の物理的な中心軸と撮像部の物理的な光軸との間の距離を第1の距離と、試料台の仮想的な中心軸と撮像部の物理的な中心軸、又は、試料台の物理的な中心軸と撮像部の仮想的な中心軸、又は、試料台の仮想的な中心軸と撮像部の仮想的な中心軸、との間の距離を第2の距離と定義すると、第2の距離は第1の距離よりも短くなるように構成される。
本発明によれば、筐体サイズを大型化せずに荷電粒子線装置とカメラで同一視野を観察する装置を提供することができる。
SEMの全体構成図。 SEMにおけるカメラの有無の違いを示す図。 軸ずらし試料台を用いたSEMを示す図。 軸ずらし試料台の構成図。 ミラーを用いたSEMを示す図。 軸ずらし試料台とミラーを用いたSEMを示す図。 傾斜カメラを用いたSEMを示す図。 観察視野範囲の説明図。 軸ずらし試料台を用いる場合のフローチャート。
以下の実施例では、荷電粒子線装置の一形態として、SEMを用いて説明するが、TEM、STEM(走査透過電子顕微鏡)、走査イオン顕微鏡、走査型プローブ顕微鏡、光学顕微鏡、レーザ顕微鏡等にも適用できることは言うまでもない。
図1はSEMの全体構成図である。該SEMは、荷電粒子線源3(ここでは電子源)から真空又は略真空の空間9に配置された試料7に対して荷電粒子線(ここでは電子線)を照射して観察する装置であり、主として、荷電粒子光学鏡筒2(以下、鏡筒)、鏡筒2と接続されこれを支持する筐体8、ステージ6、ミラー42、カメラ(撮像部)43、種々構成要素を制御する制御部21等により構成される。鏡筒2と筐体8の内部はポンプ10により真空排気される。
ステージ6は、試料7をSEM接地面に対して左右方向に駆動するXY駆動機構、高さ方向に駆動するZ駆動機構、回転方向に駆動するR駆動機構等を備える。これらの駆動機構により、試料7における目的の観察部位を視野の中心に移動できる。ステージ6には、試料7を載置する後述の軸ずらし試料台30を配置する。
鏡筒2は、電子源3、電子線を細く絞るコンデンサレンズ11、電子線を試料7上で走査する偏向コイル12、試料7の表面に電子線の焦点を合わせる対物レンズ13等により構成される。鏡筒2の下端部には、電子線の照射により得られる二次的荷電粒子(二次電子又は反射電子等)を検出する検出器4が配置され、検出器4で得られた信号に基づいて試料7の画像が形成される。
カメラ43は、対物レンズ13の中心軸からずれた位置で、且つ該対物レンズ13の下側に配置される、
制御部21は、ポンプ10、電子源3、コンデンサレンズ11、偏向コイル12、対物レンズ13、その他の各部分を制御する。制御部21は、検出器4の出力信号をプリアンプなどの増幅器5を経由して受信し、デジタル画像信号に変換して表示部20に画像を表示する。表示部20は、制御部21に接続され、SEMの操作画面(GUI)が表示されるモニタや操作画面への入力部(キーボードやマウス等)を備える。
制御部21は、専用の回路基板によってハードウェアとして構成されてもよいし、記憶装置に格納されるソフトウェアを汎用CPUが実行することにより各機能を実現する構成でもよい。また、制御部21は、表示部20と通信を行う上位制御部と、真空排気系や荷電粒子光学系などの制御を行う下位制御部に分かれていてもよい。
尚、SEMの構成は、図1に限定されるものではなく、例えば、検出器4は鏡筒2の内部にあってもよいし、図1に示した要素以外のレンズ、電極、検出器等を含んでもよい。また、制御部、ポンプ、通信用の配線などの変形例は、本実施例で意図する機能を満たしていれば、特に限定されない。増幅器5も必須ではない。更に、検出器4が透過信号を検出可能な透過検出器の場合、試料直下又はその近傍にあってもよい。
上記の各機能を実現するプログラムやその他の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、又は、ICカード、SDカード、光ディスク等の記録媒体に記憶することができる。
次に、本実施例の詳細について説明する。図2は、SEMにおけるカメラの有無の違いを示す図であり、カメラ43を具備していない状態を図2Aに、具備している状態を図2Bに示す。
まず、装置小型化の観点から、カメラ43を可能な限り鏡筒に近づけて配置することを検討する。SEMの光軸41とカメラ43の光軸44の距離をL、鏡筒2の半径をR、カメラ43の半径をrとすると、L、R、rの関係は、以下の式(1)で表される。
L≧R+r・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
次に、試料7の中心がSEMの光軸41上にある場合の試料位置を位置200、試料の端が観察可能な位置あるいは試料の端が筐体8の側面に最も接近する位置を位置201とする。カメラ43がSEMに具備されていない状態の筐体8のサイズをw、カメラ43を搭載した状態の筐体8のサイズをx、カメラの光軸44上に試料7の中心を配置した時の位置202まで試料7を配置する際の筐体8のサイズの増加分をΔxとすると、x、w、Δxの関係は、以下の式(2)で表される。
x=w+Δx・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
本実施例では、該Δxを小さくする手段を提供する。SEMで観察する試料7の中心をカメラ43で観察することを考えると、Δxはステージの移動距離aの増加分と等しいため、Δx、L、aの関係は、以下の式(3)で表される。
Δx=L−a・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(3)
即ち、Δxを小さくするためにはLを小さくするかaを大きくすればよい。但し、SEMで試料全体を観察できるようにするためには、ステージの移動距離aの倍の長さが筐体8のサイズ(直径が2a)である必要がある。よって、筐体8のサイズwの条件は、以下の式(4)で表される。
w ≧ 4a ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(4)
即ち、aを大きくするとwも大きくなる。しかし、本実施例では、筺体8のサイズを大型化しないことを目的としている。よって、筐体8のサイズを大型化せずにSEMとカメラで同一視野を観察する装置を提供するという目的を達成するためには、Lを小さくするしかない。以下、Lを小さくすることによりΔxを小さくする方法について説明する。
図3は、軸ずらし試料台を用いたSEMを示す図である。図3Aは軸ずらし試料台30の試料土台部105が両側に距離aだけ駆動可能なステージ6の中心位置にある場合を、図3Bは試料土台部105がステージ6の中心位置から筐体8の側面側に距離aだけ移動している場合を示している。軸ずらし試料台30は、試料7中の観察部位の中心軸101と試料土台部105の中心軸106を距離qだけずらす軸ずらし部103を有する。
ここで、軸ずらしを行わない場合の試料台の中心軸106を「試料台の物理的な中心軸」と、軸ずらし部103により距離qだけずらされた中心軸101を「試料台の仮想的な中心軸」と、カメラ43の光軸44を「撮像部の物理的な光軸」と称する。そして、試料台の物理的な中心軸106と撮像部の物理的な光軸44との間の距離を第1の距離(L)と、試料台の仮想的な中心軸101と撮像部の物理的な中心軸44との間の距離を第2の距離(L−q)と定義すると、第2の距離は第1の距離よりも短くなっている(L>L−q)。また、カメラ43にて試料を観察するために必要な前述の筐体8のサイズの増加分Δxと、L、q、aの関係は、以下の式(5)で表される。
Δx=(L−q)−a・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(5)
即ち、式(3)と比較すると、LがL−qに置換した形となっており、Δxが小さくなっている。図3Aと図3Bの比較から示されるように、この軸ずらし分の距離qがあると、距離Lよりもステージの移動距離aが小さくてもカメラ43にて試料上の観察部位を観察できる。特に、
Δx=(L−q)−a=0・・・・・・・・・・・・・・・・・・(5)’
とすれば、カメラ43を筐体8に導入しても筐体8のサイズが大きくならない。
図4は軸ずらし試料台の構成図である。図4Aの軸ずらし試料台30は、試料7を載置する配置台102、調整ねじ107、ナット108、軸ずらし部103、及び、土台104を備える。また、軸ずらし試料台30は、配置台102の中心軸101、及び、土台104の中心軸106を有し、これら2つの軸の距離はqである。軸ずらし部103には土台104が接続されている。土台104の中心軸は中心軸106であり、試料土台部105の上に配置できる。試料土台部105はステージ6に載置されており、ステージ6を動かすことによって試料土台部105が移動する。配置台102は調整ねじ107を介して軸ずらし部103に接続される。配置台102の中心に、観察部位100が配置される。
軸ずらし部103は観察部位の中心軸101上に雌ねじを持ち、調整ねじ107は雌ねじに対応した直径を持ち、試料7の高さに応じて、配置台102の高さを変更できる。中心軸101に縦方向の力がかかると、調整ねじ107が上下に動いてしまうため、ナット108を用いて調整ねじ107を固定する。ナット108は、中央に調整ねじ107に対応する雌ねじを有し、軸ずらし部103と接地させて締め付けることで、調整ねじ107の高さを固定することができる。
ここで、軸101と軸106を平行に保つため、軸ずらし部103は回転防止ピン109を有する。回転防止ピン109は軸ずらし試料台30の角度を固定する。尚、軸ずらし試料台30の回転を許さないように固定できる機構がステージ6若しくは軸ずらし試料台30にある場合、回転防止ピン109はなくてもよい。
図4Bは、軸ずらし部103に直接試料7を配置する構成を示す。ここでは、複数の観察試料の高さが一定の際に、調整ねじの高さ調節をしなくて良いため、調整ねじを使用することによって懸念される振動の増加が低減できる。
図4Cは、配置台102が直接軸ずらし部103に載置される構成を示す。通常の試料台として使用する場合は土台104の中心軸106と観察部位の中心軸101が一致するように配置する。軸ずらし試料台30として使用する場合は、観察部位の中心軸101を距離qだけスライドし、配置台102を配置する。
軸ずらし試料台30の構成は、観察部位の中心軸101と土台104の中心軸106が距離qだけずれていればよく、図4に限定されるものではない。また、配置台102及び軸ずらし部103の形状はどのような形状でもよく、例えば円形(楕円形)でも四角形(長方形、ひし形)でもよい。
次に、ミラーを用いてΔxを小さくする方法を説明する。図5は、ミラーを用いたSEMを示す図である。ここでは、ミラー42が中心軸101に対して所定の角度をなして鏡筒2の近傍に配置されている。カメラ43は筐体8の側面に配置され、ミラー42に対する撮像レンズを有する。カメラ43から出射される光軸44の光は、ミラー42に当たる入射角度と同じ角度で屈折するため、見かけ上、ミラー42で反射した光の光軸45がカメラの中心軸44となる。即ち、ミラー42により、物理的に配置が不可能なカメラ43を、仮想的に鏡筒2に接触して配置させている(仮想カメラ43’)。
ミラー42で反射したカメラの光軸45と観察部位の中心軸101が同軸になるように配置される場合、ミラー42を介してカメラ43で観察部位100を観察できる。SEMの光軸41からミラー42で反射したカメラの光軸45までの距離をL”とすると、Δx、L”、aの関係は、以下の式(6)で表される。
Δx=L”−a・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(6)
更に、以下の式(7)が成り立つ。
L≧R+r≧L”・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(7)
尚、ミラー42は、鏡筒2下部の形状や角度に合わせて配置するが、配置次第では、R> L”とすることもできる。即ち、ミラー42はカメラ43よりも鏡筒2の近傍に配置できるので、
L>L”・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(8)
となる。即ち、仮想カメラ43’の光軸45を「撮像部の仮想的な光軸」と称し、試料台の物理的な中心軸と撮像部の仮想的な中心軸との間の距離を第2の距離(L”)と定義すると、第2の距離は第1の距離よりも短くなっている(L>L”)。
本構成で重要なことは、電子源3の方向から見た時に、鏡筒2の一部とミラー42の一部が重なっていることである(図中M部)。
図5Aでは、試料7又は試料接地面(試料台表面)とミラー面との角度が45度になるようにミラー42を配置している。カメラの光軸44とミラー42で反射した光の光軸45が垂直関係となるため、試料7を真上から見た状態と同じになる。一方、図5Bのように、ミラー42を45度よりも小さい角度にすると、試料7を観察するミラー42で反射したカメラの光軸45は図の通り傾斜される。この結果、観察部位100は鏡筒2の光軸側に移動できる。ここで、ミラー42で反射したカメラ43の光軸45と観察部位100の交わる点を通り、SEMの光軸41と平行な軸をBとする。BとSEMの光軸41の距離はL'''となり、L'''はL”とみなすことができるので、L”の値を更に短くできる。
尚、この場合、カメラ43で取得される画像は試料7を斜めから観察したものとなる。しかし、カメラ43からの画像信号を制御部21で台形補正などの画像処理を行うと、取得した画像を、試料を真上から見た画像に変換できる。
本実施例によれば、鏡筒2の側面と筐体8の側面の間にカメラ43を入れる必要がないため、カメラ搭載部位を筐体8上部に設ける必要がなく、実質的にLを短くできる。
次に、軸ずらし試料台及びミラーを用いてΔxを小さくする方法を説明する。図6は、軸ずらし試料台とミラーを用いたSEMを示す図である。ここで、試料台の仮想的な中心軸101と撮像部の仮想的な中心軸45との間の距離を第2の距離(q”)と定義すると、第2の距離は第1の距離よりも短くなっている(L>q”)。中心軸101をより筐体8の側面側にずらし、中心軸45と一致させることができれば、第2の距離q”は0となる。
このように、図3の例では軸ずらし試料台30のみで十分な場合を、図5の例ではミラー42のみで十分な場合を示しているが、何れか一方のみでは不十分の場合であっても、軸ずらし試料台30とミラー42の両方を組み合わせれば、観察部位をカメラ43の撮像範囲の中心に置くことができる。尚、Δxは以下の式(9)で表される。
Δx=(L”−q−q”)−a・・・・・・・・・・・・・・・・・(9)
図7は傾斜カメラを用いたSEMを示す図である。ここでは、カメラ43を、光軸44が鏡筒2に干渉しないように配置している。これにより、ステージ6を移動しなくても試料7をカメラ43で観察できる。このときLは0となるので、式(3)より、Δxは0を達成する。試料7が平らな場合、カメラ観察像は台形補正などの画像処理を行うことで、試料を真上から見た画像に変換することが可能である。しかし、試料7の表面に凹凸がある場合、試料厚みが大きい部分によって厚みが小さい部分が観察できないという不利点がある。そのため、試料全体を正しく観察する手段としては図6に示す軸ずらし試料台及びミラーを具備する装置構成の方が有利である。
以下、試料の観察範囲について説明する。図8は、観察視野範囲の説明図である。円形は装置上面から見た試料7を示し、斜線部210、211は観察できる範囲を示す。
(1)通常試料台の場合、(a)SEMの視野範囲210の中心と試料7の中心が同一になり、広い範囲の試料7を観察できる。しかし、(b)カメラの視野範囲211が試料7上のカメラ側だけしか観察できないことになり、試料台中心近傍で見えるカメラの視野範囲が少ない。また、(c)SEMとカメラで見える試料の範囲は小さくなってしまう。
一方、(2)軸ずらし試料台を用いる場合、SEMの光軸からカメラの光軸までの距離Lは軸ずらし距離qの分だけ短くなったため、(a)SEMの視野範囲210の内で、試料の中心はカメラの光軸方向に軸ずらし距離qだけずれる。このとき、(b)カメラの視野範囲211内でも同様に、試料の中心はカメラの光軸方向にずれる。従って、(c)SEMとカメラで見える領域は試料の中心近傍にできる。また、試料サイズYがステージ6のサイズ2aよりも小さい場合、軸ずらし距離qにより増加する視野範囲Qはステージ6のサイズaと試料サイズYで表される。
Q=(2a-Y)×1/2・・・・・・・・・・・・・・・・・・(10)
従って、試料サイズYがステージ6のサイズ2aよりも小さい場合は、(b)カメラの視野範囲及び(c)SEM及びカメラで見える試料の範囲は式(8)より、Qだけ大きくなる。
尚、ステージ6がローテーション機能を有する場合、試料の回転角度を筐体8内で制御できるため、軸ずらし距離qは、SEMの光軸とカメラの光軸を含む平面上かつカメラの光軸方向に存在しなくても良い。このとき、軸ずらし距離qは、以下の式(11)で表される。
q=L×1/2 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(11)
上記ローテーションを有するステージ6の場合、軸ずらし試料台30を使用した時、SEMの視野範囲210の中心と試料の中心は同一となった後、(b)カメラの視野範囲211中の試料の位置は、軸ずらし試料台よりもカメラの光軸側に移動できるため、SEMとカメラで見える試料の範囲は図8(2)の軸ずらし試料と同様に大きい。
本実施例は、SEMにて観察する前後でカメラ観察が実行可能であり、特許文献1のようにカメラで観察する前に真空排気等を行う必要はない。また、カメラによる観察は大気状態で試料を搭載した後、SEM内を真空排気する際に実施してもよい。以下、真空排気中にカメラ観察する方法について図9のフローチャートを用いて説明する。
まず、試料7の観察部位の中心を配置台102の中心に配置する(S301)。次に、筺体内が大気状態で試料台をステージ6に搭載する(S302)。この時、試料台が軸ずらし試料台30の場合は回転防止ピンなどの方向を固定する機構にて軸ずらし試料台の方向を合わせる。次に、SEMの真空引きを行うため、真空引きボタンを押す(S303)。この真空引き時間を有効活用するため、S303の後にS304からS308を行う。
次に、鏡筒2の直下に試料土台部105が配置されるようにステージ6を移動する(S304)。尚、試料台位置が予め認識されていればこの時点で試料台がどこにあってもよい。例えば、予めSEMの光軸の座標が制御部21及びステージ6に付随のセンサにて決定してあれば、座標を呼び出してステージ6が移動する。
次に、観察部位の中心軸がカメラ43の光軸またはミラー42で反射したカメラの光軸と同軸になるようにステージをaだけ移動する(S305)。aは予め制御部によって値が入力され、決定している。
次に、カメラ43の観察像を表示部上に表示し、撮影する(S306)。次に、試料の位置を高精度に画像認識したい場合等、撮影された試料の観察部位の中心が表示部上の画像の中心にあるか否かを判断する(S307)。判断の基準として、試料台にカメラで認識可能且つ配置台102の中心が判断できる印が印字または刻印されており、カメラ43で撮影した後、印の中心が表示部上に表示されるカメラ像の中心と一致しているか否かを確認する。配置台102の形状から中心位置を判断しても良い。このときの印はどのような形状でもよく、円形でも四角形でも良い。また、中心の判断ができれば、印の数は1点でも2点以上でも良い。例えば、4つの均等に離れた点から中心を判断しても良い。S307で観察部位の中心が表示部上の画像の中心にあると判断できなかった場合、S304に戻る。
S307で観察部位の中心が表示部上の画像の中心にあると判断した場合、観察部位が電子線で観察できる任意の位置にステージを移動する(S308)。カメラ43の観察像上に電子線で観察したい部位を予め指定した場合、指定位置が鏡筒の直下に配置されるようにステージ6を移動する。
次に、真空引きを確認し、電子線で試料7を観察し、電子像を表示部上に表示する。次に、電子線で撮影し、そのときのステージ6の座標を記憶する(S310)。次に、記憶したステージ6の座標を呼び出し、電子線で撮影した像をカメラ43で撮影した像の上に貼り付け、表示部上に表示する(S311)。そして、続けて撮像するか判断する(S312)。続けて撮像する場合、S308に戻り、電子線で観察を行う。この時、カメラ観察像と1枚以上のSEM像を一つの操作画面に表示させて、任意のSEM画像を選択すると、選択したSEM像を撮像したときに記憶したステージ6の座標を呼び出し、その座標位置にステージ6が移動する。
従来の卓上型などの小型SEMでは、装置の外で光学式撮像カメラにてカメラ撮影後、筐体の真空引きを行い、ステージを移動した後、SEM観察を行っていた。しかし、本実施例では筐体を大型化せずに筐体内にカメラを具備することができるために、真空引きと並行してカメラ観察とSEM観察の座標の決定及びステージ移動が可能になった。加えて、本実施例によりΔxを小さくすることができるため、カメラとSEMの同一視野観察の作業時間が削減されるといった効果もある。














2:鏡筒、3:電子源、4:検出器、5:信号増幅器、6:ステージ、7:試料、8:筐体、9:真空空間、10:ポンプ、20:表示部、21:制御部、30:軸ずらし試料台、40:SEM、41:SEMの光軸、42:ミラー、43:カメラ、43’:仮想カメラ、44:カメラの光軸、45:ミラーで反射したカメラの光軸、100:観察部位、101:観察部位の中心軸、102:配置台、103:軸ずらし部、104:土台、105:試料土台部、106:土台の中心軸、107:調整ねじ、108:ナット、109:回転防止ピン

Claims (5)

  1. 荷電粒子線を試料に照射する鏡筒と、
    前記試料の光学像を撮像する撮像部と、
    前記試料を載置する試料台と、
    前記試料台を載置し、移動可能なステージと、を備え、
    前記試料台は、前記ステージに載置される試料土台部と、前記試料の観察部位が中心に配置される配置台とを有し、
    前記試料土台部の中心軸と前記配置台の中心軸との距離qは0より大きく、前記鏡筒の光軸と前記撮像部の光軸との距離がL、前記ステージの移動距離がaであるときに、q≧L−aである、荷電粒子線装置。
  2. q=L−aである、請求項1記載の荷電粒子線装置。
  3. 前記鏡筒を支持する筐体と、
    前記鏡筒と前記撮像部との間に配置されるミラーを更に備え、
    前記撮像部は前記筐体の側面に配置され、前記ミラーに対する撮像レンズを有し、前記撮像部の光軸は前記ミラーで反射した光軸である、請求項1記載の荷電粒子線装置。
  4. 前記試料台は角度を固定する回転防止ピンを有する、請求項1記載の荷電粒子線装置。
  5. 前記ステージは前記試料台の中心軸を回転軸として回転する、請求項1記載の荷電粒子線装置。
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