JP4425517B2 - フレキソ印刷版の製造方法および該方法に使用する感光性要素 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フレキソ印刷版の製造方法に関する。特に、該方法は、少なくとも1つの光重合可能層の上に少なくとも1つの熱除去可能層を備えた感光性要素を使用し、該要素を加熱してフレキソ印刷に適するレリーフ面を形成して、該印刷版を形成する。本発明は、熱処理を受けることによってフレキソ印刷版としての使用に適するようになる、熱除去可能層を備えた感光性要素にも関する。
【0002】
【従来の技術】
フレキソ印刷版は、厚紙段ボールからカードボックス、さらにはプラスチックフィルムの連続ウェブに至る包装材料の印刷に広く使用されている。フレキソ印刷版は、米国特許第4、323、637号および第4、427、759号に記載されているような光重合可能組成物から調製することが可能である。該光重合可能組成物は、一般にエラストマーバインダ、少なくとも1つのモノマーおよび光開始剤を備える。感光性要素は、一般には、光重合可能組成物の層が支持体と保護シートまたは多層保護要素の間に挿入されている。フレキソ印刷版は、化学線に曝されると架橋または硬化する機能によって特徴づけられる。典型的には、該印刷版は、その裏面を通じて指定量の化学線が均一に照射される。次に、真空枠内で画像胆持版下、あるいはネガまたは透過原稿(例えばハロゲン化銀フィルム)の如き型板を通じて印刷版の表面に化学線をイメージ通りに照射することで、印刷版表面に版下を密に接触させる。印刷版には紫外線(UV)または暗光の如き化学線を照射する。化学線は、透過原稿の透明領域を介して感光性材料に侵入し、暗部または不透明部への侵入が阻止される。化学線が照射された材料は架橋し、画像現像時に使用される溶剤に溶けなくなる。透過原稿の不透明領域の下の照射されていない未架橋の光重合体部は、溶解性を維持し、適切な溶剤によって洗い落とされて印刷に適したレリーフ画像を残す。次いで、印刷版を乾燥する。印刷版をさらに処理して表面の粘着性を取り除く。所望のすべての処理ステップが終了すると、印刷版をシリンダに取り付けて、印刷に使用する。
【0003】
しかし、要素を溶液で処理する現像システムは、混入した現像液を除去するのに長時間(0.5から24時間)乾燥を行うことが必要であるため、時間浪費的である。さらに、これらの現像システムは、現像処理を通じて潜在的に有毒な副産廃棄物(溶媒および溶媒によって運び去られる任意の物質)を生成する。
【0004】
溶液現像についての問題を回避するために、「乾式」熱現像処理を利用することができる。熱現像処理では、化学線をイメージ通りに照射した感光層を、該感光層の非照射部内の組成物が軟化または溶融して吸収性物質に流れ込むのに十分な温度で吸収性物質に接触させる。米国特許第3、264、103号(Cohen他)、第5、015、556号(Martens)、第5、175、072号(Martens)、第5、215、859号(Martens)および第5、279、697号(Peterson他)。これらすべての引用特許では、真空枠内でハロゲン化銀フィルムターゲットによるイメージ通りの照射が行われる。感光層の照射部は、その非照射部に対する軟化温度においても硬さを維持し、軟化または溶融することはない。吸収性物質は、軟化した非照射材料を回収し、次いで感光層から分離および/または除去される。流動性組成物を非照射部から十分に除去し、印刷に適したレリーフ構造を形成するためには、感光層を加熱および接触させるサイクルを数回繰り返すことが必要である。したがって、所望の印刷画像を表す照射済の硬化組成物の突起構造が残る。
【0005】
フレキソ用途に向けた感光性要素は、典型的には支持体と反対側の光重合可能層の上に、すなわち光重合可能層と保護シートの間に挟むようにして1つ以上の追加層を含む。該1つ以上の追加層は、例えば、真空に曝した後の画像胆持透過原稿(マスクフィルム)の除去を容易にするための剥離層、エラストマー被覆層または放射線不透過層でありうる。該放射線不透過層を使用して、光重合可能層の原位置またはその上部にマスクを形成する。放射線不透過層は典型的に赤外放射線に敏感であるため、放射線不透過層に赤外レーザ放射線をイメージ通りに照射して光重合可能層に画像、すなわち原位置マスクを形成する。赤外レーザ放射線は、米国特許5、262、275号および第5、719、009号(Fan)、欧州特許第0741330A号(Fan)、および米国特許第5、506、086号(Van Zoeren)に開示されているように、感光性要素から赤外感応層(すなわち放射線不透過層)を選択的に除去することが可能で、あるいは米国特許第5、607、814号(Fan他)、ならびに米国特許第5、766、819号、第5、840、463号および欧州特許0891877A号(Blanchett)に開示されているように、要素の光重合可能層に赤外感応物質を選択的に伝達することが可能である。光重合可能層上の放射線不透過層の保全性を維持するために、光重合可能層と放射線不透過層の間に1つ以上のバリヤ層が存在していてもよい。その後、マスクを介して要素全体に化学線を照射し、次いで溶剤または水溶液で湿式処理を施して上述のレリーフを形成する。
【0006】
米国特許第5、888、697号には、光重合可能層の上に粒状物質の全層を有する感光性要素が開示されている。その粒状物質の層は、所望の用途に応じて不透明であっても透明であってもよい。透明な粉末層は、感光性要素に対する剥離層として機能することができる。不透明な粉末層は、既に説明したように、感光性要素に対する放射線不透過層として機能することができる。粒状物質は、有機化合物、無機化合物、有機化合物と無機化合物の混合物、または多成分化合物でありうる。粒状物質の粒径は50ミクロン未満である。イメージ通りの照射後に、有機溶液、水、水溶液または準水溶液から選択される適切な現像液で洗浄することによって感光性要素内にレリーフを形成する。したがって、レリーフ画像を形成する従来の湿式処理しか開示されていない。
【0007】
欧州特許第0665471A2号には、感光性エラストマー層の上に剥離層を備えた熱現像可能なフレキソ印刷版が開示されている。その剥離層は、レリーフ層を形成する感光性エラストマー層の軟化温度に適合する軟化点および溶融粘度を有するヒドロキシアルキルセルロースの如きセルロース系重合体から構成される。好ましい現像温度は95から約150℃の範囲である。剥離層のセルロース系重合体の軟化温度は約130℃より低い。しかし、すべてのヒドロキシアルキルセルロースが、熱現像版に対する剥離層として適切なものであるとは限らなかった。分子量が大きすぎるヒドロキシアルキルセルロースは、所望の熱現像温度では粘度が高すぎた。欧州特許第0665471A2号には、感光性エラストマー層の上のポリビニルアルコールの層は熱現像に対する溶融が不十分であることも開示されている。
【0008】
米国特許第3、060、024号には、熱可塑性有機重合体、末端エチレン基を有するエチレン不飽和化合物、および光開始剤から構成される熱可塑性要素を使用して、画像を再生する光重合処理が開示されている。該処理では、真空枠内のターゲットを介して熱可塑性要素に化学光線をイメージ通りに照射し、粘着温度まで加熱し、微粉固形粒状物質を散布する。該粒状物質は、加熱ステップを通じて粘着性を帯びる非照射画像領域内に残留し、室温まで冷却した後に粘着性のない照射画像領域から除去される。次いで、少なくとも40℃の転写温度で熱可塑性要素の散布面を個別的な画像受容要素に接触させる。転写温度とは、画像領域がわずかな圧力で10秒間以内に濾紙に貼りつくか、または接着する温度のことで、40から170℃の間である。粒状物質および非照射画像領域の接着部が画像受容要素の表面に転写するように、個別的な要素から熱可塑性要素を分離する。この加熱、散布、接触および加熱の処理を複数回繰り返して画像の複製物を与える。実施例XIIには、熱可塑性要素上に粒径が73マイクロメートルの炭素を使用することが開示されている。光重合可能層の非照射領域は、散布粒状物質とともに紙の支持体に転写して、厚さ3ミル(約0.0075cm)の黒色レリーフ画像を形成した。転写したレリーフに後照射を施してレリーフ印刷に使用した。
【0009】
米国特許第3、060、025号には、粒子を個別的な表面に塗布し、加熱によって熱可塑性要素の(照射領域ではなく)非照射領域に接触するとすぐにそれを転写させることができるという点を除いて、米国特許第3、060、024号に類似した処理が開示されている。バインダを使用して、塗布された粒子層を支持体の表面に接着させることができる。米国特許第3、060、024号と第3、060、025号の両方について、粒子または粒子層との接触に先立って熱可塑性要素へのイメージ通りの照射を行う。したがって、化学光線にイメージ通りに照射されている最中は、粒子層は存在しない。
【0010】
米国特許第3、264、103号には、乾式熱転写処理によって現像された光重合性レリーフ印刷版が開示されている。該印刷版は、ポリマーバインダ、エチレン不飽和化合物および光重合開始剤から構成される光重合性印刷要素から作られる。該処理は、画像胆持透過原稿を介して光重合性要素に照射を行い、照射領域の流れ温度と非照射領域の流れ温度の間の温度にその要素を加熱すること、ならびに該要素と多孔基質要素をプレスして接触させることによって溶融した非照射物質を多孔基質要素に吸収させることを含む。加熱処理温度は40から260℃の間である。そのエレメントの光重合可能層は、染料や顔料、ならびに多孔性物質を浸透するのに十分小さい粒径を有する充填剤または強化剤を含むことができる。
【0011】
米国特許第5、015、556号、第5、175、072号および第5、215、859号(Martens)にはフレキソ版の熱処理が開示されているが、熱処理されたフレキソ版と溶剤処理されたフレキソ版との版性能の差についての比較分析が行われていない。版を熱処理した結果として、版性能が著しく低下することがわかった。光重合可能層上に1つ以上の追加層を有する感光性要素の熱現像にはいくつかの問題点があることもわかった。該追加層は、軟化(または溶融)して光重合可能層の非重合部を除去するのに十分な温度に加熱しても十分に除去することができない。熱現像において実施される加熱および吸収性物質との接触のサイクルを複数回繰り返した後でも、該追加層の一部またはすべてが感光性要素上に残留する可能性がある。熱現像後に残留する1つまたは複数の該追加層の部分は、レリーフ深さ、リバース深さおよび版の表面に変化を生じせしめ、版の印刷性能に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0012】
さらに、熱現像時に感光性要素を保持する時間および温度を最小限にして、システムの生産性を維持するとともに、支持体の歪みまたは版上の微細画像領域の歪みを回避することが望ましい。さらに、熱現像に対する時間および温度を最小限にするという要望と、微細リバースを含めて非重合領域を光重合可能層から完全に除去する(一掃する)とともに、1つ以上の追加層を除去する必要性のバランスを保つべきである。該要素を印刷版として使用するために、非重合領域を除去して十分な印刷レリーフを形成しなければならない。印刷版が、ハイライトドット、細線、中間色調および微細リバースの印刷品質を保つように、特に表面および中間の微細リバースから追加層を除去することも必要である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、熱処理された感光性要素は、スクリーン線数に関係なく、好適な処理幅と優れた印刷品質を与えるものでなければならない。
【0014】
【課題を解決するための手段】
熱現像に際して、感光性要素の光重合可能層の上に配置された1つ以上の追加層を光重合可能層の非照射部とともに完全に除去するフレキソ印刷版の製造方法を提供することを目的とする。
【0015】
本発明の他の目的は、光重合可能層の上に1つ以上の追加層を配置した感光性要素と、該光重合可能層上の1つ以上の追加層における1つまたは複数の材料に関連する溶融または軟化温度によって制限されない、該感光性要素を熱的に現像する方法を提供することである。
【0016】
本発明の他の目的は、光重合可能層の非重合部、ならびに該光重合可能層上の1つ以上の追加層の除去に適した現像温度で熱現像時間を削減するフレキソ印刷版の製造方法を提供することである。
【0017】
本発明のさらなる他の目的は、スクリーン線数に関係なく、好適な処理幅を有し、高品質印刷性能を与える、熱現像に適した感光性要素を提供することである。
【0018】
本発明によれば、エラストマーバインダと、少なくとも1つのモノマーと、光開始剤とを含む支持体上の少なくとも1つの光重合可能層と、該光重合可能層の上に配置される少なくとも1つの熱除去可能層とを備えた感光性要素を設けるステップを含むフレキソ印刷版の製造方法が提供される。該熱除去可能層は、(a)(i)少なくとも1つの赤外線吸収性物質、(ii)放射線不透過物質(ただし、(i)と(ii)は同一であっても異なっていてもよい)、および軟化または溶融温度が190℃未満の少なくとも1つのバインダを含む化学線不透過層と、(b)少なくとも1つのバインダおよび充填剤を含む組成物の層であって、該バインダは、該バインダおよび充填剤の総重量に基づく比率が49重量%未満である組成物の層と、(c)粒径が23マイクロメートル未満の粒状物質の層とからなる群から選択される。該方法は、該光重合可能層に化学線をイメージ通りに照射して重合部および非重合部を形成するステップと、該熱除去可能層を除去するとともに、該光重合可能層の非重合部を除去してレリーフを形成するのに十分な温度に加熱することにより該イメージ通りの照射が施された要素を熱処理するステップとを含む。
【0019】
本発明の他の態様によれば、フレキソ印刷版として使用する感光性要素であって、(a)エラストマーバインダと、少なくとも1つのモノマーと開始剤とを含む支持体上の少なくとも1つの光重合可能層であって、非照射状態において少なくとも40℃の温度処理により溶融、軟化または流動することが可能な光重合可能層と、(b)該光重合可能層の上に配置される少なくとも1つの熱除去可能層であって、該熱除去可能層は少なくとも1つのバインダおよび充填剤を含み、該バインダおよび充填剤の総重量に基づく該バインダの比率は49重量%未満である熱除去可能層とを備えた感光性要素が提供される。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の方法は、光重合可能層と、その上に少なくとも1つの熱除去可能層とを備えた感光性要素からフレキソ印刷版を調製し、イメージ通りに照射を行うステップと、熱処理を行ってレリーフを形成するステップとを含む。その感光性要素は、熱処理に関連する条件に耐えることができる。光重合可能層の未硬化部、ならびにその上の1つまたは複数の熱除去可能層を効果的に除去して、高品質のフレキソ印刷に適したレリーフ版を提供することができる。さらに、本発明の方法に使用される感光性要素は、歪みを生じることなく所望の画像から微細画像要素を再生することが可能である。当該感光性要素は、印刷版の微特徴、および/または該要素に対する支持体に悪影響を及ぼすことのない処理条件を用いることを可能にする。さらに、本発明に有用な感光性要素の光重合性エラストマー層は、より少ない加熱および接触サイクルで、かつ/またはより低い温度で効果的に処理することができる。また、該感光性要素は、幅広い照射および処理範囲を与える。
【0021】
本発明の方法の第1のステップは、感光性要素を提供することである。該感光性要素は、支持体と、少なくとも1つの光重合可能層と、該光重合可能層上に少なくとも1つの熱除去可能層をこの順で備える。本明細書に用いられる「光重合性」という用語は、光重合、光架橋またはその両方が可能なシステムを包括するものである。該光重合可能層は、熱可塑性バインダ、少なくとも1つのモノマー、および光開始剤を含む組成物で形成されている。該熱可塑性バインダは、エラストマーであることが好ましい。該光開始剤は、化学線に対して感受性をもつ。本明細書を通じて、化学光線には紫外線および/または可視光が含まれるものとする。光重合性組成物は、熱現像に際して部分的に液状化することが可能である。すなわち、熱現像時に、未硬化組成物は、合理的な処理温度または現像温度において軟化、または溶融、または流動化する必要があるが、通常の保存時に低温流れ、すなわち寸法変化の影響を受けるものであってはならない。
【0022】
該熱可塑性バインダは、単一の重合体または重合体の混合物でありうる。バインダとしては、ポリイソプレン、1,2−ポリブタジエン、1,4−ポリブタジエンおよびブタジエン/アクリロニトリルを含めた共役ジオレフィン炭化水素の天然または合成重合体が挙げられる。好ましくは、該熱可塑性バインダは、A−B−A型ブロック共重合体であって、Aは非エラストマーブロック、好ましくはビニル重合体、最も好ましくはポリスチレンを表し、Bはエラストマーブロック、好ましくはポリブタジエンまたはポリイソプレンを表すブロック共重合体のエラストマーブロック共重合体である。この種の好適な熱可塑性エラストマーバインダとしては、好ましいものとしてポリ(スチレン/イソプレン/スチレン)ブロック共重合体およびポリ(スチレン/ブタジエン/スチレン)ブロック共重合体が挙げられる。非エラストマーとエラストマーの比は、好ましくは10:90から35:65の範囲内とする。より好ましくは、熱可塑性エラストマーバインダは、米国特許第5、972、565号(Dudek他)に記載されているような少なくとも2つのポリ(スチレン/イソプレン/スチレン)ブロック共重合体の混合物である。該バインダは、感光性層に対して少なくとも60重量%の量で存在するのが好ましい。
【0023】
本明細書に用いられるバインダという用語は、コアシェルミクロゲルおよびミクロゲルの混合物、ならびに米国特許第4、956、252号(Fryd他)および米国特許5、707、773号(Quinn他)に開示されているような形成済の高分子重合体を包括する。
【0024】
使用できる他の好適な感光性エラストマーとしては、ポリウレタンエラストマーが挙げられる。好適なポリウレタンエラストマーの例としては、(i)有機ジイソシアネートと、(ii)イソシアネート基との重合が可能な少なくとも2つの遊離水素基を有し、さらに分子毎に少なくとも1つのエチレン不飽和付加重合基を有する少なくとも1つの鎖増量剤と、(iii)最小分子量を500とし、イソシアネート基との重合が可能な基を含有する少なくとも2つの遊離水素を有する有機ポリオールの反応生成物である。これらの物質のいくつかのより詳細な説明については、米国特許第5、015、556号を参照されたい。
【0025】
該光重合性組成物は、透明で曇りのない感光層を生成する限りにおいてバインダとの相溶性を有する、付加重合可能な少なくとも1つの化合物を含有する。該付加重合可能な少なくとも1つの化合物は、モノマーと称することもでき、単一のモノマーであってもモノマーの混合物であってもよい。該光重合性組成物に使用することのできるモノマーは当該技術分野においてよく知られており、少なくとも1つの末端エチレン基を備えた付加重合性エチレン不飽和化合物が含まれるが、それに限定されない。一般には、モノマーは比較的分子量が小さい(約30、000未満)。モノマーは、分子量が比較的小さく、約5000未満であるのが好ましい。好適なモノマーの例としては、t−アクリル酸ブチル、アクリル酸ラウリル、ヘキサンジオールジアクリレートおよびへキサンジオールジメタクリレートのようなアルカノールの如き、アルコールおよびポリオールのアクリル酸およびメタクリル酸モノおよびポリエステル;エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレートおよびジエチレングリコールジアクリレートの如きアルキレングリコール、トリメチロールプロパントリアクリレートの如きトリメチロールプロパン;エトキシル化トリメチロールプロパン;ペンタエリスリトール;ジペンタエリスリトール;ポリアクリロールオリゴマーなどが挙げられるが、それらに限定されるものではない。ポリアクリロールオリゴマーを使用する場合は、該オリゴマーの分子量は1000を上回るのが好ましい。一官能および多官能アクリレートまたはメタクリレートの混合物を使用することができる。好適なモノマーの他の例としては、イソシアネート、エステル、エポキシドなどのアクリレートおよびメタクリレート誘導体が挙げられる。当業者であれば、モノマーを適切に選択して、光重合性組成物にエラストマー特性を与えることが可能である。エラストマーモノマーの例としては、アクリル化液体ポリイソプレン、アクリル化液体ブタジエン、ビニル含有率が高い液体ポリイソプレン、およびビニル含有率が高い(すなわち、1−2ビニル基の含有率が20重量%を上回る)液体ポリブタジエンが挙げられるが、それらに限定されるものではない。モノマーのさらなる例は、米国特許第4、323、636号(Chen)、米国特許第4、753、865号(Fryd他)、米国特許第4、726、877号(Fryd他)および米国特許第4、894、315号(Feinberg他)に見いだすことができる。付加重合が可能な化合物(モノマー)はエラストマー組成物に対して少なくとも5%、好ましくは10から20重量%の量で存在する。
【0026】
光開始剤は、化学線に感応して、過度の停止反応を生じることなく1つまたは複数のモノマーの重合を開始する遊離基を生成する任意の単一化合物、または化合物の組み合わせとすることができる。知られている種類の光開始剤、特にキノン、ベンゾフェノン、ベンゾインエーテル、アリルケトン、過酸化物、ビイミダゾール、ベンジルジメチルケタール、ヒドロキシアルキルフェニルアセトホン、ジアルコキシアクトフェノン、トリメチルベンゾイルホスフィンオキシド誘導体、アミノケトン、ベンゾイルシクロヘキサノール、メチルチオフェニルモルフォリノケトン、モルフォリノフェニルアミノケトン、アルファハロゲノアセトフェノン、オキシスルホニルケトン、スルホニルケトン、オキシスルホニルケトン、スルホニルケトン、ベンゾイルオキシムエステル、チオキサントロン、カンフォルキノン、ケトコウウマリン、ミヒラーケトンなどの遊離基光開始剤を使用することができる。あるいは、光開始剤は、その1つが放射線によって活性化された増感剤により誘発された場合に遊離基を与える化合物の混合物であってもよい。該開始剤は、可視または紫外線に感応するのが好ましい。光開始剤は、一般には光重合性組成物の重量に対して0.001%から10.0%の量で存在する。
【0027】
光重合可能層は、任意に、スペクトル増感剤を含有することが可能である。一般には、スペクトル増感剤は、反応開始成分、すなわち光開始剤の波長と異なる波長で放射線を吸収する物質で、吸収されたエネルギーを光開始剤に伝達することが可能である。したがって、活性放射線の波長を調節することができる。
【0028】
光重合可能層は、所望される最終特性に応じて、他の添加剤を含有することができる。光重合可能層に対するさらなる添加剤としては、増感剤、可塑剤、流動性改質剤、熱重合防止剤、着色剤、加工助剤、抗酸化剤、オゾン分解防止剤および充填剤が挙げられる。加工助剤は、低分子量アルファメチルスチレン重合体または共重合体の如きエラストマーブロック共重合体と相溶性を有する低分子量重合体のような物質である。オゾン分解防止剤は、炭化水素ワックス、ノルボルネンおよび植物油を含む。好適なオゾン分解防止剤としては、アルキル化フェノール、アルキル化ビスフェノール、重合トリメチルジヒドロキノンおよびジラウリルチオプロピノエートが挙げられる。
【0029】
可塑剤を使用して、エラストマーの特性を成すフィルムを調節する。好適な可塑剤の例としては、脂肪酸炭化水素オイル、例えばナフテン系オイル、パラフィン系オイル、液体ポリジエン、例えば液体ポリブタジエン、ならびに液体ポリイソプレンが挙げられる。一般に、可塑剤は分子量が約5000未満の液体であるが、約30、000までの分子量をもつものであってもよい。低分子量の可塑剤は、約30、000未満の分子量を包括する。
【0030】
水性、準水性または有機溶剤系現像液(いわゆる湿式現像)に溶解、膨潤または分散可能な光重合性組成物から形成されるフレキソ印刷版も、該光重合性組成物が熱現像に際して液状化してレリーフ面を形成することが可能である限り、本発明での使用に適したものであるといえる。溶剤現像に好適な組成物の例は、例えば米国特許第4、323、637号(Chen他)、米国特許第4、427、749号(Gruetzmacher他)および米国特許第4、894、315号(Feinberg他)に開示されている。
【0031】
光重合可能層の厚さは、所望の印刷版の種類に応じて、例えば約0.025cm(約0.010インチ)から約0.64cm(約0.250インチ)またはそれ以上の広い範囲で変動しうる。いわゆる「薄い印刷版」については、典型的には光重合可能層は、約0.025cm(約0.010インチ)から約0.17cm(約0.067インチ)までの範囲の厚さである。
【0032】
支持体は、フレキソ印刷版を調製するのに使用される感光性要素に従来用いられている任意のフレキシブル材料とすることができる。好ましくは、支持体は化学線を透し、該支持体を介した「バックフラッシュ」照射を受け入れる。好適な支持体材料の例としては、付加重合体および線形縮合重合体によって形成されるようなポリマーフィルム、透明発泡体および繊維が挙げられる。金属支持体は放射線不透過性であるため、ある特定の末端使用条件のもとではアルミニウムの如き金属も支持体として使用することができる。好ましい支持体はポリエステルフィルムで、特に好ましいのはポリエチレンテレフタレートである。支持体はシート形、またはスリーブの如き円筒形でありうる。スリーブは、単層または多層のフレキシブル材料から形成することができる。ポリマーフィルムから作られたフレキシブルスリーブは、紫外線透過性を有することにより、円筒形の印刷要素内に下盤を形成するためのバックフラッシュ照射を受け入れるため好ましい。多層スリーブは、フレキシブル材料の層間に接着層またはテープを含むことができる。好ましいのは、米国特許第5、301、610号に開示されているような多層スリーブである。該スリーブは、ニッケルまたはガラスエポキシの如き不透明で、化学線を遮断する材料から作られていてもよい。該支持体の厚さは、典型的には0.0051から0.127cm(0.002から0.050インチ)である。シート形支持体の好ましい厚さは、0.0076から0.040cm(0.003から0.016インチ)である。該スリーブは、典型的には0.025から0.203cm(10から80ミル)またはそれ以上の厚さを有する。円筒形支持体の好ましい厚さは0.025から0.10cm(10から40ミル)である。
【0033】
任意に、該要素は、支持体と光重合可能層の間に接着層を含み、あるいはその光重合可能層に隣接する支持体表面は接着促進面を有する。支持体の表面の接着層は、接着性材料またはプライマの下塗層、あるいは支持体と光重合可能層の間に強い接着性を与える米国特許第2、760、863号に開示されているようなアンカ層とすることができる。米国特許第3、036、913号(Burg)に開示されている接着性組成物も有効である。あるいは、火炎処理または電子処理、例えばコロナ処理によって、光重合可能層が存在する支持体表面を処理して、支持体と光重合可能層の間の接着性を促進することができる。さらに、米国特許第5、292、617号(Feinberg他)に開示されているように、支持体を介して化学線を該要素に照射することによって、光重合可能層と支持体の接着力を調節することが可能である。
【0034】
光重合可能層自体は、バインダ、モノマー、開始剤および他の成分を混合することにより、様々な方法で調製することができる。光重合性混合物をホットメルトにし、次いでカレンダ成形して所望の厚さを得ることが好ましい。押出機を使用して、組成物の溶融、混合、脱気および濾過の機能を実施することができる。次いで、押し出した混合物を支持体と仮の保護シートの間でカレンダ成形する。あるいは、押型において光重合性物質を支持体と仮の保護シートの間に配置する。次いで、熱および/または圧力を加えることにより材料の層をプレスしてフラットにする。米国特許第5、798、019号(Cushner他)に開示されている方法および装置に従って、円筒形の継ぎ目のない光重合性要素を調製できる。
【0035】
感光性要素は、二層または多層構造でありうる少なくとも1つの光重合可能層を含む。さらに、感光性要素は、少なくとも1つの光重合可能層上にエラストマー被覆層を含む。該エラストマー被覆層は、重合状態における弾性率が、照射状態の光重合可能層の弾性率を実質的に下回ってはならない。エラストマー層の組成物は、エラストマーポリマーバインダ、任意の第2のポリマーバインダ、および任意に非移行性染料または顔料を含む。該エラストマー組成物は、1つまたは複数のモノマー、および光開始システムを含むこともできる。エラストマー組成物におけるエラストマーポリマーバインダは、一般に光重合可能層に存在するエラストマーバインダと同じまたは類似している。エラストマー被覆層は、典型的には光重合可能層のカレンダ成型時に感光性印刷要素の一部になる多層保護要素の一部である。当該多層保護要素、およびエラストマー被覆層として適した組成物は、米国特許第4、427、759号および米国特許第4、460、675号(Gruetzmacher他)に開示されている。エラストマー被覆層は必ずしも光反応成分を含有する必要はないが、光重合可能層と接触すると究極的に感応性を帯びる。そのため、化学線がイメージ通りに照射されると、エラストマー被覆層は、重合または架橋が生じた部分と、未重合状態、すなわち未架橋状態を維持する部分を有することになる。現像温度で熱処理すると、エラストマー被覆層の未重合部分が、光重合可能層とともに軟化または溶融または流動化して、レリーフ面を形成する。化学線が照射されたエラストマー被覆層は、光重合可能層の重合領域の表面に残留し、印刷版の実際の印刷面になる。
【0036】
感光性要素は、光重合可能層に少なくとも1つの熱除去可能層を含む。該熱除去可能層は、所望の用途に応じて、化学線に対して不透過性であっても透過性であってもよい。該少なくとも1つの熱除去可能層は、剥離層、化学線不透過層、遮断層(典型的には化学線不透過層と併用される)、接着性改質層、および感光性要素の表面特性を改質する層を含む(ただし、それに限定されない)感光性要素に対する1つ以上の機能を有することができる。熱除去可能層は、光重合可能層における光反応を誘発する放射線、典型的には紫外線に対して非感応的でなければならない。
【0037】
剥離層の主目的は、真空枠内で照射を行った後に、画像胆持透過原稿を光重合面に配置し、またそこから除去するのを容易にすることである。(画像胆持透過原稿は、ここではマスク、ターゲット、ハロゲン化銀ターゲットおよびフォトツールとも称することができる。)剥離層は、光重合可能層の典型的粘着面に実質的に非粘着性の面を与える。剥離層は、オプションの一時保護シートを除去している間に光重合可能層の表面に傷がつかないようにそれを保護するとともに、光重合可能層が保護シートにくっつくことを防ぐことができる。熱除去可能層が剥離層として機能しているときは、該層は化学線に対して透過性、または実質的に透過性を有し、すなわち化学線に対して非感応的、または実質的に非感応的である。透明または実質的に透明な層は、光重合可能層において大量の光反応が生じるように、化学線の透過量のすべてまたは少なくとも大部分を下部の光重合可能層に導く層である。熱除去可能層はまた、接着性改質層として作用しているとき、および感光性要素の表面粗さ、インク含浸性および剥離性の如き表面特性を改質するときは、化学線に対して実質的に透過性を有する。感光性要素の外面を十分に粗くすることによって、フォトツール(すなわち透明マスク)として使用されるフィルム内の艶消剤の必要性を取り除くことができる。フォトツールにおける艶消剤は、真空下での照射に際してフォトツールと要素の間の密着性を確保するものである。
【0038】
熱除去可能層が化学線不透過層であるときは、該層は、化学線に対して不透過性、または実質的に不透過性を有する。不透明、または実質的に不透明な層は、下部の光重合可能層まで透過する化学線の量が非常に僅かであるため、光重合可能層において光反応がほとんど生じない層である。化学線不透過層として作用するときは、熱除去可能層は、イメージ通りの照射ステップの前に、下部の光重合可能層を感光性要素に対して完全または部分的に覆うことができる。化学線不透過層が下部の光重合可能層を完全に覆う場合は、該化学線不透過層をはじめに感光性要素からイメージ通りに除去して、光重合可能層を露出させる。放射線不透過層としての熱除去可能層は、光重合可能層のイメージ通りの照射に向けて、感光性要素上に原位置マスクを形成する。化学線不透過層は、典型的には、原位置マスクを形成するのに使用される赤外線レーザ放射線に対しても感応する。放射線不透過層の原位置マスクは、感光性要素からの赤外線レーザ放射線によって放射線不透過層をイメージ通りに剥離すること、供与要素から感光性要素への赤外線レーザ放射線によって放射線不透過層をイメージ通りに転写すること、基板と感光性要素の間の赤外線レーザ放射線によって接着均衡をイメージ通りに変化させること、およびインクジェット適用法を含む任意の方法によって形成することができる。2つ以上の層(熱除去可能層)を使用して化学線不透過層を形成することが可能である。熱除去可能層が化学線不透過層であるときは、その不透明領域は、化学線、および下部の光重合可能層の重合を効果的に阻止するために、2.0より大きい透過光学密度(可視フィルタ)を有する必要がある。原位置マスクは、イメージ通りの照射の後も光重合可能層に残留し、熱処理を通じて除去される。
【0039】
熱除去可能層の厚さは、それが目指すところの目的に適した範囲とすべきである。熱除去可能層が剥離層として作用するときは、その厚さは25ミクロン未満、好ましくは15ミクロン未満とする。熱除去可能層が放射線不透過層として作用するときは、その厚さは感度と不透明性の両方を最適化する範囲であって、一般には約20オングストロームから約50マイクロメートル、好ましくは20オングストロームから25マイクロメートルとすべきである。2つ以上の熱除去可能層を有する感光性要素については、層の総厚みをできるだけ薄く、すなわち75ミクロン未満、好ましくは50ミクロン未満とすべきである。
【0040】
該熱除去可能層は、(a)(i)少なくとも1つの赤外線吸収性物質、(ii)化学線不透過物質(ただし、(i)と(ii)は同一であっても異なっていてもよい)、および軟化または溶融温度が190℃未満の少なくとも1つのバインダを含む化学線不透過層と、(b)少なくとも1つのバインダおよび充填剤を含む組成物の層であって、該バインダは、該バインダおよび充填剤の総重量に基づく比率が49重量%未満である組成物の層と、(c)粒径が23マイクロメートル未満の粒状物質の層とからなる群から選択される。熱除去可能層(b)および(c)に使用される材料の選択に応じて、熱除去可能層は、剥離層、保護層、表面改質層、接着性改質層、またはデジタルイメージ形成可能層、すなわち化学線不透過層として機能しうる。
【0041】
(a)群の熱除去可能層は、(i)少なくとも1つの赤外線吸収性物質、(ii)化学線不透過物質(ただし、(i)と(ii)は同一であっても異なっていてもよい)、および軟化または溶融温度が190℃未満の少なくとも1つのバインダを含む化学線不透過層である。熱除去可能層(a)に対するバインダは、バインダ、放射線不透過物質および赤外線吸収性物質の総重量に対する比率が少なくとも51%である。バインダは、放射線不透過物質および/または赤外線吸収性物質に比べて高い比率で存在するため、熱除去可能層(a)は、光重合可能層の上に配置される連続フィルムを形成する。
【0042】
以下のバインダが190℃未満の軟化または溶融温度を有する限りにおいて、化学線不透過層(a)への使用に適したバインダとしては、ポリアミド、ポリエチレン酸化物、ポリプロピレン酸化物、エチルセルロース、ヒドロキシエチレンセルロース、セルロースアセテートブチレート、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー、エチレンと酢酸ビニルの共重合体、酢酸ビニルとビニルアルコールの共重合体、酢酸ビニルとピロリドンの共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレンワックス、ポリアセタール、ポリブチラール、ポリアルキレン、ポリカーボネート、ポリエステルエラストマー、塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合体、スチレンとブタジエンの共重合体、スチレンとイソプレンの共重合体、スチレンとブタジエンの熱可塑性ブロック共重合体、スチレンとイソプレンの熱可塑性ブロック共重合体、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、ブチルゴム、ニトリルゴム、熱可塑性ポリウレタンエラストマー、環式ゴム、酢酸ビニルとアクリレート(メタクリレート)の共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンターポリマー、メタクリレート−ブタジエン−スチレンターポリマー、アルキルメタクリレート重合体または共重合体、スチレンと無水マレイン酸の共重合体、スチレンとアルコールで部分的にエステル化した無水マレイン酸との共重合体、ならびにそれらの組み合わせが挙げられるが、それらに限定されるものではない。上述の物質のいくつか、特に共重合エラストマー化合物は実軟化点または溶融点を有さず、ガラス転移温度Tgで表される、粘性またはゴム質状態から硬質の比較的脆性の高い状態への転移点を有する。軟化点または溶融点が190℃未満の好ましいバインダとしては、ポリアミド、ポリエチレン酸化物、ポリプロピレン酸化物、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロースアセテートブチレート、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー、エチレンと酢酸ビニルの共重合体、酢酸ビニルとビニルアルコールの共重合体、酢酸ビニルとピロリドンの共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレンワックス、ポリアセタール、ポリブチラール、ポリアルキレン、ポリカーボネート、環式ゴム、スチレンと無水マレイン酸の共重合体、スチレンとアルコールで部分的にエステル化した無水マレイン酸との共重合体、ポリエステルエラストマー、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。
【0043】
放射線不透過物質および赤外線吸収性物質としての使用に好適な材料としては、金属、合金、顔料、カーボンブラック、グラファイト、およびそれらの組み合わせが挙げられるが、それらに限定されるものではない。各顔料が赤外線吸収性物質、または放射線不透過物質(またはその両方)として機能する顔料の混合物をバインダとともに使用することができる。染料も赤外線吸収剤として好適である。好適な染料の例としては、ポリ(置換)フタロシアニン化合物、シアニン染料、スクエアリリウム染料、カルコゲノピルロアリリデン染料、ビス(カルコゲノピリロ)−ポリメチン染料、オキシインドリジン染料、ビス(アミノアリル)−ポリメチン染料、メロシアニン染料、クロコニウム染料、金属チオレート染料、およびキノイド染料が挙げられる。赤外線吸収性物質と放射線不透過物質の両方として機能するカーボンブラック、グラファイト、金属および合金が好ましい。以下に述べるように、放射線不透過物質および赤外線吸収性物質を分散させて、材料の処理を容易にするとともに材料の分布を均一にすることができる。典型的には、放射線不透過物質および赤外線吸収性物質は、処理温度より高い溶融温度を有する。
【0044】
(b)群の熱除去可能層は、バインダおよび充填剤の総重量に対するバインダの比率が49重量%未満である少なくとも1つのバインダおよび充填剤を含む組成物の層である。熱除去可能層のバインダは、総重量に対するその比率を1から49%とすることができる。熱除去可能層(b)におけるバインダの量は49重量%未満であるため、充填剤は、層(b)におけるバインダと充填剤の総重量に対する比率が少なくとも51%の量で存在する。少なくとも51重量%の熱除去可能層(b)は、バインダとともに不連続な層を形成する。不連続な層である熱除去可能層(b)は、層(b)のバインダの溶融点または軟化点が190℃より高い場合に特に有用である。熱処理時に、熱除去可能層および下部の光重合可能層の非重合部を処理を通じて完全に除去できるように、好ましくは加圧しながら加熱し、吸収性物質と接触させることによって、不連続層における微小クラックの形成を促す。微小クラックは、小規模な、すなわちミクロン単位、またはサイズが著しく小さい亀裂、割れまたはひび割れである。充填剤、または充填剤の無機分散は、それ自体はフィルムを形成しない。一般にバインダのみがフィルムを形成することができる。しかし、バインダの溶融または軟化温度が処理温度より高く(すなわち200℃より高く)、バインダが充填剤とともに連続的な層を光重合可能層上に形成する場合には(すなわち、バインダが充填剤に対して高い比率で存在する場合は)、熱処理を通じてその層が溶融、軟化または流動することはなく、生成される層および/または非重合部が完全に除去されることになる。溶融点または軟化点が190℃未満のバインダも、熱除去可能層(b)への使用に好適である。したがって、光重合可能層の上に配置される層における1つまたは複数の材料の溶融点または軟化点は、熱現像処理に使用する感光性要素の制約条件にならない。(実施例7および8を参照のこと)。熱除去可能層(b)のバインダに1つ以上の追加バインダを含むことも可能である。熱除去可能層(b)の塗装厚さは50マイクロメートル未満、好ましくは25マイクロメートル未満とすべきである。
【0045】
熱除去可能層(b)への使用に好適なバインダとしては、ポリビニリアルコール、ポリアクリル(メタクリル)酸、ポリアクリル(メタクリル)酸の金属アルカリ塩、両性共重合体、ヒドロキシルセルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース、ポリイミド、ポリエステル、ポリフェニレンエーテル、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、スチレンとメタクリル酸の共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアクリルアミド、イミドとアミドの共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、エチレンとクロロトリフルオロエチレンの共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、エチレンとテトラフルオロエチレンの共重合体、ポリエーテルエーテルケトン、ポリベンジミダゾール、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体、ならびにそれらの組み合わせが挙げられるが、それらに限定されるものではない。熱除去可能層(a)についての上述のバインダは、熱除去可能層(b)のバインダとしても好適である。
【0046】
顔料または充填剤が存在するときは、微粒子を分散させ、凝結および凝集を防ぐために、一般には分散剤を加える。広範囲な分散剤を利用することが可能である。好適な分散剤は、H.K.Jakubauskasによる「Use of A−B Block Polymers as Dispersants for Non−Aqueous Coating Systems(非水性コーティングシステムのための分散剤としてのA−Bブロック共重合体の利用)」、Journal of Coating Technology(コーティングテクノロジージャーナル)、58巻、736号、71−82頁に広く掲載されているA−B型分散剤である。有用なA−B型分散剤は、米国特許第3、684、771号、第3、788、996号、第4、070、388号および第4、032、698号に開示されている。分散剤は、一般には、熱除去可能層のなかに、その層の総重量に対して0.1から20重量%の量で存在する。しかし、熱除去可能層(b)におけるバインダまたは充填剤の重量百分率を求めるときは、充填剤に対する分散剤の量を含めない。
【0047】
充填剤は色を有していても、無色であってもよい。充填剤が色を有する場合は、熱除去可能層(b)は化学線不透過層であるのが好ましい。充填剤としての使用に好適な材料としては、炭酸カルシウム、カオリン、長石、合成シリカ、天然シリカ、タルク、シリコンカーバイド、アルミニウム酸化物、ベリリウム酸化物、鉄酸化物、鉛酸化物、マグネシウム酸化物、チタニウム酸化物、亜鉛酸化物、ジルコニア酸化物、表面処理されたガラスまたは表面処理されていないガラス、硫酸塩、硫化物、ケイ酸塩およびチタン酸塩の如きミネラル充填剤;鉄、鋼、アルミニウム、銅、ニッケル、銀、亜鉛、鉛、金属ガラスの如き金属充填剤、亜鉛銅合金の如き合金;アンチモン酸化物、アルミニウム三水和物、リンの如き難燃剤;木粉、デンプン、およびポリメチルメタクリレートの架橋粒子のような合成物質の如き有機充填剤;カーボンブラック;グラファイト;顔料;ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。充填剤は、赤外線吸収性物質および紫外線吸収性物質としても機能することができる。カーボンブラック、グラファイト、シリカ、金属充填剤、合金、顔料、架橋有機充填剤が好ましい。分散する微小粒径の充填剤を使用するのが好ましい。充填剤の粒径は23マイクロメートル未満、好ましくは17マイクロメートル未満である。充填剤の粒子形状は制限されない。
【0048】
熱除去可能層(a)および(b)には、分散剤、界面活性剤および流動性改質剤の如き他の添加剤が存在していてもよい。
【0049】
(c)群の熱除去可能層は、粒径が23マイクロメートル未満の粒状物質の層である。該粒状物質は、少なくとも90容量%の粒状物質が、23マイクロメートル未満の等価球径の粒径を有する微粉末である。少なくとも50容量%の粒状物質が、17マイクロメートル未満の等価球径の粒径を有するのが好ましい。
【0050】
層(c)についての粒状物質、ならびに層(b)についての充填剤の粒径を求めるには、クールタ(登録商標)マルチサイザ測定器(クールタエレクトロニクス社、フロリダ州ハイアレア)を用いて粒子の測定を行う。粒状物質および充填剤に対して本明細書に用いられる粒径という用語は、独立的に作用する最小単位のサイズ分布を包括する。その粒径は、各粒子の等価球径に基づいている。熱除去可能層(c)における粒状物質および層(b)についての充填剤としての使用に適する粒子の径は、23ミクロン(マイクロメートル)未満、好ましくは17マイクロメートル未満である。サンプリングした粒状物質の体積分布に基づいて、粒状物質の少なくとも90%が23ミクロン未満の粒径を有し、粒状物質の少なくとも50%が17ミクロン未満の粒径を有していなければならない。粒状物質の粒子形状は制限されない。
【0051】
支持体に対向する光重合可能層の表面は、粘着性または実質的に粘着性、すなわち接着性の、または層の表面に油質の感触を有する外面である。その外面は、要素の表面に粒状物質の層全体を固定するのに十分な粘着性を有することが必要である。典型的には、光重合可能層におけるエラストマーバインダ、および/またはモノマーや可塑剤の如き移行性化合物により、光重合可能層の表面は本質的に粘着性を有する。たいていの場合は、光重合可能層は粘着性を有し、粒状物質を要素に接着するため、粒状物質が光重合可能層に直接塗布されることになる。要素に2つ以上の光重合可能層が存在する場合には、最外層の外面は粘着性、または実質的に粘着性を有していなければならない。光重合可能層の粘着性の外面に特定の材料を塗布した後に、該表面または一部の面を非粘着性、または実質的に非粘着性とする。粒状物質の層は外面を非粘着性とする単層または多層でありうる。
【0052】
粒状物質の熱除去可能層(c)は、光重合可能層を全面的または部分的に覆うことができる。粒状物質を無色として、感光性要素上に透明または実質的に透明な層を形成することができる。あるいは、黒を含む色で粒状物質を着色して、要素上には化学線不透過層を形成することができる。
【0053】
粒状物質は有機物、無機物、金属、合金、顔料、カーボンブラック、グラファイト、有機化合物と無機化合物の混合物、または複合物質とすることができる。粒状物質としての使用に好適な材料としては、ポリエチレン粉末;ポリテトラフルオロエチレン粉末;珪藻シリカ;酢酸セルロース;ポリビニルアルコール粉末;シリカ、米デンプンおよびポリメチルメタクリレート粉末の如き艶消剤;ならびにチタニウム酸化物、亜鉛酸化物、マグネシウム酸化物およびアルミナの如き無機粒子が挙げられるが、それらに限定されるものではない。粒状物質としての使用に好適なさらなる材料としては、顔料粒子;トナー粒子;顔料粒子の混合物;トナー粒子の混合物;ならびに顔料粒子とトナー粒子の混合物がある。顔料粒子の非制限的な例としては、カーボンブラック;グラファイト;銅クロマイト;クロミウム酸化物;アルミン酸コバルトクロム;アルミニウム、銅および亜鉛の如き金属;ならびにビスマス、インジウム、亜鉛および銅の合金が挙げられる。トナー粒子は、樹脂基材に微細分散し、次いで所望のサイズに粉砕される顔料粒子を含む着色有機樹脂粒子である。
【0054】
トナーに対する好適な樹脂基材としては、ポリアミド、ポリエチレン酸化物、ポリプロピレン酸化物、エチルセルロース、ヒドロキシエチレンセルロース、セルロースアセテートブチレート、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー、エチレンと酢酸ビニルの共重合体、酢酸ビニルとビニルアルコールの共重合体、酢酸ビニルとピロリドンの共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレンワックス、ポリアセタール、ポリブチラール、ポリアルキレン、ポリカーボネート、ポリエステルエラストマー、塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合体、環式ゴム、酢酸ビニルとアクリレート(メタクリレート)の共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンターポリマー、メタクリレート−ブタジエン−スチレンターポリマー、アルキルメタクリレート重合体および共重合体、スチレンと無水マレイン酸の共重合体、スチレンとアルコールで部分的にエステル化した無水マレイン酸との共重合体、ポリビニルアルコール、ポリアクリル(メタクリル)酸、ポリアクリル(メタクリル)酸の金属アルカリ塩、両性共重合体、酢酸セルロース、ニトロセルロース、ポリアミド、ポリエステル、ポリフェニレンエーテル、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、スチレンとメタクリル酸の共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリアクリルアミド、イミドとアミドの共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、エチレンとクロロトリフルオロエチレンの共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、エチレンとテトラフルオロエチレンの共重合体、ポリエーテルエーテルケトン、ポリベンジミダゾール、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体の共重合体、ならびにそれらの混合物が挙げられるが、それらに限定されるものではない。好適な樹脂基材は、ポリ塩化ビニル、酢酸セルロース、セルロースアセテートブチレート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、メチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロースである。湿潤剤、分散剤、増量剤、柔軟剤、および粒径を調節し、処理を容易にし、または使用過程にある他の補助剤で粒状物質を分散することができる。粒状物質の表面を、例えば帯電防止剤やスリップ剤で改質して、粒子に所望の特性を与えることが可能である。例えば微粉砕によって粒径を調節して、所望の粒径を得ることができる。
【0055】
特に好ましいトナーとしては、クロマリン(登録商標)ブラックトナーとしてデュポンが販売するトナー、例えばカーボンブラックと酢酸セルロースのブレンドであるクロマリン(登録商標)タイプKK6ブラックトナーがある。放射線不透過層を形成するための特に好ましい粒状物質は、カーボンブラック、グラファイト、顔料の混合物、カーボンブラックを含有するトナー、金属、銅、亜鉛およびアルミニウム等の合金、ならびにそれらの混合物である。
【0056】
粒状物質は、層としての粒状物質の保護力および塗布の均一性を改良する添加剤を含むことが可能である。湿潤補助剤、界面活性剤、増量剤、柔軟剤、および粒径を調節し、処理を容易にし、または使用過程にある他の補助剤で粒状物質を分散することができる。粒状物質の粒子の表面を、例えば帯電防止剤やスリップ剤で改質して、粒子に所望の特性を与えることが可能である。
【0057】
粒状物質を光重合可能層に塗布すると、それによって感光性要素の表面に乾燥非粘着仕上げが施されることになる。ハンドダスティング、または乾燥粉末を用いた塗布具や自動散布機のような機械的手段、ならびに粉末塗装を含む任意の方法により、支持体に対向する感光性要素の表面に粒状物質を塗布することが可能である。手塗りは、通常、粒状物質のトレーに房体のパッドを浸し、粒状物質を過剰に塗布し、感光体要素の表面全体をそのパッドで掃くことによって成し遂げられる。次いで余剰の材料を拭き取る。液体分散によっても粒状物質を塗布することができる。
【0058】
驚いたことに、材料の種類や材料の溶融点に関係なく熱除去可能層(c)の粒状物質を問題なく熱処理できることがわかった(実施例3、4、5、6および13を参照のこと)。粒状物質の粒径は、レリーフ内の微細リバースからの微粒子の除去の容易さ、および層の粒子の充填度に影響するため重要である(実施例6および13を参照のこと)。さらに、粒径は、層(c)が化学線不透明層として機能するときにも特に重要である。粒径は、散布密度、すなわち充填度、および層(c)の化学線遮断能力に影響を与える。
【0059】
2つ以上の熱除去可能層またはいくつかの種類の熱除去可能層を使用することも可能である。追加層の的確な選択は、光重合可能層の性質、熱除去可能層の機能、および感光性要素の他の物理的要件に依存することになる。例えば、光重合可能層と放射線不透過層として作用する熱除去可能層の間に上記した第2の熱除去可能層が必要になることがある。その第2の熱除去可能層は、光重合可能層におけるモノマー、可塑剤および開始剤の如き移行性物質から放射線不透過層の保全性を保護するバリヤ層として作用しうる。そのような場合は、その熱除去可能層の赤外線感度および処理特性が変化しうる。さらに、当該移行によって、画像形成後に赤外線感応層が汚れたり、粘着しやすくなる可能性がある。加えて、移行性物質が熱除去可能層に移行すると、熱除去可能層の紫外線照射領域に光架橋が生じ、熱除去可能層の熱処理特性に悪影響を及ぼすおそれがある。モノマーおよび/または可塑剤の移行は、該照射領域の光重合度をも低下させ、光重合可能層の非照射領域における熱現像(除去)機能を低下させる可能性がある。また、熱除去可能層への物質の移行は、熱除去可能層と光重合可能層の間の接着均衡に、(熱除去可能層を支持する)第2の要素の保護シートが除去できなくなるというような悪影響を与えるおそれがある。
【0060】
光重合可能層の表面に直接塗布すること、あるいは仮の支持体または保護シートに個別的に塗布して、光重合可能層の表面に転写すること、あるいは多層保護要素の層として形成し、次いでそれを感光性要素と組み合わせて一体物とすること、あるいは粒状物質を光重合可能層に散布または塗布または転写することを含む任意の方法によって、支持体に対向する光重合可能層の上または表面に熱除去可能層を形成することができる。
【0061】
本発明の感光性印刷要素は、感光性要素の最上層の上に一時的保護シート、すなわち熱除去可能層をさらに含むことができる。保護シートの1つの目的は、保管および処理時に感光性印刷要素の最上層を保護することである。保護シートの好適な材料の例としては、剥離層に代用できるポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、フルオロポリマー、ポリアミドまたはポリエステルなどの薄いフィルムが挙げられる。保護シートは、好ましくはマイラー(登録商標)ポリエチレンテレフタレートフィルムのようなポリエステルから調製され、保護シートは5ミルのマイラー(登録商標)とするのが最も好ましい。
【0062】
マスクを介して感光性要素全体に化学線を照射する次の処理ステップの準備段階において、マスク画像を、支持体に対向する光重合可能層の表面に形成し、またはその上に配置することが必要になることもある。該マスクは、不透明領域、および画像を形成する「透明」領域を含む。マスクの不透明領域は、下部の光重合可能層に放射線が照射されるのを防ぐため、暗領域によって被覆された光重合可能層の領域は重合しない。マスクの「透明」領域は光重合可能層を化学線に曝し、重合または架橋する。光重合可能層にイメージ通りの照射を行うのに必要な画像は、従来的な方法、およびインクジェット塗装を含むデジタル手法を含む任意の方法によって生成することが可能である。
【0063】
デジタル手法は、レーザ放射線により光重合可能層、またはその上に原位置マスク画像を作成するものである。化学線を遮断することが可能な熱除去可能層(a)、(b)および(c)のいずれかを使用して原位置マスク画像を形成することができる。マスク画像を作成するデジタル手法は、イメージ通りの照射の前に感光性要素を調製する1つ以上のステップを要する。一般には、原位置マスクを形成するデジタル手法は、放射線不透過層を、支持体に対向する感光性要素の表面から選択的に除去し、またはそこに転写する。デジタル手法を実行して好ましい赤外線レーザ放射線によりマスク画像を形成するために、放射線不透過層として作用する熱除去可能層は、赤外線に感応することが好ましい。カーボンブラックやグラファイトの如き暗色無機顔料、顔料の混合物、金属および合金のような黒色の材料は、赤外線感応材料および放射線不透過物質として機能する。赤外線レーザ照射は、750から20、000nmの範囲で放射する様々な種類の赤外線レーザを使用して実施することが可能である。780から2、000nmの範囲で放射するダイオードレーザ、および1064nmで放射するNd:YAGレーザを含む赤外線レーザが好ましい。粉末物質の色が黒以外の(不透明な)色である場合は、原位置マスクを形成するレーザ放射線の波長は、層の色に対して吸収性を有するように選択され、またレーザ照射された光重合可能層における光反応を開始させないものとする。原位置マスク画像は、全体的に化学線を照射し、熱処理を行う後続ステップに向けて感光性要素上に残留する。
【0064】
1つのデジタル手法では、感光性要素は、光重合可能層の表面全体を保護し、または実質的に保護する放射線不透過層としての熱除去可能層を最初に含む。放射線不透過層に赤外線レーザ放射線をイメージ通りに照射して、光重合可能層またはその上に配置される画像、すなわち原位置マスクを形成する。赤外線レーザ放射線は米国特許第5、262、275号および第5、719、009号(Fan)、ならびに欧州特許第0741330B1号(Fan)に開示されているように、光重合可能層から赤外線感応層(すなわち放射線不透過層)を選択的に除去する(例えば剥離または蒸発させる)ことができる。米国特許第5、506、086号(Van Zoeren)に開示されているように、レーザ照射時に、感光性要素から除去されながら材料を捕獲する、放射線不透過層に隣接する材料捕獲シートが存在していてもよい。感光性要素から除去されなかった放射線不透過層の部分のみが、原位置マスクを形成する要素上に残留し、熱処理に向けた熱除去可能層になる。
【0065】
マスクを形成する他のデジタル手法では、感光性要素は、最初から熱除去可能層を含まない。放射線不透過層としての熱除去可能層を備えた個別的な要素は、典型的には光重合可能層である支持体に対向する感光性要素の表面に放射線不透過層が隣接するように、感光性要素との一体物を形成することになる。(光重合可能層に関連する保護シートが存在する場合は、一体物を形成する前にそれを取り除く)。個別的な要素は、デジタル照射処理に役立てられる突出層または加熱層の如き1つ以上の他の層を含むことができる。ここでも、放射線不透過層は赤外線に感応する。米国特許第5、607、814号(Fan他)、米国特許第5、766、819号および第5、840、463号(Blanchett)、ならびに欧州特許第0891877A号に開示されているように、その一体物に赤外線レーザ放射線をイメージ通りに照射して、選択的に放射線不透過層を転写し、光重合可能層またはその上に画像を形成する。転写された放射線不透過層の部分のみが原位置マスクを形成する感光性要素上にあり、熱処理に向けた熱除去可能層になる。
【0066】
さらに、個別的な担体にマスク画像を形成し、支持体に対向する光重合可能層の表面に熱および/または圧力を加えることによってそれを転写する。光重合可能層は、典型的には粘着性を有するため、転写された画像を保持することになる。ついでイメージ通りの照射の前に個別的な担体を要素から除去する。個別的な担体は、放射線不透過物質を選択的に除去し画像を形成するためにレーザ放射線がイメージ通りに照射される放射線不透過層を備えていてもよい。この種の担体の例としては、レキサム社のレーザマスク(登録商標)画像作成フィルムがある。あるいは、レーザ放射線により、放射線不透過物質を有する他の要素から個別的な担体に放射線不透過物質の画像を転写することができる。
【0067】
また、デジタルマスクの形成は、放射線不透過物質をインクジェットインクの形でイメージ通りに塗布することによって成し遂げることができるものと考えられる。インクジェットインクは、熱除去可能層(a)、(b)および(c)のいずれかについての上述の説明に従って配合することができる。インクジェットインクを光重合可能層に直接イメージ通りに塗布するか、あるいは感光性要素の光重合可能層の上の他の熱除去可能層、例えば透明層に配置することが可能である。(実施例10を参照のこと)。
【0068】
本発明の方法の次のステップは、マスクを介して感光性要素全体に化学線を照射すること、すなわち該要素にイメージ通りの照射を施すことである。感光性要素の原位置にデジタルマスクを形成した場合は、その原位置マスク画像を介して要素全体に照射が施されることになる。
【0069】
あるいは、イメージ通りの照射を行うための従来的な方法は、画像胆持透過原稿フィルムまたはフォトツール、典型的にはハロゲン化銀フィルムをマスクとして使用することによる方法である。典型的には、該フォトツールは、5から7ミル(約0.013から約0.018cm)の厚さのポリエステルベースの上に画像を含む。画像胆持透過原稿フィルムを剥離層として機能する熱除去可能層に配置し、真空引きしてマスクフィルムと要素の良好な接触を確保し、要素に照射を施す。熱処理の前に画像胆持透過原稿フィルムを要素から除去する。同様に、感光性要素に照射を施す前に、少なくとも化学線遮断部を有する型板を感光性要素の光重合可能層に配置することが可能である。熱処理を行う前に、その型板を該要素から除去する。
【0070】
一般には、本発明の感光性要素は、好適な照射源から化学線が照射される。化学線照射時間は、放射線の強度およびスペクトルエネルギー分布、感光性要素からの距離、所望の画像解像度、ならびに光重合性組成物の性質および量に応じて、数秒から数分間の範囲で変動しうる。照射温度は、好ましくは室温またはそれよりわずかに高い温度、すなわち約20℃から約35℃とする。照射は、照射領域を支持体または逆照射層に架橋させるのに十分な持続性を有する。イメージ通りの照射時間は、典型的にはバックフラッシュ照射時間よりはるかに長く、数分間から数十分間を要する。
【0071】
化学線源は、紫外および可視波長領域を包括する。特定の化学線源の適性は、開始剤、およびフレキソ印刷版を調製するのに使用する少なくとも1つのモノマーの感光性に支配される。最も一般的なフレキソ印刷版の好ましい感光性は、良好な室内灯安定性を与えるため、スペクトルのUVおよび深UV領域にある。好適な可視およびUV源の例としては、炭素アーク、水銀アーク、蛍光灯、電子閃光ユニット、電子ビームユニット、レーザおよび写真フラッドランプが挙げられる。最も好適なUV線源は水銀蒸気灯、特に太陽灯である。工業規格放射源の例としては、シルバニア350ブラックライト蛍光灯(FR48T12/350 VL/VHO/180、115w)、およびフィリップスUV−A「TL」シリーズ低圧水銀蒸気蛍光灯が挙げられる。典型的には、感光性要素から約3.8cm(約1.5インチ)から約153cm(約60インチ)離れた距離で水銀蒸気アークまたは太陽灯を使用することができる。これらの放射線源は、一般には310nmと400nmの間の長波UV線を放射する。これら特定のUV源に感応するフレキソ印刷版は、310nmと400nmの間に吸収を持つ開始剤を使用し、好適な光飽和性化合物は、少なくとも310から400nmスペクトル範囲の部分で吸収性を有する必要がある。
【0072】
原位置マスクを有する感光性要素については、大気酸素が存在する、または存在しない条件で感光性要素に化学線をイメージ通りに照射することができる。真空下で照射を行うときは大気酸素は取り除かれる。真空下で照射を行って、層に生じる重合反応に対する酸素の影響を最小限にすることができる。そして、画像透過原稿を介して照射が施される感光性要素については、真空下で照射を行って、画像透過原稿と感光性要素の間に良好な接触を確保する必要がある。マスクが原位置に形成され、あるいは放射線不透過物質とともに光重合可能層にイメージ通りに塗布されるため、大気酸素が存在する条件で照射を行うことができ、密着を確保するために真空引きを行う必要がない。デジタルフレキソ印刷版またはスリーブを調製する処理において、全体的に照射するステップは、真空を用いることなく、すなわち感光性要素を大気酸素の存在下に置きながら、かつ原位置マスクの上に追加層を設けることなく実施されるのが好ましい。
【0073】
大気酸素の存在下で照射が施され、熱処理された原位置マスクを有する感光性要素については、従来的なアナログ照射が施され、実施例1に示すようにして熱処理された感光性要素と比較して、ステップ毎の印刷性能の変化が認められた。さらに、感光性要素に対して大気酸素の存在下でイメージ通りに照射を行うことは、実施例1および12に示すように同等のレリーフ深さを確保しながらリバース深さを改善するために加熱して、吸収性物質と接触させる熱サイクルの数を減少させるため、処理幅を広げるものであった。
【0074】
本発明の方法は、通常は逆照射またはバックフラッシュステップを含む。これは、支持体を介した化学線のブランケット照射である。それを用いて、光重合可能層の支持体側に重合材料の層または下盤を形成するとともに、光重合可能層に感光性を与える。該下盤は、光重合可能層と支持体の間の接着性を改善し、ドット分割の強調を促すとともに、プレートレリーフの深さを定める。他の画像作成ステップの前後または最中にバックフラッシュ照射を行うことができる。それは、マスクを介して全体に化学線を照射した後であって熱処理の前に実施するのが好ましい。全体に(イメージ通りに)化学線を照射するステップのための上述した従来的な放射源のいずれかを、バックフラッシュ照射ステップに使用することができる。照射時間は、一般に数秒間から数分間である。
【0075】
マスクを介して化学線を全体に照射した後に、熱現像に向けて要素を調製する。マスクが画像胆持透過原稿フィルム、すなわちフォトツール、または型板である場合は、要素を処理する前に該フィルムまたは型板を除去する。デジタル手法を用いてマスクを形成するときは、感光性要素上にマスクが残留し、熱処理時にマスクが存在することになる。
【0076】
処理ステップは、化学線が照射されなかった領域における少なくとも光重合可能層、すなわち光重合可能層の非重合領域または未硬化領域を除去する。透明な熱除去可能層、すなわち剥離層、表面改質層または接着性改質層を備えた感光性要素については、熱処理ステップにより、光重合可能層の重合領域上の熱除去可能層が感光性要素から除去、または実質的に除去されることにもなる。マスクがデジタルに形成された感光性要素については、熱処理ステップにより、(化学線が照射された)マスク画像、および下部に位置する光重合可能層の非照射領域、ならびに存在しうる他の任意の熱除去可能層も除去される。
【0077】
次いで、イメージ通りに照射が施された感光性要素を、照射要素を熱処理してレリーフ画像またはパターンを形成する本発明の方法の次のステップに備える。要素を熱処理することは、光重合可能層および熱除去可能層を、要素の非照射部(未硬化部)を軟化または溶融または流動化させるのに十分な温度で加熱し、該層を吸収性の表面に接触させて溶融または流動部を吸収させることを含む。光重合可能層の重合領域は、非重合領域よりも溶融温度が高いため、現像温度で溶融、軟化または流動することはない。「溶融」という用語は、軟化させ、粘度を低下させて流動化、および吸収性物質による吸収を可能にする高温に曝された光重合可能層の非照射部の挙動を示すのに用いられる。光重合可能層の溶融部の材料は、通常は、固体と液体の間に鋭い遷移をもたない粘弾性物質であるため、該処理は、吸収性物質による吸収性に対するしきい値を上回る任意の温度で加熱組成物の層を吸収する機能を有する。広範囲な温度レンジを利用して、本発明の目的に応じた組成物層を「溶融」することができる。該処理が問題なく機能する間は、低温では吸収が遅く、高温では吸収が速くなる。
【0078】
光重合可能層および熱除去可能層を加熱する熱処理ステップと、1つまたは複数の層を吸収性物質に接触させる熱処理ステップを同時に行うことができ、あるいは吸収性物質に接触したときに光重合可能層未硬化部がまだ軟質または溶融状態にあれば連続的に行うことができる。誘導、対流、放射または他の加熱法によって、未硬化部を溶融させるのに十分であるが、層の硬化部に歪みを生じさせるほど高くない温度に、光重合可能層、および1つまたは複数の熱除去可能層を加熱する。光重合可能層の未硬化部および熱除去可能層を溶融または流動化させるために、感光性要素の表面温度を約40℃以上、好ましくは約40℃から約230℃、より好ましくは約100℃から200℃、最も好ましくは100℃から160℃に加熱する。吸収性物質が加熱された感光性要素の表面に接触し、非照射部からエラストマー層の軟化または溶融または流動部を吸収して、未硬化部を除去してレリーフパターンまたはレリーフ面を形成するフレキソ印刷版を形成する。光重合可能層の上に配置された熱除去可能層を軟化または溶融または流動化させ、吸収性物質により吸収することができる。光重合可能層の上に配置された熱除去可能層は、吸収性物質に接触した結果として微小クラックを形成することができ、そのため光重合可能層の軟化または溶融または流動部によって吸収性物質に運ばれることになる。吸収性物質と、未硬化部が溶融している光重合可能層および熱除去可能層との多少の密着性を維持することによって、未硬化の感光性材料が、光重合可能層から吸収性物質へと移行する。まだ加熱状態にある間に、支持体層に接触する硬化した光重合可能層から吸収性物質を分離して、レリーフ構造を露出させる。光重合性エラストマー層を加熱し、溶融層(部)を吸収性物質に接触させるステップのサイクルを、未硬化材料を十分に除去し、十分なレリーフ深さを形成するのに必要な回数繰り返すことが可能である。しかし、適したシステム性能に応じてサイクル数を最小限にすることが望ましく、典型的には、光重合性要素に対して5から15サイクルの熱処理を行う。
【0079】
米国特許第5、279、697号(Peterson他)、また2000年9月6日に提出された特許協力条約出願PCT/US00/24400(IM−1289 PCT)には、感光性要素を熱現像するための好ましい装置が開示されている。熱処理を実施するために、ドラムまたは平板表面に感光性要素を配置することができる。
【0080】
光照射硬化性組成物の非照射または未硬化部の溶融温度を上回る溶融温度を有し、また同じ温度で良好な引裂強さを有する吸収性物質を選択する。好ましくは、選択された材料は、加熱を通じて感光性要素を処理するのに要する温度に耐える。吸収性物質は、不織布材料、紙原料、繊維織物、連続気泡発泡体、その容量の多少の相当部分を空隙として含む多孔質材料から選択される。吸収性物質は、ウェブまたはシートの形をとることができる。光重合可能層の未硬化部を該層の硬化部から除去または逃がすのに利用される好ましい吸収性物質は、未硬化の光重合可能材料の溶融温度までの温度、それを含む温度、およびそれをわずかに上回る温度に対する内部強度および引裂強さを有する吸収性物質から選択される。吸収性物質は、また、吸収性物質のミリメートル平方当たり吸収しうるエラストマーのグラム数によって測定される、溶融エラストマー組成物に対する高い吸収率を有している必要がある。不織布ナイロンが好ましい。
【0081】
光重合可能層と吸収性物質をプレスすることによって、(未硬化部が溶融しているときの)吸収性物質と光重合可能層との密着を維持することができる。約2.11キログラム平方センチメートルと約4.92キログラム平方センチメートルの間の実質的に均一な圧力を加えるのが望ましく、処理時の圧力は約3.16キログラム毎平方センチメートルとするのが好ましい。圧力を加えて、吸収性物質を光重合可能層に密着させる。接触領域のニップ圧が約0.70キログラム毎平方センチメートルと約7.03キログラム毎平方センチメートルの間であれば、感光性要素のレリーフ特徴を歪めることなく層表面から吸収性物質への吸収が十分に高められるものと考えられる。熱除去可能層(b)または(c)を有する感光性要素にとっては、吸収性物質と接触させることによって加圧するのが特に好ましい。加圧すると、1つまたは複数の熱除去可能層に微小クラックを生じて、光重合可能層の非重合部が流動し、熱除去可能層の物質を運び去る、すなわち除去することが可能になる。
【0082】
本発明の感光性印刷要素に均一に光を照射して、光重合プロセスが完了していること、さらに印刷および保管時に要素が安定性を保つことを確認する。この後照射ステップには、主たる全体照射と同じ放射源を利用することが可能である。
【0083】
脱粘着処理は、感光性印刷要素の表面がまだ粘着性を有し、当該粘着性は一般的に後照射において除去されない場合に適用できる任意の後現像処理である。臭素または塩素溶液による処理の如き当該技術分野でよく知られる方法によって粘着性を取り除くことが可能である。好ましくは、欧州公開特許出願第0017927号や米国特許第4、806、506号(Gibson)に開示されているように、波長が300nm以下の放射源に曝すことによって脱粘着を行う。
【0084】
実施例
以下の実施例では、特に指定のない限り百分率はすべて重量百分率とする。CYREL(登録商標)感光性重合体印刷版、CYREL(登録商標)照射装置、CYREL(登録商標)ファースト1000TD処理装置、CYREL(登録商標)デジタルイメージャ、CYREL(登録商標)OPTISOL(登録商標)現像液はどれもデュポン社(デラウェア州ウィルミントン)から入手可能である。
【0085】
実施例1
以下の実施例は、化学線不透過性の熱除去可能層を備えた感光性要素を熱処理する本発明の方法を実証するものである。大気中でUV照射され、熱処理される感光性要素の印刷性能における期待外の利点も示される。
【0086】
以下の比較および対象サンプルを調製した。CYREL感光性重合体プレートHOSタイプ(67ミル(約0.168cm))を使用した。そのプレート(CYREL感光性重合体プレートHOSタイプ)は、バインダ、少なくとも1つのモノマーおよび光開始剤の光重合可能層、80重量%のマクロメルト(登録商標)6900ポリアミド(ヘンケル社)および20重量%のアンホマー(登録商標)28−4910重合体(ナショナルスターチ&ケミカル社、米国第3、927、199号による)の剥離層、および保護シートを含む。(マクロメルトポリアミドバインダは軟化点が135℃である。アンホマーバインダの融点は入手不可能であるが、そのガラス転移温度Tgは120℃である。汎用的な重合体のTgは、典型的にはポリマーハンドブック、J.BrandupおよびF.H.Immergut編、インターサイエンス、ニューヨーク、1966年に示されている溶融温度より100から240℃高いため、マテリアル2の軟化点は少なくとも220℃の可能性が高いものと推定される)。
【0087】
3つの67HOSプレートにケレイ照射装置で12秒間バックフラッシュ照射を行った。保護シートは破棄した。主要UV画像形成ステップを通じて、150ライン毎インチのスクリーン線数の階調範囲(2、3、4、5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、95、96、97、98&99ドット、および実線)を有する3つの同一のハロゲン化銀ターゲット、スラーターゲット、ならびに微細陽および陰線画像を使用した。(ハロゲン化銀エマルジョンを下にした)ターゲットを光重合体プレートの剥離層表面に配置し、クリーン(Kreen)保護シート(5ミル(約0.013cm)厚)を被せて最大限に排気した。同じ2001照射装置でプレートに9分間照射を行った。それらを真空枠から取り除いた後、それぞれ異なる処理を施した。
【0088】
米国特許第5、279、697号(Peterson他)に記載されている処理装置と同様の熱処理装置で、2つの照射プレート、比較例1Aおよび1Bに対して熱処理を施した。本実施例で使用する処理装置には改造を加えて、プレートの外面を加熱する最大5200Wの赤外線(IR)ヒータを含めるようにした。該処理装置には、光重合可能層から吸収性物質を分離した後にプレートを空気で冷却する機構がさらに含まれていた。吸収性物質はCEREX不織布ナイロンウェブタイプ2320であった。この試験については、IRヒータをその最大出力の30%で稼働させ、ドラム速度を76.2cm/分(30インチ/分)とした。現像ロールの温度は華氏300度(148.9℃)であった。ドラムの温度は華氏70度(21.1℃)に設定した。プレートと吸収性物質(ドラムと現像ロール)の接触に関連する圧力はシリンダ上30psiであった。冷却ブロアをオンにした。
【0089】
比較例1Aおよび1Bに対応するプレートサンプルをそれぞれ6と12の加熱および(吸収性物質との)接触サイクルで処理した。照射プレートを配置してドラムに固定し、ドラムによって回転させながら、光重合可能層を加熱し、吸収性物質のウェブに層を接触させ、吸収性物質を層から分離し、層を冷却するサイクルを複数回繰り返した。照射プレート表面の剥離層を完全に除去するの3回の熱サイクルを要した。処理したプレートに光仕上げと後照射を10分間ずつ同時に施した。各比較例毎にレリーフ深さ、および31.5ミル(約0.079cm)の陰ラインのリバースの深さ(リバース深さ)を測定したが、その結果は以下に報告されている。
【0090】
残りの照射プレート、すなわち対照1に対しては、OPTISOL溶剤を用いたインラインCYREL1001P溶剤処理装置において溶剤洗浄を施した。それを60℃のオーブンで1.5時間乾燥させ、次いで光仕上げと後照射を10分間ずつ同時に施した。対照1のレリーフ深さは41ミル(約0.102cm)であった。リバースライン(31.5ミル(約0.079cm)のインライン)を測定したところ、リバース深さが600ミクロンであった。
【0091】
実施例1に使用したプレートは、DPHタイプ(67ミル(約0.168cm))のCYREL光重合体プレートであった。DPHプレートの光重合可能層の組成物は、比較例および対照サンプルについて使用されたHOSに対する光重合可能層と同一であった。DPHプレートには、光重合可能層、赤外線感応層、レーザ可脱層(すなわち化学線不透過層)、および保護シートが含まれていた。該化学線不透過層には、バインダとしての67重量%のマクロメルト(登録商標)6900ポリアミドと、33重量%のカーボンブラックが含まれていた。マクロメルトポリアミドバインダは軟化点が135℃である。
【0092】
実施例1のサンプルプレートにケレイ照射装置で12秒間バックフラッシュ処理を施した。保護シートを破棄した後、プレートをCYRELデジタルイメージャのドラムに取りつけて化学線不透過層に直面させ、さらに真空を用いてプレートをドラム上にしっかりと固定して全サイドにテープを貼りつけた。比較例および対照について説明したハロゲン化銀ターゲットと同等の版下画像を、Nd:YAGレーザ(1064nmの光波長出力)を使用してレーザアブレートして放射線不透過層に転写させた。3.2ジュール/cm2のレーザアブレーションエネルギーでプレート上に優れた原位置マスクが得られた。実施例1の化学線不透過層は可視透過密度が2.95で、アブレートされた固形物のステイン密度は0.10(透過型)であった。アブレートされたプレートには、CYREL2001照射装置で9分間大気中での(大気酸素の存在下での)主要UV照射を施した。
【0093】
実施例1のプレートには、加熱して吸収性物質に接触させる熱サイクルを6として熱処理を施した点を除き、比較例1Aおよび1Bについて記載したのと同じ熱処理装置および処理条件を用いて、得られたプレートの熱処理を行った。第1の熱サイクル後に、UV照射したブラックマスク画像を完全に除去した。驚いたことには、赤外線感応層は、非溶融性化合物であるカーボンブラックを含有しているにもかかわらず、熱現像を通じて該層の残りの部分が完全に除去された。そのプレートに、光仕上げと後照射を10分間同時に施した。
【0094】
実施例1についてのレリーフ深さおよびリバース深さを測定したが、その結果を以下に報告する。
【0095】
【表1】
【0096】
実施例1では、比較例1Aと比較した場合に、レリーフ深さが同等で、リバース深さが著しく改善されていた。熱処理条件を同じにした場合に、レーザアブレーションでマスクを形成し大気中で照射する実施例1の照射条件が、ハロゲン化銀ターゲットを真空下に置くアナログ照射の比較例1Aに比べて著しい改善をもたらしたことは驚嘆すべきことである。
【0097】
実施例1の(31.5ミル(約0.079cm)のインラインについての)リバース深さは、6または12の熱サイクルで処理された比較例1Aおよび1Bのリバース深さよりはるかに大きかった。しかし、どのサンプルも同じバックフラッシュおよび主要UV照射レベルが与えられていたにもかかわらず、実施例1ならびに比較例1Aおよび1Bの熱処理プレートは、対照1の溶剤処理プレートよりもレリーフ深さが小さく、またリバース深さも小さかった。
【0098】
マークアンディ印刷機830(ミズーリ州チェスターフィールド)により実施例1、比較例1Aおよび1Bならびに対照のプレートに印刷を行った。フィルムIIIデンスブラックEC8630インク(エンバイロンメントインクス&コーティングス、ノースカロライナ州モーガンタウン)をEICアクアリフレッシュEC1296(2つの溶剤の混合物)で希釈して、Zahn#2カップを用いて測定した粘度を27秒とした。印刷は、ハイグロス40FS S246ペーパー(ファソン、オハイオ州パインスビル)に100フィート(約30.48m)/分の速度で行った。
【0099】
マスクを介して大気中でUV照射された実施例1のプレートは、全階調スケールの印刷品質、スラーターゲットの印刷、およびべた印刷が優れていた。比較例1Aおよび1Bの熱処理プレートは、対照1の溶剤処理プレートに比べて印刷性能が著しく劣っていたことは驚嘆すべきことであるとともに予想外であった。比較例1Aおよび1Bでは中間階調から影部(44から99%)のドットの印刷がダーティで、スラーターゲットの印刷がダーティで、かつべた印刷がまだら(不均一)であったのに対し、対照1は階調範囲スケールとスラーターゲットの両方に対して良好かつシャープな印刷物を与えた。このことは、ドットと微細リバースの間から非照射領域がどのようにして効果的に除去されるかということ、ならびに照射された剥離層が照射プレート表面からどのように除去されるかということ、したがって最終的な印刷性能の差に処理方法が大きな影響を与えることを証明するものであった。熱処理法は、光重合体の非照射領域、およびプレート表面の照射された剥離層を除去する上で、ブラシをかけての(2つの溶剤の混合物による)溶剤処理法に比べてはるかに効果が低く、そのため印刷品質がはるかに劣っている。
【0100】
(プレートサンプル上に追加層を設けることなく、原位置マスクを介して大気中で照射した)実施例1のプレートでは、(クリーン保護シートを被せてターゲットフィルムを介して真空下でアナログ照射する)比較例1Aのプレートに比べて印刷性能が著しく改善されていたのは予想外のことであった。このことは、実施例1と比較例1Aのプレートはともに6サイクルで熱処理され、同レベルのバックフラッシュおよびイメージング照射を受けていたため、特に驚嘆すべきことである。実施例1の70%の見かけのドット(測定値は60.4%)は、比較例1Aの50%の見かけのドット(測定値は52.7%)よりも印刷がはるかに鮮明であったことも驚きに値するものであった。このことは、UV照射条件が、レリーフを形成するために熱処理されるプレートに対して極めて重要な役割を果たすことを証明するものであった。
【0101】
実施例2
以下の実施例は、各々が光重合可能層上に熱除去可能層および1つ以上の追加層を備えた感光性要素を使用する本発明の方法を実証するものである。
【0102】
対照AおよびBについては、4%の固溶体により各仕上層を仮の基板(5ミル(約0.013cm)厚のマイラー(登録商標)ポリエステル)に塗布して、塗装助剤として微量の界面活性剤が存在する連続被膜を形成した。該被膜を(室内乾燥塗装については少なくとも一昼夜)乾燥させた後、その仮の基板を乾燥被膜とともに光重合可能層にホットラミネートした。実施例2Aおよび2C以外のすべてのサンプルについては、67ミル(約0.168cm)厚のCYREL光重合体印刷版UXLタイプから光重合可能層を得た。光重合可能層がCYREL印刷版を起源とするすべてのサンプルについては、ラミネートに先立って保護シートおよび剥離層を除去した。被膜および仮の基板を、支持体に対向する光重合可能層の表面の上方に仕上層が配置されるようにラミネートした。
【0103】
実施例2Aでは、プレート構造を以下のように組み立てた。剥離層が除去されたCYREL光重合体プレートAQSタイプ(67ミル(約0.168cm))を光重合可能層として使用した。放射線不透過層を含む複数の層を有する第2の要素をAQSプレートの光重合可能層にラミネートした。第2の要素を調製し、該要素は、マクロメルト6900ポリアミド90部と、ビニルピロリドンと酢酸ビニル(60:40)の共重合体(PVA−VA−630)10部とから構成される塗布量が3.0mg/dm2の接着性改質層;16.9グラムのBS−11548カーボンブラック着色分散剤(CDI分散剤)(実施例8を参照のこと)と2.80グラムのポリオックスWSRNポリエチレン酸化物から構成され、密度が3.0の放射線不透過層;ならびに塗布量が40mg/dm2のポリオックスWSRNポリエチレン酸化物の100%溶液の上塗層が、仮のマイラーポリエステル支持体の上に記載順に配置された構造を含んでいた。プレート構造は、保護シートとしての仮のマイラー支持体、接着性改質層、放射線不透過層、バリア層としての上塗層、およびAQS光重合可能層を永久支持体の上に備えた構造であった。
【0104】
実施例2Bでは、33重量%のカーボンブラックと67重量%のマクロメルトポリアミドから構成される放射線不透過層(乾燥塗布量26mg/dm2)と、次いでポリエチレンワックス(乾燥塗布量8mg/dm2)の層を仮の支持体に塗布することによって個別的な要素を調製した。該個別的な要素を、感光性要素が、仮の支持体である保護シート、放射線不透過層、ワックス層およびUXL光重合可能層を永久支持体の上に備えた構造を有するようにUXL光重合可能層にラミネートした。
【0105】
実施例2Cでは、プレート構造を以下のように組み立てた。剥離層が除去されたCYREL光重合体プレートHCSタイプ(67ミル(約0.168cm))を光重合可能層として使用した。33重量%のカーボンブラックと67重量%のマクロメルトポリアミドから構成される放射線不透過層(乾燥塗布量15mg/dm2)と、次いでビニルピロリドンと酢酸ビニルの共重合体(インターナショナルスペシャリティプロダクツのPVA−VA−W735)(塗布量20mg/dm2)の層を仮の支持体に塗布することによって第2の要素を調製した。該第2の要素を、感光性要素が、仮の支持体の保護シート、放射線不透過層、PVA−VA層およびHCS光重合可能層を永久支持体の上に備えた構造を有するようにHCS光重合可能層にラミネートした。
【0106】
【表2】
【0107】
CYREL2001照射装置で各要素に15秒間のバックフラッシュ照射を行った。仮の保護シートを除去した。各要素の半分に対しては、大気中において照射装置により、熱除去可能層側を通じて9分間紫外線を照射し、要素の残りの半分にはUV光を遮断するフィルムを被せた。(要素に対するイメージ通りの照射は行わなかった)。これにより、非照射状態とUV照射状態の両方における要素の熱処理性を確認することができた。以下の処理条件に従って、CYRELファースト1000TD処理装置で要素を熱処理した。
【0108】
熱除去可能層を除去するのに必要なサイクルを記録し、各要素について、加熱および接触させる熱サイクルの回数を最大12とした。12の熱サイクル後のレリーフ深さを測定した。熱除去可能層としての物質性能について要素を評価した。熱処理された要素上の満足できる熱除去可能層は、下部の光重合体層の少なくとも非照射領域から最小限の熱サイクル数で除去されるとともに、照射されていない光重合体層を効果的に除去することを可能にするものである。場合によっては、光重合可能層の照射領域における熱除去可能層を熱処理時に除去することも必要である。(最小熱サイクル数とは、好ましくは、加熱して吸収性物質に接触させるサイクルが12未満のサイクル数である)。照射された光重合体の表面の仕上層からの残留物質が存在する場合は、その残留物質が印刷版の究極的な印刷性能に影響することなく、良好かつ均一な印刷面を与えるものでなければならない。
【0109】
熱処理条件を以下のように設定した。
現像ロール温度:華氏275度(135℃)
ドラム温度: 華氏95度(35℃)
圧力: 2.2psi/インチ(2.54cmあたり15.17kPa)
プレート速度: 30インチ/分(76.2cm/分)
IR設定: 最大80%
レリーフ設定: 20ミル(約0.05cm)
ブロア: 自動
すべての要素を最初は加熱サイクルに供し、次に加熱して吸収性物質であるCEREX(登録商標)不織布ナイロンに接触させる12の加熱および接触サイクルに供した。
【0110】
表1には、熱除去可能(T.R.)層に使用する材料、1つまたは複数の熱除去可能層を含む光重合可能層上の層の総塗布量、照射および非照射T.R.層を除去するのに必要な熱サイクルの数、加熱して吸収性物質に接触させるサイクルを12回実施した後の光重合体層のレリーフ深さ、および熱処理における熱除去可能層の総合評価がリストされている。
【0111】
【表3】
【0112】
実施例2の結果は、熱除去可能層、ならびに光重合可能層上の複数の追加層を熱処理によって除去できることを示している。さらに、仕上層が非溶融性物質であるカーボンブラックを含有していても、熱処理温度で軟化または溶融しうるバインダによって、仕上層を熱除去することが可能である。光重合性物質上に1つ以上の追加層を形成するバインダ材料の融点または軟化点は、要素を熱処理するための温度より低くなければならない。熱除去可能層および1つ以上の追加層におけるバインダの溶融温度または軟化温度を低くするのが好ましいが、該溶融または軟化温度だけが考慮すべき唯一のファクタではない。例えば、光重合可能層と隣接する場合に、熱除去可能層または1つ以上の追加層におけるバインダ材料と光重合可能層における移行性物質(例えば、モノマーや光開始剤)との相溶性または非相溶性を考慮すべきである。光重合可能層に隣接する層のバインダが光重合可能層の移行性物質との相溶性を有する場合には、仕上層の熱処理性に悪影響が及ぼされるおそれがある。
【0113】
実施例3
以下の実施例は、熱除去可能層に使用される有機バインダの物理的形態が、光重合体プレートの熱処理性に対して重大な影響を及ぼす、本発明の方法を実証するものである。
【0114】
実施例2と同様に、4%の固溶体により比較例の各仕上層を仮の基板(5ミル(約0.013cm)厚のマイラー(登録商標)ポリエステル)に塗布して、塗装助剤として微量の界面活性剤が存在する連続被膜を形成した。該被膜を(室内乾燥塗装については少なくとも一昼夜)乾燥させた後、その仮の基板を乾燥被膜とともに光重合可能層にホットラミネートした。本実施例におけるすべてのサンプルについて、光重合可能層は、67ミル(約0.168cm)厚のCYREL光重合体印刷版UXLタイプから得たもので、ラミネートに先立って保護シートおよび剥離層を除去した。仮の基板とともに被膜を、その支持体に対向する光重合可能層の表面上に仕上層が配置されるように光重合可能層にラミネートした。
【0115】
実施例3Aおよび3Bでは、各々のエルバノール化合物を、(剥離層が除去された)UXLプレートの粘着性の光重合面に粉末として個別的に塗布した。完全加水分解ポリビニルアルコール(加水分解度99%)であるエルバノール75−15、および加水分解度88%のポリビニルアルコール(酢酸ビニル12%)であるエルバノール50−42を業者、すなわちデュポンから粉末状で入手した。
【0116】
【表4】
【0117】
67UXLプレートの剥離層をテープで除去して、光重合可能層に粘着性の表面を与えるとともに、エルバノール75−15を20回のサイクルでパッド散布により粉末として塗布し、実施例3Aのプレートサンプルを作製した。遊離した粉末をラススティック布でプレート表面から拭き取った。第2のUXLプレートもエルバノール50−42粉末を同様に散布して、実施例3Bのプレートサンプルを作製した。どちらの場合も、UXLプレートの散布面から粘着性が失われ、所望通りにエルバノール粉末が実際にプレート表面に存在していることが証明された。どちらのプレートに対してもCYREL2001照射装置で15秒間のバックフラッシュ照射を行った。
【0118】
得られた2つのプレート、すなわち実施例3Aおよび3Bを、実施例2で記載したのと同じ条件下でCYRELファースト1000TD装置により熱処理した。(プレート)を加熱して(プレート表面)を吸収性物質に接触させるサイクルを一回実施した後で、粉末状の両ポリビニルアルコール化合物が非照射の光重合体プレート表面から完全に除去されていたのは驚嘆すべきことである。加熱して吸収性物質に接触させるサイクルを12回実施した後の実施例3Aおよび3Bの両プレートについてのレリーフ深さは26ミル(約0.065cm)であった。
【0119】
【表5】
【0120】
驚いたことに、実施例3Aおよび3Bの結果は、非照射領域においても同一の光重合体プレート上の連続フィルムとしてのエルバノール75−15およびエルバノール50−52に対してレリーフ深さが得られなかった比較例3Aおよび3Bにおいて観察された結果と全く異なっている。エルバノール75−15およびエルバノール50−42はともに軟化性を有さず、約200℃で分解する。比較例3Aおよび3Bの場合のように連続フィルム形成層におけるバインダとして使用されるときは、仕上層のバインダの融点または軟化点が、照射されていない光重合領域の除去を含めた要素の熱現像性に影響する可能性がある。しかしながら、実施例3Aおよび3Bの結果は、光重合可能層の表面に粉末状の(または粒状としての)有機バインダを使用する場合は、該バインダの軟化点または融点が、下部に位置する非照射の光重合領域とともに粒状の層を熱除去することに対する制約にはならない。
【0121】
比較例3Cおよび3Dは、それぞれ光重合可能層上の仕上層としてヒドロキシプロピルセルロース材の連続フィルム被膜を備えていた。ヒドロキシプロピルセルロースを光重合可能層上の剥離層として使用することは、欧州特許第0665471A2号(Wang)に開示されていた(実施例3、4、比較例3および比較例4を参照のこと)。比較例3Cの仕上層被膜は、仕上層の照射領域が重合プレートの表面に不均一なストリングとして残留し、それらのストリングが印刷結果に悪影響を与えたため、使用不可能であった。比較例3Dの仕上層被膜は、照射領域が仕上層を除去するのに比較的長い熱サイクルを要したため、まずまずの結果にとどまっていた。その結果は、Wangによって示された結果とよく一致している。光重合可能層に連続的な被膜を形成する材料の軟化点および融点は、熱処理において1つの役割を果たす。プレートの熱処理に対しては軟化温度が低い方が好ましい。
【0122】
軟化点または融点の高い他の有機系粉末をもUXLプレートの光重合可能層の粘着性の表面に塗布し、ポリビニルアルコール粉末について本実施例で説明したのと同じ方法に従って試験を行った。使用した材料は酢酸セルロースの粉末(融点230℃)およびセルロースアセテートブチレート(融点155℃)(ともにイーストマンコダックより調達)であった。加熱して吸収性物質に接触させる熱サイクルを一回実施しただけで非照射の粉末を除去することができ、さらに加熱して吸収性物質に接触させる熱サイクルを12回実施した後に27ミル(約0.068cm)の良好なレリーフ深さを得た。
【0123】
結果は、熱除去可能層に使用する有機バインダの物理的形態が、感光性要素の熱処理性に重要な影響を与えることを示すものであった。
【0124】
実施例4
以下の実施例は、粒状物質の層を光重合可能層上の熱除去可能層とする本発明の方法を実証するものである。該粒状物質は、放射線不透過層を形成する。
【0125】
実施例3と同様に、CYREL光重合体プレートUXLタイプ(67ミル(約0.168cm))を調製して(すなわち剥離層および保護シートを除去して)、異なる黒色粒状物質を塗布した。カーボンブラックは非金属化合物である。黒色粒状物質を塗布して、少なくとも2.00の黒色透過密度(可視フィルタ)を達成した。遊離した粉末をラスティック布で拭き取った。実施例4Aでは、カーボンブラックおよび酢酸セルロース(融点230℃)を含むクロマリン(登録商標)ブラックトナーKK6−CN(デュポン社より調達可能)を使用し、プレート上の散布層の密度は2.98であった。実施例4Bでは、カーボンブラックおよびスチレンアクリレート重合体を含む黒色静電トナー(Lanierから調達)を使用し、プレート上の散布層の密度は2.63であった。クールタ(登録商標)マルチサイザ測定装置で粒径の測定を行った。粒径はミクロン単位の等価球形として報告したが、各々のトナーについての10%、50%および90%(ミクロン)における体積分布は以下の通りである。
【0126】
【表6】
【0127】
実施例4Cでは、異なるCYREL光重合体プレートEXLタイプ(67ミル)を実施例3と同様にして調製し、KK6−CNN粉末を散布した。EXLプレートは、光重合可能層上に青色のエラストマー被覆層を含む。黒色トナー層の密度は2.08であった。
【0128】
実施例4Aから4Cのすべてのプレートに対してCYREL2001照射装置で15秒間のバックフラッシュ照射を施し、次いで大気中で(大気酸素の存在下で)黒色微粒子側を通じて全体にUV照射を行った。すなわち、要素に対してイメージ通りの照射を行わなかった。この全体照射は、赤外線感応層を有する要素上の原位置マスクの不透明領域が受けた照射条件をシミュレートするものであった。したがって、原位置マスクを形成しうるUV照射された黒色微粒子は、また、下部の光重合体層ともに熱的に除去され、所望のレリーフ深さを与えるものでなければならない。
【0129】
実施例4Aから4Cのすべてのプレートに対して、実施例2で説明したのと同じ条件で、CYRELファースト1000TD熱処理装置により熱処理を行った。驚いたことには、(プレートを)加熱して吸収材を(プレートの最外面に)接触させるサイクルを一度実施しただけで、実施例4Bの黒色粒状の層が下部の光重合体層とともに除去された。そのサイクルを二度実施しただけで、実施例4Aおよび4Cの黒色粒状の層がそれぞれ下部のUXLおよびEXL光重合体層とともに除去された。これら3つのすべてのプレートについて、加熱して吸収性物質を接触させるサイクルを12回実施した後に良好な深度のレリーフ深さが得られた。
【0130】
【表7】
【0131】
それらの結果は、下部の(非重合)光重合体層および原位置UVマスク特性を有する光重合体プレート表面の放射線不透過微粒子の優れた熱除去が、所望通り達成できることを証明するものであった。
【0132】
実施例4D
実施例4Dでは、実施例4において上述したKK6−CNN黒色微粒子を塗布した他のUXLプレートを実施例4Aと同様に調製したが、プレート上の黒色トナー層の密度は2.24であった。実施例4Dのプレートに対してケレイ照射装置で20秒間のバックフラッシュ照射を施し、次いでそれを実施例1に記載したようにCYRELデジタルイメージャのドラム上に配置した。実施例1の場合と同じ画像を使用して、その黒色粒状層を2.4ジュール/cm2でレーザアブレートさせた。優れたアブレート画像が得られ、アブレート固形物は透過密度が0.08のステイン密度を有していた。そのレーザアブレーションステップにより光重合可能層に原位置マスクが形成された。次いで、ケレイ照射装置により、レーザアブレートしたプレートに、原位置マスク側を通じて10分間大気中でUV照射を施した。実施例2と同じ処理条件を用い、CYRELファースト1000TDでそのプレートに熱処理を行った。加熱して吸収性物質に接触させるサイクルを二度実施しただけで下部の光重合体層を伴う黒色粒状層が除去された。加熱して吸収性物質に接触させるサイクルを12回実施した後のレリーフ深さは23ミル(約0.058cm)であった。下盤の上にもレリーフ画像プレートの微細リバースのなかにも黒色トナー微粒子が残留していなかった。後照射および仕上げ後に、そのプレートを使用して、実施例1に記載した条件および材料によりマークアンディ印刷機で印刷を行った。実施例4Dのプレートは、全階調範囲、スラーターゲットおよび固形物に対して所望通りに優れた処理画像および優れた印刷品質を与えた。
【0133】
実施例5
以下の実施例は、無機微粒子層を光重合可能層上の熱除去可能層とする本発明の方法を実証するものである。無機微粒子は、光重合可能層の非重合領域を溶融、軟化または除去するのに用いられる熱処理温度よりはるかに高い融点を有する。
【0134】
実施例3および4と同様に、剥離層が除去されたCYREL光重合体プレートUXLタイプ(67ミル(約0.168cm))の光重合可能層の粘着性の表面に、散布により粒状物質の層を塗布した。実施例5Aでは、ケイ酸アルミニウム(エングレハードからサティンホワイトという品名で市販されている)(融点1000℃)を使用した。クールタ(登録商標)マルチサイザ測定装置でその粒径を測定した。粒径をミクロン単位の等価球径として報告したが、10%、50%および90%における体積分布(ミクロン)は以下の通りである。
【0135】
【表8】
【0136】
余剰の粉末をラスティック布で拭き取った。微粒子層を有するプレートの表面は非粘着性であった。
【0137】
実施例5Aのプレートに対してCYREL2001照射装置で15秒間のバックフラッシュ照射を施した。実施例2の場合と同じ処理条件下によりCYRELファースト1000TD装置でそのプレートを熱処理した。驚いたことには、ただ一度の熱サイクルで、実施例5Aの(非照射)微粒子がプレート表面から除去された。実施例5では、加熱して吸収性物質に接触させるサイクルを12回実施した後のレリーフ深さは20ミル(約0.05cm)であった。
【0138】
光重合可能層に散布された二酸化チタン(融点1560℃)の粒状物質についても同様の良好な結果が得られた。散布粒状物質は、要素に非粘着表面を与え、熱処理時の第1の熱サイクルで除去された。
【0139】
実施例6
以下の実施例は、本発明の方法において光重合可能層の上に熱除去可能層を形成する粒子の粒径の重要性を実証するものである。熱除去可能層は、融点が高い金属や合金から形成されている。粒径を適切に選択することにより、金属微粒子を使用して原位置マスクを形成するとともに、その微粒子を光重合可能層の非重合領域とともに熱除去することが可能である。
【0140】
実施例3および4と同様に、室温にて、CYREL光重合体プレートUXLタイプ(67ミル(約0.168cm))の光重合可能層の粘着性の表面に、散布法により粒状物質の層を塗布した。原位置マスクに対するこれら微粒子の良好な被覆率を確保するために、プレートに二度散布を行った(毎回40サイクル)。遊離した微粒子をラススティック布で拭き取った。
【0141】
実施例6Aでは、微粒子層は、5%未満のステアリン酸(アルカントーヨーアメリカから入手)を有するアルミニウムフレーク(融点660℃)であるMS−1から形成されていた。平均粒径は32ミクロンと報告されていた(Micritacによる)。実施例6Bおよび6Cでは、微粒子層はそれぞれXB−260ペールおよびレジストCTペール合金(エカートアメリカL.P.より入手)から形成されていた。エカートから提供された製品安全データシートによれば、XB−260ペールは85から95%の銅、5から15%の亜鉛および0.2から2.0%のステアリン酸を含み、平均粒径は5ミクロンであると報告されており(シラス法)、またレジストCTペールは68から88%の銅、9から29%の亜鉛および3%のSiO2を含み、平均粒径は35μmであると報告されている(シラス法)。微粒子の粒径は我々の実験室でも測定した。粒径の測定はクールタ(登録商標)マルチサイザ測定装置で行った。ミクロン単位の等価球径として粒径を報告したが、体積分布結果(ミクロン)は以下の通りである。
【0142】
【表9】
【0143】
d50は、サンプルの塊体の50%が、ミクロン単位の所定の粒径より小さい粒子から構成されるメジアンである。d90は、サンプルの塊体の90%がミクロン単位の所定の径より小さい粒子から構成されていることを意味する。放射線不透過マスクとして使用される微粒子については、d50およびd90の体積分布を考慮する必要がある。
【0144】
実施例6A、6Bおよび6Cのプレート上の(可視フィルタによる)透過密度は、それぞれ1.15、2.07および1.02であった。プレートの散布面はどれも粘着性を有していなかった。3つの金属微粒子のなかで最も平均粒径が小さかった実施例6B(XB−260)の微粒子が、同じ散布条件のもとで最も高い透過密度を示したことは感嘆すべきことである。
【0145】
実施例6Aから6Cのすべてのプレートに対して、ケレイ照射装置で20秒間のバックフラッシュ照射を施した。実施例1と同じ画像ファイルを用いて約1064nmでNd:YAGレーザを放射させるCYRELデジタルイメージャによりそれらのプレートをレーザアブレートさせて微粒子層をイメージ通りに除去し、マスクを形成した。それら3つのプレートはどれも良好なアブレート画像を有していた。最適なレーザアブレーションエネルギーは、例えば6A、6Bおよび6Cについて、それぞれ5.9、3.2および5.9ジュール/cm2であると判断された。アブレートした固形領域は、実施例6A、6Bおよび6Cについて0.07、0.37および0.16の透過密度を有していた。実施例6Aおよび6Cのプレートでは、光重合可能層のアブレート面に大きな金属粒子が観察された。実施例6Bのプレートでは、光重合可能層のアブレート面にグレーの残留物が観察された。アブレートしたすべてのプレートに対して、CYREL2001照射装置により、金属および合金(マスク)側を通じて大気中で9分間UV照射を施した。
【0146】
次いで、同一の熱処理装置により、また実施例2で説明したのと同じ条件で、加熱して吸収性物質に接触させるサイクルを12回実施する熱処理をすべてのプレートに施した。
【0147】
加熱して吸収性物質に接触させるサイクルを12回実施したところ、実施例6Cのプレートのレリーフ深さ(2.5ミル(約0.006cm))が最も小さく、(アブレート領域の表面よりも)下盤および微細リバースのなかに多くの金属微粒子が残留していた。実施例6Cのプレートの表面上部にも残留粒子が存在し、これらの領域における透過密度が0.10になっていた。実施例6Aのプレートについても同様の結果が得られた。驚いたことには、実施例6Bのプレートは、加熱して吸収性物質を接触させるサイクルを12回実施した後に17ミル(約0.043cm)の良好なレリーフを確保し、加熱して吸収性物質に接触させるサイクルを二度実施することですべての微粒子が下部の光重合可能層とともに除去された。下盤領域および微細リバースには金属微粒子が付着していなかった。後照射と光仕上を10分間(同時に)行った後で、実施例1で説明したようにマークアンディ印刷機ですべてのプレートに印刷を行った。実施例6Bのプレートでは極めて良好な印刷画像が得られたが、実施例6Aおよび6Cのプレートでは印刷不良が認められた。印刷不良は、処理プレートの下盤レリーフが小さいことによるものであった。粒状物質の粒径により、実施例6Aおよび6Cが、実施例6Bで実証された本発明に対する比較例になっていた。粒状物質を所望の粒径、すなわち23ミクロン未満に挽くと、比較例6Aおよび6Cについても満足できる結果が得られるものと考えられる。
【0148】
(比較)例6Aおよび6Cのレリーフ深さが小さいことは、これらのプレートの密度が小さく(UV遮断能力が低く)、微粒子を介したUV照射時に下部の光重合可能領域が光重合されるという事実によって説明することが可能である。機能的なUV原位置マスクを与えるためには、散布された金属微粒子の透過密度が2.0より大きくなければならない。微粒子の散布密度が高くなると、プレート表面の粒子の充填度が高くなる。このことは、本実施例において実証されたように、d50およびd90における粒径体積分布が微粒子のほうが達成されやすい。熱処理ステップでは、熱除去可能層の粒径も小さいほうが有利であった。小さい粒子のほうが、微細リバース、およびプレート表面のドット領域の間からの除去が容易であった。粒径の大きな微粒子は、熱処理後もプレート表面や微細リバースのなかに残留しやすく、印刷性能に悪影響を与えた。
【0149】
本実施例は、金属微粒子の層を有する光重合性要素に対して単一の処理ステップ(熱処理のみ)が可能であるという期待外の利点を実証するものでもあった。米国第4、132、168号の実施例1に記載されているような未架橋のジアゾ層を除去する溶剤現像ステップの前に、(真空蒸着による)金属マスクを除去するための追加的な水酸化カリウム水溶液を必要としなかった。このことにより全体的なターンアラウンド時間が改善される。
【0150】
実施例7
以下の実施例は、充填剤の無機分散物の被膜およびバインダが光重合可能層上の熱除去可能層を形成する本発明の要素および方法を実証するものである。
【0151】
2つの原液を調製した。加水分解度88%のポリビニルアルコール(酢酸ビニル12%)であるエルバノール(登録商標)50−42を蒸留水に溶解させて4%水溶液を得た。固形分30%のコロイドシリカであるルドックス(登録商標)AM(デュポン社より入手)を蒸留水で希釈して4%溶液を得た。コロイドシリカの平均粒径は12ナノメートルである。微量のシルウェット界面活性剤を両溶液に加えた。乾燥シリカは融点が1900℃である。コロイドシリカの乾燥粒子は化学的に不活性で、耐熱性を有する。
【0152】
4%の原液から2つの複合溶液を調製し、2ミル(約0.005cm)の塗布ナイフを用いて各々の溶液を5ミルのマイラー(登録商標)ポリエステルフィルムに塗布した。被膜の最終乾燥組成物は、実施例7Aでは70%シリカ/30%エルバノール50−42(重量百分率)で、実施例7Bでは85%シリカ/15%エルバノール50−42であった。実施例7Aと7Bの被膜の各々は、有機バインダが不連続相にあるため(すなわち、バインダは全組成物の49重量%未満であるため)複合被膜である。実施例7Cでは、シリカ原液のみの第3の被膜を同じ条件で調製した。
【0153】
それらの被膜を少なくとも一昼夜室温で乾燥させ、次いで各々の被膜をCYREL光重合体プレートUXLタイプ(67ミル(約0.168cm))の光重合可能層にホットラミネートした。被膜のラミネートに先立って該プレートの剥離層を除去した。CYREL2001照射装置で各サンプルに15分間バックフラッシュを施した。仮のマイラーシートをサンプルから除去した。すべてのサンプルに対して適切な接着均衡が得られ、粘着性の光重合体表面に被膜を接着させて所望の非粘着面を与えた。
【0154】
実施例2で説明したのと同じ条件に基づき、同じ熱処理装置で実施例7Aから7Cのサンプルを熱処理した。
【0155】
驚いたことには、実施例7Bおよび7Cでは、加熱して吸収性物質に接触させる熱サイクルを一度実施しただけで被膜(熱除去可能層)が非照射の光重合可能層とともに除去された。実施例7Aでは、熱サイクルを二度実施することで被膜が非照射の光重合可能層とともに除去された。加熱して吸収性物質に接触させるサイクルを12回実施した後のレリーフ深さは、実施例7Aでは17ミル(約0.043cm)、実施例7Bでは29ミル(約0.073cm)、そして実施例7Cでは20ミル(約0.05cm)であった。
【0156】
比較のために、エルバノール50−42(さらに4%固溶体および2ミル(約0.005cm)のナイフ被膜)から作られた連続フィルムは、実施例3(比較例3B)で説明し、示したように、熱処理される場合は光重合体プレートのための熱除去可能層として使用することはできない。加熱して吸収性物質を接触させるサイクルを12回実施した後もプレートの非照射領域にレリーフ深さが得られなかった。
【0157】
本実施例は、極めて融点の高い無機物、例えば充填剤として融点が1900℃のシリカ、ならびに200℃で分解するポリビニルアルコールの如き融点が高い有機バインダを使用して光重合可能層の上に複合層を形成することが可能で、なおも感光性要素は好適に熱処理されることを示すものであった。これにより、バインダが49重量%未満の熱除去可能層を備えた感光性要素に対しては軟化点および/または融点の制限を適用し得ないことが証明された。
【0158】
実施例8
以下の実施例は、熱除去可能層(b)が化学線不透過層である本発明の要素および方法を実証するものである。該放射線不透過層はカーボンブラック分散物、またはカーボンブラック分散物と有機バインダの混合物をベースとする。当該被膜は、光重合体プレートの表面に塗布した後に、デシタル画像化および熱処理することが可能である。
【0159】
いくつかの塗料溶液を調製した。BS11548&BS15870は、CDIディスパージョンから調達したカーボンブラック着色水性分散物である。BS11548分散物は、顔料45%と独自仕様材料6%を含む総固形分が51%の物質である。BS15870分散物は、顔料38%と独自仕様材料8%を含む総固形分が46%の物質である。各分散物を蒸留水で希釈して4%溶液とし、少量の界面活性剤(ゾニルFSN)を添加した。2ミル(約0.005cm)の塗布ナイフを用いて希釈溶液を5ミルの仮のマイラー(登録商標)支持体に塗布した。得られた乾燥被膜の透過密度はBS11548(被膜A)およびBS15870(被膜B)について、それぞれ3.7および3.1であった。
【0160】
4%のエルバノール50−42(加水分解度88%のポリビニルアルコール(酢酸ビニル12%))原液(実施例7より)と4%のBS11548分散物とを以下に示す乾燥組成物が得られるように混合することによってさらに4つの塗料溶液を調製した。(エルバノール50−42は軟化性を有さず、200℃で分解する)。2ミル(約0.005cm)の塗布ナイフを用いて各々の分散物を5ミル(約0.013cm)のマイラーポリエステルフィルムに塗布し、被膜C、D、EおよびGを形成した。
【0161】
【表1】
【0162】
4%のBS11548分散物とアクアロンから入手したヒドロキシプロピルセルロースであるクルセルGの4%水溶液との混合物に少量の界面活性剤(ゾニルFSN)を加えることにより他の塗料溶液を調製した。(クルセルGの融点は130℃である)。2ミル(約0.005cm)の塗布ナイフを使用して5ミル(約0.013cm)のマイラーポリエステルフィルムにこの塗料溶液を塗布した。得られた被膜Fはカーボンブラック83.8%と、ヒドロキシプロピルセルロース5%と独自仕様材料11.2%の組成物を有し、その実測透過密度は2.5であった。
【0163】
ビニルアルコールと酢酸ビニルの共重合体(55/45)を水に分散させたコロイド分散物であるアルコテックス552P(ハルコ社から入手、推定融点は150から180℃)と、カーボンブラック分散物との混合物から他の塗料溶液を調製し、それを塗布ナイフでポリエステルフィルムに塗布して乾燥被膜重量を17mg/dm2とした。得られた被膜Hはカーボンブラック49%と、ビニルアルコールと酢酸ビニルの共重合体44%と、独自仕様材料7%(分散による)の組成を有し、その実測透過密度は2.85であった。
【0164】
【表11】
【0165】
すべての被膜AからHを、被膜層がプレートの光重合可能層の上に位置するようにCYREL光重合体プレートUXLタイプ(67ミル(約0.168cm))にそれぞれホットラミネートして、実施例8A、8B、8C、8D、8E、8Fおよび8Hならびに比較例8Gのプレートサンプルを形成した。ラミネートに先立ってプレートの剥離層を除去しておいた。すべての実施例8Aから8Fおよび8Hならびに比較例8Gにおいて、被膜層が放射線不透過層になっていた。各プレートサンプルに対してCYREL2001照射装置で15秒間のバックフラッシュ照射を施した。マイラーシート(被膜に対する支持体)を各プレートサンプルから除去した。実施例8C、8D、8E、8Fおよび8Hならびに比較例8Gについては、光重合可能層に対する被膜の適切な接着均衡が観察された。被膜AおよびBはマイラーフィルム(仮の支持体)に対する接着力が幾分強く、マイラーフィルムを剥がしている間に、被膜層が光重合可能層の上に残留するように配慮する必要があった。Cyrel(登録商標)2001照射装置により、すべてのプレートサンプルに大気中で9分間、放射線不透過(被膜)層を通じてUV照射を施した。
【0166】
実施例2において説明したのと同じ熱処理装置、かつ同じ条件ですべてのプレートサンプルに熱処理を施した。サイクルまたは熱サイクルは、プレートサンプルを加熱して、そのプレートの表面を吸収性物質に接触させるものである。実施例8Aから8Fおよび8Hについては、どの放射線不透過被膜も所望の熱処理特性、および所望通りの良好な化学線放射マスクを得た。
【0167】
【表12】
【0168】
しかし、比較例8Gのプレートについては、要素から放射線不透過層を除去するために、12回を上回る回数の加熱および接触サイクルが必要であった。また、被膜層の透過密度が(3.6と)十分に高く、そのためUV線に対する遮断性に優れていたにもかかわらず、プレートのレリーフ深さは小さかった。比較例8Gの被膜層は熱除去されず、照射されていない下部の光重合可能材料が除去されるのを防いでいた。被膜Gは、(バインダと充填剤の合計に対する)バインダの比率が49%より大きく、そのため不連続的な層になっていなかった。
【0169】
さらに比較すると、実施例3(比較例3B)において説明したのと同様に、光重合可能層上のエルバノール50−42(加水分解度88%のポリビニルアルコール)の連続被膜層は、非照射領域(リレーフ深さではない)でさえも熱処理をするのが不可能であった。実施例3(比較例3C)において説明したのと同様に、光重合可能層上のクルセルG(ヒドロキシプロピルセルロース)の連続被膜層は、加熱して吸収性物質に接触させるサイクルを12回実施した後のストリング形成により、UV照射領域の熱除去が不可能であった。
【0170】
実施例9
以下の実施形態は、熱除去可能層が、光重合可能層上に配置される放射線不透過層である本発明の要素および方法を実証するものである。
【0171】
異なる材料から塗料溶液を調製した点を除いて、実施例8を繰り返した。ビニルピロリドンと酢酸ビニル(60:40)の共重合体のバインダ溶液(インターナショナルスペシャリティプロダクツのPVP−VA−630)を溶解して4%の水溶液とし、少量の界面活性剤(ゾニルFSN)を加えた。該バインダ溶液を実施例8の4%BS11548カーボンブラック分散物と、乾燥後の組成物がカーボンブラック49%、バインダ44%および独自仕様材料7%(バインダとカーボンブラック充填剤の合計に対するバインダの比率が47.3重量%)になるように混合し、マイラーポリエステルフィルムに塗布した。被膜の乾燥透過密度は2.5だった。次いで、実施例8で説明したように、その被膜を光重合体プレート(UXLタイプ)の光重合可能層にラミネートした。プレートサンプルにバックフラッシュ照射を施し、マイラーフィルムを除去し、次いで実施例8で説明したように裏層を通じてUV照射を施した。
【0172】
実施例2で説明したのと同じ熱処理装置で、かつ同じ条件でプレートサンプルに熱処理を施した。それらのプレートサンプルについては、下部の重合体層とともに放射線不透過層を除去するのに必要な熱サイクルはわずか1サイクルであった。加熱して吸収性物質に接触させるサイクルを12回実施した後のレリーフ深さは23から26ミル(約0.058から約0.065cm)であった。各プレートサンプルは、熱処理可能なデジタルプレートとしての所望の特性を満たしていた。
【0173】
実施例10
以下の実施例は、熱除去可能層が、従来のインクジェット法によって、または物理的なマスクスクリーンとして光重合可能層に伝達することのできる化学線不透過マスクである本発明の方法を実証するものである。
【0174】
ブラックのシャーピ永久マーカ(所望の密度を達成するマルチライティング)を化学線マスクとして使用して、光重合体層上に剥離層が存在するものと存在しないものを含めて、CYREL光重合体プレートUXLタイプの表面に画像を描くことによってこのインクジェットマスクのコンセプトをシミュレートした。得られたプレートには、CYREL2001照射装置により大気酸素の存在下で9分間、インクマスク側を通じてUVイメージ照射を施し、照射装置により15秒間バックフラッシュ照射を施し、次いで実施例1と同様の熱処理装置および処理条件を用いて熱処理を施した。第1の熱サイクルの後でブラックインクのマスクを熱除去し、所望通りの良好な処理画像およびレリーフを確保した。
【0175】
参考実施例10B
主要UV照射に先立って、光重合体層上に剥離層が存在するものと存在しないものを含めて、CYREL光重合体プレートUXLタイプ(67ミル(約0.168cm))の表面に(感圧接着剤(ビス・コム社より入手)により)黒色のビニル文字を貼ることによって物理的マスクをシミュレートした。インクジェットマスクに対して、上述のように、大気中での物理的マスク(文字)を通じたUV照射およびバックフラッシュ照射を行った。物理的なマスク文字を除去した後に、プレートに熱処理を施して、加熱して吸収性物質に接触させるサイクルを12回実施した後の所望通りの優れた文字画像を得た。
【0176】
化学線マスクを光重合可能層に形成する他の方法でも熱処理を利用した上述の方法と全く同じ良好な結果が得られるものと想定される。他の供与体マスクフィルムによるレーザアブレート転写メカニズムによって、または仮の支持体にマスク画像をラミネートし、次いでその仮の支持体を破棄することによってマスク画像を形成することが可能である。
【0177】
実施例11
以下の実施例は、感光性要素が熱除去可能層および光重合可能層とともに1つ以上の層を含むデジタルマスク照射についての本発明の方法を実証するものである。
【0178】
以下に説明する製品構造を組み立てた後に以下の一般的な手順を実施した。ケレイ照射装置によりプレートに20秒間バックフラッシュ照射を施した。仮の保護シートを破棄し、放射線不透過層(黒色被膜)がレーザに直面するようにプレートをCYRELデジタルイメージャに配置した。そのプレートにレーザ放射線をイメージ通りに照射して、プレートから放射線不透過層を剥離させた。そのイメージ通りの照射には、実施例1において記載したレーザエネルギーレベルの画像ファイルを使用した。大気酸素の存在下で、ケレイ照射装置により10分間プレートにUV照射を施した。実施例2で記載したのと同じ1000TD熱処理装置で、同じ処理条件によりプレートに熱処理を施した。後照射および光仕上を行った後で、実施例1で説明したようにマークアンディ印刷機でプレートに印刷を行った。
【0179】
実施例11Aでは、以下のようにしてプレート構造を組み立てた。CYREL光重合体プレートHOSタイプ(67ミル(約0.168cm))と、光学密度が2.8の放射線不透過(黒色)層を備えたレーザマスク(登録商標)デジタル画像作成フィルム(レキサム社より入手)とを貼り合わせた。プレート構造は、仮のマイラー保護シート、レーザマスク(商標)不透過層、マクロメルト6900ポリアミド(塗布量24mg/dm2)の剥離層、およびHOS光重合可能層が永久支持体上に配置された構造であった。光重合可能層には、バインダ、少なくとも1つのモノマー、および光開始剤が含まれていた。アブレート固形物は、1.6ジュール/cm2のエネルギーでレーザアブレートした後の密度が0.06であった。熱処理では、不透過層および剥離層を下部の光重合体層とともに除去するのに必要な熱サイクルは1サイクルのみで、加熱して吸収剤に接触させるサイクルを12回実施した後のレリーフ深さが23ミル(約0.058cm)であった。後照射および仕上げが施されたプレートについても、マークアンディ印刷機で優れた印刷性能が得られた。
【0180】
実施例11Bでは、以下のようにしてプレート構造を組み立てた。剥離層が除去されたCYREL光重合体プレートAQSタイプ(67ミル(約0.168cm))を光重合可能層として使用した。放射線不透過層を含む複数の層を備えた第2の要素をAQSプレートの光重合可能層にラミネートした。第2の要素を調製し、該要素は、マクロメルト6900ポリアミド90部と、ビニルピロリドンと酢酸ビニル(60:40)の共重合体(PVA−VA−630)10部とから構成される塗布量が3.0mg/dm2の接着性改質層;16.9グラムのBS−11548カーボンブラック着色分散剤(CDI分散剤)(実施例8を参照のこと)と2.80グラムのポリオックスWSRNポリエチレン酸化物から構成され、密度が3.0の放射線不透過層;ならびに塗布量が40mg/dm2のポリオックスWSRNポリエチレン酸化物の100%溶液の上塗層が、仮のマイラーポリエステル支持体の上に記載順に配置された構造を含んでいた。プレート構造は、保護シートとしての仮のマイラー支持体、接着性改質層、放射線不透過層、バリヤ層としての上塗装、およびAQS光重合可能層を永久支持体の上に備えた構造であった。3.2J/cm2のレーザエネルギーが用いられたプレートのアブレート固形領域は、密度が0.05であった。放射線不透過層を除去するのに必要な熱サイクルは1サイクルのみで、加熱して吸収性物質に接触させるサイクルを12回実施した後のレリーフ深さは32ミルであった。
【0181】
実施例11Cでは、以下のようにしてプレート構造を組み立てた。CYREL光重合体プレートUXLタイプ(67ミル(約0.168cm))と、放射線不透過層を備えた第2の要素を貼り合わせた。第2の要素を調製し、該要素は、カーボンブラック33%と、クラトン1102、すなわち密度が2.60のエラストマーポリ(スチレン−ブタジエン−スチレン)ブロック共重合体67%とから構成される放射線不透過層、ならびに塗布量が42mg/dm2の100%ポリアミドのバリヤ層を、表面がシリコン処理された仮のマイラー支持体の上に配置した構造を含んでいた。そのプレート構造は、放射線不透過層に隣接し表面にシリコン処理が施された保護シートとして仮のマイラー支持体、バリヤ層、およびUXL光重合可能層を永久支持体の上に配置した構造であった。3.2J/cm2のレーザエネルギーによるプレート上のアブレート固形領域は、密度が0.12であった。照射済の放射線不透過層を下部の光重合可能層と完全に除去するのに必要な熱サイクルは4サイクルであった。加熱して吸収性物質に接着させるサイクルを12回実施した後のレリーフ深さは22ミル(約0.056cm)であった。良好な印刷画像が得られた。
【0182】
実施例12
以下の実施例は、良好な熱処理範囲を有する本発明の方法を実証するものである。
【0183】
CYREL光重合体プレートDPHタイプ(45ミル)にケレイ照射装置により75秒間のバックフラッシュ照射を施した。DPHプレートは以下の構造、すなわち青色の永久支持体;エラストマーバインダと、少なくとも1つのモノマーと、光開始剤を含むDPH光重合可能層;カーボンブラック33%とマクロメルトポリアミド67%から構成される放射線不透過層;ならびに保護シートを備える。保護シートを破棄した後に、プレートをCYRELデジタルイメージャのドラム上に配置し、3.2J/cm2でレーザアブレートして、実施例1で記載したような原位置マスクを形成した。大気酸素の存在下で、そのプレートに原位置マスクを通じて14分間UV照射を施した。
【0184】
実施例1で記載したのと同じ熱処理装置でそれらのプレートに熱処理を施した。1つのプレート(A)にはブロアをオンにしながら12サイクルの処理を行い、他のプレート(B)にはブロアをオフにして12サイクルの処理を行い、第3のプレート(C)にはブロアをオフにして6サイクルの処理を行った。すべてのプレートに光仕上および後照射を10分間ずつ同時に行った。処理プレートの30ミル(約0.075cm)陰ラインについてのレリーフ深さおよびリバース深さを測定し、プレートに印刷を行った。熱処理装置で処理しながらプレートの基板(すなわち永久支持体)の温度を測定した。結果を以下に示す。
【0185】
【表13】
【0186】
デジタル照射され、熱処理されたプレートは良好な処理幅を有することが証明された。本実施例では、熱サイクルの数を著しく(12サイクルから6サイクルに)削減しながらも、あらゆる階調範囲および微細リバースを保持する上で優れた印刷品質と良好な透明べた印刷を確保することが可能であることも示された。サイクル数の削減は、プレートのターンアラウンドを迅速化することになる。
【0187】
実施例13
以下の実施例は、感光性要素に実質的に透明な層を形成する粒状物質の粒径および体積分布が該要素の熱処理性能に影響する、本発明の方法を実証するものである。
【0188】
67ミル(約0.168cm)厚のCYREL光重合体印刷版UXLタイプから光重合可能層を調製し、散布前に保護シートおよび剥離層を除去しておいた。実施例3と同じ手順に従って、粘着性のUXL光重合体表面に粒状物質を散布した。感光性要素は、支持体、UXL光重合可能層および粒状物質の層を備えていた。
【0189】
散布された粒状物質は、2種類のケイ酸アルミニウム粉末(エングルハードから入手したサティンホワイトとスパーカ)であった。エングルハードによると、光散乱法によるサティンホワイトの報告粒径範囲は4から35ミクロンで、スパーカの報告粒径範囲は10から110ミクロンである。実施例6のようなクールタ(登録商標)マルチサイザによる我々の試験に基づく粒径分析では、以下のような粒径および体積分布(ミクロン)が示された。
【0190】
【表14】
【0191】
光重合体表面から余剰の微粒子を除去し、可視フィルタを使用して、透過密度としての散布密度を測定した。どちらの散布面も粘着性がなく、プレート表面に微粒子が所望通りに接着されていることを示唆していた。実施例13Aは、サティンホワイト微粒子が散布されたUXL光重合可能層から形成された要素である。実施例13Bは、スパーカ微粒子が散布されたUXL光重合可能層から形成された要素である。実施例13Aの可視密度は0.39で、実施例13Bの可視密度は0.14であった。実施例13Bに比べて実施例13Aの可視密度が高いことは、スパーカ粉末よりサティンホワイト粉末のほうがプレート散布面により高度な充填システムが達成されていることを示すものであった。
【0192】
各サンプル要素の半分に対しては大気酸素の存在下でUV照射を施し、他の半分に対してはUV照射を行わなかった。実施例3のようにサンプルに熱処理を行った。
【0193】
驚いたことに、実施例13Aの散布微粒子層は第1の熱サイクルで照射領域と非照射領域の両方が取り除かれた。実施例13Aでは、非照射領域における12サイクル後のレリーフ深さは20ミル(約0.05cm)で、下盤に残留微粒子が存在しなかった。また、UV照射プレートの表面は粘着性を有し、微粒子が残留している兆候はなかった。それに対して、実施例13Bでは、熱サイクルを12回実施した後も下盤表面に微粒子が存在し、非照射領域におけるレリーフ深さは22ミル(約0.056cm)で、UV照射プレート面は、その表面に微粒子が存在しているため粘着性がなかった。
【0194】
どちらのサンプルにも後照射および光仕上を施し、実施例1と同様にマークアンディ印刷機で印刷を行った。実施例13Aは、良好なべた印刷を与えたが、実施例13Bのべた印刷は劣っていた(べた密度がはるかに小さかった)。熱処理プレート表面および下盤にケイ酸アルミニウム粒子が残留するのは望ましいものではなかった。下盤の残留粒子は、スパーカが除去しにくい性質を有していること(d50およびd90(ミクロン)が比較的大きいこと)を示唆しており、この問題は、スクリーン線数が多い画像および微細リバースを有する画像にとっては、プレートの熱洗浄が不十分になり、印刷品質が低下するためより深刻である。
【0195】
上記の結果は、粒径および分布は、粒子の充填の関係および光学的効果、そして最終的な熱処理プレート性能に重大な影響を及ぼすことを示すものであった。サティンホワイトの粒径および体積分布は、熱処理プレートに対して好ましい範囲を提供する。
【0196】
実施例14
以下の実施例は、軟化点が190℃未満のバインダを含む放射線不透過層を備えた感光性要素を使用する本発明の方法を実証するものである。
【0197】
CYREL光重合体プレートUXLタイプ(67ミル(約0.168cm))を光重合可能層として使用した。剥離層を除去した。カーボンブラック17%と(融点が135℃の)マクロメルトポリアミド83%から構成され、乾燥塗布量が47mg/dm2で、透過密度が2.50の放射線不透過層を備えた第2の要素を調製した。該放射線不透過層をUXL光重合可能層にラミネートして、実施例14のサンプル要素を形成した。
【0198】
エネルギーが5.9ジュール/cm2の赤外レーザ放射線によって、放射線不透過層を光重合可能層からイメージ通りにアブレートさせてマスクを形成した。アブレート固形物の密度は0.19であった。ケレイ照射装置により、要素に20秒間バックフラッシュ照射を施し、さらにマスクを介して10分間主要UV照射を施した。実施例2で説明したようにして要素に熱処理を行った。(加熱して要素を接触させる)サイクルを一度実施しただけで放射線不透過層の残留部が除去された。12サイクル後のレリーフ深さは26ミル(約0.065cm)であった。上述のようにして要素を調製して印刷を行い、良好な印刷結果を得た。
本発明の好ましい態様を、以下に示す。
1. フレキソ印刷版を製造するための方法であって、
1)エラストマーバインダと、少なくとも1つのモノマーと、光開始剤とを含む支持体上の少なくとも1つの光重合可能層と、前記光重合可能層の上に配置される少なくとも1つの熱除去可能層とを備えた感光性要素を設けるステップであって、前記熱除去可能層は、
(a)(i)少なくとも1つの赤外線吸収性物質、(ii)化学線不透過物質(ただし、(i)と(ii)は同一であっても異なっていてもよい)、および軟化または溶融温度が190℃未満の少なくとも1つのバインダを含む化学線不透過層と、
(b)少なくとも1つのバインダおよび充填剤を含む組成物の層であって、前記バインダは、前記バインダおよび充填剤の総重量に基づく比率が49重量%未満である組成物の層と、
(c)粒径が23マイクロメートル未満の粒状物質の層と
からなる群から選択されるステップと、
2)前記光重合可能層に化学線をイメージ通りに照射して重合部および非重合部を形成するステップと、
3)前記熱除去可能層を除去するとともに、前記光重合可能層の前記非重合部を除去してレリーフを形成するのに十分な温度に加熱することによりステップ2)の要素を熱処理するステップと
を含むことを特徴とする方法。
2. b)およびc)から選択される前記熱除去可能層は剥離層であることを特徴とする1.に記載の方法。
3. b)およびc)から選択される前記熱除去可能層は化学線不透過層であることを特徴とする1.に記載の方法。
4. 前記熱除去可能層b)は、(i)少なくとも1つの赤外線吸収性物質と、(ii)放射線不透過物質(ただし、(i)と(ii)は同一であっても、異なっていてもよい)とをさらに含むことを特徴とする3.に記載の方法。
5. 前記熱除去可能層c)は放射線不透過層で、前記粒状物質は放射線不透過物質、放射線不透過物質かつ赤外吸収性物質、またはそれらの組み合わせでありうることを特徴とする3.に記載の方法。
6. 前記熱除去可能層は前記光重合可能層を完全に覆うことを特徴とする1.に記載の方法。
7. 前記熱除去可能層は、放射線不透過領域を備えたマスク層で、ステップ2)に先立って、a)、b)またはc)から選択される前記熱除去可能層から前記マスク層をイメージ通りに形成するステップをさらに含むことを特徴とする3.に記載の方法。
8. 前記マスクを形成するステップは、前記熱除去可能層を前記光重合可能層にイメージ通りに塗布するステップをさらに含むことを特徴とする7.に記載の方法。
9. 前記マスクを形成するステップは、完全保護層として前記熱除去可能層を前記光重合可能層に塗布するステップと、前記熱除去可能層をイメージ通りに除去するステップとを含むことを特徴とする7.に記載の方法。
10. 前記マスクを形成するステップは、仮の支持体上に前記熱除去可能層を前記イメージ通りのマスクとして備える担体要素を形成するステップと、前記熱除去可能層が、前記支持体に対向する前記光重合可能層の表面の上に配置されるように前記担体要素を前記光重合可能層にラミネートするステップと、前記仮の支持体を除去するステップとを含むことを特徴とする7.に記載の方法。
11. 前記マスクを形成するステップは、インクジェット法によって前記熱除去可能層をイメージ通りに伝送するステップを含むことを特徴とする7.に記載の方法。
12. 前記熱除去可能層は赤外線にも感応し、前記マスクを形成するステップは、
基板上に前記熱除去可能層を備えた担体要素を形成するステップと、
前記熱除去可能層が前記支持体に対向する前記光重合可能層の表面の上に配置されるように、前記担体要素を前記光重合可能層上に配置するステップと、
前記熱除去可能層に赤外線をイメージ通りに照射して、前記熱除去可能層と前記担体要素の基板との接着均衡を選択的に変化させるステップと、
前記基板を前記熱除去可能層のいくつかの部分とともに除去するステップとを含むことを特徴とする7.に記載の方法。
13. 前記熱除去可能層は赤外線にも感応し、前記マスクを形成するステップは、
前記熱除去可能層が、前記支持体に対向する前記光重合可能層の表面に接触し、またはその上に配置されるように、基板上に少なくとも前記熱除去可能層を備えた第1の要素を配置するステップと、
前記熱除去可能層に赤外線レーザ放射線をイメージ通りに照射して、前記熱除去可能層のいくつかの部分を前記光重合可能層に選択的に転写するステップと、
前記第1の要素を前記熱除去可能層のいくつかの部分とともに分離するステップと
を含むことを特徴とする7.に記載の方法。
14. 前記熱除去可能層は赤外線にも感応し、前記マスクを形成するステップは、前記熱除去可能層に赤外線をイメージ通りに照射して、前記光重合可能層から前記熱除去可能層のいくつかの部分を選択的に剥離させるステップを含むことを特徴とする7.に記載の方法。
15. 前記赤外線レーザ放射線は760nmと1064nmの間であることを特徴とする12.〜14.のいずれかに記載の方法。
16. 前記熱除去可能層、または前記感光性要素の支持体側を通じて前記赤外線レーザ放射線を当てるステップをさらに含むことを特徴とする12.〜14.のいずれかに記載の方法。
17. 前記赤外線レーザ放射線は前記感光性要素の支持体側に当たり、前記支持体側に対向する側で前記感光性要素に隣接する材料捕獲要素を配置して、熱除去可能層の剥離部を捕獲するステップをさらに含むことを特徴とする16.に記載の方法。
18. 前記イメージ通りに照射するステップ2)は大気酸素の存在下で行われることを特徴とする3.に記載の方法。
19. 前記感光性要素は、前記熱除去可能層と前記光重合可能層の間に追加層をさらに含み、前記追加層は処理温度で熱除去することが可能で、ポリアミド、ポリエチレン酸化物、ポリプロピレン酸化物、ポリエチレンワックス、天然ワックス、合成ワックス、ポリプロピレン、ポリエチレン、スチレンとアクリルポリマーの共重合体、ビニルピロリドンと酢酸ビニルの共重合体、ビニルアルコールと酢酸ビニルの共重合体、ポリアセテート、エチレンとアセテートの共重合体、ならびにそれらの組み合わせよりなる群から選択される材料から構成されることを特徴とする3.に記載の方法。
20. 前記感光性要素は、前記熱除去可能層上に接着性改質層をさらに含み、前記接着性改質層は処理温度で熱除去することが可能で、ポリアミド、天然ワックス、合成ワックス、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリビニルピロリドンと酢酸ビニルの共重合体、両性共重合体、ならびにそれらの組み合わせよりなる群から選択される材料から構成されることを特徴とする1.に記載の方法。
21. 前記感光性要素は、剥離層、接着性改質層、バリヤ層および表面改質層よりなる群から選択される少なくとも1つのさらなる追加層をさらに含み、前記少なくとも1つのさらなる追加層は化学線透過層であることを特徴とする1.に記載の方法。
22. 前記熱除去可能層(a)の前記バインダは、ポリアミド、ポリエチレン酸化物、ポリプロピレン酸化物、エチルセルロース、ヒドロキシエチレンセルロース、セルロースアセテートブチレート、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー、エチレンと酢酸ビニルの共重合体、酢酸ビニルとビニルアルコールの共重合体、酢酸ビニルとピロリドンの共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレンワックス、ポリアセタール、ポリブチラール、ポリアルキレン、ポリカーボネート、ポリエステルエラストマー、環式ゴム、スチレンと無水マレイン酸の共重合体、スチレンとアルコールで部分的にエステル化した無水マレイン酸との共重合体、ならびにそれらの組み合わせよりなる群から選択されることを特徴とする1.に記載の方法。
23. 前記熱除去可能層(b)の前記バインダは、ポリアミド、ポリエチレン酸化物、ポリプロピレン酸化物、エチルセルロース、ヒドロキシエチレンセルロース、セルロースアセテートブチレート、エチレン− プロピレン− ジエンターポリマー、エチレンと酢酸ビニルの共重合体、酢酸ビニルとビニルアルコールの共重合体、酢酸ビニルとピロリドンの共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレンワックス、ポリアセタール、ポリブチラール、ポリアルキレン、ポリカーボネート、ポリエステルエラストマー、塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合体、スチレンとブタジエンの共重合体、スチレンとイソプレンの共重合体、スチレンとブタジエンの熱可塑性ブロック共重合体、スチレンとイソプレンの熱可塑性ブロック共重合体、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリクロルプレン、ブチルゴム、ニトリルゴム、熱可塑性ポリウレタンエラストマー、環式ゴム、酢酸ビニルと(アクリレートまたはメタクリレート)の共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンターポリマー、メタクリレート−ブタジエン−スチレンターポリマー、アルキルメタクリレートの重合体または共重合体、スチレンと無水マレイン酸の共重合体、スチレンとアルコールで部分的にエステル化した無水マレイン酸の共重合体、ポリビニルアルコール、ポリアクリル(メタクリル)酸、ポリアクリル(メタクリル)酸の金属アルカリ塩、両性共重合体、ヒドロキシアルキルセルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース、ポリイミド、ポリエステル、ポリフェニレンエーテル、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、スチレンとメタクリル酸の共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアクリルアミド、イミドとアミドの共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、エチレンとクロロトリフルオロエチレンの共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、エチレンとテトラフルオロエチレン共重合体の共重合体、ポリエーテルエーテルケトン、ポリベンジミダゾール、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体、ならびにそれらの組み合わせよりなる群から選択されることを特徴とする1.に記載の方法。
24. 前記充填剤は、ミネラル充填剤、金属充填剤、合金、難燃剤、カーボンブラック、グラファイト、顔料、およびそれらの組み合わせよりなる群から選択されることを特徴とする1.に記載の方法。
25. 前記充填剤は粒径が23ミクロン未満であることを特徴とする24.に記載の方法。
26. 前記粒状物質は、金属、合金、カーボンブラック、グラファイト、有機粒子、無機粒子、顔料粒子、トナー粒子、顔料粒子の混合物、トナー粒子の混合物、顔料粒子とトナー粒子の混合物、ならびにそれらの組み合わせよりなる群から選択されることを特徴とする1.に記載の方法。
27. 前記熱除去可能層における前記少なくとも1つの赤外線吸収性物質(i)、前記放射線不透過物質(ii)、前記充填剤および前記粒状物質は、処理温度で溶融しないことを特徴とする1.に記載の方法。
28. 前記熱除去可能層(a)における前記少なくとも1つの赤外線吸収性物質(i)と前記放射線不透過物質(ii)の合計量は、(i)と(ii)と(a)のバインダの合計量に対して49重量%未満であることを特徴とする1.に記載の方法。
29. 前記熱除去可能層(b)は、微小クラックを生じて、前記光重合可能層の非照射部を処理温度にて溶融、軟化または流動化させることができることを特徴とする1.に記載の方法。
30. 前記熱除去可能層は(a)であることを特徴とする1.に記載の方法。
31. 前記熱除去可能層は(b)であることを特徴とする1.に記載の方法。
32. 前記熱除去可能層は(c)であることを特徴とする1.に記載の方法。
33. 前記熱除去可能層(a)および(b)は、100℃と190℃の間の軟化または溶融温度を有することを特徴とする1.に記載の方法。
34. 前記熱除去可能層(b)の前記バインダは、190℃より高い軟化または溶融温度を有することを特徴とする33.に記載の方法。
35. 前記熱除去可能層(a)の前記バインダは、(i)と(ii)と前記バインダの合計量に対する比率が51重量%より大きいことを特徴とする1.に記載の方法。
36. 前記処理ステップ3)を通じて、ステップ2)の前記感光性要素を吸収性物質に接触させるステップをさらに含むことを特徴とする1.に記載の方法。
37. 前記要素と前記吸収性物質を接触させている間に、0.70キログラム毎平方センチメートルから約7.03キログラム毎平方センチメートルの圧力を加えるステップをさらに含むことを特徴とする36.に記載の方法。
38. 前記要素と前記吸収性物質を接触させている間に、2.11キログラム毎平方センチメートルおよび約4.92キログラム毎平方センチメートルの圧力を加えるステップをさらに含むことを特徴とする36.に記載の方法。
39. 前記熱処理は、前記感光性要素を約40℃以上に加熱することを特徴とする1.に記載の方法。
40. 前記熱処理は、前記感光性要素を100℃と200℃の間の温度に加熱することを特徴とする39.に記載の方法。
41. 前記感光性要素の加熱と、前記要素と前記吸収性物質との接触を1サイクルと定め、前記処理ステップは複数のサイクルを含むことを特徴とする36.に記載の方法。
42. 各サイクルについて、処理温度と圧力はそれぞれ同一であっても異なっていてもよいことを特徴とする41.に記載の方法。
43. イメージ通りに照射するステップは、
前記熱除去可能層にフォトツール画像フィルムを配置するステップと、
前記フォトツールを通じて化学線を照射して、前記光重合可能層を選択的に画像化するステップと、
前記ステップ3)に先立って前記フォトツールを除去するステップと、
をさらに含むことを特徴とする2.に記載の方法。
44. イメージ通りに照射するステップは、
放射線不透過部を有する少なくとも1つの型板を前記熱除去可能層に配置するステップと、
前記型板を通じて化学線を照射して、前記光重合可能層を選択的に画像化するステップと、
ステップ3)に先立って、前記少なくとも1つの型板を除去するステップと、
をさらに含むことを特徴とする2.に記載の方法。
45. 前記イメージ通りに照射するステップ2)に先立って、前記光重合可能層に原位置マスクを形成するために、前記光重合可能層から前記化学線不透過層を剥離させるステップをさらに含むことを特徴とする3.に記載の方法。
46. 前記粒子c)の少なくとも90パーセントは、23ミクロン未満の等価球形の粒径を有することを特徴とする1.に記載の方法。
47. 前記粒子c)の少なくとも50パーセントは、17ミクロン未満の等価球形の粒径を有することを特徴とする1.に記載の方法。
48. 前記イメージ通りに照射するステップ2)の前に前記熱除去可能層が存在することを特徴とする1.に記載の方法。
49. 前記熱除去可能層は放射線不透過層で、前記イメージ通りに照射するステップを通じて存在することを特徴とする3.に記載の方法。
50. 前記少なくとも1つの熱除去可能層は、厚さが50ミクロン未満であることを特徴とする1.に記載の方法。
51. フレキソ印刷版として使用される感光性要素であって、
エラストマーバインダと、少なくとも1つのモノマーと、光開始剤とを含む支持体上の少なくとも1つの光重合可能層であって、非照射状態では、少なくとも40℃の処理温度で溶融、軟化および流動化することが可能な光重合可能層と、
前記光重合可能層の上に配置される少なくとも1つの熱除去可能層であって、少なくとも1つのバインダおよび充填剤を含み、前記バインダは前記バインダと充填剤の総重量に対する比率が49%未満である熱除去可能層とを含むことを特徴とする感光性要素。
52. 前記熱除去可能層は、厚さが50ミクロン未満であることを特徴とする51.に記載の感光性要素。
53. 前記熱除去可能層は化学線不透過層であることを特徴とする51.に記載の感光性要素。
54. 前記熱除去可能層のバインダは、ポリアミド、ポリエチレン酸化物、ポリプロピレン酸化物、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロースアセテートブチレート、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー、エチレンと酢酸ビニルの共重合体、酢酸ビニルとビニルアルコールの共重合体、酢酸ビニルとピロリドンの共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレンワックス、ポリアセタール、ポリブチラール、ポリアルキレン、ポリカーボネート、ポリエステルエラストマー、塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合体、スチレンとブタジエンの共重合体、スチレンとイソプレンの共重合体、スチレンとブタジエンの熱可塑性ブロック共重合体、スチレンとイソプレンの熱可塑性ブロック共重合体、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリクロルプレン、ブチルゴム、ニトリルゴム、熱可塑性ポリウレタンエラストマー、環式ゴム、酢酸ビニルと(アクリレートまたはメタクリレート)の共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンターポリマー、メタクリレート−ブタジエン−スチレンターポリマー、アルキルメタクリレートの重合体または共重合体、スチレンと無水マレイン酸の共重合体、スチレンとアルコールで部分的にエステル化した無水マレイン酸の共重合体、ポリビニルアルコール、ポリアクリル(メタクリル)酸、ポリアクリル(メタクリル)酸の金属アルカリ塩、両性共重合体、ヒドロキシアルキルセルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース、ポリイミド、ポリエステル、ポリフェニレンエーテル、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、スチレンとメタクリル酸の共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアクリルアミド、イミドとアミドの共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、エチレンとクロロトリフルオロエチレンの共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、エチレンとテトラフルオロエチレン共重合体の共重合体、ポリエーテルエーテルケトン、ポリベンジミダゾール、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体、ならびにそれらの組み合わせよりなる群から選択されることを特徴とする51.に記載の感光性要素。
Claims (9)
- フレキソ印刷版を製造するための方法であって、
1)エラストマーバインダと、5000未満の分子量を有する少なくとも1つのモノマーと、光開始剤とを含む支持体上の少なくとも1つの光重合可能層と、前記光重合可能層の上に配置される少なくとも1つの熱除去可能層とを備えた感光性要素を設けるステップであって、前記熱除去可能層は、(i)少なくとも1つの赤外線吸収性物質、(ii)化学線不透過物質(ただし、(i)と(ii)は同一であっても異なっていてもよい)、および軟化または溶融温度が190℃未満の少なくとも1つのバインダを含む化学線不透過層であるステップと、
1’)前記熱除去可能層からマスク層をイメージ通りに形成するステップと、
2)前記光重合可能層に化学線をイメージ通りに照射して重合部および非重合部を形成するステップと、
3)前記熱除去可能層を除去するとともに、前記光重合可能層の前記非重合部を除去してレリーフを形成するのに十分な温度に加熱することによりステップ2)の要素を熱処理するステップと
を含むことを特徴とする方法。 - フレキソ印刷版を製造するための方法であって、
1)エラストマーバインダと、5000未満の分子量を有する少なくとも1つのモノマーと、光開始剤とを含む支持体上の少なくとも1つの光重合可能層と、前記光重合可能層の上に配置される少なくとも1つの熱除去可能層とを備えた感光性要素を設けるステップであって、前記熱除去可能層は、(i)少なくとも1つの赤外線吸収性物質、(ii)化学線不透過物質(ただし、(i)と(ii)は同一であっても異なっていてもよい)、および軟化または溶融温度が190℃未満の少なくとも1つのバインダを含む化学線不透過層であり、前記熱除去可能層は、前記感光性要素の光重合可能層を部分的に被覆するステップと、
2)前記光重合可能層に化学線をイメージ通りに照射して重合部および非重合部を形成するステップと、
3)前記熱除去可能層を除去するとともに、前記光重合可能層の前記非重合部を除去してレリーフを形成するのに十分な温度に加熱することによりステップ2)の要素を熱処理するステップと
を含むことを特徴とする方法。 - フレキソ印刷版を製造するための方法であって、
1)エラストマーバインダと、少なくとも1つのモノマーと、光開始剤とを含む支持体上の少なくとも1つの光重合可能層と、前記光重合可能層の上に配置される少なくとも1つの熱除去可能層とを備えた感光性要素を設けるステップであって、前記熱除去可能層は、
(b)少なくとも1つのバインダおよび充填剤を含む組成物の層であって、前記バインダは、前記バインダおよび充填剤の総重量に基づく比率が49重量%未満である組成物の層と、
(c)粒径が23マイクロメートル未満の粒状物質の層であって、前記粒径はクールタ(登録商標)マルチサイザ測定装置によって等価球径として測定される層と
からなる群から選択されるステップと、
2)前記光重合可能層に化学線をイメージ通りに照射して重合部および非重合部を形成するステップと、
3)前記熱除去可能層を除去するとともに、前記光重合可能層の前記非重合部を除去してレリーフを形成するのに十分な温度に加熱することによりステップ2)の要素を熱処理するステップと
を含むことを特徴とする方法。 - b)およびc)から選択される前記熱除去可能層は剥離層であることを特徴とする請求項3に記載の方法。
- b)およびc)から選択される前記熱除去可能層は化学線不透過層であり、該方法がステップ2)の前に前記熱除去可能層からマスク層をイメージ通りに形成するステップをさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
- 前記感光性要素は、剥離層、接着性改質層、バリヤ層および表面改質層よりなる群から選択される少なくとも1つのさらなる追加層をさらに含み、前記少なくとも1つのさらなる追加層は化学線透過層であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の方法。
- 前記粒状物質は、金属、合金、カーボンブラック、グラファイト、有機粒子、無機粒子、顔料粒子、トナー粒子、顔料粒子の混合物、トナー粒子の混合物、顔料粒子とトナー粒子の混合物、ならびにそれらの組み合わせよりなる群から選択されることを特徴とする請求項3に記載の方法。
- 前記処理ステップ3)を通じて、ステップ2)の前記感光性要素を吸収性物質に接触させるステップをさらに含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の方法。
- フレキソ印刷版として使用される感光性要素であって、
エラストマーバインダと、少なくとも1つのモノマーと、光開始剤とを含む支持体上の少なくとも1つの光重合可能層であって、非照射状態では溶融、軟化および流動化することが可能な光重合可能層と、
前記光重合可能層の上に配置される少なくとも1つの熱除去可能層であって、少なくとも1つのバインダおよび充填剤を含み、前記バインダは前記バインダと充填剤の総重量に対する比率が49%未満である熱除去可能層とを含み、前記熱除去可能層は、熱処理中に前記光重合可能層の非照射部分とともに熱除去することが可能であることを特徴とする感光性要素。
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