JP2002357907A - フレキソ印刷版の製造方法および該方法に使用する感光性要素 - Google Patents

フレキソ印刷版の製造方法および該方法に使用する感光性要素

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JP2002357907A JP2002061097A JP2002061097A JP2002357907A JP 2002357907 A JP2002357907 A JP 2002357907A JP 2002061097 A JP2002061097 A JP 2002061097A JP 2002061097 A JP2002061097 A JP 2002061097A JP 2002357907 A JP2002357907 A JP 2002357907A
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    • G03F7/202Masking pattern being obtained by thermal means, e.g. laser ablation

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光重合可能層と、該光重合可能層上に熱除去
可能層を備えた感光性要素からフレキソ印刷版を製造す
るための方法、ならびにその方法に使用する感光性要素
を提供する。 【解決手段】 本発明のフレキソ印刷版製造方法は、感
光性要素をイメージ通りに照射し、照射された要素に熱
処理を施して、フレキソ印刷での使用に好適なレリーフ
を形成することを含む。該熱除去可能層は化学線透過層
であっても不透過層であってもよい。感光性要素は、光
重合可能層と、充填剤およびバインダを含む少なくとも
1つの熱除去可能層とを含み、該バインダは、バインダ
と充填剤の総重量に対する比率が49重量%未満であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フレキソ印刷版の
製造方法に関する。特に、該方法は、少なくとも1つの
光重合可能層の上に少なくとも1つの熱除去可能層を備
えた感光性要素を使用し、該要素を加熱してフレキソ印
刷に適するレリーフ面を形成して、該印刷版を形成す
る。本発明は、熱処理を受けることによってフレキソ印
刷版としての使用に適するようになる、熱除去可能層を
備えた感光性要素にも関する。
【0002】
【従来の技術】フレキソ印刷版は、厚紙段ボールからカ
ードボックス、さらにはプラスチックフィルムの連続ウ
ェブに至る包装材料の印刷に広く使用されている。フレ
キソ印刷版は、米国特許第4、323、637号および
第4、427、759号に記載されているような光重合
可能組成物から調製することが可能である。該光重合可
能組成物は、一般にエラストマーバインダ、少なくとも
1つのモノマーおよび光開始剤を備える。感光性要素
は、一般には、光重合可能組成物の層が支持体と保護シ
ートまたは多層保護要素の間に挿入されている。フレキ
ソ印刷版は、化学線に曝されると架橋または硬化する機
能によって特徴づけられる。典型的には、該印刷版は、
その裏面を通じて指定量の化学線が均一に照射される。
次に、真空枠内で画像胆持版下、あるいはネガまたは透
過原稿(例えばハロゲン化銀フィルム)の如き型板を通
じて印刷版の表面に化学線をイメージ通りに照射するこ
とで、印刷版表面に版下を密に接触させる。印刷版には
紫外線(UV)または暗光の如き化学線を照射する。化
学線は、透過原稿の透明領域を介して感光性材料に侵入
し、暗部または不透明部への侵入が阻止される。化学線
が照射された材料は架橋し、画像現像時に使用される溶
剤に溶けなくなる。透過原稿の不透明領域の下の照射さ
れていない未架橋の光重合体部は、溶解性を維持し、適
切な溶剤によって洗い落とされて印刷に適したレリーフ
画像を残す。次いで、印刷版を乾燥する。印刷版をさら
に処理して表面の粘着性を取り除く。所望のすべての処
理ステップが終了すると、印刷版をシリンダに取り付け
て、印刷に使用する。
【0003】しかし、要素を溶液で処理する現像システ
ムは、混入した現像液を除去するのに長時間(0.5か
ら24時間)乾燥を行うことが必要であるため、時間浪
費的である。さらに、これらの現像システムは、現像処
理を通じて潜在的に有毒な副産廃棄物(溶媒および溶媒
によって運び去られる任意の物質)を生成する。
【0004】溶液現像についての問題を回避するため
に、「乾式」熱現像処理を利用することができる。熱現
像処理では、化学線をイメージ通りに照射した感光層
を、該感光層の非照射部内の組成物が軟化または溶融し
て吸収性物質に流れ込むのに十分な温度で吸収性物質に
接触させる。米国特許第3、264、103号(Coh
en他)、第5、015、556号(Marten
s)、第5、175、072号(Martens)、第
5、215、859号(Martens)および第5、
279、697号(Peterson他)。これらすべ
ての引用特許では、真空枠内でハロゲン化銀フィルムタ
ーゲットによるイメージ通りの照射が行われる。感光層
の照射部は、その非照射部に対する軟化温度においても
硬さを維持し、軟化または溶融することはない。吸収性
物質は、軟化した非照射材料を回収し、次いで感光層か
ら分離および/または除去される。流動性組成物を非照
射部から十分に除去し、印刷に適したレリーフ構造を形
成するためには、感光層を加熱および接触させるサイク
ルを数回繰り返すことが必要である。したがって、所望
の印刷画像を表す照射済の硬化組成物の突起構造が残
る。
【0005】フレキソ用途に向けた感光性要素は、典型
的には支持体と反対側の光重合可能層の上に、すなわち
光重合可能層と保護シートの間に挟むようにして1つ以
上の追加層を含む。該1つ以上の追加層は、例えば、真
空に曝した後の画像胆持透過原稿(マスクフィルム)の
除去を容易にするための剥離層、エラストマー被覆層ま
たは放射線不透過層でありうる。該放射線不透過層を使
用して、光重合可能層の原位置またはその上部にマスク
を形成する。放射線不透過層は典型的に赤外放射線に敏
感であるため、放射線不透過層に赤外レーザ放射線をイ
メージ通りに照射して光重合可能層に画像、すなわち原
位置マスクを形成する。赤外レーザ放射線は、米国特許
5、262、275号および第5、719、009号
(Fan)、欧州特許第0741330A号(Fa
n)、および米国特許第5、506、086号(Van
Zoeren)に開示されているように、感光性要素
から赤外感応層(すなわち放射線不透過層)を選択的に
除去することが可能で、あるいは米国特許第5、60
7、814号(Fan他)、ならびに米国特許第5、7
66、819号、第5、840、463号および欧州特
許0891877A号(Blanchett)に開示さ
れているように、要素の光重合可能層に赤外感応物質を
選択的に伝達することが可能である。光重合可能層上の
放射線不透過層の保全性を維持するために、光重合可能
層と放射線不透過層の間に1つ以上のバリヤ層が存在し
ていてもよい。その後、マスクを介して要素全体に化学
線を照射し、次いで溶剤または水溶液で湿式処理を施し
て上述のレリーフを形成する。
【0006】米国特許第5、888、697号には、光
重合可能層の上に粒状物質の全層を有する感光性要素が
開示されている。その粒状物質の層は、所望の用途に応
じて不透明であっても透明であってもよい。透明な粉末
層は、感光性要素に対する剥離層として機能することが
できる。不透明な粉末層は、既に説明したように、感光
性要素に対する放射線不透過層として機能することがで
きる。粒状物質は、有機化合物、無機化合物、有機化合
物と無機化合物の混合物、または多成分化合物でありう
る。粒状物質の粒径は50ミクロン未満である。イメー
ジ通りの照射後に、有機溶液、水、水溶液または準水溶
液から選択される適切な現像液で洗浄することによって
感光性要素内にレリーフを形成する。したがって、レリ
ーフ画像を形成する従来の湿式処理しか開示されていな
い。
【0007】欧州特許第0665471A2号には、感
光性エラストマー層の上に剥離層を備えた熱現像可能な
フレキソ印刷版が開示されている。その剥離層は、レリ
ーフ層を形成する感光性エラストマー層の軟化温度に適
合する軟化点および溶融粘度を有するヒドロキシアルキ
ルセルロースの如きセルロース系重合体から構成され
る。好ましい現像温度は95から約150℃の範囲であ
る。剥離層のセルロース系重合体の軟化温度は約130
℃より低い。しかし、すべてのヒドロキシアルキルセル
ロースが、熱現像版に対する剥離層として適切なもので
あるとは限らなかった。分子量が大きすぎるヒドロキシ
アルキルセルロースは、所望の熱現像温度では粘度が高
すぎた。欧州特許第0665471A2号には、感光性
エラストマー層の上のポリビニルアルコールの層は熱現
像に対する溶融が不十分であることも開示されている。
【0008】米国特許第3、060、024号には、熱
可塑性有機重合体、末端エチレン基を有するエチレン不
飽和化合物、および光開始剤から構成される熱可塑性要
素を使用して、画像を再生する光重合処理が開示されて
いる。該処理では、真空枠内のターゲットを介して熱可
塑性要素に化学光線をイメージ通りに照射し、粘着温度
まで加熱し、微粉固形粒状物質を散布する。該粒状物質
は、加熱ステップを通じて粘着性を帯びる非照射画像領
域内に残留し、室温まで冷却した後に粘着性のない照射
画像領域から除去される。次いで、少なくとも40℃の
転写温度で熱可塑性要素の散布面を個別的な画像受容要
素に接触させる。転写温度とは、画像領域がわずかな圧
力で10秒間以内に濾紙に貼りつくか、または接着する
温度のことで、40から170℃の間である。粒状物質
および非照射画像領域の接着部が画像受容要素の表面に
転写するように、個別的な要素から熱可塑性要素を分離
する。この加熱、散布、接触および加熱の処理を複数回
繰り返して画像の複製物を与える。実施例XIIには、
熱可塑性要素上に粒径が73マイクロメートルの炭素を
使用することが開示されている。光重合可能層の非照射
領域は、散布粒状物質とともに紙の支持体に転写して、
厚さ3ミル(約0.0075cm)の黒色レリーフ画像
を形成した。転写したレリーフに後照射を施してレリー
フ印刷に使用した。
【0009】米国特許第3、060、025号には、粒
子を個別的な表面に塗布し、加熱によって熱可塑性要素
の(照射領域ではなく)非照射領域に接触するとすぐに
それを転写させることができるという点を除いて、米国
特許第3、060、024号に類似した処理が開示され
ている。バインダを使用して、塗布された粒子層を支持
体の表面に接着させることができる。米国特許第3、0
60、024号と第3、060、025号の両方につい
て、粒子または粒子層との接触に先立って熱可塑性要素
へのイメージ通りの照射を行う。したがって、化学光線
にイメージ通りに照射されている最中は、粒子層は存在
しない。
【0010】米国特許第3、264、103号には、乾
式熱転写処理によって現像された光重合性レリーフ印刷
版が開示されている。該印刷版は、ポリマーバインダ、
エチレン不飽和化合物および光重合開始剤から構成され
る光重合性印刷要素から作られる。該処理は、画像胆持
透過原稿を介して光重合性要素に照射を行い、照射領域
の流れ温度と非照射領域の流れ温度の間の温度にその要
素を加熱すること、ならびに該要素と多孔基質要素をプ
レスして接触させることによって溶融した非照射物質を
多孔基質要素に吸収させることを含む。加熱処理温度は
40から260℃の間である。そのエレメントの光重合
可能層は、染料や顔料、ならびに多孔性物質を浸透する
のに十分小さい粒径を有する充填剤または強化剤を含む
ことができる。
【0011】米国特許第5、015、556号、第5、
175、072号および第5、215、859号(Ma
rtens)にはフレキソ版の熱処理が開示されている
が、熱処理されたフレキソ版と溶剤処理されたフレキソ
版との版性能の差についての比較分析が行われていな
い。版を熱処理した結果として、版性能が著しく低下す
ることがわかった。光重合可能層上に1つ以上の追加層
を有する感光性要素の熱現像にはいくつかの問題点があ
ることもわかった。該追加層は、軟化(または溶融)し
て光重合可能層の非重合部を除去するのに十分な温度に
加熱しても十分に除去することができない。熱現像にお
いて実施される加熱および吸収性物質との接触のサイク
ルを複数回繰り返した後でも、該追加層の一部またはす
べてが感光性要素上に残留する可能性がある。熱現像後
に残留する1つまたは複数の該追加層の部分は、レリー
フ深さ、リバース深さおよび版の表面に変化を生じせし
め、版の印刷性能に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0012】さらに、熱現像時に感光性要素を保持する
時間および温度を最小限にして、システムの生産性を維
持するとともに、支持体の歪みまたは版上の微細画像領
域の歪みを回避することが望ましい。さらに、熱現像に
対する時間および温度を最小限にするという要望と、微
細リバースを含めて非重合領域を光重合可能層から完全
に除去する(一掃する)とともに、1つ以上の追加層を
除去する必要性のバランスを保つべきである。該要素を
印刷版として使用するために、非重合領域を除去して十
分な印刷レリーフを形成しなければならない。印刷版
が、ハイライトドット、細線、中間色調および微細リバ
ースの印刷品質を保つように、特に表面および中間の微
細リバースから追加層を除去することも必要である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】したがって、熱処理さ
れた感光性要素は、スクリーン線数に関係なく、好適な
処理幅と優れた印刷品質を与えるものでなければならな
い。
【0014】
【課題を解決するための手段】熱現像に際して、感光性
要素の光重合可能層の上に配置された1つ以上の追加層
を光重合可能層の非照射部とともに完全に除去するフレ
キソ印刷版の製造方法を提供することを目的とする。
【0015】本発明の他の目的は、光重合可能層の上に
1つ以上の追加層を配置した感光性要素と、該光重合可
能層上の1つ以上の追加層における1つまたは複数の材
料に関連する溶融または軟化温度によって制限されな
い、該感光性要素を熱的に現像する方法を提供すること
である。
【0016】本発明の他の目的は、光重合可能層の非重
合部、ならびに該光重合可能層上の1つ以上の追加層の
除去に適した現像温度で熱現像時間を削減するフレキソ
印刷版の製造方法を提供することである。
【0017】本発明のさらなる他の目的は、スクリーン
線数に関係なく、好適な処理幅を有し、高品質印刷性能
を与える、熱現像に適した感光性要素を提供することで
ある。
【0018】本発明によれば、エラストマーバインダ
と、少なくとも1つのモノマーと、光開始剤とを含む支
持体上の少なくとも1つの光重合可能層と、該光重合可
能層の上に配置される少なくとも1つの熱除去可能層と
を備えた感光性要素を設けるステップを含むフレキソ印
刷版の製造方法が提供される。該熱除去可能層は、
(a)(i)少なくとも1つの赤外線吸収性物質、(i
i)放射線不透過物質(ただし、(i)と(ii)は同
一であっても異なっていてもよい)、および軟化または
溶融温度が190℃未満の少なくとも1つのバインダを
含む化学線不透過層と、(b)少なくとも1つのバイン
ダおよび充填剤を含む組成物の層であって、該バインダ
は、該バインダおよび充填剤の総重量に基づく比率が4
9重量%未満である組成物の層と、(c)粒径が23マ
イクロメートル未満の粒状物質の層とからなる群から選
択される。該方法は、該光重合可能層に化学線をイメー
ジ通りに照射して重合部および非重合部を形成するステ
ップと、該熱除去可能層を除去するとともに、該光重合
可能層の非重合部を除去してレリーフを形成するのに十
分な温度に加熱することにより該イメージ通りの照射が
施された要素を熱処理するステップとを含む。
【0019】本発明の他の態様によれば、フレキソ印刷
版として使用する感光性要素であって、(a)エラスト
マーバインダと、少なくとも1つのモノマーと開始剤と
を含む支持体上の少なくとも1つの光重合可能層であっ
て、非照射状態において少なくとも40℃の温度処理に
より溶融、軟化または流動することが可能な光重合可能
層と、(b)該光重合可能層の上に配置される少なくと
も1つの熱除去可能層であって、該熱除去可能層は少な
くとも1つのバインダおよび充填剤を含み、該バインダ
および充填剤の総重量に基づく該バインダの比率は49
重量%未満である熱除去可能層とを備えた感光性要素が
提供される。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の方法は、光重合可能層
と、その上に少なくとも1つの熱除去可能層とを備えた
感光性要素からフレキソ印刷版を調製し、イメージ通り
に照射を行うステップと、熱処理を行ってレリーフを形
成するステップとを含む。その感光性要素は、熱処理に
関連する条件に耐えることができる。光重合可能層の未
硬化部、ならびにその上の1つまたは複数の熱除去可能
層を効果的に除去して、高品質のフレキソ印刷に適した
レリーフ版を提供することができる。さらに、本発明の
方法に使用される感光性要素は、歪みを生じることなく
所望の画像から微細画像要素を再生することが可能であ
る。当該感光性要素は、印刷版の微特徴、および/また
は該要素に対する支持体に悪影響を及ぼすことのない処
理条件を用いることを可能にする。さらに、本発明に有
用な感光性要素の光重合性エラストマー層は、より少な
い加熱および接触サイクルで、かつ/またはより低い温
度で効果的に処理することができる。また、該感光性要
素は、幅広い照射および処理範囲を与える。
【0021】本発明の方法の第1のステップは、感光性
要素を提供することである。該感光性要素は、支持体
と、少なくとも1つの光重合可能層と、該光重合可能層
上に少なくとも1つの熱除去可能層をこの順で備える。
本明細書に用いられる「光重合性」という用語は、光重
合、光架橋またはその両方が可能なシステムを包括する
ものである。該光重合可能層は、熱可塑性バインダ、少
なくとも1つのモノマー、および光開始剤を含む組成物
で形成されている。該熱可塑性バインダは、エラストマ
ーであることが好ましい。該光開始剤は、化学線に対し
て感受性をもつ。本明細書を通じて、化学光線には紫外
線および/または可視光が含まれるものとする。光重合
性組成物は、熱現像に際して部分的に液状化することが
可能である。すなわち、熱現像時に、未硬化組成物は、
合理的な処理温度または現像温度において軟化、または
溶融、または流動化する必要があるが、通常の保存時に
低温流れ、すなわち寸法変化の影響を受けるものであっ
てはならない。
【0022】該熱可塑性バインダは、単一の重合体また
は重合体の混合物でありうる。バインダとしては、ポリ
イソプレン、1,2−ポリブタジエン、1,4−ポリブ
タジエンおよびブタジエン/アクリロニトリルを含めた
共役ジオレフィン炭化水素の天然または合成重合体が挙
げられる。好ましくは、該熱可塑性バインダは、A−B
−A型ブロック共重合体であって、Aは非エラストマー
ブロック、好ましくはビニル重合体、最も好ましくはポ
リスチレンを表し、Bはエラストマーブロック、好まし
くはポリブタジエンまたはポリイソプレンを表すブロッ
ク共重合体のエラストマーブロック共重合体である。こ
の種の好適な熱可塑性エラストマーバインダとしては、
好ましいものとしてポリ(スチレン/イソプレン/スチ
レン)ブロック共重合体およびポリ(スチレン/ブタジ
エン/スチレン)ブロック共重合体が挙げられる。非エ
ラストマーとエラストマーの比は、好ましくは10:9
0から35:65の範囲内とする。より好ましくは、熱
可塑性エラストマーバインダは、米国特許第5、97
2、565号(Dudek他)に記載されているような
少なくとも2つのポリ(スチレン/イソプレン/スチレ
ン)ブロック共重合体の混合物である。該バインダは、
感光性層に対して少なくとも60重量%の量で存在する
のが好ましい。
【0023】本明細書に用いられるバインダという用語
は、コアシェルミクロゲルおよびミクロゲルの混合物、
ならびに米国特許第4、956、252号(Fryd
他)および米国特許5、707、773号(Quinn
他)に開示されているような形成済の高分子重合体を包
括する。
【0024】使用できる他の好適な感光性エラストマー
としては、ポリウレタンエラストマーが挙げられる。好
適なポリウレタンエラストマーの例としては、(i)有
機ジイソシアネートと、(ii)イソシアネート基との
重合が可能な少なくとも2つの遊離水素基を有し、さら
に分子毎に少なくとも1つのエチレン不飽和付加重合基
を有する少なくとも1つの鎖増量剤と、(iii)最小
分子量を500とし、イソシアネート基との重合が可能
な基を含有する少なくとも2つの遊離水素を有する有機
ポリオールの反応生成物である。これらの物質のいくつ
かのより詳細な説明については、米国特許第5、01
5、556号を参照されたい。
【0025】該光重合性組成物は、透明で曇りのない感
光層を生成する限りにおいてバインダとの相溶性を有す
る、付加重合可能な少なくとも1つの化合物を含有す
る。該付加重合可能な少なくとも1つの化合物は、モノ
マーと称することもでき、単一のモノマーであってもモ
ノマーの混合物であってもよい。該光重合性組成物に使
用することのできるモノマーは当該技術分野においてよ
く知られており、少なくとも1つの末端エチレン基を備
えた付加重合性エチレン不飽和化合物が含まれるが、そ
れに限定されない。一般には、モノマーは比較的分子量
が小さい(約30、000未満)。モノマーは、分子量
が比較的小さく、約5000未満であるのが好ましい。
好適なモノマーの例としては、t−アクリル酸ブチル、
アクリル酸ラウリル、ヘキサンジオールジアクリレート
およびへキサンジオールジメタクリレートのようなアル
カノールの如き、アルコールおよびポリオールのアクリ
ル酸およびメタクリル酸モノおよびポリエステル;エチ
レングリコールジアクリレート、エチレングリコールジ
メタクリレートおよびジエチレングリコールジアクリレ
ートの如きアルキレングリコール、トリメチロールプロ
パントリアクリレートの如きトリメチロールプロパン;
エトキシル化トリメチロールプロパン;ペンタエリスリ
トール;ジペンタエリスリトール;ポリアクリロールオ
リゴマーなどが挙げられるが、それらに限定されるもの
ではない。ポリアクリロールオリゴマーを使用する場合
は、該オリゴマーの分子量は1000を上回るのが好ま
しい。一官能および多官能アクリレートまたはメタクリ
レートの混合物を使用することができる。好適なモノマ
ーの他の例としては、イソシアネート、エステル、エポ
キシドなどのアクリレートおよびメタクリレート誘導体
が挙げられる。当業者であれば、モノマーを適切に選択
して、光重合性組成物にエラストマー特性を与えること
が可能である。エラストマーモノマーの例としては、ア
クリル化液体ポリイソプレン、アクリル化液体ブタジエ
ン、ビニル含有率が高い液体ポリイソプレン、およびビ
ニル含有率が高い(すなわち、1−2ビニル基の含有率
が20重量%を上回る)液体ポリブタジエンが挙げられ
るが、それらに限定されるものではない。モノマーのさ
らなる例は、米国特許第4、323、636号(Che
n)、米国特許第4、753、865号(Fryd
他)、米国特許第4、726、877号(Fryd他)
および米国特許第4、894、315号(Feinbe
rg他)に見いだすことができる。付加重合が可能な化
合物(モノマー)はエラストマー組成物に対して少なく
とも5%、好ましくは10から20重量%の量で存在す
る。
【0026】光開始剤は、化学線に感応して、過度の停
止反応を生じることなく1つまたは複数のモノマーの重
合を開始する遊離基を生成する任意の単一化合物、また
は化合物の組み合わせとすることができる。知られてい
る種類の光開始剤、特にキノン、ベンゾフェノン、ベン
ゾインエーテル、アリルケトン、過酸化物、ビイミダゾ
ール、ベンジルジメチルケタール、ヒドロキシアルキル
フェニルアセトホン、ジアルコキシアクトフェノン、ト
リメチルベンゾイルホスフィンオキシド誘導体、アミノ
ケトン、ベンゾイルシクロヘキサノール、メチルチオフ
ェニルモルフォリノケトン、モルフォリノフェニルアミ
ノケトン、アルファハロゲノアセトフェノン、オキシス
ルホニルケトン、スルホニルケトン、オキシスルホニル
ケトン、スルホニルケトン、ベンゾイルオキシムエステ
ル、チオキサントロン、カンフォルキノン、ケトコウウ
マリン、ミヒラーケトンなどの遊離基光開始剤を使用す
ることができる。あるいは、光開始剤は、その1つが放
射線によって活性化された増感剤により誘発された場合
に遊離基を与える化合物の混合物であってもよい。該開
始剤は、可視または紫外線に感応するのが好ましい。光
開始剤は、一般には光重合性組成物の重量に対して0.
001%から10.0%の量で存在する。
【0027】光重合可能層は、任意に、スペクトル増感
剤を含有することが可能である。一般には、スペクトル
増感剤は、反応開始成分、すなわち光開始剤の波長と異
なる波長で放射線を吸収する物質で、吸収されたエネル
ギーを光開始剤に伝達することが可能である。したがっ
て、活性放射線の波長を調節することができる。
【0028】光重合可能層は、所望される最終特性に応
じて、他の添加剤を含有することができる。光重合可能
層に対するさらなる添加剤としては、増感剤、可塑剤、
流動性改質剤、熱重合防止剤、着色剤、加工助剤、抗酸
化剤、オゾン分解防止剤および充填剤が挙げられる。加
工助剤は、低分子量アルファメチルスチレン重合体また
は共重合体の如きエラストマーブロック共重合体と相溶
性を有する低分子量重合体のような物質である。オゾン
分解防止剤は、炭化水素ワックス、ノルボルネンおよび
植物油を含む。好適なオゾン分解防止剤としては、アル
キル化フェノール、アルキル化ビスフェノール、重合ト
リメチルジヒドロキノンおよびジラウリルチオプロピノ
エートが挙げられる。
【0029】可塑剤を使用して、エラストマーの特性を
成すフィルムを調節する。好適な可塑剤の例としては、
脂肪酸炭化水素オイル、例えばナフテン系オイル、パラ
フィン系オイル、液体ポリジエン、例えば液体ポリブタ
ジエン、ならびに液体ポリイソプレンが挙げられる。一
般に、可塑剤は分子量が約5000未満の液体である
が、約30、000までの分子量をもつものであっても
よい。低分子量の可塑剤は、約30、000未満の分子
量を包括する。
【0030】水性、準水性または有機溶剤系現像液(い
わゆる湿式現像)に溶解、膨潤または分散可能な光重合
性組成物から形成されるフレキソ印刷版も、該光重合性
組成物が熱現像に際して液状化してレリーフ面を形成す
ることが可能である限り、本発明での使用に適したもの
であるといえる。溶剤現像に好適な組成物の例は、例え
ば米国特許第4、323、637号(Chen他)、米
国特許第4、427、749号(Gruetzmach
er他)および米国特許第4、894、315号(Fe
inberg他)に開示されている。
【0031】光重合可能層の厚さは、所望の印刷版の種
類に応じて、例えば約0.025cm(約0.010イ
ンチ)から約0.64cm(約0.250インチ)また
はそれ以上の広い範囲で変動しうる。いわゆる「薄い印
刷版」については、典型的には光重合可能層は、約0.
025cm(約0.010インチ)から約0.17cm
(約0.067インチ)までの範囲の厚さである。
【0032】支持体は、フレキソ印刷版を調製するのに
使用される感光性要素に従来用いられている任意のフレ
キシブル材料とすることができる。好ましくは、支持体
は化学線を透し、該支持体を介した「バックフラッシ
ュ」照射を受け入れる。好適な支持体材料の例として
は、付加重合体および線形縮合重合体によって形成され
るようなポリマーフィルム、透明発泡体および繊維が挙
げられる。金属支持体は放射線不透過性であるため、あ
る特定の末端使用条件のもとではアルミニウムの如き金
属も支持体として使用することができる。好ましい支持
体はポリエステルフィルムで、特に好ましいのはポリエ
チレンテレフタレートである。支持体はシート形、また
はスリーブの如き円筒形でありうる。スリーブは、単層
または多層のフレキシブル材料から形成することができ
る。ポリマーフィルムから作られたフレキシブルスリー
ブは、紫外線透過性を有することにより、円筒形の印刷
要素内に下盤を形成するためのバックフラッシュ照射を
受け入れるため好ましい。多層スリーブは、フレキシブ
ル材料の層間に接着層またはテープを含むことができ
る。好ましいのは、米国特許第5、301、610号に
開示されているような多層スリーブである。該スリーブ
は、ニッケルまたはガラスエポキシの如き不透明で、化
学線を遮断する材料から作られていてもよい。該支持体
の厚さは、典型的には0.0051から0.127cm
(0.002から0.050インチ)である。シート形
支持体の好ましい厚さは、0.0076から0.040
cm(0.003から0.016インチ)である。該ス
リーブは、典型的には0.025から0.203cm
(10から80ミル)またはそれ以上の厚さを有する。
円筒形支持体の好ましい厚さは0.025から0.10
cm(10から40ミル)である。
【0033】任意に、該要素は、支持体と光重合可能層
の間に接着層を含み、あるいはその光重合可能層に隣接
する支持体表面は接着促進面を有する。支持体の表面の
接着層は、接着性材料またはプライマの下塗層、あるい
は支持体と光重合可能層の間に強い接着性を与える米国
特許第2、760、863号に開示されているようなア
ンカ層とすることができる。米国特許第3、036、9
13号(Burg)に開示されている接着性組成物も有
効である。あるいは、火炎処理または電子処理、例えば
コロナ処理によって、光重合可能層が存在する支持体表
面を処理して、支持体と光重合可能層の間の接着性を促
進することができる。さらに、米国特許第5、292、
617号(Feinberg他)に開示されているよう
に、支持体を介して化学線を該要素に照射することによ
って、光重合可能層と支持体の接着力を調節することが
可能である。
【0034】光重合可能層自体は、バインダ、モノマ
ー、開始剤および他の成分を混合することにより、様々
な方法で調製することができる。光重合性混合物をホッ
トメルトにし、次いでカレンダ成形して所望の厚さを得
ることが好ましい。押出機を使用して、組成物の溶融、
混合、脱気および濾過の機能を実施することができる。
次いで、押し出した混合物を支持体と仮の保護シートの
間でカレンダ成形する。あるいは、押型において光重合
性物質を支持体と仮の保護シートの間に配置する。次い
で、熱および/または圧力を加えることにより材料の層
をプレスしてフラットにする。米国特許第5、798、
019号(Cushner他)に開示されている方法お
よび装置に従って、円筒形の継ぎ目のない光重合性要素
を調製できる。
【0035】感光性要素は、二層または多層構造であり
うる少なくとも1つの光重合可能層を含む。さらに、感
光性要素は、少なくとも1つの光重合可能層上にエラス
トマー被覆層を含む。該エラストマー被覆層は、重合状
態における弾性率が、照射状態の光重合可能層の弾性率
を実質的に下回ってはならない。エラストマー層の組成
物は、エラストマーポリマーバインダ、任意の第2のポ
リマーバインダ、および任意に非移行性染料または顔料
を含む。該エラストマー組成物は、1つまたは複数のモ
ノマー、および光開始システムを含むこともできる。エ
ラストマー組成物におけるエラストマーポリマーバイン
ダは、一般に光重合可能層に存在するエラストマーバイ
ンダと同じまたは類似している。エラストマー被覆層
は、典型的には光重合可能層のカレンダ成型時に感光性
印刷要素の一部になる多層保護要素の一部である。当該
多層保護要素、およびエラストマー被覆層として適した
組成物は、米国特許第4、427、759号および米国
特許第4、460、675号(Gruetzmache
r他)に開示されている。エラストマー被覆層は必ずし
も光反応成分を含有する必要はないが、光重合可能層と
接触すると究極的に感応性を帯びる。そのため、化学線
がイメージ通りに照射されると、エラストマー被覆層
は、重合または架橋が生じた部分と、未重合状態、すな
わち未架橋状態を維持する部分を有することになる。現
像温度で熱処理すると、エラストマー被覆層の未重合部
分が、光重合可能層とともに軟化または溶融または流動
化して、レリーフ面を形成する。化学線が照射されたエ
ラストマー被覆層は、光重合可能層の重合領域の表面に
残留し、印刷版の実際の印刷面になる。
【0036】感光性要素は、光重合可能層に少なくとも
1つの熱除去可能層を含む。該熱除去可能層は、所望の
用途に応じて、化学線に対して不透過性であっても透過
性であってもよい。該少なくとも1つの熱除去可能層
は、剥離層、化学線不透過層、遮断層(典型的には化学
線不透過層と併用される)、接着性改質層、および感光
性要素の表面特性を改質する層を含む(ただし、それに
限定されない)感光性要素に対する1つ以上の機能を有
することができる。熱除去可能層は、光重合可能層にお
ける光反応を誘発する放射線、典型的には紫外線に対し
て非感応的でなければならない。
【0037】剥離層の主目的は、真空枠内で照射を行っ
た後に、画像胆持透過原稿を光重合面に配置し、またそ
こから除去するのを容易にすることである。(画像胆持
透過原稿は、ここではマスク、ターゲット、ハロゲン化
銀ターゲットおよびフォトツールとも称することができ
る。)剥離層は、光重合可能層の典型的粘着面に実質的
に非粘着性の面を与える。剥離層は、オプションの一時
保護シートを除去している間に光重合可能層の表面に傷
がつかないようにそれを保護するとともに、光重合可能
層が保護シートにくっつくことを防ぐことができる。熱
除去可能層が剥離層として機能しているときは、該層は
化学線に対して透過性、または実質的に透過性を有し、
すなわち化学線に対して非感応的、または実質的に非感
応的である。透明または実質的に透明な層は、光重合可
能層において大量の光反応が生じるように、化学線の透
過量のすべてまたは少なくとも大部分を下部の光重合可
能層に導く層である。熱除去可能層はまた、接着性改質
層として作用しているとき、および感光性要素の表面粗
さ、インク含浸性および剥離性の如き表面特性を改質す
るときは、化学線に対して実質的に透過性を有する。感
光性要素の外面を十分に粗くすることによって、フォト
ツール(すなわち透明マスク)として使用されるフィル
ム内の艶消剤の必要性を取り除くことができる。フォト
ツールにおける艶消剤は、真空下での照射に際してフォ
トツールと要素の間の密着性を確保するものである。
【0038】熱除去可能層が化学線不透過層であるとき
は、該層は、化学線に対して不透過性、または実質的に
不透過性を有する。不透明、または実質的に不透明な層
は、下部の光重合可能層まで透過する化学線の量が非常
に僅かであるため、光重合可能層において光反応がほと
んど生じない層である。化学線不透過層として作用する
ときは、熱除去可能層は、イメージ通りの照射ステップ
の前に、下部の光重合可能層を感光性要素に対して完全
または部分的に覆うことができる。化学線不透過層が下
部の光重合可能層を完全に覆う場合は、該化学線不透過
層をはじめに感光性要素からイメージ通りに除去して、
光重合可能層を露出させる。放射線不透過層としての熱
除去可能層は、光重合可能層のイメージ通りの照射に向
けて、感光性要素上に原位置マスクを形成する。化学線
不透過層は、典型的には、原位置マスクを形成するのに
使用される赤外線レーザ放射線に対しても感応する。放
射線不透過層の原位置マスクは、感光性要素からの赤外
線レーザ放射線によって放射線不透過層をイメージ通り
に剥離すること、供与要素から感光性要素への赤外線レ
ーザ放射線によって放射線不透過層をイメージ通りに転
写すること、基板と感光性要素の間の赤外線レーザ放射
線によって接着均衡をイメージ通りに変化させること、
およびインクジェット適用法を含む任意の方法によって
形成することができる。2つ以上の層(熱除去可能層)
を使用して化学線不透過層を形成することが可能であ
る。熱除去可能層が化学線不透過層であるときは、その
不透明領域は、化学線、および下部の光重合可能層の重
合を効果的に阻止するために、2.0より大きい透過光
学密度(可視フィルタ)を有する必要がある。原位置マ
スクは、イメージ通りの照射の後も光重合可能層に残留
し、熱処理を通じて除去される。
【0039】熱除去可能層の厚さは、それが目指すとこ
ろの目的に適した範囲とすべきである。熱除去可能層が
剥離層として作用するときは、その厚さは25ミクロン
未満、好ましくは15ミクロン未満とする。熱除去可能
層が放射線不透過層として作用するときは、その厚さは
感度と不透明性の両方を最適化する範囲であって、一般
には約20オングストロームから約50マイクロメート
ル、好ましくは20オングストロームから25マイクロ
メートルとすべきである。2つ以上の熱除去可能層を有
する感光性要素については、層の総厚みをできるだけ薄
く、すなわち75ミクロン未満、好ましくは50ミクロ
ン未満とすべきである。
【0040】該熱除去可能層は、(a)(i)少なくと
も1つの赤外線吸収性物質、(ii)化学線不透過物質
(ただし、(i)と(ii)は同一であっても異なって
いてもよい)、および軟化または溶融温度が190℃未
満の少なくとも1つのバインダを含む化学線不透過層
と、(b)少なくとも1つのバインダおよび充填剤を含
む組成物の層であって、該バインダは、該バインダおよ
び充填剤の総重量に基づく比率が49重量%未満である
組成物の層と、(c)粒径が23マイクロメートル未満
の粒状物質の層とからなる群から選択される。熱除去可
能層(b)および(c)に使用される材料の選択に応じ
て、熱除去可能層は、剥離層、保護層、表面改質層、接
着性改質層、またはデジタルイメージ形成可能層、すな
わち化学線不透過層として機能しうる。
【0041】(a)群の熱除去可能層は、(i)少なく
とも1つの赤外線吸収性物質、(ii)化学線不透過物
質(ただし、(i)と(ii)は同一であっても異なっ
ていてもよい)、および軟化または溶融温度が190℃
未満の少なくとも1つのバインダを含む化学線不透過層
である。熱除去可能層(a)に対するバインダは、バイ
ンダ、放射線不透過物質および赤外線吸収性物質の総重
量に対する比率が少なくとも51%である。バインダ
は、放射線不透過物質および/または赤外線吸収性物質
に比べて高い比率で存在するため、熱除去可能層(a)
は、光重合可能層の上に配置される連続フィルムを形成
する。
【0042】以下のバインダが190℃未満の軟化また
は溶融温度を有する限りにおいて、化学線不透過層
(a)への使用に適したバインダとしては、ポリアミ
ド、ポリエチレン酸化物、ポリプロピレン酸化物、エチ
ルセルロース、ヒドロキシエチレンセルロース、セルロ
ースアセテートブチレート、エチレン−プロピレン−ジ
エンターポリマー、エチレンと酢酸ビニルの共重合体、
酢酸ビニルとビニルアルコールの共重合体、酢酸ビニル
とピロリドンの共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレ
ンワックス、ポリアセタール、ポリブチラール、ポリア
ルキレン、ポリカーボネート、ポリエステルエラストマ
ー、塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合体、スチレンとブ
タジエンの共重合体、スチレンとイソプレンの共重合
体、スチレンとブタジエンの熱可塑性ブロック共重合
体、スチレンとイソプレンの熱可塑性ブロック共重合
体、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリクロロプ
レン、ブチルゴム、ニトリルゴム、熱可塑性ポリウレタ
ンエラストマー、環式ゴム、酢酸ビニルとアクリレート
(メタクリレート)の共重合体、アクリロニトリル−ブ
タジエン−スチレンターポリマー、メタクリレート−ブ
タジエン−スチレンターポリマー、アルキルメタクリレ
ート重合体または共重合体、スチレンと無水マレイン酸
の共重合体、スチレンとアルコールで部分的にエステル
化した無水マレイン酸との共重合体、ならびにそれらの
組み合わせが挙げられるが、それらに限定されるもので
はない。上述の物質のいくつか、特に共重合エラストマ
ー化合物は実軟化点または溶融点を有さず、ガラス転移
温度Tgで表される、粘性またはゴム質状態から硬質の
比較的脆性の高い状態への転移点を有する。軟化点また
は溶融点が190℃未満の好ましいバインダとしては、
ポリアミド、ポリエチレン酸化物、ポリプロピレン酸化
物、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
セルロースアセテートブチレート、エチレン−プロピレ
ン−ジエンターポリマー、エチレンと酢酸ビニルの共重
合体、酢酸ビニルとビニルアルコールの共重合体、酢酸
ビニルとピロリドンの共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ
エチレンワックス、ポリアセタール、ポリブチラール、
ポリアルキレン、ポリカーボネート、環式ゴム、スチレ
ンと無水マレイン酸の共重合体、スチレンとアルコール
で部分的にエステル化した無水マレイン酸との共重合
体、ポリエステルエラストマー、ならびにそれらの組み
合わせが挙げられる。
【0043】放射線不透過物質および赤外線吸収性物質
としての使用に好適な材料としては、金属、合金、顔
料、カーボンブラック、グラファイト、およびそれらの
組み合わせが挙げられるが、それらに限定されるもので
はない。各顔料が赤外線吸収性物質、または放射線不透
過物質(またはその両方)として機能する顔料の混合物
をバインダとともに使用することができる。染料も赤外
線吸収剤として好適である。好適な染料の例としては、
ポリ(置換)フタロシアニン化合物、シアニン染料、ス
クエアリリウム染料、カルコゲノピルロアリリデン染
料、ビス(カルコゲノピリロ)−ポリメチン染料、オキ
シインドリジン染料、ビス(アミノアリル)−ポリメチ
ン染料、メロシアニン染料、クロコニウム染料、金属チ
オレート染料、およびキノイド染料が挙げられる。赤外
線吸収性物質と放射線不透過物質の両方として機能する
カーボンブラック、グラファイト、金属および合金が好
ましい。以下に述べるように、放射線不透過物質および
赤外線吸収性物質を分散させて、材料の処理を容易にす
るとともに材料の分布を均一にすることができる。典型
的には、放射線不透過物質および赤外線吸収性物質は、
処理温度より高い溶融温度を有する。
【0044】(b)群の熱除去可能層は、バインダおよ
び充填剤の総重量に対するバインダの比率が49重量%
未満である少なくとも1つのバインダおよび充填剤を含
む組成物の層である。熱除去可能層のバインダは、総重
量に対するその比率を1から49%とすることができ
る。熱除去可能層(b)におけるバインダの量は49重
量%未満であるため、充填剤は、層(b)におけるバイ
ンダと充填剤の総重量に対する比率が少なくとも51%
の量で存在する。少なくとも51重量%の熱除去可能層
(b)は、バインダとともに不連続な層を形成する。不
連続な層である熱除去可能層(b)は、層(b)のバイ
ンダの溶融点または軟化点が190℃より高い場合に特
に有用である。熱処理時に、熱除去可能層および下部の
光重合可能層の非重合部を処理を通じて完全に除去でき
るように、好ましくは加圧しながら加熱し、吸収性物質
と接触させることによって、不連続層における微小クラ
ックの形成を促す。微小クラックは、小規模な、すなわ
ちミクロン単位、またはサイズが著しく小さい亀裂、割
れまたはひび割れである。充填剤、または充填剤の無機
分散は、それ自体はフィルムを形成しない。一般にバイ
ンダのみがフィルムを形成することができる。しかし、
バインダの溶融または軟化温度が処理温度より高く(す
なわち200℃より高く)、バインダが充填剤とともに
連続的な層を光重合可能層上に形成する場合には(すな
わち、バインダが充填剤に対して高い比率で存在する場
合は)、熱処理を通じてその層が溶融、軟化または流動
することはなく、生成される層および/または非重合部
が完全に除去されることになる。溶融点または軟化点が
190℃未満のバインダも、熱除去可能層(b)への使
用に好適である。したがって、光重合可能層の上に配置
される層における1つまたは複数の材料の溶融点または
軟化点は、熱現像処理に使用する感光性要素の制約条件
にならない。(実施例7および8を参照のこと)。熱除
去可能層(b)のバインダに1つ以上の追加バインダを
含むことも可能である。熱除去可能層(b)の塗装厚さ
は50マイクロメートル未満、好ましくは25マイクロ
メートル未満とすべきである。
【0045】熱除去可能層(b)への使用に好適なバイ
ンダとしては、ポリビニリアルコール、ポリアクリル
(メタクリル)酸、ポリアクリル(メタクリル)酸の金
属アルカリ塩、両性共重合体、ヒドロキシルセルロー
ス、酢酸セルロース、ニトロセルロース、ポリイミド、
ポリエステル、ポリフェニレンエーテル、ポリアクリロ
ニトリル、ポリスチレン、スチレンとメタクリル酸の共
重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアクリル
アミド、イミドとアミドの共重合体、ポリクロロトリフ
ルオロエチレン、エチレンとクロロトリフルオロエチレ
ンの共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、エチレン
とテトラフルオロエチレンの共重合体、ポリエーテルエ
ーテルケトン、ポリベンジミダゾール、フッ化ビニリデ
ンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体、ならびにそ
れらの組み合わせが挙げられるが、それらに限定される
ものではない。熱除去可能層(a)についての上述のバ
インダは、熱除去可能層(b)のバインダとしても好適
である。
【0046】顔料または充填剤が存在するときは、微粒
子を分散させ、凝結および凝集を防ぐために、一般には
分散剤を加える。広範囲な分散剤を利用することが可能
である。好適な分散剤は、H.K.Jakubausk
asによる「Use ofA−B Block Pol
ymers as Dispersants for
Non−Aqueous Coating Syste
ms(非水性コーティングシステムのための分散剤とし
てのA−Bブロック共重合体の利用)」、Journa
l of Coating Technology(コ
ーティングテクノロジージャーナル)、58巻、736
号、71−82頁に広く掲載されているA−B型分散剤
である。有用なA−B型分散剤は、米国特許第3、68
4、771号、第3、788、996号、第4、07
0、388号および第4、032、698号に開示され
ている。分散剤は、一般には、熱除去可能層のなかに、
その層の総重量に対して0.1から20重量%の量で存
在する。しかし、熱除去可能層(b)におけるバインダ
または充填剤の重量百分率を求めるときは、充填剤に対
する分散剤の量を含めない。
【0047】充填剤は色を有していても、無色であって
もよい。充填剤が色を有する場合は、熱除去可能層
(b)は化学線不透過層であるのが好ましい。充填剤と
しての使用に好適な材料としては、炭酸カルシウム、カ
オリン、長石、合成シリカ、天然シリカ、タルク、シリ
コンカーバイド、アルミニウム酸化物、ベリリウム酸化
物、鉄酸化物、鉛酸化物、マグネシウム酸化物、チタニ
ウム酸化物、亜鉛酸化物、ジルコニア酸化物、表面処理
されたガラスまたは表面処理されていないガラス、硫酸
塩、硫化物、ケイ酸塩およびチタン酸塩の如きミネラル
充填剤;鉄、鋼、アルミニウム、銅、ニッケル、銀、亜
鉛、鉛、金属ガラスの如き金属充填剤、亜鉛銅合金の如
き合金;アンチモン酸化物、アルミニウム三水和物、リ
ンの如き難燃剤;木粉、デンプン、およびポリメチルメ
タクリレートの架橋粒子のような合成物質の如き有機充
填剤;カーボンブラック;グラファイト;顔料;ならび
にそれらの組み合わせが挙げられる。充填剤は、赤外線
吸収性物質および紫外線吸収性物質としても機能するこ
とができる。カーボンブラック、グラファイト、シリ
カ、金属充填剤、合金、顔料、架橋有機充填剤が好まし
い。分散する微小粒径の充填剤を使用するのが好まし
い。充填剤の粒径は23マイクロメートル未満、好まし
くは17マイクロメートル未満である。充填剤の粒子形
状は制限されない。
【0048】熱除去可能層(a)および(b)には、分
散剤、界面活性剤および流動性改質剤の如き他の添加剤
が存在していてもよい。
【0049】(c)群の熱除去可能層は、粒径が23マ
イクロメートル未満の粒状物質の層である。該粒状物質
は、少なくとも90容量%の粒状物質が、23マイクロ
メートル未満の等価球径の粒径を有する微粉末である。
少なくとも50容量%の粒状物質が、17マイクロメー
トル未満の等価球形の粒径を有するのが好ましい。
【0050】層(c)についての粒状物質、ならびに層
(b)についての充填剤の粒径を求めるには、クールタ
(登録商標)マルチサイザ測定器(クールタエレクトロ
ニクス社、フロリダ州ハイアレア)を用いて粒子の測定
を行う。粒状物質および充填剤に対して本明細書に用い
られる粒径という用語は、独立的に作用する最小単位の
サイズ分布を包括する。その粒径は、各粒子の等価球形
に基づいている。熱除去可能層(c)における粒状物質
および層(b)についての充填剤としての使用に適する
粒子の径は、23ミクロン(マイクロメートル)未満、
好ましくは17マイクロメートル未満である。サンプリ
ングした粒状物質の体積分布に基づいて、粒状物質の少
なくとも90%が23ミクロン未満の粒径を有し、粒状
物質の少なくとも50%が17ミクロン未満の粒径を有
していなければならない。粒状物質の粒子形状は制限さ
れない。
【0051】支持体に対向する光重合可能層の表面は、
粘着性または実質的に粘着性、すなわち接着性の、また
は層の表面に油質の感触を有する外面である。その外面
は、要素の表面に粒状物質の層全体を固定するのに十分
な粘着性を有することが必要である。典型的には、光重
合可能層におけるエラストマーバインダ、および/また
はモノマーや可塑剤の如き移行性化合物により、光重合
可能層の表面は本質的に粘着性を有する。たいていの場
合は、光重合可能層は粘着性を有し、粒状物質を要素に
接着するため、粒状物質が光重合可能層に直接塗布され
ることになる。要素に2つ以上の光重合可能層が存在す
る場合には、最外層の外面は粘着性、または実質的に粘
着性を有していなければならない。光重合可能層の粘着
性の外面に特定の材料を塗布した後に、該表面または一
部の面を非粘着性、または実質的に非粘着性とする。粒
状物質の層は外面を非粘着性とする単層または多層であ
りうる。
【0052】粒状物質の熱除去可能層(c)は、光重合
可能層を全面的または部分的に覆うことができる。粒状
物質を無色として、感光性要素上に透明または実質的に
透明な層を形成することができる。あるいは、黒を含む
色で粒状物質を着色して、要素上には化学線不透過層を
形成することができる。
【0053】粒状物質は有機物、無機物、金属、合金、
顔料、カーボンブラック、グラファイト、有機化合物と
無機化合物の混合物、または複合物質とすることができ
る。粒状物質としての使用に好適な材料としては、ポリ
エチレン粉末;ポリテトラフルオロエチレン粉末;珪藻
シリカ;酢酸セルロース;ポリビニルアルコール粉末;
シリカ、米デンプンおよびポリメチルメタクリレート粉
末の如き艶消剤;ならびにチタニウム酸化物、亜鉛酸化
物、マグネシウム酸化物およびアルミナの如き無機粒子
が挙げられるが、それらに限定されるものではない。粒
状物質としての使用に好適なさらなる材料としては、顔
料粒子;トナー粒子;顔料粒子の混合物;トナー粒子の
混合物;ならびに顔料粒子とトナー粒子の混合物があ
る。顔料粒子の非制限的な例としては、カーボンブラッ
ク;グラファイト;銅クロマイト;クロミウム酸化物;
アルミン酸コバルトクロム;アルミニウム、銅および亜
鉛の如き金属;ならびにビスマス、インジウム、亜鉛お
よび銅の合金が挙げられる。トナー粒子は、樹脂基材に
微細分散し、次いで所望のサイズに粉砕される顔料粒子
を含む着色有機樹脂粒子である。
【0054】トナーに対する好適な樹脂基材としては、
ポリアミド、ポリエチレン酸化物、ポリプロピレン酸化
物、エチルセルロース、ヒドロキシエチレンセルロー
ス、セルロースアセテートブチレート、エチレン−プロ
ピレン−ジエンターポリマー、エチレンと酢酸ビニルの
共重合体、酢酸ビニルとビニルアルコールの共重合体、
酢酸ビニルとピロリドンの共重合体、ポリ酢酸ビニル、
ポリエチレンワックス、ポリアセタール、ポリブチラー
ル、ポリアルキレン、ポリカーボネート、ポリエステル
エラストマー、塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合体、環
式ゴム、酢酸ビニルとアクリレート(メタクリレート)
の共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン
ターポリマー、メタクリレート−ブタジエン−スチレン
ターポリマー、アルキルメタクリレート重合体および共
重合体、スチレンと無水マレイン酸の共重合体、スチレ
ンとアルコールで部分的にエステル化した無水マレイン
酸との共重合体、ポリビニルアルコール、ポリアクリル
(メタクリル)酸、ポリアクリル(メタクリル)酸の金
属アルカリ塩、両性共重合体、酢酸セルロース、ニトロ
セルロース、ポリアミド、ポリエステル、ポリフェニレ
ンエーテル、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、ス
チレンとメタクリル酸の共重合体、ポリ塩化ビニル、ポ
リアクリルアミド、イミドとアミドの共重合体、ポリク
ロロトリフルオロエチレン、エチレンとクロロトリフル
オロエチレンの共重合体、ポリテトラフルオロエチレ
ン、エチレンとテトラフルオロエチレンの共重合体、ポ
リエーテルエーテルケトン、ポリベンジミダゾール、フ
ッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体の
共重合体、ならびにそれらの混合物が挙げられるが、そ
れらに限定されるものではない。好適な樹脂基材は、ポ
リ塩化ビニル、酢酸セルロース、セルロースアセテート
ブチレート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリビニルアルコール、メチルセルロースおよびカ
ルボキシメチルセルロースである。湿潤剤、分散剤、増
量剤、柔軟剤、および粒径を調節し、処理を容易にし、
または使用過程にある他の補助剤で粒状物質を分散する
ことができる。粒状物質の表面を、例えば帯電防止剤や
スリップ剤で改質して、粒子に所望の特性を与えること
が可能である。例えば微粉砕によって粒径を調節して、
所望の粒径を得ることができる。
【0055】特に好ましいトナーとしては、クロマリン
(登録商標)ブラックトナーとしてデュポンが販売する
トナー、例えばカーボンブラックと酢酸セルロースのブ
レンドであるクロマリン(登録商標)タイプKK6ブラ
ックトナーがある。放射線不透過層を形成するための特
に好ましい粒状物質は、カーボンブラック、グラファイ
ト、顔料の混合物、カーボンブラックを含有するトナ
ー、金属、銅、亜鉛およびアルミニウム等の合金、なら
びにそれらの混合物である。
【0056】粒状物質は、層としての粒状物質の保護力
および塗布の均一性を改良する添加剤を含むことが可能
である。湿潤補助剤、界面活性剤、増量剤、柔軟剤、お
よび粒径を調節し、処理を容易にし、または使用過程に
ある他の補助剤で粒状物質を分散することができる。粒
状物質の粒子の表面を、例えば帯電防止剤やスリップ剤
で改質して、粒子に所望の特性を与えることが可能であ
る。
【0057】粒状物質を光重合可能層に塗布すると、そ
れによって感光性要素の表面に乾燥非粘着仕上げが施さ
れることになる。ハンドダスティング、または乾燥粉末
を用いた塗布具や自動散布機のような機械的手段、なら
びに粉末塗装を含む任意の方法により、支持体に対向す
る感光性要素の表面に粒状物質を塗布することが可能で
ある。手塗りは、通常、粒状物質のトレーに房体のパッ
ドを浸し、粒状物質を過剰に塗布し、感光体要素の表面
全体をそのパッドで掃くことによって成し遂げられる。
次いで余剰の材料を拭き取る。液体分散によっても粒状
物質を塗布することができる。
【0058】驚いたことに、材料の種類や材料の溶融点
に関係なく熱除去可能層(c)の粒状物質を問題なく熱
処理できることがわかった(実施例3、4、5、6およ
び13を参照のこと)。粒状物質の粒径は、レリーフ内
の微細リバースからの微粒子の除去の容易さ、および層
の粒子の充填度に影響するため重要である(実施例6お
よび13を参照のこと)。さらに、粒径は、層(c)が
化学線不透明層として機能するときにも特に重要であ
る。粒径は、散布密度、すなわち充填度、および層
(c)の化学線遮断能力に影響を与える。
【0059】2つ以上の熱除去可能層またはいくつかの
種類の熱除去可能層を使用することも可能である。追加
層の的確な選択は、光重合可能層の性質、熱除去可能層
の機能、および感光性要素の他の物理的要件に依存する
ことになる。例えば、光重合可能層と放射線不透過層と
して作用する熱除去可能層の間に上記した第2の熱除去
可能層が必要になることがある。その第2の熱除去可能
層は、光重合可能層におけるモノマー、可塑剤および開
始剤の如き移行性物質から放射線不透過層の保全性を保
護するバリヤ層として作用しうる。そのような場合は、
その熱除去可能層の赤外線感度および処理特性が変化し
うる。さらに、当該移行によって、画像形成後に赤外線
感応層が汚れたり、粘着しやすくなる可能性がある。加
えて、移行性物質が熱除去可能層に移行すると、熱除去
可能層の紫外線照射領域に光架橋が生じ、熱除去可能層
の熱処理特性に悪影響を及ぼすおそれがある。モノマー
および/または可塑剤の移行は、該照射領域の光重合度
をも低下させ、光重合可能層の非照射領域における熱現
像(除去)機能を低下させる可能性がある。また、熱除
去可能層への物質の移行は、熱除去可能層と光重合可能
層の間の接着均衡に、(熱除去可能層を支持する)第2
の要素の保護シートが除去できなくなるというような悪
影響を与えるおそれがある。
【0060】光重合可能層の表面に直接塗布すること、
あるいは仮の支持体または保護シートに個別的に塗布し
て、光重合可能層の表面に転写すること、あるいは多層
保護要素の層として形成し、次いでそれを感光性要素と
組み合わせて一体物とすること、あるいは粒状物質を光
重合可能層に散布または塗布または転写することを含む
任意の方法によって、支持体に対向する光重合可能層の
上または表面に熱除去可能層を形成することができる。
【0061】本発明の感光性印刷要素は、感光性要素の
最上層の上に一時的保護シート、すなわち熱除去可能層
をさらに含むことができる。保護シートの1つの目的
は、保管および処理時に感光性印刷要素の最上層を保護
することである。保護シートの好適な材料の例として
は、剥離層に代用できるポリスチレン、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリカーボネート、フルオロポリマ
ー、ポリアミドまたはポリエステルなどの薄いフィルム
が挙げられる。保護シートは、好ましくはマイラー(登
録商標)ポリエチレンテレフタレートフィルムのような
ポリエステルから調製され、保護シートは5ミルのマイ
ラー(登録商標)とするのが最も好ましい。
【0062】マスクを介して感光性要素全体に化学線を
照射する次の処理ステップの準備段階において、マスク
画像を、支持体に対向する光重合可能層の表面に形成
し、またはその上に配置することが必要になることもあ
る。該マスクは、不透明領域、および画像を形成する
「透明」領域を含む。マスクの不透明領域は、下部の光
重合可能層に放射線が照射されるのを防ぐため、暗領域
によって被覆された光重合可能層の領域は重合しない。
マスクの「透明」領域は光重合可能層を化学線に曝し、
重合または架橋する。光重合可能層にイメージ通りの照
射を行うのに必要な画像は、従来的な方法、およびイン
クジェット塗装を含むデジタル手法を含む任意の方法に
よって生成することが可能である。
【0063】デジタル手法は、レーザ放射線により光重
合可能層、またはその上に原位置マスク画像を作成する
ものである。化学線を遮断することが可能な熱除去可能
層(a)、(b)および(c)のいずれかを使用して原
位置マスク画像を形成することができる。マスク画像を
作成するデジタル手法は、イメージ通りの照射の前に感
光性要素を調製する1つ以上のステップを要する。一般
には、原位置マスクを形成するデジタル手法は、放射線
不透過層を、支持体に対向する感光性要素の表面から選
択的に除去し、またはそこに転写する。デジタル手法を
実行して好ましい赤外線レーザ放射線によりマスク画像
を形成するために、放射線不透過層として作用する熱除
去可能層は、赤外線に感応することが好ましい。カーボ
ンブラックやグラファイトの如き暗色無機顔料、顔料の
混合物、金属および合金のような黒色の材料は、赤外線
感応材料および放射線不透過物質として機能する。赤外
線レーザ照射は、750から20、000nmの範囲で
放射する様々な種類の赤外線レーザを使用して実施する
ことが可能である。780から2、000nmの範囲で
放射するダイオードレーザ、および1064nmで放射
するNd:YAGレーザを含む赤外線レーザが好まし
い。粉末物質の色が黒以外の(不透明な)色である場合
は、原位置マスクを形成するレーザ放射線の波長は、層
の色に対して吸収性を有するように選択され、またレー
ザ照射された光重合可能層における光反応を開始させな
いものとする。原位置マスク画像は、全体的に化学線を
照射し、熱処理を行う後続ステップに向けて感光性要素
上に残留する。
【0064】1つのデジタル手法では、感光性要素は、
光重合可能層の表面全体を保護し、または実質的に保護
する放射線不透過層としての熱除去可能層を最初に含
む。放射線不透過層に赤外線レーザ放射線をイメージ通
りに照射して、光重合可能層またはその上に配置される
画像、すなわち原位置マスクを形成する。赤外線レーザ
放射線は米国特許第5、262、275号および第5、
719、009号(Fan)、ならびに欧州特許第07
41330B1号(Fan)に開示されているように、
光重合可能層から赤外線感応層(すなわち放射線不透過
層)を選択的に除去する(例えば剥離または蒸発させ
る)ことができる。米国特許第5、506、086号
(Van Zoeren)に開示されているように、レ
ーザ照射時に、感光性要素から除去されながら材料を捕
獲する、放射線不透過層に隣接する材料捕獲シートが存
在していてもよい。感光性要素から除去されなかった放
射線不透過層の部分のみが、原位置マスクを形成する要
素上に残留し、熱処理に向けた熱除去可能層になる。
【0065】マスクを形成する他のデジタル手法では、
感光性要素は、最初から熱除去可能層を含まない。放射
線不透過層としての熱除去可能層を備えた個別的な要素
は、典型的には光重合可能層である支持体に対向する感
光性要素の表面に放射線不透過層が隣接するように、感
光性要素との一体物を形成することになる。(光重合可
能層に関連する保護シートが存在する場合は、一体物を
形成する前にそれを取り除く)。個別的な要素は、デジ
タル照射処理に役立てられる突出層または加熱層の如き
1つ以上の他の層を含むことができる。ここでも、放射
線不透過層は赤外線に感応する。米国特許第5、60
7、814号(Fan他)、米国特許第5、766、8
19号および第5、840、463号(Blanche
tt)、ならびに欧州特許第0891877A号に開示
されているように、その一体物に赤外線レーザ放射線を
イメージ通りに照射して、選択的に放射線不透過層を転
写し、光重合可能層またはその上に画像を形成する。転
写された放射線不透過層の部分のみが原位置マスクを形
成する感光性要素上にあり、熱処理に向けた熱除去可能
層になる。
【0066】さらに、個別的な担体にマスク画像を形成
し、支持体に対向する光重合可能層の表面に熱および/
または圧力を加えることによってそれを転写する。光重
合可能層は、典型的には粘着性を有するため、転写され
た画像を保持することになる。ついでイメージ通りの照
射の前に個別的な担体を要素から除去する。個別的な担
体は、放射線不透過物質を選択的に除去し画像を形成す
るためにレーザ放射線がイメージ通りに照射される放射
線不透過層を備えていてもよい。この種の担体の例とし
ては、レキサム社のレーザマスク(登録商標)画像作成
フィルムがある。あるいは、レーザ放射線により、放射
線不透過物質を有する他の要素から個別的な担体に放射
線不透過物質の画像を転写することができる。
【0067】また、デジタルマスクの形成は、放射線不
透過物質をインクジェットインクの形でイメージ通りに
塗布することによって成し遂げることができるものと考
えられる。インクジェットインクは、熱除去可能層
(a)、(b)および(c)のいずれかについての上述
の説明に従って配合することができる。インクジェット
インクを光重合可能層に直接イメージ通りに塗布する
か、あるいは感光性要素の光重合可能層の上の他の熱除
去可能層、例えば透明層に配置することが可能である。
(実施例10を参照のこと)。
【0068】本発明の方法の次のステップは、マスクを
介して感光性要素全体に化学線を照射すること、すなわ
ち該要素にイメージ通りの照射を施すことである。感光
性要素の原位置にデジタルマスクを形成した場合は、そ
の原位置マスク画像を介して要素全体に照射が施される
ことになる。
【0069】あるいは、イメージ通りの照射を行うため
の従来的な方法は、画像胆持透過原稿フィルムまたはフ
ォトツール、典型的にはハロゲン化銀フィルムをマスク
として使用することによる方法である。典型的には、該
フォトツールは、5から7ミル(約0.013から約
0.018cm)の厚さのポリエステルベースの上に画
像を含む。画像胆持透過原稿フィルムを剥離層として機
能する熱除去可能層に配置し、真空引きしてマスクフィ
ルムと要素の良好な接触を確保し、要素に照射を施す。
熱処理の前に画像胆持透過原稿フィルムを要素から除去
する。同様に、感光性要素に照射を施す前に、少なくと
も化学線遮断部を有する型板を感光性要素の光重合可能
層に配置することが可能である。熱処理を行う前に、そ
の型板を該要素から除去する。
【0070】一般には、本発明の感光性要素は、好適な
照射源から化学線が照射される。化学線照射時間は、放
射線の強度およびスペクトルエネルギー分布、感光性要
素からの距離、所望の画像解像度、ならびに光重合性組
成物の性質および量に応じて、数秒から数分間の範囲で
変動しうる。照射温度は、好ましくは室温またはそれよ
りわずかに高い温度、すなわち約20℃から約35℃と
する。照射は、照射領域を支持体または逆照射層に架橋
させるのに十分な持続性を有する。イメージ通りの照射
時間は、典型的にはバックフラッシュ照射時間よりはる
かに長く、数分間から数十分間を要する。
【0071】化学線源は、紫外および可視波長領域を包
括する。特定の化学線源の適性は、開始剤、およびフレ
キソ印刷版を調製するのに使用する少なくとも1つのモ
ノマーの感光性に支配される。最も一般的なフレキソ印
刷版の好ましい感光性は、良好な室内灯安定性を与える
ため、スペクトルのUVおよび深UV領域にある。好適
な可視およびUV源の例としては、炭素アーク、水銀ア
ーク、蛍光灯、電子閃光ユニット、電子ビームユニッ
ト、レーザおよび写真フラッドランプが挙げられる。最
も好適なUV線源は水銀蒸気灯、特に太陽灯である。工
業規格放射源の例としては、シルバニア350ブラック
ライト蛍光灯(FR48T12/350VL/VHO/
180、115w)、およびフィリップスUV−A「T
L」シリーズ低圧水銀蒸気蛍光灯が挙げられる。典型的
には、感光性要素から約3.8cm(約1.5インチ)
から約153cm(約60インチ)離れた距離で水銀蒸
気アークまたは太陽灯を使用することができる。これら
の放射線源は、一般には310nmと400nmの間の
長波UV線を放射する。これら特定のUV源に感応する
フレキソ印刷版は、310nmと400nmの間に吸収
を持つ開始剤を使用し、好適な光飽和性化合物は、少な
くとも310から400nmスペクトル範囲の部分で吸
収性を有する必要がある。
【0072】原位置マスクを有する感光性要素について
は、大気酸素が存在する、または存在しない条件で感光
性要素に化学線をイメージ通りに照射することができ
る。真空下で照射を行うときは大気酸素は取り除かれ
る。真空下で照射を行って、層に生じる重合反応に対す
る酸素の影響を最小限にすることができる。そして、画
像透過原稿を介して照射が施される感光性要素について
は、真空下で照射を行って、画像透過原稿と感光性要素
の間に良好な接触を確保する必要がある。マスクが原位
置に形成され、あるいは放射線不透過物質とともに光重
合可能層にイメージ通りに塗布されるため、大気酸素が
存在する条件で照射を行うことができ、密着を確保する
ために真空引きを行う必要がない。デジタルフレキソ印
刷版またはスリーブを調製する処理において、全体的に
照射するステップは、真空を用いることなく、すなわち
感光性要素を大気酸素の存在下に置きながら、かつ原位
置マスクの上に追加層を設けることなく実施されるのが
好ましい。
【0073】大気酸素の存在下で照射が施され、熱処理
された原位置マスクを有する感光性要素については、従
来的なアナログ照射が施され、実施例1に示すようにし
て熱処理された感光性要素と比較して、ステップ毎の印
刷性能の変化が認められた。さらに、感光性要素に対し
て大気酸素の存在下でイメージ通りに照射を行うこと
は、実施例1および12に示すように同等のレリーフ深
さを確保しながらリバース深さを改善するために加熱し
て、吸収性物質と接触させる熱サイクルの数を減少させ
るため、処理幅を広げるものであった。
【0074】本発明の方法は、通常は逆照射またはバッ
クフラッシュステップを含む。これは、支持体を介した
化学線のブランケット照射である。それを用いて、光重
合可能層の支持体側に重合材料の層または下盤を形成す
るとともに、光重合可能層に感光性を与える。該下盤
は、光重合可能層と支持体の間の接着性を改善し、ドッ
ト分割の強調を促すとともに、プレートレリーフの深さ
を定める。他の画像作成ステップの前後または最中にバ
ックフラッシュ照射を行うことができる。それは、マス
クを介して全体に化学線を照射した後であって熱処理の
前に実施するのが好ましい。全体に(イメージ通りに)
化学線を照射するステップのための上述した従来的な放
射源のいずれかを、バックフラッシュ照射ステップに使
用することができる。照射時間は、一般に数秒間から数
分間である。
【0075】マスクを介して化学線を全体に照射した後
に、熱現像に向けて要素を調製する。マスクが画像胆持
透過原稿フィルム、すなわちフォトツール、または型板
である場合は、要素を処理する前に該フィルムまたは型
板を除去する。デジタル手法を用いてマスクを形成する
ときは、感光性要素上にマスクが残留し、熱処理時にマ
スクが存在することになる。
【0076】処理ステップは、化学線が照射されなかっ
た領域における少なくとも光重合可能層、すなわち光重
合可能層の非重合領域または未硬化領域を除去する。透
明な熱除去可能層、すなわち剥離層、表面改質層または
接着性改質層を備えた感光性要素については、熱処理ス
テップにより、光重合可能層の重合領域上の熱除去可能
層が感光性要素から除去、または実質的に除去されるこ
とにもなる。マスクがデジタルに形成された感光性要素
については、熱処理ステップにより、(化学線が照射さ
れた)マスク画像、および下部に位置する光重合可能層
の非照射領域、ならびに存在しうる他の任意の熱除去可
能層も除去される。
【0077】次いで、イメージ通りに照射が施された感
光性要素を、照射要素を熱処理してレリーフ画像または
パターンを形成する本発明の方法の次のステップに備え
る。要素を熱処理することは、光重合可能層および熱除
去可能層を、要素の非照射部(未硬化部)を軟化または
溶融または流動化させるのに十分な温度で加熱し、該層
を吸収性の表面に接触させて溶融または流動部を吸収さ
せることを含む。光重合可能層の重合領域は、非重合領
域よりも溶融温度が高いため、現像温度で溶融、軟化ま
たは流動することはない。「溶融」という用語は、軟化
させ、粘度を低下させて流動化、および吸収性物質によ
る吸収を可能にする高温に曝された光重合可能層の非照
射部の挙動を示すのに用いられる。光重合可能層の溶融
部の材料は、通常は、固体と液体の間に鋭い遷移をもた
ない粘弾性物質であるため、該処理は、吸収性物質によ
る吸収性に対するしきい値を上回る任意の温度で加熱組
成物の層を吸収する機能を有する。広範囲な温度レンジ
を利用して、本発明の目的に応じた組成物層を「溶融」
することができる。該処理が問題なく機能する間は、低
温では吸収が遅く、高温では吸収が速くなる。
【0078】光重合可能層および熱除去可能層を加熱す
る熱処理ステップと、1つまたは複数の層を吸収性物質
に接触させる熱処理ステップを同時に行うことができ、
あるいは吸収性物質に接触したときに光重合可能層未硬
化部がまだ軟質または溶融状態にあれば連続的に行うこ
とができる。誘導、対流、放射または他の加熱法によっ
て、未硬化部を溶融させるのに十分であるが、層の硬化
部に歪みを生じさせるほど高くない温度に、光重合可能
層、および1つまたは複数の熱除去可能層を加熱する。
光重合可能層の未硬化部および熱除去可能層を溶融また
は流動化させるために、感光性要素の表面温度を約40
℃以上、好ましくは約40℃から約230℃、より好ま
しくは約100℃から200℃、最も好ましくは100
℃から160℃に加熱する。吸収性物質が加熱された感
光性要素の表面に接触し、非照射部からエラストマー層
の軟化または溶融または流動部を吸収して、未硬化部を
除去してレリーフパターンまたはレリーフ面を形成する
フレキソ印刷版を形成する。光重合可能層の上に配置さ
れた熱除去可能層を軟化または溶融または流動化させ、
吸収性物質により吸収することができる。光重合可能層
の上に配置された熱除去可能層は、吸収性物質に接触し
た結果として微小クラックを形成することができ、その
ため光重合可能層の軟化または溶融または流動部によっ
て吸収性物質に運ばれることになる。吸収性物質と、未
硬化部が溶融している光重合可能層および熱除去可能層
との多少の密着性を維持することによって、未硬化の感
光性材料が、光重合可能層から吸収性物質へと移行す
る。まだ加熱状態にある間に、支持体層に接触する硬化
した光重合可能層から吸収性物質を分離して、レリーフ
構造を露出させる。光重合性エラストマー層を加熱し、
溶融層(部)を吸収性物質に接触させるステップのサイ
クルを、未硬化材料を十分に除去し、十分なレリーフ深
さを形成するのに必要な回数繰り返すことが可能であ
る。しかし、適したシステム性能に応じてサイクル数を
最小限にすることが望ましく、典型的には、光重合性要
素に対して5から15サイクルの熱処理を行う。
【0079】米国特許第5、279、697号(Pet
erson他)、また2000年9月6日に提出された
特許協力条約出願PCT/US00/24400(IM
−1289 PCT)には、感光性要素を熱現像するた
めの好ましい装置が開示されている。熱処理を実施する
ために、ドラムまたは平板表面に感光性要素を配置する
ことができる。
【0080】光照射硬化性組成物の非照射または未硬化
部の溶融温度を上回る溶融温度を有し、また同じ温度で
良好な引裂強さを有する吸収性物質を選択する。好まし
くは、選択された材料は、加熱を通じて感光性要素を処
理するのに要する温度に耐える。吸収性物質は、不織布
材料、紙原料、繊維織物、連続気泡発泡体、その容量の
多少の相当部分を空隙として含む多孔質材料から選択さ
れる。吸収性物質は、ウェブまたはシートの形をとるこ
とができる。光重合可能層の未硬化部を該層の硬化部か
ら除去または逃がすのに利用される好ましい吸収性物質
は、未硬化の光重合可能材料の溶融温度までの温度、そ
れを含む温度、およびそれをわずかに上回る温度に対す
る内部強度および引裂強さを有する吸収性物質から選択
される。吸収性物質は、また、吸収性物質のミリメート
ル平方当たり吸収しうるエラストマーのグラム数によっ
て測定される、溶融エラストマー組成物に対する高い吸
収率を有している必要がある。不織布ナイロンが好まし
い。
【0081】光重合可能層と吸収性物質をプレスするこ
とによって、(未硬化部が溶融しているときの)吸収性
物質と光重合可能層との密着を維持することができる。
約2.11キログラム平方センチメートルと約4.92
キログラム平方センチメートルの間の実質的に均一な圧
力を加えるのが望ましく、処理時の圧力は約3.16キ
ログラム毎平方センチメートルとするのが好ましい。圧
力を加えて、吸収性物質を光重合可能層に密着させる。
接触領域のニップ圧が約0.70キログラム毎平方セン
チメートルと約7.03キログラム毎平方センチメート
ルの間であれば、感光性要素のレリーフ特徴を歪めるこ
となく層表面から吸収性物質への吸収が十分に高められ
るものと考えられる。熱除去可能層(b)または(c)
を有する感光性要素にとっては、吸収性物質と接触させ
ることによって加圧するのが特に好ましい。加圧する
と、1つまたは複数の熱除去可能層に微小クラックを生
じて、光重合可能層の非重合部が流動し、熱除去可能層
の物質を運び去る、すなわち除去することが可能にな
る。
【0082】本発明の感光性印刷要素に均一に光を照射
して、光重合プロセスが完了していること、さらに印刷
および保管時に要素が安定性を保つことを確認する。こ
の後照射ステップには、主たる全体照射と同じ放射源を
利用することが可能である。
【0083】脱粘着処理は、感光性印刷要素の表面がま
だ粘着性を有し、当該粘着性は一般的に後照射において
除去されない場合に適用できる任意の後現像処理であ
る。臭素または塩素溶液による処理の如き当該技術分野
でよく知られる方法によって粘着性を取り除くことが可
能である。好ましくは、欧州公開特許出願第00179
27号や米国特許第4、806、506号(Gibso
n)に開示されているように、波長が300nm以下の
放射源に曝すことによって脱粘着を行う。
【0084】実施例 以下の実施例では、特に指定のない限り百分率はすべて
重量百分率とする。CYREL(登録商標)感光性重合
体印刷版、CYREL(登録商標)照射装置、CYRE
L(登録商標)ファースト1000TD処理装置、CY
REL(登録商標)デジタルイメージャ、CYREL
(登録商標)OPTISOL(登録商標)現像液はどれ
もデュポン社(デラウェア州ウィルミントン)から入手
可能である。
【0085】実施例1 以下の実施例は、化学線不透過性の熱除去可能層を備え
た感光性要素を熱処理する本発明の方法を実証するもの
である。大気中でUV照射され、熱処理される感光性要
素の印刷性能における期待外の利点も示される。
【0086】以下の比較および対象サンプルを調製し
た。CYREL感光性重合体プレートHOSタイプ(6
7ミル(約0.168cm))を使用した。それらのプ
レートは、バインダの光重合可能層、少なくとも1つの
モノマー、光開始剤、80重量%のマクロメルト(登録
商標)6900ポリアミド(ヘンケル社)の剥離層、2
0重量%のアンホマー(登録商標)28−4910重合
体(ナショナルスターチ&ケミカル社、米国第3、92
7、199号による)、および保護シートを含む。(マ
クロメルトポリアミドバインダは軟化点が135℃であ
る。アンホマーバインダの融点は入手不可能であるが、
そのガラス転移温度Tgは120℃である。汎用的な重
合体のTgは、典型的にはポリマーハンドブック、J.
BrandupおよびF.H.Immergut編、イ
ンターサイエンス、ニューヨーク、1966年に示され
ている溶融温度より100から240℃高いため、マテ
リアル2の軟化点は少なくとも220℃の可能性が高い
ものと推定される)。
【0087】3つの67HOSプレートにケレイ照射装
置で12秒間バックフラッシュ照射を行った。保護シー
トは破棄した。主要UV画像形成ステップを通じて、1
50ライン毎インチのスクリーン線数の階調範囲(2、
3、4、5、10、20、30、40、50、60、7
0、80、90、95、96、97、98&99ドッ
ト、および実線)を有する3つの同一のハロゲン化銀タ
ーゲット、スラーターゲット、ならびに微細陽および陰
線画像を使用した。(ハロゲン化銀エマルジョンを下に
した)ターゲットを光重合体プレートの剥離層表面に配
置し、クリーン(Kreen)保護シート(5ミル(約
0.013cm)厚)を被せて最大限に排気した。同じ
2001照射装置でプレートに9分間照射を行った。そ
れらを真空枠から取り除いた後、それぞれ異なる処理を
施した。
【0088】米国特許第5、279、697号(Pet
erson他)に記載されている処理装置と同様の熱処
理装置で、2つの照射プレート、比較例1Aおよび1B
に対して熱処理を施した。本実施例で使用する処理装置
には改造を加えて、プレートの外面を加熱する最大52
00Wの赤外線(IR)ヒータを含めるようにした。該
処理装置には、光重合可能層から吸収性物質を分離した
後にプレートを空気で冷却する機構がさらに含まれてい
た。吸収性物質はCEREX不織布ナイロンウェブタイ
プ2320であった。この試験については、IRヒータ
をその最大出力の30%で稼働させ、ドラム速度を7
6.2cm/分(30インチ/分)とした。現像ロール
の温度は華氏300度(148.9℃)であった。ドラ
ムの温度は華氏70度(21.1℃)に設定した。プレ
ートと吸収性物質(ドラムと現像ロール)の接触に関連
する圧力はシリンダ上30psiであった。冷却ブロア
をオンにした。
【0089】比較例1Aおよび1Bに対応するプレート
サンプルをそれぞれ6と12の加熱および(吸収性物質
との)接触サイクルで処理した。照射プレートを配置し
てドラムに固定し、ドラムによって回転させながら、光
重合可能層を加熱し、吸収性物質のウェブに層を接触さ
せ、吸収性物質を層から分離し、層を冷却するサイクル
を複数回繰り返した。照射プレート表面の剥離層を完全
に除去するの3回の熱サイクルを要した。処理したプレ
ートに光仕上げと後照射を10分間ずつ同時に施した。
各比較例毎にレリーフ深さ、および31.5ミル(約
0.079cm)の陰ラインのリバースの深さ(リバー
ス深さ)を測定したが、その結果は以下に報告されてい
る。
【0090】残りの照射プレート、すなわち対照1に対
しては、OPTISOL溶剤を用いたインラインCYR
EL1001P溶剤処理装置において溶剤洗浄を施し
た。それを60℃のオーブンで1.5時間乾燥させ、次
いで光仕上げと後照射を10分間ずつ同時に施した。対
照1のレリーフ深さは41ミル(約0.102cm)で
あった。リバースライン(31.5ミル(約0.079
cm)のインライン)を測定したところ、リバース深さ
が600ミクロンであった。
【0091】実施例1に使用したプレートは、DPHタ
イプ(67ミル(約0.168cm))のCYREL光
重合体プレートであった。DPHプレートの光重合可能
層の組成物は、比較例および対照サンプルについて使用
されたHOSに対する光重合可能層と同一であった。D
PHプレートには、光重合可能層、赤外線感応物質、レ
ーザ可脱層(すなわち化学線不透過層)、および保護シ
ートが含まれていた。該化学線不透過層には、バインダ
としての67重量%のマクロメルト(登録商標)690
0ポリアミドと、33重量%のカーボンブラックが含ま
れていた。マクロメルトポリアミドバインダは軟化点が
135℃である。
【0092】実施例1のサンプルプレートにケレイ照射
装置で12秒間バックフラッシュ処理を施した。保護シ
ートを破棄した後、プレートをCYRELデジタルイメ
ージャのドラムに取りつけて化学線不透過層に直面さ
せ、さらに真空を用いてプレートをドラム上にしっかり
と固定して全サイドにテープを貼りつけた。比較例およ
び対照について説明したハロゲン化銀ターゲットと同等
の版下画像を、Nd:YAGレーザ(1064nmの光
波長出力)を使用してレーザアブレートして放射線不透
過層に転写させた。3.2ジュール/cmのレーザア
ブレーションエネルギーでプレート上に優れた原位置マ
スクが得られた。実施例1の化学線不透過層は可視透過
密度が2.95で、アブレートされた固形物のステイン
密度は0.10(透過型)であった。アブレートされた
プレートには、CYREL2001照射装置で9分間大
気中での(大気酸素の存在下での)主要UV照射を施し
た。
【0093】実施例1のプレートには、加熱して吸収性
物質に接触させる熱サイクルを6として熱処理を施した
点を除き、比較例1Aおよび1Bについて記載したのと
同じ熱処理装置および処理条件を用いて、得られたプレ
ートの熱処理を行った。第1の熱サイクル後に、UV照
射したブラックマスク画像を完全に除去した。驚いたこ
とには、赤外線感応層は、非溶融性化合物であるカーボ
ンブラックを含有しているにもかかわらず、熱現像を通
じて該層の残りの部分が完全に除去された。そのプレー
トに、光仕上げと後照射を10分間同時に施した。
【0094】実施例1についてのレリーフ深さおよびリ
バース深さを測定したが、その結果を以下に報告する。
【0095】
【表1】
【0096】実施例1では、比較例1Aと比較した場合
に、レリーフ深さが同等で、リバース深さが著しく改善
されていた。熱処理条件を同じにした場合に、レーザア
ブレーションでマスクを形成し大気中で照射する実施例
1の照射条件が、ハロゲン化銀ターゲットを真空下に置
くアナログ照射の比較例1Aに比べて著しい改善をもた
らしたことは驚嘆すべきことである。
【0097】実施例1の(31.5ミル(約0.079
cm)のインラインについての)リバース深さは、6ま
たは12の熱サイクルで処理された比較例1Aおよび1
Bのリバース深さよりはるかに大きかった。しかし、ど
のサンプルも同じバックフラッシュおよび主要UV照射
レベルが与えられていたにもかかわらず、実施例1なら
びに比較例1Aおよび1Bの熱処理プレートは、対照1
の溶剤処理プレートよりもレリーフ深さが小さく、また
リバース深さも小さかった。
【0098】マークアンディ印刷機830(ミズーリ州
チェスターフィールド)により実施例1、比較例1Aお
よび1Bならびに対照のプレートに印刷を行った。フィ
ルムIIIデンスブラックEC8630インク(エンバ
イロンメントインクス&コーティングス、ノースカロラ
イナ州モーガンタウン)をEICアクアリフレッシュE
C1296(2つの溶剤の混合物)で希釈して、Zah
n#2カップを用いて測定した粘度を27秒とした。印
刷は、ハイグロス40FS S246ペーパー(ファソ
ン、オハイオ州パインスビル)に100フィート(約3
0.48m)/分の速度で行った。
【0099】マスクを介して大気中でUV照射された実
施例1のプレートは、全階調スケールの印刷品質、スラ
ーターゲットの印刷、およびべた印刷が優れていた。比
較例1Aおよび1Bの熱処理プレートは、対照1の溶剤
処理プレートに比べて印刷性能が著しく劣っていたこと
は驚嘆すべきことであるとともに予想外であった。比較
例1Aおよび1Bでは中間階調から影部(44から99
%)のドットの印刷がダーティで、スラーターゲットの
印刷がダーティで、かつべた印刷がまだら(不均一)で
あったのに対し、対照1は階調範囲スケールとスラータ
ーゲットの両方に対して良好かつシャープな印刷物を与
えた。このことは、ドットと微細リバースの間から非照
射領域がどのようにして効果的に除去されるかというこ
と、ならびに照射された剥離層が照射プレート表面から
どのように除去されるかということ、したがって最終的
な印刷性能の差に処理方法が大きな影響を与えることを
証明するものであった。熱処理法は、光重合体の非照射
領域、およびプレート表面の照射された剥離層を除去す
る上で、ブラシをかけての(2つの溶剤の混合物によ
る)溶剤処理法に比べてはるかに効果が低く、そのため
印刷品質がはるかに劣っている。
【0100】(プレートサンプル上に追加層を設けるこ
となく、原位置マスクを介して大気中で照射した)実施
例1のプレートでは、(クリーン保護シートを被せてタ
ーゲットフィルムを介して真空下でアナログ照射する)
比較例1Aのプレートに比べて印刷性能が著しく改善さ
れていたのは予想外のことであった。このことは、実施
例1と比較例1Aのプレートはともに6サイクルで熱処
理され、同レベルのバックフラッシュおよびイメージン
グ照射を受けていたため、特に驚嘆すべきことである。
実施例1の70%の見かけのドット(測定値は60.4
%)は、比較例1Aの50%の見かけのドット(測定値
は52.7%)よりも印刷がはるかに鮮明であったこと
も驚きに値するものであった。このことは、UV照射条
件が、レリーフを形成するために熱処理されるプレート
に対して極めて重要な役割を果たすことを証明するもの
であった。
【0101】実施例2 以下の実施例は、各々が光重合可能層上に熱除去可能層
および1つ以上の追加層を備えた感光性要素を使用する
本発明の方法を実証するものである。
【0102】対照AおよびBについては、4%の固溶体
により各仕上層を仮の基板(5ミル(約0.013c
m)厚のマイラー(登録商標)ポリエステル)に塗布し
て、塗装助剤として微量の界面活性剤が存在する連続被
膜を形成した。該被膜を(室内乾燥塗装については少な
くとも一昼夜)乾燥させた後、その仮の基板を乾燥被膜
とともに光重合可能層にホットラミネートした。実施例
2Aおよび2C以外のすべてのサンプルについては、6
7ミル(約0.168cm)厚のCYREL光重合体印
刷版UXLタイプから光重合可能層を得た。光重合可能
層がCYREL印刷版を起源とするすべてのサンプルに
ついては、ラミネートに先立って保護シートおよび剥離
層を除去した。被膜および仮の基板を、支持体に対向す
る光重合可能層の表面の上方に仕上層が配置されるよう
にラミネートした。
【0103】実施例2Aでは、プレート構造を以下のよ
うに組み立てた。剥離層が除去されたCYREL光重合
体プレートAQSタイプ(67ミル(約0.168c
m))を光重合可能層として使用した。放射線不透過層
を含む複数の層を有する第2の要素をAQSプレートの
光重合可能層にラミネートした。第2の要素を調製し、
該要素は、マクロメルト6900ポリアミド90部と、
ビニルピロリドンと酢酸ビニル(60:40)の共重合
体(PVA−VA−630)10部とから構成される塗
布量が3.0mg/dmの接着性改質層;16.9グ
ラムのBS−11548カーボンブラック着色分散剤
(CDI分散剤)(実施例8を参照のこと)と2.80
グラムのポリオックスWSRNポリエチレン酸化物から
構成され、密度が3.0の放射線不透過層;ならびに塗
布量が40mg/dmのポリオックスWSRNポリエ
チレン酸化物の100%溶液の上塗層が、仮のマイラー
ポリエステル支持体の上に記載順に配置された構造を含
んでいた。プレート構造は、保護シートとしての仮のマ
イラー支持体、接着性改質層、放射線不透過層、バリア
層としての上塗層、およびAQS光重合可能層を永久支
持体の上に備えた構造であった。
【0104】実施例2Bでは、33重量%のカーボンブ
ラックと67重量%のマクロメルトポリアミドから構成
される放射線不透過層(乾燥塗布量26mg/dm
と、次いでポリエチレンワックス(乾燥塗布量8mg/
dm)の層を仮の支持体に塗布することによって個別
的な要素を調製した。該個別的な要素を、感光性要素
が、仮の支持体である保護シート、放射線不透過層、ワ
ックス層およびUXL光重合可能層を永久支持体の上に
備えた構造を有するようにUXL光重合可能層にラミネ
ートした。
【0105】実施例2Cでは、プレート構造を以下のよ
うに組み立てた。剥離層が除去されたCYREL光重合
体プレートHCSタイプ(67ミル(約0.168c
m))を光重合可能層として使用した。33重量%のカ
ーボンブラックと67重量%のマクロメルトポリアミド
から構成される放射線不透過層(乾燥塗布量15mg/
dm)と、次いでビニルピロリドンと酢酸ビニルの共
重合体(インターナショナルスペシャリティプロダクツ
のPVA−VA−W735)(塗布量20mg/d
)の層を仮の支持体に塗布することによって第2の
要素を調製した。該第2の要素を、感光性要素が、仮の
支持体の保護シート、放射線不透過層、PVA−VA層
およびHCS光重合可能層を永久支持体の上に備えた構
造を有するようにHCS光重合可能層にラミネートし
た。
【0106】
【表2】
【0107】CYREL2001照射装置で各要素に1
5秒間のバックフラッシュ照射を行った。仮の保護シー
トを除去した。各要素の半分に対しては、大気中におい
て照射装置により、熱除去可能層側を通じて9分間紫外
線を照射し、要素の残りの半分にはUV光を遮断するフ
ィルムを被せた。(要素に対するイメージ通りの照射は
行わなかった)。これにより、非照射状態とUV照射状
態の両方における要素の熱処理性を確認することができ
た。以下の処理条件に従って、CYRELファースト1
000TD処理装置で要素を熱処理した。
【0108】熱除去可能層を除去するのに必要なサイク
ルを記録し、各要素について、加熱および接触させる熱
サイクルの回数を最大12とした。12の熱サイクル後
のレリーフ深さを測定した。熱除去可能層としての物質
性能について要素を評価した。熱処理された要素上の満
足できる熱除去可能層は、下部の光重合体層の少なくと
も非照射領域から最小限の熱サイクル数で除去されると
ともに、照射されていない光重合体層を効果的に除去す
ることを可能にするものである。場合によっては、光重
合可能層の照射領域における熱除去可能層を熱処理時に
除去することも必要である。(最小熱サイクル数とは、
好ましくは、加熱して吸収性物質に接触させるサイクル
が12未満のサイクル数である)。照射された光重合体
の表面の仕上層からの残留物質が存在する場合は、その
残留物質が印刷版の究極的な印刷性能に影響することな
く、良好かつ均一な印刷面を与えるものでなければなら
ない。
【0109】熱処理条件を以下のように設定した。 現像液ロール温度:華氏275度(135℃) ドラム温度: 華氏95度(35℃) 圧力: 2.2psi/インチ(2.54c
mあたり15.17kPa) プレート速度: 30インチ/分(76.2cm/
分) IR設定: 最大80% レリーフ設定: 20ミル(約0.05cm) ブロア: 自動 すべての要素を最初は加熱サイクルに供し、次に加熱し
て吸収性物質であるCEREX(登録商標)不織布ナイ
ロンに接触させる12の加熱および接触サイクルに供し
た。
【0110】表1には、熱除去可能(T.R.)層に使
用する材料、1つまたは複数の熱除去可能層を含む光重
合可能層上の層の総塗布量、照射および非照射T.R.
層を除去するのに必要な熱サイクルの数、加熱して吸収
性物質に接触させるサイクルを12回実施した後の光重
合体層のレリーフ深さ、および熱処理における熱除去可
能層の総合評価がリストされている。
【0111】
【表3】
【0112】実施例2の結果は、熱除去可能層、ならび
に光重合可能層上の複数の追加層を熱処理によって除去
できることを示している。さらに、仕上層が非溶融性物
質であるカーボンブラックを含有していても、熱処理温
度で軟化または溶融しうるバインダによって、仕上層を
熱除去することが可能である。光重合性物質上に1つ以
上の追加層を形成するバインダ材料の融点または軟化点
は、要素を熱処理するための温度より低くなければなら
ない。熱除去可能層および1つ以上の追加層におけるバ
インダの溶融温度または軟化温度を低くするのが好まし
いが、該溶融または軟化温度だけが考慮すべき唯一のフ
ァクタではない。例えば、光重合可能層と隣接する場合
に、熱除去可能層または1つ以上の追加層におけるバイ
ンダ材料と光重合可能層における移行性物質(例えば、
モノマーや光開始剤)との相溶性または非相溶性を考慮
すべきである。光重合可能層に隣接する層のバインダが
光重合可能層の移行性物質との相溶性を有する場合に
は、仕上層の熱処理性に悪影響が及ぼされるおそれがあ
る。
【0113】実施例3 以下の実施例は、熱除去可能層に使用される有機バイン
ダの物理的形態が、光重合体プレートの熱処理性に対し
て重大な影響を及ぼす、本発明の方法を実証するもので
ある。
【0114】実施例2と同様に、4%の固溶体により比
較例の各仕上層を仮の基板(5ミル(約0.013c
m)厚のマイラー(登録商標)ポリエステル)に塗布し
て、塗装助剤として微量の界面活性剤が存在する連続被
膜を形成した。該被膜を(室内乾燥塗装については少な
くとも一昼夜)乾燥させた後、その仮の基板を乾燥被膜
とともに光重合可能層にホットラミネートした。本実施
例におけるすべてのサンプルについて、光重合可能層
は、67ミル(約0.168cm)厚のCYREL光重
合体印刷版UXLタイプから得たもので、ラミネートに
先立って保護シートおよび剥離層を除去した。仮の基板
とともに被膜を、その支持体に対向する光重合可能層の
表面上に仕上層が配置されるように光重合可能層にラミ
ネートした。
【0115】実施例Aおよび3Bでは、各々のエルバノ
ール化合物を、(剥離層が除去された)UXLプレート
の粘着性の光重合面に粉末として個別的に塗布した。完
全加水分解ポリビニルアルコール(加水分解度99%)
であるエルバノール75−15、および加水分解度88
%のポリビニルアルコール(酢酸ビニル12%)である
エルバノール50−42を業者、すなわちデュポンから
粉末状で入手した。
【0116】
【表4】
【0117】67UXLプレートの剥離層をテープで除
去して、光重合可能層に粘着性の表面を与えるととも
に、エルバノール75−15を20回のサイクルでパッ
ド散布により粉末として塗布し、実施例3Aのプレート
サンプルを作製した。遊離した粉末をラススティック布
でプレート表面から拭き取った。第2のUXLプレート
もエルバノール50−42粉末を同様に散布して、実施
例3Bのプレートサンプルを作製した。どちらの場合
も、UXLプレートの散布面から粘着性が失われ、所望
通りにエルバノール粉末が実際にプレート表面に存在し
ていることが証明された。どちらのプレートに対しても
CYREL2001照射装置で15秒間のバックフラッ
シュ照射を行った。
【0118】得られた2つのプレート、すなわち実施例
Aおよび3Bを、実施例2で記載したのと同じ条件下で
CYRELファースト1000TD装置により熱処理し
た。(プレート)を加熱して(プレート表面)を吸収性
物質に接触させるサイクルを一回実施した後で、粉末状
の両ポリビニルアルコール化合物が非照射の光重合体プ
レート表面から完全に除去されていたのは驚嘆すべきこ
とである。加熱して吸収性物質に接触させるサイクルを
12回実施した後の実施例3Aおよび3Bの両プレート
についてのレリーフ深さは26ミル(約0.065c
m)であった。
【0119】
【表5】
【0120】驚いたことに、実施例3Aおよび3Bの結
果は、非照射領域においても同一の光重合体プレート上
の連続フィルムとしてのエルバノール75−15および
エルバノール50−52に対してレリーフ深さが得られ
なかった比較例3Aおよび3Bにおいて観察された結果
と全く異なっている。エルバノール75−15およびエ
ルバノール50−42はともに軟化性を有さず、約20
0℃で分解する。比較例3Aおよび3Bの場合のように
連続フィルム形成層におけるバインダとして使用される
ときは、仕上層のバインダの融点または軟化点が、照射
されていない光重合領域の除去を含めた要素の熱現像性
に影響する可能性がある。しかしながら、実施例3Aお
よび3Bの結果は、光重合可能層の表面に粉末状の(ま
たは粒状としての)有機バインダを使用する場合は、該
バインダの軟化点または融点が、下部に位置する非照射
の光重合領域とともに粒状の層を熱除去することに対す
る制約にはならない。
【0121】比較例3Cおよび3Dは、それぞれ光重合
可能層上の仕上層としてヒドロキシプロピルセルロース
材の連続フィルム被膜を備えていた。ヒドロキシプロピ
ルセルロースを光重合可能層上の剥離層として使用する
ことは、欧州特許第0665471A2号(Wang)
に開示されていた(実施例3、4、比較例3および比較
例4を参照のこと)。比較例3Cの仕上層被膜は、仕上
層の照射領域が重合プレートの表面に不均一なストリン
グとして残留し、それらのストリングが印刷結果に悪影
響を与えたため、使用不可能であった。比較例3Dの仕
上層被膜は、照射領域が仕上層を除去するのに比較的長
い熱サイクルを要したため、まずまずの結果にとどまっ
ていた。その結果は、Wangによって示された結果と
よく一致している。光重合可能層に連続的な被膜を形成
する材料の軟化点および融点は、熱処理において1つの
役割を果たす。プレートの熱処理に対しては軟化温度が
低い方が好ましい。
【0122】軟化点または融点の高い他の有機系粉末を
もUXLプレートの光重合可能層の粘着性の表面に塗布
し、ポリビニルアルコール粉末について本実施例で説明
したのと同じ方法に従って試験を行った。使用した材料
は酢酸セルロースの粉末(融点230℃)およびセルロ
ースアセテートブチレート(融点155℃)(ともにイ
ーストマンコダックより調達)であった。加熱して吸収
性物質に接触させる熱サイクルを一回実施しただけで非
照射の粉末を除去することができ、さらに加熱して吸収
性物質に接触させる熱サイクルを12回実施した後に2
7ミル(約0.068cm)の良好なレリーフ深さを得
た。
【0123】結果は、熱除去可能層に使用する有機バイ
ンダの物理的形態が、感光性要素の熱処理性に重要な影
響を与えることを示すものであった。
【0124】実施例4 以下の実施例は、粒状物質の層を光重合可能層上の熱除
去可能層とする本発明の方法を実証するものである。該
粒状物質は、放射線不透過層を形成する。
【0125】実施例3と同様に、CYREL光重合体プ
レートUXLタイプ(67ミル(約0.168cm))
を調製して(すなわち剥離層および保護シートを除去し
て)、異なる黒色粒状物質を塗布した。カーボンブラッ
クは非金属化合物である。黒色粒状物質を塗布して、少
なくとも2.00の黒色透過密度(可視フィルタ)を達
成した。遊離した粉末をラスティック布で拭き取った。
実施例4Aでは、カーボンブラックおよび酢酸セルロー
ス(融点230℃)を含むクロマリン(登録商標)ブラ
ックトナーKK6−CN(デュポン社より調達可能)を
使用し、プレート上の散布層の密度は2.98であっ
た。実施例4Bでは、カーボンブラックおよびスチレン
アクリレート重合体を含む黒色静電トナー(Lanie
rから調達)を使用し、プレート上の散布層の密度は
2.63であった。クールタ(登録商標)マルチサイザ
測定装置で粒径の測定を行った。粒径はミクロン単位の
等価球形として報告したが、各々のトナーについての1
0%、50%および90%(ミクロン)における体積分
布は以下の通りである。
【0126】
【表6】
【0127】実施例4Cでは、異なるCYREL光重合
体プレートEXLタイプ(67ミル)を実施例3と同様
にして調製し、KK6−CNN粉末を散布した。EXL
プレートは、光重合可能層上に青色のエラストマー被覆
層を含む。黒色トナー層の密度は2.08であった。
【0128】実施例4Aから4Cのすべてのプレートに
対してCYREL2001照射装置で15秒間のバック
フラッシュ照射を施し、次いで大気中で(大気酸素の存
在下で)黒色微粒子側を通じて全体にUV照射を行っ
た。すなわち、要素に対してイメージ通りの照射を行わ
なかった。この全体照射は、赤外線感応層を有する要素
上の原位置マスクの不透明領域が受けた照射条件をシミ
ュレートするものであった。したがって、原位置マスク
を形成しうるUV照射された黒色微粒子は、また、下部
の光重合体層ともに熱的に除去され、所望のレリーフ深
さを与えるものでなければならない。
【0129】実施例4Aから4Cのすべてのプレートに
対して、実施例2で説明したのと同じ条件で、CYRE
Lファースト1000TD熱処理装置により熱処理を行
った。驚いたことには、(プレートを)加熱して吸収材
を(プレートの最外面に)接触させるサイクルを一度実
施しただけで、実施例4Bの黒色粒状の層が下部の光重
合体層とともに除去された。そのサイクルを二度実施し
ただけで、実施例4Aおよび4Cの黒色粒状の層がそれ
ぞれ下部のUXLおよびEXL光重合体層とともに除去
された。これら3つのすべてのプレートについて、加熱
して吸収性物質を接触させるサイクルを12回実施した
後に良好な深度のレリーフ深さが得られた。
【0130】
【表7】
【0131】それらの結果は、下部の(非重合)光重合
体層および原位置UVマスク特性を有する光重合体プレ
ート表面の放射線不透過微粒子の優れた熱除去が、所望
通り達成できることを証明するものであった。
【0132】実施例4D 実施例4Dでは、実施例4において上述したKK6−C
NN黒色微粒子を塗布した他のUXLプレートを実施例
4Aと同様に調製したが、プレート上の黒色トナー層の
密度は2.24であった。実施例4Dのプレートに対し
てケレイ照射装置で20秒間のバックフラッシュ照射を
施し、次いでそれを実施例1に記載したようにCYRE
Lデジタルイメージャのドラム上に配置した。実施例1
の場合と同じ画像を使用して、その黒色粒状層を2.4
ジュール/cmでレーザアブレートさせた。優れたア
ブレート画像が得られ、アブレート固形物は透過密度が
0.08のステイン密度を有していた。そのレーザアブ
レーションステップにより光重合可能層に原位置マスク
が形成された。次いで、ケレイ照射装置により、レーザ
アブレートしたプレートに、原位置マスク側を通じて1
0分間大気中でUV照射を施した。実施例2と同じ処理
条件を用い、CYRELファースト1000TDでその
プレートに熱処理を行った。加熱して吸収性物質に接触
させるサイクルを二度実施しただけで下部の光重合体層
を伴う黒色粒状層が除去された。加熱して吸収性物質に
接触させるサイクルを12回実施した後のレリーフ深さ
は23ミル(約0.058cm)であった。下盤の上に
もレリーフ画像プレートの微細リバースのなかにも黒色
トナー微粒子が残留していなかった。後照射および仕上
げ後に、そのプレートを使用して、実施例1に記載した
条件および材料によりマークアンディ印刷機で印刷を行
った。実施例4Dのプレートは、全階調範囲、スラータ
ーゲットおよび固形物に対して所望通りに優れた処理画
像および優れた印刷品質を与えた。
【0133】実施例5 以下の実施例は、無機微粒子層を光重合可能層上の熱除
去可能層とする本発明の方法を実証するものである。無
機微粒子は、光重合可能層の非重合領域を溶融、軟化ま
たは除去するのに用いられる熱処理温度よりはるかに高
い融点を有する。
【0134】実施例3および4と同様に、剥離層が除去
されたCYREL光重合体プレートUXLタイプ(67
ミル(約0.168cm))の光重合可能層の粘着性の
表面に、散布により粒状物質の層を塗布した。実施例5
Aでは、ケイ酸アルミニウム(エングレハードからサテ
ィンホワイトという品名で市販されている)(融点10
00℃)を使用した。クールタ(登録商標)マルチサイ
ザ測定装置でその粒径を測定した。粒径をミクロン単位
の等価球径として報告したが、10%、50%および9
0%における体積分布(ミクロン)は以下の通りであ
る。
【0135】
【表8】
【0136】余剰の粉末をラスティック布で拭き取っ
た。微粒子層を有するプレートの表面は非粘着性であっ
た。
【0137】実施例5Aのプレートに対してCYREL
2001照射装置で15秒間のバックフラッシュ照射を
施した。実施例2の場合と同じ処理条件下によりCYR
ELファースト1000TD装置でそのプレートを熱処
理した。驚いたことには、ただ一度の熱サイクルで、実
施例5Aの(非照射)微粒子がプレート表面から除去さ
れた。実施例5では、加熱して吸収性物質に接触させる
サイクルを12回実施した後のレリーフ深さは20ミル
(約0.05cm)であった。
【0138】光重合可能層に散布された二酸化チタン
(融点1560℃)の粒状物質についても同様の良好な
結果が得られた。散布粒状物質は、要素に非粘着表面を
与え、熱処理時の第1の熱サイクルで除去された。
【0139】実施例6 以下の実施例は、本発明の方法において光重合可能層の
上に熱除去可能層を形成する粒子の粒径の重要性を実証
するものである。熱除去可能層は、融点が高い金属や合
金から形成されている。粒径を適切に選択することによ
り、金属微粒子を使用して原位置マスクを形成するとと
もに、その微粒子を光重合可能層の非重合領域とともに
熱除去することが可能である。
【0140】実施例3および4と同様に、室温にて、C
YREL光重合体プレートUXLタイプ(67ミル(約
0.168cm))の光重合可能層の粘着性の表面に、
散布法により粒状物質の層を塗布した。原位置マスクに
対するこれら微粒子の良好な被覆率を確保するために、
プレートに二度散布を行った(毎回40サイクル)。遊
離した微粒子をラススティック布で拭き取った。
【0141】実施例6Aでは、微粒子層は、5%未満の
ステアリン酸(アルカントーヨーアメリカから入手)を
有するアルミニウムフレーク(融点660℃)であるM
S−1から形成されていた。平均粒径は32ミクロンと
報告されていた(Micritacによる)。実施例6
Bおよび6Cでは、微粒子層はそれぞれXB−260ペ
ールおよびレジストCTペール合金(エカートアメリカ
L.P.より入手)から形成されていた。エカートから
提供された製品安全データシートによれば、XB−26
0ペールは85から95%の銅、5から15%の亜鉛お
よび0.2から2.0%のステアリン酸を含み、平均粒
径は5ミクロンであると報告されており(シラス法)、
またレジストCTペールは68から88%の銅、9から
29%の亜鉛および3%のSiO2を含み、平均粒径は
35μmであると報告されている(シラス法)。微粒子
の粒径は我々の実験室でも測定した。粒径の測定はクー
ルタ(登録商標)マルチサイザ測定装置で行った。ミク
ロン単位の等価球径として粒径を報告したが、体積分布
結果(ミクロン)は以下の通りである。
【0142】
【表9】
【0143】d50は、サンプルの塊体の50%が、ミ
クロン単位の所定の粒径より小さい粒子から構成される
メジアンである。d90は、サンプルの塊体の90%が
ミクロン単位の所定の径より小さい粒子から構成されて
いることを意味する。放射線不透過マスクとして使用さ
れる微粒子については、d50およびd90の体積分布
を考慮する必要がある。
【0144】実施例6A、6Bおよび6Cのプレート上
の(可視フィルタによる)透過密度は、それぞれ1.1
5、2.07および1.02であった。プレートの散布
面はどれも粘着性を有していなかった。3つの金属微粒
子のなかで最も平均粒径が小さかった実施例6B(XB
−260)の微粒子が、同じ散布条件のもとで最も高い
透過密度を示したことは感嘆すべきことである。
【0145】実施例6Aから6Cのすべてのプレートに
対して、ケレイ照射装置で20秒間のバックフラッシュ
照射を施した。実施例1と同じ画像ファイルを用いて約
1064nmでNd:YAGレーザを放射させるCYR
ELデジタルイメージャによりそれらのプレートをレー
ザアブレートさせて微粒子層をイメージ通りに除去し、
マスクを形成した。それら3つのプレートはどれも良好
なアブレート画像を有していた。最適なレーザアブレー
ションエネルギーは、例えば6A、6Bおよび6Cにつ
いて、それぞれ5.9、3.2および5.9ジュール/
cmであると判断された。アブレートした固形領域
は、実施例6A、6Bおよび6Cについて0.07、
0.37および0.16の透過密度を有していた。実施
例6Aおよび6Cのプレートでは、光重合可能層のアブ
レート面に大きな金属粒子が観察された。実施例6Bの
プレートでは、光重合可能層のアブレート面にグレーの
残留物が観察された。アブレートしたすべてのプレート
に対して、CYREL2001照射装置により、金属お
よび合金(マスク)側を通じて大気中で9分間UV照射
を施した。
【0146】次いで、同一の熱処理装置により、また実
施例2で説明したのと同じ条件で、加熱して吸収性物質
に接触させるサイクルを12回実施する熱処理をすべて
のプレートに施した。
【0147】加熱して吸収性物質に接触させるサイクル
を12回実施したところ、実施例6Cのプレートのレリ
ーフ深さ(2.5ミル(約0.006cm))が最も小
さく、(アブレート領域の表面よりも)下盤および微細
リバースのなかに多くの金属微粒子が残留していた。実
施例6Cのプレートの表面上部にも残留粒子が存在し、
これらの領域における透過密度が0.10になってい
た。実施例6Aのプレートについても同様の結果が得ら
れた。驚いたことには、実施例6Bのプレートは、加熱
して吸収性物質を接触させるサイクルを12回実施した
後に17ミル(約0.043cm)の良好なレリーフを
確保し、加熱して吸収性物質に接触させるサイクルを二
度実施することですべての微粒子が下部の光重合可能層
とともに除去された。下盤領域および微細リバースには
金属微粒子が付着していなかった。後照射と光仕上を1
0分間(同時に)行った後で、実施例1で説明したよう
にマークアンディ印刷機ですべてのプレートに印刷を行
った。実施例6Bのプレートでは極めて良好な印刷画像
が得られたが、実施例6Aおよび6Cのプレートでは印
刷不良が認められた。印刷不良は、処理プレートの下盤
レリーフが小さいことによるものであった。粒状物質の
粒径により、実施例6Aおよび6Cが、実施例6Bで実
証された本発明に対する比較例になっていた。粒状物質
を所望の粒径、すなわち23ミクロン未満に挽くと、比
較例6Aおよび6Cについても満足できる結果が得られ
るものと考えられる。
【0148】(比較)例6Aおよび6Cのレリーフ深さ
が小さいことは、これらのプレートの密度が小さく(U
V遮断能力が低く)、微粒子を介したUV照射時に下部
の光重合可能領域が光重合されるという事実によって説
明することが可能である。機能的なUV原位置マスクを
与えるためには、散布された金属微粒子の透過密度が
2.0より大きくなければならない。微粒子の散布密度
が高くなると、プレート表面の粒子の充填度が高くな
る。このことは、本実施例において実証されたように、
d50およびd90における粒径体積分布が微粒子のほ
うが達成されやすい。熱処理ステップでは、熱除去可能
層の粒径も小さいほうが有利であった。小さい粒子のほ
うが、微細リバース、およびプレート表面のドット領域
の間からの除去が容易であった。粒径の大きな微粒子
は、熱処理後もプレート表面や微細リバースのなかに残
留しやすく、印刷性能に悪影響を与えた。
【0149】本実施例は、金属微粒子の層を有する光重
合性要素に対して単一の処理ステップ(熱処理のみ)が
可能であるという期待外の利点を実証するものでもあっ
た。米国第4、132、168号の実施例1に記載され
ているような未架橋のジアゾ層を除去する溶剤現像ステ
ップの前に、(真空蒸着による)金属マスクを除去する
ための追加的な水酸化カリウム水溶液を必要としなかっ
た。このことにより全体的なターンアラウンド時間が改
善される。
【0150】実施例7 以下の実施例は、充填剤の無機分散物の被膜およびバイ
ンダが光重合可能層上の熱除去可能層を形成する本発明
の要素および方法を実証するものである。
【0151】2つの原液を調製した。加水分解度88%
のポリビニルアルコール(酢酸ビニル12%)であるエ
ルバノール(登録商標)50−42を蒸留水に溶解させ
て4%水溶液を得た。固形分30%のコロイドシリカで
あるルドックス(登録商標)AM(デュポン社より入
手)を蒸留水で希釈して4%溶液を得た。コロイドシリ
カの平均粒径は12ナノメートルである。微量のシルウ
ェット界面活性剤を両溶液に加えた。乾燥シリカは融点
が1900℃である。コロイドシリカの乾燥粒子は化学
的に不活性で、耐熱性を有する。
【0152】4%の原液から2つの複合溶液を調製し、
2ミル(約0.005cm)の塗布ナイフを用いて各々
の溶液を5ミルのマイラー(登録商標)ポリエステルフ
ィルムに塗布した。被膜の最終乾燥組成物は、実施例7
Aでは70%シリカ/30%エルバノール50−42
(重量百分率)で、実施例7Bでは85%シリカ/15
%エルバノール50−42であった。実施例7Aと7B
の被膜の各々は、有機バインダが不連続相にあるため
(すなわち、バインダは全組成物の49重量%未満であ
るため)複合被膜である。実施例7Cでは、シリカ原液
のみの第3の被膜を同じ条件で調製した。
【0153】それらの被膜を少なくとも一昼夜室温で乾
燥させ、次いで各々の被膜をCYREL光重合体プレー
トUXLタイプ(67ミル(約0.168cm))の光
重合可能層にホットラミネートした。被膜のラミネート
に先立って該プレートの剥離層を除去した。CYREL
2001照射装置で各サンプルに15分間バックフラッ
シュを施した。仮のマイラーシートをサンプルから除去
した。すべてのサンプルに対して適切な接着均衡が得ら
れ、粘着性の光重合体表面に被膜を接着させて所望の非
粘着面を与えた。
【0154】実施例2で説明したのと同じ条件に基づ
き、同じ熱処理装置で実施例7Aから7Cのサンプルを
熱処理した。
【0155】驚いたことには、実施例7Bおよび7Cで
は、加熱して吸収性物質に接触させる熱サイクルを一度
実施しただけで被膜(熱除去可能層)が非照射の光重合
可能層とともに除去された。実施例7Aでは、熱サイク
ルを二度実施することで被膜が非照射の光重合可能層と
ともに除去された。加熱して吸収性物質に接触させるサ
イクルを12回実施した後のレリーフ深さは、実施例7
Aでは17ミル(約0.043cm)、実施例7Bでは
29ミル(約0.073cm)、そして実施例7Cでは
20ミル(約0.05cm)であった。
【0156】比較のために、エルバノール50−42
(さらに4%固溶体および2ミル(約0.005cm)
のナイフ被膜)から作られた連続フィルムは、実施例3
(比較例3B)で説明し、示したように、熱処理される
場合は光重合体プレートのための熱除去可能層として使
用することはできない。加熱して吸収性物質を接触させ
るサイクルを12回実施した後もプレートの非照射領域
にレリーフ深さが得られなかった。
【0157】本実施例は、極めて融点の高い無機物、例
えば充填剤として融点が1900℃のシリカ、ならびに
200℃で分解するポリビニルアルコールの如き融点が
高い有機バインダを使用して光重合可能層の上に複合層
を形成することが可能で、なおも感光性要素は好適に熱
処理されることを示すものであった。これにより、バイ
ンダが49重量%未満の熱除去可能層を備えた感光性要
素に対しては軟化点および/または融点の制限を適用し
得ないことが証明された。
【0158】実施例8 以下の実施例は、熱除去可能層(b)が化学線不透過層
である本発明の要素および方法を実証するものである。
該放射線不透過層はカーボンブラック分散物、またはカ
ーボンブラック分散物と有機バインダの混合物をベース
とする。当該被膜は、光重合体プレートの表面に塗布し
た後に、デシタル画像化および熱処理することが可能で
ある。
【0159】いくつかの塗料溶液を調製した。BS11
548&BS15870は、CDIディスパージョンか
ら調達したカーボンブラック着色水性分散物である。B
S11548分散物は、顔料45%と有標物質6%を含
む総固形分が51%の物質である。BS15870分散
物は、顔料38%と有標物質8%を含む総固形分が46
%の物質である。各分散物を蒸留水で希釈して4%溶液
とし、少量の界面活性剤(ゾニルFSN)を添加した。
2ミル(約0.005cm)の塗布ナイフを用いて希釈
溶液を5ミルの仮のマイラー(登録商標)支持体に塗布
した。得られた乾燥被膜の透過密度はBS11548
(被膜A)およびBS15870(被膜B)について、
それぞれ3.7および3.1であった。
【0160】4%のエルバノール50−42(加水分解
度88%のポリビニルアルコール(酢酸ビニル12
%))原液(実施例7より)と4%のBS11548分
散物とを以下に示す乾燥組成物が得られるように混合す
ることによってさらに4つの塗料溶液を調製した。(エ
ルバノール50−42は軟化性を有さず、200℃で分
解する)。2ミル(約0.005cm)の塗布ナイフを
用いて各々の分散物を5ミル(約0.013cm)のマ
イラーポリエステルフィルムに塗布し、被膜C、D、E
およびGを形成した。
【0161】
【表10】
【0162】4%のBS11548分散物とアクアロン
から入手したヒドロキシプロピルセルロースであるクル
セルGの4%水溶液との混合物に少量の界面活性剤(ゾ
ニルFSN)を加えることにより他の塗料溶液を調製し
た。(クルセルGの融点は130℃である)。2ミル
(約0.005cm)の塗布ナイフを使用して5ミル
(約0.013cm)のマイラーポリエステルフィルム
にこの塗料溶液を塗布した。得られた被膜Fはカーボン
ブラック83.8%と、ヒドロキシプロピルセルロース
5%と有標物質11.2%の組成物を有し、その実測透
過密度は2.5であった。
【0163】ビニルアルコールと酢酸ビニルの共重合体
(55/45)を水に分散させたコロイド分散物である
アルコテックス552P(ハルコ社から入手、推定融点
は150から180℃)と、カーボンブラック分散物と
の混合物から他の塗料溶液を調製し、それを塗布ナイフ
でポリエステルフィルムに塗布して乾燥被膜重量を17
mg/dmとした。得られた被膜Hはカーボンブラッ
ク49%と、ビニルアルコールと酢酸ビニルの共重合体
44%と、有標物質7%(分散による)の組成を有し、
その実測透過密度は2.85であった。
【0164】
【表11】
【0165】すべての被膜AからHを、被膜層がプレー
トの光重合可能層の上に位置するようにCYREL光重
合体プレートUXLタイプ(67ミル(約0.168c
m))にそれぞれホットラミネートして、実施例8A、
8B、8C、8D、8E、8Fおよび8Hならびに比較
例8Gのプレートサンプルを形成した。ラミネートに先
立ってプレートの剥離層を除去しておいた。すべての実
施例8Aから8Fおよび8Hならびに比較例8Gにおい
て、被膜層が放射線不透過層になっていた。各プレート
サンプルに対してCYREL2001照射装置で15秒
間のバックフラッシュ照射を施した。マイラーシート
(被膜に対する支持体)を各プレートサンプルから除去
した。実施例8C、8D、8E、8Fおよび8Hならび
に比較例8Gについては、光重合可能層に対する被膜の
適切な接着均衡が観察された。被膜AおよびBはマイラ
ーフィルム(仮の支持体)に対する接着力が幾分強く、
マイラーフィルムを剥がしている間に、被膜層が光重合
可能層の上に残留するように配慮する必要があった。C
yrel(登録商標)2001照射装置により、すべて
のプレートサンプルに大気中で9分間、放射線不透過
(被膜)層を通じてUV照射を施した。
【0166】実施例2において説明したのと同じ熱処理
装置、かつ同じ条件ですべてのプレートサンプルに熱処
理を施した。サイクルまたは熱サイクルは、プレートサ
ンプルを加熱して、そのプレートの表面を吸収性物質に
接触させるものである。実施例8Aから8Fおよび8H
については、どの放射線不透過被膜も所望の熱処理特
性、および所望通りの良好な化学線放射マスクを得た。
【0167】
【表12】
【0168】しかし、比較例8Gのプレートについて
は、要素から放射線不透過層を除去するために、12回
を上回る回数の加熱および接触サイクルが必要であっ
た。また、被膜層の透過密度が(3.6と)十分に高
く、そのためUV線に対する遮断性に優れていたにもか
かわらず、プレートのレリーフ深さは小さかった。比較
例8Gの被膜層は熱除去されず、照射されていない下部
の光重合可能材料が除去されるのを防いでいた。被膜G
は、(バインダと充填剤の合計に対する)バインダの比
率が49%より大きく、そのため連続的な層になってい
なかった。
【0169】さらに比較すると、実施例3(比較例3
B)において説明したのと同様に、光重合可能層上のエ
ルバノール50−42(加水分解度88%のポリビニル
アルコール)の連続被膜層は、非照射領域(リレーフ深
さではない)でさえも熱処理をするのが不可能であっ
た。実施例3(比較例3C)において説明したのと同様
に、光重合可能層上のクルセルG(ヒドロキシプロピル
セルロース)の連続被膜層は、加熱して吸収性物質に接
触させるサイクルを12回実施した後のストリング形成
により、UV照射領域の熱除去が不可能であった。
【0170】実施例9 以下の実施形態は、熱除去可能層が、光重合可能層上に
配置される放射線不透過層である本発明の要素および方
法を実証するものである。
【0171】異なる材料から塗料溶液を調製した点を除
いて、実施例8を繰り返した。ビニルピロリドンと酢酸
ビニル(60:40)の共重合体のバインダ溶液(イン
ターナショナルスペシャリティプロダクツのPVP−V
A−630)を溶解して4%の水溶液とし、少量の界面
活性剤(ゾニルFSN)を加えた。該バインダ溶液を実
施例8の4%BS11548カーボンブラック分散物
と、乾燥後の組成物がカーボンブラック49%、バイン
ダ44%および有標物質7%(バインダとカーボンブラ
ック充填剤の合計に対するバインダの比率が47.3重
量%)になるように混合し、マイラーポリエステルフィ
ルムに塗布した。被膜の乾燥透過密度は2.5だった。
次いで、実施例8で説明したように、その被膜を光重合
体プレート(UXLタイプ)の光重合可能層にラミネー
トした。プレートサンプルにバックフラッシュ照射を施
し、マイラーフィルムを除去し、次いで実施例8で説明
したように裏層を通じてUV照射を施した。
【0172】実施例2で説明したのと同じ熱処理装置
で、かつ同じ条件でプレートサンプルに熱処理を施し
た。それらのプレートサンプルについては、下部の重合
体層とともに放射線不透過層を除去するのに必要な熱サ
イクルはわずか1サイクルであった。加熱して吸収性物
質に接触させるサイクルを12回実施した後のレリーフ
深さは23から26ミル(約0.058から約0.06
5cm)であった。各プレートサンプルは、熱処理可能
なデジタルプレートとしての所望の特性を満たしてい
た。
【0173】実施例10 以下の実施例は、熱除去可能層が、従来のインクジェッ
ト法によって、または物理的なマスクスクリーンとして
光重合可能層に伝達することのできる化学線不透過マス
クである本発明の方法を実証するものである。
【0174】ブラックのシャーピ永久マーカ(所望の密
度を達成するマルチライティング)を化学線マスクとし
て使用して、光重合体層上に剥離層が存在するものと存
在しないものを含めて、CYREL光重合体プレートU
XLタイプの表面に画像を描くことによってこのインク
ジェットマスクのコンセプトをシミュレートした。得ら
れたプレートには、CYREL2001照射装置により
大気酸素の存在下で9分間、インクマスク側を通じてU
Vイメージ照射を施し、照射装置により15秒間バック
フラッシュ照射を施し、次いで実施例1と同様の熱処理
装置および処理条件を用いて熱処理を施した。第1の熱
サイクルの後でブラックインクのマスクを熱除去し、所
望通りの良好な処理画像およびレリーフを確保した。
【0175】主要UV照射に先立って、光重合体層上に
剥離層が存在するものと存在しないものを含めて、CY
REL光重合体プレートUXLタイプ(67ミル(約
0.168cm))の表面に(感圧接着剤(ビス・コム
社より入手)により)黒色のビニル文字を貼ることによ
って物理的マスクをシミュレートした。インクジェット
マスクに対して、上述のように、大気中での物理的マス
ク(文字)を通じたUV照射およびバックフラッシュ照
射を行った。物理的なマスク文字を除去した後に、プレ
ートに熱処理を施して、加熱して吸収性物質に接触させ
るサイクルを12回実施した後の所望通りの優れた文字
画像を得た。
【0176】化学線マスクを光重合可能層に形成する他
の方法でも熱処理を利用した上述の方法と全く同じ良好
な結果が得られるものと想定される。他の供与体マスク
フィルムによるレーザアブレート転写メカニズムによっ
て、または仮の支持体にマスク画像をラミネートし、次
いでその仮の支持体を破棄することによってマスク画像
を形成することが可能である。
【0177】実施例11 以下の実施例は、感光性要素が熱除去可能層および光重
合可能層とともに1つ以上の層を含むデジタルマスク照
射についての本発明の方法を実証するものである。
【0178】以下に説明する製品構造を組み立てた後に
以下の一般的な手順を実施した。ケレイ照射装置により
プレートに20秒間バックフラッシュ照射を施した。仮
の保護シートを破棄し、放射線不透過層(黒色被膜)が
レーザに直面するようにプレートをCYRELデジタル
イメージャに配置した。そのプレートにレーザ放射線を
イメージ通りに照射して、プレートから放射線不透過層
を剥離させた。そのイメージ通りの照射には、実施例1
において記載したレーザエネルギーレベルの画像ファイ
ルを使用した。大気酸素の存在下で、ケレイ照射装置に
より10分間プレートにUV照射を施した。実施例2で
記載したのと同じ1000TD熱処理装置で、同じ処理
条件によりプレートに熱処理を施した。後照射および光
仕上を行った後で、実施例1で説明したようにマークア
ンディ印刷機でプレートに印刷を行った。
【0179】実施例11Aでは、以下のようにしてプレ
ート構造を組み立てた。CYREL光重合体プレートH
OSタイプ(67ミル(約0.168cm))と、光学
密度が2.8の放射線不透過(黒色)層を備えたレーザ
マスク(登録商標)デジタル画像作成フィルム(レキサ
ム社より入手)とを貼り合わせた。プレート構造は、仮
のマイラー保護シート、レーザマスク(商標)不透過
層、マクロメルト6900ポリアミド(塗布量24mg
/dm)の剥離層、およびHOS光重合可能層が永久
支持体上に配置された構造であった。光重合可能層に
は、バインダ、少なくとも1つのモノマー、および光開
始剤が含まれていた。アブレート固形物は、1.6ジュ
ール/cmのエネルギーでレーザアブレートした後の
密度が0.06であった。熱処理では、不透過層および
剥離層を下部の光重合体層とともに除去するのに必要な
熱サイクルは1サイクルのみで、加熱して吸収剤に接触
させるサイクルを12回実施した後のレリーフ深さが2
3ミル(約0.058cm)であった。後照射および仕
上げが施されたプレートについても、マークアンディ印
刷機で優れた印刷性能が得られた。
【0180】実施例11Bでは、以下のようにしてプレ
ート構造を組み立てた。剥離層が除去されたCYREL
光重合体プレートAQSタイプ(67ミル(約0.16
8cm))を光重合可能層として使用した。放射線不透
過層を含む複数の層を備えた第2の要素をAQSプレー
トの光重合可能層にラミネートした。第2の要素を調製
し、該要素は、マクロメルト6900ポリアミド90部
と、ビニルピロリドンと酢酸ビニル(60:40)の共
重合体(PVA−VA−630)10部とから構成され
る塗布量が3.0mg/dmの接着性改質層;16.
9グラムのBS−11548カーボンブラック着色分散
剤(CDI分散剤)(実施例8を参照のこと)と2.8
0グラムのポリオックスWSRNポリエチレン酸化物か
ら構成され、密度が3.0の放射線不透過層;ならびに
塗布量が40mg/dmのポリオックスWSRNポリ
エチレン酸化物の100%溶液の上塗層が、仮のマイラ
ーポリエステル支持体の上に記載順に配置された構造を
含んでいた。プレート構造は、保護シートとしての仮の
マイラー支持体、接着性改質層、放射線不透過層、バリ
ヤ層としての上塗装、およびAQS光重合可能層を永久
支持体の上に備えた構造であった。3.2J/cm
レーザエネルギーが用いられたプレートのアブレート固
形領域は、密度が0.05であった。放射線不透過層を
除去するのに必要な熱サイクルは1サイクルのみで、加
熱して吸収性物質に接触させるサイクルを12回実施し
た後のレリーフ深さは32ミルであった。
【0181】実施例11Cでは、以下のようにしてプレ
ート構造を組み立てた。CYREL光重合体プレートU
XLタイプ(67ミル(約0.168cm))と、放射
線不透過層を備えた第2の要素を貼り合わせた。第2の
要素を調製し、該要素は、カーボンブラック33%と、
クラトン1102、すなわち密度が2.60のエラスト
マーポリ(スチレン−ブタジエン−スチレン)ブロック
共重合体67%とから構成される放射線不透過層、なら
びに塗布量が42mg/dmの100%ポリアミドの
バリヤ層を、表面がシリコン処理された仮のマイラー支
持体の上に配置した構造を含んでいた。そのプレート構
造は、放射線不透過層に隣接し表面にシリコン処理が施
された保護シートとして仮のマイラー支持体、バリヤ
層、およびUXL光重合可能層を永久支持体の上に配置
した構造であった。3.2J/cm のレーザエネルギ
ーによるプレート上のアブレート固形領域は、密度が
0.12であった。照射済の放射線不透過層を下部の光
重合可能層と完全に除去するのに必要な熱サイクルは4
サイクルであった。加熱して吸収性物質に接着させるサ
イクルを12回実施した後のレリーフ深さは22ミル
(約0.056cm)であった。良好な印刷画像が得ら
れた。
【0182】実施例12 以下の実施例は、良好な熱処理範囲を有する本発明の方
法を実証するものである。
【0183】CYREL光重合体プレートDPHタイプ
(45ミル)にケレイ照射装置により75秒間のバック
フラッシュ照射を施した。DPHプレートは以下の構
造、すなわち青色の永久支持体;エラストマーバインダ
と、少なくとも1つのモノマーと、光開始剤を含むDP
H光重合可能層;カーボンブラック33%とマクロメル
トポリアミド67%から構成される放射線不透過層;な
らびに保護シートを備える。保護シートを破棄した後
に、プレートをCYRELデジタルイメージャのドラム
上に配置し、3.2J/cmでレーザアブレートし
て、実施例1で記載したような原位置マスクを形成し
た。大気酸素の存在下で、そのプレートに原位置マスク
を通じて14分間UV照射を施した。
【0184】実施例1で記載したのと同じ熱処理装置で
それらのプレートに熱処理を施した。1つのプレート
(A)にはブロアをオンにしながら12サイクルの処理
を行い、他のプレート(B)にはブロアをオフにして1
2サイクルの処理を行い、第3のプレート(C)にはブ
ロアをオフにして6サイクルの処理を行った。すべての
プレートに光仕上および後照射を10分間ずつ同時に行
った。処理プレートの30ミル(約0.075cm)陰
ラインについてのレリーフ深さおよびリバース深さを測
定し、プレートに印刷を行った。熱処理装置で処理しな
がらプレートの基板(すなわち永久支持体)の温度を測
定した。結果を以下に示す。
【0185】
【表13】
【0186】デジタル照射され、熱処理されたプレート
は良好な処理幅を有することが証明された。本実施例で
は、熱サイクルの数を著しく(12サイクルから6サイ
クルに)削減しながらも、あらゆる階調範囲および微細
リバースを保持する上で優れた印刷品質と良好な透明べ
た印刷を確保することが可能であることも示された。サ
イクル数の削減は、プレートのターンアラウンドを迅速
化することになる。
【0187】実施例13 以下の実施例は、感光性要素に実質的に透明な層を形成
する粒状物質の粒径および体積分布が該要素の熱処理性
能に影響する、本発明の方法を実証するものである。
【0188】67ミル(約0.168cm)厚のCYR
EL光重合体印刷版UXLタイプから光重合可能層を調
製し、散布前に保護シートおよび剥離層を除去しておい
た。実施例3と同じ手順に従って、粘着性のUXL光重
合体表面に粒状物質を散布した。感光性要素は、支持
体、UXL光重合可能層および粒状物質の層を備えてい
た。
【0189】散布された粒状物質は、2種類のケイ酸ア
ルミニウム粉末(エングルハードから入手したサティン
ホワイトとスパーカ)であった。エングルハードによる
と、光散乱法によるサティンホワイトの報告粒径範囲は
4から35ミクロンで、スパーカの報告粒径範囲は10
から110ミクロンである。実施例6のようなクールタ
(登録商標)マルチサイザによる我々の試験に基づく粒
径分析では、以下のような粒径および体積分布(ミクロ
ン)が示された。
【0190】
【表14】
【0191】光重合体表面から余剰の微粒子を除去し、
可視フィルタを使用して、透過密度としての散布密度を
測定した。どちらの散布面も粘着性がなく、プレート表
面に微粒子が所望通りに接着されていることを示唆して
いた。実施例13Aは、サティンホワイト微粒子が散布
されたUXL光重合可能層から形成された要素である。
実施例13Bは、スパーカ微粒子が散布されたUXL光
重合可能層から形成された要素である。実施例13Aの
可視密度は0.39で、実施例13Bの可視密度は0.
14であった。実施例13Bに比べて実施例13Aの可
視密度が高いことは、スパーカ粉末よりサティンホワイ
ト粉末のほうがプレート散布面により高度な充填システ
ムが達成されていることを示すものであった。
【0192】各サンプル要素の半分に対しては大気酸素
の存在下でUV照射を施し、他の半分に対してはUV照
射を行わなかった。実施例3のようにサンプルに熱処理
を行った。
【0193】驚いたことに、実施例13Aの散布微粒子
層は第1の熱サイクルで照射領域と非照射領域の両方が
取り除かれた。実施例13Aでは、非照射領域における
12サイクル後のレリーフ深さは20ミル(約0.05
cm)で、下盤に残留微粒子が存在しなかった。また、
UV照射プレートの表面は粘着性を有し、微粒子が残留
している兆候はなかった。それに対して、実施例13B
では、熱サイクルを12回実施した後も下盤表面に微粒
子が存在し、非照射領域におけるレリーフ深さは22ミ
ル(約0.056cm)で、UV照射プレート面は、そ
の表面に微粒子が存在しているため粘着性がなかった。
【0194】どちらのサンプルにも後照射および光仕上
を施し、実施例1と同様にマークアンディ印刷機で印刷
を行った。実施例13Aは、良好なべた印刷を与えた
が、実施例13Bのべた印刷は劣っていた(べた密度が
はるかに小さかった)。熱処理プレート表面および下盤
にケイ酸アルミニウム粒子が残留するのは望ましいもの
ではなかった。下盤の残留粒子は、スパーカが除去しに
くい性質を有していること(d50およびd90(ミク
ロン)が比較的大きいこと)を示唆しており、この問題
は、スクリーン線数が多い画像および微細リバースを有
する画像にとっては、プレートの熱洗浄が不十分にな
り、印刷品質が低下するためより深刻である。
【0195】上記の結果は、粒径および分布は、粒子の
充填の関係および光学的効果、そして最終的な熱処理プ
レート性能に重大な影響を及ぼすことを示すものであっ
た。サティンホワイトの粒径および体積分布は、熱処理
プレートに対して好ましい範囲を提供する。
【0196】実施例14 以下の実施例は、軟化点が190℃未満のバインダを含
む放射線不透過層を備えた感光性要素を使用する本発明
の方法を実証するものである。
【0197】CYREL光重合体プレートUXLタイプ
(67ミル(約0.168cm))を光重合可能層とし
て使用した。剥離層を除去した。カーボンブラック17
%と(融点が135℃の)マクロメルトポリアミド83
%から構成され、乾燥塗布量が47mg/dmで、透
過密度が2.50の放射線不透過層を備えた第2の要素
を調製した。該放射線不透過層をUXL光重合可能層に
ラミネートして、実施例14のサンプル要素を形成し
た。
【0198】エネルギーが5.9ジュール/cmの赤
外レーザ放射線によって、放射線不透過層を光重合可能
層からイメージ通りにアブレートさせてマスクを形成し
た。アブレート固形物の密度は0.19であった。ケレ
イ照射装置により、要素に20秒間バックフラッシュ照
射を施し、さらにマスクを介して10分間主要UV照射
を施した。実施例2で説明したようにして要素に熱処理
を行った。(加熱して要素を接触させる)サイクルを一
度実施しただけで放射線不透過層の残留部が除去され
た。12サイクル後のレリーフ深さは26ミル(約0.
065cm)であった。上述のようにして要素を調製し
て印刷を行い、良好な印刷結果を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/38 501 G03F 7/38 501 (72)発明者 マーク エー.ハックラー アメリカ合衆国 07712−3343 ニュージ ャージー州 オーシャン ストーンヘンジ ドライブ 53 (72)発明者 アナンドクマー アール.カンナーパッテ ィ アメリカ合衆国 08520 ニュージャージ ー州 イースト ウインドソー サンドス トーン ドライブ 33 (72)発明者 エイドリアン ラング アメリカ合衆国 08857 ニュージャージ ー州 オールド ブリッジ ダーリントン ドライブ 791 (72)発明者 ブラッドリー ケイ.タイラー アメリカ合衆国 19382 ペンシルベニア 州 ウエスト チェスター マックルーム アベニュー 105 Fターム(参考) 2H025 AA12 AB02 AC01 AC08 AD01 AD03 BC14 BC32 BC42 BC51 CA01 CA27 CB11 CB58 CC08 CC12 CC20 DA13 DA33 DA40 FA01 FA03 FA06 FA21 2H096 AA02 BA05 BA16 BA20 CA09 CA20 DA10 EA02 EA04 GA43 JA02

Claims (54)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレキソ印刷版を製造するための方法で
    あって、 1)エラストマーバインダと、少なくとも1つのモノマ
    ーと、光開始剤とを含む支持体上の少なくとも1つの光
    重合可能層と、前記光重合可能層の上に配置される少な
    くとも1つの熱除去可能層とを備えた感光性要素を設け
    るステップであって、前記熱除去可能層は、 (a)(i)少なくとも1つの赤外線吸収性物質、(i
    i)化学線不透過物質(ただし、(i)と(ii)は同
    一であっても異なっていてもよい)、および軟化または
    溶融温度が190℃未満の少なくとも1つのバインダを
    含む化学線不透過層と、 (b)少なくとも1つのバインダおよび充填剤を含む組
    成物の層であって、前記バインダは、前記バインダおよ
    び充填剤の総重量に基づく比率が49重量%未満である
    組成物の層と、 (c)粒径が23マイクロメートル未満の粒状物質の層
    とからなる群から選択されるステップと、 2)前記光重合可能層に化学線をイメージ通りに照射し
    て重合部および非重合部を形成するステップと、 3)前記熱除去可能層を除去するとともに、前記光重合
    可能層の前記非重合部を除去してレリーフを形成するの
    に十分な温度に加熱することによりステップ2)の要素
    を熱処理するステップとを含むことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 b)およびc)から選択される前記熱除
    去可能層は剥離層であることを特徴とする請求項1に記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 b)およびc)から選択される前記熱除
    去可能層は化学線不透過層であることを特徴とする請求
    項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記熱除去可能層b)は、(i)少なく
    とも1つの赤外線吸収性物質と、(ii)放射線不透過
    物質(ただし、(i)と(ii)は同一であっても、異
    なっていてもよい)とをさらに含むことを特徴とする請
    求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記熱除去可能層c)は放射線不透過層
    で、前記粒状物質は放射線不透過物質、放射線不透過物
    質かつ赤外吸収性物質、またはそれらの組み合わせであ
    りうることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記熱除去可能層は前記光重合可能層を
    完全に覆うことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記熱除去可能層は、放射線不透過領域
    を備えたマスク層で、ステップ2)に先立って、a)、
    b)またはc)から選択される前記熱除去可能層から前
    記マスク層をイメージ通りに形成するステップをさらに
    含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記マスクを形成するステップは、前記
    熱除去可能層を前記光重合可能層にイメージ通りに塗布
    するステップをさらに含むことを特徴とする請求項7に
    記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記マスクを形成するステップは、完全
    保護層として前記熱除去可能層を前記光重合可能層に塗
    布するステップと、前記熱除去可能層をイメージ通りに
    除去するステップとを含むことを特徴とする請求項7に
    記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記マスクを形成するステップは、仮
    の支持体上に前記熱除去可能層を前記イメージ通りのマ
    スクとして備える担体要素を形成するステップと、前記
    熱除去可能層が、前記支持体に対向する前記光重合可能
    層の表面の上に配置されるように前記担体要素を前記光
    重合可能層にラミネートするステップと、前記仮の支持
    体を除去するステップとを含むことを特徴とする請求項
    7に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記マスクを形成するステップは、イ
    ンクジェット法によって前記熱除去可能層をイメージ通
    りに伝送するステップを含むことを特徴とする請求項7
    に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記熱除去可能層は赤外線にも感応
    し、前記マスクを形成するステップは、 基板上に前記熱除去可能層を備えた担体要素を形成する
    ステップと、 前記熱除去可能層が前記支持体に対向する前記光重合可
    能層の表面の上に配置されるように、前記担体要素を前
    記光重合可能層上に配置するステップと、 前記熱除去可能層に赤外線をイメージ通りに照射して、
    前記熱除去可能層と前記担体要素の基板との接着均衡を
    選択的に変化させるステップと、 前記基板を前記熱除去可能層のいくつかの部分とともに
    除去するステップとを含むことを特徴とする請求項7に
    記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記熱除去可能層は赤外線にも感応
    し、前記マスクを形成するステップは、 前記熱除去可能層が、前記支持体に対向する前記光重合
    可能層の表面に接触し、またはその上に配置されるよう
    に、基板上に少なくとも前記熱除去可能層を備えた第1
    の要素を配置するステップと、 前記熱除去可能層に赤外線レーザ放射線をイメージ通り
    に照射して、前記熱除去可能層のいくつかの部分を前記
    光重合可能層に選択的に転写するステップと、 前記第1の要素を前記熱除去可能層のいくつかの部分と
    ともに分離するステップとを含むことを特徴とする請求
    項7に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記熱除去可能層は赤外線にも感応
    し、前記マスクを形成するステップは、前記熱除去可能
    層に赤外線をイメージ通りに照射して、前記光重合可能
    層から前記熱除去可能層のいくつかの部分を選択的に剥
    離させるステップを含むことを特徴とする請求項7に記
    載の方法。
  15. 【請求項15】 前記赤外線レーザ放射線は760nm
    と1064nmの間であることを特徴とする請求項1
    2、13および14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記熱除去可能層、または前記感光性
    要素の支持体側を通じて前記赤外線レーザ放射線を当て
    るステップをさらに含むことを特徴とする請求項12、
    13および14に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記赤外線レーザ放射線は前記感光性
    要素の支持体側に当たり、前記支持体側に対向する側で
    前記感光性要素に隣接する材料捕獲要素を配置して、熱
    除去可能層の剥離部を捕獲するステップをさらに含むこ
    とを特徴とする請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記イメージ通りに照射するステップ
    2)は大気酸素の存在下で行われることを特徴とする請
    求項3に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記感光性要素は、前記熱除去可能層
    と前記光重合可能層の間に追加層をさらに含み、前記追
    加層は処理温度で熱除去することが可能で、ポリアミ
    ド、ポリエチレン酸化物、ポリプロピレン酸化物、ポリ
    エチレンワックス、天然ワックス、合成ワックス、ポリ
    プロピレン、ポリエチレン、スチレンとアクリルポリマ
    ーの共重合体、ビニルピロリドンと酢酸ビニルの共重合
    体、ビニルアルコールと酢酸ビニルの共重合体、ポリア
    セテート、エチレンとアセテートの共重合体、ならびに
    それらの組み合わせよりなる群から選択される材料から
    構成されることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記感光性要素は、前記熱除去可能層
    上に接着性改質層をさらに含み、前記接着性改質層は処
    理温度で熱除去することが可能で、ポリアミド、天然ワ
    ックス、合成ワックス、ポリプロピレン、ポリエチレ
    ン、ポリビニルピロリドンと酢酸ビニルの共重合体、両
    性共重合体、ならびにそれらの組み合わせよりなる群か
    ら選択される材料から構成されることを特徴とする請求
    項1に記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記感光性要素は、剥離層、接着性改
    質層、バリヤ層および表面改質層よりなる群から選択さ
    れる少なくとも1つのさらなる追加層をさらに含み、前
    記少なくとも1つのさらなる追加層は化学線透過層であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記熱除去可能層(a)の前記バイン
    ダは、ポリアミド、ポリエチレン酸化物、ポリプロピレ
    ン酸化物、エチルセルロース、ヒドロキシエチレンセル
    ロース、セルロースアセテートブチレート、エチレン−
    プロピレン−ジエンターポリマー、エチレンと酢酸ビニ
    ルの共重合体、酢酸ビニルとビニルアルコールの共重合
    体、酢酸ビニルとピロリドンの共重合体、ポリ酢酸ビニ
    ル、ポリエチレンワックス、ポリアセタール、ポリブチ
    ラール、ポリアルキレン、ポリカーボネート、ポリエス
    テルエラストマー、環式ゴム、スチレンと無水マレイン
    酸の共重合体、スチレンとアルコールで部分的にエステ
    ル化した無水マレイン酸との共重合体、ならびにそれら
    の組み合わせよりなる群から選択されることを特徴とす
    る請求項1に記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記熱除去可能層(b)の前記バイン
    ダは、ポリアミド、ポリエチレン酸化物、ポリプロピレ
    ン酸化物、エチルセルロース、ヒドロキシエチレンセル
    ロース、セルロースアセテートブチレート、エチレン−
    プロピレン− ジエンターポリマー、エチレンと酢酸ビ
    ニルの共重合体、酢酸ビニルとビニルアルコールの共重
    合体、酢酸ビニルとピロリドンの共重合体、ポリ酢酸ビ
    ニル、ポリエチレンワックス、ポリアセタール、ポリブ
    チラール、ポリアルキレン、ポリカーボネート、ポリエ
    ステルエラストマー、塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合
    体、スチレンとブタジエンの共重合体、スチレンとイソ
    プレンの共重合体、スチレンとブタジエンの熱可塑性ブ
    ロック共重合体、スチレンとイソプレンの熱可塑性ブロ
    ック共重合体、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポ
    リクロルプレン、ブチルゴム、ニトリルゴム、熱可塑性
    ポリウレタンエラストマー、環式ゴム、酢酸ビニルと
    (アクリレートまたはメタクリレート)の共重合体、ア
    クリロニトリル−ブタジエン−スチレンターポリマー、
    メタクリレート−ブタジエン−スチレンターポリマー、
    アルキルメタクリレートの重合体または共重合体、スチ
    レンと無水マレイン酸の共重合体、スチレンとアルコー
    ルで部分的にエステル化した無水マレイン酸の共重合
    体、ポリビニルアルコール、ポリアクリル(メタクリ
    ル)酸、ポリアクリル(メタクリル)酸の金属アルカリ
    塩、両性共重合体、ヒドロキシアルキルセルロース、酢
    酸セルロース、ニトロセルロース、ポリイミド、ポリエ
    ステル、ポリフェニレンエーテル、ポリアクリロニトリ
    ル、ポリスチレン、スチレンとメタクリル酸の共重合
    体、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアクリルアミ
    ド、イミドとアミドの共重合体、ポリクロロトリフルオ
    ロエチレン、エチレンとクロロトリフルオロエチレンの
    共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、エチレンとテ
    トラフルオロエチレン共重合体の共重合体、ポリエーテ
    ルエーテルケトン、ポリベンジミダゾール、フッ化ビニ
    リデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体、ならび
    にそれらの組み合わせよりなる群から選択されることを
    特徴とする請求項1に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記充填剤は、ミネラル充填剤、金属
    充填剤、合金、難燃剤、カーボンブラック、グラファイ
    ト、顔料、およびそれらの組み合わせよりなる群から選
    択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記充填剤は粒径が23ミクロン未満
    であることを特徴とする請求項24に記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記粒状物質は、金属、合金、カーボ
    ンブラック、グラファイト、有機粒子、無機粒子、顔料
    粒子、トナー粒子、顔料粒子の混合物、トナー粒子の混
    合物、顔料粒子とトナー粒子の混合物、ならびにそれら
    の組み合わせよりなる群から選択されることを特徴とす
    る請求項1に記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記熱除去可能層における前記少なく
    とも1つの赤外線吸収性物質(i)、前記放射線不透過
    物質(ii)、前記充填剤および前記粒状物質は、処理
    温度で溶融しないことを特徴とする請求項1に記載の方
    法。
  28. 【請求項28】 前記熱除去可能層(a)における前記
    少なくとも1つの赤外線吸収性物質(i)と前記放射線
    不透過物質(ii)の合計量は、(i)と(ii)と
    (a)のバインダの合計量に対して49重量%未満であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  29. 【請求項29】 前記熱除去可能層(b)は、微小クラ
    ックを生じて、前記光重合可能層の非照射部を処理温度
    にて溶融、軟化または流動化させることができることを
    特徴とする請求項1に記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記熱除去可能層は(a)であること
    を特徴とする請求項1に記載の方法。
  31. 【請求項31】 前記熱除去可能層は(b)であること
    を特徴とする請求項1に記載の方法。
  32. 【請求項32】 前記熱除去可能層は(c)であること
    を特徴とする請求項1に記載の方法。
  33. 【請求項33】 前記熱除去可能層(a)および(b)
    は、100℃と190℃の間の軟化または溶融温度を有
    することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  34. 【請求項34】 前記熱除去可能層(b)の前記バイン
    ダは、190℃より高い軟化または溶融温度を有するこ
    とを特徴とする請求項33に記載の方法。
  35. 【請求項35】 前記熱除去可能層(a)の前記バイン
    ダは、(i)と(ii)と前記バインダの合計量に対す
    る比率が51重量%より大きいことを特徴とする請求項
    1に記載の方法。
  36. 【請求項36】 前記処理ステップ3)を通じて、ステ
    ップ2)の前記感光性要素を吸収性物質に接触させるス
    テップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の
    方法。
  37. 【請求項37】 前記要素と前記吸収性物質を接触させ
    ている間に、0.70キログラム毎平方センチメートル
    から約7.03キログラム毎平方センチメートルの圧力
    を加えるステップをさらに含むことを特徴とする請求項
    36に記載の方法。
  38. 【請求項38】 前記要素と前記吸収性物質を接触させ
    ている間に、2.11キログラム毎平方センチメートル
    および約4.92キログラム毎平方センチメートルの圧
    力を加えるステップをさらに含むことを特徴とする請求
    項36に記載の方法。
  39. 【請求項39】 前記熱処理は、前記感光性要素を約4
    0℃以上に加熱することを特徴とする請求項1に記載の
    方法。
  40. 【請求項40】 前記熱処理は、前記感光性要素を10
    0℃と200℃の間の温度に加熱することを特徴とする
    請求項39に記載の方法。
  41. 【請求項41】 前記感光性要素の加熱と、前記要素と
    前記吸収性物質との接触を1サイクルと定め、前記処理
    ステップは複数のサイクルを含むことを特徴とする請求
    項36に記載の方法。
  42. 【請求項42】 各サイクルについて、処理温度と圧力
    はそれぞれ同一であっても異なっていてもよいことを特
    徴とする請求項41に記載の方法。
  43. 【請求項43】 イメージ通りに照射するステップは、 前記熱除去可能層にフォトツール画像フィルムを配置す
    るステップと、 前記フォトツールを通じて化学線を照射して、前記光重
    合可能層を選択的に画像化するステップと、 前記ステップ3)に先立って前記フォトツールを除去す
    るステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項2
    に記載の方法。
  44. 【請求項44】 イメージ通りに照射するステップは、 放射線不透過部を有する少なくとも1つの型板を前記熱
    除去可能層に配置するステップと、 前記型板を通じて化学線を照射して、前記光重合可能層
    を選択的に画像化するステップと、 ステップ3)に先立って、前記少なくとも1つの型板を
    除去するステップと、をさらに含むことを特徴とする請
    求項2に記載の方法。
  45. 【請求項45】 前記イメージ通りに照射するステップ
    2)に先立って、前記光重合可能層に原位置マスクを形
    成するために、前記光重合可能層から前記化学線不透過
    層を剥離させるステップをさらに含むことを特徴とする
    請求項3に記載の方法。
  46. 【請求項46】 前記粒子c)の少なくとも90パーセ
    ントは、23ミクロン未満の等価球形の粒径を有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の方法。
  47. 【請求項47】 前記粒子c)の少なくとも50パーセ
    ントは、17ミクロン未満の等価球形の粒径を有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の方法。
  48. 【請求項48】 前記イメージ通りに照射するステップ
    2)の前に前記熱除去可能層が存在することを特徴とす
    る請求項1に記載の方法。
  49. 【請求項49】 前記熱除去可能層は放射線不透過層
    で、前記イメージ通りに照射するステップを通じて存在
    することを特徴とする請求項3に記載の方法。
  50. 【請求項50】 前記少なくとも1つの熱除去可能層
    は、厚さが50ミクロン未満であることを特徴とする請
    求項1に記載の方法。
  51. 【請求項51】 フレキソ印刷版として使用される感光
    性要素であって、 エラストマーバインダと、少なくとも1つのモノマー
    と、光開始剤とを含む支持体上の少なくとも1つの光重
    合可能層であって、非照射状態では、少なくとも40℃
    の処理温度で溶融、軟化および流動化することが可能な
    光重合可能層と、 前記光重合可能層の上に配置される少なくとも1つの熱
    除去可能層であって、少なくとも1つのバインダおよび
    充填剤を含み、前記バインダは前記バインダと充填剤の
    総重量に対する比率が49%未満である熱除去可能層と
    を含むことを特徴とする感光性要素。
  52. 【請求項52】 前記熱除去可能層は、厚さが50ミク
    ロン未満であることを特徴とする請求項51に記載の感
    光性要素。
  53. 【請求項53】 前記熱除去可能層は化学線不透過層で
    あることを特徴とする請求項51に記載の感光性要素。
  54. 【請求項54】 前記熱除去可能層のバインダは、ポリ
    アミド、ポリエチレン酸化物、ポリプロピレン酸化物、
    エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セル
    ロースアセテートブチレート、エチレン−プロピレン−
    ジエンターポリマー、エチレンと酢酸ビニルの共重合
    体、酢酸ビニルとビニルアルコールの共重合体、酢酸ビ
    ニルとピロリドンの共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリエ
    チレンワックス、ポリアセタール、ポリブチラール、ポ
    リアルキレン、ポリカーボネート、ポリエステルエラス
    トマー、塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合体、スチレン
    とブタジエンの共重合体、スチレンとイソプレンの共重
    合体、スチレンとブタジエンの熱可塑性ブロック共重合
    体、スチレンとイソプレンの熱可塑性ブロック共重合
    体、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリクロルプ
    レン、ブチルゴム、ニトリルゴム、熱可塑性ポリウレタ
    ンエラストマー、環式ゴム、酢酸ビニルと(アクリレー
    トまたはメタクリレート)の共重合体、アクリロニトリ
    ル−ブタジエン−スチレンターポリマー、メタクリレー
    ト−ブタジエン−スチレンターポリマー、アルキルメタ
    クリレートの重合体または共重合体、スチレンと無水マ
    レイン酸の共重合体、スチレンとアルコールで部分的に
    エステル化した無水マレイン酸の共重合体、ポリビニル
    アルコール、ポリアクリル(メタクリル)酸、ポリアク
    リル(メタクリル)酸の金属アルカリ塩、両性共重合
    体、ヒドロキシアルキルセルロース、酢酸セルロース、
    ニトロセルロース、ポリイミド、ポリエステル、ポリフ
    ェニレンエーテル、ポリアクリロニトリル、ポリスチレ
    ン、スチレンとメタクリル酸の共重合体、ポリ塩化ビニ
    ル、ポリエステル、ポリアクリルアミド、イミドとアミ
    ドの共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、エチ
    レンとクロロトリフルオロエチレンの共重合体、ポリテ
    トラフルオロエチレン、エチレンとテトラフルオロエチ
    レン共重合体の共重合体、ポリエーテルエーテルケト
    ン、ポリベンジミダゾール、フッ化ビニリデンとヘキサ
    フルオロプロピレンの共重合体、ならびにそれらの組み
    合わせよりなる群から選択されることを特徴とする請求
    項51に記載の感光性要素。
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