JP4424341B2 - 薄膜トランジスタ、電子回路、表示装置および電子機器 - Google Patents

薄膜トランジスタ、電子回路、表示装置および電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、薄膜トランジスタ、電子回路、表示装置および電子機器に関する。
近年、シリコンに代表される無機材料を用いた薄膜電界効果型トランジスタに置き換え得るデバイスとして、有機半導体材料を用いた有機薄膜電界効果型トランジスタが注目されている。
この有機薄膜トランジスタは、半導体層を高温・高真空を必要としない液相プロセスにより形成することができ、また、薄型軽量化に適すること、可撓性を有すること、材料コストが安価であること等の長所を有しており、フレキシブルディスプレイ等のスイッチング素子として期待されている。
このような薄膜トランジスタとしては、基板上に、ソース電極およびドレイン電極が並列して配設され、これらのソース電極およびドレイン電極の間に有機半導体層が形成され、さらに、この上にゲート絶縁層、ゲート電極がこの順に積層されたトップゲート構造と、基板上に、ゲート電極、ゲート絶縁層がこの順に積層され、このゲート絶縁層上に、ソース電極およびドレイン電極が配列して配設され、さらに、これらソース電極およびドレイン電極の間に有機半導体層が形成されたボトムゲート構造のものが提案されている。
ところで、有機薄膜トランジスタでは、有機半導体層以外の構成要素も液相プロセスにより形成できることが好ましい。
液相プロセスにより形成されるゲート絶縁層としては、ポリシラザンの溶液を塗布し、400℃程度の温度で熱処理することにより得られるSiO膜や、有機シリコン化合物の溶液を塗布し、400℃程度の温度で熱処理することにより得られるSOG(スピン・オン・グラス)膜等がある。
しかし、これらのゲート絶縁層を形成するには、このように400℃程度の熱処理が必要であり、加熱による有機半導体層やプラスチック基板の熱劣化が問題となる。
この他、液相プロセスにより形成される絶縁膜としては、有機高分子材料またはその前駆体の溶液を、塗布し、後処理を行うことにより得られる有機高分子膜がある。
ここで、後処理は、例えば架橋構造を形成する処理または前駆体を重合させる処理であり、通常、400℃よりも遥かに低い温度、例えば100℃程度の加熱により行われる。
したがって、有機高分子膜をゲート絶縁膜として用いれば、前述のような有機半導体層等の熱劣化の問題は回避できる。
しかし、有機高分子膜は、耐電圧特性が低く、ゲート電圧を高くしていくと、絶縁破壊を起こし易いという問題がある(例えば、非特許文献1参照。)。
旭化成アミダス株式会社・「プラスチックス」編集部共編著「プラスチック・データブック」工業調査会、1999年12月1日、p.187−188
本発明の目的は、優れた耐電圧特性を有するゲート絶縁層を備える薄膜トランジスタ、信頼性の高い電子回路、表示装置、および、電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の薄膜トランジスタは、半導体層と、ゲート電極と、前記半導体層と前記ゲート電極との間に介在しており、絶縁性ポリマー及び該絶縁性ポリマー中に分散された粒子を含むゲート絶縁層と、を具備しており、前記粒子は、絶縁性無機粒子と、該絶縁性無機粒子の表面に付与された疎水性化合物と、を含むことを特徴とする。
これにより、優れた耐電圧特性を有するゲート絶縁層を備える薄膜トランジスタを得ることができる。
本発明の薄膜トランジスタでは、前記ゲート絶縁層は、絶縁性ポリマーを含有することが好ましい。
絶縁性ポリマーを含有することにより、複合粒子同士を結合するバインダーとして機能し、ゲート絶縁層から複合粒子が容易に脱落するのが防止される。
本発明の薄膜トランジスタでは、前記ゲート絶縁層は、前記絶縁性ポリマーで構成された基材中に、前記複合粒子が分散されてなるものであることが好ましい。
これにより、ゲート絶縁層を、液相プロセスを用いて高温による熱処理を行うことなく形成することができる。
本発明の薄膜トランジスタでは、前記絶縁性ポリマーは、ポリメチルメタクリレートを主成分とするものであることが好ましい。
ポリメチルメタクリレートは、絶縁性が極めて高く、かつ、各種重合性基との反応性が高いことから好ましい。
本発明の薄膜トランジスタでは、前記疎水性化合物は、前記絶縁性ポリマーと反応し得る反応性基を有することが好ましい。
これにより、複合粒子が絶縁性ポリマーで構成されたマトリクス中に強固に保持(担持)され、複合粒子のマトリクスからの脱落を確実に防止することができる。
本発明の薄膜トランジスタでは、前記疎水性化合物は、疎水性構造を有するカップリング剤であることが好ましい。
カップリング剤は、加水分解基(反応性基)と有機鎖(疎水性構造)とを有しており、加水分解基の加水分解により生じた基が、絶縁性無機粒子の表面の官能基(例えば水酸基)と酸塩基反応により化学結合する。その結果、絶縁性無機粒子の表面に、緻密かつ強固な疎水性の被覆層を形成することができる。
本発明の薄膜トランジスタでは、前記疎水性化合物は、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、有機リン酸系カップリング剤、シリルパーオキサイド系カップリング剤のいずれかから選ばれることが好ましい。
本発明の薄膜トランジスタでは、前記疎水性化合物は、前記絶縁性無機粒子に含まれる無機系の原子と同一の原子を有していることが好ましい。
これにより、絶縁性無機粒子の特性を維持しつつ、絶縁性無機粒子の表面に被覆層を形成することができる。
本発明の薄膜トランジスタでは、前記絶縁性無機粒子は、粒状または針状をなしていることが好ましい。
これにより、絶縁性ポリマー(マトリクス)中により確実に均一に分散させることができる。
本発明の薄膜トランジスタでは、前記絶縁性無機粒子の平均粒径は、5〜30nmであることが好ましい。
平均粒径が前記範囲の絶縁性無機粒子を用いることにより、複合粒子(絶縁性無機粒子)の絶縁性ポリマー(マトリクス)中への分散性をより高めることができる。
本発明の薄膜トランジスタでは、前記絶縁性無機粒子は、主として無機酸化物で構成されていることが好ましい。
無機酸化物は、有機物と比較して絶縁性が特に高い。また、無機酸化物を主材料とする粒子は、前述したような形状、サイズのものを、比較的容易かつ安価に入手可能であることから好ましい。
本発明の薄膜トランジスタでは、前記無機酸化物は、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化コバルト、ジルコン酸チタン酸鉛、チタン酸鉛、酸化チタンおよび酸化タンタルの少なくとも1種であることが好ましい。
これらの酸化物は、特に、誘電率が高く、これらの絶縁性無機粒子を用いることにより、薄膜トランジスタをより確実に低電圧駆動が可能となり、薄膜トランジスタの消費電力の低減および信頼性のさらなる向上を図ることができる。
本発明の薄膜トランジスタでは、前記ゲート絶縁層中の前記複合粒子の含有量は、15wt%以上であることが好ましい。
複合粒子の含有量を前記範囲とすることにより、ゲート絶縁層に十分な耐電圧特性を付与することができる。
本発明の薄膜トランジスタは、ゲート電極と、ソース電極と、ドレイン電極と、半導体層と、前記ゲート電極に対して前記ソース電極および前記ドレイン電極を絶縁するゲート絶縁層とを有する薄膜トランジスタであって、
前記ゲート絶縁層は、絶縁性ポリマーで構成された基材中に、絶縁性無機粒子が分散されてなることを特徴とする。
これにより、優れた耐電圧特性を有し、液相プロセスを用いて高温による熱処理を行うことなく形成し得るゲート絶縁層を備える薄膜トランジスタが得られる。
本発明の薄膜トランジスタでは、前記絶縁性無機粒子は、その表面に疎水性化合物が付与されていることが好ましい。
これにより、絶縁性無機粒子そのものより良好な分散性が得られ、絶縁性ポリマー(マトリクス)中により均一に分散させることができ、ゲート絶縁層は、より均一な特性を発揮するようになる。
本発明の薄膜トランジスタでは、前記半導体層は、主として有機半導体材料で構成されていることが好ましい。
有機半導体材料を主材料として構成される半導体層は、低温で成膜可能であることから好ましい。これにより、低コスト作製することが可能になり、さらに安価なフレキシブル基板であるプラスチック基板を用いることが可能になるという効果が得られる。
本発明の電子回路は、本発明の薄膜トランジスタを備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子回路が得られる。
本発明の表示装置は、本発明の電子回路を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い表示装置が得られる。
本発明の電子機器は、本発明の表示装置を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
以下、本発明の薄膜トランジスタ、電子回路、表示装置および電子機器について、図示の好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の薄膜トランジスタの第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の薄膜トランジスタの第1実施形態を示す概略断面図、図2および図3は、それぞれ、図1に示す薄膜トランジスタの製造方法を説明するための図(縦断面図)である。
図1に示す薄膜トランジスタ1は、トップゲート型の薄膜トランジスタであり、互いに分離して設けられたソース電極20aおよびドレイン電極20bと、ソース電極20aおよびドレイン電極20bを覆うように設けられた有機半導体層30と、有機半導体層30とゲート電極50との間に位置するゲート絶縁層40とを有する構造をしており、さらに基板10上に搭載されている。
以下、各部の構成について、順次説明する。
基板10は、薄膜トランジスタ1を構成する各層(各部)を支持するものである。
基板10には、例えば、ガラス基板、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)ポリイミド(PI)等で構成されるプラスチック基板(樹脂基板)、石英基板、シリコン基板、金属基板、ガリウム砒素基板等を用いることができる。
薄膜トランジスタ1に可撓性を付与する場合には、基板10には、プラスチック基板、あるいは、薄い(比較的膜厚の小さい)金属基板が選択される。
基板10上には、ソース電極20aおよびドレイン電極20bが設けられている。
ソース電極20aおよびドレイン電極20bの構成材料としては、公知の電極材料であれば、種類は特に限定されるものではない。具体的には、Cr、Al 、Ta、Mo、Nb、Cu、Ag、Au、Pd、In、Ni、Nd、Coまたはこれらを含む合金のような金属材料、およびそれらの酸化物等を用いることができる。
また、ソース電極20aおよびドレイン電極20bは、導電性有機材料で構成することもできる。
ソース電極20aおよびドレイン電極20bの平均厚さは、特に限定されないが、それぞれ、10〜2000nm程度であるのが好ましく、50〜1000nm程度であるのがより好ましい。
また、基板10上には、ソース電極20aおよびドレイン電極20bを覆うように、有機半導体層30が設けられている。
有機半導体層30は、有機半導体材料(半導体的な電気伝導を示す有機材料)を主材料として構成されている。
このような有機半導体材料としては、例えば、ナフタレン、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ヘキサセン、フタロシアニン、ペリレン、ヒドラゾン、トリフェニルメタン、ジフェニルメタン、スチルベン、アリールビニル、ピラゾリン、トリフェニルアミン、トリアリールアミンまたはこれらの誘導体のような低分子の有機半導体材料や、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、フルオレン−ビチオフェン共重合体またはこれらの誘導体、ポリビニルアントラセン、ポリチオフェン、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ピレンホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾールホルムアルデヒド樹脂のような高分子の有機半導体材料が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、特に、高分子の有機半導体材料を主材料として用いるのが好ましい。高分子の有機半導体材料を主材料として構成される有機半導体層30は、薄型化・軽量化が可能であり、可撓性にも優れるため、フレキシブルディスプレイのスイッチング素子等として用いられる薄膜トランジスタへの適用に適している。
また、有機半導体層30は、低温で成膜可能であることから好ましい。これにより、低コストで作製することが可能になり、さらに安価なフレキシブル基板であるプラスチック基板を用いることが可能になるという効果が得られる。
有機半導体層30の平均厚さは、0.1〜1000nm程度であるのが好ましく、1〜500nm程度であるのがより好ましく、1〜100nm程度であるのがさらに好ましい。
なお、有機半導体層30は、ソース電極20aおよびドレイン電極20bを覆うように設けられるものでなくてもよく、少なくともソース電極20aとドレイン電極20bとの間の領域(チャネル領域31)に設けられていればよい。
また、本発明では、半導体層は、有機半導体層30に代えて、例えば、SiO、SiN等で構成される無機半導体層で構成することもできる。
有機半導体層30上には、ゲート絶縁層40が設けられている。
本実施形態のゲート絶縁層40は、絶縁性無機粒子の表面に疎水性化合物を付与してなる複合粒子41を、絶縁性ポリマーで構成されたマトリクス(基材)42中に分散して構成されている。
絶縁性粒子は、絶縁性ポリマーと比較して優れた絶縁性を発揮するものである。そのため、ゲート絶縁層40を、本実施形態のように、絶縁性粒子を含有する構成とすることにより、マイグレーション等が発生することに起因する絶縁破壊を好適に防止することができ、絶縁性ポリマーのみで構成されるゲート絶縁膜に比べて、優れた耐電圧特性をゲート絶縁層40に発揮させることができる。
また、絶縁性粒子は、絶縁性ポリマーに比べて誘電率が高いので、これをゲート絶縁層40が含有することにより、ゲート絶縁層40の誘電率が高くなる。その結果、薄膜トランジスタ1を、より低いゲート電圧で動作させること(低電圧駆動)が可能となり、薄膜トランジスタ1の消費電力の低減および信頼性の向上を図ることができる。
特に、複合粒子41は、その表面付近に疎水性化合物で構成される被覆層が形成されることにより、無機絶縁性粒子の表面に存在する親水性官能基(例えば、水酸基等)が複合粒子41の表面に露出するのを防止することができる。その結果、ゲート絶縁層40の吸水率を低減させることができ、吸水によるリーク電流の発生を好適に防止することができる。
また、有機半導体層30との界面(チャネル領域31)に存在する親水性官能基の数、不対電子の数等が減少することから、親水性官能基や不対電子により、有機半導体層30で誘起されたキャリアがトラップされることが抑制され、薄膜トランジスタ1では、良好なトランジスタ特性を得ることができる。
また、このような複合粒子41がマトリクス42中に分散してなるゲート絶縁層40は、後述するように複合粒子41と絶縁性ポリマーとを含有する液状材料を用いて液状被膜を形成し、この液状被膜を乾燥する液相プロセスにより形成することができる。したがって、高温・高真空とするための大掛かりな装置が不要であり、薄膜トランジスタ1を簡易な装置で容易に形成することができる。
また、液状被膜の乾燥は、100℃程度の熱処理、赤外線の照射等、比較的低温のプロセスであるので、有機半導体層30や基板10の熱劣化を回避することができる。
さらに、複合粒子41は、表面に被覆層が形成されているので、絶縁性無機粒子そのものより良好な分散性が得られ、絶縁性ポリマー(マトリクス42)中により均一に分散させることができる。これにより、このゲート絶縁層40は、より均一な特性を発揮するようになる。
複合粒子41に用いる絶縁性無機粒子の形状は、いかなるものであってもよいが、粒状または針状(棒状)をなしているのが好ましい。これにより、絶縁性ポリマー(マトリクス42)中により確実に均一に分散させることができる。
また、無機絶縁性粒子の平均粒径は、特に限定されないが、5〜30nmであるのが好ましく、10〜20nmであるのがより好ましい。ここで、絶縁性無機粒子の平均粒径とは、粒子の最も長い部分の平均値を言う。平均粒径が前記範囲の絶縁性無機粒子を用いることにより、複合粒子41(絶縁性無機粒子)の絶縁性ポリマー(マトリクス42)中への分散性をより高めることができる。
絶縁性無機粒子の構成材料としては、例えば、各種無機酸化物、各種無機窒化物、各種無機酸窒化物等が挙げられるが、中でも、無機酸化物を主材料とするものが好ましい。無機酸化物は、絶縁性が特に高い。また、無機酸化物を主材料とする粒子は、前述したような形状、サイズのものを、比較的容易かつ安価に入手可能であることから好ましい。
また、無機酸化物としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化コバルト、ジルコン酸チタン酸鉛、チタン酸鉛、酸化チタン、酸化タンタル等のうちの1種または2種を組み合わせて用いることができるが、特に、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化コバルト、ジルコン酸チタン酸鉛、チタン酸鉛、酸化チタン、酸化タンタルのうちの少なくとも1種が好ましい。これらの酸化物は、特に、誘電率が高く、これらの絶縁性無機粒子を用いることにより、薄膜トランジスタ1をより確実に低電圧で駆動させることが可能となり、薄膜トランジスタ1の消費電力の低減および信頼性のさらなる向上を図ることができる。
一方、絶縁性無機粒子の表面に結合させる疎水性化合物としては、疎水性構造と、絶縁性無機粒子の表面の官能基と反応する反応性基とを有する化合物が好ましい。ここで、疎水性構造とは、絶縁性無機粒子の表面よりも高い疎水性を示す構造である。かかる疎水性化合物を用いることにより、絶縁性無機粒子の表面に疎水性化合物を強固に固定することができる。
このような疎水性化合物としては、疎水性構造を有するカップリング剤が好適である。カップリング剤は、加水分解基(反応性基)と有機鎖(疎水性構造)とを有しており、加水分解基の加水分解により生じた基が、絶縁性無機粒子の表面の官能基(例えば水酸基)と酸塩基反応により化学結合する。その結果、絶縁性無機粒子の表面に、緻密かつ強固な疎水性の被覆層を形成することができる。
カップリング剤としては、例えば、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、有機リン酸系カップリング剤、シリルパーオキサイド系カップリング剤等のいずれであってもよい。なお、これらのカップリン剤に含まれる、ケイ素、チタン、リンのような無機系の原子は、絶縁性無機粒子に含まれる無機系の原子と同一のもので構成するのが好ましい。これにより、絶縁性無機粒子の特性を維持しつつ、絶縁性無機粒子の表面に被覆層を形成することができる。
シラン系カップリング剤としては、具体的にはR(CHSiR 3−nの一般式で表される化合物等を用いるのが好ましい。
この一般式において、R、Rは、元素または原子団、Xは加水分解基であり、mは自然数、nは1または2である。
としては、具体的には、水素(−H)、メチル基(−CH)、トリフルオルメチル基(−CF)、アミノ基(−NH)、メルカプト基(−SH)等が挙げられる。このRを選択することにより、薄膜トランジスタ1の閾値電圧を制御することができる。
例えば、トリフルオロメチル基(−CF)を少なくとも一つ有すると、薄膜トランジスタ1の閾値電圧をプラス側にシフトさせることができ、アミノ基(−NH)を少なくとも一つ有すると、薄膜トランジスタ1の閾値電圧をマイナス側にシフトさせることができる。
また、Rは、絶縁性ポリマーと反応し得る反応性基(重合性基)を有するものが好ましい。これにより、複合粒子41が絶縁性ポリマーで構成されたマトリクス42中に強固に保持(担持)され、複合粒子41のマトリクス42からの脱落を確実に防止することができる。すなわち、絶縁性ポリマーと複合粒子41との密着性を向上させることができる。これにより、ゲート絶縁層40は、より緻密なものとなることから、マイグレーション等が発生することに起因する絶縁破壊を確実に防止することができ、ゲート絶縁層40の耐電圧特性の向上を図ることができる。
また、これらのことから、Rを、絶縁性ポリマーと反応し得る反応性基を有するものとした場合には、比較的少量の複合粒子41をマトリクス42中に分散する構成としたとしても、ゲート絶縁層40の耐電圧特性を向上させ得ることが期待される。
このような反応性基としては、例えば、アミノ基、メルカプト基、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アルケニル基、アルキニル基等が挙げられる。
また、Xは、ハロゲン基、アルコキシ基であるのが好ましい。これらの基は、反応性が高いので、絶縁性無機粒子の表面に存在する親水性官能基と容易に結合する。これにより、絶縁性無機粒子の表面に緻密かつ強固な被覆層を形成することができる。
なお、絶縁性無機粒子が、その表面に親水性官能基を有さない場合には、絶縁性無機粒子の表面に親水性官能基を導入する処理を行っておくのが好ましい。
また、疎水性化合物には、カップリング剤の他、例えば、絶縁性構造を有する界面活性剤等を用いることができる。
ゲート絶縁層40中の複合粒子41の含有量(含有率)は、15wt%以上であるのが好ましく、25〜50wt%程度であるのがより好ましい。複合粒子41の含有量を前記範囲とすることにより、ゲート絶縁層40に十分な耐電圧特性を付与することができる。
絶縁性ポリマーは、ゲート絶縁層40のマトリクス42を構成するとともに、複合粒子41同士を結合するバインダーとして機能する。これにより、ゲート絶縁層40から複合粒子41が容易に脱落するのが防止される。
絶縁性ポリマーとしては、例えば、ポリメチルメタクリレートに代表されるアクリル樹脂、ポリイミド、ポリビニルフェノール、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、中でも、アクリル樹脂を主成分とするものが好ましい。アクリル樹脂は、絶縁性が極めて高く、かつ、各種重合性基との反応性が高いことから好ましい。
ゲート絶縁層40の平均厚さは、特に限定されないが、10〜5000nm程度であるのが好ましく、50〜1000nm程度であるのがより好ましい。ゲート絶縁層40の厚さを前記範囲とすることにより、ソース電極20aおよびドレイン電極20bとゲート電極50とを確実に絶縁しつつ、薄膜トランジスタ1の動作電圧を低くすることができる。
ゲート絶縁層40上の所定の位置、すなわち、ゲート電極20aとドレイン電極20bとの間の領域に対応する位置には、ゲート電極50が設けられている。
このゲート電極50の構成材料としては、前記ソース電極20aおよびドレイン電極20bで挙げた導電性材料と同様のものを用いることができる。
ゲート電極50の平均厚さは、特に限定されないが、0.1〜2000nm程度であるのが好ましく、1〜1000nm程度であるのがより好ましい。
このような薄膜トランジスタ1では、ソース電極20aおよびドレイン電極20bの間に電圧を印加した状態で、ゲート電極50にゲート電圧を印加すると、有機半導体層30のゲート絶縁層40との界面付近にチャネルが形成され、チャネル領域31をキャリア(正孔)が移動することで、ソース電極20aおよびドレイン電極20bの間に電流が流れる。
すなわち、ゲート電極50に電圧が印加されていないOFF状態では、ソース電極20aおよびドレイン電極20bとの間に電圧を印加しても、有機半導体層30中にほとんどキャリアが存在しないため、微少な電流しか流れない。一方、ゲート電極50に電圧が印加されているON状態では、有機半導体層30のゲート絶縁層40に面した部分に電荷が誘起され、チャネル(キャリアの流路)が形成される。この状態でソース電極20aおよびドレイン電極20bの間に電圧を印加すると、チャネル領域31を通って電流が流れる。
このような薄膜トランジスタ1は、例えば、次のようにして製造することができる。
図1に示す薄膜トランジスタ1の製造方法は、基板10上にソース電極20aおよびドレイン電極20bを形成する工程[A1]と、ソース電極20aおよびドレイン電極20bを覆うように有機半導体層30を形成する工程[A2]と、有機半導体層30上にゲート絶縁層40を形成する工程[A3]と、ゲート絶縁層40上にゲート電極50を形成する工程[A4]とを有している。
[A1] ソース電極およびドレイン電極形成工程
まず、基板10上に、ソース電極20aおよびドレイン電極20bを形成する(図2(a)参照。)。
まず、基板10上に、金属膜(金属層)を形成する。
これは、例えば、プラズマCVD、熱CVD、レーザーCVDのような化学蒸着法(CVD)、真空蒸着、スパッタリング(低温スパッタリング)、イオンプレーティング等の乾式メッキ法、電解メッキ、浸漬メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ法、溶射法、ゾル・ゲル法、MOD法、金属箔の接合等により形成することができる。
この金属膜上に、レジスト材料を塗布した後に硬化させ、ソース電極20aおよびドレイン電極20bの形状に対応する形状のレジスト層を形成する。このレジスト層をマスクに用いて、金属膜の不要部分を除去する。
この金属膜の除去には、例えば、プラズマエッチング、リアクティブイオンエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチング等の物理的エッチング法、ウェットエッチング等の化学的エッチング法等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
その後、レジスト層を除去することにより、ソース電極20aおよびドレイン電極20bが得られる。
なお、ソース電極20aおよびドレイン電極20bは、基板10上に、例えば、導電性粒子や、導電性有機材料を含む導電性材料を塗布(供給)して塗膜を形成した後、必要に応じて、この塗膜に対して後処理(例えば加熱、赤外線の照射、超音波の付与等)を施すことにより形成することもできる。
導電性粒子を含む導電性材料としては、金属微粒子を分散させた溶液、導電性粒子を含むポリマー混合物等が挙げられる。
また、導電性有機材料を含む導電性材料としては、導電性有機材料の溶液または分散液が挙げられる。
基板10上に導電性材料を塗布(供給)する方法としては、例えば、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法のような塗布法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット法、マイクロコンタクトプリンティング法のような印刷法等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
[A2] 有機半導体層形成工程
次に、ソース電極20aおよびドレイン電極20bを覆うように、有機半導体層30を形成する(図2(b)参照。)。このとき、ソース電極20aおよびドレイン電極20bとの間には、チャネル領域31が形成される。
有機半導体層30は、ポリマー有機半導体材料(高分子系有機半導体材料)で構成する場合、スピンコーター方式やディップ方式等を用いた塗布法、インクジェット方式やスクリーン印刷方式等を用いた印刷法等を用いて形成することができる。
また、有機半導体層30は、低分子系有機半導体材料で構成する場合、蒸着法あるいは、前駆体を用いて可溶性にすることで、スピンコーター方式やディップ方式等を用いた塗布法、インクジェット方式やスクリーン印刷方式等を用いた印刷法等を用いて塗膜を形成した後、この塗膜に対してアニール処理を行うことで、所望のものに形成することが可能である。
なお、有機半導体層30の形成領域は、図示の構成に限定されず、有機半導体層30は、ソース電極20aおよびドレイン電極20bとの間の領域(チャネル領域31)にのみ形成してもよい。これにより、同一基板上に、複数の薄膜トランジスタ(素子)1を並設する場合に、各素子の有機半導体層30を独立して形成することにより、リーク電流、各素子間のクロストークを抑えることができる。また、有機半導体材料の使用量を削減することができ、製造コストの削減を図ることもできる。
[A3] ゲート絶縁層形成工程
次に、有機半導体層30上に、ゲート絶縁層40を形成する(図2(c)参照。)。
まず、絶縁性無機粒子を用意する。そして、この絶縁性無機粒子の表面に、疎水性化合物を付与する表面処理を行う。これにより、絶縁性無機粒子の表面に被覆層が形成された複合粒子41が得られる。
この表面処理は、乾式法、湿式法、スプレー方式等によって行うことができる。
乾式法では、Vブレンダー等の攪拌装置によって絶縁性無機粒子を攪拌しながら、疎水性化合物または疎水性化合物の溶液を、絶縁性無機粒子に噴射することにより被覆層を形成する。
湿式法では、絶縁性無機粒子を、水に分散させることによりスラリー状とし、このスラリーに、疎水性化合物または疎水性化合物の溶液を添加して攪拌する。その後、この反応液を、静置することにより絶縁性無機粒子を沈降分離した後、乾燥することにより、絶縁性無機粒子の表面に被覆層を形成する。
スプレー方式では、炉から取り出した直後の高温の絶縁性無機粒子に、疎水性化合物または疎水性化合物の溶液をスプレーすることにより被覆層を形成する。
このようにして表面処理を行った後、アニール処理を行うことが好ましい。これにより、絶縁性無機粒子の表面に、疎水性化合物を単分子膜状に形成することができる。ここで、単分子膜状とは、被覆層を形成する疎水性化合物の少なくとも一部が、単分子膜を形成している状態を意味し、被覆層全体がこのような状態であってもよく、一部は単分子膜を形成し、他の一部は、分子が積層した累積膜を形成していてもよい。
次に、得られた複合粒子41を、絶縁性ポリマーまたはその前駆体を含有する溶液と混合し、攪拌および超音波等による分散処理を行うことにより液状材料を調製する。
この液状材料を、有機半導体層30上を覆うように塗布(供給)した後、必要に応じて、この塗膜に対して後処理(例えば加熱、赤外線の照射、超音波の付与等)を施す。これにより、ゲート絶縁層40を形成することができる。
また、疎水性化合物として、絶縁性ポリマーの前駆体が有する官能基と反応し得る反応性基(重合性基)を有するものを用いた場合には、疎水性化合物で構成される被覆層と絶縁性ポリマーとの間に結合が形成され、これにより、絶縁性ポリマーで構成されるマトリクス42に複合粒子41を強固に保持させることができる。
この場合、絶縁性ポリマーの前駆体(例えば、モノマーやオリゴマー)と、前記反応性基を有する疎水性化合物と、複合粒子41とを含有する液材中において、前記絶縁性ポリマーの前駆体および前記疎水性化合物同士を重合反応させることにより、マトリクス42に複合粒子41を強固に保持させることができる。
さらに、この場合、ゲート絶縁層40を形成する際に用いる液状材料は、絶縁性無機粒子の表面に連結する疎水性化合物と、絶縁性ポリマーの前駆体とを反応(重合)させた後、溶剤により液状化したものが用いられる。そして、この液状材料を有機半導体層30上に供給した後、乾燥することにより、複合粒子41がマトリクス42により強固に保持されたゲート絶縁層40を形成することができる。
このような複合粒子41がマトリクス42により強固に保持されたゲート絶縁層40を形成する方法として、疎水性化合物として下記化1で表される構造式を有するメタクリロキシシラン(メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)を、絶縁性ポリマーの前駆体(モノマー)としてメチルメタクリレートを、絶縁性無機粒子としてシリカ(SiO)粒子を用いる場合を一例に詳述する。
Figure 0004424341
まず、シリカ粒子を分散したナノシリカ粒子分散液に、メタクリロキシシランを溶解したメタクリロキシシラン溶液を添加した後、攪拌することにより、メタクリロキシシラン修飾ナノシリカ分散液を調製する。
ここで、シリカ(SiO)粒子のナノレベルにおける表面には、水酸基がSi−OH構造として存在している。そのため、メタクリロキシシランが加水分解基として備えるエトキシ基と、水酸基とが反応することにより、シリカ(SiO)粒子の表面に、メタクリロキシシランで構成される被覆層が形成される。
また、ナノシリカ粒子分散液およびメタクリロキシシラン溶液を調製する際に用いる分散媒および溶媒としては、それぞれ特に限定されないが、トルエン、ベンゼン、キシレン、メシチレンなど芳香族系溶媒が好適に用いられ、これらの中でも、特に、トルエンが好適に用いられる。
さらに、メタクリロキシシラン溶液中のメタクリロキシシランの含有量は、5〜40wt%程度であるのが好ましく、5〜15wt%程度であるのがより好ましい。
なお、前記攪拌の際には、超音波を付与するようにしてもよい。
次に、メタクリロキシシラン修飾ナノシリカ分散液に、メチルメタクリレートを溶解したメチルメタクリレート溶液を添加した後、攪拌する。
メチルメタクリレート溶液を調製する際に用いる溶媒としては、特に限定されないが、前記と同様に、特に、トルエンが好適に用いられる。
次に、メチルメタクリレート溶液が添加されたメタクリロキシシラン修飾ナノシリカ分散液に、例えば、減圧および加熱等の所定の処理を施すことにより、この分散液から過剰量の分散媒を除去する。
次に、この分散液に、例えば、過酸化ベンゾイル(Benzoyl Peroxide)、2,2'-アゾビス-イソブチロニトリルのような熱重合開始剤を添加した後、加熱することにより、メタクリロキシシランとメチルメタクリレートとを重合反応させる。これにより、シリカ粒子(複合粒子41)がポリメチルメタクリレート(マトリクス42)に強固に保持されたメタクリロキシシラン修飾ナノシリカアクリレートを含有する液状材料(ゲート絶縁層形成用材料)を調製することができる。
熱重合開始剤を添加して加熱する際の温度は、25〜100℃程度であるのが好ましく、40〜80℃程度であるのがより好ましい。
また、加熱する際の雰囲気の圧力は、1〜100kPa程度であるのが好ましく、20〜50kPa程度であるのがより好ましい。
さらに、加熱する処理時間は、20〜200時間程度であるのが好ましく、60〜120時間程度であるのがより好ましい。
次に、メタクリロキシシラン修飾ナノシリカアクリレートを含有する液状材料を、有機半導体層30上に塗布(供給)した後、乾燥させることにより、ゲート絶縁層40を形成することができる。
このような液状材料を用いることにより、形成されたゲート絶縁層40中において、被覆層と絶縁性ポリマーとの間に化学結合が形成され、複合粒子41がマトリクス42に強固に保持されることから、複合粒子41の脱落を確実に防止することができる。
なお、液状材料を、有機半導体層30上に塗布(供給)する方法としては、前記[A2]で挙げた塗布法、印刷法等を用いることができる。
また、本実施形態では、メタクリロキシシランとメチルメタクリレートとを重合反応させた後に、これらの重合体を含有する液状材料を有機半導体層30上に供給する場合について説明したが、このような場合に限定されず、メタクリロキシシランとメチルメタクリレートとを含有する液状材料を有機半導体層30上に供給した後、これら単量体同士を重合反応させるようにしてもよいし、前記液状材料を有機半導体層30上に供給する前後で、複数回、メタクリロキシシランとメチルメタクリレートとを重合反応させるようにしてもよい。
[A4] ゲート電極形成工程
次に、ゲート絶縁層上に、ゲート電極50を形成する(図2(d)参照。)。
ゲート電極50は、前記ソース電極20aおよびドレイン電極20bと同様にして形成することができる。
以上のような工程を経て、第1実施形態の薄膜トランジスタ1が得られる。
なお、本実施形態の薄膜トランジスタでは、ソース電極20aおよびドレイン電極20bと有機半導体層30との間、有機半導体層30とゲート絶縁層40との間、ゲート絶縁層40とゲート電極50との間には、それぞれ、任意の目的で、1層または2層以上を追加することもできる。
また、ゲート絶縁層40は、絶縁性ポリマー(マトリクス42)を省略して複合粒子41単独で構成してもよく、絶縁性無機粒子の表面への疎水性化合物の付与を省略して、絶縁性無機粒子と絶縁性ポリマーとを用いて構成するようにしてもよい。
<第2実施形態>
次に、本発明の薄膜トランジスタの第2実施形態について説明する。
図3は、本発明の薄膜トランジスタの第2実施形態を示す概略断面図である。
以下、第2実施形態の薄膜トランジスタについて、前記第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態の薄膜トランジスタ1は、全体構成が異なり、それ以外は、前記第1実施形態の薄膜トランジスタ1と同様である。
すなわち、図3に示す薄膜トランジスタ1は、ゲート電極50がゲート絶縁層40を介して、ソース電極20aおよびドレイン電極20bより基板10側に位置するボトムゲート型の薄膜トランジスタである。
そして、ゲート絶縁層40が、前記第1実施形態と同様の構成となっている。
このような薄膜トランジスタ1は、例えば、次のようにして製造することができる。
図3に示す薄膜トランジスタ1は、基板10上にゲート電極50を形成する工程[B1]と、ゲート電極50を覆うようにゲート絶縁層40を形成する工程[B2]と、ゲート絶縁層40上にソース電極20aおよびドレイン電極20bを形成する工程[B3]と、ソース電極20a、ドレイン電極20bおよびゲート絶縁層40を覆うように有機半導体層30を形成する工程[B4]とを有している。
[B1] ゲート電極形成工程
前記工程[A4]と同様の工程を行う。
[B2] ゲート絶縁層形成工程
前記工程[A3]と同様の工程を行う。
[B3] ソース電極およびドレイン電極形成工程
前記工程[A1]と同様の工程を行う。
[B4] 有機半導体層形成工程
前記工程[A2]と同様の工程を行う。
以上のような工程を経て、第2実施形態の薄膜トランジスタ1が得られる。
このような第2実施形態の薄膜トランジスタ1によっても、前記第1実施形態の薄膜トランジスタ1と同様の作用・効果が得られる。
さらに、第2実施形態の薄膜トランジスタ1では、図3に示すようなボトムゲート型であることから、次のような利点も有する。
すなわち、有機半導体材料は、無機半導体材料と比較して、熱、および、酸、アルカリに対する耐性が比較的低いものが多いが、本実施形態のようなボトムゲート型の構造を採用することにより、ゲート電極50、ゲート絶縁層40、ソース電極20aおよびドレイン電極20bを形成した後に、有機半導体層30を形成することができる。このため、前記工程[B1]〜[B3]において、より高い温度での処理方法や、硫酸等の強酸を使用した処理方法等、より最適なプロセス条件を選択することができる。その結果、得られる薄膜トランジスタ1の特性(スイッチング特性)をより向上させることができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の薄膜トランジスタの第3実施形態について説明する。
図5は、本発明の薄膜トランジスタの第3実施形態を示す概略断面図である。
以下、第3実施形態の薄膜トランジスタについて、前記第1および第2実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第3実施形態の薄膜トランジスタ1は、ソース電極20aおよびドレイン電極20bの位置が異なり、それ以外は、前記第2実施形態の薄膜トランジスタ1と同様である。
すなわち、図5に示す薄膜トランジスタ1は、ソース電極20aおよびドレイン電極20bが有機半導体層30上に設けられている。
このような薄膜トランジスタ1は、例えば、次のようにして製造することができる。
図5に示す薄膜トランジスタ1は、基板10上にゲート電極50を形成する工程[D1]と、ゲート電極50を覆うようにゲート絶縁層40を形成する工程[D2]と、ゲート絶縁層上に有機半導体層を形成する工程[D3]と、有機半導体層上に、ソース電極およびドレイン電極を形成する工程[D4]とを有している。
[D1] ゲート電極形成工程
前記工程[A4]と同様の工程を行う。
[D2] ゲート絶縁層形成工程
前記工程[A3]と同様の工程を行う。
[D3] 有機半導体層形成工程
前記工程[A2]と同様の工程を行う。
[D4] ソース電極およびドレイン電極形成工程
前記工程[A1]と同様の工程を行う。
以上のような工程を経て、第3実施形態の薄膜トランジスタ1が得られる。
このような第3実施形態の薄膜トランジスタ1によっても、前記第1および第2実施形態の薄膜トランジスタ1と同様の作用・効果が得られる。
さらに、第3実施形態の薄膜トランジスタ1では、図5に示すようなボトムゲート型であることから、次のような利点も有する。
<表示装置>
次に、前述したような薄膜トランジスタ1を備えるアクティブマトリクス装置が組み込まれた表示装置について、電気泳動表示装置を一例に説明する。
図5は、本発明の表示装置を電気泳動表示装置に適用した場合の実施形態を示す縦断面図、図6は、図5に示す電気泳動表示装置が備えるアクティブマトリクス装置の構成を示すブロック図である。
図5に示す電気泳動表示装置200は、基板500上に設けられたアクティブマトリクス装置(本発明の電子回路)300と、このアクティブマトリクス装置300に電気的に接続された電気泳動表示部400とで構成されている。
図6に示すように、アクティブマトリクス装置300は、互いに直交する複数のデータ線301と、複数の走査線302と、これらのデータ線301と走査線302との各交点付近に設けられた薄膜トランジスタ1とを有している。
そして、薄膜トランジスタ1が有するゲート電極50は走査線302に、ソース電極20aはデータ線301に、ドレイン電極20bは後述する画素電極(個別電極)401に、それぞれ接続されている。
図5に示すように、電気泳動表示部400は、基板500上に、順次積層された、画素電極401と、マイクロカプセル402と、透明電極(共通電極)403および透明基板404とを有している。
そして、マイクロカプセル402がバインダ材405により、画素電極401と透明電極403との間に固定されている。
画素電極401は、マトリクス状に、すなわち、縦横に規則正しく配列するように分割されている。
各カプセル402内には、それぞれ、特性の異なる複数種の電気泳動粒子、本実施形態では、電荷および色(色相)の異なる2種の電気泳動粒子421、422を含む電気泳動分散液420が封入されている。
このような電気泳動表示装置200では、1本あるいは複数本の走査線302に選択信号(選択電圧)を供給すると、この選択信号(選択電圧)が供給された走査線302に接続されている薄膜トランジスタ1がONとなる。
これにより、かかる薄膜トランジスタ1に接続されているデータ線301と画素電極401とは、実質的に導通する。このとき、データ線301に所望のデータ(電圧)を供給した状態であれば、このデータ(電圧)は画素電極401に供給される。
これにより、画素電極401と透明電極403との間に電界が生じ、この電界の方向、強さ、電気泳動粒子421、422の特性等に応じて、電気泳動粒子421、422は、いずれかの電極の方向に向かって電気泳動する。
一方、この状態から、走査線302への選択信号(選択電圧)の供給を停止すると、薄膜トランジスタ1はOFFとなり、かかる薄膜トランジスタ1に接続されているデータ線301と画素電極401とは非導通状態となる。
したがって、走査線302への選択信号の供給および停止、あるいは、データ線301へのデータの供給および停止を適宜組み合わせて行うことにより、電気泳動表示装置200の表示面側(透明基板404側)に、所望の画像(情報)を表示させることができる。
特に、本実施形態の電気泳動表示装置200では、電気泳動粒子421、422の色を異ならせていることにより、多階調の画像を表示することが可能となっている。
また、本実施形態の電気泳動表示装置200は、アクティブマトリクス装置300を有することにより、特定の走査線302に接続された薄膜トランジスタ1を選択的にON/OFFすることができるので、クロストークの問題が生じにくく、また、回路動作の高速化が可能であることから、高い品質の画像(情報)を得ることができる。
また、本実施形態の電気泳動表示装置200は、低い駆動電圧で作動するため、省電力化が可能である。
なお、本発明の表示装置は、このような電気泳動表示装置200への適用に限定されるものではなく、液晶表示装置、有機または無機EL表示装置等に適用することもできる。
<電子機器>
このような電気泳動表示装置200は、各種電子機器に組み込むことができる。以下、電気泳動表示装置200を備える本発明の電子機器について説明する。
<<電子ペーパー>>
まず、本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態について説明する。
図7は、本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態を示す斜視図である。
この図に示す電子ペーパー600は、紙と同様の質感および柔軟性を有するリライタブルシートで構成される本体601と、表示ユニット602とを備えている。
このような電子ペーパー600では、表示ユニット602が、前述したような電気泳動表示装置200で構成されている。
<<ディスプレイ>>
次に、本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態について説明する。
図8は、本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態を示す図であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。
この図に示すディスプレイ800は、本体部801と、この本体部801に対して着脱自在に設けられた電子ペーパー600とを備えている。なお、この電子ペーパー600は、前述したような構成、すなわち、図7に示す構成と同様のものである。
本体部801は、その側部(図中、右側)に電子ペーパー600を挿入可能な挿入口805が形成され、また、内部に二組の搬送ローラ対802a、802bが設けられている。電子ペーパー600を、挿入口805を介して本体部801内に挿入すると、電子ペーパー600は、搬送ローラ対802a、802bにより挟持された状態で本体部801に設置される。
また、本体部801の表示面側(下図(b)中、紙面手前側)には、矩形状の孔部803が形成され、この孔部803には、透明ガラス板804が嵌め込まれている。これにより、本体部801の外部から、本体部801に設置された状態の電子ペーパー600を視認することができる。すなわち、このディスプレイ800では、本体部801に設置された状態の電子ペーパー600を、透明ガラス板804において視認させることで表示面を構成している。
また、電子ペーパー600の挿入方向先端部(図中、左側)には、端子部806が設けられており、本体部801の内部には、電子ペーパー600を本体部801に設置した状態で端子部806が接続されるソケット807が設けられている。このソケット807には、コントローラー808と操作部809とが電気的に接続されている。
このようなディスプレイ800では、電子ペーパー600は、本体部801に着脱自在に設置されており、本体部801から取り外した状態で携帯して使用することもできる。
また、このようなディスプレイ800では、電子ペーパー600が、前述したような電気泳動表示装置200で構成されている。
なお、本発明の電子機器は、以上のようなものへの適用に限定されず、例えば、テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、電子新聞、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等を挙げることができ、これらの各種電子機器の表示部に、電気泳動表示装置200を適用することが可能である。
以上、本発明の薄膜トランジスタ、電子回路、表示装置および電子機器について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、本発明の薄膜トランジスタ、電子回路、表示装置および電子機器の各部の構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、任意の構成のものを付加することもできる。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
なお、下記に示した表1には、以下説明する各実施例にて用いた具体的な絶縁性無機粒子、疎水性化合物、絶縁性ポリマーの種類および含有量等を一覧にして表示した。
1.薄膜トランジスタの製造
(実施例1)
まず、ガラス基板を用意し、エタノールを用いて洗浄することにより、表面の脱脂処理を行った。
このガラス基板上に、Auを蒸着することによってAu蒸着膜を形成した。
次に、このAu蒸着膜上に、フォトリソ法を用いてソース電極およびドレイン電極を形成した。これにより、ソース電極およびドレイン電極を得た。
次に、Au蒸着膜に対して、酸素プラズマ処理後、基板上に、チオフェン基を有する有機半導体溶液を、スピンコート法により塗布した後、乾燥し、有機半導体層を形成した。
次に、本実施例1では、絶縁性無機粒子として平均粒径15nmのSiO(シリカ)粒子を、疎水性化合物としてC1735CHSi(OC(シラン系カップリング剤)を、絶縁性ポリマーとしてポリメチルメタクリレートを、それぞれ、下記表1に示すような割合で用いて、有機半導体層上に、ゲート絶縁層を形成した。
このゲート絶縁層は、具体的には、以下のようにして形成した。
まず、SiO粒子をトルエンに分散したナノシリカ粒子トルエン分散液に、C1735CHSi(OCをトルエンに対して10wt%の割り合いとなるように溶解させた疎水性化合物トルエン溶液を添加した後、超音波を付与しつつ攪拌して、液状材料を得た。
ここで、SiO(シリカ)粒子のナノレベルにおける表面には、水酸基がSi−OH構造として存在しており、シラン系カップリング剤は、加水分解基としてエトキシ基を、疎水基としてパーフロロ基をそれぞれ有している。
なお、ここで液状材料を調製する際に用いる分散媒および溶媒としては、トルエン、ベンゼン、キシレン、メシチレン等の芳香族系溶媒あれば良いが、好適なものとしてトルエンを用いることとした。
また、液状材料への超音波の付与は、省略するようにしてもよい。
次に、得られた液状材料を約24時間放置した。これにより、疎水性化合物が加水分解基として備えるエトシキ基と、SiO粒子の表面に存在するSi−OH構造(シラノール基)とが反応することにより、SiO粒子(絶縁性無機粒子)の表面に疎水基化合物で構成される被覆層を有するシリカ複合粒子(複合粒子)を得た。なお、このシリカ複合粒子の形成は、SiO粒子の表面において下記化2に示す化学反応が進行することにより行われる。
Figure 0004424341
次に、ここで得られた複合粒子を、ポリメチルメタクリレート溶液に投入(添加)した後、超音波を付与しつつ、攪拌することにより、複合粒子:ポリメチルメタクリレートが1:9(重量比)となり、液状成分に対する固形成分の割合が5wt/vol%となった液状のゲート絶縁層形成用材料を得た。
なお、得られたゲート絶縁層形成用材料は、その粘度が3mP・sであり、水分含有率が0.5%以下であった。
また、ゲート絶縁層形成用材料を調製する際に用いる分散媒としては、前記と同様に芳香族系溶媒あれば良いが、好適なものとしてトルエンを用いることとした。
次に、有機半導体層上に、このゲート絶縁層形成用材料を、スピンコート法により塗布した後、乾燥した。これにより、平均厚さ1000nmのゲート絶縁層を形成した。
次に、ゲート絶縁層上の、ソース電極とドレイン電極との間の領域に対応する部分に、Agのコロイド分散液を、インクジェット法により塗布した後、乾燥した。これにより、平均厚さ1μmのゲート電極を形成した。
以上の工程により、薄膜トランジスタを得た。
(実施例2)
シリカ複合粒子とポリメチルメタクリレートとを、1:4(重量比)で混合した以外は、前記実施例1と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(実施例3)
シリカ複合粒子とポリメチルメタクリレートとを、1:3(重量比)で混合した以外は、前記実施例1と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(実施例4)
シリカ複合粒子とポリメチルメタクリレートとを、2:3(重量比)で混合した以外は、前記実施例1と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(実施例5)
シリカ複合粒子とポリメチルメタクリレートとを、1:1(重量比)で混合した以外は、前記実施例1と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(実施例6)
シリカ複合粒子とポリメチルメタクリレートとを、3:1(重量比)で混合した以外は、前記実施例1と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(実施例7)
ポリメチルメタクリレートを省略した以外は、前記実施例1と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(実施例8)
疎水性化合物として、C1837Si(OCを用いた以外は、前記実施例3と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(実施例9)
疎水性化合物として、NH(CHSi(OCを用いた以外は、前記実施例3と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(実施例10)
シリカ複合粒子に代えて、表面処理を省略したシリカ粒子を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(実施例11)
シリカ複合粒子に代えて、チタン酸バリウム複合粒子を用いた以外は、前記実施例5と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(実施例12)
チタン酸バリウム複合粒子に代えて、表面処理を省略したチタン酸バリウム粒子を用いた以外は、前記実施例11と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(実施例13)
ゲート絶縁層を以下のようにして形成した以外は、前記実施例1と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
まず、平均粒子径15nmのSiO粒子をトルエンに分散したナノシリカ粒子トルエン溶液に、前記化1で表されるメタクリロキシシラン(メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)をトルエンに対して10wt%の割り合いとなるように溶解させたメタクリロキシシラントルエン溶液を添加した後、超音波を付与しつつ攪拌して、メタクリロキシシラン修飾ナノシリカ分散液を得た。
次に、得られたメタクリロキシシラン修飾ナノシリカ分散液に、メチルメタクリレートをトルエンに溶解させたメチルメタクリレートトルエン溶液を、複合粒子:ポリメチルメタクリレートが1:9(重量比)となり、液状成分に対する固形成分の割合が5wt/vol%となるように添加した後、攪拌した。
次に、攪拌した後の分散液から、例えば、減圧および加熱が可能なエバボレータを用いて過剰量のトルエンを蒸発させた。
次に、この過剰量のトルエンを蒸発させた分散液に、過酸化ベンゾイル(Benzoyl Peroxide)を加えて、45℃の環境下で48時間攪拌した後、80℃、かつ、23.4kPaの環境下(雰囲気下)で72時間放置することにより、メタクリロキシシラン修飾ナノシリカアクリレートを含有するゲート絶縁層形成用材料を調製した。
次に、有機半導体層上に、このゲート絶縁層形成用材料を、スピンコート法により塗布した後、乾燥した。これにより、平均厚さ1000nmのゲート絶縁層を形成した。
(実施例14)
シリカ複合粒子とポリメチルメタクリレートとが、1:4(重量比)となるように混合した以外は、前記実施例13と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(実施例15)
シリカ複合粒子とポリメチルメタクリレートとが、1:3(重量比)となるように混合した以外は、前記実施例13と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(実施例16)
シリカ複合粒子とポリメチルメタクリレートとが、2:3(重量比)となるように混合した以外は、前記実施例13と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
(比較例)
ゲート絶縁層を、ポリメチルメタクリレート溶液をスピンコート法により塗布した後、乾燥することによって形成した以外は、前記実施例1と同様にして、薄膜トランジスタを得た。
2.評価
2−1.耐電圧特性の測定
各実施例および比較例で得られたゲート絶縁層に対して、それぞれ、耐電圧特性の測定をおこなった。
2−2.しきい電圧Vthの測定
各実施例および比較例で得られた薄膜トランジスタに対して、それぞれ、しきい電圧Vthを測定した。
なお、この測定は、アジレント社製、「半導体パラメータアナライザ4156C」を用いて行った。
ここで、しきい電圧Vthとは、ゲート電圧とId1/2(Id:ドレイン電流の値)との関係を表す近似式(関係式)の値が0となるときのゲート電圧であり、ドレイン電流が流れ始めるのに要するゲート電圧とみなすことができる。
その結果を、表1に示す。
Figure 0004424341
表1に示すように、各実施例の薄膜トランジスタは、いずれも、比較例の薄膜トランジスタに対して、高い耐電圧特性が得られ、また、しきい電圧Vthも制御することができた。このことから、ゲート絶縁層に絶縁性無機粒子を含有することにより、トランジスタ特性を損なうことなく、耐電圧特性が改善されることが明らかとなった。
また、表面処理を施した絶縁性無機粒子を用いることにより、耐電圧特性およびトランジスタ特性、特に閾値において、向上する傾向を示した。
また、図3および図4に示す構造の薄膜トランジスタを製造して、前記と同様にして評価したところ前記と同様の結果が得られた。
本発明の薄膜トランジスタの第1実施形態を示す概略断面図である。 図1に示す薄膜トランジスタの製造方法を説明するための図(縦断面図)である。 本発明の薄膜トランジスタの第2実施形態を示す概略断面図である。 本発明の薄膜トランジスタの第3実施形態を示す概略断面図である。 本発明の表示装置を適用した電気泳動表示装置の実施形態を示す縦断面図である。 図5に示す電気泳動表示装置が備えるアクティブマトリクス装置の構成を示すブロック図である。 本発明の電子機器を適用した電子ペーパーの実施形態を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用したディスプレイの実施形態を示す図である。
符号の説明
1……薄膜トランジスタ 10……基板 20a……ソース電極 20b……ドレイン電極 30……有機半導体層 31……チャネル領域 40……ゲート絶縁層 41……複合粒子 42……マトリクス 50……ゲート電極 200……電気泳動表示装置 300……アクティブマトリクス装置 301……データ線 302……走査線 400……電気泳動表示部 401……画素電極 402……マイクロカプセル 420……電気泳動分散液 421、422……電気泳動粒子 403……透明電極 404……透明基板 405……バインダ材 500……基板 600……電子ペーパー 601‥‥本体 602……表示ユニット 800……ディスプレイ 801……本体部 802a、802b……搬送ローラ対 803……孔部 804……透明ガラス板 805……挿入口 806……端子部 807……ソケット 808……コントローラー 809……操作部

Claims (15)

  1. 半導体層と、
    ゲート電極と、
    前記半導体層と前記ゲート電極との間に介在しており、絶縁性ポリマー及び該絶縁性ポリマー中に分散された粒子を含むゲート絶縁層と、を具備しており、
    前記粒子は、絶縁性無機粒子と、該絶縁性無機粒子の表面に付与された疎水性化合物と、を含むことを特徴とする薄膜トランジスタ。
  2. 前記半導体層は、主として有機半導体材料で構成されている請求項に記載の薄膜トランジスタ。
  3. 前記疎水性化合物は、前記絶縁性ポリマーと反応し得る反応性基を有する請求項1または2に記載の薄膜トランジスタ。
  4. 前記疎水性化合物は、疎水性構造を有するカップリング剤である請求項に記載の薄膜トランジスタ。
  5. 前記疎水性化合物は、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、有機リン酸系カップリング剤、シリルパーオキサイド系カップリング剤のいずれかから選ばれる請求項3または4に記載の薄膜トランジスタ。
  6. 前記疎水性化合物は、前記絶縁性無機粒子に含まれる無機系の原子と同一の原子を有している請求項1ないし5のいずれかに記載の薄膜トランジスタ。
  7. 前記絶縁性無機粒子は、粒状または針状をなしている請求項1ないし6のいずれかに記載の薄膜トランジスタ。
  8. 前記絶縁性無機粒子は、主として無機酸化物で構成されている請求項1ないしのいずれかに記載の薄膜トランジスタ。
  9. 前記無機酸化物は、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化コバルト、ジルコン酸チタン酸鉛、チタン酸鉛、酸化チタンおよび酸化タンタルの少なくとも1種である請求項に記載の薄膜トランジスタ。
  10. 前記絶縁性無機粒子の平均粒径は、5〜30nmである請求項1ないしのいずれかに記載の薄膜トランジスタ。
  11. 前記ゲート絶縁層中の前記粒子の含有量は、15wt%以上である請求項1ないし10のいずれかに記載の薄膜トランジスタ。
  12. 前記絶縁性ポリマーは、ポリメチルメタクリレートを主成分とするものである請求項1ないし11のいずれかに記載の薄膜トランジスタ。
  13. 請求項1ないし12のいずれかに記載の薄膜トランジスタを備える電子回路。
  14. 請求項13に記載の電子回路を備える表示装置。
  15. 請求項14に記載の表示装置を備える電子機器。
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