JP4424073B2 - エッチング装置および回路基板の製造方法 - Google Patents
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Description
このような製造方法において、金属層が薄いほど導体回路間にエッチング液が滲入し易く、細線の導体回路が精度良く形成できる。そこで、フレキシブル配線板に設けられた金属層をエッチング処理等により薄膜化している。
また、細線加工が可能でかつ、生産性に優れる回路基板の製造方法を提供することにある。
(1)隔壁により内部が第1の空間と第2の空間とに仕切られた、長手形状をなす本体と、
前記第1の空間にエッチング液を流入させる流入部とを有するエッチング装置であって、
前記隔壁は、円筒状をなすものであり、
前記隔壁に、前記第1の空間と前記第2の空間とを連通する第1の流出口が複数設けられ、
前記本体の外壁に、前記第2の空間と前記本体の外部とを連通する第2の流出口が複数設けられ、
前記第1の流出口は、前記隔壁の長手方向に沿って列状に配置されており、かつ、前記第1の流出口同士の間隔は、前記隔壁の両端側に向かって徐々に小さくなっており、
前記第2の流出口は、前記第1の流出口の位置に対して、前記円筒の中心軸を中心に170〜190°回転した方向に位置するものであり、
前記第1の空間に流入した前記エッチング液が、前記第1の流出口から流出して前記第2の空間に一時的に通過した後、前記第2の流出口から前記本体の外部へ噴出する際、各第2の流出口から噴出する前記エッチング液の流量を均一化するよう構成したことを特徴とするエッチング装置。
(2)前記第2の流出口は、前記本体の長手方向に沿って列状に配置されており、かつ、前記第2の流出口同士の間隔は、前記本体の両端側に向かって徐々に小さくなっている上記(1)に記載のエッチング装置。
(3)隔壁により内部が第1の空間と第2の空間とに仕切られた、長手形状をなす本体と、
前記第1の空間にエッチング液を流入させる流入部とを有するエッチング装置であって、
前記隔壁は、円筒状をなすものであり、
前記隔壁に、前記第1の空間と前記第2の空間とを連通する第1の流出口が設けられ、
前記本体の外壁に、前記第2の空間と前記本体の外部とを連通する第2の流出口が複数設けられ、
前記第2の流出口は、前記第1の流出口の位置に対して、前記円筒の中心軸を中心に170〜190°回転した方向に位置し、前記本体の長手方向に沿って列状に配置されており、かつ、前記第2の流出口同士の間隔は、前記本体の両端側に向かって徐々に小さくなっており、
前記第1の空間に流入した前記エッチング液が、前記第1の流出口から流出して前記第2の空間に一時的に通過した後、前記第2の流出口から前記本体の外部へ噴出する際、各第2の流出口から噴出する前記エッチング液の流量を均一化するよう構成したことを特徴とするエッチング装置。
(4)前記第1の流出口の合計の開口面積は、前記第2の流出口の合計の開口面積よりも大きいものである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のエッチング装置。
(5)上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のエッチング装置を用いてエッチング液を噴霧し、回路基板に形成された金属層をエッチングすることを特徴とする回路基板の製造方法。
また、エッチング液の流量を均一にすることができるので、その結果、回路基板の厚さのバラツキを小さくすることができる。
また、エッチング液の量を均一にして、薄い金属層を効率良く得ることができるので、細線加工可能な回路基板を効率良く製造することができる。
図1は、エッチング装置の正面断面図である。図2は、エッチング装置の側面断面図である。図3は、本発明のエッチング装置を用いて回路基板の金属層をエッチングして回路基板を製造する方法を示す工程図である。
図1および図2に示すようにエッチング装置1は、隔壁2により内部が第1の空間3と第2の空間4とに仕切られた本体5と、第1の空間3にエッチング液を流入させる流入部6とを有しており、隔壁2に、第1の空間3と第2の空間4とを連通する第1の流出口21が設けられ、本体5の外壁51に、第2の空間4と本体5の外部とを連通する第2の流出口52が設けられている。
従来のエッチング装置は、エッチング液流入部から流入されたエッチング液をスプレー配管を通して被エッチング物に前記エッチング液を噴霧するだけであった。そのため、前記エッチング液を流入するスプレー配管近傍で、流速は速いが、スプレー配管の末端側では前記エッチング液が管路を流れる間の損失により流速が低くなっていた。つまり、スプレー配管の中央部と、末端部とでノズル穴から噴出する前記エッチング液の流速に差が生じていた。そのため、被エッチング物の厚さにバラツキが生じていた。
これに対して、本発明のエッチング装置1では、隔壁2によって仕切られる第1の空間3と、第2の空間4との2重構造になっているので、前記エッチング液の流入部6からの距離に伴う圧力分布の差を緩和することができる。したがって、各ノズル穴(第2の流出口52)から噴出する前記エッチング液の流速を均一化し、被エッチング物の厚さのバラツキを抑制することができるものである。
本体5は、長手形状をなしており、その内部には、ほぼ円筒状の隔壁2が形成されている。隔壁2は、本体5の内部を第1の空間3と、第2の空間4とに仕切る機能を有している。本体5は、いわゆる2重構造をなしており、その両端は閉じている。
本体5の長さ(長手方向の)は、被エッチング物をエッチングするに十分な長さであれば特に限定されないが、20〜60cmが好ましく、特に30〜40cmが好ましい。長さが前記範囲内であると、エッチングする際の流量の均一性に優れる。
隔壁2によって形成される第1の空間3には、前記エッチング液を流入させる流入部6が連通されている。
第1の空間3は、隔壁2によって形成される図1中の左右方向に伸びる長手形状の空間であり、第1の空間3の両端は閉じている。第1の空間3に、流入部6から流入される前記エッチング液を一時的に貯留することができる。
複数の第1の流出口21同士は、流入部6を介して55個が列状(1列)に等間隔で設けられている。
本実施の形態では第1の流出口21の数は、55個であるが、これに限定されず、60個、65個等の55個以上でも良く、また50個、45個等の55個以下でも良い。
なお、本実施の形態では、第1の流出口21の全てが隔壁2の上側に設けられているが、これに限定されず、一部の流出口は、下側、下側と上側との中間部に散点状に設けられていても良い。
また、本実施の形態では、第1の流出口21は1列であるが、2列、3列以上の複数列であっても良い。
本体5の外壁51と、隔壁2との間に第2の空間4が形成されている。第2の空間4には、第1の流出口21から流出した前記エッチング液が一時的に貯留される。
第2の空間4は、隔壁2と本体5の外壁51とによって形成され、図1中、左右方向に伸びる筒状であり、第2の空間4の両端(本体5の両端)は閉じている。
なお、本実施の形態では、第2の流出口52の全てが本体5の外壁51の下側に設けられているが、これに限定されず、一部の流出口は、下側、下側と上側との中間部に散点状に設けられていても良い。
また、本実施の形態では、第2の流出口52は1列であるが、2列、3列以上の複数列であっても良い。
具体的には、第1の流出口21の位置に対して、第2の流出口52の位置が170〜190°回転している方向に位置していることが好ましく、特に175〜185°回転している方向に位置していることが好ましい。
なお、第1の流出口21と、第2の流出口52とが本体5の中心軸を介して互いにほぼ対抗する位置に設けられる場合、その全部がそれぞれ対抗する位置に設けられることが好ましいが、一部の流出口が対抗する位置と異なる位置に設けられても良い。
[1]図示しない圧力ポンプ等を利用して流入部6から前記エッチング液を流入させる。流入した前記エッチング液は、第1の空間3に入り、図1の左右方向に広がりながら第1の空間3内に流れる。
図3は、金属層が形成された基板の金属層を薄膜化するために、エッチング処理する工程を模式的に示す工程図である。
図3に示すように基材72の両面に金属層71が形成された基板7を、所定の搬送速度で搬送手段を用いてエッチング処理部に搬送する。エッチング処理部では、上述のエッチング装置1から前記エッチング液が基板7の両面に噴霧(デッィプ噴流)される。これにより、金属層71が均一にエッチングされ薄膜化される。
基材72の厚さは、特に限定されないが、10〜50μmが好ましく、特に20〜40μmが好ましい。厚さが前記範囲内であると、特に作業性に優れる。
2 隔壁
21 第1の流出口
22 ピッチ
3 第1の空間
4 第2の空間
5 本体
51 外壁
52 第2の流出口
53 ピッチ
6 流入部
7 基板
71 金属層
72 基材
Claims (5)
- 隔壁により内部が第1の空間と第2の空間とに仕切られた、長手形状をなす本体と、
前記第1の空間にエッチング液を流入させる流入部とを有するエッチング装置であって、
前記隔壁は、円筒状をなすものであり、
前記隔壁に、前記第1の空間と前記第2の空間とを連通する第1の流出口が複数設けられ、
前記本体の外壁に、前記第2の空間と前記本体の外部とを連通する第2の流出口が複数設けられ、
前記第1の流出口は、前記隔壁の長手方向に沿って列状に配置されており、かつ、前記第1の流出口同士の間隔は、前記隔壁の両端側に向かって徐々に小さくなっており、
前記第2の流出口は、前記第1の流出口の位置に対して、前記円筒の中心軸を中心に170〜190°回転した方向に位置するものであり、
前記第1の空間に流入した前記エッチング液が、前記第1の流出口から流出して前記第2の空間に一時的に通過した後、前記第2の流出口から前記本体の外部へ噴出する際、各第2の流出口から噴出する前記エッチング液の流量を均一化するよう構成したことを特徴とするエッチング装置。 - 前記第2の流出口は、前記本体の長手方向に沿って列状に配置されており、かつ、前記第2の流出口同士の間隔は、前記本体の両端側に向かって徐々に小さくなっている請求項1に記載のエッチング装置。
- 隔壁により内部が第1の空間と第2の空間とに仕切られた、長手形状をなす本体と、
前記第1の空間にエッチング液を流入させる流入部とを有するエッチング装置であって、
前記隔壁は、円筒状をなすものであり、
前記隔壁に、前記第1の空間と前記第2の空間とを連通する第1の流出口が設けられ、
前記本体の外壁に、前記第2の空間と前記本体の外部とを連通する第2の流出口が複数設けられ、
前記第2の流出口は、前記第1の流出口の位置に対して、前記円筒の中心軸を中心に170〜190°回転した方向に位置し、前記本体の長手方向に沿って列状に配置されており、かつ、前記第2の流出口同士の間隔は、前記本体の両端側に向かって徐々に小さくなっており、
前記第1の空間に流入した前記エッチング液が、前記第1の流出口から流出して前記第2の空間に一時的に通過した後、前記第2の流出口から前記本体の外部へ噴出する際、各第2の流出口から噴出する前記エッチング液の流量を均一化するよう構成したことを特徴とするエッチング装置。 - 前記第1の流出口の合計の開口面積は、前記第2の流出口の合計の開口面積よりも大きいものである請求項1ないし3のいずれかに記載のエッチング装置。
- 請求項1ないし4のいずれかに記載のエッチング装置を用いてエッチング液を噴霧し、回路基板に形成された金属層をエッチングすることを特徴とする回路基板の製造方法。
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