JP3220470U - 樹脂フィルムの湿式処理装置 - Google Patents

樹脂フィルムの湿式処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3220470U
JP3220470U JP2018005067U JP2018005067U JP3220470U JP 3220470 U JP3220470 U JP 3220470U JP 2018005067 U JP2018005067 U JP 2018005067U JP 2018005067 U JP2018005067 U JP 2018005067U JP 3220470 U JP3220470 U JP 3220470U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin film
tank
processing
liquid
treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018005067U
Other languages
English (en)
Inventor
誠 高徳
誠 高徳
弥一郎 中丸
弥一郎 中丸
康毅 橋本
康毅 橋本
秀夫 吉岡
秀夫 吉岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CHUO KIKAI CO., LTD
JCU Corp
Original Assignee
CHUO KIKAI CO., LTD
JCU Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by CHUO KIKAI CO., LTD, JCU Corp filed Critical CHUO KIKAI CO., LTD
Priority to JP2018005067U priority Critical patent/JP3220470U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3220470U publication Critical patent/JP3220470U/ja
Priority to CN201911354774.3A priority patent/CN111441040B/zh
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C18/00Chemical coating by decomposition of either liquid compounds or solutions of the coating forming compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating; Contact plating
    • C23C18/16Chemical coating by decomposition of either liquid compounds or solutions of the coating forming compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating; Contact plating by reduction or substitution, e.g. electroless plating
    • C23C18/1601Process or apparatus
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C18/00Chemical coating by decomposition of either liquid compounds or solutions of the coating forming compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating; Contact plating
    • C23C18/16Chemical coating by decomposition of either liquid compounds or solutions of the coating forming compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating; Contact plating by reduction or substitution, e.g. electroless plating
    • C23C18/31Coating with metals
    • C23C18/32Coating with nickel, cobalt or mixtures thereof with phosphorus or boron
    • C23C18/34Coating with nickel, cobalt or mixtures thereof with phosphorus or boron using reducing agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C18/00Chemical coating by decomposition of either liquid compounds or solutions of the coating forming compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating; Contact plating
    • C23C18/16Chemical coating by decomposition of either liquid compounds or solutions of the coating forming compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating; Contact plating by reduction or substitution, e.g. electroless plating
    • C23C18/48Coating with alloys
    • C23C18/50Coating with alloys with alloys based on iron, cobalt or nickel

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemically Coating (AREA)

Abstract

【課題】表面からのめっき触媒の脱落、めっき液に含まれる安定化剤の異常吸着を抑制することで、均一な金属皮膜の形成を促進させる樹脂フィルムの湿式処理装置を提供する。
【解決手段】内部に処理液を貯留し処理液中に樹脂フィルムを通過させる処理槽11と、処理槽11の樹脂フィルムの導入側と樹脂フィルムの排出側に、処理槽11内に貯留された処理液の液面より高い位置にそれぞれ設けられる一対の搬送部材と、一対の搬送部材の間に該搬送部材よりも低い位置に配設され、その周面には処理液を当該周面から噴出させる複数の孔21を設け、該孔21からの噴流により処理液中で非接触に樹脂フィルムを該周面に沿って方向転換させる噴流ユニット17と、処理槽11よりも高い位置に配設され処理液供給管23を介して噴流ユニット17に処理液を供給するヘッドタンク27と、処理槽11の樹脂フィルムの導入側に設けられた処理液活性化槽40と、処理槽11の底部近傍に設けられた底部排液部50とを備える。
【選択図】図1

Description

本考案は、ウェブ状の樹脂フィルムを所定の処理液に浸漬することで所定の処理を樹脂フィルム面に施す樹脂フィルムの湿式処理装置に関し、特に、無電解めっき法を用いた湿式処理装置に関するものである。
無電解めっき法は、金属イオンと還元剤とが共存する処理液を用い、還元剤の酸化反応で遊離する電子によって金属イオンを還元することで被処理体の表面上に金属皮膜を析出させる方法である。無電解めっき法は、ガラス、プラスチック、セラミックス等のような非導電性素材にも成膜が可能であり、また、複雑な形状を有する被処理体に対しても適用可能であるため、例えば、薄くて折り曲げ可能なフレキシブル回路基板、特に、フィルム上に金属皮膜を形成したメタライズタイプのフレキシブル銅張積層板への応用が期待されている。
本考案者らは、一般的な無電解めっき法を用いた処理装置において、非常に薄くて取り扱いが困難とされる12.5μm厚みのポリイミドフィルム等のウェブ状の樹脂フィルムに対しても良好な金属皮膜を形成することが可能な樹脂フィルムの湿式処理装置を提案している(特許文献1参照)。
国際公開公報 WO2017/122229
図9は、従来技術である特許文献1に係る湿式処理装置100の概略を説明する構成図である。湿式処理装置100は、ポリイミドフィルム等のウェブ状の樹脂フィルム110を搬送しながら、めっき液を貯留した処理槽101においてめっき処理を行う装置である。湿式処理装置100は、処理槽101の樹脂フィルム110の導入側に設けられた導入ローラ102と排出側に設けられた排出ローラ103とにより樹脂フィルム110を連続的に搬送し、処理槽101の内部において、一度下がって再度上昇する搬送経路を取る、いわゆるアップダウン搬送方式を採用している。そして、これらの導入ローラ102及び排出ローラ103よりも低い位置には、めっき液中で非接触に樹脂フィルム110を周面105に沿って方向転換させる噴流ユニット104が配設されている。
噴流ユニット104の底側の円筒形状に形成された周面105には、めっき液供給管106を介して接続されたヘッドタンク107から供給されためっき液を所定の液圧をもって噴出させる孔が複数形成されている。処理槽101内を連続的に搬送される樹脂フィルム110は、当該孔から噴出されるめっき液の圧力によって、噴流ユニット104とは非接触に搬送されることになるため、薄い樹脂フィルムが傷ついたり、或いは破断する恐れがない。したがって、特許文献1に係る湿式処理装置によれば、従来のバッチ方式の処理装置に比べ生産性が高く、高品質の金属皮膜が施された樹脂フィルムを提供することができる。
しかしながら、上記湿式処理装置において、パラジウム等のめっき触媒を表面に吸着させたFPC(Flexible Printed Circuits)用途の樹脂フィルムに対して無電解ニッケルめっき処理を施した際、樹脂フィルムに対するめっき液の液当たりが強いと、特に、TH(スルーホール)回りや、樹脂フィルムのエッジ部分に係るスプロケットホール等において、めっき未析出、所謂、かじりが発生する場合がある。かじりの発生要因としては、樹脂フィルム表面からのパラジウム等のめっき触媒の脱落、めっき液に含まれる安定化剤の異常吸着等が考えられる。
装飾用ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)樹脂等に対する一般的な無電解めっき処理では、めっき触媒付与後の樹脂をめっき液に浸漬させ、30秒〜1分間静止後、めっき反応に伴う水素ガスの発生が激しくなった段階で、例えば、エアー攪拌や揺動を与えることで、均一な金属被膜の形成がなされていることを鑑みると、特許文献1に係る湿式処理装置を用いた無電解めっき処理工程においても、めっき触媒付与後の樹脂フィルムをめっき液に浸漬させ、30秒〜1分間静止させる工程を設けることが好ましいが、当該湿式処理装置は、ロールツウロール方式による連続処理により無電解めっき処理を行うため、30秒〜1分間の静止時間を設けるのは事実上困難である。
本考案はこのような実状に鑑みてなされたものであり、本考案の課題は、ロールツウロール方式による連続処理により無電解めっき処理をウェブ状の樹脂フィルムに対して行う湿式処理装置において、樹脂フィルム表面からのめっき触媒の脱落、めっき液に含まれる安定化剤の異常吸着を抑制することで、均一な金属皮膜の形成を促進させることが可能な樹脂フィルムの湿式処理装置を提供することである。
本考案者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、活性化されためっき液を処理槽入口側から供給すると共に、処理槽の底部近傍に設けられた底部排液部からめっき液を排液することで、樹脂フィルムの搬送(進行)方向にめっき液の流れを整流することにより、上記課題を解決することができることを見出し、本考案を完成するに至った。
すなわち、本考案は、めっき触媒を表面に吸着させたウェブ状の樹脂フィルムを所定の処理液に浸漬することで、被膜処理を前記樹脂フィルム面に施す樹脂フィルムの湿式処理装置であって、内部に前記処理液を貯留し前記処理液中に前記樹脂フィルムを通過させる処理槽と、前記処理槽の前記樹脂フィルムの導入側と前記樹脂フィルムの排出側に、前記処理槽内に貯留された前記処理液の液面より高い位置にそれぞれ設けられる一対の搬送部材と、一対の前記搬送部材の間に該搬送部材よりも低い位置に配設され、その周面には前記処理液を当該周面から噴出させる複数の孔を設け、該孔からの噴流により前記処理液中で非接触に前記樹脂フィルムを該周面に沿って方向転換させる噴流ユニットと、前記処理槽よりも高い位置に配設され処理液供給管を介して前記噴流ユニットに前記処理液を供給するヘッドタンクと、前記処理槽の前記樹脂フィルムの導入側に設けられた処理液活性化槽と、前記処理槽の底部近傍に設けられた底部排液部とを備えることを特徴としている。
本考案によれば、ロールツウロール方式による連続処理により無電解めっき処理をウェブ状の樹脂フィルムに対して行う湿式処理装置において、樹脂フィルム表面からのめっき触媒の脱落、めっき液に含まれる安定化剤の異常吸着を抑制することで、均一な金属皮膜の形成を促進させることが可能な樹脂フィルムの湿式処理装置を提供することができる。
本実施形態に係るめっき装置10の概略を説明する構成図である。 図1における2−2’線断面図である。 図1における3−3’線断面図である。 検証に用いたモデルめっき装置の構成を説明する図である。 図4で説明したモデルめっき装置を用いた検証結果を表した図である。 本実施形態に係る第1の変形例を説明する図である。 本実施形態に係る第2の変形例を説明する図である。 本実施形態に係る第3の変形例を説明する図である。 従来技術である特許文献1に係る湿式処理装置100の概略を説明する構成図である。
本考案の実施形態について図面を参照して説明する。なお、本考案は、以下の記述に限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、図面は模式的なものであり、各寸法等は現実なものと異なることがある。具体的な寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは無論である。
本実施形態では、例えば、ポリイミドフィルム等の樹脂フィルム上に導電層としての銅層が形成されたフレキシブル銅張積層板を製造するラインに設けられ、無電解めっき法によってシード層となるニッケル薄膜を形成する装置を一例として説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る湿式処理装置としてのめっき装置10は、ウェブ状のポリイミドフィルムなどの樹脂フィルム20を搬送しながら、処理液としてのめっき液を用いてめっき処理を行う装置であり、樹脂フィルム20を搬送方向に垂直な方向が水平方向となるように連続的に搬送し、処理槽11の内部では、フィルム進行方向MDで示すように、一度下がって再度上昇する搬送経路を取る、いわゆるアップダウン搬送方式を採用する。このようにめっき液中を通過する際に、水平ではなく上下方向に振られることで、めっき液中で発生して樹脂フィルム20の表面に被着するような気泡はめっき液内で樹脂フィルム20の表面から外れることになり、金属薄膜をめっきにより形成する際には、気泡による悪影響を最小限に抑えることができる上、製造ライン全体の占有面積も小さくすることができる。
めっき装置10は、樹脂フィルム20にめっき液を浸漬するため、内部にめっき液を貯留しそのめっき液中に樹脂フィルム20を通過させる処理槽11を有し、その処理槽11の樹脂フィルム20の導入側と樹脂フィルム20の排出側に、処理槽11内に貯留されためっき液の液面より高い位置にそれぞれ設けられる一対の搬送部材である導入ローラ13と排出ローラ15を有している。これら導入ローラ13と排出ローラ15の間で、導入ローラ13と排出ローラ15よりも低い位置には、めっき液中で非接触に樹脂フィルム20を該周面19に沿って方向転換させる噴流ユニット17が配設されている。
噴流ユニット17は、底側が円筒形状であり、上側が矩形形状の内部が中空とされる部材であり、例えばPVC(ポリ塩化ビニル)などの樹脂を加工して形成される。また、噴流ユニット17は、樹脂フィルム20の幅方向には、樹脂フィルム20の幅よりは広い寸法となるように設けられている。噴流ユニット17は、例えば、幅方向の端部で処理槽11に固定されるが、処理槽11に対して着脱式とすることもでき、固定式ではなく処理槽11内で移動できる構造とすることも可能であり、処理槽11の上部より吊り下げて支持するような機構であっても良い。噴流ユニット17の底側の円筒形状の周面19には、めっき液を当該周面19から噴出させる複数の孔21が形成されており、この孔21から噴出されるめっき液の圧力によって、搬送される樹脂フィルム20は噴流ユニット17とは非接触に搬送される。孔21は、噴流ユニット17の底側の円筒形状の周面19に、例えば並んで配列され周面19の構成板を貫通する貫通孔であり、同じ径の孔21を複数設けてもよく、異なる径の孔21を混在させることも可能である。噴流ユニット17の構成、特に、周面19上における孔21の設置角度の具体例等については、国際公開公報 WO2017/122229に開示されている。
噴流ユニット17には、処理液供給管としてのめっき液供給管23が接続されており、このめっき液供給管23を介して供給されためっき液が処理槽11内に所定の液圧を以て噴流ユニット17から噴出される。なお、めっき供給管23の周回には、樹脂フィルム20の幅方向に延在して容積ダミー部材25が設けられている。容積ダミー部材25は、めっき液量を可能な限り減らすための部材であり、例えばPVC等などの樹脂を加工して形成することができる。めっき液供給管23の下端には、樹脂フィルム20を非接触に搬送するための噴流ユニット17が接続されるが、めっき液供給管23の上端には、ヘッドタンク27が、処理槽10よりも高い位置で配設される。ヘッドタンク27は、ポンプ29によって供給されためっき液を一時的に貯留して噴流ユニット17に対して供給する槽であり、ポンプ29の稼働に起因するめっき液の脈動を噴流ユニット17に対しては抑えることができる。ヘッドタンク27と噴流ユニット17を接続するめっき液供給管23は、流量計31とバルブ33が設けられており、バルブ33を操作することでヘッドタンク27から噴流ユニット17に供給されるめっき液の流量を調整することができ、その流量は流量計31によってモニターされる。ヘッドタンク27からは、めっき液の自重落下により、噴流ユニット17から処理槽11内にめっき液が噴出される。樹脂フィルム20を安定して非接触に搬送するためには、めっき液供給管23の途中に設けられるバルブ33の制御も有効であり、噴出ユニット17からのめっき液の角度調整も有効である。また、噴流ユニット17の周面19に形成されている孔21のサイズを周知の方法で制御することでも良く、さらにはヘッドタンク27の高さを調整する方法でも良い。
貯槽35のめっき液はバルブ37を介してポンプ29が汲み上げる構造とされ、ポンプ29で汲み上げられためっき液はヘッドタンク27に供給される。ヘッドタンク27の底部には、ドレインバルブ39が設けられており、ドレインバルブ39を開くことで、ヘッドタンク27のめっき液を貯槽35に戻すことができる。
処理槽11は、樹脂フィルム20の搬送のために上側が開口した矩形状の構造を有しており、樹脂フィルム20の導入側には、処理液活性化槽としてのダミー板ボックス40が設けられている。ここで、図2を用いて本実施形態に係るダミー板ボックス40の構成について説明する。図2は、図1における2−2’線断面図であり、図1中Y軸方向で示す処理槽11上側方向から見た図である。図2に示すように、ダミー板ボックス40は、ダミー板41を複数枚収容可能となるように上側が開口した矩形状に形成されている。図2では、4枚のダミー板41を収容する2つのダミー板ボックス40が処理槽11を挟むように設けられた例を示している。なお、図2で示される矢印は、めっき液の流れを示している。ダミー板41は、めっき液の活性化、例えば、めっき反応初期段階における原子状水素の発生を促し、無電解めっき反応における浴負荷を好適な範囲(1〜2dm/L)に維持する働きを担うが、その材質、形状、サイズ、数量(枚数)等はめっき反応に使用するめっき液の組成、めっき液量、めっき液流速、処理槽11容積、めっき反応温度等に応じて適宜変更することが可能である。例えば、ダミー板41として、フレキシブルで、耐熱性で、耐薬品性に優れるポリイミド樹脂フィルム面を表面改質させたものを用いることができる。具体的には、アルカリ湿式改質法でポリイミド樹脂フィルム表面にポリアミック酸改質層を形成させる。次いで、パラジウム系触媒で、その表面にパラジウムイオンを吸着させた後、還元処理させて、吸着パラジウムイオンを還元金属化させてなる親水性の表面改質層とする。このようにしてパラジウムを担持させたポリイミド樹脂フィルムを所定のサイズに裁断し、例えば、PVC製の枠治具に固定したものをダミー板41として用いることができる。なお、本考案において、浴負荷とは、めっき液1L当たりのめっき面積(dm)を言うものとする。
再び図1に戻り、処理槽11の底部近傍の2ヶ所には、めっき液を所定の液圧で処理槽11外部に排液する底部排液部50が設けられている。処理槽11内のめっき液の大部分は、図1中矢印で示すめっき液流れFを形成するが、一部のめっき液は、ヘッドタンク27から供給されるめっき液の液圧によって処理槽11外部に排液される。排液されためっき液は、ポンプ51によって汲み上げられることにより回収され、再度ダミー板ボックス40に供給されるか又は系外に排液される。
図3は、図1における3−3’線断面図であり、図1中矢印X軸方向で示す処理槽11側面側から見た図である。図3に示すように、めっき液の一部は底部排液部50を介して処理槽11外部に排出される。一方、噴流ユニット17から噴出されためっき液は、樹脂フィルム20に衝突後、図中破線矢印で示す噴流めっき液流れUFを形成するが、その一部は、噴流ユニット17と樹脂フィルム20との間又は噴流ユニット17と容積ダミー部材25との間を流れ、排めっき流れEFとして処理槽11外部に排出される。このように、処理槽11の底部近傍に底部排液部50を設けることにより、ダミー板ボックス40から供給されためっき液のめっき液流れFを樹脂フィルム20の進行方向MDと同一方向とすることができ、めっき析出性の向上を図ることができる。
図4及び図5は、めっき反応初期段階において、めっき液のめっき液流れFを樹脂フィルム20の進行方法MD方向に整流させた場合の効果を説明する図である。図4は、検証に用いたモデルめっき装置の構成を説明する図であり、図5はその検証結果を表したものである。図4及び図5で示す検証においては、樹脂フィルム20としてめっき触媒であるパラジウムを吸着させたポリイミドフィルムを用い、無電解ニッケルめっき処理では次亜リン酸を還元剤とする方法を用いた。
図4で示すケース(1)は、ダミー板無しのボックス401を有し、めっき液を処理槽110からボックス401にオーバーフローさせる形式のめっき装置60の例である。噴霧ユニット170へは、ボックス401からポンプPにより汲み上げられためっき液が供給される。ケース(2)は、ダミー板無しのボックス401を有し、処理槽110底部に設けられた底部排液部501からめっき液を排液させる形式のめっき装置61の例である。噴流ユニット170へは、底部排液部501からポンプPにより汲み上げられためっき液が供給される。ケース(3)は、ダミー板410を収容したダミー板ボックス402を有し、処理槽110底部に設けられた底部排液部501からめっき液を排液させる形式のめっき装置62の例である。噴流ユニット170へは、底部排液部501からポンプPにより汲み上げられためっき液が供給される。ケース(4)は、ダミー板410を収容したダミー板ボックス402を有し、めっき液を処理槽110からダミー板ボックス402にオーバーフローさせる形式のめっき装置63の例である。噴霧ユニット170へは、ダミー板ボックス402からポンプPにより汲み上げられためっき液が供給される。ケース(1)に係るめっき装置60及びケース(4)に係るめっき装置63は、めっき液流れFが処理槽110の下方から上方へ向かう方向であり、これはめっき反応初期段階における樹脂フィルム20の進行方向MDとは正対する方向である。一方、ケース(2)に係るめっき装置61及びケース(3)に係るめっき装置62は、めっき液流れFが処理槽110の上方から下方へ向かう方向であり、これはめっき反応初期段階における樹脂フィルム20の進行方向MDと同じ方向である。
なお、ヘッドタンクからのめっき液の供給はいずれのケースも流速5L/minで行い、系外へのめっき液の排液も流速5L/minで行った。また、噴流ユニット170におけるめっき液の噴出速度は13L/minで行った。なお、ケース(2)に係るめっき装置61及びケース(3)に係るめっき装置62における底部排液部501での排液速度は、18L/minとした。
図5の上段はめっき処理後の樹脂フィルム20の外観図を示したものであり、同下段は樹脂フィルム20のTH(スルーホール)の部分拡大図を示したものである。なお、部分拡大図において、ホール部分の下方に示す数値は、TH周りに発生したニッケルめっき未析出部分のTHから未析出部分までの距離を表している。検証の結果、上段外観図に示されるように、ケース(3)及びケース(4)に係る、ダミー板ボックス402を設けためっき装置で処理した樹脂フィルム20においては、樹脂フィルム外観において目立ったニッケルめっき未析出部分は観察されなかった。これは、ダミー板無し(0.89dm/L)と比べ、浴負荷が1.58dm/Lに向上したためだと考えられる。そして、ケース(3)とケース(4)とを比較すると(下段部分拡大図)、TH周りに発生したニッケルめっき未析出部分のTHから未析出部分までの距離がケース(3)の方が短く、ニッケル未析出部分が少ないことから、活性化されためっき液のめっき液流れFを樹脂フィルム20の進行方向MDと同一方向となるように整流することで、ニッケルの析出性を向上させることが可能であることが実証された。
図6は、本実施形態に係る第1の変形例を説明する図である。めっき装置70は、容積ダミー部材25’を備え、当該容積ダミー部材25’には、噴流ユニット17から噴出された処理槽11上方の噴流めっき液流れUFを樹脂フィルム20の排出側に導く噴流誘導部としてのスリット251が形成されている。スリット251は、容積ダミー部材25’において樹脂フィルム20の幅方向に延在して形成されている。このように、容積ダミー部材25’の略中間位置にスリット251が形成されることにより、噴流めっき液流れUFは、処理槽11上方に向かうにつれ、樹脂フィルム20の排出側に誘導されることになるため、樹脂フィルム20の進行方向MDと同一方向への液流れを形成することができる。
図7は、本実施系に係る第2の変形例を説明する図である。めっき装置80には、処理槽11上端側のダミー板ボックス40から溢れ出ためっき液を収容するオーバーフロー槽81が設けられている。オーバーフロー槽81の底部から貯槽35にはドレイン管83が接続されている。従って、処理槽11に対してめっき液を随時或いは常時供給しても処理槽11からめっき液が装置外部には流出しない構造とされるとともに、めっき液流れF並びに噴流めっき液流れUFを樹脂フィルム20の進行方向MDと同一方向への流れと整流することができる。
図8は、本実施形態に係る第3の変形例を説明する図である。めっき装置90は、158mm幅樹脂フィルム20用のめっき装置(浴負荷:2dm/L、処理槽11横幅:140mm、噴流ユニット17横幅:100mm)に本変形例を適用した例を示しており、処理槽11内壁と噴流ユニット17との間の距離Sが可変となるように、可変式壁板91が設けられている。当該可変式壁板91の配設位置を調整することにより、処理槽11内壁と噴流ユニット17との間の距離Sを20mm〜70mmの間に設定することができる。この場合、樹脂フィルム20の搬送方向における導入ローラ13の下流側に設けられた補助導入ローラ131と、排出ローラ15の上流側に設けられた補助排出ローラ151との間の距離Tを変更することにより、噴流ユニット17と樹脂フィルム20との距離(10mm〜35mm)を調整すればよい。処理槽11内壁と噴流ユニット17との間の距離Sを狭くするといった間隔狭化は、めっき液の流速上昇よりも浴負荷上昇への影響が大きく、これによりニッケル析出性を向上可能であることは、本考案者らによって検証されている。第3の変形例に係るめっき装置90によれば、本実施形態に係るめっき装置10、第1の変形例に係るめっき装置70、第2の変形例に係るめっき装置80と同一の効果が得られるとともに、めっき液の浴負荷向上をさらに図ることができる。
なお、本考案に適用可能な湿式無電解ニッケルめっき処理は、10〜300nm程度の導電性のニッケルシード層を両面に形成させればよく、Niの合金としては、上記したNi−Pの他にも、Ni−B、Ni−Cuなどの合金が挙げることができる。
以上のように、本考案によれば、ロールツウロール方式による連続処理により無電解めっき処理をウェブ状の樹脂フィルムに対して行う湿式処理装置において、樹脂フィルム表面からのめっき触媒の脱落、めっき液に含まれる安定化剤の異常吸着を抑制することで、均一な金属皮膜の形成を促進させることが可能な樹脂フィルムの湿式処理装置を提供することができる。
10,60,61,62,63,70,80,90 めっき装置、11,110 処理槽、13 導入ローラ、15 排出ローラ、17,170 噴流ユニット、19 周面、20 樹脂フィルム、21 孔、23 めっき液供給菅、25,25’ 容積ダミー部材、27 ヘッドタンク、29、51 ポンプ、31 流量計、33、37 バルブ、35 貯槽、39 ドレインバルブ、40,402 ダミー板ボックス、41,410 ダミー板、50,501 底部廃液部、81 オーバーフロー槽、83 ドレイン菅、 91 可変式壁板、131 補助導入ローラ、151 補助排出ローラ、251 スリット、401 ボックス

Claims (9)

  1. めっき触媒を表面に吸着させたウェブ状の樹脂フィルムを所定の処理液に浸漬することで、被膜処理を前記樹脂フィルム面に施す樹脂フィルムの湿式処理装置であって、
    内部に前記処理液を貯留し前記処理液中に前記樹脂フィルムを通過させる処理槽と、
    前記処理槽の前記樹脂フィルムの導入側と前記樹脂フィルムの排出側に、前記処理槽内に貯留された前記処理液の液面より高い位置にそれぞれ設けられる一対の搬送部材と、
    一対の前記搬送部材の間に該搬送部材よりも低い位置に配設され、その周面には前記処理液を当該周面から噴出させる複数の孔を設け、該孔からの噴流により前記処理液中で非接触に前記樹脂フィルムを該周面に沿って方向転換させる噴流ユニットと、
    前記処理槽よりも高い位置に配設され処理液供給管を介して前記噴流ユニットに前記処理液を供給するヘッドタンクと、
    前記処理槽の前記樹脂フィルムの導入側に設けられた処理液活性化槽と、
    前記処理槽の底部近傍に設けられた底部排液部とを備えること
    を特徴とする樹脂フィルムの湿式処理装置。
  2. 前記処理液活性化槽はダミー板を備えること
    を特徴とする請求項1に記載の樹脂フィルムの湿式処理装置。
  3. 前記底部排液部からの前記処理液の排液は前記ヘッドタンクから供給される処理液の液圧によって行われること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の樹脂フィルムの湿式処理装置。
  4. 前記処理液供給管の周回に前記樹脂フィルムの幅方向に延在して容積ダミー部材が設けられること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の樹脂フィルムの湿式処理装置。
  5. 前記容積ダミー部材には前記噴流ユニットから噴出された前記処理槽上方の噴流を前記樹脂フィルムの排出側に導く噴流誘導部が設けられること
    を特徴とする請求項4に記載の樹脂フィルムの湿式処理装置。
  6. 前記噴流誘導部は前記容積ダミー部材に形成されたスリットであること
    を特徴とする請求項5に記載の樹脂フィルムの湿式処理装置。
  7. 前記処理槽の前記樹脂フィルムの排出側外部に前記処理液をオーバーフローさせるオーバーフロー槽を備えること
    を特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の樹脂フィルムの湿式処理装置。
  8. 前記樹脂フィルムの幅方向において前記噴流ユニットとの距離を可変とする可変式壁板部材を前記処理槽内に設けること
    を特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の樹脂フィルムの湿式処理装置。
  9. 前記処理液は無電解金属めっき液であり、該無電解金属めっき液により形成された金属膜は、次の湿式金属膜形成のためのシード層として機能すること
    を特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載の樹脂フィルムの湿式処理装置。
JP2018005067U 2018-12-26 2018-12-26 樹脂フィルムの湿式処理装置 Active JP3220470U (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018005067U JP3220470U (ja) 2018-12-26 2018-12-26 樹脂フィルムの湿式処理装置
CN201911354774.3A CN111441040B (zh) 2018-12-26 2019-12-25 树脂膜的湿式处理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018005067U JP3220470U (ja) 2018-12-26 2018-12-26 樹脂フィルムの湿式処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3220470U true JP3220470U (ja) 2019-03-07

Family

ID=65628968

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018005067U Active JP3220470U (ja) 2018-12-26 2018-12-26 樹脂フィルムの湿式処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3220470U (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
CN111441040A (zh) 2020-07-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5762137B2 (ja) めっき方法
JP5437665B2 (ja) 高速連続めっき処理装置
KR100996599B1 (ko) 도금 필름의 제조방법, 도금용 음극 롤, 및 회로기판의제조방법
KR20170028870A (ko) 석션 도금장치
JP5774669B2 (ja) フレキシブルプリント回路基板を製造するめっき設備
JP4015667B2 (ja) メッキ基板のエッチング装置
JP6189279B2 (ja) エッチング装置
JP3220470U (ja) 樹脂フィルムの湿式処理装置
JP2000237649A (ja) 薬液処理装置
KR102516327B1 (ko) 수지 필름의 습식 처리 장치
CN111441040B (zh) 树脂膜的湿式处理装置
JPH11515142A (ja) 加工品に延在する孔又は窪みを液状処理剤で処理するための方法と装置
JP5304664B2 (ja) 連続電解めっき装置、連続電解めっき方法及び金属化樹脂フィルムの製造方法
JPH0354887A (ja) プリント基板の微小孔処理方法及びその装置
JP5066046B2 (ja) 湿式処理方法,無電解銅めっき方法およびプリント配線板
KR20190009112A (ko) Fpcb 비아홀 동도금을 위한 전처리 방법
JP5146352B2 (ja) ビルドアップ基板絶縁層の表面粗化装置
JP5841387B2 (ja) めっき装置及びめっき方法
KR20230132409A (ko) 도금 장치
JP3880704B2 (ja) バンプ接点を有する回路基板の製造方法およびそれに用いる噴流式めっき装置
JPH04341596A (ja) 極薄銅張積層板の連続製造装置
JP5333092B2 (ja) ビルドアップ基板絶縁層の表面粗化装置
JP3535051B2 (ja) 表面処理装置
JPH11279767A (ja) 表面処理装置
JPH0353098A (ja) 電解めっきエア装置

Legal Events

Date Code Title Description
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3220470

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250