JP4422827B2 - ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、オリゴマーの析出を封止する塗布層を設けたポリエステルフィルムに関し、さらに詳しくは、オリゴマー含有量が多いフィルムにおいて、特定の組成よりなる塗布層を設けることにより、高温下でのオリゴマーの析出を塗布層により封止することのできるポリエステルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリエチレンテレフタレートあるいはポリエチレンナフタレートに代表されるポリエステルフィルムは、機械的強度、寸法安定性、平坦性、耐熱性、耐薬品性、光学特性等に優れた特性を有し、コストパフォーマンスに優れるため、各種の用途において使用されている。しかし、用途が多様化するにつれて、フィルムの加工、使用条件も多様化し、例えばポリエステルフィルムを100℃以上の高温で放置すると、フィルム表面に内部から侵出してきたオリゴマーが析出してしまう。従って、特に、オリゴマーが多く含有されているフィルムは、フィルム表面へのオリゴマー析出が激しくなり、こうした条件でフィルムを加工、あるいは使用することにより種々の問題が生じている。また、ポリエステルフィルムの表面改質を目的として、各種の塗布フィルムが提案されているが、塗布する組成によっては、オリゴマーの析出を促進してしまう問題が生じている。
【0003】
従来、オリゴマーの析出を防止する方法としては、固相重合により原料中に含まれるオリゴマーの低減をはかったり、また、末端封鎖剤を用いてポリエステルフィルムの耐加水分解性を向上させることなどが行われてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、固相重合の場合は、オリゴマーの低減と同時にポリマーの重合度も上がるため、フィルム製造の際に押出機への負荷が大きくなったり、製造工程が増加したりするため製造コストの上昇を招いてしまう。更に、フィルムの製造条件によっては効果が見られないことが生じてしまうなど、フィルム表面へのオリゴマーの析出防止を満足する所までは至っていない。
【0005】
また、末端封止剤を用いた場合は、末端封止剤に起因する異物の発生、ポリマーの着色、固層重合性の悪化等の虞がある。
本発明は前記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的はオリゴマーの含有量が多いため、フィルム表面にオリゴマーが析出し易いフィルムにおいて、熱処理などによるポリマーからのフィルム表面に析出してくるオリゴマーを封止することができるポリエステルフィルムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記実情に鑑み鋭意検討を重ねた結果、オリゴマー含有量が多いフィルムにおいても、ある特定の組成よりなる塗布層を形成することにより、極めてオリゴマー析出の少ないポリエステルフィルムが得られることを知見し、本発明を完成するに至った。
【0007】
前記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、オリゴマー(環状三量体)含有量が0.5重量%以上であるポリエステルフィルムの少なくとも一方の面に、シランカップリング剤としてN−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、及びバインダー樹脂としてポリビニルアルコール系樹脂を含有した塗布層を設けてなるフィルムにおいて、180℃で10分間処理した後の前記塗布層表面のオリゴマー量が2.80mg/m2以下あることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるポリエステルとしては、代表的には、例えば、構成単位の80モル%以上がエチレンテレフタレートであるポリエチレンテレフタレート、構成単位の80モル%以上がエチレン−2,6−ナフタレートであるポリエチレン−2,6−ナフタレート、構成単位の80モル%以上が1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレートであるポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート等が挙げられる。その他には、ポリエチレンイソフタレート、ポリ−1,4−ブチレンテレフタレート等が挙げられる。
【0011】
上記の優位構成成分以外の共重合成分としては、例えば、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリアルキレングリコール等のジオール成分、イソフタル酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸およびオキシモノカルボン酸等のエステル形成性誘導体を使用することができる。
【0012】
また、ポリエステルとしては、単独重合体または共重合体のほかに、他の樹脂との小割合のブレンドも使用することができる。ポリエチレンテレフタレートにブレンドする樹脂の例としては、例えばイソフタル酸共重合体、シクロヘキサンジメチレンテレフタレート共重合体、ポリエチレングリコール共重合体等の各種共重合ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート及び共重合ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。
【0013】
本発明のポリエステルフィルムの極限粘度は、通常0.40〜0.90、好ましくは0.45〜0.80、さらに好ましくは0.50〜0.70の範囲である。極限粘度が0.40未満では、フィルムの機械的強度が弱くなる傾向があり、極限粘度が0.90を超える場合は、溶融粘度が高くなり、押出機に負荷がかかったり、製造コストがかかる等の問題が生じる場合がある。
【0014】
従来、フィルムのオリゴマーを低減する方法しては、固相重合により予めポリマー中のオリゴマー量を低減させておき、最終フィルムのオリゴマーを少なくする処方が用いられているが、固相重合の場合は、極限粘度が高くなったり、工程が増えるためにコストが上昇してしまう問題がある。また、フィルム製造工程の押出機で溶融温度が高かったり、滞留時間が長くなる場合には、オリゴマーを低減させた効果が見られなくなる。
【0015】
本発明のポリエステルフィルムは、滑り性を付与するため、フィルム表面突起形成剤として、添加粒子、析出粒子、その他の触媒残渣等を含有していてもよい。これらの突起形成剤の種類、大きさ、配合量は、目的とする滑り性、透明性などに応じて適宜選択される。
【0016】
また、ポリエステルフィルムは、必要に応じ、帯電防止剤、安定剤、潤滑剤、架橋剤、ブロッキング防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光線遮断剤、着色剤などを含有していてもよい。
【0017】
また、本発明のポリエステルフィルムは、多層構造であってもよく、この場合、その一部の層はポリエステル以外のポリマーで形成されていてもよい。即ち、ラミネートフィルムでもよい。
【0018】
本発明は、オリゴマー(環状三量体)の含有量が0.5重量%、好ましくは0.6重量%、更に好ましくは0.7重量%以上のフィルムに適用することを特徴とする。フィルム中のオリゴマー(環状三量体)が0.5重量%未満では、熱処理によるフィルム表面へのオリゴマーの析出が少なく、本発明で用いる水溶性有機シランの化合物よりなるオリゴマーの析出を封止する層を設ける必要がない。但し、フィルム中のオリゴマーを0.5重量%未満とするためには、原料ポリマー中に含まれるオリゴマーの低減が必要であり、その手段として固相重合を行う必要があり、製造コストの上昇やポリマーの極限粘度が増加することにより、フィルム製造の際に押出機への負担が大きくなり、生産性が悪くなるので好ましくない。
【0019】
本発明のポリエステルフィルムは、少なくとも一方の表面に塗布層を設けて、180℃で10分間熱処理後の塗布層表面のオリゴマー量を2.8mg/m2 以下、好ましくは1.60mg/m2 以下、さらに好ましくは1.00mg/m2 以下とする。表面オリゴマー量が2.80mg/m2 を超える場合は、ポリエステルフィルムの用途が限定されたり、高温下においてオリゴマーが多量に発生して異物となり、好ましくない。
【0020】
上記の目的を果たすため、本発明では、オリゴマーの析出を防止する面にアミノ基を有するシランカップリング剤を含有する塗布層を設けることを特徴とする。アミノ基を有するシランカップリング剤を含有する塗布層が無い場合は、熱処理によりオリゴマーがフィルム表面に多量に析出するために、析出したオリゴマーが粗大ブツとなったり、ヘーズ値が上昇するなど好ましくない。
【0021】
シランカップリング剤は、1分子中に少なくとも2種類の反応性の異なる官能基を有しており、一般に、YRSiX3 で表される化合物である。ここでYはビニル基、エポキシ基、アミノ基、などの有機官能基、Rはメチレン、エチレン、プロピレン等の如きアルキレン基、Xはメトキシ、エトキシ等の如き加水分解基及びアルキル基であるが、本発明で供するシランカップリング剤は、Yがアミノ基である事が必須である。Yがビニル基やエポキシ基では、オリゴマーの封止効果がなく好ましくない。具体的化合物としては、例えばN−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等を挙げることができる。
【0022】
本発明で用いる好ましいシランカップリング剤は、
シランカップリング剤が、一般式
Y−(CH2)3−Si−(X)3
(式中、Xは、−OCH3又は−OCH2CH3を示し、Yは、−NH2又は−NHCH2CH2NH2を示す。)
で表される化合物で、具体的化合物として
更に好ましいシランカップリング剤は、
シランカップリング剤が、一般式
Z−(CH2)3−Si−(X)3
(式中、Xは、−OCH3又は−OCH2CH3を示し、Zは、−NHCH2CH2NH2を示す。)
で表される化合物である。
【0023】
本発明におけるオリゴマー析出防止層には、必要に応じて上記のシランカップリング剤以外の水溶性または水分散性のバインダー樹脂を併用してもよい。かかるバインダー樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル樹脂、ビニル樹脂、エポキシ樹脂、アミド樹脂等が挙げられる。これらは、それぞれの骨格構造が共重合等により実質的に複合構造を有していてもよい。複合構造を持つバインダー樹脂としては、例えば、アクリル樹脂グラフトポリエステル、アクリル樹脂グラフトポリウレタン、ビニル樹脂グラフトポリエステル、ビニル樹脂グラフトポリウレタン等が挙げられる。
【0024】
本発明の目的であるフィルム表面へのオリゴマーの析出防止には、上記バインダーの中でポリビニルアルコールを用いると好ましい。
バインダー成分の配合量は、塗布層に対する重量部で50重量部以下、さらには30重量部以下の範囲が好ましい。
【0025】
さらに本発明のフィルムの塗布層中には、必要に応じて架橋反応性化合物を含んでいてもよい。
架橋反応性化合物としては、メチロール化あるいはアルキロール化した尿素系、メラミン系、グアナミン系、アクリルアミド系、ポリアミド系などの化合物、ポリアミン類、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、アジリジン化合物、ブロックイソシアネート化合物、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、ジルコ−アルミネート系カップリング剤、金属キレート、有機酸無水物、有機過酸化物、熱または光反応性のビニル化合物や感光性樹脂などの多官能低分子化合物および高分子化合物から選択される。
【0026】
架橋反応性化合物は、主に塗布層に含まれる樹脂が有する官能基と架橋反応することで、塗布層の凝集性、表面硬度、耐擦傷性、耐溶剤性、耐水性を改良することができる。例えば、前記官能基が水酸基の場合、架橋反応性化合物としては、メラミン系化合物、ブロックイソシアネート化合物、有機酸無水物などが好ましく、前記官能基が有機酸およびその無水物の場合、架橋反応性化合物としてはエポキシ系化合物、メラミン系化合物、オキサゾリン系化合物、金属キレートなどが好ましく、前記官能基がアミン類の場合、架橋反応性化合物としてはエポキシ系化合物などが好ましく、塗布層に含まれる樹脂が有する官能基と架橋反応効率が高いものを選択して用いることが好ましい。
【0027】
架橋反応性化合物は反応性官能基が1分子中に2個以上含まれる限りにおいて、低分子量化合物であっても、反応性官能基を有する高分子重合体のいずれであってもよい。
【0028】
架橋反応性化合物の配合量は、塗布層に対する重量部で50重量部以下、さらには30重量部以下、特に15重量部以下の範囲が好ましい。
さらに本発明の塗布層中には、必要に応じて塗布層の滑り性改良のために不活性粒子を含んでいてもよい。
【0029】
不活性粒子としては、無機不活性粒子、有機不活性粒子があり、無機不活性粒子としては、例えば、シリカゾル、アルミナゾル、炭酸カルシウム、酸化チタン等が挙げられる。有機不活性粒子としては、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリビニル系樹脂による単独あるいは共重合体を含む微粒子、またはこれらと架橋成分を複合した架橋粒子に代表される有機粒子が挙げられる。これらの不活性粒子は軟化温度または分解温度が約200℃以上、さらには250℃以上、特に300℃以上であることが好ましい。
【0030】
不活性粒子の平均粒径(d)は、塗布層の平均膜厚を(L)とした際、1/3≦d/L≦3、さらには1/2≦d/L≦2の関係を満足するように選択するのが好ましい。
【0031】
本発明の塗布層は、必要に応じて界面活性剤、消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、低分子帯電防止剤、有機系潤滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、発泡剤、染料、顔料等の添加剤を少量含有していてもよい。これらの添加剤は単独で用いてもよいが、必要に応じて二種以上を併用してもよい。
【0032】
本発明のフィルムの塗布層は、ポリエステルフイルムの片面だけに形成してもよいし、両面に形成してもよい。片面のみに形成する場合、その反対面には必要に応じて別種の塗布層を形成させ、さらに他の特性を付与することもできる。なお、塗布液のフイルムへの塗布性および接着性を改良するため、塗布前のフイルムに化学処理や放電処理等を施してもよい。
【0033】
塗布層の厚さは、0.01〜2μm、さらには0.03〜0.5μm、特に0.06〜0.2μmの範囲が好ましい。塗布層の厚さが0.01μm未満の場合は、十分なオリゴマー析出防止の効果が得られないことがあり、2μmを超える場合は、耐ブロッキング性が不十分となる傾向がある。
【0034】
本発明のフィルム厚みは、通常10〜100μm、好ましくは20〜75μm、さらに好ましくは20〜50μmの範囲である。この範囲を超えた場合は、フィルムの取扱性が悪くなったり、製造コストが上昇したりすることがある。
【0035】
180℃で10分間熱処理後のフィルムヘーズ値は、通常1.0〜6.0%、好ましくは1.5〜5.0%、さらに好ましくは2.0〜5.0%の範囲である。フィルムヘーズが1.0%未満のフィルムは、フィルムヘーズを下げるために添加粒子の含有量を少なくする必要が生じ、そうするとフィルムの滑り性が悪化し、作業性が悪くなってしまう。フィルムヘーズが6.0%を超える場合は、用途が限定されてしまう恐れがある。
【0036】
また、180℃で10分間の熱処理によるフィルムヘーズの変化が2.00%、好ましくは1.50%、更に好ましくは1.00%以下とする。180℃で10分間の熱処理によるフィルムヘーズの変化が2.00%を越えた場合、本発明で用いるオリゴマー封止層の効果が見られず、フィルム表面にオリゴマーが析出し、析出したオリゴマーが粗大ブツとなったりするため好ましくない。
【0037】
二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法としては、公知の方法を採用することができる。例えば、予め乾燥したポリエステルチップと必要な添加剤を混合して押出機にホッパー投入し、押出機にて200〜300℃の温度で溶融混練し、ダイからシート状に押し出して、約70℃以下のキャスティングドラム(回転冷却ドラム)上で急冷して未延伸シートを得、得られたシートを縦および横方向に4倍以上、好ましくは9倍以上の面積倍率で延伸し、さらに120〜200℃の温度で熱固定を行う方法を採用することができる。
二軸延伸ポリエステルフイルムの表面に塗布層を形成する方法は、特に制限されないが、ポリエステルフイルムを製造する工程中で塗布液を塗布する方法が好適に採用される。具体的には、未延伸シート表面に塗布液を塗布して乾燥する方法、一軸延伸フイルム表面に塗布液を塗布して乾燥する方法、二軸延伸フイルム表面に塗布液を塗布して乾燥する方法等が挙げられる。これらの中では、未延伸フィルムまたは一軸延伸フイルム表面に塗布液を塗布後、フイルムに熱処理を行う過程で同時に塗布層を乾燥硬化する方法が経済的である。
【0038】
また、塗布層を形成する方法として、必要に応じ、前述の塗布方法の幾つかを併用した方法も採用し得る。具体的には、未延伸シート表面に第一層を塗布して乾燥し、その後、一軸方向に延伸後、第二層を塗布して乾燥する方法等が挙げられる。
【0039】
ポリエステルフイルムの表面に塗布液を塗布する方法としては、原崎勇次著、槙書店、1979年発行、「コーティング方式」に示されるリバースロールコーター、グラビアコーター、ロッドコーター、エアドクターコーター等を使用することができる。
【0040】
本発明において用いる塗布液は、通常、安全性や衛生性の観点から水を主たる媒体として調整されていることが好ましい。水を主たる媒体とする限りにおいて、水への分散を改良する目的あるいは造膜性能を改良する目的で少量の有機溶剤を含有していてもよい。有機溶剤は、主たる媒体である水と混合して使用する場合、水に溶解する範囲で使用することが好ましいが、長時間の放置で分離しないような安定した乳濁液(エマルジョン)であれば、水に溶解しない状態で使用してもよい。有機溶剤は単独で用いてもよいが、必要に応じて二種以上を併用してもよい。
【0041】
(実施例)
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、本発明における各種の物性および特性の測定方法、定義は下記のとおりである。また、実施例および比較例中、「部」および「%」とあるのは、各「重量部」および「重量%」を意味する。
(1)ポリエチレンテレフタレート中のオリゴマー(環状三量体)含有量
所定量のポリエチレンテレフタレートをo−クロロフェノールに溶解した後、テトラヒドロフランで再析出して濾過し、線状ポリエチレンテレフタレートを除いた後、次いで得られた濾液を液体クロマトグラフィー(島津LC−7A)に供給してポリエチレンテレフタレート中に含まれるオリゴマー(環状三量体)量を求め、この値を測定に用いたポリエチレンテレフタレート量で割って、ポリエチレンテレフタレート中に含まれるオリゴマー量(環状三量体)とする。
【0042】
液体クロマトグラフィーで求めるオリゴマー(環状三量体)量は、標準試料ピーク面積と測定試料ピーク面積のピーク面積比より求めた(絶対検量線法)。
標準試料の作成は、予め分取したオリゴマー(環状三量体)を正確に秤量し、正確に秤量したDMF(ジメチルホルムアミド)に溶解して作成した。標準試料の濃度は、0.001mg/ml〜0.50mg/mlの範囲が好ましい。
【0043】
液体クロマトグラフの条件は下記の通りとした。
移動相A:アセトニトリル
移動相B:2%酢酸水溶液
カラム:三菱化学(株)製 MCI GEL ODS 1HU
カラム温度:40℃
流速:1ml/min
検出波長:254nm
(2)フィルムの熱処理
A4サイズのケント紙と熱処理を行うポリエステルフィルムを合わせる。その際、塗布層のある面が外側になるようにゼムクリップ等で四隅をクリップし、ケント紙とポリエステルフィルムを止める。
【0044】
窒素雰囲気下、180℃のオーブンに前記ポリエステルフィルムを10分間放置し熱処理を行う。
(3)フィルム表面オリゴマー量
上部が開放され、底辺の面積が250cm2 となるように、熱処理後のポリエステルフィルムを折って、四角の箱を作成する。塗布層を設けている場合は、塗布層面が内側となるようにする。
【0045】
次いで、上記の方法で作成した箱の中に、DMF10mlを入れ3分間放置後DMFを回収する。回収したDMFを液体クロマトグラフィー(島津LC−7A)に供給してDMF中のオリゴマー量を求め、この値をDMFを接触させたフィルム面積で割って、フィルム表面オリゴマー量(mg/m2 )とする。
【0046】
DMF中のオリゴマー量は、標準試料ピーク面積と測定試料ピーク面積のピーク面積比より求めた(絶対検量線法)。
標準試料の作成は、予め分取したオリゴマー(環状三量体)を正確に秤量し、正確に秤量したDMFに溶解して作成した。標準試料の濃度は、0.001mg/ml〜0.01mg/mlの範囲が好ましい。
【0047】
液体クロマトグラフの条件は下記の通りとした。
移動相A:アセトニトリル
移動相B:2%酢酸水溶液
カラム:三菱化学(株)製 MCI GEL ODS 1HU
カラム温度:40℃
流速:1ml/min
検出波長:254nm
(4)フィルムヘーズ
JISーK6714に準じ、日本電色工業社製分球式濁度計NDH−20Dによりフィルムの濁度を測定した。
【0048】
(5)熱処理によるヘーズ値の変化
熱処理を行う前のフィルムと、熱処理後のフィルムそれぞれのフィルムヘーズを測定し、熱処理によるヘーズ値の変化を下記式より求めた。
【0049】
熱処理後のフィルムヘーズ値−熱処理前のフィルムヘーズ値=ヘーズ値の変化
(6)生産性
原料の重合工程及びフィルムの製膜工程などにおいての製造コストより下記の通り判断した。
【0050】
○:製造工程、製造条件などの問題がなく、生産性が高い。
△:製造工程、製造条件などにある程度の制限があり、生産性が若干低い。
×:製造工程、製膜条件に制限があり生産性が劣る。
【0051】
(7)ラブオフテスト
フィルムのオリゴマー封止層側に硬化性シリコーン樹脂(信越化学工業社製KS−779)100重量部、硬化剤(信越化学工業社製CAT PL−8)1重量部、メチルエチルケトン/トルエン/n−ヘプタン混合溶媒2200重量部からなる塗布液を用いて、マイヤーバーにて硬化後の塗布厚みが0.1μmとなるように塗布し、硬化シリコーン樹脂皮膜を形成した離型フィルムを得た。
【0052】
コーティング後、試料を23℃/50%RHの室内に30日間放置後、コーティング面を指先で数回摩擦し、硬化シリコーン樹脂皮膜の脱落の具合を下記の評価基準にて判断し、密着性の目安とした。
【0053】
◎:脱落なく、密着性良好。
○:若干脱落するが、密着性良好。
△:若干脱落し、密着性も若干劣るが実用上問題ないレベル。
【0054】
×:脱落あり、密着性不良。
実施例および比較例において、オリゴマー析出防止層形成のために用いたバインダー樹脂等は下記のとおりである。
【0055】
[化合物例]
シランカップリング剤(A):
N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
塗布液調整において、濃度調整の希釈液は純水を用いた。
【0056】
シランカップリング剤(B):
N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン
塗布液調整において、濃度調整の希釈液は純水を用いた。
【0057】
シランカップリング剤(C):
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
塗布液調整において、濃度調整の希釈液は純水を用いた。
【0058】
シランカップリング剤(D):
N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン
塗布液調整において、濃度調整の希釈液は純水を用いた。
【0059】
シランカップリング剤(E):
N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
塗布液調整において、濃度調整の希釈液は純水を用いた。
【0060】
シランカップリング剤(F):
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン
塗布液調整において、純水では溶解し難いので濃度調整の希釈液は2%酢酸水溶液を用いた。
【0061】
PVA系樹脂:
けん化度=88モル%、重合度=500のポリビニルアルコール
[ポリエステル(I)の製造方法]
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩0.09重量部を反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェート0.04部を添加した後、平均粒子径1.6μmのエチレングリコールに分散させたシリカ粒子を0.05部、三酸化アンチモン0.04部を加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、4時間を経た時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させた。得られたポリエステル(I)の極限粘度は0.65、オリゴマー(環状三量体)の含有量は1.01重量%であった。
【0062】
[ポリエステル(II)の製造方法]
ポリエステル(I)を固相重合しポリエステル(II)を得た。得られたポリエステル(II)の極限粘度は0.75、オリゴマー(環状三量体)の含有量は0.32重量%であった。
【0063】
[ポリエステル(III)の製造方法]
ポリエステル(I)をポリエステル(II)の製造時の重合時間より長時間かけて固相重合し、ポリエステル(III)を得た。得られたポリエステル(III)の極限粘度は0.70、オリゴマー(環状三量体)の含有量は0.50重量%であった。
【0064】
(参考例−1)
(塗布液−1の調整)
シランカップリング剤(A)を90重量%、PVA系樹脂を10重量%含有する塗布液を調整した。塗布液の固形分濃度は2重量%とした。
(フィルムの製造)
ポリエステル(I)を乾燥後、280〜300℃の温度で溶融押し出しし、静電密着法を併用しながら冷却ドラム上にキャストし、厚さ約550μmの無定形フィルムを得た。このフィルムを85℃で縦方向に3.7倍延伸し、フィルムの片面に、塗布液−1を厚み0.06μmに塗布した後、100℃で横方向に3.9倍延伸し、210℃で熱処理して、厚さ38μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
【0065】
(実施例−2、参考例−3,4,5、比較例−1〜2)
参考例−1において、シランカップリング剤(A)を下記表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。
【0066】
【表1】
比較例−3
比較例2において、ポリエステル(I)をポリエステル(II)に変えた以外は比較例2と同様にして二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
【0067】
比較例−4
比較例2において、ポリエステル(I)をポリエステル(III)に変えた以外は比較例2と同様にして二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
【0068】
各実施例、比較例で得られたフィルムの評価結果をまとめて下記表2及び表3に示す。
【0069】
【表2】
【0070】
【表3】
表2及び表3から明らかなように、本発明の要件を満たす実施例2では、生産性が良好で、熱処理後のヘーズ値の変化が少なく、ラブオフテストの結果も実用上問題のないレベル以上となる。一方、本発明の要件を満たさない比較例1〜比較例4では、いずれかの項目を満足できない。
【0071】
前記実施の形態から把握できる請求項記載以外の発明(技術的思想)について、以下にその効果とともに記載する。
(1) 請求項1に記載の発明において、前記塗布層の厚さは0.01〜2μmである。この場合、十分なオリゴマーの析出防止効果が得られるとともに耐ブロッキング性も十分確保できる。
【0072】
(2) 請求項1に記載の発明において、前記フィルムは厚さが10〜100μmである。この場合、フィルムの取扱性が良好で製造コストが上昇しない。
(3) 一軸延伸ポリエステルフィルムの少なくとも一方の面に、アミノ基を有するシランカップリング剤を含有した塗布液を塗布後、横方向への延伸及び熱処理を行い、フイルムに熱処理を行う過程で同時に塗布層を乾燥硬化するポリエステルフィルムの製造方法。この場合、二軸延伸フィルムに前記シランカップリング剤を含有する塗布液を塗布する場合に比較して、塗布層専用の乾燥工程を設ける必要がなく、経済的である。
【0073】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1に記載の発明のポリエステルフィルムによれば、高温下でもフィルム表面に析出してくるオリゴマーを抑えることができ、有用なフィルムを安価に提供することができ、その工業的価値は高い。
Claims (1)
- オリゴマー(環状三量体)含有量が0.5重量%以上であるポリエステルフィルムの少なくとも一方の面に、シランカップリング剤としてN−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、及びバインダー樹脂としてポリビニルアルコール系樹脂を含有した塗布層を設けてなるフィルムにおいて、180℃で10分間処理した後の前記塗布層表面のオリゴマー量が2.80mg/m2以下あることを特徴とするポリエステルフィルム。
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