JP5398494B2 - ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
本発明における積層ポリエステルフィルムを構成するポリエステルフィルムは、フィルム表面のオリゴマーの析出を抑制する目的で粒子を表層に配合するため、生産性を考えると3層、4層またはそれ以上の多層であった方が好ましい。
Si(X)d(Y)e(R1)f …(1)
(上記式中、Xはエポキシ基、メルカプト基、(メタ)アクリロイル基、アルケニル基、ハロアルキル基およびアミノ基から選ばれる少なくとも1種を有する有機基、R1は一価炭化水素基であり、かつ炭素数1〜10のものであり、Yは加水分解性基であり、dは1または2の整数、eは2または3の整数、fは0または1の整数であり、d+e+f=4である)
ポリエステルに非相溶な他のポリマー成分および顔料を除去したポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
遠心沈降式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所社製SA−CP3型)を使用して測定した等価球形分布における積算(重量基準)50%の値を平均粒径とした。
JIS − K7105に準じ、日本電色工業社製積分球式濁度計NDH−300Aによりポリエステルフィルムの全光線透過率を測定した。次のような基準で判断する。
○:一般的なポリエステルフィルムの透過率に対して、0.1〜0.2%の範囲内の透過率の低下
△:0.2〜0.5%の範囲内の透過率の低下
×:0.5%を越える透過率の低下
JIS − K7105に準じ、日本電色工業社製積分球式濁度計NDH−300Aによりポリエステルフィルムの全光線透過率を測定した。次のような基準で判断する。
○:1.0%より値が低い
△:1.0〜1.5%
×:1.5%より値が高い
日本電色製のヘーズメーターNDH−300Aを用い、石英セルに塗布液を入れ、透過法により測定した。3回の測定平均値を採用した。
東陽テクニカ製のAFM Nano−Rを用い、ポリエステルフィルムに塗布液を塗工し、乾燥後したものを測定試料とした。コンタクトモードにより、測定範囲5μm×5μmで表面粗さSa(nm)を測定した。3回の平均値を用いた。
あらかじめ、未熱処理の離型フィルムを空気中、180℃で10分間加熱する。その後、熱処理をした該フィルムを上部が開いている縦横10cm、高さ3cmの箱の内面にできるだけ密着させて箱形の形状とする。塗布層を設けている場合は塗布層面が内側となるようにする。次いで、上記の方法で作成した箱の中にDMF(ジメチルホルムアミド)4mlを入れて3分間放置した後、DMFを回収する。回収したDMFを液体クロマトグラフィー(島津製作所製:LC−7A)に供給して、DMF中のOL量を求め、この値を、DMFを接触させたフィルム面積で割って、フィルム表面OL量(mg/m2)とする。
移動相B:2%酢酸水溶液
カラム:三菱化学(株)製『MCI GEL ODS 1HU』
カラム温度:40℃
流速:1ml/min
検出波長:254nm
○:0.20mg/m2以下
×:0.20mg/m2より値が高い
<ポリエステル(A)の製造方法>
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒としてテトラブトキシチタネートを加えて反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた後、4時間重縮合反応を行った。
すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.61に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させ、極限粘度0.61のポリエステル(A)を得た。
ポリエステル(A)の製造方法において、エチレングリコールに分散させた平均粒子径2.0μmのシリカ粒子を0.2部を加えて、極限粘度0.61に相当する時点で重縮合反応を停止した以外は、ポリエステル(A)の製造方法と同様の方法を用いて、極限粘度0.61のポリエステル(B)を得た。
3%ATOマスターバッチは、次の方法で得た。ポリエステル(A)の製造途中において、重合時にNYACOL製 ATO(SN900SD,Particle Size 〜15nm)をポリエステル(A)全重量部に対して、3重量%添加し、極限粘度0.60のポリエステル(C)を得た。
ポリエステル(B)、(C)をそれぞれ30%、70%の割合で混合した混合原料を最外層(表層)の原料とし、ポリエステル(A)を中間層の原料として、2台の押出機に各々を供給し、各々290℃で溶融した後、口金から押出し静電印加密着法を用いて表面温度を40℃に設定した冷却ロール上に、2種3層(表層/中間層/表層=1/8/1)の層構成で共押出し冷却固化させて未延伸シートを得た。次いで、ロール周速差を利用してフィルム温度85℃で縦方向に3.7倍延伸した後、この縦延伸フィルムの片面に、次に下記塗布剤を塗布量(乾燥後)が0.03g/m2になるように塗布した後、テンターに導き、横方向に120℃で4.3倍延伸し、230℃で熱処理を行った後、横方向に2%弛緩し、塗布層を有する厚さ25μm(表層4μm、中間層21μm)、透明な表層ATO0.46重量%の透明なポリエステルフィルム(I)を得た。
(化合物例)
・4級アンモニウム塩基含有ポリマー(A1):
2−ヒドロキシ3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウム塩ポリマー
対イオン:メチルスルホネート 数平均分子量:30000
・ポリエチレングリコール含有アクリレートポリマー(B1):
ポリエチレングリコール含有モノアクリレートポリマー 数平均分子量:20000
・ポリエチレングリコール含有アクリレートポリマー(B2):
オクトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノアクリレート ポリマー 数平均分子量:32000
・架橋剤(C1):メラミン架橋剤 (DIC社製:ベッカミン「MAS」)
・架橋剤(C2):オキサゾリン架橋剤(日本触媒製:エポクロス「WS500」)
・粒子(D1):アルミナ表面変性コロイダルシリカ(平均粒径:50nm)
・粒子(D2):コロイダルシリカ(平均粒径:70nm)
(化合物例)
・アルミニウム元素を有する有機化合物:(A)
アルミニウムトリス(アセチルアセトネ−ト)
・有機珪素化合物:(B)
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
・触媒(C):ジブチル錫ジアセテート
アルミニウム元素を有する有機化合物(A):19.5重量%
有機珪素化合物(B):80重量%
触媒(C):0.5重量%
上記塗布剤をトルエン/MEK混合溶媒(混合比率は1:4)にて希釈し、4重量%とした。
Claims (1)
- 両表層にそれぞれ粒子を0.1〜0.5重量%含む積層ポリエステルフィルムの一方の面に、四級アンモニウム塩基含有ポリマー、ポリエチレングリコール含有アクリレートポリマーおよび架橋剤を含有する塗布層を有し、当該塗布層上に、アルミニウム、チタンおよびジルコニウムから選ばれる少なくとも1種の金属元素を含む有機化合物、有機珪素化合物、および触媒を含む塗布液を塗布、乾燥して形成されたアンカー層を有し、当該アンカー層の厚みが10〜100nmであり、アンカー層表面からジメチルホルムアミドにより抽出されるOL量が0.10mg/m 2 以下であることを特徴とする光学用ポリエステルフィルム。
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