JP2003170559A - 積層ポリエステルフィルム - Google Patents

積層ポリエステルフィルム

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JP2003170559A
JP2003170559A JP2001375621A JP2001375621A JP2003170559A JP 2003170559 A JP2003170559 A JP 2003170559A JP 2001375621 A JP2001375621 A JP 2001375621A JP 2001375621 A JP2001375621 A JP 2001375621A JP 2003170559 A JP2003170559 A JP 2003170559A
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oxide particles
resin
polyester film
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JP2001375621A
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English (en)
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Kazuhiro Kunugihara
一弘 椚原
Kimihiro Izaki
公裕 井崎
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Mitsubishi Polyester Film Corp
Original Assignee
Mitsubishi Polyester Film Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温下にフィルムを置いた場合でもフィルム
表面に析出してくるオリゴマーが少なく、金属添加酸化
金属粒子または酸化金属粒子を含有する樹脂層の密着性
が優れるフィルムを提供する。 【構成】 一方のフィルム表面にアミノ基を有する成分
を含有する塗布層を有し、もう一方の表面に金属添加酸
化金属粒子または酸化金属粒子を含有する樹脂層を有す
るポリエステルフィルムであり、蛍光X線により前記塗
布層から検出されるN元素由来のKα強度が0.05k
cpa以上であることを特徴とする積層ポリエステルフ
ィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層ポリエステル
フィルムに関し、詳しくは、フィルム表面へのオリゴマ
ー析出が防止された、透明の良好な積層ポリエステルフ
ィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、可視領域の光に対して透過性があ
り、赤外領域の光に対して反射性あるいは吸収性のある
ものとして、特開昭57−67441号公報等に、二軸
延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム上に酸化イン
ジウム・酸化錫の被膜をスパッタリングにより設けた選
択光透過性積層体が記載されている。しかしながら、ポ
リエチレンテレフタレートフィルム上に酸化インジウム
・酸化錫の被膜をスパッタリングにより設けた選択光透
過性積層体については、高真空や精度の高い雰囲気の制
御が必要な装置を使用しなければならないため、生産コ
ストが高くなるばかりか、作成できる膜の大きさに制限
がある。一方、アンチモンドープ酸化錫やインジウムド
ープ酸化錫、酸化バナジウム等の金属酸化物を塗布する
場合は、塗布膜の乾燥工程による熱により、フィルム表
面にオリゴマーが析出し、透明性を悪化させたり、塗布
膜とポリエステルとの密着性に悪影響を与えたりするな
どの問題点を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑みなされたものであって、その解決課題は、高温下に
フィルムを置いた場合でもフィルム表面に析出してくる
オリゴマーが少なく、金属添加酸化金属粒子または酸化
金属粒子を含有する樹脂層の密着性が優れるフィルムを
提供することにある。
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記実情
に鑑み鋭意検討を重ねた結果、特定構成のポリエステル
フィルムとすることにより、上記課題が解決できること
を知見し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発
明の要旨は、一方のフィルム表面にアミノ基を有する成
分を含有する塗布層を有し、もう一方の表面に金属添加
酸化金属粒子または酸化金属粒子を含有する樹脂層を有
するポリエステルフィルムであり、蛍光X線により前記
塗布層から検出されるN元素由来のKα強度が0.05
kcpa以上であることを特徴とする積層ポリエステル
フィルムに存する。
【0004】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明にいうポリエステルフィルムとは、押出口
金から溶融押し出される、いわゆる押出法により押し出
されたポリエステルフィルムであって、縦方向および横
方向の二軸方向に配向させたフィルムであることが好ま
しい。本発明において、ポリエステルとは、例えば、芳
香族ジカルボン酸と脂肪族グリコ−ルとを重縮合させて
得られるものであり、芳香族ジカルボン酸としては、テ
レフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などが挙
げられ、脂肪族グリコ−ルとしては、エチレングリコ−
ル、ジエチレングリコ−ル、1,4−シクロヘキサンジ
メタノ−ル等が挙げられる。
【0005】代表的なポリエステルとしては、ポリエチ
レンテレフタレ−ト(PET)、ポリエチレン−2,6
−ナフタレンジカルボキシレ−ト(PEN)等が例示さ
れる。また、ポリエステルは、ホモポリエステルであっ
ても共重合ポリエステルであってもよい。共重合ポリエ
ステルの場合は、30モル%以下の第三成分を含有した
共重合体である。共重合ポリエステルのジカルボン酸成
分としては、イソフタル酸、フタル酸、テレフタル酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシ
ン酸、および、オキシカルボン酸(例えば、P−オキシ
安息香酸など)の一種または二種以上が挙げられ、グリ
コ−ル成分としては、エチレングリコ−ル、ジエチレン
グリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ブタンジオ−ル、
1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル、ネオペンチルグ
リコ−ル等の一種または二種以上が挙げられる。
【0006】本発明のポリエステルフィルムは、一方の
表面にアミノ基を有する成分を含有する塗布層を有し、
当該塗布層は、蛍光X線により検出されるN元素由来の
Kα強度が0.05kcpa以上である必要があり、
0.10kcpa以上、さらには0.50kcpa以上
が好ましい。Kα強度が0.05未満では、塗布層表面
のオリゴマー量が増加し、好ましくない。かかる塗布層
は、例えば、アミノ基を有するシラン化合物を含む塗布
液を塗布することにより得ることができる。
【0007】アミノ基を有するシラン化合物の具体例と
しては、シランカップリング剤が挙げられる。シランカ
ップリング剤は、1分子中に少なくとも2種類の反応性
の異なる官能基を有するものであり、YRSiXで表
される化合物である。一般式中、Yは、ビニル基、エポ
キシ基、アミノ基などの有機官能基、Rは、メチレン、
エチレン、プロピレン等のアルキレン基、Xは、メトキ
シ、エトキシ等のような加水分解基およびアルキル基で
あるが、本発明で供するシランカップリング剤は、Yが
アミノ基であることが必須である。Yがビニル基やエポ
キシ基では、オリゴマー析出防止効果がなく好ましくな
い。具体的化合物としては、例えばN−β(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチル
ジメトキシシラン等を挙げることができる。
【0008】本発明において、塗布層には、シランカッ
プリング剤以外の水溶性または水分散性のバインダー樹
脂を併用してもよい。かかるバインダー樹脂としては、
例えば、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリウ
レタン、アクリル樹脂、ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ア
ミド樹脂等が挙げられる。これらは、それぞれの骨格構
造が共重合等により実質的に複合構造を有していてもよ
い。複合構造を持つバインダー樹脂としては、例えば、
アクリル樹脂グラフトポリエステル、アクリル樹脂グラ
フトポリウレタン、ビニル樹脂グラフトポリエステル、
ビニル樹脂グラフトポリウレタン等が挙げられる。本発
明の目的の一つであるフィルム表面へのオリゴマーの析
出防止には、上記バインダーの中でポリビニルアルコー
ルを用いると好ましい。
【0009】バインダー成分の配合量は、塗布層に対す
る重量部で50重量部以下、さらには30重量部以下の
範囲が好ましい。さらに本発明のフィルムの塗布層中に
は、必要に応じて架橋反応性化合物を含んでいてもよ
い。架橋反応性化合物としては、メチロール化あるいは
アルキロール化した尿素系、メラミン系、グアナミン
系、アクリルアミド系、ポリアミド系などの化合物、ポ
リアミン類、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、ア
ジリジン化合物、ブロックイソシアネート化合物、シラ
ンカップリング剤、チタンカップリング剤、ジルコ−ア
ルミネート系カップリング剤、金属キレート、有機酸無
水物、有機過酸化物、熱または光反応性のビニル化合物
や感光性樹脂などの多官能低分子化合物および高分子化
合物から選択される。
【0010】架橋反応性化合物は、主に塗布層に含まれ
る樹脂が有する官能基と架橋反応することで、塗布層の
凝集性、表面硬度、耐擦傷性、耐溶剤性、耐水性を改良
することができる。例えば、前記官能基が水酸基の場
合、架橋反応性化合物としては、メラミン系化合物、ブ
ロックイソシアネート化合物、有機酸無水物などが好ま
しく、前記官能基が有機酸およびその無水物の場合、架
橋反応性化合物としてはエポキシ系化合物、メラミン系
化合物、オキサゾリン系化合物、金属キレートなどが好
ましく、前記官能基がアミン類の場合、架橋反応性化合
物としてはエポキシ系化合物などが好ましく、塗布層に
含まれる樹脂が有する官能基と架橋反応効率が高いもの
を選択して用いることが好ましい。架橋反応性化合物は
反応性官能基が1分子中に2個以上含まれる限りにおい
て、低分子量化合物であっても、反応性官能基を有する
高分子重合体のいずれであってもよい。
【0011】架橋反応性化合物の配合量は、塗布層に対
する重量部で50重量部以下、さらには30重量部以
下、特に15重量部以下の範囲が好ましい。さらに本発
明の塗布層中には、必要に応じて塗布層の滑り性改良の
ために不活性粒子を含んでいてもよい。不活性粒子とし
ては、無機不活性粒子、有機不活性粒子があり、無機不
活性粒子としては、例えば、シリカゾル、アルミナゾ
ル、炭酸カルシウム、酸化チタン等が挙げられる。有機
不活性粒子としては、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリ
ル系樹脂、ポリビニル系樹脂による単独あるいは共重合
体を含む微粒子、またはこれらと架橋成分を複合した架
橋粒子に代表される有機粒子が挙げられる。これらの不
活性粒子は軟化温度または分解温度が約200℃以上、
さらには250℃以上、特に300℃以上であることが
好ましい。
【0012】本発明で用いる不活性粒子の平均粒径
(d)は、塗布層の平均膜厚を(L)とした際、1/3
≦d/L≦3、さらには1/2≦d/L≦2の関係を満
足する範囲から選択するのが好ましい。本発明の塗布層
には、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、塗布性改良
剤、増粘剤、低分子帯電防止剤、有機系潤滑剤、酸化防
止剤、紫外線吸収剤、発泡剤、染料、顔料等の添加剤を
少量含有するものであってもよい。これらの添加剤は単
独で用いてもよいが、必要に応じて二種以上を併用して
もよい。本発明のフィルムの塗布層は、ポリエステルフ
ィルムの片面だけに形成してもよいし、両面に形成して
もよい。片面のみに形成する場合、その反対面には必要
に応じて別種の塗布層を形成させ、さらに他の特性を付
与することもできる。なお、塗布液のフィルムへの塗布
性および接着性を改良するため、塗布前のフィルムに化
学処理や放電処理等を施してもよい。
【0013】塗布層の厚さは、0.01〜2μm、さら
には0.03〜0.5μm、特に0.06〜0.2μm
の範囲が好ましい。塗布層の厚さが0.01μm未満の
場合は、十分なオリゴマー析出防止の効果が得られない
ことがあり、2μmを超える場合は、耐ブロッキング性
が不十分となる傾向がある。本発明のフィルムの塗布層
において、180℃で10分間熱処理した時の、フィル
ム表面へのオリゴマー(環状三量体)析出量は、通常
3.0mg/m以下、好ましくは2.0mg/m
さらに好ましくは1.0mg/mである。フィルム表
面へのオリゴマー析出量が3.0mg/mを超えた場
合は、フィルムヘーズが悪化する傾向があり、ポリエス
テルフィルムと金属添加酸化金属粒子または酸化金属粒
子を含有する樹脂層との密着性が劣る傾向もある。
【0014】二軸延伸ポリエステルフィルムの表面に塗
布層を形成する方法は、特に制限されないが、ポリエス
テルフィルムを製造する工程中で塗布液を塗布する方法
が好適に採用される。具体的には、未延伸シート表面に
塗布液を塗布して乾燥する方法、一軸延伸フィルム表面
に塗布液を塗布して乾燥する方法、二軸延伸フィルム表
面に塗布液を塗布して乾燥する方法等が挙げられる。こ
れらの中では、未延伸フィルムまたは一軸延伸フィルム
表面に塗布液を塗布後、フィルムに熱処理を行う過程で
同時に塗布層を乾燥硬化する方法が経済的である。
【0015】また、塗布層を形成する方法として、必要
に応じ、前述の塗布方法の幾つかを併用した方法も採用
し得る。具体的には、未延伸シート表面に第一層を塗布
して乾燥し、その後、一軸方向に延伸後、第二層を塗布
して乾燥する方法等が挙げられる。ポリエステルフィル
ムの表面に塗布液を塗布する方法としては、原崎勇次
著、槙書店、1979年発行、「コーティング方式」に
示されるリバースロールコーター、グラビアコーター、
ロッドコーター、エアドクターコーター等を使用するこ
とができる。本発明において用いる塗布液は、通常、安
全性や衛生性の観点から水を主たる媒体として調整され
ていることが好ましい。水を主たる媒体とする限りにお
いて、水への分散を改良する目的あるいは造膜性能を改
良する目的で少量の有機溶剤を含有していてもよい。有
機溶剤は、主たる媒体である水と混合して使用する場
合、水に溶解する範囲で使用することが必要である。有
機溶剤は単独で用いてもよいが、必要に応じて二種以上
を併用してもよい。
【0016】本発明で得られるポリエステルには、本発
明の要旨を越えない範囲であれば、耐侯剤、耐光剤、帯
電防止剤、潤滑剤、遮光剤、抗酸化剤、蛍光増白剤、マ
ット化剤、熱安定剤、および染料、顔料などの着色剤な
どを配合してもよい。また、必要に応じ、フィルムの滑
り性や耐摩耗性を改良する目的などのために、ポリエス
テルに対し、不活性な無機または有機の微粒子などを配
合することもできる。ポリエステルフィルム中に含有さ
れる粒子の平均粒径としては、特に限定される訳ではな
いが、0.02μm〜3μm、好ましくは、0.02μ
m〜2.5μm、さらに好ましくは、0.02μm〜2
μmが好ましい。フィルム中の粒子の粒径が0.02μ
m未満の場合には、フィルム表面が平坦化し、フィルム
製造工程における巻き特性が劣る傾向がある。また、粒
径が3μmを超える場合には、フィルム表面の粗面化の
度合いが大きくなりすぎて、フィルムがヘージーとなる
傾向がある。
【0017】フィルム中に配合する粒子としては、酸化
ケイ素、アルミナ、炭酸カルシウム、カオリン、酸化チ
タンおよび特公昭59−5216号公報に記載されてい
るような架橋高分子微粉体等を挙げることができる。こ
れらの粒子は、単独あるいは2成分以上を同時に使用し
てもよい。その配合量は、通常1重量%以下、好ましく
は、0.02〜1重量%、さらに好ましくは0.03〜
0.5重量%の範囲である。粒子の含有量が少ない場合
には、フィルム表面が平坦化し、フィルム製造工程にお
ける巻き特性が劣る傾向がある。また、粒子の含有量が
1重量%を超える場合には、フィルム表面の粗面化の度
合いが大きくなりすぎてヘージーとなる傾向がある。
【0018】本発明において、ポリエステルに粒子を配
合する方法としては、特に限定されるものではなく、公
知の方法を採用し得る。例えば、ポリエステルを製造す
る任意の段階において添加することができるが、好まし
くはエステル化の段階、もしくはエステル交換反応終了
後重縮合反応開始前の段階でエチレングリコール等に分
散させたスラリーとして添加し重縮合反応を進めてもよ
い。また、ベント付き混練押出機を用い、エチレングリ
コ−ルまたは水などに分散させた粒子のスラリーとポリ
エステル原料とをブレンドする方法、または、混練押出
機を用い、乾燥させた粒子とポリエステル原料とをブレ
ンドする方法などによって行われる。
【0019】本発明のポリエステルフィルムの製造方法
について、その好ましい例を挙げて説明するが、本発明
は必ずしもこれに限定されない。ここではポリエステル
(A)としてポリエチレンテレフタレートを用いた例を
示すが、使用するポリエステルにより製造条件は異な
る。まず常法に従って、テレフタル酸とエチレングリコ
ールからエステル化し、または、テレフタル酸ジメチル
とエチレングリコールをエステル交換により、ビス−β
−ヒドロキシエチルテレフタレート(BHT)を得る。
次にこのBHTを重合槽に移行しながら、真空下で28
0℃に加熱して重合反応を進める。ここで、固有粘度が
0.5程度のポリエステルを得る。
【0020】得られたポリエステルをペレット状で固相
重合する。固相重合する場合は、あらかじめ180℃以
下の温度で予備結晶化させた後、190〜250℃で1
mmHg程度の減圧下、または窒素雰囲気下で5〜50
時間固相重合させる。本発明のポリエステルフィルムの
極限粘度は、通常0.40〜0.90、好ましくは0.
45〜0.80、さらに好ましくは0.50〜0.70
の範囲である。極限粘度が0.40未満では、フィルム
の機械的強度が弱くなる傾向があり、極限粘度が0.9
0を超える場合は、溶融粘度が高くなり、押出機に負荷
がかかったり、製造コストがかかったりする等の問題が
生じる場合がある。上述のポリエステル原料を使用し、
押出機を用い、口金から溶融シートを押出し、冷却ロー
ルで冷却固化して未延伸シートを得る方法が好ましい。
この場合、シートの平面性を向上させるため、シートと
回転冷却ドラムとの密着性を高めることが好ましく、静
電印加密着法および/または液体塗布密着法を通常採用
する。
【0021】次いで、得られた未延伸フィルムを二軸方
向に延伸して二軸配向させる。すなわち、まず、前記の
未延伸シ−トを一方向にロールまたは、テンター方式の
延伸機により延伸する。延伸温度は、通常70〜120
℃、好ましくは80〜110℃であり、延伸倍率は、通
常2.5〜7倍、好ましくは3.0〜6倍である。次い
で、一段目の延伸方向と直交する方向に延伸を行う。延
伸温度は、通常70〜120℃、好ましくは80〜11
5℃であり、延伸倍率は、通常3.0〜7倍、好ましく
は3.5〜6倍である。そして、引き続き、130℃〜
250℃の範囲の温度で30%以内の弛緩下で熱処理を
行い、二軸延伸フィルムを得る。延伸工程中にフィルム
表面を処理する、いわゆるインラインコ−ティングを施
すことができる。それは、以下に限定するものではない
が、例えば、1段目の延伸が終了して、2段目の延伸前
に、帯電防止性、滑り性、接着性等の改良、2次加工性
改良等の目的で、水溶液、水系エマルジョン、水系スラ
リー等のコーティング処理を施すことができる。
【0022】上記の延伸においては、一方向の延伸を2
段階以上で行う方法を用いることもできる。その場合、
最終的に二方向の延伸倍率がそれぞれ上記範囲となるよ
うに行うのが好ましい。また、前記の未延伸シ−トを面
積倍率が10〜40倍になるように同時二軸延伸を行う
ことも可能である。さらに、必要に応じて熱処理を行う
前または後に再度縦および/または横方向に延伸しても
よい。本発明の積層フィルムは、フィルムとして製膜で
きる厚さであればよく、例えば3〜200μm、さらに
は10〜200μm、特に20〜200μm厚みのフィ
ルムとした場合、優れた効果を発揮する。本発明におい
て、ポリエステルフィルムの少なくとも片面に積層され
る樹脂層に含有される金属添加酸化金属粒子および/ま
たは酸化金属粒子は、錫添加酸化インジウム粒子(IT
O)、酸化錫添加酸化インジウム粒子、アンチモン添加
酸化錫粒子(ATO)、アンチモン添加酸化亜鉛粒子
(AZO)、カドミウム添加酸化錫粒子(CTO)、マ
グネシウム添加酸化インジウム粒子(MgIn
)、カドミウム添加酸化ガリウム粒子(CdGa
)、亜鉛添加酸化ガリウム粒子(ZnGa
)、インジウム添加酸化錫粒子(InSn
12)、酸化インジウム添加酸化錫、ガリウム添加酸化
インジウム粒子(GaInO)、亜鉛添加酸化インジウ
ム粒子(ZnIn)、酸化錫、酸化インジウム、酸
化亜鉛等が挙げられるが、金属添加酸化金属粒子に添加
されている金属は、酸化物であっても、複数であっても
構わない。これらの粒子は単独で含有しても、2種類以
上同時に含有してもよい。中でも、錫添加酸化インジウ
ム粒子(ITO)、アンチモン添加酸化錫粒子(AT
O)、酸化錫粒子が好ましく、錫添加酸化インジウム粒
子(ITO)は、透明性、熱線カット性の点で特に好ま
しい。
【0023】また、これらの粒子は焼成されていても、
焼成されていなくてもよい。焼成されている場合は、そ
の焼成の雰囲気が非酸素状態(例えば、無酸素状態や還
元状態)であっても、有酸素状態であってもよいが、熱
線カット性能の点から、非酸素状態で焼成したものが好
ましい。なお、これらの粒子の形状は塊状、球状、楕円
体状、針状等何でもよい。本発明における、金属添加酸
化金属粒子の平均粒径は0.2μm以下、好ましくは
0.1μm以下が良い。平均粒径が0.2μmを超える
場合には、可視光線に対する透明性が低下する傾向があ
る。
【0024】本発明において、ポリエステルフィルムの
少なくとも片面に積層される金属添加酸化金属粒子およ
び/または酸化金属粒子を含有する樹脂層に用いられる
樹脂は、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ
樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル
樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリオレフィン樹脂、
ポリアミド樹脂、水溶性アルキド樹脂、ポリビニルアル
コール樹脂、ポリブチルアルコール樹脂、ポリビニルブ
チラール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、酢酸ビニル
樹脂、アクリル−スチレン樹脂等の樹脂から1種または
2種類以上を組み合わせて使用することができる。金属
添加酸化金属粒子および/または酸化金属粒子を樹脂中
に含有する方法としては、特に限定される訳ではない
が、樹脂を重合する任意の段階で粒子を添加し含有させ
る方法、溶融させた樹脂に直接添加し含有させる方法、
樹脂と粒子をドライブレンドし押出機により押し出し溶
融混練する方法、溶剤等により溶解または分散させた樹
脂に添加し含有させる方法等が挙げられる。
【0025】本発明において、ポリエステルフィルムの
一方の面に金属添加酸化金属粒子および/または酸化金
属粒子を含有する樹脂層を積層する方法について、具体
的に説明するが、以下の方法に限定される訳ではない。
すなわち、複数の押出機を用いて、ポリエステルと金属
添加酸化金属粒子を含有する樹脂とを同時に押し出し、
フィードブロック内あるいは口金内で合流させ押し出し
積層させる、いわゆる共押出法、金属添加酸化金属粒子
および/または酸化金属粒子を含有する樹脂を押出機で
溶融し、ポリエステルフィルム上に直接積層させる、い
わゆる押し出しラミネート法、ポリエステルフィルムの
製膜ラインのキャスティング後あるいは一軸延伸後に水
および/またはアルコール系溶媒に溶解した樹脂に金属
添加酸化金属粒子および/または酸化金属粒子が含有さ
れたスラリーとしてポリエステルフィルム上に塗布す
る、いわゆるインラインコーティング(ILC)法、ポ
リエステルフィルム上に有機溶剤に溶解した樹脂に金属
添加酸化金属粒子および/または酸化金属粒子が含有さ
れた塗料として塗布する、いわゆるオフラインコーティ
ング(OLC)法等が挙げられる。
【0026】次に本発明の中のポリエステルフィルムに
オフラインコーティング法により金属添加酸化金属粒子
含有樹脂を積層する製造方法について具体的に説明する
が、本発明の積層フィルムは以下の製造例に何ら限定さ
れるものではない。すなわち、有機溶剤に溶解させた樹
脂に金属添加酸化金属粒子を分散させた塗料を作成し、
常法の塗布方法により着色されたポリエステルフィルム
上に当該塗料を塗布し、乾燥、固化させて積層フィルム
を得ることができる。なお、塗料には、慣用的に分散
剤、カップリング剤等の添加剤を添加してもよい。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。なお、実施例および比
較例中「部」とあるのは「重量部」を示す。また、本発
明で用いた測定法は次のとおりである。
【0028】(1)フィルム表面のN強度の測定 蛍光X線測定装置((株)島津製作所製 型式「XRF
−1500」)を用いてFP(Fundamental
Parameter Method)法により、下記
測定条件下でKα強度を測定した。 〈測定条件〉 X線管ターゲット:Rh(4.0KW) 電圧:40KV 電流:95mA 分光結晶 N :SX−76 検出器:FPC 2θ N :33.390deg 測定時間:40.0sec 制限絞り:30mm
【0029】(2)ポリエステルの極限粘度の測定 ポリエステルに非相溶な他のポリマー成分および顔料を
除去したポリエステル1gを精秤し、フェノール/テト
ラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒10
0mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
【0030】(3)平均粒径(d50) (株)島津製作所社製遠心沈降式粒度分布測定装置SA
−CP3型を用いてストークスの抵抗則に基づく沈降法
によって粒子の大きさを測定した。
【0031】(4)ポリエステル中のオリゴマー(環状
三量体)含有量 所定量のポリエステル原料、またはポリエステルフィル
ムをo−クロロフェノールに溶解した後、テトラヒドロ
フランで再析出して濾過し、線状ポリエチレンテレフタ
レートを除いた後、次いで得られた濾液を液体クロマト
グラフィー(島津LC−7A)に供給してポリエステル
中に含まれるオリゴマー(環状三量体)量を求め、この
値を測定に用いたポリエステル量で割って、ポリエステ
ル中に含まれるオリゴマー量(環状三量体)とする。液
体クロマトグラフィーで求めるオリゴマー(環状三量
体)量は、標準試料ピーク面積と測定試料ピーク面積の
ピーク面積比より求めた(絶対検量線法)。標準試料の
作成は、予め分取したオリゴマー(環状三量体)を正確
に秤量し、正確に秤量したDMF(ジメチルホルムアミ
ド)に溶解して作成した。液体クロマトグラフの条件は
下記の通りとした。 移動相A:アセトニトリル 移動相B:2%酢酸水溶液 カラム:三菱化学(株)製 MCI GEL ODS
1HU カラム温度:40℃ 流速:1ml/min 検出波長:254nm
【0032】(5)フィルムの熱処理 A4サイズのケント紙と熱処理を行うポリエステルフィ
ルムを合わせる。その際、測定面が外側になるようにゼ
ムクリップ等で四隅をクリップし、ケント紙とポリエス
テルフィルムを止める。窒素雰囲気下、180℃のオー
ブンに前記ポリエステルフィルムを10分間放置し熱処
理を行う。
【0033】(6)フィルム表面オリゴマー量 上部が開放され、底辺の面積が250cm となるよ
うに、熱処理後のポリエステルフィルムを測定面が内側
となるように折って、四角の箱を作成する。次いで、上
記の方法で作成した箱の中に、DMF10mlを入れ3
分間放置後DMFを回収する。回収したDMFを液体ク
ロマトグラフィー(島津LC−7A)に供給してDMF
中のオリゴマー量を求め、この値をDMFを接触させた
フィルム面積で割って、フィルム表面オリゴマー量(m
g/m )とする。DMF中のオリゴマー量は、標準
試料ピーク面積と測定試料ピーク面積のピーク面積比よ
り求めた(絶対検量線法)。標準試料の作成は、予め分
取したオリゴマー(環状三量体)を正確に秤量し、正確
に秤量したDMFに溶解して作成した。標準試料の濃度
は、0.001mg/ml〜0.01mg/mlの範囲
が好ましい。液体クロマトグラフの条件は下記の通りと
した。 移動相A:アセトニトリル 移動相B:2%酢酸水溶液 カラム:三菱化学(株)製 MCI GEL ODS
1HU カラム温度:40℃ 流速:1ml/min 検出波長:254nm
【0034】(7)熱線カット性 試料フィルム(300mm×300mm)から50mm
隔てた所に100Wの白熱電球を点灯させ、点灯直後と
30分後において、試料フィルムから白熱電球と反対側
に50mm隔てた所に手の甲をかざして、熱線カット性
を下記ランクで評価した。 ランクA:熱線を殆ど感じない(実用上問題の無いレベ
ル) ランクB:熱線をやや感じる (実用上問題の無いレベ
ル) ランクC:熱線を強く感じる (実用上問題のあるレベ
ル)
【0035】(8)鮮明性 (株)GE企画センター製レーザードットカラーチャー
ト内のグラデーションカラースケール〔1〕上に10c
m隔てて試料フィルムを平行に置き、試料フィルム側か
ら鮮明性を目視判定し以下のランクに分けた。 ランクA:原画と比べ殆ど差がない。 ランクB:アミ点濃度5%位置が若干見にくい。 ランクC:アミ点濃度10%位置まで見にくい。 ランクD:アミ点濃度20%位置まで見にくい。 ここで、ランクAおよびBは実用上問題のないレベルで
ある。
【0036】(9)密着性テスト ポリエステルフィルムに樹脂液をコーティング後、試料
を23℃/50%RHの室内に30日間放置後、コーテ
ィング面を指先で数回摩擦し、樹脂皮膜の脱落の具合を
下記の評価基準にて判断し、密着性の目安とした。 A:脱落なく、密着性良好。 B:若干脱落するが、密着性良好。 C:若干脱落し、密着性も若干劣るが実用上問題ないレ
ベル。 D:脱落あり、密着性不良。
【0037】実施例および比較例において、オリゴマー
析出防止層形成のために用いたバインダー樹脂等は下記
のとおりである。 [化合物例] 塗布剤(A):シランカップリング剤 N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン 塗布液調整において、濃度調整の希釈液は純水を用い
た。 塗布剤(B):シランカップリング剤 N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン 塗布液調整において、濃度調整の希釈液は純水を用い
た。
【0038】塗布剤(C):シランカップリング剤 γ−アミノプロピルトリメトキシシラン 塗布液調整において、濃度調整の希釈液は純水を用い
た。 塗布剤(D):シランカップリング剤 N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメ
トキシシラン 塗布液調整において、濃度調整の希釈液は純水を用い
た。 塗布剤(E):シランカップリング剤 N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン 塗布液調整において、濃度調整の希釈液は純水を用い
た。 塗布剤(F):シランカップリング剤 γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン 塗布液調整において、純水では溶解し難いので濃度調整
の希釈液は2%酢酸水溶液を用いた。
【0039】塗布剤(G):PVA系樹脂: けん化度=88モル%、重合度=500のポリビニルア
ルコール 塗布剤(H):ノニオン界面活性剤 HLBが13.0のポリオキシエチレンアルキルフェニ
ルエーテル 塗布剤(I):水系ポリエステル 主としてイソフタル酸、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコールを主とするポリエステルに、ネオペンチル
グリコール、脂肪族ジカルボン酸無水物を有するジカル
ボン酸誘導体を共重合させたポリエステルをアミン化合
物で中和して水系化して得た水系ポリエステル 塗布剤(J):架橋性化合物 ヘキサメトキシメチルメラミン
【0040】[ITO粉末の製造方法]硝酸インジウム
と硫酸錫(モル比=9対1)の混合水溶液に界面活性剤
(キシダ化学社製ツイン20)を該混合水溶液に対して
1重量%添加後、アンモニアを添加し、水酸化インジウ
ムと水酸化錫を共沈させた後、該共沈物を酸化雰囲気中
500℃で加熱し、得られた粉末をさらに窒素ガス雰囲
気のロータリーキルン反応器で250℃、60分加熱処
理し、一部脱酸素処理を行い、ITO粉末を得た。
【0041】[塗布液(1)の製造方法]ITO粉末の
製造方法において得られたITO粉末に、アクリル樹
脂、溶剤(キシレン/MEK=80/20)、界面活性
剤を調合しサンドミルで24時間分散させ、平均粒径
0.05μmのITO粒子を65重量%含有する塗布液
(1)を得た。 [塗布液(2)の製造方法]塗布液(1)の製造方法に
おいて、ITO粉末を含有しない以外は、塗布液(A)
の製造方法と同様にして塗布液Bを得た。 [塗布液(3)の製造方法]塗布液(1)の製造方法に
おいて、ITO粉末の替わりに平均粒径0.27μmの
酸化チタン粒子を含有する以外は、塗布液(1)の製造
方法と同様にして塗布液(3)を得た。
【0042】[ポリエステルの製造方法]テレフタル酸
ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部
とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水
塩0.09重量部を反応器にとり、反応開始温度を15
0℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を
上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後実質的
にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエ
チルアシッドフォスフェート0.04部を添加した後、
平均粒子径1.6μmのエチレングリコールに分散させ
たシリカ粒子を0.05部、三酸化アンチモン0.04
部を加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温
度を230℃から徐々に昇温し、280℃とした。一
方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mm
Hgとした。反応開始後、4時間を経た時点で反応を停
止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させた。得られたポリ
エステル(I)の極限粘度は0.65、オリゴマー(環
状三量体)の含有量は1.01重量%であった。
【0043】実施例1 (塗布液の調整)塗布剤(A)を90重量%、塗布剤
(G)を10重量%含有する塗布液を調整した。塗布液
の固形分濃度は2重量%とした。 (フィルムの製造)ポリエステルを乾燥後、280〜3
00℃の温度で溶融押し出しし、静電密着法を併用しな
がら冷却ドラム上にキャストし、厚さ約1700μmの
無定形フィルムを得た。このフィルムを85℃で縦方向
に3.7倍延伸し、フィルムの片面に、塗布液を厚み
0.06μmに塗布した後、100℃で横方向に3.7
倍延伸し、210℃で熱処理して、厚さ125μmの二
軸延伸ポリエステルフィルムを得た。得られたポリエス
テルフィルムの塗布層の反対面に塗布液(1)を乾燥後
の膜厚が1.8μmとなるようにメイヤーバーによりコ
ートし、100℃で乾燥して、積層ポリエステルフィル
ムを得た
【0044】実施例2〜7、比較例1〜4 実施例1において、塗布液の調整とポリエステルフィル
ムを製造した後に塗布する塗布液を下記表1に示すよう
に変更した以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得
た。
【0045】
【表1】
【0046】各実施例、比較例で得られたフィルムの評
価結果をまとめて下記表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように、発明のポリエステ
ルフィルムによれば、高温下に置いた場合、フィルム表
面に析出してくるオリゴマーが少なく、金属添加酸化金
属粒子または酸化金属粒子を含有する樹脂層が積層と密
着性の良い有用なフィルムを提供することができ、その
工業的価値は高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F006 AA35 AB65 AB67 BA10 BA11 4F100 AA17C AA28C AA29C AA33C AH03A AK01C AK41B AK52A AL05C BA03 BA07 BA10A BA10C CC00A JA20 JB14B JL11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方のフィルム表面にアミノ基を有する
    成分を含有する塗布層を有し、もう一方の表面に金属添
    加酸化金属粒子または酸化金属粒子を含有する樹脂層を
    有するポリエステルフィルムであり、蛍光X線により前
    記塗布層から検出されるN元素由来のKα強度が0.0
    5kcpa以上であることを特徴とする積層ポリエステ
    ルフィルム。
  2. 【請求項2】 塗布層が、アミノ基を有するシラン化合
    物を含む塗布液を塗布することにより設けられることを
    特徴とする積層ポリエステルフィルム。
  3. 【請求項3】 180℃で10分間熱処理後の塗布層表
    面のオリゴマー(環状三量体)量が3.0mg/m
    下であることを特徴とする請求項1または2記載の積層
    ポリエステルフィルム。
  4. 【請求項4】 金属添加酸化金属粒子が、錫添加酸化イ
    ンジウム粒子またはアンチモン添加酸化錫粒子であるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層ポ
    リエステルフィルム。
  5. 【請求項5】 酸化金属粒子が、酸化インジウム粒子ま
    たは酸化錫粒子であることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
  6. 【請求項6】 樹脂層を構成する樹脂が活性エネルギー
    線硬化樹脂からなることを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011148187A (ja) * 2010-01-21 2011-08-04 Mitsubishi Plastics Inc 積層ポリエステルフィルム
CN105382224A (zh) * 2015-11-27 2016-03-09 济南大学 一种由Mg-Zn-Gd准晶合金制备非晶合金薄带的制备方法

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JP2011148187A (ja) * 2010-01-21 2011-08-04 Mitsubishi Plastics Inc 積層ポリエステルフィルム
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